JP2004031550A - 高臨界電流特性を有する超電導線材 - Google Patents
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Abstract
【課題】常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子サイズ、及び、粒子間隔を制御することにより、高臨界電流、及び、高臨界磁界を有する高性能超電導体、又は、超電導線材を作製すること。
【解決手段】量子化された磁力線を、強固にピン止めする、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体超微細粒子を、メタル・オーがニック・ケミカル・ヴェイパー・デポジション法(MOCVD法)、モレキュラー・ビーム・エピタキシ−法(MBE法)、スパッター法、溶融金属蒸着法、又は、レーザー・ビーム・アブレイション法(LA法)等を用いて、使用する最大の外部磁場の強さに対応する間隔で、超電導体界面、及び、超電導体内に作成する。
【選択図】 図1
【解決手段】量子化された磁力線を、強固にピン止めする、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体超微細粒子を、メタル・オーがニック・ケミカル・ヴェイパー・デポジション法(MOCVD法)、モレキュラー・ビーム・エピタキシ−法(MBE法)、スパッター法、溶融金属蒸着法、又は、レーザー・ビーム・アブレイション法(LA法)等を用いて、使用する最大の外部磁場の強さに対応する間隔で、超電導体界面、及び、超電導体内に作成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピン止め用常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体第2相を、適切なサイズ、及び、間隔で配置させることにより、高い磁場まで、安定に超電導特性を維持する、超電導体、及び、超電導線材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超電導線材は、製造過程で自然に導入される、点欠陥、線欠陥、結晶粒界、及び、或いは、第2相常電導粒子を、超電導体中に自然形成させることにより、磁力線をピン止めして、高臨界磁場特性を有させていた。これまで、MOCVD法で作製したYBCOの超電導特性の優れていることが、J.Appl. Phys. 69(11), (1991), 7948、及び、粉体および粉末冶金、第41巻第4号、(1994)、370頁、等に報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】必要とする磁力線密度に対応した、間隔及びサイズで、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体第2相粒子を分散させることにより、磁力線のピン止めを行い、超電導線材の超電導特性、特に、臨界電流特性及び臨界磁場特性を高めること。
【0004】
【課題を解決するための手段】
[原理]図1に示すように、量子化された磁力線が、三角形配置により、超電導体中を、貫く場合を考える。このとき、磁力線間隔aは、外部磁場Bの変化とともに、[数1]に示すように、変化する。
【0005】
【数1】
ここで、Bは、テスラ(T)で表した外部磁場、並びに、ψは、磁束量子、及び、ψ=h/2e=2.0678538×10−15Wbである。[数1]に従って計算した結果を[表1]に示す。
【0006】
【表1】
【0007】
各磁場の強さの中で、最大のピン止め力を得るのは、ピン止め粒子の間隔aが、[表1]に示した値のときである。ピン止め粒子の間隔が、[表1]よりも大きいときは、ピン止め力が弱くなる。ピン止め粒子の間隔が、[表1]よりも小さいときは、磁力線のピン止め間隔は、不規則になるが、最大のピン止め力を、ほぼ保持する。ピン止め常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子の、超電導層面内における直径d、及び、厚さtは、磁力線のピン止めに有効な寸法範囲内で、小さい方が、超電導材の断面積を大きくするため、望ましい。
【0008】
[手段] 最大外部磁場に対応する、量子化された磁力線の密度から計算される間隔で、使用温度で常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体であるピン止め粒子を、安定化材と超伝導体界面、及び、超電導体層内に形成する。これにより、各外部磁場の強さに対して、ほぼ一定の臨界電流特性が得られる。
【0009】
常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体からなるピン止め粒子の、超電導薄膜の厚さ方向の間隔bも、有効なピン止め力を得るために重要である。この厚さ方向の間隔bが、超電導薄膜面内の粒子間隔aとほぼ等しいとき、即ち、b≒aのときに、最大のピン止め力が得られる。この状態を、[図2]に示す。
【0010】
【発明の実施の形態】(1)安定化材である金属又は合金多結晶体リボンの上に、高温超電導体を、メタル・オーがニック・ケミカル・ヴェイパー・デポジション法(英語表記では、Metal Organic Chemical Vapor Deposition Method、以後、MOCVD法と略記する)、モレキュラー・ビーム・エピタキシ−法(英語表記では、Molecular Beam Epitaxy Method、以後、MBE法と略記する)、スパッタ−法、溶融金属蒸着法、レーザー・ビーム・アブレイション法(英語では、Laser Beam Abrasion Method、以後、略LA法と略記する)、或いは、その他の方法により、5〜12nmの厚さで、作成する。(2)常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体からなる、第2相粒子を、MOCVD法、MBE法、スパッタ−法、溶融金属蒸着法、LA法、或いは、その他の方法、並びに、基板温度調整、及び、或いは、熱処理により、超微細な常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体第2相粒子を、サイズ、及び、間隔を、請求項1、又は、請求項2の範囲に制御して、安定化材と超伝導体界面、及び、超電導体中に分散配置させる。(3)その上に、超電導体を、MOCVD法、MBE法、スパッタ−法、溶融金属蒸着法、LA法、或いは、その他の方法により、5〜12nmの厚さで、作成する。(4)前記の(2)と(3)の工程を、必要な回数繰り返し、所要厚さの、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体微細粒子を含む、超電導体、又は、超電導線材を作製する。(5)最後に、安定化材である金属又は合金多結晶皮膜を、MOCVD法、MBE法、スパッタ−法、溶融金属蒸着法、LA法、或いは、その他の方法により、形成する。前記(2)に記載した、基板温度調整、及び、或いは、熱処理の工程は、(5)の工程の後に、1回で行い、最終的に、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体第2相粒子を、請求項1、又は、請求項2に記載した、サイズ、及び、間隔で分散させて、超伝導体、又は、超電導線材を作製してもよい。
