JP2004027182A - 吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー及びポリマー組成物 - Google Patents

吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー及びポリマー組成物 Download PDF

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石澤 英亮
Masayoshi Tabata
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Abstract

【課題】吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置がエネルギーの付与などにより可逆的に変化され得るポリマーを提供する。
【解決手段】
【化1】
Figure 2004027182

上記構造式で表されるポリマー(但し、nは1以上の整数であり、Rは刺激の付与またはその変化により置換基R自体または隣接するポリマーの置換基R同士の結合状態または隣接する前記ポリマーの凝集構造が変化させる置換基)であって、分子鎖が規則的ならせん構造を有し、前記エネルギーと同一または異種のエネルギーの付与またはその変化により刺激され、らせん構造の密度が可逆的に変化され得る、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光の吸収・発光スペクトルを可逆的に変化させ得る新規なポリマー及びポリマー組成物に関し、より詳細には、置換アセチレンの鎖状重合体からなり、ポリマー主鎖のシス−トランス構造の変化及びポリマー鎖の凝集構造の変化により、吸光・発光スペクトルが可逆的に変化するポリマー及びポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、置換アセチレンを重合してなるポリアセチレンでは、シス体とトランス体との間で構造変化を生じることが知られている。もっとも、ポリアセチレンは空気中の酸素により酸化され易く、かつポリマー同士の凝集構造を制御することが困難であるという問題があった。
【0003】
下記の非特許文献1には、
【0004】
【化2】
Figure 2004027182
【0005】
の構造を有するポリアセチレンが開示されている。ここで、Rとしては、p−ニトロフェニル基、p−3−メチルブトキシフェニル基が示されている。
置換基Rが、p−ニトロフェニル基の場合、シストランソイド構造のポリマーが、圧力を加えられることにより、トランストランソイド構造に変化し、吸収スペクトルのピーク値が430nmから460nmに変化すること、他方、加熱された場合には430nmから440nmに変化することが知られている。
【0006】
また、下記の非特許文献2には、上記構造式(1)において、Rがp−3−メチルブトキシフェニル基の場合には、加圧によりシス−トランス構造変化により吸収ピークが430nmから460nmに変化することが述べられている。また、このポリマーが凝集構造を形成し、加圧によりこの凝集構造における各ポリマーのシス−トランス構造変化し、490nmから450nmに吸収スペクトルのピーク位置が変化することが述べられている。
【0007】
しかしながら、これらの先行文献では、上記ポリマーがシストランソイド構造からトランストランソイド構造に変化することにより吸収スペクトルが変化することは述べられているものの、トランストランソイド構造に変化された後、シストランソイド構造に変化させる方法、すなわちシストランソイド構造とトランストランソイド構造との間で可逆的に変化させる方法については述べられていない。
【0008】
【非特許文献1】
高分子加工第50巻第5号(2001)第221頁〜第223頁
【非特許文献2】
Macromolecule、第34巻第3776頁〜第3782頁(2001)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなポリマーでは、構造変化により吸収スペクトルや発光スペクトルが変化する。従って、シストランソイド構造とトランストランソイド構造との間の構造変化が可逆的に行われれば、上記ポリマーは、この性質を利用して様々な色材や光学材料などに用いることができる。
【0010】
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、シストランソイド構造とトランストランソイド構造との間で可逆的に変化されることができ、また吸収構造が可逆的に変化されることができ、それによって光の吸収・発光スペクトルの形状やピーク位置が可逆的に変化され得る新規なポリマーを提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的は、上記可逆的変化の応答速度が高められた新規なポリマーを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記光の吸収・発光スペクトルの形状やピーク位置が可逆的に変化され得る新規なポリマーを含むポリマー組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の広い局面によれば、
