JP2004020752A - 光スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】光路切換素子を適正に制御することにより伝送される通信用の光の光量損失を少くする。
【解決手段】光スイッチ1は、1または複数の入力用光ファイバ3と複数の出力用光ファイバ17とが設けられていて、かつ、入力用光ファイバ3から出射する光通信用の光を、光路切換素子である第2のガルボユニット7A,7B及び第1のガルボユニット9により複数光路に切り換えて出力すべき出力用光ファイバ17に入射させることができる。光スイッチ1は、出力用光ファイバ17に入射させる光を受光センサ11に導く導光手段13と、導光手段13で得た検出信号に基づいて前記第2のガルボユニット7A,7B及び第1のガルボユニット9の角度を制御する制御手段19とからなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信等に用いられる光路を切り換える光スイッチに関する。さらに詳しくは、本発明は、入力すべき1または複数の入力用光ファイバから出射する光通信用の光を、光路切換素子により光路を切り換えて出力すべき先の出力用光ファイバに入射させる光スイッチである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の光通信等に用いられる光スイッチとしては、1つあるいは所望の複数の入力用光ファイバから出射される光通信用の光を、光路切換素子により光路を切り換えて1つあるいは所望の出力用光ファイバに入射させる装置として提供されている(例えば、特開平2001−174724号公報)。
【0003】
図17は上述した従来の光スイッチを示す構成図である。図18は従来の光スイッチに用いられるマイクロ電子機械システム(MEMS)ミラー列の一例を示す平面図である。
【0004】
図17において、光スイッチ200は、入力用光ファイバ列212と、入力用レンズ列214と、第1のMEMSミラー列218と、第2のMEMSミラー列222と、出力用レンズ列226と、出力用光ファイバ列228とから構成されている。ここで、入力用光ファイバ列112及び出力用光ファイバ列128は、説明を容易にするため、それぞれ4本の入力用光ファイバ列212a〜212d及び出力用レンズ228a〜228dで示してある。
【0005】
図18において、第1のMEMSミラー列218または第2のMEMSミラー列222を構成するミラー列410は、スプリング414に搭載された傾斜ミラー412がアレイ状にベース416上に配置されてなる。また、前記各傾斜ミラー412は、図示しない各電極によりそれぞれ制御されるようになっている。
【0006】
このようなミラー列410を有する第1のMEMSミラー列418または第2のMEMSミラー列422を備えた前記光スイッチ200の作用を簡単に説明する。
【0007】
上記光スイッチ200には、複数の入力用光ファイバ列212を介して光学信号208が受光される。入力用光ファイバ列212は、コリメートレンズとしての入力用レンズ列214に光学信号208を送る。入力用レンズ列214は、光学信号208からペンシルビーム216aないし216dを生成する。ペンシルビーム216aないし216dは入力用光ファイバ列212a〜212dで搬送された信号から生成される。
【0008】
第1のMEMSミラー列218は、ビーム216を受光する。第1のMEMSミラー列218は、各ミラー素子の傾斜角に応じて反射し、第2のMEMSミラー列222内の特定のミラー素子に選択的に向けられる。例えば、ペンシルビーム216aは、反射ビーム220aから反射ビーム220a’までを生成する。同様に、例えばペンシルビーム216dは、反射ビーム220dから反射ビーム220d’までを反射する。これらのビームは第2のMEMSミラー列222のミラー素子によって受光し、それをビーム224として出力用レンズ列226に向ける。出力用光ファイバ列228は、出力用レンズ列226により集光された光を受光し、光学信号229として伝送する。
【0009】
光スイッチ200は各出力ファイバを出力ミラー列内のミラーに1対1でマッピングされている。これはシングルモードファイバが必要であるが、その理由は、パワー損失を低く押さえるために入力ビームと出力ビームが光ファイバの軸と同軸で整合するのに必要な開口数が小さいためである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光通信の伝送経路・伝送装置においては、その間の光量損失を少なくすることが重要である。すなわち、出力用レンズ列により形成される集光されたビームが出力用光ファイバのコア部に入射させるようにすることにより出力用光ファイバにビームを結合させることが重要である。
【0011】
このとき、集光されたビームとコアの相対位置と相対傾きがずれると出力用光ファイバに結合するビームの光量損失が大きくなる。
【0012】
例えば、上述した従来の光スイッチのように入力用光ファイバから出力用光ファイバに至る2つの傾くミラーの角度に誤差があると、出力用レンズ列により形成される集光されたビームが出力用ファイバのコア部に対して位置、傾きがずれてしまい、大きな光量損失が発生することになる。
【0013】
上述した従来の光スイッチによれば、光路切換素子であるミラーの角度を適切に設定する点についての記載がなく、大きな光量損失が発生する恐れがあるという問題点があった。
【0014】
本発明は、上述した問題点に着目してなされたもので、光路切換素子を適正に制御することにより伝送される通信用の光の光量損失を少くした光スイッチを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決しようとする手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る光スイッチは、1または複数の入力用光ファイバと1つあるいは複数の出力用光ファイバとが設けられていて、かつ、、入力すべき前記入力用光ファイバから出射する光通信用の光を、光路切換素子により光路を切り換えて出力すべき出力用光ファイバに入射させる光スイッチにおいて、
前記出力用光ファイバに入射させる光を受光センサに導く導光手段と、
前記受光センサで得た検出信号に基づいて前記光路切換素子の角度を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明では、請求項1において、前記光路切換素子は、ガルバノミラーであることを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明では、請求項1において、前記導光手段は、少なくとも一つの光路切換素子で反射された光を受光センサに導くことができる構造としたことを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の発明では、請求項3において、前記導光手段は、少なくとも一つの光路切換素子で反射された光をビームスプリッタで分岐し、当該分岐した光を受光センサに導く構造にしたことを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の発明では、請求項3において、前記導光手段は、少なくとも一つの光路切換素子で反射された光を通過させる孔を設けたベースと、前記ベース上で当該孔の周囲に設けた少なくとも2つ以上に分割された受光素子とからなる受光センサによって構成されたものであることを特徴とする。
【0020】
請求項6記載の発明では、請求項1において、前記導光手段は、前記出力用光ファイバ中の光の一部を光路選択手段で分岐して前記受光センサに受光させ得ることを特徴とする。
【0021】
請求項7記載の発明では、請求項6において、前記導光手段は、少なくとも一つの光路切換素子で反射された光を取り込む出力用光ファイバと、前記出力用光ファイバの出力端に配置され受光センサ用の光と通信用の光に分離する光カプラと、前記受光センサ用のファイバに分離した光を受光センサに導くセンサ用ファイバとを備え、かつ、前記光路選択手段を所定の周波数の駆動信号で微少振動させることにより前記光路選択手段で前記出力用光ファイバ中の光の一部を分岐して前記センサ用ファイバに与えられるようにしたことを特徴とする。
【0022】
請求項8記載の発明では、請求項7において、前記光路選択手段は、2方向に微少振動させられるようにしてなることを特徴とする。
