JP2004034745A - スタッドレスタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ジエン系ゴムに、あらかじめ表面処理された非金属短繊維がトレッド厚さ方向に配向するように分散されてなり、25℃で測定した該トレッド厚さ方向の複素弾性率E1とタイヤ周方向の弾性率E2の比が、
1.1≦E1/E2≦4
であり、かつ−10℃で測定したときのトレッドゴム硬さが45〜75度であるトレッドを有するスタッドレスタイヤ。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタッドレスタイヤに関する。とくには、雪上および氷上性能に優れ、かつその性能が持続するスタッドレスタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、積雪寒冷地において冬時期に自動車が走行する場合には、タイヤにスパイクを打ち込んだスパイクタイヤを用いるか、またはタイヤの外周にタイヤチェーンを装着して雪上・氷上路面での安全を確保していた。しかしながら、スパイクタイヤまたはタイヤチェーンを装着したタイヤでは、道路の摩耗や損傷が発生しやすく、またそれが粉塵となって公害を引き起こし大きな環境問題となっていた。そこで、このような安全問題と環境問題を解決するために、現在ではスタッドレスタイヤが広く普及している。
【0003】
スタッドレスタイヤの氷雪上性能を向上させる技術としては、たとえば特開平4−110211号公報にあるように、氷上での摩擦力向上のため、すなわち低温での粘着、凝着摩擦力を向上させるために、低温特性のよい、すなわち低温でもしなやかなゴム化合物に、たとえばセルロース短繊維のような非金属短繊維を配合し、タイヤのトレッドブロック部表面に沿って短繊維が配向することによるブロック部の表面、あるいは壁面と内部のゴムの弾性率の違いにより、タイヤブロック部の剛性を制御して、路面との粘着、凝着摩擦力を上げる試みがなされている。しかしながら、一般に短繊維をトレッドゴムに配合し、押出方式にて成型した場合には、配合された短繊維は押し出し方向、すなわちタイヤ周方向にそって配向し、タイヤに成型加硫した場合には、路面に接地するトレッドゴムの大部分は短繊維がタイヤ周方向に配向し、これによりゴム表面は補強されて硬くなり、路面の凹凸に接地する際には逆に接地性がわるくなる。
【0004】
また、短繊維の大部分はタイヤ周方向に配向しており、掘り起こし、ひっかき摩擦に対する効果は充分ではなく、さらに多量に配合すると耐摩粍性が低下するという問題が生じる。
【0005】
特開平2−274602号公報には、棒状の粒子形状を有する、比較的大きい粒子の粉体または短繊維を、トレッドの周方向ではなく厚さ方向に配向させたスタッドレスタイヤとその製造方法の技術が開示されている。これは、氷雪路面を粒子粉体、短繊維によるひっかき、掘り起こし摩擦を向上させる技術であるが、掘り起こし効果のために短繊維、粒子粉体をトレッドゴム表面より突出させる必要がある。開示されている実施例では鋼短繊維を使用しているが、金属のように硬い短繊維を配合した場合には、ゴムが硬くなると同時に耐摩耗性がゴムと金属で大幅に異なり、突出した金属短繊維が路面とのゴムの接触を妨げることによる接触面積の低下により、粘着、凝着摩擦力の減少を引き起こし、氷雪路性能が劣ることになる。
【0006】
特開2001−39104号公報では、非金属短繊維をトレッドの厚さ方向に配向させたスタッドレスタイヤの技術が開示されている。これは、ひっかき、掘り起こし摩擦を向上させるために非金属短繊維を使用しているため、粘着、凝着摩擦力が向上し、優れた氷雪路性能を示した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、氷雪路面における粘着、凝着摩擦と掘り起こし摩擦、ひっかき摩擦および耐摩耗性をさらに向上し、より優れた氷雪上性能を有し、かつその性能が持続するスタッドレスタイヤを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、ゴムと入れる材料との接着性に着案し、研究を積み重ねた。その結果、ゴムとの接着強度を向上させるために、あらかじめ表面処理された非金属短繊維を用いて、トレッド厚さ方向に配向することにより、より優れた氷雪上性能を有し、かつその性能が持続することを見いだした。
【0009】
すなわち、本発明は、ジエン系ゴムに、あらかじめ表面処理された非金属短繊維がトレッド厚さ方向に配向するように分散されてなり、25℃で測定した該トレッド厚さ方向の複素弾性率E1とタイヤ周方向の弾性率E2の比が、
