JP2004020710A - 光学素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スパッタリングやプラズマ洗浄といったプラズマ処理に対し、耐性のあるCaF2よりなる光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】CaF2基板を研磨する工程と、研磨された前記CaF2基板にスパッタリングやプラズマ洗浄といった真空槽内でプラズマを扱う処理(プラズマ処理)を施す工程を有し、前記研磨によって前記CaF2基板表面に生じる加工変質層の厚みが30nm以下となるように研磨することによって、プラズマ処理による光学特性の劣化を抑えた光学素子の製造方法を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】CaF2基板を研磨する工程と、研磨された前記CaF2基板にスパッタリングやプラズマ洗浄といった真空槽内でプラズマを扱う処理(プラズマ処理)を施す工程を有し、前記研磨によって前記CaF2基板表面に生じる加工変質層の厚みが30nm以下となるように研磨することによって、プラズマ処理による光学特性の劣化を抑えた光学素子の製造方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学素子の製造方法に関し、特にプラズマダメージに対し耐性のあるCaF2よりなる光学素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CaF2は、真空紫外領域用の光学素子として必要不可欠な材料である。CaF2を材料とする光学素子は、半導体露光装置、放送用カメラ等の様々な光学装置に用いられている。
【0003】
光学素子は、図10に示すように研磨工程、洗浄工程、成膜工程を経て製造される。研磨工程にてCaF2からなる光学素子を所望の形状になるよう研磨し、その後、洗浄工程にてCaF2に付着した砥粒の破片や有機物等を除去し、その後、成膜工程にてCaF2基板表面に反射防止膜等の光学薄膜を作成する。
【0004】
洗浄工程における洗浄方法は、紫外線を用いた紫外線洗浄や、プラズマを用いたプラズマ洗浄といった方法がある。特に、プラズマ洗浄の場合、紫外線洗浄と比較すると洗浄時間を大幅に短縮することが可能である。
【0005】
成膜工程における成膜方法は、真空蒸着法やスパッタ法等がある。プラズマを用いるスパッタ法の場合、真空蒸着法と比較して成膜した膜の膜密度は大きく、またレーザ耐久性や耐環境性に優れた光学薄膜の作成が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記プラズマを用いた洗浄工程やプラズマを用いた成膜工程のように、光学素子を配置した真空槽内でプラズマの発生を伴う処理を行うと、光学素子の材料がCaF2の場合、素子にプラズマダメージが生じる。ここでいうプラズマダメージとは、プラズマ洗浄やスパッタ等、CaF2基板が存在する真空槽内において、プラズマの発生を伴う処理(以下プラズマ処理とする)を行った場合に、荷電粒子がCaF2基板に衝突することによって生じる光学的損失の原因のことである。このプラズマダメージは光学素子の透過率の低下をもたらす。
【0007】
つまり、光学素子の製造方法において、洗浄工程や成膜工程においてプラズマ処理を行った場合、洗浄時間の大幅な短縮や、レーザ耐久性や耐環境性に優れた光学薄膜が作成できる一方、プラズマダメージにより素子の透過率が低下してしまうという欠点があった。
【0008】
図11はプラズマダメージを受けたCaF2基板とプラズマダメージのないCaF2基板の透過率の差を光学的損失量(透過率の減少の割合)として示している。プラズマダメージによる光学的損失量はプラズマの出力やプラズマに暴露される時間により異なるが、波長350nm〜800nmの可視領域及び波長250nm以下の真空紫外領域において顕著となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題に鑑み、プラズマ処理を行ってもプラズマダメージによる光学特性の劣化の無い、もしくは少ないCaF2を原料とする光学素子の製造方法を提供する。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、研磨によって生じる加工変質層の厚みが30nm以下となるようにCaF2基板を研磨する研磨工程と、研磨された前記CaF2基板を配置した真空槽内でプラズマを扱う工程とを有することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学素子の製造方法の実施形態を述べる。本発明者は研究の結果、プラズマダメージの発生原因はCaF2基板のごく表面の加工変質層であることに気づいた。研磨工程においてCaF2基板を研磨した際、研磨後、CaF2基板の表面に微細な加工痕が残る。この加工痕は研磨砥粒によるCaF2基板表面の破壊が原因である。この加工痕の周囲は、結晶の原子配置が乱れており、この部分を含む結晶の表面層が加工変質層である。この加工変質層の厚みは研磨時の圧力や研削速度、研磨砥粒の粒径、及び砥粒の形状などによって異なる。
