JP2004028503A - 車両輸送用冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動コンプレッサ内への液冷媒寝込みの発生を防止する。
【解決手段】冷凍装置の電動コンプレッサの運転停止時に、コンプレッサ冷媒温度センサの検出温度Trが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、この検出温度Trに基づいて加熱制御装置が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置に出力する。インバータ駆動装置が、加熱制御装置からの加熱制御信号により、電動コンプレッサ内のモータに、規定の電力量だけ欠相通電する。
【選択図】 図3
【解決手段】冷凍装置の電動コンプレッサの運転停止時に、コンプレッサ冷媒温度センサの検出温度Trが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、この検出温度Trに基づいて加熱制御装置が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置に出力する。インバータ駆動装置が、加熱制御装置からの加熱制御信号により、電動コンプレッサ内のモータに、規定の電力量だけ欠相通電する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両で使用される車両輸送用冷凍装置(以下、冷凍装置と称する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、冷凍装置は、例えば冷凍食品や生鮮食品等を運搬する車両に用いられ、これらの食品等を格納する冷凍庫の内部を、コンプレッサによって圧縮された冷媒を用いて冷凍するものである。
図4に、従来の冷凍装置のコンデンシングユニット及びエバポレータユニットの主要コンポーネント配置と冷媒配管系統、及びそれらを駆動する電気機器の配置と電気配線系統の一例を示す。
このような冷凍装置は、図4に示すように、冷凍庫外に設置されるコンデンシングユニット1と、冷凍庫内に設置されるエバポレータユニット2とによって構成され、これらコンデンシングユニット1とエバポレータユニット2とは冷媒配管20,30,40で接続されている。
そして、コンデンシングユニット1内に配置されたモータを内蔵する電動コンプレッサ3は、車両用エンジン51によって発電される冷凍装置用発電機52と商用電源53の接続コンセント53aとは、電圧変換制御装置55及びインバータ駆動装置56を介してそれぞれ電気的に接続され、かつ、冷凍装置用バッテリパック54とは、インバータ駆動装置56を介して電気的に接続されている。
【0003】
冷凍装置の冷凍運転においては、コンデンシングユニット1の電動コンプレッサ3が駆動されると、電動コンプレッサ3の出口とコンデンサ4とを接続する冷媒配管16に設けられたコンデンサ入口電磁弁10が開、電動コンプレッサ3の出口とコンデンサ入口電磁弁10との間の接続点からエバポレータユニット2の(コンデンサ4をバイパスした)ドレパンヒータ13に接続される冷媒配管40に設けられたデフロスト電磁弁11が閉となる。
これにより、電動コンプレッサ3にて圧縮された冷媒が、冷媒配管16からファン14が付設されたコンデンサ4に送られ、ここで外気等により冷却されて凝縮液化する。
この液冷媒は、レシーバ5、ドライヤ6を経て冷媒配管20から膨脹弁12に圧送され、ここで断熱膨脹した後、ファン15が付設されたエバポレータ7に入り、さらに、これを流過する過程で冷凍庫内空気と熱交換してガス化した後、アキュムレータ8から、冷媒配管30を経て吸入圧力調整弁9で圧力調整されて電動コンプレッサ3に戻る。
【0004】
冷凍装置のデフロスト及び加熱運転においては、コンデンシングユニット1の電動コンプレッサ3が駆動されると、コンデンサ入口電磁弁10が閉、デフロスト電磁弁11が開となる。
これにより、電動コンプレッサ3にて圧縮された冷媒が、冷媒配管40からエバポレータユニット2のドレンパンヒータ13に入り、さらに冷媒配管17を経てエバポレータ7に圧送される。
この冷媒は、ドレンパンヒータ13及びエバポレータ7を流過する過程で冷凍庫内空気と熱交換して液化した後、アキュムレータ8で気液分離されてガス冷媒となって、冷媒配管30から吸入圧力調整弁9を経て電動コンプレッサ3に戻る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、電動コンプレッサ3、コンデンサ4及びエバポレータ7を冷媒配管で接続し閉回路を形成した冷凍装置においては、電動コンプレッサ3の運転停止時に、冷凍装置の中の最も低温部分に冷媒が集まる液冷媒寝込み現象が発生する傾向がある。
例えば、外気温度が低い冬期に上記の冷凍装置のデフロスト及び加熱運転を停止したときには、エバポレータ7側の方が温度が高いため、エバポレータ7側から低温の電動コンプレッサ3に冷媒が移動して凝縮し、電動コンプレッサ3内への液冷媒寝込みが発生してしまう。
この状態のまま、電動コンプレッサ3を起動すると、液冷媒の圧縮による電動コンプレッサ3の破損、過電流による破損、保護装置による停止等の不具合が生じてしまう。
