JP2004028917A - プリント基板検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アナログ/デジタル変換器の実効ダイナミックレンジの大きなプリント基板検査装置を提供する。
【解決手段】本発明のプリント基板検査装置は、プリント基板上に照射したビーム光の反射光を受光し、反射光の光量及び反射光を受光した受光位置に応じた、電気的アナログ信号を出力する光電変換器と、光電変換器からの、電気的アナログ信号により変化する電圧を入力し、デジタルデータ出力するアナログ・デジタル変換器と、アナログ・デジタル変換器が出力するデジタルデータを処理するデータ処理手段とを備えたプリント基板検査装置であって、光電変換器がビーム光を受光していないときに、光電変換器の出力電圧と、アナログ・デジタル変換器が入力する電圧との関係を、調整する調整手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多値のアナログ/デジタル変換器を有するプリント基板検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリント基板の高精細度化、高密度実装化が進んでいる。そのためプリント基板のハンダ印刷工程において、リフロー後のハンダ付け品質を保証するために、印刷されたハンダの体積、形状を管理すすることが必要になってきている。同様に、プリント基板上への部品の実装工程において、実装した部品が正しくパターン上に位置していないこと、部品の端子がパターンにハンダ付けされていないこと、隣接パターン間でのハンダブリッジ等の実装ミスを、人間の視覚による検査では発見出来なくなっている。
【0003】
これらの欠陥、実装ミスを製造工程において漏れなく検出するため、ハンダを印刷したプリント基板又は部品を実装したプリント基板等の3次元情報を入力し、プリント基板等が良品であるか否かの判定、欠陥個所の指摘等を行う種々のプリント基板検査装置が開発されている。被検査プリント基板の3次元情報を処理するプリント基板検査装置には、被検査プリント基板に照射した光ビームの反射光を光電変換器で受光し、そのアナログ電気信号出力をデジタル信号に変換し、三角測量の原理を応用して高さ情報を得て、中央処理演算装置(以下、「CPU」と呼ぶ。)で処理し、処理結果を出力するものがある。
【0004】
特開平6−221823号に従来例1のプリント基板検査装置が開示されている。図12、図13を用いて従来例1のプリント基板検査装置を説明する。図12、図13は、特開平6−221823号の図面から引用したものである。
図12において19、20、21、22は光電変換器(以下、「PSD」と呼ぶ。)、26はフォトダイオード、52、53、54、55は高さ輝度演算回路、58は輝度演算回路、59は輝度情報選択処理回路、60は高さ情報選択処理回路、61はRAM(Random Access Memory)、62はCPUである。
【0005】
高さ輝度演算回路52、53、54、55は全て同一の構成を有する。図12において、高さ輝度演算回路52のみ、内部ブロックの詳細を図示している。高さ輝度演算回路52は、電流/電圧変換器(以下、「I/V変換器」と呼ぶ。)40、41、多値のアナログ/デジタル変換器(以下、「A/D変換器」と呼ぶ。)42、43、オフセットデータ平均値演算・保持回路90、91、減算器92、93、コンパレータ回路44、45、加算器46、割り算回路47、補正ROM(Read Only Memory)48、49、コンパレータ回路50、フラグ算出回路51を有する。
輝度演算回路58は、I/V変換器56、A/D変換器57を有する。
【0006】
PSD19は一定の長さを有する光センサ(光/電気変換器)であって、光源(半導体レーザ)から被検査プリント基板に照射した光ビームの反射光を入力し、入力した光量と光を入力したPSD上の位置とに応じた電流を出力する。PSD19の出力する電流は、I/V変換器40、41で電圧に変換され、さらにA/D変換器42、43でデジタル信号に変換される。以下、オフセットデータ平均値演算・保持回路90、91等の回路は、A/D変換器42、43が出力するデジタル信号を処理して、プリント基板の検査結果を生成している。
【0007】
従来例1のプリント基板検査装置の機構を説明する。従来例1のプリント基板検査装置は更に、光源と、光源が出力する光ビームを入力し、屈折させて出力する回転多面鏡(ポリゴンミラー)と、回転多面鏡(又は、被検査プリント基板)を移動させる移動機構と、を有する(図示しない。)。プリント基板の製造工程又は組立工程において新しい被検査プリント基板がプリント基板検査装置に送り込まれると、移動機構が一定速度で回転多面鏡(又は、被検査プリント基板)を移動させ、回転多面鏡が出力する光は、被検査プリント基板をスキャンする。そのスキャン方向は、移動機構による回転多面鏡(又は、被検査プリント基板)の進行方向と直角の方向である。PSD19〜22は、被検査プリント基板で反射した光ビームの反射光を入力する。このようにして、プリント基板検査装置は被検査プリント基板全体をスキャンする。
【0008】
移動機構が回転多面鏡(又は、被検査プリント基板)を移動させていない時、PSD19〜22はレーザ光の反射光を受光しない。従来例1のプリント基板検査装置は、オフセットデータ平均値演算・保持回路90、91は、PSD19〜22がレーザ光を受光していない時のA/D変換器42、43の出力値の平均値を記憶する。移動機構が回転多面鏡(又は、被検査プリント基板)を移動させている時、PSD19はレーザ光の反射光を入力する。減算器92、93は、A/D変換器42、43の出力値(被検査プリント基板の各点の輝度に相当する。)から、オフセットデータ平均値演算・保持回路90、91に記憶されている値(A/D変換器の出力オフセット値である平均値)を差し引き、差分データを出力する。プリント基板検査装置は、減算器92、93の出力データを使用して以降の処理を行う。
【0009】
図13は、被検査プリント基板の各点の輝度データから、A/D変換器の出力オフセット値(PSD19〜22がレーザ光を受光していない時のA/D変換器の出力データの平均値)を差し引く動作を示した図である。PSD19〜22がレーザ光を受光していない時、オフセットデータ平均値演算・保持回路90、91はA/D変換器42、43の出力データをn回記憶して、n回の平均値を出力オフセット値として記憶する。次にPSD19がレーザ光の反射光を入力する時、減算器92、93は、A/D変換器42、43の出力値から出力オフセット値を差し引く。
【0010】
A/D変換器42、43は一定の許容入力電圧範囲を有し、この範囲内の電圧が入力された場合に、その電圧に応じた正しいデジタル信号を出力する。そこでA/D変換器42、43の入力端子には、その前段(I/V変換器40、41)の出力電圧に一定のオフセット電圧を加算した電圧(オフセット電圧により、A/D変換器の入力電圧は、その許容入力電圧範囲の電圧になる。)を印加する。A/D変換器の前段(A/D変換器前の全ての素子を含む。)の素子の特性は温度変化などにより変動する故、PSD19〜22がレーザ光を受光していない時のA/D変換器42、43の入力端子電圧が一定の許容入力電圧範囲の下限値より相当の高い(余裕を持った)電圧になるように設定する。設定は、プリント基板検査装置の製造時にトリマ抵抗などでそのオフセット電圧を調整することにより行う。このプリント基板検査装置の詳細な説明は上記出願公開公報の明細書に記載されている。
【0011】
図14を用いて、従来例2のプリント基板検査装置について説明する。図14は従来例2のプリント基板検査装置のブロック図である。従来例2のプリント基板検査装置の機構は、従来例1と同じである。
なお、プリント基板検査装置では、被検査プリント基板からの光ビームの反射光を複数方向から受光するために、反射光受光系及びそれ以降の処理回路系を複数備える場合があるが、図14ではそのうちの1つの回路部分についてのみ示している。
図14のプリント基板検査装置は、PSD101、I/V変換器102、104、定電圧出力回路1403、1405、加算器106、107、定電圧回路108、109、A/D変換器110、111、データレジスタ114、115、減算器116、117、データ演算器118、119、RAM120、CPU122を有する。
【0012】
図14のブロック図において、上半分の回路と下半分の回路は同形である。PSD101及びデータ演算器118、119の説明を除き、上半分のブロックのみを説明して、下半分については説明を省略する。
