JP2004031352A - 高表面積触媒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池用触媒の表面積を増大させる方法の提供。
【解決手段】触媒材料103からなる不規則な形状の突出要素が、フラッグ106としてセラミック電解質101に沿って形成される。フラッグ106は、フォトレジストを除去した後に残存する触媒材料103であってよい。フラッグ106は、セラミック電解質101の平面積を増大させることなく、燃料電池に必要な触媒反応に利用可能な表面積を好都合に増大させる。
【選択図】 図5
【解決手段】触媒材料103からなる不規則な形状の突出要素が、フラッグ106としてセラミック電解質101に沿って形成される。フラッグ106は、フォトレジストを除去した後に残存する触媒材料103であってよい。フラッグ106は、セラミック電解質101の平面積を増大させることなく、燃料電池に必要な触媒反応に利用可能な表面積を好都合に増大させる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用電極の分野に関する。より詳細には、本発明は、電極の表面に高表面積の触媒を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
過去100年間にわたり、エネルギーに対する需要は指数関数的に増大してきた。エネルギーに対する需要の高まりにつれ、多くの異なるエネルギー源が検討され、開発されてきた。これまでの主なエネルギー源の1つは炭化水素の燃焼であり、それは今でもそうである。しかしながら、炭化水素の燃焼は通常、不完全燃焼及び不燃物をもたらし、これらは様々な量のスモッグ及び他の汚染物質の原因となる。
【0003】
炭化水素の燃焼によって汚染物質が生成される結果として、近年、より清浄なエネルギー源に対する要望が増大してきた。より清浄なエネルギー源に対する関心が高まるにしたがい、燃料電池がより一般的となり、またより高性能になってきた。燃料電池に対する研究開発は、燃料電池が早晩、都市用に大量の電気を発生させるガスタービンや、自動車に動力を供給する内燃機関や、大小様々なエレクトロニクスを作動させるバッテリなどと競合するようになると、多くの人が予想するようになるまで続けられてきた。
【0004】
燃料電池は、水素及び酸素を電気及び熱へと、電気化学的にエネルギー変換する。燃料電池はバッテリに類似しているが、電力を供給する間に「再充電」可能である。
【0005】
燃料電池は、モーター、光源、又は種々の電気装置に電力を供給するために使用できるDC(直流)電圧を供給する。燃料電池には幾つかの異なる種類があり、それらは各々、異なる化学的性質を利用する。燃料電池は通常、使用される電解質の種類によって分類される。燃料電池の種類は概して、5つのグループ、すなわちプロトン交換膜(PEM)燃料電池、アルカリ燃料電池(AFC)、リン酸型燃料電池(PAFC)、固体酸化物型燃料電池(SOFC)、及び溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)のうちの1つに類別される。
【0006】
一般に燃料電池は、以下の基本要素を含む。すなわち、負極、正極、電解質、及び膜又は基材構造上に配置される触媒である。高効率/高性能の燃料電池に重要な構造的属性の1つは、触媒反応を促進するのに利用可能な電極の表面積である。元素の組成は、上述した種々の燃料電池の各々で、異なる場合がある。
【0007】
負極は、燃料電池の負の極であり、水素分子が水素イオンに変わる際に放出される電子を伝導することにより、電子が外部回路で電流として使用することができるようにする。負極は、触媒の表面にわたって可能な限り均一に水素ガスを分散させることができる必要がある。
【0008】
正極は、燃料電池の正の極であり、同様にして、酸素(通常は空気)を触媒の表面に均一に分配するように設計される。また正極は、電子を外部回路から触媒に戻すように伝導し、そこで電子は、水素イオン及び酸素と再結合することにより水を形成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
単位体積当りの表面積が増大すると、同程度の電力を提供しながらも、燃料電池構造の大きさを低減させることができる。在来の平板型電極は、基本的な2次元の表面積のみを提供し、触媒はその上に堆積されうる。したがって、所要量の電力を生成するために、従来の燃料電池は、多くの場合大型で、扱い難いものとならざるを得なかった。
【0010】
触媒は通常、最大量の表面積を燃料源に露出する場合に、最も費用効率がよい。また、利用可能な表面積は、装置の起動に影響を与える可能性もある。利用可能な表面積を最大化することにより、電極は、殆どの燃料電池反応に必要な高温へと、より迅速に到達することができる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、特に、燃料電池用電極に、触媒材料を露出させる自立要素を形成することにより、燃料電池用触媒の表面積を増大させる方法を提供する。
【0012】
本発明の上述した特徴及び態様、並びに他の特徴及び態様は、以下の詳細な説明を理解し、図面を参照することによってより明らかとなろう。
【0013】
図面を通して同一の参照番号は、必ずしも同一ではないが、類似している要素を示す。
【0014】
本発明に対しては、種々の修正変更を行うことができ、また代替形態も可能であるが、その特定の実施形態の幾つかを、図面に例示的に示し、以下で詳細に説明する。しかしながら、以下での特定の実施形態の説明は、開示された特定の形態に本発明を限定することを意図したものではないことが理解されねばならない。むしろ、特許請求の範囲によって規定されるような発明の思想及び範囲内にある、すべての変更態様、均等物及び代替態様を包含することが意図されている。
【0015】
【発明の実施の形態】
1つの実施形態において本発明は、燃料電池で使用する電極の表面に高表面積触媒を製造する方法を提供する。より詳細には、本発明の原理による方法は、電解質の表面に突出した触媒要素を生成することにより、触媒の表面積を増大させ、それにより触媒反応の効率向上をもたらす。
【0016】
製造される高表面積触媒により、燃料電池は、電極の寸法を低減しながらも、負極又は正極の触媒表面積を最大化して、所望のレベルの電力発生を維持することができる。さらに、突出している触媒の部分は、熱伝導によってより迅速に加熱される傾向があり、燃料電池起動性能が向上する。
【0017】
本発明は、種々の型式の燃料電池で利用することができる。たとえば、プロトン交換膜燃料電池、固体酸化物型燃料電池、リン酸型燃料電池、及びこれらの燃料電池の他の変形例は、本発明の技術からの利益を享受することができる。以下では、本発明に特に関連する可能性のある、これら燃料電池の簡単な説明を記載する。
PEM燃料電池
