JP2004031024A - 光発生装置、露光装置、及びデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光発生装置が発生する光の強度を広範囲に変更する。
【解決手段】本発明の光発生装置は、X線源10、高電圧発生回路20、CPU40等を含む。高電圧発生回路20は、複数のコンデンサC1〜C3と、該コンデンサの充電経路及び放電経路に配置された複数のスイッチS1〜S6を有する。CPU40がスイッチを制御することによりX線源10に電気エネルギーを供給するためのコンデンサを切り替え、これによりX線源10に供給される電気エネルギーを変更する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の光発生装置は、X線源10、高電圧発生回路20、CPU40等を含む。高電圧発生回路20は、複数のコンデンサC1〜C3と、該コンデンサの充電経路及び放電経路に配置された複数のスイッチS1〜S6を有する。CPU40がスイッチを制御することによりX線源10に電気エネルギーを供給するためのコンデンサを切り替え、これによりX線源10に供給される電気エネルギーを変更する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光発生装置、露光装置、及びデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
IC、LSI等のマイクロデバイスを製造するために種々の型式の露光装置が使用されている。露光装置は、当該装置に固有の露光光源を備え、露光光源から発せられる光によって、マスク又はレチクル等の原版に形成されたパターン(例えば、回路パターン)をフォトレジストが塗布されたウエハへ焼付けるように構成されている。
【0003】
マイクロデバイスの集積度を向上させるために、露光光源の短波長化が求められている。短波長露光用の光源の候補の一つとして、X線光源が提案され開発されている。これらの中でも、シンクロトロンよりも小型で安価なポイントソース型X線源及びEUV(極紫外)光源として使用されるスタンドアローン型光源が注目されている。これらは、強度がパルス状に変化するX線又はEUV光を発生するものである。
【0004】
X線露光及びEUV露光において高いスループットを実現するために、出力される光の高強度化や、レジストの高感度化が課題となっている。高強度のパルスX線又はパルスEUV光を得るために、1パルスの強度を高めるための開発が行われている。しかしながら、パルス強度とパルスレートとは、基本的にはトレードオフの関係にあるので、現状ではまだ両方とも向上の余地を残しているところである。
【0005】
また、ウエハ等の基板の露光においては、高精度な露光量制御が求められる。例えば、最小線幅100nm以下のパターンの露光における線幅精度としては、最小線幅の±10%以内であることが求められることが多い。線幅精度を悪化させる要因の1つが露光量精度である。この露光量精度は、精度割振りや処理工程に依存する精度であるが、10分の数%以下であることが望ましい。
【0006】
しかしながら、現状のパルスX線源のパルスX線強度は、ばらつきが大きいことが知られている。例えば図3に示すように、3σにおけるばらつきは、数十%にも達する。このため、積算露光量を計測して、例えば最終パルスを強度調整してある目標値で発光させたとしても、最終パルスのばらつきのために所定の積算露光量精度が得られないという問題が生じうる。このような問題は、1パルスごとのパルス強度を上げて、1ショットあたりの露光パルス数が少なくなるほど顕著になる。
【0007】
1パルスあたりのX線強度の平均値をi、1ショットの露光量目標値をDとする。この場合、1ショットあたりの平均パルス数Nは、
N=D/i
で表すことができる。
【0008】
パルス数を目標値分だけ発生させる場合に、各パルスのX線強度ばらつきを3σにおいてSとすると、強度ばらつきによる1ショットの露光量誤差Eは、次のように表すことができる。
【0009】
E=S/N
S=75%、N=200の場合、E=0.375%となる。これは露光量誤差目標値(例えば0.2%)に対してそれほど大きくない数値に見えるかもしれないが、実際にはN=200における実際のパルス強度の平均値が、サンプル数が十分な場合におけるパルス強度の平均値iからずれることが容易に起こりうるので、ショットごとに積算露光量が大きくばらつくことになる。つまり、N=200程度ではパルス数が少なすぎて、統計的平均値からはずれることがある。
【0010】
そこで、通常は、1ショットにおける積算露光量を計測器で計測し、1ショットでのパルス強度平均値がiからずれたとしても、パルス数を増減させることで対応する方法がとられる。この場合、最終パルスの1パルス前までの積算量は、通常は十分な精度で検出できる。しかし、結局のところ、最終パルスの強度ばらつきが発生するので、積算露光量は
E=S/N
程度の精度しか得られない。
【0011】
プラズマX線源では、図2に示すように、1パルスの入力エネルギーが大きいほどX線変換効率も高くなる。X線源は、発生効率があまり高くないのが普通なので、X線変換効率を改善することは大パワー化に大きな効果がある。そこで、X線源ベンダーは、1パルスの入力エネルギーを高くする方向で開発を進めているところである。その結果、前述のように積算露光量の精度を上げることがますます困難になってきている。
【0012】
一方、同様にパルス状のエネルギーを利用するエキシマレーザー光による露光においては、レーザーの放電電圧を下げることによって容易にパルス強度を小さくすることができる。このため、各露光ショットにおいて最後に近い部分のパルス強度を下げて、露光量精度を高めることが行われている。
【0013】
また、特開平9−184900号公報に開示されているように、レーザープラズマX線源のレーザー光強度を変えることにより、パルスX線強度を制御することも提案されている。
【0014】
パルスX線源の1つのタイプとして、放電エネルギーによりX線を励起するものがある。いわゆるDense Plasma Focusと呼ばれるタイプもこれに属する。このタイプは、レーザーを使用しないので、前述したようなレーザー光による強度制御を行うことができない。
【0015】
放電型パルスX線源のX線強度を放電電圧により調整する方法もある。このような放電電圧による調整方法は、パルスレーザー光の強度調整で一般に使われており、応答性がよく、連続的な強度調整が可能であり、複雑な構成が不要であるなどの様々なメリットがある。しかしながら、放電電圧による調整方法を放電型パルスX線源に適用する場合には、放電電圧を大きく変えた時に、放電が不安定になったり、発生波長が変化したりする可能性がある。
【0016】
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたものであり、例えば、発生する光の強度を変更するための新規な装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、光を発生する光発生装置に係り、a)電気エネルギーを得て光を発生する光源と、b)複数のコンデンサと前記複数のコンデンサの充電経路及び/又は放電経路に配置された複数のスイッチとを有し、前記複数のコンデンサの全部又は一部に蓄積された電気エネルギーを前記光源に提供する電気エネルギー供給回路と、c)前記複数のスイッチを制御することにより前記光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更する制御部とを備えることを特徴とする。このように、複数のコンデンサと、それらの充電経路及び/又は放電経路に配置された複数のスイッチとを備え、前記複数のスイッチを制御することにより光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更することにより、前記光源に提供される電気エネルギーの変更可能範囲を広くすることができる。
