JP2004034046A - 金属材料供給装置および溶解金属供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一回の鋳造毎に必要な量の粒状の金属材料を正確に計量可能な金属材料供給装置を提供する。
【解決手段】鋳造装置の一回の鋳造毎に必要な粒状または粉状の金属材料を計量して供給する金属材料供給装置であって、先端に開口部71bを有し、粒状または粉状の金属材料Mが供給されるシリンダ71と、シリンダ71に挿入され、回転量に応じた量の金属材料Mを開口部71bに向けて送出し、開口部71bから落下させるスクリュー74と、を有し、シリンダ71の開口部71bに、金属材料Mの開口部71bからの崩落の状態を一定にするための突起部100が設けられている。
【選択図】図2
【解決手段】鋳造装置の一回の鋳造毎に必要な粒状または粉状の金属材料を計量して供給する金属材料供給装置であって、先端に開口部71bを有し、粒状または粉状の金属材料Mが供給されるシリンダ71と、シリンダ71に挿入され、回転量に応じた量の金属材料Mを開口部71bに向けて送出し、開口部71bから落下させるスクリュー74と、を有し、シリンダ71の開口部71bに、金属材料Mの開口部71bからの崩落の状態を一定にするための突起部100が設けられている。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、ダイカストマシン等の鋳造装置に適用される金属材料供給装置および溶解金属供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイカストマシンにおける射出装置のスリーブへの溶解金属の供給は、たとえば、溶解炉において予め溶解された十分量の金属材料をラドルを用いて鋳造に必要な量を汲み上げ、これを上記のスリーブの給湯口まで搬送することにより行われる。
ところで、上記のような方法で溶解金属の供給を行うと、溶解炉は大量の金属を溶解するため表面積が広く、このため、大気への熱の放出による熱効率の低下や常時溶湯状態で保温管理する必要性等の理由により、必要なコストが嵩むという不利益が存在した。
また、ラドルによる溶解金属の搬送中に溶解金属が飛散する可能性があり、ダイカスト製品を製造する現場の環境が低下しやすいという不利益も存在する。さらに、溶解炉で溶解した金属を鋳造にすべて使用しない場合には、溶解に要する電力コスト等が無駄になるという不利益も存在する。
さらに、大気中において金属材料を溶解し、搬送すると、熱の放散により凝固しやすく、また、酸化しやすいため、ダイカスト製品の品質が低下しやすいという不利益も存在する。
一方、上記のような溶解炉において十分量の金属材料を溶解するのではなく、一回の鋳造に必要な量の金属材料を溶解してスリーブに供給する技術が特公昭59−38867号公報に開示されている。この特公昭59−38867号公報に開示された技術は、複数の坩堝内に粉末あるいは粒状の金属材料を提供し、これを誘導加熱により溶解し、ダイカストマシンの給湯口まで搬送して注入するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような技術において、金属材料の溶解を一回の鋳造毎に行うためには、金属材料の計量が必要となる。
しかしながら、ダイカストマシンの鋳造サイクルにあわせて、粒状の金属材料を鋳造毎に正確に計量する技術は未だ確立されていない。
【0004】
本発明は、上述の従来の課題に鑑みて成されたものであって、その目的は、一回の鋳造毎に必要な量の粒状の金属材料を正確に計量可能な金属材料供給装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記の金属材料供給装置を備えた溶解金属供給装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の金属材料供給装置は、鋳造装置の一回の鋳造毎に必要な粒状または粉状の金属材料を計量して供給する金属材料供給装置であって、先端部が開口し、粒状または粉状の金属材料が供給される搬送路と、前記搬送路に挿入され、回転量に応じた量の金属材料を前記先端部に向けて送出し、当該先端部から落下させるスクリュー部材と、を有し、前記搬送路の開口部に、前記金属材料の当該開口部からの崩落の状態を一定にするための突起部が設けられている。
【0006】
本発明の溶解金属供給装置は、金属材料を溶解して鋳造装置に供給する溶解金属供給装置であって、鋳造装置の一回の鋳造毎に必要な粒状または粉状の金属材料を計量して供給する金属材料供給手段と、前記金属材料供給手段から供給された金属材料を溶解して金属溶湯とし、当該金属材料を鋳造装置に供給する溶解手段と、を有し、前記金属材料供給手段は、先端部が開口し、粒状または粉状の金属材料が供給される搬送路と、前記搬送路に挿入され、回転量に応じた量の金属材料を前記先端部に向けて送出し、当該先端部から落下させるスクリュー部材と、を有し、前記搬送路の開口部に、前記金属材料の当該開口部からの崩落の状態を一定にするための突起部が設けられている。
