JP2004022809A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Static Random-Access Memory (AREA)

Abstract

【課題】ゲート配線やコンタクトホール等の形成の際のマスクずれ等に対するマージンを確保しながら、メモリセル面積を効率的に縮小することが可能なSRAM(Static Random Access Memory)を提供する。
【解決手段】SRAMは、ビット線の延在方向に並び、長辺と短辺を有し、短辺の延在方向がビット線の延在方向と同方向である複数のメモリセル1を有する。そして、一方のメモリセル1内に形成されビット線の延在方向に並ぶNMOSトランジスタN1,N3のゲートとなるポリシリコン配線3b,3a間の間隔D1と、該ポリシリコン配線3bと他方のメモリセル1内に形成されるNMOSトランジスタN1のゲートとなるポリシリコン配線3b間の間隔D2とが異なる。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶装置に関し、より特定的には、フルCMOSスタティック型半導体記憶装置(以下、「SRAM(Static Random Access Memory)」と称する)のメモリセル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、6個のMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタで形成したフルCMOS型SRAMメモリセルの従来のレイアウト構成を示した図である。このタイプのSRAMのメモリセルは、たとえば特開平10−178110号公報や、特開2001−28401公報に開示されている。
【0003】
図8に示すように、メモリセル1は、6つのMOSトランジスタを有する。具体的には、メモリセル1は、両側のPウェル上に形成されたNMOSトランジスタN1,N2,N3,N4と、中央のNウェル上に形成されたPMOSトランジスタP1,P2とを有する。
【0004】
NMOSトランジスタN1は、不純物拡散領域2aとポリシリコン配線3bとの交差部に形成され、NMOSトランジスタN2は、不純物拡散領域2dとポリシリコン配線3cとの交差部に形成され、NMOSトランジスタN3は、不純物拡散領域2aとポリシリコン配線3aとの交差部に形成され、NMOSトランジスタN4は、不純物拡散領域2dとポリシリコン配線3dとの交差部に形成される。PMOSトランジスタP1は、不純物拡散領域2bとポリシリコン配線3bとの交差部に形成され、PMOSトランジスタP2は、不純物拡散領域2cとポリシリコン配線3cとの交差部に形成される。
【0005】
PMOSトランジスタP1,P2は負荷トランジスタであり、NMOSトランジスタN3,N4はアクセストランジスタであり、NMOSトランジスタN1,N2はドライバトランジスタである。各不純物拡散領域2a〜2dは、コンタクトホール4a〜4lを介して上層配線と接続される。
【0006】
図8に示すレイアウト構成において、ワード線は横方向に配線される。それに対し、ビット線は縦方向に配線される。図9に、ビット線の延在方向に隣接する2ビット分のメモリセル1のレイアウト構成を示す。
【0007】
図9に示す下側のメモリセル1は、上下のメモリセル1間の境界線に関して上側のメモリセル1を反転して配置したものである。図9に示すように、ポリシリコン配線3a,3b間の間隔D1と、ポリシリコン配線3bと、隣り合うメモリセル1のポリシリコン配線3bとの間の距離D2とは等しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、メモリセル1の高集積化を図るには、メモリセル1の長辺の長さを短くするよりも、短辺の長さを短くした方が効率的である。たとえばゲート長が0.18μmのプロセス技術を用いて図8に示すメモリセル1を形成した場合、メモリセルの短辺の長さはたとえば1.4μm、長辺の長さは3.6μmとなる。このとき、メモリセル1の面積は、5.04μmとなる。
