JP2004020131A - 一缶多水路型給湯器 - Google Patents

一缶多水路型給湯器 Download PDF

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Tatsuya Wada
和田 達也
Naoyuki Takeshita
竹下 直行
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Abstract

【課題】給湯水管に通水のない状態で風呂の追焚回路など他系統の単独運転を行う際の熱効率が良く、しかも高い暖房能力や追焚能力を確保することのできる一缶多水路型給湯器を提供する。
【解決手段】バーナーの燃焼面を大小に区分し、給湯水管に通水のない状態で追焚回路や暖房回路など他系統を単独運転するとき、大小に区分された燃焼面のうち小さい方の燃焼面12aを燃焼させる。また他系統の水管が通る二次熱交換器を、熱交換器の排気下流側に配置し、給湯水管を冷却した空気の熱を回収する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯水管と1または2以上の他系統の水管とが共通の熱交換器を通る一缶多水路型給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ふろ給湯器や給湯暖房機には、ふろの追焚回路や暖房回路を構成する水管と給湯水管とを共通の熱交換器に通した一缶多水路型熱交換器を採用したものがある。かかる給湯器では、バーナーを燃焼させると、追焚回路や暖房回路の水管と給湯水管の双方が同時に加熱されるので、給湯水管に通水のない状態でふろの追焚や暖房の単独運転を行うと、給湯水管内に停留している水が沸騰することがある。かかる事態の発生を回避するため、従来の一缶多水路型給湯器では、給湯水管に通水のない状態で暖房等の単独運転を行う場合には、バーナーを能力ダウンさせて連続燃焼させるか、もしくはバーナーを間欠的に燃焼させ、燃焼停止中に、燃焼ファンの送る空気によって給湯水管を冷却することで沸騰を防止するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バーナーを間欠的に燃焼させるものでは、燃焼停止中は、燃焼ファンの送風によって給湯水管のみならず、ふろの追焚回路や暖房回路の水管も冷却されるので、エネルギーの利用効率が低下する。また燃焼を開始してから短時間のうちに給湯水管内で沸騰が生じるので、燃焼のオンオフが頻繁に行われた。さらに間欠燃焼させる場合には、燃焼中と非燃焼中とで追焚回路や暖房回路の出力温度が変動し、安定しないという問題があった。
【0004】
またバーナーの能力をダウンさせて連続燃焼させるものでは、通常、給湯側の受熱管がふろの追焚回路の水管や暖房回路の受熱管よりもバーナー寄りに配置されるので、給湯水管内で沸騰を生じさせないようにするためには、能力を大幅にダウンさせる必要があり、暖房能力が大幅に低下したり、ふろの焚き上げまでに長い時間を要してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、給湯水管に通水のない状態で追焚回路や暖房回路など他系統の単独運転を行う際の効率が良く、しかも高い暖房能力や追焚能力を確保することのできる一缶多水路型給湯器を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]給湯水管(20)と1または2以上の他系統の水管(30)とが共通の熱交換器(13)を通る一缶多水路型給湯器において、
前記熱交換器(13)を加熱するバーナー(12)であってその燃焼面が大小に区分されたものと、前記バーナー(12)に給気する燃焼ファン(14)と、前記バーナー(12)の燃焼を制御する制御手段(100)とを備え、
前記制御手段(100)は、前記給湯水管(20)に通水のない状態で前記他系統の水管(30)内を流れる流体を加熱する他系統単独運転を行うとき、前記大小に区分された燃焼面のうち小さい方(12a、12b)を燃焼させる
ことを特徴とする一缶多水路型給湯器。
【0007】