一般に、このようなコンプレッサへの液冷媒寝込み防止対策として、定置式の冷凍装置では、停止中に電熱線ヒータによりコンプレッサを加熱する等の保護策がとられているが、車両輸送用冷凍装置では、上記のような保護策はとられておらず、このような問題を解決することができる車両輸送用冷凍装置が熱望されていた。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、電動コンプレッサ内への液冷媒寝込みの発生を防止することができる車両輸送用冷凍装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、車両に搭載されたエンジンで発電する冷凍装置用発電機、冷凍装置用バッテリパック及び外部電力のうちの少なくとも1つを電源として駆動される電動コンプレッサが搭載された車両用冷凍装置において、前記冷凍装置用発電機、前記冷凍装置用バッテリパック、前記外部電力及び別に搭載された加熱用バッテリのうちの少なくとも1つから供給される電力で、前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する液冷媒寝込み対策手段を有することを特徴とするものである。
このような本発明では、車両で使用される冷凍装置における電動コンプレッサの運転停止時であっても、液冷媒寝込み対策手段が、冷凍装置用発電機、外部電力電源、冷凍装置用バッテリパック及び加熱用バッテリのうちの少なくとも1つから供給される電力を用いて電動コンプレッサ内のモータを効率良く短時間に加熱する。これにより、この電動コンプレッサの温度を液冷媒寝込みが発生してしまう温度よりも高い状態に維持することができて、電動コンプレッサ内への液冷媒の寝込みを防止することができる。
【0008】
ここで、上記のような液冷媒寝込み対策手段における電動コンプレッサ内のモータの加熱制御は、例えば、以下のようにして行われる。
・前記電動コンプレッサに付設されたコンプレッサ冷媒温度センサの検出温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する。
【0009】
・前記電動コンプレッサ内のモータの巻線抵抗値を検出し、この巻線抵抗値に基づく換算温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する。
【0010】
・外気温度を検出し、この外気温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する。
【0011】
・液冷媒の前記電動コンプレッサ内への溜まり込み量を検出し、この液冷媒の溜まり込み量が、予め設定された溜まり込み量以上である場合、規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明するが、上述の先行技術と同一または同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
図1に本発明の実施形態による電気機器の配置と電気配線系統を示し、図2にインバータ制御装置の部分詳細説明図を示す。
本実施形態において、冷凍装置の(モータを一体に内蔵した)電動コンプレッサ103は、車両用エンジン51によって発電される冷凍装置用発電機52、商用電源53(外部電力)及び冷凍装置用バッテリパック54のうちの少なくとも1つを電源として、インバータ駆動装置156を介して駆動されるようになっている。
【0013】
詳述すると、電動コンプレッサ103は、冷凍装置用発電機52と商用電源53の接続コンセント53aとは、(AC/DC変換機能及び出力電圧調整機能等を備えた)電圧変換制御装置55及び(DC/AC変換機能、周波数変更機能及び出力のON/OFF機能等を備えた)インバータ駆動装置156を介してそれぞれ電気的に接続され、かつ、冷凍装置用バッテリパック54とは、インバータ駆動装置156を介して電気的に接続されている。
加えて、本実施形態においては、電動コンプレッサ103に対して、別に車両に搭載された加熱用バッテリ158が、インバータ駆動装置156を介して電気的に接続されている。
【0014】
また、冷凍装置用発電機52、商用電源53、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158のうちの少なくとも1つから供給される電力によって、電動コンプレッサ103に一体内蔵されたモータを加熱制御するための加熱制御装置160が設けられている。
この加熱制御装置160は、入力信号として、冷凍装置における電動コンプレッサ103に付設された既存のコンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trを受け、予め設定された液冷媒寝込み設定温度Tsとの比較を行うことによって、加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力する機能を有している。
【0015】
インバータ駆動装置156は、加熱制御装置160から与えられた加熱制御信号により、図2に示すような電動コンプレッサ103駆動用の3相交流インバータ157において、スイッチング素子をIとIV、IIとIIIの組で交互にオンさせることで単相交流として電動コンプレッサ103に欠相通電する。
【0016】
