JP2004036447A - フィルタ再生装置およびフィルタ再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑え、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させるとともに、交換することによって生じる使用済フィルタユニットの処分を環境面、コスト面で最小限に抑え得るフィルタ再生装置およびフィルタ再生方法を提供する。
【解決手段】フィルタ再生装置においては、ガスタービンの吸気口に多数設けられるフィルタユニット10を再生するフィルタ再生装置20であって、各フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引するためのブロア23と、これを各フィルタユニット10に取り付けるための吸込口21を設けるようにした。また、フィルタ再生方法においては、各フィルタユニット10にフィルタ再生装置20を取り付け、これによって各フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】フィルタ再生装置においては、ガスタービンの吸気口に多数設けられるフィルタユニット10を再生するフィルタ再生装置20であって、各フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引するためのブロア23と、これを各フィルタユニット10に取り付けるための吸込口21を設けるようにした。また、フィルタ再生方法においては、各フィルタユニット10にフィルタ再生装置20を取り付け、これによって各フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルタ再生方法に関し、特にガスタービンの吸気口に複数設けられるフィルタユニットの再生方法に適して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスタービンでは、燃焼用等に供給される空気中に含まれる粉塵によって空気圧縮機翼が汚されたり、高温雰囲気中で作動するタービン翼に設けられる冷却用空気通路が目詰まりしたりするのを防止するため、燃焼用等に高圧圧縮空気を供給する空気圧縮機の吸入口側に、空気中の粉塵を除去するためのフィルタが設置されている。
【0003】
例えば、図5に示すように、空気圧縮機翼を有し、タービン翼を設けたタービン3で駆動される圧縮機2で、その吸入口側から供給した空気8を圧縮し、この圧縮空気21と燃料6を燃焼器4で混合して燃焼させた燃焼ガスでタービン3を作動させ、発電機5および圧縮機2を駆動して発電を行うガスタービン1では、上述したように、圧縮機2の吸入口側における空気8中に含まれる粉塵を除去するためのフィルタであるフィルタユニット10を複数設けている。
【0004】
このフィルタユニット10は、例えば図6に示すように、枠11内に接着剤等からなるシール材を介してプリーツ形状のろ材13を、蛇腹形状(いわゆるジグザグ形状)に配設してなるものであり、圧縮機2の吸入口側に供給される空気8(図5参照)を通すための空隙を設けたろ材13によって、通過する空気8中に含まれる粉塵を除去するようになされている。因みに、このフィルタユニット10はガスタービン1が1台に対して、通常、300〜600セット程度設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなフィルタユニット10では、粉塵をろ材13の表面や、プリーツ内部で捕集するので、粉塵が捕集されていくにつれ、つまり、通気時間が長くなるにつれ、ろ材13の表面やプリーツ内部に粉塵が蓄積していくため、フィルタユニット10が目詰まりを起こして圧力損失を上昇させ、この圧力損失が経時的に上昇する。フィルタユニット10の過度な圧力損失の上昇は、フィルタのユニット10の強度ならびに性能に悪影響を及ぼす。従って、フィルタユニット10の圧力損失が許容値を超える前に、新たなフィルタユニット10に交換して再生させる必要が有る。
【0006】
特に、ガスタービン1が工場地帯などに設置されていると、付近の工場の煙突からの煤煙などにより、フィルタユニット10は目詰まりし易く、また、黄砂の時期だと砂埃などにより、フィルタユニット10が目詰まりし易い問題があった。
【0007】
このため、従来はフィルタユニット10の目詰まりが進行して圧力損失が上昇し、この圧力損失が、フィルタユニット10の種類によって予め決められる規定値に達すると、このフィルタユニット10を新しいものに交換するようにしていた。
【0008】
しかしながら、ある事例では、このフィルタユニット10の交換サイクルが1年間に2〜3回に及ぶものもあり、フィルタユニット10のメンテナンスに多大な労力と費用をかける問題があった。
【0009】
また、フィルタユニット10の交換時には、ガスタービン1を停止しなければならない。このフィルタユニット10は、ガスタービン1が1台に対し、300〜600セット程度設けられていることから、その交換に最低でも3日程度という時間を要し、その間、ガスタービン1を運転できない問題もあった。
【0010】
このように、ガスタービン1を停止させてフィルタユニット10を交換する場合、ガスタービン1の設置目的である電力供給に齟齬をきたすことから、通常、フィルタユニット10の交換作業は、ガスタービン1のオーバーホールの際に合わせて行うようにしていた。
【0011】
さらに、このように頻繁にフィルタユニット10を交換していると、この交換によって生じる使用済フィルタユニットの量も増大する問題があり、この使用済フィルタユニットの処分に関しても、環境的に悪影響を与える恐れがあった。
【0012】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたもので、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑え、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させるとともに、交換することによって生じる使用済フィルタユニットの処分を環境面、コスト面で最小限に抑え得るフィルタ再生装置およびフィルタ再生方法を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の発明は、ガスタービンが吸入する空気中の粉塵を除去するために、上記ガスタービンの吸気口に多数設けられるフィルタユニットを再生するフィルタ再生装置であって、上記フィルタユニットの吸気側に取り付けられて上記粉塵を吸引する取付部と、上記取付部に吸引力を付与する吸引力付与手段と、を具えることを特徴とする。