【0013】
【化3】
Figure 2004027182
【0014】
上記構造式で表されるポリマー(但し、nは1以上の整数であり、Rは刺激の付与またはその変化によりR自体の状態または隣接するポリマーのR同士の結合状態または隣接する前記ポリマーの凝集構造を変化させる置換基)であって、分子鎖が規則的ならせん構造を有し、前記刺激の付与またはその変化によりらせん構造の密度が可逆的に変化され得る、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマーが提供される。
【0015】
らせんの密度の変化とは、らせんのピッチの変化及びらせんの構造部分の数の減少の双方を含むものとする。すなわち、シストランソイド構造からトランストランソイド構成への変化の場合、らせんの一部がシストランソイド構造を残すことがある。従って、このような場合、らせんの一部にシストランソイド構造に起因する部分的ならせん構造が存在することになる。密度の変化とは、このように部分的にらせん構造を有するように変化した場合のらせん構造部分の数の減少をも含むものとする。
【0016】
本発明のある特定の局面では、二重結合部位がシストランソイド構造を有しており、熱、圧力、電磁波、光、放射線、電場、磁場及び媒体の極性からなる群から選択された少なくとも1種の刺激により、シストランソイド構造と、トランストランソイド構造との間で可逆的に変化される。
【0017】
本発明の別の特定の局面では、上記置換基Rが液晶性官能基であり、液晶性官能基は電場の変化により配向状態が変化する。従って、上記置換基Rの状態を変化させる刺激として電場が用いられる。
【0018】
本発明の他の特定の局面では、上記置換基Rが、加熱により結晶性が変化する結晶性官能基である。従って、上記置換基Rの状態を変化させる刺激として熱が用いられる。
【0019】
本発明のさらに特定の局面では、上記置換基Rは、隣接するポリマーの置換基Rと可逆的に反応する反応性官能基であり、上記刺激としては、上記官能基同士の結合の形成を引き起こす刺激が用いられる。
【0020】
本発明のより限定的な局面では、上記反応性官能基は同じ官能基と結合してジアゾ結合を中心とする立体配置がシス−トランス異性体の間で異性化する窒素含有官能基であり、前記刺激として光が用いられる。
【0021】
本発明のさらに他の特定の局面では、ポリマーの分子鎖の一端に親水性基が結合されている。一端に親水性基が結合されている上記ポリマーでは、水などの極性溶媒からなる薄層に分散させた場合、親水性基側とは反対側の分子鎖端部が該薄層から遠ざかるようにポリマーが配向される。従って、本発明のポリマーを用いてLB膜を構成することができる。
【0022】
本発明に係るポリマー組成物は、本発明のポリマーと、該ポリマーに刺激が付与され、あるいは刺激の変化により、ポリマーの置換基Rの立体構造もしくは立体配置またはポリマーの凝集構造が変化した場合に、置換基Rと同様に立体構造もしくは立体配置または凝集構造が変化される化合物をさらに含有する。
【0023】
本発明に係るポリマー組成物のより特定的な局面では、上記置換基Rが液晶性官能基であり、上記化合物も液晶性化合物である。従って、電場の変化により、ポリマーの置換基Rとしての液晶性官能基の配向状態が変化するだけでなく、上記化合物として分散されている液晶性化合物の配向状態も変化する。
【0024】
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明では、上記構造式(1)で示されるポリマーが用いられる。
本発明に係る上記ポリマーは、下記の構造式(2)で示されるシストランソイド構造と、下記の構造式(3)で示されるトランストランソイド構造との間で可逆的に変化する。この可逆的変化は、後述するように、熱、光、電磁波、放射線、圧力、磁場、溶媒の極性などの少なくとも1種の刺激の付与または変化により引き起こされる。例えば、加熱あるいは圧力の付加により、らせん構造を有するシストランソイド構造から、直線状のトランストランソイド構造に変化する。
【0025】
【化4】
Figure 2004027182
【0026】
【化5】
Figure 2004027182
【0027】
このようなシストランソイド構造からトランストランソイド構造の変化により、前述したように、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が変化する。さらに、例えば上記加圧及び/または加熱条件を制御することにより、本発明に係るポリマーは、トランストランソイド構造からシストランソイド構造にも変化する。すなわち、シス−トランス構造変化が可逆的に生じる。
【0028】
