JP2004028526A - 除湿兼加湿システム - Google Patents

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    • F24F3/1417Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant with liquid hygroscopic desiccants

Abstract

【課題】除湿及び加湿を単一のシステムで実現することができ、低コスト、省スペース、省エネルギー化を可能とした除湿兼加湿システムを提供する。
【解決手段】所定の気液接触面積を有する気化式加湿膜から成る第1の水膜と第2の水膜を備え、両水膜間で所定の濃度の吸放湿性溶液が循環されるように構成し、第1の水膜の前段に加熱コイルを配設し、第1の水膜と第2の水膜の間に冷却コイルを配設し、除湿モードの場合には、第1の水膜を加湿部、第2の水膜を除湿部として機能させ、加湿モードの場合には、第1の水膜及び第2の水膜の両方を加湿部として機能させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、除湿及び加湿を単一のシステムで実現することができる除湿兼加湿システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
温度、湿度を一定に保つ空調システムにおいて、除湿が必要な場合には、過冷却除湿+再熱方式が採用され、より低湿度を求められる分野では、ハニカム型を用いた乾式除湿方式が採用されている。また、湿度管理の重要な分野では、現在も湿式除湿方式であるカサバ方式(中外エアシステム(株))が用いられている。また、カサバ方式に用いられる吸収剤としての塩化リチウムは非常に安定性の高い物質であるため、カサバ方式は病院や食品関係の空調などでも採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の空調システムには、以下に述べるような問題点があった。すなわち、過冷却除湿+再熱方式はエネルギー消費量が大きく、ランニングコストが高いという欠点があった。
また、乾式除湿方式(ハニカムローター方式)は、装置及びダクトワークが複雑であり、設置スペースも大きくなるという欠点があった。また、吸着剤の再生は高温(最低でも90℃以上)の空気で行うため、加熱のためのエネルギーが大きいという欠点があった。
【0004】
さらに、湿式除湿方式であるカサバ方式は、再生装置を必要とするため設置スペースが大きくなるだけでなく、構造が複雑で、価格が高いという欠点があった。また、カサバ方式は除湿がメインであり、加湿システムを考慮しておらず、加湿を必要とする冬季においては、再生部分は全く不要部分となっている。さらに、カサバ方式では、冷却と除湿を同時に行っているため、塩化リチウム溶液の中にすべての除湿水分が吸収される。そのため、この水分を放出するための加熱エネルギーの量が大きくなってしまうという欠点があった。また、塩化リチウム溶液の加熱再生機を小型化するためには、加熱エネルギー温度を例えば90℃以上と高くする必要があるため、効率が悪かった。
【0005】
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、除湿及び加湿を単一のシステムで実現することができ、低コスト、省スペース、省エネルギー化を可能とした除湿兼加湿システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、所定の気液接触面積を有する気化式加湿膜から成る第1の水膜と第2の水膜を備え、両水膜間で所定の濃度の吸放湿性溶液が循環されるように構成され、前記第1の水膜の前段に加熱コイルが配設され、前記第1の水膜と第2の水膜の間に冷却コイルが配設され、除湿モードの場合には、前記第1の水膜が加湿部、第2の水膜が除湿部として機能し、加湿モードの場合には、第1の水膜及び第2の水膜の両方が加湿部として機能するように構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、所定の気液接触面積を有する気化式加湿膜から成る第1の水膜と第2の水膜を備え、両水膜間で所定の濃度の吸放湿性溶液が循環されるように構成され、前記第1の水膜の前段に加熱コイルが配設され、前記第1の水膜と第2の水膜の間に冷却コイルが配設され、処理後の空気の室内への供給口には、乾球温度センサー及び露点温度センサーが設けられ、前記乾球温度センサーの検出値に基づいて前記冷却コイルが制御され、前記露点温度センサーの検出値に基づいて前記加熱コイルが制御されるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
