JP2004030921A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】 記録済ディスクでもデータイレーズ処理なしに先頭位置から記録可能とする場合において誤消去を防止する。
【構成】 記録済領域であってもデータを記録する第1の記録モードと、未記録領域にのみデータを記録する第2の記録モードとを、選択的に設定操作できるようにする。そして、記録モードが第1の記録モードに設定されていた場合であっても、判別手段にてディスクの装着後にディスクへの記録動作が行われていると判別された場合には、記録操作手段の操作と管理情報とに基づいて未記録領域に記録ヘッドを移送し記録を開始するように制御する。
【選択図】    図12

Description

 本発明はデータの記録/再生動作を管理する管理情報を備えたディスク状記録媒体に対して、管理情報を用いて例えば音声データ等の記録を行なうことができる記録装置に関するものである。
 ユーザーが音楽データ等を記録することのできるデータ書き換え可能なディスクメディアが知られており、このようなディスクメディアでは、既に楽曲等のデータが記録されているエリアや未記録エリアを管理するデータ領域(ユーザーTOC,以下U−TOCという)が設けられ、例えば記録、編集、消去等の動作の終了毎にこの管理データも書き換えられるようになされている。
 そして、例えば或る楽曲の録音を行なおうとする際には、録音装置はU−TOCからディスク上の未記録エリアを探し出し、ここに音声データを記録していくようになされている。また、再生装置においては再生すべき楽曲(トラック)が記録されているエリアをU−TOCから判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
 ところで、光磁気ディスク(MOディスク)等の記録可能のディスクメディアにおいては、DATやコンパクトカセットテープ等のテープ状記録媒体に比べてランダムアクセスがきわめて容易であり、従って、ディスク上の内周側から外周側に向かって第1トラックから第nトラックまで順序正しく記録して行く必要はない。つまり、各楽曲がディスク上では物理的にバラバラの位置に記録されていても、第1トラックから第nトラックまでの各楽曲の記録されているアドレスが管理されていくかぎり、正しい曲順で再生していくことができる。
 さらに、例えば1つのトラック(楽曲)も必ずしも連続したセグメント(なお、セグメントとは物理的に連続したデータが記録されている部分のことをいうこととする)に記録する必要はなく、ディスク上において離散的に複数のセグメントに分けて記録してしまっても問題ない。
 特に、光磁気ディスクから読み出されたデータを高速レートで一旦バッファRAMに蓄え、バッファRAMから低速レートで読出を行なって音声再生信号として復調処理していくシステムでは、セグメント間のアクセスにより、一時的に光磁気ディスクからのデータ読出が中断されてしまっても、再生音声がとぎれることなく出力することができる。
 従って、セグメント内の記録再生動作と高速アクセス動作(バッファRAMの書込レートと読出レートの差によって生じるデータ蓄積量による再生可能時間以内に終了するアクセス動作)とを繰り返していけば、1つの楽曲のトラックが複数のセグメントに別れて物理的に分割されていても楽曲の記録/再生に支障はないようにすることができる。
 例えば図19に示すように第1曲目がセグメントM1 、第2曲目がセグメントM2 として連続的に記録されているが、第4曲目、5曲目としてセグメントM4(1)〜M4(4)、M5(1)〜M5(2)に示すようにディスク上に分割して記録されることも可能である。(なお、図19はあくまでも模式的に示したもので、実際には1つのセグメントは数〜数100周回トラック分もしくはそれ以上にわたることが多い。)
 光磁気ディスクに対して楽曲の記録や消去が繰り返されたとき、記録する楽曲の演奏時間や消去した楽曲の演奏時間の差によりトラック上の空き領域が不規則に発生してしまうが、このように離散的な記録を実行することにより、例えば消去した楽曲よりも長い楽曲を、その消去部分を活用して記録することが可能になり、記録/消去の繰り返しにより、データ記録領域の無駄が生じることは解消される。なお、記録されるのは必ずしも『楽曲』に限らず、音声信号であれば如何なるものも含まれるが、本明細書では内容的に連続する1単位のデータ(トラック)としては楽曲が記録されると仮定して説明を行なう。
 そしてこのようなディスクに対しては、記録時には複数の未記録領域となるセグメントをアクセスしながら録音を継続していき、また再生時には1つの楽曲が正しく連続して再生されるようにセグメントがアクセスされていかなければならない。このために必要な、1つの楽曲内のセグメント(例えばM4(1)〜M4(4))を連結するためのデータや、未記録領域を示すデータは、上記したように記録動作や消去動作毎に書き換えられるU−TOC情報として保持されており、記録/再生装置はこのU−TOC情報を読み込んでヘッドのアクセスを行なうことにより、適正に記録/再生動作をなすように制御される。
 なお、ディスク上の記録データは、図20のように4セクターの(1セクタ=2352バイト)サブデータ領域と32セクターのメインデータ領域からなるクラスタCL(=36セクタ−)単位で形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされる。1クラスタは2〜3周回トラック分に相当する。なお、アドレスは1セクター毎に記録される。
 4セクターのサブデータ領域はサブデータやリンキングエリアとしてなどに用いられ、TOCデータ、オーディオデータ等の記録は32セクターのメインデータ領域に行なわれる。
 また、セクターはさらにサウンドグループに細分化され、2セクターが11サウンドグループに分けられている。そして、サウンドグループ内には512サンプルのデータがLチャンネルとRチャンネルに分けられて記録されることになる。1サウンドグループは11.6msecの時間に相当する音声データ量となる。
 ところで、何曲かの楽曲が記録されたディスクに対する録音時には上述のように、未記録領域(フリーエリア)を探してそこに録音していくことになるが、例えば或るディスクについて、今迄記録してあった楽曲を全て消して新たにディスクの始めから楽曲等を録音していきたい場合がある。
 このためにはU−TOCの編集操作の1つである全トラックイレーズ処理を行なってデータを全て消去する(実際にはU−TOCにおいて記録されたトラックが存在しないものとなるように管理データを書き換える)必要があった。
 このような処理の操作については簡易化は可能であり、操作が困難になることはないが、さらなる操作性の向上として、編集操作をしなくとも、それまで使用していたディスクに新たに始めから楽曲等を録音していきたい場合に対応できるようにすることが望まれている。
 本発明はこのような事情に鑑みてなされもので、未記録領域と記録済領域とが離散的に存在可能で、上記未記録領域及び記録済領域を管理する管理情報が記録されているディスクにデータを記録する記録装置において、記録済領域であってもデータを記録する第1の記録モードと未記録領域にのみデータを記録する第2の記録モードとを選択的に設定操作する記録モード設定操作手段と、上記ディスクへのデータの記録指示を行う記録操作手段と、上記ディスクが装着された後に上記ディスクへの記録動作が行われたか否かを判別する判別手段と、上記記録モードが上記第1の記録モードに設定されていた場合であっても、上記判別手段にて上記ディスクの装着後に上記ディスクへの記録動作が行われていると判別された場合には、上記記録操作手段の操作と上記管理情報とに基づいて上記未記録領域に記録ヘッドを移送し記録を開始するように制御する制御手段とを備えるようにする。
 またさらにこの構成に加えて、表示手段と、装着されたディスクの記録可能時間を上記管理情報に基づいて算出する算出手段と、上記記録操作手段が操作されるとともに、上記判別手段にて上記ディスクの装着後に記録動作が行われていると判断された場合に、記録開始に先立って、記録待機状態である告知と、上記算出手段にて算出された記録可能時間とを、上記表示手段に表示するように制御する表示制御手段とを備える。
 また、本発明は 未記録領域と記録済領域が離散的に存在可能で、上記未記録領域及び記録済領域を管理する管理情報が記録されているディスクにデータを記録する記録装置において、記録済領域に既に記録されているデータに上書きを許可し、ディスクの先頭位置から記録を開始する第1の記録モードと、上記未記録領域を管理情報に基づいて検索し、上記検索した未記録領域から記録を開始する第2の記録モードとを選択する操作手段と、ディスクが装着されたときからの上記ディスクに対する動作経過に基づいて、上記操作手段で選択された記録モードとは異る記録モードで記録を開始するように制御する制御手段とを備える。
 これらの本発明では、第1の記録モードにおいて、記録操作がされた際にディスクのデータ記録エリアにおける先頭位置に記録ヘッド手段をアクセスさせるとともに管理情報を初期状態として記録動作を開始させることで、それまで使用していたディスクに新たに始めから記録していきたい場合に全記録データのイレーズ処理は不要となる。
