JP2004025133A - 排水処理装置及び排水処理方法 - Google Patents

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Etsuji Tachiki
立木 悦二
Tomoyuki Ieda
家田 智之
Norio Igarashi
五十嵐 軌雄
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Abstract

【課題】効率よく排水を再利用することができる排水処理装置及び排水処理方法を提供する。
【解決手段】純水装置20は、原水槽10に貯留されている原水を処理し、純水を製造設備100に供給する。製造設備100から排出される排水は、不純物濃度に応じて第一排水〜第四排水に区分けされる。原水回収装置30は、第一排水を処理し、原水を回収して原水槽10に戻す。用途別排水分離装置40は、第二排水を純水用処理水と原動用処理水に分離し、純水用処理水を原水回収装置30に供給し、原動用処理水を原動用水分離装置50に供給する。原動用水分離装置50は、第三排水を、空調装置の冷却水、スクラバー補給水等として利用される原動用水と廃棄排水に分離する。廃棄処理装置60は、第四排水を処理して濃縮廃液を生成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造設備から排出される排水を処理する排水処理装置及び排水処理方法に関する。特に、半導体を製造する製造設備に好適に用いることができる排水処理装置及び排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガリウムGa及び砒素Asを有する半導体(化合物半導体)を製造する製造設備では、種々の処理工程で薬液の除去や半導体表面の洗浄等のために水(純水または超純水)が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
半導体製造設備の各処理工程から排出される排水には、薬液や粒子等が含まれている。このため、従来では、半導体製造設備の各処理工程から排出された排水は、中和、希釈処理後の放流等によって廃棄処理されている。あるいは、半導体製造設備の各処理工程から排出された排水を一箇所に集め、所定の処理を施した後再利用している。
排水を再利用していない従来の排水処理装置は、排水を廃棄するために必要なコストが高い。
また、半導体製造設備の各処理工程から排出された排水を一箇所に集めて再利用する従来の排水処理装置は、排水を再利用するのが非常に困難であり、かつ処理の効率がよくない。
そこで、本発明は、製造設備から排出される排水を効率よく純水用途(あるいは超純水用途)や原動設備用途等として再利用することができる排水処理装置及び排水処理方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項1に記載の排水処理装置は、原水回収装置と、排水から純水用処理水を分離して原水回収装置に供給する用途別排水分離装置とを備えている。これにより、排水の性質(例えば、不純物濃度等)に応じて排水の処理を行うことができるため、効率よく排水を再利用することができる。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項2に記載の排水処理装置は、原水回収装置と、排水から原動用水を分離する原動用水分離装置と、排水から純水用処理水と原動用処理水を分離し、純水用処理水を原水回収装置に、原動用処理水を原動用水分離装置に供給する用途別排水分離装置とを備えている。これにより、排水の性質に応じて排水の処理を行うことができるため、効率よく排水を再利用することができる。さらに、原水として再利用するとともに、原動用水(例えば、空調用冷却水、スクラバー補給水、雑用水等)としても再利用するため、より効率よく排水を再利用することができる。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの排水処理装置である。
従来の排水処理装置では、排水に含まれている砒素等の重金属を除去するのが困難であった。これに対し、請求項3に記載の排水処理装置では、原水回収装置によって排水から砒素等の重金属を除去するため、砒素等の重金属を効率よく除去することができる。特に、砒素を有する半導体製造設備では、不純物の少ない排水から砒素を除去するため、砒素の除去効率が高い。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項4に記載の排水処理装置では、原水回収装置は、重金属を除去する前に、pHの調整と、全有機炭素の除去を行う。これにより、より効率よく砒素等の重金属を除去することができる。
