JP2004030749A - 情報記録媒体および情報記録装置 - Google Patents

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飯田 弘一
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Abstract

【課題】この発明は、情報記録媒体に関し、断続的に配列されたランド列を設けることにより、狭いトラックピッチを持つ媒体でも実用上十分なトラッキングエラー信号を得ることができ、記録容量を増加させること。
【解決手段】情報記録領域と位置管理領域とが交互に同一方向に配置され、これらの領域に光を照射することにより情報記録領域に対して情報を記録または再生する情報記録媒体であって、情報記録領域を挟んで隣接する位置管理領域の一方が、高さが一定した連続的な第1パターン形状により形成され、他方が高さが断続的に変化する不連続な第2パターン形状により形成されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光磁気や相変化等の記録膜を有する光記録媒体、その他の情報記録媒体に関し、特に、表面に凹凸形状のトラッキング用のパターンを有する情報記録媒体に関する。また、この情報記録媒体を組み込んで、情報の記録再生を行う情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
光磁気ディスクをはじめとする情報記録媒体は、その記録容量を増加させるために、媒体材料,層構成,記録トラック幅の狭小化など、種々の面から研究開発が行われている。
たとえば、3.5インチ光磁気ディスクの記録容量は、当初の128MBから2.3GBにまで増大している。これに伴って、データを記録するトラックのピッチも当初の1.6μmから0.9μmにまで狭くなり、このような狭いトラックピッチでも記録または再生エラーが生じることなく、実質的に記録再生が可能な媒体が開発されている。
【0003】
このような媒体に記録された情報を読み出す際には、再生ヘッドを媒体上のその情報が記録された位置に正確に合わせるために、トラッキングが行われるが、従来からプッシュプル法と呼ばれるトラッキングが用いられている。
これは、トラッキングエラー信号(プッシュプル信号とも呼ぶ)を取得して、この信号値に対応して再生ヘッドを目的の媒体上の位置に微調整しようとするものである。
【0004】
図20に、この従来のプッシュプル法によるトラッキングの概略説明図を示す。ここでは、光磁気ディスクを例として説明する。
図20は、光磁気ディスク1の一部分の断面を示したものであるが、ディスクの表面は一般に一定周期の凹部2(グルーブと呼ぶ)と凸部3(ランドと呼ぶ)が交互に配置された形状となっており、このグルーブおよび/またはランドに情報が記録されている。
【0005】
このディスクに対して、図示しない光源からレーザ光を照射すると、ディスクのグルーブに当たって反射した光が対物レンズ4を通過して、2分割検出器5に受光される。この反射した光には、0次光と、回折による光(1次回折光,2次回折光など)が含まれる。
2分割検出器5は、ディスクの半径方向に2分割された受光面(5a,5b)を持つ光検出器であり、光量に対応した電気信号を発生するものである。
2分割検出器5で検出された光は光電変換され、それぞれ信号A,信号Bとして差分回路6に入力される。
差分回路6では、信号Aと信号Bの電圧値の差に相当する信号11が出力される。この信号11がトラッキングエラー信号であり、この信号11は再生ヘッドの位置を制御する制御部7に与えられ、いわゆるトラッキングが行われる。
【0006】
図21に、図20に示した2分割検出器5を上から見た表面図を示す。
2分割検出器5は、2つの受光面5a,5bを備え、この受光面に、たとえば図示するように、0次光8と1次回折光9が受光される。
設計どおりの位置に再生ヘッドが正確にトラッキングされていると、2つの受光面に受光される光量はほぼ同じであり、0次光8と1次回折光9の重なった領域10の面積はほぼ同じになる。
したがって、出力される信号Aと信号Bとは、ほぼ同一電圧であるので、差分回路6から出力されるトラッキングエラー信号はゼロとなる。
【0007】
しかし、再生ヘッドの位置が図20の左右方向に少しずれていると、2つの受光面(5a,5b)に受光される光量に差が生じることになる。このとき信号A≠信号Bとなるので、位置のずれ量に対応したトラッキングエラー信号11が出力される。制御部7は、このトラッキングエラー信号11を検出することにより、再生ヘッドの位置をずれ量分だけ戻すように制御してトラッキングを行う。
【0008】
ところで、図20に示したトラックピッチPは、現在0.9μm程度であるが、回折角θmとトラックピッチPとは次のような関係式で表される。
sin(θm)=±mλ/P
ここで、mは回折次数、λは光の波長である。
記録容量を大きくするためにトラックピッチPが小さくしたとすると、この式よりsin(θm)は大きくなり、回折角θmは大きくなる。対物レンズの開口数が従来と代わらないとすると、トラックピッチPが小さくなるに従い1次回折光の回折角度が広がってしまい最終的に対物レンズに戻らなくなる。
【0009】
したがって、2分割検出器5に必要な光が受光できず、トラッキングエラー信号が得られなくなる。すなわち、トラックピッチを狭小化していった場合、従来のプッシュプル法では、必要なトラッキングエラー信号が得られなくなり、トラッキングができなくなる。
【0010】
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、トラックピッチを狭くしても必要なトラッキングエラー信号を取得することができるような表面パターンを備えた情報記録媒体を提供することを課題とする。
