JP2004031617A - メモリ装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のゲイントランジスタが接続されたソース線の電圧変動を抑えて、読み出しマージンの低下を抑え、メモリ装置の信頼性を高める。
【解決手段】複数のメモリセル1を配列したメモリセル列3が複数列設けられ、メモリセル1は、共通ノード電極に接続した複数のキャパシタを備えたメモリユニットを備え、共通ノード電極に選択トランジスタを介してサブビット線が接続され、サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路がサブビット線に接続され、センス回路のゲイントランジスタにソース線31が接続され、センス回路の出力端にメインビット線32が接続されたメモリ装置において、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線、例えばメインビット線を利用したダミービット線33でソース線31を格子状に接続するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のメモリセル1を配列したメモリセル列3が複数列設けられ、メモリセル1は、共通ノード電極に接続した複数のキャパシタを備えたメモリユニットを備え、共通ノード電極に選択トランジスタを介してサブビット線が接続され、サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路がサブビット線に接続され、センス回路のゲイントランジスタにソース線31が接続され、センス回路の出力端にメインビット線32が接続されたメモリ装置において、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線、例えばメインビット線を利用したダミービット線33でソース線31を格子状に接続するものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリ装置およびその製造方法に関し、詳しくはセンス回路に接続されたソース線を低抵抗化したメモリ装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
強誘電体薄膜を電極間に挟んでなるキャパシタを備え、ビット線に複数の前記キャパシタが並列に接続されているクロスポイント型の強誘電体メモリ装置は、大容量、高速書き込み、かつ低消費電力を実現するメモリとして有望とされている。このクロスポイント型の強誘電体メモリ装置では、メモリユニット内にゲイン回路を有する図5に示す構造が提案されている。
【0003】
図5に示すように、クロスポイント型の強誘電体メモリ装置は、以下の素子によって構成される。すなわち、メモリセル1は、メモリユニット11を備えている。このメモリユニット11は、共通ノード電極12に一方の電極が接続された複数のキャパシタ(以下強誘電体キャパシタとして説明する)13を有するとともに各強誘電体キャパシタ13の他方の電極はそれぞれ独立してプレート線14に接続されたものである。
【0004】
また、共通ノード電極12には選択トランジスタ15を介してサブビット線16が接続されている。上記選択トランジスタ15のゲート側にはユニット選択線17が接続されている。上記サブビット線16には、このサブビット線16の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路21が接続されている。
【0005】
このセンス回路21には、ゲイントランジスタ22が設けられ、そのゲート側がサブビット線16に接続され、そのソース側がソース線31に接続されている。さらに書き込み選択用トランジスタ24が設けられ、そのゲート側に書き込み選択線25が接続され、その出力側にメインビット線32が接続されている。さらにゲイントランジスタ22には読み出し選択用トランジスタ26が接続され、そのゲート側に読み出し選択線27が接続され、その出力側にメインビット線32が接続されている。上記ソース線31は電源電圧(Vcc)に接続されていてもよく、もしくは、任意の電位であっても良い。
【0006】
また、配線層の増大や、セル面積の増加を防ぐため、ソース線31はアクティブ配線(活性領域)とし、各種選択線(ゲート層)と平行にレイアウトしている。
【0007】
上記強誘電体メモリ装置のように、ゲイン回路を有する構造では、読み出し時に、強誘電体キャパシタ13に保存されたデータに応じた信号をサブビット線16に発生させ、サブビット線16をゲートとするゲイントランジスタ22によって、この信号を増幅しメインビット線32に伝達するようになっている。これは信号を増幅することで読み出しマージンを増大させるのが主な目的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の強誘電体メモリ装置では、ソース線はセル面積を考慮すれば、アクティブ配線(拡散層を用いた配線)が望ましい。したがって、ソース線には複数のゲイントランジスタが接続され、これらを通じてソース線からメインビット線に電流が流れ出す(もしくは流れ込む)こととなる。ゲイントランジスタの数はメインビット線の数に対応しているため、数百というオーダーで接続されることとなる。しかしながら、アクティブ領域を用いたアクティブ配線は一般にシート抵抗が高く、ソース線に電流を流した場合に、例えばソース線をVccとした場合には電圧の低下が発生し、他方、ソース線を接地電位(GND)とした場合には、電圧の上昇が発生する。この影響はメモリアレイ内の場所によって異なり、メモリアレイ内の中心部で影響が大きく、最外部では影響が小さくなる。このような場所による違いは、読み出しマージンの低下を招き、信頼性を考えた場合、非常に問題となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたメモリ装置である。
【0010】
本発明のメモリ装置は、複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、前記メモリセルは、共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、前記センス回路の出力端に接続されたビット線とを有するメモリ装置において、前記ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線で前記ソース線を格子状に接続するものである。
【0011】
上記メモリ装置では、ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線でソース線を格子状に接続することから、ソース線は、低抵抗化される。また、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0012】
本発明の別のメモリ装置は、複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、前記メモリセルは、共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、前記センス回路の出力端に接続されたビット線とを有するメモリ装置において、前記ソース線はサイリサイド化されたものからなる。
【0013】
上記別のメモリ装置では、ソース線はサイリサイド化されたものからなることから、ソース線は、低抵抗化される。特に、アクティブ領域(拡散層領域)で形成されるソース線は低抵抗化される。また、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0014】
本発明のメモリ装置の製造方法は、複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、前記メモリセルは、共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、前記センス回路の出力端に接続されたビット線とを有するメモリ装置の製造方法において、前記ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線で前記ソース線を格子状に接続する工程を備えている。
【0015】
