JP2004032934A - 多層電動機およびこれを備える動力出力装置並びに自動車 - Google Patents

多層電動機およびこれを備える動力出力装置並びに自動車 Download PDF

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立松 和高
Masashi Nakamura
中村 誠志
Shinichiro Iwasaki
岩崎 新一郎
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】同軸上の異なる軸への動力要求により適切に対応する。
【解決手段】リングギヤ軸32aには低回転高トルクの動力要求が生じると共にサンギヤ軸31aには高回転低トルクの動力要求が生じるため、同心円周上の内周側に配置されたロータ41とステータ42とからなる高回転低トルク型のモータMG1と外周側に配置されたロータ44とステータ45とからなる低回転高トルク型のモータMG2とにより多層モータ40を構成し、動力分配統合機構30のキャリア34にエンジン22のクランクシャフト26、サンギヤ31にモータMG1、リングギヤ32にモータMG2を連結し、運転者による要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とを運転制御する。この結果、多層モータ40を各軸の動力要求により適切に対応可能なものとすることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層電動機およびこれを備える動力出力装置並びに自動車に関し、詳しくは、同軸上の異なる軸に接続され同心円周上に配置された複数の回転子と該複数の回転子の各々に対応する複数の固定子とを備え複数の電動機として機能する多層電動機およびこれを備える動力出力装置並びにこの動力出力装置を備える自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の多層電動機としては、同心円周上に配置された二つのロータとこの二つのロータの間に配置された一つのステータを備えるもの(例えば、特開2000−14086号公報など)や同心円周上に配置された二つのロータと外側に配置されたロータの外周側に配置されたステータとを備えるもの(例えば特許第3052786号公報など)などが提案されている。前者の多層電動機では、ステータに巻回された三相コイルに電流を印加することにより生じる磁場と内側ロータの外周面および外側ロータの内周面に貼付された永久磁石による磁場の作用により内側ロータおよび外側ロータを回転駆動している。また、後者の多層電動機では、ステータに巻回された三相コイルに電流を印加することにより生じる磁場と外側ロータの外周面に貼付された永久磁石による磁場の作用により外側ロータを回転駆動し、外側ロータの内周面に貼付された永久磁石と内側ロータに巻回された三相コイルに電流を印加することにより生じる磁場の作用により外側ロータに対して内側ロータを相対的に回転駆動している。こうした多層電動機では、同心円周上に二つのロータを配置することにより、軸方向に対する小型化を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした多層電動機では、軸方向に対する小型化を図ることができるものの、各ロータに接続された回転軸への要求に適切に対応することができない場合が生じる。例えば、外周側に配置されたロータに接続された回転軸への要求が高回転駆動である場合、外周側のロータには通常の電動機におけるロータに比して大きな遠心力が作用することになり、その外側に配置されたステータとの接触による破損に十分に考慮しなければならない。また、内側に配置されたロータに接続された回転軸への要求が高トルク駆動である場合、径の小さく限定せざるを得ない内周側のロータでの駆動は不向きなものとなる。
【0004】
本発明の多層電動機およびこれを備える動力出力装置は、同軸上の異なる回転軸への動力要求に対してより適切な構成とすることを目的の一つとする。また、本発明の多層電動機およびこれを備える動力出力装置は、軸方向の小型化を図ることを目的の一つとする。本発明の自動車は、限られたスペースをより有効に用いて十分な乗員スペースを確保することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の多層電動機およびこれを備える動力出力装置並びに自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の第1の多層電動機は、
同軸上の異なる軸に接続され同心円周上に配置された複数の回転子と該複数の回転子の各々に対応する複数の固定子とを備え、複数の電動機として機能する多層電動機であって、
内周側の回転子と該回転子に対応する固定子とからなる内周側電動機を外周側の回転子と該回転子に対応する固定子とからなる外周側電動機に比して高回転型電動機として構成してなることを要旨とする。
【0007】
この本発明の第1の多層電動機では、内周側の回転子と固定子とからなる内周側電動機を外周側の回転子と固定子とからなる外周側電動機に比して高回転型電動機として構成することにより、内側電動機に接続された回転軸への高回転駆動の要求に対して好適なものとすることができる。もとより、軸方向に対する小型化を図ることができる。
【0008】
こうした本発明の第1の多層電動機において、前記外周側電動機を前記内周側電動機に比して高トルク型電動機として構成してなるものとすることもできる。こうすれば、外側電動機に接続された回転軸への高トルク駆動の要求に対して好適なものとすることができる。
【0009】
本発明の第2の多層電動機は、
同軸上の異なる軸に接続され同心円周上に配置された複数の回転子と該複数の回転子に対応する複数の固定子とを備える多層電動機であって、
