JP2004020328A - 化学修飾を施した固体支持体およびその用途 - Google Patents

化学修飾を施した固体支持体およびその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、タンパク質の解析やタンパク質保存を効率的に行うためのタンパク質を安定に固定化する固体支持体であって、タンパク質の機能失活がなく、検出系UVに対して透明性である固体支持体を提供することである。
【解決手段】基板表面の一部又は全部がカーボン層で構成されており、その層上に金属キレートが形成されてなる固体支持体。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分子生物学分野、生化学関連分野において有用な、ペプチドの固定化が可能な、又はマイクロラボラトリーとして有用な固体支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒトゲノム計画の終了に伴い、生物、医学の研究は遺伝子解読からタンパク質解析、即ちプロテオミクスという新たなステップへと踏み出した。遺伝子は、タンパク質を生成するための単なるプログラムコードでしかなく、ほとんど全ての生体活動はそれらのコードをもとに生成された、非常に複雑な構造を持つタンパク質の分子間で行なわれている。ある種のタンパク質が正常に機能しない場合、健康に支障をきたすことが知られている。それゆえに、個々のタンパク質の機能を解明することは、医学の更なる進歩に欠かすことのできないステップであると言える。
【0003】
従来は、タンパク質の性質、発現状態、構造、活性などの分析には、抽出したタンパク質の混合物を分子量や等電点の違いにより分離し、解析する2次元電気泳動法(2−D PAGE)が使用されてきた。しかし、2次元電気泳動法は、ハイスル−プット解析に不向きで、検出感度、およびサンプルの可溶化の面でも問題があった。
【0004】
一方、今日までに数々のDNAチップが報告されている。それらのDNAチップは、ある表現型や生理状態での遺伝子発現の変化の確認や、発現パターンのデータベースを作ることに有用であった。しかし通常、遺伝子とタンパク質の発現量やパターンは必ずしも正確に相関しないため、DNAチップはタンパク質の発現レベルの定量化には使用することができない。またタンパク質は翻訳後に、リン酸化、糖鎖付加、切断などの、さまざまな修飾を受けることによってその機能が変化するため、それらの翻訳後修飾の情報をDNA解析からは得ることもできない。
【0005】
そこでDNAアレイ技術を、タンパク質解析のツールとして用いたものとしてプロテインチップが開発された。プロテインチップの原理はDNAチップと同じで、スライドガラスや膜の上にタンパク質を高密度に固定し、それらと相互作用するタンパク質や核酸などを検出するものである。しかし、強固なDNA鎖に対し、巧みにアミノ酸が絡み合ってできている非常に不安定な構造をもつタンパク質を基板上に固定化させることは容易ではない上、多くの場合、タンパク質の反応性は3次元の折りたたみ構造の変化によって変わるため、タンパク質を取り巻く僅かな環境の変化がタンパク質を変性させることもあり、目的のタンパク質を機能が保持された状態で解析することは困難であった。
【0006】
また、従来開発されたプロテインチップは、スライドガラス又はシリコン基板表面にポリリジン等の高分子を塗布し、その後にタンパク質を固定化するものであるが、スライドガラス又はシリコン基板表面にポリリジン等の高分子を塗布してタンパク質を固定化する方法では、タンパク質の固定化状態が不安定であり、洗浄工程において剥離するといった問題が生じるとともに、固定化されたタンパク質を長期間保存することも不可能であった。また、生体物質の非特異吸着や、タンパク質の機能失活、検出系UV不透明性等の問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、タンパク質の解析やタンパク質保存を効率的に行うための、ペプチドを安定に固定化する固体支持体であって、タンパク質の機能失活がなく、検出系UVに対して透明性であり、さらに結合させたペプチドの脱着が可能な固体支持体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、表面がカーボン層から構成された基板を化学修飾し、さらに金属キレートを形成させた固体支持体により、上記課題が解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)基板表面の一部又は全部がカーボン層で構成されており、その層上に金属キレートが形成されてなる固体支持体。
(2)カーボン層がダイヤモンドライクカーボン層又はダイヤモンド層である(1)に記載の固体支持体。