上記メモリ装置の製造方法では、ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線でソース線を格子状に接続する工程を備えていることから、ソース線はソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線によって格子状に接続することができる。これによって、ソース線は、見かけ上低抵抗化される。また、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0016】
本発明のメモリ装置の別の製造方法は、複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、前記メモリセルは、共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、前記センス回路の出力端に接続されたビット線とを有するメモリ装置の製造方法において、前記ソース線を形成する際に前記ソース線の上層をサイリサイド化する工程を備えている。
【0017】
上記メモリ装置の別の製造方法では、ソース線を形成する際にソース線の上層にサイリサイド化、すなわちソース線の上層にシリサイド層を形成することから、ソース線はシリサイド層によって低抵抗化される。特に、アクティブ領域(拡散層領域)で形成されているソース線は低抵抗化される。また、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明のメモリ装置に係る第1実施の形態を、図1のレイアウト図、前記図5のメモリセルの回路図および図2のダミーセルの回路図によって説明する。ここでは、一例として強誘電体メモリ装置について説明する。図1では、本発明はメモリセルのレイアウト構造に依存しないため、メモリセルのレイアウト構造の詳細は割愛し、配線は、ソース線、メインビット線およびダミービット線のみ示す。
【0019】
本発明のメモリ装置は、複数のメモリセルが1列に配列されたメモリセル列を複数列配列し、そのうちの数列毎もしくは1列毎にメモリセル列をダミーセル列とし、このダミーセル列を構成するメモリセルをダミーセルとする。すなわち、ダミーセルはメモリセルのビット線をダミービット線としたものである。そしてソース線とダミービット線とを接続させたものである。以下、具体的な実施の形態を図1、図2および図5によって説明する。
【0020】
図1に示すように、メモリセル1が複数配列されたメモリセル列3とダミーセル2が複数配列されたダミーセル列4がアレイを構成している。ここでは、一例として、メモリセル列3の2列毎に1列のダミーセル列4を配置した構成となっている。ダミーセル列4の配置はメモリセル列3の1列毎であってもよく、3列もしくはそれ以上の列毎であってもよい。また、メモリセル1は、一例として、図2に示すように、複数のメモリユニットや、各種選択用トランジスタを含む規模のものである。
【0021】
さらに、メモリセル1およびダミーセル2に共通のソース線31とダミーセル2のダミービット線33とをダミービット線コンタクト34を介して接続している。
【0022】
ここでメモリセル1を前記図5の回路図によって説明する。
【0023】
図5に示すように、メモリセル1は、メモリユニット11を備えている。このメモリユニット11は、一方の電極が共通ノード電極12に接続された複数のキャパシタ(強誘電体キャパシタ)13を有している。また各キャパシタ13の他方の電極はそれぞれ独立してプレート線14に接続されている。この構成によって、各キャパシタ13では互いに独立したデータを記憶することができる。
【0024】
上記共通ノード電極12には選択トランジスタ15を介してサブビット線16が接続されている。この選択トランジスタ15のゲート側にはスイッチングを行うユニット選択線17が接続されている。上記サブビット線16には、このサブビット線16の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路21が接続されている。
【0025】
上記センス回路21にはゲイントランジスタ22が設けられ、そのゲート側がサブビット線16に接続され、そのソース側がソース線31に接続されている。さらに、センス回路21には、書き込み選択用トランジスタ24が設けられ、そのゲート側にスイッチングを行う書き込み選択線25が接続され、その出力側にメインビット線32が接続されている。さらにゲイントランジスタ22には読み出し選択用トランジスタ26が接続され、そのゲート側にスイッチングを行う読み出し選択線27が接続され、その出力側に上記メインビット線32が接続されている。したがって、ソース線31とメインビット線32とは接続されておらず、独立した配線となっている。このように、メモリセル1は、従来技術で説明した構成と同様なものとなっている。
【0026】
次に、ダミーセルを図2の回路図によって説明する。
【0027】
図2に示すように、ダミーセル2は、前記説明したメモリセル列のうち1列毎もしくは複数列毎にメモリセルをダミーセル2としたものである。すなわち、ダミーセル2は、前記説明したメモリセル1において、センス回路21とメインビット線32との接続が解消されている。具体的には、書き込み選択用トランジスタ24とメインビット線32とを接続せず、また読み出し選択用トランジスタ26とメインビット線32とを接続しない構成となっている。そして、メインビット線32をダミービット線33とし、ダミービット線33によってソース線31を格子状に接続している。上記以外の共通ノード電極12、キャパシタ(強誘電体キャパシタ)13、プレート線14、選択トランジスタ15、サブビット線16、ユニット選択線17、ゲイントランジスタ22、書き込み選択線25、読み出し選択線27等は前記図5によって説明したメモリセルの構成と同様である。
【0028】
上記構成では、ソース線31はアクティブ領域を用いて形成されている。通常、アクティブ領域は、半導体基板にn型不純物(例えばリン、ヒ素、アンチモン等)もしくはp型不純物(例えばホウ素)を導入して拡散した拡散層で形成されている。そのため、金属配線と比較するとシート抵抗が高くなっている。そこで、上記ダミービット線33を、このソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料、例えば金属材料、金属シリサイド材料等を用いて形成する。金属材料には、一例として半導体装置の配線材料として用いられているアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、高融点金属等を用いることができる。また、金属シリサイド材料には、一例として半導体装置の配線材料として用いられているコバルトシリサイド、チタンシリサイド、タングステンシリサイド、ニッケルシリサイド等を用いることができる。これによって、ソース線31よりも低抵抗なダミービット線33でソース線31が接続されることになるから、ソース線31の抵抗は低減されることになる。
【0029】
上記第1実施の形態では、任意のピッチにてメモリセル1間にダミーセル2を設けることが可能であり、ソース線31に直交するようにダミーセル2内のダミービット線33を接続している。一方、メモリセル1内では、ソース線31とメインビット線32とは独立した配線となっている。そして、ダミービット線コンタクト34はダミービット線33とソース線31とを接続している。このような構成のメモリ装置では、読み出し動作時は、ある1つのソース線31に電流が流れるが、ソース線31はダミービット線33によって擬似的に格子状構造を有することとなり、その抵抗は著しく低下する。これより、ソース電位の変動を抑えることが可能となる。また、ダミーセル2を挿入するピッチは、狭いほどソース電位の変動が小さくなるが、面積的な増加を招く。このため、動作マージン(例えば、センスアンプの入力電圧で「0」、「1」の電位差が100mV)を確保できる最小数で挿入するのが望ましい。
【0030】
