JP2004183952A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】
【解決手段】第1の冷蔵用冷却器15は冷蔵室内を冷却するための冷気を外部で生成するものであり、第1の冷蔵用冷却器15には第2の冷蔵用冷却器17が直列に接続されている。この第2の冷蔵用冷却器17は冷蔵室の壁面に固定された直冷式のものであり、冷蔵室の閉鎖状態では第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の双方を用いて冷蔵室内が冷却される。この構成の場合、冷蔵室が開放されると、第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作が停止し、第2の冷蔵用冷却器17が昇温する。このため、第2の冷蔵用冷却器17で結露・氷結が生じることを防止できる。
【選択図】 図3
【解決手段】第1の冷蔵用冷却器15は冷蔵室内を冷却するための冷気を外部で生成するものであり、第1の冷蔵用冷却器15には第2の冷蔵用冷却器17が直列に接続されている。この第2の冷蔵用冷却器17は冷蔵室の壁面に固定された直冷式のものであり、冷蔵室の閉鎖状態では第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の双方を用いて冷蔵室内が冷却される。この構成の場合、冷蔵室が開放されると、第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作が停止し、第2の冷蔵用冷却器17が昇温する。このため、第2の冷蔵用冷却器17で結露・氷結が生じることを防止できる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵室内に送風される風を外部で冷却する室外冷却器および冷蔵室内に送風された風を内部で冷却する室内冷却器を有する冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記冷蔵庫には、冷蔵室の外部に室外冷却器およびファン装置を配設し、ファン装置から冷蔵室内に送風される風を室外冷却器によって冷却する構成のものがある。この構成の場合、冷蔵室内に室内冷却器を配設し、冷蔵室内に送風された風を室内冷却器によって冷却している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成の場合、室外冷却器および室内冷却器を用いて冷蔵室内を冷却しているので、室外冷却器および室内冷却器を高温度で使用することができる。このため、冷蔵室内の除湿量が少なくなるので、冷蔵室内を高湿度に保つことができる。しかしながら、冷蔵室内に水分が多い食品を収納したり、冷蔵室を開放した場合に室内冷却器で結露・氷結が生じる虞れがある。この結露・氷結は見栄えの低下だけでなく、食品の水濡れおよび雑菌の発生に繋がる問題である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内冷却器で結露・氷結が生じることを防止できる冷蔵庫を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
<請求項1〜3に係る発明について>
請求項1〜3に係る発明は室内冷却器の温度を制御する温度制御手段を設けたものである。この温度制御手段は室内冷却器を加熱する電気的な熱源から構成しても良く、室内冷却器に対する冷媒流量を制御する流量制御手段から構成しても良い。この流量制御手段としては冷媒の供給を停止・許容の2段階で制御する制御手段を用いても良く、冷媒を供給することを原則に供給量を段階的または連続的に変える制御手段を用いても良い。
請求項1〜3に係る各発明によれば、室内冷却器の温度を上げることに基づいて室内冷却器での結露・氷結を防止できる。
【0005】
<請求項4に係る発明について>
請求項4に係る発明は、冷蔵室が開閉されることに応じて室内冷却器の温度を制御するものであり、具体的には冷蔵室が開放されることに基づいて室内冷却器を昇温させ、室内冷却器での結露・氷結を防止する。この冷蔵室の扉は1枚でも良く、複数枚でも良い。特に複数毎の扉が存在するときには少なくとも1枚の扉の開放に基づいて室内冷却器の温度を上げると良い。
室内冷却器の降温は扉の閉鎖を条件に行うことが好ましい。この場合、室内冷却器を扉の閉鎖と同時に降温するのではなく、扉の閉鎖から設定時間が経過した後に降温すると良い。この室内冷却器の待機中には室外冷却器によって冷蔵室内を冷却し、冷蔵室内を結露・氷結が生じない程度に降温しておくと良い。
請求項4に係る発明によれば、冷蔵室が開放されることに基づいて室内冷却器の温度を上げることができるので、特に冷蔵室の開放に伴って室内冷却器で結露・氷結が生じることを防止できる。
【0006】
<請求項5に係る発明について>
請求項5に係る発明は、冷蔵室の庫内温度に応じて室内冷却器の温度を制御するものであり、具体的には庫内温度が基準値を上回るときには室内冷却器を昇温させ、室内冷却器での結露・氷結を防止する。この室内冷却器は庫内温度が基準値を下回ることに基づいて降温することが好ましい。
請求項5に係る発明によれば、冷蔵室が開放されることに基づいて庫内温度が上昇したり、冷蔵室内に高温度の食品が収納されることに基づいて庫内温度が上昇したときには室内冷却器の温度を上げることができるので、冷蔵室の開放や食品の収納に伴って室内冷却器で結露・氷結が生じることを防止できる。
【0007】
<請求項6に係る発明について>
請求項6に係る発明は、冷蔵室の庫内湿度に応じて室内冷却器の温度を制御するものであり、具体的には庫内湿度が基準値を上回るときには室内冷却器を昇温させ、室内冷却器での結露・氷結を防止する。この室内冷却器は庫内湿度が基準値を下回ることに基づいて降温することが好まし。
請求項6に係る発明によれば、冷蔵室が開放されることに基づいて庫内湿度が上昇したり、冷蔵室内に水分が多い食品が収納されることに基づいて庫内湿度が上昇したときには室内冷却器の温度を上げることができるので、冷蔵室の開放や食品の収納に伴って室内冷却器で結露・氷結が生じることを防止できる。
【0008】
<請求項7〜8に係る発明について>
請求項7〜8に係る発明は、室内冷却器と室外冷却器と冷凍用冷却器とを同時に使用可能な冷凍サイクルを用いたところに特徴を有する。この場合、冷媒としては炭化水素系冷媒を用いることが好ましい。
請求項7〜8に係る発明によれば、冷凍用冷却器だけに冷媒を流す冷凍モードおよび室内冷却器・室外冷却器の双方に冷媒を流す冷蔵モード間で運転状態を切換える必要がなくなり、室内冷却器および室外冷却器に冷媒を連続的に流すことができる。このため、室内冷却器および室外冷却器を相対的に高温度で運転することが可能になるので、室内冷却器および室外冷却器での着霜量が減る。従って、冷蔵室内の湿度が高まるので、野菜等の食品の高鮮度保存性が高まる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1〜図5に基づいて説明する。
<冷凍サイクルについて>
図3のコンプレッサ1はコンプモータ2(図5参照)を駆動源とする2ステージ形のものであり、中圧加圧用の第1段圧縮室3および高圧加圧用の第2段圧縮室4を有している。このコンプレッサ1には高圧側吐出口5と中間圧側吸込口6と低圧側吸込口7とが設けられており、低圧側吸込口7から吸込まれる冷媒は第1段圧縮室3内で中間圧に加圧され、中間圧側吸込口6から吸込まれる冷媒と合流して混合される。この混合冷媒は高圧加圧用の第2段圧縮室4内で高圧に加圧され、高圧側吐出口5から吐出される。
【0010】
コンプレッサ1の高圧側吐出口5には凝縮器8が接続されており、凝縮器8の出口にはバルブソレノイド9(図5参照)を駆動源とする経路切換弁10の入口11が接続されている。この切換弁10は第1の出口12および第2の出口13を有するものであり、第1の出口12および第2の出口13はバルブソレノイド9がオンオフされることに基づいて選択的に開放される。尚、切換弁10は温度制御手段および流量制御手段に相当するものである。
【0011】
切換弁10の第1の出口12には第1の冷蔵用キャピラリーチューブ14の入口が接続されている。この第1の冷蔵用キャピラリーチューブ14の出口には室外冷却器に相当する第1の冷蔵用冷却器15の入口が接続されており、第1の出口12の開放時には冷媒が第1の冷蔵用キャピラリーチューブ14から第1の冷蔵用冷却器15に供給される。
【0012】