また、このような狭いトラックピッチパターンを持つ情報記録媒体に対して、記録再生が可能な記録再生装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この出願の第1の発明は、情報記録領域と位置管理領域とが交互に同一方向に配置され、これらの領域に光を照射することにより情報記録領域に対して情報を記録または再生する情報記録媒体であって、情報記録領域を挟んで隣接する位置管理領域の一方が、高さが一定した連続的な第1パターン形状により形成され、他方が高さが断続的に変化する不連続な第2パターン形状により形成されることを特徴とする情報記録媒体を提供するものである。
【0012】
この発明における情報記録媒体は、通常の記録媒体と同様に情報を記録することが可能なランド(凸部)およびグルーブ(凹部)からなり、ランドとグルーブは交互に配置される。
この発明において「情報記録領域」とは、ランドおよびグルーブのどちらか一方をいい、「位置管理領域」とは、ランドおよびグルーブのうち、情報記録領域となっていないものをいう。
すなわち、グルーブを「情報記録領域」とした場合は、ランドが「位置管理領域」となり、ランドを「情報記録領域」とした場合は、グルーブが「位置管理領域」となる。
高さが断続的に変化する不連続な第2パターン形状がランドである場合は、凸形状のパターンが断続的に配置されることを意味する。断続的に配置されるとは、複数個の凸形状パターンが同じ長さを持ち、一定間隔で配置される場合と、任意の長さの凸形状パターンが任意の間隔で配置される場合の両方を含む。
【0013】
また、第2の発明は、ランドおよびグルーブが表面に形成され、かつグルーブに記録された情報を再生する情報記録媒体であって、複数のランドおよびグルーブが交互に同一方向に配置され、グルーブを挟んで隣接するランドのうち一方のランドが所定の高さの連続的な第1凸形状パターンであり、他方のランドが所定の間隔または任意の間隔をあけて断続的に凸部が配置された不連続な第2凸形状パターンであることを特徴とする情報記録媒体を提供するものである。
これによれば、トラックピッチを狭くしても、トラッキングエラー信号を得ることができ、記録密度を向上させることができる。
また、第3の発明は、ランドおよびグルーブが表面に形成され、かつランドに記録された情報を再生する情報記録媒体であって、複数のランドおよびグルーブが交互に同一方向に配置され、ランドを挟んで隣接するグルーブのうち一方のグルーブが所定の深さの連続的な第1凹形状パターンであり、他方のグルーブが所定の間隔または任意の間隔をあけて断続的に凹部が配置された不連続な第2凹形状パターンであることを特徴とする情報記録媒体を提供するものである。
【0014】
また、前記第2凸形状パターンが同一周期パターン部を備え、同一周期パターン部は、所定の周期で配置された凸部からなり、凸部のピッチが記録最短マークのピッチの有理数倍であるようにしてもよい。これによれば、同一周期パターン部の情報を読み取ることにより、記録および再生のための基本クロックを生成することができる。
さらに、前記同一周期パターン部は、情報記録媒体の任意の領域に配置されるようにしてもよい。これによれば、媒体の任意の場所で基本クロックを生成できるので、回転むらや偏心に強い媒体を提供できる。
【0015】
また、前記第2凸形状パターンが、所定の領域を特定するためのアドレス情報が含まれるID部を備え、ID部は、各領域ごとに異なる凸部の配列パターンが形成されたアドレス部を含むようにしてもよい。
また、前記第1凸形状パターンの高さH2と前記第2凸形状パターンの高さH1とが、0<H1≦H2の関係となるようにしてもよい。このように高さH1とH2を異ならせることにより、より位置検出の精度を上げることができる。
【0016】
また、前記ID部は、前記第2凸形状パターンの両側に存在する左グルーブと右グルーブとを判別するための判別パターンからなる左右判別部を備えてもよい。
さらに、前記第2凸形状パターンのアドレス部が、そのアドレス部の両側に存在する所定の領域の左グルーブと右グルーブに対して共有されるようにしてもよい。これによれば、両グルーブで1つのID番号を共有できるので、記録できるユーザの情報量を増加させることができる。
【0017】
また、前記第1パターン形状が連続的なグルーブで形成され、前記第2パターン形状が不連続なピット列で形成されるようにしてもよい。
さらに、前記不連続な第2凸形状パターンが、前記凸部の間に、この凸部よりも高さの低い遮熱用凸部を備えてもよい。これによれば、記録時の熱の広がりを抑制し、隣接トラックへの書込み(クロスライト)を防止し、より信号再生の信頼性を向上できる。
【0018】
また、この出願の第4の発明は、上記の情報記録媒体が組み込まれ、情報記録媒体に光を照射する光源と、前記媒体からの反射光を受ける2分割検出器と、該検出器の出力の差分を出力する差分回路と、該回路に接続されトラッキングエラー信号を出力するフィルタ回路と、前記第2凸形状パターンとこれに隣接するグルーブとの位置関係に対応したオフセット電圧を、前記トラッキングエラー信号に印加するオフセット電圧印加部とを有し、情報を記録または再生すべき位置のトラッキング制御を行うことを特徴とする情報記録装置を提供するものである。これによれば、従来よりも記録容量を向上させた装置を提供できる。
【0019】
また、第5の発明は、上記の情報記録媒体が組み込まれ、情報記録媒体に光を照射する光源と、前記媒体からの反射光を受ける2分割検出器と、該検出器の出力の差分を出力する差分回路と、該回路に接続されトラッキングエラー信号を出力するフィルタ回路と、前記第2凹形状パターンとこれに隣接するランドとの位置関係に対応したオフセット電圧を、前記トラッキングエラー信号に印加するオフセット電圧印加部とを有し、情報を記録または再生すべき位置のトラッキング制御を行うことを特徴とする情報記録装置を提供するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発明が限定されるものではない。実施例では円盤形状の媒体について説明するが、形状はこれに限るものではない。
<実施例1>
〔表面パターン形状〕
図1に、この発明の実施例1の情報記録媒体の表面パターン形状の概略説明図を示す。
表面パターン形状は、媒体の半径方向に交互に配置されたランド(102,103)とグルーブ101とからなる。ランドは2種類のランド、すなわち、従来と同様に高さが一定の連続的なランド102(第1ランドと呼ぶ)と、不連続なランド103(第2ランド、あるいはランド列と呼ぶ)とから構成される。
