JP2004035076A - 冷凍解凍用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】食品を素早く冷凍でき、且つ、食品の鮮度や旨味、風味、栄養分等を損なうことなく解凍できる冷凍解凍用容器を提供する。
【解決手段】熱伝導率の高い金属材料で成る容器本体1と、その開口部を閉塞する耐熱材料で成る蓋体2とで構成される冷凍解凍用容器10であって、蓋体2の裏底に凸凹を形成した。この凸凹は波状とした。本構成では、容器本体1の熱伝導性の良さを利用して食品類の急速冷凍ができる。また、パッキンが付いているため密封でき、食品への臭い移りや霜の付着が少なく、美味しく冷凍できる。解凍時には蓋をトレーとして使うことができる。また、解凍中に食品から生じるドリップは凸凹の凹部に流れ落ち、凹部を伝ってやや窪みを持ったトレイ周縁に溜まるため、ドリップが食品に付着することは無い。よって、旨味や風味、色が損なわれる心配は無い。
【選択図】 図1
【解決手段】熱伝導率の高い金属材料で成る容器本体1と、その開口部を閉塞する耐熱材料で成る蓋体2とで構成される冷凍解凍用容器10であって、蓋体2の裏底に凸凹を形成した。この凸凹は波状とした。本構成では、容器本体1の熱伝導性の良さを利用して食品類の急速冷凍ができる。また、パッキンが付いているため密封でき、食品への臭い移りや霜の付着が少なく、美味しく冷凍できる。解凍時には蓋をトレーとして使うことができる。また、解凍中に食品から生じるドリップは凸凹の凹部に流れ落ち、凹部を伝ってやや窪みを持ったトレイ周縁に溜まるため、ドリップが食品に付着することは無い。よって、旨味や風味、色が損なわれる心配は無い。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品を素早く冷凍でき、且つ、ドリップが食品に触れないように電子レンジで解凍できる冷凍解凍用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各家庭では、多量に作り置きした食品や、買い置きした食品類を冷凍保存しておく場合が多い。従来より、これらの冷凍保存用の食品類はプラスチック容器や専用のフリーザーバック(スナップ付きビニール袋)等に入れて冷凍庫に収納しておく。そして、食品が必要な時に冷凍庫より取り出して解凍し、調理する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、食品類を美味しく冷凍するには急速冷凍が良いとされている。これは、食品を素早く冷凍することにより、特に生食品では食品の細胞が破壊されることなく、そのままの新鮮な状態で冷凍保存できるからである。
【0004】
近年、冷凍食品が普及し、その他食品類を含め、これらを冷凍保存する冷蔵庫についても、急速冷凍機能をうたい文句にした家電製品が多数販売されている。ところが、このような急速冷凍機能を有する冷蔵庫でも、上記のように冷凍保存する食品類を熱伝導性の悪いプラスチック容器やビニール袋等に入れてしまっては、折角の急速冷凍機能も効果半減である。
【0005】
また、冷凍庫より取り出した冷凍食品を解凍する場合、従来、各家庭において以下のような様々な解凍方法が行われている。例えば、
(1)冷凍食品を台所等に放置し、室温にて解凍する方法。
(2)冷凍食品を水中に浸けて水を流しながら解凍する方法。
(3)冷凍食品を冷蔵庫内の冷凍室以外の場所に移し変えて解凍する方法。
(4)冷凍食品を加熱皿等に入れて(或いは、プラスチック容器やフリーザーバックに入れたまま)電子レンジで解凍する方法。
等である。
【0006】
しかしながら、上記した(1)〜(3)の解凍方法は、何れも解凍に時間が掛かり過ぎ、食品の鮮度や旨味、風味、栄養分等が損なわれてしまうといった不都合が生じる。特に、(2)の流水による解凍方法では、食品が水っぽくなり、旨味、風味等が著しく損なわれてしまう。
これらの解凍方法に対し、(4)の電子レンジによる解凍では、上記した冷凍時間の問題は解消されるものの、逆に解凍作用が急激に行われるため、ドリップ(解凍中に冷凍食品から生じる解凍不要液)が生じ、これが食品に付着することにより、食品の旨味や風味が損なわれたり、時には、変色して見栄えも悪くなるといった不都合が生じる。
【0007】