 そしてまた、第1の記録モードとされていても、第1の記録モードの動作が行われるのは、記録操作がディスク装着後において、ディスクの記録又は再生動作を伴う最初の操作である場合のみである。それ以外の操作の場合は、第2の記録モードの動作が行われる。
 本発明によれば、例えばディスクが装填された後における最初の記録操作がなされた場合、もしくはディスクが装填された後におけるディスク動作のための最初の操作として記録操作がなされた場合などは、ユーザーが過去のデータを消して新たな記録を行ないたいとして操作を行なった可能性が高く、これらの際に記録済領域であってもデータを上書きし、例えばディスクのデータ記録エリアにおける先頭位置から記録動作を開始する第1の記録モードの処理が実行されることで操作性の向上に好適となる。また、これ以外の記録操作時にはユーザーが過去データの消去を望まない場合が多いため、第1の記録モードとされていても、未記録領域への記録を行うことで、データの誤消去防止に有効である。
 また表示手段において記録待機状態の告知と記録可能時間の表示とを行なえば、ユーザーの記録実行の確認のために有効となる。
 また、記録装置として、第1の記録モードと第2の記録モードを選択する操作手段を備え、過去データの消去を伴うディスクの最初の位置からの記録動作と、過去データは消去しない未記録領域への記録動作を選択できるようにすることで、ユーザー各人の事情に対応できる。さらに、第1の記録モードが選択された場合でも、動作経過に応じては、異なる記録モード、つまり第2の記録モードの動作として未記録領域への記録を行うことで、データの誤消去防止に有効である。
 以下、図1〜図18を用いて本発明の記録装置の実施の形態として、光磁気ディスク(ミニディスク)を記録媒体として用いた記録再生装置をあげ、次の順序で説明する。

[A.第1の実施の形態]
  1.記録再生装置の構成
  2.P−TOCセクター
  3.U−TOCセクター
    ・U−TOCセクター0
    ・U−TOCセクター1
    ・U−TOCセクター2
  4.ディスクのエリア構造
  5.記録再生装置の録音方式
  6.録音モードの選択
  7.オール録音モードの録音動作
  8.ブランク録音モードの録音動作
[B.第2の実施の形態]
[C.第3の実施の形態]
[D.第4の実施の形態]
[E.第5の実施の形態]
[A.第1の実施の形態]
  1.記録再生装置の構成

 図1(a)は記録再生装置の外観を示す正面図である。
 30は記録再生装置本体、31は例えば液晶ディスプレイによる表示部であり図1(b)のように動作状態表示部31M、レベル表示部31L、ミュージックカレンダー表示部31Cが設けられている。動作状態表示部31Mでは、そのときの動作、モード等の各種の状況に応じて、トラックナンバ、再生時間、記録/再生進行時間、タイトル文字、動作モード、動作状態などが表示される。
 またレベル表示部31Lでは録音時の記録レベル、再生時の再生レベルがバー形態で表示される。ミュージックカレンダー表示部31Cでは装填されたディスクに記録されているトラックナンバを示す表示がなされる。図1(b)は例えば15曲が記録されたディスクの第2曲目の再生動作中の表示状態を例示したもので、動作状態表示部31Mには、トラックナンバ、再生進行時間、及び再生動作状態を示すシンボルが表示されている。またミュージックカレンダーとしては1曲目の表示が消され、2〜15のトラックナンバが表示されている。
 本実施の形態についての要点となる表示動作については後述する。
 32はディスク挿入部であり、カートリッジに収納された光磁気ディスクが挿入され、内部の記録/再生光学ドライブ系にローディングされる。
 記録再生装置本体30には操作入力部として各種の操作手段が設けられている。33は録音キー、34は停止キー、35は再生キーである。再生キー35は一時停止(ポーズ)キーとして兼用されている。
 また36は装填されているディスクを取り出すためのイジェクトキー、37は電源キーである。
 さらに、38は早戻し再生キー、39は早送り再生キー、40はエディットキー、41はエンターキー(イエスキー)、42は時計設定キーである。
 エディットキー40の操作により各種編集モードが選択され、エンターキー41により、そのときのモード状態により所定の動作が実行される。編集モードとしては、指定した楽曲(トラック)を消去するイレーズモード、記録されている全ての楽曲を消去するオールイレーズモード、指定した箇所で楽曲を分割するディバイドモード、指定した2つの楽曲を連結して1つの楽曲とするコンバインモード、記録されている楽曲の曲順を変更するムーブモード、指定した楽曲についての曲名や装填されているディスクに対するディスクタイトルを入力し記憶させるネームインモード、記録されている曲名やディスクタイトルを消去するネームイレーズモードなどが用意されている。
 時計設定キー42は記録再生装置30の内部時計を合わせる際の操作キーであり、時計設定キー42を押すことで時計設定モードとなり、ユーザーは現在の年月日時分秒を入力しセットできる。
 43はジョグダイヤルであり、停止中や再生中にはAMS(頭だし)操作部として機能する。つまり選曲操作部となる。このジョグダイヤル43は1回転が約30クリック程度に設定されており、つまり、ジョグダイヤル43を1回転させた場合は、30曲先又は30曲前の楽曲の頭だし動作がなされる。特にミニディスクシステムの場合、後述するように最大255曲録音可能とされているが、ジョグダイヤル43を用いて選曲操作を行なうことで、曲順としてかなり離れた楽曲の選曲も容易迅速に可能となる。
 また、このジョグダイヤル43は回転操作とともに押圧操作もできるように構成されており、ジョグダイヤル43が押圧された際は再生操作として判別される。従って停止時にはジョグダイヤル43を回転させて選曲をした後、そのままジョグダイヤル43を押圧すれば選曲した楽曲の再生が開始されることになる。なお、AMS操作としては、時計方向に回転されると曲順として後方の楽曲の選曲操作となり、反時計方向に回転されると曲順として前方の楽曲の選曲操作となる。
 また、このジョグダイヤル43は時計設定モードにおける時刻等の数値入力、プログラム再生(ユーザーの指定した曲順での再生)のセットの際の曲順入力、ディバイドモードにおけるディバイド地点の設定入力、ムーブモードにおける曲順移動対象楽曲の選択及び移動先の指定の入力、ネームインモードにおける入力文字(アルファベットや各種マーク等のキャラクタ)の選択入力に用いられる。
 さらに、ジョグダイヤル43の押圧操作は、時計設定モードにおける入力した数値のエンター(桁送り指示)、プログラム再生のセットの際のエンター(曲順入力完了の指示)、ディバイドモードにおけるエンター(実行指示)、ムーブモードにおけるエンター(実行指示)、ネームインモードにおける入力文字のエンター(桁送り指示)、としての操作となる。
 また、44はマイク入力端子でありマイクロホンが接続されマイク音声入力が可能とされる。45は録音レベル(マイク入力レベル)調整つまみである。
 46はヘッドホン出力端子でありヘッドホンが接続される。47はヘッドホンレベル調節つまみである。
 なお、図示しないが、筺体背面側には、アナログ音声信号のライン入力端子、ライン出力端子や、デジタル音声信号の入出力をオーディオ光ケーブルで行なう光入力端子、光出力端子等が設けられている。
 また、記録再生装置本体30には赤外線受光部47が設けられ、図3に示すような赤外線によりコマンド信号を送信するリモートコマンダー90のコマンド信号を受信できるようになされている。
 リモートコマンダー90には、例えば電源キー91、数字キー92、各種モードキー93、記録/再生操作キー94などが設けられ、これらのキーが押されると、それに対応したコマンド信号が内部のROM又はRAMから読み出され、赤外線輝度変調されて出力されることになる。そしてそのコマンド信号は赤外線受光部47から取り込まれる。
 なお、リモートコマンダー90においては図示するように所定のキーがそれぞれアルファベットや記号に対応されており、ネームインモードにおいてこれらを操作することで文字入力をなすことができるようにされている。
 図1の記録再生装置30内部の要部のブロック図を図2に示す。
 図2において、1は例えば音声データが記録されている光磁気ディスクを示し、ディスク挿入部32からローディングされた状態を模式的に示している。
 ディスク1に記録されている楽曲等の音声データは、44.1KHz サンプリングで16ビット量子化によるデジタルデータが変形DCT(Modified Discreate Cosine Transform )圧縮技術により約1/5に圧縮され、さらにEFM変調及びCIRCエンコードが施されたデータとされている。
 この光磁気ディスク1はスピンドルモータ2により回転駆動される。3は光磁気ディスク1に対して記録/再生時にレーザ光を照射する光学ヘッドであり、記録時には記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力をなし、また再生時には磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力をなす。