第1ランド102と第2ランド103との間には一定幅aのグルーブ101が存在する。ここでは、このグルーブの部分に、各種情報が記録された記録マーク列が配置されるものとする。勿論、第1ランド102は所定高さで連続したものであるので、このランド上に記録マークを形成してもよい。
【0021】
第2ランド103は、所定の間隔をあけて等間隔に配置された凸部からなるランド列であり、ランドの存在しない部分がある。ランドの存在しない部分の高さは、グルーブと同じ高さとする。
【0022】
図1(b)は、斜視図1(a)の切断面(1)で切り取った断面図であり、図1(c)は切断面(2)で切り取った断面図である。この切断面で見たとき、ランド列103がある部分では、半径方向にピッチP1で凸部が配置されるが、ランド列103がない部分ではピッチP1よりも大きいピッチP2で凸部が配置されることになる。
ここで、たとえばグルーブの幅aを0.3μm,ランドの幅bを0.15μmとすると、ピッチP1=0.45μm,ピッチP2=0.9μmである。
【0023】
また、ランド列103の高さH1と第1ランド102の高さH2とは同じ高さとしてもよいが、図のように第1ランド102の高さH2の方を、ランド列103の高さH1よりも高くしてもよい。すなわち、0<H1≦H2とする。
たとえば高さH1=30nm,H2=60nmとする。2種類のランドの高さをH1<H2に設定した場合、H1=H2の場合よりも、後述するトラッキングエラー信号11の振幅を大きくすることができ、より位置検出の精度を上げることができる。
【0024】
図2に、図1に示した表面パターン形状を上から見た平面図を示す。ここでは、ランド列103が、隣接する第1ランド102の間隔のちょうど中央部分に、媒体の円周方向に一定間隔cで配列されている場合を示している。
たとえば、ランド列103の円周方向の長さd=1.2μm,配列間隔c=1.2μmとする。また、第1ランド102と第2ランド103とに挟まれたグルーブの左側のグルーブ101Lと右側のグルーブ101Rの幅aは同一とする。なお、図2に示したランド列103を取り去ったとすると、第1ランド102とグルーブ101とからなる従来の表面パターン形状となる。
【0025】
〔差分信号の検出原理〕
このようなランドおよびグルーブを表面に持つ媒体に対してレーザ光を照射すると、従来と同様に、0次光および1次光が2分割検出器5に検出される。そして2つの受光面から得られた2つの信号A,Bが差分回路に与えられと差分信号が出力される。
図1のような表面パターン形状を持つ媒体において、ランド列103の中心上、または第1ランド102の中心上を正確にレーザスポットが円周方向に移動したとすると、左右対象であるため、差分信号は0Vとなる。しかし、レーザスポットが左右にずれて移動した場合は2分割検出器5および差分回路6によりトラッキングエラー信号が検出される。
したがって、情報を再生する場合、情報が記録されたグルーブ101上にレーザスポットをトラッキングするためには、後述するように、第1ランドまたは第2ランドの位置をトラッキングしたときに得られるトラッキングエラー信号の電圧値に対して、所定のオフセット電圧を加えた信号を用いてトラッキングするようにすればよい。
【0026】
具体的には、2分割検出器5によって得られた2つの信号(A,B)の差分をとった信号に、ランドとグルーブの位置関係から定められる所定のオフセット電圧を印加した信号を、トラッキングエラー信号として利用すればよい。
【0027】
この発明では、次のような原理により、断続的に変化する差分信号が得られる。
図2に示すランド列103に相当する凸部が存在する部分105に光が照射されたとすると、この光によって得られる1次回折光9は、対物レンズに入らなくなり、図3に示すように2分割検出器5の外側に広がって進行する。したがってトラッキング前にレーザスポットを走査した場合に、レーザスポットが凸部である105を横切ったときは、2分割検出器5上では、1次回折光は測定できないので、両受光面(5a,5b)から出力された信号(A,B)の差分をとった信号はゼロとなる。
【0028】
一方、レーザスポットが、ランド列103が存在しない凹部の位置104を横切ったときには、図4に示すように、1次回折光9は対物レンズの範囲内に進行し、2分割検出器5で測定される。したがって、レーザスポットがランド列103の位置から見て半径方向のどちらかにずれている場合は、2分割検出器5から出力される2つの信号AとBとは異なる値となるので、ゼロではない差分信号が測定されることになる。
すなわち、レーザスポットが媒体の円周方向に移動することにより、ランド列103の凸部105と凹部104とを交互に横切ることになるので、パルス的な差分信号が測定される。
【0029】
〔実施例1の回路構成および動作説明〕
図5に、この発明の実施例1におけるトラッキングエラー信号生成部の概略構成ブロック図を示す。
この実施例1では、2分割検出器5と差分回路6に加えて、差分回路6の後段にローパスフィルタ21と、オフセット回路22を設ける。差分回路6の出力として得られる信号(a)は図6のグラフ107に示すようなパルス状の波形となる。この信号(a)をローパスフィルタ21に通すと、グラフ108のような平滑した信号(a’)が生成される。
オフセット回路22は、この信号(a’)に、所定のオフセット電圧(V)を印加するための回路である。
オフセット電圧Vを印加した信号(a’’)が、トラッキングエラー信号11として、トラッキング制御部7へ出力される。
【0030】
図6に、この発明の実施例1において、図2に示す表面パターンを持つ媒体の下方から斜め上方へ向けて、第1ランド102およびランド列103のパターンを、レーザ光が横切った場合の差分回路の出力信号(a)の説明図を示す。
図6において、縦軸は出力信号(a)の電圧(v)であり、横軸は時間を示している。
