JP2004028899A - 突合せ溶接部の裏波高さ測定方法及び測定装置 - Google Patents

突合せ溶接部の裏波高さ測定方法及び測定装置 Download PDF

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Satoru Hara
原 悟
Masatake Kawamura
河村 正剛
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Abstract

【課題】突合せ溶接部の裏波高さを迅速・正確に且つ効率よく測定する。
【構成】溶接部Bの全厚さ(t1)を超音波式厚み測定装置5で測定し、配管中心から溶接部Bの表面までの高さ(h1)と配管中心から溶接部Bに隣接する配管外周面までの高さ(h2)を高さ測定器により測定し、(h1−h2)から前記溶接部Bの余盛り高さ(t2)を求め、配管Aの肉厚をTとしたとき、前記溶接部Bの裏波高さ(t3)をt3=t1−(T+t2)から求め、その裏波高さ(t3)を配管Aの周方向に沿ってそれぞれ求める。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は配管の突合せ溶接部の裏波高さを測定する方法および装置に関し、特に迅速、正確に且つ効率よく配管の全周に沿って裏波高さを測定する方法、およびその方法を効果的に実施するための測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に金属製の配管の端部間は突合せ溶接により接合することが多い。配管の突合せ溶接を行うとその外周面には盛り上がった溶接部分、すなわち余盛り部が形成されると共に、配管内周面にも盛り上がった溶接部分、すなわち裏波部が形成される。良好な突合せ溶接部を形成するには、これら余盛り部および裏波部が正常に形成される必要がある。
【0003】
そこで従来から、突合せ溶接を行った後に溶接部の検査が行われるが、検査項目として重要なものは余盛り部の高さおよび裏波部の高さである。しかし裏波部の検査は外部からは出来ないので、従来は放射線透過法によって行っている。放射線透過法は放射線を溶接部に照射し、透過した放射線を検査用フィルムに受けてその濃度差により判定する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、放射線透過法は検査用フィルムの正確な配置や照射後の現像を必要とするので多くの手間と時間がかかり、多数の突合せ溶接部の検査を実施する方法としては必ずしも満足できるものではなかった。そこで本発明は、このような従来の裏波高さ測定方法における問題を解決することを課題とし、そのための新しい裏波高さ測定方法およびそれを効率的に実施できる測定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明に係る裏波高さ測定方法は、配管の突合せ溶接部の裏波高さを測定する方法であって、溶接部の全厚さ(t1)を超音波式厚み測定装置により測定し、配管中心から前記溶接部の表面までの高さ(h1)と配管中心から前記溶接部に隣接する配管外周面までの高さ(h2)を高さ測定器により測定し、(h1−h2)から前記溶接部の余盛り高さ(t2)を求め、配管の肉厚をTとしたとき、溶接部の裏波高さ(t3)をt3=t1−(T+t2)により求め、その裏波高さ(t3)を配管の周方向に沿ってそれぞれ求めることを特徴とする(請求項1)。
【0006】
上記測定方法において、突合せ溶接部に隣接する上流側と下流側の配管外周面の段差(d)を高さ測定器により測定し、前記余盛り高さ(t2)から修正余盛り高さ(t2’)をt2’=t2−(d/2)より求め、その修正余盛り高さ(t2’)を用いて裏波高さ(t3)を求めることができる(請求項2)。
【0007】
さらに上記いずれかの測定方法において、裏波高さ(t3)を配管の周方向45度ごとの平均値として求めることができる(請求項3)。
【0008】
さらに上記いずれかの測定方法において、配管の肉厚を超音波式厚み測定装置により測定することができる(請求項4)。
【0009】