【0018】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記複数のスイッチは、前記制御部が前記複数のコンデンサの充放電を個別的に制御することができるように配置されていることが好ましい。
【0019】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記複数のコンデンサのうち少なくとも2つは、互いに異なる静電容量を有することが好ましい。
【0020】
或いは、前記制御部は、第1状態では、前記複数のコンデンサのうち第1グループのコンデンサを利用して前記光源に電気エネルギーが供給され、第2状態では、前記複数のコンデンサのうち第2グループのコンデンサを利用して前記光源に電気エネルギーが供給されるように、前記複数のスイッチを制御してもよい。この場合において、前記複数のコンデンサの少なくとも1つは、前記第1グループ及び前記第2グループの双方に属してもよい。或いは、前記第1グループに属する各コンデンサは、前記第2グループに属する各コンデンサと異なってもよい。
【0021】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記制御部は、前記光源が発する光の強度の積算値に基づいて前記複数のスイッチを制御することにより前記光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更することが好ましい。ここで、前記光発生装置は、前記光源が発する光の強度の積算値を得るためのセンサを更に備えることが好ましい。
【0022】
更に、前記制御部は、前記光源が発する光の強度の積算値が目標積算値よりも小さい所定値に達するまでは1回あたりに第1の大きさの電気エネルギーが前記光源に提供されるように前記複数のスイッチを制御し、その後、1回当たりに前記第1の大きさよりも小さい第2の大きさの電気エネルギーが前記光源に提供されるように前記複数のスイッチを制御することが好ましい。
【0023】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記光発生装置は、前記電気エネルギー供給回路が前記光源に供給する電気エネルギーの電圧を調整するための回路を更に備えることが好ましい。
【0024】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記光源は、前記電気エネルギー供給回路から供給される電気エネルギーによってパルス光を発生することが好ましい。
【0025】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記光源は、例えば、X線又は極紫外(EUV)光を発生する。
【0026】
本発明の第2の側面は、光を発生する光発生装置に係り、a)電気エネルギーを得て光を発生する光源と、b)電気エネルギーを蓄積するコンデンサを有し、前記コンデンサに蓄積された電気エネルギーを前記光源に提供する電気エネルギー供給回路と、c)前記コンデンサに蓄積させる電気エネルギーを変更することにより前記光源に提供される電気エネルギーを変更する制御部とを備えることを特徴とする。このようにコンデンサに蓄積させる電気エネルギーを変更することにより、前記光源に提供される電気エネルギーの変更可能範囲を広くすることができる。
【0027】
本発明の第3の側面は、上記の光発生装置と、上記光発生装置が発生した光で基板又は立体物にパターンが焼き付けられるように該基板を保持する基板保持部とを備えることを特徴とする。
【0028】
本発明の第4の側面は、デバイスの製造方法に係り、上記の露光装置を使って、感光剤が塗布された基板又は立体物にパターンを焼き付ける工程と、前記基板又は立体物を現像する工程とを含むことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0030】
なお、以下では、本発明の好適な実施の形態として、ステップアンドリピート方式によりマスクパターンをウエハに転写するX線ステッパーについて説明するが、本発明は、このような実施の形態に限定されるものではない。
【0031】
図1は、ポイントソースX線源を用いた本発明の好適な実施の形態に係るX線露光システムの概略構成を示す図である。この実施の形態のポイントソースX線源は、Dense Plasma Focusと呼ばれるタイプである。ポイントソースX線源10のチャンバ13内には、X線励起のためのターゲットとなるNeガスが減圧状態で充填されている。なお、ターゲットは、気体に限られず、固体又は液体でもよい。
【0032】
雰囲気圧力は、典型的には数Pa〜数10Paとすることができるが、この実施の形態では、約13Paとしている。第1電極11と第2電極12は、同軸構造で配置されている。なお、この実施の形態では、予備電離用の電極を別体の構成としては設けていない。すなわち、この実施の形態では、第1電極11と第2電極12の形状の工夫により、その一部分で同軸上に予備電離が発生するように設計されている。第1電極11及び第2電極12を含めて、X線源10は、X線発生に寄与しなかったエネルギーを熱として発生するので、X線源10は、冷却系(不図示)により水冷されることが好ましい。
【0033】
高電圧放電回路(電気エネルギー供給回路)20について説明する。整流器21は、パルス電源30からトランス31を介して供給される交流電圧を直流電圧に変換する。整流器21は、充電用半導体スイッチS1〜S3、高耐圧ダイオードD1〜D3を介して、充放電用コンデンサC1〜C3の+側端子に接続されている。充放電用コンデンサC1〜C3の−側端子は、共通に接続された上で、充電用コイル22と第2電極12に接続されている。第1電極11は、充電用コイル22の他方の端子に接続された上で、整流器21のリターン側に接続されている。また、充放電用コンデンサC1〜C3の+側端子には、放電用半導体スイッチS4〜S6が接続されている。
【0034】
パルス電源30は、CPU(制御部)40からの指令により放電電圧を決定する。トリガ発生回路50は、CPU40からの指令により、パルスレート、トリガの有無を決定する。トリガーパルスは、パルス電源30と遅延回路60に提供される。遅延回路60は、X線源10とコンデンサC1〜C3に固有のタイミング特性を補正し、制御パルス発生回路70は、遅延回路60の出力に従ってスイッチS4〜S6をドライブする。コンデンサ切替回路80は、CPU40からの指令に従い、コンデンサC1〜C3を切り離し状態にするか充放電状態にするかを個別的に切り替える。
【0035】
露光装置90は、密封チャンバ91によって覆われており、内部雰囲気として20kPaの高純度ヘリウムが充填されている。X線源10のX線源チャンバ13と露光装置90の密封チャンバ91との接続部には、ベリリウム箔を使用した圧力隔壁(X線窓)92が設けられており、これを介して露光装置90の密封チャンバ91内にX線が導入される。露光装置90内には、コリメーター93が設置され、これによりX線の利用効率が高められている。ここで、コリメーター93とX線の発生位置との間の距離を近づけるほど利用効率が高まる。この実施の形態では、その点を考慮した上で露光装置90内の上部よりにコリメーター93を設置している。しかしながら、コリメーター93は、X線源10と一体化されてもよいし、X線源10、コリメーター93及び露光装置90をそれぞれ独立したチャンバ内に配置することがよい場合もありうる。また、コリメーター93は、X線利用効率と発散角を小さくする目的においては用いた方がよい場合が多い。その一方で、より簡易なシステムでは、コリメーター93を省略して、マスク94、ウエハ95を光源としてのX線源10に近づけることによって所望の仕様を達成することも可能である。