まず、破線のグラフ106は、ランド列103がなく、第1ランド102のみからなる従来のパターンの場合の差分信号(a)を示している。電圧が0Vと交わる点が、レーザ光が第1ランド102の中心を横切ったときであり、グルーブ101に進行していくにつれて、正または負の電圧値の信号がしだいに大きく現れ、レーザ光がランド102のコーナー部にきた際、最大または最小の電圧値となり、さらにランド列103中心部で0Vと交わる。すなわち差分信号(a)は、正弦波的な信号となる。
【0031】
図6において、実線のパルス状のグラフ107が、この発明の図5に示した差分回路6の出力信号(a)であり、実線の正弦波状のグラフ108が、ローパスフィルタ21を通した後の信号(a’)である。
オフセット回路22を通した後の信号(a’’)、すなわちトラッキングエラー信号11は、グラフ108全体をオフセット電圧Vだけ上方または下方にずらした波形となる。
【0032】
図6のグラフ107において、電圧値が0Vとなっている部分は、図3のように、1次回折光が検出されなかったときであり、レーザビームが図2のランド列103が存在する凸部105を通過した場合に相当する。すなわちレーザビームが凸部105を横切った場合は、差分信号(a)はゼロとなる。
また、図6のグラフ107において、電圧レベルがグラフ106と同じ値となっている部分は、図4のように1次回折光が検出された場合であり、レーザビームが図2の凸部のない部分104を通過した場合に相当する。
すなわち、第2ランドを、ランドのない凹部104を設けたランド列103とすることにより、この凹部104を横切ったときに得られる信号をもとにしてトラッキングエラー信号11を得ることができる。グラフ107の信号をローパスフィルタ21に通すのは、グラフ107のようにパルス状の信号のままでは、トラッキングには使えないからである。
【0033】
また、ローパスフィルタ21を通した後のグラフ108のように、0Vを変化の中心とする信号をトラッキングエラー信号11として用いると、第1ランド102または第2ランド103を中心とするような位置にトラッキングされることになる。
したがって、ランド103の左又は右の位置のグルーブ(101Lまたは101R)にトラッキングをさせるためには、変化の中心となる電圧値を0Vから補正してやる必要がある。補正電圧すなわちオフセット電圧Vをいくらにするかは、グルーブ幅やスポット径等が関係するので、一意に定めることはできないが、設計時に所定値に定めることができる。
【0034】
この実施例1では、ランド間のピッチP1を従来の約半分である0.45μmとしているが、このピッチ幅では従来得ることのできなかったトラッキングエラー信号を得ることができた。したがって、情報記録媒体のトラックピッチを狭小化しても、光源の位置調整に有効なトラッキングエラー信号を得ることができるので、媒体の記録容量を増加させることができる。特にこの実施例1では、トラックピッチを1/2としているので、記録容量を従来の2倍にすることができる。
【0035】
<実施例2>
図7および図8に、この発明の実施例2の情報記録媒体の表面パターン形状の概略説明図を示す。
実施例1では、グルーブ101の一方の側に第2のランドとして凸形状のランド列103を設けたものを示したが、ここでは、実施例1の凹凸関係がちょうど逆になるような表面パターン形状としたものを示す。
すなわち、光の走査方向である媒体の円周方向に、凹形状のグルーブ202とピット列203を形成する。グルーブ202は、円周方向に連続的に形成された溝であり、たとえば、その幅=0.15μm、深さ=60nm、半径方向のピッチ=0.9μmとする。
また、ピット列203は、隣接するグルーブ202の間のランド201の部分に形成される凹部であり、円周方向に所定の間隔で形成される。たとえば、1つのピット列203の半径方向の幅=0.15μm、円周方向の長さ=1.2μm、深さ=30nmとする。また、ピット列203の円周方向のピッチを2.4μmとする。
【0036】
レーザスポットがピット列203上を媒体の円周方向に進行するとき、ピット列のない部分204とピット列の存在する部分205に対して、実施例1と同様の原理により1次回折光が検出される場合と検出されない場合があるので、図6のグラフ107に示したような差分信号が得られ、トラッキングエラー信号が得られることになる。
実施例2では、ピット列203の存在するところ(205)から得られた1次回折光は2分割検出器5で検出され、ピット列203の存在しないところ(204)から得られた1次回折光は2分割検出器5では検出されない。
また、トラッキングエラー信号11としては、図5に示したのと同じ構成を用い、ローパスフィルタ21およびオフセット回路22を通した差分信号に、オフセット電圧を印加したものを用いればよい。
【0037】
<実施例3>
ここでは、実施例1に示した表面パターン形状を持つ媒体において、記録再生ンのための基本クロックを生成する実施例を示す。
図9に、実施例3において、ランドおよびグルーブに設けられるパターンの構成を説明する図を示す。
ここで、表面パターン形状は、実施例1と同様に、ランドが第1ランド102とランド列103とからなり、図のランド列103の上下に、グルーブ(101L,101R)が配置されたものである。
【0038】
第1ランド102は媒体の一周にわたって連続した凸部から構成されるが、ランド列103は、一定の周期で凸部が配置されている「同一周期パターン部」と、任意の間隔で凸部が配置されている「ID部」とから構成される。同一周期パターン部とID部とは、1つのランド列に対して交互に配置される。
【0039】
図10に、この実施例3における「同一周期パターン部」を拡大した概略平面図を示す。
ここで、表面パターン形状は、グルーブ301,第1ランド302,ランド列303からなり、これらの配置は、図2に示したものと同一である。
グルーブ301には、所定の情報を記録する記録マークが設けられるが、図10の右グルーブ301Rに、記録の最小単位となる「最短記録マーク310」が一定周期で配列されたものを示している。
このグルーブ上にトラッキングが完了した後、記録された記録マークを読み取ることにより、情報が再生される。
【0040】
図11に、この実施例3における「ID部」を拡大した概略平面図を示す。