PEM燃料電池は、目下、最も有望な携帯型燃料電池テクノロジーの1つであると考えられており、全ての燃料電池の中で最も単純な反応の1つを使用する。図1を参照すると、PEM燃料電池は一般に、4つの基本要素、すなわち、負極20と、正極22と、電解質24と、電解質24の両側に配置された触媒26とを含む。本発明のこの例示的な実施形態では、電解質24はPEMである。しかしながら、本発明の他の実施形態では、電解質は代替的に、炭酸塩、メタノールの希釈水溶液又は硬質のセラミック電解質とすることができる。
【0018】
負極20は、燃料電池の負の極であり、水素分子から放出される電子を伝導することにより、外部回路21において電子を電流として使用することができるようにする。触媒26の表面にわたって可能な限り均一に水素ガスが分散するように、負極20には溝28がエッチングされている。水素分子は、電子を放出することにより水素イオンとなる。
【0019】
正極22は、燃料電池の正の極であり、酸素(通常は空気)を触媒26の表面に均一に分配するように、溝30がエッチングされている。また正極22は、電子を外部回路21から触媒26に戻すように伝導し、そこで電子は水素イオン及び酸素と再結合して水を形成する。理想状態では、水はPEM燃料電池の唯一の副生物である。
【0020】
電解質は、プロトン交換膜(PEM)24である。PEM24は、正に帯電したイオンのみを伝導する、特別に処理された多孔性材料である。PEM24は電子の通過を阻止する。
【0021】
触媒26は、一般に、カーボン紙又は布の上に薄く被覆された白金粒子である。触媒26は通常、水素又は酸素に露出することができる白金の表面積を増大させるために、粗く多孔性である。しかしながら、触媒の寸法を増大させることなく、触媒表面積をさらに増大させることが望ましい。触媒26は、酸素及び水素の反応を促進する。
【0022】
実際の燃料電池では、PEM24は負極20と正極22の間に挟まれる。
【0023】
この燃料電池の動作は、以下のように概略的に説明することができる。加圧された水素ガス(H2)が、燃料電池の負極20側に入る。H2分子は白金触媒26と接触すると、2つのH+イオンと2つの電子(e−)に分裂する。電子は負極20内を伝導し、外部回路21を通って移動し、燃料電池の正極側22に戻る。外部回路は、有用な仕事(モータの回転や電球23の発光など)のために電力を供給しうる。
【0024】
その間、燃料電池の正極22側では、酸素ガス(O2)が触媒26を強制的に通過させられる。幾つかのPEM燃料電池システムでは、O2源は空気であってよい。O2は、触媒26を強制的に通過させられる際、各々が強い負電荷を有する2つの酸素原子を形成する。この負電荷は、PEM24を介して2つのH+イオンを引きつけ、それらはそこで、1つの酸素原子と外部回路からの電子のうちの2つとの結合を通じ、水分子(H2O)を形成する。
【0025】
今説明したPEM燃料電池反応は、約0.7Vしか生成しない。したがって電圧をより有用なレベルに上昇させるためには、多くの場合、多数の別個の燃料電池を結合して、燃料電池スタックを形成する。
【0026】
PEM燃料電池は一般に、相当に低い温度(約80℃/176°F)で動作する。このことは、ウォームアップを迅速に行って温度上昇させ、また安価な収容構造に収容することを可能にする。なぜなら、一般に電気の生成に随伴する高温に耐えることが可能な、いかなる特別な材料も必要としないためである。
固体酸化物型燃料電池
固体酸化物型燃料電池(SOFC)は、液体の代りに硬質のセラミック電解質を使用し、1000℃(約1800°F)までの温度で動作する。酸化ジルコニウムと酸化イットリウムとの固溶体が結晶格子電解質を形成する。また、電解質として他の酸化物の組み合わせも使用されてきた。当業者は、本発明とともに使用するために、種々の電極及び電解質材料を利用可能であることを認識するであろう。たとえば、SmやGdでドープされたCeO2又はイットリアで安定化されたジルコニア(YSZ、たとえば8モル%)等の立方晶ホタル石構造、La0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.2O3等のドープされたペロブスカイト酸化物、BaZrO3、SrCeO3、及びBaCeO3等のプロトン導電性ペロブスカイト、並びにその他のプロトン交換セラミックスなどである。
【0027】
金属製の正極及び負極、たとえば銀やニッケルを、上述した電解質とともに使用してよい。金属材料に加えて、Ni−YSZ、Cu−YSZ(触媒−電解質)等のサーメット、あるいはNi又はCuと修飾ドープされた酸化セリウム(SDC、たとえばCe0.8Sm0.2O1.9、Ce0.9Gd0.1O1.9)を、負極として使用してよい。例示的な正極は、限定されるものではないが、Sm0.5Sr0.5CoO3、Ba0.8La0.2CoO3、及びGd0.5Sr0.5CoO3等のドープされたペロブスカイトを含んでよい。またこれらのペロブスカイトのB位置(以前Co原子によって占有されていた)に、たとえばFe又はMnをドープしてもよい。
【0028】
電解質、正極、及び負極は、多孔性であっても緻密性であってもよい。本明細書で使用する場合、緻密性材料は、その理論上の密度の少なくとも80%を有する。固体電解質は両面が、特殊な多孔性電極材料で被覆される。しかしながら、現在のSOFC電極は、効率を向上させるために、電極の表面積を最大化しない。
【0029】
高い動作温度で、負の酸素イオンは結晶格子内を移動する。水素を含む燃料ガスが負極上を通過する時、負に帯電した酸素イオンの流れが電解質を通って移動し、燃料を酸化する。酸素は正極において、通常は空気から供給される。負極において生成される電子は、回路を完結させ電力を供給しながら、外部負荷を通って正極まで移動する。SOFCの電力発生効率は、約60%までの範囲とすることができる。
【0030】
1つの構成では、SOFCは、円筒の配列から構成される。他の変形には、より一般的なディスクのスタックが含まれる。
リン酸型燃料電池
リン酸型燃料電池(PAFC)は、およそ150から200℃(約300から400°F)の温度で動作する。名前が示唆するように、PAFCは、電解質としてリン酸を使用する。正に帯電した水素イオンは、電解質を通って負極から正極に移動する。負極で生成された電子は外部回路内を移動し、正極に戻るまでの間に電力を提供する。そこでは、電子、水素イオン及び酸素が水を形成し、それが電池から排出される。電極における白金触媒が、反応を促進する。
本発明の好ましい実施形態及び代替実施形態の説明
次に図2を参照すると、本発明の1つの実施形態による基材と犠牲材料の断面図が示されている。基材は、その表面上に追加の材料の堆積を可能にするいかなる材料であってもよい。本発明は、典型的にはセラミック電解質基材を使用する固体酸化物型燃料電池に特に有用となる可能性があるため、セラミック電解質101が基材の好ましい実施形態である。セラミック電解質101については、上述したSOFCの記述のところで十分に説明している。