【0009】
ここで、長辺方向にメモリセル1を0.1μm短くできたとすると、1.4μm×3.5μm=4.9μmとなり、メモリセル面積が約3%小さくなる。それに対し、短辺方向にメモリセル1を0.1μm短くできたとすると、1.3μm×3.6μm=4.68μmとなり、メモリセル面積を約7%小さくすることができる。
【0010】
このように同じ長さだけメモリセル1を縮小するなら、メモリセル1を短辺方向に縮小した方が効果的であるといえる。メモリセル1を短辺方向に短くするには、単純にはゲートとなるポリシリコン配線3a,3bと、コンタクトホール4b,4c,4d間の間隔Dを短くすればよい。
【0011】
しかしながら、間隔Dを短くすると、ポリシリコン配線3a,3bやコンタクトホール4b,4c,4dの形成の際のマスクずれ等に対するマージンが確保できなくなるという問題が生じる。
【0012】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、ポリシリコン配線やコンタクトホール等の形成の際のマスクずれ等に対するマージンを確保しながら、メモリセル面積を効率的に縮小することが可能となる半導体記憶装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体記憶装置は、ワード線と、該ワード線の延在方向と直交する方向に延びるビット線と、ビット線の延在方向に並ぶ第1と第2メモリセルと、第1メモリセル内に形成され、ワード線の延在方向に延び、ビット線の延在方向に間隔をあけて配置された第1と第2MOSトランジスタの第1と第2ゲートと、第2メモリセル内に形成され、ワード線の延在方向に延び、ビット線の延在方向に間隔をあけて配置された第3と第4MOSトランジスタの第3と第4ゲートとを備える。上記第2と第3MOSトランジスタは、第1と第2メモリセル間の境界近傍に位置し、第1と第2ゲート間の間隔と、第2と第3ゲート間の間隔とが異なる。
【0014】
ビット線の延在方向におけるゲート間距離は、通常は製造時のマージンを考慮した最小寸法に設定される。したがって、ビット線の延在方向におけるゲート間距離を異なるものとするには、局所的にゲート間距離を上記最小寸法より小さくする必要がある。このようにゲート間距離を局所的に小さくすることにより、メモリセルの短い側の長さを縮小することができる。それにより、効率的にメモリセル面積の縮小を図れる。
【0015】
第1と第2ゲート間の間隔を、第2と第3ゲート間の間隔より小さくしてもよく、第2と第3ゲート間の間隔を、第1と第2ゲート間の間隔より小さくしてもよい。
【0016】
上記半導体記憶装置は、ビット線の延在方向に延び、第1、第2、第3および第4ゲートがその上に延在する不純物拡散領域と、第1と第2ゲート間に位置する不純物拡散領域上に形成された第1コンタクト部と、第2と第3ゲート間に位置する不純物拡散領域上に形成された第2コンタクト部とを備える。この場合、第1コンタクト部のサイズを第2コンタクト部のサイズよりも小さくする。第1コンタクト部は、コンタクト抵抗が大きくなっても読出し速度に影響を与えないもの、たとえば記憶ノード部となる不純物拡散領域上に形成されるコンタクト部であることが好ましい。
【0017】
また、上記半導体記憶装置は、ビット線の延在方向に延び、第1、第2、第3および第4ゲートがその上に延在し、ワード線の延在方向に突出した突出部(分岐部あるいは屈曲部)を第2と第3ゲート間に有する不純物拡散領域と、第1と第2ゲート間に位置する不純物拡散領域上に形成された第1コンタクト部と、不純物拡散領域の突出部上であって、第2と第3ゲート間の領域からワード線の延在方向にずれた位置に形成された第2コンタクト部とを備えるものであってもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
実施の形態1.