 このため、光学ヘッド3はレーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。対物レンズ3aは2軸機構4によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
 また、6aは供給されたデータによって変調された磁界を光磁気ディスクに印加する磁気ヘッドを示し、光磁気ディスク1を挟んで光学ヘッド3と対向する位置に配置されている。光学ヘッド3全体及び磁気ヘッド6aは、スレッド機構5によりディスク半径方向に移動可能とされている。
 再生動作によって、光学ヘッド3により光磁気ディスク1から検出された情報はRFアンプ7に供給される。RFアンプ7は供給された情報の演算処理により、再生RF信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、絶対位置情報(光磁気ディスク1にプリグルーブ(ウォブリンググルーブ)として記録されている絶対位置情報)、アドレス情報、フォーカスモニタ信号等を抽出する。そして、抽出された再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8に供給される。また、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号はサーボ回路9に供給され、アドレス情報はアドレスデコーダ10に供給される。さらに絶対位置情報、フォーカスモニタ信号は例えばマイクロコンピュータによって構成されるシステムコントローラ11に供給される。
 サーボ回路9は供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号や、システムコントローラ11からのトラックジャンプ指令、シーク指令、スピンドルモータ2の回転速度検出情報等により各種サーボ駆動信号を発生させ、2軸機構4及びスレッド機構5を制御してフォーカス及びトラッキング制御をなし、またスピンドルモータ2を一定角速度(CAV)又は一定線速度(CLV)に制御する。
 再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8でEFM復調、CIRC等のデコード処理された後、メモリコントローラ12によって一旦バッファRAM13に書き込まれる。なお、光学ヘッド3による光磁気ディスク1からのデータの読み取り及び光学ヘッド3からバッファRAM13までの系における再生データの転送は1.41Mbit/secで、しかも間欠的に行なわれる。
 バッファRAM13に書き込まれたデータは、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミングで読み出され、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。そして、変形DCT処理による音声圧縮処理に対するデコード処理により量子化16ビットの出力デジタル信号とされる。
 出力デジタル信号は、D/A変換器15によってアナログ信号とされ端子16Aに供給される。そして、端子16より所定の回路部を経てヘッドホン46やライン出力端子に供給される。または、エンコーダ/デコーダ部14からの出力デ
ジタル信号はアナログ化されずに端子16Dより光出力端子に供給される。
 ここで、バッファRAM13へのデータの書込/読出は、メモリコントローラ12によって書込ポインタと読出ポインタの制御によりアドレス指定されて行なわれるが、書込ポインタ(書込アドレス)は上記したように1.41Mbit/secのタイミングでインクリメントされ、一方、読出ポインタ(読出アドレス)は0.3Mbit/sec のタイミングでインクリメントされていくため、この書込と読出のビットレートの差異により、バッファRAM13内には或る程度データが蓄積された状態となる。バッファRAM13内にフル容量のデータが蓄積された時点で書込ポインタのインクリメントは停止され、光学ヘッド3による光磁気ディスク1からのデータ読出動作も停止される。ただし読出ポインタのインクリメントは継続して実行されているため、再生音声出力はとぎれないことになる。
 その後、バッファRAM13から読出動作のみが継続されていき、或る時点でバッファRAM13内のデータ蓄積量が所定量以下となったとすると、再び光学ヘッド3によるデータ読出動作及び書込ポインタのインクリメントが再開され、再びバッファRAM13のデータ蓄積がなされていく。
 このようにバッファRAM13を介して再生音響信号を出力することにより、例えば外乱等でトラッキングが外れた場合などでも、再生音声出力が中断してしまうことはなく、データ蓄積が残っているうちに例えば正しいトラッキング位置までにアクセスしてデータ読出を再開することで、再生出力に影響を与えずに動作を続行できる。即ち、耐振機能を著しく向上させることができる。
 図2において、アドレスデコーダ10から出力されるアドレス情報や制御動作に供されるサブコードデータはエンコーダ/デコーダ部8を介してシステムコントローラ11に供給され、各種の制御動作に用いられる。
 さらに、記録/再生動作のビットクロックを発生させるPLL回路のロック検出信号、及び再生データ(L,Rチャンネル)のフレーム同期信号の欠落状態のモニタ信号もシステムコントローラ11に供給される。
 また、システムコントローラ11は光学ヘッド3におけるレーザダイオードの動作を制御するレーザ制御信号SLPを出力しており、レーザダイオードの出力をオン/オフ制御するとともに、オン制御時としては、レーザパワーが比較的低レベルである再生時の出力と、比較的高レベルである記録時の出力とを切り換えることができるようになされている。
 光磁気ディスク1に対して記録動作が実行される際には、マイク入力端子44もしくはライン入力端子から入力されたアナログ音声信号が端子17Aに供給される。そして、A/D変換器18において44,1KHz サンプリング、量子化16ビットのデジタルデータとされた後、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。又は、光入力端子から入力されるデジタル音声信号は端子17Dからエンコーダ/デコーダ部14に供給される。
 エンコーダ/デコーダ部14では入力されたデジタル音声信号に対して、変形DCT処理による音声圧縮エンコードを施す。エンコーダ/デコーダ部14によって圧縮された記録データはメモリコントローラ12によって一旦バッファRAM13に書き込まれ、また所定タイミングで読み出されてエンコーダ/デコーダ部8に送られる。そしてエンコーダ/デコーダ部8でCIRCエンコード、EFM変調等のエンコード処理された後、磁気ヘッド駆動回路6に供給される。
 磁気ヘッド駆動回路6はエンコード処理された記録データに応じて、磁気ヘッド6aに磁気ヘッド駆動信号を供給する。つまり、光磁気ディスク1に対して磁気ヘッド6aによるN又はSの磁界印加を実行させる。また、このときシステムコントローラ11は光学ヘッドに対して、記録レベルのレーザ光を出力するように制御信号を供給する。
 19はユーザー操作に供されるキーが設けられた操作入力部であり、上述した33〜43のキーおよびジョグダイヤルがこれに相当する。
 また、赤外線受光部47では、リモートコマンダー90からの赤外線コマンド信号が受信されたら、これを電気信号に変換してコマンドパルスとしてシステムコントローラ11に供給するようにしており、システムコントローラ11がこれに基づいて各種処理を行なうようにすることにより、リモートコマンダー90による遠隔操作を可能としている。
 ところで、ディスク1に対して記録/再生動作を行なう際には、ディスク1に記録されている管理情報、即ちP−TOC(プリマスタードTOC)、U−TOC(ユーザーTOC)を読み出して、システムコントローラ11はこれらの管理情報に応じてディスク1上の記録すべきセグメントのアドレスや、再生すべきセグメントのアドレスを判別することとなるが、この管理情報はバッファRAM13に保持される。このためバッファRAM13は、上記した記録データ/再生データのバッファエリアと、これら管理情報を保持するエリアが分割設定されている。
 そして、システムコントローラ11はこれらの管理情報を、ディスク1が装填された際に管理情報の記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させることによって読み出し、バッファRAM13に記憶しておき、以後そのディスク1に対する記録/再生動作の際に参照できるようにしている。
 また、U−TOCはデータの記録や消去に応じて編集されて書き換えられるものであるが、システムコントローラ11は記録/消去動作のたびにこの編集処理をバッファRAM13に記憶されたU−TOC情報に対して行ない、その書換動作に応じて所定のタイミングでディスク1のU−TOCエリアについても書き換えるようにしている。