【0036】
マスク94、ウエハ95は、それぞれ不図示の搬送系によってマスクステージ(不図示)、ウエハステージ96に設置される。不図示のマスクステージは、例えばZ軸、Zチルト軸、θ軸の制御機構を備えている。ウエハステージ96は、例えばX軸、Y軸、θ軸、Z軸、Zチルト軸の制御機構を備えている。ステップアンドリピートを繰り返しながら、マスク94上のパターンをウエハ95上の各露光ショットエリアに一括転写することにより、ウエハ94上に所定のショット数を露光することができる。露光画角は、不図示のマスキングブレードで決定することができる。
【0037】
なお、この実施の形態では、X線プロキシミティー露光の特徴である広画角を活かした一括露光方式としている。ただし、一括露光であるか否かという点やプロキシミティー露光であるか否かという点は、明示的な限定を伴わない限り本発明において重要な事項ではない。すなわち、本発明は、例えば、マスク及びウエハを同期させてスキャンする同期スキャン露光方式(所謂スキャナー)や、縮小光学系を用いた露光方式にも適用可能である。従って、本発明は、当然にEUV露光方式にも適用可能である。
【0038】
充電用半導体スイッチS1〜S3は、それぞれ充放電用コンデンサC1〜C3を充電するか否かを切り替えるための素子である。放電用半導体スイッチS4〜S6は、それぞれ充放電用コンデンサC1〜C3の放電を制御するための素子である。S1〜S6の状態の組み合わせと動作について図4及び図5に示す。
【0039】
例えば、S1及びS4がともにOFFの状態は、コンデンサC1の充電も放電も行っていない状態である。ただし、C1がすでに充電されている場合も含んでいる。このとき、S2,S3,S5,S6は、禁止の組み合わせ以外であれば、任意の状態にされうる。ただし、C1のみを充電する場合と、C1と他のコンデンサとを同時に充電する場合とでは、典型的には充電に要する時間が異なる。その時間は、各コンデンサ容量とパルス電源30、トランス31、整流器21の能力に依存する。放電に関しては、タイミングの制約はないが、複数のコンデンサを概ね同時に放電させる場合は、X線発生効率を高めるための厳密な調整が必要である。
【0040】
次に、露光量の検出について説明する。露光装置90内の、露光エリア外の部分にX線強度センサ97が設置されている。このセンサ97により、露光中においてもリアルタイムでX線強度(及び積算露光量)を計測することができる。X線強度センサ97は、X線源10内に設置しても構わないが、その際はセンサ面に付着するデブリによる検出値の変化に留意すべきである。
【0041】
CPU40は、X線強度センサ97による検出値をショットごとに時間積分する機能を有する。また、CPU40は、ある時間区間における平均パルス強度を算出する機能を有する。
【0042】
CPU40は、露光対象のショットの露光を開始すべく、例えば、最大の電気エネルギーをX線源10に供給するために、C1〜C3の全てを充放電モードにするように、コンデンサ切替回路80に指令を出す。また、CPU40は、パルス電源30及びトリガ発生回路50を制御して、高電圧発生路20からX線源10に対して、コンデンサC1〜C3から放電される電気エネルギーを供給させる。このような電気エネルギーの供給は、トリガ発生回路50が発生するX線放射トリガ信号に同期して間欠的になされる。
【0043】
ここで、充放電モードとは、コンデンサ切替回路80により、充電対象のコンデンサに対応する充電用半導体スイッチをONにして当該コンデンサに電気エネルギーの蓄積した後に当該充電用半導体スイッチをOFFにし、更に制御パルス発生回路70の出力に従って当該コンデンサに対応する放電用半導体スイッチをONにして当該コンデンサに蓄積された電気エネルギーを放電するモードである。
【0044】
CPU40は、露光対象のショットのその時点における露光量(すなわち、時間積分された積算露光量)を、記憶回路100に予め保持されたパワーダウンスレッショルド値と比較し、露光量がパワーダウンスレッショルド値を超えた時にパワーダウンの指令を出す。パワーダウンの指令は、高電圧発生回路20からX線源10に供給する1回あたりの電気エネルギーの大きさを小さくすることを意味し、(1)の指令を含む。また、パワーダウンの指令は、更に(2)及び/又は(3)の指令を含むことが好ましい。
【0045】
(1)コンデンサ切替回路80に指令して、C1を充放電モード、C2及びC3を切り離しモード(該当するコンデンサの充電用半導体スイッチをOFFにするモード)にする、
(2)トリガ発生回路50に指令して、パルスレートを上げる、
(3)パルス電源30に指令して、パルス電源30が発生する充電電圧を微調整する。
【0046】
ここで、(2)の動作は、充放電させるコンデンサの減少(換言すると、充電電流の減少)に伴って、充電に要する時間が短くなるので、その分だけパルスレートを上げて、ショットの露光に要する時間を短縮することを意図している。また、(3)の動作は、パルス電源30が発生する充電電圧を微調整することによりX線源10に供給される電圧を微調整し、これによりX線源10が発生するX線の強度を微調整することを意図している。
【0047】
以下、図5を参照しながら本発明の好適な実施の形態としてのコンデンサによるX線強度調整方法について説明する。C1〜C3の容量設計値は、それぞれ相対値で30%、35%、35%としている。図5に示す入力エネルギーに対するX線強度特性をもったX線源10の場合、それぞれのコンデンサ接続状態におけるX線強度は、図6の表中の数値となる。ここでは、X線源10が発生するパルスX線の強度ばらつきは、発生強度に関らず、概ね3σで75%であるとする。この条件では、各組み合わせにおける発生X線強度は、図6の表中のX線強度範囲(3σ,相対)の値をとる。
【0048】
具体的な実施例を示すと、例えば、図6の表中において○を付した2種類の組み合わせ、すなわち「C1」(第1グループ)と「C1+C2+C3」(第2グループ)を使用することができる。この実施例では、X線源10の仕様として、1ショットあたり200パルスで露光を行い、露光量精度の目標として±0.05%以内を想定している。この200パルスは、「C1+C2+C3」を使用時に平均パルス強度で所望の露光量を得られることを想定している。1パルスの強度は、1ショット露光量の1/200=0.5%に相当する。1ショット露光量に対して±0.05%の誤差を目標精度とすると、該目標精度を得るためには、0.05/0.5=0.1なので、1パルスの強度を「C1+C2+C3」使用時の10%程度以下に減じて、このような強度のパルスの個数で、目標精度が得られるように、露光量を調整する必要がある。この想定に基づいて、この実施例では、露光量を微調整する時すなわちC1のみの使用時に、「C1+C2+C3」使用時の約8%の細かさで露光量を制御できるように、各コンデンサの容量を決定している。
【0049】
なお、上記のような想定は、X線源強度やレジスト感度等に応じて変更すべき設計項目であり、上記のような想定は、単なる一例に過ぎない。また、コンデンサの個数、容量、組み合わせも適宜変更することができる。例えば、スループット、目標精度などの要求に従って、コンデンサの個数、容量、組み合わせを決定することができる。
【0050】
また、上記では、第1グループと第2グループの双方にコンデンサC1が属しているが、第1グループに属する各コンデンサと第2グループに属する各コンデンサとが互いに異なるようにしてもよい。
【0051】
次に、本発明の好適な実施の形態における露光量制御を図7を参照しながら説明する。なお、以下の露光量制御は、CPU(制御部)40によってなされる。