また、前記課題を解決する本発明に係る裏波高さ測定装置は、配管の突合せ溶接部の裏波高さを測定する装置であって、配管に着脱自在に装着可能な本体と、配管の周方向に回転自在に本体に支持された支持体と、前記溶接部の全厚さ(t1)を測定する超音波式厚み測定装置と、配管中心から前記溶接部の表面までの高さ(h1)および配管中心から前記溶接部に隣接する配管外周面までの高さ(h2)をそれぞれ測定する高さ測定器と、データ処理装置とを備えている。そして、前記超音波式厚み測定装置、高さ測定器はそれぞれ配管の軸方向および半径方向に移動自在に前記支持体に支持され、前記データ処理装置は前記溶接部の全厚さ(t1)、溶接部の余盛り高さ(t2)および、配管の肉厚Tから配管全周に沿ってその裏波高さ(t3)をt3=t1−(T+t2)によりそれぞれ演算するように構成されていることを特徴とする(請求項5)。
【0010】
上記測定装置において、支持体が駆動部により一定速度で配管の周方向に移動するように構成できる(請求項6)。
【0011】
上記いずれかの測定装置において、高さ測定器は接触式の高さ測定器とすることができる(請求項7)。
【0012】
さらに上記いずれかの測定装置において、超音波式厚み測定装置を配管肉厚測定に兼用することができる(請求項8)。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は本発明に係る測定装置の全体図、図2は図1の右側面図である。
【0014】
図1において、Aは配管、Bは溶接部、1は測定装置、2は下部が馬蹄形に形成された偏平箱状の本体、3は本体2を配管Aに着脱自在に固定するための装置固定機構、4は本体2に回転自在に設けた支持体、5は超音波式厚み測定装置、6,7は高さ測定器、8は超音波式厚み測定装置5を配管Aの軸方向に移動させる移動部、11は超音波式厚み測定装置5を配管Aの半径方向に移動させる移動部、9,10は高さ測定器6,7をそれぞれ配管Aの軸方向に移動させる移動部、12,13は高さ測定器6,7をそれぞれ配管Aの半径方向に移動させる移動部、50は測定装置の各部を制御する制御部およびデータ処理部を有するデータ処理装置である。
【0015】
図2において、14〜16は本体2を配管Aに着脱自在に固定する広角V字状のクランプ片、17はクランプ片14〜16を半径方向に移動するクランプ片移動機構、18は本体2に固定された昇降ガイド筒、19は昇降ガイド筒18に沿って上下に移動可能な昇降ブロック、20は昇降ブロック19を昇降させるブロック昇降ねじ、21はブロック昇降ねじ20を回転する手動ハンドル、22は昇降ブロック19に連結された一対の連結リンク、23は各連結リンク22にそれぞれ連結されて前記クランプ片15,16を回転自在に支持する一対の揺動アーム、24は昇降ガイド筒18の下方から延長する昇降枠、25は昇降枠24内に昇降自在に設けられて前記クランプ片14を取り付けるクランプ片取付レバー、26はクランプ片取付レバー25を所定位置に固定する固定ボルトである。
【0016】
測定装置1の本体2は装置固定機構3により配管Aに着脱自在に固定される。装置固定機構3は図2に示すような構造をしており、特開平10−111282号公報に記載されている装置と同様に構成される。この装置固定機構3で本体2を配管Aに固定するには、先ず3つのクランプ片14〜16のうち下側の2つのクランプ片15,16を開いた状態で本体2を配管Aの溶接部B付近に跨らせ、次に手動ハンドル21を回転することにより昇降ねじ20が回転し、それによって昇降ブロック19を上昇させる。
【0017】
すると一対の揺動アーム23が回転し、それらの先端部に連結したクランプ片15,16が互いに接近するように移動して配管Aの下側に押し付けられる。その状態で昇降枠24内に昇降自在に配置したクランプ取付レバー25を手で押し下げると、それに連結した上側のクランプ片14が配管Aの上側に押し付けられた状態で固定ボルト26を締め付ける。それによって本体2はこれら3つのクランプ片14〜16で配管Aに安定に固定される。また本体2を配管Aから離脱するには上記と逆の手順で操作すればよい。
【0018】