上記メモリ装置の製造方法は、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線、例えばダミービット線33を用いてソース線31を格子状に接続する工程を備えている。すなわち、メモリセルアレイを形成する際に、ダミーセル列4においてはメインビット線32とセンス回路21とを接続するコンタクト部を形成せず、ダミービット線33を形成する際にダミービット線33とソース線31とを接続するコンタクト部を形成する工程を行えばよい。コンタクト部の形成は、通常のコンタクトホールの形成およびそのコンタクトホール内を導電性材料で埋め込む工程を行えばよい。導電性材料で埋め込む場合には、コンタクトホール内にダミービット線33とは別にプラグを形成してもよく、またはコンタクトホール内にダミービット線33を形成する配線材料を埋め込んで、コンタクトホールを介してダミービット線33を直接ソース線31に接続するように形成してもよい。
【0031】
上記メモリ装置の製造方法では、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなるダミービット線33でソース線31が格子状に接続されることから、ソース線31は、見かけ上低抵抗化される。また、ソース線31の電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0032】
次に、本発明のメモリ装置に係る第2実施の形態を、図3のレイアウト図、前記図5のメモリセルの回路図および図4のダミーセルの回路図によって説明する。ここでは、一例として強誘電体メモリ装置について説明する。図3では、本発明はメモリセルのレイアウト構造に依存しないため、メモリセルのレイアウト構造の詳細は割愛し、配線は、ソース線、電極線およびダミー電極線のみ示す。
【0033】
本発明のメモリ装置は、複数のメモリセルが1列に配列されたメモリセル列を複数列配列し、そのうちの数列毎もしくは1列毎にメモリセル列をダミーセル列とし、このダミーセル列を構成するメモリセルをダミーセルとしたものである。すなわち、ダミーセルはメモリセルのサブビット線をダミー電極線としたものである。そしてソース線とダミー電極線とを接続させたものである。
【0034】
以下、具体的な実施の形態を図3、前記図5および図4によって説明する。
【0035】
図3に示すように、メモリセル1が複数配列されたメモリセル列3とダミーセル2が複数配列されたダミーセル列4がアレイを構成している。ここでは、一例として、2列のメモリセル列3毎に1列のダミーセル列4を配置した構成となっている。ダミーセル列4の配置はメモリセル列3の1列毎であってもよく、3列もしくはそれ以上の列毎であってもよい。また、メモリセル1は、一例として、前記図5に示すように、複数のメモリユニットや、各種選択用トランジスタを含む規模のものを言う。
【0036】
さらに、メモリセル1およびダミーセル2に共通のソース線31とダミーセル2のダミー電極線35とをダミー電極コンタクト36を介して接続している。
【0037】
上記メモリセル1は、前記図5によって説明したものと同様である。よって、メモリセル1についての説明は前記説明を参照していただき、ここでの説明は省略する。
【0038】
次に、ダミーセルを図4の回路図によって説明する。
【0039】
図4に示すように、ダミーセル2は、前記説明したメモリセル列のうち1列毎もしくは複数列毎にメモリセルをダミーセル2としたものである。すなわち、ダミーセル2は、前記説明したメモリセル1において、センス回路21とサブビット線16との接続が解消されている。具体的には、書き込み選択用トランジスタ24とサブビット線16とを接続せず、またゲイントランジスタ22とサブビット線16とを接続せず、さらにサブビット線16と選択トランジスタ15を介して接続されている共通ノード電極12と各キャパシタ13とを接続しない構成となっている。そして、共通ノード電極12およびサブビット線16をダミー電極線35としている。なお、選択トランジスタ15と共通ノード電極12およびサブビット線16との接続は成されていない。さらに、ソース線31を格子状に接続する配線に上記ダミー電極線35を用いている。上記以外のプレート線14、ユニット選択線17、書き込み選択線25、読み出し選択用トランジスタ26、読み出し選択線27、メインビット線32等は前記図2によって説明したメモリセルの構成と同様である。
【0040】
通常、メモリセル1内の下部電極といわれている共通ノード電極12は、メモリセル1内に1つもしくは複数存在するが、図4に示したように各メモリセル1毎に独立している。これに対し、ダミー電極線35は複数のダミーセル2を共有している。
【0041】
上記第2実施の形態では、任意のピッチにてメモリセル1間にダミーセル2を設けることが可能であり、ソース線31に直交するようにダミー電極線35を接続している。一方、メモリセル1内では、ソース線31とサブビット線16とは独立した配線となっている。そして、ダミー電極コンタクト36はダミー電極線35とソース線31とを接続するものである。このような構成のメモリ装置では、読み出し動作時は、ある1つのソース線31に電流が流れるが、図4のように、ソース線31はダミー電極線35によって擬似的に格子状構造を有することとなり、その抵抗は著しく低下する。これより、ソース電位の変動を抑えることが可能となる。また、ダミーセル2を挿入するピッチは、狭いほどソース電位の変動が小さいが、面積的な増加を招く。このため、動作マージン(例えば、センスアンプの入力電圧で「0」、「1」の電位差が100mV)を確保できる最小数で挿入するのが望ましい。
【0042】
上記メモリ装置の製造方法は、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線、例えば共通ノード電極12とサブビット線16とを連続した配線に形成してダミー電極線35とし、このダミー電極線35を用いてソース線31を格子状に接続する工程を備えている。すなわち、メモリセルアレイを形成する際に、ダミーセル列4においては、各キャパシタ13と共通ノード電極12とを接続するコンタクト部およびサブビット線16とセンス回路21とを接続するコンタクト部を形成せず、ダミー電極線35を形成する際にダミー電極線35とソース線31とを接続するコンタクト部を形成する工程を行えばよい。コンタクト部の形成は、通常のコンタクトホールの形成およびそのコンタクトホール内を導電性材料で埋め込む工程を行えばよい。導電性材料で埋め込む場合には、コンタクトホール内にダミー電極線35とは別にプラグを形成してもよく、またはコンタクトホール内にダミー電極線35を形成する配線材料を埋め込んで、コンタクトホールを介してダミー電極線35を直接ソース線31に接続するように形成してもよい。
【0043】
上記メモリ装置の製造方法では、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなるダミー電極線35でソース線31が格子状に接続されることから、ソース線31は、見かけ上低抵抗化される。また、ソース線31の電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0044】
次に、本発明の別のメモリ装置に係る実施の形態を以下に説明する。ここでは、一例として強誘電体メモリ装置について説明する。
【0045】
本発明のメモリ装置は、複数のメモリセルが1列に配列されたメモリセル列を複数列配列したものである。このメモリセルは、前記図2によって説明したものと同様である。ただし、本実施の形態では、ゲイントランジスタ22のソース、すなわちソース線31をサリサイド化させたものである。したがって、ソース線31自体がサリサイド化によって形成されたシリサイド層(図示せず)によって低抵抗化される。
【0046】
この構成では、前記図1、図3等によって説明したメモリ装置のように、ソース線31はダミービット線33やダミー電極線35によって格子状に形成されていないが、読み出し動作時は、ある1つのソース線31に電流が流れ、その抵抗は著しく低下する。これより、ソース線31の電位変動を抑えることが可能となるので、メモリアレイ内におけるソース線電位のばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0047】