被検査プリント基板にレーザ光を当て、その反射光をPSD101で受光する。PSD101は一定の長さを有する受光素子であって、PSDが受光した光量、受光位置(一定の長さのPSDの、光が入力された位置)に応じた電流を、I/V変換器102、104へ出力する。I/V変換器102はPSD101が出力する電流に比例する電圧を出力する。PSD101の受光量が大きい程I/V変換器102、104に入力される電流は大きく、一端の近傍に光が入力されればI/V変換器102の入力電流が増大し、他端の近傍に光が入力されればI/V変換器104の入力電流が増大する。
I/V変換器102、104の出力電圧の比及び絶対値から、レーザ光が照射する被検査プリント基板上の位置、及びその位置における被検査プリント基板の輝度信号が得られる。
【0013】
定電圧出力器1403は、定電圧を出力する。定電圧出力器1403の出力電圧は、トリマ抵抗で調整可能である。加算器106は、I/V変換器102が出力する電圧と定電圧出力器1403が出力する電圧とを加算し、加算電圧をA/D変換器110に出力する。これによりPSD101が反射光を入力しない時のA/D変換器110の入力電圧は、A/D変換器110の許容入力電圧範囲になる。
定電圧回路108は、ツェナーダイオードから成り、A/D変換器110の基準電圧入力部に基準電圧を入力する。
【0014】
A/D変換器110は、加算器106の出力電圧を入力してデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号を減算器116及びRAM120に出力する。A/D変換器110の出力データは12ビットユニポーラ出力であり、値0から4095までの4096LSBのダイナミックレンジを持つ。
データレジスタ114は、CPU122が算出した出力オフセット値(PSD101がレーザ光を受光していない時の、A/D変換器110の出力データの平均値)を記憶している。
PSD101がレーザ光を受光している時、減算器116は、A/D変換器110が出力するデジタル信号の値から、データレジスタ114が出力する出力オフセット値を減算し、差分のデジタル信号をデータ演算器118及び119に出力する。
【0015】
データ演算器118及び119は、減算器116が出力するデジタル信号を入力し、入力したデジタル信号から、高さデータ及び輝度データを算出し、それらをRAM120へ格納する。
RAM120は、高さデータ、輝度データ、PSD101への入射光がない時のA/D変換器110の出力信号を記憶する。
CPU122は、RAM120に格納されている、PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データの平均値を求め、求めた平均値(出力オフセット値)をデータレジスタ114へ出力する。
CPU122は、RAM120に格納されている高さデータ及び輝度データに基づいて、プリント基板の検査を行う。
【0016】
PSD101がレーザ光を受光しない期間(被検査プリント基板に光を照射していない期間)のA/D変換器110の出力信号は、PSD101の暗電流、I/V変換器102及び加算器106の入出力オフセット電圧等からなる、A/D変換器の入力端子に入力される入力オフセット値(レーザ光の反射光に応じて発生した電圧を除いた電圧のデジタル値)を表している。即ち、PSD101がレーザ光の反射光を受光している時にA/D変換器110が出力する値は、PSD101が受光した光量に基づく値と、A/D変換器110の入力端子に入力される入力オフセット値とを加算した値である。
被検査プリント基板に光を照射している時に、CPU122が、PSD101が受光した反射光のみに基づく高さデータ及び輝度データを取得するためには、PSD101が反射光を受光している時のA/D変換器110の出力信号から、被検査プリント基板にレーザ光を照射していない時のA/D変換器110の出力信号を差し引いた値から算出した高さデータ及び輝度データをCPU122に入力する必要がある。
【0017】
PSD101に入射光がない期間の、A/D変換器110の出力信号を複数回RAM120に格納する。CPU122はその平均値を求めて、求めた平均値をデータレジスタ114に格納しておく。
PSD101がレーザ光の反射光を受光している時(プリント基板にレーザ光を照射して検査している時)、CPU122は、A/D変換器110の出力データから、データレジスタ114に格納されている値(PSD101に入射光が無い時のA/D変換器110の出力信号の平均値。出力オフセット値)を差し引いた値から算出された高さデータ及び輝度データを入力して、プリント基板の検査を行う。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、PSDがレーザ光を入力しない時のI/V変換器の出力電圧にトリマ抵抗等で調整したオフセット電圧を加算し、その加算電圧をA/D変換器に入力した。PSDがレーザ光を入力しない時のA/D変換器の出力信号を複数サンプリングし、その平均値を求め、PSDが光を入力する時のA/D変換器の出力信号からその平均値を差し引くことにより、PSDに入力されたレーザ光に応じた成分(電圧)だけを取り出すことが出来る。
A/D変換器の前段の各素子の温度特性により、I/V変換器の出力電圧はある程度温度変化する。それ故従来の構成では、使用可能な温度範囲でA/D変換器の入力電圧がその許容入力電圧範囲になるように、温度ドリフト分などの余裕をもったオフセット電圧を設定していた。即ち、温度ドリフト等があっても、PSDが光を入力しない時のA/D変換器の入力電圧が、その許容入力電圧範囲の下限よりある程度余裕を持った値になるように、高いオフセット電圧を設定していた。
【0019】
しかし、余裕を持った高いオフセット電圧を設定すると、余裕相当分のA/D変換器の実効ダイナミックレンジが減少する。
例えば、上記従来例2のプリント基板検査装置のA/D変換器110の出力信号は12ビットユニポーラ出力信号であり、値0から4095までの4096LSBのダイナミックレンジを持つ。しかし、A/D変換器の入力電圧のオフセット値(PSDが光を入力しない時の値)が80であった場合、A/D変換器の実効ダイナミックレンジは4016LSBに減少してしまう。
又、プリント基板検査装置の製造工程において、トリマ抵抗等により、オフセット電圧(従来例2の定電圧出力回路1403、1405の出力電圧)を高精度で調整する必要があった。
【0020】
本発明は、A/D変換器のダイナミックレンジをほぼフルに利用したプリント基板検査装置を提供することを目的とする。
本発明は、製造工程においてA/D変換器の入力オフセット電圧の調整が不要な又は粗い調整で良いプリント基板検査装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
請求項1の発明は、被検査プリント基板上に照射した光ビームの反射光を受光し、前記反射光に応じたアナログ電気信号を出力する光電変換器と、前記アナログ電気信号を入力し、デジタル信号を出力するアナログ/デジタル変換器と、前記デジタル信号を処理するデータ処理手段と、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時のアナログ/デジタル変換器の出力データが、前記アナログ/デジタル変換器の許容入力電圧範囲に基づいて定められた目標値になるように、前記アナログ/デジタル変換器の入力設定を自動的に調整する調整手段と、を有することを特徴とするプリント基板検査装置である。
【0022】
請求項2の発明は、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時の前記アナログ/デジタル変換器の出力データの平均値が前記目標値となるように、前記調整手段が、前記アナログ/デジタル変換器の入力設定を自動的に調整することを特徴とする請求項1に記載したプリント基板検査装置である。
【0023】
請求項3の発明は、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時の前記アナログ/デジタル変換器の出力データの最小値が前記目標値となるように、前記調整手段が、前記アナログ/デジタル変換器の入力設定を自動的に調整することを特徴とする請求項1に記載したプリント基板検査装置である。
【0024】
請求項4の発明は、前記目標値が、前記アナログ/デジタル変換器の1LSB(Least Significant Bit)であることを特徴とする請求項3に記載されたプリント基板検査装置である。
【0025】
請求項5の発明は、計算又は実験によって求められた、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時に前記アナログ/デジタル変換器が出力する雑音電圧の最大値をあらかじめ記憶する記憶部を更に有し、前記目標値が、前記雑音電圧の最大値に所定の余裕値を加算した値であることを特徴とする請求項1に記載したプリント基板検査装置である。