【0014】
上述したフィルタ再生装置によれば、吸引手段が取付手段を介してフィルタユニットが捕集した粉塵を吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消するため、フィルタユニットの交換サイクル、すなわちフィルタユニットの寿命を延ばして、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることができる。
また、これにより、このフィルタユニットの交換に伴ったガスタービンの停止回数を低減させることができるため、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させることができる。
さらに、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることから、この交換によって生じる使用済フィルタユニットも低減させることができるため、その処分を環境面、コスト面で最小限に抑えることができる。
【0015】
また、請求項2に記載のフィルタ再生装置は、請求項1に係る発明において、上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内のろ材面に対面する形状であることを特徴とする。
上述したフィルタ再生装置によれば、請求項1に記載の作用を確実に得ることができる。
【0016】
また、請求項3に記載のフィルタ再生装置は、請求項1または2に係る発明において、上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内のろ材面を覆う形状であることを特徴とする。
【0017】
このフィルタ再生装置によれば、取付手段がろ材面を覆う吸引面を有することから、フィルタユニットから一括して粉塵を吸引できるため、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で、このフィルタユニットが捕集した粉塵を吸引することができる。これにより、フィルタユニットのろ材の谷部を一つ一つ順次吸引していく場合に比べて、格段と効率よく吸引作業を行うことができる。
【0018】
さらに、請求項4に記載のフィルタ再生装置は、請求項1ないし3のいずれかに係るフィルタ再生装置において、上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内の全ろ材面に対向する形状を有することを特徴とする。
【0019】
このフィルタ再生装置によれば、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で、このフィルタユニットが捕集した粉塵を吸引することができる。
【0020】
さらに、請求項5に記載のフィルタ再生装置は、請求項1に係る発明において、各上記フィルタユニットが、それぞれ枠内に、ろ材を蛇腹形状に収めてなり、上記取付部の吸引面が、上記蛇腹形状の一折れの形状に対向する形状を有することを特徴とする。
【0021】
このフィルタ再生装置によれば、取付手段が、フィルタユニットのろ材が蛇腹形状であるがゆえに形成される複数の谷部のうちの一つと、ほぼ一致するように突出した山形状でなる吸引面を有することから、この吸引面を各フィルタユニットの谷部に順次差込み、この谷部に捕集された粉塵をより一層細かく吸引して、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりの解消率、すなわちフィルタユニットの再生率を向上することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項1に係るフィルタ再生装置において、各上記フィルタユニットが、それぞれ枠内に、ろ材を蛇腹形状に収めてなり、上記取付部の吸引面が、上記蛇腹形状の前面に対向する形状を有することを特徴とする。
【0023】
このフィルタ再生装置によれば、取付手段に、フィルタユニットのろ材に形成される複数の谷部に対応した数の吸引面が設けられることから、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で全ての谷部の吸引を行うため、このろ材の谷部を一つ一つ順次吸引していく場合に比べて、格段と効率よく吸引作業を行うことができる。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のフィルタ再生装置において、上記吸引力付与手段の吸引力が、上記ガスタービンの上記空気を吸入する吸入力よりも大きいことを特徴とする。
【0025】
このフィルタ再生装置によれば、吸引手段の吸引力が、ガスタービンの空気を吸入する吸入力よりも大きいことから、ガスタービンが空気を吸入している運転中においても、その吸入力よりも大きい吸引力を有する吸引手段によって、フィルタユニットが捕集した粉塵を吸引するため、ガスタービンを停止させることなく、粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項7に係るフィルタ再生装置において、ガスタービンの運転中に上記フィルタユニットが捕集した上記粉塵を吸引し、上記フィルタを再生することを特徴とする。
【0027】
このフィルタ再生装置によれば、運転中であっても、上記請求項1に記載のフィルタ再生装置と同様の作用を得ることができる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、ガスタービンが吸入する空気中の粉塵を除去するために、上記ガスタービンの吸気口に多数設けられるフィルタユニットが、許容される圧力損失を超えない様に新たなフィルタユニットと交換して再生させるフィルタ再生方法において、上記フィルタユニットを新たなフィルタユニットと交換する交換工程よりも前に、各上記フィルタユニットに、フィルタ再生装置を取り付ける準備工程と、上記フィルタ再生装置によって各上記フィルタユニットが捕集した上記粉塵を吸引する吸引工程とを具えることを特徴とする。
【0029】
上述したフィルタ再生方法によれば、フィルタユニットを新たなフィルタユニットと交換する交換工程よりも前に、フィルタユニットが捕集した粉塵をフィルタ再生装置によって吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消する。このため、交換工程までのサイクル、すなわちフィルタユニットの寿命を延ばすことができ、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明における一実施の形態について詳述する。
