JP2004032376A - 情報端末装置、情報処理装置、及び情報送受信システム - Google Patents

情報端末装置、情報処理装置、及び情報送受信システム Download PDF

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Abstract

【課題】GPS機能を用いて算出した位置時刻情報をサーバ装置に対して送信するに際して、このサーバ装置との間で認証を行う。
【解決手段】GPS機能とネットワーク機能とを備える携帯電話10から、GPS機能を用いて得られた位置や時刻に関する情報(位置時刻情報)をサーバ装置30に対して送信するに際して、この携帯電話10とサーバ装置30との間で認証を行う。そして、サーバ装置30が正当な接続対象であると認証された場合に限って、位置時刻情報をサーバ装置30に対して送信する。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、全地球測位システムを構成する人工衛星から送出された衛星信号を受信する情報端末装置に関する。また、このような情報端末装置に対して、現在位置及び/又は現在の時刻に関する位置時刻情報の問い合わせを行う情報処理装置、及び情報送受信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球軌道を周回する人工衛星を利用して地上における移動体の位置を測定する全地球測位システム(GNSS:Global Navigation Satellites System)が普及しつつある。このような全地球測位システムとしては、アメリカ合衆国が構築したGPS(Global Positioning System)、旧ソビエト連邦国が構築したGLONASS(Global Navigation Satellites System)、欧州の各国が中心となって構築が進められているGALILEOなどがある。
【0003】
この全地球測位システムにおいて、現在位置を測定するに際しては、移動体に搭載された受信装置によって、少なくとも4つ以上の衛星からの信号を受信する。そして、各衛星からの信号を復調して各衛星の軌道情報を取得し、各衛星の軌道情報及び時間情報と受信信号の遅延時間とに基づいて、自己の3次元位置と現在の正確な時刻とを連立方程式によって算出する。全地球測位システムは、上述のようにして現在位置及び現在時刻を算出する機能(以下、GPS機能と称する。)を有する受信装置を各種の車両や航空機などに搭載して、経路を案内したり、各車両や航空機の現在位置を把握するなどの目的で広く利用されている。また、従来から、GPS機能を搭載した携帯型の測位装置も利用されている。
【0004】
ところで、近年では、例えば受信装置の小型化・低消費電力化が進められており、これに伴って、GPS機能が各種の情報端末装置に搭載されつつある。特に、高機能化・多機能化が急速に進められている携帯型の電話機(すなわち、いわゆる携帯電話)においては、GPS機能を搭載した機種の普及が顕著である。
【0005】
このような携帯電話は、基本的な通話機能及びGPS機能の他に、例えばインターネット(The Internet)などの通信ネットワークを介して他の情報処理装置との間で各種情報の授受を可能とするネットワーク機能を備えていることが一般的である。そして、GPS機能を利用して得られた現在位置に関する情報を、ネットワーク機能を利用して他の情報処理装置との間で授受することにより、現在位置に関連した様々なサービスを享受することが可能とされている。
【0006】
このようなサービスの例としては、例えば、GPS機能を備えた携帯電話によって取得した現在位置に関する情報を通信ネットワークを介してサーバ装置に送信し、このサーバ装置から現在位置近傍の地図データを取得して表示画面に表示する地図表示サービスを挙げることができる。また、同様にしてサーバ装置との間で情報の授受を行うことにより実現される、現在位置から目的地までの経路を表示するナビゲーションサービス、現在位置に関する情報を他の携帯電話やコンピュータ装置に対して電子メールによって通知するメール送信サービス、現在位置の周辺に存在する各種店舗に関する情報を表示する周辺情報表示サービスなどを挙げることができる。
【0007】
また、現在、通信ネットワークの広帯域化・低コスト化が進められていることを考慮すると、上述したような携帯電話だけでなく、例えばPDA(Personal Digital Assistant)機器や小型軽量のパーソナルコンピュータ装置に代表される各種の情報端末装置においても、GPS機能とネットワーク機能とを連携させて現在位置に関する各種サービスの提供が一層広まるものと予想される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では、携帯電話を肌身離さず携行する傾向がみられるように、高機能化及び小型軽量化が進む各種の情報端末装置は、その所有者(ユーザ)とほぼ一体に利用される場合が多い。このため、このような情報端末装置の現在位置は、そのユーザの現在位置であるとみなすことが可能であるといった状況になりつつある。
【0009】
したがって、情報端末装置に備えられたGPS機能を利用して得られる現在位置及び現在時刻は、そのユーザが「何時何処にいたか」ということを特定する情報である。また、GPS機能によって得られる現在位置は、数十メートルから数メートル程度の誤差で極めて高精度で算出されることから、この現在位置に基づいて、特定の時刻にユーザが何処の店舗にいたか、或いは建物内のどの位置にいたかなどといったことを特定し、延いてはユーザが「なにをしていたか」ということまで予想することも困難ではない。このため、情報端末装置に備えられたGPS機能を利用して得られる現在位置及び現在時刻に関する情報は、ユーザの行動を特定する情報であり、ユーザにとって極めて重要な個人情報としての性質を有している。
【0010】
しかしながら、GPS機能を備える携帯電話を利用した従来のサービスにおいては、特定の時刻に算出された現在位置に関する情報が特別な保護を受けずに通信ネットワーク上を送受信されている。このため、ユーザが意図しない第三者によってこの情報が読み出されてしまい、ユーザの個人情報が漏洩してしまう虞があった。
【0011】
例えば、GPS機能を備える携帯電話を利用したサービスを例に挙げると、従来は、この携帯電話と基地局或いはサーバ装置との間で通信経路を確立するまでの間に、携帯電話又はユーザを特定する識別情報などの授受が行われるものの、一度通信経路が確立された後は、他の雑多なデータと同様にして位置情報が送受信されている。また、インターネットなどのように不特定多数のユーザが利用するオープンな通信ネットワークを介在させて位置情報を送受信する場合には、第三者によって位置情報の漏洩が行われる危険性が高くなる。
【0012】
そこで、本発明は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、全地球測位システムを利用して算出される現在位置や現在時刻に関する情報、すなわち位置時刻情報が、ユーザの意図しない第三者へ漏洩してしまうことを防止し、通信ネットワークを介して情報処理装置との間で安全且つ確実に位置時刻情報を送受信することが可能な情報端末装置を提供することを目的とする。また、このような情報端末装置に対して位置時刻情報の問い合わせを行う情報処理装置、及び情報送受信システムを提供することを目的とする。さらに、全地球測位システムを利用して算出される現在位置や現在時刻に関する情報と、接続に対して認証が行われた情報処理装置に関する情報とを利用して全く新規な暗号処理を行うことが可能な情報処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る情報端末装置は、全地球測位システムを構成する人工衛星から送出される衛星信号を受信する受信手段と、通信ネットワークを介して情報処理装置との間で各種情報を送受信する送受信手段と、上記送受信手段により送受信される認証情報に基づいて上記情報処理装置が正当な接続対象であるか否かを判定し、正当な接続対象であると認証した場合に限って、上記衛星信号から算出される自己の現在位置及び/又は現在の時刻に関する位置時刻情報を上記送受信手段により送信することを許可する認証手段とを備える。
【0014】
以上のように構成された情報端末装置は、位置時刻情報を情報処理装置に対して送信するに際して、この情報処理装置が正当な接続対象であることを認証手段によって認証した場合に限って、位置時刻情報の送信が許可される。したがって、例えば、ユーザが意図しない第三者から位置時刻情報の送信を要求された場合であっても、これを認証手段によって確実に防止することができ、ユーザの行動を特定する個人情報となり得る位置時刻情報がユーザの意図に反する第三者に漏洩してしまうことを防止することができる。
【0015】
本発明の請求項2に係る情報端末装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記送受信手段は、上記位置時刻情報として、上記衛星信号に含まれ、自己の現在位置及び/又は現在の時刻を上記情報処理装置によって算出するために利用される情報を送信する。この構成は、衛星信号から算出される情報端末装置の現在位置或いは現在時刻を直接示す情報ではなく、衛星信号に含まれる情報のうち、現在位置或いは現在時刻を算出するために必要となる情報を位置時刻情報として情報端末装置から情報処理装置に送信する構成である。以上の構成とすることにより、情報端末装置側で衛星信号から現在位置や現在時刻を算出せずに、これを情報処理装置側で算出することができ、現在位置や現在時刻の算出に要する演算能力を情報端末装置側に備えることが不要となる。したがって、情報端末装置に搭載する演算回路の回路規模や消費電力を低減することができる。なお、この場合に、情報端末装置側で衛星信号から得られた現在位置や現在時刻を表示するなどの必要が生じた場合には、情報処理装置側で算出された現在位置や現在時刻を通信ネットワークを介して取得すればよい。
【0016】
本発明の請求項3に係る情報端末装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記衛星信号に基づいて、自己の現在位置及び/又は現在の時刻を算出する演算手段をさらに備え、上記送受信手段は、上記位置時刻情報として、上記演算手段により算出された自己の現在位置及び/又は現在の時刻を示す情報を送信する。以上の構成とすることにより、演算手段によって情報端末装置自身が衛星信号から現在位置や現在時刻を算出することができる。このため、情報端末装置は、情報処置装置と接続されていない状況の下であっても、衛星信号から算出された現在位置などの情報を、例えば表示部に現在位置を表示するなどして利用することが可能となる。また、現在位置を連続して表示する場合などであっても、情報処理装置との接続状態を維持する必要がない。
【0017】
本発明の請求項4に係る情報端末装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記衛星信号に基づいて、自己の現在位置及び/又は現在の時刻を算出する演算手段をさらに備え、上記演算手段により算出された自己の現在位置及び/又は現在の時刻が、位置及び/又は時刻に関する所定の条件に適合するか否かを判定する条件判定手段をさらに備え、上記送受信手段は、上記条件判定手段による判定結果を上記位置時刻情報として上記情報処理装置に対して送信する。この構成では、衛星信号から算出された現在位置や現在時刻が所定の条件に適合したか否かを示す判定結果のみを、自己の現在位置及び/又は現在の時刻に関する位置時刻情報として情報処理装置に対して送信する構成である。この場合には、現在位置や現在時刻を示す直接的で高精度な情報ではなく、判定結果のみを情報処理装置に対して送信することから、ユーザの行動を特定する個人情報の秘匿性を向上させることができる。
【0018】
なお、条件判定手段における判定に用いられる「条件」に関する情報は、請求項5に係る情報端末装置の構成とすることによって、情報処理装置から送受信手段によって取得するとしてもよいし、請求項6に係る情報端末装置の構成とすることによって、情報端末装置に備えられたRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の各種記憶素子に予め記憶しておくとしてもよい。判定に用いる条件を情報処理装置から取得する構成とすることにより、状況に応じて多数の多様な条件に対して判定を行うことができ、条件を保持しておくために必要な記憶領域を低減することができる。一方、判定に用いる条件を情報端末装置に備えられる記憶手段に記憶しておく構成とすることにより、現在位置や時刻が更新される度に情報処理装置から条件を取得することが不要となり、情報処理装置と接続されていない状況の下でも条件に適合するか否かを判定する処理を連続的に行うことができる。
【0019】
また、本発明の請求項7に係る情報端末装置は、請求項6記載の構成に加えて、上記記憶手段には、上記条件に対応した接続対象となる情報処理装置に関する情報が記憶され、上記送受信手段は、適合した条件に応じた情報処理装置に対して上記条件判定手段による判定結果を送信する。以上の構成とすることにより、例えば、適合した条件に応じた情報処理装置に対して判定結果を送信し、この情報処理装置から現在位置や現在時刻に即したサービスを選択的に享受するなどして、柔軟且つ多彩な情報をユーザに提供することが容易となる。
【0020】
本発明の請求項8に係る情報端末装置は、請求項1記載の構成に加えて、ユーザからの要求に応じて、或いは接続対象とする情報処理装置に応じて、上記位置時刻情報に含まれる現在位置の精度及び/又は現在時刻の精度を変更とする精度変更手段をさらに備える。以上の構成により、例えば、特定の接続対象に対しては高精度な現在位置や現在時刻に関する情報を送信する一方で、他の接続対象に対しては精度を意図的に劣化させた情報を送信することが可能となり、ユーザの行動を特定する個人情報としての位置や時刻に関する情報を不必要に高精度で送信してしまうことを防止することができる。
【0021】
本発明の請求項9に係る情報端末装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記送受信手段は、上記認証情報として、各情報処理装置を識別する識別情報を上記情報処理装置から取得し、上記認証手段は、上記識別情報をユーザに報知し、ユーザによって上記情報処理装置が正当な接続対象であることを認める操作が入力された場合に、上記情報処理装置が正当な接続対象であると判定する。以上の構成により、情報端末装置は、情報処理装置に対して位置時刻情報を送信しても問題がないか否かをユーザに問い合わせることができ、ユーザの判断に応じて位置時刻情報を送信するか否かを選択することができる。
【0022】
