【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、傾斜面状（例えば、法面）又は水平面状（例えば、植樹帯、河川敷等）となった施工対象を補強し地盤の崩壊を防止すると共に緑地化する緑化ができる硬化材料及び緑化施工方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えば、法面の保護や補強、又は法面からの落石防止、地滑り防止を目的としては、コンクリート板を傾斜面状に敷設、施工する各種工法が知られている。また、法面斜度の大きな場合には、セメントモルタル吹付け工法等を使用し、上記した問題に対処している。
一方、この傾斜面状の景観を良好にすることを目的として、蒔き芝、敷き芝工法を使用し、自然環境の景観を良好にしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した施工方法には以下の問題がある。
コンクリート板を傾斜面状に敷設、施工する場合、施工された保護壁には、凹凸模様や自然石等を埋設した化粧が施されているものもあるが、それが周囲の自然環境と合わず、景観を著しく損なうことがあった。
また、セメントモルタル吹付け工法等を使用した場合、施工後のモルタルが収縮し、モルタル自体にひび割れ（クラック）が発生していた。このため、地盤支持力が低下し、法面の崩壊を誘発する要因となっていた。また、モルタル自体の汚れにより著しく景観を損ねるため、地域環境に適応できていないのが現状である。
一方、蒔き芝、敷き芝工法を使用した場合、確かに自然環境の景観を良好にはできるものの、法面の土圧や外的要因に耐えきれず、法面の崩壊を招いていた。
そこで、法面を補強し地盤の崩壊を防止すると共に景観を良好にするため、コンクリートと植物とを共存させることが検討されたが、コンクリートは塩基性であるため、コンクリートから植物を成長させることはできなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、土砂の流出や崩壊を防止し保護すると共に、緑化を行い地域環境と景観を良好にする緑化ができる硬化材料及び緑化施工方法を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第１の発明に係る緑化ができる硬化材料は、セメントと、施工後に徐々に酸性となる緩効性酸性材と、小粒材を主体とするセメント骨材と、内部に空隙を有する小粒の通気性空隙材と、小粒の植物種子とを主体とする混合物からなって、使用にあっては適当量の水と混和して塩基性状態で硬化させ、緩効性酸性材を作用させて中性化し植物種子を発芽させる。このため、セメントにより混合物が硬化するまでは塩基性状態を維持できると共に、施工後は緩効性酸性材により硬化した混合物であるセメント硬化体を徐々に中性化する。そして、中性化することによって発芽できる植物種子の芽を、通気性空隙材によって形成される開口部を介してセメント硬化体から突出させることができる。
ここで、第１の発明に係る緑化ができる硬化材料において、混合物中には、セメントが１０〜６０質量％、緩効性酸性材が５〜１５質量％、セメント骨材が１５〜４５質量％、通気性空隙材が３〜１０質量％、植物種子が０．５〜５質量％（より好ましくは、１〜３質量％）それぞれ含まれていることが好ましい。このように、混合物中に含まれるセメント、緩効性酸性材、セメント骨材、通気性空隙材、植物種子の各量をそれぞれ設定するので、セメント硬化体は必要とされる強度を備えると共に、通気性及び透水性を有するセメント硬化体に緑化に必要となる量の植物を成長させることができる。
【０００５】
第１の発明に係る緑化ができる硬化材料において、緩効性酸性材はピートモスであることが好ましい。このように、緩効性酸性材として、従来園芸用の土に利用されているピートモスを使用するので、硬化材料を安価に製造できる。
第１の発明に係る緑化ができる硬化材料において、通気性空隙材は籾殻であることが好ましい。これにより、セメント硬化体に対して、外部への開口部を容易に形成できる。また、従来廃棄処分されている籾殻を再利用できる。
第１の発明に係る緑化ができる硬化材料において、植物種子は縦方向に根を張る洋種シバの種子であることが好ましい。このように、植物種子として洋種シバの種子を使用するので、シバの根がセメント硬化体中の幅方向に渡って成長することを抑制でき、セメント硬化体の下方にある施工対象へ成長することを促進できる。
【０００６】
第１の発明に係る緑化ができる硬化材料において、混合物にはフライアッシュが添加されていることが好ましい。これにより、添加されるフライアッシュを植物種子の肥料として利用できる。また、産業廃棄物であるフライアッシュを再利用できる。
第１の発明に係る緑化ができる硬化材料において、混合物には保水材が添加されていることが好ましい。これにより、セメント硬化体の表面が乾燥状態になっても、植物種子の発芽に必要な水分を、セメント硬化体中から吸収できる。
第１の発明に係る緑化ができる硬化材料において、保水材は蛭石、木材チップ、軽石、吸水性合成樹脂、紙、及びパーライト粒のいずれか１又は２以上であることが好ましい。これにより、安価な材料でセメント硬化体中の水分を維持できる。
【０００７】
前記目的に沿う第２の発明に係る緑化ができる硬化材料は、セメントを１０〜６０質量％と、施工後に徐々に酸性となる緩効性酸性材を５〜１５質量％と、小粒材を主体とするセメント骨材を１５〜４５質量％と、内部に空隙を有する小粒の通気性空隙材を３〜１０質量％と、小粒の植物種子を０．５〜５質量％と、フライアッシュを５〜１５質量％と、保水材を５〜１５質量％との混合物からなって、使用にあっては適当量の水と混和して塩基性状態で硬化させ、緩効性酸性材を作用させて中性化し植物種子を発芽させる。このように、混合物はセメント、緩効性酸性材、セメント骨材、通気性空隙材、植物種子、フライアッシュ、保水材からなり、しかも各量をそれぞれ設定するので、セメント硬化体は必要とされる強度を備えると共に、セメント硬化体に緑化に必要となる量の植物を成長させることができる。
【０００８】
第２の発明に係る緑化ができる硬化材料において、混合物中の緩効性酸性材はピートモス、通気性空隙材は籾殻、植物種子は縦方向に根を張る洋種シバの種子、保水材は蛭石、木材チップ、軽石、吸水性合成樹脂、紙、及びパーライト粒のいずれか１又は２以上であることが好ましい。これにより、混合物中の緩効性酸性材、セメント骨材、通気性空隙材、及び保水材を、安価でしかも容易に入手可能な材料で構成できる。また、植物種子として洋種シバの種子を使用するので、シバの根がセメント硬化体中の幅方向に渡って成長することを抑制でき、セメント硬化体の下方にある施工対象へ成長することを促進できる。
第１、第２の発明に係る緑化ができる硬化材料において、混合物には顔料が添加されていることが好ましい。これにより、セメント硬化体の色彩を周囲の景観に対応した色彩にできる。
【０００９】
前記目的に沿う第３の発明に係る緑化施工方法は、傾斜面状又は水平面状となった施工対象を補強すると共に緑地化する施工方法であって、施工対象の表面に、耐腐食性を有するネットを固定手段によって固定するネット張付け工程と、ネットが張付けられた施工対象の表面に、セメント、施工後に徐々に酸性となる緩効性酸性材、小粒材を主体とするセメント骨材、内部に空隙を有する小粒の通気性空隙材、及び小粒の植物種子を主体とする混合物を適当量の水と混和して敷き均す施工工程とを有し、混合物を塩基性状態で硬化させ、緩効性酸性材を作用させて中性化し植物種子を発芽させる。このように、ネット張付け工程では、施工対象となる表面にネットを固定するので、例えば、軟弱地盤、盛土等の土を補強できる。また、施工工程では、セメントにより混合物が硬化するまでは塩基性状態を維持できると共に、施工後は緩効性酸性材によりセメント硬化体を徐々に中性化する。そして、中性化することによって発芽できる植物種子の芽を、通気性空隙材によって形成される開口部を介してセメント硬化体から突出させることができる。
ここで、第３の発明に係る緑化施工方法において、ネットの開口部（網目）が２〜５ｍｍであることが好ましい。これにより、大きく成長する雑草、例えば背高泡立草等のような雑草の種子が、例えセメント硬化体に飛来して発芽し、施工対象中に根を伸ばしたとしても、ネットの開口部以上に根が太くなることを防止できるので、雑草の成長を抑制できる。
