JP2004034944A - 自動車用ドア - Google Patents

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Shinichi Nishikawa
西川 慎一
Takashi Nishio
西尾 貴士
Yoshihiro Ando
安藤 芳広
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Abstract

【課題】キャリアプレートの両側に対してガラス板の下部の両側を装着する場合、両者の寸法関係に誤差が発生している状態においても、ガラス板に歪みが生じないようにしたものである。
【解決手段】ガラス板の下方の両側を支持する為のキャリアプレートにおいてキャリアプレートにおける両側に夫々設けられる索条体の止着点とガラス板の固着点との間の部材は堅固に構成し、キャリアプレートにおける両側のガラス板固着点の相互間の強度は、ガラス板の下部を上記キャリアプレートに固着するとき、キャリアプレートにおけるガラス板の固着点相互間と、上記ガラス板下方の両側の固着点との間において、相互間に誤差が生じていてもガラス板に歪みが生じないように弱体化した。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ドアに関し、さらに詳しくは、自動車用ドアにおける窓を塞ぐ為のガラス板を上下駆動する為の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より広く知られている自動車用ドアとしては、図6に示されるものがある(例えば特開2001−1756号公報参照)。この図6を用いて従来例を説明する。
【0003】
自動車用ドア1は、周知のようにドアパネルユニットと、ドアモジュールとを備えている。ドアパネルユニットは、ドア1の外壁面を構成するアウタパネル13と、アウタパネル13の車両内側に設けた補強部材と、ドア1を車体に取付けるためのヒンジ部材と、アウタパネル13の車両内側の周縁部に設けたインナパネルなどを備えている。
一方、ドアモジュールは、ドアモジュールの骨格をなす枠構体を備えている。この枠構体は、窓開口部5と、その下方に位置させる腰部3を備える。窓開口部5の周囲には車両前側に位置する前サッシュ6aと、車両後側に位置する後サッシュ6bと、ドアモジュールの最上部に位置する上部サッシュ6cと、上部サッシュ6cの下方に位置して水平方向に延びる中間枠6dとを備え、更にその下方位置には、ドアモジュールの最下部に位置する下枠6eを備える。上部サッシュ6cは、後述するドアガラス10の上縁10aに沿う形状となっている。
枠構体にはドアガラス昇降機構(ガラス板駆動装置とも称される)20や、ドアラッチ機構、ラッチ操作機構(ドアインサイドハンドル)などが取付けられている。サッシュ6a,6b,6cとドアガラス昇降機構20およびドアガラス10などは、ドアガラス昇降装置を構成している。
ドアモジュールをドアパネルユニットに組込むには、ドアモジュールの後端部をアウタパネル13と後部インナパネルとの間に挿入したのち、ドアモジュールの前端部を車両内側からドアパネルユニットの前部インナパネルに重ねる方向に動かし、ドアモジュールの下端部をアウタパネル13と下部インナパネルとの間に落とし込む。そしてドアモジュールの前端部をボルトによって固定し、ドアモジュールの後端部をボルトによってドアパネルユニットに固定する。
【0004】
図6に示すようにガラス板駆動装置(ドアガラス昇降機構)20は、枠部材21と、プーリー26,27,28,29と、索条体33と、キャリアプレート等の連結部材37と、ドラム25とを備える。上記中間枠6dと下枠6eとの間に配された枠部材21は、ベースプレート21aと、このベースプレート21aに固定一体化されて上下方向に延びる前後一対のフレーム22,23などを備えている。フレーム22,23の下端部は、下枠6eに固定されている。
枠部材21の位置は、前後方向の中間位置にガラス受け39が位置できるように腰部3における空間4の内部中央位置に備えさせてある。