本発明の請求項10に係る情報端末装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記送受信手段は、上記情報処理装置から所定のデータ列を含むデータ列情報を取得し、上記認証手段は、上記送受信手段により取得した上記データ列情報が予め設定されたデータ列情報と一致する場合に、上記情報処理装置が正当な接続対象であると判定する。この構成は、認証情報として情報処理装置から取得したデータ列情報が予め設定されたデータ列情報と一致するか否かを判定することによる認証、いわゆるパスワード方式の認証を行う構成である。この構成によれば、最も原始的且つ簡素な手法により認証を行うことができることから、認証を行うに際して高い演算能力を必要とせず、極めて高速且つ簡便に実現することができる。なお、データ列情報としては、英字、数字、ひらがな、漢字等からなる各種の文字の連続した一群を示す文字列情報だけでなく、バイナリデータであってもよい。
【0023】
本発明の請求項11に係る情報端末装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記送受信手段により送受信する各種情報に対して所定の暗号方式で暗号化処理及び/又は復号化処理を施す暗号処理手段をさらに備える。以上の構成によれば、認証情報を含めて、情報端末装置と情報処理装置との間で送受信する各種情報に対して暗号化を施すことができ、ユーザが意図しない第三者に各種情報が漏洩してしまうことを防止することができる。
【0024】
本発明の請求項12に係る情報端末装置は、請求項11記載の構成に加えて、上記暗号処理手段は、上記位置時刻情報に基づいて鍵を生成し、当該鍵を用いて各種情報に対する暗号化処理及び/又は復号化処理を施す。なお、位置時刻情報から鍵を生成する手順に関する情報は、予め定められて情報端末装置内部に記憶しておくとしてもよいし、鍵を生成するに際して情報処理装置から取得するとしてもよい。以上の構成とすることにより、所定の場所で所定の時刻になったときに初めて解読することが可能な情報を情報処理装置との間で送受信することができる。これにより、ユーザの個人情報となる位置時刻情報の漏洩を防止する一方で、柔軟で多彩なサービスを享受することが可能となる。
【0025】
なお、情報端末装置と情報処理装置との間で送受信する情報に対して暗号化を施す場合には、本発明の請求項13に係る情報端末装置の構成とすることによって、共通鍵を利用した共通鍵暗号方式を採用するとしてもよいし、本発明の請求項15に係る情報端末装置の構成とすることによって、公開鍵と秘密鍵とを利用した公開鍵暗号方式を採用するとしてもよい。共通鍵暗号方式を採用する場合には、暗号化・復号化手順が比較的簡便であることから、簡便且つ小規模な演算回路によって、送受信する情報に対する暗号化処理及び復号化処理を高速で施すことができる。また、公開鍵暗号方式を採用する場合には、共通鍵暗号方式と比較してより複雑で計算量を要する処理が必要となるものの、送受信する情報に対してより強固な暗号化を施すことができる。
【0026】
本発明の請求項14に係る情報端末装置は、請求項13記載の構成に加えて、上記認証手段は、上記共通鍵を利用して所定の認証情報を上記情報処理装置との間で授受することによって認証を行う。具体的には、例えば、情報端末装置側で乱数を生成し、この乱数を情報処理装置側で共通鍵を用いて暗号化した後に情報端末装置側に戻し、情報端末装置側で共通鍵を用いて復号化した乱数と元の乱数とが一致している場合に、この情報処理装置を正しい接続対象と認証するなどの認証手順を行う。このように、認証に用いる認証情報(この場合には、乱数が認証情報に該当する。)を暗号化することによって、ユーザが意図しない第三者による「なりすまし」等を防止して、より確実に認証を行うことができる。
【0027】
本発明の請求項16に係る情報端末装置は、請求項15記載の構成に加えて、上記認証手段は、上記公開鍵暗号方式を利用して上記情報処理装置との間で電子署名を授受することによって認証を行う。公開鍵暗号方式においては、通常、接続対象毎に異なる秘密鍵を有していることから、電子署名を授受することによって、認証を行うと同時に接続対象となる情報処理装置を特定することができる。なお、認証時に必要となる相手側の公開鍵は、予め情報端末装置内に保持しておくとしてもよいし、必要に応じて通信ネットワークを介して外部から取得するとしてもよい。
【0028】
本発明の請求項17に係る情報端末装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記認証手段は、上記情報処理装置が正当な接続対象であると認証した場合に限って、上記衛星信号を捕捉するために利用されるアシスト情報を上記送受信手段によって上記情報処理装置から取得することを許可する。以上の構成とすることにより、認証が正しく行われた場合に限って情報処理装置からアシスト情報を取得することができることから、ユーザの意図しない第三者に対してアシスト情報が漏洩してしまうことを防止して、このアシスト情報に基づいてユーザの現在位置が類推されてしまう虞を低減することができる。
【0029】
本発明の請求項18に係る情報端末装置は、全地球測位システムを構成する人工衛星から送出される衛星信号を受信して、上記衛星信号から自己の現在位置及び/又は現在時刻を算出する位置時刻算出手段と、通信ネットワークを介して情報処理装置との間で各種情報を送受信する送受信手段と、上記送受信手段により送受信される認証情報に基づいて上記情報処理装置が正当な接続対象であるか否かを認証する認証手段と、上記認証手段により認証された上記情報処理装置に関する情報と、上記位置時刻算出手段によって算出された現在位置及び/又は現在時刻とに基づいて鍵を生成し、上記送受信手段により送受信される各種情報に対して、上記鍵を用いて暗号化処理及び/又は復号化処理を施す暗号処理手段とを備える。
【0030】
以上のように構成された情報端末装置は、衛星信号から算出された現在位置や現在時刻と、接続に対して認証が行われた情報処理装置に関する情報とに基づいて生成した鍵を用いて暗号処理を行うことができる。このため、情報処理装置に対して正しく接続状態が確立された状態において、所定の位置に存在する場合に限って、又は所定の時刻になった時点に限って、或いは所定の位置に存在し、且つ所定の時刻になった時点に限って、情報の暗号化処理や復号化処理を行うことが可能であるという全く新規な暗号処理を行うことができる。
【0031】
本発明の請求項19に係る情報処理装置は、全地球測位システムを構成する人工衛星から送出される衛星信号を受信する情報端末装置との間で通信ネットワークを介して各種情報の送受信を行う送受信手段と、上記衛星信号から算出される上記情報端末装置の現在位置及び/又は現在の時刻に関する位置時刻情報を上記送受信手段により上記情報端末装置から取得するに際して、上記送受信手段によって上記情報端末装置との間で認証情報を授受することにより、上記位置時刻情報を取得する正当な権限を有することを認証する認証手段とを備える。
【0032】
以上のように構成された情報処理装置は、位置時刻情報を情報端末装置から取得するに際して、情報端末装置との間で認証を行う構成とされている。したがって、例えば、ユーザが意図しない第三者に対して位置時刻情報を送信してしまうことを防止する目的で、情報端末装置側から認証を求められた場合であっても、この認証を正しく行って、位置時刻情報を取得することができる。
【0033】
本発明の請求項20に係る情報処理装置は、請求項19記載の構成に加えて、上記送受信手段によって取得した上記位置時刻情報に基づいて、上記情報端末装置の現在位置を算出する演算手段をさらに備える。以上の構成とすることによって、情報端末装置側で衛星信号から現在位置や現在時刻を算出せずに、これを情報処理装置側で算出することができ、現在位置や現在時刻の算出に要する演算能力を情報端末装置側に備えることが不要となる。また、この場合には、情報端末装置と情報処理装置との間で授受される位置時刻情報が現在位置や現在時刻を直接示す情報ではなく、現在位置や現在時刻を算出する元となる情報であることから、ユーザが意図しない第三者により通信ネットワーク上で位置時刻情報が傍受された場合であっても、この位置や時刻の特定を困難とすることができる。
【0034】
本発明の請求項21に係る情報処理装置は、請求項19記載の構成に加えて、上記送受信手段により送受信する各種情報に対して所定の暗号方式で暗号化処理及び/又は復号化処理を施す暗号処理手段をさらに備える。以上の構成によれば、認証情報を含めて、情報端末装置と情報処理装置との間で送受信する各種情報に対して暗号化を施すことができ、ユーザが意図しない第三者に各種情報が漏洩してしまうことを防止することができる。
【0035】
本発明の請求項22に係る情報処理装置は、請求項20記載の構成に加えて、上記送受信手段は、通信ネットワークを介して接続された他の情報処理装置との間で各種情報の送受信を行うとともに、上記認証手段は、上記他の情報処理装置から所定の時刻における上記情報端末装置の位置に関する問い合わせがあった場合に、上記他の情報処理装置との間で授受される認証情報に基づいて上記他の情報処理装置が正当な接続対象であるか否かを判定し、正当な接続対象であると認証した場合に限って、上記送受信手段により上記情報端末装置の位置に関する情報を送信することを許可する。この構成は、情報端末装置から位置時刻情報の送信対象を所定の情報処理装置に限定し、他の情報処理装置は、この所定の情報処理装置に対して問い合わせを行うことによって、携帯端末装置の位置時刻情報を取得する構成としたものである。以上の構成とすることにより、情報端末装置が認証を行う対象の数を最小限に抑えながら、所定の情報処理装置が中継処理を行うことによって、多数の情報処理装置からの問い合わせに対応することができる。これにより、情報端末装置が多数の接続対象との間でそれぞれ認証を行うことが不要となり、認証に要する処理の簡略化を図るとともに、情報端末装置と情報処理装置との間で位置時刻情報などが漏洩してしまう虞を著しく低減することができる。
【0036】
本発明の請求項23に係る情報送受信システムは、全地球測位システムを構成する人工衛星から送出される衛星信号を受信する情報端末装置と、上記衛星信号から算出される上記情報端末装置の現在位置及び/又は現在の時刻に関する位置時刻情報を上記情報端末装置に対して問い合わせる情報処理装置とが通信ネットワークを介して接続されてなり、上記情報端末装置と上記情報処理装置との間で認証情報を授受することによって認証を行い、上記情報処理装置が正当な接続対象であると認証した場合に限って、上記情報端末装置から上記情報処理装置に対する上記位置時刻情報の送信を許可する。
【0037】
以上のように構成された情報送受信システムは、情報端末装置と情報処理装置との間で位置時刻情報を授受するに際して、この情報処理装置が正当な接続対象であることを認証手段によって認証した場合に限って、位置時刻情報の送信が許可される。したがって、例えば、ユーザが意図しない第三者に対して位置時刻情報が送信されてしてしまうことを防止することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、本発明を適用した情報端末装置として、人工衛星を利用した測位機能を備える携帯電話を例に挙げて説明する。
【0039】
まず、本発明を適用することにより実現される情報提供システムの全体構成について、図1を参照しながら説明する。
【0040】
情報提供システム1は、図1に示すように、GPSを利用した測位機能(以下、GPS機能と称する。)を備える携帯電話10と、GPSを構成する複数の人工衛星20(以下、GPS衛星20と称する。)と、携帯電話10に対して各種の情報を提供するサーバ装置30と、携帯電話10との間で無線通信を行うとともに、サーバ装置30と通信ネットワーク40を介して接続されてなる通信基地局50とを備える。なお、情報提供システム1においては、携帯電話10が接続対象とするサーバ装置30が1つだけであってもよいし、複数であってもよい。
【0041】
携帯電話10は、通信基地局50との間で無線通信を行い、この通信基地局50及び電話回線網を介して他の電話機との間で音声通話を行う通話機能を有している。また、携帯電話10は、通話機能の他に、各GPS衛星20から送出される信号(以下、GPS信号と称する。)を受信するGPS機能と、通信基地局50及び通信ネットワーク40を介してサーバ装置30との間で伝送路を確立し、サーバ装置30との間で各種の情報を送受信する機能(以下、ネットワーク機能と称する。)とを有している。
【0042】
つぎに、携帯電話10の具体的な一構成例について、図2を参照しながら説明する。携帯電話10は、図2に示すように、スピーカ100と、マイク101と、音声処理部103と、RFアンテナ104と、RF信号処理部105と、変復調部106と、CPU(Central Processing Unit)107と、入力操作部108と、液晶表示部(以下、単にLCDと称する。)109と、ROM(Read Only Memory)110と、RAM(Random Access Memory)111と、不揮発メモリ112と、GPSアンテナ113と、GPS信号受信部114とを備える。
【0043】
スピーカ100は、音声処理部103から出力された電気的な音声信号を音声に変換して出力する。ユーザは、このスピーカ100から出力される音声を聴取する。マイク101は、ユーザが発声した音声を電気的な音声信号に変換し、音声処理部103に出力する。音声処理部103は、マイク101から供給される音声信号に対して、増幅、デジタル信号への変換、耐圧圧縮、及び誤り訂正符号の付加などの処理を施し、得られたベースバンド信号を変復調部106に出力する。また、音声処理部103は、変復調部106から出力されたベースバンド信号に対して、帯域圧縮、誤り訂正処理、アナログ信号への変換、及び増幅などの処理を施し、得られた音声信号をスピーカ100に出力する。
【0044】
RFアンテナ104は、通信基地局50から送信された無線電波を受信するとともに、RF信号処理部105から出力された信号を無線電波として通信基地局50に送信する。RF信号処理部105は、RFアンテナ104が受信した信号を増幅し、所定の周波数成分の信号であるRF信号に変換する。そして、変換したRF信号に対して各種のフィルタ処理を行った後に、変復調部106に出力する。また、RF信号処理部105は、変復調部106から出力された変調信号を、図示を省略する周波数シンセサイザからの出力と混合することにより所定の周波数に変換し、さらに増幅処理を行ってRFアンテナ104に出力する。
【0045】
変復調部106は、RF信号処理部105から出力された信号をベースバンド信号に変調し、得られた音声信号を音声処理部103に出力するとともに、変調して得られた信号に音声以外の情報が含まれている場合には、この情報をCPU107に出力する。また、音声処理部103から出力されたベースバンド信号で高周波信号を変調し、変調して得られた信号をRF信号処理部105に出力する。また、変復調部106は、CPU107から音声以外の情報を通信基地局50を介してサーバ装置30などに送信する要求が入力された場合には、この情報に対して符号化処理、変調処理などを施して、得られた信号をRF信号処理部105に出力する。
【0046】