【0007】
本発明では、スクリュー部材を回転させ、搬送路に供給された粒状または粉状を先端の開口部に向けて送り出し、当該開口部から金属材料を落下させることにより計量を行う。搬送路の先端の開口部において、金属材料の崩れ落ち方が計量毎に異なると、計量誤差が発生するが、突起部を設けることにより、金属材料の崩れ落ち方が略一定となり、計量誤差の発生が抑制される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る金属材料供給装置および溶解金属供給装置の構造を示す断面図である。
図1において、溶解金属供給装置1は、容器330と、金属材料供給装置51とを有する。
【0009】
容器330は、図示しないダイカストマシン本体のスリーブ360の給湯口360hの上方に配置されている。この容器330は、外周部に溶解用RFコイル350が設けられている。なお、給湯口360hの周囲には金属溶湯の飛散を防止するためのホッパ370が設けられている。
【0010】
容器330は、底部に開口330hが形成されており、この開口330hは容器330に設けられた蓋340により開閉される。
容器330は、金属材料供給装置51から必要量の金属材料を鋳造毎に供給される。
容器330に供給された金属材料は、溶解用RFコイル350への高周波電流の供給によって誘導加熱により溶解される。容器330内の金属溶湯MLは、蓋340を開くことにより、ダイカストマシンのスリーブ360に供給される。
容器330は、セラミックス等の耐熱性材料で形成されている。
【0011】
蓋340は、シリンダ装置380のピストンロッド380aの先端部に連結されており、ピストンロッド380aの伸縮によって矢印方向に駆動される。蓋340の駆動により、容器330の開口330hが開放され、金属溶湯MLが給湯口360hを通じてスリーブ360内に供給される。
【0012】
金属材料供給装置51は、蓄積部60と、計量部70と、バッファ部80と、導入部90とを有する。
蓄積部60は、溶解して供給する前の金属材料を蓄積する。
この蓄積部60は、ホッパ61と、蓋62とを備えている。
ホッパ61は、円錐状の外形を有し、内部に金属材料Mを収容する空間を有している。このホッパ61の上端側は円形の開口をもち、下端部に金属材料Mを送り出す供給口61aを有する。
また、ホッパ61は、支持台300の上面に固定された支持部材69cに、ホッパ61の下端部外周を固定する固定部材69a,69bによって固定されている。
ホッパ61に蓄積される金属材料Mは、例えば、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の鋳造に用いる金属を細長い粒状としたものである。あるいは、粉状に加工されたものでもよい。
【0013】
蓋62は、円形状の金属板の外周縁に周壁部63を有し、この周壁部63がホッパ61の上端の外周に嵌合することによりホッパ61の上端の開口を覆う。
この蓋62の周壁部63の内周には、ホッパ61の上端の外周面と周壁部63の内周面との間をシールするリング状のシール部材62aが設けられている。このシール部材62aにより、ホッパ61の上端の開口は密封される。
【0014】
計量部70は、ホッパ61の供給口61aから自重により送り出される金属材料Mのうち必要量を計量してバッファ部80へ送り出す。
この計量部70は、支持部材69cによって略水平に支持されたシリンダ71と、このシリンダ71に挿入されたスクリュー74とを有する。なお、シリンダ71は、本発明の搬送路の一実施態様であり、スクリュー74は本発明のスクリュー部材の一実施態様である。
【0015】
シリンダ71は、ホッパ61の供給口61aとシリンダ71の内部とを連通させる開口部71aを有している。この開口部71aを通じてホッパ61から金属材料Mがシリンダ71内に供給される。
【0016】
スクリュー74は、螺旋状に形成された部材からなり、先端部が自由端となっており、後端部は、支持部材69cにフランジ部材77を介して保持された軸受BRによって回転自在に保持されている軸部材73に連結されている。この軸部材73はカップリング75を介してサーボモータ76の回転軸76aに連結されている。
【0017】
サーボモータ76は、支持部材69cに固定されており、サーボドライバ79に接続されている。
サーボドライバ79は、外部の図示しない制御装置から制御指令を受けて、サーボモータ76の回転制御を行う。
【0018】