本発明は、上記した不都合に鑑みて成されたもので、食品を素早く冷凍でき、且つ、食品の鮮度や旨味、風味、栄養分等を損なうことなく美味しく解凍できる冷凍解凍用容器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の本発明は、熱伝導率の高い金属材料で成る容器本体と、当該容器本体の開口部を閉塞する耐熱材料で成る蓋体とで構成される冷凍解凍用容器であって、前記蓋体の裏底に凸凹を形成した。
【0009】
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の冷凍解凍用容器において、前記蓋体の凸凹を一方向に延びる波状とした。
【0010】
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2の何れかに記載の冷凍解凍用容器において、前記蓋体の凸部を当該蓋体の内側面から所定の距離離れた位置より形成するようにした。
【0011】
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1から請求項3までの何れかに記載の冷凍解凍用容器において、前記容器本体を構成する熱伝導率の高い金属材料をアルミニウム、またはその合金とした。
【0012】
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1から請求項4までの何れかに記載の冷凍解凍用容器において、前記容器本体と蓋体の間にパッキンが介在されて密封される構造とした。
【0013】
ここで、上記請求項1の構成では、容器本体の熱伝導性の良さを利用して食品類の急速冷凍ができる。また、解凍の際、蓋体は電子レンジの加熱用トレーとして使用できる。蓋体の裏底に凸凹を形成してあるから、解凍時のドリップが食品に付着することはなく、食品の旨味や風味、色が損なわれることはない。
また、上記請求項2および請求項3の構成では、解凍中に食品類より流れ出たドリップが凹部を伝って周囲の扁平部に逐次溜まる状態となり、解凍食品と水分を分離することができる。これにより、食品が美味しく解凍できる。
また、上記請求項4の構成では、アルミニウムやアルミニウム合金は、熱伝導性に優れているので好適である。
また、上記請求項5の構成では、パッキンを介在することにより、容器を完全密封することができ、よって、冷凍中に食品への臭い移りがなく、また霜が付きにくくなり、食品を美味しく冷凍保存することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施形態を説明する。
ここで、図1は本発明の解凍冷凍用容器の分解斜視図、図2は蓋体の裏側を示す外観斜視図、図3は図2の蓋体のA−A断面図、図4は解凍冷凍用容器の一部断面正面図、図5は食品類の冷凍から解凍までの手順を示す説明図である。
【0015】
図1に示すように、本発明の解凍冷凍用容器10は、金属製の四角い容器本体1と、この容器本体1の開口部を閉塞する合成樹脂製の蓋体2とで構成されている。
【0016】
上記容器本体1の材料としては、軽くて熱伝導性に優れるアルミニウム、若しくはアルミニウム合金が好適であり、本実施形態では、表面アルマイト処理のアルミニウムを使用している。
一方、蓋体2の材料としては、後述する電子レンジの加熱用容器として使用可能な耐熱性を有するポリプロピレン、或いはポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を使用している。
【0017】
ところで、上記蓋体2は、図2、図3に示すように、周縁にフランジ5を備えた皿状を成し、裏底の長手方向に断面U字状となる凸部3a、凹部3bを多数延設して裏底の略全面を波状と成している。そして、この多数の凸部3aを蓋体2の内側面から離隔して形成し、内側面と裏底の凸凹との間、即ち、内側面の起立部周辺に僅かな窪みを持たせた扁平部4を形成している。
また、この蓋体2の外側周縁、詳しくはフランジ5の裏側基端部に後述するパッキン8を着脱自在に装着するための凹溝7が設けてあり、且つ、蓋体表面の四隅にそれぞれ円状に樹脂板を膨出して形成した足部6が設けてある。
【0018】
容器本体1の開口部を蓋体2で蓋をすると、図4に示すように、蓋体2のフランジ5の裏側が容器本体1の上縁部1aに当接するようになっている。この時、蓋体の凹溝7に着脱自在に装着したパッキン8が容器本体1の内側面に圧接し、容器本体1は完全に密封された状態となる。
このパッキン8は、密封力に優れるシリコーン樹脂製で成るリング状である。尚、この容器外底の四隅に上記蓋体2と同様に安定用の足部9が設けてある。
【0019】