1.1≦E1/E2≦4
であり、かつ−10℃で測定したときのトレッドゴム硬さが45〜75度であるトレッドを有するスタッドレスタイヤに関する。
【0010】
前記非金属短繊維は、平均繊維径が1〜100μm、平均長さが0.1〜5mmであることが好ましい。
【0011】
前記非金属短繊維は、グラスファイバーであることが好ましい。
【0012】
前記非金属短繊維は、硫黄を含有するシランまたはレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス縮合物からなる表面処理剤であらかじめ表面処理されていることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
あらかじめゴムと接着できるよう表面処理された、非金属短繊維をタイヤトレッドの厚さ方向に配向させることにより、タイヤと路面との粘着、凝着摩擦と掘り起こし、ひっかき摩擦を向上させて、またはバランスさせて氷雪上性能を大幅に改善し、かつその性能が持続することが可能となった。
【0014】
あらかじめゴムと接着できるよう表面処理された、非金属短繊維をトレッド厚さ方向に配向させることにより、タイヤトレッドゴム表面は、短繊維の配向方向の影響がなくなり、氷雪上路面の凹凸に追随する柔らかさを保ち、粘着、凝着摩擦を改善する。また、トレッドの厚さ方向に配向した非金属短繊維により、タイヤ表面では、局部的に接地圧が高い部分が作り出される。これにより、たとえばタイヤ空転時に凍結路面とタイヤ表面のあいだに発生する水膜を押しのけ、粘着、凝着摩擦を改善するとともに、掘り起こし、ひっかき摩擦をも同時に向上させることを見いだした。
【0015】
また、非金属繊維をあらかじめゴムと接着できるよう表面処理することにより、乾燥路面を走行しても、該非金属繊維がトレッドゴムから脱落することなく、氷雪上での掘り起こし、ひっかき効果を持続する。
【0016】
本発明では、あらかじめゴムと接着できるよう表面処理された、特定の種類と形状の短繊維をトレッドゴムに配合し、そのトレッドゴムを用いたタイヤのトレッド厚さ方向と周方向の弾性率の比を特定することで、粘着、凝着摩擦、掘り起こし摩擦を向上させ、とくに、氷雪上走行性能が大幅に優れ、かつ、その性能が、乾燥路面を走行しても性能が持続できる、空気入りタイヤが提供される。
【0017】
配合する、あらかじめゴムと接着できるよう表面処理された、短繊維の径は1〜100μmが好ましく、3〜50μmがより好ましい。短繊維の径が1μmより小さい場合は、トレッド厚さ方向に配向した短繊維がトレッド表面に作り出す接地圧の高い部分を、短繊維断面積が小さいことにより充分に作り出すことができない。一方、100μmより大きい場合、凍結路面とタイヤトレッド表面の水膜を押しのける働きが劣るため、粘着、凝着摩擦が充分に働かない。
【0018】
前記短繊維の平均長さは0.1〜5mmであることが好ましく、0.1〜3mmであることがより好ましい。短繊維の平均長さが0.1mmより短い場合、表面処理を施していても、走行により短繊維がトレッド面から脱落しやすくなり、水膜を押しのける効果が低下する。一方、5mmより長い場合、短繊維を分散させ配向させにくくなり、ゴムの加工性が低下する。
【0019】
本発明で使用するジエン系ゴムとしては、たとえば天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなどがあげられる。
【0020】
本発明のタイヤに使用するトレッドにおける、25℃で測定したトレッド厚さ方向の複素弾性率E1とトレッドのタイヤ周方向の複素弾性率E2の比は、1.1〜4が好ましく、1.2〜3.5がより好ましい。1.1より小さい場合、接地面に接地圧の高い部分を充分に形成できない。その結果、トレッド面と接地面のあいだの水膜を除去する効果が小さくなり、粘着、凝着摩擦、ひっかき、掘り起こし摩擦は改善されない。また、E1/E2が4より大きい場合、タイヤのトレッドブロックの剛性が高くなりすぎて、トレッドゴム表面を氷雪路面に追随させることができなくなり、粘着、凝着摩擦が低下する。
【0021】
前記短繊維の材質としては、路面を傷つけるおそれがなく、ゴムと摩耗速度の差が小さい非金属短繊維がトレッドと氷雪路面の接地を確保するのに適している。また、非金属短繊維としては、非金属無機短繊維が好ましい。さらに、ゴムを混練りする過程で適度な長さに折れて短くなるグラスファイバーが、分散および配向させやすく、複素弾性率の比が適度なゴムが得られやすいので好ましい。
【0022】
