JP2004024905A - 貼付剤の使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貼付剤を左右に引張るだけで剥離シートを簡単に分断でき、剥離シートのめくれた部分を患部に貼着するだけで、高齢者でも簡単に手を汚すことなく、かつシワがよったりすることなくきれいに貼着することができる低原価で量産性に適したパップ剤や硬膏剤等の貼付剤の使用方法を提供することを目的とする。
 【解決手段】 本発明は、伸縮性を有する支持体と、前記支持体の一面の略全面に展着された膏体と、前記膏体の全面に貼着されエンボス加工部が形成された剥離シートと、を備えた貼付剤の使用方法であって、前記貼付剤の両端部を持って左右に引張るだけで、前記剥離シートと前記支持体との伸び率の違いを利用して前記剥離シートを分断し、分断されめくれ上がった前記剥離シートを摘み取り前記剥離シートを剥ぎ取る。
 【選択図】 図1

Description

 本発明は、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤の使用方法に関する。更に詳しくは、高齢者でも簡単に手を汚すことなく、またパップ剤や硬膏剤等の貼付剤にシワがよったりすることなくきれいに患部に貼着することができる利便性に優れたパップ剤や硬膏剤等の貼付剤の使用方法に関するものである。
 近年、高齢化社会が進むと共に、事務の合理化で各種コンピュータが利用されその結果、腰や肩、膝、肘等に痛みを訴える人が増加する傾向にあり、その対症療法として湿布剤や硬膏剤等が広く利用されている。
 以下に従来のパップ剤や硬膏剤等の貼付剤について、図面を参照しながら説明する。
 図11は従来のパップ剤や硬膏剤等の貼付剤を示す斜視図である。図11において、11は従来のパップ剤や硬膏剤等の貼付剤、12は白色や肌色の不織布等からなる支持体、13は支持体12の一面の略全面に展着された薬物等が含有された膏体、14は膏体13の全面に貼着された極めて薄い柔軟性を有する透明な合成樹脂フィルム等からなる剥離シートである。
 以上のように構成された従来のパップ剤や硬膏剤等の貼付剤について、以下その使用方法を説明する。図11に示すように、まず、支持体12の隅部を何度も爪で探って膏体13と剥離シート14とが剥がれやすいようにした後、剥離シート14を爪で剥ぎ、次いで、支持体12がよじれてシップ膏体同士が絡みつかないように注意しながら剥離シート14を剥離した後、支持体12を持って患部に貼付して用いられていた。
 また、(特許文献1)のように、剥離シートに切断部や切れ目部を設け、この切断部や切れ目部より剥離を行うようにした貼付剤も開示されている。また、膏体より大面積の剥離シートを用いたもの、2枚の剥離シートを膏体の略中央部分で重ね合わせ、この膏体に接触しない重ね合わせ部分より剥離を行うようにしたもの等が提案されている。
実公平5−42811号公報
 しかしながら上記従来のパップ剤や硬膏剤等の貼付剤では、以下のような課題を有していた。すなわち、
(1)パップ剤や硬膏剤等の貼付剤が、支持体の一面の略全面に膏体を展着した後、この膏体の上面に剥離シートを貼着して得られた原反シートを角形状等に裁断して形成されるため、支持体や膏体,剥離シートの外周断面が、同一面化されているので、剥離シートを外側縁から剥がす際、剥がし始める手掛かりがなく、爪先を剥離シートの先端にかけてもうまく掛からず、剥離作業が困難で使用し難いという問題点を有していた。
(2)膏体には、皮膚等への増粘作用を付与するために増粘剤が含有されているため、膏体の粘着性が極めて強く、剥離シートが剥離し難いという問題点を有していた。
(3)湿布剤や硬膏剤等の殆どが、例えば、白色の支持体並びにこの支持体上に貼着された白色又は白色透明の膏体の表面に、極めて薄くて柔軟な剥離シートで覆っているため、剥離シートと膏体の区別がつき難く剥離位置が不明確なため、剥離シートが摘み難いという問題点を有していた。
(4)このため、患者がいざ患部に貼ろうとしても、剥離シートが剥ぎ取り難く剥離シートを剥ぎ取ることにいたずらに時間を浪費し、イライラすることも多く、剥離作業が困難で、使用上大変不便であるという問題点を有していた。
(5)特に、高齢者にとっては、指先が器用ではなく、しかも視力等も低下していることから、薄肉透明の剥離シートが膏体と同色化しかつ密着しているため、剥離が困難で膏体から剥離シートを剥ぎ取ることは大きな負担を強いるという問題点を有していた。
(6)また、剥離シートも支持体も共に柔軟なため支持体がよじれて膏体同士が絡み付き使用できないという問題点も有していた。
(7)(特許文献1)の剥離シートに切断部が設けられたものは、使用時以外に、剥離シートがこの切断部からめくれてしまい、このめくれた部分から膏体に含有された薬効成分が揮発してしまい、薬効効果が得られないという問題点を有していた。
(8)また、剥離シートに切れ目部が設けられたものでは、剥離シートの材質や切れ目部の間隔によっては剥離シートをきれいに分断することが困難という問題点を有していた。