【0031】
図1は、本発明に係るフィルタ再生装置の一実施の形態を示す概略構成図である。図1において、20は全体として本発明に係るフィルタ再生装置を示し、各フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引するための吸引手段であるブロア23と、このブロア23を各フィルタユニット10に取り付けるための取付手段である吸込口21、フレキシブルホース24とを備えている。実際上、ブロア23と吸込口21とは、フレキシブルホース24によって、吸引した粉塵を集積するためのバグフィルタ22を介して物理的に接続されている。
【0032】
この吸込口21(吸引面)は、例えば図2および図3に示すように、フィルタユニット10のろ材13が蛇腹形状であるがゆえに形成される複数の同形状でなる谷部のうちの一つと、ほぼ一致するように突出した山形状の六面体でなる。また、その谷部と対向する面には、粉塵吸込用の孔21Aが多数穿設されているとともに、谷部の入口側の面のほぼ中央には、フレキシブルホース24が取り付けられている。
【0033】
そして、このフィルタ再生装置20は、その吸込口21をフィルタユニット10の谷部に差し込んだ状態でブロア23を駆動することにより、吸込口21に吸引力を与えて、フィルタユニット10の谷部に捕集された粉塵を、この吸込口21の孔21Aから吸引するようになされている。
【0034】
さて、かかる構成のフィルタ再生装置20を用いたフィルタ再生方法は、まず、準備工程として、フィルタ再生装置20の吸込口21をフィルタユニット10に取り付ける。すなわち、吸込口21をフィルタユニット10のろ材13の谷部に差し込む。次に、吸引工程として、フィルタ再生装置20のブロア23を駆動させ、フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸込口21の孔21Aから吸引する。
【0035】
このとき、ブロア23によって生成される吸込口21の吸引力は、例えばガスタービン1の圧縮機2における吸入口側の吸入力よりも、少なくとも2倍程度大きく設定されている。このため、このフィルタ再生装置20は、ガスタービン1が運転している状態においても(すなわち、ガスタービン1の運転を停止させることなく)、フィルタユニット10から粉塵を吸引することができる。
【0036】
このようにして、このフィルタ再生方法では、フィルタユニット10が捕集した粉塵によって目詰まりが進行して圧力損失が上昇し、この圧力損失が、フィルタユニット10の種類によって予め決められる規定値に達する前に、フィルタ再生装置20によってフィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引する。このため、このフィルタユニット10を新しいものに交換する交換工程までのサイクル、すなわちフィルタユニット10の寿命を延ばすことができる。
【0037】
一方、フィルタ再生装置20において、吸引されたフィルタユニット10の粉塵は、フレキシブルホース24を介してバグフィルタ22に導かれ、このバグフィルタ22によって集積される。また、吸込口21から吸引された空気は、フィルタユニット10の粉塵とともにバグフィルタ22に導かれ、このバグフィルタ22によって粉塵と分離された後、フレキシブルホース24を介してブロア23に導かれ、このブロア23から大気開放される。
【0038】
従って、このフィルタ再生装置20では、フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸込口21から吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニット10の目詰まりを解消するため、フィルタユニット10の交換サイクル、すなわちフィルタユニット10の寿命を延ばして、フィルタユニット10の交換頻度を最小限に抑えることができる。
【0039】
また、これにより、このフィルタユニット10の交換に伴ったガスタービン1の停止回数を低減させることができるため、ガスタービン1の稼働効率を格段と向上させることができる。
【0040】
さらに、フィルタユニット10の交換頻度を最小限に抑えることから、この交換によって生じる使用済のフィルタユニット10も低減することができるため、その処分を環境面、コスト面で最小限に抑えることができる。
【0041】
しかも、吸込口21がろ材13の谷部と、ほぼ一致するように突出した山形状の六面体でなることから、フィルタユニット10が捕集した粉塵をより一層細かく吸引して、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニット10の目詰まりの解消率、すなわちフィルタユニット10の再生率を向上することができる。
【0042】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。例えば、フィルタ再生装置20に、吸込口21を自動的に搬送する搬送手段を設け、この搬送手段によって吸込口21を各フィルタユニット10に自動的に搬送するようにするようにすれば、ガスタービン1の運転中、逆洗フィルタとして活用することもできる。
【0043】
また、上述した本実施の形態においては、吸込口として、フィルタユニット10のろ材13が蛇腹形状であるがゆえに形成される複数の同形状でなる谷部のうちの一つと、ほぼ一致するように突出した山形状の六面体でなる吸込口21を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図4(a)に示すように、この吸込口21を、ろ材13の谷部に対応させて複数設けてなる吸込部30を形成するようにしてもよい。
【0044】
この場合、吸込部30がフィルタユニット10のろ材13に形成される複数の谷部に対応した数の吸込口21を有することから、フィルタユニット10一つに対して一回の吸引作業で、このフィルタユニット10における全ての谷部の吸引を行うため、このろ材13の谷部を一つ一つ順次吸引していく場合に比べて、格段と効率よく吸引作業を行うことができる利点を得ることができる。
【0045】
さらに、その吸込口として、図4(b)に示すようなフィルタユニット10における空気の吸入側を全体的に覆う形状でなる吸込口40を適用するようにすれば、この吸込口40をフィルタユニット10毎に取り付け、一つのフィルタユニット10から一度に一括して粉塵を吸引するため、フィルタユニット10一つに対して一回の吸引作業で、このフィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引することができる利点を得ることができる。