電動コンプレッサ103内のモータの加熱制御は、図3に示すように、入力信号としての冷凍装置に既存のコンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Tr、電動コンプレッサ103内のモータの巻線抵抗値からの換算温度Tcr、外気温度Ta、あるいは液冷媒の溜まり込み量Tw等と、これらに対応して予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1、Ts3、あるいは溜まり込み量Ts4との比較に基づいて電動コンプレッサ103内のモータの加熱を行い、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になった状態で加熱を停止するように作動する。
【0017】
例えば、図3の▲1▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、この検出温度Trに基づいて加熱制御装置160が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力する。
そして、インバータ駆動装置156は、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、電動コンプレッサ103駆動用の3相交流インバータ157のスイッチング素子をIとIV、IIとIIIの組で交互にオンさせることで、冷凍装置用発電機52、商用電源53、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158のうちの少なくとも1つから供給される電力を単相交流として、電動コンプレッサ103内のモータに、規定の電力量だけ欠相通電する。
【0018】
これにより、電動コンプレッサ103は回転磁界が得られず停止状態となり、供給された電力は全て鉄損及び銅損となって発熱して電動コンプレッサ103内のモータが加熱される。
そして、規定の電力量で加熱された電動コンプレッサ103内のモータによって、電動コンプレッサ103の温度が上昇し、この電動コンプレッサ103に付設されたコンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが、規定温度Ts2以上になった状態で加熱が停止する。
【0019】
また、例えば、図3の▲2▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、図示を省略した巻線抵抗センサにより電動コンプレッサ103内のモータの巻線抵抗値を検出し、この巻線抵抗値に基づく換算温度Tcrが、予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts3以下である場合、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、インバータ駆動装置156が電動コンプレッサ103内のモータに欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱して、電動コンプレッサ103の温度を上昇させた後、加熱を停止する。
なお、このとき、換算温度Tcrに基づいて加熱制御装置160が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力することで、電動コンプレッサ103内のモータに、規定の電力量だけ、あるいは、規定の時間だけ欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱するようにしてもよい。
【0020】
また、例えば、図3の▲3▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、この検出温度Trに基づいて加熱制御装置160が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力する。
そして、インバータ駆動装置156は、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、電動コンプレッサ103内のモータに、規定の時間だけ欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱して、電動コンプレッサ103の温度を上昇させた後、加熱が停止する。
【0021】
また、例えば、図3の▲4▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、インバータ駆動装置156が電動コンプレッサ103内のモータに欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱して、電動コンプレッサ103の温度を上昇させた後、加熱が停止する。
【0022】
また、例えば、図3の▲5▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、外気温度Taを検出し、この外気温度Taが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、あるいは、電動コンプレッサ103への液冷媒の溜まり込み量Twを検出して、この溜まり込み量Twが予め設定された液冷媒の溜まり込み量Tw以上である場合、これら外気温度Taあるいは溜まり込み量Twに基づいて加熱制御装置160が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力する。