本発明で用いる非金属短繊維は、ゴムと接着できるよう、あらかじめ表面処理された、非金属短繊維を用いる。
【0023】
表面処理の方法としては、非金属短繊維に表面処理剤を使用して、非金属短繊維の表面に表面処理を施す方法があげられる。
【0024】
前記表面処理剤は、ゴムとの接着強度が向上するものであれば、とくに限定されないが、たとえば、硫黄を含有するシラン、レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス縮合物(RFL)、ビニルシラン、アクリルシラン、エポキシシランなどがあげられる。なかでも、ゴムとの接着強度が優れている点から、硫黄を含有するシラン、またはRFLが好ましい。
【0025】
JIS K6253に準じ、タイプA硬さ計にて−10℃で測定したときのトレッドゴム硬さは、45〜75度、好ましくは45〜65度である。−10℃の硬さが45度より小さい場合、常温におけるゴムが柔らかくなりすぎ、たとえば乾燥路面での操縦安定性がわるくなる。一方、75度より大きい場合、ゴムそのものが硬くなりすぎ、トレッドゴム表面と氷雪路面との接地性が劣り、氷雪路性能が劣る。ここで、トレッドゴム硬さとは、トレッド厚さ方向の硬さをいう。
【0026】
非金属短繊維は、ジエン系ゴム100重量部に対して、2〜28重量部であることが好ましく、3〜20重量部であることがより好ましい。2重量部より小さい場合、トレッド表面に接地圧を形成する短繊維の量が少なくなり、水膜を除去する効果が充分でなく、一方、28重量部より大きい場合、トレッドブロック剛性が高くなりすぎて、トレッドゴム表面を氷雪路面に追随させることができなくなり、粘着、凝着摩擦が低下する。
【0027】
トレッドの形成方法としては、通常用いられる押し出し方式が用いられる。単純に押し出してトレッドを形成した場合には、図1(a)に示すように、短繊維はトレッド周方向に配向する。一方、図2に示すように、カレンダーロールによて短繊維を含有するゴム組成物を圧延加工し、得られたシートを折りたたむことによって、図1(b)に示すような短繊維がトレッド周方向に配向したタイヤを製造することができる。
【0028】
【実施例】
つぎに本発明を実施例に基づいてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】
実施例および比較例で使用した原料、および得られたタイヤの評価方法を、以下にまとめて示す。
天然ゴム:RSS#3グレード
ハイシスポリブタジエン:宇部興産(株)製のUBEPOL BR150B、
SBR N9521:日本ゼオン(株)製のニッポール9521
SBR1502:住友化学(株)製
N220:昭和キャポット(株)製のショウブラックN220
シリカ:日本シリカ(株)製のニプシルVN3
パラフィンオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスオイル
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
シランカップリング剤:デグサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファイド)
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末イオウ
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
グラスファイバーA:平均繊維径11μm、平均長さ3mm、ゴムとの接着処理剤(表面処理剤)なし
グラスファイバーB:平均繊維径11μm、平均長さ3mm、硫黄を含有するメルカプトシラン処理品
グラスファイバーC:平均繊維径11μm、平均長さ3mm、RFL(レゾルシン・ホルマリン縮合物とスチレン−ブタジエンラテックスの混合物)処理品
【0030】
(ゴムと短繊維の接着評価)
短繊維の表面処理が異なる、実施例1、実施例2および比較例2のゴムを用いて、JIS K6251に準じ引張試験を行なった試験片の破断面を観察し、接着状態を以下のように評価した。
【0031】
評点3:短繊維表面にゴムが付着しており、かつ短繊維とゴムの界面に隙間が見られない
評点2:短繊維表面にゴムが付着しているが、短繊維とゴムの界面に隙間が見られる
評点1:短繊維表面にゴムが付着してなく、短繊維とゴムの界面に隙間が見られる
【0032】
(複素弾性率)
所定の測定条件(温度25℃、測定周波数10Hz、初期歪み10%、動歪み1%)で、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて測定した。なお、サンプルは厚さ1.0mm、幅4mm、長さ5mmの形状のゴム片を、タイヤトレッド部から切り出して測定に使用した。