【0012】
加工変質層中の結晶の乱れた部分では、原子間の結合力が弱くなっているため、プラズマ中の荷電粒子の衝突により容易にフッ素が離脱する。フッ素の離脱により生じる格子欠陥は、プラズマ中に存在する電子との相互作用により、カラーセンターと呼ばれる吸収帯を生じ、光学的損失の大きな原因となる。
【0013】
つまり、加工変質層そのものは光学的損失の原因にはならないが、加工変質層にプラズマ中の荷電粒子が衝突することにより、光学的損失が生じる。従って、プラズマダメージを少なくするには光学的損失が生じない程度にまで加工変質層を除去すればよい。
【0014】
上記加工変質層及びプラズマダメージを認識した上で、図1に本発明の概略図を示した。まず、CaF2基板を研磨工程にて研磨する。この際、基板表面に加工変質層が生成されるが、この加工変質層が30nm以下となるように研磨する。その後、洗浄工程にて砥粒の破片や有機物を除去した後、成膜工程にて光学薄膜を基板表面に形成するが、このとき、洗浄工程あるいは成膜工程のいずれか一方、あるいは両工程においてプラズマ処理を行う。洗浄工程においてプラズマ洗浄を行った場合、洗浄時間を大幅に短縮することができ、成膜工程においてスパッタ成膜を行った場合、レーザ耐久性や耐環境性に優れた光学薄膜を作成することができる。無論、洗浄、成膜両工程においてプラズマ処理を行った場合、両方の効果が得られる。さらに、研磨工程において加工変質層の厚みを30nm以下に減らしてあるので、プラズマ処理を行っても、それに伴う光学特性の劣化を抑えることができる(30nmという値については後述)。
【0015】
研磨工程は、加工効率などの問題から複数回の研磨に分割されており、各研磨毎に研磨方法をはじめ研磨砥粒の粒径、研磨速度、素子面との圧力などが異なる。一般的に、研磨工程では、次の研磨に進むにつれ砥粒の粒径を小さくし、素子面との圧力を低下させた方が望ましい。
【0016】
研磨工程中の全ての研磨において加工変質層は生成されているが、その厚みは、研磨砥粒の粒径及び素子面での圧力に依存する。砥粒の粒径が大きく、素子面との圧力が高いほうが加工変質層は厚く生成され、逆に、砥粒の粒径が小さく、素子面との圧力が低い方が生成される加工変質層の厚みは少ない。
【0017】
研磨工程における加工変質層が生成される様子を図2に示した。(A)は研磨する前のCaF2基板である。最初の研磨では、研削量を多くするため、粒径の大きな砥粒を用い、素子面との圧力を高くする。その結果、(B)に示すように、研削量は大きくなるが、同時にCaF2表面に加工変質層が厚く生成されてしまう。その後、最後の研磨である仕上げ研磨を行う。このときの粒径は小さく、素子面との圧力は低い。従って仕上げ研磨による研削量は少なく、仕上げ研磨により生成される加工変質層の厚みは少ない。仕上げ研磨後のCaF2基板が(C)である。仕上げ研磨により研削されたのはそれ以前の研磨において生成された加工変質層の一部となっている。つまり、研磨工程後の光学素子に存在する加工変質層の主な原因は、最後の研磨である仕上げ研磨よりも以前の研磨にて生成されており、仕上げ研磨で生じる加工変質層よりも支配的である。
【0018】
しかしながら、表面粗さという観点から見ると、仕上げ研磨後のCaF2の表面粗さは、研磨方法にもよるが、数Å程度であり、実用上十分な値を達成している。仕上げ研磨の目的が表面粗さを低下させることでもあるため、従来、仕上げ研磨は表面粗さが基準値以下になった時点で終了し、その研削量が問題になることは無かった。また、加工変質層がプラズマ処理を経ると光学特性を劣化させること自体知られてはいなかった。このため、従来の研磨工程を経たCaF2は、表面粗さは実用上十分な値であるが、その内部には加工変質層が厚く残っていた。
【0019】
本発明は、上記加工変質層の除去が不十分である点に着目し、仕上げ研磨においてそれ以前の研磨において生成された加工変質層を研磨して削減することにより、プラズマ処理に対して耐性のあるCaF2を実現している。