フレーム22,23の上端部と下端部に、それぞれ上プーリ26,28と下プーリ27,29が設けられている。またベースプレート21aに、駆動プーリ(ドラムとも称される)25と、駆動プーリ25を回転させるためのモータ24が設けられている。このモータ24は、車載バッテリ(図示せず)を電源とする正逆回転可能な減速ギヤ付DCモータである。
【0005】
上記のプーリに、ワイヤケーブル等からなる索条体(ワイヤーとも称される)33(a、b、c、d)が掛け渡され、図示のように上下方向に並行する部分とX状にクロスした状態になる部分ができるように巻掛けられている。すなわちこの索条体は、前側の上プーリ26と下プーリ27との間に上下方向に張り渡された前側移動部33aと、後側の上プーリ28と下プーリ29との間に上下方向に張り渡された後側移動部33bと、上プーリ28と下プーリ27との間に斜めに張り渡された第1斜状部33cと、上プーリ26と下プーリ29との間に斜めに張り渡された第2斜状部33dとを有している。第1斜状部33cは、上プーリ28と駆動プーリ25との間に斜めに張り渡された上部分33c1と、下プーリ27と駆動プーリ25との間に斜めに張り渡された下部分33c2とを有している。そして上記第1斜状部33cと、第2斜状部33dとが図示の如くX状にクロスしている。第1斜状部の上部分33c1と第1斜状部の下部分33c2には、索条体全体に適度な張力を与えることによって索条体の伸びや弛みを吸収する周知のテンション部材(テンショナーとも称される)30が図示のように設けられている。
【0006】
索条体の前側移動部33aと後側移動部33bの各々に、索状体とドアガラス10との連結部材として、金属、合成樹脂などの硬質材で形成されたキャリアプレート37が、図示の如くおおむね水平となるように止着されている。キャリアプレート37の中間位置にはU字のガラス受け39が設けられており、これによりガラスの下縁10bが支えられている。上記の上下方向に架け渡されている両側の索条体33には上記キャリアプレート37の両側に備えられる索状体の止着点50が夫々任意の手段によって固く止着され、上記キャリアプレート37における両側に備えられるガラス板の固着点42においては、上記ガラス板の下部10bの両側に設けられた透孔を通じ、ボルトなどの固定部材を用いて固定してある。
索条体33の一端側、すなわち第1斜状部の上部分33c1の端部は駆動プーリ25に係止され、かつ、ドアガラス10の昇降ストロークを許容できる長さ分が駆動プーリ25に巻取られている。索条体の他端側、すなわち第1斜状部の下部分33c2の端部も駆動プーリ25に係止され、かつ、ドアガラス10の昇降ストロークを許容できる長さ分が駆動プーリ25における複数(5〜7)回の螺旋溝に巻取られている。
【0007】
従って駆動プーリ25が矢印56方向に回転したときには、索状体は実線矢印で示す矢印58方向に移動する。即ち、索条体33の第1斜状部の上部分33c1が駆動プーリ25から繰出されるとともに、第1斜状部の下部分33c2が駆動プーリ25の螺旋溝に巻取られ、後側移動部33bがプーリ29方向に移動し、前側移動部33aがプーリ27方向に移動し、第2斜状部33dがプーリ26方向に移動する。上記索状体の矢印58方向への移動により、前側移動部33aと後側移動部33bが互いに同期して下降する。それに従って、キャリアプレート37とドアガラス10も一体となって下降する。
また、駆動プーリ25が矢印56と逆方向に回転したときには、索状体は実線矢印で示す矢印58とは反対の方向に移動する。即ち、第1斜状部の上部分33c1が駆動プーリ25に巻取られるとともに、第1斜状部の下部分33c2が駆動プーリ25から繰出され、前側移動部33aがプーリ26方向に移動し、後側移動部33bがプーリ28方向に移動し、第2斜状部33dがプーリ29方向に移動する。上記索状体の矢印58とは反対方向への移動により、前側移動部33aと後側移動部33bが互いに同期して上昇する。従って、キャリアプレート37とドアガラス10も一体に上昇することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の自動車用ドアでは、窓ガラスを開閉するとき、上記のように、ドラム25を回動させ、前後のプーリより内側のX状にクロスして掛け渡されている索状体の内、ドラム25に連繋させてある索状体33cを駆動して、前後両側の上下方向に張り渡された索状体33a,33bを同期的に上下動させることによってガラス板10を平行状態を保ちながら上下動させることができる。