図1および図2は、本発明の実施の形態1におけるフルCMOSSRAM(スタティック半導体記憶装置)のメモリセル1の平面図である。このメモリセル1の等価回路図を図7に示す。なお、図1には所定の第1金属配線までのレイアウトを示し、図2には第2および第3金属配線のレイアウトを示す。
【0020】
まず、図7を用いて、SRAMのメモリセル1の構成について簡単に説明する。メモリセル1は、フルCMOSセル構造を有し、第1と第2インバータと、2つのアクセスNMOSトランジスタN3,N4とを有する。
【0021】
図7に示すように、第1インバータは、第1ドライバMOSトランジスタN1と第1ロードPMOSトランジスタP1とを含み、第2インバータは、第2ドライバNMOSトランジスタN2と第2ロードPMOSトランジスタP2とを含む。
【0022】
第1インバータと第2インバータは互いの入力と出力とを接続したフリップフロップを形成し、フリップフロップの第1の記憶ノードNaに第1アクセスNMOSトランジスタN3のソースが接続され、フリップフロップの第2の記憶ノードNbに第2アクセスNMOSトランジスタN4のソースが接続される。
【0023】
記憶ノードNaは、第1アクセスNMOSトランジスタN3を介してビット線BL1に接続され、記憶ノードNbは、第2アクセスNMOSトランジスタN4を介してビット線BL2に接続される。さらに第1と第2アクセスNMOSトランジスタN3、N4のゲートはワード線WLに接続され、第1と第2負荷PMOSトランジスタP1、P2のソースは電源線VDDに接続される。
【0024】
次に、上記のフルCMOSSRAMのメモリセル1のレイアウトについて説明する。図1に示すように、Nウエル領域の両側にPウエル領域を設ける。Pウエル領域内に選択的にリンなどのN型不純物を注入して不純物拡散領域2a,2dを形成し、Nウエル領域内に選択的にボロン等のP型不純物を注入して不純物拡散領域2b,2cを形成する。本明細書では、不純物拡散領域2a〜2dは、トランジスタのソース/ドレインとなる領域と、該領域間に位置し該領域とは逆の導電型の領域(基板部分)とを含む領域である。
【0025】
不純物拡散領域2a,2dと不純物拡散領域2b,2cは、ともに直線状の形状を有し、同じ方向(Pウエル領域およびNウエル領域の延在方向)に延在する。それにより、Pウエル領域やNウエル領域の幅や形成位置のばらつきを小さくすることができる。
【0026】
本実施の形態におけるメモリセル1は、6つのMOSトランジスタで構成される。具体的にはメモリセル1は、第1と第2ドライバNMOSトランジスタN1,N2と、第1と第2アクセスNMOSトランジスタN3,N4と、第1と第2負荷PMOSトランジスタP1,P2とで構成される。
【0027】
第1と第2アクセスNMOSトランジスタN3,N4および第1と第2ドライバNMOSトランジスタN1,N2は、Nウエル領域の両側のPウエル領域上にそれぞれ形成され、第1と第2負荷PMOSトランジスタP1,P2は、中央のNウエル領域上に形成される。
【0028】
第1アクセスNMOSトランジスタN3は、ソース/ドレインとなる領域を含む不純物拡散領域2aと、ポリシリコン配線3aとの交差部に形成され、第2アクセスNMOSトランジスタN4は、ソース/ドレインとなる領域を含む不純物拡散領域2dと、ポリシリコン配線3dとの交差部に形成される。
【0029】
第1ドライバNMOSトランジスタN1は、ソース/ドレインとなる領域を含む不純物拡散領域2aと、ポリシリコン配線3bとの交差部に形成され、第2ドライバNMOSトランジスタN2は、ソース/ドレインとなる領域を含む不純物拡散領域2dと、ポリシリコン配線3cとの交差部に形成される。
【0030】
第1負荷PMOSトランジスタP1は、ソース/ドレインとなる領域を含む不純物拡散領域2bと、ポリシリコン配線3bとの交差部に形成され、第2アクセスPMOSトランジスタP2は、ソース/ドレインとなる領域を含む不純物拡散領域2cと、ポリシリコン配線3cとの交差部に形成される。
【0031】