【0023】
請求項9記載の発明では、請求項8において、前記光路選択手段を駆動する信号は、前記2方向に微少振動させる周波数を異なることを特徴とする。
【0024】
上記目的を達成するために、請求項10記載の発明に係る光スイッチは、1または複数の入力用光ファイバと複数の出力用光ファイバとが接続されていて、かつ、前記入力用光ファイバから出射する光通信用の光を、光路切換素子により複数光路に切り換えて出力すべき出力用光ファイバに入射させる光スイッチにおいて、
前記出力用光ファイバに入射させる光を受光センサに導く導光手段と、
前記受光センサで得た検出信号に基づいて前記光路切換素子の角度を調整させることにより前記光の相対位置及び角度の少なくとも一つを調整できる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0026】
[第1の実施の形態]
図1ないし図10は本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチを説明するための図である。
【0027】
まず、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチの構成について説明することにする。ここに、図1は本発明の第1の実施の形態に係る光通信用の光スイッチの全体構成例を示す構成図である。図2は図1に示す光スイッチで使用する第2のガルボユニットの一構成例を説明するための分解斜視図である。図3は図1に示す光スイッチで使用する第2のガルボユニットを長手方向に切って示す断面図である。図4は図1に示す光スイッチで使用する第2のガルボユニットの要部を示す斜視図である。図5は図1に示す光スイッチで使用する第2のガルボユニットの角度検出センサからの検出信号を処理する処理回路を示す回路図である。図6は図1に示す光スイッチで使用する第1のガルボユニットの一構成例を説明するための分解斜視図である。図7は図1に示す光スイッチで使用する第1のガルボユニットを短軸方向に切って示す断面図である。図8は図1に示す光スイッチで使用するガルボアレーの要部、受光センサ、導光手段及び制御手段を示す斜視図である。図9は図1に示す光スイッチで使用される制御手段の一部構成例を示すブロック図である。
【0028】
(光スイッチ1の全体構成について)
まず、図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチの一例の全体構成を説明する。
【0029】
この図1において、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチ1は、大別すると、当該スイッチ本体に固定された一つまたは複数の入力用光ファイバ3と、前記入力用光ファイバ3の後段に設けられ前記入力用光ファイバ3から入射された光を平行光にする入力側レンズ5と、前記入力側レンズ5の後段に設けられた光路切換素子である2台の第2のガルボユニット7A,7Bと、前記第2のガルボユニット7Bの後段に設けられた光路変更用の1台の第1のガルボユニット9と、前記第1のガルボユニット9の後段に設けられ通信用の光の一部を受光センサ11に導く導光手段13と、前記導光手段13の後段に設けられ前記導光手段13を介して入射される通信用の光を集光する出力側レンズ15と、前記出力側レンズ15で集光された通信用の光を受光する複数の出力用光ファイバ17と、前記受光センサ11からの検出信号に基づいて前記光路切換素子の角度を制御できる制御手段19とを備えたものである。
【0030】
ここで、前記導光手段13は、前記第1のガルボユニット9の後段であって前記出力側レンズ15の直前に設けるのが望ましいが、前記光路切換素子の第2のガルボユニット7Aの後段または第2のガルボユニット7Bの後段に設けるものであってもよい。前記受光センサ11は、要は、少なくとも一つの光路切換素子(第2のガルボユニット7Aまたは7B)から出力される光の傾き・位置等を有効に検出できるようにしてあればよい。
【0031】
さらに各構成要素を説明する。ここに、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1は、以下の説明を容易にするために、入力が2チャンネル、出力が2チャンネルの2×2の光スイッチで構成したもので説明することにする。入力用の4本の光ファイバの内の2本の信号光を出力用の4本の光ファイバのうちの2本を用いてその2本の光路を選択して切り換えるものとする。
【0032】
また、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1では、説明を簡単にするため、入力用光ファイバ3及び出力用光ファイバ17は4本で構成し、入力用光ファイバ3a〜3d及び出力用光ファイバ17a〜dとし、前記出力用光ファイバ17a〜dまでの光路を入力用光ファイバ3a〜3dの配列方向に対して平行方向になるように配置したものである。
【0033】
前記第1のガルボユニット9は、詳細は後述するが、4つのミラー面91を有するガルバノミラー92aないし92dがアレー状に構成したものとして説明することにする。
【0034】
また、同様に、前記第2のガルボユニット7A,7Bは、それぞれ4つのガルバノミラー72a〜72dがアレー状に構成されたものとして説明することにする。
【0035】
さらに、前記第1のガルボユニット9及び第2のガルボユニット7A,7Bは、上述したように2本の光路が存在するのみであるので、本来なら2つのガルバノミラーがあればよいが、本実施の形態では、上述したように、各第1のガルボユニット9または第2のガルボユニット7A,7Bも4つのガルバノミラーを設けている。したがって、第1のガルボユニット9または第2のガルボユニット7A,7Bとも、ガルバノミラーの数量は2倍の余裕をもたせている。
【0036】
また、前記受光センサ11は、各チャンネル毎に、受光センサ11a〜11dから構成されている。
【0037】
次に、上述した光スイッチ1を構成する各構成要素の詳細について当該図面を参照しながら説明する。
【0038】
(第2のガルボユニット7A,7Bの構造について)
次に、図2ないし図4を参照して第2のガルボユニット7Aまたは7Bの構造について説明する。本第1の実施の形態においては、第2のガルボユニット7A及び7Bは、全く同じユニットを使用しているので、第2のガルボユニット7Aについてのみ説明し、第2のガルボユニット7Bの説明を省略する。
【0039】
前記第2のガルボユニット7Aは、ミラープレート70と、このミラープレート70に回動軸71を回動中心に回動可能にかつ前記回動軸71に対して垂直方向に線状に配列して設けた4つのガルバノミラー72aないし72dとを備え、前記4つのガルバノミラー72aないし72dがアレー状に配置された状態で構成されている。前記第2のガルボユニット7Aでは、図2及び図3に示すように、方形箱状のハウジング73の収容部74に、前記収容部74の平面積よりやや小さい平面積を有するヨーク75の図示上側にマグネット76を固定した状態で収納固定されている。前記マグネット76の図示上側には、前記収容部74の長手方向とほぼ同じ長さで、前記収容部74の短辺方向長さより相当短い長さの傾斜角検出センサユニット77が固定されている。前記傾斜角検出センサユニット77は、ポリイミド、アルミ、シリコン、セラミック等で形成されたベース上に、発光ダイオード(LED)78と、受光面が図4に示すように分割されたホトダイオード(PD)79と所定の間隔を隔てて固定してなるユニットが、四つのガルバノミラー72aないし72dに合わせて設けられている。なお、前記ガルバノミラー72aないし72dは、マグネット76に対向させられて配置され、かつ、回動軸71でミラープレート70に対して傾斜(回動)可能にされることにより、可動部を構成する4つのミラー面80aないし80dが傾き可能に構成されることになる。
【0040】
なお、4つのミラー面80aないし80dは、ステンレス、ガリウムヒ素ポリシリコンまたは単結晶シリコンの薄板からなるミラープレート70を、図2、図3及び図4に示す形状にエッチング加工することにより、形成されたものである。この場合、正方形ないしは長方形の板状の各ミラー面80aないし80dは、その上辺と下辺の左右方向の中心位置(回動軸71の位置)で線状部分を残すようにエッチング加工し、その線状部分によりバネ81を形成させることにより、各ミラー面80aないし80dを弾性的にかつ回動的に変形可能に連結支持している。