切換弁10の第2の出口13には第2の冷蔵用キャピラリーチューブ16の入口が接続されており、第2の冷蔵用キャピラリーチューブ16の出口には室内冷却器に相当する第2の冷蔵用冷却器17の入口が接続されている。この第2の冷蔵用冷却器17の出口には第1の冷蔵用冷却器15の入口が接続されており、第2の出口13の開放時には冷媒が第2の冷蔵用キャピラリーチューブ16を通して第2の冷蔵用冷却17および第1の冷蔵用冷却器15に供給される。
【0013】
第1の冷蔵用冷却器15の出口には気液分離器18の入口が接続されている。この気液分離器18は第1の出口19および第2の出口20を有するものであり、第1の出口19は冷蔵用サクションパイプ21を介してコンプレッサ1の中間圧側吸込口6に接続され、第2の出口20には冷凍用キャピラリーチューブ22の入口が接続されている。この冷凍用キャピラリーチューブ22の出口には冷凍用冷却器23の入口が接続されており、冷凍用冷却器23の出口は冷凍用サクションパイプ24を介してコンプレッサ1の低圧側吸込口7に接続されている。
【0014】
コンプレッサ1の高圧側吐出口5から吐出された高圧ガス冷媒は凝縮器8内で凝縮して高圧2相冷媒になる。この冷媒は炭化水素系冷媒(具体的にはR600a)からなるものであり、下記▲1▼および▲2▼に示すように、切換弁10の状態に応じた経路で気液分離器18内に流入する。
【0015】
▲1▼ 切換弁10の第1の出口12が開放されている場合
凝縮器8からの高圧2相冷媒が第1の冷蔵用キャピラリーチューブ14で減圧されることに基づいて中間圧の2相冷媒になり、第2の冷蔵用冷却器17を経由せずに第1の冷蔵用冷却器15内に流入する。この中間圧の2相冷媒は第1の冷蔵用冷却器15内で一部が蒸発し、2相状態で気液分離器18内に流入する。
【0016】
▲2▼ 切換弁10の第2の出口13が開放されている場合
凝縮器8からの高圧2相冷媒が第2の冷蔵用キャピラリーチューブ16で減圧されることに基づいて中間圧の2相冷媒になり、第2の冷蔵用冷却器17内および第1の冷蔵用冷却器15内に流入する。この中間圧の2相冷媒は第2の冷蔵用冷却器17内および第1の冷蔵用冷却器15内で一部が蒸発し、2相状態で気液分離器18内に流入する。
【0017】
気液分離器18内に流入した2相冷媒は気液分離器18内で液冷媒およびガス冷媒に分離される。このうちガス冷媒は冷蔵用サクションパイプ21を通ってコンプレッサ1の中間圧側吸込口6内に吸込まれる。また、液冷媒は冷凍用キャピラリーチューブ22で減圧され、低圧の2相冷媒となって冷凍用冷却器23内に流入し、冷凍用サクションパイプ24を通ってコンプレッサ1の低圧側吸込口7内に吸込まれる。
【0018】
コンプレッサ1の低圧側吸込口7内に吸込まれた低圧冷媒は第1段圧縮室3内で中間圧に加圧され、中間圧側吸込口6内に吸込まれた冷媒と合流・混合する。そして、第2段圧縮室4内で高圧に加圧され、高圧側吐出口5から吐出される。この冷凍サイクルによれば、第1の冷蔵用冷却器15・第2の冷蔵用冷却器17および冷凍用冷却器23を異なる温度で連続使用できるので、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の温度が必要以上に下がることがない。このため、サイクルの熱効率を高めることができ、しかも、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17での着霜量を減らして冷蔵室内を高湿度に保つことができる。
【0019】
<冷蔵庫の内部構成について>
冷蔵庫本体31は、図1に示すように、前面が開口する矩形箱状をなすものであり、外箱32および内箱33間に断熱材34を充填することに基づいて構成されている。この冷蔵庫本体31内の後端部には機械室35が形成されており、機械室35内にはコンプレッサ1が固定されている。
【0020】
冷蔵庫本体31内には最下部に位置して冷凍室36が形成されている。この冷凍室36の前面には扉37が前後方向へスライド可能に装着されており、冷凍室36の前面は扉37のスライド操作に基づいて開閉される。また、冷蔵庫本体31内には冷凍室36の上段に位置して製氷室38が形成されており、製氷室38の前面には扉39が前後方向へスライド可能に装着されている。この製氷室38は冷凍室36内に通じるものであり、製氷室38の前面は扉39のスライド操作に基づいて開閉される。
【0021】
冷蔵庫本体31内には冷凍室36および製氷室38の後方に位置して冷凍用冷気生成室40が形成されており、冷凍用冷気生成室40内には冷凍用冷却器23が固定されている。この冷凍用冷却器23はフィンアンドチューブ熱交換器を使用したものであり、蛇行状の冷却パイプに複数の冷却フィンを固定することに基づいて構成されている。
【0022】
冷凍用冷気生成室40内には冷凍用冷却器23の上方に位置して冷凍用ファン装置41が固定されている。この冷凍用ファン装置41は冷凍用ファンモータ42の回転軸に冷凍用ファン43を固定することに基づいて構成されたものであり、冷凍用ファン43の回転時には、矢印で示すように、冷凍用ファン43から製氷室38内に風が吐出される。この風は製氷室38内から冷凍室36内を通して冷凍用冷気生成室40内に吸引され、冷凍用冷却器23を通して冷凍用ファン43から製氷室38内に再び吐出される。冷凍用冷却器23は風の循環中に風から熱を奪うことに基づいて冷風を生成するものであり、冷凍室36内および製氷室38内は冷凍用冷却器23が生成する冷風により冷却される。
【0023】
冷蔵庫本体31内には製氷室38の上段に位置して野菜室44が形成されている。この野菜室44の前面には扉45が前後方向へスライド可能に装着されており、野菜室44の前面は扉45のスライド操作に基づいて開閉される。また、冷蔵庫本体31内には野菜室44の上段に位置して冷蔵室46が形成されており、冷蔵室46の前面には扉47が垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。この冷蔵室46は野菜室44内に通じるものであり、冷蔵室46の前面は扉47の回動操作に基づいて開閉される。尚、野菜室44は冷蔵室に相当するものである。
【0024】
冷蔵庫本体31内には野菜室44の後方に位置して冷蔵用冷気生成室48が形成されており、冷蔵用冷気生成室48内には第1の冷蔵用冷却器15が固定されている。この第1の冷蔵用冷却器15はフィンアンドチューブ熱交換器を使用したものであり、蛇行状の冷却パイプに複数の冷却フィンを固定することに基づいて構成されている。また、冷蔵用冷気生成室48の上端部には垂直な庫内ダクト49が接続されている。この庫内ダクト49は冷蔵室46内の後端部に固定されたものであり、庫内ダクト49には冷蔵室46内に開口する複数の吹出口50が形成されている。
【0025】
冷蔵用冷気生成室48内には第1の冷蔵用冷却器15の上方に位置して冷蔵用ファン装置51が固定されている。この冷蔵用ファン装置51は冷蔵用ファンモータ52の回転軸に冷蔵用ファン53を固定することに基づいて構成されたものであり、冷蔵用ファン53の回転時には、矢印で示すように、冷蔵用ファン53から庫内ダクト49内に風が吐出され、庫内ダクト49の複数の吹出口50から冷蔵室46内に吐出される。この風は冷蔵室46内から野菜室44内を通して冷蔵用冷気生成室48内に吸引され、第1の冷蔵用冷却器15を通して冷蔵用ファン53から庫内ダクト49内に再び吐出される。第1の冷蔵用冷却器15は冷蔵室46内および野菜室44内に吐出される風を冷蔵室46および野菜室44の外部で冷却するものであり、野菜室44内および冷蔵室46内は第1の冷蔵用冷却器15が生成する冷風により冷却される。
【0026】
断熱材34には、図2に示すように、野菜室44内および冷蔵室46内の左右両側壁に位置して左壁面冷却器54および右壁面冷却器55が埋設されている。これら左壁面冷却器54および右壁面冷却器55は第2の冷蔵用冷却器17を構成するものであり、冷却板に蛇行状の冷却パイプを固定したパイプオンシート形熱交換器から構成されている。これら左壁面冷却器54および右壁面冷却器55は冷却板が内箱33に密着配置されたものであり、野菜室44内および冷蔵室46内を流通する冷風を冷蔵室46内および野菜室44内で冷却する。
【0027】