本体2には支持体4が回転自在に設けられる。支持体4は例えば本体2に設けた駆動部とその出力軸にギア機構を介して連結された回転体を有して構成され、駆動部が後述するようにデータ処理装置50からの制御信号により駆動すると回転体が回転する。そしてその回転体に連結された移動部8,9,10は回転体の回転に伴い配管Aの周方向に公転する。
【0019】
移動部8は超音波式厚み測定装置5を配管Aの軸方向に移動させ、移動部9,10はそれぞれ高さ測定器6,7を配管Aの軸方向に移動させるものであり、それらは支持体4に同軸的に取り付けられる。さらに各移動部8,9,10にはそれぞれを配管Aの半径方向に移動させる移動部11、12,13が設けられる。なお、これら移動部8〜13は往復駆動する空気圧、油圧式または電動式シリンダ等を用いて構成することができる。
【0020】
超音波式厚み測定装置5は一般に超音波探傷分野で使用されている超音波探傷装置を利用することができる。一方、高さ測定器6(または7)は例えば接触式の変位計を使用することができる。接触式変位計は本体からスプリングにより押出されて突出する接触子の先端を測定対象に接触させ、その挿入位置に比例した電気信号を出力するもので、例えばキーエンス社から市販されている超小型耐環境接触式変位センサAT3のような変位計を使用することができる。
【0021】
図3は超音波式厚み測定装置5により溶接部Bの全厚み(t1)を測定する原理を説明する模式的な図である。配管Aの溶接部Bは外側に盛り上がった余盛り部Cと内側に盛り上がった裏波部Dを有する。超音波式厚み測定装置5は図示の探触子30とその探触子30にリード線30aで接続された増幅部(図示せず)を備え、探触子30は送信用楔台31とそれに取り付けた送信部32、および受信用楔台33とそれに取り付けた受信部34により構成される。
【0022】
図示しない増幅部から発信された送信電気信号は、送信部32で超音波出力に変換される。その超音波は送信用楔台31を経て溶接部B内に点線のように照射され、裏波部Dの表面で反射して受信用楔台33に入射する。入射した反射波は受信部34で電気信号に変換され図示しない増幅部に受信信号として送られる。そして増幅部では送信と受信の時間差から溶接部Bの全厚み(t1)を演算し、その値をデータ処理装置50に出力する。
【0023】
図3において、溶接部Bの全厚みをt1、余盛り部Cの高さをt2、配管Aの肉厚をTとすると、裏波部Dの高さt3はt1−(T+t2)となる。なおTはJIS規格で配管ごとに決められているので、t1およびt2を測定すれば目的とする裏波部Dの高さt3を測定できる。
【0024】
上記の余盛り高さ(t2)は前記のように2つの高さ測定器6,7により測定できる。例えば高さ測定器6,7として接触式の高さ測定器を使用する場合は、図1に示すように移動部9を駆動して高さ測定器6を余盛り部Cの位置に移動し、さらに移動部12を駆動してその接触子を余盛り部Cの表面に接触させて配管Aの中心から余盛り部Cの表面までの高さ(h1)を測定し、同様に移動部10を駆動して高さ測定器7を溶接部Bに隣接する上流側(即ち図1の矢印方向に流れる流体の上流側)の配管Aの位置に移動し、さらに移動部13を駆動してその接触子を配管Aの外周面に接触させて配管Aの中心からその外周面までの高さ(h2)を測定し、余盛り高さ(t2)をt2=h1−h2から求めることができる。なお移動部9,12および移動部10,13等の駆動制御、およびt2の演算処理等はデータ処理装置50により実行される。
【0025】
上記のようにして溶接部Bの周方向における特定位置の裏波高さt3が測定できるが、同様な測定を例えば溶接部Bの周方向に1度ごとに合計359回行うことにより、溶接部Bの周方向全ての裏波高さが測定される。そのためには1回測定するごとにデータ処理装置50から制御信号を前記支持体4の駆動部に出力し、支持体4を1度ずつ回転させる。
さらに、1度ずつ測定した上で360度を45度ずつ8ブロックに分割し、裏波高さ(t3)をその45度ごとの平均値として演算して出力することもできる。この演算処理もデータ処理装置50で実行することができる。
【0026】