【0041】
各ミラー面80aないし80dは、それぞれバネ81を通る中心軸を回動軸71として支持している。各ミラー面80aないし80dの反射面となる表面には、例えば金或いは誘電体多層膜のコーティング膜を形成して反射率を向上させている。前記ミラー面80aないし80dの各反射面の裏面には、中央部を除きポリイミドの薄いコーティング膜を形成して絶縁層を形成し、図4に示すように、コイル83を電鋳加工またはエッチング加工にて形成している。
【0042】
また、上記ミラープレート70は方形状に形成されており、その4隅の各位置に位置決め孔85が設けられている。このミラープレート70は、各位置決め孔85を基準としてハウジング73の筐体枠の上面の4隅に設けたピン86に係入して位置決め固定される。
【0043】
各ミラー面80aないし80dの図示下方であって前記ハウジング73の内部には、図3に示すように、当該ミラー面80aないし80dの配置方向に10極に着磁された1本のマグネット76がヨーク75を貼り付けた状態で収納固定されている。
【0044】
また、コイル83の有効辺831は、図3に示すように、マグネット76の磁極の境界上に位置するように配置している。その結果、コイル83の有効辺831に作用する磁界の方向は、図3のようにほぼ水平方向になる。そのため、コイル83に電流を流すと、各コイル83の2つの有効辺831には逆方向の電流が流れるため、その回動軸71を中心としてミラー面80aないし80dを回動させるトルクを生じる。隣り合う磁極からの磁束は隣り合う2つのミラー面80a,80b,80c,80d用の2つのコイル83に共通して作用するようになっている。
【0045】
ついで、上記傾斜角検出センサユニット77の説明をする。LED78とPD79を一対とし、4対のLED78とPD79とからなる傾斜角検出センサユニット77は、図4に示すように、4つのミラー面80aないし80dに対応して各コイル83の内側に位置して配置されている。LED78から斜めに出射した光は、ミラー面80a(ないし80d)の裏側で反射し、PD79に入射するようになっている。したがって、ミラー面80a(ないし80d)の各回動軸71軸の周りに傾くと、LED78からの光がPD79の分割線と垂直方向に移動することになる。
【0046】
次に、図1に示す光スイッチ1で使用する第2のガルボユニットの角度センサからの検出信号を処理する処理回路について図5を参照して説明する。
【0047】
図5に示す処理回路は、2分割されたPD79のPD79aからの検出信号とPD79bからの検出信号を取り込み電圧変換する電流電圧変換回路88a,88bと、前記電流電圧変換回路88a,88bからの出力電圧Ea,Ebの和をとる加算回路89aと、前記電流電圧変換回路88a,88bからの出力電圧Ea,Ebの差をとる減算回路89bとから構成されている。前記加算回路89aは加算出力(Ea+Eb)を得ることができ、前記減算回路89bは減算出力(Ea−Eb)を得ることができる。X=(Ea−Ed)/(Ea+Ed)を計算により光量で正規化した角度信号が得られる。これにより、ミラー面80aないし80dの傾きを検出できる。
【0048】
以上説明したように、第2のガルボユニット7Aは、4つのガルのミラー面80aないし80dがハウジング73の内部に一体的に構成されることになる。
【0049】
(第1のガルボユニット9の構造について)
次に、第1のガルボユニット9の構造について図6及び図7を参照して説明する。
【0050】
前記第1のガルボユニット9は、図6及び図7に示すように、第2のガルボユニット7Aとほぼ同様に構成されており、大きく異なるところは、各ミラー面91aないし91dを有する4つのガルバノミラー92aないし92dが長手方向(ガルバノミラー92aないし92dの配列方向)に平行な軸93の回りに傾斜(回動)可能に構成されている点と、マグネット94を軸93に対して平行方向に3極着磁されている点と、図7に示すようにコイル95の有効辺951,951に水平方向の磁束が作用するように構成した点と、一対のLED96及びPD97を軸93の方向に向けて配置しかつ各ミラー面91aないし91dの角度を有効に検出できるように4対配置してなる傾斜角検出センサユニット98を設けた点にある。なお、符号90はミラープレートであり、符号99はバネである。また、上記第1のガルボユニット9において、上述した異なる点以外の他の構成要素は、第2のガルボユニット7Aとほぼ同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。このように第1のガルボユニット9も一体的に構成したものである。
【0051】
(導光手段13、受光センサ11、出力側レンズ15及び出力用光ファイバ17の構造について)
次に、導光手段13、受光センサ11、出力側レンズ15及び出力用光ファイバ17周りの構造について、図8に示すように1チャンネル分を表示して説明する。
【0052】
まず、導光手段13及び受光センサ11について説明する。
【0053】
前記導光手段13はビームスプリッタ131で構成されており、当該ビームスプリッタ131は前記第1のガルボユニット9の後段であって前記出力側レンズ15の直前の光通信用の光の通路に配置され、前記光通信用の光の一部を分離し、受光センサ11に導くようになっている。このビームスプリッタ131は、光通信用の平行な光の一部(光通信用の光の全量に対して1〜20[%]程度)を反射し、受光センサ11に導く。
【0054】
次に、受光センサ11について説明すると、この受光受光センサ11は、波長が1.3〜1.6[μm]の光に対して高感度のインジウム・ガリウム・ヒ素(InGaAs)基板からできている。この受光センサ11は、図8に示すように、基板11pの上にフォトダイオードから構成したPD受光面を4分割して構成されており、そのPD受光面111a〜111dに入射する光を取込み4つの電気信号に変換し、当該4つの電気信号を用いることにより、前記光の2方向(X軸,Y軸)の位置を検出できるようになっている。前記受光センサ11のPD受光面111a〜111dからの電気信号は、制御手段19に入力されるようになっている。
【0055】
さらに、前記出力側レンズ15について説明すると、前記出力側レンズ15は、前記導光手段13の直後に配置されており、前記出力側レンズ15に入射する光通信用の平行光を集光して出力用光ファイバ17のコアに入力できるようになっている。
【0056】
加えて、前記出力用光ファイバ17について説明すると、前記出力用光ファイバ17は、前記出力側レンズ15で集光した光通信用の光を伝送するようになっている。
【0057】
(制御手段19の構成について)
次に、前記制御手段19の構成について図9を参照して説明する。前記制御手段19は、前記受光センサ11のPD受光面111a〜111dからの検出信号を取込み電圧信号に変換する電流電圧変換回路191a〜191dと、前記電流電圧変換回路191a,191dからの出力電圧Va,Vdを加算する加算回路192と、前記電流電圧変換回路191b,191cからの出力電圧Vb,Vcを加算する加算回路193と、前記電流電圧変換回路191c,191dからの出力電圧Vc,Vdを加算する加算回路194と、前記電流電圧変換回路191a,191bからの出力電圧Va,Vbを加算する加算回路195と、前記加算回路192及び加算回路193からの出力信号を加算する加算回路196と、前記加算回路192及び加算回路193からの出力信号を減算する減算回路197と、前記加算回路194及び加算回路195からの出力信号を減算する減算回路198と、これらの検出信号から制御信号を作成する処理回路(図示せず)とを備えている。
【0058】
前記受光センサ11のPD受光面111a〜111dからの出力電流は、前記電流電圧変換回路191a〜191dにて電圧信号Va〜Vbに変換される。前記電流電圧変換回路191a〜191dからの電圧信号Va〜Vbは、加算回路192〜減算回路198により、4つの領域のPD受光面111a〜111dからの出力のX軸方向及びY軸方向の差動をとることにより、出力側レンズ15に対する光の光軸と垂直な2方向(X軸、Y軸)の位置を検出できるようになる。
【0059】