CPU107は、ROM110に記憶されたソフトウエアプログラムに記述された処理手順に従って動作することにより、携帯電話10を構成する各部との間で各種の信号及び情報の授受を行い、各部の動作を制御するとともに、各部から得られた情報に対して各種の演算処理を行う。
【0047】
入力操作部108は、携帯電話10の本体に配設された複数の入力ボタンを有している。ユーザは、この入力操作部108を操作することによって、例えば架電する相手の電話番号の入力操作、サーバ装置30から情報を取得する要求操作など、携帯電話10の動作に関する各種の入力操作を行う。入力操作部108は、ユーザにより入力された操作を電気信号に変換してCPU107に供給する。LCD109は、CPU107から出力される情報に基づいて、図示を省略する駆動回路の制御の下に、各種情報を表示する。
【0048】
ROM110には、CPU107の動作を記述したソフトウェアプログラムなどの各種情報が予め書き込まれている。ROM110に書き込まれている各種情報は、CPU107の制御の下に読み出される。なお、携帯電話10の電源を切断した場合であっても、ROM110に書き込まれている情報は消失しない。RAM111は、CPU107において各種処理を実行する際に必要となる一時記憶領域としての機能を有しており、例えば入力操作部108により入力された電話番号などの情報を一時記憶する。不揮発メモリ112は、例えば、電話番号と相手氏名との関係を示す電話帳や、サーバ装置30との間で接続を確立するために必要となる情報など、主としてユーザが携帯電話を利用するに即して必要となるユーザ特有の情報を記憶する目的で備えられている。そして、CPU107からの要求に応じて、情報の書き込み及び読み出しが自由に行われる。また、不揮発メモリ112に記憶された情報は、携帯電話10の電源を切断した場合であっても消失しない。
【0049】
GPSアンテナ113は、GPS衛星20から送信されたGPS信号を受信してGPS信号受信部114に出力する。GPS信号受信部114は、GPSアンテナ113によって受信したGPS信号に対して捕捉処理、復調処理などを施すことにより、GPS信号に含まれる情報を取り出し、得られた情報に基づいて現在時刻と携帯電話10の現在位置とを算出する。また、GPS信号受信部114は、算出された現在位置及び現在時刻をCPU107に出力する。なお、携帯電話10においては、GPS信号処理部114においてGPS信号から情報の取り出しのみを行い、現在位置及び現在時刻を算出する演算処理はCPU107によって行うとしてもよい。
【0050】
なお、携帯電話10の構成例は、図2に示す回路構成に限定されるものではなく、例えば着信をユーザに報知するためのバイブレータや発光素子などを備えるとしてもよい。また、本例においては、後述する暗号処理及び認証処理をCPU107において実行される演算処理により実現されるものとするが、これらの処理を専ら行う回路をさらに備えるとしてもよい。携帯電話10は、暗号処理及び認証処理を実行するための専用回路をそれぞれ備えることにより、CPU107で必要となる演算能力を低減する一方で、効率的且つ高速に暗号処理及び認証処理を行うことが可能となる。
【0051】
つぎに、サーバ装置30の具体的な一構成例について、図3を参照しながら説明する。サーバ装置30は、図3に示すように、CPU200と、RAM201と、ROM202と、ハードディスク装置(以下、HDDと称する。)203と、ネットワークインターフェース204とを備えている。
【0052】
CPU200は、HDD203に記憶されたソフトウェアプログラムに記述された処理手順に従って動作することにより、サーバ装置30を構成する各部との間で各種情報の授受を行い、各種の演算処理を行うとともに、各部の動作を制御する。RAM201は、CPU200において各種処理を実行する際に必要となる一時記憶領域としての機能を有している。また、ROM202は、サーバ装置30の起動時に必要となる情報などが予め書き換え不能な状態で記憶されている。HDD203には、CPU200の動作を記述したソフトウェアプログラム、接続要求がなされる携帯電話10を特定するための情報、携帯電話10に対して各種サービスを提供するに際して必要となる各種の情報などが記憶されている。
【0053】
ネットワークインターフェース204は、通信ネットワーク40に接続されており、この通信ネットワーク40を介して、携帯電話10を含む他の情報処理装置とサーバ装置30との間で各種情報の授受を行う機能を有している。
【0054】
なお、サーバ装置30は、上述した構成に限定されるものではなく、ユーザが各種操作を入力するための入力部や、CPU200によって処理された情報やサーバ装置30の動作状況をユーザに報知するための表示部などをさらに備えるとしてもよい。
【0055】
以上のように構成された情報提供システム1においては、携帯電話10のネットワーク機能を利用して、携帯電話10とサーバ装置30との間で伝送路を確立し、携帯電話10のユーザからなされた要求に応じて、サーバ装置30から携帯電話10に対して各種の情報が提供される。このとき、携帯電話10の現在位置に関連した情報をサーバ装置30に対して提供する場合、例えば、現在位置周辺を示す地図を提供するサービス、現在位置周辺に存在する各種の店舗に関する情報を提供するサービス、現在位置から所定の場所までの経路に関する情報を提供するサービス、或いは携帯電話10の現在位置を他の情報処理装置に通知するサービスなどが利用される場合には、携帯電話10のGPS機能を利用して取得される位置時刻情報、すなわち現在時刻における携帯電話10の現在位置を示す情報がサーバ装置30に送出される。そして、例えば、現在位置周辺の地図や店舗などに関する情報をサーバ装置30から携帯電話10に対して送信し、この情報を携帯電話10のLCD109に表示したり、携帯電話10の現在位置に関する情報がサーバ装置30から他の情報処理装置に対して送信されるなどの処理が行われる。
【0056】
ここで、携帯電話10における通話機能及びネットワーク機能のについては、従来から広く利用されているものと同等であるため、その詳細な説明を割愛し、以下では、携帯電話10のGPS機能について、サーバ装置30が携帯電話10から位置時刻情報を取得するまでの処理に注目して図4を参照しながら説明することとする。
【0057】
携帯電話10は、ユーザから現在位置に関するサービスを利用する要求がなされた場合、或いはサーバ装置30から現在位置を送信する要求がなされた場合に、図4に示すように、GPS衛星20から送出されたGPS信号を受信する(S10)。そして、携帯電話10は、受信したGPS信号を復調して、GPS信号に含まれる当該GPS衛星の軌道情報及び時間情報を取得し、この軌道情報及び時間情報と受信したGPS信号の遅延時間とに基づいて、自己の3次元位置及び正確な現在時刻を連立方程式を解くことによって算出する(S11)。次に、携帯電話10は、得られた現在位置及び現在時刻を示す情報を、図4中において矢印S12で示すように、サーバ装置30に送信する。
【0058】
なお、GPS信号から現在位置及び現在時刻を算出するに際しては、携帯電話10により少なくとも4つ以上のGPS衛星20からGPS信号を受信することが必要となるが、これは以下の理由による。すなわち、携帯電話10が備える時計の内部時刻と各GPS衛星20が備える原子時計による時刻との間には誤差があり、この誤差の影響を除去した正確な現在時刻と3次元位置との4つの未知パラメータを算出するためには、少なくとも4つのGPS衛星20からの疑似距離が必要となることによる。
【0059】
また、図4に示す例においては、GPS信号を受信して現在位置及び現在時刻を算出するまでの処理が携帯電話10の内部で完結している場合の例を示しているが、例えば図5に示すように、GPS信号を高速に且つ効率よく捕捉するために利用される各種の情報(以下、アシスト情報と称する。)をサーバ装置30から取得し(S20)、このアシスト情報を利用してGPS信号を受信するとしてもよい。
【0060】
このアシスト情報は、例えば、携帯電話10が存在すると推定される地域において現在時刻にGPS信号を受信することが可能なGPS衛星20を示す情報、これら各GPS衛星20についての軌道情報、これら各GPS衛星20のGPS信号に含まれる情報を補正する情報などである。
【0061】
なお、アシスト情報は、現在位置及び現在時刻を算出する度に毎回サーバ装置30から取得する必要はなく、例えば、一度取得したアシスト情報を携帯電話10に備えられる記憶部に所定の期間だけ保持しておき、この期間内では記憶部に保持されたアシスト情報を利用し得GPS信号を捕捉するとしてもよい。また、図5においては、携帯電話10がアシスト情報を取得するサーバ装置と、現在位置及び現在時刻を送出するサーバ装置とを同一の装置として図示しているが、これらは互いに異なる別個の装置であってもよい。
【0062】
また、図4及び図5に示す例においては、受信したGPS信号に基づいて現在位置及び現在時刻を算出する処理が携帯電話10自身によって行われる場合の例を示しているが、例えば図6に示すように、携帯電話10によってGPS信号を捕捉・復調して得られる情報、すなわち現在位置及び現在時刻を算出する前のGPS捕捉情報を携帯電話10からサーバ装置30に対して送信し(S30)、このGPS捕捉情報に基づいて、サーバ装置30側で現在位置及び現在時刻を算出するとしてもよい。
【0063】
このように、サーバ装置30側で現在位置及び現在時刻を算出する構成とすることにより、これらの算出に要する演算能力を携帯電話10側に備えることが不要となり、携帯電話10に搭載する演算回路の回路規模や消費電力を低減することができる。なお、図6においては、携帯電話10がアシスト情報を取得するサーバ装置と、GPS捕捉情報を送信するサーバ装置とを同一の装置として図示しているが、これらは互いに異なる別個の装置であってもよい。
【0064】
ところで、情報提供サービス1においては、サーバ装置30が携帯電話10から位置時刻情報を取得するに際して、上述のように、現在位置及び現在時刻を示す情報、アシスト情報、GPS捕捉情報などが携帯電話10とサーバ装置30との間で授受される。これらの情報は、所定の時刻における携帯電話10の現在位置を特定し得る情報であり、携帯電話10がユーザによって携行されることを考慮すると、ユーザの行動を特定することが可能なユーザの重要な個人情報としての性質を有している。したがって、これらの情報がユーザの意図しない第三者によって傍受され、漏洩してしまうことを防止することが重要となる。
【0065】
そこで、情報提供サービス1においては、携帯電話10とサーバ装置30との間で現在位置及び現在時刻を示す情報、アシスト情報、或いはGPS捕捉情報など、携帯電話10によって受信したGPS信号から算出される現在位置及び現在時刻に関連した情報、或いはGPS信号から現在位置及び現在時刻を算出するために用いられる情報を授受するに際して、携帯電話10とサーバ装置30との間で認証を行い、この認証が正しく行われた場合に限って位置や時刻に関する情報の授受を行う構成とされている。
【0066】
以下では、携帯電話10とサーバ装置30との間で行われる処理について、主として上述した認証処理に注目し、その様々な処理の例について、図面を参照しながら順次説明する。
【0067】
<第1の処理例>
まず、最も基本的な認証を行う第1の処理例について、図7に示すフロー図、及び図8に示す模式図を参照しながら説明する。なお、図8に示す模式図は、図7に示す一連の処理について、携帯電話10における処理に注目して模式的に図示したものである。また、以下では、通信基地局50及び通信ネットワーク40を介して携帯電話10とサーバ装置30との間に通信経路が確立され、携帯電話10とサーバ装置30との間で各種情報の授受が可能な状態とされていることを前提とする。
【0068】
この状態において、携帯電話10のユーザによって現在位置に関連したサービスを利用することが要求され、サーバ装置30が携帯電話10から現在位置に関する情報の取得処理が開始されると、携帯電話10及びサーバ装置30は以下のように動作する。
【0069】
先ずステップS100において、サーバ装置30は、携帯電話10における認証処理を行うための認証情報を携帯電話10に送信する。次に携帯電話10は、サーバ装置30から送信された認証情報をステップS101において受信する。次に携帯電話10は、ステップS102において、この認証情報を利用して所定の認証アルゴリズムに基づいた認証処理を行い、その認証結果をサーバ装置30に送信する。この認証処理は、携帯電話10に備えられたCPU107が各種の演算処理を行うことによって実現される。また、認証処理に特化した認証回路を携帯電話10に備え、この認証回路によって認証処理を行うとしてもよい。
【0070】
次にサーバ装置30は、ステップS103において、携帯電話10から送信された認証結果を受信し、ステップS104において、携帯電話10によって認証が正しく行われたか否かを判定する。この判定の結果、認証が許可されなかった場合には、携帯電話10から現在位置を取得する一連の処理を終了する。認証が許可された場合には、ステップS105において、アシスト情報を携帯電話10に対して送信する。
【0071】
次に携帯電話10は、ステップS106において、アシスト情報を受信する。そして、ステップS107において、GPSアンテナ113によってGPS信号を受信し、アシスト情報に基づいてGPS信号受信部114によりGPS信号を捕捉する。次に携帯電話10は、ステップS108において、GPS信号受信部114によって捕捉されたGPS信号に対して変調処理などを施すことにより現在位置及び現在時刻を算出する。なお、この算出処理は、GPS信号受信部によって行うとしてもよいし、GPS信号受信部からGPS捕捉情報を出力し、このGPS捕捉情報に基づいてCPU107により行うとしてもよい。
【0072】
次に携帯電話10は、ステップS109において、算出された現在位置及び現在時刻をサーバ装置30に対して送信する。そして、サーバ装置30は、ステップS110において、携帯電話10から送信された現在位置及び現在時刻を受信する。
【0073】
上述した一連の処理により、携帯電話10からサーバ装置30に対する現在位置及び現在時刻の送信処理が完了する。これ以後、サーバ装置30は、携帯電話10からなされた要求に応じて、現在位置に関する各種情報を携帯電話10に送信するなどの処理を行う。
【0074】
携帯電話10及びサーバ装置30は、上述のような一連の処理を行うことにより、認証情報を利用して認証処理を行った後にアシスト情報や現在位置及び現在時刻が授受される。したがって、携帯電話10のユーザは、サーバ装置30が正当な接続対象であることを保証された状態で、行動を特定する重要な個人情報となる現在位置及び現在時刻を示す情報をサーバ装置30に対して送信することができ、安心して現在位置に関する各種のサービスを享受することができる。
【0075】
また、上述とは反対に携帯電話10からサーバ装置30に対して認証情報を送信し、サーバ装置30側で受信した認証情報に基づいて認証処理を行うことによって、いわゆる相互認証を実現することができ、サーバ装置30によってサービスを提供する事業者としても、上述の認証処理を行うことによって、携帯電話10が正当なサービス提供対象であることを確認することができることから、現在位置に関する情報を安心して提供することができる。この点は、情報を提供するサービスに対して課金を行う場合などには、特に有効となる。