【0052】
(状態S1)
状態S1では、「C1+C2+C3」の組み合わせ(第1グループ)による充放電によってX線源10を駆動しながらX線源10が発生するパルスX線によって第Nショットを露光する。この実施の形態では、第Nショットの積算露光量のうち殆どは、「C1+C2+C3」の組み合わせによって得る。そして、残りの露光量(すなわち、目標露光量とこれまでの積算露光量との差分)が「C1+C2+C3」使用時の約1パルス分になった時点で、次の状態S2に切り替える。
【0053】
(状態S2)
状態S2では、第Nショットの残りの露光量(すなわち、目標露光量とこれまでの積算露光量との差分)が略0になるまで、C1のみ(第2グループ)の充放電によってX線原10を駆動しながらX線源10が発生するパルスX線によって第Nショットを露光する。より詳細には、ここでは、残りの露光量が設定された許容値(例えば、1ショット露光量に対して±0.05%の誤差)内になったときに、第Nショットの露光を完了する。ここで、状態S2では、C2とC3を充電していないので、パルス電源30の電源能力に余裕が得られ、C1の充放電レートを上げることができる。
【0054】
(状態S3)
状態S3は、第Nショットから第N+1ショットにウエハステージ96がステップ駆動している時間である。状態S3に切り替わり次第、C1〜C3の充電を開始し、次の放電に備える。
【0055】
(状態S4)
状態S4は、露光対象のショットが異なる他は、状態S1と同様であり、第N+1ショットの露光の先頭部分である。
【0056】
すなわち、この実施の形態では、第Nショットを状態S1〜S3で示す手順で露光し、第N+1ショットを状態S1〜S3に相当する手順で露光することを、ウエハ上の全ショットについて実施する。
【0057】
上記の実施の形態では、コンデンサ(C1〜C3)を3個とし、これらの合計容量に対する容量の比率をそれぞれ30:35:35とした。コンデンサの個数、や容量は、適宜決定しうるが、他の好適な例を1つ挙げると次の通りである。
【0058】
コンデンサ個数をC1、C2の2個とし、容量比をC1:C2=100:10とする。C1のみの容量で所望の強度の100%のパルス強度を得られるように設定する。そして、C1を大パワーパルス専用、C2を小パワーパルス専用とする。この例では、同時に使用するコンデンサは常に1個なので、複数のコンデンサの放電時のタイミング合わせを考慮する必要がない。
【0059】
上記の実施の形態では、充放電させるコンデンサを変更することにより、X線源10に対して供給する電気エネルギーを変更するが、これに代えて、例えば充放電させるコンデンサを固定し(例えば、1つのみのコンデンサを使用する)、これに蓄積する電気エネルギーを変更することにより、X線源10に対して供給する電気エネルギーを変更してもよい。コンデンサに蓄積する電気エネルギーの変更は、例えば、充電時間、充電電流、充電電圧等を変更することにより行うことができる。
【0060】
以上のように、コンデンサに電気エネルギーを蓄積しその電気エネルギーを光源に供給する光発生装置において、コンデンサの利用方法を変更(例えば、充電経路及び/又は放電経路の変更、コンデンサに蓄積する電気エネルギーの変更)することにより光源に供給される電気エネルギーを調整することにより、光源に供給される電気エネルギーを広範囲に変更することができる。
【0061】
次に上記の露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図8は、半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク作製)では設計した回路パターンに基づいてマスクを作製する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記のマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)する。
【0062】
図9は、上記のウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記の露光装置によって回路パターンをウエハに転写する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、発生する光の強度を変更するための新規な装置を提供することができる。
【0064】
例えば、複数のコンデンサと、それらの充電経路及び/又は放電経路に配置された複数のスイッチとを備え、前記複数のスイッチを制御することにより光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更することにより、前記光源に提供される電気エネルギーの変更可能範囲を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係るX線露光システムの概略構成を示す図である。
【図2】プラズマX線源の入出力特性の一例を示す図である。
【図3】パルスX線源のX線強度ばらつきの一例を示す図である。
【図4】本発明の好適な実施の形態におけるスイッチの組み合わせを示す図である。
【図5】本発明の好適な実施の形態におけるX線強度調整方法を説明するための図である。
【図6】本発明の好適な実施の形態におけるX線強度調整方法を説明するための図である。
【図7】本発明の好適な実施の形態におけるX線強度調整方法を説明するための図である。
【図8】デバイスの製造方法の概略を示す図である。
【図9】デバイスの製造方法の概略を示す図である。
【符号の説明】
10 X線源
11 第1電極
12 第2電極
13 X線源チャンバ
20 高電圧放電回路
21 整流器
22 充電用コイル
30 パルス電源
31 トランス
40 CPU
50 トリガ発生回路
60 遅延回路
70 制御パルス発生回路
80 コンデンサ切替回路
90 露光装置
91 密閉チャンバ
92 X線窓
93 コリメーター
94 マスク
95 ウエハ
96 ウエハステージ
97 X線センサ
100 記憶回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、光発生装置、露光装置、及びデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
IC、LSI等のマイクロデバイスを製造するために種々の型式の露光装置が使用されている。露光装置は、当該装置に固有の露光光源を備え、露光光源から発せられる光によって、マスク又はレチクル等の原版に形成されたパターン(例えば、回路パターン)をフォトレジストが塗布されたウエハへ焼付けるように構成されている。
【0003】
マイクロデバイスの集積度を向上させるために、露光光源の短波長化が求められている。短波長露光用の光源の候補の一つとして、X線光源が提案され開発されている。これらの中でも、シンクロトロンよりも小型で安価なポイントソース型X線源及びEUV(極紫外)光源として使用されるスタンドアローン型光源が注目されている。これらは、強度がパルス状に変化するX線又はEUV光を発生するものである。
【0004】
X線露光及びEUV露光において高いスループットを実現するために、出力される光の高強度化や、レジストの高感度化が課題となっている。高強度のパルスX線又はパルスEUV光を得るために、1パルスの強度を高めるための開発が行われている。しかしながら、パルス強度とパルスレートとは、基本的にはトレードオフの関係にあるので、現状ではまだ両方とも向上の余地を残しているところである。
【0005】
また、ウエハ等の基板の露光においては、高精度な露光量制御が求められる。例えば、最小線幅100nm以下のパターンの露光における線幅精度としては、最小線幅の±10%以内であることが求められることが多い。線幅精度を悪化させる要因の1つが露光量精度である。この露光量精度は、精度割振りや処理工程に依存する精度であるが、10分の数%以下であることが望ましい。