(9)剥離シートが膏体よりも大きな面積で形成されている場合は、大面積の剥離シートを必要とするため、コストが高くなり、また、このパップ剤や硬膏剤等の貼付剤を製造する場合、原反シートを裁断した後、更にパップ剤や硬膏剤等の貼付剤の外縁部の支持体や膏体を切除する作業が必要で、作業性に欠けるとともにその分生産性に劣るという問題点を有していた。
(10)2枚の剥離シートを膏体の略中央部分で重ね合わせた場合は、多大の生産工数を要すと共に作業性に欠け製品得率を下げ生産性に欠けるという問題点を有していた。
(11)更に、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤に使用される剥離シートは、通常凹凸等がなく形成されているものが多く、剥離シートを摘んだときすべり易く、剥離がし難いという問題点を有していた。
(12)また、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤の製造時に、膏体上に剥離シートを貼着しようとしてもすべってうまく貼着できず、また裁断しようとしても裁断機に巻き込まれ、膏体上からずれ易く、製品得率が低いという問題点を有していた。
(13)更に、膏体やこの膏体と剥離シートの間に気泡を生じ易く、歩留りが低下するという問題点を有していた。
 本発明は上記従来の問題点を解決するもので、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤を左右に引張るだけで剥離シートを簡単に分断でき、剥離シートのめくれた部分を患部に貼着するだけで、高齢者でも簡単に手を汚すことなく、かつシワがよったりすることなくきれいに貼着することができる低原価で量産性に適したパップ剤や硬膏剤等の貼付剤の使用方法を提供することを目的とする。
 上記従来の課題を解決するために本発明の貼付剤の使用方法は、以下の構成を有している。
 本発明の請求項1に記載の貼付剤の使用方法は、伸縮性を有する支持体と、前記支持体の一面の略全面に展着された膏体と、前記膏体の全面に貼着されエンボス加工部が形成された剥離シートと、を備えた貼付剤の使用方法であって、前記貼付剤の両端部を持って左右に引張るだけで、前記剥離シートと前記支持体との伸び率の違いを利用して前記剥離シートを分断し、分断されめくれ上がった前記剥離シートを摘み取り前記剥離シートを剥ぎ取る構成を有している。
 これにより、以下のような作用を有する。
(1)剥離シートと支持体等を左右に引張るだけで、剥離シートと支持体等との伸び率の違いを利用して、剥離シートのみを分断できる。
(2)分断時、剥離シートが弾性により分断された部位がめくれ上がるので、そのめくれ上がった剥離シートの各片を摘み取ることで、剥離シートを容易に剥ぎ取ることができる。
(3)剥離シートの各片を摘んだ際、膏体の露出した部分を患部に貼着するだけで手を汚すことなく貼着することができる。
(4)剥離シートがめくれ、膏体の一部が露出されるので、この膏体の露出部を患部にあて、次いで、めくれた剥離シートの各片をつまんで左右に引張るだけで、高齢者でも手間をかけずに、また手を汚すことなく、更にパップ剤や硬膏剤等の貼付剤にシワがよったりすることなくきれいに患部に貼着することができる。
(5)剥離シートの表面にエンボス加工部が形成されていることにより、剥離シートを分断するときや、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤を製造するとき等、このエンボス加工部が指や膏体との摩擦抵抗を大とすることができ、剥離シートを手で摘み易くしたり、支持体上に展着された膏体上に剥離シートを貼着して原反シートを作成するときやこの原反シートを裁断するとき等、剥離シートを膏体上に密着させることができ、剥離シートが膏体からずれること等が防止できる。
(6)剥離シートが、剥離シートの表面に形成されたエンボス加工部を備えたので、支持体の隅部を爪で探る等の剥離開始作業を要することなく、ただこのパップ剤や硬膏剤等の貼付剤の剥離シートを支持体等とともに外側に引張るだけで、容易に剥離シートのみを分断することができる。
(7)剥離シートにエンボス加工部が形成されているので、剥離作業の際に滑ったりすることがなく、剥離シートの剥離を簡単にかつ円滑に行うことができる。
(8)剥離シートにエンボス加工部が形成されているので、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤を製造するに際して、支持体の一面に展着された膏体上に剥離シートを積層する場合、剥離シートが膏体上を滑ってずれることがなく積層することができる。
(9)エンボス加工部の摩擦抵抗が大きいので原反シートを裁断する場合、刃具に原反シートが巻き込まれるのを防止し剥離シートがずれ込むことがなく、生産性を向上させることができる。
(10)膏体やこの膏体と剥離シートの間に気泡が生じた場合も、この気泡をエンボス加工部によって容易に排出することができるので、製品歩留りを飛躍的に向上させることができる。
 ここで、剥離シートとしては、無延伸ポリプロピレン(CPP),延伸ポリプロピレン(OPP),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリエチレン,ポリエステル,ポリウレタン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン等のプラスチックフィルム,合成樹脂や合成紙,合成繊維等にシリコン加工したシリコン加工紙,アルミ箔,クラフト紙にポリエチレン等をラミネートしたラミネート加工紙等の無色又は着色したものが用いられる。
