JP2004019661A - 固体緩衝エレメントを備えた燃料噴射システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料噴射システムを改善する。
【解決手段】緩衝エレメント(6,7,8)が内実であり、かつ、その弾性定数及び音速が燃料のそれよりも高い固体材料から成っている。
【選択図】 図1
【解決手段】緩衝エレメント(6,7,8)が内実であり、かつ、その弾性定数及び音速が燃料のそれよりも高い固体材料から成っている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
背景技術
本発明は、燃料の圧力補償のために、高圧範囲内に配置された緩衝エレメントを備えた燃料噴射システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コモンレールシステムの高圧範囲はポンプから(レール及び供給導管を通って)インジェクタ内の弁座にまで延びている。ディーゼル燃料はこの範囲内において、1350バールまでの及びそれ以上の圧力にさらされる。注入過程の際に、要するに弁の開閉の際に、圧力急落及び急増が生じ、これは圧力波として高圧システム内で広がる。反射及び重合によって、平均的なレール圧力からの明確な偏差が生じる。1350バールのレール圧力では、180バールまでの圧力低下及び250バールまでの圧力急増が、種々の、現在大量に使用されているシステム内で測定されている。高圧システム(例えばレール体積、供給導管直径に対するレール直径の比)及びコンポーネント(例えば構造部分の持続強度のための材料厚さ)は現在、圧力波がシステムを損傷させないように、若しくは機能性が圧力波によって損なわれないように、設計されている。
【0003】
レールは、インジェクタから注入過程によって発せられた圧力波を反射しかつ緩衝する。これによって、圧力波が単に強く減少せしめられた振幅をもって高圧ポンプ及び他のインジェクタへ達することが保証される。更にレールはすべての圧力振動の補償の後の圧力低下を制限する。注入過程によって、高圧システムから燃料が取り出され、これによってシステム内の圧力が減少する。レール内の大きな燃料体積によって、相対的な量変化は小さく、したがって相対的な圧力変化も小さい。圧力振幅はレール圧力の増大につれて、燃料の圧縮性が減少することによって、増大し、したがってより高いレール圧力を備えた未来のシステムにおいては、圧力振動によるトラブルの増大を計算しなければならない。
【0004】
最初に述べた形式の公知の燃料噴射システム(欧州特許公開第 1 150 003 号明細書)においては、薄い壁を備えた中空の緩衝エレメントがレール内にあるいは燃料の高圧導管内に配置されている。薄い壁はばね作用をもって構成されており、したがって注入過程によって惹起された、高圧システム内の圧力変動及び圧力低下は緩衝エレメントの圧縮及び膨張によって減少若しくは補償される。
【0005】
【特許文献1】
欧州特許公開第 1 150 003 号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、燃料噴射システムを改善することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決した本発明によれば、緩衝エレメント(6,7,8)が内実であり、かつ、その弾性定数及び音速が燃料のそれよりも高い固体材料から成っている。
【0008】
【発明の効果】
本発明による燃料噴射システムにおいては、燃料よりも大きな弾性定数を備えた付加的な固体がレール内にあるいは供給導管内にあるいはインジェクタの高圧範囲内に挿入される。固体のより大きな弾性によって、圧力急落が著しく減少せしめられ、かつ広がりの及び圧縮の機能形式が変化せしめられる。まさに、変化せしめられた補償メカニズムによって、既に、小さな固体が全システムの、完全に別の特性を生ぜしめ、かつレール内の大きな燃料体積よりも著しく効果的である。本発明による燃料噴射システムにより、特に次の利点が生ずる:
− レールは著しく小さく、軽量でかつ安価である;
− 現在注入される燃料量にとって決定的であるインジェクタノズルの尖端における圧力は一貫してより高い水準に維持することができ、換言すればインジェクタノズルにおける圧力急落は減少せしめられる;
− 噴射経過は時間的により安定になる。それは現在注入される燃料量にとって決定的であるインジェクタノズルにおける燃料圧力はよりわずかな変動を有しているからである;