[2]前記他系統の水管(211)が通る二次熱交換器(220)を、前記燃焼ファン(14)による空気の流れで前記熱交換器(13)の下流であって、少なくとも前記他系統単独運転時に燃焼していない燃焼面の部分を通った空気の通路に配置した
ことを特徴とする[1]に記載の一缶多水路型給湯器。
【0008】
[3]給湯水管(20)と1または2以上の他系統の水管(30)とが共通の熱交換器(13)を通る一缶多水路型給湯器において、
前記熱交換器(13)を加熱するバーナー(12)であってその燃焼面を部分的に燃焼させ得るものと、前記バーナー(12)に給気する燃焼ファン(14)と、前記他系統の水管(211)が通る二次熱交換器(220)と、前記バーナー(12)の燃焼を制御する制御手段(100)とを備え、
前記制御手段(100)は、前記給湯水管(20)に通水のない状態で前記他系統の水管(30)内を流れる流体を加熱する他系統単独運転を行うとき、前記燃焼面の一部を燃焼させるものであり、
前記二次熱交換器(220)は、前記燃焼ファン(14)による空気の流れで前記熱交換器(13)の下流であって、少なくとも前記他系統単独運転時に燃焼していない燃焼面の部分を通った空気の通路に配置されている
ことを特徴とする一缶多水路型給湯器。
【0009】
[4]前記他系統単独運転時に燃焼させる燃焼面の大きさを、当該部分を最大能力で連続燃焼させた際に前記給湯水管(20)内で沸騰が生じない大きさに設定する
ことを特徴とする[1]から[3]の何れかに記載の一缶多水路型給湯器。
【0010】
前記本発明は次のように作用する。
[1]に記載の発明では、バーナー(12)の燃焼面を大小に区分し、給湯水管(20)に通水のない状態でふろの追焚回路や暖房回路など他系統を加熱する他系統単独運転を行うとき、大小に区分した燃焼面のうち小さい方(12a、12b)を燃焼させる。これにより、燃焼面のうち燃焼していない部分を流れる空気によって給湯水管(20)が冷却されるので、給湯水管(20)内での沸騰が防止される。
【0011】
すなわち、給湯水管(20)のうち加熱される部分と加熱されない部分との間で対流が生じるとともに、加熱されない部分の容積が加熱される部分より大きいので充分な放熱が行われ、給湯水管(20)内を沸騰しない温度に安定させることができる。また加熱される部分が小さいので給湯水管(20)による吸熱量が減少し、その分、他系統の水管(30)の吸熱量が増加し、熱の利用効率が良くなる。さらに燃焼面の一部だけを燃焼させることにより、全面を燃焼させる場合に比べて、燃焼部分における単位面積当たりの火力を大きくすることができ、熱効率を高めることができる。また連続燃焼させることが可能となり、出力温度が安定する。
【0012】
[2]に記載の発明では、他系統の水管(211)が通る二次熱交換器(220)を、燃焼ファン(14)による空気の流れで熱交換器(13)の下流に配置する。二次熱交換器(220)は、少なくとも、他系統単独運転時に燃焼していない燃焼面の部分を通った空気の通路に配置する。
【0013】
これにより、給湯水管(20)から放熱された熱を二次熱交換器(220)において他系統の水管(211)で回収され、効率をさらに高めることができる。
【0014】
[3]に記載の発明では、他系統単独運転時に燃焼させる部分は大小に区分した中の小さい方(12a、12b)に限らず、燃焼面の一部であればよい。この場合、給湯水管(20)内で沸騰が生じないように、燃焼していない部分における送風量を増加させたりフィンの枚数を増やす等の処理を施すことが望ましい。
【0015】
[4]に記載の発明では、他系統単独運転時に燃焼させる燃焼面の大きさを、当該部分を最大能力で連続燃焼させた際に給湯水管(20)内で沸騰が生じない大きさに設定してある。このように、燃焼させる部分を最大能力で連続燃焼させることができるので、効率をさらに高めることができる。すなわち、通常は、バーナー(12)に最も近い場所に給湯水管(20)が配置されその下流に他系統の水管(30)が配置されるので、最大能力で燃焼させた方が他系統の水管(30)の吸熱比率が良くなり、他系統単独運転時における熱効率が改善される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の各種の実施の形態を説明する。