このような構成を有する請求項1又は請求項2に記載の発明によれば、除湿モードの場合、第1の水膜が加湿部(再生部)として機能し、第2の水膜が除湿部として機能する。一方、加湿モードの場合には、第1の水膜及び第2の水膜の両方が加湿部として機能するため、冷却コイルに供給する冷却水の温度を高めにでき、また、加熱コイルに供給する温水の温度を低くすることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の除湿兼加湿システムにおいて、前記システム中において、前記吸放湿性溶液の濃度が一定に保たれるように構成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記吸放湿性溶液の濃度を一定に保つ手段が、前記第1の水膜の下部に設けられた水槽内の水位を一定に保持するように、前記水槽内に所定量の補給水を供給するものであることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記吸放湿性溶液の濃度を一定に保つ手段が、前記露点温度センサーの検出値に基づいて、前記第1の水膜の下部に設けられた水槽内に供給する補給水量を制御するものであることを特徴とする。
【0012】
上記のような構成を有する請求項3〜請求項5の発明によれば、システム中で循環される吸放湿性溶液の濃度を一定に保持することができるので、処理空気の室内への供給口における相対湿度を一定に保つことが容易にできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態(以下、実施形態という)を図面を参照して説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)構成
本実施形態の除湿兼加湿システムは、図1に示すように構成されている。すなわち、処理空気の取入口及び供給口を有するチャンバ(図示せず)の内部に、プレフィルタ1、中性能フィルタ2、加熱コイル3、第1の水膜4、冷却コイル5、第2の水膜6、送風機7が順次設けられている。また、供給口には、乾球温度センサーPt及び露点温度センサーDPが設けられ、それぞれの検出結果が第1の制御部8及び第2の制御部9に送られるように構成されている。
【0014】
また、前記第1の水膜4及び第2の水膜6は共に、十分な気液接触面積を有する気化式加湿膜から構成され、両水膜間で吸放湿性溶液である塩化リチウム溶液が循環されるように構成されている。すなわち、第2の水膜6から排出された塩化リチウム溶液は、第1のポンプP1を備えた第1の配管10を介して、第1の水膜4の上部から滴下されるように構成されている。また、第1の水膜4から排出された塩化リチウム溶液は、第2のポンプP2を備えた第2の配管11を介して、第2の水膜6の上部から滴下されるように構成されている。
【0015】
さらに、第1の水膜4の下部に備えられた第1の水槽12と第2の水膜6の下部に備えられた第2の水槽13は、連通管14によって連結されている。また、前記第1の水槽12には補給水供給ライン15が接続され、ボールタップ16により、第1の水槽12内の水位を一定に維持することができるように構成されている。その結果、本システム内を循環する塩化リチウム溶液の濃度は、ほぼ一定に維持することが可能となる。
【0016】
さらに、前記加熱コイル3には、第1のバルブ17を備えた温水供給ライン18が接続され、前記冷却コイル5には、第2のバルブ19を備えた冷水供給ライン20が接続されている。
そして、前記乾球温度センサーPtの検出結果に基づいて制御信号を送出する第1の制御部8によって、前記第2のバルブ19が制御され、前記露点温度センサーDPの検出結果に基づいて制御信号を送出する第2の制御部9によって、前記第1のバルブ17が制御されるように構成されている。
【0017】