ポリシリコン配線3a〜3dは、各MOSトランジスタのゲートとなり、図1に示すように、同じ方向に延在する。すなわち、ポリシリコン配線3a〜3dは、Pウエル領域とNウエル領域が延在する方向(図1における縦方向)に垂直な方向(図1における横方向)であって、Pウエル領域とNウエル領域が並ぶ方向に延在する。
【0032】
不純物拡散領域2a,2d、不純物拡散領域2b,2cおよびポリシリコン配線3a〜3dを覆うように図示しない第1層間絶縁膜を形成し、該第1層間絶縁膜に不純物拡散領域2a,2d、不純物拡散領域2b,2cおよびポリシリコン配線3a,3dに達するコンタクトホール(コンタクト部)4a〜4lを形成する。このコンタクトホール4a〜4l内に、上層配線との接続用の導電層を埋め込む。
【0033】
なお、コンタクトホール4a,4lはゲートに達するゲートコンタクトであり、コンタクトホール4f,4gは、不純物拡散領域とポリシリコン配線とに達する共通コンタクト(Shared Contact)であり、それ以外のコンタクトホール4b,4c,4d,4e,4h,4i,4j,4kは不純物拡散領域に達する拡散コンタクトである。
【0034】
図1において、第1ドライバNMOSトランジスタN1のドレインとなるN型不純物拡散領域と、第1アクセスNMOSトランジスタN3のドレインとなるN型不純物拡散領域は、これらのトランジスタに共有されている。このN型不純物拡散領域上に形成されるコンタクトホール4c、第1金属配線5aおよびコンタクトホール(共通コンタクト)4fを介して、第1ドライバNMOSトランジスタN1のドレインと第1アクセスNMOSトランジスタN3のドレインとが、第1負荷トランジスタP1のドレインと接続される。この端子が、図7に示す等価回路図の記憶ノードNaとなる。
【0035】
同様に、第2ドライバNMOSトランジスタN2のドレインであるN型不純物拡散領域と第2アクセスNMOSトランジスタN3のドレインであるN型不純物拡散領域は、コンタクトホール4j、第1金属配線5bおよびコンタクトホール(共通コンタクト)4gを介して第2負荷トランジスタP2のドレインと接続される。この端子が図7に示す等価回路図の記憶ノードNbとなる。
【0036】
次に、図2を参照して、第1金属配線5a、5b上に図示しない第2層間絶縁膜を介して第2金属配線7a〜7gを形成する。第2金属配線7a,7gは、第2層間絶縁膜に設けた第1ビアホール6a,6hを介して図示しない第1金属配線とそれぞれ接続される。第2金属配線7b,7fは、第1ビアホール6b,6gを介して図示しない第1金属配線とそれぞれ接続され、ビット線BL1,BL2となる。第2金属配線7c,7eは、第1ビアホール6c,6fを介して図示しない第1金属配線と接続され接地線(GND線)となる。第2金属配線7dは、第1ビアホール6d,6eを介して図示しない第1金属配線と接続され電源線(VDD線)となる。
【0037】
Pウエル領域内の不純物拡散領域2a,2dの一部領域は、各々ドライバNMOSトランジスタN1、N2のソース端子となり、コンタクトホール(拡散コンタクト)4d,4k、第1金属配線および第1ビアホール6c,6fを介してGND電位が与えられる。
【0038】
Pウエル領域内の不純物拡散領域2a,2dの一部領域は、各々アクセスNMOSトランジスタN3,N4のソース端子となり、コンタクトホール(拡散コンタクト)4b,4i、第1金属配線および第1ビアホール6b,6gを介して各々ビット線BL1、BL2に接続される。
【0039】
Nウエル領域内の不純物拡散領域2b,2cの一部領域は、各々負荷PMOSトランジスタP1,P2のソース端子となり、コンタクトホール(拡散コンタクト)4e,4h、第1金属配線および第1ビアホール6d,6eを介して各々電源線(VDD)に接続される。
【0040】
第2金属配線7a〜7g上に、図示しない第3層間絶縁膜を介して第3金属配線8を形成する。この第3金属配線8がワード線(WL)となる。第3金属配線8は、Pウエル領域とNウエル領域とが並ぶ方向であって各ウェル領域が延在する方向と垂直な方向(図2にける横方向)に延在し、第2ビアホール9a,9bを介して第2金属配線7a,7gと接続される。