【0033】
(氷上制動性能)
タイヤサイズ195/65R15、テスト車両は国産2000ccのFR車にて、氷板上で時速30km/hからの制動停止距離を測定し、比較例1をリファレンスとして、下記式から計算した。
【0034】
(比較例1の制動停止距離)÷(停止距離)×100
指数が大きいほど、氷上制動性能は良好である。なお、テスト実施前にタイヤの表面のならし走行を、おのおの100kmおよび2000kmの2水準で実施した。
【0035】
(耐摩耗性)
タイヤサイズ195/65R15にて、国産FF車に装着し、走行距離8000km後のタイヤトレッド部の溝深さを測定し、タイヤ溝深さが1mm減るときの走行距離を算出し下記の式により指数化した。
【0036】
(1mm溝深さが減るときの走行距離)÷(比較例1のタイヤ溝が1mm減るときの走行距離)×100
指数が大きいほど、耐摩耗性が良好である。
【0037】
(ゴム硬さ)
JIS K6253に準じ、タイプA硬さ計にて、−10℃の雰囲気下にて測定した。
【0038】
実施例1〜2および比較例1〜5
表1に示すゴム組成物を使用して、通常用いられる押し出し方式で短繊維をトレッド周方向に配向させたもの、または図2に示す方法で短繊維をトレッド厚さ方向に配向させたものを作製した。なお、図2に示す方法では、厚さ1mm、幅1.5mでカレンダーロールにて圧延加工された短繊維が配合されたゴム組成物を用いて、折り返しを繰り返し、図に示されるようなトレッドを形成した。
【0039】
得られたタイヤを用いて、前記評価を行なった。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
実施例1および2は、特許請求範囲の短繊維を配合し、トレッド厚さ方向に短繊維を配合させるために、図2に示すトレッド作成方法に基づいて厚さ1mmのゴムシートを折り重ねて形成したタイヤトレッドを用いて試作したタイヤのテスト結果である。
【0042】
短繊維を配合していないトレッドを用いた比較例1、短繊維を用いているが、ゴムと接着できるよう表面処理されていない比較例2、表面処理された短繊維を用いているが、トレッドの厚さ方向に短繊維が配向しておらず、タイヤ厚さ方向の複素弾性率とタイヤ周方向の複素弾性率が特許請求の範囲からはずれる比較例3、表面処理された短繊維がトレッド厚さ方向に配向しているが、複素弾性率が特許請求範囲からはずれる比較例4、−10℃のトレッド硬さが特許請求範囲からはずれる比較例5は、氷雪上性能、耐摩耗性が実施例より劣っていることがわかる。
【0043】
また、ゴムと短繊維の接着評価についても、短繊維を用いているが、ゴムと接着できるよう表面処理されていない比較例2と比べて、表面処理のされた短繊維を使用した実施例1および2は、接着評点が優れていた。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、氷雪路面での粘着、凝着摩擦と掘り起こし摩擦、ひっかき摩擦および耐摩耗性を同時に向上させた、あるいはバランスさせた氷雪上性能に優れ、かつその性能が持続するスタッドレスタイヤを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤトレッドの断面図である。
【図2】本発明のトレッドの作製方法を表わす説明図である。
【符号の説明】
1 タイヤトレッド
2 非金属短繊維
3 ゴム組成物
4 ゴムシート
5 ロール
A 非金属短繊維の配向方向
Claims (4)
- ジエン系ゴムに、あらかじめ表面処理された非金属短繊維がトレッド厚さ方向に配向するように分散されてなり、25℃で測定した該トレッド厚さ方向の複素弾性率E1とタイヤ周方向の弾性率E2の比が、
1.1≦E1/E2≦4
であり、かつ−10℃で測定したときのトレッドゴム硬さが45〜75度であるトレッドを有するスタッドレスタイヤ。 - 前記非金属短繊維の平均繊維径が1〜100μm、平均長さが0.1〜5mmである請求項1記載のスタッドレスタイヤ。
- 前記非金属短繊維がグラスファイバーである請求項1または2記載のスタッドレスタイヤ。
- 前記非金属短繊維が、硫黄を含有するシランまたはレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス縮合物からなる表面処理剤であらかじめ表面処理されてなる請求項1、2または3記載のスタッドレスタイヤ。
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