ここでID部は、「左右判別部」と「アドレス部」とから構成され、いずれの領域のランド列303も異なる長さの凸部が所定の位置に配置されて構成されている。
左右判別部は、レーザスポットが現在左右どちらのグルーブ(301L,301R)にあるかを判別するためのブロックであり、ランド列303の配置パターンはすべて同じである。後述するように、このランド列パターンを用いて、グルーブ301の左右を判別する。
また、アドレス部は、ランド列が存在する位置を識別するための固有の情報が記録された部分であり、ランド列の配列パターンは設計時に予め定められるが、各アドレス部によって異なる。
【0041】
実施例3における基本クロックの生成は、図9に示した表面パターンのうち、図10に示した同一周期パターン部を用いる。
ここでは、実施例1に示した方法により、図10に示した右グルーブ301R上にトラッキングされた後に、同一周期パターン部の領域の右グルーブに記録された情報を再生しているものとする。
【0042】
図12に、この発明の実施例3の基本クロック生成のための回路ブロック図を示す。
この回路ブロックは、差分回路6の出力信号(差分信号)(a)を反転する反転回路314、所定の電圧値で信号をカットして整形するスライス回路315,316、スライス回路で整形された信号の論理和をとるOR回路317、論理和をとった信号を分周および逓倍する(分周+逓倍)回路318とから構成される。(分周+逓倍)回路318の出力信号(f)が、この実施例3に関する基本クロック信号となる。
【0043】
図13に、実施例3の各構成回路の出力信号波形のタイムチャートを示す。
信号(a)〜(f)は、図12に示した(a)〜(f)の位置の信号に対応する。レーザスポットが右グルーブ301Rを進行していく場合、そのスポットの左端部分は、ランド列303のある部分(305)とない部分(304)のいずれかの領域に相当する。
前記したように、ランド列303のある部分304を含む部分にスポットが当たった場合には、差分信号はゼロとなり、ランド列のない部分305を含む部分にスポットが当たった場合には差分信号は所定の電圧値となる。
すなわち、差分信号(a)は、図13の波形330Aに示すような波形信号となる。この差分信号(a)は、スライス回路316と反転回路314に入力される。
スライス回路316に入力された信号は、所定のスライスレベルの電圧値を超えた部分のみが信号として取り出され、図13の波形332Aのような矩形波信号(b)となる。
【0044】
一方、反転回路314に入力された差分信号(a)は、反転回路314により電圧の正負が逆転された波形331Aのような信号(c)となる。ここでは、信号(c)は負電圧信号となっている。
この信号(c)はスライス回路315に与えられ、所定のスライスレベルの電圧値と比較される。今、図13の信号(c)に示す正電圧のスライスレベルが設定されているとすると、信号(c)は負電圧であるので、スライスレベルを超えることがない。したがって、スライス回路315の出力信号は、ゼロレベル(電圧0V)の信号(d)となる。
次に、OR回路317で信号(b)と信号(d)との論理和がとられると、図13の信号(e)のような波形334Aの信号が得られる。図13の信号(e)は(分周+逓倍)回路318に与えられ、その周波数が所定の有理数倍された図13の波形335Aのような基本クロック信号(f)が生成される。
【0045】
たとえば、基本クロック信号(f)の周波数が最短マーク310の周波数の4倍であったとすると、(分周+逓倍)回路318では、信号(e)の周波数を4倍にしたような図13のクロック信号(f)が生成される。
このクロック信号(f)は図示していない記録再生制御部に与えられ、情報の記録および再生のための基準となる基本クロック信号として用いられる。
図13では、右グルーブ301Rをトラッキングしている場合の波形の様子を示したが、左グルーブ301Lをトラッキングしている場合は、信号波形330Aと331Aとの電圧値の関係が逆になる点が異なる。ただしOR回路317を通した後の信号(e)は図13に示したものとなり、同じ基本クロック信号(f)が得られる。
【0046】
この発明では以上のようにして、記録・再生のための基本クロック信号(f)が生成されるが、この信号(f)を生成するためのパターン、すなわち同一周期パターン部は、媒体の1周全体にわたって一様な分布で形成されているので、必要に応じてその都度クロック信号(f)を生成でき、媒体の回転数に多少の揺らぎがあったとしても、記録再生が不能になることはない。すなわち、記録再生装置の回転数の揺らぎに強い構造の情報記録媒体を提供することができる。
【0047】
この実施例3において、同一周期パターン部のランド列303の円周方向のピッチ(周期)は、グルーブに記録される最短マーク310のピッチ(周期)の有理数倍とする。これにより、一定周期で配列されたランド列から記録再生のための基本クロック信号を生成することができる。
【0048】
また、図11に示したID部のアドレス部をトラッキングしている場合には、図12に示した信号(e)は、媒体上の位置を特定するID信号として利用することもできる。
このとき、図11に示した右グルーブ301Rと左グルーブ301Lのどちらに対しても、同じID番号を共有することができる。すなわち、右グルーブと左グルーブに挟まれたランド列303の凸部の配置で定められるIDが、右グルーブと左グルーブの両方に適用される。右グルーブと左グルーブの識別は、次の実施例4のようにして行われるので、ID番号を共有しても不都合はない。
【0049】
<実施例4>
ここでは、ID部の左右判別部を用いることにより、グルーブの左右を判別することについて説明する。
図14に、左右判別処理のための回路構成ブロック図を示す。まず、あるグルーブをすでにトラッキングしている場合に、左右を判別するための回路ブロックは、差分信号(a)を入力とする+側スライス回路321、−側スライス回路322と、両スライス回路の出力信号の論理和をとるOR回路323と、左右判別部328とからなる。
図15に、実施例4において、右グルーブ301Rをトラッキングしている場合に、図11に示した左右判別部をレーザスポットが通過したときの各信号波形のタイムチャートを示す。