すなわち、前記減算回路197からの出力電圧Vxは、{(Va+Vd)−(Vb+Vc)}で与えられる。また、前記減算回路198からの出力電圧Vyは、{(Vc+Vd)−(Va+Vb)}で与えられる。さらに、前記加算回路196からの出力電圧Vpは、(Va+Vb+Vc+Vd)で与えられる。これらの出力電圧Vx,Vy,Vpを基に、次の数式1及び数式2に示すように計算することにより、光通信用の光の出力側レンズ15に対する光軸に垂直な2方向(X軸、Y軸)の正規化した位置を計算することができる。
【0060】
Figure 2004020752
このようにして求めたX軸,Y軸方向の情報を基に、出力側レンズ15により集光されたビームスポットの出力用光ファイバ17のコア部に対する相対位置及び/または傾きによるずれに応じた信号を得ることができる。
【0061】
(光スイッチ100の作用)
次に、上述したように構成された光スイッチ100の作用について、図1ないし図9を基に、図10を参照して説明する。ここに、図10は、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチの作用を説明するための図である。
【0062】
まず、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1は、既に説明したように、入力2チャンネル、出力2チャンネルの光信号を切り換える装置としている。また、第1のガルボユニット9を構成する4つのガルバノミラー91aないし91dのうち、例えば2つのガルバノミラー91c,91dが製造段階で不良とされ使用できないとし、残りの2つのガルバノミラー91a,91bを使用可能としている。同様に、前記第2のガルボユニット7Aは1つのミラー面80aが不良で残りの3つのミラー面80bないし80dが使用可能とし、また、前記第2のガルボユニット7Bは2つのミラー面80b,80dが不良で残りの2つのミラー面80a,80cが使用可能とするものとする。したがって、第1のガルボユニット9、第2のガルボユニット7A,7Bは、それぞれ2つの使用可能なガルバノミラーを用いるものとする。
【0063】
前記光スイッチ1の入力ボックス60の1チャンネルには入力用光ファイバ3bが、前記光スイッチ1の入力ボックス60の2チャンネルには入力用光ファイバ3cが、それぞれ固定されている。この入力ボックス60には、入力用のファイバのコネクタが接続されているものとする。
【0064】
前記光スイッチ1の出力ボックス61の1チャンネルには出力用光ファイバ17aが、前記光スイッチ1の出力ボックス61の2チャンネルには出力用光ファイバ17bが、それぞれ固定されている。この出力ボックス61には、出力用のファイバのコネクタが接続されているものとする。
【0065】
前記光スイッチ1の出力ボックス61の1チャンネルに関する光は、入力用光ファイバ3b、入力側レンズ5b、第2のガルボユニット7Aのガルバノミラー72bのミラー面80b、第2のガルボユニット7Bのガルバノミラー72aのミラー面80a、第1のガルボユニット9のガルバノミラー92aのミラー面91a、導光手段(ビームスフリッタ)13、出力側レンズ15a、出力用光ファイバ17aを通り、光スイッチ1の出力ボックス61の1チャンネルに至る光路を標準でとるものとする。
【0066】
また、前記光スイッチ1の出力ボックス61の2チャンネルに関する光は、入力用光ファイバ3c、入力側レンズ5c、第2のガルボユニット7Aのガルバノミラー72cのミラー面80c、第2のガルボユニット7Bのガルバノミラー72cのミラー面80c、第1のガルボユニット9のガルバノミラー92bのミラー面91b、導光手段(ビームスプリッタ)13、出力側レンズ15b、出力用光ファイバ17bを通って出力ボックス61の2チャンネルに至る光路を標準でとるものとする。
【0067】
上述したような前提条件の下に、具体的に光スイッチ1の作用を説明する。
【0068】
初期状態では、入力用光ファイバ3b,3cからの光は、それぞれ出力用光ファイバ17a,17bに入射するようにするため、第2のガルボユニット7Aのミラー80b,80cと、第2のガルボユニット7Bの2つのミラー80a,80cと、第1のガルボユニット9の2つのミラー面91a,91bとを次のように制御している。
【0069】
すなわち、第2のガルボユニット7A,7Bについては、傾斜角検出センサユニット77において、前記各ガルバノミラー72に対応するLED78とPD79で構成された角度センサから得た信号を前記各ガルバノミラー72に対応する電流電圧変換回路88a,88bに与え、図5に示すように、前記各ガルバノミラー72に対応する電流電圧変換回路88a,88bからの出力を減算する減算回路89bから出力される差動出力(Ea−Eb)が予め設定された差動出力対ミラー面角度のテーブルから所定のミラー面角度に対応した差動出力となるように、前記各ガルバノミラー72の裏面に設けた各コイル83にそれぞれ電流を流すことにより、前記各ガルバノミラー72を所定の角度に保持している。
【0070】
入力側1チャンネルについて説明すると、入力用光ファイバ3bから通信用の光が出射されると、受光センサ11のPD受光面111a〜111dの上の光のX,Y位置が記憶された最良位置となるように、制御手段19から第2のガルボユニット7Aのガルバノミラー72bのコイル83と、第2のガルボユニット7Bのガルバノミラー72aのコイル83と、第1のガルボユニット9のガルバノミラー92aのコイル95とにそれぞれ制御電流を流すことにより、第2のガルボユニット7Aのガルバノミラー72b、第2のガルボユニット7Bのガルバノミラー72a、及び、第1のガルボユニット9のガルバノミラー92aの各角度を微調整する。このような各角度の微調整は、当該記憶された最良位置を基準値とし、傾斜角検出センサユニット77及び傾斜角検出センサユニット98からの検出信号をフィードバック信号とすることにより、ガルバノミラー72及びガルバノミラー92の角度をフィードバック制御するようにしている。なお、2チャンネルの光通信用の光も上述したと同様である。
【0071】
(チャンネル切り換えの説明)
次に、入力ボックスの1チャンネルの入力用光ファイバ3bからの光を、出力用光ファイバ17aから出力用光ファイバ17b切り換える場合の作用について説明する。
【0072】
まず、入力の1チャンネルを出力の2チャンネルに切り換える指令が出されたものとすると、第2のガルボユニット7Aのガルバノミラー72bをあらかじめ決められた角度θAとなるような基準値が図示しないガルバノミラー制御系に与えられるので、前記ガルバノミラー制御系は前記傾斜角検出センサユニット77のLED78及びPD79からなる角度センサからの出力信号をフィードバック信号とし、前記基準値に一致するようにコイル83に電流を流し、第2のガルボユニット7Aのガルバノミラー72bを傾ける。
【0073】
同様に、第2のガルボユニット7Bのガルバノミラー72cをあらかじめ決められた角度θBとなるような基準値が図示しないガルバノミラー制御系に与えられるので、前記ガルバノミラー制御系は前記傾斜角検出センサユニット77のLED78及びPD79からなる角度センサからの出力信号をフィードバック信号とし、前記基準値に一致するようにコイル83に電流を流し、第2のガルボユニット7Bのガルバノミラー72cを傾ける。
【0074】
この結果、第2のガルボユニット7Aのミラー80bで反射した光は、第2のガルボユニット7Bのミラー80cに向かうようになる。また、前記ガルボユニット7Bのミラー80cでの反射光は第1のガルボユニット9のミラー面91bに向かうようになる。
【0075】
このとき、受光センサ11Bには、入力用光ファイバ3bからの光が入射するようになり、この受光センサ11Bからの検出信号を制御手段19に与えることによって、制御手段19により次のように制御される。すなわち、受光センサ11BのX軸,Y軸の各位置が、あらかじめ記憶された最良値となるように、制御手段19は、第2のガルボユニット7A,7Bのガルバノミラー72のコイル83及び第1のガルボユニット9のガルバノミラー92のコイル95に電流を流すように制御することによりガルバノミラー72a及びガルバノミラー92の角度を微調整する。また、上述した図示しないガルバノミラー制御系は、この状態のガルバノミラー72及びガルバノミラー92の角度を保持するように各ミラーに配置されている角度センサの出力を保持するように各ミラーを駆動制御する。
【0076】
この結果、出力ボックス61の1チャンネルから出力されていた光は、出力用光ファイバ17aから出力用光ファイバ17bに切り換えられて出力ボックス61の2チャンネル側に出力されることになる。
【0077】