なお、前記第1及び第2の水膜4、6としては、加湿飽和効率が100%に近いものを使用することが望ましい。また、第1及び第2の水膜4、6に供給される塩化リチウム溶液の初期濃度は、本システムを適用した空気調和装置の出口における設定湿度に対応させて適宜設定されるが、通常、16〜20%に設定することが望ましい。
【0018】
(1−2)作用・効果
上記のような構成を有する本実施形態の除湿兼加湿システムの作用を、夏季の冷却・除湿モードの場合、冬季の加湿モードの場合及び中間期の冷却・除湿モードの場合とに分けてそれぞれ説明する。
なお、以下に述べる実施例においては、本システムを適用した空気調和装置に導入される処理空気は、外気と室内からの戻り空気(1:1)の混合空気とする。また、室内設定温度を23℃、45%に想定し、空気調和装置の出口の空気制御は年間一定、16℃、70%(このとき、DP=11℃)に制御することとする。このときの第1の制御部8の設定乾球温度は16℃、第2の制御部9の設定露点温度は11℃である。
【0019】
さらに、第1のポンプP1及び第2のポンプP2は常時運転し、加熱コイル3に供給される温水温度は、例えば、冬季のターボ冷凍機運転における冷却水温度34℃、冷却コイル5に供給される冷水温度は9.5℃とする。また、塩化リチウム溶液の濃度が20%となるように、第1の水槽12の水位を設定するものとする。
【0020】
(A)夏季
まず、夏季の冷房、除湿モードについて、図2を参照して説明する。例えば、外気が34℃、相対湿度が60%(図2中のa点)の夏季の減湿モードにおいては、本システムを適用した空気調和装置に取り入れられる処理空気は、外気(図2中のa点)と室内からの戻り空気(図2中のb点)の1:1の混合空気なので、図2のc点(28.5℃、58%RH)となる。この処理空気が、プレフィルタ1、中性能フィルタ2を介して、チャンバ内に取り入れられる。
【0021】
この場合、塩化リチウム溶液の平衡蒸気線図を示した図3から明らかなように、水膜4を介して20%の塩化リチウム溶液に接触した出口空気の相対湿度は70%なので、第1の水膜4において処理空気は加湿され、27℃、70%(図2中のd点)となる。なお、第1の水膜4における加湿操作によって、第1の水槽12内の塩化リチウム溶液の濃度は濃くなる。
【0022】
続いて、乾球温度センサーPtに基づく第1の制御部8によって、第2のバルブ19が開かれ、冷却コイル5に9.5℃の冷水が供給され、これにより処理空気が14.5℃まで冷却されると共に除湿されて(絶対湿度が、0.016→0.010kg/kgまで下がる)、RH98%となる(図2中のe点)。
この処理空気は、続いて第2の水膜6に送られるが、図3に示したように、20%の塩化リチウム溶液に接触する出口空気の相対湿度は70%なので、この場合、第2の水膜6において処理空気は除湿され、16℃、70%(図2中のf点)となる。
【0023】
なお、外気(図2中のa点)の状態は時々刻々変化し、それに伴って図2中のc点、d点、e点も変化するが、本システムを適用した空気調和装置の出口状態(図2中のf点)は、第1の制御部8及び第2の制御部9の設定値である乾球温度16℃及び露点温度11℃となるように、第1のバルブ17及び第2のバルブ19が制御されることによって、図2中のf点に維持される。
なお、第2の水膜6において、処理空気中の水分を吸湿して濃度が薄くなった塩化リチウム溶液は、第1の配管10を介して第1の水膜4の上部から滴下され、第1の水膜4における加湿工程を経ることにより、水分を放出して再生される。
【0024】
このように本システムを適用した空気調和装置においては、夏季の除湿モードの場合、第1の水膜4が加湿部(再生部)として機能し、第2の水膜6が除湿部として機能する。また、冷却コイル5に供給する冷却水は9.5℃程度で良く、従来の冷却水(7℃)に比べて冷水温度を高くすることができる。
【0025】
ここで、本実施形態の夏季(冷房、除湿時)における作用・効果を、図4に示すような構成を有する従来から用いられている過冷却除湿+再熱方式の空調機(以下、従来型空調機という)と比較して説明する。
すなわち、従来型空調機は、処理空気の取入口及び供給口を有するチャンバ(図示せず)の内部に、プレフィルタ31、中性能フィルタ32、冷却コイル33、加熱コイル34、蒸気式加湿器35、送風機36が順次設けられている。また、供給口の室内側近傍には、乾球温度センサーPt及び露点温度センサーDPが設けられ、それぞれの検出結果が第1の制御部37及び第2の制御部38に送られるように構成されている。