図1に示した本発明の第1の実施の形態にかかる一缶多水路型給湯器10は、水栓へ給湯したり浴槽内へ注湯したりする機能と、浴槽内の水を追い焚きする機能とを備えている。一缶多水路型給湯器10は、燃焼室11を備えており、当該燃焼室11の下部には4本のバーナーからなる第1燃焼部12aと、2本のバーナーからなる第2燃焼部12bと、14本のバーナーからなる第3燃焼部12cとが並置されている。これらの燃焼部12a〜12cの上方には、熱交換器13が配置されている。熱交換器13には、受熱管としての給湯水管20と追焚水管30の双方が通してあり、いわゆる一缶二水路型の熱交換器になっている。
【0017】
熱交換器13を通る給湯水管20の一端には給水源に通じる給水管21が接続され、他端には出湯用の水栓等に通じる給湯管22が接続されている。給水管21と給湯管22とは、給湯水管20を迂回するようにバイパス管23で接続されて連通している。給水管21からバイパス管23が分岐する箇所には、バイパスサーボ41が配置してある。バイパスサーボ41は、給水源からの給水を給湯水管20とバイパス管23とに分配する際の分配比を可変調整するものである。
【0018】
給水管22のうちバイパスサーボ41の上流(給水源側)には、通水量を検出するための水量センサ42が配置されている。給湯水管20と給湯管22との接続箇所近傍には、加熱後の水温を検知するための缶体サーミスタ43が、バイパス管23と給湯管22との接続箇所の下流には、出湯温度を検知するための出湯サーミスタ44がそれぞれ設けてある。また給湯水管20のUベンド部には水管サーミスタ45が設けてある。
【0019】
熱交換器13を通る追焚水管30の一端には図示省略の浴槽内の水を熱交換器13の側へ戻すためのふろ戻管31が接続され、他端には熱交換器13で加熱した後の水を浴槽へ送りこむためのふろ往管32が接続されている。ふろ戻管31の途中には、浴槽に近い側から順に水位センサ51と、ふろポンプ52と、ふろ水流スイッチ53と、ふろサーミスタ54とが配置されている。
【0020】
ふろ戻管31のうちふろポンプ52とふろ水流スイッチ53との間の箇所と給湯管22のうち出湯サーミスタ44の下流の所定箇所とは、注湯連絡管60で接続されている。注湯連絡管60の途中に、注湯弁や逆止弁からなる注湯ユニット61を設けてある。また、注湯連絡管60と給湯管22との接続箇所には、設定温度が高い場合等に出湯量を制限するための湯量サーボ46を設けてある。
【0021】
給排気は、燃焼ファン14によって燃焼室11の下方から給気を送風することによって強制的に行われ、排気は燃焼室11の上部排気口から排出されるようになっている。第1燃焼部12aの近くには、図示省略の点火プラグとフレームロッドが配置されている。燃焼ガスは、ガス供給管70から供給され、その途中に、元ガス電磁弁71が、またその下流にガス比例弁72が設けてある。ガス供給管70はガス比例弁72の下流で分岐し、一方は、第1ガス電磁弁73を介して第1燃焼部12aに、他方は、第2ガス電磁弁74を介して第2燃焼部12bに接続されている。さらに第3燃焼部12cは、第3ガス電磁弁75を介して第2燃焼部12bの下流に接続されている。
【0022】
一缶多水路型給湯器10の制御回路100は、各種制御の中枢的役割を果たすCPU(中央処理装置)101と、プログラムや各種の固定的データを記憶するROM(リード・オンリ・メモリ)102と、プログラムを実行する上で一時的に必要になるデータ等を記憶するためのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)103とを主要部とするものであり、CPU101には、入出力インターフェース回路104を通じて図1に示した各種の電磁弁、サーミスタ、センサのほか、図示省略のメインリモコンや風呂リモコン等が接続されている。制御手段としての機能は、所定のプログラムを実行するCPU101が果たすようになっている。
【0023】
次に作用を説明する。
制御回路100は、ふろの追焚運転がオンになると、水量センサ42が給湯系の通水を検知しているか否かを調べ、給湯系に通水がある場合には、出湯サーミスタ44の検出する水温が、設定されている出湯温度になるように燃焼面および燃焼量を制御する。すなわち、必要能力が高い場合には、第1燃焼部12a、第2燃焼部12b、第3燃焼部12cのすべてを燃焼させ、かつガス量の調整をガス比例弁72によって行う。また必要能力が低い場合には、ガス比例弁72によって供給ガス量を絞ったり、燃焼面を減少させる等を行う。