【0026】
請求項6の発明は、前記余裕値が0であることを特徴とする請求項5に記載されたプリント基板検査装置である。
【0027】
請求項7の発明は、前記調整手段が、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時に、前記アナログ/デジタル変換器の出力データを複数サンプリングし、複数サンプリングした前記出力データの振幅の標準偏差を求め、前記目標値を前記標準偏差に所定の余裕値を乗算した値とする、ことを特徴とする請求項1に記載したプリント基板検査装置である。
【0028】
請求項8の発明は、前記調整手段が、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時に、前記アナログ/デジタル変換器の入力設定を一定にした状態で、前記アナログ/デジタル変換器の出力データを一定時間以上測定し、測定した前記出力データの平均値の時間的変化傾向に基づき、前記目標値を決定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかの請求項に記載したプリント基板検査装置である。
【0029】
請求項9の発明は、測定した前記出力データの平均値が、時間とともに増加する傾向にある場合は、前記目標値を小さな値に設定することを特徴とする請求項8に記載したプリント基板検査装置である。
【0030】
請求項10の発明は、前記調整手段が、前記アナログ/デジタル変換器のアナログ信号入力端子に入力する電圧を調整することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかの請求項に記載したプリント基板検査装置である。
【0031】
請求項11の発明は、前記調整手段が、前記アナログ/デジタル変換器の基準電圧入力端子に入力する基準電圧を調整することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかの請求項に記載したプリント基板検査装置である。
【0032】
請求項12の発明は、前記調整手段が、被検査プリント基板の搬入時に調整を行うことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかの請求項に記載されたプリント基板検査装置である。
【0033】
請求項13の発明は、前記調整手段が、被検査プリント基板が検査を開始する位置に置かれた時の近傍の時間に調整を行うことを特徴とする請求項12に記載されたプリント基板検査装置である。
【0034】
請求項14の発明は、前記光ビームを被検査プリント基板上にて走査させる回転多面鏡を更に有し、前記調整手段が、前記回転多面鏡の面切り替え期間に調整を行うことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかの請求項に記載されたプリント基板検査装置である。
【0035】
本発明は、A/D変換器のダイナミックレンジをほぼフルに利用したプリント基板検査装置を実現出来るという作用を有する。
本発明は、製造工程においてA/D変換器の入力オフセット電圧の調整が不要な又は粗い調整で良いプリント基板検査装置を実現出来るという作用を有する。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施例について図面とともに記載する。
【0037】
《実施例1》
本発明の実施例1のプリント基板検査装置について、図1、図2を用いて説明する。図1は実施例1のプリント基板検査装置のブロック図である。
なお、プリント基板検査装置では、被検査プリント基板からのビーム反射光を複数方向から受光するために、反射光受光系及びそれ以降の処理回路系を複数備える場合があるが、図1ではそのうちの1つの回路部分についてのみ示している。
図1のプリント基板検査装置は、PSD101、I/V変換器102、104、加算器106、107、定電圧回路108、109、A/D変換器110、111、D/A変換器112、113、データレジスタ114、115、減算器116、117、データ演算器118、119、RAM120、ROM121、CPU122、レーザ点灯制御回路123を有する。
【0038】
図1のブロック図において、上半分の回路と下半分の回路は同形である。上半分のブロックのみを説明して、下半分については説明を省略する。又、図1において、図14(従来例2)のブロックと同一のブロックには同一の符号を付している。図14のブロックと同一のブロックの説明を省略する。
実施例1のプリント基板検査装置の機構は、従来例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0039】
CPU122は、後述するオフセット信号をD/A変換器112に入力する。D/A変換器112は、CPU122から入力された多ビットのデジタルデータ(オフセット信号)をラッチし、アナログ信号に変換する。加算器106は、I/V変換器102が出力する電圧とD/A変換器112が出力する電圧とを加算し、加算電圧をA/D変換器110に出力する。
RAM120には、PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データ、及びPSD101が受光している時のデータ演算器118及び119の出力データ(高さデータ、輝度データ)が格納される。
【0040】
CPU122は、RAM120に格納されているPSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データの平均値を求め、求めた平均値を出力オフセット値としてデータレジスタ114に格納する。さらにCPU122は、求めた平均値(A/D変換器の出力オフセット値)が目標値(又は目標範囲内の値。例えば5)になるように、D/A変換器112に適切なデジタルデータを出力する。又、CPU122は、RAM120に格納されている高さデータ及び輝度データから、プリント基板の検査を行う。
それ以外の構成要素が担う役割は、図14で示された従来例2と同様であるのでそれらの説明は省略する。
【0041】
本発明のプリント基板検査装置は、A/D変換器110の出力オフセット値(PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データの平均値)を低い値である目標値(例えば5)に調節することにより、A/D変換器の実質的なダイナミックレンジを従来より大きくしている。
従来例のプリント基板検査装置において、例えばA/D変換器の出力オフセット値が80であれば、12ビットユニポーラ型A/D変換器110の実効的なダイナミックレンジは4016段階(=4095−80+1)しかない。従来例のプリント基板検査装置においては、A/D変換器110の実効的なダイナミックレンジは、A/D変換器110単体が有するダイナミックレンジより大幅に小さかった。
【0042】
本発明のプリント基板検査装置のD/A変換器112は、PSD101がレーザ光を受光していない時のI/V変換器102の出力電圧の平均値をキャンセルする電圧(反転電圧)に若干のマージン(余裕値)を加算した電圧を加算器106に入力する。例えばD/A変換器112の出力電圧が0であったならば、PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力信号の平均値が80であったとする。D/A変換器112は、その値の符号を逆にした−80と若干の正のマージン+5を加算した−75に相当する電圧を加算器106に入力する。A/D変換器110の出力オフセット値(PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データの平均値)は5になる。これにより、A/D変換器110の実効ダイナミックレンジは4091段階(=4095−5+1)になる。このように、本発明のプリント基板検査装置のA/D変換器110の実効ダイナミックレンジは、A/D変換器110単体のダイナミックレンジに近い大きな値となる。
【0043】
又、A/D変換器前段の各素子の温度特性及び経時変化、プリント基板検査装置の設置環境の影響(例えばPSD101に外光ができるだけ入射しない様に、PSD101は深い凹部の底に設置されているが、プリント基板検査装置の設置場所の明るさによりPSD101に届く僅かな外光の量が変化する。)等によりI/V変換器102の出力電圧が変化した場合にも、CPU122がその変化をキャンセルする値をD/A変換器112に自動的に入力する故、PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の入力電圧は極めて安定する。