図16は、左グルーブ301Lをトラッキングしている場合の各信号のタイムチャートである。
【0050】
図15において、右グルーブ301Rの場合、差分回路6の出力である差分信号(a)は図15の(a−1)に示す波形330Bとなる。この信号(a−1)が、+側スライス321に入力されると、+側スライスレベルを超えた信号部分が取り出され、図15の(g−1)に示す波形340Bとなる。
一方、信号(a−1)が、−側スライス322に入力されると、−側スライスレベルよりも低い信号部分が取り出されるが、今波形330Bの信号ではこのような部分はないので、−側スライス322の出力信号(h−1)はゼロ(波形341B)となる。
そして、2つのスライス(321,322)の出力信号(g−1),(h−1)の論理和を、OR回路323でとると、図15の(i−1)に示すような信号(波形342B)が得られる。すなわち、右グルーブ301Rを走査している場合、左右判別のための信号(i−1)として、差分信号の波形330Bをそのまま反映したような信号が得られる。
また、図16において、左グルーブ301Lを走査している場合、差分信号(a)は、図16の(a−2)に示すような波形330Cの信号が得られる。
【0051】
この信号(a−2)が+側スライス回路321に入力されると、図16の(g−2)に示すようなゼロレベルの信号波形340Cとなり、−側スライス回路322に入力されると、図16の(h−2)に示すような波形341Cの信号が得られる。そして、OR回路323においてこれらの信号(g−2),(h−2)の論理和をとると、図16の波形342Cのような信号(i−2)が得られる。すなわち、左グルーブ301Lを走査している場合、左右判別信号(i−2)として、右グルーブ301Rの走査時に得られた信号(i−1)とは異なる信号が得られる。
【0052】
これらの信号(i−1),(i−2)の波形はグルーブの左か右かによって一定であるので、OR回路323の出力信号iを左右判別部328へ与え、左右判別部328において、入力された出力信号iの波形が、図15の(i−1)342Bあるいは図16の(i−2)342Cのどちらであるかを判別することにより、現在トラッキングしているグルーブが左右のどちらであるかを特定することができる。
なお、左右判別部328は、一般的な比較回路を用いて構成することができる。
【0053】
また、トラッキングをかけていない場合には、次のような信号を利用して、グルーブの左右の判別をすることができる。この場合は、図14に示すように差分信号(a)をローパスフィルタ21を通過させた信号(j)と、さらに微分回路324を通過させた信号(k)とを用いる。
図17に、この発明の実施例4において、トラッキングをかけない場合の左右判別用の各信号のタイムチャートを示す。
ローパスフィルタ21は、図5に示したのと同じものである。したがって、ローパスフィルタ21の出力信号(j)(波形351)は、図5の信号波形108と同じになる。
微分回路324は、その入力信号(j)を微分した信号を出力するものであり、信号(j)に対しては、図17の波形352のような信号kが出力される。
【0054】
2つのスライス回路(325,326)はいずれもスライスレベルを0Vとし、0V以上の信号を切り出して一定電圧(ハイレベル)の出力信号を出力するものとする。
図17の信号jが入力されるスライス回路326からは、波形354のような信号mが出力される。一方、微分回路324からの信号kが入力されるスライス回路325からは波形353のような信号lが出力される。
信号mと信号lの電圧レベルが、0Vでないハイレベルの電圧値であるかまたは0V(ローレベル)かを判断することにより、グルーブの左右を判別することができる。
すなわち、図17の場合、左グルーブ301Lを走査しているときは信号mがハイレベルかつ信号lがローレベルとなり、右グルーブ301Rを走査しているときは信号m,信号lともローレベルになるので、比較回路327では両信号の電圧値を検出してどちらのパターンと一致するかを判断すればよい。
【0055】
比較回路327は、2つの信号m,lの電圧値を検出して左右を判断した後、判断した左グルーブまたは右グルーブに対応した所定の電圧値の信号を左右判別部329に出力すればよい。
このような信号を用いてグルーブの左右判別を行えば、トラッキングをかけていない状態でも、容易かつ確実に目的の位置のグルーブにシークすることができる。
なお、実施例1の図1に示す表面形状パターンを例として左右判別の方法を説明したが、実施例2,図7および図8に示す表面形状パターンでも、同様にして左右判別が可能である。
【0056】
<実施例5>
図18に、この発明の実施例5の表面形状パターンの概略説明図を示す。ここで、第2ランド103のパターン形状が、図1に示した実施例1のパターンと異なる。図18(b),(c)は、それぞれ、図18(a)の断面(1)および(2)で切り取った断面図である。
実施例1では、ランド列103の凸部のない部分104(凹部)は、グルーブ101と同じ高さとしていたが、実施例5では、図18の凹部401の高さをグルーブ101の面よりも高くしている。たとえば、ランド列103の凸部105の高さH1=60nmに対して、ランド列103の凹部401の高さh=10nmとする。
【0057】
ランド列103の凹部104の高さをこの程度だけグルーブ面から高くしても、実施例1の図6、図13等で示したトラッキングエラー信号11とほぼ同様の信号を得ることができる。また、凹部401の高さをグルーブ面よりも高くしているので、グルーブ面に照射された光の熱がランド列103を越えて隣のグルーブへ広がるのを抑制することができる。すなわち、隣接グルーブ(トラック)へのクロスライトを防止することができ、高密度化時の情報再生処理の信頼性を向上できる。
【0058】
図19に、実施例5において、図7に示した表面形状パターンの変形例を示す。図7に示したパターンの、ピット列203は不連続に形成された凹部であり、各ピットはそれぞれ独立して形成されていたが、ここでは、各ピット203を接続するグルーブ402を設ける。図19(b),(c)は、それぞれ図19(a)の断面(3),(4)で切り取った断面図である。