冷蔵室46の扉47内には、図5に示すように、制御装置56が埋設されている。この制御装置56はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、CPU,ROM,RAM,I/Oを有している。この制御装置56の出力端子には駆動回路57を介してコンプモータ2,バルブソレノイド9,冷凍用ファンモータ42,冷蔵用ファンモータ52が電気的に接続されており、制御装置56はコンプモータ2〜冷蔵用ファンモータ52を駆動制御することに伴い食品の冷蔵保存および冷凍保存を行う。
【0028】
制御装置56の入力端子には冷凍室用温度センサ58および冷蔵室用温度センサ59が電気的に接続されている。これら冷凍室用温度センサ58および冷蔵室用温度センサ59は冷凍室36および冷蔵室46の庫内温度に応じた電気信号を出力するものであり、制御装置56は冷凍室用温度センサ58および冷蔵室用温度センサ59からの出力信号に基づいて冷凍室36の庫内温度および冷蔵室46の庫内温度を検出する。尚、冷蔵室用温度センサ59は温度検出手段に相当するものである。
【0029】
制御装置56の入力端子には開閉検出手段に相当する扉スイッチ60が電気的に接続されている。この扉スイッチ60は冷蔵室46の扉47が開閉されることに基づいて状態が変わる機械的スイッチからなるものであり、制御装置56は扉スイッチ60の状態に応じて冷蔵室46の開閉を検出する。また、制御装置56の入力端子には温度ダイアル61が電気的に接続されている。この温度ダイアル61はロータリエンコーダからなるものであり、制御装置56は温度ダイアル61からの出力信号に基づいて冷蔵室46の庫内温度Toを「1°C〜10°C」の範囲内で設定する。
【0030】
次に上記構成の作用について説明する。尚、下記動作は制御装置56がROMに記録された制御プログラムに基づいて実行するものである。
制御装置56は電源が投入されると、図4のステップS1で野菜室44内および冷蔵室46内を冷却する。この冷却処理は冷蔵室用温度センサ59からの出力信号に基づいてコンプモータ2をオンオフ制御し、冷蔵室46内を設定温度Toに保持するものであり、制御装置56は切換弁10の第2の出口13を開放することに基づいて第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の双方に冷媒を流す。この冷却処理は冷蔵用ファンモータ52の駆動状態で行われるものであり、野菜室44内および冷蔵室46内は第2の冷蔵用冷却器17によって直接的に冷却され、しかも、第1の冷蔵用冷却器15からの冷風によって冷却される。
【0031】
制御装置56はステップS2へ移行すると、扉スイッチ60からの出力信号に基づいて冷蔵室46の開放の有無を判断する。ここで冷蔵室46の開放を検出したときにはステップS3で切換弁10の第1の出口12を開放し、第2の冷蔵用冷却器17を迂回して第1の冷蔵用冷却器15に冷媒を流す。この冷蔵室46の開放状態では第1の冷蔵用冷却器15の有効状態で冷蔵用ファン装置51が駆動しているものの、冷蔵室46の庫内温度Tが設定温度Toに比べて高くなる。
【0032】
制御装置56はステップS4へ移行すると、扉スイッチ60からの出力信号に基づいて冷蔵室46の閉鎖の有無を判断する。ここで冷蔵室46の閉鎖を検出したときにはステップS5でタイマをスタートさせ、待機時間の計測動作を開始する。そして、ステップS6へ移行し、タイマの計測値が設定値(具体的には「10分」)に達したか否かを判断する。この冷蔵室46の閉鎖状態では第1の冷蔵用冷却器15の有効状態で冷蔵用ファン装置51が駆動しているので、第1の冷蔵用冷却器15から冷蔵室46内に冷気が送風され、冷蔵室46の庫内温度Tが開放時に比べて低下する。
【0033】
制御装置56はタイマの計測値が設定値に達したことを検出すると、ステップS7でタイマを停止し、ステップS1に復帰する。ここで切換弁10の第2の出口13を開放し、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の双方に冷媒を流す。そして、冷蔵室46内を第1の冷蔵用冷却器15からの冷風に加え、第2の冷蔵用冷却器17によって直接的に冷却し、冷蔵室46内を設定温度Toに保持する。
【0034】
上記第1実施例によれば、第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒流量を制御することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する切換弁10を設けた。このため、第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作を制限することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17の温度を上げ、冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じることを防止できる。
また、冷蔵室46が開放されることに基づいて第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止し、第2の冷蔵用冷却器17を昇温させたので、特に冷蔵室46の開放に伴って冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じることを防止できる。
【0035】
また、第1の冷蔵用冷却器15と第2の冷蔵用冷却器17と冷凍用冷却器23とを同時に使用可能な冷凍サイクルを用いたので、冷凍用冷却器23だけに冷媒を流す冷凍モードおよび第1の冷蔵用冷却器15・第2の冷蔵用冷却器17の双方に冷媒を流す冷蔵モード間で運転状態を切換える必要がなくなり、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17に冷媒を連続的に流すことができる。このため、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17を相対的に高温度で運転することが可能になるので、冷蔵室46および野菜室44の内面に対する着霜量が減る。従って、冷蔵室46内および野菜室44内の湿度が高まるので、野菜等の食品の高鮮度保存性が高まる。
【0036】
尚、上記第1実施例においては、冷蔵室46の扉47が開放されることに基づいて第2の冷蔵冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止したが、これに限定されるものではなく、例えば野菜室44の扉45が開放されることに基づいて第2の冷蔵冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止しても良い。この場合、野菜室44の扉45が閉鎖されてから設定時間が経過することに基づいて第2の冷蔵冷却器17に対する冷媒の供給動作を再開すると良い。
【0037】
また、上記第1実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する手段として切換弁10を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば流量制御弁を用いても良い。この流量制御弁は第2の出口の開度がバルブモータの回転量に応じて変わるものであり、冷蔵室46の扉47が開放されたり、野菜室44の扉45が開放されたときには第2の出口の開度を大きくする(調節する)ことに基づいて第2の冷蔵用冷却器17の温度を上げることにより結露・氷結を防止すると良い。
【0038】
また、上記第1実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する手段として冷媒流量制御手段を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば電気的ヒータ等の熱源を用いても良い。この場合、冷蔵室46の扉47が開放されたり、野菜室44の扉45が開放されたときには熱源を駆動することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17を加熱すると良い。
【0039】
次に本発明の第2実施例を図6に基づいて説明する。制御装置56は電源が投入されると、ステップS11で冷蔵室46の庫内温度Tを検出し、設定温度Toと比較する。ここで「庫内温度T≧設定温度To」を検出したときには第2の冷蔵用冷却器17の使用の有無を庫内温度Tに応じて選択し、野菜室44内および冷蔵室46内を第1の冷蔵用冷却器15だけを用いて冷却するシングル冷却モードおよび第1の冷蔵用冷却器15・第2の冷蔵用冷却器17の双方を用いて冷却するダブル冷却モードを選択的に実行する。また、ステップS11で「庫内温度T<設定温度To」を検出したときにはステップS12およびS13でコンプレッサ1および冷蔵用ファン装置51を駆動停止し、野菜室44内および冷蔵室46内の冷却運転を停止する。以下、「庫内温度T≧設定温度To」が検出された場合の処理内容について説明する。