【0024】
一方、通水がない場合には、第1燃焼部12aと第2燃焼部12bのいずれか一方または双方を燃焼させ、かつ第3燃焼部12cを燃焼させずに、追焚単独運転を行う。第1燃焼部12a、第2燃焼部12bは、できるだけ各燃焼部の最大能力で連続燃焼させるようになっている。すなわち、制御回路100は、水管サーミスタ45によって給湯水管20内の水温を監視し、所定の上限温度(水管内で沸騰が生じていない温度)以下になるように、燃焼面を選択する。
【0025】
より詳細には、第1燃焼部12aと第2燃焼部12bの双方を最大能力で燃焼させ、水管サーミスタ45の検知温度が上限温度を越えなければ、そのままの状態で燃焼を継続させる。上限温度に達した場合には、第2燃焼部12bを消火し第1燃焼部12aだけを燃焼させる。この状態でもさらに上限温度を越える場合には、第1燃焼部12aを消火し、第2燃焼部12bだけを燃焼させる。この状態でもさらに上限温度を越える場合にはすべてを消火するように動作する。なお水管サーミスタ45の検知温度が下限温度以下になると、先の順序とは逆順に燃焼面積を増加させるようになっている。
【0026】
このように追焚単独運転の際に、第3燃焼部12cを燃焼させず、第1燃焼部12aと第2燃焼部12bのいずれか一方または双方を燃焼させることにより、燃焼ファン14からの空気のうち燃焼していない第3燃焼部12c等の部分を通過した空気によって給湯水管20が冷却される。
【0027】
これにより、給湯水管20のうち加熱される部分と加熱されない部分との間で対流が生じるとともに、加熱されない部分の容積が加熱される部分より大きいので充分な放熱が行われるので、連続燃焼させても、給湯水管20内を沸騰しない温度に安定させることができる。また連続燃焼させることにより、ふろ往き温度を一定の割合で単調に上昇させることができる。
【0028】
次に、バーナーを間欠燃焼させる従来品と一部のバーナーを連続燃焼させる本発明に係る給湯器の動作およびエネルギー効率を比較して説明する。この比較では、バーナー12本でインプット63000kJ/hを燃焼させる場合と、バーナー6本でインプット63000kJ/hを連続燃焼させる場合とを示す。
【0029】
バーナー12本でインプット63000kJ/hを燃焼させた場合(ケースAとする)には、▲1▼およそ1分程度で水管サーミスタが給湯水管内の沸騰を検知し、燃焼が停止する。▲2▼燃焼停止中も回りつづける燃焼ファンによって送られる空気と、循環している他系統の水管(ふろの追焚回路や暖房回路)による吸熱によって給湯水管内の水温が低下する。▲3▼水管サーミスタ45が所定の温度以下を検知したら再度、バーナーが点火する。上記▲1▼〜▲3▼の動作が繰り返し行われる。
【0030】
このときアウトプットは42000kJ/h程度となり、効率は約70%になる。他系統が暖房回路の場合には、暖房温度が間欠運転に合わせて変化して不安定になる。また給湯水管がバーナーにより加熱される面積が大きく、冷却される面積が少ないため、給湯水管の吸熱量(バーナーからの加熱)が放熱量(暖房水管など他系統の水管への伝熱、非燃焼面の冷却)よりも大きいため沸騰しやすい。さらに燃焼停止中は給湯水管だけでなく、暖房水管など他系統の水管も冷却されるため効率が低下する。
【0031】
一方、バーナー6本でインプット63000kJ/hを連続燃焼させる場合(ケースBとする)には、ある程度まで給湯水管内の温度が上昇した後は、均衡し、沸騰には至らなかった。このため、連続燃焼が行われる。このときのアウトプットは、47250kJ/h程度となり、効率は約75%になった。また連続燃焼させているので、他系統が暖房回路の場合には、暖房温度が安定する。
【0032】
給湯水管の吸熱面積は、バーナー12本で間欠燃焼させたケースAの場合に比べて少ないので、給湯水管が吸熱する熱量はケースAの場合よりも少なく、加熱されない容積が大きいため、対流によって給湯水管内の温度は沸騰しない温度で均衡する。また給湯水管の吸熱が減少した分、それよりも排気下流側にある暖房水管など他系統の水管の吸熱が良くなる。ただし、連続的に他系統の水管の一部も冷却されるので、給湯水管と他系統の水管とを独立した熱交換器で加熱する二缶二水式の場合に比べると効率は低い。