なお、ここで、施工対象は法面、平地面、建物の屋上（例えば、平面屋根、傾斜屋根）を含む。特に、建物の屋上に本発明を適用すると屋上の温度上昇を防止できると共に、建物全体の温度上昇及び寒さを防ぐことができる。
【００１０】
第３の発明に係る緑化施工方法において、施工対象の表面にコンクリートを施工し、コンクリートの表面にネットを配置することが好ましい。このように、施工対象の表面に対し、コンクリートとセメント硬化体の２層構造の補強を行うことで、施工対象の更なる保護を図ることができる。
第３の発明に係る緑化施工方法において、緩効性酸性材はピートモスであることが好ましい。このように、緩効性酸性材として、従来園芸用の土に利用されているピートモスを使用するので、緑化施工方法に使用する硬化材料を安価に製造できる。
【００１１】
第３の発明に係る緑化施工方法において、通気性空隙材は籾殻であることが好ましい。これにより、施工後のセメント硬化体に対して、外部への開口部を容易に形成できる。また、従来廃棄処分されている籾殻を再利用できる。
第３の発明に係る緑化施工方法において、植物種子は縦方向に根を張る洋種シバの種子であることが好ましい。これにより、シバの根がセメント硬化体中の幅方向に渡って成長することを抑制でき、セメント硬化体の下方にある施工対象へ成長することを促進できる。
第３の発明に係る緑化施工方法において、混合物にはフライアッシュが添加されていることが好ましい。これにより、混合物に添加されるフライアッシュを植物種子の肥料として利用できる。また、産業廃棄物であるフライアッシュを再利用できる。
【００１２】
第３の発明に係る緑化施工方法において、混合物には保水材が添加されていることが好ましい。これにより、セメント硬化体の表面が乾燥状態になっても、植物種子の発芽に必要な水分を、セメント硬化体中から吸収できる。
第３の発明に係る緑化施工方法において、保水材は蛭石、木材チップ、軽石、吸水性合成樹脂、紙、及びパーライト粒のいずれか１又は２以上であることが好ましい。これにより、安価な材料でセメント硬化体中の水分を維持できる。
第３の発明に係る緑化施工方法において、混合物には顔料が添加されていることが好ましい。これにより、硬化後の混合物の色彩を周囲の景観に対応した色彩にできる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図１〜図３はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る緑化施工方法の説明図、図４（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ同緑化施工方法に使用するネットの斜視図、部分拡大図、図５、図６は同緑化施工方法実施後のセメント硬化体に飛来した雑草の成長過程を示す説明図である。
【００１４】
本発明の一実施の形態に係る緑化ができる硬化材料（以下、単に硬化材料とも言う）は、セメントと、施工後に徐々に酸性となるピートモス（緩効性酸性材の一例）と、小粒材（例えば、粒径が０．５〜２ｍｍ程度）を主体とする珪砂（セメント骨材の一例）と、内部に空隙を有する小粒（例えば、大きさが１〜５ｍｍ程度）の籾殻（通気性空隙材の一例）と、小粒の洋種シバの種子（植物種子の一例）とを主体とする混合物からなっている。以下、詳しく説明する。
【００１５】
セメントとしては、例えば、ポルトランドセメント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、高炉セメント（Ａ種、Ｂ種、Ｃ種）等を使用できる。
ピートモスは、湿原の泥炭層を形成するミズゴケ等のコケ類のことであり、この堆積物を加工して作った園芸用の土である。
小粒の植物種子としては、縦方向に根を張る洋種シバの種子が使用されており、その種類としては、例えば、ブルーグラス、メドーグラス、ベント等があり、この各品種を単品、又は複数種混ぜて（ブレンド）使用し、オールシーズンで過酷な条件下でも発芽できるようにする。
また、混合物には、更にフライアッシュ、保水材の一例である蛭石（バーミキューライト）を添加することも可能である。このフライアッシュは、主成分がＡｌ２ Ｏ３ とＳｉＯ２ であり、電力灰とも呼ばれ、火力発電所等で石炭を燃やした後に生成し、集塵機で採取される微粉末状の灰である。
なお、混合物には、従来公知の金属塩等の無機顔料や、染料のレーキなどの有機顔料を添加し、この混合物を施工する周囲の環境に応じて、色彩を変えることができる。
【００１６】
ここで、混合物を構成する各材料の混合比率について説明する。
混合物中のセメント量は１０〜６０質量％である。ここで、セメント量が１０質量％未満の場合、硬化後の混合物であるセメント硬化体が、施工対象の保護を行うことができる程度の十分な強度を有することができない。一方、セメント量が６０質量％を超える場合、セメント硬化体の強度の上昇率が低下し経済的でない。
従って、セメント硬化体が十分な強度を有すると共に、セメント硬化体の強度を経済的に発現させるためには、混合物中のセメント量を１５〜５０質量％、更には２０〜４０質量％とすることが好ましい。
【００１７】
また、混合物中のピートモスの量は５〜１５質量％である。ここで、ピートモスの量が５質量％未満の場合、塩基性状態にあるセメント硬化体を中性化させることができず、混合物中の植物種子が発芽することなく腐ってしまう。一方、ピートモスの量が１５質量％を超える場合、ピートモスは酸性になるため、セメント硬化体が徐々に中性化された後、更に酸性状態となり、やはり植物種子を発芽させることができない。
従って、セメント硬化体を徐々に中性化させ、植物種子の発芽を行うには、混合物中のピートモスの量を混合物中のセメント量に比例させて、５〜１２質量％、更には６〜１０質量％とすることが好ましい。
【００１８】
混合物中の珪砂量は１５〜４５質量％である。ここで、珪砂量が１５質量％未満の場合、セメント硬化体中の骨材量が低下し、セメント硬化体が施工対象の保護を行うことができる程度の十分な強度を有することができない。一方、珪砂量が４５質量％を超える場合、セメント硬化体の強度の上昇率が低下し経済的でない。
従って、セメント硬化体が十分な強度を有すると共に、セメント硬化体の強度を経済的に発現させるには、混合物中の珪砂量を１５〜４０質量％、更には１７〜３０質量％とすることが好ましい。
混合物中の籾殻の量は３〜１０質量％である。ここで、籾殻の量が３質量％未満の場合、硬化体に対して形成できる開口部の数が少なくなり、セメント硬化体中で発芽した植物種子の芽がセメント硬化体中から突出できず、セメント硬化体を十分に緑化できない。また、セメント硬化体上に残存する水分を排水できず、水分過剰のため植物種子が腐る可能性がある。一方、籾殻の量が１０質量％を超える場合、セメント硬化体中の開口部が多くなり、セメント硬化体が、施工対象の保護を行うことができる程度の十分な強度を有することができない。
従って、セメント硬化体で成長する植物を枯らす（腐らせる）ことなく、セメント硬化体を十分に緑化できると共に、セメント硬化体が十分な強度を有するには、混合物中の籾殻の量を５〜１０質量％、更には７〜１０質量％とすることが好ましい。
【００１９】
混合物中の植物種子の量は０．５〜５質量％である。ここで、植物種子の量が０．５質量％未満の場合、植物種子の量が少なくセメント硬化体を十分に緑化できない。一方、植物種子の量が５質量％を超える場合、植物種子の量が過剰となり、経済的でない。
従って、セメント硬化体の緑化を十分に、しかも経済的に行うには、混合物中の植物種子の量を１〜４質量％、更には１〜３質量％とすることが好ましい。
混合物中のフライアッシュの量は５〜１５質量％である。ここで、フライアッシュの量が５質量％未満の場合、セメント硬化体の結合力を高めることができず、また植物種子の肥料としても十分な量でない。一方、フライアッシュの量が１５質量％を超える場合、セメント硬化体の結合力や植物種子の肥料としての効力が飽和し経済的でない。
従って、経済的にセメント硬化体の結合力を高めると共に、植物種子の肥料としても十分な量とするためには、混合物中のフライアッシュの量を８〜１５質量％、更には１０〜１５質量％とすることが好ましい。
【００２０】
混合物中の蛭石の量は５〜１５質量％である。ここで、蛭石の量が５質量％未満の場合、例えばセメント硬化体が乾燥状態にあれば、セメント硬化体で成長する植物の必要量の水分補給を行うことができず、植物が枯れてしまう可能性がある。一方、蛭石の量が１５質量％を超える場合、セメント硬化体中の蛭石の量が多くなり、セメント硬化体が施工対象の保護を行うことができる程度の十分な強度を有することができない。