【0046】
さらに、上述した本実施の形態においては、吸込口21のろ材13の谷部と対向する面に、粉塵吸込用の孔21Aが多数穿設されてなる場合について述べるが、本発明はこれに限らず、要は、ろ材13の谷部から粉塵を吸引し得るものであれば、例えばろ材13のプリーツ形状と対応するスリットを設けるようにしてもよく、この他種々のものを広く適用することができる。
【0047】
【発明の効果】
上述のように請求項1に記載の発明によれば、フィルタ再生装置において、吸引手段が取付手段を介してフィルタユニットが捕集した粉塵を吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消するため、フィルタユニットの交換サイクル、すなわちフィルタユニットの寿命を延ばすことができ、かくしてフィルタユニットの交換頻度を最小限に抑え得るフィルタ再生装置を実現することができる。
また、このことから、このフィルタ再生装置では、フィルタユニットの交換に伴ったガスタービンの停止回数を低減させることができるため、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させることができる。
さらに、このフィルタ再生装置では、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることから、この交換によって生じる使用済フィルタユニットも低減することができるため、使用済フィルタユニットの処分を環境面、コスト面で最小限に抑えることができる。
【0048】
また、請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1の効果を確実に得ることが可能となる。
【0049】
また、請求項3に記載の発明によれば、取付部の吸引面形状が、ろ材面を覆うことから、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で済み、格段と効率よく吸引作業を行うことが可能となる。
【0050】
また、請求項4に記載の発明によれば、取付部の吸引面形状が、全ろ材面に対向する形状を有することから、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で済み、格段と効率よく吸引作業を行うことが可能となる。
【0051】
また、請求項5に記載の発明によれば、取付手段が、ろ材が蛇腹形状とほぼ一致する吸引面を有することから、谷部に捕集された粉塵をより一層細かく吸引して、フィルタユニットの再生率を向上することが可能となる。
【0052】
また、請求項6に記載の発明によれば、取付手段が、フィルタユニットのろ材が蛇腹形状であるがゆえに形成される複数の谷部のうちの一つと、ほぼ一致するように突出した山形状でなる吸引面を有することから、この吸引面を各フィルタユニットの谷部に順次差込み、この谷部に捕集された粉塵をより一層細かく吸引して、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりの解消率、すなわちフィルタユニットの再生率を向上することが可能となる。
【0053】
また、請求項7に記載の発明によれば、吸引手段の吸引力が、ガスタービンの空気を吸入する吸入力よりも大きいことから、ガスタービンが空気を吸入している運転中においても、その吸入力よりも大きい吸引力を有する吸引手段によって、フィルタユニットが捕集した粉塵を吸引するため、ガスタービンを停止せることなく、粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消することができる。
【0054】
また、請求項8に記載の発明によれば、運転中であっても、上記請求項1に記載のフィルタ再生装置と同様の効果を得ることができる。
【0055】
また、請求項9に記載の発明によれば、フィルタユニットを新たなフィルタユニットと交換する交換工程よりも前に、フィルタユニットが捕集した粉塵をフィルタ再生装置によって吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消する。
このため、交換工程までのサイクル、すなわちフィルタユニットの寿命を延ばすことができ、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑え得るフィルタ再生方法を実現することができる。
また、このように、フィルタユニットの交換に伴ったガスタービンの停止回数を低減させることにより、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させることができる。
さらに、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることから、この交換によって生じる使用済フィルタユニットも低減させることができるため、その処分を環境面、コスト面で最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるフィルタ再生装置を示す概略構成図である。
【図2】フィルタ再生装置の要部を部分的に断面で示す斜視図である。
【図3】フィルタ再生装置の要部を示す横断面図である。
【図4】他の実施の形態による吸込口を示す横断面図である。
【図5】ガスタービンの構成を示す概略構成図である。
【図6】フィルタユニットを部分的に断面で示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 ガスタービン
8 空気
10 フィルタユニット
11 枠
12 シール材
13 ろ材
20 フィルタ再生装置
21 吸込口(取付手段)
21A 孔
22 バグフィルタ
23 ブロア(吸引手段)
24 フレキシブルホース(取付手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルタ再生方法に関し、特にガスタービンの吸気口に複数設けられるフィルタユニットの再生方法に適して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスタービンでは、燃焼用等に供給される空気中に含まれる粉塵によって空気圧縮機翼が汚されたり、高温雰囲気中で作動するタービン翼に設けられる冷却用空気通路が目詰まりしたりするのを防止するため、燃焼用等に高圧圧縮空気を供給する空気圧縮機の吸入口側に、空気中の粉塵を除去するためのフィルタが設置されている。
【0003】