【0040】
制御装置56はステップS14へ移行すると、庫内温度Tを基準温度Th(具体的には6℃)と比較する。ここで「庫内温度T≧基準温度Th」を検出すると、ステップS15で切換弁10の第1の出口12を開放することに基づいて第1の冷蔵用冷却器15だけを有効化する。そして、ステップS18でコンプレッサ1を駆動することに基づいて第1の冷蔵用冷却器15だけに冷媒を流し、ステップS19で冷蔵用ファン装置51を駆動することに基づいて冷蔵室46内および野菜室44内をシングル冷却モードで冷却する。
【0041】
制御装置56はステップS14で「庫内温度T<基準温度Th」を検出すると、ステップS16で庫内温度Tを基準温度Tl(具体的には5℃)と比較する。ここで「庫内温度T≦基準温度Tl」を検出したときにはステップS17で切換弁10の第2の出口13を開放し、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の双方を有効化する。そして、ステップS18およびS19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内をダブル冷却モードで冷却する。また、ステップS16で「庫内温度T>基準温度Tl」を検出したときにはステップS18および19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内を現状の冷却モードで冷却する。
【0042】
上記第2実施例によれば、冷蔵室46の庫内温度Tが基準値Th以上であるときには第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17を昇温させたので、冷蔵室46および野菜室44の開放に伴って冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じたり、冷蔵室46内および野菜室44内に高温度の食品が収納されることに基づいて冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じることを防止できる。
【0043】
次に本発明の第3実施例を図7に基づいて説明する。制御装置56の入力端子には湿度検出手段に相当する湿度センサ(図示せず)が電気的に接続されている。この湿度センサは冷蔵室46内の湿度に応じた電気信号を出力するものであり、制御装置56は湿度センサからの出力信号に基づいて冷蔵室46内の湿度Hを検出する。
【0044】
制御装置56は電源が投入されると、ステップS11で冷蔵室46の庫内温度Tを検出し、設定温度Toと比較する。ここで「庫内温度T≧設定温度To」を検出したときには第2の冷蔵用冷却器17の使用の有無を庫内湿度Hに応じて選択し、野菜室44内および冷蔵室46内をシングル冷却モード・ダブル冷却モードで選択的に冷却する。以下、「庫内温度T≧設定温度To」が検出された場合の処理内容について説明する。
【0045】
制御装置56はステップS21へ移行すると、庫内湿度Hを基準湿度Hh(具体的には95%)と比較する。ここで「庫内湿度H≧基準湿度Hh」を検出すると、ステップS15からS18およびS19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内をシングル冷却モードで冷却する。
【0046】
制御装置56はステップS21で「庫内湿度H<基準湿度Hh」を検出すると、ステップS22で庫内湿度Hを基準湿度Hl(具体的には90%)と比較する。ここで「庫内湿度H≦基準湿度Hl」を検出したときにはステップS17からS18およびS19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内をダブル冷却モードで冷却する。また、ステップS22で「庫内湿度H>基準湿度Hl」を検出したときにはステップS18およびS19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内を現状の冷却モードで冷却する。
【0047】
上記第3実施例によれば、冷蔵室46の庫内湿度Hが基準値Hh以上であるときには第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止することに基づいて第2の冷却器17を昇温させたので、冷蔵室46および野菜室44の開放に伴って冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じたり、冷蔵室46内および野菜室44内に水分が多い食品が収納されることに基づいて冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じることを防止できる。
【0048】
尚、上記第2〜第3実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する手段として切換弁10を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば流量制御弁を用いても良い。この場合、庫内温度Tが基準温度Th以上であったり、庫内湿度Hが基準湿度Hh以上であるときにはステップS15で流量制御弁の第2の出口の開度を大きくする(調節する)ことに基づいて第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒流量を減らすと良い。
【0049】
また、上記第2〜第3実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する手段として冷媒流量制御手段を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば熱源を用いても良い。この場合、庫内温度Tが基準温度Th以上であったり、庫内湿度Hが基準湿度Hh以上であるときにはステップS15で熱源を駆動することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17を加熱すると良い。
また、上記第1〜第3実施例においては、左壁面冷却器54および右壁面冷却器55を断熱材34内に埋設したが、これに限定されるものではなく、例えば冷蔵室46内および野菜室44内に露出するように内箱33内の左側面および右側面に固定しても良い。
【0050】
また、上記第1〜第3実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17を第1の冷蔵用冷却15の上流側に直列に接続したが、これに限定されるものではなく、例えば第1の冷蔵用冷却器15の下流側に直列に接続したり、第1の冷蔵用冷却器15に対して並列に接続しても良い。
また、上記第1〜第3実施例においては、第2の冷蔵用冷却17を冷蔵室46および野菜室44の側面に設けたが、これに限定されるものではなく、例えば天井面に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(冷蔵庫の内部構成を示す断面図)
【図2】左壁面冷却器および右壁面冷却器の設置状態を示す図
【図3】冷凍サイクルを示す図
【図4】制御装置の制御内容を示すフローチャート
【図5】電気的構成を示すブロック図
【図6】本発明の第2実施例を示す図4相当図
【図7】本発明の第3実施例を示す図4相当図
【符号の説明】