− コンポーネントはより高いレール圧力で運転することができる。それは、従来臨界の尖端圧力の設計は、走行時間を保証するために、行わなければならなかったからである。
【0009】
− パイロット噴射において生じた圧力波による主噴射の影響は減少せしめられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
緩衝エレメントの固体材料は更に以下の特別な特性を有していなければならない:
− 大きな圧力範囲及び温度範囲にわたって特別な大きさ範囲内に位置する圧縮モジュール(弾性定数);
− 迅速な反応時間(動的な圧縮モジュール);
− 燃料のそれよりも大きな音速;
− これらの特性を材料はインジェクタの耐用寿命にわたって維持しなければならない。
【0011】
特に、圧縮モジュールが99.9%の純度の場合にディーゼル燃料のそれの10倍であるアルミニウムが適している。圧縮モジュールは合金(例えば1.5%までのマンガン又はマグネシウム)によってディーゼル燃料の2倍に減少させることができる。アルミニウムの音速は5000m/sを越え、これは同じ条件下にあるディーゼル燃料の3倍以上に達するが、このことは迅速な動力学を示唆している。これによって、材料特性を、目指して調整し、若しくは前規定することが可能である。緩衝エレメントの特別な表面幾何形状は、例えば負荷若しくは応力に関して対称的である全円柱、複数の小棒、小板あるいは球は更に最適化ポテンシャルを提供する。
【0012】
固体の挿入は全システムにわたっての圧力振動の広がり若しくは圧力差の分配を変化させる。このために3つの異なった因子が重要である:
− 固体内の音速が液体内のそれよりも著しく大きい(アルミニウム及び鉄の場合に約3倍)。これによって圧力変化がシステム内で2つの異なった速度で分配され、このことはより迅速な補償をもたらす。細長い棒(例えばインジェクタへの供給導管内の又はレール内の)がその一方の端部において圧力低下を受けると、棒は棒のこの場所においてよりわずかな圧力の方向に膨張する。これによって棒のこの方向における隣接の範囲が膨張し、換言すれば棒はこの方向で変形し、両方の他の空間方向で幾分か収縮する。それは、そこではまだ元の燃料圧力が作用しているからである(燃料圧力の圧力低下はこの場所にはまだ達していない)。棒をそこで取り囲んでいる燃料は、幾分か多くの体積を有しており、膨張し、かつ圧力を低下させる。「欠けている」燃料量はしたがってより迅速に別の体積範囲にわたって分配される。燃料内の負圧波はその振幅内で減少せしめられる。それは先行する範囲は既に小さな圧力を有しているからである。このメカニズムはすべての圧力波に作用し、要するに反射された正圧波又は負圧波にも作用する。「欠けている」燃料量の、速度及びそれに続く悪い分配を備えた従来の広がりは著しく改善される。
【0013】
− 固体の供給導管の範囲内のあるいはインジェクタ内の取り付けはレール体積の、元の質量取り出しの場所の近くへのずらしに相応する。「欠けている」燃料量はこれによってより迅速に多くの体積に分配され、このことは、最初の圧力低下(圧力差)を減少させ若しくは全く生じさせない。
【0014】
− 従来の背景技術では、燃料体積エレメントは単に、圧力差を受けたときにだけ、「欠けている」燃料量の後補給のために加速される。圧力波は音速をもって広がるので、加速力は、圧力が増大又は低下する極めて短い時間だけ作用する。固体はしかしながら、すべての側からの圧力がコンスタントに低い場合でも、その最終的な状態に達していない限りは、膨張する。それは、固体はその圧縮によって先行の状態(高い圧力)に関する「情報」をそれ自体含んでいるからである。
【0015】
上述の効果によって、インジェクタから発せられる圧力振幅が減少せしめられる。これによって、高圧システムにおける別の改善が可能であり、例えばレール入口における反射能力を減少させることができ、このことは残りのシステムのおける分配を加速する。
【0016】
緩衝エレメントは高圧供給導管及び又はレールの固体材料による一貫した内張りとして取り付けることもできる。
【0017】
【実施例】
本発明の対象の別の利点及び有利な構成は明細書、図面及び請求項から知ることができる。
【0018】