【0041】
第2金属配線7a,7gは、第1ビアホール6a,6h、第1金属配線およびコンタクトホール4a,4lを介してポリシリコン配線(ゲート端子)3a,3dに接続される。したがって、ポリシリコン配線3a,3dと第3金属配線(WL)8とは電気的に接続されることとなる。
【0042】
図3に、ビット線の延在方向に隣接する2ビット分のメモリセル1のレイアウト構成を示す。図3に示す下側のメモリセル1は、上下のメモリセル1間の境界線に関して上側のメモリセル1を反転して配置したものである。
【0043】
図3に示すように、本発明では、ポリシリコン配線3a,3b間の間隔D1を、ビット線の延在方向に隣り合うメモリセル1のポリシリコン配線3b間の間隔D2よりも小さくしている。それにより、メモリセル1を短辺方向、すなわちビット線の延在方向(図1における縦方向)に縮小することができ、メモリセル1の面積を効率的に低減することができる。
【0044】
上記のように間隔D1を小さくした場合においても、ポリシリコン配線3a,3bやコンタクトホール4c等の形成の際のマスクずれ等によるプロセスマージンを確保する必要がある。つまり、ポリシリコン配線3a,3bとコンタクトホール4c間の間隔を一定値以上に保つ必要がある。
【0045】
そこで、コンタクトホール4cのサイズを小さくする。具体的には、コンタクトホール4cを規定する各辺の長さを短くする。図1および図3に示すように、コンタクトホール4cのサイズは、隣り合うコンタクトホール4b,4dのサイズよりも小さくなっている。それにより、ポリシリコン配線3a,3bとコンタクトホール4c間の間隔を一定値以上に保つことができ、プロセスマージンを確保することができる。
【0046】
上記のようにコンタクトホール4cのサイズを小さくすると、コンタクトホール4c内に形成される導体部と不純物拡散領域とのコンタクト面積が小さくなるため、コンタクト抵抗が上昇する。しかし、コンタクトホール4cは、記憶ノード部を形成するコンタクト部であるので、コンタクト抵抗が大きくなっても読出し速度に影響を与えない。
【0047】
その理由について以下に説明する。コンタクトホール4cのコンタクト抵抗をR1,R2とすると、図7に示すように、記憶ノードNa,Nbと、負荷PMOSトランジスタP1,P2のドレインとの間に、抵抗R1,R2が付加されることとなる。
【0048】
SRAMメモリセルにおけるデータの読出し動作は、ビット線BL1,BL2の電位差をセンスアンプで増幅して読み出すことにより行う。このとき、NMOSトランジスタN1〜N4を用いてビット線BL1,BL2の電荷を引抜くので、抵抗R1,R2は読出し時の経路に存在しないこととなる。したがって、抵抗R1,R2が大きくなったとしても、読出しスピードには影響がない。
【0049】
そればかりでなく、ビット線BL1,BL2の延在方向におけるメモリセル1の長さが短くなるので、ビット線BL1,BL2の長さも短くすることができる。したがって、ビット線BL1,BL2の配線容量や配線抵抗が小さくなり、データの読出し時間の高速化および低消費電力化が図れる。
【0050】
さらに、記憶ノードを形成する不純物拡散領域の面積を小さくすることで、コンタクト抵抗が上昇し、RC時定数が大きくなるので、ソフトエラー耐性の向上も図れる。ここで、ソフトエラーとは、パッケージに含まれるUやThから放出されるα線がシリコン基板中を通過することにより発生する電子―正孔対によるノイズで情報破壊が起こり、メモリが誤動作する現象をいう。
【0051】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について、図4〜図6を用いて説明する。図4および図5は、本実施の形態2におけるフルCMOSSRAMのメモリセル1の平面図である。なお、図4には第1金属配線までのレイアウトを示し、図5には第2および第3金属配線のレイアウトを示す。
【0052】