上記構造変化を可逆的に引き起こす刺激とは、上述したように、熱、光、電磁波、放射線、圧力、磁場、溶媒の極性などの様々な刺激が挙げられ、好ましくは、室温から200℃までの範囲の熱、紫外線から赤外線までの光、50〜500kg/cm程度の圧力が用いられる。
【0029】
また、本発明に係るポリマーは、上記シストランソイド構造を有し、らせん状の形状を有する。このらせん状の形状のポリマーは、図1に示すように、隣接するポリマー鎖同士が平行に延びるように凝集し、凝集構造を形成する。この凝集構造は、図1に示されているように、ヘキサゴナルまたはオルソロンビック結晶構造である。
【0030】
図1に示したような凝集構造が形成されている場合において、前述したようにシストランソイド構造からトランストランソイド構造へ各ポリマー鎖が変化した場合、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が変化するが、さらに、この凝集構造を変化させた場合においても、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が変化する。凝集構造の変化とは、上記結晶構造からアモルファス構造への変化であり、この凝集構造の変化も可逆的に行われ得る。凝集構造の変化は、例えば、溶媒の極性の変化などの媒体の変化、あるいは熱、光、電磁波、放射線、圧力、磁場などの刺激の付与もしくは変化により行われ得る。
【0031】
なお、上記結晶構造を有するように凝集されている場合、各ポリマー鎖におけるらせん構造の直径は1〜100nm、らせんのピッチは0.3〜0.5nm、ポリマー鎖間の中心距離は1〜200nmの範囲が望ましい。
【0032】
上記のように、本発明に係る上記ポリマーは、シストランソイド構造と、トランストランソイド構造との間で可逆的に変化され得る。そして、シストランソイド構造を有する場合、主鎖がらせん状の形状を有する。
【0033】
本発明の上記ポリマーが、刺激の付与または変化により、シストランソイド構造と、トランストランソイド構造との間で可逆的に変化するのは、上記置換基Rが特定の置換基であるためである。すなわち、置換基Rがo,m,p−フェニル−OC2X+1、o,m,p−フェニル−C2X+1CON、o,m,p−フェニル−C2X+1CONH、o−フェニル−CFまたは2−チエニルなどである場合、刺激の付与または変化により、シストランソイド構造と、トランストランソイド構造との間で可逆的に変化する。特に、置換基Rが、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基などの芳香族基あるいはこれらにさらに置換基を導入した基である場合には、芳香族基同士のパッキングによりシストランソイド構造及びトランストランソイド構造の構造が安定化する。もっとも、本発明では、後述するように、置換基Rは、上記シストランソイド構造と、トランストランソイド構造との間の可逆的変化を生じさせるだけでなく、刺激の付与または変化により、置換基R自体の立体構造もしくは立体配置、あるいは隣接するポリマーの置換基R同士の相互作用もしくは一時的な結合あるいはポリマーの凝集構造を変化するように機能する官能基で構成されている。
【0034】
上記ポリマーの分子量は、好ましくは重量平均分子量で1000〜1000万、好ましくは5000〜100万の範囲である。
また、本発明に係るポリマーでは、置換基Rは、上述したシストランソイド構造とトランストランソイド構造との間の可逆的変化を引き起こすだけでなく、上記刺激の付与または変化により、置換基R自体の立体構造もしくは立体配置、隣接するポリマーのR同士の相互作用もしくは一時的な結合、またはポリマーの凝集構造が変化するように機能する。それによって、上記らせん構造の密度を変化させたり、上記シストランソイド構造とトランストランソイド構造との間の可逆変化の応答速度を高めたり、あるいは上記ポリマーの凝集構造の変化を制御することができる。
【0035】
このような置換基Rとしては、置換基R自体の配向状態が変化するものとして、液晶性官能基が用いられる。置換基Rとして液晶性官能基を用いた場合、液晶性官能基は電場の変化により配向状態が変化する。従って、電場を変化させることにより、置換基Rとしての液晶性官能基の配向状態が変化するため、それによってシストランソイド構造のらせん構造におけるらせんの密度が変化され得る。
【0036】
上記液晶性官能基としては、公知の液晶性を付与する官能基を適宜用いることができ、特にその構造は限定されない。このような液晶性官能基は、公知の液晶ポリマーなどにより構成され得るが、例えば、特開平9−221671号公報に記載の高分子液晶フォトニクス材料を構成する液晶性官能基を好適に用いることができる。
【0037】
すなわち、特開平9−221671号公報に開示されている、下記一般式(I)
【0038】
【化6】
Figure 2004027182
【0039】
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基、Xは単結合、酸素原子、または−COO−もしくは−OCO−で表わされる基、Qは液晶基、kは2〜20の整数である。)で表わされる繰り返し単位、及び下記の一般式(II)