【0026】
さらに、前記冷却コイル33には、第1のバルブ39を備えた冷水供給ライン40が接続され、前記加熱コイル34には、第2のバルブ41を備えた温水供給ライン42が接続されている。また、前記蒸気式加湿器35には、第3のバルブ43を備えた蒸気供給ライン44が接続されている。
【0027】
そして、前記乾球温度センサーPtの検出結果に基づいて制御信号を送出する第1の制御部37によって、前記第1のバルブ39及び第2のバルブ41が制御され、前記露点温度センサーDPの検出結果に基づいて制御信号を送出する第2の制御部38によって、前記第1のバルブ39及び第3のバルブ43が制御されるように構成されている。
【0028】
このような構成を有する従来型空調機に、外気が34℃、相対湿度が60%の外気(図5のa点)と室内からの戻り空気(図5中のb点)の1:1の混合空気が取り入れられると、露点温度センサーDPの検出結果に基づいて制御信号を送出する第2の制御部38によって、第1のバルブ39が開かれ、冷却コイル33に7℃の冷水が供給され、これにより処理空気が11℃まで冷却されると共に除湿されて(絶対湿度が、0.014→0.008kg/kgまで下がる)、RH98%となる(図5中のd点)。続いて、第1の制御部37によって、第2のバルブ41が開かれ、加熱コイル34に34℃の温水が供給され、これにより処理空気は16℃、70%(図5中のe点)となる。
このように、従来型空調機においては、冷却コイル33に供給される冷水としては、本実施形態の場合より低温の冷水が必要であった。
【0029】
(B)冬季
続いて、冬季の暖房、加湿モードについて、図6を参照して説明する。例えば、外気が0℃、相対湿度が30%(図6中のa点)の冬季の加湿モードにおいては、本システムを適用した空気調和装置に取り入れられる処理空気は、外気(図6中のa点)と室内からの戻り空気(図6中のb点)の1:1の混合空気なので、図6のc点(11.5℃、50%RH)となる。この処理空気が、プレフィルタ1、中性能フィルタ2を介して、チャンバ内に取り入れられる。
【0030】
この場合、露点温度センサーDPに基づく第2の制御部9によって、本システムを適用した空気調和装置の出口部の露点温度が11℃となるように第1のバルブ17が開かれ、加熱コイル3に温水(34℃)が供給される。これにより処理空気は加熱され、24℃、25%となる(図6中のd点)。
【0031】
ここで、第2の制御部9による第1のバルブ17の開度の制御について、図8を参照して説明する。すなわち、第2の制御部9は、前記露点温度センサーDPの検出値に基づいて、設定値との差による所定の制御信号を送出するが、図8に示したように、露点温度センサーDPの設定温度(ここでは、11℃)より露点温度センサーDPの検出値の方が低い場合だけでなく、高い場合も、第1のバルブ17は開かれ、加熱コイル3に温水(34℃)が供給される。なお、第1のバルブ17の開度は、露点温度センサーDPの設定温度と実際の検出温度との差が大きいほど大きく開かれるように構成されている。
【0032】
上述したように、夏季においては、第1の水膜4が加湿部、第2の水膜6が除湿部となり、塩化リチウム溶液の濃度は一定に保たれるが、冬季においては、第1の水膜4及び第2の水膜6が共に加湿部となる。従って、処理空気は第1の水膜4によって加湿されて、約18℃、52%(図6中のe点)となり、第2の水膜6によってさらに加湿されて、16℃、70%(図6中のf点)となる。
【0033】
なお、外気(図6中のa点)の状態は時々刻々変化し、それに伴って図6中のc点、d点、e点も変化するが、本システムを適用した空気調和装置の出口状態(図6中のf点)は、第1の制御部8及び第2の制御部9の設定値である乾球温度16℃及び露点温度11℃となるように、第1のバルブ17及び第2のバルブ19が制御されることによって、図6中のf点に維持される。
【0034】
なお、上述したような第1の水膜4及び第2の水膜6における加湿操作によって、第1の水槽12及び第2の水槽13内の塩化リチウム溶液の水位は低くなるが、ボールタップ16により、補給水供給ライン15から適宜補給水が供給され、第1の水槽12及び第2の水槽13内の塩化リチウム溶液の濃度(20%)及び水位は一定に維持される。