図6には、ビット線の延在方向に隣接する2ビット分のメモリセル1のレイアウト構成を示す。図6に示す下側のメモリセル1は、上下のメモリセル1間の境界線に関して上側のメモリセル1を反転して配置したものである。
【0053】
本実施の形態2では、ポリシリコン配線3a,3b間の間隔D1は従来例の場合と同様であるが、ビット線の延在方向に隣接するメモリセル1のポリシリコン配線3b間の間隔D2を間隔D1よりも小さくしている。この場合も、メモリセル1を短辺方向に縮小することができ、メモリセル1の面積を効率的に低減することができる。
【0054】
図4および図6に示すように、本実施の形態2では、記憶ノード部の拡散コンタクト部であるコンタクトホール4c,4jのサイズは従来例と同等であるが、隣接するメモリセル1のポリシリコン配線3b間の領域からワード線の延在方向(図4および図6の横方向)にずれた位置に接地線(GND線)と不純物拡散領域2aとを接続するためのコンタクトホール4d,4kを設けている。
【0055】
このようにコンタクトホール4d,4kの位置を横方向にずらせることにより、隣接するメモリセル1のポリシリコン配線3b間にコンタクトホール4d,4kを形成するために広い領域を確保する必要がなくなり、図6に示す間隔D2を間隔D1よりも小さくすることができる。
【0056】
図4および図6の例では、2つのメモリセル1間の境界領域上に位置する不純物拡散領域2a,2dに突出部(屈曲部あるいは分岐部)を設け、コンタクトホール4d,4kの形成位置を横方向(ワード線の延在方向)にずらせている。より詳しくは、不純物拡散領域2a,2dの屈曲部あるいは突出部の先端に広幅領域を設け、該広幅領域上にコンタクトホール4d,4kを形成している。
【0057】
上記のようにコンタクトホール4d,4kの形成位置を横方向にずらせることに伴い、不純物拡散領域2a,2d上で対向するポリシリコン配線3b間の間隔D2が小さくなるようにポリシリコン配線3bの形状を若干変更して屈曲形状としている。
【0058】
また、図5に示すように、第2金属配線7b,7fを接地線(GND線)とし、第2金属配線7c,7eをビット線BL1,BL2とし、ビアボール6b,6c,6f,6gの形成位置を変更している。これ以外の構成については実施の形態1とほぼ同様である。したがって、本実施の形態2のSRAMによっても、実施の形態1の場合と同様に読出し時間の高速化および低消費電力化が図れる。
【0059】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、各実施の形態の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定されている。
【0060】
また、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、メモリセルの短い側の長さを短くすることができるので、効率的にメモリセル面積の縮小を図ることができ、高密度なメモリセルを有する半導体記憶装置が得られる。また、ビット線の延在方向にメモリセルを縮小することができので、ビット線長を短縮することができる。それにより、ビット線の容量や抵抗値を低減することができ、読出し速度の高速化および低消費電力化も図れる。
【0062】
第1と第2ゲート間に位置する不純物拡散領域上に形成された第1コンタクト部のサイズを、第2と第3ゲート間に位置する不純物拡散領域上に形成された第2コンタクト部のサイズよりも小さくした場合には、コンタクトホール等の製造時のマージンを確保しながら、第1と第2ゲート間の間隔を、第2と第3ゲート間の間隔より小さくすることができる。また、第1コンタクト部が、記憶ノード部となる不純物拡散領域上に形成されるコンタクト部である場合には、コンタクト部のサイズを小さくすることによりコンタクト抵抗が上昇したとしても、読出し速度の低下を抑制することができる。さらに、記憶ノード部となる不純物拡散領域を小さくすることもできるので、ソフトエラー耐性の向上も図れる。
【0063】