【0006】
しかしながら、現状のパルスX線源のパルスX線強度は、ばらつきが大きいことが知られている。例えば図3に示すように、3σにおけるばらつきは、数十%にも達する。このため、積算露光量を計測して、例えば最終パルスを強度調整してある目標値で発光させたとしても、最終パルスのばらつきのために所定の積算露光量精度が得られないという問題が生じうる。このような問題は、1パルスごとのパルス強度を上げて、1ショットあたりの露光パルス数が少なくなるほど顕著になる。
【0007】
1パルスあたりのX線強度の平均値をi、1ショットの露光量目標値をDとする。この場合、1ショットあたりの平均パルス数Nは、
N=D/i
で表すことができる。
【0008】
パルス数を目標値分だけ発生させる場合に、各パルスのX線強度ばらつきを3σにおいてSとすると、強度ばらつきによる1ショットの露光量誤差Eは、次のように表すことができる。
【0009】
E=S/N
S=75%、N=200の場合、E=0.375%となる。これは露光量誤差目標値(例えば0.2%)に対してそれほど大きくない数値に見えるかもしれないが、実際にはN=200における実際のパルス強度の平均値が、サンプル数が十分な場合におけるパルス強度の平均値iからずれることが容易に起こりうるので、ショットごとに積算露光量が大きくばらつくことになる。つまり、N=200程度ではパルス数が少なすぎて、統計的平均値からはずれることがある。
【0010】
そこで、通常は、1ショットにおける積算露光量を計測器で計測し、1ショットでのパルス強度平均値がiからずれたとしても、パルス数を増減させることで対応する方法がとられる。この場合、最終パルスの1パルス前までの積算量は、通常は十分な精度で検出できる。しかし、結局のところ、最終パルスの強度ばらつきが発生するので、積算露光量は
E=S/N
程度の精度しか得られない。
【0011】
プラズマX線源では、図2に示すように、1パルスの入力エネルギーが大きいほどX線変換効率も高くなる。X線源は、発生効率があまり高くないのが普通なので、X線変換効率を改善することは大パワー化に大きな効果がある。そこで、X線源ベンダーは、1パルスの入力エネルギーを高くする方向で開発を進めているところである。その結果、前述のように積算露光量の精度を上げることがますます困難になってきている。
【0012】
一方、同様にパルス状のエネルギーを利用するエキシマレーザー光による露光においては、レーザーの放電電圧を下げることによって容易にパルス強度を小さくすることができる。このため、各露光ショットにおいて最後に近い部分のパルス強度を下げて、露光量精度を高めることが行われている。
【0013】
また、特開平9−184900号公報に開示されているように、レーザープラズマX線源のレーザー光強度を変えることにより、パルスX線強度を制御することも提案されている。
【0014】
パルスX線源の1つのタイプとして、放電エネルギーによりX線を励起するものがある。いわゆるDense Plasma Focusと呼ばれるタイプもこれに属する。このタイプは、レーザーを使用しないので、前述したようなレーザー光による強度制御を行うことができない。
【0015】
放電型パルスX線源のX線強度を放電電圧により調整する方法もある。このような放電電圧による調整方法は、パルスレーザー光の強度調整で一般に使われており、応答性がよく、連続的な強度調整が可能であり、複雑な構成が不要であるなどの様々なメリットがある。しかしながら、放電電圧による調整方法を放電型パルスX線源に適用する場合には、放電電圧を大きく変えた時に、放電が不安定になったり、発生波長が変化したりする可能性がある。
【0016】
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたものであり、例えば、発生する光の強度を変更するための新規な装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、光を発生する光発生装置に係り、a)電気エネルギーを得て光を発生する光源と、b)複数のコンデンサと前記複数のコンデンサの充電経路及び/又は放電経路に配置された複数のスイッチとを有し、前記複数のコンデンサの全部又は一部に蓄積された電気エネルギーを前記光源に提供する電気エネルギー供給回路と、c)前記複数のスイッチを制御することにより前記光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更する制御部とを備えることを特徴とする。このように、複数のコンデンサと、それらの充電経路及び/又は放電経路に配置された複数のスイッチとを備え、前記複数のスイッチを制御することにより光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更することにより、前記光源に提供される電気エネルギーの変更可能範囲を広くすることができる。
【0018】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記複数のスイッチは、前記制御部が前記複数のコンデンサの充放電を個別的に制御することができるように配置されていることが好ましい。
【0019】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記複数のコンデンサのうち少なくとも2つは、互いに異なる静電容量を有することが好ましい。
【0020】
或いは、前記制御部は、第1状態では、前記複数のコンデンサのうち第1グループのコンデンサを利用して前記光源に電気エネルギーが供給され、第2状態では、前記複数のコンデンサのうち第2グループのコンデンサを利用して前記光源に電気エネルギーが供給されるように、前記複数のスイッチを制御してもよい。この場合において、前記複数のコンデンサの少なくとも1つは、前記第1グループ及び前記第2グループの双方に属してもよい。或いは、前記第1グループに属する各コンデンサは、前記第2グループに属する各コンデンサと異なってもよい。
【0021】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記制御部は、前記光源が発する光の強度の積算値に基づいて前記複数のスイッチを制御することにより前記光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更することが好ましい。ここで、前記光発生装置は、前記光源が発する光の強度の積算値を得るためのセンサを更に備えることが好ましい。
【0022】
更に、前記制御部は、前記光源が発する光の強度の積算値が目標積算値よりも小さい所定値に達するまでは1回あたりに第1の大きさの電気エネルギーが前記光源に提供されるように前記複数のスイッチを制御し、その後、1回当たりに前記第1の大きさよりも小さい第2の大きさの電気エネルギーが前記光源に提供されるように前記複数のスイッチを制御することが好ましい。
【0023】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記光発生装置は、前記電気エネルギー供給回路が前記光源に供給する電気エネルギーの電圧を調整するための回路を更に備えることが好ましい。
【0024】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記光源は、前記電気エネルギー供給回路から供給される電気エネルギーによってパルス光を発生することが好ましい。
【0025】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記光源は、例えば、X線又は極紫外(EUV)光を発生する。