上記ソース線31にシリサイド層を形成するには、例えば、イオン注入等の不純物ドーピング技術により半導体基板にゲイントランジスタ22のソース領域(ソース線31を含む)を不純物拡散層で形成する。その後、半導体基板の全面にシリサイド化が可能な金属層、例えば、コバルト、チタン、タングステン、ニッケル等の金属膜を形成する。なお、シリサイド化を必要としない領域は、金属膜を形成する前に、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等のシリサイド反応を起こさない材料膜で被覆しておく。その後、シリコンと金属膜とが反応してシリサイド反応を起こす温度で熱処理を行って、ソース領域上にシリサイド層を形成する。次いで、一般的に知られている除去方法により、シリサイド化しない未反応な金属膜を除去する。例えばチタンはアンモニア過水により選択的に除去でき、コバルトは硫酸過水により選択的に除去できる。このようにして、ソース領域上に選択的にシリサイド層を形成することができる。
【0048】
上記メモリ装置の製造方法では、ソース線31を形成する際にソース線31の上層にシリサイド層(図示せず)を形成することから、ソース線31は、シリサイド層によって低抵抗化される。特に、アクティブ領域(拡散層領域)で形成されているソース線は低抵抗化される。また、ソース線31の電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0049】
ところで、クロスポイント型の強誘電体メモリ装置には、様々な構造があるが、ゲイントランジスタを有する型であれば、どの型に対しても適用することが可能である。例えば、特願2001−305393号に記載されているようなリセット機能を有する強誘電体メモリ装置にも適用することができる。
【0050】
リセット機能としては、独立制御できるリセット線と、このリセット線をゲートとし、共通ノードおよびグランドもしくは電源を、ソースおよびドレインとしたリセットトランジスタを用いるものである。もしくは、リセット機能としては、独立制御できるリセット線と、このリセット線をゲートとし、サブビット線およびグランドもしくは電源を、ソースおよびドレインとしたリセットトランジスタを用いるものである。
【0051】
上記説明では、一例として、強誘電体メモリ装置について説明したが、本発明のメモリ装置は、強誘電体キャパシタの代わりに、通常の酸化シリコン膜や窒化シリコン膜等の絶縁膜を用いたキャパシタを備えたメモリ装置にも適用することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のメモリ装置によれば、ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線でソース線が格子状に接続されているので、ソース線を低抵抗化することができる。これによって、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消でき、読み出しマージンの低下を防止することができる。よって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。またソース線をサイリサイド化したものでは、シリサイド層によってソース線を低抵抗化できる。これによっても上記同様の理由によって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0053】
本発明のメモリ装置の製造方法によれば、ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線でソース線を格子状に接続することができるので、ソース線の低抵抗化を図ることができる。これによって、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきを解消することができるので、読み出しマージンの低下を防止することができる。よって、信頼性を大幅に向上させたゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置を製造することが可能になる。また、ソース線を形成する際にソース線の上層をサイリサイド化する工程を備えている製造方法でもソース線の低抵抗化を図ることができる。これによっても上記同様の理由によって、信頼性を大幅に向上させたゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置を製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメモリ装置に係る第1実施の形態を示すレイアウト図である。
【図2】本発明のメモリ装置に係る第1実施の形態のダミーセルの回路図である。
【図3】本発明のメモリ装置に係る第2実施の形態を示すレイアウト図である。
【図4】本発明のメモリ装置に係る第2実施の形態のダミーセルの回路図である。
【図5】従来技術におけるメモリセルの回路図である。
【符号の説明】
1…メモリセル、2…ダミーセル、3…メモリセル列、4…ダミーセル列、31…ソース線、32…メインビット線、33…ダミービット線
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリ装置およびその製造方法に関し、詳しくはセンス回路に接続されたソース線を低抵抗化したメモリ装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
強誘電体薄膜を電極間に挟んでなるキャパシタを備え、ビット線に複数の前記キャパシタが並列に接続されているクロスポイント型の強誘電体メモリ装置は、大容量、高速書き込み、かつ低消費電力を実現するメモリとして有望とされている。このクロスポイント型の強誘電体メモリ装置では、メモリユニット内にゲイン回路を有する図5に示す構造が提案されている。
【0003】
図5に示すように、クロスポイント型の強誘電体メモリ装置は、以下の素子によって構成される。すなわち、メモリセル1は、メモリユニット11を備えている。このメモリユニット11は、共通ノード電極12に一方の電極が接続された複数のキャパシタ(以下強誘電体キャパシタとして説明する)13を有するとともに各強誘電体キャパシタ13の他方の電極はそれぞれ独立してプレート線14に接続されたものである。
【0004】
また、共通ノード電極12には選択トランジスタ15を介してサブビット線16が接続されている。上記選択トランジスタ15のゲート側にはユニット選択線17が接続されている。上記サブビット線16には、このサブビット線16の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路21が接続されている。
【0005】
このセンス回路21には、ゲイントランジスタ22が設けられ、そのゲート側がサブビット線16に接続され、そのソース側がソース線31に接続されている。さらに書き込み選択用トランジスタ24が設けられ、そのゲート側に書き込み選択線25が接続され、その出力側にメインビット線32が接続されている。さらにゲイントランジスタ22には読み出し選択用トランジスタ26が接続され、そのゲート側に読み出し選択線27が接続され、その出力側にメインビット線32が接続されている。上記ソース線31は電源電圧(Vcc)に接続されていてもよく、もしくは、任意の電位であっても良い。
【0006】
また、配線層の増大や、セル面積の増加を防ぐため、ソース線31はアクティブ配線(活性領域)とし、各種選択線(ゲート層)と平行にレイアウトしている。
【0007】
上記強誘電体メモリ装置のように、ゲイン回路を有する構造では、読み出し時に、強誘電体キャパシタ13に保存されたデータに応じた信号をサブビット線16に発生させ、サブビット線16をゲートとするゲイントランジスタ22によって、この信号を増幅しメインビット線32に伝達するようになっている。これは信号を増幅することで読み出しマージンを増大させるのが主な目的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の強誘電体メモリ装置では、ソース線はセル面積を考慮すれば、アクティブ配線(拡散層を用いた配線)が望ましい。したがって、ソース線には複数のゲイントランジスタが接続され、これらを通じてソース線からメインビット線に電流が流れ出す(もしくは流れ込む)こととなる。ゲイントランジスタの数はメインビット線の数に対応しているため、数百というオーダーで接続されることとなる。しかしながら、アクティブ領域を用いたアクティブ配線は一般にシート抵抗が高く、ソース線に電流を流した場合に、例えばソース線をVccとした場合には電圧の低下が発生し、他方、ソース線を接地電位(GND)とした場合には、電圧の上昇が発生する。この影響はメモリアレイ内の場所によって異なり、メモリアレイ内の中心部で影響が大きく、最外部では影響が小さくなる。このような場所による違いは、読み出しマージンの低下を招き、信頼性を考えた場合、非常に問題となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたメモリ装置である。