【0031】
犠牲材料は、セラミック電解質101の表面にわたってパターニング(パターン形成)が可能な、いかなる材料であってもよい。図2の実施形態によれば、犠牲材料はフォトレジスト100である。代替的に、犠牲材料は、容易にパターニング可能ないかなる材料であってもよい。
【0032】
かくして図2に示すように、フォトレジスト100の層をセラミック電解質101上に堆積する。後述するように、フォトレジスト100は、セラミック電解質101上の触媒突出部の生成を容易にするようにパターニングしてよく、それによって触媒表面積が増大される。
【0033】
図3は、セラミック電解質101と、フォトレジスト100内に形成されたパターン102を示す。このパターンは、好ましくは、フォトレジスト100を電磁放射線、たとえば紫外線に選択的に露光し、その後露光部分又は未露光部分のいずれかを溶剤で選択的に除去することにより形成される。
【0034】
1つの実施形態では、フォトレジスト100は、所望のパターンに従って紫外線に対して選択的に露出させてよい。紫外線への露出により、フォトレジスト100の露光部分は化学的に変化する。次いでセラミック電解質101とフォトレジスト100を、露光部分も未露光部分もともに、露光部分のみを溶解する溶剤に浸漬することができる。それによってセラミック電解質101と未露光フォトレジスト100とが残る(ポジティブフォトレジストプロセスの場合)。そして、未露光フォトレジスト100には、所望のパターンが形成される。
【0035】
次に図4を参照すると、高表面積触媒を生成するプロセスにおける他のステップが示されている。図4は、フォトレジスト100と、セラミック電解質101と、フォトレジスト100内のパターン102とを示す。パターニングされたフォトレジスト100とセラミック電解質101の表面にわたって、触媒フィルムの層103を堆積する。触媒103は、銀、銅、ニッケル、貴金属、セラミック金属、又は燃料電池における反応性要素の反応を促進することができる他のいかなる材料であってもよい。触媒103は、限定されるものではないが、薄膜蒸着、スパッタリング、化学気相成長、又は当業者には既知であり得る他の方法を含む、多数の方法のいずれで堆積してもよい。
【0036】
セラミック電解質101とフォトレジスト100に触媒103を堆積した後、図4に示す要素は溶剤、好ましくは攪拌された溶剤液に浸漬される。この溶剤液は、たとえばアセトンを含んでもよい。この実施形態では、フォトレジスト100のみが溶液に可溶である。堆積された触媒フィルム103は好ましくは多孔性であるが、その程度は、溶剤液を通過させて残っているフォトレジスト100を溶解させるのに十分な程度である。この溶剤液は通常、上述したようにフォトレジスト100をパターニングするために使用する溶液とは異なる。この溶剤液は好ましくは、フォトレジスト100を溶解につれて膨張させる。フォトレジスト100はこのプロセスにおいて除去され、また恐らくは同様に、フォトレジスト100と触媒103の間の界面にある触媒103の一部も除去される。大抵の溶剤では、これらの異なる要素は約2分を越えない時間にわたって浸漬される。異なるプロセスにおいては、これらの幾つかの異なる要素を約1分を越えない時間にわたって浸漬することにより、同様の結果を得ることができる。このことは、現在のマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)集積回路(IC)や他のリフトオフプロセスなど、より長い時間を要する可能性があり、またいかなる突出要素も残さないことが所望の最終結果であるものとは対照的である。
【0037】
加えて、フォトレジスト100は攪拌された浴の液体を吸収するにしたがって膨張するため、触媒103材料が破壊、破砕されることが可能であり、それにより図5に示すように、多数の突出した要素が残される。これらの「突出要素」は、自立形と否とを問わず、セラミック電解質101の表面から突出する、触媒103のどのような構造であってもよい。
【0038】
次いで、残存している要素を洗浄し、乾燥させる。基材と残存要素を洗浄することは、好ましくは、たとえばイソプロピルアルコールを用いて行う。乾燥ステップは、たとえば残存要素を風乾させることによって行ってよい。
【0039】
本実施形態では、不規則な形状の突出要素を、フラッグ(旗)106として示す。フラッグ106は、図示するようにセラミック電解質101に沿って間隔を空けて配置してもよく、又は他の構成でもよい。フラッグ106は、セラミック電解質101とフォトレジスト100上に堆積された触媒103の残存材料であってよい。さらにフラッグ106は、セラミック電解質101の平面積を増大させることなく、燃料電池に必要な触媒反応に利用可能な表面積を好都合に増大させる。幾つかの実施形態では、フラッグ106は触媒103の表面積を、少なくとも約5%又は10%増大させうる。幾つかの実施形態では、フラッグ106により、表面積は少なくとも約15%、20%、又はそれより多く増大した。
【0040】
図5に示すフラッグ106はMEMS及びIC産業では望ましくない。そのため従来のリフトオフプロセスによれば、フラッグを除去するのに十分な時間にわたって製品を溶剤浴に浸漬したままとすることにより、残存は阻止される。しかしながら、燃料電池用電極についての本実施形態によれば、フラッグ106は望ましく、本明細書で説明する方法によって促進される。
【0041】
フラッグ106は、たとえば堆積した触媒103の厚みの50倍までの測定高さに達してもよい。フラッグは好ましくは、堆積した触媒103の厚みの少なくとも2倍の高さ(長さ)を有する。フラッグの高さは、場合によっては約10μmに近くてよく、最近の実験では、平均高さは約5μmであった。しかしながら、攪拌浴に浸漬されている間に、本発明によって生成されたフラッグ106を撓ませるか又は倒して、それらをセラミック電解質101に対してほぼ平行、又は平行とすることができる。かくして、フォトレジスト100が溶解するにしたがって経由する膨張プロセスの故に、フラッグ106は種々の形状で、また異なる角度で配置されうる。
【0042】
フラッグ、即ち突出構造は、好ましくは長さが1から10μmである。実施形態によっては、フラッグ又は突出構造は、長さが3から8μmである。他の実施形態では、フラッグ又は突出構造は、長さが5から7μmである。
【0043】
当業者には理解されるように、セラミック電解質101及びフォトレジスト100(図4)上に生成されるパターン102により、触媒103の表面積は、触媒103がセラミック電解質101の表面に直接堆積されるとした場合の表面積より増大する。したがって、触媒103のより多くの表面積が反応物質に提供されるため、触媒103は、燃料電池の化学反応を促進するについてより高効率となる。
【0044】