 剥離シートの引張り強度は、10g/cm〜140g/cm,好ましくは20g/cm〜100g/cm,更に好ましくは30g/cm〜60g/cmの範囲とするのが好ましい。剥離シートの引張り強度が30g/cmより小さくなるにつれ製造に際して、剥離シートが途中で切断してしまい、連続して膏体上に剥離シートを貼着することができなくなり、またパップ剤や硬膏剤等の貼付剤を包装袋の中に入れる場合にも、容易に剥離シートが分断され、更に歩留りが低下する傾向が現れやすいので好ましくない。引張り強度が60g/cmより大きくなるにつれ使用するに際して容易に剥離シートを分断することが困難となり、利便性が低下する傾向が現れだすので好ましくない。
 剥離シートの厚みは10μm〜75μm,好ましくは12μm〜40μm,更に好ましくは15μm〜35μmの範囲で形成されるのが好ましい。剥離シートの厚みが15μmより小さくなるにつれ、剥離シートが薄くなり過ぎて剥離に際して剥離シートが膏体に絡んだり、また剥離シートが薄くて滑り易いため摘みにくかったり、更に、製造に際して剥離シートが直ぐに分断されてしまい、作業性等が低下したり、また、膏体上に剥離シートを貼着する場合、剥離シートに皺が寄り易くなる傾向が現れだし、好ましくない。また、 剥離シートの厚みが35μmより大きくなるにつれ剥離等に際して剥離シートが摘み易くなるものの、分断が困難となり、また、製造に際して原反シートを切断することが困難となり、作業性等が低下する傾向が現れだし、好ましくない。
 また、剥離シートの左右部分に引き裂き方法を明確にするため、矢印等の図形や文字,記号等の表示部を設けてもよく、また、着色等してもよい。
 エンボス加工部としては、剥離シートの全面または局部的な箇所、例えば切れ目部を引き裂く際に手で摘み易い箇所、例えば切れ目部の両側部に10〜20mmや、引き裂いた剥離シートを剥離する際に摘み易い箇所等に形成される。
 エンボス加工部の形状は、特に限定されるものではないが、滑ることなく手で摘み易くするものであれば、例えば、格子状,丸形状,角形状,星形状等その他種々の形状に形成されてもよい。
 支持体としては、織布,編布,不織布,不織紙等の伸縮性のもの等が挙げられる。支持体に伸縮性のものを用いた場合は、支持体と剥離シートの伸び率等の差を利用して、支持体と共に剥離シートを引張るだけで、容易に剥離シートを分断して、剥離シートを膏体から剥がすことができる。
 なお、この伸縮性の支持体は縦方向及び/又は横方向に10〜100%の伸縮率を有することが望ましい。これにより、支持体と剥離シートの伸び率等の差を利用して、支持体と共に剥離シートを引張るだけで、容易に剥離シートを分断して、剥離シートを膏体から剥がすことができる。
 これらの支持体の具体的な材料としては、紙,綿,大麻,黄麻等の靱皮繊維,マニラ麻等の葉脈繊維等のセルロース繊維、羊毛等の獣毛繊維や,絹繊維,羽毛繊維等のタンパク繊維等の天然繊維、レーヨン,キュプラ等の再生セルロース繊維や再生タンパク繊維等の再生繊維、酢酸セルロース繊維やプロミックス等の半合成繊維、ナイロンアラミド繊維,ポリエチレンテレフタレート繊維,ポリエステル繊維,アクリル繊維等,ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン繊維,ポリビニルアルコール繊維,ポリ塩化ビニル繊維,ポリ塩化ビニリデン繊維,ポリ塩化ビニル系繊維,ポリウレタン繊維,ポリオキシメチレン繊維,ポリテトラフルオロエチレン繊維,ポリパラフェニレンベンズビスチアゾール(PBT)繊維、ポリイミド繊維等が利用できる。
 支持体は、厚さ,伸び,引張り強さ,作業性などの物理的性質や貼付時の感触、患部の密閉性,薬物の支持体への移行等を考慮して選択される。
 膏体は、基材に薬物を含有または付着等させることにより、外用のパップ剤や硬膏剤等の貼付剤として有効に利用させるものである。膏体は、皮膚への薬効効果が十分得られるように水分を含有し、かつ粘着性を有し、常温又はそれ以上の温度においても軟化し膏体が皮膚に残らない適度な凝集性を有するように形成される。
 増粘剤としては、水分を30%〜80%安定に保持でき、かつ保水性を有することが望ましい。この具体例としては、グァーガム,ローカストビーンガム,カラギーナン,アルギン酸,アルギン酸ナトリウム,寒天,アラビアガム,トラガカントガム,カラヤガム,ペクチン,澱粉等の植物系,ザンサンガム,アカシアガム等の微生物系,ゼラチン,コラーゲン等の動物系等の天然高分子,メチルセルロース,エチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系,可溶性デンプン,カルボキシメチルデンプン,ジアルデヒドデンプン等のデンプン系等の半合成高分子,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドン,ポリビニルメタクリレート等のビニル系,ポリアクリル酸,ポリアクリル酸ナトリウム等のアクリル系,その他ポリエチレンオキサイド,メチルビニルエーテル/無水マイレン酸共重合体等の合成高分子等の水溶性高分子等が好適に用いられる。