従って、植物に補給する水分量をセメント硬化体中に確保できると共に、セメント硬化体が十分な強度を有するには、混合物中の蛭石の量を５〜１２質量％、更には６〜１０質量％とすることが好ましい。
以上のことから、硬化材料の使用にあっては、上記した各成分をそれぞれ配合し、適当量（例えば、セメント量の２０〜５０質量％）の水と混和して塩基性状態で硬化させ、ピートモスを作用させて中性化し植物種子を発芽させる。
【００２１】
続いて、図１〜図３を参照して、本発明の一実施の形態に係る緑化施工方法について、前記した硬化材料を用いて説明する。なお、この緑化施工方法は、傾斜面状（例えば、法面）又は水平面状（例えば、植樹帯、河川敷等）となった施工対象１０を補強すると共に緑地化する施工方法である。
まず、図１（Ａ）に示すように、施工対象１０の地盤１１上の石や岩等の障害物１２〜１５、雑草等の植物１６〜１９を取り除き、地盤１１をできるだけ裸地状態にする。
次に、図１（Ｂ）に示すように、裸地状態にした地盤２０が、粘土質や岩石質で水はけが悪かったり、痩せた地質等のときは、植物の植生環境を整えるためにマサ土（正土）２１等を敷き込む。なお、このような土入れを行うことなく、次に進むことも可能である。
図２（Ａ）に示すように、掘り起こされて荒れてしまった地盤、又はマサ土２１が敷き込まれた地盤を均一に定着させるため填圧を行い、平坦な地盤２２にする。ここで、機械による填圧は、地盤２２の排水性を悪くするので、じょうろ等の散水手段２３を用いて散水により土壌の定着を図る。なお、保水性の悪い土壌等には、土壌団粒安定剤等を水で希釈して散布することで、植生に適した地盤２２を製造できる。
【００２２】
図２（Ｂ）に示すように、施工対象１０の表土面（表面の具体例）、即ち填圧された地盤２２に、耐腐食性を有するネット２４を敷き込み、このネット２４を長さが例えば２００〜２５０ｍｍの多数のアンカーピン（固定手段の一例）２５によって地盤２２に固定する。
このネット２４は、例えば、アクリル、ガラス繊維、高強度ポリエステル樹脂等を素材とした網目構造のシートであり、軟弱地盤や盛土等、土の補強を目的として製造されたもので、高強度で低伸度の優れた特性を持っているものである。また、図４（Ａ）、（Ｂ）に示すように、ネット２４の開口部２６の形状は略正方形となっており、その一辺の長さＬは２〜５ｍｍである。
【００２３】
ここで、開口部２６の一辺の長さＬが２ｍｍより小さければ、地盤２２へ向かって伸びるセメント硬化体中の植物の根が、ネット２４の開口部２６を通過できない。一方、５ｍｍより大きければ、セメント硬化体上に飛来して発芽した雑草の根が、ネット２４の開口部２６を通過して地盤２２に到達した後、大きく成長する可能性がある。従って、セメント硬化体中の植物の根が、ネット２４の開口部２６を通過すると共に、雑草の根の成長を防止するには、２．５〜５ｍｍ、更には３〜５ｍｍとすることが好ましい。
なお、ネットの開口部の形状は、正方形以外の矩形とすることも、また円形、楕円形、多角形等とすることも可能である。この場合、開口部の大きさは、矩形や多角形の場合はその形状に内接する円の直径を、円形の場合は直径を、また楕円形の場合は短軸又は長軸の長さを、それぞれ２〜５ｍｍとする（以上、ネット張付け工程）。
【００２４】
図３（Ａ）に示すように、ネット２４が張付けられた地盤２２に、セメント、ピートモス、珪砂、籾殻、洋種シバの種子を主体とし、更にフライアッシュ、蛭石が添加された前記した配合量の混合物と、適当量（例えば、セメント量の２０〜５０質量％）の水とを、汎用型モルタルミキサー等を用いて混練（混和）した混練物２７を流し込む。なお、混合物中の各成分の配合比は、植生の重視（緑化を目的とした平地の植生）、雑草の生息の抑制（セメント硬化体として強度を発現させると共に、雑草の成長を抑制）、傾斜地での法面の保護と崩壊の防止（セメント硬化体の強度を増して法面を保護）等を、また混合物に添加する水量は、施工する混合物をポーラス（空隙を有した）の状態で施工することを、それぞれ考慮して設定する。
そして、混練物２７を地盤２２に流し込んだ後は、混練物２７を手で押えて痕が付かない程度に、桟木又はコテ２８等を用いて填圧し、地盤２２上に敷き均す。このとき、１ｍ２ 施工当り、混合物１０ｋｇ（水は除く）で厚み１．５〜２ｃｍとなるようにする。
なお、この施工は、機械吹付けによって行うことが可能であるが、少量の場合は手作業によって行うことが適している（以上、施工工程）。
【００２５】
施工工程終了後は、一昼夜何もせずに放置し、混合物を塩基性状態で硬化させる。このとき、混合物が硬化するのにある程度の時間が必要であるため、例えば施工後２４時間以内に降雨の恐れがある場合は、施工した表面をシート等で保護する。なお、硬化前に降雨があると、混合物中から植物種子等の流出の恐れがあるが、硬化後の降雨には全く心配がない。
そして、施工後２日目以降は、施工した表面を保護することなく、自然の状態で放置する。ここで、混合物中ではピートモスが作用しセメント硬化体２９を中性化するので、洋種シバ３０の種子が発芽するが、自然の状態での発芽には７〜１０日必要となる。なお、発芽を促進したい場合や、乾燥した状態が長期間続くような場合は、セメント硬化体２９に対して適度に散水を行うことが好ましい。
また、セメント硬化体２９から突出した芽の剪定は、混練物の施工後約１カ月程度で行う。このように剪定を行うことで、図３（Ｂ）に示すように、わき目が出てきて洋種シバ３０が密集して成長する。
【００２６】
続いて、緑化施工方法によって製造したセメント硬化体２９の表面に雑草の種子３１が飛来してきた場合について説明する。
図５（Ａ）に示すように、雑草の種子３１が洋種シバ３０が成長したセメント硬化体２９上に飛来する。
図５（Ｂ）に示すように、セメント硬化体２９の表面に水分がある場合は、種子３１が発芽する可能性がある。
図６（Ａ）に示すように、種子３１が発芽した場合、種子３１の根３２がセメント硬化体２９内に入り込もうとして根を伸ばす。しかし、セメント硬化体２９が硬いため、セメント硬化体２９内に根づくことができないので、種子３１が持ち上がる。
図６（Ｂ）に示すように、種子３１の根３２は、セメント硬化体２９内に入ることができず水分を吸収できないため、根３２が乾燥してしまい、雑草は枯れていく。なお、一度発芽した種子３１は二度と発芽しないため、雑草がセメント硬化体２９で成長することを防止できる。また、雑草の根３２が、例えセメント硬化体２９内に伸び定着しても、セメント硬化体２９の下方に配置されたネット２４の開口部２６が、雑草の根３２の成長を拘束するので、雑草は大きく成長することを抑制される。
【００２７】
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の緑化ができる硬化材料及び緑化施工方法を構成する場合にも本発明は適用される。
また、前記実施の形態においては、施工対象の表土面にネットを配置し、その上に混練物を敷き均した場合について説明した。しかし、施工対象の保護能力を更に高めるために、表土面に例えば２０〜１００ｍｍの厚みにポーラスなコンクリートを施工し、このコンクリートの表面にネットを配置し、更にその表面に混練物を敷き均すことも可能である。
なお、前記実施の形態では平地面に本発明を適用したが、前述の通り、建物の屋上や屋根に本発明を適用することもできる。
【００２８】
そして、前記実施の形態においては、混合物として、セメント、ピートモス、珪砂、籾殻、洋種シバの種子を主体とし、更にフライアッシュ及び蛭石が添加されたものについて説明した。しかし、混合物としては、施工対象の自然環境に応じて、フライアッシュ及び蛭石を添加することなく、セメント、ピートモス、珪砂、籾殻、洋種シバの種子を主体としたものを使用することも可能である。なお、混合物を構成する各材料は、これに限定されるものでなく、セメント骨材としては、例えば、砂、砂利等を、通気性空隙材としては、例えば、大鋸屑（おがくず）を、植物種子としては、例えば花の種を、保水材としては、例えば、多孔質である軽石、パーライト粒（黒曜石、真珠岩などの破砕片をセ氏千度前後で焼成したもの）、木材チップ、吸水性合成樹脂、紙のいずれか１又は２以上を使用することも可能である。
【００２９】
【発明の効果】