【0033】
このように、給湯水管に通水のない状態で追焚回路や暖房回路などの他系統の水管を流れる流体を加熱する他系統単独運転を行う際に、大小に区分したうちの小さい方のバーナーだけを燃焼させることにより、給湯水管内での沸騰を防止しつつバーナーを連続燃焼させることができ、効率の向上と出力温度の安定化を図ることができる。
【0034】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る一缶多水路型給湯器200を示している。一缶多水路型給湯器200は、一缶多水路型給湯器10の熱交換器13を一次熱交換器210とし、その排気下流側に二次熱交換器220を設けたものである。図2において、図1に示した一缶多水路型給湯器10と同一の部分については説明を省略する。また制御回路100の図面への記載は省略する。一缶多水路型給湯器200では、ふろ戻管31が二次熱交換器220の受熱管221の入側に接続されている。受熱管221の出側は一次熱交換器210を通る受熱管である追焚水管30の入側に接続されている。すなわち、追焚回路を流れる流体が、二次熱交換器220を経由してから一次熱交換器210を経由するように配管されている。
【0035】
一缶多水路型給湯器200では、追焚単独運転において、燃焼していない第3燃焼部12cの部分を通過した空気が一次熱交換器210において給湯水管20を冷却するが、この空気の熱を、さらに下流の二次熱交換器220においてふろ戻管31が回収するようになっている。これにより、燃焼しない部分で給湯水管を盛んに冷却しても、その熱量が回収されるので、無駄になるエネルギーが減少し、効率を高めることができる。
【0036】
たとえば、バーナー6本でインプット63000kJ/hを連続燃焼させる場合には、器具自体の動作は、上述したケースBと同様であるが、アウトプットは50400kJ/h程度になり、効率は約80%に向上する。また他系統を暖房回路とした場合には、暖房温度が安定することはケースBと同じである。また給湯水管から放熱された熱を二次熱交換器220で吸収するので、給湯水管と他系統の水管とを独立した熱交換器で加熱する二缶二水式の場合に比べて同等かそれ以上の効率を得ることができる。
【0037】
図3は、本発明の第3の実施の形態であって、図2に示したものにさらに暖房回路を付加した一缶多水路型暖房給湯器300を示している。一缶多水路型暖房給湯器300では、追焚回路に代えて一次熱交換器210および二次熱交換器220に暖房回路を経由させている。追焚回路は、暖房回路との間で熱交換されるようになっている。図3において、図1または図2に示したものと同一部分についてはそれらの説明を省略する。また制御回路100の図面への記載は省略してある。
【0038】
より詳細には、暖房戻り回路311が二次熱交換器220の受熱管221を経由してシスターン321に入っている。シスターン321の出口から延設された中継水管312は、一次熱交換器210の受熱管211の入側に接続され、受熱管211の出側には暖房高温往き回路330が接続されている。
【0039】
中継水管312の途中には暖房ポンプ322が設けてあり、流体を暖房回路に循環させるようになっている。暖房ポンプ322の下流で中継水管312は二分岐し、一方は暖房低温往き回路340に接続されている。暖房高温往き回路330は、その途中で分岐し、ふろ熱動弁323およびふろ熱交換器324としての水水熱交換器を介して暖房戻り回路311に接続されている。
【0040】
ふろ戻管31は、一次熱交換器210や二次熱交換器220を経由する代わりに、ふろ熱交換器324を経由してふろ往管32に接続されている。
【0041】