例えば、図5に示すように、空気圧縮機翼を有し、タービン翼を設けたタービン3で駆動される圧縮機2で、その吸入口側から供給した空気8を圧縮し、この圧縮空気21と燃料6を燃焼器4で混合して燃焼させた燃焼ガスでタービン3を作動させ、発電機5および圧縮機2を駆動して発電を行うガスタービン1では、上述したように、圧縮機2の吸入口側における空気8中に含まれる粉塵を除去するためのフィルタであるフィルタユニット10を複数設けている。
【0004】
このフィルタユニット10は、例えば図6に示すように、枠11内に接着剤等からなるシール材を介してプリーツ形状のろ材13を、蛇腹形状(いわゆるジグザグ形状)に配設してなるものであり、圧縮機2の吸入口側に供給される空気8(図5参照)を通すための空隙を設けたろ材13によって、通過する空気8中に含まれる粉塵を除去するようになされている。因みに、このフィルタユニット10はガスタービン1が1台に対して、通常、300〜600セット程度設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなフィルタユニット10では、粉塵をろ材13の表面や、プリーツ内部で捕集するので、粉塵が捕集されていくにつれ、つまり、通気時間が長くなるにつれ、ろ材13の表面やプリーツ内部に粉塵が蓄積していくため、フィルタユニット10が目詰まりを起こして圧力損失を上昇させ、この圧力損失が経時的に上昇する。フィルタユニット10の過度な圧力損失の上昇は、フィルタのユニット10の強度ならびに性能に悪影響を及ぼす。従って、フィルタユニット10の圧力損失が許容値を超える前に、新たなフィルタユニット10に交換して再生させる必要が有る。
【0006】
特に、ガスタービン1が工場地帯などに設置されていると、付近の工場の煙突からの煤煙などにより、フィルタユニット10は目詰まりし易く、また、黄砂の時期だと砂埃などにより、フィルタユニット10が目詰まりし易い問題があった。
【0007】
このため、従来はフィルタユニット10の目詰まりが進行して圧力損失が上昇し、この圧力損失が、フィルタユニット10の種類によって予め決められる規定値に達すると、このフィルタユニット10を新しいものに交換するようにしていた。
【0008】
しかしながら、ある事例では、このフィルタユニット10の交換サイクルが1年間に2〜3回に及ぶものもあり、フィルタユニット10のメンテナンスに多大な労力と費用をかける問題があった。
【0009】
また、フィルタユニット10の交換時には、ガスタービン1を停止しなければならない。このフィルタユニット10は、ガスタービン1が1台に対し、300〜600セット程度設けられていることから、その交換に最低でも3日程度という時間を要し、その間、ガスタービン1を運転できない問題もあった。
【0010】
このように、ガスタービン1を停止させてフィルタユニット10を交換する場合、ガスタービン1の設置目的である電力供給に齟齬をきたすことから、通常、フィルタユニット10の交換作業は、ガスタービン1のオーバーホールの際に合わせて行うようにしていた。
【0011】
さらに、このように頻繁にフィルタユニット10を交換していると、この交換によって生じる使用済フィルタユニットの量も増大する問題があり、この使用済フィルタユニットの処分に関しても、環境的に悪影響を与える恐れがあった。
【0012】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたもので、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑え、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させるとともに、交換することによって生じる使用済フィルタユニットの処分を環境面、コスト面で最小限に抑え得るフィルタ再生装置およびフィルタ再生方法を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の発明は、ガスタービンが吸入する空気中の粉塵を除去するために、上記ガスタービンの吸気口に多数設けられるフィルタユニットを再生するフィルタ再生装置であって、上記フィルタユニットの吸気側に取り付けられて上記粉塵を吸引する取付部と、上記取付部に吸引力を付与する吸引力付与手段と、を具えることを特徴とする。
【0014】
上述したフィルタ再生装置によれば、吸引手段が取付手段を介してフィルタユニットが捕集した粉塵を吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消するため、フィルタユニットの交換サイクル、すなわちフィルタユニットの寿命を延ばして、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることができる。
また、これにより、このフィルタユニットの交換に伴ったガスタービンの停止回数を低減させることができるため、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させることができる。
さらに、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることから、この交換によって生じる使用済フィルタユニットも低減させることができるため、その処分を環境面、コスト面で最小限に抑えることができる。
【0015】
また、請求項2に記載のフィルタ再生装置は、請求項1に係る発明において、上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内のろ材面に対面する形状であることを特徴とする。
上述したフィルタ再生装置によれば、請求項1に記載の作用を確実に得ることができる。
【0016】
また、請求項3に記載のフィルタ再生装置は、請求項1または2に係る発明において、上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内のろ材面を覆う形状であることを特徴とする。
【0017】
このフィルタ再生装置によれば、取付手段がろ材面を覆う吸引面を有することから、フィルタユニットから一括して粉塵を吸引できるため、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で、このフィルタユニットが捕集した粉塵を吸引することができる。これにより、フィルタユニットのろ材の谷部を一つ一つ順次吸引していく場合に比べて、格段と効率よく吸引作業を行うことができる。
【0018】
さらに、請求項4に記載のフィルタ再生装置は、請求項1ないし3のいずれかに係るフィルタ再生装置において、上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内の全ろ材面に対向する形状を有することを特徴とする。