  2.P−TOCセクター

 ここで、ディスク1においてセクターデータ形態で記録される音声データセクター、及び音声データの記録/再生動作の管理を行なう管理情報として、まずP−TOCセクターについて説明する。
 P−TOC情報としては、ディスクの記録可能エリア(レコーダブルユーザーエリア)などのエリア指定やU−TOCエリアの管理等が行なわれる。なお、ディスク1が再生専用の光ディスクであるプリマスタードディスクの場合は、P−TOCによってROM化されて記録されている楽曲の管理も行なうことができるようになされている。
 P−TOCのフォーマットを図4に示す。
 図4はP−TOC用とされる領域(例えばディスク最内周側のROMエリア)において繰り返し記録されるP−TOC情報の1つのセクター(セクター0)を示している。なお、P−TOCフォーマットはセクター1以降はオプションとされている。
 P−TOCのセクターのデータ領域(4バイト×588 の2352バイト)は、先頭位置にオール0又はオール1の1バイトデータによって成る12バイトの同期パターンと、クラスタアドレス及びセクターアドレスを示すアドレス等の4バイトが付加され、以上でヘッダとされてP−TOCの領域であることが示される。
 また、ヘッダに続いて所定アドレス位置に『MINI』という文字に対応したアスキーコードによる識別IDが付加されている。
 さらに、続いてディスクタイプや録音レベル、記録されている最初の楽曲の曲番(First TNO)、最後の楽曲の曲番(Last TNO) 、リードアウトスタートアドレスROA 、パワーキャルエリアスタートアドレスPCA 、U−TOC(後述する図5のU−TOCセクター0のデータ領域)のスタートアドレスUSTA 、録音可能なエリア(レコーダブルユーザーエリア)のスタートアドレスRSTA 等が記録される。
 続いて、記録されている各楽曲等を後述する管理テーブル部におけるパーツテーブルに対応させるテーブルポインタ(P-TNO1 〜P-TNO255) を有する対応テーブル指示データ部が用意されている。
 そして対応テーブル指示データ部に続く領域には、対応テーブル指示データ部におけるテーブルポインタ(P-TNO1 〜P-TNO255) に対応して、(01h) 〜(FFh) までの255個のパーツテーブルが設けられた管理テーブル部が用意される(なお本明細書において『h』を付した数値はいわゆる16進表記のものである)。それぞれのパーツテーブルには、或るセグメントについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、及びそのセグメント(トラック)のモード情報(トラックモード)が記録できるようになされている。
 各パーツテーブルにおけるトラックのモード情報とは、そのセグメントが例えばオーバーライト禁止やデータ複写禁止に設定されているか否かの情報や、オーディオ情報か否か、モノラル/ステレオの種別などが記録されている。
 管理テーブル部における(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、対応テーブル指示データ部のテーブルポインタ (P-TNO1〜P-TNO255) によって、そのセグメントの内容が示される。つまり、第1曲目の楽曲についてはテーブルポインタP-TNO1として或るパーツテーブル(例えば(01h) 。ただし実際にはテーブルポインタには所定の演算処理によりP−TOCセクター0内のバイトポジションで或るパーツテーブルを示すことができる数値が記されている)が記録されており、この場合パーツテーブル(01h) のスタートアドレスは第1曲目の楽曲の記録位置のスタートアドレスとなり、同様にエンドアドレスは第1曲目の楽曲が記録された位置のエンドアドレスとなる。さらに、トラックモード情報はその第1曲目についての情報となる。
 同様に第2曲目についてはテーブルポインタP-TNO2に示されるパーツテーブル(例えば(02h) )に、その第2曲目の記録位置のスタートアドレス、エンドアドレス、及びトラックモード情報が記録されている。
 以下同様にテーブルポインタはP-TNO255まで用意されているため、P−TOC上では第255曲目まで管理可能とされている。
 そして、このようにP−TOCセクター0が形成されることにより、例えば再生時において、所定の楽曲をアクセスして再生させることができる。
 なお、記録/再生可能な光磁気ディスクの場合いわゆるプリマスタードの楽曲エリアが存在しないため、上記した対応テーブル指示データ部及び管理テーブル部は用いられず(これらは続いて説明するU−TOCで管理される)、従って各バイトは全て『00h』とされている。
 ただし、全ての楽曲がROM形態(ピット形態)で記録されているプリマスタードタイプのディスク、及び楽曲等が記録されるエリアとしてROMエリアと光磁気エリアの両方を備えたハイブリッドタイプのディスクについては、そのROMエリア内の楽曲の管理に上記対応テーブル指示データ部及び管理テーブル部が用いられる。
  3.U−TOCセクター

 続いてU−TOCの説明をU−TOCセクター0〜U−TOCセクター2について行なう。
   ・U−TOCセクター0
 図5はU−TOCセクター0のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲や新たに楽曲が録音可能な未記録エリア(フリーエリア)についての管理情報が記録されているデータ領域とされる。なお、U−TOCもセクター1以降はオプションとされる。
 例えばディスク1に或る楽曲の録音を行なおうとする際には、システムコントローラ11は、U−TOCからディスク上のフリーエリアを探し出し、ここに音声データを記録していくことができるようになされている。また、再生時には再生すべき楽曲が記録されているエリアをU−TOCから判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
 図5に示すU−TOCセクター0には、P−TOCと同様にまずヘッダが設けられ、続いて所定アドレス位置に、メーカーコード、モデルコード、最初の楽曲の曲番(First TNO)、最後の楽曲の曲番(Last TNO)、セクター使用状況、ディスクシリアルナンバ、ディスクID等のデータが記録され、さらに、ユーザーが録音を行なって記録されている楽曲の領域や未記録領域等を後述する管理テーブル部に対応させることによって識別するため、対応テーブル指示データ部として各種のテーブルポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) が記録される領域が用意されている。
 そして対応テーブル指示データ部のテーブルポインタ(P-DFA〜P-TNO255) に対応させることになる管理テーブル部として(01h) 〜(FFh) までの255個のパーツテーブルが設けられ、それぞれのパーツテーブルには、上記図4のP−TOCセクター0と同様に或るセグメントについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、そのセグメントのモード情報(トラックモード)が記録されており、さらにこのU−TOCセクター0の場合、各パーツテーブルで示されるセグメントが他のセグメントへ続いて連結される場合があるため、その連結されるセグメントのスタートアドレス及びエンドアドレスが記録されているパーツテーブルを示すリンク情報が記録できるようになされている。
 この種の記録再生装置では、上述したように1つの楽曲のデータが物理的に不連続に、即ち複数のセグメントにわたって記録されていてもセグメント間でアクセスしながら再生していくことにより再生動作に支障はないため、ユーザーが録音する楽曲等については、録音可能エリアの効率使用等の目的から、複数セグメントにわけて記録する場合もある。そのため、リンク情報が設けられ、例えば各パーツテーブルに与えられたナンバ(01h) 〜(FFh) (実際には所定の演算処理によりU−TOCセクター0内のバイトポジションとされる数値で示される)によって、連結すべきパーツテーブルを指定することによってパーツテーブルが連結できるようになされている。(なお、プリマスタードディスク等においてピット形態で記録される楽曲等については通常セグメント分割されることがないため、前記図4のとおりP−TOCセクター0においてリンク情報はすべて『(00h) 』とされている。)
 つまりU−TOCセクター0における管理テーブル部においては、1つのパーツテーブルは1つのセグメントを表現しており、例えば3つのセグメントが連結されて構成される楽曲についてはリンク情報によって連結される3つのパーツテーブルによって、そのセグメント位置の管理はなされる。
 U−TOCセクター0の管理テーブル部における(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、対応テーブル指示データ部におけるテーブルポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) によって、以下のようにそのセグメントの内容が示される。