【0020】
当然、仕上げ研磨においても加工変質層は生成するが、その厚みはそれ以前の研磨工程において生成される加工変質層の厚みよりも大幅に少ない。従って、仕上げ研磨にて加工変質層を除去していき、残存層の厚さが仕上げ研磨によって生成される厚みと同等になるまで研磨する。この時の厚みが最小の加工変質層の厚みである。
【0021】
最小の加工変質層の厚みは仕上げ研磨の方法によって異なる。仕上げ研磨方法としては、横振り研磨法、落とし込み研磨法、電気粘性流体研磨法や磁性粒体研磨法等がある。特に、電気粘性流体研磨法や磁性粒体研磨法は、他の研磨方法と比較して極端に砥粒と表面との間の圧力を低くすることが可能であるため、加工変質層の厚みを15nm以下にすることができ、仕上げ研磨法としてすぐれている。
【0022】
また、研磨工程を仕上げ研磨のみ、つまり最初から仕上げ研磨と同等の条件で研磨を行えば、加工変質層の生成される厚みは常に最小であるが、この場合研削量が少ないため膨大な研削時間が必要となり、現実的ではない。
【0023】
また、加工変質層は水や酸、アルカリといった溶液に浸すことにより除去できるが、この場合、除去後の基板表面が荒れてしまい、表面粗さが基準値を満たさなくなり、結局加工変質層を除去した後に仕上げ研磨を行わなければならない。このため、本発明に比べ溶液に浸すという工程が加わる分手間がかかる。
【0024】
本発明の製造方法によると、プラズマ処理においてプラズマダメージに起因する光学特性の劣化を抑えた、良質の光学素子を得ることができる。例えば、本発明の製造方法に基づき、CaF2を研磨し、その後プラズマ洗浄を経てスパッタリング法によってCaF2表面に光学薄膜を堆積した光学素子は、洗浄時間が短く、かつレーザ耐久性、耐環境性に優れている。従って、この光学素子をによって構成された光学系を有する半導体露光装置はレーザ耐久性、耐環境性に優れる。
【0025】
以下に、本発明の実施の形態の1例を示す。加工変質層の除去量は、仕上げ研磨の研削時間に依存する。図3は仕上げ研磨方法として磁性流体研磨法を用いた時の、CaF2の仕上げ研磨の研削時間と残存加工変質層の厚みの関係を示している。加工変質層の厚みの同定はRBSチャネリング測定により行った。研削時間約60秒までは時間の増加と共に残存する加工変質層の厚みは減少し、約15nm以下になるが、その後は時間が増加しても加工変質層の厚みはあまり変化しない。これは、研磨時間約60秒で、最小の加工変質層の厚みに達したためである。つまり、少し余裕をみたとしても仕上げ研磨は100秒も行えば十分ということである。また、研磨時間60秒以下の領域では研削時間により厚みの制御も可能である。
【0026】
加工変質層の厚みの異なるCaF2基板に対し、プラズマ処理であるスパッタ法により反射防止膜の成膜を行った。図4に成膜後の波長185〜215nmにおける透過率を示す。サンプルA,B,Cの加工変質層の厚みはそれぞれ、15nm、30nm、50nmである。従来の仕上げ研磨ではサンプルCと同程度の役50nmの加工変質層が存在していた。加工変質層が30nmであるサンプルBでは、プラズマダメージによる透過率の低下(基板吸収の増加)は波長193nmで0.7%であった。加工変質層が50nmであるサンプルCは、プラズマダメージによる透過率の低下(基板吸収の増加)は7.2%であり、成膜後基板は青色に着色していた。しかし、加工変質層が15nmであるサンプルAは、プラズマダメージによる透過率の低下(基板吸収の増加)が確認されず、光学素子として良好な特性を示した。
【0027】
成膜工程で生じるプラズマダメージによる波長193nmにおける光学的損失と加工変質層の厚みとの関係を図5に示す。従来の仕上げ研磨と同等の厚みである50nmの加工変質層に対して、加工変質層を30nm以下にすると光学的損失が減少していることがわかる。すなわち、加工変質層の減少と共に、プラズマダメージによる光学的損失が減少しており、加工変質層の除去がプラズマダメージによる光学的損失の抑制に有効であることが明らかである。
【0028】
また、波長350〜800nmの可視領域においても、プラズマダメージによる光学的損失が抑制されていることを確認した。図6に波長300〜800nmにおける透過率を示す。加工変質層の厚み50nmだと、波長約550nmを中心に透過率の低下が顕著であるが、厚みが30nm、15nmと減少するにつれ透過率が向上すると共に可視領域全体にわたってほぼ均一な透過率となった。このことは、可視領域全域にわたって均一な特性の光学素子を作製できる、という点で有利である。
【0029】