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項5に記載の排水処理装置では、原水回収装置は、排水のpHを調整し、紫外線処理を行った後、全有機炭素を除去する。これにより、純水用原水としての再利用率が向上する。
また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項6に記載の排水処理装置では、用途別排水分離装置は、蒸発によって排水から純水用処理水を分離する。これにより、安価に、効率よく、排水から純水用処理水を分離することができる。合わせて、殺菌作用をも有している。
また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項7に記載の排水処理装置では、原動用水分離装置は、排水を中和処理した後、濃縮処理することによって原動用水を分離する。これにより、安価に、効率よく、排水から原動用水を分離することができる。
また、本発明の第8発明、第9発明は、請求項8、請求項9に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項8、請求項9に記載の排水処理装置では、各装置は、設定範囲の不純物濃度の排水を処理する。これにより、各装置は、適切に処理可能な排水を処理するため、より効率よく排水を再利用することができる。
また、本発明の第10発明は、請求項10に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項10に記載の排水処理装置では、排水の不純物濃度を、排水中の全有機炭素の含有量及び排水の導電率の少なくとも一方によって決定する。これにより、各装置が処理する排水を適切に選択することができる。なお、排水中の全有機炭素の含有量及び排水の導電率の双方によって排水の不純物濃度を決定することにより、排水をより適切に選択することができる。
また、本発明の第11発明は、請求項11に記載されたとおりの排水処理装置である。
従来の排水処理装置では、水の滞留により微生物が繁殖するため、排水処理装置内を頻繁に殺菌洗浄する必要がある。これに対し、請求項11に記載の排水処理装置では、原水回収装置は、回収した原水を循環可能に構成されている。これにより、常時、または適宜の時期に純水用処理水を循環させることができるため、原水回収装置内での微生物等の発生を防止することができる。したがって、原水回収装置の洗浄作業に対する負担を軽減することができる。
また、本発明の第12発明は、請求項12に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項12に記載の排水処理装置では、原水回収装置は、処理回路を並列に複数備えている。これにより、いずれかの処理回路を作動させた状態で、他の処理回路の清掃、殺菌、点検等を行うことができる。
また、本発明の第13発明は、請求項13に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項13に記載の排水処理方法では、不純物濃度が第二の設定範囲である排水から純水用処理水を分離し、分離した純水用処理水と、不純物濃度が第一の設定範囲である排水を処理して原水を回収する。これにより、排水の性質に応じて排水の処理を行うことができるため、効率よく排水を再利用することができる。
また、本発明の第14発明は、請求項14に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項14に記載の排水処理方法では、不純物濃度が第二の設定範囲である排水から純水用処理水と原動用処理水を分離し、純水用処理水と、不純物濃度が第一の設定範囲である排水から原水を回収し、原動用処理水と、不純物濃度が第三の設定範囲である排水から原動用水を分離する。