特に、ポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。ゲル強度が強く、かつ保水性に優れるからである。更に、平均重合度20000〜70000のポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。平均重合度が20000より小さくなるにつれ増粘効果が乏しくなり十分なゲル強度が得られなくなる傾向が現れだし、平均重合度が70000より大きくなるにつれ増粘効果が強すぎ作業性が低下する傾向が現れだし、いずれも好ましくない。また、前記水溶性高分子を2種類以上併用することにより、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムの強イオン高分子と高分子コンプレックスを形成し、より一層ゲル強度の大きい弾性ゲルを得ることができる。
 湿潤剤として、グリセリン,プロピレングリコール,ソルビトール等の多価アルコール等や、充填剤として、カオリン,酸化亜鉛,タルク,チタン,ベントナイト,珪酸アルミニウム,酸化チタン,酸化亜鉛,メタ珪酸アルミニウム,硫酸カルシウム,リン酸カルシウム等を添加してもい。また、溶解補助剤または吸収促進剤として、炭酸プロピレン,クロタミトン,l−メントール,ハッカ油,リモネン,ジイソプロピルアジペート等や、薬効補助剤として、サリチル酸メチル,サリチル酸グリコール,l−メントール,チモール,ハッカ油,ノニル酸ワニリルアミド,トウガラシエキス等を添加してもよい。更に、必要に応じて、安定化剤や抗酸化剤、乳化剤等を添加してもよい。
 その他必要に応じて、架橋剤や重合剤等を添加してもよい。膏体を強固にするとともに保水性を持たせることができる。この架橋剤や重合剤は、増粘剤等の種類に応じて適宜選択される。例えば、増粘剤にポリアクリル酸またはポリアクリル酸塩を適用した場合は、分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物、Ca,Mg,Al等の塩酸塩,硫酸塩,リン酸塩,炭酸塩等の無機酸塩,クエン酸塩,酒石酸塩,グルコン酸塩,ステアリン酸塩等の有機酸塩,酸化亜鉛,無水珪酸等の酸化物,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム等の水酸化物等の多価金属化合物等が好適に用いられる。また、増粘剤にポリビニルアルコールを適用した場合は、アジピン酸,チオグリコール酸,エポキシ化合物(エピクロルヒドリン),アルデヒド類,N−メチロール化合物,Al,Ti,Zr,Sn,V,Cu,B,Cr等の化合物等の錯化物等が好適に用いられる。また、増粘剤にポリビニルピロリドンを適用した場合は、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体,ポリアシッド化合物またはそのアルカリ金属塩(ポリアクリル酸やタンニン酸およびその誘導体)等が好適に用いられる。また、増粘剤にポリエチレンオキサイドを適用した場合は、パーキオサイド,ポリスルホンアザイド等が好適に用いられる。また、増粘剤にメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体を適用した場合は、多官能ヒドロキシ化合物,ポリアミン,ヨウ素,ゼラチン,ポリビニルピロリドン,鉄,水銀,鉛塩等が好適に用いられる。増粘剤にゼラチンを適用した場合は、ホルムアルデヒド,グルタルアルデヒド,ジアルデヒドデンプン等のアルデヒド類、グリオキサール、ブタジエンオキシド等のジエポキシド類、ジビニルケトン等のジケトン類、ジイソシアネート類等が好適に用いられる。また、増粘剤にポリアクリル酸ナトリウムを適用した場合、架橋剤として、水酸化リチウム,水酸化亜鉛,水酸化アルミニウム,ほう酸ナトリウム等の多価金属塩が添加されるのが好ましい。特に、亜鉛塩,アルミニウム塩が好ましい。架橋反応が促進される。 架橋剤として添加される多価金属塩の濃度は、増粘剤(又は水溶性高分子)1当量に対し0.5〜1.5当量が好ましい。多価金属塩の濃度が0.5当量より小さくなるにつれ反応が遅すぎてゲル強度が低くなる傾向が現れだし、多価金属塩の濃度が1.5当量より大きくなるにつれ反応が速すぎてゲル化が不均一になり作業性が低下する傾向が現れだし、いずれも好ましくない。
 パップ剤としては、皮膚密着性がよいこと、有効成分の皮膚吸収を高めること、水分を可及的に多く含有していること、膏体中の水分が蒸発するとき皮膚から熱を奪うが、この発熱量が清涼感を与え、また角質層が内部から蒸散してくる水分子によって水和され、薬物の吸収が促進されること、常温又はその近辺の温度でもだれないこと、剥がす時に痛くなく汚れが残らないこと、べとつかないこと等が挙げられる。このため、膏体は、増粘剤5重量%〜20重量%,好ましくは10重量%〜15重量%、湿潤剤5重量%〜40重量%、充填剤20重量%以下、水10重量%〜80重量%、溶解補助剤0〜8重量%、薬物5重量%以下,好ましくは0.5重量%〜5重量%とされるのが好ましい。