スクリュー74を所定方向に回転させると、シリンダ71内に供給された金属材料Mは搬送され、シリンダ71の先端部の開口71bを通じてバッファ部80に送出される。このスクリュー74による搬送量は、スクリュー74の回転量に応じて決定される。
【0019】
したがって、計量部70では、鋳造に必要な量の金属材料Mを搬送するスクリュー74の回転を指令する制御指令をサーボドライバ79に与えることにより計量が行われる。
【0020】
バッファ部80は、計量部70から送り出された金属材料Mを一時的に保持する。
このバッファ部80は、シリンダ71の先端部を係合保持する連結部材78によって支持部材69cと連結された円筒部材81と、円筒部材81内に挿入されたピストンロッド83を伸縮させるエアシリンダ82と、ピストンロッド83の先端部に連結された弁体84とを有する。
【0021】
円筒部材81は、内部に計量部70から送り出された金属材料Mを収容する収容空間81sを備えており、上端側の開口は閉塞部材85によって閉塞され、下端側の開口81aの内周に弁体84を受ける弁座面81bを備えている。
【0022】
エアシリンダ82は閉塞部材85に固定されており、エアシリンダ82のピストンロッド83が閉塞部材85に形成された貫通孔85aを通じて、円筒部材81内に挿入されている。
エアシリンダ82は、制御バルブ86を介してエア源87に接続されている。
【0023】
制御バルブ86は、外部の制御装置からの制御指令を受けて、エア源87からエアシリンダ82への圧縮空気の供給を制御し、ピストンロッド83を矢印K1およびK2の向きに駆動させる。
【0024】
弁体84は、円錐状の部材からなり、弁座面81bに合致するテーパ面84aを備えている。
弁体84のテーパ面84aは、エアシリンダ82の駆動によって、ピストンロッド83が矢印K1の向きに上昇すると、弁座面81bに着座する。これにより、円筒部材81の下端側の開口81aが閉鎖される。円筒部材81の下端側の開口81aが閉鎖された状態で、計量部70から金属材料Mが供給されると、シリンダ71の先端から金属材料Mが収容空間81s内に落下し、金属材料Mが収容空間81sに保持される。
弁体84のテーパ面84aは、ピストンロッド83が矢印K2の向きに下降すると、弁座面81bから離隔し、テーパ面84aと弁座面81bとの間に隙間が形成される。金属材料Mが収容空間81sに保持された状態では、この隙間を通じて金属材料Mは、円筒部材81の下方に向けて自重により落下する。
【0025】
導入部90は、バッファ部80から解放されて自重により落下する金属材料Mを容器330に導く導入管91を有する。
【0026】
図2は、シリンダ71の先端の開口部周辺の構造を示す断面図であり、図3は図2のZ方向からみた側面図である。
図2および図3に示すように、シリンダ71の先端の開口部71bの近傍には、シリンダ71の半径方向に向かって突出する複数の突出部100が設けられている。
突出部100は、所定の高さの円柱形状を有している。
【0027】
計量部70において、ホッパ61の供給口61aからシリンダ71内に金属材料Mが供給され、スクリュー74が所定の向きに回転すると、シリンダ71内の金属材料Mはシリンダ71の先端の開口部71bに向かって送り出される。
図2に示すように、シリンダ71の先端部まで金属材料Mが満たされた状態において、スクリュー74が回転すると、開口部71bからバッファ部80に落下する金属材料Mの量はスクリュー74の回転量に略比例する。このため、スクリュー74の回転量を調整することにより、金属材料Mの計量が行われる。
【0028】
しかしながら、シリンダ71の先端部まで金属材料Mが満たされた状態では、スクリュー74が回転しなくても開口部71bの近傍の金属材料Mが崩落し、バッファ部80に落下する可能性がある。特に、スクリュー74の回転を停止したのちに、金属材料Mが崩落しやすい。
スクリュー74の回転の停止毎に金属材料Mの崩落による落下量が異なると、安定した計量を行うことができない。
【0029】
本実施形態では、シリンダ71の開口部71bの近傍に複数の突起部100を設けることにより、開口部71bの近傍の金属材料Mに抵抗を与える。開口部71bに向かう金属材料Mにこれに抗する抵抗が作用することにより、スクリュー74を停止したときの金属材料Mの崩れ落ち方が一定化され、金属材料Mの崩落による落下量が安定化する。これにより、計量誤差の発生が抑制される。
【0030】
突起部100の寸法、形成位置、個数は適宜変更可能である。
たとえば、金属材料Mとして、直径が2mm、長さが7mm、シリンダ71の内径が56mm、突起部100の直径が4mm、突起部100の数が6、突起部100の高さが8mmとしたとき、スクリュー74停止時の崩落量のばらつきは、突起部100が存在しない場合とくらべて半減した。