上述したと同様にすることにより、出力ボックス61からの2チャンネルから出力されていた光を、出力ボックス61の2チャンネルから1チャンネルに切り換えることができる。
【0078】
このようにして内部にガルバノミラー72aないし72dあるいはガルバノミラー92aないし92dで構成される複数の光切換素子を有する第2のガルボユニット7A,7B及び第1のガルボユニット9を複数用いて、例えば2×2の光スイッチ1を構成することができる。
【0079】
(検討)
次に、第2のガルボユニット7A,7Bあるいは第1のガルボユニット9について検討する。なお、この検討は、第2のガルボユニット7Aを他の第2のガルボユニット77B、第1のガルボユニット9を代表させて行う。
【0080】
例えば1つの第2のガルボユニット7Aには4つのガルバノミラー72aないし72dが同時に形成されている。このガルバノミラー72aないし72dは、例えばバネ81のエッチング不良、ミラー80aないし80dの表面のコーティング傷、コイル83の断線等により不良がでてしまうことがあるが、4つの内の2つ良品であれば、良品の第2のガルボユニット7Aを得ることができる。
【0081】
これに対して、2つのみのガルバノミラーを有する第2のガルボユニットを製造する場合には、2つのガルバノミラーがすべて良品でなければならない。
【0082】
例えば、1つのガルバノミラーの歩留まりを90[%]とし、予備の無い場合(2つのアレーガルバノミラーとし、このうちの2つを使用)と、1つの予備がある場合(3つのアレーガルバノミラーとし、このうちの2つを使用)と、2つの予備がある場合(4つのアレーガルバノミラーとし、このうちの2つを使用するもので、本発明の第1の実施の形態の場合)とにおいて、ガルボユニットの良品割合について、例えば1000個製造するものとしてシミュレートした結果は、予備無しの場合が80.4[%]となり、予備1つの場合が98.1[%]となり、予備2つの場合が99.8[%]となる。
【0083】
このシミュレートの結果からわかるように、ガルボユニット7A,7B,9の良品割合は、予備を2つとすることで高くなる。したがって、1つのガルバノミラーの歩留まりが90[%]よりももっと低い場合には、さらに予備ありと、予備無しとで良品の割合の差が大きくなる。
【0084】
予備の数量は、同時に一体に形成、組み立てされアレーにされるガルバノミラーの数量、1つのガルバノミラーの歩留まり、部品コスト等によってコストが最も下がる等最適な数量を選択すれば良い。
【0085】
(本発明の第1の実施の形態の効果)
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1にあっては、光通信の伝送用の光を用いて出力用光ファイバ17に焦点を結ばせる出力側レンズ15の手前の光を導光手段(ビームスプリッタ)13にて分割し、4分割したPD受光面111a〜111dを備えた受光センサ11に入射させ、このPD受光面111a〜111dからの出力により光のX軸、Y軸の2方向の位置を検出するように構成したので、出力用光ファイバ17に入射する光の位置・傾きの誤差を調整可能となり、出力用光ファイバ17に入射する光の位置制御が可能となったことにより、出力用光ファイバ17に入射させる際の光量損失を小さくすることができる。
【0086】
また、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1にあっては、少なくとも2つ以上の予備のガルバノミラー72、ガルバノミラー92を構成しているので、第2のガルボユニット7A,7B、第1のガルボユニット9の歩留まりを格段に向上することができる。
【0087】
また、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1にあっては、1つのマグネット76,94を多数のガルバノミラー72aないし72d、ガルバノミラー92aないし92dの駆動に兼用しているため、部品点数が少なく、組み立て性がよい。
【0088】
さらに、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1によれば、ガルバノミラー72aないし72d、ガルバノミラー92aないし92dの反射面に対してマグネット76、マグネット94を平行に配置し、ガルバノミラー72aないし72dとマグネット76と傾斜角検出センサユニット77とハウジング73(ガルバノミラー92aないし92dとマグネット94と傾斜角検出センサユニット98とハウジング73)を一方向から積層するように構成しているので、組み立てが容易となる。
【0089】
さらにまた、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1によれば、傾斜角検出センサユニット77(または傾斜角検出センサユニット98)を構成するLEDとPDをコイル83(またはコイル95)の間の空間に配置したので、傾斜角検出センサユニット77(または傾斜角検出センサユニット98)をガルバノミラー72aないし72d(またはガルバノミラー92aないし92d)とマグネット76(またはマグネット94)の間に配置してもガルバノミラー72aないし72d(またはガルバノミラー92aないし92d)とマグネット76(またはマグネット94)との間隔を小さくすることができる。
【0090】
加えて、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1によれば、共通のミラープレート70(またはミラープレート90)をエッチングすることにより、可動部を構成する複数のガルバノミラー72aないし72d(またはガルバノミラー92aないし92d)を各支持部材と共に簡単に形成できるととともに、所望とするピッチでミラー65を配列形成したりすることができ、小型のガルバノミラーを低コストで実現できる。
【0091】
(本発明の第1の実施の形態の変形例)
本発明は、上述した第1の実施の形態の構成に限定されるものではなく、例えば、ガルボアレーに同時成型するガルバノミラーの個数や、予備の個数を光スイッチのチャンネル数、歩留まり等に応じて適宜選択すればよい。
【0092】
上記第1の実施の形態では、予備のバルバノミラーを含むように構成しているが、良品の割合が少なくてよければ予備を無くして構成してもよい。したがって、例えば上述した本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1において、予備用のガルバノミラー72aないし72d(またはガルバノミラー92aないし92d)をなくし、すべてガルバノミラー72aないし72d(またはガルバノミラー92aないし92d)を使用すれば、4×4の光スイッチを構成することができる。
【0093】
また、入力、出力ファイバの数に制限はなく、1×1のON、OFFスイッチ、1×2、4×1、8×8等の組合せは自由である。
【0094】
また、上記第1の実施の形態においては、光路選択素子としてシリコンをエッチングしたガルバノミラーとしたが、これに限定されるものではなく、例えばミラープレートを金属のバネとし、これをプラスチックにインサート成型し、これに複数のガラスのミラーを接着したもので構成してもよい。この場合にも複数のガルバノミラーが1つのユニットとして同時に成型、組み立てされる。
【0095】
本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1では、複数の1方向に配列され1方向に傾くガルバノミラーを3組組み合わせて構成したが、2方向に傾くガルバノミラーを2組組み合わせる等の構成にしてもよいし、またガルバノミラーの配列や予備の配置を種々採用することができる。
【0096】
また、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1では、ガルバノミラー72aないし72dやガルバノミラー92aないし92dを駆動する方式にコイルとマグネットを用いたものをが、静電駆動や圧電素子等でもよく、支持もシリコンのバネではなく、金属のバネやリンク等何でもよい。
【0097】
また、本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1では、受光センサ11における光の検出として受光面を4分割したPD受光面111a〜111dを用いたが、これに限定されるものではなく、例えばPSDを用いてもよい。この場合、PSDの受光面に入る光の中心位置は電圧値で出力されることになる。
