JP2004031095A - ランプ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フェールセーフ機能を有するランプ駆動装置を提供すること。
【解決手段】ランプ駆動部(3)は、制御部(20)から出力されたランプ駆動制御信号(S20)に従ってランプ(L1)に電力を供給する。リレー駆動部(60)は、制御部から出力されたリレー駆動制御信号(S15)に従ってリレー駆動電力供給線(9)からリレー(40)の電磁コイル(48)に電流を流す。制御部が、ランプの点灯を指示する指示信号(S1)を受けた際に、リレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流す動作をリレー駆動部に行なわせるリレー駆動制御信号を出力し、それにより電磁コイルがリレーの接触片(46)のオープン動作をショート動作に切換え、第1および第2リレー接点(42,44)を介してランプ駆動電力供給線(4)からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となる。
【選択図】 図1
【解決手段】ランプ駆動部(3)は、制御部(20)から出力されたランプ駆動制御信号(S20)に従ってランプ(L1)に電力を供給する。リレー駆動部(60)は、制御部から出力されたリレー駆動制御信号(S15)に従ってリレー駆動電力供給線(9)からリレー(40)の電磁コイル(48)に電流を流す。制御部が、ランプの点灯を指示する指示信号(S1)を受けた際に、リレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流す動作をリレー駆動部に行なわせるリレー駆動制御信号を出力し、それにより電磁コイルがリレーの接触片(46)のオープン動作をショート動作に切換え、第1および第2リレー接点(42,44)を介してランプ駆動電力供給線(4)からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等を含む種々の車両に搭載可能なランプ駆動装置に関し、より詳細にはフェールセーフ機能を有するランプ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
14ボルト(以下、“V”と称す。)のオルタネータおよび充放電可能な12Vバッテリを有する定格直流12V〜14V出力の電源部を搭載した自動車(即ち、所謂14V車)は、従来の車両として一般的に知られている。この14V車において、電源部から電力供給を受け、ヘッドランプ、ルームランプ、等の種々のランプ(即ち、フィラメントを有する白熱バルブ)を駆動するランプ駆動装置は、各ランプに対して直流12V〜14Vを印加して当該ランプを点灯させる。
【0003】
近年、42Vモータ/ジェネレータおよび充放電可能な36Vバッテリを有する定格直流36V〜42V出力の電源部を搭載した、燃費に有利な、高電圧自動車(即ち、所謂42V車)の開発が進められている。周知のとおり、定格直流36V〜42V出力の電源部を搭載し、更に、14V車用電装システムを流用可能なように該14V車用電装システムの電源として12Vバッテリも搭載した42V車が既に製品化されている。
【0004】
現在、従来から14V車で用いられているコスト的に有利な汎用のランプを42V車において定格直流36V〜42V出力の電源部からの電力供給により駆動可能にするランプ駆動装置が検討されている。当該ランプ駆動装置は、PWM制御(即ち、パルス幅変調制御)によりランプにパルス電圧を印加して、ランプに供給される電力量を調節し、それにより42V車において14V車用ランプの駆動を可能にする。このようなランプ駆動装置の一例を図5および図6に基づいて説明する。
【0005】
図5は、ランプ駆動装置1の回路構成を示す図である。前述のように、ランプ駆動装置1は、ランプL1へ供給される電力量をPWM制御により調節する。このランプ駆動装置1には、定格直流36V〜42V出力の電源部6からランプ駆動電力供給線4を介して電力供給を受け、ランプL1を駆動するランプ駆動部3と、当該ランプ駆動部3の動作を制御する制御部2と、が設けられている。尚、前述のように電源部6には42Vモータ/ジェネレータ7および充放電可能な36Vバッテリ8が設けられている。ランプ駆動電力供給線4にかかる供給電圧Vbは、電源部6の定格出力電圧に従い、直流36V〜直流42Vである。
【0006】
制御部2は、ランプ駆動部3と電気的に接続されており、ランプL1を点灯および消灯するためのスイッチSW1のON/OFF状態を示す指示信号S1に応じてランプ駆動制御信号S2を出力し、該ランプ駆動制御信号S2をランプ駆動部3に供給して当該ランプ駆動部3の動作を制御する。ランプ駆動部3は、ランプ駆動電力供給線4およびランプ駆動線5に電気的に接続されており、制御部2からのランプ駆動制御信号S2に従って、ランプL1にランプ駆動線5を介して電圧の印加および非印加を行ない、それによりランプL1を点灯および消灯させる。図6は、指示信号S1の電圧波形、ランプ駆動制御信号S2の電圧波形、およびランプ駆動部3によりランプL1に印加されるランプ印加電圧VLの波形のタイミングチャートである。
【0007】
図6に示されるように、指示信号S1の電圧波形がロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わるタイミングに同期して、制御部2は、ハイ(High)レベルとロー(Low)レベルを交互に繰り返すパルス電圧波形のランプ駆動制御信号S2をランプ駆動部3に供給し、ランプ駆動部3に当該ランプ駆動制御信号S2に従ったランプL1へのランプ印加電圧VLの印加を行なわせてランプL1を点灯させる。即ち、制御部2が、ランプL1の点灯を指示する指示信号S1を受けた際に、ランプ駆動部3にランプL1へ電力を供給させるランプ駆動制御信号S2を出力する。
【0008】
ランプL1の点灯時におけるランプ駆動制御信号S2およびランプ印加電圧VLは、ランプL1に適切な電力が供給されるように、1周期に対するハイレベルのパルス幅に所定のデューティ比が設定されている。一方、指示信号S1の電圧波形がハイレベルからローレベルに切り換わるタイミングに同期して、制御部2は、ローレベルの電圧波形のランプ駆動制御信号S2をランプ駆動部3に供給し、ランプ駆動部3に当該ランプ駆動制御信号S2に従ったランプL1への電圧の非印加を行なわせてランプL1を消灯させる。
【0009】
ランプ駆動部3は、NPN型のバイポーラトランジスタであるスイッチングトランジスタTr1と、Pチャネル型のパワーMOSFETであるスイッチングパワートランジスタFET1と、を備えている。スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)は、抵抗R1を介して制御部2と電気的に接続されており、ランプ駆動制御信号S2を受信する。更に、スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)と抵抗R1を結ぶ導体は、抵抗R2を介してグランド(G)と電気的に接続されている。また、スイッチングトランジスタTr1のエミッタ端子(E)はグランド(G)と電気的に接続されている。
【0010】
スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)は、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)と抵抗R3を介して電気的に接続され、ドレイン端子(D)はランプ駆動電力供給線4に電気的に接続され、そしてソース端子(S)はランプ駆動線5と電気的に接続されている。
【0011】
スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)およびドレイン端子(D)には、抵抗R4とツェナーダイオードD1が並列に接続されている。抵抗R4、ツェナーダイオードD1、および抵抗R3は、スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)に制御部2からハイレベルのランプ駆動制御信号S2が供給されてスイッチングトランジスタTr1がON状態となった際に、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)からエミッタ端子(E)に流れる電流をランプ駆動電力供給線4から供給する。このとき、スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)には、ランプ駆動電力供給線4の供給電圧Vbを分圧した電圧が印加される。
【0012】
さて、スイッチングトランジスタTr1は、そのベース端子(B)に印加されるランプ駆動制御信号S2がハイレベルのとき、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)からエミッタ端子(E)に電流が流れる状態となり、電流がランプ駆動電力供給線4から抵抗R4、ツェナーダイオードD1、および抵抗R3を介して流れるため、スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)の電位がローレベルとなって、スイッチングパワートランジスタFET1がON状態となる。よって、電流が、グランド(G)に電気的に接続されたランプL1にランプ駆動電力供給線4からスイッチングパワートランジスタFET1およびランプ駆動線5を介して流れる。
【0013】
一方、スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)に印加されるランプ駆動制御信号S2がローレベルになると、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)とエミッタ端子(E)の間には電流が流れなくなるので、スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)の電位がハイレベル(即ち、供給電圧Vb)となって、スイッチングパワートランジスタFET1はOFF状態となり、ランプL1には電流が流れなくなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のランプ駆動装置1へランプ駆動電力供給線4を介して電力を供給するジャンクションブロック等の電力分配装置(不図示)に対して電源部6のプラス端子(不図示)とマイナス端子(不図示)の逆接続(即ち、誤接続)が行なわれると、ランプL1のフィラメントが溶断される。なぜならば、前述の逆接続が行なわれると、図5に示されるように、スイッチングパワートランジスタFET1のソース−ドレイン端子間の寄生ダイオードDpのために例えば直流42Vの貫通電流がグランドGから電源部6に向かってランプL1を一気に流れるからである。それ故、前述の逆接続が為された場合でもランプの破損を阻止し且つ、改めて正しい接続が為された場合には正常な動作を保証するフェールセーフ機能がランプ駆動装置1には要求される。