【0035】
このように本システムを適用した空気調和装置においては、冬季の加湿モードの場合、第1の水膜4及び第2の水膜6が共に加湿部として機能する。また、加熱コイル3に供給する温水は約34℃程度の低温水で良く、冬季のターボ冷凍機運転における冷却水を用いることができるので、高効率の加湿システムを得ることができる。
【0036】
ここで、本実施形態の冬季(暖房、加湿時)における作用・効果を、図4に示すような構成を有する従来型空調機と比較して説明する。
すなわち、従来型空調機に、外気が0℃、相対湿度が30%の外気(図7中のa点)と室内からの戻り空気(図7中のb点)の1:1の混合空気が取り入れられると、乾球温度センサーPtに基づく第1の制御部37によって、第2のバルブ41が開かれ、加熱コイル34に温水(34℃)が供給される。これにより処理空気は加熱され、15℃、40%となる(図7中のd点)。
【0037】
続いて、露点温度センサーDPの検出結果に基づいて制御信号を送出する第2の制御部38によって第3のバルブ43が開かれ、蒸気式加湿器35に110℃程度の蒸気が供給される。これにより処理空気は加湿され、16℃、70%となる(図7中のe点)。
【0038】
しかしながら、従来型空調機の場合、蒸気式加湿器35に供給する加湿蒸気を得るために、ガスや灯油等の多大なエネルギーが必要となり、また、蒸気式加湿器35の下流側に、蒸気吸収距離として1500〜2000mmのスペースが必要となるため、装置が大型化していたが、本実施形態の除湿兼加湿システムでは、このような問題は生じない。
【0039】
(C)中間期
続いて、中間期の冷房、除湿モードについて、図9を参照して説明する。例えば、外気が17℃、相対湿度が90%(図9中のa点)の中間期の減湿モードにおいては、本システムを適用した空気調和装置に取り入れられる処理空気は、外気(図9中のa点)と室内からの戻り空気(図9中のb点)の1:1の混合空気なので、図9のc点(20℃、65%RH)となる。この処理空気が、プレフィルタ1、中性能フィルタ2を介して、チャンバ内に取り入れられる。
【0040】
この場合、露点温度センサーDPに基づく第2の制御部9によって、第1のバルブ17が開かれ、加熱コイル3に温水(34℃)が供給される。これにより処理空気が加熱され、23℃、55%となる(図9中のd点)。
また、図3に示したように、20%の塩化リチウム溶液に接触する出口空気の相対湿度は70%なので、第1の水膜4において処理空気は加湿され、21℃、70%(図9中のe点)となる。なお、第1の水膜4における加湿操作によって、塩化リチウム溶液は水分を放出して再生される。
【0041】
続いて、乾球温度センサーPtに基づく第1の制御部8によって、第2のバルブ19が開かれ、冷却コイル5に9.5℃の冷水が供給され、これにより処理空気が13.5℃まで冷却されると共に除湿されて(絶対湿度が、0.011→0.0095kg/kgまで下がる)、RH98%となる(図9中のf点)。
【0042】
この処理空気は、続いて第2の水膜6に送られるが、図3に示したように、20%の塩化リチウム溶液に接触する出口空気の相対湿度は70%なので、この場合、第2の水膜6において処理空気は除湿され、16℃、70%(図9中のg点)となる。
なお、第2の水膜6において、処理空気中の水分を吸湿して濃度が薄くなった塩化リチウム溶液は、第1の配管10を介して第1の水膜4の上部から滴下され、第1の水膜4における加湿工程を経ることにより、水分を放出して再生される。
【0043】
このように本システムを適用した空気調和装置においては、中間期の除湿モードの場合、第1の水膜4が加湿部(再生部)として機能し、第2の水膜6が除湿部として機能する。また、冷却コイル5に供給する冷却水は約9.5℃程度で良く、従来の冷却水(7℃)に比べて冷水温度を高くすることができる。
【0044】
(2)他の実施形態
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような各種態様も可能であり、具体的な各部材の形状、あるいは取付位置及び方法は適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では、第1の水槽への補給水供給の制御は、第1の水槽12に設けられたボールタップ16によって行っているが、この補給水供給ライン15にバルブ(図示せず)を設け、上記第2の制御部9からの信号によってこのバルブの開度を調節して、塩化リチウム溶液の濃度を一定に保つことができるように構成しても良い。