10は切換弁(温度制御手段,流量制御手段)、15は第1の冷蔵用冷却器(室外冷却器)、17は第2の冷蔵用冷却器(室内冷却器)、23は冷凍用冷却器、44は野菜室(冷蔵室)、46は冷蔵室、59は冷蔵室用温度センサ(温度検出手段)、60は扉スイッチ(開閉検出手段)を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵室内に送風される風を外部で冷却する室外冷却器および冷蔵室内に送風された風を内部で冷却する室内冷却器を有する冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記冷蔵庫には、冷蔵室の外部に室外冷却器およびファン装置を配設し、ファン装置から冷蔵室内に送風される風を室外冷却器によって冷却する構成のものがある。この構成の場合、冷蔵室内に室内冷却器を配設し、冷蔵室内に送風された風を室内冷却器によって冷却している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成の場合、室外冷却器および室内冷却器を用いて冷蔵室内を冷却しているので、室外冷却器および室内冷却器を高温度で使用することができる。このため、冷蔵室内の除湿量が少なくなるので、冷蔵室内を高湿度に保つことができる。しかしながら、冷蔵室内に水分が多い食品を収納したり、冷蔵室を開放した場合に室内冷却器で結露・氷結が生じる虞れがある。この結露・氷結は見栄えの低下だけでなく、食品の水濡れおよび雑菌の発生に繋がる問題である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内冷却器で結露・氷結が生じることを防止できる冷蔵庫を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
<請求項1〜3に係る発明について>
請求項1〜3に係る発明は室内冷却器の温度を制御する温度制御手段を設けたものである。この温度制御手段は室内冷却器を加熱する電気的な熱源から構成しても良く、室内冷却器に対する冷媒流量を制御する流量制御手段から構成しても良い。この流量制御手段としては冷媒の供給を停止・許容の2段階で制御する制御手段を用いても良く、冷媒を供給することを原則に供給量を段階的または連続的に変える制御手段を用いても良い。
請求項1〜3に係る各発明によれば、室内冷却器の温度を上げることに基づいて室内冷却器での結露・氷結を防止できる。
【0005】
<請求項4に係る発明について>
請求項4に係る発明は、冷蔵室が開閉されることに応じて室内冷却器の温度を制御するものであり、具体的には冷蔵室が開放されることに基づいて室内冷却器を昇温させ、室内冷却器での結露・氷結を防止する。この冷蔵室の扉は1枚でも良く、複数枚でも良い。特に複数毎の扉が存在するときには少なくとも1枚の扉の開放に基づいて室内冷却器の温度を上げると良い。
室内冷却器の降温は扉の閉鎖を条件に行うことが好ましい。この場合、室内冷却器を扉の閉鎖と同時に降温するのではなく、扉の閉鎖から設定時間が経過した後に降温すると良い。この室内冷却器の待機中には室外冷却器によって冷蔵室内を冷却し、冷蔵室内を結露・氷結が生じない程度に降温しておくと良い。
請求項4に係る発明によれば、冷蔵室が開放されることに基づいて室内冷却器の温度を上げることができるので、特に冷蔵室の開放に伴って室内冷却器で結露・氷結が生じることを防止できる。
【0006】
<請求項5に係る発明について>
請求項5に係る発明は、冷蔵室の庫内温度に応じて室内冷却器の温度を制御するものであり、具体的には庫内温度が基準値を上回るときには室内冷却器を昇温させ、室内冷却器での結露・氷結を防止する。この室内冷却器は庫内温度が基準値を下回ることに基づいて降温することが好ましい。
請求項5に係る発明によれば、冷蔵室が開放されることに基づいて庫内温度が上昇したり、冷蔵室内に高温度の食品が収納されることに基づいて庫内温度が上昇したときには室内冷却器の温度を上げることができるので、冷蔵室の開放や食品の収納に伴って室内冷却器で結露・氷結が生じることを防止できる。
【0007】
<請求項6に係る発明について>
請求項6に係る発明は、冷蔵室の庫内湿度に応じて室内冷却器の温度を制御するものであり、具体的には庫内湿度が基準値を上回るときには室内冷却器を昇温させ、室内冷却器での結露・氷結を防止する。この室内冷却器は庫内湿度が基準値を下回ることに基づいて降温することが好まし。
請求項6に係る発明によれば、冷蔵室が開放されることに基づいて庫内湿度が上昇したり、冷蔵室内に水分が多い食品が収納されることに基づいて庫内湿度が上昇したときには室内冷却器の温度を上げることができるので、冷蔵室の開放や食品の収納に伴って室内冷却器で結露・氷結が生じることを防止できる。
【0008】
<請求項7〜8に係る発明について>
請求項7〜8に係る発明は、室内冷却器と室外冷却器と冷凍用冷却器とを同時に使用可能な冷凍サイクルを用いたところに特徴を有する。この場合、冷媒としては炭化水素系冷媒を用いることが好ましい。
請求項7〜8に係る発明によれば、冷凍用冷却器だけに冷媒を流す冷凍モードおよび室内冷却器・室外冷却器の双方に冷媒を流す冷蔵モード間で運転状態を切換える必要がなくなり、室内冷却器および室外冷却器に冷媒を連続的に流すことができる。このため、室内冷却器および室外冷却器を相対的に高温度で運転することが可能になるので、室内冷却器および室外冷却器での着霜量が減る。従って、冷蔵室内の湿度が高まるので、野菜等の食品の高鮮度保存性が高まる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1〜図5に基づいて説明する。
<冷凍サイクルについて>
図3のコンプレッサ1はコンプモータ2(図5参照)を駆動源とする2ステージ形のものであり、中圧加圧用の第1段圧縮室3および高圧加圧用の第2段圧縮室4を有している。このコンプレッサ1には高圧側吐出口5と中間圧側吸込口6と低圧側吸込口7とが設けられており、低圧側吸込口7から吸込まれる冷媒は第1段圧縮室3内で中間圧に加圧され、中間圧側吸込口6から吸込まれる冷媒と合流して混合される。この混合冷媒は高圧加圧用の第2段圧縮室4内で高圧に加圧され、高圧側吐出口5から吐出される。
【0010】
コンプレッサ1の高圧側吐出口5には凝縮器8が接続されており、凝縮器8の出口にはバルブソレノイド9(図5参照)を駆動源とする経路切換弁10の入口11が接続されている。この切換弁10は第1の出口12および第2の出口13を有するものであり、第1の出口12および第2の出口13はバルブソレノイド9がオンオフされることに基づいて選択的に開放される。尚、切換弁10は温度制御手段および流量制御手段に相当するものである。
【0011】
切換弁10の第1の出口12には第1の冷蔵用キャピラリーチューブ14の入口が接続されている。この第1の冷蔵用キャピラリーチューブ14の出口には室外冷却器に相当する第1の冷蔵用冷却器15の入口が接続されており、第1の出口12の開放時には冷媒が第1の冷蔵用キャピラリーチューブ14から第1の冷蔵用冷却器15に供給される。
【0012】
切換弁10の第2の出口13には第2の冷蔵用キャピラリーチューブ16の入口が接続されており、第2の冷蔵用キャピラリーチューブ16の出口には室内冷却器に相当する第2の冷蔵用冷却器17の入口が接続されている。この第2の冷蔵用冷却器17の出口には第1の冷蔵用冷却器15の入口が接続されており、第2の出口13の開放時には冷媒が第2の冷蔵用キャピラリーチューブ16を通して第2の冷蔵用冷却17および第1の冷蔵用冷却器15に供給される。
【0013】
第1の冷蔵用冷却器15の出口には気液分離器18の入口が接続されている。この気液分離器18は第1の出口19および第2の出口20を有するものであり、第1の出口19は冷蔵用サクションパイプ21を介してコンプレッサ1の中間圧側吸込口6に接続され、第2の出口20には冷凍用キャピラリーチューブ22の入口が接続されている。この冷凍用キャピラリーチューブ22の出口には冷凍用冷却器23の入口が接続されており、冷凍用冷却器23の出口は冷凍用サクションパイプ24を介してコンプレッサ1の低圧側吸込口7に接続されている。
【0014】
コンプレッサ1の高圧側吐出口5から吐出された高圧ガス冷媒は凝縮器8内で凝縮して高圧2相冷媒になる。この冷媒は炭化水素系冷媒(具体的にはR600a)からなるものであり、下記▲1▼および▲2▼に示すように、切換弁10の状態に応じた経路で気液分離器18内に流入する。
【0015】
▲1▼ 切換弁10の第1の出口12が開放されている場合
凝縮器8からの高圧2相冷媒が第1の冷蔵用キャピラリーチューブ14で減圧されることに基づいて中間圧の2相冷媒になり、第2の冷蔵用冷却器17を経由せずに第1の冷蔵用冷却器15内に流入する。この中間圧の2相冷媒は第1の冷蔵用冷却器15内で一部が蒸発し、2相状態で気液分離器18内に流入する。
【0016】
▲2▼ 切換弁10の第2の出口13が開放されている場合
凝縮器8からの高圧2相冷媒が第2の冷蔵用キャピラリーチューブ16で減圧されることに基づいて中間圧の2相冷媒になり、第2の冷蔵用冷却器17内および第1の冷蔵用冷却器15内に流入する。この中間圧の2相冷媒は第2の冷蔵用冷却器17内および第1の冷蔵用冷却器15内で一部が蒸発し、2相状態で気液分離器18内に流入する。