かかる一缶多水路型暖房給湯器300では、一缶多水路型給湯器200と同様に、給湯水管20に通水のない状態で暖房または追焚の単独運転を行う場合においては、第1燃焼部12aと第2燃焼部12bの双方またはいずれか一方が燃焼され、燃焼していない第3燃焼部12c等の部分を通過した空気が一次熱交換器210において給湯水管20を冷却する。また給湯水管20を冷却した空気の熱をさらに下流の二次熱交換器220において受熱管221が回収する。これにより、燃焼しない部分で給湯水管を盛んに冷却しても、その熱量が回収されるので、無駄になるエネルギーが減少し、効率を高めることができる。また、暖房単独運転時には、一部のバーナーが連続燃焼するので、暖房回路の出力温度が安定化される。
【0042】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもかまわない。
【0043】
たとえば、燃焼面の大小の区分の仕方は、実施の形態で例示したものに限定されない。燃焼面を複数に等分し、その一部の燃焼面と他の燃焼面とにより燃焼面を大小に分けてもよい。大小に区分する小さい方の燃焼面は、当該小さい方の部分を最大燃焼させた際に給湯水管内で沸騰が生じないような大きさに設定すると良い。また、小さい方の燃焼面は、給湯水管に通水のない状態で他系統を単独運転する際に必ずしも最大燃焼させなくてもよく、たとえば、給湯水管内の温度に応じて、能力ダウンさせてもよい。
【0044】
このほか、実施の形態では、他系統単独運転(追焚単独運転)を行う際に、給湯水管内の水温に応じて第1燃焼部12aと第2燃焼部12bの双方またはいずれか一方が燃焼するように燃焼面積を切り替えたが、燃焼面積の切り替えと燃焼量の制御とを併用してもよい。たとえば、最適な能力が第1燃焼部12aの最大燃焼より大きく第1燃焼部12aと第2燃焼部12bの最大燃焼より小さい場合には、第1燃焼部12aを最大燃焼させ、不足分を第2燃焼部12bを燃焼させるように構成してもよい。また燃焼面積をたとえば第1燃焼部12aと第2燃焼部12bの双方に固定しておき、燃焼量を制御するように構成してもよい。この場合でも、燃焼面積の合計を燃焼面全体の半分未満にし、加熱部分よりも冷却部分が多くなるように構成するとよい。
【0045】
このほか、一次熱交換器の中で、大小に区分したうちの小さい方(単独運転時に燃焼する部分)の燃焼面の上方に対応する部分にだけ他系統の水管を配置し、大きい方の燃焼面の上方に対応する部分には給湯水管だけを配置するように構成するとよい。このようにすれば、他系統の水管の冷却量が減少し、さらに効率を高めることができる。
【0046】
また、他系統単独運転時に燃焼させる部分は大小に区分した中の小さい方に限らず、燃焼面の一部であればよく、たとえば丁度、半分であってもよい。この場合、給湯水管内で沸騰が生じないように、燃焼していない部分における送風量を増加させたりフィンの枚数を増やす等の処理を施すとよい。
【0047】
実施の形態では一缶二水路型の熱交換器を用いた給湯器の例を示したが、これに限定されず、たとえば、給湯と追焚と暖房の各水管を共通の缶体に組み込んだ熱交換器で加熱する一缶多水路型給湯器であっても良い。なお、バーナーへ供給する燃料はガス以外に石油等であってもかまわない。また、石油等ではガンタイプバーナーのようなバーナーレスタイプなどでもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明にかかる一缶多水路型給湯器によれば、バーナーの燃焼面を大小に区分し、給湯水管に通水のない状態でふろの追焚回路や暖房回路など他系統の単独運転を行うとき、大小に区分した燃焼面のうち小さい方を燃焼させるので、燃焼面のうち燃焼していない部分を流れる空気によって給湯水管が冷却され、給湯水管内での沸騰を防止することができる。また加熱される部分が小さいので給湯水管による吸熱量が減少し、その分、他系統の水管の吸熱量が増加し、効率が良くなる。さらに燃焼面の一部だけを燃焼させることにより、全面を燃焼させる場合に比べて、燃焼部分における単位面積当たりの火力を大きくすることができ、効率を高めることができる。また連続燃焼が可能となり、出力温度が安定する。
【0049】
他系統の水管が通る二次熱交換器を、燃焼ファンによる空気の流れで熱交換器の下流に配置したものでは、給湯水管から放熱された熱を二次熱交換器において他系統の水管で回収され、効率をさらに高めることができる。
【0050】