次に図6を参照すると、本発明による他の実施形態が示されている。図6の実施形態は、図5に示すものと同様の要素を含んでよい。さらに図6は、上述したものと同様又は同一の方法によって、セラミック電解質101の両面に生成された触媒材料を露出させるフラッグ106、106aがある実施形態を示す。フラッグ106、106aがセラミック電解質101の両面にあることにより、触媒103の利用可能な表面積がさらに増大し、それによって目標とする燃料電池内で生ずる反応が促進される。
【0045】
図7は、図5及び図6の高表面積触媒を製造することができる1つの方法を示すフローチャートである。留意すべき重要点は、このプロセスをこれまでの、又は将来の電極触媒設計に組み込むことにより、電極の形状や寸法を変更することなく、効率をさらに向上させうるということである。このプロセスは、犠牲材料を基材表面上に堆積すること(200)で開始してよい。「堆積する」という用語は、上述したように、露出された表面に材料を付着させるいかなる方法を意味してもよい。
【0046】
次いで基材とは無関係に、犠牲材料をパターニングしてよい(201)。パターニングは、上述したように、犠牲材料をあるパターンで紫外線に露出し、基材及び犠牲材料を溶剤浴に浸漬することによって行うことができる。
【0047】
次いで図4に示すように、基材及び残存犠牲材料の上に、触媒を堆積してよい(202)。触媒は、銀、銅、ニッケル、貴金属、セラミック金属、又は燃料電池の反応性要素の反応を促進する他のいかなる材料を含んでもよい。
【0048】
このプロセスは、基材及び堆積された要素を攪拌された溶剤浴に配置することによって継続される(203)。攪拌は、超音波により、又は機械的に、或いは溶剤と可溶性材料との相互作用を促進する他の手段によって行うことができる。攪拌の好ましい方法は超音波であるが、これはこれまで、種々の周波数で犠牲材料を有効にリフトオフするために使用されてきている。しかしながら、実施形態によっては、触媒、犠牲材料、及び基材を、攪拌なしに溶剤浴に浸漬してもよいことが理解されよう。所望の材料はそのままで、犠牲材料を溶解することが知られている、いかなる溶剤を使用してもよい。
【0049】
ボックス(204)によって示すようにして、種々の要素が攪拌浴中の溶剤に露出されると、犠牲材料が溶解する。しかして、触媒層に隣接する犠牲材料が膨張し、その後溶解するに伴って、犠牲材料上に堆積された触媒からフラッグが形成される(204)。選択した犠牲材料は除去するが所望の要素は除去しない、いかなる適切な溶剤も好適である。
【0050】
浴から電極を除去した後、堆積された触媒材料から形成された突出要素又はフラッグが残存しうる(205)。図5の例は、残存する触媒から形成された突出触媒構造106(図5)のある種類をより明確に示す。
【0051】
溶剤浴からの電極の取り出しに続き、残存する構造を洗浄することができる(206)。洗浄処理により、溶剤浴からの残留材料が、基材及び突出触媒構造から流し落とされる。この洗浄又はすすぎ処理は、たとえばイソプロピルアルコールを用いて行ってよい。
【0052】
本発明の方法は、乾燥ステップ(207)、たとえば空気乾燥に進んでよい。乾燥ステップ(207)により、基材及び触媒上に残存する液体が蒸発され、突出触媒構造はさらに固化される。
【0053】
また、図7のフローチャートに示すプロセスを使用して、図6に示す電極を製造してもよい。唯一の相違は、図7に関して示し説明したステップを基材の両面において行うことにより、基材の両面に突出触媒構造106、106a(図6)を形成するということである。
【0054】
以上の説明は、本発明を例示し説明するためのみに提供したものである。それは、網羅的であることや、又は本発明を開示した何れかの特定の形態に限定することを意図していない。上記教示に鑑みて、多くの変更及び変形が可能である。
【0055】
例示した実施形態は、本発明の原理とその実際の適用を最もよく説明するように選択し、記述している。以上の説明は、企図した特定の使用に適するよう、当業者が本発明を種々の実施形態でもって、また種々の変更を加えて、最もよく利用することができることを意図している。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定されることが意図されている。
【0056】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、特に、燃料電池用電極に触媒材料を露出させる自立要素を形成することにより、燃料電池用触媒の表面積を増大させる方法が提供される。これによって単位体積当りの触媒表面積を電極の形状寸法に対する変更なしに増大させることが可能になり、従って同程度の電力を提供する場合、燃料電池構造の大きさを低減させることができる。また触媒の費用効率も向上でき、電極を燃料電池反応に必要な高温へとより迅速に加熱することができる。かくして燃料電池の起動にも好ましい影響を与えることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のPEM燃料電池装置の分解斜視図である。
【図2】電極生成プロセスにおけるベース層たる基材及び堆積された犠牲材料の断面図である。
【図3】本発明の実施形態による電極生成プロセスにおける、パターニングされた犠牲材料及びベース層たる基材の断面図である。
【図4】本発明の実施形態による電極生成プロセスにおける、パターニングされた犠牲材料及びベース層たる基材の上に堆積された触媒の断面斜視図である。
【図5】本発明の実施形態による電極製造プロセスにおける、ベース層たる基材上の突出触媒構造の断面斜視図である。
【図6】本発明の実施形態による電極製造プロセスにおける、ベース層たる基材の両面の突出触媒構造の断面斜視図である。
【図7】本発明の実施形態による、図5及び図6に示すシステムを生成する方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 フォトレジスト
101 セラミック電解質
102 パターン
103 触媒
106、106a フラッグ
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用電極の分野に関する。より詳細には、本発明は、電極の表面に高表面積の触媒を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
過去100年間にわたり、エネルギーに対する需要は指数関数的に増大してきた。エネルギーに対する需要の高まりにつれ、多くの異なるエネルギー源が検討され、開発されてきた。これまでの主なエネルギー源の1つは炭化水素の燃焼であり、それは今でもそうである。しかしながら、炭化水素の燃焼は通常、不完全燃焼及び不燃物をもたらし、これらは様々な量のスモッグ及び他の汚染物質の原因となる。
【0003】