そして、インバータ駆動装置156は、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、電動コンプレッサ103内のモータに、規定の電力量だけ、あるいは、規定の時間だけ欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱して、電動コンプレッサ103の温度を上昇させた後、加熱が停止する。
なお、このとき、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、インバータ駆動装置156が電動コンプレッサ103内のモータに欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱するようにしてもよい。
【0023】
以上のような本実施形態では、電動コンプレッサ103の運転停止時であっても、冷凍装置用発電機52、商用電源53、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158のうちの少なくとも1つから供給される電力を用いて電動コンプレッサ103内のモータを効率良く短時間に加熱して、この電動コンプレッサ10の温度を上昇させることができる。これにより、電動コンプレッサ103の温度を液冷媒寝込みが発生してしまう温度よりも高い状態に維持して、電動コンプレッサ103内への液冷媒の寝込みを防止でき、液冷媒の圧縮による電動コンプレッサ103の破損、過電流による破損、保護装置による停止等の不具合を生じさせることがない。
【0024】
ここで、インバータ駆動装置156に供給される電力の電源の選択は、車両の停車時であって、商用電源53(外部電力)の供給がある場合、この商用電源53を優先使用し、以下、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158の少なくとも一方を選択的に使用する。
また、車両の走行時であって、冷凍装置用発電機52が発電している場合、この冷凍装置用発電機52を優先使用し、以下、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158のうちの少なくとも一方を選択的に使用する。
さらには、これらの電源(冷凍装置用発電機52、商用電源53、冷凍装置用バッテリパック54、加熱用バッテリ158)に加え、車両に搭載された車両用バッテリを電源として使用するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、車両に搭載された冷凍装置の電動コンプレッサが運転を停止しているときであっても、冷凍装置用発電機、商用電源、冷凍装置用バッテリパック及び加熱用バッテリのうちの少なくとも1つから供給される電力を用いて電動コンプレッサ内のモータを効率良く短時間に加熱して、この電動コンプレッサの温度を上昇させることができる。
そのため、電動コンプレッサの温度を液冷媒寝込みが発生してしまう温度よりも高い状態に維持して、電動コンプレッサ内への液冷媒の寝込みを防止でき、液冷媒の圧縮による電動コンプレッサの破損、過電流による破損、保護装置による停止等の不具合を生じさせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による電気機器の配置と電気配線系統とを示す説明図である。
【図2】図1におけるインバータ駆動装置の部分詳細説明図である。
【図3】本発明の実施形態による加熱制御のフローチャートを示す説明図である。
【図4】従来の冷凍装置のコンデンシングユニット及びエバポレータユニットの主要コンポーネント配置と冷媒配管系統、及びそれらを駆動する電気機器の配置と電気配線系統の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
51 車両用エンジン
52 冷凍装置用発電機
53 商用電源
54 冷凍装置用バッテリパック
103 電動コンプレッサ
156 インバータ駆動装置
157 3相交流インバータ
158 加熱用バッテリ
160 加熱制御装置
161 コンプレッサ冷媒温度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両で使用される車両輸送用冷凍装置(以下、冷凍装置と称する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、冷凍装置は、例えば冷凍食品や生鮮食品等を運搬する車両に用いられ、これらの食品等を格納する冷凍庫の内部を、コンプレッサによって圧縮された冷媒を用いて冷凍するものである。
図4に、従来の冷凍装置のコンデンシングユニット及びエバポレータユニットの主要コンポーネント配置と冷媒配管系統、及びそれらを駆動する電気機器の配置と電気配線系統の一例を示す。
このような冷凍装置は、図4に示すように、冷凍庫外に設置されるコンデンシングユニット1と、冷凍庫内に設置されるエバポレータユニット2とによって構成され、これらコンデンシングユニット1とエバポレータユニット2とは冷媒配管20,30,40で接続されている。