【0011】
【実施例】
[実施例1] (1)厚さ3mmのAg多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Ag多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)CVD法により、CeO2バッファー層薄膜を、前記Ag多結晶薄板上に、約1nmの厚さで作成した。(4)LA法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmのCuO粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、CeO2バッファー層薄膜上に作成した。(5)この上に、MOCVD法により、YBCO (YBa2Cu4O8)薄膜を厚さfが、8nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(6)LA法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmのCuO粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、YBCO薄膜上に作成した。(7)前記の(5)及び(6)の工程を150回繰り返し、希望する、厚さ約1500nmの超電導層を作成した。(8)スパッタ−法を用いて、この上を、1mm厚さのAg安定化材で覆い、酸化物超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、70Kの試験温度、30テスラの外部磁場の条件下で、34kA/mm2の特性を得た。
【0012】
[実施例2] (1)厚さ3mmのAg多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Ag多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)CVD法により、CeO2バッファー層薄膜を、前記Ag多結晶薄板上に、約1nmの厚さで作成した。(4)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmの79.6wt%Ni12wt%Fe8.4wt%Nb粒子を、間隔aが、5nm≦a≦7nmの範囲になるように、CeO2バッファー層薄膜上に作成した。(5)MOCVD法により、YBCO (YBa2Cu4O8)薄膜を厚さfが、8nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(6)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmの79.6wt%Ni12wt%Fe8.4wt%Nb粒子を、間隔aが、5nm≦a≦7nmの範囲になるように、YBCO薄膜上に作成した。(7)前記の(5)及び(6)の工程を250回繰り返し、希望する、厚さ約2500nmの超電導層を作成した。(8)その上に、スパッタ−法を用いて、1mm厚さのAg安定化材で覆い、高温酸化物超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、70Kの試験温度、30テスラの外部磁場の条件下で、48kA/mm2の特性を得た。
【0013】
[実施例3] (1)厚さ5mmのAg多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Ag多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmの78.5wt%Ni21.5wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、Ag多結晶薄板上に作成した。(4)MOCVD法により、BSCCO (Bi2Sr2Ca2Cu3O10)薄膜を厚さfが、8nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(5)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmの78.5wt%Ni21.5wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、BSCCO薄膜上に作成した。(6)前記の(4)及び(5)の工程を300回繰り返し、希望する、厚さ約3000nmの超電導層を作成した。(7)その上に、スパッタ−法を用いて、厚さ1mmのAg安定化材で覆い、酸化物超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、50Kの試験温度、25テスラの外部磁場の条件下で、41kA/mm2に向上した。
【0014】
[実施例4] (1)厚さ10mmのAg多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Ag多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)CVD法により、CeO2バッファー層薄膜を、前記Ag多結晶薄板上に、約1nmの厚さで作成した。(4)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1.5nmの9.62wt%Si5.38wt%Al85wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、CeO2バッファー層薄膜上に作成した。(5)MOCVD法により、TBCCO (TlBa2Ca2Cu3O9)薄膜を厚さfが、9nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(6)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1.5nmの9.62wt%Si5.38wt%Al85wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、TBCCO薄膜上に作成した。(7)前記の(5)及び(6)の工程を300回繰り返し、希望する、厚さ約3000nmの超電導層を作成した。(8)この上を、スパッタ−法を用いて、1mm厚さのAg安定化材で覆い、TBCCO酸化物超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、80Kの試験温度、30テスラの外部磁場の条件下で、36kA/mm2の特性を得た。