他系統単独運転時に燃焼させる燃焼面の大きさを、当該部分を最大能力で連続燃焼させた際に給湯水管内で沸騰が生じない大きさに設定したものでは、より一層、効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る一缶多水路型給湯器を示す説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る一缶多水路型給湯器を示す説明図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る一缶多水路型給湯器を示す説明図である。
【符号の説明】
10…一缶多水路型給湯器
12a…第1燃焼部
12b…第2燃焼部
12c…第3燃焼部
13…熱交換器
14…燃焼ファン
20…給湯水管
21…給水管
22…給湯管
23…バイパス管
30…追焚水管
31…ふろ戻管
32…ふろ往管
41…バイパスサーボ
42…水量センサ
43…缶体サーミスタ
44…出湯サーミスタ
45…水管サーミスタ
46…湯量サーボ
51…水位センサ
52…ふろポンプ
53…ふろ水流スイッチ
54…ふろサーミスタ
60…注湯連絡管
61…注湯ユニット
70…ガス供給管
71…元ガス電磁弁
72…ガス比例弁
73…第1ガス電磁弁
74…第2ガス電磁弁
75…第3ガス電磁弁
100…制御回路
101…CPU
104…入出力インターフェース回路
200…一缶多水路型給湯器
210…一次熱交換器
211…受熱管
220…二次熱交換器
221…受熱管
300…一缶多水路型暖房給湯器
311…暖房戻り回路
312…中継水管
321…シスターン
322…暖房ポンプ
323…ふろ熱動弁
324…ふろ熱交換器
330…暖房高温往き回路
340…暖房低温往き回路

Claims (4)

  1. 給湯水管と1または2以上の他系統の水管とが共通の熱交換器を通る一缶多水路型給湯器において、
    前記熱交換器を加熱するバーナーであってその燃焼面が大小に区分されたものと、前記バーナーに給気する燃焼ファンと、前記バーナーの燃焼を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記給湯水管に通水のない状態で前記他系統の水管内を流れる流体を加熱する他系統単独運転を行うとき、前記大小に区分された燃焼面のうち小さい方を燃焼させる
    ことを特徴とする一缶多水路型給湯器。
  2. 前記他系統の水管が通る二次熱交換器を、前記燃焼ファンによる空気の流れで前記熱交換器の下流であって、少なくとも前記他系統単独運転時に燃焼していない燃焼面の部分を通った空気の通路に配置した
    ことを特徴とする請求項1に記載の一缶多水路型給湯器。
  3. 給湯水管と1または2以上の他系統の水管とが共通の熱交換器を通る一缶多水路型給湯器において、
    前記熱交換器を加熱するバーナーであってその燃焼面を部分的に燃焼させ得るものと、前記バーナーに給気する燃焼ファンと、前記他系統の水管が通る二次熱交換器と、前記バーナーの燃焼を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記給湯水管に通水のない状態で前記他系統の水管内を流れる流体を加熱する他系統単独運転を行うとき、前記燃焼面の一部を燃焼させるものであり、
    前記二次熱交換器は、前記燃焼ファンによる空気の流れで前記熱交換器の下流であって、少なくとも前記他系統単独運転時に燃焼していない燃焼面の部分を通った空気の通路に配置されている
    ことを特徴とする一缶多水路型給湯器。
  4. 前記他系統単独運転時に燃焼させる燃焼面の大きさを、当該部分を最大能力で連続燃焼させた際に前記給湯水管内で沸騰が生じない大きさに設定する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の一缶多水路型給湯器。
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JP2016061491A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 株式会社ガスター 熱源装置

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