このグルーブ402の深さはピット203の深さよりも浅くする。たとえば、各ピット203の深さを60nmとした場合、グルーブ402の深さを10nmとする。この場合、各ピット203とグルーブ402との深さが異なっているので、実施例1と同様に、トラッキングエラー信号11を得ることができる。このようなグルーブ402を設けることにより、ランド201が左右に分割されるので、図18のパターンと同様に、隣接ランド(トラック)へのクロスライトを防止することができる。
【0059】
実施例5では、実施例1のランド列103の存在しない部分、あるいは実施例2のピット列203の存在しない部分に、それぞれ高さの低い凸部、深さの浅いグルーブを設けている実施例を示したが、記録密度の向上に加えて、隣接トラックへのクロスライトを防止することにより信号再生の信頼性を向上することができる。
【0060】
付記:この発明は、以下の特徴を有する情報記録媒体および情報記録装置である。
(付記1)情報記録領域と位置管理領域とが交互に同一方向に配置され、これらの領域に光を照射することにより情報記録領域に対して情報を記録または再生する情報記録媒体であって、情報記録領域を挟んで隣接する位置管理領域の一方が、高さが一定した連続的な第1パターン形状により形成され、他方が高さが断続的に変化する不連続な第2パターン形状により形成されることを特徴とする情報記録媒体。
(付記2)ランドおよびグルーブが表面に形成され、かつグルーブに記録された情報を再生する情報記録媒体であって、複数のランドおよびグルーブが交互に同一方向に配置され、グルーブを挟んで隣接するランドのうち一方のランドが所定の高さの連続的な第1凸形状パターンであり、他方のランドが所定の間隔または任意の間隔をあけて断続的に凸部が配置された不連続な第2凸形状パターンであることを特徴とする情報記録媒体。
(付記3)ランドおよびグルーブが表面に形成され、かつランドに記録された情報を再生する情報記録媒体であって、複数のランドおよびグルーブが交互に同一方向に配置され、ランドを挟んで隣接するグルーブのうち一方のグルーブが所定の深さの連続的な第1凹形状パターンであり、他方のグルーブが所定の間隔または任意の間隔をあけて断続的に凹部が配置された不連続な第2凹形状パターンであることを特徴とする情報記録媒体。
(付記4)前記第2凸形状パターンが同一周期パターン部を備え、同一周期パターン部は、所定の周期で配置された凸部からなり、凸部のピッチが記録最短マークのピッチの有理数倍であることを特徴とする付記2の情報記録媒体。
(付記5)前記同一周期パターン部は、情報記録媒体の任意の領域に配置されることを特徴とする付記4の情報記録媒体。
(付記6)前記第1凸形状パターンの高さH2と前記第2凸形状パターンの高さH1とが、0<H1≦H2の関係にあることを特徴とする付記2、4または5の情報記録媒体。
(付記7)前記第2凸形状パターンが、所定の領域を特定するためのアドレス情報が含まれるID部を備え、ID部は、各領域ごとに異なる凸部の配列パターンが形成されたアドレス部を含むことを特徴とする付記2、4、5または6の情報記録媒体。
(付記8)前記ID部は、前記第2凸形状パターンの両側に存在する左グルーブと右グルーブとを判別するための判別パターンからなる左右判別部を備えたことを特徴とする付記7の情報記録媒体。
(付記9)前記第2凸形状パターンのアドレス部が、そのアドレス部の両側に存在する所定の領域の左グルーブと右グルーブに対して共有されることを特徴とする付記7の情報記録媒体。
(付記10)前記不連続な第2凸形状パターンが、前記凸部の間に、この凸部よりも高さの低い遮熱用凸部を備えたことを特徴とする付記2の情報記録媒体。
(付記11)前記第1パターン形状が連続的なグルーブで形成され、前記第2パターン形状が不連続なピット列で形成されていることを特徴とする付記1の情報記録媒体。
(付記12)前記付記2の情報記録媒体が組み込まれ、情報記録媒体に光を照射する光源と、前記媒体からの反射光を受ける2分割検出器と、該検出器の出力の差分を出力する差分回路と、該回路に接続されトラッキングエラー信号を出力するフィルタ回路と、前記第2凸形状パターンとこれに隣接するグルーブとの位置関係に対応したオフセット電圧を、前記トラッキングエラー信号に印加するオフセット電圧印加部とを有し、情報を記録または再生すべき位置のトラッキング制御を行うことを特徴とする情報記録装置。
(付記13)前記第2凹形状パターンが同一周期パターン部を備え、同一周期パターン部は、所定の周期で配置された凹部からなり、凹部のピッチが記録最短マークのピッチの有理数倍であることを特徴とする付記3の情報記録媒体。
(付記14)前記同一周期パターン部は、情報記録媒体の任意の領域に配置されることを特徴とする付記13の情報記録媒体。
(付記15)前記第1凹形状パターンの深さH2と前記第2凹形状パターンの深さH1とが、0<H1≦H2の関係にあることを特徴とする付記3,13または14の情報記録媒体。
(付記16)前記第2凹形状パターンが、所定の領域を特定するためのアドレス情報が含まれるID部を備え、ID部は、各領域ごとに異なる凹部の配列パターンが形成されたアドレス部を含むことを特徴とする付記3,13,14または15の情報記録媒体。
(付記17)前記ID部は、前記第2凹形状パターンの両側に存在する左ランドと右ランドとを判別するための判別パターンからなる左右判別部を備えたことを特徴とする付記16の情報記録媒体。
(付記18)前記第2凹形状パターンのアドレス部が、そのアドレス部の両側に存在する所定の領域の左ランドと右ランドに対して共有されることを特徴とする付記16の情報記録媒体。
(付記19)前記不連続な第2凹形状パターンが、前記凹部の間に、この凹部よりも深さの浅い遮熱用凹部を備えたことを特徴とする付記3の情報記録媒体。
(付記20)前記付記3の情報記録媒体が組み込まれ、情報記録媒体に光を照射する光源と、前記媒体からの反射光を受ける2分割検出器と、該検出器の出力の差分を出力する差分回路と、該回路に接続されトラッキングエラー信号を出力するフィルタ回路と、前記第2凹形状パターンとこれに隣接するランドとの位置関係に対応したオフセット電圧を、前記トラッキングエラー信号に印加するオフセット電圧印加部とを有し、情報を記録または再生すべき位置のトラッキング制御を行うことを特徴とする情報記録装置。
