JP2004019162A - 土中連続壁施工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】止水効果を高めて、しかも効率良く掘削作業を行うことができる土中連続壁施工装置を提供する。
【解決手段】一方向に整列した複数の掘削ロッド71〜73を備え、これらロッド71〜73の先端よりも上方位置に、各ロッド71〜73による掘削部分を掘削撹拌するカッターチェーン8が設けられている。
【選択図】 図5
【解決手段】一方向に整列した複数の掘削ロッド71〜73を備え、これらロッド71〜73の先端よりも上方位置に、各ロッド71〜73による掘削部分を掘削撹拌するカッターチェーン8が設けられている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば地下に駐車場を有するようなビルの現場において掘削部分の周囲にあらかじめコンクリート壁を形成しておくような場合に使用される土中連続壁施工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来の土中連続壁施工装置を一部省略して示す正面図である。この装置は、左右方向に整列した3つの掘削ロッドR1〜R3を備え、これらロッドの外周囲には、回転軌跡が互いに一部重複するように掘削ヘッドRHと撹拌羽根RBが取り付けられている。前記ロッドは、掘削効果を高めるため、中央のロッドR2が両側のロッドR1,R3より下方に突き出されており、また、中央ロッドR2にセメントミルク注入ホースHRが接続されている。
【0003】
そして、掘削作業時には、ケーシングC内の動力ロッドRPからの回転動力をギヤケースG内の図示しない複数のギヤを介して各掘削ロッドR1〜R3に伝え、これらロッドを個別に回転させて土壌を掘削し、中央ロッドR2の先端から、各ロッドで掘削撹拌された土壌にセメントミルクを注入することにより、図2の平面図に示すように、地中に、掘削された土壌とセメントミルクとを攪拌して固められる3つの円形掘削部H0を形成する。この円形掘削部H0は、中央のものの両端部が、隣接する両側のものに一部重複するように形成される。
【0004】
図3は、以上の従来の土中連続壁施工装置を用いて、地中に連続壁を作る場合の手順を示す模式図である。先ず、(1)で示すように、第1工程として3本の掘削ロッドR1〜R3により3つの円形掘削部H1を形成し、次いで、第2工程として、これら円形掘削部H1から所定距離離れた側方位置に、(2)に示すように3つの円形掘削部H2を直線上に整列させて形成し、この後第3工程として、(3)に示すように、 (1)と(2)の間を連続させるために、各円形掘削部H1,H2の間に、これらと重複させて3つの円形掘削部H3を形成する。つまり、(1)の右側の円形掘削部H1と(2)の左側の円形掘削部H2とに左右の掘削ドリルR1,R3を差し込み、これら円形掘削部H1及びH3は重複させた状態で、中央の掘削ドリルR2により(1)と(2)の間に円形掘削部R3を形成する。同図中、斜線部分が重複して掘削される部分である。以後、(4)〜(7)のように、以上と同様の掘削を繰り返し行うことにより、重複した円形掘削部が直線状に整列した掘削部Hを形成する。
【0005】
以上のように掘削部Hを形成するとき、中央の掘削ロッドR2の先端からセメントミルクが注入され、各円形掘削部H1〜H3の掘削された土壌がセメントミルクと混ぜ合わされる。セメントミルクの注入は、掘削部を掘削しながら注入され続けて、セメントミルクと土壌とが攪拌されて固まる前に、図2のように各円形掘削部H1〜H3の内部に例えばH型鋼などの応力材Sが挿入され、セメントミルクが固まることにより連続壁とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の土中連続壁施工装置では、多数の円形掘削部H1〜H3が直線状に並んだ掘削部Hが形成され、円形掘削部と円形掘削部とが交わる個所にアンダーカット部(図2の斜線部分)Uが生じるので、この部分の施工面が小さくなって連続壁としたときに漏水が起こり易くなる。また、第1,第2工程で掘削された各円形掘削部H1,H2を連続させるために、第3工程において、各円形掘削部H1,H2の間に、これらの一部と重複させて円形掘削部H3を形成するために、作業能率が悪い。さらに、掘削効果を高めるために中央のロッドR2が両側のロッドR1,R3より下方に突き出されているので、掘削時に中央のロッドR2だけに大きな負荷が集中して消耗が早く、しかも掘削時にブレが起こり易い。