炭化水素の燃焼によって汚染物質が生成される結果として、近年、より清浄なエネルギー源に対する要望が増大してきた。より清浄なエネルギー源に対する関心が高まるにしたがい、燃料電池がより一般的となり、またより高性能になってきた。燃料電池に対する研究開発は、燃料電池が早晩、都市用に大量の電気を発生させるガスタービンや、自動車に動力を供給する内燃機関や、大小様々なエレクトロニクスを作動させるバッテリなどと競合するようになると、多くの人が予想するようになるまで続けられてきた。
【0004】
燃料電池は、水素及び酸素を電気及び熱へと、電気化学的にエネルギー変換する。燃料電池はバッテリに類似しているが、電力を供給する間に「再充電」可能である。
【0005】
燃料電池は、モーター、光源、又は種々の電気装置に電力を供給するために使用できるDC(直流)電圧を供給する。燃料電池には幾つかの異なる種類があり、それらは各々、異なる化学的性質を利用する。燃料電池は通常、使用される電解質の種類によって分類される。燃料電池の種類は概して、5つのグループ、すなわちプロトン交換膜(PEM)燃料電池、アルカリ燃料電池(AFC)、リン酸型燃料電池(PAFC)、固体酸化物型燃料電池(SOFC)、及び溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)のうちの1つに類別される。
【0006】
一般に燃料電池は、以下の基本要素を含む。すなわち、負極、正極、電解質、及び膜又は基材構造上に配置される触媒である。高効率/高性能の燃料電池に重要な構造的属性の1つは、触媒反応を促進するのに利用可能な電極の表面積である。元素の組成は、上述した種々の燃料電池の各々で、異なる場合がある。
【0007】
負極は、燃料電池の負の極であり、水素分子が水素イオンに変わる際に放出される電子を伝導することにより、電子が外部回路で電流として使用することができるようにする。負極は、触媒の表面にわたって可能な限り均一に水素ガスを分散させることができる必要がある。
【0008】
正極は、燃料電池の正の極であり、同様にして、酸素(通常は空気)を触媒の表面に均一に分配するように設計される。また正極は、電子を外部回路から触媒に戻すように伝導し、そこで電子は、水素イオン及び酸素と再結合することにより水を形成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
単位体積当りの表面積が増大すると、同程度の電力を提供しながらも、燃料電池構造の大きさを低減させることができる。在来の平板型電極は、基本的な2次元の表面積のみを提供し、触媒はその上に堆積されうる。したがって、所要量の電力を生成するために、従来の燃料電池は、多くの場合大型で、扱い難いものとならざるを得なかった。
【0010】
触媒は通常、最大量の表面積を燃料源に露出する場合に、最も費用効率がよい。また、利用可能な表面積は、装置の起動に影響を与える可能性もある。利用可能な表面積を最大化することにより、電極は、殆どの燃料電池反応に必要な高温へと、より迅速に到達することができる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、特に、燃料電池用電極に、触媒材料を露出させる自立要素を形成することにより、燃料電池用触媒の表面積を増大させる方法を提供する。
【0012】
本発明の上述した特徴及び態様、並びに他の特徴及び態様は、以下の詳細な説明を理解し、図面を参照することによってより明らかとなろう。
【0013】
図面を通して同一の参照番号は、必ずしも同一ではないが、類似している要素を示す。
【0014】
本発明に対しては、種々の修正変更を行うことができ、また代替形態も可能であるが、その特定の実施形態の幾つかを、図面に例示的に示し、以下で詳細に説明する。しかしながら、以下での特定の実施形態の説明は、開示された特定の形態に本発明を限定することを意図したものではないことが理解されねばならない。むしろ、特許請求の範囲によって規定されるような発明の思想及び範囲内にある、すべての変更態様、均等物及び代替態様を包含することが意図されている。
【0015】
【発明の実施の形態】
1つの実施形態において本発明は、燃料電池で使用する電極の表面に高表面積触媒を製造する方法を提供する。より詳細には、本発明の原理による方法は、電解質の表面に突出した触媒要素を生成することにより、触媒の表面積を増大させ、それにより触媒反応の効率向上をもたらす。
【0016】
製造される高表面積触媒により、燃料電池は、電極の寸法を低減しながらも、負極又は正極の触媒表面積を最大化して、所望のレベルの電力発生を維持することができる。さらに、突出している触媒の部分は、熱伝導によってより迅速に加熱される傾向があり、燃料電池起動性能が向上する。
【0017】
本発明は、種々の型式の燃料電池で利用することができる。たとえば、プロトン交換膜燃料電池、固体酸化物型燃料電池、リン酸型燃料電池、及びこれらの燃料電池の他の変形例は、本発明の技術からの利益を享受することができる。以下では、本発明に特に関連する可能性のある、これら燃料電池の簡単な説明を記載する。
PEM燃料電池
PEM燃料電池は、目下、最も有望な携帯型燃料電池テクノロジーの1つであると考えられており、全ての燃料電池の中で最も単純な反応の1つを使用する。図1を参照すると、PEM燃料電池は一般に、4つの基本要素、すなわち、負極20と、正極22と、電解質24と、電解質24の両側に配置された触媒26とを含む。本発明のこの例示的な実施形態では、電解質24はPEMである。しかしながら、本発明の他の実施形態では、電解質は代替的に、炭酸塩、メタノールの希釈水溶液又は硬質のセラミック電解質とすることができる。
【0018】
負極20は、燃料電池の負の極であり、水素分子から放出される電子を伝導することにより、外部回路21において電子を電流として使用することができるようにする。触媒26の表面にわたって可能な限り均一に水素ガスが分散するように、負極20には溝28がエッチングされている。水素分子は、電子を放出することにより水素イオンとなる。
【0019】
正極22は、燃料電池の正の極であり、酸素(通常は空気)を触媒26の表面に均一に分配するように、溝30がエッチングされている。また正極22は、電子を外部回路21から触媒26に戻すように伝導し、そこで電子は水素イオン及び酸素と再結合して水を形成する。理想状態では、水はPEM燃料電池の唯一の副生物である。
【0020】
電解質は、プロトン交換膜(PEM)24である。PEM24は、正に帯電したイオンのみを伝導する、特別に処理された多孔性材料である。PEM24は電子の通過を阻止する。
【0021】
触媒26は、一般に、カーボン紙又は布の上に薄く被覆された白金粒子である。触媒26は通常、水素又は酸素に露出することができる白金の表面積を増大させるために、粗く多孔性である。しかしながら、触媒の寸法を増大させることなく、触媒表面積をさらに増大させることが望ましい。触媒26は、酸素及び水素の反応を促進する。