【0019】
このフィルタ再生装置によれば、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で、このフィルタユニットが捕集した粉塵を吸引することができる。
【0020】
さらに、請求項5に記載のフィルタ再生装置は、請求項1に係る発明において、各上記フィルタユニットが、それぞれ枠内に、ろ材を蛇腹形状に収めてなり、上記取付部の吸引面が、上記蛇腹形状の一折れの形状に対向する形状を有することを特徴とする。
【0021】
このフィルタ再生装置によれば、取付手段が、フィルタユニットのろ材が蛇腹形状であるがゆえに形成される複数の谷部のうちの一つと、ほぼ一致するように突出した山形状でなる吸引面を有することから、この吸引面を各フィルタユニットの谷部に順次差込み、この谷部に捕集された粉塵をより一層細かく吸引して、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりの解消率、すなわちフィルタユニットの再生率を向上することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項1に係るフィルタ再生装置において、各上記フィルタユニットが、それぞれ枠内に、ろ材を蛇腹形状に収めてなり、上記取付部の吸引面が、上記蛇腹形状の前面に対向する形状を有することを特徴とする。
【0023】
このフィルタ再生装置によれば、取付手段に、フィルタユニットのろ材に形成される複数の谷部に対応した数の吸引面が設けられることから、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で全ての谷部の吸引を行うため、このろ材の谷部を一つ一つ順次吸引していく場合に比べて、格段と効率よく吸引作業を行うことができる。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のフィルタ再生装置において、上記吸引力付与手段の吸引力が、上記ガスタービンの上記空気を吸入する吸入力よりも大きいことを特徴とする。
【0025】
このフィルタ再生装置によれば、吸引手段の吸引力が、ガスタービンの空気を吸入する吸入力よりも大きいことから、ガスタービンが空気を吸入している運転中においても、その吸入力よりも大きい吸引力を有する吸引手段によって、フィルタユニットが捕集した粉塵を吸引するため、ガスタービンを停止させることなく、粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項7に係るフィルタ再生装置において、ガスタービンの運転中に上記フィルタユニットが捕集した上記粉塵を吸引し、上記フィルタを再生することを特徴とする。
【0027】
このフィルタ再生装置によれば、運転中であっても、上記請求項1に記載のフィルタ再生装置と同様の作用を得ることができる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、ガスタービンが吸入する空気中の粉塵を除去するために、上記ガスタービンの吸気口に多数設けられるフィルタユニットが、許容される圧力損失を超えない様に新たなフィルタユニットと交換して再生させるフィルタ再生方法において、上記フィルタユニットを新たなフィルタユニットと交換する交換工程よりも前に、各上記フィルタユニットに、フィルタ再生装置を取り付ける準備工程と、上記フィルタ再生装置によって各上記フィルタユニットが捕集した上記粉塵を吸引する吸引工程とを具えることを特徴とする。
【0029】
上述したフィルタ再生方法によれば、フィルタユニットを新たなフィルタユニットと交換する交換工程よりも前に、フィルタユニットが捕集した粉塵をフィルタ再生装置によって吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消する。このため、交換工程までのサイクル、すなわちフィルタユニットの寿命を延ばすことができ、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明における一実施の形態について詳述する。
【0031】
図1は、本発明に係るフィルタ再生装置の一実施の形態を示す概略構成図である。図1において、20は全体として本発明に係るフィルタ再生装置を示し、各フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引するための吸引手段であるブロア23と、このブロア23を各フィルタユニット10に取り付けるための取付手段である吸込口21、フレキシブルホース24とを備えている。実際上、ブロア23と吸込口21とは、フレキシブルホース24によって、吸引した粉塵を集積するためのバグフィルタ22を介して物理的に接続されている。
【0032】
この吸込口21(吸引面)は、例えば図2および図3に示すように、フィルタユニット10のろ材13が蛇腹形状であるがゆえに形成される複数の同形状でなる谷部のうちの一つと、ほぼ一致するように突出した山形状の六面体でなる。また、その谷部と対向する面には、粉塵吸込用の孔21Aが多数穿設されているとともに、谷部の入口側の面のほぼ中央には、フレキシブルホース24が取り付けられている。
【0033】
そして、このフィルタ再生装置20は、その吸込口21をフィルタユニット10の谷部に差し込んだ状態でブロア23を駆動することにより、吸込口21に吸引力を与えて、フィルタユニット10の谷部に捕集された粉塵を、この吸込口21の孔21Aから吸引するようになされている。
【0034】
さて、かかる構成のフィルタ再生装置20を用いたフィルタ再生方法は、まず、準備工程として、フィルタ再生装置20の吸込口21をフィルタユニット10に取り付ける。すなわち、吸込口21をフィルタユニット10のろ材13の谷部に差し込む。次に、吸引工程として、フィルタ再生装置20のブロア23を駆動させ、フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸込口21の孔21Aから吸引する。
【0035】
このとき、ブロア23によって生成される吸込口21の吸引力は、例えばガスタービン1の圧縮機2における吸入口側の吸入力よりも、少なくとも2倍程度大きく設定されている。このため、このフィルタ再生装置20は、ガスタービン1が運転している状態においても(すなわち、ガスタービン1の運転を停止させることなく)、フィルタユニット10から粉塵を吸引することができる。
【0036】