【0017】
気液分離器18内に流入した2相冷媒は気液分離器18内で液冷媒およびガス冷媒に分離される。このうちガス冷媒は冷蔵用サクションパイプ21を通ってコンプレッサ1の中間圧側吸込口6内に吸込まれる。また、液冷媒は冷凍用キャピラリーチューブ22で減圧され、低圧の2相冷媒となって冷凍用冷却器23内に流入し、冷凍用サクションパイプ24を通ってコンプレッサ1の低圧側吸込口7内に吸込まれる。
【0018】
コンプレッサ1の低圧側吸込口7内に吸込まれた低圧冷媒は第1段圧縮室3内で中間圧に加圧され、中間圧側吸込口6内に吸込まれた冷媒と合流・混合する。そして、第2段圧縮室4内で高圧に加圧され、高圧側吐出口5から吐出される。この冷凍サイクルによれば、第1の冷蔵用冷却器15・第2の冷蔵用冷却器17および冷凍用冷却器23を異なる温度で連続使用できるので、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の温度が必要以上に下がることがない。このため、サイクルの熱効率を高めることができ、しかも、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17での着霜量を減らして冷蔵室内を高湿度に保つことができる。
【0019】
<冷蔵庫の内部構成について>
冷蔵庫本体31は、図1に示すように、前面が開口する矩形箱状をなすものであり、外箱32および内箱33間に断熱材34を充填することに基づいて構成されている。この冷蔵庫本体31内の後端部には機械室35が形成されており、機械室35内にはコンプレッサ1が固定されている。
【0020】
冷蔵庫本体31内には最下部に位置して冷凍室36が形成されている。この冷凍室36の前面には扉37が前後方向へスライド可能に装着されており、冷凍室36の前面は扉37のスライド操作に基づいて開閉される。また、冷蔵庫本体31内には冷凍室36の上段に位置して製氷室38が形成されており、製氷室38の前面には扉39が前後方向へスライド可能に装着されている。この製氷室38は冷凍室36内に通じるものであり、製氷室38の前面は扉39のスライド操作に基づいて開閉される。
【0021】
冷蔵庫本体31内には冷凍室36および製氷室38の後方に位置して冷凍用冷気生成室40が形成されており、冷凍用冷気生成室40内には冷凍用冷却器23が固定されている。この冷凍用冷却器23はフィンアンドチューブ熱交換器を使用したものであり、蛇行状の冷却パイプに複数の冷却フィンを固定することに基づいて構成されている。
【0022】
冷凍用冷気生成室40内には冷凍用冷却器23の上方に位置して冷凍用ファン装置41が固定されている。この冷凍用ファン装置41は冷凍用ファンモータ42の回転軸に冷凍用ファン43を固定することに基づいて構成されたものであり、冷凍用ファン43の回転時には、矢印で示すように、冷凍用ファン43から製氷室38内に風が吐出される。この風は製氷室38内から冷凍室36内を通して冷凍用冷気生成室40内に吸引され、冷凍用冷却器23を通して冷凍用ファン43から製氷室38内に再び吐出される。冷凍用冷却器23は風の循環中に風から熱を奪うことに基づいて冷風を生成するものであり、冷凍室36内および製氷室38内は冷凍用冷却器23が生成する冷風により冷却される。
【0023】
冷蔵庫本体31内には製氷室38の上段に位置して野菜室44が形成されている。この野菜室44の前面には扉45が前後方向へスライド可能に装着されており、野菜室44の前面は扉45のスライド操作に基づいて開閉される。また、冷蔵庫本体31内には野菜室44の上段に位置して冷蔵室46が形成されており、冷蔵室46の前面には扉47が垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。この冷蔵室46は野菜室44内に通じるものであり、冷蔵室46の前面は扉47の回動操作に基づいて開閉される。尚、野菜室44は冷蔵室に相当するものである。
【0024】
冷蔵庫本体31内には野菜室44の後方に位置して冷蔵用冷気生成室48が形成されており、冷蔵用冷気生成室48内には第1の冷蔵用冷却器15が固定されている。この第1の冷蔵用冷却器15はフィンアンドチューブ熱交換器を使用したものであり、蛇行状の冷却パイプに複数の冷却フィンを固定することに基づいて構成されている。また、冷蔵用冷気生成室48の上端部には垂直な庫内ダクト49が接続されている。この庫内ダクト49は冷蔵室46内の後端部に固定されたものであり、庫内ダクト49には冷蔵室46内に開口する複数の吹出口50が形成されている。
【0025】
冷蔵用冷気生成室48内には第1の冷蔵用冷却器15の上方に位置して冷蔵用ファン装置51が固定されている。この冷蔵用ファン装置51は冷蔵用ファンモータ52の回転軸に冷蔵用ファン53を固定することに基づいて構成されたものであり、冷蔵用ファン53の回転時には、矢印で示すように、冷蔵用ファン53から庫内ダクト49内に風が吐出され、庫内ダクト49の複数の吹出口50から冷蔵室46内に吐出される。この風は冷蔵室46内から野菜室44内を通して冷蔵用冷気生成室48内に吸引され、第1の冷蔵用冷却器15を通して冷蔵用ファン53から庫内ダクト49内に再び吐出される。第1の冷蔵用冷却器15は冷蔵室46内および野菜室44内に吐出される風を冷蔵室46および野菜室44の外部で冷却するものであり、野菜室44内および冷蔵室46内は第1の冷蔵用冷却器15が生成する冷風により冷却される。
【0026】
断熱材34には、図2に示すように、野菜室44内および冷蔵室46内の左右両側壁に位置して左壁面冷却器54および右壁面冷却器55が埋設されている。これら左壁面冷却器54および右壁面冷却器55は第2の冷蔵用冷却器17を構成するものであり、冷却板に蛇行状の冷却パイプを固定したパイプオンシート形熱交換器から構成されている。これら左壁面冷却器54および右壁面冷却器55は冷却板が内箱33に密着配置されたものであり、野菜室44内および冷蔵室46内を流通する冷風を冷蔵室46内および野菜室44内で冷却する。
【0027】
冷蔵室46の扉47内には、図5に示すように、制御装置56が埋設されている。この制御装置56はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、CPU,ROM,RAM,I/Oを有している。この制御装置56の出力端子には駆動回路57を介してコンプモータ2,バルブソレノイド9,冷凍用ファンモータ42,冷蔵用ファンモータ52が電気的に接続されており、制御装置56はコンプモータ2〜冷蔵用ファンモータ52を駆動制御することに伴い食品の冷蔵保存および冷凍保存を行う。
【0028】
制御装置56の入力端子には冷凍室用温度センサ58および冷蔵室用温度センサ59が電気的に接続されている。これら冷凍室用温度センサ58および冷蔵室用温度センサ59は冷凍室36および冷蔵室46の庫内温度に応じた電気信号を出力するものであり、制御装置56は冷凍室用温度センサ58および冷蔵室用温度センサ59からの出力信号に基づいて冷凍室36の庫内温度および冷蔵室46の庫内温度を検出する。尚、冷蔵室用温度センサ59は温度検出手段に相当するものである。
【0029】
制御装置56の入力端子には開閉検出手段に相当する扉スイッチ60が電気的に接続されている。この扉スイッチ60は冷蔵室46の扉47が開閉されることに基づいて状態が変わる機械的スイッチからなるものであり、制御装置56は扉スイッチ60の状態に応じて冷蔵室46の開閉を検出する。また、制御装置56の入力端子には温度ダイアル61が電気的に接続されている。この温度ダイアル61はロータリエンコーダからなるものであり、制御装置56は温度ダイアル61からの出力信号に基づいて冷蔵室46の庫内温度Toを「1°C〜10°C」の範囲内で設定する。
【0030】
次に上記構成の作用について説明する。尚、下記動作は制御装置56がROMに記録された制御プログラムに基づいて実行するものである。
制御装置56は電源が投入されると、図4のステップS1で野菜室44内および冷蔵室46内を冷却する。この冷却処理は冷蔵室用温度センサ59からの出力信号に基づいてコンプモータ2をオンオフ制御し、冷蔵室46内を設定温度Toに保持するものであり、制御装置56は切換弁10の第2の出口13を開放することに基づいて第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の双方に冷媒を流す。この冷却処理は冷蔵用ファンモータ52の駆動状態で行われるものであり、野菜室44内および冷蔵室46内は第2の冷蔵用冷却器17によって直接的に冷却され、しかも、第1の冷蔵用冷却器15からの冷風によって冷却される。