【0040】
【化7】
Figure 2004027182
【0041】
(式中、Rは前記Rと同一あるいは異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基、R〜Rは同一あるいは異なってもよく、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基、Xは単結合、酸素原子、または−COO−もしくは−OCO−で表わされる基、Qは前記Qと同一あるいは異なる液晶基、m及びpは2〜10の整数、nは0〜10の整数である。
)で表わされている繰り返し単位からなり、前記一般式(II)で表わされる繰り返し単位のモル比が95/5〜5/95の範囲にあり、前記Q及びQで表わされる液晶基のうちいずれか一方または両方がアゾベンゼン残基を含む液晶基であることを特徴とし、数平均分子量が1,000以上である重合体からなる液晶性官能基が用いられ得る。ここで、上記液晶基は特に限定されず、ビフェニル、ビフェニルエーテル、安息香酸フェニルエステル、安息香酸ビフェニルエステル、ベンジリテンアニリン、スチルベン、シッフ塩基、シクロヘキシルフェニルエーテル、シクロヘキシルベンゼン、シクロヘキシルカルボン酸フェニルエステル、シクロヘキシルカルボン酸ビフェニルエステル、コレステリン、コレスタン及びそれらの誘導体等の液晶分子から水素原子を1個除去してなる基を挙げることができる。
【0042】
また、前記置換基Rが加熱により結晶状態が変化する結晶性官能基であってもよく、この場合には、加熱により結晶性が変化するため、やはりらせん構造においてらせんの密度を加熱により変化させることができる。
【0043】
上記結晶性官能基としては、アルキル基(C5〜30、好ましくは10〜20)、ポリエステル(分子量800〜500、好ましくは500〜2000)、ポリエーテル(分子量300〜5000、好ましくは500〜2000)、ポリウレタン(分子量300〜5000、好ましくは500〜2000)などが用いられる。
【0044】
前述したように、本発明に係るポリマーは、隣接するポリマー鎖同士が凝集し、凝集構造を形成する。すなわち、らせん形状のポリマーの長軸が互いに平行となるように、かつヘキサゴナルまたはオルソロンビック結晶構造を有するように凝集する。この凝集構造についても、上記置換基Rを選択することにより、その変化を促進あるいは制御することができる。すなわち、上記置換基Rが互いに相互作用し得るか、一時的な結合を形成し得る官能基である場合には、隣接するポリマーの置換基R同士の間に吸引力が働き凝集するか、一時的な結合が形成され、それによって隣接するポリマーの置換基Rの図2に略図的に示す積層状態が変化し、光学特性などが変化する。
【0045】
すなわち、図2において、置換基R同士が例えば光による刺激によってジアゾ結合の組み替えが起こり、シス−トランス異性化し得るジアゾ結合を有している場合、あるいは、置換基R同士が芳香環を有し、π−π相互作用により互いに近接している場合には、光照射によって各ポリマーのらせん構造のピッチが変化したり、凝集構造が変化したりする。
【0046】
上記互いに相互作用し得るか、一時的な結合を形成し得る官能基としては、例えば、刺激の付与または変化により、隣接するポリマーの置換基R同士が可逆的に相互作用または結合を形成する官能基である。
【0047】
上記光による刺激によりシス−トランス構造の異性化などの立体構造もしくは立体配置が可逆的に変化し得る官能基としては、より具体的には、
【0048】
【化8】
Figure 2004027182
【0049】
などが挙げられる。
上記のように、ジアゾ結合を有する官能基Rでは、照射する光の波長を選択することにより、−N=N−のシス−トランス構造が変化し、N=N結合付近の立体的な大きさが変化し、それによって上記可逆的変化の応答速度を効果的に高めることができる。なお、R、Rは任意の置換基である。
【0050】
さらに、本発明に係るポリマーにおいては、分子鎖の一端に親水性基が結合されていてもよい。このような親水性基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基などが挙げられる。分子鎖の一端に親水性基が結合されている場合には、水または塩が添加された水などの気液界面に、両親媒性の化合物の溶液を展開し、その溶媒を乾燥することにより成膜し、該膜を圧縮することにより形成された単分子膜、あるいは、上記気液界面の単分子膜を固体基板に浸漬しもしくは吸着させることにより、固体基板上に積層された多層単分子膜を構成するのに、本発明に係るポリマーを好適に用いることができる。
【0051】
本発明に係るポリマー組成物は、本発明に従って構成されたポリマーと、刺激により、立体構造もしくは立体配置または凝集構造が変化した時に、上記置換基Rの立体構造もしくは立体配置を変化させ得る化合物とを含むことを特徴とする。すなわち、本発明に係るポリマーだけでなく、本発明のポリマーの置換基Rと化合物に与える刺激を同じにすることにより、ポリマー組成物全体を同じ刺激により変化させることができる。