その場合、ガラス板を支持するキャリアプレートは上記索状体の内、上記のX状態に掛け渡されている索条体ではなく、左右両側の同期的に上下動する索状体に止着してあるから、上昇下降段階での各状態において平行状態を維持しながら上下動し、ガラス板を安定して上下動させることができる。
【0009】
この従来の自動車用ドアでは、ガラス板を平行状態を維持しながら上下動させるために、両側に索状体の止着点を備えるキャリアプレートに対して、ガラス板の両側に備えられる固着点を固着するものであるから、キャリアプレートにおける両側に備えられるガラス板の固着点相互間と、上記ガラス板の下部の両側に備えられる固着点相互間との間に、即ち、キャリアプレートにおける前後両側の索状体の止着部相互間のピッチと、両側のガラス板の固着部相互間のピッチの加工精度が異なる等の寸法の微差(寸法誤差)がある場合、又は湾曲させた部分の曲率に誤差が生じていると、組立どき、作業員がそこの誤差の調節を怠り、或いは締め過ぎる等すると、ガラス板に歪みが発生し、ガラス板の破損事故を招いたり、経年利用によりガラス板の不用意な破損割れが生じる問題点があった。
【0010】
本件出願の自動車用ドアは、上記従来技術の問題点を解決する為に提供するものである。
本件出願の目的は、窓を開閉するとき、枠部材に配置されているドラムを回動させ、これに掛け渡されている索条体を駆動して、その索状体を上下動させることによってガラス板を上下動させるようにした自動車用ドアを提供しようとするものである。
他の目的は、上記索状体をプーリーに掛け渡すにあたり、従来の場合と同様に両側の並行に配置した索条体が上下方向に動作するようにし、しかも上記ガラス板の両側は、上記の左右両側の同期的に上下動する索状体に止着して、安定した状態でガラス板を上下させることができる自動車用ドアを提供しようとするものである。
他の目的は、上記ガラス板の両側を、上記の左右両側の同期的に上下動する索状体に止着するにあたっては、これらの間に丈夫な構造にできるキャリアプレートを介在させ、丈夫な構造のキャリアプレートの両側を上記左右両側の索状体に止着し、破損し易いガラス板の下部の両側は、上記キャリアプレートの両側に固着するようにした自動車用ドアを提供しようとするものである。
他の目的は、キャリアプレートの両側に対してガラス板の下部の両側を装着する場合、両者の寸法関係が完全に一致することなく、両者間に誤差が発生している状態において両者の締め付け作業をする場合にあっても、構造的な弱みを持つガラス板に対して歪みが生じないようにし自動車用ドアを提供しようとするものである。
他の目的は、ガラス板の下部の両側に設ける取付部において、ガラス板にひずみが生じないようにキャリアプレートの側に配慮を施したものであっても、これにガラスを固着した後は、キャリアプレートとガラス板の下部との両者の補完的な合着により補強され、丈夫な構造が出来上がるようにした自動車用ドアを提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明における自動車用ドアは、自動車などの車両のドアには、窓を塞ぐ為に上下動自在にしてあるガラス板と、上記ガラス板の下方を支持する為に、ドアにおける腰部内において上下動自在に備えさせたキャリアプレートと、上記キャリアプレートを介してガラス板を上下駆動させる為に、ドアにおける腰部内に備えさせた駆動装置とを具備させてあり、上記駆動装置は、上下左右に配置された少なくても4つのプーリーと、上記4つのプーリーに架け渡されている索条体と、索条体を駆動する為の駆動ドラムとを備え、上記索条体は、左側の上下のプーリに対しては