 テーブルポインタP-DFA は光磁気ディスク1上の欠陥領域に付いて示しており、傷などによる欠陥領域となるトラック部分(=セグメント)が示された1つのパーツテーブル又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、欠陥セグメントが存在する場合はテーブルポインタP-DFA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、欠陥セグメントがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、他にも欠陥セグメントが存在する場合は、そのパーツテーブルにおけるリンク情報として他のパーツテーブルが指定され、そのパーツテーブルにも欠陥セグメントが示されている。そして、さらに他の欠陥セグメントがない場合はリンク情報は例えば『(00h) 』とされ、以降リンクなしとされる。
 テーブルポインタP-EMPTY は管理テーブル部における1又は複数の未使用のパーツテーブルの先頭のパーツテーブルを示すものであり、未使用のパーツテーブルが存在する場合は、テーブルポインタP-EMPTY として、(01h) 〜(FFh) のうちのいづれかが記録される。未使用のパーツテーブルが複数存在する場合は、テーブルポインタP-EMPTY によって指定されたパーツテーブルからリンク情報によって順次パーツテーブルが指定されていき、全ての未使用のパーツテーブルが管理テーブル部上で連結される。
 テーブルポインタP-FRA は光磁気ディスク1上のデータの書込可能なフリーエリア(消去領域を含む)について示しており、フリーエリアとなるトラック部分(=セグメント)が示された1又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、フリーエリアが存在する場合はテーブルポインタP-FRA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、フリーエリアであるセグメントがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、このようなセグメントが複数個有り、つまりパーツテーブルが複数個有る場合はリンク情報により、リンク情報が『(00h) 』となるパーツテーブルまで順次指定されている。
 図6にパーツテーブルにより、フリーエリアとなるセグメントの管理状態を模式的に示す。これはセグメント(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) がフリーエリアとされている時に、この状態が対応テーブル指示データP-FRA に引き続きパーツテーブル(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) のリンクによって表現されている状態を示している。なお、上記した欠陥領域や、未使用パーツテーブルの管理形態もこれと同様となる。
 ところで、全く楽曲等の音声データの記録がなされておらず欠陥もない光磁気ディスクであれば、テーブルポインタP-FRA によってパーツテーブル(01h) が指定され、これによってディスクのレコーダブルユーザーエリアの全体が未記録領域(フリーエリア)であることが示される。そして、この場合残る(02h) 〜(FFh) のパーツテーブルは使用されていないことになるため、上記したテーブルポインタP-EMPTY によってパーツテーブル(02h) が指定され、また、パーツテーブル(02h) のリンク情報としてパーツテーブル(03h) が指定され、パーツテーブル(03h) のリンク情報としてパーツテーブル(04h) が指定され、というようにパーツテーブル(FFh) まで連結される。この場合パーツテーブル(FFh) のリンク情報は以降連結なしを示す『(00h) 』とされる。
 なお、このときパーツテーブル(01h) については、スタートアドレスとしてはレコーダブルユーザーエリアのスタートアドレスが記録され、またエンドアドレスとしてはリードアウトスタートアドレスの直前のアドレスが記録されることになる。
 テーブルポインタP-TNO1〜P-TNO255は、光磁気ディスク1にユーザーが記録を行なった楽曲について示しており、例えばテーブルポインタP-TNO1では1曲目のデータが記録された1又は複数のセグメントのうちの時間的に先頭となるセグメントが示されたパーツテーブルを指定している。
 例えば1曲目とされた楽曲がディスク上でトラックが分断されずに(つまり1つのセグメントで)記録されている場合は、その1曲目の記録領域はテーブルポインタP-TNO1で示されるパーツテーブルにおけるスタート及びエンドアドレスとして記録されている。
 また、例えば2曲目とされた楽曲がディスク上で複数のセグメントに離散的に記録されている場合は、その楽曲の記録位置を示すため各セグメントが時間的な順序に従って指定される。つまり、テーブルポインタP-TNO2に指定されたパーツテーブルから、さらにリンク情報によって他のパーツテーブルが順次時間的な順序に従って指定されて、リンク情報が『(00h) 』となるパーツテーブルまで連結される(上記、図6と同様の形態)。このように例えば2曲目を構成するデータが記録された全セグメントが順次指定されて記録されていることにより、このU−TOCセクター0のデータを用いて、2曲目の再生時や、その2曲目の領域へのオーバライトを行なう際に、光学ヘッド3及び磁気ヘッド6aをアクセスさせ離散的なセグメントから連続的な音楽情報を取り出したり、記録エリアを効率使用した記録が可能になる。
   ・U−TOCセクター1
 図7はU−TOCセクター1のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲に曲名をつけたり、ディスクタイトルをつける場合に、入力された文字情報を記録するデータ領域とされる。
 このU−TOCセクター1には、記録された各楽曲に相当する文字テーブル指示データ部としてテーブルポインタP-TNA1〜P-TNA255が用意され、またこのテーブルポインタP-TNA1〜P-TNA255によって指定される文字テーブル部が1単位8バイトで255単位のパーツテーブル(01h) 〜(FFh) として用意されており、上述したU−TOCセクター0とほぼ同様の形態で文字データを管理する。
 パーツテーブル(01h) 〜(FFh) にはディスクタイトル(ディスクネーム)や曲名(トラックネーム)としての文字情報がアスキーコードで記録される。なお、パーツテーブル(01h) の前の8バイトはディスクネームの専用エリアとされている。
 そして、例えばテーブルポインタP-TNA1によって指定されるパーツテーブルには第1曲目に対応してユーザーが入力した文字(もちろん曲名に限定されない)が記録されていることになる。
 また、パーツテーブルがリンク情報によりリンクされることで、1つの楽曲に対応する文字入力は7バイト(7文字)より大きくなっても対応できる。
 なお、このU−TOCセクター1でもテーブルポインタP-EMPTY は使用していないパーツテーブルを管理するものである。
 ユーザーが所定の楽曲について曲名等の文字を入力する際には、記録時、再生時、もしくは停止時において楽曲を指定した後において、エディットキー40を操作してネームインモードとし、ジョグダイヤル43の回転及び押圧で各文字を入力していき全ての入力文字列を入力した段階で、エンターキー41でエンターする。もしくはリモートコマンダー90を用いて文字入力及びエンター操作を行なう。
 すると、システムコントローラ11はその入力された文字をバッファRAM13に保持されているU−TOC情報において書込、所定時点でディスク1上のU−TOCエリアを書き換えることになる。
   ・U−TOCセクター2
 図8はU−TOCセクター2のフォーマットを示しており、主にユーザーが録音を行なった楽曲の録音日時を記録するデータ領域とされる。
 このU−TOCセクター2には、記録された各楽曲に相当する日時テーブル指示データ部としてテーブルポインタP-TRD1〜P-TRD255が用意され、またこのテーブルポインタP-TRD1〜P-TRD255によって指定される日時テーブル部が1単位8バイトで255単位のパーツテーブル(01h) 〜(FFh) として用意されており、上述したU−TOCセクター0とほぼ同様の形態で文字データを管理する。
 パーツテーブル(01h) 〜(FFh) には楽曲(トラック)の録音日時が6バイトで記録される。6バイトはそれぞれ1バイトづつ、年、月、日、時、分、秒に相当する数値が記録される。また、残りの2バイトはメーカーコード及びモデルコードとされ、その楽曲を録音した記録装置の製造者を示すコードデータ、及び録音した記録装置の機種を示すコードデータが記録される。
 なお、パーツテーブル(01h) の前の8バイトはディスクに対しての録音日時データのためのエリアとされている。
 例えばディスクに曲が第1曲目としてが録音されると、テーブルポインタP-TRD1によって指定されるパーツテーブルにはその録音日時及び録音装置のメーカーコード、モデルコードが記録される。録音日時データは録音装置の内部時計を参照して自動的に記録されることになる。