【0044】
以下本実施例のプリント基板検査装置の動作を説明する。
まず、PSD101に入射光がない期間の、A/D変換器110の複数回の出力データをRAM120に格納する。CPU122は、これらの出力データの平均値(例えば80)を求める。
CPU122は、この平均値をキャンセルする値(例えば−80)に所定のマージン(例えば5)を加えた値(例えば−75)をD/A変換器112に入力する。D/A変換器112は、CPU122が出力するデジタル信号をアナログ信号に変換する。
加算器106は、I/V変換器102の出力電圧とD/A変換器112の出力電圧とを加算し、加算電圧をA/D変換器110へ出力する。このようにして、加算器106が出力する電圧がA/D変換器110の許容入力電圧範囲の下限値より高くなる様に、A/D変換器110の入力設定を調整する。
【0045】
正しく調整されたならば、例えばPSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データの平均値は80から5になる。
再び、PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データを複数、RAM120に格納し、CPU122がその平均値を計算する。この平均値が所定マージンを考慮した目標値範囲(例えば5±1の範囲)に納まるよう、この動作を繰り返す。
このようにすることにより、A/D変換器110の出力オフセット値(PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データ。PSD101が受光している時のA/D変換器110の出力データから、反射光に応じた値を除いた値に相当する。)を低く設定することが出来、A/D変換器110の実効的な出力ダイナミックレンジを広くすることが出来る。
【0046】
A/D変換器110のオフセット出力の平均値が、所定のマージンを考慮した一定の目標範囲内に収まると、CPU122はその平均値(オフセット値)をデータレジスタ114に記憶させる。これでA/D変換器110のオフセット調整が終わる。
次にプリント基板検査装置はプリント基板を取り込み、プリント基板にレーザ光を当てて、その反射光をPSD101で受光する。
PSD101は、受光した光量及び受光位置に応じた電流をI/V変換器102(及びI/V変換器104)に出力する。I/V変換器102は入力電流に比例する電圧を加算器106に出力する。加算器106は、I/V変換器102の出力電圧とD/A変換器112の出力電圧とを加算して、A/D変換器110に出力する。
【0047】
A/D変換器110は、加算器106の出力する電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。A/D変換器110の出力データは、PSD101が受光した光量による値と、出力オフセット値とが加算された値である。この出力オフセット値と同一の値がデータレジスタ114に記憶されている。
データレジスタ114は、記憶する出力オフセット値を減算器116に出力する。減算器116は、A/D変換器110が出力するデジタルデータとデータレジスタ114が出力する出力オフセット値とを入力し、A/D変換器110の出力データからデータレジスタ114が出力する出力オフセット値を差し引いて、差分値をデータ演算部118、119に出力する。
データ演算器118、119は、減算器116及び117の出力データを入力し、それから高さデータ及び輝度データを算出し、算出した高さデータ及び輝度データをRAM120へ格納する。
CPU122は、RAM120に記憶されている高さデータ及び輝度データからプリント基板の検査を行う。
【0048】
以上のように、本実施例のプリント基板検査装置においては、PSD101がレーザ光を入力しない期間のA/D変換器110、111の出力データの平均値をもとに、A/D変換器に入力するオフセット電圧を調整することにより、A/D変換器の実効ダイナミックレンジを大きくしている。
【0049】
図2は、本実施例のプリント基板検査装置の制御方法(A/D変換器の入力オフセット電圧の調整方法)のフローチャートを示す。
本実施例のプリント基板検査装置の制御方法はステップ201からステップ206を有する。図2のフローチャートのステップはプリント基板にレーザ光を照射していない状態(PSDがレーザ光を受光していない状態で)行われる。
初めにステップ201で、A/D変換器の出力データを複数回RAMに格納する。ステップ202で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの平均値を求める。
ステップ203で、ステップ202又はステップ205で求めたA/D変換器の出力データの平均値と目標値(A/D変換器の出力オフセット値の目標値)との差分を0にするようなデータをD/A変換器に入力する。
【0050】
ステップ204で、再び、A/D変換器の出力データを複数回RAMに格納する。ステップ205で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの平均値を求める。
ステップ206で、前ステップで求めた平均値が目標値の範囲内にあるかどうかを判定する。目標の範囲内(例えば5±1)にあれば、A/D変換器のオフセット調整は終了し、目標の範囲内になければ、ステップ203に戻る。
【0051】
《実施例2》
本発明の実施例2のプリント基板検査装置について説明する。本実施例のプリント基板検査装置のブロック図は、図1で示した実施例1のプリント基板検査装置のブロック図と同一でありその説明は省略する。実施例2のプリント基板検査装置の機構は、従来例1と同じであるので、その説明を省略する。
実施例2が実施例1と異なる点は、A/D変換器の出力オフセット値の調整の際に、RAM120に格納したA/D変換器110、111の出力データの最小値を求め、その最小値が目標範囲内に収まるよう、CPU122がD/A変換器112に入力するデータを調整する点である。それ以外の点において、実施例2は実施例1と同一である。
【0052】
実施例1のプリント基板検査装置においては、PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データの平均値が目標範囲内になるようにD/A変換器112の出力電圧を調整した。PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の入力電圧の瞬時値の変化幅が大きい場合、A/D変換器110が、その許容入力電圧範囲の下限を下回る瞬時電圧を入力する可能性がある。この場合、A/D変換器110は、実質的にA/D変換器110の許容入力範囲の下限でクリップした出力データ(不正確なデジタル信号)を出力する。下限でクリップした出力データを含む複数の出力データの平均値をオフセット値としてデータレジスタ114に格納すると、減算器116の出力データ(PSD101が受光している時のA/D変換器110の出力データからオフセット値を差し引いた値)は、PSD101が入力した光に応じた値以外の値(誤差)を含んでしまう。
実施例2においては、CPU122は、PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データの最小値が目標範囲内になるようにD/A変換器112の出力電圧を調整する。これにより、A/D変換器の入力瞬時電圧がA/D変換器110の許容入力範囲の下限を下回ることを防止できる。A/D変換器110は正確な値を出力し、且つその実効ダイナミックレンジはA/D変換器単体のダイナミックレンジに近い大きな値となる。
【0053】
図3は本実施例のプリント基板検査装置の制御方法(A/D変換器の入力オフセット電圧の調整方法)のフローチャートである。本実施例のプリント基板検査装置の制御方法はステップ301からステップ306を有する。図3のフローチャートのステップはプリント基板に光を照射していない状態(PSDがレーザ光を受光していない状態で)行われる。
初めにステップ301で、A/D変換器の出力データを複数回RAMに格納する。ステップ302で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの最小値を求める。ステップ303で、ステップ302又はステップ305で求めたA/D変換器の出力データの最小値が所定の目標値になるように、D/A変換器にデータを設定する。
ステップ304で、再びA/D変換器の出力を複数回RAMに格納する。ステップ305で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの最小値を求める。