【0015】
[実施例5] (1)厚さ10mmのCu多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Cu多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)LA法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1.5nmの12wt%Al25wt%Ni63wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦8nmの範囲になるように、Cu安定化材上に作成した。(4)スパッター法により、Nb3Sn薄膜を厚さfが、9nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(5)LA法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1.5nmの12wt%Al25wt%Ni63wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦8nmの範囲になるように作成した。(6)スパッター法により、Cu安定化材を厚さgが、30nm≦g≦60nmの範囲で被覆した。(7)前記の(5)、(4)、(5)及び(6)の工程を、この順序で300回繰り返し、希望する、厚さ約20μmの超電導層を作成した。(8)この上を、スパッタ−法を用いて、1mm厚さのCu安定化材で覆い、Nb3Sn超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、4Kの試験温度、30テスラの外部磁場の条件下で、28kA/mm2の特性を得た。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、以上の実施例で説明したように、微細な常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子を、適切なサイズ及び間隔で、超電導体内、及び、超電導体と安定化材界面に、分散配置させることで、磁束線のピン止め効果を大きく向上させた。このピン止め効果の向上により、臨海電流密度を大きく上昇させることができた。
【0017】
【図面の簡単な説明】
【図1】超電導薄膜平面内の常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子の三角形配置を示す。
【図2】[図1]の側面方向から見た、超電導薄膜厚さ方向の、超電導層、及び、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子の配置構造を示す。
【符号の説明】
1:安定化材基板
2:安定化材被覆層
11:超電導層
12:絶縁体層
21:常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子
【発明の属する技術分野】本発明は、ピン止め用常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体第2相を、適切なサイズ、及び、間隔で配置させることにより、高い磁場まで、安定に超電導特性を維持する、超電導体、及び、超電導線材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超電導線材は、製造過程で自然に導入される、点欠陥、線欠陥、結晶粒界、及び、或いは、第2相常電導粒子を、超電導体中に自然形成させることにより、磁力線をピン止めして、高臨界磁場特性を有させていた。これまで、MOCVD法で作製したYBCOの超電導特性の優れていることが、J.Appl. Phys. 69(11), (1991), 7948、及び、粉体および粉末冶金、第41巻第4号、(1994)、370頁、等に報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】必要とする磁力線密度に対応した、間隔及びサイズで、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体第2相粒子を分散させることにより、磁力線のピン止めを行い、超電導線材の超電導特性、特に、臨界電流特性及び臨界磁場特性を高めること。
【0004】
【課題を解決するための手段】
[原理]図1に示すように、量子化された磁力線が、三角形配置により、超電導体中を、貫く場合を考える。このとき、磁力線間隔aは、外部磁場Bの変化とともに、[数1]に示すように、変化する。
【0005】
【数1】
ここで、Bは、テスラ(T)で表した外部磁場、並びに、ψは、磁束量子、及び、ψ=h/2e=2.0678538×10−15Wbである。[数1]に従って計算した結果を[表1]に示す。
【0006】
【表1】
【0007】
各磁場の強さの中で、最大のピン止め力を得るのは、ピン止め粒子の間隔aが、[表1]に示した値のときである。ピン止め粒子の間隔が、[表1]よりも大きいときは、ピン止め力が弱くなる。ピン止め粒子の間隔が、[表1]よりも小さいときは、磁力線のピン止め間隔は、不規則になるが、最大のピン止め力を、ほぼ保持する。ピン止め常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子の、超電導層面内における直径d、及び、厚さtは、磁力線のピン止めに有効な寸法範囲内で、小さい方が、超電導材の断面積を大きくするため、望ましい。
【0008】
[手段] 最大外部磁場に対応する、量子化された磁力線の密度から計算される間隔で、使用温度で常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体であるピン止め粒子を、安定化材と超伝導体界面、及び、超電導体層内に形成する。これにより、各外部磁場の強さに対して、ほぼ一定の臨界電流特性が得られる。
【0009】
常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体からなるピン止め粒子の、超電導薄膜の厚さ方向の間隔bも、有効なピン止め力を得るために重要である。この厚さ方向の間隔bが、超電導薄膜面内の粒子間隔aとほぼ等しいとき、即ち、b≒aのときに、最大のピン止め力が得られる。この状態を、[図2]に示す。
【0010】