【0015】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フェールセーフ機能を有するランプ駆動装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のランプ駆動装置は、請求項1に記載したように、
ランプの点灯および消灯を指示するための指示信号に応じてリレー駆動制御信号およびランプ駆動制御信号を出力する制御部と、
該ランプ駆動制御信号に従って前記ランプに電力を供給するランプ駆動部と、
前記ランプ駆動部に電気的に接続された第1リレー接点、前記ランプ駆動部に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線に電気的に接続された第2リレー接点、前記第1および第2リレー接点間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片、および前記接触片の動作を前記オープン動作または前記ショート動作に切換える電磁コイル、を有し、前記電磁コイルがリレー駆動電力供給線から電流の供給を受けるリレーと、
前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルへの一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器と、
前記リレー駆動制御信号に従って前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルに電流を流すリレー駆動部と、
を備え、
前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルに電流を流す動作を前記リレー駆動部に行なわせる前記リレー駆動制御信号を出力し、それにより前記接触片の前記オープン動作が前記電磁コイルによって前記ショート動作に切換えられて、前記第1および第2リレー接点を介して前記ランプ駆動電力供給線から前記ランプ駆動部に前記ランプを駆動するための電力が供給可能な状態となること
を特徴としている。
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、制御部と、該制御部から出力されたランプ駆動制御信号に従ってランプに電力を供給するランプ駆動部に電気的に接続された第1リレー接点、ランプ駆動部に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線に電気的に接続された第2リレー接点、第1および第2リレー接点間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片、および接触片の動作をオープン動作またはショート動作に切換える電磁コイル、を有するリレーと、リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルへの一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器と、制御部から出力されたリレー駆動制御信号に従ってリレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流すリレー駆動部と、をランプ駆動装置が備えているので、制御部が、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際に、リレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流す動作をリレー駆動部に行なわせるリレー駆動制御信号を出力し、それにより接触片のオープン動作がショート動作に電磁コイルによって切換えられて、第1および第2リレー接点を介してランプ駆動電力供給線からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となる。それ故、例え車両の電源部の逆接続が行なわれたとしても、リレーの第1および第2リレー接点間はオープン状態であるため、ランプへは電流が流れず、当該逆接続によるランプの破損を確実に防止できる。また、逆接続の後、電源部の正しい接続が為された場合にはランプ駆動装置の正常な動作が保証される。
【0018】
また、本発明のランプ駆動装置は、請求項2に記載したように、
前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記ランプ駆動電力供給線から前記ランプ駆動部に前記ランプを駆動するための電力が供給可能な状態となった後に前記ランプを点灯する動作を前記ランプ駆動部に行なわせる前記ランプ駆動制御信号を出力し、
前記制御部が、前記ランプの消灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記ランプを消灯する動作を前記ランプ駆動部に行なわせる前記ランプ駆動制御信号を出力し、前記ランプへの前記ランプ駆動部からの電力供給が途絶えた後に前記接触片の前記オープン動作を前記電磁コイルに行なわせる前記リレー駆動制御信号を前記リレー駆動部へ出力すること
を特徴としている。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、制御部は、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプ駆動電力供給線からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となった後にランプを点灯する動作(即ち、ランプに電力を供給する動作)をランプ駆動部に行なわせるランプ駆動制御信号を出力する。一方、制御部は、ランプの消灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプを消灯する動作(即ち、ランプに電力を供給しない動作)をランプ駆動部に行なわせるランプ駆動制御信号を出力し、ランプへのランプ駆動部からの電力供給が途絶えた後に接触片のオープン動作を電磁コイルに行なわせるリレー駆動制御信号をリレー駆動部へ出力する。従って、本発明のランプ駆動装置は、ランプが点灯する前にリレーの第1および第2リレー接点を接触片によりショート状態にし且つ、ランプが消灯した後にリレーの第1および第2リレー接点をオープン状態にする。換言すれば、本発明のランプ駆動装置は、第1および第2リレー接点間が導通した後にランプを点灯させ、ランプ消灯後に第1および第2リレー接点間の導通を解除する。それ故、ランプ駆動電力供給線にかかる電圧が例えば42Vといった高電圧であっても、第1および第2リレー接点にはアークが生じないため、アーク遮断対策が為された高価な42Vリレーを採用する必要がなく、汎用の安価な14Vリレーを採用することができる。
【0020】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明の実施の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明のランプ駆動装置10の回路構成を示す図である。尚、本実施形態において、従来のランプ駆動装置1の説明のために参照した図5および図6に示される回路や信号と同じものを採用可能な箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0022】
ランプ駆動装置10は、ランプL1へ供給される電力量をPWM制御により調節する。このランプ駆動装置10は、制御部20と、ランプ駆動部3と、リレー40と、ダイオード(整流器)50と、リレー駆動部60と、を備えている。
【0023】
制御部20は、ランプL1の点灯および消灯を指示するためのスイッチSW1のON/OFF状態を示す指示信号S1に応じてリレー駆動制御信号S15をリレー40へ出力し且つランプ駆動制御信号S20をランプ駆動部3へ出力して、リレー40の動作およびランプ駆動部3の動作を制御する。この制御部20は、例えばCPU等の半導体集積回路により構成でき、指示信号S1の入力に対してリレー駆動制御信号S15およびランプ駆動制御信号S20を出力する処理回路を内蔵している。ランプ駆動部3は、制御部20と電気的に接続されており、制御部20から供給されるランプ駆動制御信号S20に従ってランプL1に電力を供給する。
【0024】
リレー40は、ランプ駆動部3に電気的に接続された第1リレー接点42、ランプ駆動部3に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線4に電気的に接続された第2リレー接点44、第1および第2リレー接点42,44間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片46、および接触片46の動作をオープン動作またはショート動作に切換える電磁コイル48、を有している。
【0025】
尚、接触片46のショート動作とは、第1および第2リレー接点42,44に接触片46を接触させ、接触片46を介して第1および第2リレー接点42,44を導通状態にする動作のことである。また、接触片46のオープン動作とは、第1および第2リレー接点42,44の少なくとも一方から接触片46を非接触状態にして第1および第2リレー接点42,44を非導通状態にする動作のことである。尚、リレー40は、非駆動時に第1および第2リレー接点42,44がオープン状態(即ち、非導通状態)となる所謂ノーマリーオープン接点タイプのリレーである。
【0026】