そして、コンデンシングユニット1内に配置されたモータを内蔵する電動コンプレッサ3は、車両用エンジン51によって発電される冷凍装置用発電機52と商用電源53の接続コンセント53aとは、電圧変換制御装置55及びインバータ駆動装置56を介してそれぞれ電気的に接続され、かつ、冷凍装置用バッテリパック54とは、インバータ駆動装置56を介して電気的に接続されている。
【0003】
冷凍装置の冷凍運転においては、コンデンシングユニット1の電動コンプレッサ3が駆動されると、電動コンプレッサ3の出口とコンデンサ4とを接続する冷媒配管16に設けられたコンデンサ入口電磁弁10が開、電動コンプレッサ3の出口とコンデンサ入口電磁弁10との間の接続点からエバポレータユニット2の(コンデンサ4をバイパスした)ドレパンヒータ13に接続される冷媒配管40に設けられたデフロスト電磁弁11が閉となる。
これにより、電動コンプレッサ3にて圧縮された冷媒が、冷媒配管16からファン14が付設されたコンデンサ4に送られ、ここで外気等により冷却されて凝縮液化する。
この液冷媒は、レシーバ5、ドライヤ6を経て冷媒配管20から膨脹弁12に圧送され、ここで断熱膨脹した後、ファン15が付設されたエバポレータ7に入り、さらに、これを流過する過程で冷凍庫内空気と熱交換してガス化した後、アキュムレータ8から、冷媒配管30を経て吸入圧力調整弁9で圧力調整されて電動コンプレッサ3に戻る。
【0004】
冷凍装置のデフロスト及び加熱運転においては、コンデンシングユニット1の電動コンプレッサ3が駆動されると、コンデンサ入口電磁弁10が閉、デフロスト電磁弁11が開となる。
これにより、電動コンプレッサ3にて圧縮された冷媒が、冷媒配管40からエバポレータユニット2のドレンパンヒータ13に入り、さらに冷媒配管17を経てエバポレータ7に圧送される。
この冷媒は、ドレンパンヒータ13及びエバポレータ7を流過する過程で冷凍庫内空気と熱交換して液化した後、アキュムレータ8で気液分離されてガス冷媒となって、冷媒配管30から吸入圧力調整弁9を経て電動コンプレッサ3に戻る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、電動コンプレッサ3、コンデンサ4及びエバポレータ7を冷媒配管で接続し閉回路を形成した冷凍装置においては、電動コンプレッサ3の運転停止時に、冷凍装置の中の最も低温部分に冷媒が集まる液冷媒寝込み現象が発生する傾向がある。
例えば、外気温度が低い冬期に上記の冷凍装置のデフロスト及び加熱運転を停止したときには、エバポレータ7側の方が温度が高いため、エバポレータ7側から低温の電動コンプレッサ3に冷媒が移動して凝縮し、電動コンプレッサ3内への液冷媒寝込みが発生してしまう。
この状態のまま、電動コンプレッサ3を起動すると、液冷媒の圧縮による電動コンプレッサ3の破損、過電流による破損、保護装置による停止等の不具合が生じてしまう。
一般に、このようなコンプレッサへの液冷媒寝込み防止対策として、定置式の冷凍装置では、停止中に電熱線ヒータによりコンプレッサを加熱する等の保護策がとられているが、車両輸送用冷凍装置では、上記のような保護策はとられておらず、このような問題を解決することができる車両輸送用冷凍装置が熱望されていた。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、電動コンプレッサ内への液冷媒寝込みの発生を防止することができる車両輸送用冷凍装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、車両に搭載されたエンジンで発電する冷凍装置用発電機、冷凍装置用バッテリパック及び外部電力のうちの少なくとも1つを電源として駆動される電動コンプレッサが搭載された車両用冷凍装置において、前記冷凍装置用発電機、前記冷凍装置用バッテリパック、前記外部電力及び別に搭載された加熱用バッテリのうちの少なくとも1つから供給される電力で、前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する液冷媒寝込み対策手段を有することを特徴とするものである。
このような本発明では、車両で使用される冷凍装置における電動コンプレッサの運転停止時であっても、液冷媒寝込み対策手段が、冷凍装置用発電機、外部電力電源、冷凍装置用バッテリパック及び加熱用バッテリのうちの少なくとも1つから供給される電力を用いて電動コンプレッサ内のモータを効率良く短時間に加熱する。これにより、この電動コンプレッサの温度を液冷媒寝込みが発生してしまう温度よりも高い状態に維持することができて、電動コンプレッサ内への液冷媒の寝込みを防止することができる。
【0008】
ここで、上記のような液冷媒寝込み対策手段における電動コンプレッサ内のモータの加熱制御は、例えば、以下のようにして行われる。
・前記電動コンプレッサに付設されたコンプレッサ冷媒温度センサの検出温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する。
【0009】
・前記電動コンプレッサ内のモータの巻線抵抗値を検出し、この巻線抵抗値に基づく換算温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する。