【0026】
本発明の第2の側面は、光を発生する光発生装置に係り、a)電気エネルギーを得て光を発生する光源と、b)電気エネルギーを蓄積するコンデンサを有し、前記コンデンサに蓄積された電気エネルギーを前記光源に提供する電気エネルギー供給回路と、c)前記コンデンサに蓄積させる電気エネルギーを変更することにより前記光源に提供される電気エネルギーを変更する制御部とを備えることを特徴とする。このようにコンデンサに蓄積させる電気エネルギーを変更することにより、前記光源に提供される電気エネルギーの変更可能範囲を広くすることができる。
【0027】
本発明の第3の側面は、上記の光発生装置と、上記光発生装置が発生した光で基板又は立体物にパターンが焼き付けられるように該基板を保持する基板保持部とを備えることを特徴とする。
【0028】
本発明の第4の側面は、デバイスの製造方法に係り、上記の露光装置を使って、感光剤が塗布された基板又は立体物にパターンを焼き付ける工程と、前記基板又は立体物を現像する工程とを含むことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0030】
なお、以下では、本発明の好適な実施の形態として、ステップアンドリピート方式によりマスクパターンをウエハに転写するX線ステッパーについて説明するが、本発明は、このような実施の形態に限定されるものではない。
【0031】
図1は、ポイントソースX線源を用いた本発明の好適な実施の形態に係るX線露光システムの概略構成を示す図である。この実施の形態のポイントソースX線源は、Dense Plasma Focusと呼ばれるタイプである。ポイントソースX線源10のチャンバ13内には、X線励起のためのターゲットとなるNeガスが減圧状態で充填されている。なお、ターゲットは、気体に限られず、固体又は液体でもよい。
【0032】
雰囲気圧力は、典型的には数Pa〜数10Paとすることができるが、この実施の形態では、約13Paとしている。第1電極11と第2電極12は、同軸構造で配置されている。なお、この実施の形態では、予備電離用の電極を別体の構成としては設けていない。すなわち、この実施の形態では、第1電極11と第2電極12の形状の工夫により、その一部分で同軸上に予備電離が発生するように設計されている。第1電極11及び第2電極12を含めて、X線源10は、X線発生に寄与しなかったエネルギーを熱として発生するので、X線源10は、冷却系(不図示)により水冷されることが好ましい。
【0033】
高電圧放電回路(電気エネルギー供給回路)20について説明する。整流器21は、パルス電源30からトランス31を介して供給される交流電圧を直流電圧に変換する。整流器21は、充電用半導体スイッチS1〜S3、高耐圧ダイオードD1〜D3を介して、充放電用コンデンサC1〜C3の+側端子に接続されている。充放電用コンデンサC1〜C3の−側端子は、共通に接続された上で、充電用コイル22と第2電極12に接続されている。第1電極11は、充電用コイル22の他方の端子に接続された上で、整流器21のリターン側に接続されている。また、充放電用コンデンサC1〜C3の+側端子には、放電用半導体スイッチS4〜S6が接続されている。
【0034】
パルス電源30は、CPU(制御部)40からの指令により放電電圧を決定する。トリガ発生回路50は、CPU40からの指令により、パルスレート、トリガの有無を決定する。トリガーパルスは、パルス電源30と遅延回路60に提供される。遅延回路60は、X線源10とコンデンサC1〜C3に固有のタイミング特性を補正し、制御パルス発生回路70は、遅延回路60の出力に従ってスイッチS4〜S6をドライブする。コンデンサ切替回路80は、CPU40からの指令に従い、コンデンサC1〜C3を切り離し状態にするか充放電状態にするかを個別的に切り替える。
【0035】
露光装置90は、密封チャンバ91によって覆われており、内部雰囲気として20kPaの高純度ヘリウムが充填されている。X線源10のX線源チャンバ13と露光装置90の密封チャンバ91との接続部には、ベリリウム箔を使用した圧力隔壁(X線窓)92が設けられており、これを介して露光装置90の密封チャンバ91内にX線が導入される。露光装置90内には、コリメーター93が設置され、これによりX線の利用効率が高められている。ここで、コリメーター93とX線の発生位置との間の距離を近づけるほど利用効率が高まる。この実施の形態では、その点を考慮した上で露光装置90内の上部よりにコリメーター93を設置している。しかしながら、コリメーター93は、X線源10と一体化されてもよいし、X線源10、コリメーター93及び露光装置90をそれぞれ独立したチャンバ内に配置することがよい場合もありうる。また、コリメーター93は、X線利用効率と発散角を小さくする目的においては用いた方がよい場合が多い。その一方で、より簡易なシステムでは、コリメーター93を省略して、マスク94、ウエハ95を光源としてのX線源10に近づけることによって所望の仕様を達成することも可能である。
【0036】
マスク94、ウエハ95は、それぞれ不図示の搬送系によってマスクステージ(不図示)、ウエハステージ96に設置される。不図示のマスクステージは、例えばZ軸、Zチルト軸、θ軸の制御機構を備えている。ウエハステージ96は、例えばX軸、Y軸、θ軸、Z軸、Zチルト軸の制御機構を備えている。ステップアンドリピートを繰り返しながら、マスク94上のパターンをウエハ95上の各露光ショットエリアに一括転写することにより、ウエハ94上に所定のショット数を露光することができる。露光画角は、不図示のマスキングブレードで決定することができる。
【0037】
なお、この実施の形態では、X線プロキシミティー露光の特徴である広画角を活かした一括露光方式としている。ただし、一括露光であるか否かという点やプロキシミティー露光であるか否かという点は、明示的な限定を伴わない限り本発明において重要な事項ではない。すなわち、本発明は、例えば、マスク及びウエハを同期させてスキャンする同期スキャン露光方式(所謂スキャナー)や、縮小光学系を用いた露光方式にも適用可能である。従って、本発明は、当然にEUV露光方式にも適用可能である。
【0038】
充電用半導体スイッチS1〜S3は、それぞれ充放電用コンデンサC1〜C3を充電するか否かを切り替えるための素子である。放電用半導体スイッチS4〜S6は、それぞれ充放電用コンデンサC1〜C3の放電を制御するための素子である。S1〜S6の状態の組み合わせと動作について図4及び図5に示す。
【0039】
例えば、S1及びS4がともにOFFの状態は、コンデンサC1の充電も放電も行っていない状態である。ただし、C1がすでに充電されている場合も含んでいる。このとき、S2,S3,S5,S6は、禁止の組み合わせ以外であれば、任意の状態にされうる。ただし、C1のみを充電する場合と、C1と他のコンデンサとを同時に充電する場合とでは、典型的には充電に要する時間が異なる。その時間は、各コンデンサ容量とパルス電源30、トランス31、整流器21の能力に依存する。放電に関しては、タイミングの制約はないが、複数のコンデンサを概ね同時に放電させる場合は、X線発生効率を高めるための厳密な調整が必要である。
【0040】
次に、露光量の検出について説明する。露光装置90内の、露光エリア外の部分にX線強度センサ97が設置されている。このセンサ97により、露光中においてもリアルタイムでX線強度(及び積算露光量)を計測することができる。X線強度センサ97は、X線源10内に設置しても構わないが、その際はセンサ面に付着するデブリによる検出値の変化に留意すべきである。
【0041】
CPU40は、X線強度センサ97による検出値をショットごとに時間積分する機能を有する。また、CPU40は、ある時間区間における平均パルス強度を算出する機能を有する。