ランプ駆動部3は、リレー40の第1および第2リレー接点42,44がショート状態(即ち、導通状態)であるときに定格直流36V〜42V出力の電源部6からランプ駆動電力供給線4を介して電力供給を受け、ランプL1を駆動する。電源部6には42Vモータ/ジェネレータ7および充放電可能な36Vバッテリ8が設けられている。ランプ駆動電力供給線4にかかる供給電圧Vbは、電源部6の定格出力電圧に従い、直流36V〜直流42Vである。尚、第1リレー接点42とランプ駆動部3とを結ぶ導体には過電流保護用のヒューズF1が挿入されている。
【0027】
リレー40の電磁コイル48は、その一端48aがリレー駆動電力供給線9に電気的に接続されており、リレー駆動電力供給線9から電流の供給を受ける。このリレー駆動電力供給線9は、電源部6の出力電圧を直流14Vに変換する直流電圧変換器(即ち、DC/DCコンバータ)14の出力に電気的に接続されている。
【0028】
整流器として働くダイオード50は、そのアノード端子(A)が電磁コイル48の他端48bに電気的に接続されており、リレー駆動電力供給線9から電磁コイル48への一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する。尚、ダイオード50の代わりにリレー駆動電力供給線9から電磁コイル48への一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器を採用してもよい。
【0029】
リレー駆動部60は、ダイオード50のカソード端子(C)に電気的に接続されており、リレー駆動制御信号S15に従ってリレー駆動電力供給線9から電磁コイル48に電流を流す。尚、ダイオード50のカソード端子(C)を電磁コイル48の一端48aに電気的に接続し且つ、アノード端子(A)をリレー駆動電力供給線9に電気的に接続する形態を採ってもよく、この場合、リレー駆動部60は電磁コイル48の他端48bに電気的に接続される。
【0030】
リレー駆動部60は、NPN型のバイポーラトランジスタであるリレー駆動用トランジスタTr2を備えている。リレー駆動用トランジスタTr2のベース端子(B)は、抵抗R5を介して制御部20と電気的に接続されており、リレー駆動制御信号S15を受信する。更に、リレー駆動用トランジスタTr2のベース端子(B)と抵抗R5を結ぶ導体は、抵抗R6を介してグランド(G)と電気的に接続されている。また、リレー駆動用トランジスタTr2のエミッタ端子(E)はグランド(G)と電気的に接続され、そしてコレクタ端子(C)がダイオード50のカソード端子(C)に電気的に接続されている。
【0031】
ランプ駆動部3は、制御部20、ランプ駆動電力供給線4、およびランプ駆動線5に電気的に接続されており、ランプ駆動制御信号S20に従ってランプL1にランプ駆動線5を介して電圧の印加および非印加を行ない、それによりランプL1を点灯および消灯させる。ランプ駆動部3の回路構成については、既に図5を参照して説明しているため、説明を省略する。尚、本実施形態では、スイッチングトランジスタTr1の一例としてNPN型のバイポーラトランジスタを使用したが、その他、PNP型のバイポーラトランジスタ、MOSFET、等を適宜用いてもよい。また、用いられるスイッチングトランジスタTr1のタイプに応じて、適宜、ランプ駆動制御信号S20の位相を反転させてもよい。また、本実施形態では、スイッチングパワートランジスタFET1の一例としてPチャネル型のパワーMOSFETを使用したが、その他、Nチャネル型のパワーMOSFET、バイポーラトランジスタ、等を適宜用いてもよい。また、用いられるスイッチングパワートランジスタFET1のタイプに応じて、適宜、ランプ駆動制御信号S20の位相を反転させてもよい。
【0032】
さて、このように構成されたランプ駆動装置10では、制御部20が、ランプL1の点灯を指示する指示信号S1を受けた際に、リレー駆動電力供給線9からリレー40の電磁コイル48に電流を流す動作をリレー駆動部60に行なわせるリレー駆動制御信号S15を出力し、それにより電磁コイル48がリレー40の接触片46のオープン動作をショート動作に切換え、第1および第2リレー接点42,44を介してランプ駆動電力供給線4からランプ駆動部3にランプL1を駆動するための電力が供給可能な状態となる。
【0033】
それ故、例え電源部6の逆接続が行なわれたとしても、リレー40の第1および第2リレー接点42,44間はオープン状態であるため、ランプL1へは電流が流れず、当該逆接続によるランプL1の破損を確実に防止できる。また、逆接続の後、電源部6の正しい接続が為された場合には正常な動作が保証される。このようにランプ駆動装置10にはフェールセーフ機能が備えられている。尚、ランプL1の交換時にリレー40の第1および第2リレー接点42,44間をオープン状態とすることで安全性も向上させることが可能である。また、例え電源部6においてロードダンプサージ等が生じても、リレー40の第1および第2リレー接点42,44間がオープン状態であれば、ランプ駆動部3を保護することができる。
【0034】
図2は、指示信号S1の電圧波形、リレー駆動制御信号S15の電圧波形、ランプ駆動制御信号S20の電圧波形、およびランプ駆動部3によりランプL1に印加されるランプ印加電圧VLの波形のタイミングチャートである。
【0035】
図2に示されるように、指示信号S1の電圧波形がロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わるタイミングに同期して、制御部20は、ロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わる電圧波形のリレー駆動制御信号S15を出力する。このときの指示信号S1はランプL1の点灯を指示している。
【0036】
ハイレベルのリレー駆動制御信号S15をリレー駆動部60のリレー駆動用トランジスタTr2のベース端子(B)が抵抗R5を介して受信すると、リレー駆動用トランジスタTr2のコレクタ端子(C)からエミッタ端子(E)に電流が流れる状態となり、電流がリレー駆動電力供給線9からリレー40の電磁コイル48に流れ込む。このとき、接触片46が電磁力によって電磁コイル48に引き寄せられて第1および第2リレー接点42,44間のショート動作を行なう。このショート動作により、ランプ駆動電力供給線4からランプ駆動部3にランプL1を駆動するための電力が供給可能な状態となる。
【0037】
制御部20は、ランプ駆動電力供給線4からランプ駆動部3にランプL1を駆動するための電力が供給可能な状態となった後にランプL1を点灯する動作(即ち、ランプL1に電力を供給する動作)をランプ駆動部3に行なわせるランプ駆動制御信号S20を出力する。即ち、図2に示されるように、指示信号S1の電圧波形およびリレー駆動制御信号S15の電圧波形のローレベルからハイレベルに切り換わる立ち上がりタイミングに対して、ランプ駆動制御信号S20の電圧波形のロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わる立ち上がりタイミングは僅かに遅れている。このランプ駆動制御信号S20はハイレベルとローレベルを交互に繰り返すパルス電圧波形を有しており、ランプ駆動部3はランプ駆動制御信号S20に従ったランプL1へのランプ印加電圧VLの印加を行なってランプL1を点灯させる。ランプL1の点灯時におけるランプ駆動制御信号S20およびランプ印加電圧VLは、ランプL1に適切な電力が供給されるように1周期に対するハイレベルのパルス幅に所定のデューティ比が設定されている。
【0038】
一方、図2に示されるように、指示信号S1の電圧波形がハイレベルからローレベルに切り換わるタイミングに同期して、制御部20は、ランプL1を消灯する動作(即ち、ランプL1に電力を供給しない動作)をランプ駆動部3に行なわせるランプ駆動制御信号S20を出力する。勿論、このときの指示信号S1はランプL1の消灯を指示している。
【0039】
スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)に印加されるランプ駆動制御信号S20がローレベルになると、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)とエミッタ端子(E)の間には電流が流れなくなるので、スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)の電位がハイレベル(即ち、供給電圧Vb)となって、スイッチングパワートランジスタFET1はOFF状態となり、ランプ駆動部3からランプL1への電力供給が途絶える。
【0040】
制御部20は、ランプ駆動部3からランプL1への電力供給が途絶えた後にリレー40の接触片46のオープン動作を電磁コイル48に行なわせるリレー駆動制御信号S15をリレー駆動部60へ出力する。即ち、ランプ駆動制御信号S20の電圧波形およびランプ印加電圧VLの波形がハイレベルからローレベルに切り換わった後にハイレベルからローレベルに切り換わる電圧波形のリレー駆動制御信号S15を制御部20は出力する。図2に示されるように、ランプ駆動制御信号S20の電圧波形およびランプ印加電圧VLの波形のハイレベルからローレベルに切り換わる立ち下がりタイミングに対して、リレー駆動制御信号S15の電圧波形のハイレベルからローレベルに切り換わる立ち下がりタイミングは僅かに遅れている。
【0041】
リレー駆動部60のリレー駆動用トランジスタTr2のベース端子(B)に印加されるリレー駆動制御信号S15がローレベルになると、リレー駆動用トランジスタTr2のコレクタ端子(C)とエミッタ端子(E)の間には電流が流れなくなる状態となり、リレー駆動電力供給線9からリレー40の電磁コイル48に電流が流れなくなる。従って、電磁コイル48の電磁力によって引き寄せられていた接触片46が第1および第2リレー接点42,44の少なくとも一方から離れるオープン動作を行なう。このオープン動作により、ランプ駆動部3にはランプ駆動電力供給線4からランプL1を駆動するための電力が供給されない状態となる。
【0042】
従って、ランプ駆動装置10は、ランプL1が点灯する前にリレー40の第1および第2リレー接点42,44を接触片46によりショート状態にし且つ、ランプL1が消灯した後にリレー40の第1および第2リレー接点42,44をオープン状態にする。換言すれば、ランプ駆動装置10は、第1および第2リレー接点42,44間が導通した後にランプL1を点灯させ、ランプL1消灯後に第1および第2リレー接点42,44間の導通を解除する。それ故、ランプ駆動電力供給線4にかかる電圧が例えば42Vといった高電圧であっても、第1および第2リレー接点42,44にはアークが生じないため、アーク遮断対策が為された高価な42Vリレーを採用する必要がなく、汎用の安価な14Vリレーを採用することができる。勿論、PWM制御のため第1および第2リレー接点42,44に流れる電流量も抑制されている。