【0010】
・外気温度を検出し、この外気温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する。
【0011】
・液冷媒の前記電動コンプレッサ内への溜まり込み量を検出し、この液冷媒の溜まり込み量が、予め設定された溜まり込み量以上である場合、規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明するが、上述の先行技術と同一または同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
図1に本発明の実施形態による電気機器の配置と電気配線系統を示し、図2にインバータ制御装置の部分詳細説明図を示す。
本実施形態において、冷凍装置の(モータを一体に内蔵した)電動コンプレッサ103は、車両用エンジン51によって発電される冷凍装置用発電機52、商用電源53(外部電力)及び冷凍装置用バッテリパック54のうちの少なくとも1つを電源として、インバータ駆動装置156を介して駆動されるようになっている。
【0013】
詳述すると、電動コンプレッサ103は、冷凍装置用発電機52と商用電源53の接続コンセント53aとは、(AC/DC変換機能及び出力電圧調整機能等を備えた)電圧変換制御装置55及び(DC/AC変換機能、周波数変更機能及び出力のON/OFF機能等を備えた)インバータ駆動装置156を介してそれぞれ電気的に接続され、かつ、冷凍装置用バッテリパック54とは、インバータ駆動装置156を介して電気的に接続されている。
加えて、本実施形態においては、電動コンプレッサ103に対して、別に車両に搭載された加熱用バッテリ158が、インバータ駆動装置156を介して電気的に接続されている。
【0014】
また、冷凍装置用発電機52、商用電源53、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158のうちの少なくとも1つから供給される電力によって、電動コンプレッサ103に一体内蔵されたモータを加熱制御するための加熱制御装置160が設けられている。
この加熱制御装置160は、入力信号として、冷凍装置における電動コンプレッサ103に付設された既存のコンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trを受け、予め設定された液冷媒寝込み設定温度Tsとの比較を行うことによって、加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力する機能を有している。
【0015】
インバータ駆動装置156は、加熱制御装置160から与えられた加熱制御信号により、図2に示すような電動コンプレッサ103駆動用の3相交流インバータ157において、スイッチング素子をIとIV、IIとIIIの組で交互にオンさせることで単相交流として電動コンプレッサ103に欠相通電する。
【0016】
電動コンプレッサ103内のモータの加熱制御は、図3に示すように、入力信号としての冷凍装置に既存のコンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Tr、電動コンプレッサ103内のモータの巻線抵抗値からの換算温度Tcr、外気温度Ta、あるいは液冷媒の溜まり込み量Tw等と、これらに対応して予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1、Ts3、あるいは溜まり込み量Ts4との比較に基づいて電動コンプレッサ103内のモータの加熱を行い、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になった状態で加熱を停止するように作動する。
【0017】
例えば、図3の▲1▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、この検出温度Trに基づいて加熱制御装置160が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力する。
そして、インバータ駆動装置156は、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、電動コンプレッサ103駆動用の3相交流インバータ157のスイッチング素子をIとIV、IIとIIIの組で交互にオンさせることで、冷凍装置用発電機52、商用電源53、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158のうちの少なくとも1つから供給される電力を単相交流として、電動コンプレッサ103内のモータに、規定の電力量だけ欠相通電する。
【0018】
これにより、電動コンプレッサ103は回転磁界が得られず停止状態となり、供給された電力は全て鉄損及び銅損となって発熱して電動コンプレッサ103内のモータが加熱される。
そして、規定の電力量で加熱された電動コンプレッサ103内のモータによって、電動コンプレッサ103の温度が上昇し、この電動コンプレッサ103に付設されたコンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが、規定温度Ts2以上になった状態で加熱が停止する。