外周側の回転子と該回転子に対応する固定子とからなる外周側電動機を内周側の回転子と該回転子に対応する固定子とからなる内周側電動機に比して高トルク型電動機として構成してなることを要旨とする。
【0010】
この本発明の第2の多層電動機では、外周側の回転子と固定子とからなる外周側電動機を内周側の回転子と固定子とからなる内周側電動機に比して高トルク型電動機として構成することにより、外側電動機に接続された回転軸への高トルク駆動の要求に対して好適なものとすることができる。もとより、軸方向に対する小型化を図ることができる。
【0011】
こうした本発明の第1または第2の多層電動機において、前記複数の電動機は前記内周側電動機と前記外周側電動機の二つの電動機により構成されてなるものとすることもできる。また、本発明の第1または第2の多層電動機において、前記内周側電動機および/または前記外周側電動機は、発電機として駆動可能な電動機であるものとすることもできる。
【0012】
本発明の動力出力装置は、
動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置であって、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に応じた動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段と、
上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の多層電動機と、
を備え、
前記内周側電動機の回転軸を前記第3の軸に機械的に接続すると共に前記外周側電動機の回転軸を前記駆動軸に機械的に接続してなる
ことを要旨とする。
【0013】
この本発明の動力出力装置では、上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の多層電動機を備えることにより、本発明の第1または第2の多層電動機が奏する効果、例えば、内側電動機に接続された第3の軸への高回転駆動の要求に対して好適なものとすることができる効果や、外側電動機に接続された駆動軸への高トルク駆動の要求に対して好適なものとすることができる効果,軸方向に対する小型化を図る効果などを奏することができる。この本発明の動力出力装置は、駆動軸に出力される動力により走行する自動車や列車などの車両、駆動軸に出力される動力により推進する船舶や航空機などの車両以外の移動体などに搭載することができる。ここで、3軸式動力入出力手段としては、プラネタリギヤを用いて構成することもできる。
【0014】
こうした本発明の動力出力装置において、前記内燃機関からの動力を異なる回転数の動力にトルク変換して前記駆動軸に出力可能に前記多層電動機を駆動制御する制御手段を備えるものとすることもできる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記多層電動機と電力のやり取りが可能な二次電池を備え、前記制御手段は前記内燃機関からの動力を前記二次電池の充放電を伴って異なる回転数の動力にトルク変換して前記駆動軸に出力可能に手段であるものとしたり、前記制御手段は、始動条件が成立したときに前記多層電動機の駆動制御により前記内燃機関を始動する手段であるものとすることもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26に接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された多層モータ40と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0016】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0017】
多層モータ40は、ケースに固定された中心軸に取り付けられたステータ42とこのステータ42の外周側に配置されて回転するロータ41とからなるモータMG1と、このモータMG1のロータ41の外周側に配置されて回転するロータ44とこのロータ44の外周側に配置されケースに取り付けられたステータ45とからなるモータMG2とを備え、両モータMG1,MG2が独立に駆動可能に構成されている。モータMG1は、発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる高回転低トルク型の周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ48を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。モータMG1は、発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる低回転高トルク型の周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ49を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ48,49とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ48,49が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2から生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1とモータMG2とにより電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)47により駆動制御されている。モータECU47には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,46からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU47からは、インバータ48,49へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU47は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0018】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0019】