請求項１〜１１記載の緑化ができる硬化材料、及び請求項１２〜２１記載の緑化施工方法においては、セメントにより混合物が硬化するまでは塩基性状態を維持できると共に、施工後は緩効性酸性材によりセメント硬化体を徐々に中性化する。そして、中性化することによって発芽できる植物種子の芽を、通気性空隙材によって形成される開口部を介して、通気性及び透水性を有するセメント硬化体から突出させることができる。従って、従来できなかったセメントと植物との共存、即ちセメント硬化体中から植物を成長させることができるので、土砂の流出や崩壊を防止し保護すると共に、緑化を行い地域環境と景観を良好にできる。
特に、請求項２記載の緑化ができる硬化材料においては、混合物中に含まれるセメント、緩効性酸性材、セメント骨材、通気性空隙材、植物種子の各量をそれぞれ設定するので、セメント硬化体は必要とされる強度を備えると共に、セメント硬化体に緑化に必要となる量の植物を成長させることができる。従って、土砂の流出や崩壊を更に防止し保護すると共に、緑化を行い地域環境と景観を良好にできる。
【００３０】
請求項３記載の緑化ができる硬化材料、及び請求項１５記載の緑化施工方法においては、緩効性酸性材として、従来園芸用の土に利用されているピートモスを使用し、硬化材料を安価に製造できるので、経済的である。
請求項４記載の緑化ができる硬化材料、及び請求項１６記載の緑化施工方法においては、通気性空隙材として籾殻を使用し、セメント硬化体に対して、外部への開口部を容易に形成できるので、植物種子の成長を容易に行うことができる。また、従来廃棄処分されている籾殻を再利用できるので、処分費用がかからず経済的であると共に、資源の有効利用を図ることができる。
請求項５記載の緑化ができる硬化材料、及び請求項１７記載の緑化施工方法においては、植物種子として洋種シバの種子を使用するので、シバの根がセメント硬化体中の幅方向に渡って成長することを抑制でき、セメント硬化体の下方にある施工対象へ成長することを促進できる。これにより、施工対象へのセメント硬化体の一体性を確保でき、施工対象を保護できる。
【００３１】
請求項６記載の緑化ができる硬化材料、及び請求項１８記載の緑化施工方法においては、混合物にフライアッシュを添加し、植物種子の肥料として利用できるので、発芽した植物の成長を促進できる。また、産業廃棄物であるフライアッシュを再利用できるので、経済的である。
請求項７記載の緑化ができる硬化材料、及び請求項１９記載の緑化施工方法においては、混合物に保水材を添加するので、セメント硬化体の表面が乾燥状態になっても、植物種子の発芽に必要な水分を、セメント硬化体中から吸収できる。このため、セメント硬化体中の植物種子を枯らすことなく、発芽させることができる。
請求項８記載の緑化ができる硬化材料、及び請求項２０記載の緑化施工方法においては、保水材として蛭石、木材チップ、軽石、吸水性合成樹脂、紙、パーライト粒のいずれか１又は２以上を使用し、安価な材料でセメント硬化体中の水分を維持できるので、経済的である。
【００３２】
請求項９及びこれに従属する請求項１０、１１記載の緑化ができる硬化材料においては、混合物はセメント、緩効性酸性材、セメント骨材、通気性空隙材、植物種子、フライアッシュ、保水材からなり、しかも各量をそれぞれ設定するので、セメント硬化体は必要とされる強度を備えると共に、セメント硬化体に緑化に必要となる量の植物を成長させることができる。従って、土砂の流出や崩壊を更に防止し保護すると共に、緑化を行い地域環境と景観を良好にできる。
請求項１０記載の緑化ができる硬化材料においては、混合物中の緩効性酸性材、セメント骨材、通気性空隙材、及び保水材を、安価でしかも容易に入手可能な材料で構成できるので、経済的である。
また、植物種子として洋種シバの種子を使用するので、シバの根がセメント硬化体中の幅方向に渡って成長することを抑制でき、セメント硬化体の下方にある施工対象へ成長することを促進できる。これにより、施工対象へのセメント硬化体の一体性を確保でき、施工対象を保護できる。
請求項１１記載の緑化ができる硬化材料、及び請求項２１記載の緑化施工方法においては、混合物に顔料を添加するので、硬化後の混合物の色彩を周囲の景観に対応した色彩にできる。このため、従来のように、例えばコンクリートのみを使用した場合と比較して、景観を良好にできる。
【００３３】
請求項１２〜２１記載の緑化施工方法においては、ネット張付け工程で、施工対象となる表面にネットを固定するので、例えば、軟弱地盤、盛土等の土を補強でき、安全性を高められる。また、施工工程では、中性化されたセメント硬化体から植物種子を発芽させることができるので、施工対象の保護を行うと共に、緑地化できる緑化施工方法を提供できる。
特に、請求項１３記載の緑化施工方法においては、ネットの開口部を２〜５ｍｍとするので、大きく成長する雑草、例えば背高泡立草等のような雑草の種子が、例えセメント硬化体に飛来して発芽し、施工対象中に根を伸ばしたとしても、ネットの開口部以上に根が太くなることを防止できるので、雑草の成長を抑制できる。従って、雑草の除去作業を行う必要性が低減できるので、作業性が良好になる。
請求項１４記載の緑化施工方法においては、施工対象の表面に対し、コンクリートとセメント硬化体の２層構造の補強を行うことで、施工対象の更なる保護を図ることができるので、例えば地盤の強度低下を未然に防ぐことができ、安全性を高めた緑化施工方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る緑化施工方法の説明図である。
【図２】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ同緑化施工方法の説明図である。
【図３】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ同緑化施工方法の説明図である。
【図４】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ同緑化施工方法に使用するネットの斜視図、部分拡大図である。
【図５】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ同緑化施工方法実施後のセメント硬化体に飛来した雑草の成長過程を示す説明図である。
【図６】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ同雑草の成長過程を示す説明図である。
【符号の説明】
１０：施工対象、１１：地盤、１２〜１５：障害物、１６〜１９：植物、２０：地盤、２１：マサ土、２２：地盤、２３：散水手段、２４：ネット、２５：アンカーピン（固定手段）、２６：開口部、２７：混練物、２８：コテ、２９：セメント硬化体、３０：洋種シバ、３１：種子、３２：根[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a hardening material and a greening method that can reinforce a construction object having an inclined surface (for example, a slope) or a horizontal surface (for example, a tree planting zone, a riverbed, etc.), prevent the ground from collapsing, and make the ground green. Concerning the construction method.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, for the purpose of, for example, protecting and reinforcing slopes, preventing falling rocks from slopes, and preventing landslides, various construction methods of laying and constructing a concrete plate on an inclined surface have been known. In the case where the slope angle is large, a cement mortar spraying method or the like is used to address the above-mentioned problem.