【0022】
実際の燃料電池では、PEM24は負極20と正極22の間に挟まれる。
【0023】
この燃料電池の動作は、以下のように概略的に説明することができる。加圧された水素ガス(H2)が、燃料電池の負極20側に入る。H2分子は白金触媒26と接触すると、2つのH+イオンと2つの電子(e−)に分裂する。電子は負極20内を伝導し、外部回路21を通って移動し、燃料電池の正極側22に戻る。外部回路は、有用な仕事(モータの回転や電球23の発光など)のために電力を供給しうる。
【0024】
その間、燃料電池の正極22側では、酸素ガス(O2)が触媒26を強制的に通過させられる。幾つかのPEM燃料電池システムでは、O2源は空気であってよい。O2は、触媒26を強制的に通過させられる際、各々が強い負電荷を有する2つの酸素原子を形成する。この負電荷は、PEM24を介して2つのH+イオンを引きつけ、それらはそこで、1つの酸素原子と外部回路からの電子のうちの2つとの結合を通じ、水分子(H2O)を形成する。
【0025】
今説明したPEM燃料電池反応は、約0.7Vしか生成しない。したがって電圧をより有用なレベルに上昇させるためには、多くの場合、多数の別個の燃料電池を結合して、燃料電池スタックを形成する。
【0026】
PEM燃料電池は一般に、相当に低い温度(約80℃/176°F)で動作する。このことは、ウォームアップを迅速に行って温度上昇させ、また安価な収容構造に収容することを可能にする。なぜなら、一般に電気の生成に随伴する高温に耐えることが可能な、いかなる特別な材料も必要としないためである。
固体酸化物型燃料電池
固体酸化物型燃料電池(SOFC)は、液体の代りに硬質のセラミック電解質を使用し、1000℃(約1800°F)までの温度で動作する。酸化ジルコニウムと酸化イットリウムとの固溶体が結晶格子電解質を形成する。また、電解質として他の酸化物の組み合わせも使用されてきた。当業者は、本発明とともに使用するために、種々の電極及び電解質材料を利用可能であることを認識するであろう。たとえば、SmやGdでドープされたCeO2又はイットリアで安定化されたジルコニア(YSZ、たとえば8モル%)等の立方晶ホタル石構造、La0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.2O3等のドープされたペロブスカイト酸化物、BaZrO3、SrCeO3、及びBaCeO3等のプロトン導電性ペロブスカイト、並びにその他のプロトン交換セラミックスなどである。
【0027】
金属製の正極及び負極、たとえば銀やニッケルを、上述した電解質とともに使用してよい。金属材料に加えて、Ni−YSZ、Cu−YSZ(触媒−電解質)等のサーメット、あるいはNi又はCuと修飾ドープされた酸化セリウム(SDC、たとえばCe0.8Sm0.2O1.9、Ce0.9Gd0.1O1.9)を、負極として使用してよい。例示的な正極は、限定されるものではないが、Sm0.5Sr0.5CoO3、Ba0.8La0.2CoO3、及びGd0.5Sr0.5CoO3等のドープされたペロブスカイトを含んでよい。またこれらのペロブスカイトのB位置(以前Co原子によって占有されていた)に、たとえばFe又はMnをドープしてもよい。
【0028】
電解質、正極、及び負極は、多孔性であっても緻密性であってもよい。本明細書で使用する場合、緻密性材料は、その理論上の密度の少なくとも80%を有する。固体電解質は両面が、特殊な多孔性電極材料で被覆される。しかしながら、現在のSOFC電極は、効率を向上させるために、電極の表面積を最大化しない。
【0029】
高い動作温度で、負の酸素イオンは結晶格子内を移動する。水素を含む燃料ガスが負極上を通過する時、負に帯電した酸素イオンの流れが電解質を通って移動し、燃料を酸化する。酸素は正極において、通常は空気から供給される。負極において生成される電子は、回路を完結させ電力を供給しながら、外部負荷を通って正極まで移動する。SOFCの電力発生効率は、約60%までの範囲とすることができる。
【0030】
1つの構成では、SOFCは、円筒の配列から構成される。他の変形には、より一般的なディスクのスタックが含まれる。
リン酸型燃料電池
リン酸型燃料電池(PAFC)は、およそ150から200℃(約300から400°F)の温度で動作する。名前が示唆するように、PAFCは、電解質としてリン酸を使用する。正に帯電した水素イオンは、電解質を通って負極から正極に移動する。負極で生成された電子は外部回路内を移動し、正極に戻るまでの間に電力を提供する。そこでは、電子、水素イオン及び酸素が水を形成し、それが電池から排出される。電極における白金触媒が、反応を促進する。
本発明の好ましい実施形態及び代替実施形態の説明
次に図2を参照すると、本発明の1つの実施形態による基材と犠牲材料の断面図が示されている。基材は、その表面上に追加の材料の堆積を可能にするいかなる材料であってもよい。本発明は、典型的にはセラミック電解質基材を使用する固体酸化物型燃料電池に特に有用となる可能性があるため、セラミック電解質101が基材の好ましい実施形態である。セラミック電解質101については、上述したSOFCの記述のところで十分に説明している。
【0031】
犠牲材料は、セラミック電解質101の表面にわたってパターニング(パターン形成)が可能な、いかなる材料であってもよい。図2の実施形態によれば、犠牲材料はフォトレジスト100である。代替的に、犠牲材料は、容易にパターニング可能ないかなる材料であってもよい。
【0032】
かくして図2に示すように、フォトレジスト100の層をセラミック電解質101上に堆積する。後述するように、フォトレジスト100は、セラミック電解質101上の触媒突出部の生成を容易にするようにパターニングしてよく、それによって触媒表面積が増大される。
【0033】
図3は、セラミック電解質101と、フォトレジスト100内に形成されたパターン102を示す。このパターンは、好ましくは、フォトレジスト100を電磁放射線、たとえば紫外線に選択的に露光し、その後露光部分又は未露光部分のいずれかを溶剤で選択的に除去することにより形成される。
【0034】
1つの実施形態では、フォトレジスト100は、所望のパターンに従って紫外線に対して選択的に露出させてよい。紫外線への露出により、フォトレジスト100の露光部分は化学的に変化する。次いでセラミック電解質101とフォトレジスト100を、露光部分も未露光部分もともに、露光部分のみを溶解する溶剤に浸漬することができる。それによってセラミック電解質101と未露光フォトレジスト100とが残る(ポジティブフォトレジストプロセスの場合)。そして、未露光フォトレジスト100には、所望のパターンが形成される。
【0035】