その上、セメントミルクの注入が中央ロッドR2だけで行われるため、各ロッドによる掘削能力に較べてセメントミルクの注入量が不足がちとなり、この注入量に合わせて掘削ロッドの作業能率を低下させる必要があるなど効率の良い掘削作業を行うことができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、止水効果を高めて、しかも効率良く掘削作業を行うことができる土中連続壁施工装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の土中連続壁施工装置は、左右方向に整列した複数の掘削ロッドを備え、ロッドの先端よりも上方位置において、ロッドの整列方向と直角方向に並んで前後にカッターチェーンが設けられ、該カッターチェーンは、ロッドの整列方向と平行な面上を周回可能とされ、各カッターチェーンには、各ロッドによる掘削部分を連続させながら掘削撹拌するカッター刃が設けられている。
【0009】
この土中連続壁施工装置によれば、掘削作業時には、先ず各掘削ロッドにより円形掘削部が形成され、これに続いてカッターチェーンにより各掘削ロッドによる円形掘削部の部分が掘削撹拌されて対向面が平行な矩形状の掘削部が掘削形成される。この矩形状の掘削部を順次形成することによって、連続壁となる連続した細長い掘削部が形成される。このため、従来のように、掘削部の一部にアンダーカット部が発生することがなく、連続壁としたときに漏水が起こり難くなって、高い止水効果が得られる。また、矩形状の掘削部を連続して形成することにより、従来のように、第1,第2工程で掘削された各円形掘削部を連続させるために、第3工程において各円形掘削部の間に、これらの一部と重複させて円形掘削部を形成する必要がない。つまり、矩形状の掘削部を連続して形成することによって連続壁が形成されるので、従来に較べ掘削作業効率が高められる。
【0010】
以上の土中連続壁施工装置においては、前記各掘削ロッドのうち、中央に配置するロッドの先端を上方に、他のロッドの先端を下方に位置させていることが好ましい。このようにすれば、従来のように1本のロッドだけに大きな負荷が集中することなく、掘削時の負荷が2本の掘削ロッドに分散して受け止められるので、掘削ロッドの消耗が少なくなり、しかも掘削時に掘削ロッドのブレも起こり難く、安定した掘削作業が行える。
【0011】
また、前記各掘削ロッドの全てからセメントミルクを注入させることが好ましい。このようにすれば、従来では、各ロッドによる掘削能力に較べてセメントミルクの注入量が不足がちとなっていたのに対し、セメントミルクの十分な注入量が確保されるので、掘削ロッドの掘削能力を低下させたりすることなく、効率の良い掘削作業を行える。
【0012】
さらに、前記カッターチェーンにはアクチュエータを取り付け、このアクチュエータによりカッターチェーンを掘削ロッドの配列方向に伸縮調整可能とすることも好ましい。このようにすれば、カッターチェーンを掘削ロッドの配列方向に伸縮調整することによって、形成される矩形状の掘削部の長さを調整できるので、第1、第2工程で形成された矩形状の掘削部の隣に第2工程で矩形状の掘削部を形成するときに、確実に各掘削部の間を繋いで連続した掘削部とすることが可能となる。しかも、カッターチェーンを掘削ロッドの配列方向に伸長させることにより、形成される掘削部の長さを掘削ロッドの配列方向の長さ一杯まで長くできるので、より効率良く掘削部の形成が行える。
きるので、第1、第2工程で矩形状の掘削部を形成する際にはカッターチェーンを幅狭にしておき、第3工程で矩形状の掘削部を形成するときには、カッターチェーンを幅広にすることにより、確実に各掘削部の間を繋いで連続した矩形状の掘削部とすることが可能となる。しかも、カッターチェーンを掘削ロッドの配列方向に伸長させることにより、形成される掘削部の長さを掘削ロッドの配列方向の長さを越えて長くできる場合は、より効率良く矩形状の掘削部の形成が行える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる土中連続壁施工装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図4は、土中連続壁施工装置の杭打設機への適用例を示している。この杭打設機は、走行車体1に垂直状に設けられた支柱2の上部にモータなどの駆動部3を取り付けると共に、この駆動部3から前記支柱2と平行に延びる駆動軸4を設けており、この駆動軸4の先端に本発明の土中連続壁施工装置5を装着している。前記駆動軸4は、動力ロッド41とこれの外部を覆う筒状のケーシング42とで形成されている(図5参照)。
【0014】