図1に示した燃料噴射システム1は高圧レール2と4つのインジェクタ(噴射弁)3とを有しており、これらのインジェクタのうち、単に1つのインジェクタだけが示されている。インジェクタ3は供給導管4を介してレール2の接続されている。高圧レール2内、高圧供給導管4内及びインジェクタ3の高圧導管5内には、それぞれ緩衝エレメント6,7,8が内実の固体の形で配置されており、その弾性定数及び音速は燃料(ディーゼル燃料)のそれよりも高い。より大きな弾性によって緩衝エレメント内の圧力変化は燃料におけるよりも大きな体積変化を生ぜしめる。固体内の音速は燃料内のそれよりも著しく大きいので(アルミニウム及び鉄の場合約3倍)、高圧レール2内、高圧供給導管4内あるいは高圧導管5内に生ずる圧力変化は緩衝エレメント6、7、8によって、より迅速にシステム内に分配され、このことはより迅速な圧力補償をもたらす。
【0019】
高圧レール2内に設けられているプレート形の緩衝エレメント6は、圧力ピークが減少せしめられるので、小さなレールを可能にし、このことは、やはりレール入り口におけるわずかな反射及びより迅速な緩衝を生ぜしめる。インゼクタ3内のかつインゼクタノズルにおける一次の圧力急落はこれによってしかしながら減少せしめられない。高圧レール2内の補償体積はしたがって減少せしめられる。それは同じ補償作用がより小さな体積で達成されるからである。より小さなレール体積は高圧レール2のより小さな直径を可能にする。小さな直径による節減に対して付加的に、レール壁はその厚さを減少させることができる。それはレール壁に対する圧力がより小さな内径をもって減少するからである。
【0020】
高圧供給導管4内の棒形の緩衝エレメント7によって、圧力波のより迅速な広がり及び緩衝が達成される。インゼクタ3内の圧力急落はわずかに減少せしめられ、後戻りする波の圧力急増はしかしながら著しい。燃料噴射システム1はしたがってより高いレール圧力で運転することができる。
【0021】
棒形の緩衝エレメント8によって、噴射によってインゼクタ3内で「欠ける」体積の一部は直ちにインゼクタ3内で補償され、これによって一次の圧力急落が減少せしめられる。レール体積及びレール入口は減少若しくは最適化せしめることができ、したがって燃料噴射システム1はより高いレール圧力で運転することができる。
【0022】
図2に示した燃料噴射システムにおいては、高圧レール2から高圧供給導管4への移行部に、かつ高圧供給導管4からインジェクタ3への移行部に、それぞれ棒形の緩衝エレメント9,10が、これらの緩衝エレメントがその都度両方の範囲内に突入するように、配置されている。これによって、高圧レール2と高圧供給導管4との間の若しくは高圧供給導管4とインゼクタ3との間の圧力連結が高められかつこれにより改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料噴射システムの第1の実施例の概略図を示す。
【図2】本発明による燃料噴射システムの第2の実施例の、図1に類似した図を示す。
【符号の説明】
1 燃料噴射システム、 2 高圧レール、 3 インジェクタ(噴射弁)、4 供給導管、 5 高圧導管、 6 緩衝エレメント、 7 緩衝エレメント、 8 緩衝エレメント、 9 棒形の緩衝エレメント、 10 棒形の緩衝エレメント
【発明の属する技術分野】
背景技術
本発明は、燃料の圧力補償のために、高圧範囲内に配置された緩衝エレメントを備えた燃料噴射システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コモンレールシステムの高圧範囲はポンプから(レール及び供給導管を通って)インジェクタ内の弁座にまで延びている。ディーゼル燃料はこの範囲内において、1350バールまでの及びそれ以上の圧力にさらされる。注入過程の際に、要するに弁の開閉の際に、圧力急落及び急増が生じ、これは圧力波として高圧システム内で広がる。反射及び重合によって、平均的なレール圧力からの明確な偏差が生じる。1350バールのレール圧力では、180バールまでの圧力低下及び250バールまでの圧力急増が、種々の、現在大量に使用されているシステム内で測定されている。高圧システム(例えばレール体積、供給導管直径に対するレール直径の比)及びコンポーネント(例えば構造部分の持続強度のための材料厚さ)は現在、圧力波がシステムを損傷させないように、若しくは機能性が圧力波によって損なわれないように、設計されている。
【0003】
レールは、インジェクタから注入過程によって発せられた圧力波を反射しかつ緩衝する。これによって、圧力波が単に強く減少せしめられた振幅をもって高圧ポンプ及び他のインジェクタへ達することが保証される。更にレールはすべての圧力振動の補償の後の圧力低下を制限する。注入過程によって、高圧システムから燃料が取り出され、これによってシステム内の圧力が減少する。レール内の大きな燃料体積によって、相対的な量変化は小さく、したがって相対的な圧力変化も小さい。圧力振幅はレール圧力の増大につれて、燃料の圧縮性が減少することによって、増大し、したがってより高いレール圧力を備えた未来のシステムにおいては、圧力振動によるトラブルの増大を計算しなければならない。