【0042】
CPU40は、露光対象のショットの露光を開始すべく、例えば、最大の電気エネルギーをX線源10に供給するために、C1〜C3の全てを充放電モードにするように、コンデンサ切替回路80に指令を出す。また、CPU40は、パルス電源30及びトリガ発生回路50を制御して、高電圧発生路20からX線源10に対して、コンデンサC1〜C3から放電される電気エネルギーを供給させる。このような電気エネルギーの供給は、トリガ発生回路50が発生するX線放射トリガ信号に同期して間欠的になされる。
【0043】
ここで、充放電モードとは、コンデンサ切替回路80により、充電対象のコンデンサに対応する充電用半導体スイッチをONにして当該コンデンサに電気エネルギーの蓄積した後に当該充電用半導体スイッチをOFFにし、更に制御パルス発生回路70の出力に従って当該コンデンサに対応する放電用半導体スイッチをONにして当該コンデンサに蓄積された電気エネルギーを放電するモードである。
【0044】
CPU40は、露光対象のショットのその時点における露光量(すなわち、時間積分された積算露光量)を、記憶回路100に予め保持されたパワーダウンスレッショルド値と比較し、露光量がパワーダウンスレッショルド値を超えた時にパワーダウンの指令を出す。パワーダウンの指令は、高電圧発生回路20からX線源10に供給する1回あたりの電気エネルギーの大きさを小さくすることを意味し、(1)の指令を含む。また、パワーダウンの指令は、更に(2)及び/又は(3)の指令を含むことが好ましい。
【0045】
(1)コンデンサ切替回路80に指令して、C1を充放電モード、C2及びC3を切り離しモード(該当するコンデンサの充電用半導体スイッチをOFFにするモード)にする、
(2)トリガ発生回路50に指令して、パルスレートを上げる、
(3)パルス電源30に指令して、パルス電源30が発生する充電電圧を微調整する。
【0046】
ここで、(2)の動作は、充放電させるコンデンサの減少(換言すると、充電電流の減少)に伴って、充電に要する時間が短くなるので、その分だけパルスレートを上げて、ショットの露光に要する時間を短縮することを意図している。また、(3)の動作は、パルス電源30が発生する充電電圧を微調整することによりX線源10に供給される電圧を微調整し、これによりX線源10が発生するX線の強度を微調整することを意図している。
【0047】
以下、図5を参照しながら本発明の好適な実施の形態としてのコンデンサによるX線強度調整方法について説明する。C1〜C3の容量設計値は、それぞれ相対値で30%、35%、35%としている。図5に示す入力エネルギーに対するX線強度特性をもったX線源10の場合、それぞれのコンデンサ接続状態におけるX線強度は、図6の表中の数値となる。ここでは、X線源10が発生するパルスX線の強度ばらつきは、発生強度に関らず、概ね3σで75%であるとする。この条件では、各組み合わせにおける発生X線強度は、図6の表中のX線強度範囲(3σ,相対)の値をとる。
【0048】
具体的な実施例を示すと、例えば、図6の表中において○を付した2種類の組み合わせ、すなわち「C1」(第1グループ)と「C1+C2+C3」(第2グループ)を使用することができる。この実施例では、X線源10の仕様として、1ショットあたり200パルスで露光を行い、露光量精度の目標として±0.05%以内を想定している。この200パルスは、「C1+C2+C3」を使用時に平均パルス強度で所望の露光量を得られることを想定している。1パルスの強度は、1ショット露光量の1/200=0.5%に相当する。1ショット露光量に対して±0.05%の誤差を目標精度とすると、該目標精度を得るためには、0.05/0.5=0.1なので、1パルスの強度を「C1+C2+C3」使用時の10%程度以下に減じて、このような強度のパルスの個数で、目標精度が得られるように、露光量を調整する必要がある。この想定に基づいて、この実施例では、露光量を微調整する時すなわちC1のみの使用時に、「C1+C2+C3」使用時の約8%の細かさで露光量を制御できるように、各コンデンサの容量を決定している。
【0049】
なお、上記のような想定は、X線源強度やレジスト感度等に応じて変更すべき設計項目であり、上記のような想定は、単なる一例に過ぎない。また、コンデンサの個数、容量、組み合わせも適宜変更することができる。例えば、スループット、目標精度などの要求に従って、コンデンサの個数、容量、組み合わせを決定することができる。
【0050】
また、上記では、第1グループと第2グループの双方にコンデンサC1が属しているが、第1グループに属する各コンデンサと第2グループに属する各コンデンサとが互いに異なるようにしてもよい。
【0051】
次に、本発明の好適な実施の形態における露光量制御を図7を参照しながら説明する。なお、以下の露光量制御は、CPU(制御部)40によってなされる。
【0052】
(状態S1)
状態S1では、「C1+C2+C3」の組み合わせ(第1グループ)による充放電によってX線源10を駆動しながらX線源10が発生するパルスX線によって第Nショットを露光する。この実施の形態では、第Nショットの積算露光量のうち殆どは、「C1+C2+C3」の組み合わせによって得る。そして、残りの露光量(すなわち、目標露光量とこれまでの積算露光量との差分)が「C1+C2+C3」使用時の約1パルス分になった時点で、次の状態S2に切り替える。
【0053】
(状態S2)
状態S2では、第Nショットの残りの露光量(すなわち、目標露光量とこれまでの積算露光量との差分)が略0になるまで、C1のみ(第2グループ)の充放電によってX線原10を駆動しながらX線源10が発生するパルスX線によって第Nショットを露光する。より詳細には、ここでは、残りの露光量が設定された許容値(例えば、1ショット露光量に対して±0.05%の誤差)内になったときに、第Nショットの露光を完了する。ここで、状態S2では、C2とC3を充電していないので、パルス電源30の電源能力に余裕が得られ、C1の充放電レートを上げることができる。
【0054】
(状態S3)
状態S3は、第Nショットから第N+1ショットにウエハステージ96がステップ駆動している時間である。状態S3に切り替わり次第、C1〜C3の充電を開始し、次の放電に備える。
【0055】
(状態S4)
状態S4は、露光対象のショットが異なる他は、状態S1と同様であり、第N+1ショットの露光の先頭部分である。
【0056】
すなわち、この実施の形態では、第Nショットを状態S1〜S3で示す手順で露光し、第N+1ショットを状態S1〜S3に相当する手順で露光することを、ウエハ上の全ショットについて実施する。
【0057】
上記の実施の形態では、コンデンサ(C1〜C3)を3個とし、これらの合計容量に対する容量の比率をそれぞれ30:35:35とした。コンデンサの個数、や容量は、適宜決定しうるが、他の好適な例を1つ挙げると次の通りである。
【0058】
コンデンサ個数をC1、C2の2個とし、容量比をC1:C2=100:10とする。C1のみの容量で所望の強度の100%のパルス強度を得られるように設定する。そして、C1を大パワーパルス専用、C2を小パワーパルス専用とする。この例では、同時に使用するコンデンサは常に1個なので、複数のコンデンサの放電時のタイミング合わせを考慮する必要がない。
【0059】
上記の実施の形態では、充放電させるコンデンサを変更することにより、X線源10に対して供給する電気エネルギーを変更するが、これに代えて、例えば充放電させるコンデンサを固定し(例えば、1つのみのコンデンサを使用する)、これに蓄積する電気エネルギーを変更することにより、X線源10に対して供給する電気エネルギーを変更してもよい。コンデンサに蓄積する電気エネルギーの変更は、例えば、充電時間、充電電流、充電電圧等を変更することにより行うことができる。