次に、本発明の製造方法により製造された光学素子を半導体露光装置に適用した場合の実施例を示す。
【0030】
図7において、10は光軸、20は真空紫外領域の波長157nmの光を発生する光源、30は開口絞り30Aを備える照明光学系、40はレチクルMを載置するステージ、50は開口絞り50Aを備える投影光学系、60はウエハWを載置するステージを示す。光源20からの光が照明光学系30を介してレチクルMに照射せしめられ、投影光学系50によりレチクルMのデバイスパターンの像がウエハW上に投影される。
【0031】
本実施形態の投影露光装置は、照明光学系30と投影光学系50のそれぞれにおいてCaF2を硝材とする本発明の実施形態の製造方法で製造されたレンズにより光学系が形成されている。上記レンズによって光学系を構成したことにより、波長157nmの光に対しても優れた光透過性を実現している。
【0032】
次に、上記図7の投影露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。
【0033】
図8は半導体装置(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネルやCCD)の製造フローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体装置の回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハとを用いて、リソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4よって作成されたウエハを用いてチップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作成された半導体装置の動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体装置が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0034】
図9は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12ではウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハにレジスト(感材)を塗布する。ステップ16(露光)では上記投影露光装置によってマスクの回路パタ−ンの像でウエハを露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらステップを繰り返し行うことによりウエハ上に回路パタ−ンが形成される。
【0035】
本実施例の製造方法を用いれば、従来は難しかった高集積度のデバイスを製造することが可能になる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、CaF2を原料とする光学素子のプラズマ処理に伴う光学特性の劣化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す図である。
【図2】研磨工程における加工変質層が生成する様子を示した図である。
【図3】仕上げ研摩における研削時間と残存加工変質層との相関関係を示したグラフである。
【図4】反射防止膜の成膜を行った光学素子の波長185〜215nmにおける光学特性と加工変質層の相関関係を示したグラフである。
【図5】プラズマダメージによる光学的損失量と加工変質層との相関関係を示したグラフである。
【図6】反射防止膜の成膜を行った光学素子の波長300〜800nmにおける光学特性と加工変質層の相関関係を示したグラフである。
【図7】CaF2を硝材とするレンズからなる光学系を有する投影露光装置を示す図である。
【図8】デバイスの製造フローを示す図である。
【図9】図8のウエハプロセスを示す図である。
【図10】光学素子の製造工程を示す図である。
【図11】光学的損失と波長の関係を示した図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は光学素子の製造方法に関し、特にプラズマダメージに対し耐性のあるCaF2よりなる光学素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CaF2は、真空紫外領域用の光学素子として必要不可欠な材料である。CaF2を材料とする光学素子は、半導体露光装置、放送用カメラ等の様々な光学装置に用いられている。
【0003】