【0010】
本発明のメモリ装置は、複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、前記メモリセルは、共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、前記センス回路の出力端に接続されたビット線とを有するメモリ装置において、前記ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線で前記ソース線を格子状に接続するものである。
【0011】
上記メモリ装置では、ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線でソース線を格子状に接続することから、ソース線は、低抵抗化される。また、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0012】
本発明の別のメモリ装置は、複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、前記メモリセルは、共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、前記センス回路の出力端に接続されたビット線とを有するメモリ装置において、前記ソース線はサイリサイド化されたものからなる。
【0013】
上記別のメモリ装置では、ソース線はサイリサイド化されたものからなることから、ソース線は、低抵抗化される。特に、アクティブ領域(拡散層領域)で形成されるソース線は低抵抗化される。また、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0014】
本発明のメモリ装置の製造方法は、複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、前記メモリセルは、共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、前記センス回路の出力端に接続されたビット線とを有するメモリ装置の製造方法において、前記ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線で前記ソース線を格子状に接続する工程を備えている。
【0015】
上記メモリ装置の製造方法では、ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線でソース線を格子状に接続する工程を備えていることから、ソース線はソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線によって格子状に接続することができる。これによって、ソース線は、見かけ上低抵抗化される。また、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0016】
本発明のメモリ装置の別の製造方法は、複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、前記メモリセルは、共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、前記センス回路の出力端に接続されたビット線とを有するメモリ装置の製造方法において、前記ソース線を形成する際に前記ソース線の上層をサイリサイド化する工程を備えている。
【0017】
上記メモリ装置の別の製造方法では、ソース線を形成する際にソース線の上層にサイリサイド化、すなわちソース線の上層にシリサイド層を形成することから、ソース線はシリサイド層によって低抵抗化される。特に、アクティブ領域(拡散層領域)で形成されているソース線は低抵抗化される。また、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明のメモリ装置に係る第1実施の形態を、図1のレイアウト図、前記図5のメモリセルの回路図および図2のダミーセルの回路図によって説明する。ここでは、一例として強誘電体メモリ装置について説明する。図1では、本発明はメモリセルのレイアウト構造に依存しないため、メモリセルのレイアウト構造の詳細は割愛し、配線は、ソース線、メインビット線およびダミービット線のみ示す。
【0019】
本発明のメモリ装置は、複数のメモリセルが1列に配列されたメモリセル列を複数列配列し、そのうちの数列毎もしくは1列毎にメモリセル列をダミーセル列とし、このダミーセル列を構成するメモリセルをダミーセルとする。すなわち、ダミーセルはメモリセルのビット線をダミービット線としたものである。そしてソース線とダミービット線とを接続させたものである。以下、具体的な実施の形態を図1、図2および図5によって説明する。
【0020】
図1に示すように、メモリセル1が複数配列されたメモリセル列3とダミーセル2が複数配列されたダミーセル列4がアレイを構成している。ここでは、一例として、メモリセル列3の2列毎に1列のダミーセル列4を配置した構成となっている。ダミーセル列4の配置はメモリセル列3の1列毎であってもよく、3列もしくはそれ以上の列毎であってもよい。また、メモリセル1は、一例として、図2に示すように、複数のメモリユニットや、各種選択用トランジスタを含む規模のものである。
【0021】
さらに、メモリセル1およびダミーセル2に共通のソース線31とダミーセル2のダミービット線33とをダミービット線コンタクト34を介して接続している。
【0022】
ここでメモリセル1を前記図5の回路図によって説明する。
【0023】
図5に示すように、メモリセル1は、メモリユニット11を備えている。このメモリユニット11は、一方の電極が共通ノード電極12に接続された複数のキャパシタ(強誘電体キャパシタ)13を有している。また各キャパシタ13の他方の電極はそれぞれ独立してプレート線14に接続されている。この構成によって、各キャパシタ13では互いに独立したデータを記憶することができる。
【0024】
上記共通ノード電極12には選択トランジスタ15を介してサブビット線16が接続されている。この選択トランジスタ15のゲート側にはスイッチングを行うユニット選択線17が接続されている。上記サブビット線16には、このサブビット線16の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路21が接続されている。
【0025】
上記センス回路21にはゲイントランジスタ22が設けられ、そのゲート側がサブビット線16に接続され、そのソース側がソース線31に接続されている。さらに、センス回路21には、書き込み選択用トランジスタ24が設けられ、そのゲート側にスイッチングを行う書き込み選択線25が接続され、その出力側にメインビット線32が接続されている。さらにゲイントランジスタ22には読み出し選択用トランジスタ26が接続され、そのゲート側にスイッチングを行う読み出し選択線27が接続され、その出力側に上記メインビット線32が接続されている。したがって、ソース線31とメインビット線32とは接続されておらず、独立した配線となっている。このように、メモリセル1は、従来技術で説明した構成と同様なものとなっている。
【0026】
次に、ダミーセルを図2の回路図によって説明する。
【0027】
図2に示すように、ダミーセル2は、前記説明したメモリセル列のうち1列毎もしくは複数列毎にメモリセルをダミーセル2としたものである。すなわち、ダミーセル2は、前記説明したメモリセル1において、センス回路21とメインビット線32との接続が解消されている。具体的には、書き込み選択用トランジスタ24とメインビット線32とを接続せず、また読み出し選択用トランジスタ26とメインビット線32とを接続しない構成となっている。そして、メインビット線32をダミービット線33とし、ダミービット線33によってソース線31を格子状に接続している。上記以外の共通ノード電極12、キャパシタ(強誘電体キャパシタ)13、プレート線14、選択トランジスタ15、サブビット線16、ユニット選択線17、ゲイントランジスタ22、書き込み選択線25、読み出し選択線27等は前記図5によって説明したメモリセルの構成と同様である。