【0043】
尚、上記実施形態では、1つのリレー40に対して1つのランプL1を割り当てていたが、車両において重要な灯具として考慮されている複数のランプ(例えば、ヘッドランプ、ターンランプ、ストップランプ、等)を1つのリレー40に対して割り当ててもよい。このように1つのリレー40に対して複数のランプを割り当てれば、リレー40を複数設けずに済むのでコストダウンができる。このようなランプ駆動装置を図3に基づいて説明する。
【0044】
図3は、図1のランプ駆動装置10の変形例を示す図であり、複数のランプL1,L2,・・・,Lnが1つのリレー40に対して割り当てられているランプ駆動装置100が示されている。尚、前述のランプ駆動装置10の説明のために参照した図1および図2に示される回路や信号と同じものを採用可能な箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0045】
制御部200は、ランプL1,L2,・・・,Lnそれぞれの点灯および消灯を指示するためのスイッチSW1,SW2,・・・,SWnそれぞれのON/OFF状態を示す指示信号S1,S2,・・・,Snに応じてリレー駆動制御信号S15をリレー40へ出力し且つランプ駆動制御信号S20,S30,・・・,S40を複数のランプ駆動部3それぞれへ出力して、リレー40の動作およびランプ駆動部3の動作を制御する。複数のランプ駆動部3は、それぞれ、制御部200と電気的に接続されており、制御部200から供給されるランプ駆動制御信号S20,S30,・・・,S40に従ってランプL1,L2,・・・,Lnに電力を供給する。リレー40の第1リレー接点42には複数のランプ駆動部3が電気的に接続されている。
【0046】
図4は、リレー駆動制御信号S15の電圧波形、ランプ駆動制御信号S20に従ってランプL1に印加されるランプ印加電圧VLの波形、ランプ駆動制御信号S30に従ってランプL2に印加されるランプ印加電圧VLの波形、およびランプ駆動制御信号S40に従ってランプLnに印加されるランプ印加電圧VLの波形のタイミングチャートである。図4に示されるように、ランプ駆動装置100は、ランプL1,L2,・・・,Lnのうち少なくとも1つが点灯する前にリレー40の第1および第2リレー接点42,44をショート状態にし、且つ、全てのランプL1,L2,・・・,Lnが消灯した後にリレー40の第1および第2リレー接点42,44をオープン状態にしている。その他、ランプ駆動装置100に係る回路構成、回路動作、等に関しては、図1および図2を参照して既に説明した内容から容易に推察可能であるため省略する。
【0047】
尚、本発明は、前述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、適宜、変形,改良,等が可能である。その他、前述した実施形態や変形例における各構成要素の数,配置個所,等、および波形,数値,等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。尚、前述した実施形態は、本発明のランプ駆動装置を車両に搭載して車両用ランプを駆動させた一例を示すものであるが、本発明のランプ駆動装置が車両以外の装置に採用可能であることは言うまでもない。
【0048】
尚、前述した各信号波形は図2および図4に示されるような矩形波に限らず、適宜、例えば、三角波、ノコギリ波、等にしてもよい。また、前述の実施形態では、ハイレベルとローレベルの電位差により形成された電圧波形を有する指示信号を用いているが、例えば数種類のロジック信号をそれぞれ制御部に入力し、それらのロジック信号を基にスイッチのON/OFF状態を制御部に割り出させ、適宜、リレー駆動制御信号およびランプ駆動制御信号を生成させてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、制御部と、該制御部から出力されたランプ駆動制御信号に従ってランプに電力を供給するランプ駆動部に電気的に接続された第1リレー接点、ランプ駆動部に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線に電気的に接続された第2リレー接点、第1および第2リレー接点間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片、および接触片の動作をオープン動作またはショート動作に切換える電磁コイル、を有するリレーと、リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルへの一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器と、制御部から出力されたリレー駆動制御信号に従ってリレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流すリレー駆動部と、をランプ駆動装置が備えているので、制御部が、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際に、リレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流す動作をリレー駆動部に行なわせるリレー駆動制御信号を出力し、それにより接触片のオープン動作がショート動作に電磁コイルによって切換えられて、第1および第2リレー接点を介してランプ駆動電力供給線からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となる。それ故、例え車両の電源部の逆接続が行なわれたとしても、リレーの第1および第2リレー接点間はオープン状態であるため、ランプへは電流が流れず、当該逆接続によるランプの破損を確実に防止できる。また、逆接続の後、電源部の正しい接続が為された場合にはランプ駆動装置の正常な動作が保証される。
【0050】
また、本発明によれば、制御部は、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプ駆動電力供給線からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となった後にランプを点灯する動作(即ち、ランプに電力を供給する動作)をランプ駆動部に行なわせるランプ駆動制御信号を出力する。一方、制御部は、ランプの消灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプを消灯する動作(即ち、ランプに電力を供給しない動作)をランプ駆動部に行なわせるランプ駆動制御信号を出力し、ランプへのランプ駆動部からの電力供給が途絶えた後に接触片のオープン動作を電磁コイルに行なわせるリレー駆動制御信号をリレー駆動部へ出力する。従って、本発明のランプ駆動装置は、ランプが点灯する前にリレーの第1および第2リレー接点を接触片によりショート状態にし且つ、ランプが消灯した後にリレーの第1および第2リレー接点をオープン状態にする。換言すれば、本発明のランプ駆動装置は、第1および第2リレー接点間が導通した後にランプを点灯させ、ランプ消灯後に第1および第2リレー接点間の導通を解除する。それ故、ランプ駆動電力供給線にかかる電圧が例えば42Vといった高電圧であっても、第1および第2リレー接点にはアークが生じないため、アーク遮断対策が為された高価な42Vリレーを採用する必要がなく、汎用の安価な14Vリレーを採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のランプ駆動装置の回路構成を示す図である。
【図2】図1の指示信号の電圧波形、リレー駆動制御信号の電圧波形、ランプ駆動制御信号の電圧波形、およびランプ印加電圧の波形のタイミングチャートである。
【図3】図1のランプ駆動装置の変形例を示す図である。
【図4】図3のリレー駆動制御信号の電圧波形および各ランプ印加電圧の波形のタイミングチャートである。
【図5】従来のランプ駆動装置の回路構成を示す図である。
【図6】図5の指示信号の電圧波形、ランプ駆動制御信号の電圧波形、およびランプ印加電圧の波形のタイミングチャートである。
【符号の説明】
3 ランプ駆動部
4 ランプ駆動電力供給線
9 リレー駆動電力供給線
10 ランプ駆動装置
20 制御部
40 リレー
42 第1リレー接点
44 第2リレー接点
46 接触片
48 電磁コイル
50 ダイオード(整流器)
60 リレー駆動部
L1 ランプ
S1 指示信号
S15 リレー駆動制御信号
S20 ランプ駆動制御信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等を含む種々の車両に搭載可能なランプ駆動装置に関し、より詳細にはフェールセーフ機能を有するランプ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
14ボルト(以下、“V”と称す。)のオルタネータおよび充放電可能な12Vバッテリを有する定格直流12V〜14V出力の電源部を搭載した自動車(即ち、所謂14V車)は、従来の車両として一般的に知られている。この14V車において、電源部から電力供給を受け、ヘッドランプ、ルームランプ、等の種々のランプ(即ち、フィラメントを有する白熱バルブ)を駆動するランプ駆動装置は、各ランプに対して直流12V〜14Vを印加して当該ランプを点灯させる。
【0003】
近年、42Vモータ/ジェネレータおよび充放電可能な36Vバッテリを有する定格直流36V〜42V出力の電源部を搭載した、燃費に有利な、高電圧自動車(即ち、所謂42V車)の開発が進められている。周知のとおり、定格直流36V〜42V出力の電源部を搭載し、更に、14V車用電装システムを流用可能なように該14V車用電装システムの電源として12Vバッテリも搭載した42V車が既に製品化されている。
【0004】