【0076】
なお、図7に示す例においては、携帯電話10側で認証処理を行った後に、サーバ装置30から携帯電話10に対してアシスト情報を送信する場合について図示している。ただし、例えば携帯電話10が備えるRAM111や不揮発メモリ112などに最新のアシスト情報が予め登録されている場合などにおいて、携帯電話10がサーバ装置30からアシスト情報を取得する必要がない場合には、ステップS103乃至ステップS106の処理を省略して、ステップS102における認証処理の結果、認証が許可された場合にステップS107以降の処理を行うとすればよい。
【0077】
また、アシスト情報は、認証が行われる以前にサーバ装置30から携帯電話10に対して送信するとしてもよい。ただし、アシスト情報に基づいて携帯電話10の現在位置を大まかに特定し得る可能性を考慮すると、認証を行った後にアシスト情報を送信することが望ましい。
【0078】
<第2の処理例>
つぎに、第1の処理例に基づいて、ステップS102における認証処理の一例を具体的に示す第2の処理例について、図9に示す模式図を参照して説明する。この第2の処理例は、ステップS102における認証処理として、携帯電話10のユーザに正当な接続対象であるか否かを問い合わせることによって認証を行う場合の例であり、他の一連の処理については第1の処理例と同等である。このため、本例においては、第1の処理例と同等の処理については説明を省略し、図中においても同一の符号を付すこととする。なお、第2の処理例の説明以降、他の処理例についても説明するが、これら他の処理例についても同様にして特徴的な相違点のみについて説明することとし、図中においては他と同様の処理について同一の符号を付すこととする。
【0079】
第2の処理例では、サーバ装置30から送信された認証情報を携帯電話10がステップS101において受信した後に、図9に示すステップS150において、この認証情報を携帯電話10に備えられたLCD109に表示する。そして、表示された認証情報を携帯電話10のユーザが確認し、サーバ装置30が正当な接続対象であるか否かを判断して、入力操作部108に対する判断結果の入力操作を促す。そして携帯電話10は、ステップS151において、入力操作部108により入力されたユーザによる操作に応じて、サーバ装置30が正当な接続対象であるか否かを示す認証結果をサーバ装置30に対して送信する。
【0080】
すなわち、第2の処理例においては、携帯電話10に備えられたLCD109によってサーバ装置30からの認証情報をユーザに対して報知し、この認証情報に基づくユーザからの操作が入力操作部108によって入力されることにより、認証を許可するか否かが決定される。したがって、本例においては、サーバ装置30に対して位置時刻情報を送信しても問題がないか否かをユーザに問い合わせることができ、ユーザの判断に応じて位置時刻情報を送信するか否かを選択することができる。
【0081】
なお、本例における認証情報としては、ユーザがサーバ装置30を識別することが可能な情報であれば特に限定されるものではないが、例えば、サーバ装置30の名称、電話番号、IPアドレスなどを用いればよい。
【0082】
また、本例においては、認証情報を携帯電話10のLCD109に表示することによってユーザに対して報知しているが、認証情報の送信元であるサーバ装置30をユーザが確認することが可能であれば特に報知するデバイスや方法に限定されるものでなく、例えば、LCD109に限らず他の表示デバイスに表示するとしてもよいし、接続対象に対応した音声を出力したり、接続対象に対応してバイブレータを動作させることなどによってユーザに対する報知を行うとしてもよい。
【0083】
<第3の処理例>
つぎに、第1の処理例に基づいて、ステップS102における認証処理の別の一例を具体的に示す第3の処理例として、図10に示す模式図を参照して説明する。この第3の処理例は、認証情報として所定のデータ列情報、いわゆるパスワードを用いて、サーバ装置30から送信されたパスワードと携帯電話10の内部に予め記憶されたパスワードとを比較することにより認証を行う場合の例である。
【0084】
第3の処理例では、図10に示すように、携帯電話10が認証情報としてのパスワードをサーバ装置30から取得する。そして、ステップS200において、サーバ装置30から取得したパスワードと、携帯電話10のROM110、RAM111、或いは不揮発メモリ112などに予め記憶されたパスワードとを比較し、これらが一致するか否かをCPU107によって判定する。この判定の結果、一致する場合には認証が許可されたものとし、一致しない場合には認証が許可されなかったものとして、この認証結果をサーバ装置30に送信する。
【0085】
なお、パスワードとしては、ユーザが意図しない第三者に知られておらず、認証処理に利用できる情報であれば特に限定されるものではない。また、接続対象となるサーバ装置30が複数存在する場合には、各接続対象にそれぞれ対応した複数のパスワードを予め携帯電話10内部に記憶しておけばよい。
【0086】
また、パスワードをサーバ装置30から携帯電話10に対して送信するに際しては、このパスワードに対して暗号化処理を施すことが望ましい。具体的には、図11に示すように、サーバ装置30から送信するパスワードに対してサーバ装置30側で暗号化処理を施した(ステップS210)後に携帯電話10に対して送信し、暗号化されたパスワードを携帯電話10により受信した後に、これに対して復号化処理を施し(ステップS211)、この後にステップS200における認証処理を行う。
【0087】
このように、暗号化処理を施すことにより、サーバ装置30から携帯電話10に対して送信されたパスワードが、ユーザの意図しない第三者によって例えば通信ネットワーク40の途中で傍受され、漏洩してしまうことを防止することができる。
【0088】
なお、上述した暗号化処理及び復号化処理は、携帯電話10及びサーバ装置30にそれぞれ備えられたCPU107及びCPU200において所定の演算処理を行うことにより実現することができる。また、暗号化処理及び復号化処理は、CPU107及びCPU200によって実現するとせずに、これらの処理を専ら行う暗号回路を携帯電話10及びサーバ装置30に備え、この暗号回路によって実現するとしてもよい。
【0089】
また、上述した暗号化処理及び復号化処理で採用する暗号方式としては、特に限定されるものではなく、携帯電話10とサーバ装置30との間で予め設定された任意の暗号方式を用いることができる。具体的な暗号方式の例としては、携帯電話10とサーバ装置30とのあいだで予め定められた共通の鍵を用いて暗号化・復号化を行う共通鍵暗号方式、通信相手に公開しない秘密鍵と通信相手に公開する公開鍵とを用いて暗号化・復号化を行う公開鍵暗号方式などを挙げることができる。また、各種の暗号方式を組み合わせて暗号化処理及び復号化処理を行うとしてもよい。
【0090】
また、上述した暗号化処理及び復号化処理は、第2の処理例においてパスワードを送信する際のみに限定して有効なものではなく、携帯電話10とサーバ装置30との間で他の各種の情報を送受信するに際しても、これらの情報に対して暗号化を施すとしてもよい。これにより、携帯電話10の現在位置に関する情報だけでなく、他の情報についても第三者による傍受或いは漏洩を防止することができる。
【0091】
<第4の処理例>
ここで、認証情報としてのパスワードを授受する場合だけでなく、他の情報を送受信する場合にも暗号化を施す場合の一例について、図12に模式的に示す第4の処理例について説明する。なお、図12に示す例においては、携帯電話10とサーバ装置30との間で授受された認証情報としてのパスワードを用いて、他の情報、すなわちアシスト情報と現在位置及び現在時刻を示す情報とを授受する際に暗号化を施す場合について図示している。
【0092】
この場合には、携帯電話10とサーバ装置30との間で認証処理が完了して認証が許可された後に、図7に示すステップS105においてアシスト情報を送信する際に、図12に示すように、このアシスト情報に対してサーバ装置30側で暗号化処理を施した後に送信する(S220)。そして、図7に示すステップS106において、暗号化されたアシスト情報を携帯電話10により受信した後に、この暗号化されたアシスト情報に対して復号化処理を施し、このアシスト情報を取り出す(S221)。また、図7に示すステップS109において位置及び時刻を示す情報を送信する際に、図12に示すように、この位置及び時刻を示す情報に対して携帯電話10側で暗号化処理を施した後に送信する(S222)。そして、図7に示すステップS110において、暗号化された情報をサーバ装置30により受信した後に、この暗号化された情報に対して復号化処理を施し、位置及び時刻を示す情報を取り出す(S223)。
【0093】
上述のように、本例においては、認証を行う際に用いられる認証情報(本例ではパスワードが認証情報に相当する。)だけでなく、携帯電話10とサーバ装置30との間で授受される他の情報に対しても暗号化を施した状態で送受信している。このため、これらの情報がユーザの意図しない第三者によって傍受され、漏洩してしまうことを防止することができ、より安全に情報を送受信することができる。
【0094】
なお、図12に示す例においては、認証情報としてのパスワードをそのまま暗号化処理及び復号化処理する際の鍵として利用しているが、携帯電話10及びサーバ装置30の間で予め定められた所定の手順によってパスワードから生成された情報を鍵として用いることもできる。
【0095】
<第5の処理例>
つぎに、共通鍵暗号方式を利用して携帯電話10とサーバ装置30との間で認証を行う場合の一例について、図13に示す第5の処理例について説明する。本例の説明においては、認証処理の手順が特徴的であり、他の処理については第1の処理例と同等であることから、第1の処理例と同等の処理についての説明を省略するとともに、図13においては図8と同一の符号を付すこととする。
【0096】
第5の処理例では、図13に示すように、サーバ装置30から認証を開始する要求(認証要求)が携帯電話10に対して送信されると、この認証要求を受信した携帯電話10によって乱数を生成し、この乱数をサーバ装置30に対して送信する(S230)。次に、サーバ装置30は、携帯電話10から送信された乱数を受信した後に、この乱数に対して、携帯電話10との間で予め定められた共通の鍵、すなわち共通鍵を用いて暗号化を施すとともに、暗号化された乱数を携帯電話10に送信する(S231)。
【0097】
次に、携帯電話10は、サーバ装置30によって暗号化された乱数を受信して、これに対して共通鍵を用いた復号化処理を施す(S232)。次に、携帯電話10は、サーバ装置30から送信された乱数と、ステップS230において生成した元の乱数とが一致するか否かを判定する。この判定の結果、一致する場合には認証が許可されたものとし、一致しない場合には認証が許可されなかったものとして、この認証結果をサーバ装置30に送信する(S233)。
【0098】
上述のように、本例においては、携帯電話10側で生成した乱数と、この乱数をサーバ装置30側で暗号化したものとを比較することによって、携帯電話10が有する共通鍵と同一の共通鍵をサーバ装置30が有しているか否かを判断し、これによってサーバ装置30が接続対象であるか否かという正当性を認証している。なお、共通鍵は、携帯電話10に備えられたROM110、RAM111、或いは不揮発メモリ112に予め記憶しておくことができる。また、サーバ装置30側においては、携帯電話10が有する共通鍵と同一の共通鍵をRAM201、ROM202、或いはHDD203に予め記憶しておくことができる。
【0099】
なお、本例においては、携帯電話10側で乱数を生成する処理と、暗号化された乱数が元の乱数と一致するか否かを判定することによる認証処理とを携帯電話10側で行っているが、これらの処理をサーバ装置30側で行うようにすることによって、携帯電話10が接続対象であるか否かという正当性をサーバ装置30側から認証することもできる。また、携帯電話10側からの認証と、サーバ装置30側からの認証との双方を行うことにより、いわゆる相互認証を容易に実現することができる。
【0100】
<第6の処理例>
つぎに、上述した第5の処理例で説明した共通鍵暗号方式を利用して、認証を行う他に、アシスト情報と、位置及び時刻を示す情報とを授受する際に暗号化を施す場合について、図14に示す第6の処理例について説明する。なお、本例においては、図13に示す第5の処理例と比較して、ステップS232における復号化処理以降が特徴的である。
【0101】
第6の処理例では、ステップS232における復号化処理の後に、図14に示すステップS240において、サーバ装置30から送信された乱数と、ステップS230において生成した元の乱数とが一致するか否かを携帯電話10側で判定する。そして、この判定の結果、一致しない場合には認証が許可されなかったものとして、この旨を示すメッセージ「認証エラー」をサーバ装置30に送信する。また、判定の結果が一致する場合には、例えば携帯電話10に備えられるCPU107、或いは認証回路、暗号回路などによって通信鍵を生成する(S241)。この通信鍵としては、携帯電話10とサーバ装置30との間で送受信する情報に対して暗号化を行う際に用いることができれば任意であるが、例えば、先に生成した乱数に基づいて、予め定められた所定の手順により生成されるものであってもよい。
【0102】
次に携帯電話10は、ステップS242において、通信鍵を共通鍵によって暗号化した後に、暗号化された通信鍵をサーバ装置30に送信する。次に、サーバ装置30は、ステップS243において、暗号化された通信鍵を携帯電話10から受信して共通鍵を用いて復号化し、通信鍵を取得する。そして、サーバ装置30は、アシスト情報を携帯電話10に対して送信するに際して、ステップS244において、このアシスト情報を通信鍵で暗号化する。
【0103】
一方、携帯電話10は、暗号化されたアシスト情報を受信すると、これを通信鍵を用いて復号化してアシスト情報を取り出す(S245)。そして、携帯電話10におけるステップS106以降においては、取り出した平文のアシスト情報を利用する。
【0104】
また、ステップS109において携帯電話10から位置及び時刻に関する情報を送信するに際しては、ステップS241において生成した通信鍵を用いて暗号化を施し、暗号化された情報をサーバ装置30に対して送信する(S246)。そして、サーバ装置30は、暗号化された位置及び時刻に関する情報を受信すると、この情報をステップS243により得られた通信鍵を用いて復号化し、携帯電話10の位置及び時刻に関する情報を取り出す(S247)。
【0105】
上述のように、本例においては、携帯電話10側でサーバ装置30の認証を行うだけでなく、携帯電話10とサーバ装置30との間で授受される情報に対して暗号化を施した状態で送受信している。このため、これらの情報がユーザの意図しない第三者によって傍受され、漏洩してしまうことを防止することができ、より安全に情報を送受信することができる。