配管Aを突合せ溶接したときに、半径方向に若干の段差を生じることがある。そのような段差が存在する場合は、片方の配管Aの外周面と余盛り部Cの表面高さの差からでは正確な余盛り高さ(t2)が得られない。そこで正確な余盛り高さ(t2)を求めるためには段差(d)を測定し、その値により修正した修正余盛り高さ(t2, )を求めることが望ましい。
【0027】
図4は溶接部Bの段差(d)を測定している状態を示す図である。段差(d)は前記高さ測定器6、7を利用して行うことができる。例えば高さ測定器6を溶接部Bの近傍下流側に移動し、該部分の配管Aの中心から外周面までの高さ(d1)を測定し、高さ測定器7を溶接部Bの近傍上流側に移動し、該部分の配管Aの中心から外周面までの高さ(d2)を測定し、d1−d2から段差(d)の値を演算する。
【0028】
例えば前述のように、配管Aの中心から余盛り部Cの表面までの高さ(h1)と、溶接部Bに隣接する上流側の配管Aの中心からその外周面までの高さ(h2)を測定した場合には、先ずh1−h2から余盛り高さt2を演算し、次いで上記測定した段差(d)により、修正余盛り余盛り高さ(t2, )をt2’=t2−(d/2)から求め、この修正余盛り高さ(t2, )を用いて裏波高さt3を演算することにより、正確な裏波高さ(t3)の値が得られる。なお段差(d)の測定のための移動部9,12,10,13等の駆動制御および段差(d)の演算処理等はデータ処理装置50によってなされる。
【0029】
図5はデータ処理装置50のブロック図である。データ処理装置50は一般に使用されているパーソナルコンピュータ装置で構成することができ、CPU(中央演算処理装置)51、入力インターフェイス52、出力インターフェイス53、記憶部54、キーボードなどの入力装置55を備えている。
【0030】
入力インターフェイス52には超音波式厚み測定装置5、高さ測定器6,7、支持体4の回転角を検出するエンコーダ56が接続され、出力インターフェイス53にはディスプレー等の表示装置57、プリンター等の出力装置58、支持体4の回転及び進退の駆動部59,60、移動部8〜13が接続される。
【0031】
図6はデータ処理装置50の動作シーケンスを説明するフローチャートであり、これを参照しながら図1および図2に示す装置で裏波高さを測定する方法を説明する。
先ずステップS1で入力装置55から配管肉厚(T)を入力する。このTの値は前記のように使用する配管のJIS規格を採用することができる。
【0032】
ただし、溶接部Bを形成する両配管Aの端部から奥行き方向にある程度の長さで内面加工(いわゆるシーニング加工)をしている場合は、配管肉厚(T)がJIS規格から外れるので、その場合は前記超音波式厚み測定装置5を利用して正確な配管肉厚(T)を測定する(ステップ1a)。
【0033】
次にステップS2で余盛り高さ(t2)を測定し、さらにステップS3で段差(d)を測定する。次いでステップS4で上記測定した余盛り高さ(t2)と段差(d)から修正余盛り高さ(t2’)をt2’=t2−(d/2)式により演算する。さらにステップS5でt1−(T+t2’)から裏波高さ(t3)を演算し、その演算結果をステップS6で記憶部54に記憶する。
【0034】
次にステップS7で1度ごとに測定される上記裏波高さ(t3)が15度まで累積されたか否かを判断し、もし15度まで完了していないと判断した場合はステップS11に移り、支持体4の駆動部56を駆動して支持体をさらに1度回転し、ステップS2に戻って上記シーケンスを繰り返す。なお測定回数はデータ処理装置50に設けたカウンタ等により検出される。
【0035】
一方、ステップS7で15度まで完了したと判断した場合はステップS8に移り、裏波高さ(t3)の15度の範囲における平均値を演算し、ステップS9でその演算結果を記憶部54に記憶する。次にステップS10で測定が360度完了か否かを判断し、もし360度完了していないと判断した場合はステップS11に移り、完了したと判断した場合はすべてのシーケンスを終了する。なお記憶部54に記憶された測定データは随時表示装置57、出力装置58等に出力することができる。
【0036】