光学素子は、図10に示すように研磨工程、洗浄工程、成膜工程を経て製造される。研磨工程にてCaF2からなる光学素子を所望の形状になるよう研磨し、その後、洗浄工程にてCaF2に付着した砥粒の破片や有機物等を除去し、その後、成膜工程にてCaF2基板表面に反射防止膜等の光学薄膜を作成する。
【0004】
洗浄工程における洗浄方法は、紫外線を用いた紫外線洗浄や、プラズマを用いたプラズマ洗浄といった方法がある。特に、プラズマ洗浄の場合、紫外線洗浄と比較すると洗浄時間を大幅に短縮することが可能である。
【0005】
成膜工程における成膜方法は、真空蒸着法やスパッタ法等がある。プラズマを用いるスパッタ法の場合、真空蒸着法と比較して成膜した膜の膜密度は大きく、またレーザ耐久性や耐環境性に優れた光学薄膜の作成が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記プラズマを用いた洗浄工程やプラズマを用いた成膜工程のように、光学素子を配置した真空槽内でプラズマの発生を伴う処理を行うと、光学素子の材料がCaF2の場合、素子にプラズマダメージが生じる。ここでいうプラズマダメージとは、プラズマ洗浄やスパッタ等、CaF2基板が存在する真空槽内において、プラズマの発生を伴う処理(以下プラズマ処理とする)を行った場合に、荷電粒子がCaF2基板に衝突することによって生じる光学的損失の原因のことである。このプラズマダメージは光学素子の透過率の低下をもたらす。
【0007】
つまり、光学素子の製造方法において、洗浄工程や成膜工程においてプラズマ処理を行った場合、洗浄時間の大幅な短縮や、レーザ耐久性や耐環境性に優れた光学薄膜が作成できる一方、プラズマダメージにより素子の透過率が低下してしまうという欠点があった。
【0008】
図11はプラズマダメージを受けたCaF2基板とプラズマダメージのないCaF2基板の透過率の差を光学的損失量(透過率の減少の割合)として示している。プラズマダメージによる光学的損失量はプラズマの出力やプラズマに暴露される時間により異なるが、波長350nm〜800nmの可視領域及び波長250nm以下の真空紫外領域において顕著となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題に鑑み、プラズマ処理を行ってもプラズマダメージによる光学特性の劣化の無い、もしくは少ないCaF2を原料とする光学素子の製造方法を提供する。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、研磨によって生じる加工変質層の厚みが30nm以下となるようにCaF2基板を研磨する研磨工程と、研磨された前記CaF2基板を配置した真空槽内でプラズマを扱う工程とを有することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学素子の製造方法の実施形態を述べる。本発明者は研究の結果、プラズマダメージの発生原因はCaF2基板のごく表面の加工変質層であることに気づいた。研磨工程においてCaF2基板を研磨した際、研磨後、CaF2基板の表面に微細な加工痕が残る。この加工痕は研磨砥粒によるCaF2基板表面の破壊が原因である。この加工痕の周囲は、結晶の原子配置が乱れており、この部分を含む結晶の表面層が加工変質層である。この加工変質層の厚みは研磨時の圧力や研削速度、研磨砥粒の粒径、及び砥粒の形状などによって異なる。
【0012】
加工変質層中の結晶の乱れた部分では、原子間の結合力が弱くなっているため、プラズマ中の荷電粒子の衝突により容易にフッ素が離脱する。フッ素の離脱により生じる格子欠陥は、プラズマ中に存在する電子との相互作用により、カラーセンターと呼ばれる吸収帯を生じ、光学的損失の大きな原因となる。
【0013】
つまり、加工変質層そのものは光学的損失の原因にはならないが、加工変質層にプラズマ中の荷電粒子が衝突することにより、光学的損失が生じる。従って、プラズマダメージを少なくするには光学的損失が生じない程度にまで加工変質層を除去すればよい。
【0014】
上記加工変質層及びプラズマダメージを認識した上で、図1に本発明の概略図を示した。まず、CaF2基板を研磨工程にて研磨する。この際、基板表面に加工変質層が生成されるが、この加工変質層が30nm以下となるように研磨する。その後、洗浄工程にて砥粒の破片や有機物を除去した後、成膜工程にて光学薄膜を基板表面に形成するが、このとき、洗浄工程あるいは成膜工程のいずれか一方、あるいは両工程においてプラズマ処理を行う。洗浄工程においてプラズマ洗浄を行った場合、洗浄時間を大幅に短縮することができ、成膜工程においてスパッタ成膜を行った場合、レーザ耐久性や耐環境性に優れた光学薄膜を作成することができる。無論、洗浄、成膜両工程においてプラズマ処理を行った場合、両方の効果が得られる。さらに、研磨工程において加工変質層の厚みを30nm以下に減らしてあるので、プラズマ処理を行っても、それに伴う光学特性の劣化を抑えることができる(30nmという値については後述)。