【0106】
<第7の処理例>
つぎに、公開鍵暗号方式を利用して携帯電話10とサーバ装置30との間で認証を行う場合の一例について、図15に示す第7の処理例について説明する。本例の説明においては、認証処理の手順が特徴的であり、他の処理については第1の処理例と同等であることから、第1の処理例と同等の処理についての説明を省略するとともに、図15においては図8と同一の符号を付すこととする。
【0107】
第7の処理例では、図15に示すように、サーバ装置30が携帯電話10から現在位置に関する情報を取得するに際しての認証処理が開始されると、例えばサーバ装置30を識別する所定の識別情報に対して、サーバ装置30自身の秘密鍵を利用して暗号化処理を施すことにより電子署名を生成し、この電子署名を元の識別情報とともに携帯電話10に対して送信される(S250)。
【0108】
次に、携帯電話10は、サーバ装置30から送信された情報を受信し、受信した情報に含まれる識別情報に基づいて、サーバ装置30の公開鍵を取得する。そして、サーバ装置30の公開鍵を用いて電子署名を検証し、元の識別情報を確認する。そして、電子署名が正しく検証できた場合には、受信した情報が間違いなくサーバ装置30から送信されたものであると認証する。また、サーバ装置30の公開鍵を用いて電子署名が正しく検証できなかった場合には、受信した情報の送信元がサーバ装置30ではないと判断して、認証を許可しない。そして、携帯電話10は、この認証結果をサーバ装置30に送信する(S251)。
【0109】
以上のようにして、公開鍵暗号方式を利用して電子署名を授受することにより、携帯電話10とサーバ装置30との間で認証を行うことができる。
【0110】
なお、携帯電話10がサーバ装置30の公開鍵を取得するに際しては、例えば、接続対象となる複数のサーバ装置に対応した公開鍵を携帯電話10の内部に保持しておき、受信した識別情報に応じて、保持された公開鍵の中から電子署名の検証に用いる公開鍵を選出する構成とすることができる。また、例えば、携帯電話10のネットワーク機能を利用して、通信ネットワーク40に接続された他の情報処理装置に対してサーバ措置30の公開鍵を問い合わせることにより、この情報処理装置から公開鍵を取得するとしてもよい。
【0111】
公開鍵を携帯電話10の内部に保持しておく場合には、接続対象となるサーバ装置の数が増大するに従って、公開鍵を記憶しておくために要するメモリ領域が増大してしまうが、他の情報処理装置に対して公開鍵の問い合わせを行う必要がないことから、比較的高速に認証処理を行うことができる。また、他の情報処理装置に対して公開鍵の問い合わせを行う場合には、問い合わせを行う分だけ時間を要するが、携帯電話10内に多数の公開鍵を保持しておく必要がないことから、少ないメモリ容量で多数の接続対象との間での認証処理を行うことができる。なお、これらを組み合わせて、使用頻度が高い公開鍵のみ携帯電話10の内部に保持しておき、必要に応じて外部の情報処理装置に対して問い合わせを行う構成としてもよい。
【0112】
<第8の処理例>
つぎに、第7の処理例の構成を発展させて、より強固な暗号化を図るとともに、より確実に認証を行うことが可能な第8の処理例について、図16を参照しながら説明する。
【0113】
第8の処理例では、図16に示すように、サーバ装置30が携帯電話10から現在位置に関する情報を取得するに際しての認証処理が開始されると、例えばサーバ装置30を識別する所定の識別情報に対して、サーバ装置30自身の秘密鍵を利用して暗号化処理を施すことにより電子署名を生成し、この電子署名を元の識別情報に付加する(S260)。次にサーバ装置30は、ステップS260での処理により生成された情報に対して、接続対象となる携帯電話10の公開鍵を利用して暗号化処理を施した後に、これを携帯電話10に対して送信する(S261)。
【0114】
携帯電話10は、サーバ装置30から暗号化された情報を受信すると、この情報を携帯電話10自身の秘密鍵を用いて復号化する(S262)。次に携帯電話10は、ステップS262での処理により復号化された情報に含まれる識別情報に基づいて、サーバ装置30の公開鍵を取得する。そして、サーバ装置30の公開鍵を用いて電子署名を検証後、元の識別情報を一致するか否かを確認する。そして、電子署名が正しく検証できた場合には、受信した情報が間違いなくサーバ装置30から送信されたものであると認証する。また、サーバ装置30の公開鍵を用いて電子署名が正しく検証できなかった場合には、受信した情報の送信元がサーバ装置30ではないと判断して、認証を許可しない。そして、携帯電話10は、この認証結果をサーバ装置30に送信する(S263)。
【0115】
本例においては、サーバ装置30の電子署名も含めて携帯電話10の公開鍵によって暗号化されていることから、携帯電話10とサーバ装置30との間の通信経路が第三者に傍受された場合であっても、サーバ装置30の電子署名を検出することができない。したがって、第三者に対して、サーバ装置30から携帯電話10に対する認証要求が行われたことが漏洩してしまうことがない。
【0116】
また、本例においては、公開鍵暗号方式の暗号化が2重に行われており、非常に強固な暗号化を施すことができる。また、携帯電話10及びサーバ装置30の双方の秘密鍵を用いて認証が行われており、携帯電話10とサーバ装置30とがそれぞれ互いに接続対象を特定することが可能であり、いわゆる相互認証を実現することができる。
【0117】
<第9の処理例>
つぎに、上述した第7の処理例で説明した公開鍵暗号方式を利用して、認証を行う他に、アシスト情報と、位置及び時刻を示す情報とを授受する際に暗号化を施す場合について、図17に示す第9の処理例について説明する。なお、本例においては、図15に示す第7の処理例と比較して、ステップS251における電子署名の検証処理以降が特徴的である。
【0118】
第9の処理例では、ステップS251における電子署名の検証処理の後に、図17に示すステップS270において、サーバ装置30から取得した電子署名が正しいものであるか否かを判定する。そして、この判定の結果、正しくない場合には認証が許可されなかったものとして、この旨を示すメッセージ「認証エラー」をサーバ装置30に送信する。また、判定の結果、電子署名が正しいものであった場合には、例えば携帯電話10に備えられるCPU107、或いは認証回路、暗号回路などによって通信鍵を生成する(S271)。この通信鍵としては、携帯電話10とサーバ装置30との間で送受信する情報に対して暗号化を行う際に用いることができれば任意であるが、例えば、予め定められた所定の手順に基づいて、接続対象との通信経路が確立される度に(すなわちセッション毎に)生成されるものであってもよい。
【0119】
次に携帯電話10は、ステップS272において、通信鍵をサーバ装置30の公開鍵によって暗号化した後に、暗号化された通信鍵をサーバ装置30に送信する。次に、サーバ装置30は、ステップS273において、暗号化された通信鍵を携帯電話10から受信して、サーバ装置30自身の秘密鍵を用いて復号化し、通信鍵を取得する。そして、サーバ装置30は、アシスト情報を携帯電話10に対して送信するに際して、ステップS274において、このアシスト情報を通信鍵で暗号化する。
【0120】
一方、携帯電話10は、暗号化されたアシスト情報を受信すると、これを通信鍵を用いて復号化してアシスト情報を取り出す(S275)。そして、携帯電話10におけるステップS106以降においては、取り出した平文のアシスト情報を利用する。
【0121】
また、ステップS109において携帯電話10から位置及び時刻に関する情報を送信するに際しては、ステップS271において生成した通信鍵を用いて暗号化を施し、暗号化された情報をサーバ装置30に対して送信する(S276)。そして、サーバ装置30は、暗号化された位置及び時刻に関する情報を受信すると、この情報をステップS273により得られた通信鍵を用いて復号化し、携帯電話10の位置及び時刻に関する情報を取り出す(S277)。
【0122】
上述のように、本例においては、認証を行う際に授受される情報に対してだけでなく、携帯電話10とサーバ装置30との間で授受される他の情報に対しても暗号化を施した状態で送受信している。このため、これらの情報がユーザの意図しない第三者によって傍受され、漏洩してしまうことを防止することができ、より安全に情報を送受信することができる。
【0123】
<第10の処理例>
つぎに、第1の処理例に基づいて、携帯電話10からサーバ装置30に対して、現在位置及び現在時刻を直接示す情報を送信せずに、サーバ装置30から送信された所定の条件について判定した結果のみを送信する場合の一例について、図18に示すフロー図を参照して説明する。この第10の処理例では、所定の条件についての判定結果をサーバ装置30に対して送信する点のみ第1の処理例と異なるので、第1の処理例と同等の処理については説明を省略し、図中においても同一の符号を付すこととする。
【0124】
第10の処理例では、図18に示すようにステップS100乃至ステップS104の処理によって認証が許可されると、ステップS105において、サーバ装置30からアシスト情報とともに、位置及び時刻に関する所定の条件を示す条件情報が携帯電話10に対して送信される。そして、携帯電話10は、ステップS106乃至ステップS108の処理により、携帯電話10の現在位置及び現在時刻を算出した後に、ステップS280において、サーバ装置30から取得した条件情報に基づいて、例えばCPU107によって条件の判定を行う。
【0125】
ここで、「位置及び時刻に関する所定の条件」を示す条件情報とは、以下のようなものである。すなわち、例えば、「所定の緯度及び経度を中心として所定の半径以内の範囲」、「所定の緯度及び経度により表される2点を直径とする円の内部」などのように所定の位置範囲を示す位置情報、所定の年月日或いは時刻を示す時刻情報、或いはこれら位置情報と時刻情報を組み合わせた情報である。
【0126】
そして、ステップS280においては、GPS信号から算出された位置及び時刻が、サーバ装置30から取得した条件情報に含まれる条件に適合するか否かを判定する。次に携帯電話10は、ステップS109において、ステップS280における判定結果、すなわち現在位置或いは現在時刻が条件に適合しているか否かを示す情報をサーバ装置30に送信する。そして、サーバ装置30は、この情報(判定結果)をステップS110で受信し、携帯電話10が、条件情報を満足する状態であるか否か、すなわち所定の時刻に所定の位置範囲に存在するか否かを知る。
【0127】
上述のように、本例においては、携帯電話10の現在位置及び現在時刻を直接示す情報をサーバ装置30に送信せずに、サーバ装置30から位置及び時刻に関する条件についての判定結果を示す情報のみを送信している。したがって、本例では、認証処理を行うことにより第三者に対する情報の漏洩を防止した上で、ユーザの行動を詳細に特定し得る高精度な現在位置や現在時刻をサーバ装置30に送信することなく、サーバ装置30からの問い合わせに応答することができる。
【0128】
したがって、本例によれば、携帯電話10の現在位置及び現在時刻を不必要に高い精度でサーバ装置30側に特定されてしまうことを防止することができる。このため、携帯電話10のユーザのプライバシーを効果的に保護することができる。
【0129】
以下、本例に係る情報提供サービス1を利用した場合の具体的な一例について説明する。例えば、携帯電話10を携行している社員の所在を、この社員の上司がサーバ装置30によって問い合わせを行う場合を想定する。この場合、例えば、「会社付近」を示す位置範囲を条件情報としてサーバ装置30から携帯電話10に対して送信すると、携帯電話10を携行する社員が条件に適合する位置に存在すれば、この旨を示す結果をサーバ装置30側で取得を得ることができ、上司は社員が会社に出社しているものと推察することができる。一方、社員が会社付近に存在しない場合には、条件に適合しなかったことを示す結果がサーバ装置30側で得られるものの、この社員が現在何処にいるのかといったことを上司に知られることがない。したがって、会社に出社していない社員のプライバシーを保護することができる。
【0130】
<第11の処理例>
つぎに、上述した第10の処理例で説明した条件情報が予め携帯電話10の内部に保持されている場合に可能な処理の一例として示す第11の処理例について、図19に示すフロー図を参照して説明する。
【0131】
この第11の処理例では、図19に示すように、GPS信号を受信して現在位置及び現在時刻を算出する処理を携帯電話10によって所定の時間間隔で繰り返し行うことを想定する。また、本例では、図20に示すような条件情報が予め携帯電話10の内部に保持されているものとする。この条件情報は、図20に示すように、所定の位置範囲を示す位置情報、所定の年月日或いは時刻を示す時刻情報、或いはこれら位置情報と時刻情報を組み合わせた情報からなる位置時刻条件と、各位置時刻条件に対応した接続対象との間で行われる認証処理に必要となる認証情報との組み合わせを1つの情報として、この情報を1つ又は複数備える形で携帯電話10の内部に保持される。条件情報は、例えば、携帯電話10に備えられるROM110、RAM111、或いは不揮発メモリ112などに記憶される。
【0132】
第11の処理例において、携帯電話10は、ステップS290において、GPSアンテナ113によってGPS信号を受信し、アシスト情報に基づいてGPS信号受信部114によってGPS信号を捕捉する。なお、本例においては、アシスト情報が予め携帯電話10の内部に保持されているものとする。次に携帯電話10は、ステップS291において、GPS信号受信部114によって捕捉されたGPS信号に対して変調処理などを施すことにより現在位置及び現在時刻を算出する。
【0133】
次にステップS292において、携帯電話10は、例えばCPU107によって条件情報を参照することにより、現在位置及び現在時刻に適合する条件が存在するか否かを判定する。この判定の結果、適合する条件が存在しない場合には、所定の時間だけ待機した後に、ステップS290に処理を戻し、GPS信号の受信処理と位置及び時刻の算出処理とを所定の時間間隔で繰り返し行う。一方、適合する条件が存在する場合には、処理をステップS293に進める。
【0134】
ステップS293において、携帯電話10は、条件情報を参照することにより、ステップS292における判定処理で適合した条件に対応した認証情報を取得し、この認証情報を用いてサーバ装置30との間で認証処理を行う。
【0135】
なお、この認証処理に対応したサーバ装置30側での処理を図19においてステップS294として示す。このステップS293及びステップS294における携帯電話10とサーバ装置30との間で行われる認証処理は、特にその手順について限定されるものではなく、先に説明した処理例におけるいずれかの認証処理を行ったり、或いは先に説明した処理例における認証処理を組み合わせて行うなどとすればよい。
【0136】