【0098】
本発明の第1の実施の形態に係る受光センサ11では、4つのガルバノミラーを1列に配置しているが、これに限定されるものではなく、2つ以上ならいくつでもよく、また、2次元に配列したものでもよい。
【0099】
本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチ1では、ガルバノミラーに傾斜角検出センサユニットの角度センサを配置したが、これに限定されるものではなく、例えば当該角度センサを無くてもよい。この場合には、初期に各ミラーから各ミラーへの各々の組み合わせ時の所定角度に対応するガルバノミラーの駆動電流または電圧を記憶しておき、まずこの値になるように各ガルバノミラーのコイルに駆動電流あるいは電圧を供給しておき、受光センサからの出力信号を用いて、受光センサにおけるX軸、Y軸の値が最適値になるように各ガルバノミラーの角度を調整するようにしてもよい。この場合には、各々のガルバノミラーに角度センサが不要となるので、低コストで小型化が可能となる。
【0100】
また、ガルバノミラー角度センサはLEDとPDによる反射式の光学センサとしたが,LEDに代えて面発光レーザでも良く、PDに代えてPSDでも良い。
【0101】
また、反射式の光学センサではなく、静電容量センサ、磁気センサ等他の方式を用いたセンサでも良い。
【0102】
[第2の実施の形態]
次に、図11ないし図13を参照しながら本発明の第2の実施の形態について説明する。ここに、図11は、本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチであって導光手段及び受光センサの他の構成を示す分解斜視図である。図12は、本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチであって導光手段、受光センサ及び出力用光ファイバとの関係を示す斜視図である。図13は、本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチであって導光手段と受光センサと出力用光ファイバとを組み付けた状態を示す側面図である。
【0103】
これらの図11ないし図13において、本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチ1Aは、受光センサ11A、導光手段13A及び出力側レンズ15Aの部分の構成が第1の実施の形態に係る光スイッチ1と異なり、他の構成は上記第1の実施の形態と全く同一であるので、その特徴部分を1チャンネル分を表示して説明する。
【0104】
これらの図に示す第2の実施の形態に係る光スイッチ1Aでは、出力側レンズ15Aは、屈折率分布形の円筒状のコリメート用のレンズで構成した。また、前記導光手段13A及び受光センサ11Aは、前記出力側レンズ15Aと出力用光ファイバ17の間に配置した。
【0105】
また、前記導光手段13Aは、第1のガルボユニット9で反射され前記出力側レンズ15Aで集光した光を通過させる透過孔100aを設けたベース100と、前記ベース100上で当該透過孔101aの周囲に設けた少なくとも4つに分割された受光素子101とからなる受光センサ11Aとから構成されている。
【0106】
さらに詳細に説明すると、前記導光手段13Aのベース100は、図11に示すようにInGaAsで構成した基板に透過孔100aを設け、かつ、図12に示すように前記受光素子101に裏面側には当該透過孔100aと同心円上に出力用光ファイバ17の取付穴100bをエッチングで設けたものである。
【0107】
また、受光センサ11Aは、前記基板100の前記出力側レンズ15A側に形成されていて、かつ、円形の受光表面を扇型に4分割して構成したものである。
【0108】
そして、前記導光手段13Aには、図13に示すように、前記出力側レンズ15Aが受光素子101の表面に位置調整されて接着固定されており、同様に、出力用光ファイバ17の端面が取付穴100bに位置決めされて接着剤にて固定されている。この受光センサ11Aは、出力側レンズ15Aにより集光される光の周辺の一部の光を受光する。
上述した第1の実施の形態と同様に、この受光素子101の4分割された受光部のX,Y方向の差動出力により、受光素子101に対する光の位置を検出することができる。
【0109】
前記出力用光ファイバ17Aに基準光を入射させ、その基準光の焦点が前記出力用光ファイバ17のコア部に入射し、前記出力用光ファイバ17からの出射光強度が最も高くなるように出力側レンズ15Aは、ベース100に対して、その光軸方向に垂直な2方向に位置調整されて固定されている。また、そのときの受光素子101からの検出信号を制御手段19に入力し、前記制御手段19において、そのX,Y方向の差動出力のオフセットを最適値として記憶しておく。
【0110】
(本発明の第2の実施の形態の効果)
本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチ1Aにあっては、出力側レンズ15Aにより集光され出力用光ファイバ17の入射端面に近い部分の光の位置を検出するので、受光センサ11Aによる検出位置精度が高くなる。
【0111】
また、本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチ1Aによれば、導光手段13Aにビームスプリッタを用いず、受光センサ11Aがビームの周辺の光を直接検出しているので、通信用の光のPS偏光の光量差を変えることなく、各波長による透過率の変化等なく光学的な悪影響が無い。
【0112】
さらに、本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチ1Aによれば、出力側レンズ15Aと導光手段13Aと受光センサ11Aと出力用光ファイバ17とを1つのユニットに構成することができるので、取り扱いが容易となり、しかも、受光素子101を前記出力側レンズ15Aと出力用光ファイバ17との間に配置したので、装置を小型化することができる。
【0113】
なお、出力用光ファイバ17Aは、取付け穴100bに対し光軸方向に調整し出力側レンズ15Aによる出力用光ファイバ17A上の焦点が最適となるようにすることもできる。
【0114】
また、出力レンズ側から出力用光ファイバに向かう光の受光位置は、その光の一部を受光可能な位置であれば何処でも良く、受光素子の形状・大きさに制限はない。
【0115】
例えば、受光素子は四角状で光束の一部を遮り受光しても良い。
【0116】
[第3の実施の形態]
次に、図14を参照しながら本発明の第3の実施の形態に係る光スイッチ1Bについて説明する。ここに、図14は、本発明の第3の実施の形態に係る光スイッチであって、出力側レンズ、導光手段、受光センサ及び出力用光ファイバの関係を説明するための斜視図である。
【0117】
この図14において、本発明の第3の実施の形態に係る光スイッチ1Bは、受光センサ11の配置位置と、導光手段13A及び出力側レンズ15Aの部分の構成とが第1の実施の形態に係る光スイッチ1と異なり、他の構成は上記第1の実施の形態と全く同一であるので、その特徴部分を1チャンネル分を表示して説明する。
【0118】
本発明の第3の実施の形態に係る光スイッチ1Bでは、導光手段13Bが最も特徴的である。すなわち、本発明の第3の実施の形態に係る光スイッチ1Bでは、上記第2の実施の形態と同様に、屈折率分布形の円筒状のコリメート用のレンズで構成した出力側レンズ15Aを用いている。そして、この出力側レンズ15Aの一端面にホログラム133を形成し、そのホログラム133の0次回析光を出力用光ファイバ17に入射させるとともに、1次回析光を表面が4分割された受光センサ11に入射させている。したがって、この第3の実施の形態において、受光センサ11の受光面は、出力用光ファイバ17の光入射面と平行に配置されている。この受光センサ11からの出力信号は、第1の実施の形態と同様に制御手段19に入力されるようにしてある。
【0119】
(本発明の第3の実施の形態の効果)
本発明の第3の実施の形態に係る光スイッチ1Bよれば、第1の実施の形態に比べて別部品である導光手段13としてのビームスプリッタを用いないので、装置を小型化することができる。
【0120】
ホログラム133に代えて、微小プリズム、微小レンズ等を出力側レンズに形成して、一部の光束を分離し、受光センサに偏向させる事もできる。