(3)前記カーボン層の厚みが、炭素単分子〜100μmである(1)又は(2)に記載の固体支持体。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の固体支持体の表面にペプチドを固定化してペプチドを解析する方法。
(5)(1)〜(3)のいずれかに記載の固体支持体の表面にペプチドを固定化してペプチドを保存する方法。
(6)その表面に形成された金属キレートにペプチドが固定化されてなる(1)〜(3)のいずれかに記載の固体支持体。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の固体支持体は、基板の表面にカーボン層を形成し、このカーボン層に特定の化学修飾を施したことを特徴とするものである。本発明における化学修飾とは、このカーボン層の上に金属キレートを形成するキレート配位子を、スペーサーを介して導入して、金属キレートを形成させることを意味する。このような化学修飾によって、ペプチドを固体支持体の表面に固定化することができる。
【0011】
本発明において基板とはカーボン層を形成させるための基材を意味し、このような基材は、特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン等の金属;上記金属とセラミックスとの積層体;ガラス;シリコン;繊維;木材;紙;ポリカーボネート、フッ素樹脂等のプラスチック;及びプラスチックと上記金属、セラミックス、ダイヤモンド等との混合体を挙げることができる。本発明においては、蛍光測定におけるバックグラウンドの低減、透過光による測定、コスト、生産性の観点から、ガラス又はシリコンを用いるのが好ましい。基板の形状及びサイズは特に限定されないが、平板状のものを用いる場合、通常は、幅0.1〜100mm、長さ0.1〜100mm、厚み0.01〜10mm程度である。
【0012】
スペーサーの構造としては、ペプチドの結合を阻害せず、金属キレート配位子を導入できるものであれば特に限定されないが、炭素数1〜12、中でも1〜6の炭化水素鎖が好ましい。このような炭化水素鎖は、飽和でも不飽和でもよく、置換されていても無置換でもよい。また、直鎖状、分枝状又は環状でもよい。例えば、炭素数1〜12、好ましくは1〜6のアルキレン基、例えば、メチレン、エチリデン、ジメチルメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、1,2−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン;(メチル)(フェニル)メチレン、ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;−CH−CH(OH)−CH−O−CH−CH(OH)−CH−;フェニレン等のアリーレン基;及びベンゼン誘導体又はシクロヘキサン誘導体構造を有する2価の基等を挙げることができる。
【0013】
本発明においてキレート配位子とは、金属イオンに配位してキレート化合物をつくることができる多座配位子をいう。キレート配位子の構造としては、例えば、イミノジカルボン酸、ニトリロトリ酢酸、テルピリジン、ビピリジン、トリエチレンテトラアミン、ビエチレントリアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸類似化合物、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、大環状ポリアミンジオキソ誘導体、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、ジメチルグリオキシム、2,4−ペンタンジオン、アラニン、ビピリジン、ジアミノシクロペンタン、ジエチレントリアミン、ジメチルグリオキシム、アエチレントリアミン五酢酸、グリシン、ヘキサエチレンヘキサミン、2−メチル−1,2−プロパンジアミン、イソキノリン、マロン酸、O−フェニレンジアミン、シュウ酸、N,N,N’,N’−テトラキス(2−アミノエチル)エチレンジアミン、1,10−フェナントロリン、γ−ピコリン−1,2−プロパンジアミン、ピリジン、キノリン、ヒスチジン、3,4−ジアセチル−2,5−ヘキサンジオン、2,2’,2’’−テルピリジン、テトラエチレンペンタアミン、1,3−プロパンジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、トリエチレンテトラアミン及び尿素等の構造を有するものが挙げられる。本発明においては、イミノジカルボン酸構造、イミノジカルボン酸類似構造、トリエチレンテトラアミン構造をとるものが好ましい。
【0014】