上下方向に、右側の上下のプーリに対しては上下方向に、左上のプーリと右下のプーリに対しては斜め方向に及び右上のプーリーと左下のプーリに対しては斜め方向となる状態に夫々架け渡され、上記駆動ドラムを回動させることによって、上記左右における上下方向の索条体が同期して、左右並行状態で上下動するように構成してあり、上記キャリアプレートの両側に備えられる索状体の止着点においては、上記の上下方向に架け渡されている両側の索条体を止着し、上記キャリアプレートにおける両側に備えられるガラス板の固着点においては、上記ガラス板の下部の両側を固着して、上記駆動ドラムを回動させることにより上記キャリアプレートと共に上記ガラス板を上下動させるようにしてある自動車用ドアにおいて、上記キャリアプレートにおける両側夫々においては、索条体の止着点とガラス板の固着点との間の部材は堅固に構成し、上記キャリアプレートにおける両側のガラス板固着点の相互間の強度は、ガラス板の下部を上記キャリアプレートに固着するとき、ガラス板下部の両側における固着点相互間と、上記キャリアプレートの固着点相互間との間において、相互間に誤差が生じていてもガラス板に歪みが生じないように弱体化したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本願発明の実施の形態を示す図面について説明する。図1乃至図5の説明に当り、前述の図6と同符号を用いた構成、部材等の機能、性質、特徴等は、以下に於て加える新規な部材構成、組合せ等の説明に係わる事項を除き、前述した説明と同旨と理解できるので、重複する説明は一部省略する。
【0013】
図1乃至図5において、1は、自動車における乗降口に対して前端1aを枢着し、後端1bを水平方向に回動するようにしたドアである。
ドア1における上方は窓5に、下方は内部に空間4を備える腰部3に構成してある。窓5において、6は窓枠を示し、前枠6a、後枠6b、上枠6cを備える。上記前枠6a、後枠6bにはガラス板10を案内する為の一対のガイドレールが付設されており、ガラス板10について予定されている上下動軌跡11をガラス板10が上下動できるように各ガイドレールに案内溝が形成してある。さらに、上記上枠6cにはガラス板10を受け止める為の受溝が付設されている。これらのガイドレール及び受溝の夫々の内側は、ランチャンネルと称され、弾性材で形成されている部材で構成されている。
【0014】
腰部3において、13は外枠を構成するパネル、15は作業用透孔を示し、常時は着脱自在のパネルによって覆われる。空間4にはガラス板収納空間があり、インパクトバー等の諸部材が配置される。16は中間枠6dに形成したガラス出入口を示し、ゴムなどの弾性材で形成されたベルトラインモールのブレードが両側に配置されている。
【0015】
上記ドア1にあっては、上下動自在のガラス板10の上部10aが上死点10cに至る上昇状態では、受溝6cに入り、上記ドア1における窓5を塞ぎ、ガラス板10の下部10bが下死点に至る下降状態では、ガラス板10は窓5を開放し、上記ドア1のガラス板収納空間に納るようにしてある。
【0016】
ドア1の腰部3におけるガラス収納空間に備えさせた上記ガラス板10を上下に駆動する為の駆動装置20について説明する。駆動装置20は図1に示される位置に配置されている。駆動装置20における鋼板製の枠部材21は、両側に一体的に連結されている鋼板製のステー部分22、23を備える。ステー部分22、23の上下の部分はパネル13に連なる内枠に対し、ボルトを用いて着脱自在に装着してある。
駆動装置20の詳細は図1,図2に良く現れている。26、27、28、29はプーリーで、ステー部分22、23の上下の図示の位置に配置されている。33、34、35は図示の如く上記プーリー等に張設されたワイヤー(索条体とも称される)を示す。25は一般に知られているようにワイヤーを介してガラス板を上下駆動するためのドラムを示し、モータによって正転及び反転を可能に構成されている。なお、上記モータに代えて、従来品のように周知の手動ハンドルによりドラム25を駆動するようにしてもよい。