【0015】
研磨工程は、加工効率などの問題から複数回の研磨に分割されており、各研磨毎に研磨方法をはじめ研磨砥粒の粒径、研磨速度、素子面との圧力などが異なる。一般的に、研磨工程では、次の研磨に進むにつれ砥粒の粒径を小さくし、素子面との圧力を低下させた方が望ましい。
【0016】
研磨工程中の全ての研磨において加工変質層は生成されているが、その厚みは、研磨砥粒の粒径及び素子面での圧力に依存する。砥粒の粒径が大きく、素子面との圧力が高いほうが加工変質層は厚く生成され、逆に、砥粒の粒径が小さく、素子面との圧力が低い方が生成される加工変質層の厚みは少ない。
【0017】
研磨工程における加工変質層が生成される様子を図2に示した。(A)は研磨する前のCaF2基板である。最初の研磨では、研削量を多くするため、粒径の大きな砥粒を用い、素子面との圧力を高くする。その結果、(B)に示すように、研削量は大きくなるが、同時にCaF2表面に加工変質層が厚く生成されてしまう。その後、最後の研磨である仕上げ研磨を行う。このときの粒径は小さく、素子面との圧力は低い。従って仕上げ研磨による研削量は少なく、仕上げ研磨により生成される加工変質層の厚みは少ない。仕上げ研磨後のCaF2基板が(C)である。仕上げ研磨により研削されたのはそれ以前の研磨において生成された加工変質層の一部となっている。つまり、研磨工程後の光学素子に存在する加工変質層の主な原因は、最後の研磨である仕上げ研磨よりも以前の研磨にて生成されており、仕上げ研磨で生じる加工変質層よりも支配的である。
【0018】
しかしながら、表面粗さという観点から見ると、仕上げ研磨後のCaF2の表面粗さは、研磨方法にもよるが、数Å程度であり、実用上十分な値を達成している。仕上げ研磨の目的が表面粗さを低下させることでもあるため、従来、仕上げ研磨は表面粗さが基準値以下になった時点で終了し、その研削量が問題になることは無かった。また、加工変質層がプラズマ処理を経ると光学特性を劣化させること自体知られてはいなかった。このため、従来の研磨工程を経たCaF2は、表面粗さは実用上十分な値であるが、その内部には加工変質層が厚く残っていた。
【0019】
本発明は、上記加工変質層の除去が不十分である点に着目し、仕上げ研磨においてそれ以前の研磨において生成された加工変質層を研磨して削減することにより、プラズマ処理に対して耐性のあるCaF2を実現している。
【0020】
当然、仕上げ研磨においても加工変質層は生成するが、その厚みはそれ以前の研磨工程において生成される加工変質層の厚みよりも大幅に少ない。従って、仕上げ研磨にて加工変質層を除去していき、残存層の厚さが仕上げ研磨によって生成される厚みと同等になるまで研磨する。この時の厚みが最小の加工変質層の厚みである。
【0021】
最小の加工変質層の厚みは仕上げ研磨の方法によって異なる。仕上げ研磨方法としては、横振り研磨法、落とし込み研磨法、電気粘性流体研磨法や磁性粒体研磨法等がある。特に、電気粘性流体研磨法や磁性粒体研磨法は、他の研磨方法と比較して極端に砥粒と表面との間の圧力を低くすることが可能であるため、加工変質層の厚みを15nm以下にすることができ、仕上げ研磨法としてすぐれている。
【0022】
また、研磨工程を仕上げ研磨のみ、つまり最初から仕上げ研磨と同等の条件で研磨を行えば、加工変質層の生成される厚みは常に最小であるが、この場合研削量が少ないため膨大な研削時間が必要となり、現実的ではない。
【0023】
また、加工変質層は水や酸、アルカリといった溶液に浸すことにより除去できるが、この場合、除去後の基板表面が荒れてしまい、表面粗さが基準値を満たさなくなり、結局加工変質層を除去した後に仕上げ研磨を行わなければならない。このため、本発明に比べ溶液に浸すという工程が加わる分手間がかかる。
【0024】
本発明の製造方法によると、プラズマ処理においてプラズマダメージに起因する光学特性の劣化を抑えた、良質の光学素子を得ることができる。例えば、本発明の製造方法に基づき、CaF2を研磨し、その後プラズマ洗浄を経てスパッタリング法によってCaF2表面に光学薄膜を堆積した光学素子は、洗浄時間が短く、かつレーザ耐久性、耐環境性に優れている。従って、この光学素子をによって構成された光学系を有する半導体露光装置はレーザ耐久性、耐環境性に優れる。