【0121】
また、これらのホログラム、微小プリズム等を出力側レンズ表面に形成するのではなく、別のプレート上に形成しても良い。
【0122】
[第4の実施の形態]
図15及び図16を参照しながら本発明の第4の実施の形態について説明する。ここに、図15は、本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチであって、第2のガルボユニット、第1のガルボユニット、出力側レンズ、出力用光ファイバ、導光手段及び受光センサ等の構成を示す図である。図16は、発明の第4の実施の形態に係る光スイッチにおいて、受光センサから得られる検出信号とその波形を説明するための図であり、横軸に検出光の位置を、縦軸に検出信号の振幅をそれぞれとったものである。
【0123】
この図15において、本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチ1Cは、出力側レンズ15A、出力用光ファイバ17、導光手段13C及び受光センサ11Cの部分の構成が第1の実施の形態に係る光スイッチ1と異なり、他の構成は上記第1の実施の形態と全く同一であるので、その特徴部分を1チャンネル分を表示して説明する。
【0124】
本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチ1Cでは導光手段13Cに最大の特徴がある。この導光手段13Cは、前記出力用光ファイバ17の光の一部を分岐して前記受光センサ11Cに受光させ得るようにし、第2のガルボユニット7B及び第1のガルボユニット9により光を微小振動させる事でミラーの角度を制御するようにしたものである。
【0125】
すなわち、本発明の第4の実施の形態に係る導光手段13Cは、光路切換素子である第2のガルボユニット7Bで反射された後第1のガルボユニット9で反射された光を取り込む出力用光ファイバ17と、前記出力用光ファイバ17の出力端に配置され受光センサ用の光と通信用の光に分離する光カプラ135と、前記受光センサ用の光を受光センサ11Cに導くセンサ用ファイバ137とを備え、かつ、前記光路選択手段である第2のガルボユニット7Bと第1のガルボユニット9とを前記制御手段19から与えられる所定の周波数の駆動信号で微少振動させることにより、受光センサが受光する光量を微小に変動させ、光量が最大となるようにガルバノミラーの角度を制御するようにしたものである。
【0126】
前記光路選択手段である第2のガルボユニット7Bは一方向に、前記光路選択手段である第1のガルボユニット9は前記一方向と垂直に一方向にそれぞれ振動させらることにより、前記光路選択手段を介した光は2方向に微少振動させられるようにしたものである。また、前記制御手段19から前記光路選択手段である第2のガルボユニット7Bと第1のガルボユニット9とに与えられる信号は、前記2方向に微少振動させる周波数を異ならせてなるものである。
【0127】
さらに詳細に説明すると、本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチ1Cでは、上記第2の実施の形態と同様に、屈折率分布形の円筒状のコリメート用のレンズで構成した出力側レンズ15Aを用いている。
【0128】
また、本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチ1Cでは、図15に示すように、前記出力側レンズ15Aの後段に出力用光ファイバ17を配置しており、前記出力側レンズ15Aで集光した光が出力用光ファイバ17の一端面のコア部に入射するようにしてある。
【0129】
また、本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチ1Cでは、前記出力用光ファイバ17の他端に光カプラ135を配置し、この光カプラ135と前記光路選択手段である第2のガルボユニット7B及び第1のガルボユニット9との作用により、光通信用の光の一部を分離し前記センサ用ファイバ137を介して受光センサ11Cに導けるようにしてある。
【0130】
前記光カプラ135の出力端には、上記センサ用ファイバ137の他に、通信用の光を伝送する通信用ファイバ160が取り付けられている。
【0131】
ここで、前記光カプラ135は、前記センサ用ファイバ137及び通信用ファイバ160に分岐される光の割合を適宜選択しており、例えば通信用ファイバ160に80〜98[%]の光を、センサ用ファイバ137に2〜20[%]の光を分岐するようにしている。
【0132】
センサ用ファイバ137を伝送した光は、表面が分割していない受光センサ11Cに入射される。前記受光センサ11Cは、入射する光の強度に応じた出力電圧を出力し、前記制御手段19に供給できるようになっている。
【0133】
(作用の説明)
このような光スイッチ1Cの作用を図15及び図16を参照しながら説明する。
【0134】
まず、前記制御手段19から第1のガルボユニット9のコイル(第1の実施の形態では符号95)に周波数f1の駆動電流を流し、前記ガルバノミラー92を軸93の周りに周波数f1で微少振動させる。また、同様に、前記制御手段19から第2のガルボユニット7Bのコイル(第1の実施の形態では符号83)に周波数f2の駆動電流を流し、ガルバノミラー72を軸71の周りに周波数f2で微少振動させる。
【0135】
前記ガルバノミラー92と前記ガルバノミラー72の微少回動角度は、前記出力用光ファイバ17に入射する光量損失が許容内であるように例えば1[mrad]程度にされている。また、前記ガルバノミラー92と前記ガルバノミラー72を振動させる周波数f1とf2は異なる周波数であり、最小公倍数がなるべく大きな周波数とされている。周波数f1は例えば503[Hz]であり、周波数f2は例えば691[Hz]であるものとする。この2つのミラーの振動により、前記出力側レンズ15Aで集光された光は、直交する2方向に振動する光となって出力用光ファイバ17に入射することになる。
【0136】
この出力用光ファイバ17に入射された光は、光カプラ135において、前記出力用光ファイバ17の中の光の一部を分岐して前記センサ用ファイバ137に与えらる。このセンサ用ファイバ137を伝搬する光は、受光センサ11Cに与えられる。このときの受光センサ11Cの出力信号は、制御手段19に入力される。
【0137】
前記制御手段19にはフィルタが設けられており、上記周波数f1の交流成分をもった信号と、上記周波数f2の周波数の交流成分をもった信号とに分離される。
【0138】
ここで、出力側レンズ15Aにより出力用光ファイバ17の端面に結ばれる焦点の出力用光ファイバ17に対する位置ずれと、前記出力用光ファイバ17のコア中に入射していく光量との関係は、図16に示すようになっている。すなわち、前記出力側レンズ15Aの焦点が出力用光ファイバ17のコアの中心位置にあるときが最も光量が大きいものとなる。
【0139】
前記ガルバノミラー72及び前記ガルバノミラー92を微少振動させたときの、受光センサ11Cの出力は、図16に示すように焦点がコアの中心(α点)にあるときには、符号”a”に示すような振幅の小さな片振幅(半波整流されたような)な出力波形となる。
【0140】
これに対して、図16のα点から図示右側の例えばβ点にずれたときには、符号”b”に示すように振幅の大きい両振幅の出力波形となる。また、図16のα点から図示左側の例えばγ点にずれたときには、符号”b”とは位相が逆転した符号”c”に示すような振幅の大きな両振幅の出力波形となる。
【0141】
このように受光センサ11Cの出力波形によって、出力側レンズ15Aによる焦点と出力用光ファイバ17のコアとの位置ずれがあるかないかと、そのずれの方向がわかることになる。
【0142】
したがって、この受光センサ11Cの検出信号を制御手段19に与え、その受光センサ11Cの出力波形の振幅と位相を制御手段19において検出し、この検出信号を用いて制御手段19が第2のガルボユニット7A,7Bのガルバノミラー72及び第1のガルボユニット9のガルバノミラー92を傾斜制御することにより、出力側レンズ15Aからの光の焦点を出力用光ファイバ17のコアの中心に移動させる制御をすることができる。
【0143】
また、ガルバノミラー72とガルバノミラー92の振動周波数を異ならせたため、ファイバを伝送する光の光量のみを検出しても、出力側のファイバ160に入射する光の2方向のずれを検出することができる。このようにすることにより、出力側のファイバ160を通る光の量そのものを直接最大にするように制御できる。