【0017】
37はガラス板10の下部にそれを支える状態で連結してあるキャリアプレートである。
キャリアプレート37の両側に備えられる索状体の止着点50、50においては、上記の上下方向に架け渡されている両側の索条体33a、33bを夫々止着し、上記キャリアプレート37における両側に備えられるガラス板の固着点42、42においては、上記ガラス板の下部10bの両側の固着部10f、10fを固着して、上記駆動ドラム25を回動させることにより上記キャリアプレート37と共に上記ガラス板10を上下動させるようにしてある。
【0018】
索条体の止着の構成は、図3、4に示されるように、キャリアプレート37の一端38の張出し部分38aにはワイヤー33と、ワイヤー35の夫々の一端が、キャリアプレートの他端38の張出し部分38aにはワイヤー34の一端と、ワイヤー35の他端が夫々固着されている。
ワイヤー止着点50におけるワイヤー端部の処理は、キャリアプレート37の張出し部分38aに設けられている透孔に筒状のワイヤーエンド部材36を図5(B)に示される如く嵌着させ、かしめ固着すると共にワイヤーの端部はワイヤーエンド部材36の中空孔に挿入した状態でかしめ固着している。36aはラッパ状に拡開させた部分を示す。
なお、ワイヤー33と、ワイヤー34の夫々の他端は、夫々5〜7回巻きの螺旋状のワイヤー溝を備えるドラム25の両側に個別に止着してある。
上記のような構成にした結果、上記4つのプーリーにあっては、図示のように左側の上下のプーリー26、27相互間及び右側の上下のプーリー28、29相互間に夫々上下方向に向け、かつ、索条相互間においては並行状態となるように索条体33a,33bが掛け渡されている。左上と右下のプーリー26,29相互間及び右上と左下のプーリー28、27相互間においては、索条体33d,33cはX状態となるように夫々斜状に掛け渡されている。
【0019】
上記連結部材としてのキャリアプレート37には、従来品のガラス受け39と同様のフック部材と共に、ガラスホルダー45など任意の固着部材を備え、ガラス板10の下端10bは、それらを介して一体的な上下動を可能に着脱自在な構成でもって固着されている。
なお30は、ドラム25の初動時、停止時に生じるワイヤーの伸びや弛みを取るための周知のテンショナーを示す。
【0020】
上記キャリアプレート37における両側の夫々においては、索条体の止着点50と、ガラス板の固着点42との間の部材は堅固に構成してある。キャリアプレート37の全体は金属又は合成樹脂等の硬質材料でもって形成してあり、それの両側38にあっては側方に向けて一体材で張出し部分38aを形成し、索条体の止着点50と、ガラス板の固着点42との間の強度を著しく向上させ、力の伝達が正確に行われるようにしてある。
【0021】
次にガラス板の固着点42における構成と、その組立作業は次の通りである。
上記キャリアプレート37における両側38の図示の位置には、図5(A)に示されるように透孔43が設けられている。他方、ガラス板10に設けられている透孔10fには、合成樹脂製の鍔付き筒状のホルダー45a、45bが図示のようにガラスの孔縁を保護する状態で両側から合着状に装着されている。次に締付状態は、図示の如く一方にはナット状に雌ねじを有する当座47を配し、他方には座板46aを配し、それらは、ガラス板10と、キャリアプレート37と共に、透孔10f、透孔43を貫通させるボルト46によって、螺合状態で締着されている。なお45cはホルダー45bに設けられている抜け止め部材を示す
【0022】
上記キャリアプレート37における両側38のガラス板固着点42、42の相互間W1の強度は、図から明らかなように、両側の38の部分よりも弱体化してある。例えば一体的な張出部38aを省略するなどして強度を弱め、ガラス板に歪みが発生しないようにしてある。その弱体化の程度は次の通りである。