図7は呼び径25AのSUS配管のつき合わせ溶接部における裏波高さの測定例である。この例で測定された裏波高さ(t3)は、0度〜44度が0.5〜1.0、45度〜89度が−0.5〜1.1、90度〜134度が0.2〜0.7、135度〜179度が0.2〜0.9、180度〜224度が0.4〜1.4、225度〜269度が1.2〜1.5、270度〜314度が1.5〜2.2、315度〜359度が0.6〜1.5となった。
例えば、45度〜89度の裏波高さ(t3)が−0.5〜1.1となっており、この溶接部Bは通常不合格と判定される。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る突合せ溶接部の裏波高さ測定方法は、溶接部の全厚さ(t1)を超音波式厚み測定装置により測定し、配管中心から前記溶接部の表面までの高さ(h1)と配管中心から前記溶接部に隣接する配管外周面までの高さ(h2)を高さ測定器により測定し、(h1−h2)から前記溶接部の余盛り高さ(t2)を求め、配管の肉厚をTとしたとき、前記溶接部の裏波高さ(t3)をt3=t1−(T+t2)から求め、その裏波高さ(t3)を配管の周方向に沿ってそれぞれ求めることを特徴とする。
そのため従来の放射線透過法に比べて迅速・正確に且つ効率よく裏波高さを測定することができる。
【0038】
上記測定方法において、突合せ溶接部に隣接する上流側と下流側の配管外周面の段差(d)を高さ測定器により測定し、前記余盛り高さ(t2)から修正余盛り高さ(t2’)をt2’=t2−(d/2)より求め、その修正余盛り高さ(t2’)を用いて裏波高さt3を求めることができる。このように段差により余盛り高さ(t2)を修正すると、より正確な裏波高さ(t3)を得ることができる。
【0039】
さらに上記いずれかの測定方法において、裏波高さ(t3)を配管の周方向45度ごとの平均値として求めることができる。このようにすると溶接部の良否判断がより容易になる。
【0040】
さらに上記いずれかの測定方法において、配管の肉厚を超音波式厚み測定装置により測定することができる。このようにすると配管内面加工をした場合の配管肉厚を正確に知ることができ、且つ溶接部の全厚さ(t1)と配管肉厚の測定を同じ超音波式厚み測定装置で測定することができる。
【0041】
また、本発明に係る裏波高さ測定装置は、配管に着脱自在に装着可能な本体と、配管の周方向に回転自在に本体に支持された支持体と、前記溶接部の全厚さ(t1)を測定する超音波式厚み測定装置と、配管中心から前記溶接部の表面までの高さ(h1)および配管中心から前記溶接部に隣接する配管外周面までの高さ(h2)をそれぞれ測定する高さ測定器と、データ処理装置とを備えている。そして、前記超音波式厚み測定装置、高さ測定器はそれぞれ配管の軸方向および半径方向に移動自在に前記支持体に支持され、前記データ処理装置は前記溶接部Bの全厚さ(t1)、溶接部Bの余盛り高さ(t2)および、配管の肉厚Tから配管全周に沿ってその裏波高さ(t3)をt3=t1−(T+t2)によりそれぞれ演算するように構成されていることを特徴とするので、本装置を使用することにより、上記測定方法を好適に実施することができる。
【0042】
さらに上記測定装置において、支持体が駆動部により一定速度で配管の周方向に移動するように構成できる。このように構成すると溶接部の全周にわたって裏波高さを自動的に測定することが可能になる。
【0043】
さらに上記いずれかの測定装置において、高さ測定器は接触式の高さ測定器とすることができる。このような接触式高さ測定器を使用することにより装置構成が簡単になり、低コストの装置を提供することができる。
【0044】
さらに上記いずれかの測定装置において、超音波式厚み測定装置は配管肉厚測定に兼用することができる。このように構成すると、配管内面加工をした場合の配管肉厚を正確に知ることができ、溶接部の全厚さ(t1)と配管肉厚の測定を同じ超音波式厚み測定装置で測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測定装置の全体図。
【図2】図1の右側面図。