現在、従来から14V車で用いられているコスト的に有利な汎用のランプを42V車において定格直流36V〜42V出力の電源部からの電力供給により駆動可能にするランプ駆動装置が検討されている。当該ランプ駆動装置は、PWM制御(即ち、パルス幅変調制御)によりランプにパルス電圧を印加して、ランプに供給される電力量を調節し、それにより42V車において14V車用ランプの駆動を可能にする。このようなランプ駆動装置の一例を図5および図6に基づいて説明する。
【0005】
図5は、ランプ駆動装置1の回路構成を示す図である。前述のように、ランプ駆動装置1は、ランプL1へ供給される電力量をPWM制御により調節する。このランプ駆動装置1には、定格直流36V〜42V出力の電源部6からランプ駆動電力供給線4を介して電力供給を受け、ランプL1を駆動するランプ駆動部3と、当該ランプ駆動部3の動作を制御する制御部2と、が設けられている。尚、前述のように電源部6には42Vモータ/ジェネレータ7および充放電可能な36Vバッテリ8が設けられている。ランプ駆動電力供給線4にかかる供給電圧Vbは、電源部6の定格出力電圧に従い、直流36V〜直流42Vである。
【0006】
制御部2は、ランプ駆動部3と電気的に接続されており、ランプL1を点灯および消灯するためのスイッチSW1のON/OFF状態を示す指示信号S1に応じてランプ駆動制御信号S2を出力し、該ランプ駆動制御信号S2をランプ駆動部3に供給して当該ランプ駆動部3の動作を制御する。ランプ駆動部3は、ランプ駆動電力供給線4およびランプ駆動線5に電気的に接続されており、制御部2からのランプ駆動制御信号S2に従って、ランプL1にランプ駆動線5を介して電圧の印加および非印加を行ない、それによりランプL1を点灯および消灯させる。図6は、指示信号S1の電圧波形、ランプ駆動制御信号S2の電圧波形、およびランプ駆動部3によりランプL1に印加されるランプ印加電圧VLの波形のタイミングチャートである。
【0007】
図6に示されるように、指示信号S1の電圧波形がロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わるタイミングに同期して、制御部2は、ハイ(High)レベルとロー(Low)レベルを交互に繰り返すパルス電圧波形のランプ駆動制御信号S2をランプ駆動部3に供給し、ランプ駆動部3に当該ランプ駆動制御信号S2に従ったランプL1へのランプ印加電圧VLの印加を行なわせてランプL1を点灯させる。即ち、制御部2が、ランプL1の点灯を指示する指示信号S1を受けた際に、ランプ駆動部3にランプL1へ電力を供給させるランプ駆動制御信号S2を出力する。
【0008】
ランプL1の点灯時におけるランプ駆動制御信号S2およびランプ印加電圧VLは、ランプL1に適切な電力が供給されるように、1周期に対するハイレベルのパルス幅に所定のデューティ比が設定されている。一方、指示信号S1の電圧波形がハイレベルからローレベルに切り換わるタイミングに同期して、制御部2は、ローレベルの電圧波形のランプ駆動制御信号S2をランプ駆動部3に供給し、ランプ駆動部3に当該ランプ駆動制御信号S2に従ったランプL1への電圧の非印加を行なわせてランプL1を消灯させる。
【0009】
ランプ駆動部3は、NPN型のバイポーラトランジスタであるスイッチングトランジスタTr1と、Pチャネル型のパワーMOSFETであるスイッチングパワートランジスタFET1と、を備えている。スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)は、抵抗R1を介して制御部2と電気的に接続されており、ランプ駆動制御信号S2を受信する。更に、スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)と抵抗R1を結ぶ導体は、抵抗R2を介してグランド(G)と電気的に接続されている。また、スイッチングトランジスタTr1のエミッタ端子(E)はグランド(G)と電気的に接続されている。
【0010】
スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)は、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)と抵抗R3を介して電気的に接続され、ドレイン端子(D)はランプ駆動電力供給線4に電気的に接続され、そしてソース端子(S)はランプ駆動線5と電気的に接続されている。
【0011】
スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)およびドレイン端子(D)には、抵抗R4とツェナーダイオードD1が並列に接続されている。抵抗R4、ツェナーダイオードD1、および抵抗R3は、スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)に制御部2からハイレベルのランプ駆動制御信号S2が供給されてスイッチングトランジスタTr1がON状態となった際に、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)からエミッタ端子(E)に流れる電流をランプ駆動電力供給線4から供給する。このとき、スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)には、ランプ駆動電力供給線4の供給電圧Vbを分圧した電圧が印加される。
【0012】
さて、スイッチングトランジスタTr1は、そのベース端子(B)に印加されるランプ駆動制御信号S2がハイレベルのとき、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)からエミッタ端子(E)に電流が流れる状態となり、電流がランプ駆動電力供給線4から抵抗R4、ツェナーダイオードD1、および抵抗R3を介して流れるため、スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)の電位がローレベルとなって、スイッチングパワートランジスタFET1がON状態となる。よって、電流が、グランド(G)に電気的に接続されたランプL1にランプ駆動電力供給線4からスイッチングパワートランジスタFET1およびランプ駆動線5を介して流れる。
【0013】
一方、スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)に印加されるランプ駆動制御信号S2がローレベルになると、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)とエミッタ端子(E)の間には電流が流れなくなるので、スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)の電位がハイレベル(即ち、供給電圧Vb)となって、スイッチングパワートランジスタFET1はOFF状態となり、ランプL1には電流が流れなくなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のランプ駆動装置1へランプ駆動電力供給線4を介して電力を供給するジャンクションブロック等の電力分配装置(不図示)に対して電源部6のプラス端子(不図示)とマイナス端子(不図示)の逆接続(即ち、誤接続)が行なわれると、ランプL1のフィラメントが溶断される。なぜならば、前述の逆接続が行なわれると、図5に示されるように、スイッチングパワートランジスタFET1のソース−ドレイン端子間の寄生ダイオードDpのために例えば直流42Vの貫通電流がグランドGから電源部6に向かってランプL1を一気に流れるからである。それ故、前述の逆接続が為された場合でもランプの破損を阻止し且つ、改めて正しい接続が為された場合には正常な動作を保証するフェールセーフ機能がランプ駆動装置1には要求される。
【0015】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フェールセーフ機能を有するランプ駆動装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のランプ駆動装置は、請求項1に記載したように、
ランプの点灯および消灯を指示するための指示信号に応じてリレー駆動制御信号およびランプ駆動制御信号を出力する制御部と、
該ランプ駆動制御信号に従って前記ランプに電力を供給するランプ駆動部と、
前記ランプ駆動部に電気的に接続された第1リレー接点、前記ランプ駆動部に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線に電気的に接続された第2リレー接点、前記第1および第2リレー接点間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片、および前記接触片の動作を前記オープン動作または前記ショート動作に切換える電磁コイル、を有し、前記電磁コイルがリレー駆動電力供給線から電流の供給を受けるリレーと、
前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルへの一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器と、
前記リレー駆動制御信号に従って前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルに電流を流すリレー駆動部と、
を備え、
前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルに電流を流す動作を前記リレー駆動部に行なわせる前記リレー駆動制御信号を出力し、それにより前記接触片の前記オープン動作が前記電磁コイルによって前記ショート動作に切換えられて、前記第1および第2リレー接点を介して前記ランプ駆動電力供給線から前記ランプ駆動部に前記ランプを駆動するための電力が供給可能な状態となること
を特徴としている。