これにより、排水の性質に応じて原水及び原動用水として排水の処理を行うことができるため、効率よく排水を再利用することができる。さらに、原水及び原動用水としても再利用するため、より効率よく排水を再利用することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の排水処理装置の一実施の形態の概略構成図である。本実施の形態は、ガリウムGa及び砒素Asを有する半導体を製造する製造設備から排出される排水を処理する排水処理装置に本発明を適用したものである。
製造設備100で使用される原水は、原水槽10に貯留される。純水装置20は、原水槽10に貯留されている原水を処理し、純水または超純水を製造設備100に供給する。
【0006】
製造設備100では、種々の処理工程で純水装置20から供給される純水(または超純水)を使用する。そして、各処理工程で使用された純水(または超純水)は、薬液や粒子等を含んだ排水として各処理工程から排出される。
ここで、各処理工程から排出される排水の不純物濃度(薬液や粒子等の濃度)は各処理工程に応じて異なる。
本実施の形態では、排水を、排水中の不純物濃度等に応じて複数種類に区分している。本実施の形態では、排水を第一排水〜第四排水に区分けしている。
例えば、不純物の量が少なく、簡単な処理を行うことによって、原水として利用可能な排水を回収することができる排水を第一排水とする(不純物濃度が第一の設定範囲)。本実施の形態では、エッチング装置二次洗浄排水、洗浄装置酸系二次洗浄排水、メッキ装置二次洗浄排水、殺菌洗浄排水、非定常排水(水質・水量が明確でない排水)等を第一排水として使用している。
また、不純物を含んでいるが、処理を行うことによって原水として利用可能な純水用処理水を安価に分離することができる排水を第二排水とする(不純物濃度が第二の設定範囲)。本実施の形態では、メッキ装置一次洗浄排水を第二排水として使用している。
また、不純物を含んでおり、原水として利用可能な純水用処理水を回収するのは困難であるが、原動用水を安価に分離することができる排水を第三排水とする(不純物濃度が第三の設定範囲)。本実施の形態では、エッチング装置一次洗浄排水、ドライエッチ除害装置排水、非定常排水等を第三排水として使用している。
また、不純物を含んでおり、純水用処理水や原動用水を安価に分離することができない排水を第四排水とする(不純物濃度が第四の設定範囲)。本実施の形態では、現像排水、エッチング装置酸系排水、洗浄装置酸系排水、スクラバーメンテ排水等を第四排水として使用している。
なお、[第一の設定範囲<第二の設定範囲<第三の設定範囲<第四の設定範囲]である。不純物濃度は、例えば、全有機炭素含有量や導電率によって決定される。
【0007】
原水槽10には、前処理装置70で処理された供給原水及び原水回収装置30で回収された原水が貯留されている。
原水回収装置30は、製造設備100から排出された第一排水と用途別排水分離装置40で分離された純水用処理水を処理して原水を回収する。回収された原水は、原水槽10に戻される。
用途別排水分離装置40は、製造設備100から排出された第二排水から用途別の排水を分離する。本実施の形態では、用途別排水分離装置40は、第二排水から、製造設備100に使用可能な純水用処理水と、製造設備には使用困難であるが、製造設備以外の装置で使用可能(例えば、空調用冷却水、スクラバー補給水として使用可能)な原動用処理水を分離する。
原動用水分離装置50は、製造設備100から排出された第三排水と用途別排水分離装置40で分離された原動用処理水から、原動用水を分離する。原動用水分離装置50は、排水から原動用水を分離した廃液排水を廃棄処理装置60に供給する。
廃棄処理装置60は、製造設備100から排出された第四排水と原動用水分離装置50から供給される廃液排水を濃縮処理し、濃縮廃液を生成する。
【0008】
本実施の形態の排水処理装置の具体的な構成例を図2に示す。図2に示す製造設備100では、有機薬液が含まれる排水と、無機薬液が含まれる排水が排出される。
有機薬液が含まれる排水は、熱式分離装置(蒸発によって分離)では純水用処理水を分離するのが困難である。そこで、有機廃液を含む排水のうち、原水を回収可能な第一排水を原水回収装置30に、原動用水を分離可能な第三排水を原動用水分離装置50に、原動用水の分離が困難な第四排水を廃棄処理装置60に供給する。
一方、無機薬液が含まれている排水は原水を回収するのが困難である。そこで、無機薬液が含まれている排水のうち、純水用処理水を回収可能な第二排水を用途別排水分離装置40に、原動用水を分離可能な第三排水を原動用水分離装置50に、原動用水の分離が困難な第四排水を廃棄処理装置60に供給する。