【発明の実施の形態】(1)安定化材である金属又は合金多結晶体リボンの上に、高温超電導体を、メタル・オーがニック・ケミカル・ヴェイパー・デポジション法(英語表記では、Metal Organic Chemical Vapor Deposition Method、以後、MOCVD法と略記する)、モレキュラー・ビーム・エピタキシ−法(英語表記では、Molecular Beam Epitaxy Method、以後、MBE法と略記する)、スパッタ−法、溶融金属蒸着法、レーザー・ビーム・アブレイション法(英語では、Laser Beam Abrasion Method、以後、略LA法と略記する)、或いは、その他の方法により、5〜12nmの厚さで、作成する。(2)常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体からなる、第2相粒子を、MOCVD法、MBE法、スパッタ−法、溶融金属蒸着法、LA法、或いは、その他の方法、並びに、基板温度調整、及び、或いは、熱処理により、超微細な常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体第2相粒子を、サイズ、及び、間隔を、請求項1、又は、請求項2の範囲に制御して、安定化材と超伝導体界面、及び、超電導体中に分散配置させる。(3)その上に、超電導体を、MOCVD法、MBE法、スパッタ−法、溶融金属蒸着法、LA法、或いは、その他の方法により、5〜12nmの厚さで、作成する。(4)前記の(2)と(3)の工程を、必要な回数繰り返し、所要厚さの、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体微細粒子を含む、超電導体、又は、超電導線材を作製する。(5)最後に、安定化材である金属又は合金多結晶皮膜を、MOCVD法、MBE法、スパッタ−法、溶融金属蒸着法、LA法、或いは、その他の方法により、形成する。前記(2)に記載した、基板温度調整、及び、或いは、熱処理の工程は、(5)の工程の後に、1回で行い、最終的に、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体第2相粒子を、請求項1、又は、請求項2に記載した、サイズ、及び、間隔で分散させて、超伝導体、又は、超電導線材を作製してもよい。
【0011】
【実施例】
[実施例1] (1)厚さ3mmのAg多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Ag多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)CVD法により、CeO2バッファー層薄膜を、前記Ag多結晶薄板上に、約1nmの厚さで作成した。(4)LA法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmのCuO粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、CeO2バッファー層薄膜上に作成した。(5)この上に、MOCVD法により、YBCO (YBa2Cu4O8)薄膜を厚さfが、8nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(6)LA法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmのCuO粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、YBCO薄膜上に作成した。(7)前記の(5)及び(6)の工程を150回繰り返し、希望する、厚さ約1500nmの超電導層を作成した。(8)スパッタ−法を用いて、この上を、1mm厚さのAg安定化材で覆い、酸化物超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、70Kの試験温度、30テスラの外部磁場の条件下で、34kA/mm2の特性を得た。
【0012】
[実施例2] (1)厚さ3mmのAg多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Ag多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)CVD法により、CeO2バッファー層薄膜を、前記Ag多結晶薄板上に、約1nmの厚さで作成した。(4)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmの79.6wt%Ni12wt%Fe8.4wt%Nb粒子を、間隔aが、5nm≦a≦7nmの範囲になるように、CeO2バッファー層薄膜上に作成した。(5)MOCVD法により、YBCO (YBa2Cu4O8)薄膜を厚さfが、8nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(6)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmの79.6wt%Ni12wt%Fe8.4wt%Nb粒子を、間隔aが、5nm≦a≦7nmの範囲になるように、YBCO薄膜上に作成した。(7)前記の(5)及び(6)の工程を250回繰り返し、希望する、厚さ約2500nmの超電導層を作成した。(8)その上に、スパッタ−法を用いて、1mm厚さのAg安定化材で覆い、高温酸化物超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、70Kの試験温度、30テスラの外部磁場の条件下で、48kA/mm2の特性を得た。
【0013】
[実施例3] (1)厚さ5mmのAg多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Ag多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmの78.5wt%Ni21.5wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、Ag多結晶薄板上に作成した。(4)MOCVD法により、BSCCO (Bi2Sr2Ca2Cu3O10)薄膜を厚さfが、8nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(5)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1nmの78.5wt%Ni21.5wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、BSCCO薄膜上に作成した。(6)前記の(4)及び(5)の工程を300回繰り返し、希望する、厚さ約3000nmの超電導層を作成した。(7)その上に、スパッタ−法を用いて、厚さ1mmのAg安定化材で覆い、酸化物超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、50Kの試験温度、25テスラの外部磁場の条件下で、41kA/mm2に向上した。