【0052】
このような例としては、例えば本発明に係るポリマーとして、置換基Rが液晶性官能基であるポリマーを用い、上記化合物として液晶性官能基を用いた場合が挙げられる。このようなポリマー組成物では、電場の変化により、ポリマーの置換基としての液晶性官能基と、上記化合物としての液晶性官能基とが、いずれも配向状態が変化する。従って、電場の変化により、例えば電場のオン・オフにより光学特性などが変化される光学材料を得ることができる。
【0053】
なお、本発明に係るポリマー組成物では、上記可逆的変化の応答速度を高めるために、促進剤として、エネルギーの種類に応じた増感剤を添加してもよい。このような増感剤としては、三重項励起エネルギー移動光増感剤、電子移動光増感剤が挙げられる。具体的には、アセトフェノン類、ベンゾフェルン類、アセトラゼン(または、誘導体)、キサントン類、チオキサントン類、N−フェニルグリシン、シアニン色素類、ポルフィリン(またはその誘導体)などが挙げられる。
【0054】
本発明に係るポリマーの製造方法は特に限定されないが、
【0055】
【化9】
Figure 2004027182
【0056】
の構造を有する置換アセチレンを、既知の重合方法に従って重合することにより得ることができる。好ましくは、重合に際しRh錯体を触媒として用いることが望ましい。Rh錯体としては、〔Rh(norbornadiene)Cl〕、[Rh(cyclooctadiene)Cl]、[Rh(bis−cyclooctene)Cl]などが挙げられ、特に、〔Rh(norbornadiene)Cl〕が好ましい。
【0057】
また、上記シストランソイド構造のポリマーを得るには、重合に際し重合溶媒として該ポリマーのあまり溶かさない貧溶媒、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類あるいはトリエチルアミン(TA)をまたはこれらの混合溶媒を用いることが望ましい。
【0058】
上記置換基Rとして液晶性官能基を有する本発明のポリマーの製造方法については、例えば、モノマーを重合する際に液晶ポリマーを添加し、リビング重合、あるいはブロック重合を行う方法が挙げられる。
【0059】
なお、上記構造式(4)で示される置換アセチレンの合成方法についても特に限定されず、例えば、R.D’Amato,T.Sone,M.Tabata,M.V.Russo,A.FdurlaniらのMacromolecules,31,8660(1998)に記載の方法などにより得ることができる。
【0060】
(作用)
本発明に係るポリマーでは、分子鎖が規則的ならせん構造を有し、刺激の付与またはその変化によりらせん構造の密度が可逆的に変化する。すなわち、上記シストランソイド構造のらせん構造が刺激の付与または変化により可逆的に変化するので、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化する。しかも、上記置換基Rが、上記らせん構造の密度を可逆的に変化させるだけでなく、置換基R自体の立体構造もしくは立体配置または凝集構造、置換基R同士の相互作用もしくは一時的な結合、ポリマーの凝集構造を変化させるように選択されているため、刺激の付与またはその変化により、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置の可逆的変化の応答速度を高めたり、より広い範囲に渡り吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置を可逆的に変化させることができる。
【0061】
従って、本発明に係るポリマーは、色可変材料、有機EL装置の電子供給層を構成する材料、光遮蔽材料、有機半導体、非線形光学材料、磁性材料、導電性材料などの様々な光学用途及びエレクトロニクス用途に好適に用いられ得る。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の非限定的な実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0063】
(実施例1)
液晶官能基を持ったアセチレン誘導体の合成
4′−ヒドロキシ−4−ビフェニルカルボニトリル(アルドリッチ社製)0.1molをベンゼン500mlに溶解し、トリエチルアミンを0.2mol添加した。これに、4−ヨードベンゾイルクロライド(アルドリッチ社製)0.2molをベンゼン100mlに溶解した溶液を0℃で徐々に滴下した。滴下終了後、室温に戻し、2時間反応させた。その後、有機層を蒸留水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過し、脱溶剤した。これを、カラムクロマトグラフィーにより精製し化合物1を得た。
【0064】