このようにして、このフィルタ再生方法では、フィルタユニット10が捕集した粉塵によって目詰まりが進行して圧力損失が上昇し、この圧力損失が、フィルタユニット10の種類によって予め決められる規定値に達する前に、フィルタ再生装置20によってフィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引する。このため、このフィルタユニット10を新しいものに交換する交換工程までのサイクル、すなわちフィルタユニット10の寿命を延ばすことができる。
【0037】
一方、フィルタ再生装置20において、吸引されたフィルタユニット10の粉塵は、フレキシブルホース24を介してバグフィルタ22に導かれ、このバグフィルタ22によって集積される。また、吸込口21から吸引された空気は、フィルタユニット10の粉塵とともにバグフィルタ22に導かれ、このバグフィルタ22によって粉塵と分離された後、フレキシブルホース24を介してブロア23に導かれ、このブロア23から大気開放される。
【0038】
従って、このフィルタ再生装置20では、フィルタユニット10が捕集した粉塵を吸込口21から吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニット10の目詰まりを解消するため、フィルタユニット10の交換サイクル、すなわちフィルタユニット10の寿命を延ばして、フィルタユニット10の交換頻度を最小限に抑えることができる。
【0039】
また、これにより、このフィルタユニット10の交換に伴ったガスタービン1の停止回数を低減させることができるため、ガスタービン1の稼働効率を格段と向上させることができる。
【0040】
さらに、フィルタユニット10の交換頻度を最小限に抑えることから、この交換によって生じる使用済のフィルタユニット10も低減することができるため、その処分を環境面、コスト面で最小限に抑えることができる。
【0041】
しかも、吸込口21がろ材13の谷部と、ほぼ一致するように突出した山形状の六面体でなることから、フィルタユニット10が捕集した粉塵をより一層細かく吸引して、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニット10の目詰まりの解消率、すなわちフィルタユニット10の再生率を向上することができる。
【0042】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。例えば、フィルタ再生装置20に、吸込口21を自動的に搬送する搬送手段を設け、この搬送手段によって吸込口21を各フィルタユニット10に自動的に搬送するようにするようにすれば、ガスタービン1の運転中、逆洗フィルタとして活用することもできる。
【0043】
また、上述した本実施の形態においては、吸込口として、フィルタユニット10のろ材13が蛇腹形状であるがゆえに形成される複数の同形状でなる谷部のうちの一つと、ほぼ一致するように突出した山形状の六面体でなる吸込口21を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図4(a)に示すように、この吸込口21を、ろ材13の谷部に対応させて複数設けてなる吸込部30を形成するようにしてもよい。
【0044】
この場合、吸込部30がフィルタユニット10のろ材13に形成される複数の谷部に対応した数の吸込口21を有することから、フィルタユニット10一つに対して一回の吸引作業で、このフィルタユニット10における全ての谷部の吸引を行うため、このろ材13の谷部を一つ一つ順次吸引していく場合に比べて、格段と効率よく吸引作業を行うことができる利点を得ることができる。
【0045】
さらに、その吸込口として、図4(b)に示すようなフィルタユニット10における空気の吸入側を全体的に覆う形状でなる吸込口40を適用するようにすれば、この吸込口40をフィルタユニット10毎に取り付け、一つのフィルタユニット10から一度に一括して粉塵を吸引するため、フィルタユニット10一つに対して一回の吸引作業で、このフィルタユニット10が捕集した粉塵を吸引することができる利点を得ることができる。
【0046】
さらに、上述した本実施の形態においては、吸込口21のろ材13の谷部と対向する面に、粉塵吸込用の孔21Aが多数穿設されてなる場合について述べるが、本発明はこれに限らず、要は、ろ材13の谷部から粉塵を吸引し得るものであれば、例えばろ材13のプリーツ形状と対応するスリットを設けるようにしてもよく、この他種々のものを広く適用することができる。
【0047】
【発明の効果】
上述のように請求項1に記載の発明によれば、フィルタ再生装置において、吸引手段が取付手段を介してフィルタユニットが捕集した粉塵を吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消するため、フィルタユニットの交換サイクル、すなわちフィルタユニットの寿命を延ばすことができ、かくしてフィルタユニットの交換頻度を最小限に抑え得るフィルタ再生装置を実現することができる。
また、このことから、このフィルタ再生装置では、フィルタユニットの交換に伴ったガスタービンの停止回数を低減させることができるため、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させることができる。
さらに、このフィルタ再生装置では、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることから、この交換によって生じる使用済フィルタユニットも低減することができるため、使用済フィルタユニットの処分を環境面、コスト面で最小限に抑えることができる。
【0048】
また、請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1の効果を確実に得ることが可能となる。
【0049】
また、請求項3に記載の発明によれば、取付部の吸引面形状が、ろ材面を覆うことから、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で済み、格段と効率よく吸引作業を行うことが可能となる。
【0050】
また、請求項4に記載の発明によれば、取付部の吸引面形状が、全ろ材面に対向する形状を有することから、フィルタユニット一つに対して一回の吸引作業で済み、格段と効率よく吸引作業を行うことが可能となる。
【0051】
また、請求項5に記載の発明によれば、取付手段が、ろ材が蛇腹形状とほぼ一致する吸引面を有することから、谷部に捕集された粉塵をより一層細かく吸引して、フィルタユニットの再生率を向上することが可能となる。
【0052】