On the other hand, for the purpose of improving the landscape of the inclined surface, a sowing lawn and a laying lawn construction method are used to improve the landscape of the natural environment.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above construction method has the following problems.
When laying and constructing a concrete plate on an inclined surface, some of the constructed protective walls may be decorated with embossed patterns, natural stones, etc., but they do not match the surrounding natural environment In some cases, the landscape was significantly impaired.
In addition, when a cement mortar spraying method or the like was used, the mortar after the construction contracted, and cracks occurred in the mortar itself. For this reason, the ground support capacity was reduced, causing a collapse of the slope. In addition, the mortar itself is not able to adapt to the local environment because the landscape is significantly impaired by dirt on the mortar itself.
On the other hand, when the sowing turf and the floor turf construction method are used, the landscape of the natural environment can certainly be improved, but it cannot withstand the earth pressure of the slope or external factors, causing the slope to collapse.
Therefore, to cope with concrete and plants in order to reinforce the slope and prevent the collapse of the ground and improve the landscape, it was studied that concrete and plants coexist. Could not.
The present invention has been made in view of such circumstances, and provides a hardened material and a greening construction method capable of preventing and protecting outflow and collapse of earth and sand, and greening the greenery to improve the local environment and the landscape. Aim.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The hardened material capable of greening according to the first invention according to the above object has cement, a slow-acting acidic material gradually becoming acidic after construction, a cement aggregate mainly composed of small-grained materials, and a void therein. It is composed of a mixture mainly composed of small-sized air-permeable pores and small-sized plant seeds. When used, it is mixed with an appropriate amount of water and hardened in a basic state, allowing a slow-acting acidic material to act. To neutralize and germinate plant seeds. Therefore, the basic state can be maintained until the mixture is hardened by the cement, and after the application, the cement hardened body which is the hardened by the slow-acting acidic material is gradually neutralized. And the bud of the plant seed which can germinate by neutralization can be made to protrude from the hardened cement body through the opening formed by the air-permeable void material.
Here, in the hardened material capable of greening according to the first invention, the mixture contains 10 to 60% by mass of cement, 5 to 15% by mass of a slow-acting acidic material, and 15 to 45% by mass of cement aggregate. Preferably, the air-permeable material contains 3 to 10% by mass and the plant seeds 0.5 to 5% by mass (more preferably 1 to 3% by mass). In this way, the cement contained in the mixture, the slow-acting acid material, the cement aggregate, the air permeable material, and the amount of each of the plant seeds are set, so that the hardened cement has the required strength, An amount of plants required for greening can be grown on a hardened cement body having air permeability and water permeability.
[0005]
In the hardened material capable of greening according to the first invention, the slow-acting acidic material is preferably peat moss. As described above, since peat moss conventionally used for horticultural soil is used as the slow-release acidic material, a hardened material can be manufactured at low cost.
In the hardened material capable of greening according to the first invention, it is preferable that the air-permeable void material is rice husk. Thereby, an opening to the outside can be easily formed in the hardened cement body. In addition, rice husks that have been disposed of conventionally can be reused.
In the hardened material capable of greening according to the first invention, it is preferable that the plant seed is a seed of a western mackerel rooted in the vertical direction. As described above, since the seeds of the Western type Shiva are used as the plant seeds, it is possible to suppress the growth of the Shiva roots in the width direction in the hardened cement body, and to grow the construction target below the hardened cement body. Can be promoted.
[0006]
In the cured material capable of greening according to the first invention, it is preferable that fly ash is added to the mixture. Thereby, the added fly ash can be used as a fertilizer for plant seeds. Also, fly ash, which is industrial waste, can be reused.
In the curable material capable of greening according to the first invention, it is preferable that a water retention material is added to the mixture. Thereby, even if the surface of the hardened cement becomes dry, the water necessary for germination of the plant seeds can be absorbed from the hardened cement.
In the hardened material capable of greening according to the first invention, the water retention material is preferably one or more of vermiculite, wood chips, pumice, a water-absorbing synthetic resin, paper, and pearlite particles. This makes it possible to maintain the moisture in the hardened cement with an inexpensive material.
[0007]
The hardening material capable of greening according to the second invention according to the above object is mainly composed of 10 to 60% by mass of cement, 5 to 15% by mass of slow-acting acid material which becomes gradually acidic after construction, and small-grained material. 15 to 45% by mass of cement aggregate, 3 to 10% by mass of small air-permeable void material having voids therein, 0.5 to 5% by mass of small plant seed, and 5% of fly ash -15% by mass and a water-retaining material in a mixture of 5-15% by mass. In use, the mixture is mixed with an appropriate amount of water and cured in a basic state, and a slow-acting acidic material is allowed to act. Neutralizes and germinates plant seeds. As described above, the mixture is composed of cement, slow-release acidic material, cement aggregate, air permeable material, plant seed, fly ash, and water retention material, and since each amount is set, a cement hardened body is required. In addition to having sufficient strength, it is possible to grow the amount of plants required for greening on the hardened cement.
[0008]
In the hardened material capable of greening according to the second invention, the slow-acting acidic material in the mixture is peat moss, the air permeable material is rice hulls, the plant seeds are western grass seeds rooted in the vertical direction, and the water retention material is vermiculite. , Wood chips, pumice stone, water-absorbing synthetic resin, paper, and pearlite particles. Thereby, the slow-acting acidic material, cement aggregate, air-permeable void material, and water retention material in the mixture can be composed of inexpensive and easily available materials. In addition, the use of western grass seeds as plant seeds can suppress the growth of grass roots in the width direction of the hardened cement body, and promote the growth of the grass root to the construction target below the hardened cement body. it can.
In the curable material capable of greening according to the first and second inventions, it is preferable that a pigment is added to the mixture. Thereby, the color of the hardened cement body can be made a color corresponding to the surrounding scenery.
[0009]
A greening construction method according to a third aspect of the present invention that meets the above object is a construction method that reinforces a construction object that has become an inclined surface or a horizontal surface and turns green, and the surface of the construction object has corrosion resistance. A net attaching step of fixing the net with fixing means, and cement, a slow-acting acidic material gradually becoming acidic after construction, a cement aggregate mainly composed of small-grained materials, on the surface of the construction object to which the net is attached, A mixture process in which a mixture mainly composed of small-sized air-permeable pore material having voids and small-sized plant seeds is mixed with an appropriate amount of water and spread, and the mixture is hardened in a basic state, resulting in a slow effect. It is neutralized by the action of an acidic acidic material to germinate plant seeds. As described above, in the net attaching step, the net is fixed to the surface to be constructed, and thus, for example, soil such as soft ground and embankment can be reinforced. In the construction step, the basic state can be maintained until the mixture is hardened by the cement, and after the construction, the hardened cement is gradually neutralized by the slow-acting acidic material. And the bud of the plant seed which can germinate by neutralization can be made to protrude from the hardened cement body through the opening formed by the air-permeable void material.