 また、硬膏剤等に適用する場合、この基材としては、アクリル系共重合体,A−B−A型ブロック共重合体,脂環族系石油樹脂,軟化剤を有するものが好適に用いられる。更にA−B型ブロック共重合体やその他のポリブテンゴム,ブチルゴム,シリコーンゴム,天然ゴム,スチレン−ブタジエンコポリマー,NBRポリイソブチレン,ポリアルキアクリレート,合成イソプレン等の熱可塑性弾性剤等や、テルペン系樹脂,石油系樹脂,ロジン,水添ロジン,ロジン・水添ロジンエステルなどの粘着性付与剤,流動パラフィン,オリーブ油,大豆油,牛脂,トン脂等の動植物油、ポリブテン,液状ポリイソブチレン,低級イソプレン,ワックスなどの接着力・保持力調整剤、酸化チタン,酸化亜鉛,メタケイ酸アルミニウム,硫酸カルシウム,リン酸カルシウムなどの充填剤等が配合される。A−B−A型ブロック共重合体やA−B型ブロック共重合体としては、モノビニル置換芳香族化合物Aと共役ジオレフィン共重合体Bとのブロック共重合体が好適に用いられる。具体的にはシェル化学社製のカリフレックスTR−1101,カリフレックスTR−1107,カリフレックスTR−1111等、フィリップペトロリアム製のソルプレン418やソルプレン311等であり、その配合量は膏体組成物中10〜40重量部であり、好ましくは15〜30重量部である。A−B型ブロック共重合体を15〜30重量部加えることにより、A−B−A型ブロック共重合体の薬効成分の相溶性や投錨力、粘着力を向上させるとともに油状成分による凝集力を改善することができ、この範囲よりも外れるに従い、これらの効果を減少させる傾向があるので好ましくない。
 薬物としては、サリチル酸メチル,サリチル酸グリコール,l−メントール,トウガラシエキス,ノニル酸ワニリルアミド,ハッカ油,ジクロフェナク,イブプロフェン,インドメタシン,ケトプロフェン,ロキソプロフェン,スリンダク,トルメチン,ロベンザリット,ペニシラミン,フェンプフェン,フルルビプロフェン,ナプロキセン,プラノプロフェン,チアプロフェン,スプロフェン,フェルビナク,ケトロラク,オキサプロジン,エトドラク,ザルトプロフィン,ピロキシカム,ペンタゾシン,塩酸ブプレノルフィン,酒石酸ブトルファノール等およびそのエステル誘導体または塩より選ばれた少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬や、プレドニゾロン,デキサメタゾン,ヒドロコルチゾン,ベタメタゾン,フルオシニド,フルオシノロンアセトニド,吉草酸酢酸プレドニゾロン,ジプロピオン酸デキサメタゾン,吉草酸ジフルコルトロン,ジフルプレドナート,吉草酸ベタメタゾン,酪酸ヒドロコルチゾン,酪酸クロベタゾン,酪酸ベタメタゾン,プロピオン酸クロベタゾン,コハク酸デキサメタゾン,プレドニゾロン21−(2E,6E)ファルネシート,吉草酸ヒドロコルチゾン,酢酸ジフロラゾン,プロピオン酸デキサメタゾン,ジプロピオン酸ベタメタゾン,アムシノニド,吉草酸デキサメタゾン,ハルシノニド,ブテソニド,プロピオン酸アルクロメタゾン等のステロイド系抗炎症薬等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。薬物は、必要に応じて2種類以上併用することも可能である。また、これらの薬物は必要に応じてエステル体に誘導された化合物,アミド体に誘導された化合物,アセタール体に誘導された化合物,あるいは医学的に許容される無機塩,有機塩の形態でもって膏体に含有または付着されてもよい。薬物の量は、患者に適用した際にあらかじめ設定された有効量を患部に適用できるように、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤の種類,用途等に応じて適宜選択される。
 本発明の請求項2に記載の貼付剤の使用方法は、請求項1において、前記剥離シートと前記支持体の伸縮率の差が0.3%以上である構成を有している。
 これにより、請求項1で得られる作用の他、以下の作用が得られる。
(1)剥離シートと支持体等を左右に引張るだけで、剥離シートと支持体等との伸び率の違いを利用して、剥離シートのみを極めて容易に分断できる。
(2)分断時、剥離シートが弾性により分断された部位がめくれ上がるので、そのめくれ上がった剥離シートの各片を摘み取ることで、剥離シートを容易に剥ぎ取ることができる。
(3)剥離シートの各片を摘んだ際、膏体の露出した部分を患部に貼着するだけで手を汚すことなく貼着することができる。
(4)剥離シートがめくれ、膏体の一部が露出されるので、この膏体の露出部を患部にあて、次いで、めくれた剥離シートの各片をつまんで左右に引張るだけで、高齢者でも手間をかけずに、また手を汚すことなく、更にパップ剤や硬膏剤等の貼付剤にシワがよったりすることなくきれいに患部に貼着することができる。
 以上のように、本発明の貼付剤の使用方法によれば、以下のような有利な効果が得られる。
 請求項1に記載の発明によれば、
(1)剥離シートと支持体等を左右に引張るだけで、剥離シートと支持体等との伸び率の違いを利用して、剥離シートのみを分断できる。
(2)分断時、剥離シートが弾性により分断された部位がめくれ上がるので、そのめくれ上がった剥離シートの各片を摘み取ることで、剥離シートを容易に剥ぎ取ることができる。