【0019】
また、例えば、図3の▲2▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、図示を省略した巻線抵抗センサにより電動コンプレッサ103内のモータの巻線抵抗値を検出し、この巻線抵抗値に基づく換算温度Tcrが、予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts3以下である場合、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、インバータ駆動装置156が電動コンプレッサ103内のモータに欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱して、電動コンプレッサ103の温度を上昇させた後、加熱を停止する。
なお、このとき、換算温度Tcrに基づいて加熱制御装置160が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力することで、電動コンプレッサ103内のモータに、規定の電力量だけ、あるいは、規定の時間だけ欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱するようにしてもよい。
【0020】
また、例えば、図3の▲3▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、この検出温度Trに基づいて加熱制御装置160が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力する。
そして、インバータ駆動装置156は、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、電動コンプレッサ103内のモータに、規定の時間だけ欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱して、電動コンプレッサ103の温度を上昇させた後、加熱が停止する。
【0021】
また、例えば、図3の▲4▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、インバータ駆動装置156が電動コンプレッサ103内のモータに欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱して、電動コンプレッサ103の温度を上昇させた後、加熱が停止する。
【0022】
また、例えば、図3の▲5▼に示すように、冷凍装置の電動コンプレッサ103の運転停止時に、外気温度Taを検出し、この外気温度Taが予め設定された液冷媒寝込み設定温度Ts1以下である場合、あるいは、電動コンプレッサ103への液冷媒の溜まり込み量Twを検出して、この溜まり込み量Twが予め設定された液冷媒の溜まり込み量Tw以上である場合、これら外気温度Taあるいは溜まり込み量Twに基づいて加熱制御装置160が必要加熱量を演算してから加熱制御信号をインバータ駆動装置156に出力する。
そして、インバータ駆動装置156は、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、電動コンプレッサ103内のモータに、規定の電力量だけ、あるいは、規定の時間だけ欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱して、電動コンプレッサ103の温度を上昇させた後、加熱が停止する。
なお、このとき、加熱制御装置160からの加熱制御信号により、インバータ駆動装置156が電動コンプレッサ103内のモータに欠相通電して、コンプレッサ冷媒温度センサ161の検出温度Trが規定温度Ts2以上になるまで、電動コンプレッサ103内のモータを加熱するようにしてもよい。
【0023】
以上のような本実施形態では、電動コンプレッサ103の運転停止時であっても、冷凍装置用発電機52、商用電源53、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158のうちの少なくとも1つから供給される電力を用いて電動コンプレッサ103内のモータを効率良く短時間に加熱して、この電動コンプレッサ10の温度を上昇させることができる。これにより、電動コンプレッサ103の温度を液冷媒寝込みが発生してしまう温度よりも高い状態に維持して、電動コンプレッサ103内への液冷媒の寝込みを防止でき、液冷媒の圧縮による電動コンプレッサ103の破損、過電流による破損、保護装置による停止等の不具合を生じさせることがない。
【0024】
ここで、インバータ駆動装置156に供給される電力の電源の選択は、車両の停車時であって、商用電源53(外部電力)の供給がある場合、この商用電源53を優先使用し、以下、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158の少なくとも一方を選択的に使用する。
また、車両の走行時であって、冷凍装置用発電機52が発電している場合、この冷凍装置用発電機52を優先使用し、以下、冷凍装置用バッテリパック54及び加熱用バッテリ158のうちの少なくとも一方を選択的に使用する。