【図3】超音波式厚み測定装置5により溶接部Bの全厚み(t1)を測定する原理を説明する模式的な図。
【図4】溶接部Bの段差(d)を測定している状態を示す図。
【図5】データ処理装置50のブロック図。
【図6】データ処理装置50の動作シーケンスを説明するフローチャート図。
【図7】本発明に係る測定装置を使用して突合せ溶接部の裏波高さを測定した例を示す図。
【符号の説明】
1 測定装置
2 本体
3 装置固定機構
4 支持体
5 超音波式厚み測定装置
6,7 高さ測定器
8〜13 移動部
14〜16 クランプ片
17 クランプ片移動機構
18 昇降ガイド筒
19 昇降ブロック
20 ブロック昇降ねじ
21 手動ハンドル
22 連結リンク
23 揺動アーム
24 昇降枠
25 クランプ片取付レバー
26 固定ボルト
30 探触子
30a リード線
31 送信用楔台
32 送信部
33 受信用楔台
34 受信部
50 データ処理装置
51 CPU
52 入力インターフェイス
53 出力インターフェイス
54 記憶部
55 入力装置
56 エンコーダ
57 表示装置
58 出力装置
59 駆動部
60 駆動部
A 配管
B 溶接部
C 余盛り部
D 裏波部

Claims (8)

  1. 配管の突合せ溶接部の裏波高さを測定する方法において、溶接部Bの全厚さ(t1)を超音波式厚み測定装置5により測定し、
    配管中心から前記溶接部Bの表面までの高さ(h1)と配管中心から前記溶接部Bに隣接する配管外周面までの高さ(h2)を高さ測定器6,7により測定し、(h1−h2)から前記溶接部Bの余盛り高さ(t2)を求め、配管Aの肉厚をTとしたとき、前記溶接部Bの裏波高さ(t3)をt3=t1−(T+t2)から求め、その裏波高さ(t3)を配管Aの周方向に沿ってそれぞれ求めることを特徴とする突合せ溶接部の裏波高さ測定方法。
  2. 請求項1において、前記溶接部Bに隣接する上流側と下流側の配管外周面の段差(d)を高さ測定器6,7により測定し、前記余盛り高さ(t2)から修正余盛り高さ(t2, )をt2’=t2−(d/2)より求め、その修正余盛り高さ(t2, )を用いて裏波高さt3を求めることを特徴とする突合せ溶接部の裏波高さ測定方法。
  3. 請求項1または2において、裏波高さ(t3)を配管Aの周方向45度ごとの平均値として求めることを特徴とする突合せ溶接部の裏波高さ測定方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、配管Aの肉厚(T)を超音波式厚み測定装置5により測定することを特徴とする突合せ溶接部の裏波高さ測定方法。
  5. 配管の突合せ溶接部の裏波高さを測定する装置において、配管Aに着脱自在に装着可能な本体2と、配管Aの周方向に回転自在になるように本体2に設けた支持体4と、前記溶接部Bの全厚さ(t1)を測定する超音波式厚み測定装置5と、配管中心から前記溶接部Bの表面までの高さ(h1)および配管中心から前記溶接部Bに隣接する配管外周面までの高さ(h2)をそれぞれ測定する高さ測定器6,7と、データ処理装置50とを備え、前記超音波式厚み測定装置5、高さ測定器6,7はそれぞれ配管Aの軸方向および半径方向に移動自在に前記支持体4に支持され、前記データ処理装置50は前記溶接部Bの全厚さ(t1)、溶接部Bの余盛り高さ(t2)および、配管Aの肉厚(T)から配管Aの全周に沿ってその裏波高さ(t3)をt3=t1−(T+t2)によりそれぞれ演算するように構成されていることを特徴とする突合せ溶接部の裏波高さ測定装置。
  6. 請求項5において、前記支持体4が駆動部60により一定速度で配管Aの周方向に移動するように構成されていることを特徴とする突合せ溶接部の裏波高さ測定装置。
  7. 請求項5または6において、前記高さ測定器6,7は接触式の高さ測定器であることを特徴とする突合せ溶接部の裏波高さ測定装置。
  8. 請求項5ないし7のいずれかにおいて、前記超音波式厚み測定装置5は配管肉厚測定に兼用されることを特徴とする突合せ溶接部の裏波高さ測定装置。
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