また、原動用水分離装置50で分離された原動用水は、原動装置で使用された後、第三排水または第四排水として原動用水分離装置50または廃棄処理装置60に供給される。
【0009】
次に、図1、図2に示した各装置の構成を説明する。
純水装置20の一実施の形態の概略構成図を図3に示す。
原水槽10に貯留されている原水は、RO(逆浸透膜)ユニット21aに供給され、有機物及びイオンが除去される。
ROユニット21aの逆浸透膜を透過した原水(有機物及びイオンが除去された原水)は、ROタンク22に貯留される。一方、原水の流速等によってROユニット21aの逆浸透膜を透過できなかった原水は、ROユニット21aと同じ構成のROユニット21bに供給される。
そして、ROユニット21bの逆浸透膜を透過した原水は原水槽10に戻される。一方、ROユニット21bの逆浸透膜を透過できなかった原水(濃縮水)は、用途別排水分離装置40または原動用水分離装置50に供給される。
ROタンク22に貯留されている原水は、紫外線ユニット23、イオン交換樹脂ユニット24、酸素除去ユニット25により処理された後、一次純水タンク26に一次純水として貯留される。ここで、紫外線ユニット23は、低圧紫外線により、原水中の有機物を有機酸に酸化させる。イオン交換樹脂ユニット24は、原水中のイオンを除去し、低圧紫外線処理によって発生した有機酸を除去する。酸素除去ユニット25は、原水中の溶存酸素を除去する。
また、一次純水タンク26内の一次純水は、紫外線ユニット27、イオン除去ユニット28、微粒子除去ユニット29により処理され、二次純水として製造設備100の各処理工程に供給される。ここで、紫外線ユニット27は、高圧紫外線により、例えば、紫外線ユニット23で除去できなかった、一次純水中の有機物を酸化させるとともに、一次純水中の生菌を消滅させる。イオン除去ユニット28は、一次純水中の微量イオンを除去する。微粒子除去ユニット29は、一次純水中の微粒子を除去する。
【0010】
原水回収装置30の一実施の形態の概略構成図を図4に示す。
第一排水、用途別排水分離装置40で分離された純水用処理水は、中継槽31に貯留される。なお、純水用処理水は、第一排水に相当するため、以下では、第一排水と純水用処理水を含めて第一排水という。第一排水は、例えば、有機系の希薄な排水であり、全有機炭素(TOC)が500ppb以下のものとする。
中継槽31に貯留されている第一排水は、全有機炭素の含有量及び導電率が測定される。そして、第一排水の不純物濃度が、原水回収処理装置30での処理によって原水を回収可能な濃度である場合、例えば、測定した全有機炭素の含有量及び導電率が第一の設定範囲内(例えば、第一の設定値未満)である場合には、第一排水はpH調整槽32に供給される。一方、測定した全有機炭素の含有量及び導電率が第一の設定範囲外である場合には、第一排水は緊急槽(図示省略)に排出される。
なお、第一排水の全有機炭素の含有量及び導電率の一方のみの測定結果によって、第一排水をpH調整槽32に供給するか緊急槽に供給するかを判断してもよいが、全有機炭素の含有量及び導電率がの測定結果によって不純物濃度を判断すると、第一排水の不純物濃度をより適切に判断することができる。また、第一排水の不純物濃度を全有機炭素の含有量及び導電率等の測定結果により判断することなく、第一排水をpH調整槽32に供給してもよい。
また、非定常排水を原水処理装置30で処理する場合には、例えば、不純物濃度(全有機炭素の含有量や導電率)が第一の設定範囲内である非定常排水をpH調整槽32に供給する。不純物濃度が第一の設定範囲内でない非定常排水は、例えば、原動用水分離装置50に供給する。
【0011】
pH調整槽32は、所定の不純物濃度である第一排水のpHを調整する。
紫外線ユニット33は、高圧紫外線により第一排水を処理し、第一排水中の有機物を酸化させる。
有機物除去ユニット34は、第一排水中に含まれている全有機炭素(TOC)を除去する。有機物除去ユニット34は、例えば、活性炭吸着フィルターを用いて全有機炭素を吸着除去する。
有機物除去ユニット34としては、活性炭が充填された樹脂容器タイプのものを用いるのが好ましい。この場合には、樹脂容器ごと交換することができるので、有機物除去ユニット34の交換作業が容易となる。
As除去ユニット35は、第一排水中に含まれているAs(砒素)を除去する。As除去ユニット35は、例えば、Asキレートを用いてAs(砒素)を吸着除去する。