【0028】
上記構成では、ソース線31はアクティブ領域を用いて形成されている。通常、アクティブ領域は、半導体基板にn型不純物(例えばリン、ヒ素、アンチモン等)もしくはp型不純物(例えばホウ素)を導入して拡散した拡散層で形成されている。そのため、金属配線と比較するとシート抵抗が高くなっている。そこで、上記ダミービット線33を、このソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料、例えば金属材料、金属シリサイド材料等を用いて形成する。金属材料には、一例として半導体装置の配線材料として用いられているアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、高融点金属等を用いることができる。また、金属シリサイド材料には、一例として半導体装置の配線材料として用いられているコバルトシリサイド、チタンシリサイド、タングステンシリサイド、ニッケルシリサイド等を用いることができる。これによって、ソース線31よりも低抵抗なダミービット線33でソース線31が接続されることになるから、ソース線31の抵抗は低減されることになる。
【0029】
上記第1実施の形態では、任意のピッチにてメモリセル1間にダミーセル2を設けることが可能であり、ソース線31に直交するようにダミーセル2内のダミービット線33を接続している。一方、メモリセル1内では、ソース線31とメインビット線32とは独立した配線となっている。そして、ダミービット線コンタクト34はダミービット線33とソース線31とを接続している。このような構成のメモリ装置では、読み出し動作時は、ある1つのソース線31に電流が流れるが、ソース線31はダミービット線33によって擬似的に格子状構造を有することとなり、その抵抗は著しく低下する。これより、ソース電位の変動を抑えることが可能となる。また、ダミーセル2を挿入するピッチは、狭いほどソース電位の変動が小さくなるが、面積的な増加を招く。このため、動作マージン(例えば、センスアンプの入力電圧で「0」、「1」の電位差が100mV)を確保できる最小数で挿入するのが望ましい。
【0030】
上記メモリ装置の製造方法は、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線、例えばダミービット線33を用いてソース線31を格子状に接続する工程を備えている。すなわち、メモリセルアレイを形成する際に、ダミーセル列4においてはメインビット線32とセンス回路21とを接続するコンタクト部を形成せず、ダミービット線33を形成する際にダミービット線33とソース線31とを接続するコンタクト部を形成する工程を行えばよい。コンタクト部の形成は、通常のコンタクトホールの形成およびそのコンタクトホール内を導電性材料で埋め込む工程を行えばよい。導電性材料で埋め込む場合には、コンタクトホール内にダミービット線33とは別にプラグを形成してもよく、またはコンタクトホール内にダミービット線33を形成する配線材料を埋め込んで、コンタクトホールを介してダミービット線33を直接ソース線31に接続するように形成してもよい。
【0031】
上記メモリ装置の製造方法では、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなるダミービット線33でソース線31が格子状に接続されることから、ソース線31は、見かけ上低抵抗化される。また、ソース線31の電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0032】
次に、本発明のメモリ装置に係る第2実施の形態を、図3のレイアウト図、前記図5のメモリセルの回路図および図4のダミーセルの回路図によって説明する。ここでは、一例として強誘電体メモリ装置について説明する。図3では、本発明はメモリセルのレイアウト構造に依存しないため、メモリセルのレイアウト構造の詳細は割愛し、配線は、ソース線、電極線およびダミー電極線のみ示す。
【0033】
本発明のメモリ装置は、複数のメモリセルが1列に配列されたメモリセル列を複数列配列し、そのうちの数列毎もしくは1列毎にメモリセル列をダミーセル列とし、このダミーセル列を構成するメモリセルをダミーセルとしたものである。すなわち、ダミーセルはメモリセルのサブビット線をダミー電極線としたものである。そしてソース線とダミー電極線とを接続させたものである。
【0034】
以下、具体的な実施の形態を図3、前記図5および図4によって説明する。
【0035】
図3に示すように、メモリセル1が複数配列されたメモリセル列3とダミーセル2が複数配列されたダミーセル列4がアレイを構成している。ここでは、一例として、2列のメモリセル列3毎に1列のダミーセル列4を配置した構成となっている。ダミーセル列4の配置はメモリセル列3の1列毎であってもよく、3列もしくはそれ以上の列毎であってもよい。また、メモリセル1は、一例として、前記図5に示すように、複数のメモリユニットや、各種選択用トランジスタを含む規模のものを言う。
【0036】
さらに、メモリセル1およびダミーセル2に共通のソース線31とダミーセル2のダミー電極線35とをダミー電極コンタクト36を介して接続している。
【0037】
上記メモリセル1は、前記図5によって説明したものと同様である。よって、メモリセル1についての説明は前記説明を参照していただき、ここでの説明は省略する。
【0038】
次に、ダミーセルを図4の回路図によって説明する。
【0039】
図4に示すように、ダミーセル2は、前記説明したメモリセル列のうち1列毎もしくは複数列毎にメモリセルをダミーセル2としたものである。すなわち、ダミーセル2は、前記説明したメモリセル1において、センス回路21とサブビット線16との接続が解消されている。具体的には、書き込み選択用トランジスタ24とサブビット線16とを接続せず、またゲイントランジスタ22とサブビット線16とを接続せず、さらにサブビット線16と選択トランジスタ15を介して接続されている共通ノード電極12と各キャパシタ13とを接続しない構成となっている。そして、共通ノード電極12およびサブビット線16をダミー電極線35としている。なお、選択トランジスタ15と共通ノード電極12およびサブビット線16との接続は成されていない。さらに、ソース線31を格子状に接続する配線に上記ダミー電極線35を用いている。上記以外のプレート線14、ユニット選択線17、書き込み選択線25、読み出し選択用トランジスタ26、読み出し選択線27、メインビット線32等は前記図2によって説明したメモリセルの構成と同様である。
【0040】
通常、メモリセル1内の下部電極といわれている共通ノード電極12は、メモリセル1内に1つもしくは複数存在するが、図4に示したように各メモリセル1毎に独立している。これに対し、ダミー電極線35は複数のダミーセル2を共有している。
【0041】
上記第2実施の形態では、任意のピッチにてメモリセル1間にダミーセル2を設けることが可能であり、ソース線31に直交するようにダミー電極線35を接続している。一方、メモリセル1内では、ソース線31とサブビット線16とは独立した配線となっている。そして、ダミー電極コンタクト36はダミー電極線35とソース線31とを接続するものである。このような構成のメモリ装置では、読み出し動作時は、ある1つのソース線31に電流が流れるが、図4のように、ソース線31はダミー電極線35によって擬似的に格子状構造を有することとなり、その抵抗は著しく低下する。これより、ソース電位の変動を抑えることが可能となる。また、ダミーセル2を挿入するピッチは、狭いほどソース電位の変動が小さいが、面積的な増加を招く。このため、動作マージン(例えば、センスアンプの入力電圧で「0」、「1」の電位差が100mV)を確保できる最小数で挿入するのが望ましい。
【0042】