【0031】
以上のように、本実施形態によれば、搬送路としてのシリンダ71の開口部71bに、突起部100を設けてシリンダ71内を開口部71bに向けて送出される金属材料Mに抵抗を与えることにより、金属材料Mの開口部71bからの崩落の状態を一定にすることができる。
これにより、金属材料供給装置51の計量部70による計量精度が向上し、容器330に正確に計量された量の金属材料Mを供給することが可能となり、鋳造装置としてのダイカストマシンのスリーブ360への金属溶湯MLの供給量を安定化することができる。ダイカストマシンのスリーブ360への金属溶湯MLの供給量が安定化することにより、鋳造品の品質を安定化させることが可能となる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、一回の鋳造毎に必要な量の粒状の金属材料を正確に計量可能な金属材料供給装置が提供される。
また、本発明によれば、一回の鋳造毎に正確な量の金属溶湯を鋳造装置に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る金属材料供給装置および溶解金属供給装置の構造を示す断面図である。
【図2】シリンダの先端の開口部周辺の構造を示す拡大断面図である。
【図3】図2に示すシリンダの先端の開口部をZ方向から見た側面図である。
【符号の説明】
1…溶解金属供給装置
51…金属材料供給装置
60…蓄積部
70…計量部
71…シリンダ(搬送部)
74…スクリュー
80…バッファ部
90…導入部
330…容器
350…溶解用RFコイル
360…スリーブ
100…突起部
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、ダイカストマシン等の鋳造装置に適用される金属材料供給装置および溶解金属供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイカストマシンにおける射出装置のスリーブへの溶解金属の供給は、たとえば、溶解炉において予め溶解された十分量の金属材料をラドルを用いて鋳造に必要な量を汲み上げ、これを上記のスリーブの給湯口まで搬送することにより行われる。
ところで、上記のような方法で溶解金属の供給を行うと、溶解炉は大量の金属を溶解するため表面積が広く、このため、大気への熱の放出による熱効率の低下や常時溶湯状態で保温管理する必要性等の理由により、必要なコストが嵩むという不利益が存在した。
また、ラドルによる溶解金属の搬送中に溶解金属が飛散する可能性があり、ダイカスト製品を製造する現場の環境が低下しやすいという不利益も存在する。さらに、溶解炉で溶解した金属を鋳造にすべて使用しない場合には、溶解に要する電力コスト等が無駄になるという不利益も存在する。
さらに、大気中において金属材料を溶解し、搬送すると、熱の放散により凝固しやすく、また、酸化しやすいため、ダイカスト製品の品質が低下しやすいという不利益も存在する。
一方、上記のような溶解炉において十分量の金属材料を溶解するのではなく、一回の鋳造に必要な量の金属材料を溶解してスリーブに供給する技術が特公昭59−38867号公報に開示されている。この特公昭59−38867号公報に開示された技術は、複数の坩堝内に粉末あるいは粒状の金属材料を提供し、これを誘導加熱により溶解し、ダイカストマシンの給湯口まで搬送して注入するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような技術において、金属材料の溶解を一回の鋳造毎に行うためには、金属材料の計量が必要となる。
しかしながら、ダイカストマシンの鋳造サイクルにあわせて、粒状の金属材料を鋳造毎に正確に計量する技術は未だ確立されていない。
【0004】
本発明は、上述の従来の課題に鑑みて成されたものであって、その目的は、一回の鋳造毎に必要な量の粒状の金属材料を正確に計量可能な金属材料供給装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記の金属材料供給装置を備えた溶解金属供給装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の金属材料供給装置は、鋳造装置の一回の鋳造毎に必要な粒状または粉状の金属材料を計量して供給する金属材料供給装置であって、先端部が開口し、粒状または粉状の金属材料が供給される搬送路と、前記搬送路に挿入され、回転量に応じた量の金属材料を前記先端部に向けて送出し、当該先端部から落下させるスクリュー部材と、を有し、前記搬送路の開口部に、前記金属材料の当該開口部からの崩落の状態を一定にするための突起部が設けられている。
【0006】