Asユニット35から排出される第一排水は、原水槽10に戻される。
なお、As除去ユニット35の前段に、pH調整槽32、紫外線ユニット33、有機物除去ユニット34を配置することにより、As除去ユニット35でのAsの除去効率が向上する。
【0012】
用途別排水分離装置40の一実施の形態の概略構成図を図5に示す。
第二排水は、排水槽41に貯留される。第二排水は、例えば、無機系の洗浄排水である。
蒸発ユニット42は、排水槽41に貯留されている第二排水を蒸発させ、蒸発凝縮水と濃縮水に分離する。以下では、蒸発凝縮水を「蒸留水」という。
蒸発ユニット42で分離された蒸留水は、有機物除去ユニット43で全有機炭素を除去された後、純水用処理水として原水回収装置30に供給される。なお、不純物濃度(例えば、全有機炭素の含有量や導電率)を測定し、不純物濃度が第一の設定範囲内である排水を純水用処理水として原水回収装置30に供給するのが好ましい。この場合、不純物濃度が第一の設定範囲外である排水は、例えば、原動用水分離装置50に供給する。
また、蒸発ユニット42で分離された濃縮水は、原動用処理水として原動用水分離装置50に供給される。
蒸発ユニット42としては、多効用蒸発装置を用いることができる。この場合には、排水が加熱処理されるため、菌の発生を防止することができる。
【0013】
原動用水分離装置50の一実施の形態の概略構成図を図6に示す。
第三排水と用途別排水分離装置40で分離された原動用処理水は、pH調整槽51に供給される。なお、原動用処理水は、第三排水に相当するため、以下では、第三排水と原動用処理水を含めて第三排水という。第三排水には、不純物濃度が第一設定範囲外である非定常排水が含まれる場合もある。第三の排水は、有機系及び無機系のやや濃い洗浄水である。
pH調整槽51は、第三排水のpHを調整する。例えば、第三排水のpHをpH4に調整する。これにより、後段に設けられている濃縮ユニット52での濃縮処理時におけるアンモニア臭気の発生を抑制することができる。
濃縮ユニット52は、pH調整槽51でpHが調整された第三排水を蒸発分離し、蒸留水と濃縮水に分離する。この際も、排水が加熱処理されるため、菌の発生を防ぐことができる。
pH調整槽53は、濃縮ユニット52で分離された蒸留水の濃度を調整する。例えば、蒸留水のpHをpH7に調整する。pH調整槽53でpHを調整された蒸留水は、原動用水として原動用水槽に供給される。原動用水槽に貯留されている雑用水は、例えば、空調装置の冷却水、緊急時の補給水等として使用される。一方、濃縮ユニット52で分離された濃縮水は、廃棄排水として廃棄処理装置50に供給される。
【0014】
廃棄処理装置の一実施の形態の概略構成図を図7に示す。
第四排水と原動用水分離装置50で分離された廃棄排水は、廃液槽61に貯留される。なお、廃棄排水は、第四排水に相当するため、以下では、第四排水と廃棄排水を含めて第四排水という。
pH調整槽61は、第四排水のpHを調整する。例えば、第四排水のpHをpH4に調整する。これにより、後段に設けられている濃縮ユニット63での濃縮処理時におけるアンモニア臭気の発生を抑制することができる。
濃縮ユニット63は、pH調整槽62でpHが調整された第四排水を濃縮する。例えば、濃縮ユニット63として流下膜式濃縮装置を用い、蒸気で熱した壁面に沿って第四排水を流下させることによって蒸発濃縮を行う。濃縮ユニット63で濃縮された濃縮液は、廃棄物として処理される。
【0015】
なお、原水回収装置30としては、図4に示した構成以外にも種々の構成を採用することができる。以下では、原水回収装置の他の実施の形態を説明する。
循環式の構成を採用した原水回収装置80を図8に示す。
図8に示す原水回収装置80は、図4に示した原水回収装置30と同様に、中継層81、pH調整槽82、紫外線ユニット83、有機物除去ユニット84、As除去ユニット85を有している。
さらに、処理水を循環させる循環路が設けられている。図8では、As除去ユニット85を介した処理水(排水処理装置の運転中は純水用処理水)を中継槽81に戻す循環路88が設けられている。
循環路88を介して処理水を循環させる時期等は、適宜設定することができる。例えば、排水処理装置の運転中、As除去ユニット85からの処理水の一部を常時中継槽81に戻すように設定する。あるいは、排水処理装置の停止時や、排水処理装置の運転中の任意の時期(例えば、所定時間間隔毎等)等の必要時に、As除去ユニット85からの処理水の一部または全部を中継槽81に戻すように設定してもよい。処理水を循環させる時期を任意に設定可能とするには、循環路88の作動を制御する装置(例えば、開閉装置等)を設けるのが好ましい。