(3)剥離シートの各片を摘んだ際、膏体の露出した部分を患部に貼着するだけで手を汚すことなく貼着することができる。
(4)剥離シートがめくれ、膏体の一部が露出されるので、この膏体の露出部を患部にあて、次いで、めくれた剥離シートの各片をつまんで左右に引張るだけで、高齢者でも手間をかけずに、また手を汚すことなく、更にパップ剤や硬膏剤等の貼付剤にシワがよったりすることなくきれいに患部に貼着することができる。
(5)剥離シートの表面にエンボス加工部が形成されていることにより、剥離シートを分断するときや、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤を製造するとき等、このエンボス加工部が指や膏体との摩擦抵抗を大とすることができ、剥離シートを手で摘み易くしたり、支持体上に展着された膏体上に剥離シートを貼着して原反シートを作成するときやこの原反シートを裁断するとき等、剥離シートを膏体上に密着させることができ、剥離シートが膏体からずれること等が防止できる。
(6)剥離シートが、剥離シートの表面に形成されたエンボス加工部を備えたので、支持体の隅部を爪で探る等の剥離開始作業を要することなく、ただこのパップ剤や硬膏剤等の貼付剤の剥離シートを支持体等とともに外側に引張るだけで、容易に剥離シートのみを分断することができる。
(7)剥離シートにエンボス加工部が形成されているので、剥離作業の際に滑ったりすることがなく、剥離シートの剥離を簡単にかつ円滑に行うことができる。
(8)剥離シートにエンボス加工部が形成されているので、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤を製造するに際して、支持体の一面に展着された膏体上に剥離シートを積層する場合、剥離シートが膏体上を滑ってずれることがなく積層することができる。
(9)エンボス加工部の摩擦抵抗が大きいので原反シートを裁断する場合、刃具に原反シートが巻き込まれるのを防止し剥離シートがずれ込むことがなく、生産性を向上させることができる。
(10)膏体やこの膏体と剥離シートの間に気泡が生じた場合も、この気泡をエンボス加工部によって容易に排出することができるので、製品歩留りを飛躍的に向上させることができる。
 請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、
(1)剥離シートと支持体等を左右に引張るだけで、剥離シートと支持体等との伸び率の違いを利用して、剥離シートのみを極めて容易に分断できる。
(2)分断時、剥離シートが弾性により分断された部位がめくれ上がるので、そのめくれ上がった剥離シートの各片を摘み取ることで、剥離シートを容易に剥ぎ取ることができる。
(3)剥離シートの各片を摘んだ際、膏体の露出した部分を患部に貼着するだけで手を汚すことなく貼着することができる。
(4)剥離シートがめくれ、膏体の一部が露出されるので、この膏体の露出部を患部にあて、次いで、めくれた剥離シートの各片をつまんで左右に引張るだけで、高齢者でも手間をかけずに、また手を汚すことなく、更にパップ剤や硬膏剤等の貼付剤にシワがよったりすることなくきれいに患部に貼着することができる。
 以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
 (実施の形態1)
 図1は本発明の実施の形態1における貼付剤を示す斜視図であり、図2はその正面図であり、図3はその要部断面図である。
図1乃至図3において、1aは本発明の実施の形態1におけるパップ剤や硬膏剤等の貼付剤、2は不織布等からなる伸縮性を有する支持体、3は支持体2の表面の略全面に展着されたポリアクリル酸ナトリウム等にサリチル酸メチル又はケトプロフェン等の薬物や水分等を含有させた膏体、4は膏体3の全面に貼着された厚み10μm〜75μmの無延伸ポリプロピレン等からなる剥離シート、4aは剥離シート4の端部、5aは剥離シート4の略中央部を横切って略直線状に形成された切れ目部、6は切れ目部5aと切れ目部5aとの間に形成された連結部、7aは剥離シート4の略全面に菱形状の凸部を持って形成されたエンボス加工部である。
 尚、連結部6の長さ(a)と切れ目部5aの長さ(b)の比は、a:b=1:8〜25とされている。
 また、切れ目部5aを持った剥離シート4の引張り強度は、10g/cm 〜140g/cmである。
 ここで、剥離シートに形成される切れ目部とは、剥離シートの所定部,例えば剥離シートの略中央部や周辺部等に点在状に所定間隔の連結部を持って形成される切断部をいうものである。
 剥離シートに形成される切れ目部は、連結部(a)とこの切れ目部(b)の長さの比が、a:b=1:5〜25,好ましくはa:b=1:8〜20,更に好ましくはa:b=1:8〜15とされるのが好ましい。切れ目部の長さが連結部の長さの8倍より小さくなるにつれ使用時以外でも分断し易くなり、薬効成分が揮発して薬効効果が低下したり、剥離シートが薄過ぎて摘み難くなり、信頼性や利便性が低下する傾向が現れだすので好ましくない。切れ目部の長さが連結部の長さの15倍より大きくなるにつれ剥離シートの分断が困難となり、製造に際して原反シートを切断することが困難となり、利便性や作業性等が低下する傾向が現れだすので、好ましくない。