次に、上記構成の冷凍解凍用容器10の使用方法を図5に基づいて説明する。
【0020】
先ず、図5(a)に示すように、冷凍保存する食品Fを容器本体1に入れて、蓋体2で蓋をし、冷凍庫に収納する。食品Fを入れた容器本体1は熱伝導の大きいアルミニウム製であるから、食品Fの熱エネルギーは金属内に素早く吸収され、食品Fの急速冷凍が可能となる。
このように食品Fを素早く冷凍することにより、特に生食品の場合は、食品の細胞が破壊されるのを防止し、そのままの新鮮な状態で冷凍できる。加えて、容器内はパッキン8により密封状態となっているから、冷凍中、食品に霜が付きにくく、よって、食品を美味しくいつまでも冷凍保存できる。
【0021】
次に、この冷凍食品Fを解凍する場合は、食品Fが冷凍保存されている容器10を冷凍庫より取り出し、図5(b)に示すように、容器10をひっくり返した状態(即ち、蓋体を下にして載置する)で台所等の常温雰囲気に放置する。既述したように、熱伝導の良い材質の容器なので常温での解凍も速い。また、蓋体2には足部6が設けてあるから逆さまに載置しても安定が得られる。
常温雰囲気中にあって、容器本体1の熱伝導性の良さから、容器外の温度が内部に伝わり易いため、冷凍保存中に食品Fが容器本体1の底部に凍り付いていたとしても素早く解かされて食品Fが蓋体側に移り替わる。
【0022】
次いで、蓋体2より容器本体1を分離し、図5(c)に示すように、蓋体2を加熱用(解凍用)トレーとしてそのまま電子レンジ20のターンテーブル21に載せ、食品Fの解凍を行う。
【0023】
また、解凍中に食品Fから生じるドリップは凹部3bに流れ落ち、凹部3bを伝ってやや窪みを持ったトレイ周縁の扁平部4に溜まるようになる。よって、ドリップが食品Fに付着することは無く、旨味や風味、色が損なわれる心配は無い。また、食品が水に浸かって解凍するつもりが半煮え状態となるといった失敗をすることもない。
加えて、密封状態で冷凍された食品Fには霜が付いていないから、解凍時の加熱ムラも無く、且つ素早く解凍できる。
【0024】
以上、本実施形態は、本発明の冷凍解凍用容器10の蓋体2を冷凍食品の解凍用トレーとして使用する方法を説明したが、このトレーを食品の加熱調理に使用しても良いことは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の冷凍解凍用容器によれば、素早く冷凍保存でき、且つ、解凍の際にドリップが食品に付着しないから、食品の鮮度や旨味、風味、栄養分等を損なうことなく美味しく解凍することができる。
また、冷凍から解凍までの一連の作業がこの容器だけでできるので手間もかからず簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の解凍冷凍用容器の分解斜視図。
【図2】蓋体の裏側を示す外観斜視図。
【図3】図2の蓋体のA−A断面図。
【図4】本発明の解凍冷凍用容器の一部断面正面図。
【図5】食品類の冷凍から解凍までの手順を示す説明図。
【符号の説明】
1 容器本体
2 蓋体
3a 凸部
3b 凹部
8 パッキン
10 冷凍解凍用容器
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品を素早く冷凍でき、且つ、ドリップが食品に触れないように電子レンジで解凍できる冷凍解凍用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各家庭では、多量に作り置きした食品や、買い置きした食品類を冷凍保存しておく場合が多い。従来より、これらの冷凍保存用の食品類はプラスチック容器や専用のフリーザーバック(スナップ付きビニール袋)等に入れて冷凍庫に収納しておく。そして、食品が必要な時に冷凍庫より取り出して解凍し、調理する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、食品類を美味しく冷凍するには急速冷凍が良いとされている。これは、食品を素早く冷凍することにより、特に生食品では食品の細胞が破壊されることなく、そのままの新鮮な状態で冷凍保存できるからである。
【0004】
近年、冷凍食品が普及し、その他食品類を含め、これらを冷凍保存する冷蔵庫についても、急速冷凍機能をうたい文句にした家電製品が多数販売されている。ところが、このような急速冷凍機能を有する冷蔵庫でも、上記のように冷凍保存する食品類を熱伝導性の悪いプラスチック容器やビニール袋等に入れてしまっては、折角の急速冷凍機能も効果半減である。