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31には多層モータ40のモータMG1が、リングギヤ32には多層モータ40のモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は、ベルト36,ギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して車両前輪の駆動輪39a,39bに機械的に接続されている。したがって、リングギヤ32に出力された動力は、ベルト36,ギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力されることになる。なお、動力出力装置として見たときの動力分配統合機構30に接続される3軸は、キャリア34に接続されたエンジン22の出力軸であるクランクシャフト26,サンギヤ31に接続されモータMG1の回転軸となるサンギヤ軸31aおよびリングギヤ32に接続されると共に駆動輪39a,39bに機械的に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aとなる。
【0020】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0021】
なお、実施例のハイブリッド自動車20は、図示しないが、バッテリ50との電力のやり取りにより左右後輪の車軸に動力を入出力可能な電動機を備え、4輪駆動の自動車として駆動することもできるようになっている。なお、この左右後輪の車軸に動力を入出力可能な電動機やその制御については、本発明の中核をなさないから詳細な説明は省略する。
【0022】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求動力を計算し、この要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22と多層モータ40におけるモータMG1およびモータMG2を運転制御する。エンジン22と多層モータ40におけるモータMG1およびモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。また、実施例のハイブリッド自動車20では、モータ運転モードからトルク変換運転モードや充放電運転モードに移行するために、モータ運転モードの最中にモータMG1によりエンジン22をクランキングしてエンジン22を始動する。このとき、モータMG2は、走行に必要な動力に見合うトルクとモータMG1でエンジン22をクランキングする際に生じる反力としてのトルクとの和のトルクが出力されるよう駆動制御される。
【0023】
実施例のハイブリッド自動車20では、通常の走行領域ではサンギヤ軸31aは比較的高回転域で回転するよう動力分配統合機構30のギヤ比が調節されている。サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34の回転数の範囲を例示する共線図を図2に示す。共線Aはモータ運転モードを示し、共線Bは比較的高速での加速時を示し、共線Cは比較的高速での巡航時を示し、共線Dはリバース走行時を示す。図示するように、サンギヤ31の回転数、即ちモータMG1の回転数は比較的大きな値となるのに対し、リングギヤ32の回転数、即ちモータMG2の回転数は小さな値となる。即ち、サンギヤ31に取り付けられるモータMG1としては数千rpmの回転数で数十N・mのトルクの出力が可能なものが要求され、リングギヤ32に取り付けられるモータMG2としては数百rpmの回転数で数百N・mのトルクの出力が要求される。実施例のハイブリッド自動車20では、多層モータ40におけるモータMG2を外周側に配置すると共に低回転高トルク型の電動発電機として構成することにより効率を高めており、また、多層モータ40におけるモータMG1を内周側に配置すると共に高回転低トルク型の電動発電機として構成することにより効率を高めている。
【0024】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、同心円周上の内周側に配置されたロータ41とステータ42とからなる高回転低トルク型のモータMG1と、外周側に配置されたロータ44とステータ45とからなる低回転高トルク型のモータMG2とにより多層モータ40を構成することにより、多層モータ40を駆動軸としてのリングギヤ軸32aの動力要求とサンギヤ軸31aの動力要求とにより適したものとすることができる。しかも、動力出力装置の軸方向に対する小型化を図ることができる。
【0025】
実施例のハイブリッド自動車20では、多層モータ40のモータMG1を高回転低トルク型の発電電動機として構成すると共にモータMG2を低回転高トルク型の発電電動機として構成するものとしたが、多層モータ40のモータMG1を通常の発電電動機として構成すると共にモータMG2を低回転高トルク型の発電電動機として構成するものとしたり、多層モータ40のモータMG1を高回転低トルク型の発電電動機として構成すると共にモータMG2を通常の発電電動機として構成するものとしてもよい。
【0026】