【0060】
以上のように、コンデンサに電気エネルギーを蓄積しその電気エネルギーを光源に供給する光発生装置において、コンデンサの利用方法を変更(例えば、充電経路及び/又は放電経路の変更、コンデンサに蓄積する電気エネルギーの変更)することにより光源に供給される電気エネルギーを調整することにより、光源に供給される電気エネルギーを広範囲に変更することができる。
【0061】
次に上記の露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図8は、半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク作製)では設計した回路パターンに基づいてマスクを作製する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記のマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)する。
【0062】
図9は、上記のウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記の露光装置によって回路パターンをウエハに転写する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、発生する光の強度を変更するための新規な装置を提供することができる。
【0064】
例えば、複数のコンデンサと、それらの充電経路及び/又は放電経路に配置された複数のスイッチとを備え、前記複数のスイッチを制御することにより光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更することにより、前記光源に提供される電気エネルギーの変更可能範囲を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係るX線露光システムの概略構成を示す図である。
【図2】プラズマX線源の入出力特性の一例を示す図である。
【図3】パルスX線源のX線強度ばらつきの一例を示す図である。
【図4】本発明の好適な実施の形態におけるスイッチの組み合わせを示す図である。
【図5】本発明の好適な実施の形態におけるX線強度調整方法を説明するための図である。
【図6】本発明の好適な実施の形態におけるX線強度調整方法を説明するための図である。
【図7】本発明の好適な実施の形態におけるX線強度調整方法を説明するための図である。
【図8】デバイスの製造方法の概略を示す図である。
【図9】デバイスの製造方法の概略を示す図である。
【符号の説明】
10 X線源
11 第1電極
12 第2電極
13 X線源チャンバ
20 高電圧放電回路
21 整流器
22 充電用コイル
30 パルス電源
31 トランス
40 CPU
50 トリガ発生回路
60 遅延回路
70 制御パルス発生回路
80 コンデンサ切替回路
90 露光装置
91 密閉チャンバ
92 X線窓
93 コリメーター
94 マスク
95 ウエハ
96 ウエハステージ
97 X線センサ
100 記憶回路
Claims (15)
- 光を発生する光発生装置であって、
電気エネルギーを得て光を発生する光源と、
複数のコンデンサと前記複数のコンデンサの充電経路及び/又は放電経路に配置された複数のスイッチとを有し、前記複数のコンデンサの全部又は一部に蓄積された電気エネルギーを前記光源に提供する電気エネルギー供給回路と、
前記複数のスイッチを制御することにより前記光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更する制御部と、
を備えることを特徴とする光発生装置。 - 前記複数のスイッチは、前記制御部が前記複数のコンデンサの充放電を個別的に制御することができるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光発生装置。
- 前記複数のコンデンサのうち少なくとも2つは、互いに異なる静電容量を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光発生装置。
- 前記制御部は、第1状態では、前記複数のコンデンサのうち第1グループのコンデンサを利用して前記光源に電気エネルギーが供給され、第2状態では、前記複数のコンデンサのうち第2グループのコンデンサを利用して前記光源に電気エネルギーが供給されるように、前記複数のスイッチを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光発生装置。
- 前記複数のコンデンサの少なくとも1つは、前記第1グループ及び前記第2グループの双方に属することを特徴とする請求項4に記載の光発生装置。
- 前記第1グループに属する各コンデンサは、前記第2グループに属する各コンデンサと異なることを特徴とする請求項4に記載の光発生装置。
- 前記制御部は、前記光源が発する光の強度の積算値に基づいて前記複数のスイッチを制御することにより前記光源に提供される電気エネルギーの大きさを変更することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の光発生装置。
- 前記光源が発する光の強度の積算値を得るためのセンサを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の光発生装置。
- 前記制御部は、前記光源が発する光の強度の積算値が目標積算値よりも小さい所定値に達するまでは1回あたりに第1の大きさの電気エネルギーが前記光源に提供されるように前記複数のスイッチを制御し、その後、1回当たりに前記第1の大きさよりも小さい第2の大きさの電気エネルギーが前記光源に提供されるように前記複数のスイッチを制御することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の光発生装置。
- 前記電気エネルギー供給回路が前記光源に供給する電気エネルギーの電圧を調整するための回路を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の光発生装置。
- 前記光源は、前記電気エネルギー供給回路から供給される電気エネルギーによってパルス光を発生することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の光発生装置。
- 前記光源は、X線又は極紫外光を発生することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の光発生装置。
- 光を発生する光発生装置であって、
電気エネルギーを得て光を発生する光源と、
電気エネルギーを蓄積するコンデンサを有し、前記コンデンサに蓄積された電気エネルギーを前記光源に提供する電気エネルギー供給回路と、
前記コンデンサに蓄積させる電気エネルギーを変更することにより前記光源に提供される電気エネルギーを変更する制御部と、
を備えることを特徴とする光発生装置。 - 請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の光発生装置と、
前記光発生装置が発生した光で物体にパターンが焼き付けられるように該物体を保持する基板保持部と、
を備えることを特徴とする露光装置。 - デバイスの製造方法であって、
請求項14に記載の露光装置を使って、感光剤が塗布された物体にパターンを焼き付ける工程と、
前記物体を現像する工程と、
を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
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