【0005】
また、冷凍庫より取り出した冷凍食品を解凍する場合、従来、各家庭において以下のような様々な解凍方法が行われている。例えば、
(1)冷凍食品を台所等に放置し、室温にて解凍する方法。
(2)冷凍食品を水中に浸けて水を流しながら解凍する方法。
(3)冷凍食品を冷蔵庫内の冷凍室以外の場所に移し変えて解凍する方法。
(4)冷凍食品を加熱皿等に入れて(或いは、プラスチック容器やフリーザーバックに入れたまま)電子レンジで解凍する方法。
等である。
【0006】
しかしながら、上記した(1)〜(3)の解凍方法は、何れも解凍に時間が掛かり過ぎ、食品の鮮度や旨味、風味、栄養分等が損なわれてしまうといった不都合が生じる。特に、(2)の流水による解凍方法では、食品が水っぽくなり、旨味、風味等が著しく損なわれてしまう。
これらの解凍方法に対し、(4)の電子レンジによる解凍では、上記した冷凍時間の問題は解消されるものの、逆に解凍作用が急激に行われるため、ドリップ(解凍中に冷凍食品から生じる解凍不要液)が生じ、これが食品に付着することにより、食品の旨味や風味が損なわれたり、時には、変色して見栄えも悪くなるといった不都合が生じる。
【0007】
本発明は、上記した不都合に鑑みて成されたもので、食品を素早く冷凍でき、且つ、食品の鮮度や旨味、風味、栄養分等を損なうことなく美味しく解凍できる冷凍解凍用容器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の本発明は、熱伝導率の高い金属材料で成る容器本体と、当該容器本体の開口部を閉塞する耐熱材料で成る蓋体とで構成される冷凍解凍用容器であって、前記蓋体の裏底に凸凹を形成した。
【0009】
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の冷凍解凍用容器において、前記蓋体の凸凹を一方向に延びる波状とした。
【0010】
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2の何れかに記載の冷凍解凍用容器において、前記蓋体の凸部を当該蓋体の内側面から所定の距離離れた位置より形成するようにした。
【0011】
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1から請求項3までの何れかに記載の冷凍解凍用容器において、前記容器本体を構成する熱伝導率の高い金属材料をアルミニウム、またはその合金とした。
【0012】
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1から請求項4までの何れかに記載の冷凍解凍用容器において、前記容器本体と蓋体の間にパッキンが介在されて密封される構造とした。
【0013】
ここで、上記請求項1の構成では、容器本体の熱伝導性の良さを利用して食品類の急速冷凍ができる。また、解凍の際、蓋体は電子レンジの加熱用トレーとして使用できる。蓋体の裏底に凸凹を形成してあるから、解凍時のドリップが食品に付着することはなく、食品の旨味や風味、色が損なわれることはない。
また、上記請求項2および請求項3の構成では、解凍中に食品類より流れ出たドリップが凹部を伝って周囲の扁平部に逐次溜まる状態となり、解凍食品と水分を分離することができる。これにより、食品が美味しく解凍できる。
また、上記請求項4の構成では、アルミニウムやアルミニウム合金は、熱伝導性に優れているので好適である。
また、上記請求項5の構成では、パッキンを介在することにより、容器を完全密封することができ、よって、冷凍中に食品への臭い移りがなく、また霜が付きにくくなり、食品を美味しく冷凍保存することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施形態を説明する。
ここで、図1は本発明の解凍冷凍用容器の分解斜視図、図2は蓋体の裏側を示す外観斜視図、図3は図2の蓋体のA−A断面図、図4は解凍冷凍用容器の一部断面正面図、図5は食品類の冷凍から解凍までの手順を示す説明図である。
【0015】
図1に示すように、本発明の解凍冷凍用容器10は、金属製の四角い容器本体1と、この容器本体1の開口部を閉塞する合成樹脂製の蓋体2とで構成されている。
【0016】
上記容器本体1の材料としては、軽くて熱伝導性に優れるアルミニウム、若しくはアルミニウム合金が好適であり、本実施形態では、表面アルマイト処理のアルミニウムを使用している。