【0054】
ステップ306で、前ステップで求めた最小値が目標値の範囲内にあるかどうかを判定する。目標の範囲内にあれば、A/D変換器の出力オフセット値の調整は終了し、目標の範囲内になければ、ステップ303に戻る。
A/D変換器の出力値が12ビットユニポーラデータ(0〜4095LSB)であり、A/D変換器がその許容入力電圧範囲の下限を下回る瞬時電圧を入力した場合、A/D変換器の出力値は0となる。しかしA/D変換器の出力値が0であれば、正しい値を出力したのか、入力電圧をクリップした値を出力したのか判別できない。そこで実施例2においては、PSDがレーザ光を受光していない時のA/D変換器の出力最小値(瞬時値)の目標値を1LSBにする。これによりA/D変換器の出力値が0になった時入力電圧がクリップされたことを検知でき、且つマージンを最小値(1LSB)とすることにより、A/D変換器の実効ダイナミックレンジをさらに大きくすることができる。
なお、PSD101に入射光がある検査期間中の動作は、実施例1と同様である。
【0055】
《実施例3》
本発明の実施例3のプリント基板検査装置について説明する。実施例3のプリント基板検査装置のブロック図は、図1で示した実施例1のプリント基板検査装置のブロック図と同一であり、その説明を省略する。実施例3のプリント基板検査装置の機構は、従来例1と同じであるので、その説明を省略する。
実施例3のプリント基板検査装置は、D/A変換器112、113に一定の入力値を設定した状態で、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データを一定時間間隔で入力するチェックモードを有する。チェックモードにおいて出力データが時間と共に変化する傾向を調べる。その変化傾向に応じて、A/D変換器110の出力オフセット値の目標値を決定する。そして、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データの平均値が目標値になるように、D/A変換器112、113の入力値を設定する。その後、実施例3のプリント基板検査装置は実施例1と同様の方法でプリント基板を検査する。実施例3は上記の点で実施例1と異なる。それ以外の点において、実施例3は実施例1と同一である。
【0056】
雰囲気温度の変化による各素子の温度ドリフトなどで、A/D変換器前段のオフセット出力電圧が時間の経過とともに上昇又は降下している場合、雰囲気温度はそれほど急激に変化しないので、それ以降も上昇又は降下の傾向は急激に変化しないと考えられる。
即ち、チェックモードにおいてPSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データが上昇傾向を有していれば(例えばA/D変換器110の出力データの平均値が70、75、80、85・・・・と変化している場合)、その後も上昇傾向が続く可能性が高い。この場合、D/A変換器112、113の入力値を設定した後、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の入力電圧が、時間の経過と共にA/D変換器110の許容入力電圧範囲の下限を下回ってしまう可能性はほとんどない。この場合、CPU122は、A/D変換器の出力オフセット値(PSD101がレーザ光を受光していない時のA/D変換器110の出力データの平均値)が小さな値(例えば1)になるように、D/A変換器112の入力値を定める。
これにより、A/D変換器110の実効ダイナミックレンジを、A/D変換器110単体のダイナミックレンジに近づけ、大きくすることが出来る。
【0057】
チェックモードにおいてPSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データが降下傾向を有していれば(例えばA/D変換器110の出力データの平均値が70、65、60、55・・・・と変化している場合)、その後も降下傾向が続く可能性が高い。この場合、D/A変換器112、113の入力値を設定した後、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の入力電圧が、時間の経過と共にA/D変換器110の許容入力電圧範囲の下限を下回る恐れがある。この場合、CPU122は、A/D変換器の出力オフセット値が大きな値(例えば20)になるように、D/A変換器112の入力値を定める。これにより、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の入力電圧が、時間の経過と共にA/D変換器110の許容入力電圧範囲の下限を下回ることを防止できる。
なお、PSD101に入射光がある検査期間中の動作は、実施例1と同様である。
【0058】
図4は実施例3のプリント基板検査装置の制御方法(A/D変換器の入力オフセット電圧の調整方法)のフローチャートを示す。実施例3のプリント基板検査装置の制御方法はステップ401からステップ409を有する。図4のフローチャートのステップはプリント基板にレーザ光を照射していない状態(PSDがレーザ光を受光していない状態で)行われる。
ステップ401〜405はチェックモードでの処理を示す。
初めにステップ401で、A/D変換器の出力データを複数RAMに格納する。ステップ402で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの平均値を求める。ステップ403で、次の測定までに一定の時間の間隔をおく。
ステップ404で、A/D変換器の出力データの平均値を所定の回数求めたかどうかを確認する。所定の回数以上求めていた場合はステップ405に進み、所定の回数以上求めていなかった場合は、ステップ401に戻る。
ステップ405で、所定の回数のデータ取得期間のA/D変換器の出力データの変化傾向から、A/D変換器の出力オフセット値(PSDがレーザ光を受光していない時のA/D変換器の出力データの平均値)の目標値を決定する。実施例においては、A/D変換器の出力データが上昇傾向であれば目標値を1とし、A/D変換器の出力データが変わらない傾向であれば目標値を5とし、A/D変換器の出力データが下降傾向であれば目標値を20とする。
【0059】
ステップ406〜409は通常の動作モードでの処理を示す。
ステップ406で、A/D変換器の出力データの平均値がステップ405にて求めた目標値になるように、D/A変換器にデータを設定する。
ステップ407で、A/D変換器の出力データを複数回RAMに格納する。
ステップ408で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの最小値を求める。ステップ409で、前ステップで求めた最小値が目標値の範囲内にあるかどうかを判定する。目標の範囲内にあれば、A/D変換器の入力オフセット値(D/A変換器の出力値)の調整を終了し、目標の範囲内になければ、ステップ406に戻る。
【0060】
《実施例4》
本発明の実施例4のプリント基板検査装置について説明する。実施例4のプリント基板検査装置のブロック図は、図1で示した実施例1のプリント基板検査装置のブロック図と同一であり、その説明を省略する。
実施例4が実施例1と異なる点は、PSD101を含むアナログ系回路(A/D変換器の前段)から発生する雑音電圧の最大値(特に0 to 負ピーク値)をあらかじめ計算しておき(又は実験で求めておき)、この雑音電圧の最大値(特に平均値と負のピークとの差分値)をA/D変換器の出力マージンと共にROM121に記憶しておく。そして、この雑音電圧の最大値(0 to 負ピーク値)とマージンとを加算した値を、調整目標値とする点である。
【0061】
実施例1においては、雑音電圧の振幅がA/D変換器の出力データのマージン(例えば5)に比べて無視できるほどに小さい(PSDがレーザ光を受光していない状態で、雑音電圧の負のピークがA/D変換器の許容入力電圧の下限値を下回らない)ものとして、雑音電圧を考慮に入れた調整はしなかった。しかし、雑音電圧の振幅がA/D変換器の出力データのマージンに比べて無視できない程度の大きさになった時は、実施例4のように雑音電圧を考慮に入れた調整が必要になる。
回路から発生する雑音電圧の実効値は、PSD101の暗電流ショット雑音、回路を構成する抵抗から発生する熱雑音、回路を構成するオペアンプで発生する雑音などの雑音要素と回路構成方式および使用周波数帯域から計算で求めることができ、雑音の最大値も確率的に実効値から求めることができる。例えば、発生頻度を0.1%まで考慮するとすれば、雑音振幅の(ピーク to ピーク値)は雑音の実効値の6.6倍である((0 to 負ピーク値)はその半分)。雑音電圧の最大値を実験により求めても良い。これらは回路を決定した時点で計算又は実験で求めることができる。前もって計算又は実験しておいた雑音電圧の最大値(特に平均値と負のピークとの差分値)をROM121に書き込んでおくことが可能である。