上記メモリ装置の製造方法は、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線、例えば共通ノード電極12とサブビット線16とを連続した配線に形成してダミー電極線35とし、このダミー電極線35を用いてソース線31を格子状に接続する工程を備えている。すなわち、メモリセルアレイを形成する際に、ダミーセル列4においては、各キャパシタ13と共通ノード電極12とを接続するコンタクト部およびサブビット線16とセンス回路21とを接続するコンタクト部を形成せず、ダミー電極線35を形成する際にダミー電極線35とソース線31とを接続するコンタクト部を形成する工程を行えばよい。コンタクト部の形成は、通常のコンタクトホールの形成およびそのコンタクトホール内を導電性材料で埋め込む工程を行えばよい。導電性材料で埋め込む場合には、コンタクトホール内にダミー電極線35とは別にプラグを形成してもよく、またはコンタクトホール内にダミー電極線35を形成する配線材料を埋め込んで、コンタクトホールを介してダミー電極線35を直接ソース線31に接続するように形成してもよい。
【0043】
上記メモリ装置の製造方法では、ソース線31よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなるダミー電極線35でソース線31が格子状に接続されることから、ソース線31は、見かけ上低抵抗化される。また、ソース線31の電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0044】
次に、本発明の別のメモリ装置に係る実施の形態を以下に説明する。ここでは、一例として強誘電体メモリ装置について説明する。
【0045】
本発明のメモリ装置は、複数のメモリセルが1列に配列されたメモリセル列を複数列配列したものである。このメモリセルは、前記図2によって説明したものと同様である。ただし、本実施の形態では、ゲイントランジスタ22のソース、すなわちソース線31をサリサイド化させたものである。したがって、ソース線31自体がサリサイド化によって形成されたシリサイド層(図示せず)によって低抵抗化される。
【0046】
この構成では、前記図1、図3等によって説明したメモリ装置のように、ソース線31はダミービット線33やダミー電極線35によって格子状に形成されていないが、読み出し動作時は、ある1つのソース線31に電流が流れ、その抵抗は著しく低下する。これより、ソース線31の電位変動を抑えることが可能となるので、メモリアレイ内におけるソース線電位のばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0047】
上記ソース線31にシリサイド層を形成するには、例えば、イオン注入等の不純物ドーピング技術により半導体基板にゲイントランジスタ22のソース領域(ソース線31を含む)を不純物拡散層で形成する。その後、半導体基板の全面にシリサイド化が可能な金属層、例えば、コバルト、チタン、タングステン、ニッケル等の金属膜を形成する。なお、シリサイド化を必要としない領域は、金属膜を形成する前に、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等のシリサイド反応を起こさない材料膜で被覆しておく。その後、シリコンと金属膜とが反応してシリサイド反応を起こす温度で熱処理を行って、ソース領域上にシリサイド層を形成する。次いで、一般的に知られている除去方法により、シリサイド化しない未反応な金属膜を除去する。例えばチタンはアンモニア過水により選択的に除去でき、コバルトは硫酸過水により選択的に除去できる。このようにして、ソース領域上に選択的にシリサイド層を形成することができる。
【0048】
上記メモリ装置の製造方法では、ソース線31を形成する際にソース線31の上層にシリサイド層(図示せず)を形成することから、ソース線31は、シリサイド層によって低抵抗化される。特に、アクティブ領域(拡散層領域)で形成されているソース線は低抵抗化される。また、ソース線31の電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消され、読み出しマージンの低下が防止される。これによって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0049】
ところで、クロスポイント型の強誘電体メモリ装置には、様々な構造があるが、ゲイントランジスタを有する型であれば、どの型に対しても適用することが可能である。例えば、特願2001−305393号に記載されているようなリセット機能を有する強誘電体メモリ装置にも適用することができる。
【0050】
リセット機能としては、独立制御できるリセット線と、このリセット線をゲートとし、共通ノードおよびグランドもしくは電源を、ソースおよびドレインとしたリセットトランジスタを用いるものである。もしくは、リセット機能としては、独立制御できるリセット線と、このリセット線をゲートとし、サブビット線およびグランドもしくは電源を、ソースおよびドレインとしたリセットトランジスタを用いるものである。
【0051】
上記説明では、一例として、強誘電体メモリ装置について説明したが、本発明のメモリ装置は、強誘電体キャパシタの代わりに、通常の酸化シリコン膜や窒化シリコン膜等の絶縁膜を用いたキャパシタを備えたメモリ装置にも適用することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のメモリ装置によれば、ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線でソース線が格子状に接続されているので、ソース線を低抵抗化することができる。これによって、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきが解消でき、読み出しマージンの低下を防止することができる。よって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。またソース線をサイリサイド化したものでは、シリサイド層によってソース線を低抵抗化できる。これによっても上記同様の理由によって、ゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置の信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
【0053】
本発明のメモリ装置の製造方法によれば、ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線でソース線を格子状に接続することができるので、ソース線の低抵抗化を図ることができる。これによって、ソース線電位のメモリアレイ内におけるばらつきを解消することができるので、読み出しマージンの低下を防止することができる。よって、信頼性を大幅に向上させたゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置を製造することが可能になる。また、ソース線を形成する際にソース線の上層をサイリサイド化する工程を備えている製造方法でもソース線の低抵抗化を図ることができる。これによっても上記同様の理由によって、信頼性を大幅に向上させたゲイン回路を有するクロスポイント型のメモリ装置を製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメモリ装置に係る第1実施の形態を示すレイアウト図である。
【図2】本発明のメモリ装置に係る第1実施の形態のダミーセルの回路図である。
【図3】本発明のメモリ装置に係る第2実施の形態を示すレイアウト図である。
【図4】本発明のメモリ装置に係る第2実施の形態のダミーセルの回路図である。
【図5】従来技術におけるメモリセルの回路図である。
【符号の説明】
1…メモリセル、2…ダミーセル、3…メモリセル列、4…ダミーセル列、31…ソース線、32…メインビット線、33…ダミービット線
Claims (8)
- 複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、
前記メモリセルは、
共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、
前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、