また、携帯電話10における認証処理は、携帯電話10に備えられたCPU107が各種の演算処理を行うことによって実現される。また、認証処理に特化した認証回路やDSP(Digital Signal Processor)などを携帯電話10に備え、この認証回路やDSPによって認証処理を行うとしてもよい。同様にして、サーバ装置30における認証処理は、サーバ装置30に備えられたCPU200が各種の演算処理を行うことによって実現される。また、認証処理に特化した認証回路やDSP(Digital Signal Processor)などをサーバ装置30に備え、この認証回路やDSPによって認証処理を行うとしてもよい。
【0137】
サーバ装置30との間での認証処理が許可されると、ステップS295において、携帯電話10は、ステップS292での判定処理で適合した条件を識別する条件識別情報をサーバ装置30に送信する。次にステップS296において、サーバ装置30は、携帯電話10から送信された条件識別情報を受信し、この条件識別情報に含まれる情報に基づいて、いずれの条件に適合したかを知る。
【0138】
上述のように、本例では、携帯電話10が位置及び時刻に関する所定の条件に適合したことをサーバ装置30に対して通知するに際して、携帯電話10の内部に保持された条件情報が参照されている。このため、携帯電話10のユーザは、この条件情報を例えばLCD109に表示させるなどして容易に確認することができる。また、ユーザ自身が所望とする条件のみを条件情報として登録したり、ユーザが望まない条件を条件情報から削除するなどの操作を実現することも容易である。
【0139】
したがって、本例では、位置及び時刻に関する情報がユーザの意図に反してサーバ装置30に送信されてしまうことを防止することができ、ユーザの行動を特定し得る個人情報を保護するとともに、位置及び時刻に関連したサービスの利用に際してユーザの安心感を獲得することができる。
【0140】
以下、本例に係る情報提供サービス1を利用した場合の具体的な一例について説明する。例えば、携帯電話10のユーザが、所定の店舗Aについての特売情報を取得するサービスを享受する場合を想定する。
【0141】
この場合、例えば、「店舗Aを中心として半径10m以内」という位置範囲と、店舗Aの特売情報を提供するサーバ装置との間で認証を行うための認証情報との組み合わせを、条件情報として携帯電話10の内部に予め登録しておく。この状態の下で、携帯電話10を携行するユーザが店舗Aの近辺まで移動すると、携帯電話10は、店舗Aに関する条件が適合したと判定して、認証情報に基づいて所定のサーバ装置との間で認証を行い、店舗Aに関する条件が適合したことを示す条件識別情報をサーバ装置に対して送信する。
【0142】
そして、サーバ装置は、受信した条件識別情報に基づいて、店舗Aに関する特売情報を携帯電話10に対して送信する。これにより、携帯電話10のユーザは、店舗Aに近づくだけで、この店舗Aに関する情報を携帯電話10によって知ることができる。また、例えば、サーバ装置から店舗Aで利用可能な割引チケットに関する情報を携帯電話10に対して送信し、携帯電話10でこの割引チケットを表示した状態で店舗Aの店員に提示することにより、店舗Aにて割引サービスを享受することが可能なサービスの提供を行うとしてもよい。
【0143】
<第12の処理例>
つぎに、図20に示すような条件情報が予め携帯電話10の内部に保持されている場合に可能な処理の別の一例として示す第12の処理例について、図21に示すフロー図を参照して説明する。この第12の処理例では、図21に示すように、GPS信号を受信して現在位置及び現在時刻を算出する処理を携帯電話10によって所定の時間間隔で繰り返し行うことを想定する。
【0144】
第12の処理例において、携帯電話10は、ステップS300において、GPSアンテナ113によってGPS信号を受信し、アシスト情報に基づいてGPS信号受信部114によってGPS信号を捕捉する。なお、本例においては、アシスト情報が予め携帯電話10の内部に保持されているものとする。次に携帯電話10は、ステップS301において、GPS信号受信部114によって捕捉されたGPS信号に対して変調処理などを施すことにより現在位置及び現在時刻を算出する。
【0145】
ここで、サーバ装置30において、携帯電話10から位置及び時刻に関する情報を取得する処理が開始され、ステップS302で示すように認証情報を携帯電話10に対して送信された場合を想定すると、携帯電話10は、ステップS303において認証情報を受信する。
【0146】
次に、ステップS304において、携帯電話10は、例えばCPU107によって認証情報を受信したか否かを判定する。この判定の結果、受信していない場合には、所定の時間だけ待機した後に、ステップS300に処理を戻し、GPS信号の受信処理と位置及び時刻の算出処理とを所定の時間間隔で繰り返し行う。また、受信している場合には、処理をステップS305に進める。
【0147】
ステップS305において、携帯電話10は、受信した認証情報に基づいて、サーバ装置30との間で認証処理を行う。なお、この認証処理に対応したサーバ装置30側での処理を図21においてステップS306で示す。このステップS305及びステップS306における携帯電話10とサーバ装置30との間で行われる認証処理は、特にその手順に限定されるものではなく、先に説明した処理例におけるいずれかの認証処理、或いは先に説明した処理例における認証処理を組み合わせて行うとすればよい。
【0148】
サーバ装置30との間での認証処理が許可されると、ステップS307において、携帯電話10は、例えばCPU107によって条件情報を参照することにより、受信した認証情報に対応した位置及び時刻に関する条件を取得するとともに、現在位置及び現在時刻が条件に適合するか否かを判定する。
【0149】
次に携帯電話10は、ステップS308において、ステップS307における判定結果、すなわち現在位置或いは現在時刻が条件に適合しているか否かを示す情報をサーバ装置30に送信する。そして、サーバ装置30は、この情報(判定結果)をステップS309で受信し、携帯電話10が、条件情報を満足する状態であるか否か、すなわち所定の時刻に所定の位置範囲に存在するか否かを知る。
【0150】
上述のように、本例においては、携帯電話10の現在位置及び現在時刻を直接示す情報をサーバ装置30に送信せずに、サーバ装置30から位置及び時刻に関する条件についての判定結果を示す情報のみを送信している。したがって、本例では、認証処理を行うことにより第三者に対する情報の漏洩を防止した上で、ユーザの行動を詳細に特定し得る高精度な現在位置や現在時刻をサーバ装置30に送信することなく、サーバ装置30からの問い合わせに応答することができる。
【0151】
したがって、本例によれば、携帯電話10の現在位置及び現在時刻を不必要に高い精度でサーバ装置30側に特定されてしまうことを防止することができる。このため、携帯電話10のユーザのプライバシーを効果的に保護することができる。
【0152】
また、本例では、携帯電話10が位置及び時刻に関する所定の条件に適合したことをサーバ装置30に対して通知するに際して、携帯電話10の内部に保持された条件情報が参照されている。このため、携帯電話10のユーザは、この条件情報を例えばLCD109に表示させるなどして容易に確認することができる。また、ユーザ自身が所望とする条件のみを条件情報として登録したり、ユーザが望まない条件を条件情報から削除するなどの操作を実現することも容易である。
【0153】
したがって、本例では、位置及び時刻に関する情報がユーザの意図に反してサーバ装置30に送信されてしまうことを防止することができ、ユーザの行動を特定し得る個人情報を保護するとともに、位置及び時刻に関連したサービスの利用に際してユーザの安心感を獲得することができる。
【0154】
<第13の処理例>
つぎに、携帯電話10からサーバ装置30に対して送信する位置及び時刻に関する情報の精度を変更する場合の処理の一例として示す第13の処理例について、図22に示すフロー図を参照して説明する。
【0155】
この第13の処理例では、図22に示すように、GPS信号を受信して現在位置及び現在時刻を算出する処理を携帯電話10によって所定の時間間隔で繰り返し行うことを想定する。また、本例では、図23に示すような精度変更情報が予め携帯電話10の内部に保持されているものとする。この精度変更情報は、図23に示すように、接続対象となるサーバ装置との間で認証を行う際に必要となる認証情報と、接続対象毎に設定された精度情報との組み合わせを1つの情報として、この情報を1つ又は複数備える形で携帯電話10の内部に保持される。精度情報は、位置及び時刻に関する情報を送信する際に、この情報の精度を指定する情報である。また、精度変更情報は、例えば、携帯電話10に備えられるROM110、RAM111、或いは不揮発メモリ112などに記憶される。
【0156】
第13の処理例において、携帯電話10は、ステップS310において、GPSアンテナ113によってGPS信号を受信し、アシスト情報に基づいてGPS信号受信部114によってGPS信号を捕捉する。なお、本例においては、アシスト情報が予め携帯電話10の内部に保持されているものとする。次に携帯電話10は、ステップS311において、GPS信号受信部114によって捕捉されたGPS信号に対して変調処理などを施すことにより現在位置及び現在時刻を算出する。
【0157】
ここで、サーバ装置30において、携帯電話10から位置及び時刻に関する情報を取得する処理が開始され、ステップS312で示すように認証情報を携帯電話10に対して送信された場合を想定すると、携帯電話10は、ステップS313において認証情報を受信する。
【0158】
次に、ステップS314において、携帯電話10は、例えばCPU107によって認証情報を受信したか否かを判定する。この判定の結果、受信していない場合には、所定の時間だけ待機した後に、ステップS310に処理を戻し、GPS信号の受信処理と位置及び時刻の算出処理とを所定の時間間隔で繰り返し行う。また、受信している場合には、処理をステップS315に進める。
【0159】
ステップS315において、携帯電話10は、受信した認証情報に基づいて、サーバ装置30との間で認証処理を行う。なお、この認証処理に対応したサーバ装置30側での処理を図22においてステップS316で示す。このステップS315及びステップS316における携帯電話10とサーバ装置30との間で行われる認証処理は、特にその手順に限定されるものではなく、先に説明した処理例におけるいずれかの認証処理、或いは先に説明した処理例における認証処理を組み合わせて行うとすればよい。
【0160】
サーバ装置30との間での認証処理が許可されると、ステップS317において、携帯電話10は、例えばCPU107によって精度変更情報を参照することにより、受信した認証情報に対応した精度情報を取得する。次にステップS318において、携帯電話10は、例えばCPU107によって、ステップS311で算出された現在位置及び現在時刻に対して、精度を変更する処理を行う。
【0161】
次に携帯電話10は、ステップS319において、ステップS318において精度を変更した位置及び時刻をサーバ装置30に送信する。そしてステップS320において、サーバ装置30は、携帯電話10の位置及び時刻を受信する。
【0162】
上述のように、本例では、サーバ装置30が正当な接続対象であるか否かを認証するとともに、GPS信号に基づいて算出された位置及び時刻の精度を、精度変更情報を参照することにより接続対象となるサーバ装置毎に変更した後に、このサーバ装置に対して送信している。
【0163】
現在では、GPS機能を利用することにより、数十メートルから数メートル程度の誤差で極めて高精度に現在位置を算出することが可能。このため、算出された高精度の位置情報をそのままの状態でサーバ装置30に対して送信してしまうと、携帯電話10を携行するユーザの行動が不必要に高い精度で特定されてしまうという点で問題が生じる場合がある。
【0164】
しかしながら、本例では、上述のように、接続対象となるサーバ装置毎に精度を変更して送信することができ、例えば、利用するサービス、或いは接続対象となるサーバ装置の信頼度などに応じて、高い精度のままで位置及び時刻に関する情報を送信したり、精度を劣化させて位置及び時刻に関する情報を送信することなどが可能である。
【0165】
なお、本例においては、精度変更情報を参照することによって、受信した認証情報に応じて精度を変更する場合の処理例について説明したが、ユーザからの要求に応じて、或いは接続対象とするサーバ装置に応じて位置及び時刻の精度を変更した後に、これをサーバ装置に送信することが可能であれば、特に処理の手順について限定されるものではない。
【0166】
また、本例においては、CPU107が精度を変更するものとして説明したが、例えば、GPS信号受信部114によってGPS信号から位置及び時刻を算出する際に精度を変更するとしてもよいし、位置及び時刻の精度を変更する演算処理を専ら行う回路を携帯電話10に備えるとしてもよい。
【0167】
また、精度を変更する具体的な手法としては、例えば、位置や時刻を示す情報の値に対して、いわゆる切り捨て処理や丸め込み処理を施すとしてもよいし、無意味な値を加減するなどして誤差を拡大する処理などを施すとしてもよい。
【0168】
<第14の処理例>
つぎに、携帯電話10とサーバ装置30との間で授受される情報に対して、全く新規な方式で暗号化処理又は復号化処理を施す第14の処理例について、図24に示す模式図を参照しながら説明する。なお、図24に示す模式図は、携帯電話10で行われる処理に注目して模式的に図示したものである。以下では、通信基地局50及び通信ネットワーク40を介して携帯電話10とサーバ装置30との間に通信経路が確立され、携帯電話10とサーバ装置30との間で各種情報の授受が可能な状態とされていることを前提とする。また、以下では、暗号化処理及び復号化処理を行うに際して特徴的な点のみについて説明及び図示する。
【0169】
この状態において、携帯電話10は、図24に示すステップS330において、GPSアンテナ113によってGPS信号を受信し、アシスト情報に基づいてGPS信号受信部114によりGPS信号を捕捉する。なお、本例においては、アシスト情報が予め携帯電話10の内部に保持されているものとするが、このアシスト情報を先に説明した処理例と同様にしてサーバ装置30から取得するとしてもよい。
【0170】
次に携帯電話10は、ステップS331において、GPS信号受信部114によって捕捉されたGPS信号に対して変調処理などを施すことにより現在位置及び現在時刻を算出する。なお、この算出処理は、GPS信号受信部114によって行うとしてもよいし、GPS信号受信部114からGPS捕捉情報を出力し、このGPS捕捉情報に基づいてCPU107により行うとしてもよい。
【0171】
以上のようにして、携帯電話10がGPS機能を利用して現在位置及び現在時刻を取得した状態の下で、暗号処理を行うサービスを享受することをユーザによって要求された場合、或いは、サーバ装置30から暗号処理を行うことを要求された場合に、携帯電話10は、ステップS332において、サーバ装置30との間で認証処理を行う。なお、この認証処理に対応したサーバ装置30側での処理を図24においてステップS333として示す。