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、制御部と、該制御部から出力されたランプ駆動制御信号に従ってランプに電力を供給するランプ駆動部に電気的に接続された第1リレー接点、ランプ駆動部に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線に電気的に接続された第2リレー接点、第1および第2リレー接点間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片、および接触片の動作をオープン動作またはショート動作に切換える電磁コイル、を有するリレーと、リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルへの一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器と、制御部から出力されたリレー駆動制御信号に従ってリレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流すリレー駆動部と、をランプ駆動装置が備えているので、制御部が、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際に、リレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流す動作をリレー駆動部に行なわせるリレー駆動制御信号を出力し、それにより接触片のオープン動作がショート動作に電磁コイルによって切換えられて、第1および第2リレー接点を介してランプ駆動電力供給線からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となる。それ故、例え車両の電源部の逆接続が行なわれたとしても、リレーの第1および第2リレー接点間はオープン状態であるため、ランプへは電流が流れず、当該逆接続によるランプの破損を確実に防止できる。また、逆接続の後、電源部の正しい接続が為された場合にはランプ駆動装置の正常な動作が保証される。
【0018】
また、本発明のランプ駆動装置は、請求項2に記載したように、
前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記ランプ駆動電力供給線から前記ランプ駆動部に前記ランプを駆動するための電力が供給可能な状態となった後に前記ランプを点灯する動作を前記ランプ駆動部に行なわせる前記ランプ駆動制御信号を出力し、
前記制御部が、前記ランプの消灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記ランプを消灯する動作を前記ランプ駆動部に行なわせる前記ランプ駆動制御信号を出力し、前記ランプへの前記ランプ駆動部からの電力供給が途絶えた後に前記接触片の前記オープン動作を前記電磁コイルに行なわせる前記リレー駆動制御信号を前記リレー駆動部へ出力すること
を特徴としている。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、制御部は、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプ駆動電力供給線からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となった後にランプを点灯する動作(即ち、ランプに電力を供給する動作)をランプ駆動部に行なわせるランプ駆動制御信号を出力する。一方、制御部は、ランプの消灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプを消灯する動作(即ち、ランプに電力を供給しない動作)をランプ駆動部に行なわせるランプ駆動制御信号を出力し、ランプへのランプ駆動部からの電力供給が途絶えた後に接触片のオープン動作を電磁コイルに行なわせるリレー駆動制御信号をリレー駆動部へ出力する。従って、本発明のランプ駆動装置は、ランプが点灯する前にリレーの第1および第2リレー接点を接触片によりショート状態にし且つ、ランプが消灯した後にリレーの第1および第2リレー接点をオープン状態にする。換言すれば、本発明のランプ駆動装置は、第1および第2リレー接点間が導通した後にランプを点灯させ、ランプ消灯後に第1および第2リレー接点間の導通を解除する。それ故、ランプ駆動電力供給線にかかる電圧が例えば42Vといった高電圧であっても、第1および第2リレー接点にはアークが生じないため、アーク遮断対策が為された高価な42Vリレーを採用する必要がなく、汎用の安価な14Vリレーを採用することができる。
【0020】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明の実施の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明のランプ駆動装置10の回路構成を示す図である。尚、本実施形態において、従来のランプ駆動装置1の説明のために参照した図5および図6に示される回路や信号と同じものを採用可能な箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0022】
ランプ駆動装置10は、ランプL1へ供給される電力量をPWM制御により調節する。このランプ駆動装置10は、制御部20と、ランプ駆動部3と、リレー40と、ダイオード(整流器)50と、リレー駆動部60と、を備えている。
【0023】
制御部20は、ランプL1の点灯および消灯を指示するためのスイッチSW1のON/OFF状態を示す指示信号S1に応じてリレー駆動制御信号S15をリレー40へ出力し且つランプ駆動制御信号S20をランプ駆動部3へ出力して、リレー40の動作およびランプ駆動部3の動作を制御する。この制御部20は、例えばCPU等の半導体集積回路により構成でき、指示信号S1の入力に対してリレー駆動制御信号S15およびランプ駆動制御信号S20を出力する処理回路を内蔵している。ランプ駆動部3は、制御部20と電気的に接続されており、制御部20から供給されるランプ駆動制御信号S20に従ってランプL1に電力を供給する。
【0024】
リレー40は、ランプ駆動部3に電気的に接続された第1リレー接点42、ランプ駆動部3に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線4に電気的に接続された第2リレー接点44、第1および第2リレー接点42,44間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片46、および接触片46の動作をオープン動作またはショート動作に切換える電磁コイル48、を有している。
【0025】
尚、接触片46のショート動作とは、第1および第2リレー接点42,44に接触片46を接触させ、接触片46を介して第1および第2リレー接点42,44を導通状態にする動作のことである。また、接触片46のオープン動作とは、第1および第2リレー接点42,44の少なくとも一方から接触片46を非接触状態にして第1および第2リレー接点42,44を非導通状態にする動作のことである。尚、リレー40は、非駆動時に第1および第2リレー接点42,44がオープン状態(即ち、非導通状態)となる所謂ノーマリーオープン接点タイプのリレーである。
【0026】
ランプ駆動部3は、リレー40の第1および第2リレー接点42,44がショート状態(即ち、導通状態)であるときに定格直流36V〜42V出力の電源部6からランプ駆動電力供給線4を介して電力供給を受け、ランプL1を駆動する。電源部6には42Vモータ/ジェネレータ7および充放電可能な36Vバッテリ8が設けられている。ランプ駆動電力供給線4にかかる供給電圧Vbは、電源部6の定格出力電圧に従い、直流36V〜直流42Vである。尚、第1リレー接点42とランプ駆動部3とを結ぶ導体には過電流保護用のヒューズF1が挿入されている。
【0027】
リレー40の電磁コイル48は、その一端48aがリレー駆動電力供給線9に電気的に接続されており、リレー駆動電力供給線9から電流の供給を受ける。このリレー駆動電力供給線9は、電源部6の出力電圧を直流14Vに変換する直流電圧変換器(即ち、DC/DCコンバータ)14の出力に電気的に接続されている。
【0028】
整流器として働くダイオード50は、そのアノード端子(A)が電磁コイル48の他端48bに電気的に接続されており、リレー駆動電力供給線9から電磁コイル48への一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する。尚、ダイオード50の代わりにリレー駆動電力供給線9から電磁コイル48への一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器を採用してもよい。
【0029】
リレー駆動部60は、ダイオード50のカソード端子(C)に電気的に接続されており、リレー駆動制御信号S15に従ってリレー駆動電力供給線9から電磁コイル48に電流を流す。尚、ダイオード50のカソード端子(C)を電磁コイル48の一端48aに電気的に接続し且つ、アノード端子(A)をリレー駆動電力供給線9に電気的に接続する形態を採ってもよく、この場合、リレー駆動部60は電磁コイル48の他端48bに電気的に接続される。
【0030】
リレー駆動部60は、NPN型のバイポーラトランジスタであるリレー駆動用トランジスタTr2を備えている。リレー駆動用トランジスタTr2のベース端子(B)は、抵抗R5を介して制御部20と電気的に接続されており、リレー駆動制御信号S15を受信する。更に、リレー駆動用トランジスタTr2のベース端子(B)と抵抗R5を結ぶ導体は、抵抗R6を介してグランド(G)と電気的に接続されている。また、リレー駆動用トランジスタTr2のエミッタ端子(E)はグランド(G)と電気的に接続され、そしてコレクタ端子(C)がダイオード50のカソード端子(C)に電気的に接続されている。
【0031】
ランプ駆動部3は、制御部20、ランプ駆動電力供給線4、およびランプ駆動線5に電気的に接続されており、ランプ駆動制御信号S20に従ってランプL1にランプ駆動線5を介して電圧の印加および非印加を行ない、それによりランプL1を点灯および消灯させる。ランプ駆動部3の回路構成については、既に図5を参照して説明しているため、説明を省略する。尚、本実施形態では、スイッチングトランジスタTr1の一例としてNPN型のバイポーラトランジスタを使用したが、その他、PNP型のバイポーラトランジスタ、MOSFET、等を適宜用いてもよい。また、用いられるスイッチングトランジスタTr1のタイプに応じて、適宜、ランプ駆動制御信号S20の位相を反転させてもよい。また、本実施形態では、スイッチングパワートランジスタFET1の一例としてPチャネル型のパワーMOSFETを使用したが、その他、Nチャネル型のパワーMOSFET、バイポーラトランジスタ、等を適宜用いてもよい。また、用いられるスイッチングパワートランジスタFET1のタイプに応じて、適宜、ランプ駆動制御信号S20の位相を反転させてもよい。