排水処理装置の運転中に処理水を循環させることにより、処理水の水質を向上させることができる。
また、排水処理装置の運転停止時に処理水を循環させることにより、菌の発生を防止することができる。
なお、循環路の配設位置は、As除去ユニット85と中継槽81との間に限定されない。また、循環路の構成も種々変更可能である。また、循環路は、原水回収装置以外の装置に設けることもできる。
【0016】
並列式の構成を採用した原水回収装置90を図9に示す。
図9に示す原水回収装置90は、処理回路を並列に2組設けている。すなわち、中継層91を共用とし、pH調整槽92a、紫外線ユニット93a、有機物除去ユニット94a、As除去ユニット95aにより構成される第一の処理回路と、pH調整槽92b、紫外線ユニット93b、有機物除去ユニット94b、As除去ユニット95bにより構成される第二の処理回路が並列に設けられている。
このように処理回路を並列に複数設けることにより、いずれかの処理回路を作動させた状態で、他の処理回路の点検、保守(例えば、過酸化水素水を通水させて殺菌洗浄を行う)等を行うことができる。すなわち、排水処理装置を停止させることなく、原水回収装置の処理回路の点検、保守等を行うことができる。
なお、並列回路の数は適宜変更可能である。また、どの処理回路を並列式の構成とするかは適宜選択可能である。また、原水回収装置以外の装置の処理回路を並列式の構成とすることもできる。
【0017】
以上のように、本実施の形態では、排水の不純物濃度等に応じた処理を実行する処理装置を設け、不純物濃度等に応じた排水をそれぞれ適切な処理装置に供給することにより、効率よく排水を再利用することができる。
また、製造装置で使用する原水として再利用するだけでなく、原動用水としても再利用するため、廃棄量を軽減することができる。
【0018】
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されることなく、種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、排水を第一排水〜第四排水に区分したが、区分数は適宜変更可能である。
また、排水の区分け方法は、処理装置の構成等に応じて種々の区分け方法を用いることができる。
また、原水、第一排水〜第四排水を処理する純水装置、原水回収装置、用途別排水分離装置、原動用水分離装置、廃棄処理装置としては、種々の構成の処理装置を用いることができる。
また、ガリウムと砒素を有する半導体の製造装置から排出される排水を処理する場合について説明したが、本発明は、種々の半導体装置の製造装置から排出される排水を処理する排水処理装置として用いることができる。さらに、半導体装置の製造装置以外の種々の製造装置から排出される排水の排水処理装置として用いることができる。
また、原水回収装置で砒素を除去する場合について説明したが、本発明は砒素以外の種々の重金属を含む排水を処理する場合に適用することができる。この場合には、例えば、図5に示すAs除去ユニットとして重金属除去ユニットを用いる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜請求項12に記載の排水処理装置及び請求項13、請求項14に記載の排水処理方法を用いれば、効率よく排水を再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の概略構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態の具体的な構成例を示す図である。
【図3】純水装置の一実施の形態の概略構成図である。
【図4】原水回収装置の一実施の形態の概略構成図である。
【図5】用途別排水分離装置の一実施の形態の概略構成図である。
【図6】原動水分離装置の一実施の形態の概略構成図である。
【図7】廃棄処理装置の一実施の形態の概略構成図である。
【図8】原動用水分離装置の他の実施の形態の概略構成図である。
【図9】原動用水分離装置の他の実施の形態の概略構成図である。
【符号の説明】
10 原水槽
20 純水装置
30 原水回収装置