次に図4を参照すると、高表面積触媒を生成するプロセスにおける他のステップが示されている。図4は、フォトレジスト100と、セラミック電解質101と、フォトレジスト100内のパターン102とを示す。パターニングされたフォトレジスト100とセラミック電解質101の表面にわたって、触媒フィルムの層103を堆積する。触媒103は、銀、銅、ニッケル、貴金属、セラミック金属、又は燃料電池における反応性要素の反応を促進することができる他のいかなる材料であってもよい。触媒103は、限定されるものではないが、薄膜蒸着、スパッタリング、化学気相成長、又は当業者には既知であり得る他の方法を含む、多数の方法のいずれで堆積してもよい。
【0036】
セラミック電解質101とフォトレジスト100に触媒103を堆積した後、図4に示す要素は溶剤、好ましくは攪拌された溶剤液に浸漬される。この溶剤液は、たとえばアセトンを含んでもよい。この実施形態では、フォトレジスト100のみが溶液に可溶である。堆積された触媒フィルム103は好ましくは多孔性であるが、その程度は、溶剤液を通過させて残っているフォトレジスト100を溶解させるのに十分な程度である。この溶剤液は通常、上述したようにフォトレジスト100をパターニングするために使用する溶液とは異なる。この溶剤液は好ましくは、フォトレジスト100を溶解につれて膨張させる。フォトレジスト100はこのプロセスにおいて除去され、また恐らくは同様に、フォトレジスト100と触媒103の間の界面にある触媒103の一部も除去される。大抵の溶剤では、これらの異なる要素は約2分を越えない時間にわたって浸漬される。異なるプロセスにおいては、これらの幾つかの異なる要素を約1分を越えない時間にわたって浸漬することにより、同様の結果を得ることができる。このことは、現在のマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)集積回路(IC)や他のリフトオフプロセスなど、より長い時間を要する可能性があり、またいかなる突出要素も残さないことが所望の最終結果であるものとは対照的である。
【0037】
加えて、フォトレジスト100は攪拌された浴の液体を吸収するにしたがって膨張するため、触媒103材料が破壊、破砕されることが可能であり、それにより図5に示すように、多数の突出した要素が残される。これらの「突出要素」は、自立形と否とを問わず、セラミック電解質101の表面から突出する、触媒103のどのような構造であってもよい。
【0038】
次いで、残存している要素を洗浄し、乾燥させる。基材と残存要素を洗浄することは、好ましくは、たとえばイソプロピルアルコールを用いて行う。乾燥ステップは、たとえば残存要素を風乾させることによって行ってよい。
【0039】
本実施形態では、不規則な形状の突出要素を、フラッグ(旗)106として示す。フラッグ106は、図示するようにセラミック電解質101に沿って間隔を空けて配置してもよく、又は他の構成でもよい。フラッグ106は、セラミック電解質101とフォトレジスト100上に堆積された触媒103の残存材料であってよい。さらにフラッグ106は、セラミック電解質101の平面積を増大させることなく、燃料電池に必要な触媒反応に利用可能な表面積を好都合に増大させる。幾つかの実施形態では、フラッグ106は触媒103の表面積を、少なくとも約5%又は10%増大させうる。幾つかの実施形態では、フラッグ106により、表面積は少なくとも約15%、20%、又はそれより多く増大した。
【0040】
図5に示すフラッグ106はMEMS及びIC産業では望ましくない。そのため従来のリフトオフプロセスによれば、フラッグを除去するのに十分な時間にわたって製品を溶剤浴に浸漬したままとすることにより、残存は阻止される。しかしながら、燃料電池用電極についての本実施形態によれば、フラッグ106は望ましく、本明細書で説明する方法によって促進される。
【0041】
フラッグ106は、たとえば堆積した触媒103の厚みの50倍までの測定高さに達してもよい。フラッグは好ましくは、堆積した触媒103の厚みの少なくとも2倍の高さ(長さ)を有する。フラッグの高さは、場合によっては約10μmに近くてよく、最近の実験では、平均高さは約5μmであった。しかしながら、攪拌浴に浸漬されている間に、本発明によって生成されたフラッグ106を撓ませるか又は倒して、それらをセラミック電解質101に対してほぼ平行、又は平行とすることができる。かくして、フォトレジスト100が溶解するにしたがって経由する膨張プロセスの故に、フラッグ106は種々の形状で、また異なる角度で配置されうる。
【0042】
フラッグ、即ち突出構造は、好ましくは長さが1から10μmである。実施形態によっては、フラッグ又は突出構造は、長さが3から8μmである。他の実施形態では、フラッグ又は突出構造は、長さが5から7μmである。
【0043】
当業者には理解されるように、セラミック電解質101及びフォトレジスト100(図4)上に生成されるパターン102により、触媒103の表面積は、触媒103がセラミック電解質101の表面に直接堆積されるとした場合の表面積より増大する。したがって、触媒103のより多くの表面積が反応物質に提供されるため、触媒103は、燃料電池の化学反応を促進するについてより高効率となる。
【0044】
次に図6を参照すると、本発明による他の実施形態が示されている。図6の実施形態は、図5に示すものと同様の要素を含んでよい。さらに図6は、上述したものと同様又は同一の方法によって、セラミック電解質101の両面に生成された触媒材料を露出させるフラッグ106、106aがある実施形態を示す。フラッグ106、106aがセラミック電解質101の両面にあることにより、触媒103の利用可能な表面積がさらに増大し、それによって目標とする燃料電池内で生ずる反応が促進される。
【0045】
図7は、図5及び図6の高表面積触媒を製造することができる1つの方法を示すフローチャートである。留意すべき重要点は、このプロセスをこれまでの、又は将来の電極触媒設計に組み込むことにより、電極の形状や寸法を変更することなく、効率をさらに向上させうるということである。このプロセスは、犠牲材料を基材表面上に堆積すること(200)で開始してよい。「堆積する」という用語は、上述したように、露出された表面に材料を付着させるいかなる方法を意味してもよい。
【0046】
次いで基材とは無関係に、犠牲材料をパターニングしてよい(201)。パターニングは、上述したように、犠牲材料をあるパターンで紫外線に露出し、基材及び犠牲材料を溶剤浴に浸漬することによって行うことができる。
【0047】
次いで図4に示すように、基材及び残存犠牲材料の上に、触媒を堆積してよい(202)。触媒は、銀、銅、ニッケル、貴金属、セラミック金属、又は燃料電池の反応性要素の反応を促進する他のいかなる材料を含んでもよい。
【0048】