【0172】
このステップS332及びステップS333における携帯電話10とサーバ装置30との間で行われる認証処理は、特にその手順について限定されるものではなく、先に説明した処理例におけるいずれかの認証処理を行ったり、或いは先に説明した処理例における認証処理を組み合わせて行うなどとすればよい。
【0173】
サーバ装置30との間での認証処理が許可されると、ステップS334において、携帯電話10は、ステップS331において算出された現在位置及び現在時刻のうちのいずれか一方又は双方と、認証されたサーバ装置30に関する情報とに基づいて、以降の暗号処理で用いる鍵を生成する。
【0174】
このステップS334における鍵の生成処理は、CPU107によって行うとしてもよいし、暗号処理を専ら行う暗号回路が携帯電話10に備えられている場合には、この暗号回路によって行うとしてもよい。また、認証されたサーバ装置30に関する情報と、現在位置及び現在時刻のうちのいずれか一方又は双方とに基づいて鍵を生成する手順は、サーバ装置30側との間で予め定められていてもよいし、サーバ装置30側から通信ネットワーク40を介して取得するとしてもよい。鍵の生成手順が予め定められている場合には、この生成手順を携帯電話10の内部に保持しておく必要があるが、例えば、ROM110、RAM111、不揮発メモリ112に予め生成手順を記憶しておき、この生成手順をCPU107によって読み出すなどすればよい。
【0175】
また、鍵を生成する際に用いる情報のうち、「認証が行われたサーバ装置30に関する情報」は、認証結果に応じて特定される情報であれば任意であるが、例えば、ステップS332における認証処理で用いられる認証情報であってもよいし、携帯電話10の内部に予め保持された情報の中から認証処理の結果特定されたサーバ装置に応じて選出される情報であってもよい。
【0176】
以上のようにして鍵が生成された状態の下で、サーバ装置30から所定の平文と、この平文に対して暗号化を施す要求とを受信すると、携帯電話10は、ステップS335において、受信した平文に対して当該鍵を用いて暗号化処理を施して暗号文を生成し、この暗号文をサーバ装置30に対して送信する。
【0177】
また、サーバ装置30から所定の暗号文と、この暗号文に対して復号化を施す要求とを受信すると、携帯電話10は、ステップS336において、受信した暗号文に対して当該鍵を用いて復号化処理を施して平文を生成し、この平文をサーバ装置30に対して送信する。なお、このステップS336においては、平文をサーバ装置30に送信せずに、例えば携帯電話10のLCD109に表示するのみであってもよい。
【0178】
なお、ステップS335及びステップS336における暗号化処理及び復号化処理は、CPU107によって行うとしてもよいし、携帯電話10が暗号処理を専ら行う暗号回路を備えている場合には、この暗号回路によって行うとしてもよい。
【0179】
携帯電話10は、以上のような処理を行うことによって、所定のサーバ装置30との間で正しく接続状態が確立され、認証が行われた状態の下で、所定の位置に存在する場合に限って、又は所定の時刻になった時点に限って、或いは所定の位置に存在し、且つ所定の時刻になった時点に限って、情報の暗号化処理や復号化処理を行うことが可能であるという全く新規な暗号処理を行うことができる。このような暗号処理を行うことが可能な装置は、従来存在していない。
【0180】
上述の暗号処理においては、現在位置や現在時刻を用いるだけでなく、認証が行われたサーバ装置30に関する情報をも用いて暗号化処理を行っていることから、情報を暗号化又は復号化するに際して、サーバ装置30との間で正しく認証が許可されていることが必要となる。この認証処理は、携帯電話10側がサーバ装置30を認証する場合、サーバ装置30側が携帯電話10を認証する場合、携帯電話10及びサーバ装置30が相互に認証する場合のいずれであってもよい。ただし、サーバ装置30側からの認証を含む形での認証処理を行うことによって、例えば、上述の暗号処理を用いたサービスをサーバ装置30によって提供する場合に、このサービスを利用する携帯電話10を特定し、利用に際して課金を施すことなどが容易となる。
【0181】
なお、上述の暗号処理を用いたサービスの具体的な例としては、以下のようなサービスを挙げることができる。例えば、携帯電話10を携行した状態で所定の扉の前に行き、この携帯電話10で所定のサーバ装置30に対してアクセスした場合にのみ、この扉が開くサービス、携帯電話10によって所定の時刻に所定のサーバ装置30に対してアクセスした場合にのみメッセージを解読することが可能なサービス、或いは携帯電話10を携行した状態で所定の場所に行き、この携帯電話10によって所定のサーバ装置30に対してアクセスした場合のみメッセージを解読することが可能なサービスなどを容易に実現することができる。
【0182】
<第15の処理例>
つぎに、携帯電話10から位置及び時刻を取得するサーバ装置30を、いわゆる認証サーバとして用いる場合の一例を示す第15の処理例について、図25に示す概略構成図及び図26に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0183】
本例に係る情報提供システム2は、図25に示すように、携帯電話10と、複数のGPS衛星20と、認証サーバとしての機能を備えるサーバ装置30と、通信ネットワーク40と、通信基地局50と、通信ネットワーク40を介してサーバ装置30に接続され、サーバ装置30との間で各種情報の送受信を行う複数のコンピュータ装置60とを備える。
【0184】
本例においては、コンピュータ装置60を複数備える他は、図1に示した構成と同等であることから、同等な各部についての説明を割愛し、図中において同一の符号を付すこととする。また、コンピュータ装置60は、図3に示すサーバ装置30の構成と同等であり、通信ネットワーク40を介してサーバ装置30との間で通信経路を確立し、サーバ装置30との間で各種情報を送受信する機能を有している。
【0185】
以上のように構成された情報提供システム2において、携帯電話10は、予め設定された所定のサーバ装置30に対してのみ認証を行い、GPS機能を利用して得られた位置及び時刻に関する情報(位置時刻情報)を送信する。そして、各コンピュータ装置60が携帯電話10の位置時刻情報を取得するに際しては、サーバ装置30に対して認証を行い、サーバ装置30で認証が許可された場合にのみ、サーバ装置30からコンピュータ装置60に対して携帯電話10の位置時刻情報が提供される。
【0186】
すなわち、情報提供システム2におけるサーバ装置30は、コンピュータ装置60が携帯電話10の位置時刻情報を取得するに際しての中継を行う中継サーバとしての機能、或いは、コンピュータ装置60と携帯電話10との間での認証を代理する認証サーバとしての機能を有している。以下では、コンピュータ装置60が携帯電話10から位置時刻情報を取得するまでの手順の概略について、サーバ装置30の上述した機能に注目し、図26に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0187】
情報提供システム2におけるサーバ装置30は、携帯電話10から位置時刻情報を取得するに際して、携帯電話10との間で認証を行う(S340,S341)。なお、図26中においてステップS340及びステップS341として示す携帯電話10とサーバ装置30との間で行われる認証処理は、特にその手順について限定されるものではなく、先に説明した処理例におけるいずれかの認証処理を行ったり、或いは先に説明した処理例における認証処理を組み合わせて行うなどとすればよい。
【0188】
そして携帯電話10は、サーバ装置30との間での認証処理が許可されると、ステップS342において、GPS機能を用いて得られた現在位置及び現在時刻に関する情報(位置時刻情報)をサーバ装置30に対して送信する。次にステップS343において、サーバ装置30は、携帯電話10から送信された位置時刻情報を受信する。そして、サーバ装置30は、受信した位置時刻情報を、例えば、RAM201やHDD203などに記憶・保持する。なお、位置時刻情報の取得対象としての携帯電話10が複数存在する場合には、例えば、各携帯電話10を識別する情報と、それぞれの携帯電話10から取得した位置時刻情報とを関連付けて、データベースに登録する形で保持しておけばよい。
【0189】
サーバ装置30は、上述のようにして携帯電話10から位置時刻情報を取得した状態で、コンピュータ装置60から位置時刻情報の取得要求がなされると、このコンピュータ装置60との間で認証を行う(S344,S345)。なお、図26中においてステップS344及びステップS345として示すサーバ装置30とコンピュータ装置60との間で行われる認証処理は、特にその手順について限定されるものではなく、先に説明した処理例におけるいずれかの認証処理を行ったり、或いは先に説明した処理例における認証処理を組み合わせて行うなどとすればよい。
【0190】
そしてサーバ装置30は、コンピュータ装置60との間での認証処理が許可されると、ステップS346において、コンピュータ装置60からの要求に応じて、携帯電話10の位置時刻情報を送信する。次にステップS347において、コンピュータ装置60は、サーバ装置30から送信された位置時刻情報を受信する。これにより、コンピュータ装置60は、携帯電話10の位置時刻情報を取得することができる。そして、コンピュータ装置60は、取得した位置時刻情報に基づいて、携帯電話10に対して位置や時刻に関する各種のサービスを提供する処理、複数の携帯電話10の位置時刻情報を同様にしてサーバ装置30から取得することによって、各携帯電話10の現在位置を把握する処理などを行う。
【0191】
なお、携帯電話10、サーバ装置30、コンピュータ装置60における認証処理は、各装置に備えられるCPUが各種の演算処理を行うことによって実現される。また、認証処理に特化した認証回路やDSP(Digital Signal Processor)などを各装置に備え、この認証回路やDSPによって認証処理を行うとしてもよい。
【0192】
上述のように、情報提供システム2においては、携帯電話10から位置時刻情報を送信する送信対象を所定のサーバ装置30に限定している。そして、他のコンピュータ装置は、サーバ装置30に対して問い合わせを行うことによって、携帯電話10の位置時刻情報を取得するよう構成されている。このため、携帯電話10が認証を行う対象の数を最小限に抑えながら、サーバ装置30が認証サーバとして機能して中継処理を行うことによって、多数のコンピュータ装置60からの問い合わせに対応することができる。
【0193】
したがって、携帯電話10が多数の接続対象との間でそれぞれ認証を行うことが不要となり、携帯電話10における認証に要する処理の簡略化を図ることができる。また、これに伴って、携帯電話10に必要となる演算能力やメモリ容量を低減することができる。さらに、携帯電話10が位置時刻情報を送信する対象を最小限に限定することができることから、位置時刻情報が漏洩してしまう虞を著しく低減することができる。
【0194】
なお、本例における情報提供システム2においては、携帯電話10、サーバ装置30、及びコンピュータ装置60の間で情報を送受信するに際して、先に説明した他の処理例と同様にして、この情報に対して暗号化を施すとしてもよい。これにより、これら装置の間で送受信する情報の秘匿性を向上させることができ、ユーザの個人情報に関わる位置時刻情報の漏洩を一層強固に防止することができる。
【0195】
また、本例における情報提供システム2では、サーバ装置30によって携帯電話10の位置時刻情報を予め取得しておき、コンピュータ装置60からの要求に従って、サーバ装置30に保持された携帯電話10の位置時刻情報をコンピュータ装置60に対して送信する構成とされている。しかしながら、情報提供システム2においては、携帯電話10、サーバ装置30、及びコンピュータ装置60における処理の手順について、システム全体に要求される機能に応じて改変することも可能である。
【0196】
例えば、サーバ装置30がコンピュータ装置60から特定の携帯電話10の現在位置についての問い合わせを受けた時点で、サーバ装置30が携帯電話10から位置時刻情報を取得する処理を行い、取得した位置時刻情報をコンピュータ装置60に対して送信する構成とすることもできる。このような構成とすることにより、コンピュータ装置60は、特定の携帯電話10についての現在位置をリアルタイムで取得することが可能となる。
【0197】
<他の実施の形態>
以上の説明においては、本発明を適用した情報提供サービスについて、種々の具体的な処理例を述べたが、上述した処理例を適宜組み合わせてなる形態で本発明を実施するとしてもよい。
【0198】
また、以上の説明においては、全地球測位システムとして、日本国で広く利用されているGPS(Global Positioning System)を想定したが、他の各種方式の全地球測位システムを利用するとしてもよい。
【0199】
また、本発明は、携帯電話への適用に限定されるものではなく、人工衛星を利用した測位機能を備え、通信ネットワークを介して他の情報処理装置との間で情報を送受信することが可能な移動体端末に対して広く適用することが可能である。このような移動体端末としては、例えば、いわゆるノート型パーソナルコンピュータ、携帯型の測位端末、各種PDA機器、車載用のナビゲーション装置などを挙げることができる。
【0200】
また、例えば、各種の宅配サービス、物流システム、郵便システムなどに対して本発明を適用するとしてもよい。この場合には、運搬される荷物や手紙の各々に対して、GPS機能及びネットワーク機能を有する情報端末装置を備え付ける。そして、この情報端末装置に対して現在位置を問い合わせることによって、荷物や手紙の現在位置を正確に把握することが可能となる。
【0201】
【発明の効果】
本発明に係る情報端末装置は、位置時刻情報を情報処理装置に対して送信するに際して、この情報処理装置が正当な接続対象であることを認証手段によって認証した場合に限って、位置時刻情報の送信が許可される。したがって、例えば、ユーザが意図しない第三者から位置時刻情報の送信を要求された場合であっても、これを認証手段によって確実に防止することができ、ユーザの行動を特定する個人情報となり得る位置時刻情報がユーザの意図に反する第三者に漏洩してしまうことを防止することができる。
【0202】
また、本発明に係る情報端末装置は、衛星信号から算出された現在位置や現在時刻と、接続に対して認証が行われた情報処理装置に関する情報とに基づいて生成した鍵を用いて暗号処理を行うことができる。このため、情報処理装置に対して正しく接続状態が確立された状態において、所定の位置に存在する場合に限って、又は所定の時刻になった時点に限って、或いは所定の位置に存在し、且つ所定の時刻になった時点に限って、情報の暗号化処理や復号化処理を行うことが可能であるという全く新規な暗号処理を行うことができる。したがって、このような情報端末装置を用いることにより、情報処理装置によって全く新規なサービスを提供することができる。