【0014】
[実施例4] (1)厚さ10mmのAg多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Ag多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)CVD法により、CeO2バッファー層薄膜を、前記Ag多結晶薄板上に、約1nmの厚さで作成した。(4)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1.5nmの9.62wt%Si5.38wt%Al85wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、CeO2バッファー層薄膜上に作成した。(5)MOCVD法により、TBCCO (TlBa2Ca2Cu3O9)薄膜を厚さfが、9nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(6)溶融金属蒸着法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1.5nmの9.62wt%Si5.38wt%Al85wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦10nmの範囲になるように、TBCCO薄膜上に作成した。(7)前記の(5)及び(6)の工程を300回繰り返し、希望する、厚さ約3000nmの超電導層を作成した。(8)この上を、スパッタ−法を用いて、1mm厚さのAg安定化材で覆い、TBCCO酸化物超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、80Kの試験温度、30テスラの外部磁場の条件下で、36kA/mm2の特性を得た。
【0015】
[実施例5] (1)厚さ10mmのCu多結晶薄板を安定化材として使用した。(2)機械的方法により、Cu多結晶薄板の上面を平坦にした。(3)LA法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1.5nmの12wt%Al25wt%Ni63wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦8nmの範囲になるように、Cu安定化材上に作成した。(4)スパッター法により、Nb3Sn薄膜を厚さfが、9nm≦f≦11nmの範囲で作成した。(5)LA法により、直径dが、1nm≦d≦2nm、及び、厚さtが、約1.5nmの12wt%Al25wt%Ni63wt%Fe粒子を、間隔aが、7nm≦a≦8nmの範囲になるように作成した。(6)スパッター法により、Cu安定化材を厚さgが、30nm≦g≦60nmの範囲で被覆した。(7)前記の(5)、(4)、(5)及び(6)の工程を、この順序で300回繰り返し、希望する、厚さ約20μmの超電導層を作成した。(8)この上を、スパッタ−法を用いて、1mm厚さのCu安定化材で覆い、Nb3Sn超電導体線材を得た。超電導線材の特性である臨界電流密度Jcは、4Kの試験温度、30テスラの外部磁場の条件下で、28kA/mm2の特性を得た。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、以上の実施例で説明したように、微細な常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子を、適切なサイズ及び間隔で、超電導体内、及び、超電導体と安定化材界面に、分散配置させることで、磁束線のピン止め効果を大きく向上させた。このピン止め効果の向上により、臨海電流密度を大きく上昇させることができた。
【0017】
【図面の簡単な説明】
【図1】超電導薄膜平面内の常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子の三角形配置を示す。
【図2】[図1]の側面方向から見た、超電導薄膜厚さ方向の、超電導層、及び、常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子の配置構造を示す。
【符号の説明】
1:安定化材基板
2:安定化材被覆層
11:超電導層
12:絶縁体層
21:常電導体、常磁性体、又は、超常磁性体粒子
Claims (2)
- 超伝導体と安定化材の界面、及び、超電導体中に、使用温度で常電導体である、第2相粒子の直径dが、1nm≦d≦5nm、第2相粒子の厚さtが、0.5nm≦t≦5nm、超電導層面内第2相粒子間隔aが、5nm≦a≦10nm、超電導層厚さ方向第2相粒子間隔bが、5nm≦b≦10nmの範囲にはいる条件で、分散させた超電導体、及び、超電導体線材。
- 超伝導体と安定化材の界面、及び、各超電導体層間に、磁力線のピン止め力の大きい、使用温度で常磁性体、又は、超微粒子にすると、超常磁性特性が出現する、強磁性体第2相粒子を配置し、前記第2相粒子の直径dが、1nm≦d≦5nm、第2相粒子の厚さtが、0.5nm≦t≦5nm、並びに、第2相粒子間隔aが、5nm≦a≦10nm、超電導層厚さ方向間隔bが、5nm≦b≦10nmの範囲にはいる条件の、超電導体、及び、超電導線材。
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JP2002184119A JP2004031550A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | 高臨界電流特性を有する超電導線材 |
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---|---|---|---|---|
JP2009104813A (ja) * | 2007-10-19 | 2009-05-14 | Kagoshima Univ | 超伝導材 |
KR100922371B1 (ko) | 2008-01-03 | 2009-10-19 | 한국기계연구원 | 초전도 박막 및 그 제조방법 |
JP2010535414A (ja) * | 2007-08-01 | 2010-11-18 | ヨン ジン キム | 増大された高磁場特性を有する超電導体、それを製造する方法、及びそれを含むmri装置 |
JP2021138568A (ja) * | 2020-03-04 | 2021-09-16 | 国立大学法人東海国立大学機構 | 薄膜の製造方法及び薄膜 |
-
2002
- 2002-06-25 JP JP2002184119A patent/JP2004031550A/ja active Pending
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