一方、蓋体2の材料としては、後述する電子レンジの加熱用容器として使用可能な耐熱性を有するポリプロピレン、或いはポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を使用している。
【0017】
ところで、上記蓋体2は、図2、図3に示すように、周縁にフランジ5を備えた皿状を成し、裏底の長手方向に断面U字状となる凸部3a、凹部3bを多数延設して裏底の略全面を波状と成している。そして、この多数の凸部3aを蓋体2の内側面から離隔して形成し、内側面と裏底の凸凹との間、即ち、内側面の起立部周辺に僅かな窪みを持たせた扁平部4を形成している。
また、この蓋体2の外側周縁、詳しくはフランジ5の裏側基端部に後述するパッキン8を着脱自在に装着するための凹溝7が設けてあり、且つ、蓋体表面の四隅にそれぞれ円状に樹脂板を膨出して形成した足部6が設けてある。
【0018】
容器本体1の開口部を蓋体2で蓋をすると、図4に示すように、蓋体2のフランジ5の裏側が容器本体1の上縁部1aに当接するようになっている。この時、蓋体の凹溝7に着脱自在に装着したパッキン8が容器本体1の内側面に圧接し、容器本体1は完全に密封された状態となる。
このパッキン8は、密封力に優れるシリコーン樹脂製で成るリング状である。尚、この容器外底の四隅に上記蓋体2と同様に安定用の足部9が設けてある。
【0019】
次に、上記構成の冷凍解凍用容器10の使用方法を図5に基づいて説明する。
【0020】
先ず、図5(a)に示すように、冷凍保存する食品Fを容器本体1に入れて、蓋体2で蓋をし、冷凍庫に収納する。食品Fを入れた容器本体1は熱伝導の大きいアルミニウム製であるから、食品Fの熱エネルギーは金属内に素早く吸収され、食品Fの急速冷凍が可能となる。
このように食品Fを素早く冷凍することにより、特に生食品の場合は、食品の細胞が破壊されるのを防止し、そのままの新鮮な状態で冷凍できる。加えて、容器内はパッキン8により密封状態となっているから、冷凍中、食品に霜が付きにくく、よって、食品を美味しくいつまでも冷凍保存できる。
【0021】
次に、この冷凍食品Fを解凍する場合は、食品Fが冷凍保存されている容器10を冷凍庫より取り出し、図5(b)に示すように、容器10をひっくり返した状態(即ち、蓋体を下にして載置する)で台所等の常温雰囲気に放置する。既述したように、熱伝導の良い材質の容器なので常温での解凍も速い。また、蓋体2には足部6が設けてあるから逆さまに載置しても安定が得られる。
常温雰囲気中にあって、容器本体1の熱伝導性の良さから、容器外の温度が内部に伝わり易いため、冷凍保存中に食品Fが容器本体1の底部に凍り付いていたとしても素早く解かされて食品Fが蓋体側に移り替わる。
【0022】
次いで、蓋体2より容器本体1を分離し、図5(c)に示すように、蓋体2を加熱用(解凍用)トレーとしてそのまま電子レンジ20のターンテーブル21に載せ、食品Fの解凍を行う。
【0023】
また、解凍中に食品Fから生じるドリップは凹部3bに流れ落ち、凹部3bを伝ってやや窪みを持ったトレイ周縁の扁平部4に溜まるようになる。よって、ドリップが食品Fに付着することは無く、旨味や風味、色が損なわれる心配は無い。また、食品が水に浸かって解凍するつもりが半煮え状態となるといった失敗をすることもない。
加えて、密封状態で冷凍された食品Fには霜が付いていないから、解凍時の加熱ムラも無く、且つ素早く解凍できる。
【0024】
以上、本実施形態は、本発明の冷凍解凍用容器10の蓋体2を冷凍食品の解凍用トレーとして使用する方法を説明したが、このトレーを食品の加熱調理に使用しても良いことは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の冷凍解凍用容器によれば、素早く冷凍保存でき、且つ、解凍の際にドリップが食品に付着しないから、食品の鮮度や旨味、風味、栄養分等を損なうことなく美味しく解凍することができる。
また、冷凍から解凍までの一連の作業がこの容器だけでできるので手間もかからず簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の解凍冷凍用容器の分解斜視図。
【図2】蓋体の裏側を示す外観斜視図。
【図3】図2の蓋体のA−A断面図。
【図4】本発明の解凍冷凍用容器の一部断面正面図。
【図5】食品類の冷凍から解凍までの手順を示す説明図。
【符号の説明】
1 容器本体
2 蓋体
3a 凸部