ワード線の延在方向に突出した突出部を第2と第3ゲート間に有する不純物拡散領域を設け、不純物拡散領域の突出部上であって、第2と第3ゲート間の領域からワード線の延在方向にずれた位置に形成された第2コンタクト部を設けた場合には、第2と第3ゲート間の間隔を、第1と第2ゲート間の間隔より小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるSRAMメモリセルのレイアウト構成を示す図である。
【図2】図1に示すメモリセルの上層金属配線のレイアウト構成を示す図である。
【図3】ビット線の延在方向に隣接する2ビット分のメモリセルのレイアウト構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2におけるSRAMメモリセルのレイアウト構成を示す図である。
【図5】図4に示すメモリセルの上層金属配線のレイアウト構成を示す図である。
【図6】ビット線の延在方向に隣接する2ビット分のメモリセルのレイアウト構成を示す図である。
【図7】本発明のSRAMメモリセルの等価回路図である。
【図8】従来のSRAMメモリセルのレイアウト構成を示す図である。
【図9】ビット線の延在方向に隣接する2ビット分のメモリセルのレイアウト構成を示す図である。
【符号の説明】
1 メモリセル、2a〜2d 不純物拡散領域、3a〜3d ポリシリコン配線、4a〜4l コンタクトホール、5a,5b 第1金属配線、6a〜6h 第1ビアホール、7a〜7g 第2金属配線、8 第3金属配線、9a,9b 第2ビアホール、P1 第1負荷PMOSトランジスタ、P2 第2負荷PMOSトランジスタ、N1 第1ドライバNMOSトランジスタ、N2 第2ドライバNMOSトランジスタ、N3 第1アクセスNMOSトランジスタ、N4 第2アクセスNMOSトランジスタ。

Claims (5)

  1. ワード線と、
    前記ワード線の延在方向と直交する方向に延びるビット線と、
    前記ビット線の延在方向に並ぶ第1と第2メモリセルと、
    前記第1メモリセル内に形成され、前記ワード線の延在方向に延び、前記ビット線の延在方向に間隔をあけて配置された第1と第2MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタの第1と第2ゲートと、
    前記第2メモリセル内に形成され、前記ワード線の延在方向に延び、前記ビット線の延在方向に間隔をあけて配置された第3と第4MOSトランジスタの第3と第4ゲートとを備え、
    前記第2と第3MOSトランジスタは、前記第1と第2メモリセル間の境界近傍に位置し、前記第1と第2ゲート間の間隔と、前記第2と第3ゲート間の間隔とが異なる、半導体記憶装置。
  2. 前記第1と第2ゲート間の間隔を、前記第2と第3ゲート間の間隔よりも小さくした、請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 前記ビット線の延在方向に延び、前記第1、第2、第3および第4ゲートがその上に延在する不純物拡散領域と、
    前記第1と第2ゲート間に位置する前記不純物拡散領域上に形成された第1コンタクト部と、
    前記第2と第3ゲート間に位置する前記不純物拡散領域上に形成された第2コンタクト部とを備え、
    前記第1コンタクト部のサイズを前記第2コンタクト部のサイズよりも小さくした、請求項2記載の半導体記憶装置。
  4. 前記第2と第3ゲート間の間隔を、前記第1と第2ゲート間の間隔よりも小さくした、請求項1記載の半導体記憶装置。
  5. 前記ビット線の延在方向に延び、前記第1、第2、第3および第4ゲートがその上に延在し、前記ワード線の延在方向に突出した突出部を前記第2と第3ゲート間に有する不純物拡散領域と、
    前記第1と第2ゲート間に位置する前記不純物拡散領域上に形成された第1コンタクト部と、
    前記不純物拡散領域の突出部上であって、前記第2と第3ゲート間の領域から前記ワード線の延在方向にずれた位置に形成された第2コンタクト部とを備えた、請求項4に記載の半導体記憶装置。
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