ガラス板の下部10bを上記キャリアプレート37における両側38のガラス板固着点42、42に固着するとき、ガラス板における両側の固着点(透孔10fの部分)相互間W2と、上記キャリアプレートの固着点42、42相互間W1との間においては、理想的には同一寸法であるが、通常は相互間に寸法の精度上の僅かな誤差がある。そのような誤差が生じていた場合、或いは夫々の部材における湾曲させた部分における曲率の違いがあった場合など、両者間に種々な原因に基づく寸法誤差があった場合、これを無視して単純に締め付けると強度上において弱体であるガラス板に歪みが発生する。
このガラス板に歪みが発生するのを防止する為、ガラス板の厚み及びその曲げ強度を考慮して、上記キャリアプレート37における両側38のガラス板固着点42、42の相互間W1の強度を全体的に或いは局部的に肉厚を薄くしたり、幅を狭くしたりして弱くし、その弱くした部分が弾力的に撓んでガラス板に歪みが生じないように弱体化させる。
【0023】
なお実施に当たっては弱体化の事例として、例えば次のように施すことができる。
キャリアプレート37の材質:鉄材、
キャリアプレート37の全長W3:350mm、
キャリアプレート37における両側38のガラス板固着点42、42の相互間W1:315mm、
キャリアプレート37の幅寸法W4:10mm、
キャリアプレート37の厚み寸法W5:2.3mm、
ガラス板の厚み寸法W6:3.5mmにすると実施が可能である。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本願発明は、窓ガラスを開閉するとき、ドラムを回動させ、左右のプーリーより内側のX状態に掛け渡されている索条体の内、ドラムに連繋させてある索状体を駆動して、左右両側の索状体を同期的に上下動させることによってガラス板を上下動させることができる効果がある。
その場合、ガラス板を支持するキャリアプレートは上記索状体の内、上記のX状態に掛け渡されている索条体ではなく、左右両側の同期的に上下動する索状体に止着してあるから、平行状態を維持しながら上下動し、ガラス板を安定して上下動させることができる効果がある。
【0025】
しかしながら、本願発明にあっては、ガラス板を平行状態を維持しながら上下動させるために、両側に索状体の止着点を備えるキャリアプレートに対して、ガラス板の両側に備えられる固着点を固着するものであるから、
キャリアプレートにおける両側に備えられるガラス板の固着点相互間と、上記ガラス板の下部の両側に備えられる固着点相互間との間に誤差が生じていると、組立どき、作業員がそこの誤差の調節を怠り、或いは締め過ぎる等すると、ガラス板に歪みが発生し、ガラス板の破損事故を招くものであるが、本願発明にあっては、キャリアプレートの中間点を弱体化した構成であるから、作業員が組み立て作業に当たって、キャリアプレートにおける両側に備えられるガラス板の固着点相互間と、上記ガラス板の下部の両側に備えられる固着点相互間との間に誤差を調整することなく締め付けた場合においても、その歪みは、弾性歪みに弱いガラス板に蓄えることなく、弾性の大きい上記キャリアプレートのにおける両側のガラス板固着点相互間に吸収される特長がある。
このことは、作業中に未熟な作業員が締め付けてもガラス板を割ることなく、あるいは経年利用によって、ガラス板の不用意な破損割れを防止する上に画期的な効果がある。
【0026】
しかもそのように ガラス板の歪みを吸収できるようにキャリアプレートの一部を弱体化したものであっても、キャリアプレートの端の両極部においては、堅固にしてあるから、伝達ワイヤーからキャリアプレートの取付点を経由してガラスの固着部に向かう力の伝達は正確に伝達できる特長がある。さらにまた本願発明にあっては、上記のように、ガラス板の歪みを吸収できるようにキャリアプレートの一部を弱体化したものであっても、その弱体化された部分はキャリアプレートにガラス板を固着することによって結果的にそこは相互に補強され、堅固になり、ガラス板を経年に亘り安定した状態で上下動させ得る効果がある。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】ドアにおける窓と、ガラス板と、駆動装置におけるキャリアプレートと、プーリーと、ワイヤーとの関係を示す車両の外側方向から見た要部外面図。