 切れ目部は、剥離シートの所定部に直線状,S字状,波形状,鋸刃形状等に形成される。特に、S字状,波形状,鋸刃形状等に形成されると、一定間隔を空けて形成された突出片を摘んで剥離シートの剥離をスムーズに行うことができ、剥離作業等の利便性を向上させることができる。
切れ目部からの薬効成分や水分の逃散は剥離シートの張力をかけることにより、切れ目部が重なり合うことによって防止される。
 以上のように構成された本実施の形態における貼付剤1aについて、以下その使用方法を説明する。
 図4は本発明の実施の形態1における貼付剤の剥離シートを分断する作業を示す側面図であり、図5は本発明の実施の形態1における貼付剤を患部に貼着する作業を示す側面図である。
 まず、図4に示すように、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤1aの両端部をつまみ、支持体2と共に剥離シート4を引っ張り切れ目部5aを少し折り曲げるだけで、剥離シート4を切れ目部5aに沿って左右に分断することができる。また、分断された剥離シート4は、切れ目部5aの部分を少し折り曲げるだけで剥離シート4の弾性によって分断された部分からめくれ上がり、膏体3が露出される。
 次に、図5に示すように、この露出された膏体3を患部にあてながら、めくれた剥離シート4の各片を左右に引っ張って剥がしながら、患部にパップ剤や硬膏剤等の貼付剤1aを貼着する。これにより、手を汚すことなくまたパップ剤や硬膏剤等の貼付剤1aにシワがよったりすることはなくきれいに貼付剤1aを貼着することができる。
 以上のように本実施の形態のパップ剤や硬膏剤等の貼付剤1aは構成されているので、以下の作用を有する。
(1)剥離シート4が引張り強度に優れた材料からなり、またエンボス加工部7aで補強され腰が強化され、一方、支持体2が伸縮性に優れた材料からなるので、これら剥離シート4と支持体2の伸び率の違いを利用することにより、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤1aの両端部を持って支持体2と共に剥離シート4を左右に引張るだけで、剥離シート4を切れ目部5aに沿って分断でき、かつ、分断された剥離シート4がその弾力でめくれ上がり膏体を露出することができ、手を汚すことなくまたパップ剤や硬膏剤等の貼付剤1aにシワがよったりすることなくきれいに患部に貼着することができる。
(2)片手でパップ剤や硬膏剤等の貼付剤1aの切れ目部5aを指でこするだけで、エンボス加工部7aの摩擦抵抗が高く指が掛かり易いので、剥離シート4をきれいに分断できる。
(3)分断された一方の剥離シート4片をめくり患部に貼付した後、他の剥離片を剥がすだけで貼付できる。
 (実施の形態2)
 図6は本発明の実施の形態2における貼付剤の正面図である。4は剥離シート、4aは剥離シート4の端部、6は連結部であり、これらは実施の形態1と同様なものであり、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態における貼付剤1bが、剥離シート4の略中央部を横切って略波線状に形成された切れ目部5bと、剥離シート4の略全面に丸形状の凸部を持って形成されたエンボス加工部7bと、を備えた点である。
 以上のように本実施の形態によれば、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤をわずかな力で左右に引張ったり、剥離シート4の表面のエンボス加工部7bをこすったりして切れ目部5bで容易に分断され、めくられた剥離シート4の山部は突出して突出片となるのでこの突出片を摘んで、膏体から容易に剥がすことができる。
 (実施の形態3)
 図7は本発明の実施の形態3における貼付剤の要部正面図である。4は剥離シート、6は連結部であり、これらは実施の形態1と同様なものであり、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態における貼付剤1cが、剥離シート4の略中央部を横切って略波形状に形成された切れ目部5cと、剥離シート4の略全面に三角形状の凸部を持って形成されたエンボス加工部7cと、を備えた点である。
 (実施の形態4)
 図8は本発明の実施の形態4における貼付剤の要部正面図である。4は剥離シート、6は連結部であり、これらは実施の形態1と同様なものであり、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態における貼付剤1dが、剥離シート4の略中央部を横切って略鋸刃形状に形成された切れ目部5dと、剥離シート4の略全面に星形状の凸部を持って形成されたエンボス加工部7dと、を備えた点である。
 (実施の形態5)
 図9は本発明の実施の形態5における貼付剤を示す斜視図である。2は支持体、3は膏体、4は剥離シート、4aは剥離シート4の端部、6は連結部であり、これらは実施の形態1乃至実施の形態4と同様なものであり、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態における貼付剤1eが、剥離シート4の一端部の側部を横切って略直線状に形成された切れ目部5eと、切れ目部5eの両側部に幅が10〜20mmに渡って菱形状の凸部を持って形成されたエンボス加工部を備えた点である。