【0004】
最初に述べた形式の公知の燃料噴射システム(欧州特許公開第 1 150 003 号明細書)においては、薄い壁を備えた中空の緩衝エレメントがレール内にあるいは燃料の高圧導管内に配置されている。薄い壁はばね作用をもって構成されており、したがって注入過程によって惹起された、高圧システム内の圧力変動及び圧力低下は緩衝エレメントの圧縮及び膨張によって減少若しくは補償される。
【0005】
【特許文献1】
欧州特許公開第 1 150 003 号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、燃料噴射システムを改善することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決した本発明によれば、緩衝エレメント(6,7,8)が内実であり、かつ、その弾性定数及び音速が燃料のそれよりも高い固体材料から成っている。
【0008】
【発明の効果】
本発明による燃料噴射システムにおいては、燃料よりも大きな弾性定数を備えた付加的な固体がレール内にあるいは供給導管内にあるいはインジェクタの高圧範囲内に挿入される。固体のより大きな弾性によって、圧力急落が著しく減少せしめられ、かつ広がりの及び圧縮の機能形式が変化せしめられる。まさに、変化せしめられた補償メカニズムによって、既に、小さな固体が全システムの、完全に別の特性を生ぜしめ、かつレール内の大きな燃料体積よりも著しく効果的である。本発明による燃料噴射システムにより、特に次の利点が生ずる:
− レールは著しく小さく、軽量でかつ安価である;
− 現在注入される燃料量にとって決定的であるインジェクタノズルの尖端における圧力は一貫してより高い水準に維持することができ、換言すればインジェクタノズルにおける圧力急落は減少せしめられる;
− 噴射経過は時間的により安定になる。それは現在注入される燃料量にとって決定的であるインジェクタノズルにおける燃料圧力はよりわずかな変動を有しているからである;
− コンポーネントはより高いレール圧力で運転することができる。それは、従来臨界の尖端圧力の設計は、走行時間を保証するために、行わなければならなかったからである。
【0009】
− パイロット噴射において生じた圧力波による主噴射の影響は減少せしめられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
緩衝エレメントの固体材料は更に以下の特別な特性を有していなければならない:
− 大きな圧力範囲及び温度範囲にわたって特別な大きさ範囲内に位置する圧縮モジュール(弾性定数);
− 迅速な反応時間(動的な圧縮モジュール);
− 燃料のそれよりも大きな音速;
− これらの特性を材料はインジェクタの耐用寿命にわたって維持しなければならない。
【0011】
特に、圧縮モジュールが99.9%の純度の場合にディーゼル燃料のそれの10倍であるアルミニウムが適している。圧縮モジュールは合金(例えば1.5%までのマンガン又はマグネシウム)によってディーゼル燃料の2倍に減少させることができる。アルミニウムの音速は5000m/sを越え、これは同じ条件下にあるディーゼル燃料の3倍以上に達するが、このことは迅速な動力学を示唆している。これによって、材料特性を、目指して調整し、若しくは前規定することが可能である。緩衝エレメントの特別な表面幾何形状は、例えば負荷若しくは応力に関して対称的である全円柱、複数の小棒、小板あるいは球は更に最適化ポテンシャルを提供する。
【0012】
固体の挿入は全システムにわたっての圧力振動の広がり若しくは圧力差の分配を変化させる。このために3つの異なった因子が重要である:
− 固体内の音速が液体内のそれよりも著しく大きい(アルミニウム及び鉄の場合に約3倍)。これによって圧力変化がシステム内で2つの異なった速度で分配され、このことはより迅速な補償をもたらす。細長い棒(例えばインジェクタへの供給導管内の又はレール内の)がその一方の端部において圧力低下を受けると、棒は棒のこの場所においてよりわずかな圧力の方向に膨張する。これによって棒のこの方向における隣接の範囲が膨張し、換言すれば棒はこの方向で変形し、両方の他の空間方向で幾分か収縮する。それは、そこではまだ元の燃料圧力が作用しているからである(燃料圧力の圧力低下はこの場所にはまだ達していない)。棒をそこで取り囲んでいる燃料は、幾分か多くの体積を有しており、膨張し、かつ圧力を低下させる。「欠けている」燃料量はしたがってより迅速に別の体積範囲にわたって分配される。燃料内の負圧波はその振幅内で減少せしめられる。それは先行する範囲は既に小さな圧力を有しているからである。このメカニズムはすべての圧力波に作用し、要するに反射された正圧波又は負圧波にも作用する。「欠けている」燃料量の、速度及びそれに続く悪い分配を備えた従来の広がりは著しく改善される。