前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、
前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、
前記センス回路の出力端に接続されたビット線と
を有するメモリ装置において、
前記ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線で前記ソース線を格子状に接続する
ことを特徴とするメモリ装置。 - 前記メモリセル列のうち1列毎もしくは複数列毎にメモリセルをダミーセルとして前記メモリセル列をダミーセル列とし、
前記ダミーセルは、前記センス回路と前記ビット線との接続を解消したものからなり、かつ前記ビット線をダミービット線とし、
前記ソース線を格子状に接続する配線に前記ダミービット線を用いた
ことを特徴とする請求項1記載のメモリ装置。 - 前記メモリセル列のうち1列毎もしくは複数列毎にメモリセルをダミーセルとして前記メモリセル列をダミーセル列とし、
前記ダミーセル列は、複数のダミーセルが配列されたものからなり、
前記ダミーセルは、前記メモリセルの共通ノード電極と前記複数のキャパシタとの接続および前記センス回路と前記サブビット線との接続を解消したものからなり、かつ前記共通ノード電極および前記サブビット線をダミー電極線とし用い、
前記ソース線を格子状に接続する配線に前記ダミー電極線を用いた
ことを特徴とする請求項1記載のメモリ装置。 - 複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、
前記メモリセルは、
共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、
前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、
前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、
前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、
前記センス回路の出力端に接続されたビット線と
を有するメモリ装置において、
前記ソース線はサイリサイド化されたものからなる
ことを特徴とするメモリ装置。 - 複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、
前記メモリセルは、
共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、
前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、
前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、
前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、
前記センス回路の出力端に接続されたビット線と
を有するメモリ装置の製造方法において、
前記ソース線よりもシート抵抗が低抵抗な材料からなる配線で前記ソース線を格子状に接続する工程
を備えたことを特徴とするメモリ装置の製造方法。 - 前記メモリセル列のうち1列毎もしくは複数列毎にメモリセルをダミーセルとして前記メモリセル列をダミーセル列とし、
前記ダミーセルでは前記センス回路と前記ビット線との接続を行わずに前記ビット線をダミービット線とし、
前記ソース線を格子状に接続する配線を前記ダミービット線で形成する
ことを特徴とする請求項5記載のメモリ装置の製造方法。 - 前記メモリセル列のうち1列毎もしくは複数列毎にメモリセルをダミーセルとして前記メモリセル列をダミーセル列とし、
前記ダミーセルは、前記メモリセルの共通ノード電極と前記複数のキャパシタとの接続および前記センス回路と前記サブビット線との接続を行わずに前記共通ノード電極および前記サブビット線を用いてダミー電極線とし、
前記ソース線を格子状に接続する配線を前記ダミー電極線で形成する
ことを特徴とする請求項5記載のメモリ装置の製造方法。 - 複数のメモリセルが配列されたメモリセル列が複数列設けられ、
前記メモリセルは、
共通ノード電極に接続された複数のキャパシタを有するメモリユニットと、
前記共通ノード電極に選択トランジスタを介して接続されるサブビット線と、
前記サブビット線に接続され、前記サブビット線の電位変動を感知して電流もしくは電圧の変化として出力端に信号を伝達するセンス回路と、
前記センス回路のゲイントランジスタに接続されたソース線と、
前記センス回路の出力端に接続されたビット線と
を有するメモリ装置の製造方法において、
前記ソース線を形成する際に前記ソース線の上層をサイリサイド化する工程
備えたことを特徴とするメモリ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002185463A JP2004031617A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | メモリ装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002185463A JP2004031617A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | メモリ装置およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004031617A true JP2004031617A (ja) | 2004-01-29 |
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JP2002185463A Pending JP2004031617A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | メモリ装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004031617A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20150194200A1 (en) * | 2014-01-03 | 2015-07-09 | Ki-Seok SUH | Resistive memory device capable of improving sensing margin of data |
US9230657B2 (en) | 2012-07-31 | 2016-01-05 | Renesas Electronics Corporation | Memory device with erase mode memory cells |
-
2002
- 2002-06-26 JP JP2002185463A patent/JP2004031617A/ja active Pending
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US9230657B2 (en) | 2012-07-31 | 2016-01-05 | Renesas Electronics Corporation | Memory device with erase mode memory cells |
US20150194200A1 (en) * | 2014-01-03 | 2015-07-09 | Ki-Seok SUH | Resistive memory device capable of improving sensing margin of data |
US9324382B2 (en) * | 2014-01-03 | 2016-04-26 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Resistive memory device capable of improving sensing margin of data |
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