 なお、このU−TOCセクター1でもテーブルポインタP-EMPTY は使用していないパーツテーブルを管理するものであり、使用されていないパーツテーブルについては、モデルコードに代えてリンク情報が記録されており、テーブルポインタP-EMPTY を先頭に各未使用のパーツテーブルがリンク情報でリンクされて管理されている。
 以上のようなTOC情報が記録された光磁気ディスク1に対する本実施の形態の記録再生装置は、TOCメモリ21に読み込んだTOC情報を用いてディスク上の記録領域の管理を行なって記録/再生動作を制御する。
 また、表示部31に対してはTOC情報として読み出された数字や文字による曲名や録音日時などを表示することができるようになされている。
  4.ディスクのエリア構造

 記録再生装置30によりデータが記録されるディスク1のエリア構造を図9で説明する。図9(a)はディスクのエリア構造をその半径方向に模式的に示したものである。
 光磁気ディスクの場合、大きくわけて図9(a)にピットエリアとして示すようにエンボスピットによりデータが記録されているエリア(プリマスタードエリア)と、いわゆる光磁気エリアとされてグルーブが設けられているグルーブエリアに分けられる。
 ここでピットエリアとしてはP−TOCが繰り返し記録されており、上述したようにこのP−TOCにおいて、図中の各アドレス、即ちU−TOCスタートアドレスUSTA 、リードアウトスタートアドレスROA 、レコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA 、パワーキャルエリアスタートアドレスPCA が示されている。
 このディスクの最内周側のピットエリアに続いてグルーブエリアが形成されるが、このグルーブエリア内のうちP−TOC内のリードアウトスタートアドレスROA として示されるアドレスまでのエリアが、記録可能なレコーダブルエリアとされ、以降はリードアウトエリアとされている。
 さらにこのレコーダブルエリアのうち、実際に楽曲データトラックが記録されるレコーダブルユーザーエリアは、レコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA から、リードアウトスタートアドレスROA の直前の位置までとなる。
 そして、グルーブエリア内においてレコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA より前となるエリアは、記録再生動作のための管理エリアとされ、上記したU−TOC等が記録され、またパワーキャルエリアスタートアドレスPCA として示される位置から1クラスタ分がレーザーパワーのキャリブレーションエリアとして設けられる。
 U−TOCはこの記録再生動作のための管理エリア内においてU−TOCスタートアドレスUSTA に示される位置から3クラスタ(1クラスタ=36セクター)連続して記録される。
  5.記録再生装置の録音方式

 このようにレコーダブルユーザーエリアに対して本実施の形態の記録再生装置30は録音を行なうことができるが、その録音方式として2通りの方式が用意されている。
 1つはそれまでディスク1に楽曲等の録音がなされていても、これをバージンディスクとしてみなして新たに最初の位置、つまりレコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA から録音をはじめ、それまで録音されていた楽曲等を消去してしまう録音方式である。以下、この録音方式をオール録音方式という。例えば図9(b)に示すようにレコーダブルユーザーエリアに楽曲M1 ,M2 ,M3 が記録されており、また楽曲M3 以降がフリーエリアF1 ,楽曲M2 とM3 の間がフリーエリアF2 とされていたとする。ここで、オール録音方式で録音を行なうと一点鎖線で示すように記録されている状態を無視して録音を行なっていく。
 もう1つは、それまでディスク1に録音されている楽曲を消さないように、U−TOCセクター0のテーブルポインタP-FRA から管理されているフリーエリアを探し、そこに録音を行なっていく録音方式である。以下この録音方式をブランク録音方式という。例えば図9(c)に示すようにレコーダブルユーザーエリアに楽曲M1 ,M2 ,M3 が記録されており、また楽曲M3 以降がフリーエリアF1 ,楽曲M2 とM3 の間がフリーエリアF2 とされていたとする。ここで、ブランク録音方式で録音を行なうとフリーエリアを探し、一点鎖線で示すようにフリーエリアF1 ,F2 に録音を行なっていく。
 ブランク録音方式では自動的にフリーエリアが探されて録音されるそれまで録音されていた楽曲は消去されないため、ユーザーは録音位置を気にすることなく録音操作を行なうことができる。
 一方、オール録音方式では、例えばそれまで使用していたディスクにおいて録音されていた楽曲等が不要となり、新たにディスクの初めからの録音をユーザーが望んだ場合に便利である。即ち、ユーザーは楽曲を全て消去するオールイレーズ編集処理を行なわなくともよい。
  6.録音モードの選択

 本実施の形態では、録音操作時にオール録音方式を実行することができるオール録音モードと、録音操作時にブランク録音方式を実行するブランク録音モードが用意され、ユーザーはこの録音モード選択を行なうことができる。
 なお、オール録音モードとされているときに録音操作がなされた場合、常に録音がオール録音方式で行なわれるものではなく、例えばディスク1を記録再生装置30に装填した後、記録操作も録音操作も行なわれていない状態、つまり最初のディスク動作の伴う操作が録音操作であった場合のみオール録音方式の録音を実行する。この処理については後述する。
 図10はオール録音モードとブランク録音モードの選択のためのシステムコントローラ11の処理を示すフローチャートである。
 ディスク1が装填されていない状態でエディットキー40が押されると、処理はステップF101→F102→F103と進み、録音モード選択モードに移行してよいかをユーザーに確認するため、表示部31に図11(a)のように『Select REC ?』という表示を行なう。
 ここで、ユーザーがエンターキー41を押すと録音モード選択モードに移行することになり、システムコントローラ11は現在、オール録音モードとされているかを判別する (F104→F105) 。
 現在オール録音モードであったら、録音モードをブランク録音モードに変更することの確認表示として、図11(b)に示すように表示部31に『All REC OFF ?』という表示を行なう(F106)。この表示に対して、ユーザーがエンターキー41を押したら(F107)、システムコントローラ11は録音モードをブランク録音モードに変更し、それに伴って表示部31に図11(c)のように『All REC OFF』という表示を実行させる(F108)。
 一方、ステップF105の際にブランク録音モードであったら、録音モードをオール録音モードに変更することの確認表示として、図11(d)に示すように表示部31に『All REC ON ?』という表示を行なう(F109)。この表示に対して、ユーザーがエンターキー41を押したら(F110)、システムコントローラ11は録音モードをオール録音モードに変更し、それに伴って表示部31に図11(e)のように『All REC ON』という表示を実行させる(F111)。
 なお、このフローチャート上では省略したが、ステップF104以降で他のキーが操作された場合は録音モード選択モードを脱することになる。
                                    
  7.オール録音モードでの録音動作

 システムがオール録音モードとされている際の録音動作処理を図12で説明する。
 録音キー33が押されると、システムコントローラ11の処理はステップF201からF202に進み、まずその録音操作がディスク1が装着された後において最初の録音操作であったか否かを判別する。そして、最初の録音操作であった場合は、続いてステップF203でディスク1が装着された後において、今回の録音操作より前に再生操作がなされていないか否かを判別する。
 このステップF202,F203 で肯定結果がでた場合とは、今回のステップF201で入力された録音操作がディスク装着後において、ディスクの記録又は再生動作を伴う最初の操作である場合である。
 本実施の形態ではオール録音モードとされている場合において、このような場合のみ、オール録音方式で録音を実行することになり、ディスク装着後に1回でも録音又は再生操作がなされた後における、録音操作の際にはブランク録音方式の録音を実行することになる。
 即ちステップF203で肯定結果が得られた時は、ステップF204に進み、システムコントローラ11は光学ヘッド3をディスク1のレコーダブルユーザーエリアスタートアドレスの地点にアクセスさせ、その地点で録音一時停止状態に制御する。
 そしてこの際に、表示部31において図14(a)(b)に示すような表示動作を交互に実行させる(F205)。
 まず、録音一時停止状態であることを表示すため図14(a)(b)中、RPとして示すキャラクタを表示させる。