Here, in the greening method according to the third invention, it is preferable that the opening (mesh) of the net is 2 to 5 mm. Thereby, the seeds of weeds that grow large, for example, tall foaming weeds, etc., fly to the hardened cement and germinate, even if the roots are extended in the construction target, the opening of the net The growth of weeds can be suppressed because the roots can be prevented from becoming thick.
Here, the construction target includes a slope, a flat ground, and a roof of a building (for example, a flat roof, a sloping roof). In particular, when the present invention is applied to the roof of a building, a rise in the temperature of the roof can be prevented, and a rise in the temperature of the entire building and cold can be prevented.
[0010]
In the greening construction method according to the third invention, it is preferable that concrete is constructed on a construction target surface, and a net is arranged on the concrete surface. As described above, by reinforcing the two-layer structure of the concrete and the cement hardened body on the surface of the construction target, it is possible to further protect the construction target.
In the greening method according to the third invention, the slow-acting acidic material is preferably peat moss. As described above, since peat moss conventionally used for horticultural soil is used as the slow-release acidic material, a hardened material used in the greening method can be manufactured at low cost.
[0011]
In the greening method according to the third invention, it is preferable that the air-permeable void material is chaff. Thereby, an opening to the outside can be easily formed in the hardened cement body after construction. In addition, rice husks that have been disposed of conventionally can be reused.
In the tree planting method according to the third invention, it is preferable that the plant seed is a seed of a Western-type grass which roots in the vertical direction. Thereby, it is possible to suppress the growth of the grass roots in the width direction in the hardened cement body, and it is possible to promote the growth of the root to the construction object below the hardened cement body.
In the greening method according to the third invention, it is preferable that fly ash is added to the mixture. Thereby, fly ash added to the mixture can be used as a fertilizer for plant seeds. Also, fly ash, which is industrial waste, can be reused.
[0012]
In the greening method according to the third invention, it is preferable that a water retention material is added to the mixture. Thereby, even if the surface of the hardened cement becomes dry, the water necessary for germination of the plant seeds can be absorbed from the hardened cement.
In the greening method according to the third invention, the water retention material is preferably one or more of vermiculite, wood chips, pumice, a water-absorbing synthetic resin, paper, and pearlite particles. This makes it possible to maintain the moisture in the hardened cement with an inexpensive material.
In the greening method according to the third invention, it is preferable that a pigment is added to the mixture. Thereby, the color of the mixture after curing can be made a color corresponding to the surrounding scenery.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings to provide an understanding of the present invention.
Here, FIGS. 1 to 3 are explanatory views of a greening method according to an embodiment of the present invention, and FIGS. 4A and 4B are perspective views of a net used in the greening method, respectively. 5 and 6 are explanatory views showing the growth process of the weeds that have come to the hardened cement body after the execution of the greening method.
[0014]
The hardening material capable of greening according to one embodiment of the present invention (hereinafter, also simply referred to as hardening material) includes cement, peat moss (an example of a slow-acting acid material) that gradually becomes acidic after construction, and small-grain material ( For example, silica sand (an example of cement aggregate) mainly composed of particles having a particle size of about 0.5 to 2 mm, and rice hulls having small pores (for example, having a size of about 1 to 5 mm) (air-permeable void material) ) And small grains of western varieties of seeds (examples of plant seeds). The details will be described below.
[0015]
As the cement, for example, Portland cement, fly ash cement, alumina cement, blast furnace cement (type A, type B, type C) and the like can be used.
Peat moss is moss such as sphagnum moss that forms the peat layer of the bog, and is horticultural soil made by processing this sediment.
As small-sized plant seeds, seeds of Western type grass seedlings, which are rooted in the vertical direction, are used, such as, for example, bluegrass, meadowgrass, bent, and the like. Use (blend) to germinate under harsh conditions in all seasons.
Further, fly ash and vermiculite (vermiculite), which is an example of a water retention material, can be added to the mixture. The main component of this fly ash is Al 2 O 3 And SiO 2 This is also called power ash, and is a fine powder ash generated after burning coal at a thermal power plant or the like and collected by a dust collector.
In addition, conventionally known inorganic pigments such as metal salts and organic pigments such as dye lakes are added to the mixture, and the color can be changed according to the surrounding environment in which the mixture is applied.
[0016]
Here, the mixing ratio of each material constituting the mixture will be described.
The amount of cement in the mixture is 10 to 60% by mass. Here, when the amount of cement is less than 10% by mass, the cured cement, which is the mixture after curing, cannot have sufficient strength to protect the construction object. On the other hand, if the amount of cement exceeds 60% by mass, the rate of increase in the strength of the hardened cement material decreases, which is not economical.
Therefore, in order for the hardened cement body to have sufficient strength and to economically develop the strength of the hardened cement body, the amount of cement in the mixture is 15 to 50% by mass, and more preferably 20 to 40% by mass. Is preferred.
[0017]
The amount of peat moss in the mixture is 5 to 15% by mass. Here, if the amount of peat moss is less than 5% by mass, the hardened cement in a basic state cannot be neutralized, and the plant seeds in the mixture will rot without germinating. On the other hand, when the amount of peat moss exceeds 15% by mass, peat moss becomes acidic, so that the hardened cement is gradually neutralized, and then becomes more acidic, so that the seeds of the plant cannot be germinated.
Therefore, in order to gradually neutralize the hardened cement and germinate the plant seeds, the amount of peat moss in the mixture is proportional to the amount of cement in the mixture, and is 5 to 12% by mass, and more preferably 6 to 10%. It is preferable to set it as mass%.
[0018]
The amount of silica sand in the mixture is 15 to 45% by mass. Here, when the amount of silica sand is less than 15% by mass, the amount of aggregate in the hardened cement body decreases, and the hardened cement body cannot have sufficient strength to protect the construction object. On the other hand, when the amount of silica sand exceeds 45% by mass, the rate of increase in the strength of the hardened cement decreases, which is not economical.
Therefore, in order for the hardened cement body to have sufficient strength and to economically develop the strength of the hardened cement body, the amount of silica sand in the mixture should be 15 to 40% by mass, more preferably 17 to 30% by mass. preferable.
The amount of chaff in the mixture is 3-10% by weight. Here, when the amount of the rice hulls is less than 3% by mass, the number of openings that can be formed in the hardened material is reduced, and the sprouts of plant seeds germinated in the hardened cement cannot project from the hardened cement, Hardened cement cannot be fully greened. In addition, water remaining on the hardened cement cannot be drained, and there is a possibility that plant seeds will rot due to excess water. On the other hand, when the amount of the rice hulls exceeds 10% by mass, the number of openings in the hardened cement becomes large, and the hardened cement cannot have sufficient strength to protect the construction object.
Therefore, the amount of rice hulls in the mixture is 5 to 10 so that the cement hardened body can be sufficiently greened without withering (rotting) the plants growing on the cement hardened body and the cement hardened body has sufficient strength. % By mass, more preferably 7 to 10% by mass.
[0019]
The amount of plant seeds in the mixture is between 0.5 and 5% by weight. Here, when the amount of the plant seed is less than 0.5% by mass, the amount of the plant seed is small and the hardened cement cannot be sufficiently greened. On the other hand, when the amount of plant seeds exceeds 5% by mass, the amount of plant seeds becomes excessive, which is not economical.
Therefore, in order to sufficiently and economically revegetate the hardened cement, the amount of the plant seed in the mixture is preferably 1 to 4% by mass, more preferably 1 to 3% by mass.