【図2】駆動装置20におけるキャリアプレート37と、ガラス板10との関係を示す拡大図。
【図3】キャリアプレート37と、ガラス板10と、ワイヤーとの関係を示す正面図
【図4】図3におけるB方向からみた一部破断図
【図5】(A)は図4におけるC−C線断面図で、キャリアプレートとガラス板との固着を示す部分断面図、(B)は図4におけるD−D線断面図で、キャリアプレートとワイヤーとの止着を示す部分断面図、(C)は図4におけるE−E線断面図で、キャリアプレートとガラス板との関係を示す部分断面図
【図6】従来品におけるドアの窓と、ガラス板と、駆動装置におけるキャリアプレートと、プーリーと、ワイヤーとの関係を示す車両の外側方向から見た説明用内面図。
【符号の説明】
1・・・ドア、3・・・腰部、4・・・空間、5・・・窓開口部、6・・・窓枠、6a・・・前枠、6b・・・後枠、6c・・・上枠、6d・・・中間枠、6e・・・下枠、10・・・ガラス板、10a・・・上縁、10b・・・下部、10c・・・上死点、10f・・・固着部(透孔)、11・・・上下動軌跡、13・・・パネル、15・・・作業用透孔、20・・・駆動装置(駆動機構)、21・・・ベースパネル(枠部材)、22,23・・・ステー、24・・・モータ、25・・・ドラム、26,27,28,29・・・プーリー、30・・・テンショナー、33,34,35・・・ワイヤー、36・・・ワイヤーエンド、37・・・キャリアプレート、38・・・キャリアプレートの両側部、38a・・・張出部、39・・・ガラス受け、42・・・ガラス連結部(固着点)、43・・・透孔、45・・・ホルダ、46・・・ボルト、46a・・・座板、47・・・当座、50・・・ワイヤーの固着部、56,58・・・矢印

Claims (1)

  1. 自動車などの車両のドアには、窓を塞ぐ為に上下動自在にしてあるガラス板と、
    上記ガラス板の下方を支持する為に、ドアにおける腰部内において上下動自在に備えさせたキャリアプレートと、
    上記キャリアプレートを介してガラス板を上下駆動させる為に、ドアにおける腰部内に備えさせた駆動装置とを具備させてあり、
    上記駆動装置は、上下左右に配置された少なくても4つのプーリーと、
    上記4つのプーリーに架け渡されている索条体と、
    索条体を駆動する為の駆動ドラムとを備え、
    上記索条体は、左側の上下のプーリに対しては上下方向に、右側の上下のプーリに対しては上下方向に、左上のプーリと右下のプーリに対しては斜め方向に及び右上のプーリーと左下のプーリに対しては斜め方向となる状態に夫々架け渡され、上記駆動ドラムを回動させることによって、上記左右における上下方向の索条体が同期して、左右並行状態で上下動するように構成してあり、
    上記キャリアプレートの両側に備えられる索状体の止着点においては、上記の上下方向に架け渡されている両側の索条体を止着し、上記キャリアプレートにおける両側に備えられるガラス板の固着点においては、上記ガラス板の下部の両側を固着して、上記駆動ドラムを回動させることにより上記キャリアプレートと共に上記ガラス板を上下動させるようにしてある自動車用ドアにおいて、
    上記キャリアプレートにおける両側夫々においては、索条体の止着点とガラス板の固着点との間の部材は堅固に構成し、
    上記キャリアプレートにおける両側のガラス板固着点の相互間の強度は、ガラス板の下部を上記キャリアプレートに固着するとき、ガラス板下部の両側における固着点相互間と、上記キャリアプレートの固着点相互間との間において、相互間に誤差が生じていてもガラス板に歪みが生じないように弱体化してあることを特徴とする自動車用ドア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009214840A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Denso Corp 車両用側突検出装置

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