【0144】
(本発明の第4の実施の形態の効果)
このようにすると、ガルバノミラー装置側には、まったくミラーの傾き検出、光の位置、傾き検出がなくても良い。
【0145】
(本発明の第4の実施の形態の変形例)
本発明の実施の形態に係る光スイッチ1Cでは、2方向に振動させたが、1方向に振動させてもよい。
【0146】
2方向に振動させる周波数を異ならせたが、連続正弦波振動ではなく、不連続正弦波振動とし、2方向の振動を時間的に分離するようにしてもよい。
【0147】
2方向に傾斜可能な2軸ガルバノミラーを用いた場合には、1つのガルバノミラーを2方向に振動させてもよい。
【0148】
[変形例]
上述した本発明の各実施の形態においては、光路選択素子として傾き駆動するガルバノミラーを用いたが、それ以外にも例えば特開平2001−21818号公報に記載されいるような対向した光ファイバを切り換えられるようにした構成、特開平2001−272612号公報に記載されているようなプリズムを移動させる等他の構成にも適用可能である。
【0149】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【0150】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る光スイッチによれば、次のような効果がある。
【0151】
(1)伝送される光通信用の光を検出し、これを用いて光路切換素子の調整をするので、その調整精度が良く、光スイッチにおける光量損失をを小さくすることができる。
【0152】
(2)特別な光路切換素子の位置等の検出センサがなくても、光路切換素子の調整ができるので、構成を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光通信用の光スイッチの全体構成例を示す構成図
【図2】図1に示す光スイッチで使用する第2のガルボユニットの一構成例を説明するための分解斜視図
【図3】図1に示す光スイッチで使用する第2のガルボユニットを長手方向に切って示す断面図
【図4】図1に示す光スイッチで使用する第2のガルボユニットの要部を示す斜視図
【図5】図1に示す光スイッチで使用する第2のガルボユニットの角度検出センサからの検出信号を処理する処理回路を示す回路図
【図6】図1に示す光スイッチで使用する第1のガルボユニットの一構成例を説明するための分解斜視図
【図7】図1に示す光スイッチで使用する第1のガルボユニットを短軸方向に切って示す断面図
【図8】図1に示す光スイッチで使用するガルボアレーの要部、受光センサ、導光手段及び制御手段を示す斜視図
【図9】図1に示す光スイッチで使用される制御手段の一部構成例を示すブロック図
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチの作用を説明するための図
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチであって導光手段及び受光センサの他の構成を示す分解斜視図
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチであって導光手段、受光センサ及び出力用光ファイバとの関係を示す斜視図
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチであって導光手段と受光センサと出力用光ファイバとを組み付けた状態を示す側面図
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る光スイッチであって、出力側レンズ、導光手段、受光センサ及び出力用光ファイバの関係を説明するための斜視図
【図15】本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチであって、出力側レンズ、出力用光ファイバ、導光手段及び受光センサ等の構成を示す図
【図16】発明の第4の実施の形態に係る光スイッチであって、受光センサから得られる検出信号とその波形を説明するための図であり、横軸に検出光の位置を、縦軸に検出信号の振幅をそれぞれとった図
【図17】従来の光スイッチを示す構成図
【図18】従来の光スイッチに用いられるマイクロ電子機械システム(MEMS)ミラー列の一例を示す平面図
【符号の説明】
1,1A,1B,1C…光スイッチ
3,3a,3b,3c,3d…入力用光ファイバ
5,5a,5b,5c,5d…入力側レンズ
7A,7B…第2のガルボユニット
9…第1のガルボユニット
11,11A,11C…受光センサ
13,13A,13B,13C…導光手段
15,15a,15b,15c,15d,15A…出力側レンズ
17,17a,17b,17c,17d…出力用光ファイバ
19…制御手段
70,90…ミラープレート
71,93…軸
72,72a,72b,72c,72d,92,91a,91a,91a,91d…ガルバノミラー
73…ハウジング
74…収容部
75…ヨーク
76,94…マグネット
77…傾斜角検出センサユニット
78,96…LED
79,97…光センサ
80,80a,80a,80a,80d,91,91a,91a,91a,91d…ミラー面
83,95…コイル
831…有効辺
131…ビームスプリッタ
133…ホログラム
135…光カプラ

Claims (10)

  1. 1または複数の入力用光ファイバと1または複数の出力用光ファイバとが設けられていて、かつ、入力すべき前記入力用光ファイバから出射する光通信用の光を、光路切換素子により光路を切り換えて出力すべき出力用光ファイバに入射させる光スイッチにおいて、
    前記出力用光ファイバに入射させる光を受光センサに導く導光手段と、
    前記受光センサで得た検出信号に基づいて前記光路切換素子の角度を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする光スイッチ。
  2. 前記光路切換素子は、ガルバノミラーである
    ことを特徴とする請求項1記載の光スイッチ。
  3. 前記導光手段は、少なくとも一つの光路切換素子を介した光を受光センサに導くことができる構造とした
    ことを特徴とする請求項1記載の光スイッチ。
  4. 前記導光手段は、少なくとも一つの光路切換素子を介した光をビームスプリッタで分岐し、当該分岐した光を受光センサに導く構造にした
    ことを特徴とする請求項3記載の光スイッチ。
  5. 前記導光手段は、少なくとも一つの光路切換素子を介した光を通過させる孔を設けたベースと、前記ベース上で当該孔の周囲に設けた少なくとも2つ以上に分割された受光素子とからなる受光センサによって構成されたものである
    ことを特徴とする請求項3記載の光スイッチ。
  6. 前記導光手段は、前記出力用光ファイバ中の光の一部を分岐して前記受光センサに受光させ得る
    ことを特徴とする請求項1記載の光スイッチ。
  7. 前記導光手段は、少なくとも一つの光路切換素子を介した光を取り込む出力用光ファイバと、前記出力用光ファイバの出力端に配置され受光センサ用の光と通信用の光に分離する光カプラと、前記受光センサ用のファイバに分離した光を受光センサに導くセンサ用ファイバとを備え、かつ、前記光路選択手段を所定の周波数の駆動信号で微少振動させる
    ことを特徴とする請求項6記載の光スイッチ。
  8. 前記光路選択手段は、2方向に微少振動させられるようにしてなる
    ことを特徴とする請求項7記載の光スイッチ。
  9. 前記光路選択手段を駆動する信号は、前記2方向に微少振動させる周波数が異なる
    ことを特徴とする請求項8記載の光スイッチ。
  10. 1または複数の入力用光ファイバと1または複数の出力用光ファイバとが接続されていて、かつ、入力すべき前記入力用光ファイバから出射する光通信用の光を、光路切換素子により出力すべき出力用光ファイバに入射させる光スイッチにおいて、
    前記出力用光ファイバに入射させる光を受光センサに導く導光手段と、
    前記受光センサで得た検出信号に基づいて前記光路切換素子の角度を調整させることにより前記光の相対位置及び角度の少なくとも一つを調整できる制御手段と
    を備えたことを特徴とする光スイッチ。
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