実施例のハイブリッド自動車20では、多層モータ40を中心側から外周側に向けてステータ42,ロータ41,ロータ44,ステータ45の順に配置したが、中心側から外周側に向けて実施例の順を含め次の4つの順のいずれのものとして構成してもよい。
(1)ステータ,ロータ,ロータ,ステータ
(2)ステータ,ロータ,ステータ,ロータ
(3)ロータ,ステータ,ロータ,ステータ
(4)ロータ,ステータ,ステータ,ロータ
【0027】
実施例では、多層モータ40を備える動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20として説明したが、多層モータ40を備える動力出力装置を自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載するものとしたり、建設機械などの据え置き型の機械設備の動力源として用いるものとしてもよい。また、内周側を高回転低トルク型の電動機または発電機として構成した多層モータや外周側を低回転高トルク型の電動機または発電機として構成した多層モータをプラネタリギヤを備えない動力出力装置に組み込むものとしたり、動力出力装置以外の装置に組み込むものとしてもよい。
【0028】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である動力出力装置を搭載した自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34の回転数の範囲を例示する共線図の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、31a サンギヤ軸、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、36 ベルト、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b駆動輪、40 多層モータ、41 ロータ、42 ステータ、43 回転位置検出センサ、44 ロータ、45 ステータ、46回転位置検出センサ、47 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、48,49 インバータ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (11)

  1. 同軸上の異なる軸に接続され同心円周上に配置された複数の回転子と該複数の回転子の各々に対応する複数の固定子とを備え、複数の電動機として機能する多層電動機であって、
    内周側の回転子と該回転子に対応する固定子とからなる内周側電動機を外周側の回転子と該回転子に対応する固定子とからなる外周側電動機に比して高回転型電動機として構成してなる多層電動機。
  2. 前記外周側電動機を前記内周側電動機に比して高トルク型電動機として構成してなる請求項1記載の多層電動機。
  3. 同軸上の異なる軸に接続され同心円周上に配置された複数の回転子と該複数の回転子に対応する複数の固定子とを備える多層電動機であって、
    外周側の回転子と該回転子に対応する固定子とからなる外周側電動機を内周側の回転子と該回転子に対応する固定子とからなる内周側電動機に比して高トルク型電動機として構成してなる多層電動機。
  4. 前記複数の電動機は前記内周側電動機と前記外周側電動機の二つの電動機により構成されてなる請求項1ないし3いずれか記載の多層電動機。
  5. 前記内周側電動機および/または前記外周側電動機は、発電機として駆動可能な電動機である請求項4記載の多層電動機。
  6. 動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に応じた動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段と、
    請求項4または5記載の多層電動機と、
    を備え、
    前記内周側電動機の回転軸を前記第3の軸に機械的に接続すると共に前記外周側電動機の回転軸を前記駆動軸に機械的に接続してなる
    動力出力装置。
  7. 前記内燃機関からの動力を異なる回転数の動力にトルク変換して前記駆動軸に出力可能に前記多層電動機を駆動制御する制御手段を備える請求項6記載の動力出力装置。
  8. 請求項7記載の動力出力装置であって、
    前記多層電動機と電力のやり取りが可能な二次電池を備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関からの動力を前記二次電池の充放電を伴って異なる回転数の動力にトルク変換して前記駆動軸に出力可能に手段である
    動力出力装置。
  9. 前記制御手段は、始動条件が成立したときに前記多層電動機の駆動制御により前記内燃機関を始動する手段である請求項7または8記載の動力出力装置。
  10. 前記3軸式動力入出力手段は、プラネタリギヤを用いて構成されてなる請求項6ないし9いずれか記載の動力出力装置。
  11. 請求項6ないし10いずれか記載の動力出力装置を備え、前記駆動軸に出力される動力により走行する自動車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7481732B2 (en) 2006-08-10 2009-01-27 Hyundai Motor Company Power train for hybrid vehicle
JP2013537290A (ja) * 2010-09-14 2013-09-30 ハイコア カンパニ,リミテッド 二つの入力特性を利用した遊星歯車システム、この歯車モジュール及びこの制御方法

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