キレート配位子を導入するための工程は、特に限定されないが、例えば、基板表面を塩素化、アミノ化した状態で、形成された第1級アミノ基に、ハロカルボン酸類を反応させてキレート配位子を形成することができる。アミノ化は、例えば、アンモニアガス又はポリアミン類ガス中で紫外線照射することにより実施できる。あるいは、適宜触媒を用い、適当な溶媒下でポリアミン類を反応させることにより行うこともできる。この場合に使用できるポリアミン類としては、特に限定されないが、例えば、メチレンジアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、ベンジジン、ジアミノスチルベン、トリジン、ジアミノベンジジン、ポリアリルアミン等が挙げられ、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ポリアリルアミンを用いるのが好ましい。溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、ジメトキシエタン、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン等を用いることができ、触媒又は反応試薬としては、トリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、ピリジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン等を用いることができる。
【0015】
続いて、ハロカルボン酸を用いることによりイミノジ酢酸類似構造を有するキレート配位子を形成することができる。ハロカルボン酸としては特に限定されないが、例えば、クロロ酢酸、フルオロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、2−クロロプロピオン酸、3−クロロプロピオン酸等が挙げられ、クロロ酢酸、フルオロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸を用いるのが好ましい。
あるいは、無水エチレンジアミン四酢酸を用いることによりキレート配位子を形成することもできる。
【0016】
別法として、カーボン層が形成された基板を塩素化し、次いでこれをアミノ化した後、さらにカルボキシル基を導入し、末端のカルボキシル基にキレート配位子を導入することもできる。この場合、塩素化及びアミノ化は上記と同様の方法によって実施できる。カルボキシル基は、例えば、アミノ基を適当なジカルボン酸と反応させることにより導入できる。形成されたカルボキシル基に、例えば、イミノジ酢酸などのイミノジカルボン酸、ニトリロトリ酢酸、テルピリジン、ビピリジン、トリエチレンテトラアミン、ビエチレントリアミン及びこれらの塩を加えることによりキレート配位子を導入することができる。本発明においては、イミノジカルボン酸を用いるのが好ましい。キレート配位子を導入する際には、適宜触媒や反応試薬などを用いて適当な溶媒下で行うことができる。
【0017】
そして、上記のようにして形成されたキレート配位子に対して金属イオンを添加することにより、金属キレートを形成させることができる。キレートを形成する金属イオンとしては、例えば、鉄イオン、ニッケルイオン、コバルトイオン、カルシウムイオン、銀イオン、銅イオン、錫イオン、クロムイオン、ルテニウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、カドミウムイオン、マンガンイオン、バリウムイオン、ストロンチウムイオン、水銀イオン、鉛イオン等が挙げられ、ペプチドに対する親和性の観点からニッケルイオン、コバルトイオン、亜鉛イオン、銅イオン等が好ましい。キレート配位子が形成された基板表面にこれらの金属の塩、例えば、硫酸ニッケル、コハク酸ニッケル、水酸化ニッケル、酢酸コバルト、アミド硫酸コバルト、塩化コバルト、安息香酸コバルト、ホウ酸コバルト、臭化コバルト、クロム酸コバルト、ギ酸コバルト、ナフテン酸コバルト、硝酸コバルト、オレイン酸コバルト、リン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、硫酸コバルト、酒石酸コバルト、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、硝酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、硫酸亜鉛、酒石酸亜鉛、塩化銅、フッ化銅、ギ酸銅、グルコン酸銅、硝酸銅、シュウ酸銅、リン酸銅、硫酸銅等を添加することにより、金属キレートを形成させることができる。この際、錯形成を安定に行わせるために、クエン酸、酒石酸等を加え、必要に応じpHを3〜11に調整することが望ましい。このようにして形成された金属キレートに対して、ペプチドが配位することにより固体支持体に固定化される。
【0018】
また金属キレートは、静電結合、イオン性結合又は同位共有結合によってカーボン層に導入することもできる。カーボン層に疎水性相互作用が可能な官能基を導入してこれに金属キレートを導入することもできる。
【0019】