【0013】
− 固体の供給導管の範囲内のあるいはインジェクタ内の取り付けはレール体積の、元の質量取り出しの場所の近くへのずらしに相応する。「欠けている」燃料量はこれによってより迅速に多くの体積に分配され、このことは、最初の圧力低下(圧力差)を減少させ若しくは全く生じさせない。
【0014】
− 従来の背景技術では、燃料体積エレメントは単に、圧力差を受けたときにだけ、「欠けている」燃料量の後補給のために加速される。圧力波は音速をもって広がるので、加速力は、圧力が増大又は低下する極めて短い時間だけ作用する。固体はしかしながら、すべての側からの圧力がコンスタントに低い場合でも、その最終的な状態に達していない限りは、膨張する。それは、固体はその圧縮によって先行の状態(高い圧力)に関する「情報」をそれ自体含んでいるからである。
【0015】
上述の効果によって、インジェクタから発せられる圧力振幅が減少せしめられる。これによって、高圧システムにおける別の改善が可能であり、例えばレール入口における反射能力を減少させることができ、このことは残りのシステムのおける分配を加速する。
【0016】
緩衝エレメントは高圧供給導管及び又はレールの固体材料による一貫した内張りとして取り付けることもできる。
【0017】
【実施例】
本発明の対象の別の利点及び有利な構成は明細書、図面及び請求項から知ることができる。
【0018】
図1に示した燃料噴射システム1は高圧レール2と4つのインジェクタ(噴射弁)3とを有しており、これらのインジェクタのうち、単に1つのインジェクタだけが示されている。インジェクタ3は供給導管4を介してレール2の接続されている。高圧レール2内、高圧供給導管4内及びインジェクタ3の高圧導管5内には、それぞれ緩衝エレメント6,7,8が内実の固体の形で配置されており、その弾性定数及び音速は燃料(ディーゼル燃料)のそれよりも高い。より大きな弾性によって緩衝エレメント内の圧力変化は燃料におけるよりも大きな体積変化を生ぜしめる。固体内の音速は燃料内のそれよりも著しく大きいので(アルミニウム及び鉄の場合約3倍)、高圧レール2内、高圧供給導管4内あるいは高圧導管5内に生ずる圧力変化は緩衝エレメント6、7、8によって、より迅速にシステム内に分配され、このことはより迅速な圧力補償をもたらす。
【0019】
高圧レール2内に設けられているプレート形の緩衝エレメント6は、圧力ピークが減少せしめられるので、小さなレールを可能にし、このことは、やはりレール入り口におけるわずかな反射及びより迅速な緩衝を生ぜしめる。インゼクタ3内のかつインゼクタノズルにおける一次の圧力急落はこれによってしかしながら減少せしめられない。高圧レール2内の補償体積はしたがって減少せしめられる。それは同じ補償作用がより小さな体積で達成されるからである。より小さなレール体積は高圧レール2のより小さな直径を可能にする。小さな直径による節減に対して付加的に、レール壁はその厚さを減少させることができる。それはレール壁に対する圧力がより小さな内径をもって減少するからである。
【0020】
高圧供給導管4内の棒形の緩衝エレメント7によって、圧力波のより迅速な広がり及び緩衝が達成される。インゼクタ3内の圧力急落はわずかに減少せしめられ、後戻りする波の圧力急増はしかしながら著しい。燃料噴射システム1はしたがってより高いレール圧力で運転することができる。
【0021】
棒形の緩衝エレメント8によって、噴射によってインゼクタ3内で「欠ける」体積の一部は直ちにインゼクタ3内で補償され、これによって一次の圧力急落が減少せしめられる。レール体積及びレール入口は減少若しくは最適化せしめることができ、したがって燃料噴射システム1はより高いレール圧力で運転することができる。
【0022】
図2に示した燃料噴射システムにおいては、高圧レール2から高圧供給導管4への移行部に、かつ高圧供給導管4からインジェクタ3への移行部に、それぞれ棒形の緩衝エレメント9,10が、これらの緩衝エレメントがその都度両方の範囲内に突入するように、配置されている。これによって、高圧レール2と高圧供給導管4との間の若しくは高圧供給導管4とインゼクタ3との間の圧力連結が高められかつこれにより改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料噴射システムの第1の実施例の概略図を示す。