また、請求項6に記載の発明によれば、取付手段が、フィルタユニットのろ材が蛇腹形状であるがゆえに形成される複数の谷部のうちの一つと、ほぼ一致するように突出した山形状でなる吸引面を有することから、この吸引面を各フィルタユニットの谷部に順次差込み、この谷部に捕集された粉塵をより一層細かく吸引して、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりの解消率、すなわちフィルタユニットの再生率を向上することが可能となる。
【0053】
また、請求項7に記載の発明によれば、吸引手段の吸引力が、ガスタービンの空気を吸入する吸入力よりも大きいことから、ガスタービンが空気を吸入している運転中においても、その吸入力よりも大きい吸引力を有する吸引手段によって、フィルタユニットが捕集した粉塵を吸引するため、ガスタービンを停止せることなく、粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消することができる。
【0054】
また、請求項8に記載の発明によれば、運転中であっても、上記請求項1に記載のフィルタ再生装置と同様の効果を得ることができる。
【0055】
また、請求項9に記載の発明によれば、フィルタユニットを新たなフィルタユニットと交換する交換工程よりも前に、フィルタユニットが捕集した粉塵をフィルタ再生装置によって吸引し、この粉塵が蓄積することによって生じるフィルタユニットの目詰まりを解消する。
このため、交換工程までのサイクル、すなわちフィルタユニットの寿命を延ばすことができ、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑え得るフィルタ再生方法を実現することができる。
また、このように、フィルタユニットの交換に伴ったガスタービンの停止回数を低減させることにより、ガスタービンの稼働効率を格段と向上させることができる。
さらに、フィルタユニットの交換頻度を最小限に抑えることから、この交換によって生じる使用済フィルタユニットも低減させることができるため、その処分を環境面、コスト面で最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるフィルタ再生装置を示す概略構成図である。
【図2】フィルタ再生装置の要部を部分的に断面で示す斜視図である。
【図3】フィルタ再生装置の要部を示す横断面図である。
【図4】他の実施の形態による吸込口を示す横断面図である。
【図5】ガスタービンの構成を示す概略構成図である。
【図6】フィルタユニットを部分的に断面で示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 ガスタービン
8 空気
10 フィルタユニット
11 枠
12 シール材
13 ろ材
20 フィルタ再生装置
21 吸込口(取付手段)
21A 孔
22 バグフィルタ
23 ブロア(吸引手段)
24 フレキシブルホース(取付手段)
Claims (9)
- ガスタービンが吸入する空気中の粉塵を除去するために、上記ガスタービンの吸気口に多数設けられるフィルタユニットを再生するフィルタ再生装置であって、
上記フィルタユニットの吸気側に取り付けられて上記粉塵を吸引する取付部と、
上記取付部に吸引力を付与する吸引力付与手段と、
を具えることを特徴とするフィルタ再生装置。 - 上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内のろ材面に対面する形状であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ再生装置。
- 上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内のろ材面を覆う形状であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ再生装置。
- 上記取付部の吸引面が、上記フィルタユニット内の全ろ材面に対向する形状を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のフィルタ再生装置。
- 各上記フィルタユニットが、それぞれ枠内に、ろ材を蛇腹形状に収めてなり、
上記取付部の吸引面が、上記蛇腹形状の一折れの形状に対向する形状を有することを特徴とする請求項1に記載のフィルタ再生装置。 - 各上記フィルタユニットが、それぞれ枠内に、ろ材を蛇腹形状に収めてなり、上記取付部の吸引面が、上記蛇腹形状の前面に対向する形状を有することを特徴とする請求項1に記載のフィルタ再生装置。
- 上記吸引力付与手段の吸引力が、上記ガスタービンの上記空気を吸入する吸入力よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のフィルタ再生装置。
- 上記ガスタービンの運転中に上記フィルタユニットが捕集した上記粉塵を吸引し、上記フィルタを再生することを特徴とする請求項7に記載のフィルタ再生装置。
- ガスタービンが吸入する空気中の粉塵を除去するために、上記ガスタービンの吸気口に多数設けられるフィルタユニットが、許容される圧力損失を超えない様に新たなフィルタユニットと交換して再生させるフィルタ再生方法において、
上記フィルタユニットを新たなフィルタユニットと交換する交換工程よりも前に、各上記フィルタユニットに、フィルタ再生装置を取り付ける準備工程と、
上記フィルタ再生装置によって各上記フィルタユニットが捕集した上記粉塵を吸引する吸引工程と
を具えることを特徴とするフィルタ再生方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013030988A1 (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-07 | 株式会社日立製作所 | ガスタービンプラント及びコンバインドサイクルプラント |
CN107939566A (zh) * | 2017-11-10 | 2018-04-20 | 郑良 | 空气滤清器装置 |
CN113042020A (zh) * | 2021-04-01 | 2021-06-29 | 北京卡达克汽车检测技术中心有限公司 | Rde检测用脱附装置及其脱附方法和筛选方法 |
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2002
- 2002-07-02 JP JP2002193432A patent/JP2004036447A/ja active Pending
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