3b 凹部
8 パッキン
10 冷凍解凍用容器
Claims (5)
- 熱伝導率の高い金属材料で成る容器本体と、当該容器本体の開口部を閉塞する耐熱材料で成る蓋体とで構成される冷凍解凍用容器であって、
前記蓋体の裏底に凸凹を形成したことを特徴とする冷凍解凍用容器。 - 前記蓋体の凸凹が一方向に延びる波状であることを特徴とする請求項1に記載の冷凍解凍用容器。
- 前記蓋体の凸部は当該蓋体の内側面から所定の距離離れた位置より形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の冷凍解凍用容器。
- 前記容器本体を構成する熱伝導率の高い金属材料がアルミニウム、またはその合金であることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の冷凍解凍用容器。
- 前記容器本体と蓋体の間にパッキンが介在されて密封されることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れかに記載の冷凍解凍用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002197096A JP2004035076A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | 冷凍解凍用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002197096A JP2004035076A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | 冷凍解凍用容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004035076A true JP2004035076A (ja) | 2004-02-05 |
Family
ID=31704955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002197096A Pending JP2004035076A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | 冷凍解凍用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004035076A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200466253Y1 (ko) * | 2010-07-16 | 2013-04-05 | 구자일 | 음식물 해동 용기 |
CN105042656A (zh) * | 2015-07-24 | 2015-11-11 | 广东美的厨房电器制造有限公司 | 解冻盘、微波炉及解冻控制方法 |
JP2016150774A (ja) * | 2015-02-18 | 2016-08-22 | シャープ株式会社 | 食品用容器および加熱調理器 |
JP2020070028A (ja) * | 2018-10-29 | 2020-05-07 | シーピー化成株式会社 | 包装用容器 |
-
2002
- 2002-07-05 JP JP2002197096A patent/JP2004035076A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200466253Y1 (ko) * | 2010-07-16 | 2013-04-05 | 구자일 | 음식물 해동 용기 |
JP2016150774A (ja) * | 2015-02-18 | 2016-08-22 | シャープ株式会社 | 食品用容器および加熱調理器 |
CN105042656A (zh) * | 2015-07-24 | 2015-11-11 | 广东美的厨房电器制造有限公司 | 解冻盘、微波炉及解冻控制方法 |
JP2020070028A (ja) * | 2018-10-29 | 2020-05-07 | シーピー化成株式会社 | 包装用容器 |
JP7218890B2 (ja) | 2018-10-29 | 2023-02-07 | シーピー化成株式会社 | 包装用容器 |
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