本発明においてペプチドは、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質を包含し、単純タンパク質、複合タンパク質でもよく、天然のものでも合成のものでもよい。ペプチドの長さは特に限定されないが、アミノ酸数1〜10000、好ましくは1〜1000のものを固定化するのに好適である。本発明の固体支持体に固定化できる標的ペプチドとしては、特に限定されず、例えば、抗体、酵素、病原性タンパク、ペプチド系ホルモン、レセプター、キナーゼ、糖タンパク質、金属タンパク質、ウイルス、誘導タンパク質等のタンパク質を好適に固定化することができる。
【0020】
標的ペプチドは、キレートを形成している金属イオンと特異的に作用するように、適当な標識を有するのが好ましい。このような標識としては、亜鉛、ニッケル又はコバルトイオンのような金属イオンと特異的に相互作用するポリヒスチジン配列(例えば、ヘキサヒスチジン配列)、又は、それぞれ、亜鉛若しくは銅と特異的に相互作用する、少なくとも約4個のリシンを含むポリリシン配列若しくは少なくとも4個のアルギニン残基を含むポリアルギニン配列が挙げられる。このような標識を有するペプチドは、例えば、標的ペプチドをコードするヌクレオチド配列を標識ペプチドをコードするヌクレオチド配列に連結し、これをin vitroで転写及び翻訳し、続いて標識と特異的に相互作用する試薬を用いて翻訳反応物から単離することによって入手できる。
【0021】
本発明において基板上に形成させるカーボン層としては、特に限定されないが、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン、無定形炭素、グラファイト、炭化ハフニウム、炭化ニオブ、炭化珪素、炭化タンタル、炭化トリウム、炭化チタン、炭化ウラン、炭化タングステン、炭化ジルコニウム、炭化モリブデン、炭化クロム又は炭化バナジウム等を挙げることができる。カーボン層は、化学的安定性に優れておりその後の化学修飾やペプチドの結合における反応に耐えることができる点、及びUV吸収がないため検出系UVに対して透明性である点において有利である。
【0022】
本発明においてカーボン層の形成は公知の方法で行うことができる。例えば、マイクロ波プラズマCVD(Chemical Vapor Deposit)法、ECRCVD(Electric Cyclotron Resonance Chemical Vapor Deposit)法、IPC(Inductively Coupled Plasma)法、直流スパッタリング法、ECR(Electric Cyclotron Resonance)スパッタリング法、イオン化蒸着法、アーク式蒸着法、レーザ蒸着法、EB(Electron Beam)蒸着法、抵抗加熱蒸着法などが挙げられる。
【0023】
高周波プラズマCVD法では、13.56MHzの高周波によって電極間に生じるグロー放電により原料ガス(メタン)を分解し、基体上にDLC(Diamond Like Carbon、ダイヤモンドライクカーボン)層を合成する。イオン化蒸着法では、タングステンフィラメントで生成される熱電子を利用して、原料ガス(ベンゼン)を分解・イオン化し、バイアス電圧によって基体上にカーボン層を形成する。水素ガス1〜99体積%と残りメタンガス99〜1体積%からなる混合ガス中で、イオン化蒸着法によりDLC層を形成しても良い。
【0024】
アーク式蒸着法では、固体のグラファイト材料(陰極蒸発源)と真空容器(陽極)の間に直流電圧を印加することにより真空中でアーク放電を起こして陰極から炭素原子のプラズマを発生させ蒸発源よりもさらに負のバイアス電圧を基体に印加することにより基体に向かってプラズマ中の炭素イオンを加速しカーボン層を形成することができる。
【0025】
レーザ蒸着法では、例えばNd:YAG(Yttrium aluminum garnet)レーザ(パルス発振)光をグラファイトのターゲット板に照射して溶融させ、ガラス基板上に炭素原子を堆積させることによりカーボン層を形成することができる。
【0026】
ペプチドを本発明の固体支持体に固定化してこれを保存する場合は、基板表面にダイヤモンド層が形成されていることが好ましい。ダイヤモンドは熱伝導性に優れており、急速な冷却が可能だからである。
【0027】
ダイヤモンドとして、合成ダイヤモンド、高圧形成ダイヤモンド、又は天然のダイヤモンド等のいずれも使用できる。また、それらの構造が単結晶体又は多結晶体のいずれでも差し支えない。生産性の観点よりマイクロ波プラズマCVD法などの気相合成法を用いて製造されたダイヤモンド層を用いることが好ましい。
【0028】
本発明の固体支持体をペプチドの保存に用いる場合、固体支持体の表面は意図的に粗面化されていることが望ましい。このような粗面化表面は表面積が増えて多量のペプチドを固定させることに好都合だからである。固体支持体の形状は平板状、糸状、球状、多角形状、粉末状など特に問わない。さらに、この固体支持体は、ダイヤモンドと他の物質との複合体(例えば、2層からなる基板)であってもよい。