31、81、91 中継槽
32、51、53、62、82、92a、92b pH調整槽
33、83、93a、93b 紫外線ユニット
34、43、84、94a、94b 有機物除去ユニット
35、85、95a、95b As除去ユニット
40 用途別排水分離装置
41 排水槽
42 蒸発ユニット
50 原動用水分離装置
52、63 濃縮ユニット
60 廃棄処理装置
100 製造設備

Claims (14)

  1. 原水を処理する純水装置から純水が供給される製造設備から排出される排水を処理する排水処理装置であって、
    排水を処理して原水を回収する原水回収装置と、
    排水から純水用処理水を分離し、純水用処理水を原水回収装置に供給する用途別排水分離装置と、
    を備える排水処理装置。
  2. 原水を処理する純水装置から純水が供給される製造設備から排出される排水を処理する排水処理装置であって、
    排水を処理して原水を回収する原水回収装置と、
    排水から原動用処理水を分離する原動用水分離装置と、
    排水から純水用処理水と原動用処理水を分離し、純水用処理水を原水回収装置に供給し、原動用処理水を原動用水分離装置に供給する用途別排水分離装置と、を備える排水処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の排水処理装置であって、原水回収装置は、排水から重金属を除去する排水処理装置。
  4. 請求項3に記載の排水処理装置であって、原水回収装置は、排水から重金属を除去する前に、排水のpHを調整するとともに、排水から全有機炭素を除去する排水処理装置。
  5. 請求項4に記載の排水処理装置であって、原水回収装置は、排水のpHを調整し、排水の紫外線処理を行った後、排水から全有機炭素を除去する排水処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の排水処理装置であって、用途別排水分離装置は、蒸発によって排水から純水用処理水を分離する排水処理装置。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載の排水処理装置であって、原動用水分離装置は、排水を中和処理した後、濃縮処理することによって原動用水を分離する排水処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の排水処理装置であって、原水回収装置は、不純物濃度が第一の設定範囲の排水を処理し、用途別排水分離装置は、不純物濃度が第二の設定範囲の排水を処理する排水処理装置。
  9. 請求項2〜8のいずれかに記載の排水処理装置であって、原動用水分離装置は、不純物濃度が第三の設定範囲の排水を処理する排水処理装置。
  10. 請求項8または9に記載の排水処理装置であって、
    排水の不純物濃度を、排水中の全有機炭素の含有量及び排水の導電率の少なくとも一方によって決定する、
    排水処理装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の排水処理装置であって、原水回収装置は、排水を貯留する中継槽を備え、回収した原水を中継槽に供給可能に構成されている排水処理装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の排水処理装置であって、原水回収装置は、処理回路が並列に複数設けられている排水処理装置。
  13. 原水を処理する純水装置から純水が供給される製造設備から排出される排水を処理する排水処理方法であって、
    不純物濃度が第二の設定範囲である排水から純水用処理水を分離し、
    分離した純水用処理水と、不純物濃度が第一の設定範囲である排水を処理して原水を回収する、
    排水処理方法。
  14. 原水を処理する純水装置から純水が供給される製造設備から排出される排水を処理する排水処理方法であって、
    不純物濃度が第二の設定範囲である排水から純水用処理水と原動用処理水を分離し、
    分離した純水用処理水と、不純物濃度が第一の設定範囲である排水を処理して原水を回収し、
    分離した原動用処理水と、不純物濃度が第三の設定範囲である排水を処理して原動用水を分離する、
    排水処理方法。
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