【0025】
以下に、本発明の実施の形態の1例を示す。加工変質層の除去量は、仕上げ研磨の研削時間に依存する。図3は仕上げ研磨方法として磁性流体研磨法を用いた時の、CaF2の仕上げ研磨の研削時間と残存加工変質層の厚みの関係を示している。加工変質層の厚みの同定はRBSチャネリング測定により行った。研削時間約60秒までは時間の増加と共に残存する加工変質層の厚みは減少し、約15nm以下になるが、その後は時間が増加しても加工変質層の厚みはあまり変化しない。これは、研磨時間約60秒で、最小の加工変質層の厚みに達したためである。つまり、少し余裕をみたとしても仕上げ研磨は100秒も行えば十分ということである。また、研磨時間60秒以下の領域では研削時間により厚みの制御も可能である。
【0026】
加工変質層の厚みの異なるCaF2基板に対し、プラズマ処理であるスパッタ法により反射防止膜の成膜を行った。図4に成膜後の波長185〜215nmにおける透過率を示す。サンプルA,B,Cの加工変質層の厚みはそれぞれ、15nm、30nm、50nmである。従来の仕上げ研磨ではサンプルCと同程度の役50nmの加工変質層が存在していた。加工変質層が30nmであるサンプルBでは、プラズマダメージによる透過率の低下(基板吸収の増加)は波長193nmで0.7%であった。加工変質層が50nmであるサンプルCは、プラズマダメージによる透過率の低下(基板吸収の増加)は7.2%であり、成膜後基板は青色に着色していた。しかし、加工変質層が15nmであるサンプルAは、プラズマダメージによる透過率の低下(基板吸収の増加)が確認されず、光学素子として良好な特性を示した。
【0027】
成膜工程で生じるプラズマダメージによる波長193nmにおける光学的損失と加工変質層の厚みとの関係を図5に示す。従来の仕上げ研磨と同等の厚みである50nmの加工変質層に対して、加工変質層を30nm以下にすると光学的損失が減少していることがわかる。すなわち、加工変質層の減少と共に、プラズマダメージによる光学的損失が減少しており、加工変質層の除去がプラズマダメージによる光学的損失の抑制に有効であることが明らかである。
【0028】
また、波長350〜800nmの可視領域においても、プラズマダメージによる光学的損失が抑制されていることを確認した。図6に波長300〜800nmにおける透過率を示す。加工変質層の厚み50nmだと、波長約550nmを中心に透過率の低下が顕著であるが、厚みが30nm、15nmと減少するにつれ透過率が向上すると共に可視領域全体にわたってほぼ均一な透過率となった。このことは、可視領域全域にわたって均一な特性の光学素子を作製できる、という点で有利である。
【0029】
次に、本発明の製造方法により製造された光学素子を半導体露光装置に適用した場合の実施例を示す。
【0030】
図7において、10は光軸、20は真空紫外領域の波長157nmの光を発生する光源、30は開口絞り30Aを備える照明光学系、40はレチクルMを載置するステージ、50は開口絞り50Aを備える投影光学系、60はウエハWを載置するステージを示す。光源20からの光が照明光学系30を介してレチクルMに照射せしめられ、投影光学系50によりレチクルMのデバイスパターンの像がウエハW上に投影される。
【0031】
本実施形態の投影露光装置は、照明光学系30と投影光学系50のそれぞれにおいてCaF2を硝材とする本発明の実施形態の製造方法で製造されたレンズにより光学系が形成されている。上記レンズによって光学系を構成したことにより、波長157nmの光に対しても優れた光透過性を実現している。
【0032】
次に、上記図7の投影露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。
【0033】
図8は半導体装置(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネルやCCD)の製造フローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体装置の回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハとを用いて、リソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4よって作成されたウエハを用いてチップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作成された半導体装置の動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体装置が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0034】