【図2】本発明による燃料噴射システムの第2の実施例の、図1に類似した図を示す。
【符号の説明】
1 燃料噴射システム、 2 高圧レール、 3 インジェクタ(噴射弁)、4 供給導管、 5 高圧導管、 6 緩衝エレメント、 7 緩衝エレメント、 8 緩衝エレメント、 9 棒形の緩衝エレメント、 10 棒形の緩衝エレメント
Claims (10)
- 燃料の圧力補償のために、高圧範囲内に配置された緩衝エレメント(6,7,8,9,10)を備えた燃料噴射システム(1)において、緩衝エレメント(6,7,8,9,10)が内実であり、かつ、その弾性定数及び音速が燃料のそれよりも高い固体材料から形成されていることを特徴とする、固体緩衝エレメントを備えた燃料噴射システム。
- 緩衝エレメント(6,7,8,9,10)がアルミニウム又はアルミニウム合金から形成されていることを特徴とする、請求項1記載の燃料噴射システム。
- 緩衝エレメント(6,7,8,9,10)が、燃料噴射システム(1)の高圧レール(2)内に、かつ又は高圧供給導管(4)内に、かつ又はインジェクタ(3)の高圧範囲内に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の燃料噴射システム。
- 緩衝エレメント(6,7,8,9,10)が、ルーズに、高圧レール(2)内に、かつ又は高圧供給導管(4)内に、かつ又はインジェクタ(3)の高圧範囲内に、挿入されていることを特徴とする、請求項3記載の燃料噴射システム。
- 緩衝エレメントが、高圧レール(2)の一部、かつ又は高圧供給導管(4)の一部かつ又はインジェクタの高圧範囲の一部であることを特徴とする、請求項3記載の燃料噴射システム。
- 緩衝エレメントが、高圧供給導管(4)の、及び又は高圧レール(2)の内張りとして固体材料により構成されていることを特徴とする、請求項5記載の燃料噴射システム。
- 緩衝エレメント(9,10)が、高圧レール(2)から高圧供給導管(4)への移行部にあるいは高圧供給導管(4)からインジェクタ(3)への移行部に、それぞれ両方の範囲内に突入するように、配置されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の燃料噴射システム。
- 緩衝エレメント(7,8,9,10)が棒形に構成されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の燃料噴射システム。
- 緩衝エレメント(6)がプレート形に構成されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の燃料噴射システム。
- 緩衝エレメントが圧力圧縮に関して対称的に構成されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の燃料噴射システム。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE2002126004 DE10226004A1 (de) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | Kraftstoffeinspritzsystem mit einem Festkörperdämpfungselement |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004019661A true JP2004019661A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=29557770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003168290A Pending JP2004019661A (ja) | 2002-06-12 | 2003-06-12 | 固体緩衝エレメントを備えた燃料噴射システム |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1371840B1 (ja) |
JP (1) | JP2004019661A (ja) |
DE (2) | DE10226004A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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