 (実施の形態6)
 図10は本発明の実施の形態6における貼付剤を示す斜視図である。2は支持体、3は膏体、4は剥離シート、4aは剥離シート4の端部、5aは切れ目部、6は連結部、7aはエンボス加工部であり、これらは実施の形態1と同様なものであり、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態における貼付剤1fが、エンボス加工部7aに剥離位置等を印刷で解り易く表示した表示部8を備えた点である。
 以下、更に具体化した実施例について説明する。
 (実施例1)
 長さ150mm,幅50mm,厚み30μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)製,延伸ポリプロピレン(OPP)製,ポリエチレンテレフタレート(PET)製の剥離シートを準備した。
次に、各剥離シートの略中央部に、連結部の長さ(a)と切れ目部の長さ(b)の比が、a:b=1:5の直線状の切れ目部を設けた。
 (実施例2)
 実施例1と同様にして剥離シートを準備した。
 次に、各剥離シートの略中央部に、連結部の長さ(a)と切れ目部の長さ(b)の比が、a:b=1:8の直線状の切れ目部を設けた。
 (実施例3)
 実施例1と同様にして剥離シートを準備した。
 次に、各剥離シートの略中央部に、連結部の長さ(a)と切れ目部の長さ(b)の比が、a:b=1:15の直線状の切れ目部を設けた。
 (官能試験)
 各剥離シートを引張って、引き裂いたときの官能度を調べた。
 評価方法は、各剥離シートの切れ目部を引き裂く際、非常に切れ易いと感じれば、「◎」とし、切れ易いと感じれば、「○」とし、切れ難いと感じれば、「×」として評価した。その結果を(表1)に示す。
Figure 2004024905
 (引張り強度試験)
 引張り試験機(島津製作所製;AGS−100B)を用いて、切れ目部を形成した各剥離シートの引張り強度を測定した。
ここで、標点間距離100mmを持って剥離シートを幅50mmのチャックで挟持させ、100mm/分で引張り、破断時の荷重を測定した。この結果を(表1)に示す。
 (表1)から明らかなように、連結部の長さと切れ目部の長さの比が、実施例3(a:b=1:15)のときは非常に分断が容易で、実施例2(a:b=1:8)のときでも分断が容易であった。しかしながら、連結部の長さと切れ目部の長さの比が、実施例1(a:b=1:5)のときは、分断がし難く一部に非切断部が確認された。
また、剥離シートの引っ張り強度は、連結部の長さと切れ目部の長さの比が、実施例3(a:b=1:15)のときは、40g/cm〜58g/cm、実施例2(a:b=1:8)のときは、69g/cm〜98g/cm、実施例1(a:b=1:5)のときは、156g/cm〜187g/cmであった。
 本発明は、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤の使用方法に関し、パップ剤や硬膏剤等の貼付剤を左右に引張るだけで剥離シートを簡単に分断でき、剥離シートのめくれた部分を患部に貼着するだけで、高齢者でも簡単に手を汚すことなく、かつシワがよったりすることなくきれいに貼着することができる低原価で量産性に適したパップ剤や硬膏剤等の貼付剤の使用方法を提供できる。
本発明の実施の形態1における貼付剤を示す斜視図 本発明の実施の形態1における貼付剤を示す正面図 本発明の実施の形態1における貼付剤を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における貼付剤の剥離シートを分断する作業を示す側面図 本発明の実施の形態1における貼付剤を患部に貼着する作業を示す側面図 本発明の実施の形態2における貼付剤を示す正面図 本発明の実施の形態3における貼付剤を示す要部正面図 本発明の実施の形態4における貼付剤を示す要部正面図 本発明の実施の形態5における貼付剤を示す斜視図 本発明の実施の形態6における貼付剤を示す斜視図 従来のパップ剤や硬膏剤等の貼付剤を示す斜視図
符号の説明
 1a,1b,1c,1d,1e,1f,11 パップ剤や硬膏剤等の貼付剤
 2,12 支持体
 3,13 膏体
 4,14 剥離シート
 4a 剥離シートの端部
 5a,5b,5c,5d,5e 切れ目部
 6 連結部
 7a,7b,7c,7d,7e エンボス加工部
 8 表示部
 

Claims (2)

  1.  伸縮性を有する支持体と、前記支持体の一面の略全面に展着された膏体と、前記膏体の全面に貼着されエンボス加工部が形成された剥離シートと、を備えた貼付剤の使用方法であって、
     前記貼付剤の両端部を持って左右に引張るだけで、前記剥離シートと前記支持体との伸び率の違いを利用して前記剥離シートを分断し、分断されめくれ上がった前記剥離シートを摘み取り前記剥離シートを剥ぎ取ることを特徴とする貼付剤の使用方法。
  2.  前記剥離シートと前記支持体の伸縮率の差が0.3%以上であることを特徴とする請求項1に記載の貼付剤の使用方法。
     
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