【0032】
さて、このように構成されたランプ駆動装置10では、制御部20が、ランプL1の点灯を指示する指示信号S1を受けた際に、リレー駆動電力供給線9からリレー40の電磁コイル48に電流を流す動作をリレー駆動部60に行なわせるリレー駆動制御信号S15を出力し、それにより電磁コイル48がリレー40の接触片46のオープン動作をショート動作に切換え、第1および第2リレー接点42,44を介してランプ駆動電力供給線4からランプ駆動部3にランプL1を駆動するための電力が供給可能な状態となる。
【0033】
それ故、例え電源部6の逆接続が行なわれたとしても、リレー40の第1および第2リレー接点42,44間はオープン状態であるため、ランプL1へは電流が流れず、当該逆接続によるランプL1の破損を確実に防止できる。また、逆接続の後、電源部6の正しい接続が為された場合には正常な動作が保証される。このようにランプ駆動装置10にはフェールセーフ機能が備えられている。尚、ランプL1の交換時にリレー40の第1および第2リレー接点42,44間をオープン状態とすることで安全性も向上させることが可能である。また、例え電源部6においてロードダンプサージ等が生じても、リレー40の第1および第2リレー接点42,44間がオープン状態であれば、ランプ駆動部3を保護することができる。
【0034】
図2は、指示信号S1の電圧波形、リレー駆動制御信号S15の電圧波形、ランプ駆動制御信号S20の電圧波形、およびランプ駆動部3によりランプL1に印加されるランプ印加電圧VLの波形のタイミングチャートである。
【0035】
図2に示されるように、指示信号S1の電圧波形がロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わるタイミングに同期して、制御部20は、ロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わる電圧波形のリレー駆動制御信号S15を出力する。このときの指示信号S1はランプL1の点灯を指示している。
【0036】
ハイレベルのリレー駆動制御信号S15をリレー駆動部60のリレー駆動用トランジスタTr2のベース端子(B)が抵抗R5を介して受信すると、リレー駆動用トランジスタTr2のコレクタ端子(C)からエミッタ端子(E)に電流が流れる状態となり、電流がリレー駆動電力供給線9からリレー40の電磁コイル48に流れ込む。このとき、接触片46が電磁力によって電磁コイル48に引き寄せられて第1および第2リレー接点42,44間のショート動作を行なう。このショート動作により、ランプ駆動電力供給線4からランプ駆動部3にランプL1を駆動するための電力が供給可能な状態となる。
【0037】
制御部20は、ランプ駆動電力供給線4からランプ駆動部3にランプL1を駆動するための電力が供給可能な状態となった後にランプL1を点灯する動作(即ち、ランプL1に電力を供給する動作)をランプ駆動部3に行なわせるランプ駆動制御信号S20を出力する。即ち、図2に示されるように、指示信号S1の電圧波形およびリレー駆動制御信号S15の電圧波形のローレベルからハイレベルに切り換わる立ち上がりタイミングに対して、ランプ駆動制御信号S20の電圧波形のロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わる立ち上がりタイミングは僅かに遅れている。このランプ駆動制御信号S20はハイレベルとローレベルを交互に繰り返すパルス電圧波形を有しており、ランプ駆動部3はランプ駆動制御信号S20に従ったランプL1へのランプ印加電圧VLの印加を行なってランプL1を点灯させる。ランプL1の点灯時におけるランプ駆動制御信号S20およびランプ印加電圧VLは、ランプL1に適切な電力が供給されるように1周期に対するハイレベルのパルス幅に所定のデューティ比が設定されている。
【0038】
一方、図2に示されるように、指示信号S1の電圧波形がハイレベルからローレベルに切り換わるタイミングに同期して、制御部20は、ランプL1を消灯する動作(即ち、ランプL1に電力を供給しない動作)をランプ駆動部3に行なわせるランプ駆動制御信号S20を出力する。勿論、このときの指示信号S1はランプL1の消灯を指示している。
【0039】
スイッチングトランジスタTr1のベース端子(B)に印加されるランプ駆動制御信号S20がローレベルになると、スイッチングトランジスタTr1のコレクタ端子(C)とエミッタ端子(E)の間には電流が流れなくなるので、スイッチングパワートランジスタFET1のゲート端子(G)の電位がハイレベル(即ち、供給電圧Vb)となって、スイッチングパワートランジスタFET1はOFF状態となり、ランプ駆動部3からランプL1への電力供給が途絶える。
【0040】
制御部20は、ランプ駆動部3からランプL1への電力供給が途絶えた後にリレー40の接触片46のオープン動作を電磁コイル48に行なわせるリレー駆動制御信号S15をリレー駆動部60へ出力する。即ち、ランプ駆動制御信号S20の電圧波形およびランプ印加電圧VLの波形がハイレベルからローレベルに切り換わった後にハイレベルからローレベルに切り換わる電圧波形のリレー駆動制御信号S15を制御部20は出力する。図2に示されるように、ランプ駆動制御信号S20の電圧波形およびランプ印加電圧VLの波形のハイレベルからローレベルに切り換わる立ち下がりタイミングに対して、リレー駆動制御信号S15の電圧波形のハイレベルからローレベルに切り換わる立ち下がりタイミングは僅かに遅れている。
【0041】
リレー駆動部60のリレー駆動用トランジスタTr2のベース端子(B)に印加されるリレー駆動制御信号S15がローレベルになると、リレー駆動用トランジスタTr2のコレクタ端子(C)とエミッタ端子(E)の間には電流が流れなくなる状態となり、リレー駆動電力供給線9からリレー40の電磁コイル48に電流が流れなくなる。従って、電磁コイル48の電磁力によって引き寄せられていた接触片46が第1および第2リレー接点42,44の少なくとも一方から離れるオープン動作を行なう。このオープン動作により、ランプ駆動部3にはランプ駆動電力供給線4からランプL1を駆動するための電力が供給されない状態となる。
【0042】
従って、ランプ駆動装置10は、ランプL1が点灯する前にリレー40の第1および第2リレー接点42,44を接触片46によりショート状態にし且つ、ランプL1が消灯した後にリレー40の第1および第2リレー接点42,44をオープン状態にする。換言すれば、ランプ駆動装置10は、第1および第2リレー接点42,44間が導通した後にランプL1を点灯させ、ランプL1消灯後に第1および第2リレー接点42,44間の導通を解除する。それ故、ランプ駆動電力供給線4にかかる電圧が例えば42Vといった高電圧であっても、第1および第2リレー接点42,44にはアークが生じないため、アーク遮断対策が為された高価な42Vリレーを採用する必要がなく、汎用の安価な14Vリレーを採用することができる。勿論、PWM制御のため第1および第2リレー接点42,44に流れる電流量も抑制されている。
【0043】
尚、上記実施形態では、1つのリレー40に対して1つのランプL1を割り当てていたが、車両において重要な灯具として考慮されている複数のランプ(例えば、ヘッドランプ、ターンランプ、ストップランプ、等)を1つのリレー40に対して割り当ててもよい。このように1つのリレー40に対して複数のランプを割り当てれば、リレー40を複数設けずに済むのでコストダウンができる。このようなランプ駆動装置を図3に基づいて説明する。
【0044】
図3は、図1のランプ駆動装置10の変形例を示す図であり、複数のランプL1,L2,・・・,Lnが1つのリレー40に対して割り当てられているランプ駆動装置100が示されている。尚、前述のランプ駆動装置10の説明のために参照した図1および図2に示される回路や信号と同じものを採用可能な箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0045】
制御部200は、ランプL1,L2,・・・,Lnそれぞれの点灯および消灯を指示するためのスイッチSW1,SW2,・・・,SWnそれぞれのON/OFF状態を示す指示信号S1,S2,・・・,Snに応じてリレー駆動制御信号S15をリレー40へ出力し且つランプ駆動制御信号S20,S30,・・・,S40を複数のランプ駆動部3それぞれへ出力して、リレー40の動作およびランプ駆動部3の動作を制御する。複数のランプ駆動部3は、それぞれ、制御部200と電気的に接続されており、制御部200から供給されるランプ駆動制御信号S20,S30,・・・,S40に従ってランプL1,L2,・・・,Lnに電力を供給する。リレー40の第1リレー接点42には複数のランプ駆動部3が電気的に接続されている。
【0046】
図4は、リレー駆動制御信号S15の電圧波形、ランプ駆動制御信号S20に従ってランプL1に印加されるランプ印加電圧VLの波形、ランプ駆動制御信号S30に従ってランプL2に印加されるランプ印加電圧VLの波形、およびランプ駆動制御信号S40に従ってランプLnに印加されるランプ印加電圧VLの波形のタイミングチャートである。図4に示されるように、ランプ駆動装置100は、ランプL1,L2,・・・,Lnのうち少なくとも1つが点灯する前にリレー40の第1および第2リレー接点42,44をショート状態にし、且つ、全てのランプL1,L2,・・・,Lnが消灯した後にリレー40の第1および第2リレー接点42,44をオープン状態にしている。その他、ランプ駆動装置100に係る回路構成、回路動作、等に関しては、図1および図2を参照して既に説明した内容から容易に推察可能であるため省略する。
【0047】
尚、本発明は、前述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、適宜、変形,改良,等が可能である。その他、前述した実施形態や変形例における各構成要素の数,配置個所,等、および波形,数値,等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。尚、前述した実施形態は、本発明のランプ駆動装置を車両に搭載して車両用ランプを駆動させた一例を示すものであるが、本発明のランプ駆動装置が車両以外の装置に採用可能であることは言うまでもない。
【0048】