【0031】
制御装置56はステップS2へ移行すると、扉スイッチ60からの出力信号に基づいて冷蔵室46の開放の有無を判断する。ここで冷蔵室46の開放を検出したときにはステップS3で切換弁10の第1の出口12を開放し、第2の冷蔵用冷却器17を迂回して第1の冷蔵用冷却器15に冷媒を流す。この冷蔵室46の開放状態では第1の冷蔵用冷却器15の有効状態で冷蔵用ファン装置51が駆動しているものの、冷蔵室46の庫内温度Tが設定温度Toに比べて高くなる。
【0032】
制御装置56はステップS4へ移行すると、扉スイッチ60からの出力信号に基づいて冷蔵室46の閉鎖の有無を判断する。ここで冷蔵室46の閉鎖を検出したときにはステップS5でタイマをスタートさせ、待機時間の計測動作を開始する。そして、ステップS6へ移行し、タイマの計測値が設定値(具体的には「10分」)に達したか否かを判断する。この冷蔵室46の閉鎖状態では第1の冷蔵用冷却器15の有効状態で冷蔵用ファン装置51が駆動しているので、第1の冷蔵用冷却器15から冷蔵室46内に冷気が送風され、冷蔵室46の庫内温度Tが開放時に比べて低下する。
【0033】
制御装置56はタイマの計測値が設定値に達したことを検出すると、ステップS7でタイマを停止し、ステップS1に復帰する。ここで切換弁10の第2の出口13を開放し、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の双方に冷媒を流す。そして、冷蔵室46内を第1の冷蔵用冷却器15からの冷風に加え、第2の冷蔵用冷却器17によって直接的に冷却し、冷蔵室46内を設定温度Toに保持する。
【0034】
上記第1実施例によれば、第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒流量を制御することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する切換弁10を設けた。このため、第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作を制限することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17の温度を上げ、冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じることを防止できる。
また、冷蔵室46が開放されることに基づいて第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止し、第2の冷蔵用冷却器17を昇温させたので、特に冷蔵室46の開放に伴って冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じることを防止できる。
【0035】
また、第1の冷蔵用冷却器15と第2の冷蔵用冷却器17と冷凍用冷却器23とを同時に使用可能な冷凍サイクルを用いたので、冷凍用冷却器23だけに冷媒を流す冷凍モードおよび第1の冷蔵用冷却器15・第2の冷蔵用冷却器17の双方に冷媒を流す冷蔵モード間で運転状態を切換える必要がなくなり、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17に冷媒を連続的に流すことができる。このため、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17を相対的に高温度で運転することが可能になるので、冷蔵室46および野菜室44の内面に対する着霜量が減る。従って、冷蔵室46内および野菜室44内の湿度が高まるので、野菜等の食品の高鮮度保存性が高まる。
【0036】
尚、上記第1実施例においては、冷蔵室46の扉47が開放されることに基づいて第2の冷蔵冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止したが、これに限定されるものではなく、例えば野菜室44の扉45が開放されることに基づいて第2の冷蔵冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止しても良い。この場合、野菜室44の扉45が閉鎖されてから設定時間が経過することに基づいて第2の冷蔵冷却器17に対する冷媒の供給動作を再開すると良い。
【0037】
また、上記第1実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する手段として切換弁10を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば流量制御弁を用いても良い。この流量制御弁は第2の出口の開度がバルブモータの回転量に応じて変わるものであり、冷蔵室46の扉47が開放されたり、野菜室44の扉45が開放されたときには第2の出口の開度を大きくする(調節する)ことに基づいて第2の冷蔵用冷却器17の温度を上げることにより結露・氷結を防止すると良い。
【0038】
また、上記第1実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する手段として冷媒流量制御手段を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば電気的ヒータ等の熱源を用いても良い。この場合、冷蔵室46の扉47が開放されたり、野菜室44の扉45が開放されたときには熱源を駆動することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17を加熱すると良い。
【0039】
次に本発明の第2実施例を図6に基づいて説明する。制御装置56は電源が投入されると、ステップS11で冷蔵室46の庫内温度Tを検出し、設定温度Toと比較する。ここで「庫内温度T≧設定温度To」を検出したときには第2の冷蔵用冷却器17の使用の有無を庫内温度Tに応じて選択し、野菜室44内および冷蔵室46内を第1の冷蔵用冷却器15だけを用いて冷却するシングル冷却モードおよび第1の冷蔵用冷却器15・第2の冷蔵用冷却器17の双方を用いて冷却するダブル冷却モードを選択的に実行する。また、ステップS11で「庫内温度T<設定温度To」を検出したときにはステップS12およびS13でコンプレッサ1および冷蔵用ファン装置51を駆動停止し、野菜室44内および冷蔵室46内の冷却運転を停止する。以下、「庫内温度T≧設定温度To」が検出された場合の処理内容について説明する。
【0040】
制御装置56はステップS14へ移行すると、庫内温度Tを基準温度Th(具体的には6℃)と比較する。ここで「庫内温度T≧基準温度Th」を検出すると、ステップS15で切換弁10の第1の出口12を開放することに基づいて第1の冷蔵用冷却器15だけを有効化する。そして、ステップS18でコンプレッサ1を駆動することに基づいて第1の冷蔵用冷却器15だけに冷媒を流し、ステップS19で冷蔵用ファン装置51を駆動することに基づいて冷蔵室46内および野菜室44内をシングル冷却モードで冷却する。
【0041】
制御装置56はステップS14で「庫内温度T<基準温度Th」を検出すると、ステップS16で庫内温度Tを基準温度Tl(具体的には5℃)と比較する。ここで「庫内温度T≦基準温度Tl」を検出したときにはステップS17で切換弁10の第2の出口13を開放し、第1の冷蔵用冷却器15および第2の冷蔵用冷却器17の双方を有効化する。そして、ステップS18およびS19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内をダブル冷却モードで冷却する。また、ステップS16で「庫内温度T>基準温度Tl」を検出したときにはステップS18および19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内を現状の冷却モードで冷却する。
【0042】
上記第2実施例によれば、冷蔵室46の庫内温度Tが基準値Th以上であるときには第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17を昇温させたので、冷蔵室46および野菜室44の開放に伴って冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じたり、冷蔵室46内および野菜室44内に高温度の食品が収納されることに基づいて冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じることを防止できる。