【0029】
各ペプチドが機能を失うことなく安定に存在できるバッファー中に本発明の固体支持体を浸漬する事により、本発明の方法により固定化されたペプチドは、バッファー中で保存するのと同等の期間にわたって、その機能を失うことなく安定に固体支持体上に固定化される。
【0030】
本発明の固体支持体をペプチドの解析に用いる場合、基板表面は、ペプチドの非特異的吸着を防ぎ、試薬に対する耐性を高め、蛍光測定におけるバックグラウンドを低減し、透過光による測定を可能にし、そして、コスト及び生産性も高いという観点からダイヤモンドライクカーボンで形成されていることが好ましい。ダイヤモンドの場合と同様に、ダイヤモンドライクカーボン層を形成させる基板は特に限定されず、スライドガラス、金、銀、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン等の金属;上記金属とセラミックスとの積層体;ガラス;シリコン;繊維;木材;紙;ポリカーボネート、フッ素樹脂等のプラスチック;及びプラスチックと上記金属、セラミックス、ダイヤモンド等との混合体等を使用することができる。また、タンパク質等の解析に用いる場合は、基板の形状は解析装置に合わせた形状、例えば球状又は平板状であることが好ましい。
【0031】
ダイヤモンドライクカーボン層を基板表面に形成し、そして上記のように化学修飾して金属キレートを形成した固体支持体を用い、例えば、蛍光標識したペプチドをこの固体支持体に固定化して蛍光検出を行うと、バックグラウンドが低く蛍光シグナルが高くなる、すなわち高度のS/N比がもたらされる。
【0032】
本発明の固体支持体表面のカーボン層の厚さは、可視光の透過性、蛍光に対するバックグラウンドの低下の観点から炭素単分子〜100μmであることが好ましく、より好ましくは炭素単分子〜100nm、さらに好ましくは炭素単分子〜10nmである。なお、透過性の点で若干劣るが、固体支持体のすべてがカーボンで構成されたものでも適用できる。
【0033】
本発明の固体支持体は、これに結合した標的ペプチドを質量分析によって解析するためにも好適である。この場合の質量分析に使用可能な質量分析計の様式は、マトリックス補助レーザ脱着(MALDI、Matrix−assistedlaser desorption ionization)、連続的又はパルス型電子スプレー(ESI、Electrospray ionization)及びイオンスプレー又は熱スプレーのような関連方法、ならびに大質量クラスター衝撃(MCI、Massive−cluster impact ionization)のようなイオン化(I)手法を含むが、これらに限定されない。そのようなイオン源は、線形又は非線形反射飛行時間(TOF:Time of flight)、単一又は多重四重極、単一又は多重磁気セクター、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FTICR、Fourier transform ion cyclotron resonance)、イオン捕獲、ならびにイオン捕獲/飛行時間のようなそれらの組合せを含む検出様式に適合させることができる。イオン化については、数多くのマトリックス/波長の組合せ(MALDI)又は溶媒の組合せ(ESI)が使用できる。アットモル以下のレベルのタンパク質は、例えばESI質量分析(Valaskovicら、Science 273:1199−1202(1996))及びMALDI質量分析(Liら、J.Am.Chem.Soc.118:1662−1663(1996))を用いて検出できる。
【0034】
電子スプレー質量分析はFennら(J.Phys.Chem.88:4451−59(1984);WO90/14148)によって記述されている。MALDI−TOF質量分析はHillenkampら(”Matrix Assisted UV−Laser Desorption/Ionization:A New Approach to Mass Spectrometry of Large Biomolecules,Biological Mass Spectrometry”(BurlingameとMcCloskey編集、Elsevier Science Publ.1990),p.49−60)によって記述されている。ESIに関しては、多数のイオンピークが存在し、そのすべてが質量計算に使用できるため、サンプルのフェムトモル量の分子量の測定が非常に正確である。
【0035】
質量分析によって測定した標的ペプチドの質量を、対応する既知のペプチドの質量と比較することができる。例えば、標的ペプチドが突然変異タンパク質である場合、対応する既知のペプチドとして対応する正常タンパク質と比較することができる。
【0036】