【0062】
実施例4のプリント基板検査装置においては、A/D変換器の出力オフセット値(PSDがレーザ光を受光していない時のA/D変換器の出力データの平均値)が、この雑音最大値と若干のマージンとを加算した目標値になるように、A/D変換器の入力オフセット電圧を調整する。これにより、PSDがレーザ光を受光していない状態で、雑音電圧の負のピークがA/D変換器の許容入力電圧の下限値を下回ることを防止し、且つA/D変換器の実効ダイナミックレンジを大きくすることができる。
マージンを0にすれば(A/D変換器の出力オフセット値を、雑音電圧の(0to 負ピーク値)にすれば)、A/D変換器の実効ダイナミックレンジを更に大きくすることができる。
【0063】
図5は実施例4のプリント基板検査装置の制御方法(A/D変換器の入力オフセット電圧の調整方法)のフローチャートである。本実施例のプリント基板検査装置の制御方法はステップ501からステップ505を有する。図5のフローチャートのステップはプリント基板にレーザ光を照射していない状態(PSDがレーザ光を受光していない状態で)行われる。
初めにステップ501で、ROMに記憶されている雑音電圧の(0 to 負ピーク値)と、マージンデータとをROM121から読みだし、両者を加算し、加算値をA/D変換器の出力オフセット値の目標値として決定する。
ステップ502で、前ステップで決定した調整目標値に基づいて、D/A変換器112にデータを設定する。
【0064】
ステップ503で、A/D変換器の出力データを複数回RAMに格納する。
ステップ504で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの平均値を求める。
ステップ505で、前ステップで求めたA/D変換器の出力データの平均値が目標の範囲内にあるかどうかを調べる。目標範囲内にあれば、A/D変換器のオフセット調整は終了し、目標の範囲内になければステップ502に戻る。
【0065】
《実施例5》
本発明の実施例5のプリント基板検査装置について説明する。本実施例のプリント基板検査装置のブロック図は、図1で示した実施例1のプリント基板検査装置のブロック図と同一でありその説明は省略する。
本実施例が実施例1と異なる点は、PSD101がレーザ光を受光していない状態でのA/D変換器110の出力データ(雑音電圧。RAM120に格納している。)の振幅(交流成分の振幅)の標準偏差を求める点である。
CPU122は、その標準偏差に所定のマージン値を掛けた値を調整目標値とする。PSD101がレーザ光を受光していない状態でのA/D変換器110の出力データの平均値がこの目標の範囲内に収まるように、CPU122はA/D変換器110の入力オフセット電圧(D/A変換器112の設定値)を調整する。
【0066】
PSD101を含むアナログ系回路から発生する雑音電圧の振幅はガウス分布するので、その標準偏差がわかれば、雑音電圧の最大値を確率的に求めることができる。例えば、発生頻度を0.1%まで考慮するとすれば、雑音振幅の(ピーク to ピーク値)は標準偏差の6.6倍である((0 to 負ピーク値)はその半分)。
CPU122は、この標準偏差に所定のマージン値(実施例5においては3.3)を掛けた値を、A/D変換器110の出力オフセット値の調整目標値とする。A/Dの出力オフセット値を目標値に調整することにより、A/D変換器の入力電圧の負ピークがA/D変換器の許容入力電圧範囲の下限を下回ることを防止する。マージン値を適切な値にすることにより(例えば発生頻度を0.1%まで考慮した値である3.3)、A/D変換器110の出力オフセット値をA/D変換精度を維持できる限度内で小さな値とするので、A/D変換器110の実効ダイナミックレンジを、A/D変換器110単体のダイナミックレンジに近づけ、大きくすることが出来る。
【0067】
図6は実施例5のプリント基板検査装置の制御方法(A/D変換器の入力オフセット電圧の調整方法)のフローチャートである。図6のフローチャートのステップはプリント基板に光を照射していない状態(PSDがレーザ光を受光していない状態で)行われる。
初めにステップ601で、A/D変換器の出力データを複数RAMに格納する。ステップ602で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの標準偏差を求める。ステップ603で、前ステップで求めた標準偏差に所定のマージン値(実施例5においては3.3)を掛けた値を調整目標値とし、RAM120に格納する。
【0068】
ステップ604で、A/D変換器110出力オフセット値が、目標値範囲内に収まるように、D/A変換器112にデータを設定する。
ステップ605で、A/D変換器の出力データをRAMに複数回格納する。
ステップ606で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの平均値を求める。
ステップ607で、前ステップで求めた平均値が目標値の範囲内にあるかどうかを判定する。目標の範囲内にあれば、A/D変換器のオフセット出力調整は終了し、目標の範囲内になければ、ステップ604に戻る。
【0069】
《実施例6》
本発明の実施例6のプリント基板検査装置について説明する。本実施例のプリント基板検査装置のブロック図は、図1で示した実施例1のプリント基板検査装置のブロック図と同一であり、その説明は省略する。
実施例6は実施例4と類似する。
実施例6のプリント基板検査装置は、D/A変換器112、113に一定の入力値を設定した状態で、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データを一定時間間隔で入力するチェックモードを有する。チェックモードにおいて出力データが時間と共に変化する傾向を調べる。その変化傾向に応じてマージンを決定する。そのマージンと計算によって求められた雑音電圧の最大値(特に(0 to 負ピーク値)。ROMに格納されている。実施例4参照)とを加算した値をA/D変換器110の出力オフセット値の目標値とする。CPU122は、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データの平均値が目標値になるように、D/A変換器112、113の入力値を設定する。その後、実施例6のプリント基板検査装置は実施例4と同様の方法でプリント基板を検査する。実施例6は上記の点で実施例4と異なる。それ以外の点において、実施例6は実施例4と同一である。
【0070】
雰囲気温度の変化による各素子の温度ドリフトなどで、A/D変換器前段のオフセット出力電圧が時間の経過とともに上昇又は降下している場合、雰囲気温度はそれほど急激に変化しないので、それ以降も上昇又は降下の傾向は急激に変化しないと考えられる。
即ち、チェックモードにおいてPSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データが上昇傾向を有していれば(例えばA/D変換器110の出力データの平均値が70、75、80、85・・・・と変化している場合)、その後も上昇傾向が続く可能性が高い。この場合、D/A変換器112、113の入力値を設定した後、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の入力電圧が、時間の経過と共にA/D変換器110の許容入力電圧範囲の下限を下回ってしまう可能性はほとんどない。この場合、CPU122は、マージンを小さな値(例えば1)に定める。
【0071】
チェックモードにおいてPSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データが降下傾向を有していれば(例えばA/D変換器110の出力データの平均値が70、65、60、55・・・・と変化している場合)、その後も降下傾向が続く可能性が高い。この場合、D/A変換器112、113の入力値を設定した後、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の入力電圧が、時間の経過と共にA/D変換器110の許容入力電圧範囲の下限を下回る恐れがある。この場合、CPU122は、マージンを大きな値(例えば20)に定める。これにより、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の入力電圧が、時間の経過と共にA/D変換器110の許容入力電圧範囲の下限を下回ることを防止できる。