さらには、これらの電源(冷凍装置用発電機52、商用電源53、冷凍装置用バッテリパック54、加熱用バッテリ158)に加え、車両に搭載された車両用バッテリを電源として使用するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、車両に搭載された冷凍装置の電動コンプレッサが運転を停止しているときであっても、冷凍装置用発電機、商用電源、冷凍装置用バッテリパック及び加熱用バッテリのうちの少なくとも1つから供給される電力を用いて電動コンプレッサ内のモータを効率良く短時間に加熱して、この電動コンプレッサの温度を上昇させることができる。
そのため、電動コンプレッサの温度を液冷媒寝込みが発生してしまう温度よりも高い状態に維持して、電動コンプレッサ内への液冷媒の寝込みを防止でき、液冷媒の圧縮による電動コンプレッサの破損、過電流による破損、保護装置による停止等の不具合を生じさせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による電気機器の配置と電気配線系統とを示す説明図である。
【図2】図1におけるインバータ駆動装置の部分詳細説明図である。
【図3】本発明の実施形態による加熱制御のフローチャートを示す説明図である。
【図4】従来の冷凍装置のコンデンシングユニット及びエバポレータユニットの主要コンポーネント配置と冷媒配管系統、及びそれらを駆動する電気機器の配置と電気配線系統の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
51 車両用エンジン
52 冷凍装置用発電機
53 商用電源
54 冷凍装置用バッテリパック
103 電動コンプレッサ
156 インバータ駆動装置
157 3相交流インバータ
158 加熱用バッテリ
160 加熱制御装置
161 コンプレッサ冷媒温度センサ
Claims (5)
- 車両に搭載されたエンジンで発電する冷凍装置用発電機、冷凍装置用バッテリパック及び外部電力のうちの少なくとも1つを電源として駆動される電動コンプレッサが搭載された車両輸送用冷凍装置において、
前記冷凍装置用発電機、前記冷凍装置用バッテリパック、前記外部電力及び別に搭載された加熱用バッテリのうちの少なくとも1つから供給される電力で、前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する液冷媒寝込み対策手段を有することを特徴とする車両輸送用冷凍装置。 - 請求項1に記載の車両輸送用冷凍装置において、
前記電動コンプレッサに付設されたコンプレッサ冷媒温度センサの検出温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、
規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、
あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、
あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する液冷媒寝込み対策手段を有することを特徴とする車両輸送用冷凍装置。 - 請求項1に記載の車両輸送用冷凍装置において、
前記電動コンプレッサ内のモータの巻線抵抗値を検出し、この巻線抵抗値に基づく換算温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、
規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、
あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、
あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する液冷媒寝込み対策手段を有することを特徴とする車両輸送用冷凍装置。 - 請求項1に記載の車両輸送用冷凍装置において、
外気温度を検出し、この外気温度が、予め設定された液冷媒寝込み設定温度以下である場合、
規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、
あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、
あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する液冷媒寝込み対策手段を有することを特徴とする車両輸送用冷凍装置。 - 請求項1に記載の車両輸送用冷凍装置において、
液冷媒の前記電動コンプレッサ内への溜まり込み量を検出し、この液冷媒の溜まり込み量が、予め設定された溜まり込み量以上である場合、
規定の電力量だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、
あるいは、規定の時間だけ前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する、
あるいは、規定の温度まで前記電動コンプレッサ内のモータを加熱する液冷媒寝込み対策手段を有することを特徴とする車両輸送用冷凍装置。
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