尚、前述した各信号波形は図2および図4に示されるような矩形波に限らず、適宜、例えば、三角波、ノコギリ波、等にしてもよい。また、前述の実施形態では、ハイレベルとローレベルの電位差により形成された電圧波形を有する指示信号を用いているが、例えば数種類のロジック信号をそれぞれ制御部に入力し、それらのロジック信号を基にスイッチのON/OFF状態を制御部に割り出させ、適宜、リレー駆動制御信号およびランプ駆動制御信号を生成させてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、制御部と、該制御部から出力されたランプ駆動制御信号に従ってランプに電力を供給するランプ駆動部に電気的に接続された第1リレー接点、ランプ駆動部に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線に電気的に接続された第2リレー接点、第1および第2リレー接点間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片、および接触片の動作をオープン動作またはショート動作に切換える電磁コイル、を有するリレーと、リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルへの一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器と、制御部から出力されたリレー駆動制御信号に従ってリレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流すリレー駆動部と、をランプ駆動装置が備えているので、制御部が、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際に、リレー駆動電力供給線から電磁コイルに電流を流す動作をリレー駆動部に行なわせるリレー駆動制御信号を出力し、それにより接触片のオープン動作がショート動作に電磁コイルによって切換えられて、第1および第2リレー接点を介してランプ駆動電力供給線からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となる。それ故、例え車両の電源部の逆接続が行なわれたとしても、リレーの第1および第2リレー接点間はオープン状態であるため、ランプへは電流が流れず、当該逆接続によるランプの破損を確実に防止できる。また、逆接続の後、電源部の正しい接続が為された場合にはランプ駆動装置の正常な動作が保証される。
【0050】
また、本発明によれば、制御部は、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプ駆動電力供給線からランプ駆動部にランプを駆動するための電力が供給可能な状態となった後にランプを点灯する動作(即ち、ランプに電力を供給する動作)をランプ駆動部に行なわせるランプ駆動制御信号を出力する。一方、制御部は、ランプの消灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプを消灯する動作(即ち、ランプに電力を供給しない動作)をランプ駆動部に行なわせるランプ駆動制御信号を出力し、ランプへのランプ駆動部からの電力供給が途絶えた後に接触片のオープン動作を電磁コイルに行なわせるリレー駆動制御信号をリレー駆動部へ出力する。従って、本発明のランプ駆動装置は、ランプが点灯する前にリレーの第1および第2リレー接点を接触片によりショート状態にし且つ、ランプが消灯した後にリレーの第1および第2リレー接点をオープン状態にする。換言すれば、本発明のランプ駆動装置は、第1および第2リレー接点間が導通した後にランプを点灯させ、ランプ消灯後に第1および第2リレー接点間の導通を解除する。それ故、ランプ駆動電力供給線にかかる電圧が例えば42Vといった高電圧であっても、第1および第2リレー接点にはアークが生じないため、アーク遮断対策が為された高価な42Vリレーを採用する必要がなく、汎用の安価な14Vリレーを採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のランプ駆動装置の回路構成を示す図である。
【図2】図1の指示信号の電圧波形、リレー駆動制御信号の電圧波形、ランプ駆動制御信号の電圧波形、およびランプ印加電圧の波形のタイミングチャートである。
【図3】図1のランプ駆動装置の変形例を示す図である。
【図4】図3のリレー駆動制御信号の電圧波形および各ランプ印加電圧の波形のタイミングチャートである。
【図5】従来のランプ駆動装置の回路構成を示す図である。
【図6】図5の指示信号の電圧波形、ランプ駆動制御信号の電圧波形、およびランプ印加電圧の波形のタイミングチャートである。
【符号の説明】
3 ランプ駆動部
4 ランプ駆動電力供給線
9 リレー駆動電力供給線
10 ランプ駆動装置
20 制御部
40 リレー
42 第1リレー接点
44 第2リレー接点
46 接触片
48 電磁コイル
50 ダイオード(整流器)
60 リレー駆動部
L1 ランプ
S1 指示信号
S15 リレー駆動制御信号
S20 ランプ駆動制御信号
Claims (2)
- ランプの点灯および消灯を指示するための指示信号に応じてリレー駆動制御信号およびランプ駆動制御信号を出力する制御部と、
該ランプ駆動制御信号に従って前記ランプに電力を供給するランプ駆動部と、
前記ランプ駆動部に電気的に接続された第1リレー接点、前記ランプ駆動部に電力を供給するためのランプ駆動電力供給線に電気的に接続された第2リレー接点、前記第1および第2リレー接点間のショート動作およびオープン動作を行なう接触片、および前記接触片の動作を前記オープン動作または前記ショート動作に切換える電磁コイル、を有し、前記電磁コイルがリレー駆動電力供給線から電流の供給を受けるリレーと、
前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルへの一方向のみ電流が流れるように電流の流れを規制する整流器と、
前記リレー駆動制御信号に従って前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルに電流を流すリレー駆動部と、
を備え、
前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記リレー駆動電力供給線から前記電磁コイルに電流を流す動作を前記リレー駆動部に行なわせる前記リレー駆動制御信号を出力し、それにより前記接触片の前記オープン動作が前記電磁コイルによって前記ショート動作に切換えられて、前記第1および第2リレー接点を介して前記ランプ駆動電力供給線から前記ランプ駆動部に前記ランプを駆動するための電力が供給可能な状態となることを特徴とするランプ駆動装置。 - 前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記ランプ駆動電力供給線から前記ランプ駆動部に前記ランプを駆動するための電力が供給可能な状態となった後に前記ランプを点灯する動作を前記ランプ駆動部に行なわせる前記ランプ駆動制御信号を出力し、
前記制御部が、前記ランプの消灯を指示する前記指示信号を受けた際に、前記ランプを消灯する動作を前記ランプ駆動部に行なわせる前記ランプ駆動制御信号を出力し、前記ランプへの前記ランプ駆動部からの電力供給が途絶えた後に前記接触片の前記オープン動作を前記電磁コイルに行なわせる前記リレー駆動制御信号を前記リレー駆動部へ出力することを特徴とする請求項1に記載したランプ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002185030A JP2004031095A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | ランプ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002185030A JP2004031095A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | ランプ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004031095A true JP2004031095A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31180795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002185030A Pending JP2004031095A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | ランプ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004031095A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013069649A (ja) * | 2011-09-26 | 2013-04-18 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 電源制御装置および照明システム |
JP2013077390A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-25 | Shinko Denso Co Ltd | 直管型led灯の駆動回路 |
-
2002
- 2002-06-25 JP JP2002185030A patent/JP2004031095A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013069649A (ja) * | 2011-09-26 | 2013-04-18 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 電源制御装置および照明システム |
JP2013077390A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-25 | Shinko Denso Co Ltd | 直管型led灯の駆動回路 |
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