なお、PSD101に入射光がある検査期間中の動作は、実施例1と同様である。
【0072】
図7は実施例6のプリント基板検査装置の制御方法(A/D変換器の入力オフセット電圧の調整方法)のフローチャートである。
実施例6のプリント基板検査装置の制御方法はステップ701からステップ711を有する。図7のフローチャートのステップはプリント基板にレーザ光を照射していない状態(PSDがレーザ光を受光していない状態で)行われる。
ステップ701〜707はチェックモードでの処理を示す。
初めにステップ701で、A/D変換器の出力データを複数RAMに格納する。
ステップ702で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの平均値を求める。ステップ703で、次の測定までに一定の時間の間隔をおく。ステップ704で、A/D変換器の出力データの平均値を所定の回数求めたかどうかをチェックする。所定の回数以上求めていた場合はステップ705に進み、所定の回数以上求めていなかった場合は、ステップ701に戻る。
【0073】
ステップ705で、所定の回数のデータ取得期間のA/D変換器の出力データの変化傾向から、マージンを決定する。実施例においては、A/D変換器の出力データが上昇傾向であればマージンを1とし、A/D変換器の出力データが変わらない傾向であればマージンを5とし、A/D変換器の出力データが下降傾向であればマージンを20とする。
ステップ706で、計算で求めた雑音電圧最大値(0 to 負ピーク値)をROM121から読み出す。
ステップ707で、前ステップで読み出した雑音電圧最大値とステップ705で決定したマージンとを加算し、加算値をA/D変換器の出力オフセット値の調整目標値とする。
【0074】
ステップ708〜711は通常の動作モードでの処理を示す。
ステップ708で、CPU122は、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データの平均値が目標値になるように、D/A変換器112、113の入力値を設定する。
ステップ709で、PSD101がレーザ光を受光しない時のA/D変換器110の出力データを複数回RAMに格納する。
ステップ710で、前ステップでRAMに複数回格納したA/D変換器の出力データの平均値を求める。
ステップ711で、前ステップで求めた平均値が目標値の範囲内にあるかどうかを判定する。目標の範囲内にあれば、A/D変換器の出力オフセット値の調整は終了し、目標の範囲内になければ、ステップ708に戻る。
【0075】
《実施例7》
本発明の実施例7のプリント基板検査装置について説明する。図8は実施例7のプリント基板検査装置のブロック図である。
実施例1から実施例6のプリント基板検査装置においては、加算器106、107は、D/A変換器112、113の出力電圧とI/V変換器102、104とを加算し、加算電圧をA/D変換器110、111のアナログ電圧入力端子に入力した。A/D変換器110、111の基準電圧入力端子には、例えばツエナーダイオードから構成される定電圧回路108、109が接続され、一定の電圧が入力された。
CPU122は、A/D変換器110、111のアナログ信号入力端子に入力される電圧のオフセットを調整して、A/D変換器の出力オフセット値を目標値に一致させた。
これに対して、実施例7のプリント基板検査装置においては、A/D変換器110、111の基準電圧入力端子に入力する電圧を調整して、A/D変換器の出力オフセット値を目標値に一致させる。
【0076】
図8のプリント基板検査装置は、図1の加算器106、107、定電圧回路108、109を有していない。PSD101の出力電流は、I/V変換器102、104で電圧に変換された後、直接、A/D変換器110、111のアナログ電圧入力端子へ入力される。D/A変換器112、113の出力電圧は、A/D変換器110、111の基準電圧入力端子に入力される。それ以外の点において、実施例7のプリント基板検査装置(図8)は、実施例1のプリント基板検査装置と同一である。
この構成においても、CPU122がD/A変換器112、113へ設定する値により、A/D変換器の入力設定を調整して、A/D変換器の実効ダイナミックレンジを大きくすることができる。
なお、D/A変換器のかわりに、デジタルポテンショメータとバッファを使用してもよい。
【0077】
《実施例8》
図9に本発明の実施例8のプリント基板検査装置の、被検査プリント基板搬送部機構の実施例を示す図である。図10は本実施例のプリント基板検査装置のオフセット値調整タイミング例を示す図である。
前段のコンベヤ(図示せず)から送られてきた被検査プリント基板166が、基板搬入位置検出センサ164の設置された位置まで到達する。基板搬入位置検出センサ164がONすると、制御部および駆動部(図示せず)がモータ162、163を回転させる。その回転がプーリ152〜156、157〜161を介して搬送ベルト150、151を図中の矢印方向に回転させる。
【0078】
被検査プリント基板166が搬送ベルト150、151の上に乗り、基板検査位置まで来ると、基板検査位置検出センサ165がONし、制御部及び駆動部(図示せず)がモータ162、163を停止させる。搬送ベルト150、151が停止し、被検査プリント基板166は検査位置にて静止する。
被検査プリント基板166が検査位置に来ると、半導体レーザをONし、被検査プリント基板166にレーザビームを走査させる。実施例1から実施例7のいずれかに記載したプリント基板検査装置がその反射光を受光し、高さデータ及び輝度データを生成し、それらにデータにより、プリント基板166の良否検査を行う。
検査後は、再び制御部および駆動部(図示せず)がモータ162、163を回転させ、搬送ベルト150、151に乗った被検査プリント基板166が後段のコンベヤ(図示せず)に排出される。
【0079】
この時、半導体レーザには寿命があるため、被検査プリント基板166が、検査位置にて静止し、検査のためのビームが走査している期間のみ半導体レーザはONしており、それ以外の時はOFF状態である。
実施例1から実施例7で説明した、A/D変換器の出力オフセット値の調整を、プリント基板が検査位置に停止する前の搬入時間(基板搬入位置検出センサ164がONしてから、基板検査位置検出センサ165がONした直後までの時間)に行う。
【0080】
このようにすれば、A/D変換器の出力オフセット値の調整のためだけの時間を必要としないので、トータルのプリント基板の検査時間は従来と同じになる。本発明によれば、プリント基板の検査直前に正確に且つ効率良くA/D変換器の出力オフセット値を調整し、大きなA/D変換器の実効ダイナミックレンジを確保することが出来る。
特に、図10に示すように、被検査プリント基板166が検査位置に到着した直後に(基板検査位置検出センサ165がONした直後に)、上記調整を行う。A/D変換器の出力オフセット値の調整時からプリント基板の検査時までの時間が短ければ、その間のA/D変換器の出力オフセット値のドリフトは小さいので、検査中に、A/D変換器が、その許容入力電圧範囲の下限を下回る瞬時電圧を入力する可能性は小さい。その後のドリフトが小さいので調整マージンを小さく設定でき、A/D変換器の実効ダイナミックレンジを大きくすることができる。
【0081】
《実施例9》
図11を用いて実施例9のプリント基板検査装置の走査光学系について説明する。図11は、実施例9のプリント基板検査装置の走査光学系を示す。
投光レーザ180からのレーザビーム183は回転多面鏡181によって反射され、一定の走査有効領域内に配置された被検査プリント基板182上を走査する。その走査有効領域の前後では(回転多面鏡の各頂点近傍にレーザビームが当たった時に)PSD101はレーザ光の反射光を入力しない。その走査有効領域の前後では、被検査プリント基板が無いため反射光がないか、又は反射光があっても反射光がPSDに入射しないような光学設計となっているからである。
実施例9のプリント基板検査装置では、実施例1から実施例7で説明したA/D変換器の出力オフセット値の調整を、この走査有効領域の前後の期間、即ち回転多面鏡の面切り替え期間毎に行う。
【0082】
A/D変換器の出力オフセット値の調整のためだけの時間を必要としないので、トータルのプリント基板の検査時間は従来と同じになる。本発明によれば、プリント基板の検査直前に正確に且つ効率良くA/D変換器の出力オフセット値を調整し、大きなA/D変換器の実効ダイナミックレンジを確保することが出来る。
実施例9ではプリント基板の検査中に短いインターバルでA/D変換器の出力オフセット値を自動調整することにより、その後のドリフトが小さいので調整マージンを小さく設定できる。A/D変換器の実効ダイナミックレンジを大きくすることができる。