この化合物1 0.09molを300mlのトリエチルアミンに溶解し、0.111gのdichlorobis(triphenylphosphine)palladium(I)、0.099gのCuIを添加した後、還流下で3時間反応させた。エバポレーターで脱溶剤後、エチルエーテルを加え、生成した化合物を抽出した。このエチルエーテル層を蒸留水300mlで3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで24時間乾燥後、濾過し、脱溶剤した。こうして得られた化合物を50mlのトルエン、0.03molのKOHで4時間還流下で攪拌し、エバポレーターで脱溶剤後、300mlの蒸留水で洗浄し、有機層を取り出し、エチルエーテルで抽出した。このエチルエーテル層を、無水硫酸マグネシウムで24時間乾燥、濾過し、脱溶剤し、89℃で真空乾燥した。こうして得られた化合物をモノマー1とした。
【0065】
(ポリマーの重合)
上記の方法で合成したモノマー1を2.1×10−3molと乾燥したトリエチルアミン50ml、その1/150molの触媒[Rh(norbornadiene)Cl]と乾燥したトリエチルアミン50mlをそれぞれ逆U字型のガラスチューブの両側にそれぞれ入れ、ガラスチューブをひっくり返すことで反応を開始させた。反応は20℃で、24時間行った。反応は、過剰のメタノールを添加することで停止させ、沈殿してきたポリマーを濾過し、メタノールで洗浄した後、24時間真空乾燥した。こうして得られたポリマーをポリマー1とした。
【0066】
(実施例2)
光照射により構造が変化する官能基を持ったアセチレン誘導体の合成
4−フェニルアゾフェノール(アルドリッチ社製)0.1molをベンゼン500mlに溶解し、トリエチルアミンを0.2mol添加した。これに、4−ヨードベンゾイルクロライド(アルドリッチ社製)0.2molをベンゼン100mlに溶解した溶液を0℃で徐々に滴下した。滴下終了後、室温に戻し、2時間反応させた。その後、有機層を蒸留水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過し、脱溶剤した。これを、カラムクロマトグラフィーにより精製し、目的とするモノマー2を得た。
【0067】
この化合物2 0.09molを300mlのトリエチルアミンに溶解し、0.111gのdichlorobis(triphenylphosphine)palladium(I)、0.099gのCuIを添加した後、還流下で3時間反応させた。エバポレーターで脱溶剤後、エチルエーテルを加え、生成した化合物を抽出した。このエチルエーテル層を蒸留水300mlで3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで24時間乾燥後、濾過し、脱溶剤した。こうして得られた化合物を50mlのトルエン、0.03molのKOHで4時間還流下で攪拌し、エバポレーターで脱溶剤後、300mlの蒸留水で洗浄し、有機層を取り出し、エチルエーテルで抽出した。このエチルエーテル層を、無水硫酸マグネシウムで24時間乾燥、濾過し、脱溶剤し、89℃で真空乾燥した。こうして得られた化合物をモノマー2とした。
【0068】
(ポリマーの重合)
上記の方法で合成したモノマー2を2.1×10−3molと乾燥したトリエチルアミン50ml、その1/150molの触媒[Rh(norbornadiene)Cl]と乾燥したトリエチルアミン50mlをそれぞれ逆U字型のガラスチューブの両側にそれぞれ入れ、ガラスチューブをひっくり返すことで反応を開始させた。反応は20℃で、24時間行った。反応は、過剰のメタノールを添加することで停止させ、沈殿してきたポリマーを濾過し、メタノールで洗浄した後、24時間真空乾燥した。こうして得られたポリマーをポリマー2とした。
【0069】
(実施例及び比較例の評価)
実施例1,2で得たポリマー1,2について、以下の要件で評価した。
ポリマー1をクロロホルムに溶解し、キャスト成形により100μmの厚みのフィルムを得た。このフィルムを一対の金属板で挟み、直流100Vの電流を印加したところ、色が変化し、電流の印加を停止したところ、元の色に戻った。
【0070】
100μmの厚みのポリマー2を一対の透明ガラス板に挟んで、365mmの光を反射したところ色が変化し、次に450mmの光を反射したところ、元の色に戻った。
【0071】
【発明の効果】
本発明に係るポリマーは、上記特定の置換基Rを有するため、一番安定な状態、すなわち刺激を加える前の安定な状態では、二重結合部分がすべてシストランソイド構造を有し、分子鎖が規則的ならせん構造を有する。そして、熱、光、電磁波、X線、γ線、圧力、磁場などの刺激の付与またはその変化により、シストランソイド構造からトランストランソイド構造に一部あるいは全部が変化し、かつこの変化が可逆的に行われる。
【0072】
従って、本発明によれば、シストランソイド構造とトランストランソイド構造との可逆的な変化により、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化され得るポリマーを得ることができる。