【0043】
次に本発明の第3実施例を図7に基づいて説明する。制御装置56の入力端子には湿度検出手段に相当する湿度センサ(図示せず)が電気的に接続されている。この湿度センサは冷蔵室46内の湿度に応じた電気信号を出力するものであり、制御装置56は湿度センサからの出力信号に基づいて冷蔵室46内の湿度Hを検出する。
【0044】
制御装置56は電源が投入されると、ステップS11で冷蔵室46の庫内温度Tを検出し、設定温度Toと比較する。ここで「庫内温度T≧設定温度To」を検出したときには第2の冷蔵用冷却器17の使用の有無を庫内湿度Hに応じて選択し、野菜室44内および冷蔵室46内をシングル冷却モード・ダブル冷却モードで選択的に冷却する。以下、「庫内温度T≧設定温度To」が検出された場合の処理内容について説明する。
【0045】
制御装置56はステップS21へ移行すると、庫内湿度Hを基準湿度Hh(具体的には95%)と比較する。ここで「庫内湿度H≧基準湿度Hh」を検出すると、ステップS15からS18およびS19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内をシングル冷却モードで冷却する。
【0046】
制御装置56はステップS21で「庫内湿度H<基準湿度Hh」を検出すると、ステップS22で庫内湿度Hを基準湿度Hl(具体的には90%)と比較する。ここで「庫内湿度H≦基準湿度Hl」を検出したときにはステップS17からS18およびS19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内をダブル冷却モードで冷却する。また、ステップS22で「庫内湿度H>基準湿度Hl」を検出したときにはステップS18およびS19へ移行し、冷蔵室46内および野菜室44内を現状の冷却モードで冷却する。
【0047】
上記第3実施例によれば、冷蔵室46の庫内湿度Hが基準値Hh以上であるときには第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒の供給動作を停止することに基づいて第2の冷却器17を昇温させたので、冷蔵室46および野菜室44の開放に伴って冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じたり、冷蔵室46内および野菜室44内に水分が多い食品が収納されることに基づいて冷蔵室46の内面および野菜室44の内面に結露・氷結が生じることを防止できる。
【0048】
尚、上記第2〜第3実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する手段として切換弁10を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば流量制御弁を用いても良い。この場合、庫内温度Tが基準温度Th以上であったり、庫内湿度Hが基準湿度Hh以上であるときにはステップS15で流量制御弁の第2の出口の開度を大きくする(調節する)ことに基づいて第2の冷蔵用冷却器17に対する冷媒流量を減らすと良い。
【0049】
また、上記第2〜第3実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17の温度を制御する手段として冷媒流量制御手段を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば熱源を用いても良い。この場合、庫内温度Tが基準温度Th以上であったり、庫内湿度Hが基準湿度Hh以上であるときにはステップS15で熱源を駆動することに基づいて第2の冷蔵用冷却器17を加熱すると良い。
また、上記第1〜第3実施例においては、左壁面冷却器54および右壁面冷却器55を断熱材34内に埋設したが、これに限定されるものではなく、例えば冷蔵室46内および野菜室44内に露出するように内箱33内の左側面および右側面に固定しても良い。
【0050】
また、上記第1〜第3実施例においては、第2の冷蔵用冷却器17を第1の冷蔵用冷却15の上流側に直列に接続したが、これに限定されるものではなく、例えば第1の冷蔵用冷却器15の下流側に直列に接続したり、第1の冷蔵用冷却器15に対して並列に接続しても良い。
また、上記第1〜第3実施例においては、第2の冷蔵用冷却17を冷蔵室46および野菜室44の側面に設けたが、これに限定されるものではなく、例えば天井面に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(冷蔵庫の内部構成を示す断面図)
【図2】左壁面冷却器および右壁面冷却器の設置状態を示す図
【図3】冷凍サイクルを示す図
【図4】制御装置の制御内容を示すフローチャート
【図5】電気的構成を示すブロック図
【図6】本発明の第2実施例を示す図4相当図
【図7】本発明の第3実施例を示す図4相当図
【符号の説明】
10は切換弁(温度制御手段,流量制御手段)、15は第1の冷蔵用冷却器(室外冷却器)、17は第2の冷蔵用冷却器(室内冷却器)、23は冷凍用冷却器、44は野菜室(冷蔵室)、46は冷蔵室、59は冷蔵室用温度センサ(温度検出手段)、60は扉スイッチ(開閉検出手段)を示す。
Claims (8)
- 食品が収納される冷蔵室と、
前記冷蔵室内に送風される風を前記冷蔵室の外部で冷却する室外冷却器と、
前記冷蔵室内に送風された風を前記冷蔵室の内部で冷却する室内冷却器と、
前記室内冷却器の温度を制御する温度制御手段と
を備えたことを特徴とする冷蔵庫。 - 温度制御手段は、室内冷却器に対する冷媒流量を制御する流量制御手段から構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
- 温度制御手段は、室内冷却器を加熱する電気的な熱源から構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
- 冷蔵室が開閉されたことを検出する開閉検出手段を備え、
温度制御手段は、開閉検出手段の検出結果に応じて室内冷却器の温度を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷蔵庫。 - 冷蔵室内の温度を検出する温度検出手段を備え、
温度制御手段は、温度検出手段の検出結果に応じて室内冷却器の温度を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷蔵庫。 - 冷蔵室内の湿度を検出する湿度検出手段を備え、
温度制御手段は、湿度検出手段の検出結果に応じて室内冷却器の温度を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の冷蔵庫。 - 冷凍室内を冷却する冷凍用冷却器を備え、
冷凍用冷却器と室内冷却器と室外冷却器とに冷媒を同時に流通可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の冷蔵庫。 - 室内冷却器および室外冷却器は、直列に接続され、
温度制御手段は、室内冷却器および室外冷却器に冷媒を流す状態および室内冷却器を迂回して室外冷却器に冷媒を流す状態間で冷媒流路を切換える流量制御手段から構成されていることを特徴とする請求項7記載の冷蔵庫。
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Cited By (3)
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JP2010071606A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Fukushima Industries Corp | 冷凍冷蔵庫 |
CN103743139A (zh) * | 2013-12-30 | 2014-04-23 | 合肥晶弘电器有限公司 | 一种冰箱制冷系统及具有该制冷系统的冰箱 |
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-
2002
- 2002-12-02 JP JP2002350010A patent/JP2004183952A/ja active Pending
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