図9は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12ではウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハにレジスト(感材)を塗布する。ステップ16(露光)では上記投影露光装置によってマスクの回路パタ−ンの像でウエハを露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらステップを繰り返し行うことによりウエハ上に回路パタ−ンが形成される。
【0035】
本実施例の製造方法を用いれば、従来は難しかった高集積度のデバイスを製造することが可能になる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、CaF2を原料とする光学素子のプラズマ処理に伴う光学特性の劣化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す図である。
【図2】研磨工程における加工変質層が生成する様子を示した図である。
【図3】仕上げ研摩における研削時間と残存加工変質層との相関関係を示したグラフである。
【図4】反射防止膜の成膜を行った光学素子の波長185〜215nmにおける光学特性と加工変質層の相関関係を示したグラフである。
【図5】プラズマダメージによる光学的損失量と加工変質層との相関関係を示したグラフである。
【図6】反射防止膜の成膜を行った光学素子の波長300〜800nmにおける光学特性と加工変質層の相関関係を示したグラフである。
【図7】CaF2を硝材とするレンズからなる光学系を有する投影露光装置を示す図である。
【図8】デバイスの製造フローを示す図である。
【図9】図8のウエハプロセスを示す図である。
【図10】光学素子の製造工程を示す図である。
【図11】光学的損失と波長の関係を示した図である。
Claims (10)
- 研磨によって生じる加工変質層の厚みが30nm以下となるようにCaF2基板を研磨する研磨工程と、研磨された前記CaF2基板を配置した真空槽内でプラズマを扱う工程とを有することを特徴とする光学素子の製造方法。
- 前記研磨工程が研磨条件の異なる複数回の研磨を有し、最後の研磨である仕上げ研磨後の加工変質層の厚みが30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
- 前記仕上げ研磨によって、それ以前の研磨によって生じた加工変質層を厚さ30nm以下に削減することを特徴とする請求項2に記載の光学素子の製造方法。
- 前記加工変質層の厚みはRBSチャネリング測定において30nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
- 前記プラズマを扱う工程が、プラズマを用いて研磨後のCaF2基板表面に付着した有機物を除去する洗浄工程であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
- 前記プラズマを扱う工程が、スパッタによってCaF2基板表面に薄膜を形成する成膜工程であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
- 波長250nm以下、及び350〜800nmに用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法において製造された光学素子。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法で製造された光学素子を備えることを特徴とする光学系。
- 照明光学系と投影光学系を有し、前記照明光学系を介して光源の光を原板に照射し、前記投影光学系を介して前記原板のパターンをウエハ上に投影露光する半導体露光装置において、前記照明光学系と投影光学系の少なくとも一方が請求項8に記載の光学系を備えることを特徴とする半導体露光装置。
- ウエハにレジストを塗布する工程と、請求項9に記載の半導体露光装置を用いて原板のパターンを前記ウエハに投影露光する工程と、前記露光されたウエハを現像する工程とを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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