上記のような質量分析を用いて標的ペプチドを解析する工程は、標的ペプチドのアミノ酸配列又はその一部を決定することによって実施できる。アミノ酸配列決定は、例えば、カルボキシペプチダーゼY、カルボキシペプチダーゼP、カルボキシペプチダーゼA、カルボキシペプチダーゼG若しくはカルボキシペプチダーゼBのようなカルボキシペプチダーゼ等の酵素を用いてカルボキシル末端から、又はエドマン分解法を用いて若しくはアラニンアミノペプチダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、ピログルタミン酸ペプチダーゼ、ジペプチジルペプチダーゼ、マイクロクロソームペプチダーゼのようなアミノペプチダーゼ等の酵素を用いて、標的ペプチドのN末端から実施することができる。そして放出されたアミノ酸を質量分析によって同定する。
このようなペプチドの質量分析に用いる場合は、ダイヤモンドライクカーボン層を有する固体支持体を用いるのが好ましい。
【0037】
【実施例】
以下実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
ガラス基板として、25mm(幅)×75mm(長さ)×1mm(厚み)のものを用いた。このガラス基板の表面に、イオン化蒸着法により、メタンガス95体積%、水素ガス5体積%を混合したガスを原料として、DLC層を10nm厚みに形成したスライドガラスを作成した。
【0038】
次に、このスライドガラス表面を化学修飾し、ニッケルイオンを配位させた。すなわち、スライドガラスを入れた反応容器内に塩素を導入した後、高圧水銀灯の光を1分間照射することによってガラス基板表面を塩素化し、ジメチルホルムアミド200ml、エチレンジアミン12ml、トリエチルアミン38mlの混合液に浸漬し、室温で5時間撹拌した後、水200mlで3回洗浄し、クロロ酢酸28.2gを含む1.25モル水酸化ナトリウム水溶液240mlに加えて室温で一晩撹拌した。このスライドガラスを酒石酸15.0g、クエン酸21.0g、28%アンモニア水30mlを含む0.2モル硫酸ニッケル水溶液500mlに浸漬し、室温で3時間撹拌し、水200mlで3回洗浄した後、XPS(X−ray photo−electron spectroscopy)にて表面分析したところ、855.0〜859.0eVにニッケル由来のピークを確認した。
【0039】
前記において、XPSで分析する前の固体支持体を水200mlで3回洗浄し、乾燥後、真空パックをした。真空パックは、真空容器を1Torr以下まで排気した後に、その中で真空袋を熱融着することによりパックする。真空パック内で4℃にて6ヶ月放置してもXPSによるニッケルピークの分析結果は、経時しない場合と同じであり、キレートとして固定化する機能に変化が見られなかった。
【0040】
実施例2
DLC(Diamond like carbon、ダイヤモンドライクカーボン)層を形成した基板上に金属キレートを形成させた固体支持体を作成し、この固体支持体上にポリヒスチジン配列を融合させたGFP(緑色蛍光タンパク質)をピペッターで0.2μlずつスポットした。そして、37℃に保った湿箱に入れ、1時間反応させた。その後1×PBSで15分間洗浄し、LAS1000(富士写真フィルム株式会社製)にて蛍光測定を行った。条件は次の通りである。CCD(Charge coupled device);130万画素(冷却CCDカメラ)、有効画素;1384(H)×922(V)ピクセル、画角;7cm×11cm、露出時間;10秒。GFPによる自家蛍光を測定した。測定結果を図1に示す。図1は、タンパク質を固定化した固体支持体について、化学発光測定装置により、GFPによる自家蛍光の強度を二次元に画像化したものである。丸くスポットになっているところがGFPの存在部分である。この結果ポリヒスチジン配列を融合したGFPから蛍光が観測された。以上から、GFPは蛍光機能を保持したまま固定化されていることが明らかとなった。
【0041】
また、前記したように、ポリヒスチジン配列を融合させたGFP(緑色蛍光タンパク質)を固定化した固体支持体を、オートクレーブ減菌した0.05M Tris−HCl(pH7.4)45mLに、4℃で1週間、2週間、1ヶ月間浸漬した後、LAS1000(富士写真フィルム株式会社製)にて、GFPによる自家蛍光を測定した。測定条件は以下の通りである。CCD:130万画素(冷却CCDカメラ)、有効画素:1384(H)×922(V)ピクセル、画角:7cm×11cm、露出時間:10秒。測定結果を図3に示す。図3は、タンパク質を固定化した固体支持体について、化学発光測定装置により測定したGFPによる自家蛍光の強度率をグラフ化したものである。この時GFPの自家蛍光はスポット部位の89ピクセルを測定し、各ピクセルの平均を自家蛍光強度とした。これにより、GFPを固定化した状態で、4℃で1ヶ月保存しても、初期の自家蛍光強度率1に対して、強度率0.8を維持しており、GFPが安定に固定化されているとともに、その機能が保持されていることが明らかとなった。