The amount of fly ash in the mixture is between 5 and 15% by weight. Here, when the amount of fly ash is less than 5% by mass, the bonding strength of the cement hardened body cannot be increased, and the amount is not sufficient as a fertilizer for plant seeds. On the other hand, when the amount of fly ash exceeds 15% by mass, the bonding strength of the hardened cement and the effect of the plant seed as a fertilizer are saturated, which is not economical.
Therefore, in order to economically increase the bonding strength of the cement hardened material and to provide a sufficient amount as a fertilizer for plant seeds, the amount of fly ash in the mixture is 8 to 15% by mass, more preferably 10 to 15% by mass. % Is preferable.
[0020]
The amount of vermiculite in the mixture is from 5 to 15% by weight. Here, when the amount of the vermiculite is less than 5% by mass, for example, when the hardened cement body is in a dry state, it is not possible to supply a necessary amount of water for the plant growing on the hardened cement body, and the plant withers. May be lost. On the other hand, when the amount of vermiculite exceeds 15% by mass, the amount of vermiculite in the hardened cement becomes large, and the hardened cement cannot have sufficient strength to protect the construction object. .
Therefore, the amount of water to be supplied to the plant can be ensured in the hardened cement body, and the amount of vermiculite in the mixture is 5 to 12% by mass, and further 6 to 10% by mass, so that the hardened cement body has sufficient strength. % Is preferable.
From the above, when using a hardening material, each of the above-described components is blended, mixed with an appropriate amount of water (for example, 20 to 50% by mass of the cement amount), and cured in a basic state, The peat moss acts to neutralize and germinate the plant seeds.
[0021]
Subsequently, with reference to FIG. 1 to FIG. 3, a greening method according to an embodiment of the present invention will be described using the above-described cured material. In addition, this greening construction method is a construction method that reinforces the construction target 10 having an inclined surface (for example, a slope) or a horizontal surface (for example, a tree planting zone, a riverbed, etc.) and greening.
First, as shown in FIG. 1A, obstacles 12 to 15 such as stones and rocks and plants 16 to 19 such as weeds on the ground 11 of the construction target 10 are removed, and the ground 11 is made as bare as possible. .
Next, as shown in FIG. 1 (B), when the ground 20 in the bare land state is poor in drainage due to clay or rock, or has thin soil, etc. Lay soil (original earth) 21 or the like. In addition, it is also possible to proceed to the next without performing such soiling.
As shown in FIG. 2 (A), the ground which has been dug up and roughened, or the ground on which the masa soil 21 is laid, is uniformly pressed to form a flat ground 22. Here, since the pressurization by the machine deteriorates the drainage property of the ground 22, the soil is fixed by watering using a watering means 23 such as a watering can. In addition, the soil 22 which is suitable for vegetation can be manufactured by diluting a soil aggregate stabilizer etc. with water and spraying it on soil or the like having poor water retention.
[0022]
As shown in FIG. 2 (B), a net 24 having corrosion resistance is laid on the topsoil surface (a specific example of the surface) of the construction target 10, that is, the ground 22 that has been pressed. For example, it is fixed to the ground 22 by a large number of anchor pins (an example of fixing means) 25 of 200 to 250 mm.
The net 24 is a sheet having a mesh structure made of, for example, acrylic, glass fiber, high-strength polyester resin, or the like. The net 24 is manufactured for the purpose of reinforcing the soil, such as soft ground or embankment. It has excellent elongation properties. 4A and 4B, the shape of the opening 26 of the net 24 is substantially square, and the length L of one side thereof is 2 to 5 mm.
[0023]
Here, if the length L of one side of the opening 26 is smaller than 2 mm, the root of the plant in the cement hardened body extending toward the ground 22 cannot pass through the opening 26 of the net 24. On the other hand, if it is larger than 5 mm, there is a possibility that the roots of the weeds that have flown onto the hardened cement body and germinated reach the ground 22 after passing through the opening 26 of the net 24 and then grow large. Therefore, in order to allow the root of the plant in the hardened cement body to pass through the opening 26 of the net 24 and to prevent the growth of the root of the weed, the thickness is preferably 2.5 to 5 mm, more preferably 3 to 5 mm.
The shape of the opening of the net may be a rectangle other than a square, a circle, an ellipse, a polygon, or the like. In this case, the size of the opening is, in the case of a rectangle or polygon, the diameter of a circle inscribed in the shape, the diameter in the case of a circle, and the length of the short axis or long axis in the case of an ellipse, Each is set to 2 to 5 mm (the above is the net attaching step).
[0024]
As shown in FIG. 3 (A), the above-mentioned compounding amount in which cement, peat moss, quartz sand, rice husk, and seeds of Western grass are added to the ground 22 to which the net 24 is attached, and fly ash and vermiculite are further added. And a suitable amount (for example, 20 to 50% by mass of the cement amount) of water are kneaded (mixed) using a general-purpose mortar mixer or the like, and a kneaded material 27 is poured. The mixing ratio of each component in the mixture is based on emphasis on vegetation (vegetation on flat ground for the purpose of greening), suppression of weed inhabitation (expressing strength as a hardened cement, and suppressing weed growth), Of the slope and prevention of collapse (increase the strength of the hardened cement to protect the slope), etc., and the amount of water to be added to the mixture is such that the mixture to be applied is porous (having voids) To be set.
Then, after the kneaded material 27 is poured into the ground 22, the kneaded material 27 is pressed with a hand or a trowel 28 or the like to such an extent that the mark is not pressed by hand, and spread over the ground 22. At this time, 1m 2 At the time of construction, the thickness is 1.5 to 2 cm with 10 kg of the mixture (excluding water).
In addition, this construction can be performed by mechanical spraying, but it is suitable to be performed manually in a small amount (the above, the construction process).
[0025]
After the completion of the construction process, the mixture is left standing all day and night to cure the mixture in a basic state. At this time, a certain amount of time is required for the mixture to harden. For example, if there is a possibility of rainfall within 24 hours after the application, the applied surface is protected with a sheet or the like. If there is rainfall before hardening, plant seeds and the like may flow out of the mixture, but there is no concern about rainfall after hardening.
Then, after the second day after the construction, the construction surface is left in a natural state without protection. Here, the peat moss acts in the mixture to neutralize the hardened cement body 29, so that the seeds of the western type mackerel 30 germinate, but germination in a natural state requires 7 to 10 days. In addition, when it is desired to promote germination or when the dry state continues for a long period of time, it is preferable to appropriately water the hardened cement body 29.
The pruning of the buds projecting from the hardened cement body 29 is performed about one month after the kneaded material is applied. By performing the pruning in this way, as shown in FIG. 3 (B), the seaside comes out and the western varieties 30 grow densely.
[0026]
Subsequently, a case where the seed 31 of the weed comes to the surface of the hardened cement body 29 manufactured by the greening method will be described.
As shown in FIG. 5 (A), the seed 31 of the weed flies over the hardened cement 29 on which the western grass 30 has grown.
As shown in FIG. 5B, when moisture is present on the surface of the hardened cement body 29, the seeds 31 may germinate.
As shown in FIG. 6A, when the seed 31 has germinated, the root 32 of the seed 31 tries to enter the hardened cement body 29 and extends. However, since the hardened cement body 29 is hard and cannot be rooted in the hardened cement body 29, the seed 31 is lifted.
As shown in FIG. 6B, the roots 32 of the seeds 31 cannot enter the hardened cement body 29 and cannot absorb moisture, so that the roots 32 dry and the weeds die. Since the seed 31 that has germinated once does not germinate again, weeds can be prevented from growing on the cement hardened body 29. Further, even if the weed root 32 extends and is fixed in the hardened cement body 29, the opening 26 of the net 24 arranged below the hardened cement body 29 restrains the growth of the weed root 32. Large growth is suppressed.