【0073】
また、本発明に係るポリマーは、複数のポリマー鎖が凝集した凝集構造を取り、この凝集構造もまた、溶媒の極性などの媒体の変化を含む刺激の付与または変化により変化され得る。従って、凝集構造の変化によっても、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化する。
【0074】
加えて、置換基Rが、刺激の付与またはその変化により、置換基R自体の立体構造、立体配置または凝集構造、隣接するポリマーの置換基R同士の相互作用もしくは一時的な結合状態、または上記凝集構造の状態が変化するように構成されているため、上記可逆的変化の応答速度が高められたり、あるいは上記可逆的変化をより高精度にまたは高感度で制御することができる。
【0075】
また、上記隣接するポリマーの置換基R同士の積層状態もしくは隣接するポリマーの凝集状態の変化によって、発光もしくは吸光スペクトルにおけるピーク位置あるいはスペクトル形状自体も変化され得る。
【0076】
よって、本発明によれば、光学特性、電気的特性、電磁的特性が可逆的に変化され得る新規な有機材料を提供することができ、光学用途やエレクトロニクス用途において有用な材料を提供することができる。
【0077】
本発明に係るポリマーは、様々な光学用途やエレクトロニクス用途に用いられるが、例えば、導電性の変化を利用して、有機半導体を構成したり、N型の交流層やEL素子を構成する材料などに用いることができる。また、本発明に係るポリマーは、電界効果型トランジスターにも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリマーの凝集構造を説明するための略図的斜視図。
【図2】本発明に係るポリマーの凝集構造において隣接する置換基Rが積層されている状態を示す構成図。

Claims (9)

  1. Figure 2004027182
    上記構造式で表されるポリマー(但し、nは1以上の整数であり、Rは刺激の付与またはその変化によりR自体の状態または隣接するポリマーのR同士の結合状態または隣接する前記ポリマーの凝集構造を変化させる置換基)であって、分子鎖が規則的ならせん構造を有し、前記刺激の付与またはその変化によりらせん構造の密度が可逆的に変化され得る、吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー。
  2. 二重結合部位がシストランソイド構造を有しており、熱、圧力、電磁波、光、放射線、電場、磁場及び媒体の極性からなる群から選択された少なくとも1種の刺激により、シストランソイド構造と、トランストランソイド構造との間で可逆的に変化する、請求項1に記載の吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー。
  3. 前記置換基Rが液晶性官能基であり、前記刺激が電場であり、電場の変化により液晶性官能基の配向状態が変化する、請求項1または2に記載の吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー。
  4. 前記置換基Rが加熱により結晶状態が変化する結晶性官能基であって、前記置換基Rの状態を変化させる刺激が熱である、請求項1または2に記載の吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー。
  5. 前記置換基Rが互いに相互作用し得るか、一時的な結合を形成し得る官能基であり、刺激の付与または変化により、隣接するポリマーの置換基R同士が可逆的に相互作用または結合を形成する、請求項1または2に記載の吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー。
  6. 前記置換基Rが隣接する置換基Rと一時的な結合を形成し得る官能基であって、かつ光の照射によりジアゾ結合を中心とする立体配置がシス−トランス異性体の間で異性化する窒素含有官能基であり、前記刺激が光である、請求項5に記載の吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー。
  7. 前記ポリマーの分子鎖の一端に親水性基が結合されている、請求項1〜6のいずれかに記載の吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマー。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の吸光・発光スペクトルの形状及びピーク位置が可逆的に変化するポリマーと、
    前記刺激が付与された時に、前記置換基Rと同様に状態が変化される化合物とを含む、ポリマー組成物。
  9. 前記置換基Rが液晶性官能基であり、前記化合物が液晶性化合物である、請求項8に記載のポリマー組成物。
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