本発明の溶解金属供給装置は、金属材料を溶解して鋳造装置に供給する溶解金属供給装置であって、鋳造装置の一回の鋳造毎に必要な粒状または粉状の金属材料を計量して供給する金属材料供給手段と、前記金属材料供給手段から供給された金属材料を溶解して金属溶湯とし、当該金属材料を鋳造装置に供給する溶解手段と、を有し、前記金属材料供給手段は、先端部が開口し、粒状または粉状の金属材料が供給される搬送路と、前記搬送路に挿入され、回転量に応じた量の金属材料を前記先端部に向けて送出し、当該先端部から落下させるスクリュー部材と、を有し、前記搬送路の開口部に、前記金属材料の当該開口部からの崩落の状態を一定にするための突起部が設けられている。
【0007】
本発明では、スクリュー部材を回転させ、搬送路に供給された粒状または粉状を先端の開口部に向けて送り出し、当該開口部から金属材料を落下させることにより計量を行う。搬送路の先端の開口部において、金属材料の崩れ落ち方が計量毎に異なると、計量誤差が発生するが、突起部を設けることにより、金属材料の崩れ落ち方が略一定となり、計量誤差の発生が抑制される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る金属材料供給装置および溶解金属供給装置の構造を示す断面図である。
図1において、溶解金属供給装置1は、容器330と、金属材料供給装置51とを有する。
【0009】
容器330は、図示しないダイカストマシン本体のスリーブ360の給湯口360hの上方に配置されている。この容器330は、外周部に溶解用RFコイル350が設けられている。なお、給湯口360hの周囲には金属溶湯の飛散を防止するためのホッパ370が設けられている。
【0010】
容器330は、底部に開口330hが形成されており、この開口330hは容器330に設けられた蓋340により開閉される。
容器330は、金属材料供給装置51から必要量の金属材料を鋳造毎に供給される。
容器330に供給された金属材料は、溶解用RFコイル350への高周波電流の供給によって誘導加熱により溶解される。容器330内の金属溶湯MLは、蓋340を開くことにより、ダイカストマシンのスリーブ360に供給される。
容器330は、セラミックス等の耐熱性材料で形成されている。
【0011】
蓋340は、シリンダ装置380のピストンロッド380aの先端部に連結されており、ピストンロッド380aの伸縮によって矢印方向に駆動される。蓋340の駆動により、容器330の開口330hが開放され、金属溶湯MLが給湯口360hを通じてスリーブ360内に供給される。
【0012】
金属材料供給装置51は、蓄積部60と、計量部70と、バッファ部80と、導入部90とを有する。
蓄積部60は、溶解して供給する前の金属材料を蓄積する。
この蓄積部60は、ホッパ61と、蓋62とを備えている。
ホッパ61は、円錐状の外形を有し、内部に金属材料Mを収容する空間を有している。このホッパ61の上端側は円形の開口をもち、下端部に金属材料Mを送り出す供給口61aを有する。
また、ホッパ61は、支持台300の上面に固定された支持部材69cに、ホッパ61の下端部外周を固定する固定部材69a,69bによって固定されている。
ホッパ61に蓄積される金属材料Mは、例えば、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の鋳造に用いる金属を細長い粒状としたものである。あるいは、粉状に加工されたものでもよい。
【0013】
蓋62は、円形状の金属板の外周縁に周壁部63を有し、この周壁部63がホッパ61の上端の外周に嵌合することによりホッパ61の上端の開口を覆う。
この蓋62の周壁部63の内周には、ホッパ61の上端の外周面と周壁部63の内周面との間をシールするリング状のシール部材62aが設けられている。このシール部材62aにより、ホッパ61の上端の開口は密封される。
【0014】
計量部70は、ホッパ61の供給口61aから自重により送り出される金属材料Mのうち必要量を計量してバッファ部80へ送り出す。
この計量部70は、支持部材69cによって略水平に支持されたシリンダ71と、このシリンダ71に挿入されたスクリュー74とを有する。なお、シリンダ71は、本発明の搬送路の一実施態様であり、スクリュー74は本発明のスクリュー部材の一実施態様である。
【0015】
シリンダ71は、ホッパ61の供給口61aとシリンダ71の内部とを連通させる開口部71aを有している。この開口部71aを通じてホッパ61から金属材料Mがシリンダ71内に供給される。
【0016】
スクリュー74は、螺旋状に形成された部材からなり、先端部が自由端となっており、後端部は、支持部材69cにフランジ部材77を介して保持された軸受BRによって回転自在に保持されている軸部材73に連結されている。この軸部材73はカップリング75を介してサーボモータ76の回転軸76aに連結されている。