 また、そのディスクにおいて記録されているトラックナンバーをミュージックカレンダー表示部31Cにおいて表示するが、これらの楽曲はオール録音方式で録音が実行されると全て自動的に消去されてしまうことになるため、その警告及び確認のために、ミュージックカレンダーを点滅表示させる。
 さらに、図14(a)のようにオール録音方式での録音開始の待機状態で或ることを示すため、『AllREC Ready』という表示を行なう。
 また、図14(b)のように、装着されているディスクの最大録音可能時間(録音可能な残り時間)を表示する。例えばそのディスク1が全体で61分7秒の録音が可能であったとしたら『−61m 07s』という表示を行なう。
 ここで、最大録音可能時間を算出するため、システムコントローラ11は、まずディスク1から読み込んだP−TOCにおけるリードアウトスタートアドレスROA からレコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA を減算し、レコーダブルユーザーエリアのサイズが何クラスタ何セクターであるかを算出する。
 1サウンドグループ(1セクター=11サウンドグループ)の演奏時間は、
 512 / (44.1×1000)
であり、従って1セクターの演奏時間は、
{ 512/ (44.1×1000) }×5.5
となる。そして36セクターの1クラスタにおいてデータは32セクターに記録されるため、1クラスタの演奏時間は、
{ 512/ (44.1×1000) }×5.5 ×32
となる。
 従って、クラスタ数をX、セクター数をYとすると、記録/再生時間は、
(X×32+Y)×512/ (44.1×1000)
で求められる。
 つまり、レコーダブルユーザーエリアのサイズが何クラスタ何セクターであるかを判別したら、そのクラスタ及びセクター数をこの式に代入すればディスクの最大録音可能時間が求められる。
 ステップF205ではこのような図14(a)と(b)の表示が例えば0.5 〜1秒程度の間隔で交互になされるため、『AllREC Ready』の表示と最大記録可能時間の表示が交互に切り換わることになる。
 システムコントローラ11は録音一時停止中はこのような表示制御を行ないながら、再生キー35又は停止キー34の操作を待つ(F206,F207)。この場合、再生キー35の操作は録音開始操作として機能し、また、停止キー34の操作は録音キャンセル操作として機能する。
 ユーザーがオール録音方式の録音を望んでいない場合は、ここで停止キー34を操作する。すると、システムコントローラ11は録音操作をキャンセルし、録音モードから脱する(F210)。
 ユーザーがオール録音方式で録音を開始するには、ここで再生キー35を操作する。すると処理はステップF208に進み、システムコントローラ11はバッファRAM13内に記憶されているU−TOCをイニシャライズする。即ち、U−TOCセクター0においては、レコーダブルユーザーエリア内の全てがテーブルポインタP-FRA から管理されるようにし、またU−TOCセクター1,U−TOCセクター2において、それぞれ記憶されていた文字データや録音日時情報等が消去される(テーブルポインタP-TNA1〜P-TNA255、P-TRD1〜P-TRD255は全て『00h』となる)。
 このようなU−TOCデータのイニシャライズを行なったら、レコーダブルユーザーエリアスタートアドレスRSTA からの録音動作を開始する(F209)。
 なお、録音終了後はバッファRAM13内のU−TOCデータはその録音動作に基づいて録音された楽曲及び残りのフリーエリアを管理できる状態とされており、この時点で実際にディスク1上のU−TOC領域にバッファRAM13における新たなU−TOCデータを書き込んでデータの更新することになる。
 ところで、上述したように、ステップF202又はF203のいづれかで否定結果が出たときはブランク録音方式で録音処理を行なうために、処理はステップF211に進む。
 まず、システムコントローラ11は、バッファRAM13に読み込まれているU−TOCデータからフリーエリアを検索し、そのフリーエリアの先頭位置(テーブルポインタP-FRA を起点に順次リンクされて管理されてるパーツテーブルのうち最初のパーツテーブルに記録されたスタートアドレス)に光学ヘッド3をアクセスさせ、その地点で録音一時停止状態に制御する。
 そしてこの際に、表示部31において図15(a)(b)に示すような表示動作を交互に実行させる(F212)。
 まず、録音一時停止状態であることを表示すため図15(a)(b)中、RPとして示すキャラクタを表示させる。
 また、そのディスクにおいて記録されているトラックナンバーをミュージックカレンダー表示部31Cにおいて表示するが、さらに今回録音される楽曲に与えられるトラックナンバーも表示される。例えば18曲録音されたディスクであったら、ミュージックカレンダーには19曲までが表示される。なお、この今回録音されるトラックのナンバーは点滅させてもよい。
 さらに、図15(a)のようにブランク録音方式での録音開始の待機状態で或ることを示すため『REC Ready』という表示を行ない、またTNR として示すように今回録音される楽曲のトラックナンバー(例えば『19』)が表示される。
 また、図15(b)のように、そのディスクにおいて録音可能な残り時間を表示する。例えば18曲録音されているそのディスク1について、あと12分8秒の録音が可能であったとしたら『−12m 08s』という表示が行なわれる。この場合の残り時間は、U−TOCにおけるフリーエリアのサイズに相当することになる。従って、U−TOCにおけるフリーエリアとしてリンクされている各パーツテーブルのエンドアドレス−スタートアドレスの合計として得られる、フリーエリア全体のクラスタ数X、及びセクター数Yについて、上記した(X×32+Y)×512/ (44.1×1000) の式で求めることができる。
 ステップF212ではこのような図15(a)と(b)の表示が例えば0.5 〜1秒程度の間隔で交互になされるため、『REC Ready』の表示と残り時間の表示が交互に切り換わることになる。
 システムコントローラ11は録音一時停止中はこのような表示制御を行ないながら、再生キー35又は停止キー34の操作を待つ(F213,F214)。この場合も、再生キー35の操作は録音開始操作として機能し、また、停止キー34の操作は録音キャンセル操作として機能する。そしてユーザーがブランク録音方式の録音を望んでいない場合は、ここで停止キー34を操作する。すると、システムコントローラ11は録音操作をキャンセルし、録音モードから脱する(F216)。
 またユーザーがブランク録音方式で録音を開始するには、ここで再生キー35を操作する。すると処理はステップF215に進み、フリーエリアの先頭位置からの録音動作を開始する。
 なお、録音終了後はバッファRAM13内のU−TOCデータはその録音動作に基づいて変更されたものとなっている。つまり新たに録音された楽曲及び残りのフリーエリアに関する部分においてデータが書き直されている。そして、実際にディスク1上のU−TOC領域にバッファRAM13における新たなU−TOCデータを書き込んでデータの更新することになる。
 以上のように、オール録音モードではユーザーはわざわざイレーズ処理を行なわなくても自動的にU−TOCはイニシャライズされ、ディスクの最初の位置から新たな録音を行なうことができる。
 また、実際にオール録音方式が実行されるのは、録音操作がディスク装着後において、ディスクの記録又は再生動作を伴う最初の操作である場合のみである。これ以外の場合の録音操作は、ユーザーがオール録音方式を望んでいない場合が多いと考えられるため、自動的にブランク録音方式で録音を実行することで操作性が向上されるとともに、誤って過去に記録した楽曲を消去してしまうことも防ぐことができる。
 さらに、録音を実行するためには、録音キー33と再生キー35の2回の操作を必要としている。そして、録音キー33の操作に基づいて録音一時停止状態とし、表示部31によりユーザーの確認を促すことで、誤ってオール録音方式を実行させて楽曲を消去してしまうことに対する安全措置となっている。
 この場合、ミュージックカレンダーの点滅や、オール録音方式実行の表示により警告/確認として十分な効果が得られる。さらに、最大録音可能時間を表示させることで、ユーザーの録音操作のガイドとなるとともに、最大録音可能時間とオール録音方式の実行の表示を交互に行なうことで、視認性はより有効に発揮される。
 さらに、録音一時停止状態になっていることを表示することにより、ユーザーに対して録音開始タイミングのガイドとなる。
 また、ブランク録音時においても、録音開始前、つまり録音一時停止状態にあるときに記録可能な残り時間が表示されることで、ユーザーの録音操作にとって便利なものとなる。
  8.ブランク録音モードでの録音動作

 システムがブランク録音モードとされている際の録音動作処理を図13で説明する。
 この場合は、録音キー33が押されると、システムコントローラ11は必ずブランク録音方式で録音を実行することになる。