【0203】
また、本発明に係る情報処理装置は、位置時刻情報を情報端末装置から取得するに際して、情報端末装置との間で認証を行う構成とされている。したがって、例えば、ユーザが意図しない第三者に対して位置時刻情報を送信してしまうことを防止する目的で、情報端末装置側から認証を求められた場合であっても、この認証を正しく行って、位置時刻情報を取得することができる。
【0204】
さらに、本発明に係る情報送受信システムは、情報端末装置と情報処理装置との間で位置時刻情報を授受するに際して、この情報処理装置が正当な接続対象であることを認証手段によって認証した場合に限って、位置時刻情報の送信が許可される。したがって、例えば、ユーザが意図しない第三者に対して位置時刻情報が送信されてしてしまうことを防止することができる。
【0205】
したがって、本発明によれば、全地球測位システムを利用して算出される現在位置や現在時刻に関する情報、すなわち位置時刻情報が、ユーザの意図しない第三者へ漏洩してしまうことを防止し、通信ネットワークを介して情報端末装置と情報処理装置との間で安全且つ確実に位置時刻情報を送受信することができる。したがって、この位置時刻情報を利用した種々のサービスを、個人情報の漏洩を防止して安全に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して実現される情報提供システムの一例を示す概略構成図である。
【図2】同情報提供システムに備えられる携帯電話の一構成例を示す概略図である。
【図3】同情報提供システムに備えられるサーバ装置の一構成例を示す概略図である。
【図4】同情報提供システムに備えられる携帯電話におけるGPS機能を説明するための模式図である。
【図5】同情報提供システムに備えられる携帯電話におけるGPS機能を説明するための別の模式図である。
【図6】同情報提供システムに備えられる携帯電話におけるGPS機能を説明するためのさらに別の模式図である。
【図7】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第1の処理例について説明するためのフロー図である。
【図8】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第1の処理例について説明するための模式図である。
【図9】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第2の処理例について説明するための模式図である。
【図10】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第3の処理例について説明するための模式図である。
【図11】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第3の処理例において、暗号化を施す場合について説明するための模式図である。
【図12】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第4の処理例について説明するための模式図である。
【図13】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第5の処理例について説明するための模式図である。
【図14】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第6の処理例について説明するための模式図である。
【図15】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第7の処理例について説明するための模式図である。
【図16】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第8の処理例について説明するための模式図である。
【図17】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第9の処理例について説明するための模式図である。
【図18】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第10の処理例について説明するためのフロー図である。
【図19】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第11の処理例について説明するためのフロー図である。
【図20】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第11の処理例で用いられる条件情報について説明するための模式図である。
【図21】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第12の処理例について説明するためのフロー図である。
【図22】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第13の処理例について説明するためのフロー図である。
【図23】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第13の処理例で用いられる精度変更情報について説明するための模式図である。
【図24】同情報提供システムにおいて携帯電話とサーバ装置との間で行われる第14の処理例について説明するための模式図である。
【図25】本発明を適用して実現される情報提供システムの別の一例を示す概略構成図である。
【図26】同情報提供システムにおいて携帯電話、サーバ装置、及びコンピュータ装置の間で行われる処理の例について説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
1,2 情報提供システム、10 携帯電話、20 GPS衛星、30 サーバ装置、40 通信ネットワーク、50 通信基地局、60 コンピュータ装置、103 音声処理部、104 RFアンテナ、105 RF信号処理部、106 変復調部、107 CPU、108 入力操作部、109 LCD、110RAM、111 RAM、112 不揮発メモリ、113 GPSアンテナ、114 GPS信号受信部、200 CPU、201 RAM、202 ROM、203 HDD、204 ネットワークインターフェース

Claims (23)

  1. 全地球測位システムを構成する人工衛星から送出される衛星信号を受信する受信手段と、
    通信ネットワークを介して情報処理装置との間で各種情報を送受信する送受信手段と、
    上記送受信手段により送受信される認証情報に基づいて上記情報処理装置が正当な接続対象であるか否かを判定し、正当な接続対象であると認証した場合に限って、上記衛星信号から算出される自己の現在位置及び/又は現在の時刻に関する位置時刻情報を上記送受信手段により送信することを許可する認証手段とを備えること
    を特徴とする情報端末装置。
  2. 上記送受信手段は、上記位置時刻情報として、上記衛星信号に含まれ、自己の現在位置及び/又は現在の時刻を上記情報処理装置によって算出するために利用される情報を送信すること
    を特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
  3. 上記衛星信号に基づいて、自己の現在位置及び/又は現在の時刻を算出する演算手段をさらに備え、
    上記送受信手段は、上記位置時刻情報として、上記演算手段により算出された自己の現在位置及び/又は現在の時刻を示す情報を送信すること
    を特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
  4. 上記衛星信号に基づいて、自己の現在位置及び/又は現在の時刻を算出する演算手段をさらに備え、
    上記演算手段により算出された自己の現在位置及び/又は現在の時刻が、位置及び/又は時刻に関する所定の条件に適合するか否かを判定する条件判定手段をさらに備え、
    上記送受信手段は、上記条件判定手段による判定結果を上記位置時刻情報として上記情報処理装置に対して送信すること
    を特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
  5. 上記送受信手段は、上記条件を示す情報を上記情報処理装置から取得すること
    を特徴とする請求項4記載の情報端末装置。
  6. 上記条件を示す情報を記憶する記憶手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項4記載の情報端末装置。
  7. 上記記憶手段には、上記条件に対応した接続対象となる情報処理装置に関する情報が記憶され、
    上記送受信手段は、適合した条件に応じた情報処理装置に対して上記条件判定手段による判定結果を送信すること
    を特徴とする請求項6記載の情報端末装置。
  8. ユーザからの要求に応じて、或いは接続対象とする情報処理装置に応じて、上記位置時刻情報に含まれる現在位置の精度及び/又は現在時刻の精度を変更とする精度変更手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
  9. 上記送受信手段は、上記認証情報として、各情報処理装置を識別する識別情報を上記情報処理装置から取得し、
    上記認証手段は、上記識別情報をユーザに報知し、ユーザによって上記情報処理装置が正当な接続対象であることを認める操作が入力された場合に、上記情報処理装置が正当な接続対象であると判定すること
    を特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
  10. 上記送受信手段は、上記情報処理装置から所定のデータ列を含むデータ列情報を取得し、
    上記認証手段は、上記送受信手段により取得した上記データ列情報が予め設定されたデータ列情報と一致する場合に、上記情報処理装置が正当な接続対象であると判定すること
    を特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
  11. 上記送受信手段により送受信する各種情報に対して所定の暗号方式で暗号化処理及び/又は復号化処理を施す暗号処理手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
  12. 上記暗号処理手段は、上記位置時刻情報に基づいて鍵を生成し、当該鍵を用いて各種情報に対する暗号化処理及び/又は復号化処理を施すこと
    を特徴とする請求項11記載の情報端末装置。
  13. 上記暗号処理手段は、共通鍵を利用した共通鍵暗号方式により暗号化処理及び/又は復号化処理を施すこと
    を特徴とする請求項11記載の情報端末装置。
  14. 上記認証手段は、共通鍵を利用した共通鍵暗号方式により上記共通鍵を利用して所定の認証情報を上記情報処理装置との間で授受することによって認証を行うこと
    を特徴とする請求項13記載の情報端末装置。
  15. 上記暗号処理手段は、公開鍵と秘密鍵とを利用した公開鍵暗号方式に基づいて暗号化処理及び/又は復号化処理を施すこと
    を特徴とする請求項11記載の情報端末装置。
  16. 上記認証手段は、上記公開鍵暗号方式を利用して上記情報処理装置との間で電子署名を授受することによって認証を行うこと
    を特徴とする請求項15記載の情報端末装置。
  17. 上記認証手段は、上記情報処理装置が正当な接続対象であると認証した場合に限って、上記衛星信号を捕捉するために利用されるアシスト情報を上記送受信手段によって上記情報処理装置から取得することを許可すること
    を特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
  18. 全地球測位システムを構成する人工衛星から送出される衛星信号を受信して、上記衛星信号から自己の現在位置及び/又は現在時刻を算出する位置時刻算出手段と、
    通信ネットワークを介して情報処理装置との間で各種情報を送受信する送受信手段と、
    上記送受信手段により送受信される認証情報に基づいて上記情報処理装置が正当な接続対象であるか否かを認証する認証手段と、
    上記認証手段により認証された上記情報処理装置に関する情報と、上記位置時刻算出手段によって算出された現在位置及び/又は現在時刻とに基づいて鍵を生成し、上記送受信手段により送受信される各種情報に対して、上記鍵を用いて暗号化処理及び/又は復号化処理を施す暗号処理手段とを備えること
    を特徴とする情報端末装置。
  19. 全地球測位システムを構成する人工衛星から送出される衛星信号を受信する情報端末装置との間で通信ネットワークを介して各種情報の送受信を行う送受信手段と、
    上記衛星信号から算出される上記情報端末装置の現在位置及び/又は現在の時刻に関する位置時刻情報を上記送受信手段により上記情報端末装置から取得するに際して、上記送受信手段によって上記情報端末装置との間で認証情報を授受することにより、上記位置時刻情報を取得する正当な権限を有することを認証する認証手段とを備えること
    を特徴とする情報処理装置。
  20. 上記送受信手段によって取得した上記位置時刻情報に基づいて、上記情報端末装置の現在位置を算出する演算手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項19記載の情報処理装置。
  21. 上記送受信手段により送受信する各種情報に対して所定の暗号方式で暗号化処理及び/又は復号化処理を施す暗号処理手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項19記載の情報処理装置。
  22. 上記送受信手段は、通信ネットワークを介して接続された他の情報処理装置との間で各種情報の送受信を行うとともに、
    上記認証手段は、上記他の情報処理装置から所定の時刻における上記情報端末装置の位置に関する問い合わせがあった場合に、上記他の情報処理装置との間で授受される認証情報に基づいて上記他の情報処理装置が正当な接続対象であるか否かを判定し、正当な接続対象であると認証した場合に限って、上記送受信手段により上記情報端末装置の位置に関する情報を送信することを許可すること
    を特徴とする請求項19記載の情報処理装置。
  23. 全地球測位システムを構成する人工衛星から送出される衛星信号を受信する情報端末装置と、上記衛星信号から算出される上記情報端末装置の現在位置及び/又は現在の時刻に関する位置時刻情報を上記情報端末装置に対して問い合わせる情報処理装置とが通信ネットワークを介して接続されてなり、
    上記情報端末装置と上記情報処理装置との間で認証情報を授受することによって認証を行い、上記情報処理装置が正当な接続対象であると認証した場合に限って、上記情報端末装置から上記情報処理装置に対する上記位置時刻情報の送信を許可すること
    を特徴とする情報送受信システム。
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