【0017】
サーボモータ76は、支持部材69cに固定されており、サーボドライバ79に接続されている。
サーボドライバ79は、外部の図示しない制御装置から制御指令を受けて、サーボモータ76の回転制御を行う。
【0018】
スクリュー74を所定方向に回転させると、シリンダ71内に供給された金属材料Mは搬送され、シリンダ71の先端部の開口71bを通じてバッファ部80に送出される。このスクリュー74による搬送量は、スクリュー74の回転量に応じて決定される。
【0019】
したがって、計量部70では、鋳造に必要な量の金属材料Mを搬送するスクリュー74の回転を指令する制御指令をサーボドライバ79に与えることにより計量が行われる。
【0020】
バッファ部80は、計量部70から送り出された金属材料Mを一時的に保持する。
このバッファ部80は、シリンダ71の先端部を係合保持する連結部材78によって支持部材69cと連結された円筒部材81と、円筒部材81内に挿入されたピストンロッド83を伸縮させるエアシリンダ82と、ピストンロッド83の先端部に連結された弁体84とを有する。
【0021】
円筒部材81は、内部に計量部70から送り出された金属材料Mを収容する収容空間81sを備えており、上端側の開口は閉塞部材85によって閉塞され、下端側の開口81aの内周に弁体84を受ける弁座面81bを備えている。
【0022】
エアシリンダ82は閉塞部材85に固定されており、エアシリンダ82のピストンロッド83が閉塞部材85に形成された貫通孔85aを通じて、円筒部材81内に挿入されている。
エアシリンダ82は、制御バルブ86を介してエア源87に接続されている。
【0023】
制御バルブ86は、外部の制御装置からの制御指令を受けて、エア源87からエアシリンダ82への圧縮空気の供給を制御し、ピストンロッド83を矢印K1およびK2の向きに駆動させる。
【0024】
弁体84は、円錐状の部材からなり、弁座面81bに合致するテーパ面84aを備えている。
弁体84のテーパ面84aは、エアシリンダ82の駆動によって、ピストンロッド83が矢印K1の向きに上昇すると、弁座面81bに着座する。これにより、円筒部材81の下端側の開口81aが閉鎖される。円筒部材81の下端側の開口81aが閉鎖された状態で、計量部70から金属材料Mが供給されると、シリンダ71の先端から金属材料Mが収容空間81s内に落下し、金属材料Mが収容空間81sに保持される。
弁体84のテーパ面84aは、ピストンロッド83が矢印K2の向きに下降すると、弁座面81bから離隔し、テーパ面84aと弁座面81bとの間に隙間が形成される。金属材料Mが収容空間81sに保持された状態では、この隙間を通じて金属材料Mは、円筒部材81の下方に向けて自重により落下する。
【0025】
導入部90は、バッファ部80から解放されて自重により落下する金属材料Mを容器330に導く導入管91を有する。
【0026】
図2は、シリンダ71の先端の開口部周辺の構造を示す断面図であり、図3は図2のZ方向からみた側面図である。
図2および図3に示すように、シリンダ71の先端の開口部71bの近傍には、シリンダ71の半径方向に向かって突出する複数の突出部100が設けられている。
突出部100は、所定の高さの円柱形状を有している。
【0027】
計量部70において、ホッパ61の供給口61aからシリンダ71内に金属材料Mが供給され、スクリュー74が所定の向きに回転すると、シリンダ71内の金属材料Mはシリンダ71の先端の開口部71bに向かって送り出される。
図2に示すように、シリンダ71の先端部まで金属材料Mが満たされた状態において、スクリュー74が回転すると、開口部71bからバッファ部80に落下する金属材料Mの量はスクリュー74の回転量に略比例する。このため、スクリュー74の回転量を調整することにより、金属材料Mの計量が行われる。
【0028】
しかしながら、シリンダ71の先端部まで金属材料Mが満たされた状態では、スクリュー74が回転しなくても開口部71bの近傍の金属材料Mが崩落し、バッファ部80に落下する可能性がある。特に、スクリュー74の回転を停止したのちに、金属材料Mが崩落しやすい。
スクリュー74の回転の停止毎に金属材料Mの崩落による落下量が異なると、安定した計量を行うことができない。
【0029】
本実施形態では、シリンダ71の開口部71bの近傍に複数の突起部100を設けることにより、開口部71bの近傍の金属材料Mに抵抗を与える。開口部71bに向かう金属材料Mにこれに抗する抵抗が作用することにより、スクリュー74を停止したときの金属材料Mの崩れ落ち方が一定化され、金属材料Mの崩落による落下量が安定化する。これにより、計量誤差の発生が抑制される。
【0030】