【0042】
実施例3
DLC(ダイヤモンドライクカーボン)層を形成した基板上に金属キレートを形成させた固体支持体を作成し、この固体支持体上にCy5蛍光標識したポリヒスチジン配列を融合させたGFPとCy3蛍光標識したプロテインAをピペッターで0.2μlずつスポットした。そして37℃に保った湿箱に入れ、1時間反応させた。そして、▲1▼1×PBSで15分間洗浄、▲2▼10mMイミダゾール/1×PBSで15分間洗浄、▲3▼500mMイミダゾール/1×PBSで15分間洗浄、の3種の処理を行った後、FLA8000(富士写真フィルム株式会社製)にて蛍光測定を行った。測定結果を図2に示す。図2は、タンパク質を固定化した固体支持体について、蛍光測定装置により測定した色素による蛍光強度を二次元に画像化したものである。丸くスポットになっているところが蛍光標識したタンパクの存在部分である。その結果、▲1▼ではCy5蛍光標識したポリヒスチジン配列を融合させたGFPとCy3蛍光標識したプロテインAの両方が固定化しており、▲2▼ではCy5蛍光標識したポリヒスチジン配列を融合したGFPのみが固定化しており、▲3▼では両方が固定化されていなかった。以上から、本発明の固体支持体においては、イミダゾールの濃度を変えることによりタンパク質の脱着が可能であることが明らかとなった。
【0043】
実施例4
ガラス基板として、25mm(幅)×75mm(長さ)×1mm(厚み)のものを用いた。このガラス基板の表面に、イオン化蒸着法により、メタンガス95体積%、水素ガス5体積%を混合したガスを原料として、DLC層を10nm厚みに形成したスライドガラスを作成した。
【0044】
次に、このスライドガラス表面を化学修飾し、ニッケルイオンを配位させた。すなわち、スライドガラスを入れた反応容器内に塩素を導入した後、高圧水銀灯の光を1分間照射することによってガラス基板表面を塩素化し、イミノジ酢酸19.8gを含む0.8モル水酸化ナトリウム水溶液250mlに入れて溶液を室温で一晩撹拌した。このスライドガラスを酒石酸15.0g、クエン酸21.0g、28%アンモニア水30mlを含む0.2モル硫酸ニッケル水溶液500mlに浸漬し、室温で3時間撹拌し、水200mlで3回洗浄した後、XPSにて表面分析したところ、855.0〜859.0eVにニッケル由来のピークを確認した。前記において、XPSで分析する前の固体支持体を水200mlで3回洗浄し、乾燥した後、真空パックをした。真空パックは、真空容器を1Torr以下まで排気した後に、その中で真空袋を熱融着することによりパックする。真空パックの中で、4℃で6ヶ月放置してもニッケル由来のピークの分析結果は、経時しない場合と同じであり、キレートとしての機能が維持されていることが明らかとなった。
【0045】
【発明の効果】
本発明のカーボン層上に金属キレートを形成した固体支持体は、UV透過性などの光学的特性に優れており、さらに、ペプチドをその機能を失うことなく長期間にわたり安定に固定化できるとともに、ペプチドの脱着が可能である。従って、ペプチドの保存及び解析において有用な手段として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンパク質の固定化された固体支持体について、化学発光測定装置により、GFPによる自家蛍光の強度を二次元に画像化したものである。丸くスポットになっているところがGFPの存在部分である。
【図2】タンパク質を固定化した固体支持体について、蛍光測定装置により、色素による蛍光強度を二次元に画像化したものである。丸くスポットになっているところが蛍光標識したタンパクの存在部分である。
【図3】タンパク質を固定化した固体支持体の蛍光強度を、経時的に試験した結果を表すグラフである。

Claims (6)

  1. 基板表面の一部又は全部がカーボン層で構成されており、その層上に金属キレートが形成されてなる固体支持体。
  2. カーボン層がダイヤモンドライクカーボン層又はダイヤモンド層である請求項1に記載の固体支持体。
  3. 前記カーボン層の厚みが、炭素単分子〜100μmである請求項1又は2に記載の固体支持体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体支持体の表面にペプチドを固定化してペプチドを解析する方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体支持体の表面にペプチドを固定化してペプチドを保存する方法。
  6. その表面に形成された金属キレートにペプチドが固定化されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体支持体。
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