【0083】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、PSDがレーザ光を入力しない時のA/D変換器の出力データを測定し、そのデータに基づきA/D変換器の出力オフセット値を最適に調整することにより、A/D変換の実効ダイナミックレンジが大きいプリント基板検査装置を実現出来る。
本発明によれば、A/D変換器の出力オフセット値を自動調整する(製造時にA/D変換器の出力オフセット値の調整工程が不要な)プリント基板検査装置を実現出来る。
本発明によれば、プリント基板の検査直前又は検査中の空き期間にA/D変換器の出力オフセット値を自動調整することにより、効率が良く、A/D変換の実効ダイナミックレンジが更に大きいプリント基板検査装置を実現出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のプリント基板検査装置のブロック図
【図2】本発明の実施例1のプリント基板検査装置の制御方法のフローチャート
【図3】本発明の実施例2のプリント基板検査装置の制御方法のフローチャート
【図4】本発明の実施例3のプリント基板検査装置の制御方法のフローチャート
【図5】本発明の実施例4のプリント基板検査装置の制御方法のフローチャート
【図6】本発明の実施例5のプリント基板検査装置の制御方法のフローチャート
【図7】本発明の実施例6のプリント基板検査装置の制御方法のフローチャート
【図8】本発明の実施例7のプリント基板検査装置のブロック図
【図9】本発明の実施例8のプリント基板検査装置の被検査プリント基板搬送部機構を示す図
【図10】本発明の実施例8のプリント基板検査装置における、A/D変換器の出力オフセット値の調整タイミングを示すタイムチャート
【図11】本発明の実施例9のプリント基板検査装置の走査光学系を示す図
【図12】従来例1のプリント基板検査装置のブロック図
【図13】従来例1のプリント基板検査装置の動作説明図
【図14】従来例2のプリント基板検査装置のブロック図
【符号の説明】
19、20、21、22、101  PSD
26  フォトダイオード
40、41、56、102、104  I/V変換器
42、43、57、110、111  A/D変換器
44、45、50  コンパレータ回路
46、106、107  加算器
47  割り算回路
48、49  補正ROM
51  フラグ算出回路
52、53、54、55  高さ輝度演算回路
58  輝度演算回路
59  輝度情報選択処理回路
60  高さ輝度選択処理回路
61、120  RAM
62、122  CPU
90、91  オフセットデータ平均値演算・保持回路
92、93、116、117  減算器
108、109  定電圧回路
112、113  D/A変換器
114、115  データレジスタ
118、119  データ演算器
121  ROM
123 レーザ点灯制御回路
150、151 搬送ベルト
152、153、154、155、156、157、158、159、160、161 プーリ
162、163 モータ
164 基板搬入位置検出センサ
165 基板検査位置検出センサ
166 被検査プリント基板
180 投光レーザ
181 回転多面鏡
182 被検査プリント基板
183 レーザビーム
1403、1405 定電圧出力回路

Claims (14)

  1. 被検査プリント基板上に照射した光ビームの反射光を受光し、前記反射光に応じたアナログ電気信号を出力する光電変換器と、
    前記アナログ電気信号を入力し、デジタル信号を出力するアナログ/デジタル変換器と、
    前記デジタル信号を処理するデータ処理手段と、
    前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時のアナログ/デジタル変換器の出力データが、前記アナログ/デジタル変換器の許容入力電圧範囲に基づいて定められた目標値になるように、前記アナログ/デジタル変換器の入力設定を自動的に調整する調整手段と、
    を有することを特徴とするプリント基板検査装置。
  2. 前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時の前記アナログ/デジタル変換器の出力データの平均値が前記目標値となるように、前記調整手段が、前記アナログ/デジタル変換器の入力設定を自動的に調整することを特徴とする請求項1に記載したプリント基板検査装置。
  3. 前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時の前記アナログ/デジタル変換器の出力データの最小値が前記目標値となるように、前記調整手段が、前記アナログ/デジタル変換器の入力設定を自動的に調整することを特徴とする請求項1に記載したプリント基板検査装置。
  4. 前記目標値が、前記アナログ/デジタル変換器の1LSB(Least Significant Bit)であることを特徴とする請求項3に記載されたプリント基板検査装置。
  5. 計算又は実験によって求められた、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時に前記アナログ/デジタル変換器が出力する雑音電圧の最大値をあらかじめ記憶する記憶部を更に有し、
    前記目標値が、前記雑音電圧の最大値に所定の余裕値を加算した値であることを特徴とする請求項2に記載したプリント基板検査装置。
  6. 前記余裕値が0であることを特徴とする請求項5に記載されたプリント基板検査装置。
  7. 前記調整手段が、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時に、前記アナログ/デジタル変換器の出力データを複数サンプリングし、複数サンプリングした前記出力データの振幅の標準偏差を求め、前記目標値を前記標準偏差に所定の余裕値を乗算した値とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載したプリント基板検査装置。
  8. 前記調整手段が、前記光電変換器が前記光ビームを受光していない時に、前記アナログ/デジタル変換器の入力設定を一定にした状態で、前記アナログ/デジタル変換器の出力データを一定時間以上測定し、測定した前記出力データの平均値の時間的変化傾向に基づき、前記目標値を決定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかの請求項に記載したプリント基板検査装置。
  9. 測定した前記出力データの平均値が、時間とともに増加する傾向にある場合は、前記目標値を小さな値に設定することを特徴とする請求項8に記載したプリント基板検査装置。
  10. 前記調整手段が、前記アナログ/デジタル変換器のアナログ信号入力端子に入力する電圧を調整することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかの請求項に記載したプリント基板検査装置。
  11. 前記調整手段が、前記アナログ/デジタル変換器の基準電圧入力端子に入力する基準電圧を調整することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかの請求項に記載したプリント基板検査装置。
  12. 前記調整手段が、被検査プリント基板の搬入時に調整を行うことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかの請求項に記載されたプリント基板検査装置。
  13. 前記調整手段が、被検査プリント基板が検査を開始する位置に置かれた時の近傍の時間に調整を行うことを特徴とする請求項12に記載されたプリント基板検査装置。
  14. 前記光ビームを被検査プリント基板上にて走査させる回転多面鏡を更に有し、
    前記調整手段が、前記回転多面鏡の面切り替え期間に調整を行うことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかの請求項に記載されたプリント基板検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010074112A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Nuflare Technology Inc 高さ測定方法、荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置
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