突起部100の寸法、形成位置、個数は適宜変更可能である。
たとえば、金属材料Mとして、直径が2mm、長さが7mm、シリンダ71の内径が56mm、突起部100の直径が4mm、突起部100の数が6、突起部100の高さが8mmとしたとき、スクリュー74停止時の崩落量のばらつきは、突起部100が存在しない場合とくらべて半減した。
【0031】
以上のように、本実施形態によれば、搬送路としてのシリンダ71の開口部71bに、突起部100を設けてシリンダ71内を開口部71bに向けて送出される金属材料Mに抵抗を与えることにより、金属材料Mの開口部71bからの崩落の状態を一定にすることができる。
これにより、金属材料供給装置51の計量部70による計量精度が向上し、容器330に正確に計量された量の金属材料Mを供給することが可能となり、鋳造装置としてのダイカストマシンのスリーブ360への金属溶湯MLの供給量を安定化することができる。ダイカストマシンのスリーブ360への金属溶湯MLの供給量が安定化することにより、鋳造品の品質を安定化させることが可能となる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、一回の鋳造毎に必要な量の粒状の金属材料を正確に計量可能な金属材料供給装置が提供される。
また、本発明によれば、一回の鋳造毎に正確な量の金属溶湯を鋳造装置に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る金属材料供給装置および溶解金属供給装置の構造を示す断面図である。
【図2】シリンダの先端の開口部周辺の構造を示す拡大断面図である。
【図3】図2に示すシリンダの先端の開口部をZ方向から見た側面図である。
【符号の説明】
1…溶解金属供給装置
51…金属材料供給装置
60…蓄積部
70…計量部
71…シリンダ(搬送部)
74…スクリュー
80…バッファ部
90…導入部
330…容器
350…溶解用RFコイル
360…スリーブ
100…突起部
Claims (2)
- 鋳造装置の一回の鋳造毎に必要な粒状または粉状の金属材料を計量して供給する金属材料供給装置であって、
先端に開口部を有し、粒状または粉状の金属材料が供給される搬送路と、
前記搬送路に挿入され、回転量に応じた量の金属材料を前記開口部に向けて送出し、当該開口部から落下させるスクリュー部材と、を有し、
前記搬送路の開口部に、前記金属材料の当該開口部からの崩落の状態を一定にするための突起部が設けられている
金属材料供給装置。 - 金属材料を溶解して鋳造装置に供給する溶解金属供給装置であって、
鋳造装置の一回の鋳造毎に必要な粒状または粉状の金属材料を計量して供給する金属材料供給手段と、
前記金属材料供給手段から供給された金属材料を溶解して金属溶湯とし、当該金属材料を鋳造装置に供給する溶解手段と、を有し、
前記金属材料供給手段は、先端に開口部を有し、粒状または粉状の金属材料が供給される搬送路と、
前記搬送路に挿入され、回転量に応じた量の金属材料を前記開口部に向けて送出し、当該開口部から落下させるスクリュー部材と、を有し、
前記搬送路の開口部に、前記金属材料の当該開口部からの崩落の状態を一定にするための突起部が設けられている
溶解金属供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002190764A JP2004034046A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 金属材料供給装置および溶解金属供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002190764A JP2004034046A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 金属材料供給装置および溶解金属供給装置 |
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JP2004034046A true JP2004034046A (ja) | 2004-02-05 |
Family
ID=31700602
Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011125920A (ja) * | 2009-12-21 | 2011-06-30 | Toyota Motor Corp | ダイカスト鋳造装置及びダイカスト鋳造方法 |
-
2002
- 2002-06-28 JP JP2002190764A patent/JP2004034046A/ja active Pending
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