【0061】
【発明の効果】
この発明によれば、隣接するランドの一方を不連続に配置されたランド列パターンとして形成しているので、情報が記録されたグルーブの幅を狭くしても実用上十分なトラッキングエラー信号を得ることができ、記録密度を従来の2倍程度まで向上させることができる。
また、ランド列の各凸部を記録再生の基本周波数の有理数倍となるように一定周期で配置することにより、記録再生用の基本クロックを生成することができる。
また、このような一定周期のランド列を媒体のほぼ全体にわたって配置することにより、どの位置でも基本クロックを生成することができるので、媒体駆動装置の回転むらや偏心に強い媒体を提供することができる。
【0062】
さらに、ランド列の左または右のグルーブに照射された光の反射光から得られる信号の波形パターンを利用することにより、現在レーザスポットが照射されているグルーブがランド列の左右のどちらのグルーブかを判別することができる。また、ランド列の左右のグルーブを判別することができるので、ランド列の左右のグルーブに異なるIDを与える必要がなく、ランド列の凸部の配列を工夫することにより、ランド列の左右のグルーブのIDを共有化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の表面パターンの概略説明図である。
【図2】この発明の実施例1の表面パターンの概略平面図である。
【図3】この発明の2分割検出器の受光パターンの説明図(ランド列の存在する位置)である。
【図4】この発明の2分割検出器の受光パターンの説明図(ランド列の存在しない位置)である。
【図5】この発明の実施例1のトラッキングエラー信号検出部の構成ブロック図である。
【図6】この発明の実施例1における差分信号等の波形説明図である。
【図7】この発明の実施例2の表面パターンの概略説明図である。
【図8】この発明の実施例2の表面パターンの概略平面図である。
【図9】この発明の実施例3のランドおよびグルーブの構成の説明図である。
【図10】この発明の実施例3の表面パターン(同一周期パターン部)の概略平面図である。
【図11】この発明の実施例3の表面パターン(ID部)の概略平面図である。
【図12】この発明の実施例3の基本クロック生成部の構成ブロック図である。
【図13】この発明の実施例3の基本クロック生成に関する信号のタイムチャートである。
【図14】この発明の実施例4の左右判別部の構成ブロック図である。
【図15】この発明の実施例4の左右判別部の信号のタイムチャートである。
【図16】この発明の実施例4の左右判別部の信号のタイムチャートである。
【図17】この発明の実施例4の左右判別部の信号のタイムチャートである。
【図18】この発明の実施例5の表面パターンの概略説明図である。
【図19】この発明の実施例5の表面パターンの概略説明図である。
【図20】従来の光磁気ディスクのトラッキングの概略説明図である。
【図21】従来の2分割検出器の概略説明図である。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク
2 グルーブ
3 ランド
4 対物レンズ
5 2分割検出器
6 差分回路
7 制御部
21 ローパスフィルタ
22 オフセット回路
101 グルーブ
102 第1ランド
103 第2ランド(ランド列)

Claims (5)

  1. 情報記録領域と位置管理領域とが交互に同一方向に配置され、これらの領域に光を照射することにより情報記録領域に対して情報を記録または再生する情報記録媒体であって、情報記録領域を挟んで隣接する位置管理領域の一方が、高さが一定した連続的な第1パターン形状により形成され、他方が高さが断続的に変化する不連続な第2パターン形状により形成されることを特徴とする情報記録媒体。
  2. ランドおよびグルーブが表面に形成され、かつグルーブに記録された情報を再生する情報記録媒体であって、複数のランドおよびグルーブが交互に同一方向に配置され、グルーブを挟んで隣接するランドのうち一方のランドが所定の高さの連続的な第1凸形状パターンであり、他方のランドが所定の間隔または任意の間隔をあけて断続的に凸部が配置された不連続な第2凸形状パターンであることを特徴とする情報記録媒体。
  3. ランドおよびグルーブが表面に形成され、かつランドに記録された情報を再生する情報記録媒体であって、複数のランドおよびグルーブが交互に同一方向に配置され、ランドを挟んで隣接するグルーブのうち一方のグルーブが所定の深さの連続的な第1凹形状パターンであり、他方のグルーブが所定の間隔または任意の間隔をあけて断続的に凹部が配置された不連続な第2凹形状パターンであることを特徴とする情報記録媒体。
  4. 前記請求項2の情報記録媒体が組み込まれ、情報記録媒体に光を照射する光源と、前記媒体からの反射光を受ける2分割検出器と、該検出器の出力の差分を出力する差分回路と、該回路に接続されトラッキングエラー信号を出力するフィルタ回路と、前記第2凸形状パターンとこれに隣接するグルーブとの位置関係に対応したオフセット電圧を、前記トラッキングエラー信号に印加するオフセット電圧印加部とを有し、情報を記録または再生すべき位置のトラッキング制御を行うことを特徴とする情報記録装置。
  5. 前記請求項3の情報記録媒体が組み込まれ、情報記録媒体に光を照射する光源と、前記媒体からの反射光を受ける2分割検出器と、該検出器の出力の差分を出力する差分回路と、該回路に接続されトラッキングエラー信号を出力するフィルタ回路と、前記第2凹形状パターンとこれに隣接するランドとの位置関係に対応したオフセット電圧を、前記トラッキングエラー信号に印加するオフセット電圧印加部とを有し、情報を記録または再生すべき位置のトラッキング制御を行うことを特徴とする情報記録装置。
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