【0045】
また、気化式加湿膜は、親水性あるいは吸水性を持ち、吸放湿性溶液がその表面を濡らすことができる材料であれば良い。また、上記の実施形態においては、吸放湿性溶液として塩化リチウム溶液を用いたが、臭化リチウム溶液等の液体吸収剤を用いても良い。
【0046】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、除湿及び加湿を単一のシステムで実現することができ、低コスト、省スペース、省エネルギー化を可能とした除湿兼加湿システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除湿兼加湿システムの第1実施形態の構成を示す模式図
【図2】本発明に係る除湿兼加湿システムの夏季における作用を示す空気線図
【図3】塩化リチウム溶液の平衡蒸気線図
【図4】従来から用いられている蒸気加湿方式の空調機の構成を示す模式図
【図5】従来から用いられている蒸気加湿方式の空調機の夏季における作用を示す空気線図
【図6】本発明に係る除湿兼加湿システムの冬季における作用を示す空気線図
【図7】従来から用いられている蒸気加湿方式の空調機の冬季における作用を示す空気線図
【図8】第2の制御部による第1のバルブの開度の制御を示す図
【図9】本発明に係る除湿兼加湿システムの中間期における作用を示す空気線図
【符号の説明】
1…プレフィルタ
2…中性能フィルタ
3…加熱コイル
4…第1の水膜
5…冷却コイル
6…第2の水膜
7…送風機
8…第1の制御部
9…第2の制御部
10…第1の配管
11…第2の配管
12…第1の水槽
13…第2の水槽
14…連通管
15…補給水供給ライン
16…ボールタップ
17…第1のバルブ
18…温水供給ライン
19…第2のバルブ
20…冷水供給ライン

Claims (6)

  1. 所定の気液接触面積を有する気化式加湿膜から成る第1の水膜と第2の水膜を備え、両水膜間で所定の濃度の吸放湿性溶液が循環されるように構成され、
    前記第1の水膜の前段に加熱コイルが配設され、前記第1の水膜と第2の水膜の間に冷却コイルが配設され、
    除湿モードの場合には、前記第1の水膜が加湿部、第2の水膜が除湿部として機能し、加湿モードの場合には、第1の水膜及び第2の水膜の両方が加湿部として機能するように構成されていることを特徴とする除湿兼加湿システム。
  2. 所定の気液接触面積を有する気化式加湿膜から成る第1の水膜と第2の水膜を備え、両水膜間で所定の濃度の吸放湿性溶液が循環されるように構成され、
    前記第1の水膜の前段に加熱コイルが配設され、前記第1の水膜と第2の水膜の間に冷却コイルが配設され、
    処理後の空気の室内への供給口には、乾球温度センサー及び露点温度センサーが設けられ、前記乾球温度センサーの検出値に基づいて、前記冷却コイルが制御され、前記露点温度センサーの検出値に基づいて、前記加熱コイルが制御されるように構成されていることを特徴とする除湿兼加湿システム。
  3. 前記システム中において、前記吸放湿性溶液の濃度が一定に保たれるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の除湿兼加湿システム。
  4. 前記吸放湿性溶液の濃度を一定に保つ手段が、前記第1の水膜の下部に設けられた水槽内の水位を一定に保持するように、前記水槽内に所定量の補給水を供給するものであることを特徴とする請求項3に記載の除湿兼加湿システム。
  5. 前記吸放湿性溶液の濃度を一定に保つ手段が、前記露点温度センサーの検出値に基づいて、前記第1の水膜の下部に設けられた水槽内に供給する補給水量を制御するものであることを特徴とする請求項3に記載の除湿兼加湿システム。
  6. 前記吸放湿性溶液が塩化リチウム溶液であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の除湿兼加湿システム。
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