このプロセスは、基材及び堆積された要素を攪拌された溶剤浴に配置することによって継続される(203)。攪拌は、超音波により、又は機械的に、或いは溶剤と可溶性材料との相互作用を促進する他の手段によって行うことができる。攪拌の好ましい方法は超音波であるが、これはこれまで、種々の周波数で犠牲材料を有効にリフトオフするために使用されてきている。しかしながら、実施形態によっては、触媒、犠牲材料、及び基材を、攪拌なしに溶剤浴に浸漬してもよいことが理解されよう。所望の材料はそのままで、犠牲材料を溶解することが知られている、いかなる溶剤を使用してもよい。
【0049】
ボックス(204)によって示すようにして、種々の要素が攪拌浴中の溶剤に露出されると、犠牲材料が溶解する。しかして、触媒層に隣接する犠牲材料が膨張し、その後溶解するに伴って、犠牲材料上に堆積された触媒からフラッグが形成される(204)。選択した犠牲材料は除去するが所望の要素は除去しない、いかなる適切な溶剤も好適である。
【0050】
浴から電極を除去した後、堆積された触媒材料から形成された突出要素又はフラッグが残存しうる(205)。図5の例は、残存する触媒から形成された突出触媒構造106(図5)のある種類をより明確に示す。
【0051】
溶剤浴からの電極の取り出しに続き、残存する構造を洗浄することができる(206)。洗浄処理により、溶剤浴からの残留材料が、基材及び突出触媒構造から流し落とされる。この洗浄又はすすぎ処理は、たとえばイソプロピルアルコールを用いて行ってよい。
【0052】
本発明の方法は、乾燥ステップ(207)、たとえば空気乾燥に進んでよい。乾燥ステップ(207)により、基材及び触媒上に残存する液体が蒸発され、突出触媒構造はさらに固化される。
【0053】
また、図7のフローチャートに示すプロセスを使用して、図6に示す電極を製造してもよい。唯一の相違は、図7に関して示し説明したステップを基材の両面において行うことにより、基材の両面に突出触媒構造106、106a(図6)を形成するということである。
【0054】
以上の説明は、本発明を例示し説明するためのみに提供したものである。それは、網羅的であることや、又は本発明を開示した何れかの特定の形態に限定することを意図していない。上記教示に鑑みて、多くの変更及び変形が可能である。
【0055】
例示した実施形態は、本発明の原理とその実際の適用を最もよく説明するように選択し、記述している。以上の説明は、企図した特定の使用に適するよう、当業者が本発明を種々の実施形態でもって、また種々の変更を加えて、最もよく利用することができることを意図している。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定されることが意図されている。
【0056】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、特に、燃料電池用電極に触媒材料を露出させる自立要素を形成することにより、燃料電池用触媒の表面積を増大させる方法が提供される。これによって単位体積当りの触媒表面積を電極の形状寸法に対する変更なしに増大させることが可能になり、従って同程度の電力を提供する場合、燃料電池構造の大きさを低減させることができる。また触媒の費用効率も向上でき、電極を燃料電池反応に必要な高温へとより迅速に加熱することができる。かくして燃料電池の起動にも好ましい影響を与えることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のPEM燃料電池装置の分解斜視図である。
【図2】電極生成プロセスにおけるベース層たる基材及び堆積された犠牲材料の断面図である。
【図3】本発明の実施形態による電極生成プロセスにおける、パターニングされた犠牲材料及びベース層たる基材の断面図である。
【図4】本発明の実施形態による電極生成プロセスにおける、パターニングされた犠牲材料及びベース層たる基材の上に堆積された触媒の断面斜視図である。
【図5】本発明の実施形態による電極製造プロセスにおける、ベース層たる基材上の突出触媒構造の断面斜視図である。
【図6】本発明の実施形態による電極製造プロセスにおける、ベース層たる基材の両面の突出触媒構造の断面斜視図である。
【図7】本発明の実施形態による、図5及び図6に示すシステムを生成する方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 フォトレジスト
101 セラミック電解質
102 パターン
103 触媒
106、106a フラッグ
Claims (12)
- 燃料電池用触媒の表面積を増大させる方法であって、
燃料電池電極に、触媒材料(103)を露出させる自立要素(106)を形成することを含む方法。 - 前記電極が、固体酸化物型燃料電池のための電解質(101)を含む、請求項1記載の方法。
- 前記固体酸化物型燃料電池のための前記電解質(101)がイオン導体を含む、請求項3記載の方法。
- 前記電解質(101)からの長さが前記燃料電池用の触媒材料(103)の層厚の少なくとも2倍である自立要素(106)を形成することを含む、請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
- 燃料電池用の基材(101)の表面に突出要素(106)を生成する方法であって、
前記基材(101)上に可溶性犠牲材料(100)を堆積し、
前記可溶性犠牲材料(100)にパターン(102)を作成し、
前記可溶性犠牲材料(100)上に触媒フィルム(103)を、前記触媒フィルム(103)の少なくとも一部が前記基材の表面から突出するように堆積し、前記基材(101)を浴に浸漬して前記可溶性犠牲材料(100)を除去し、及び
前記基材(101)から突出している前記触媒フィルム(106)の前記少なくとも一部を残すことを含む方法。 - 前記基材(101)を用いて固体酸化物型燃料電池のための電解質を形成することを含む、請求項5記載の方法。
- 前記可溶性犠牲材料(100)がフォトレジストを含み、前記パターン(102)の作成が前記フォトレジストを電磁放射線に選択的に露出することを含む、請求項5又は6記載の方法。
- 前記基材(101)の浴への浸漬が、約2分又はそれ未満にわたって前記基材(101)を浸漬することを含む、請求項5から7のいずれか1項記載の方法。
- 前記触媒フィルム(103)の堆積が、1又はより多くの貴金属を堆積することを含む、請求項5から8のいずれか1項記載の方法。
- 燃料電池用電極装置であって、
基材(101)と、及び
前記基材(101)上に堆積された堆積触媒材料(103)とを含み、
前記堆積触媒材料(103)の少なくとも一部が、前記基材(101)からの突出構造(106)として残存している燃料電池電極装置。 - 前記基材(101)が固体酸化物型燃料電池のための電解質を含む、請求項10記載の燃料電池電極装置。
- 前記基材(101)から突出する前記突出構造(106)が、前記堆積された触媒材料(103)の厚みの少なくとも2倍の高さを有する、請求項10又は11記載の燃料電池電極装置。
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