[0027]
As described above, the present invention has been described with reference to the embodiments. However, the present invention is not limited to the configurations described in the above-described embodiments, and the matters described in the claims are not limited. Other embodiments and modifications that can be considered within the scope are also included. For example, the present invention is also applied to the case where a part or all of the above-described respective embodiments and modified examples are combined to constitute a cured material capable of greening and a greening method according to the present invention.
Moreover, in the said embodiment, the case where the net was arrange | positioned on the topsoil surface of a construction object, and the kneaded material was spread | layed on it was demonstrated. However, in order to further enhance the protection ability of the construction object, porous concrete is constructed to a thickness of, for example, 20 to 100 mm on the topsoil surface, a net is arranged on the surface of the concrete, and the kneaded material is further spread on the surface. It is also possible.
In the above embodiment, the present invention is applied to a flat ground, but as described above, the present invention can be applied to a roof or a roof of a building.
[0028]
In the above-described embodiment, a mixture mainly composed of cement, peat moss, quartz sand, rice husk, and seeds of western varieties, and further added with fly ash and vermiculite has been described. However, as the mixture, it is also possible to use cement, peat moss, quartz sand, rice husk, and seeds of western varieties of seeds without adding fly ash and vermiculite according to the natural environment of the construction target. is there. In addition, each material which comprises a mixture is not limited to this, For example, sand, gravel etc. are used as a cement aggregate, and sawdust (sawdust) is used as a plant material, for example, and plant seeds are used. For example, flower seeds can be used. As water retention materials, for example, porous pumice, pearlite grains (obtained from crushed pieces of obsidian, perlite, etc. at around 1000 degrees Celsius), wood chips, water absorbing synthetic materials It is also possible to use one or more of resin and paper.
[0029]
【The invention's effect】
In the hardening material capable of greening according to claims 1 to 11, and the greening method according to claims 12 to 21, the basic state can be maintained until the mixture is hardened by the cement, and the acidity is slow after the application. The material gradually neutralizes the hardened cement. And the bud of the plant seed which can be germinated by neutralization can be made to protrude from the hardened cement body having air permeability and water permeability through the opening formed by the air-permeable void material. Therefore, the coexistence of cement and plants, which could not be done before, that is, the plants can be grown from the cement hardened body, prevent and protect the outflow and collapse of the earth and sand, and perform greening to improve the local environment and landscape. it can.
In particular, in the hardening material capable of greening according to the second aspect, the cement, the slow-acting acidic material, the cement aggregate, the air-permeable void material, and the plant seed contained in the mixture are set respectively, so that the cement hardening is performed. The body has the required strength and the hardened cement can grow the required amount of plants for greening. Therefore, the outflow and collapse of the earth and sand can be further prevented and protected, and the greening can be performed to improve the local environment and the landscape.
[0030]
In the hardening material capable of greening according to claim 3 and the greening construction method according to claim 15, peat moss conventionally used for horticultural soil is used as the slow-acting acidic material, and the hardening material is inexpensive. It is economical because it can be manufactured.
In the hardening material capable of greening according to the fourth aspect and the greening method according to the sixteenth aspect, rice hulls are used as the air-permeable void material, and an opening to the outside can be easily formed on the hardened cement body. Therefore, plant seeds can be easily grown. In addition, since rice husks that have been conventionally disposed of can be reused, disposal costs are not required, so that it is economical and resources can be effectively used.
In the hardened material capable of greening according to the fifth aspect and the greening method according to the seventeenth aspect, since the seeds of western grass are used as the plant seeds, the roots of the grass grow in the hard cement body in the width direction. Can be suppressed, and it can be promoted to grow into a construction object below the hardened cement body. Thereby, the integrity of the cement hardened body to the construction object can be secured, and the construction object can be protected.
[0031]
In the hardening material capable of greening according to claim 6 and the greening method according to claim 18, fly ash is added to the mixture and can be used as a fertilizer for plant seeds, so that the growth of germinated plants can be promoted. In addition, it is economical because fly ash, which is industrial waste, can be reused.
In the hardening material capable of greening according to claim 7 and the greening method according to claim 19, since a water retention material is added to the mixture, even if the surface of the hardened cement becomes dry, it is possible to germinate plant seeds. Necessary moisture can be absorbed from the hardened cement. Therefore, the seeds can be germinated without withering the plant seeds in the hardened cement.
In the hardening material capable of greening according to claim 8 and the greening method according to claim 20, any one or more of vermiculite, wood chips, pumice, water-absorbing synthetic resin, paper, and pearlite grains are used as the water retention material. It is economical because water can be maintained in the hardened cement by using inexpensive materials.
[0032]
In the hardening material capable of greening according to claim 9 and dependent claims 10 and 11, the mixture is cement, slow-acting acid material, cement aggregate, air-permeable void material, plant seed, fly ash, water retention material. , And each amount is set, so that the hardened cement has the required strength and allows the hardened cement to grow an amount of plants required for greening. Therefore, the outflow and collapse of the earth and sand can be further prevented and protected, and the greening can be performed to improve the local environment and the landscape.
In the hardened material capable of greening according to claim 10, since the slow-acting acidic material, the cement aggregate, the air-permeable void material, and the water retention material in the mixture can be constituted by a material that is inexpensive and easily available, It is economical.
In addition, the use of western grass seeds as plant seeds can suppress the growth of grass roots in the width direction of the hardened cement body, and promote the growth of the grass root to the construction target below the hardened cement body. it can. Thereby, the integrity of the cement hardened body to the construction object can be secured, and the construction object can be protected.
In the hardening material capable of greening according to the eleventh aspect and the greening method according to the twenty-first aspect, since the pigment is added to the mixture, the color of the mixture after the curing can be a color corresponding to the surrounding scenery. For this reason, compared with the case where only concrete is used conventionally, the scenery can be improved.
[0033]
In the greening construction method according to the twelfth to twenty-first aspects, the net is fixed to the surface to be constructed in the net attaching step, so that, for example, soil such as soft ground and embankment can be reinforced, and safety can be enhanced. Also, in the construction step, plant seeds can be germinated from the hardened cement hardened body, so that it is possible to provide a greening construction method capable of protecting the construction target and greening the ground.
In particular, in the tree planting construction method according to claim 13, since the opening of the net is 2 to 5 mm, weeds that grow large, for example, weed seeds such as tall foaming grass, are hardened into cement, for example. Even if it comes and germinates and the root is extended in the construction target, the root can be prevented from becoming thicker than the opening of the net, so that the growth of weeds can be suppressed. Therefore, the necessity of performing the weed removal operation can be reduced, and the workability is improved.
In the greening method according to the fourteenth aspect, by reinforcing the two-layer structure of the concrete and the hardened cement on the surface of the construction target, further protection of the construction target can be achieved. It is possible to provide a greening construction method that can prevent a decrease in strength and enhance safety.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are illustrations of a greening method according to an embodiment of the present invention.
FIGS. 2A and 2B are explanatory diagrams of the greening method.
FIGS. 3A and 3B are explanatory views of the same greening method.
FIGS. 4A and 4B are a perspective view and a partially enlarged view, respectively, of a net used in the greening method.
5 (A) and 5 (B) are explanatory views showing the growth process of weeds flying to the hardened cement body after the execution of the greening method.
FIGS. 6A and 6B are explanatory diagrams each showing a growth process of the same weed.
[Explanation of symbols]
10: Construction target, 11: Ground, 12 to 15: Obstacle, 16 to 19: Plant, 20: Ground, 21: Masa soil, 22: Ground, 23: Watering means, 24: Net, 25: Anchor pin (fixed) Means), 26: opening, 27: kneaded material, 28: iron, 29: hardened cement, 30: western grass, 31: seed, 32: root