 即ち、録音キー33の操作により処理はステップF301からF302に進み、システムコントローラ11は、上記オール録音モードの際のブランク録音と同様に、バッファRAM13に読み込まれているU−TOCデータからフリーエリアを検索し、そのフリーエリアの先頭位置に光学ヘッド3をアクセスさせ、その地点で録音一時停止状態に制御する。そして、上記同様、図15(a)(b)のように録音一時停止状態の表示、記録されている楽曲のトラックナンバに録音される楽曲のトラックナンバを加えたミュージックカレンダーの表示が行なわれ、さらに、録音される楽曲のトラックナンバと録音開始可能状態であることを示す表示と、残り時間表示が交互に行なわれる(F303)。
 そして、その状態で再生キー35が押されたらブランク録音が開始され (F304→F306) 、また停止キー34が押されたら録音操作がキャンセルされる (F305→F307) 。
 録音モードとしてこのようなブランク録音モードが設けられていることにより、オール録音方式の録音は不要とするユーザーにも対応できる。そして、ブランク録音モードでは図13のとおり、オール録音方式は一切行なわれないため、楽曲の誤消去は一切発生しない。
 もちろんこのブランク録音時においても、録音開始前、つまり録音一時停止状態にあるときに記録可能な残り時間が表示されることで、ユーザーの録音操作にとって便利なものとなる。
[B.第2の実施の形態]
 本発明の第2の実施の形態としてオール録音モードの際に図16の処理を行なうものをあげる。
 図16のステップF401,F402 、及びF403〜F415は、図12のステップF201,F202 及びF204〜F216と同様であり、この第2の実施の形態の処理では図12のステップF203に相当する処理が省かれているものである。
 つまり、ディスク1が装着された後において、再生操作についてはオール録音方式の録音の実行判断には用いず、録音操作のみについて、最初の録音操作であればオール録音方式を実行し、2回目以降の録音操作についてはブランク録音方式を実行するものである。
 この実施の形態でも第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
[C.第3の実施の形態]
 図17に本発明の第3の実施の形態となる記録再生装置30の正面図を示す。
 この場合、録音キーとして、オール録音キー33aとブランク録音キー33bが設けられている。
 このように構成した場合、システムコントローラ11は、録音操作時において実行すべき録音方式の判断処理や、録音モード変更処理は不要となる。即ち、オール録音キー33aが押されたときは図12のステップF204〜F210の処理を行ない、またブランク録音キー33bが押された時は図12のステップF211〜F216の処理を行なうようにすればよい。
 この実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、ユーザーにとっては録音モード切換の操作が不要となること、及び操作に基づく記録動作の理解がしやすいという利点が得られる。
[D.第4の実施の形態]
 表示制御にかかる変形例として第4の実施の形態を図18で説明する。
 上記第1の実施の形態ではオール録音の際の録音一時停止状態での表示動作として、『All REC Ready』の表示と最大録音可能時間の表示については、図14(a)(b)のように交互に切り換えるようにしていたが、これを図18のように同時に表示させるものである。
 表示部31のサイズとして余裕がある場合は、このようにすることで特に録音可能時間がみやすく、便利なものとなる。
[E.第5の実施の形態]
 以上の実施の形態の説明では、録音操作は録音キー33(33a,33b)と再生キー35の2段階の操作により行なうようにしたが、録音キー33(33a,33b)の操作によってオール録音又はブランク録音が開始されるようにする実施の形態が考えられる。
 この場合、録音のための光学ヘッド3の立ち上げの時間により、いわゆる録音音声の頭切れが生ずる恐れがあるが、これはバッファRAM13の機能により解決できる。つまり、録音開始から光学ヘッド3の立ち上げが完了するまでの期間は供給された音声データをバッファRAM13に蓄積させておき、立ち上げ完了後にバッファRAM13から音声データを磁気ヘッド6側に供給するようにすればよい。この実施の形態は、特に突発的な録音に対応できる必要のある録音装置として好適である。
 なお、以上説明した実施の形態に以外にも構成や処理方式において各種変形例は考えられる。例えば2段階の録音操作手段としては録音キーを2回押すようにしてもよいし、録音開始操作のために他のキーを設けてもよい。
 また、記録再生装置として説明したが、記録専用装置であっても本発明は実現できる。
 さらに、ミニディスクシステムに限らず、他のオーディオディスク記録システムにおける記録装置、ビデオディスク記録システムにおいても採用できる。
本発明の第1の実施の形態の記録再生装置の正面図及び表示部の説明図である。 実施の形態の記録再生装置の要部のブロック図である。 実施の形態の記録再生装置に用いられるリモートコマンダーの平面図である。 ディスクにおけるP−TOCセクター0の説明図である。 ディスクにおけるU−TOCセクター0の説明図である。 ディスクにおけるU−TOCセクターのリンク構造の説明図である。 ディスクにおけるU−TOCセクター1の説明図である。 ディスクにおけるU−TOCセクター2の説明図である。 ディスクのエリア構造及びオール録音/ブランク録音の説明図である。 第1の実施の形態の録音モード選択処理のフローチャートである。 第1の実施の形態の録音モード選択時の表示動作の説明図である。 第1の実施の形態のオール録音モード時のフローチャートである。 第1の実施の形態のブランク録音モード時のフローチャートである。 第1の実施の形態のオール録音の際の表示動作の説明図である。 第1の実施の形態のブランク録音の際の表示動作の説明図である。 第2の実施の形態のオール録音モード時のフローチャートである。 第3の実施の形態の記録再生装置の正面図である。 第4の実施の形態の表示動作の説明図である。 ディスクの記録形態の説明図である。 ディスクのセクター構造の説明図である。
符号の説明
 1 ディスク、3 光学ヘッド、8 エンコーダ/デコーダ部、11 システムコントローラ、12 メモリコントローラ、13 バッファRAM、14 エンコーダ/デコーダ部、15 D/A変換器、18 A/D変換器、19 操作入力部、30 記録再生装置、31 表示部、33 録音キー、34 停止キー、35 再生キー、36 イジェクトキー、40 エディットキー、41 エンターキー、42 時計設定キー、43 ジョグダイヤル

Claims (3)

  1.  未記録領域と記録済領域とが離散的に存在可能で、上記未記録領域及び記録済領域を管理する管理情報が記録されているディスクにデータを記録する記録装置において、
     記録済領域であってもデータを記録する第1の記録モードと、未記録領域にのみデータを記録する第2の記録モードとを、選択的に設定操作する記録モード設定操作手段と、
     上記ディスクへのデータの記録指示を行う記録操作手段と、
     上記ディスクが装着された後に上記ディスクへの記録動作が行われたか否かを判別する判別手段と、
     上記記録モードが上記第1の記録モードに設定されていた場合であっても、上記判別手段にて上記ディスクの装着後に上記ディスクへの記録動作が行われていると判別された場合には、上記記録操作手段の操作と上記管理情報とに基づいて上記未記録領域に記録ヘッドを移送し記録を開始するように制御する制御手段と、
     を備えることを特徴とする記録装置。
  2.  表示手段と、
     装着されたディスクの記録可能時間を上記管理情報に基づいて算出する算出手段と、
     上記記録操作手段が操作されるとともに、上記判別手段にて上記ディスクの装着後に記録動作が行われていると判断された場合に、記録開始に先立って、記録待機状態である告知と、上記算出手段にて算出された記録可能時間とを、上記表示手段に表示するように制御する表示制御手段と、
     を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3.  未記録領域と記録済領域が離散的に存在可能で、上記未記録領域及び記録済領域を管理する管理情報が記録されているディスクにデータを記録する記録装置において、
     記録済領域に既に記録されているデータに上書きを許可し、ディスクの先頭位置から記録を開始する第1の記録モードと、上記未記録領域を管理情報に基づいて検索し、上記検索した未記録領域から記録を開始する第2の記録モードとを選択する操作手段と、
     ディスクが装着されたときからの上記ディスクに対する動作経過に基づいて、上記操作手段で選択された記録モードとは異る記録モードで記録を開始するように制御する制御手段と、
     を備えたことを特徴とする記録装置。
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