図5は、土中連続壁施工装置5を拡大して示す正面図である。この土中連続壁施工装置5は、前記駆動軸4の先端に取り付けられるギヤケース6と、先端に回転軌跡が互いに一部重複するように掘削ヘッド70aが、また外周囲に掘削ヘッド70aと同径の撹拌羽根70bが取り付けられ、前記ギヤケース6から左右方向に整列した状態で下方に延設された3つの第1〜第3掘削ロッド71〜73と、前記ギヤケース6の周りに取り付けられ、前記掘削ロッド71〜73の先端よりも上方位置で各掘削ヘッド70a間の距離L1と同等または広い幅の範囲で回動され、各掘削ロッド71〜73による掘削部分を掘削撹拌して矩形状の掘削部を形成するカッターチェーン8とを備えている。つまり、左右方向に整列した複数の掘削ロッド71〜73を備え、掘削ロッド71〜73の先端よりも上方位置において、掘削ロッド71〜73の整列方向と直角方向に並んで前後にカッターチェーン8が設けられ、該カッターチェーン8は、掘削ロッド71〜73の整列方向と平行な面上を周回可能とされ、各カッターチェーン8には、各掘削ロッド71〜73による掘削部分を連続させながら掘削撹拌するカッター刃84が設けられている。
【0015】
前記掘削ロッド71〜73は、図5のように、中央に位置する第2ロッド72の先端が上方に、両側の第1,第3ロッド71,73の先端が第2ロッド72よりも低い下方に変位して位置されている。前記各掘削ロッド71〜73には、前記ギヤケース6の内部に配置した図示しないギヤ機構により回転動力が伝達される。
【0016】
また、図5の実施形態では、前記ギヤケース6に2本のセメントミルク注入ホース9が接続され、これら注入ホース9からのセメントミルクをギヤケース6の内部で分配して、前記各掘削ロッド71〜73の全ての先端からセメントミルクを土壌に注入するように構成されている。
【0017】
前記カッターチェーン8として、図5の実施形態では、前記ギヤケース6の周りで上下左右の4箇所に2つの駆動ローラ81と2つの従動ローラ82を支持させると共に、これらローラ81,82の周囲に無端チェーン83を懸回して、このチェーン83の各チェーンプレートには、先端が、周回するチェーンの周回面に直行する方向に向かって突出され、この突出先端部に刃先84が設けられたカッター刃85形成されている。
【0018】
図6は、図5に示したカッターチェーン8を拡大した側面図である。同図のように、カッター刃85が取り付けられた無端チェーン83は、その2組が各掘削ロッド71〜73の掘削ヘッド70aの径Dと同等またはやや大となるような間隔L2で配置される。これにより、従来掘削部の一部に発生していたアンダーカット部がなくなり、対向面が平行な矩形状の掘削部が形成される。
【0019】
図7,図8はカッターチェーン8の別の実施形態を示す正面図で、図7は通常の状態を、図8は無端チェーンを掘削ロッドの配列方向と同方向に左右に伸長させた状態を示している。同各図では、ギヤケース6の上部左右位置に2つの駆動ローラ86と、その中間上部位置に1つの固定ローラ87を設け、またギヤケース6の下部左右位置とその中間下部位置には3つの従動ローラ88を設けて、これらの従動ローラ88を概略三角形状の枠体88aで一体連結すると共に、ギヤケース6の左右両側には複数の遊動ローラ89を移動可能に支持させ、これらローラ86〜89の間にチェーン枠90を介装させた状態で、各ローラの周りに前述したものと同様な複数のカッター刃91aを備えた無端チェーン91を懸回している。
【0020】
また、前記ギヤケース6の中央部分には、アクチュエータである第1油圧シリンダ92を上下方向可動に取り付けて、そのピストンロッド92aを前記枠体88aに連結させると共に、前記ギヤケース6の第1油圧シリンダ92の両側には、アクチュエータである2つの第2油圧シリンダ93を左右方向に取り付けて、それぞれのピストンロッド93aの先端を前記各遊動ローラ89の間に設けられるチェーン枠90に当接させている。
【0021】
そして、通常のときには、前記第1油圧シリンダ92及び2つの第2油圧シリンダ93は作動させることなく、前記無端チェーン91を図7のように正面視概略6角形状に保持して、無端チェーン91の左右幅間隔を一定に保持する。無端チェーン91により形成される矩形状の掘削部の長さを変更するような場合には、前記第1油圧シリンダ92のピストンロッド92aを図7のY方向に縮小させ、これと同時に各第2油圧シリンダ93のピストンロッド93aをZ方向に伸長させることにより、前記無端チェーン91を図8のように楕円形に近い多角形状に変形させて、無端チェーン91の左右幅間隔を拡張させる。アクチュエータは無端チェーン91が撓まないよう制御手段により伸縮量を制御される。
【0022】
次に、以上の構成とした土中連続壁施工装置5を用いて連続壁を施工する場合の手順に付いて説明する。
図9は、前記各掘削ロッド71〜73の一回の掘削作業により形成される掘削部を説明する平面図である。掘削作業時には、先ず各掘削ロッド71〜73により図9の仮想線で示すように3つの円形掘削部A1〜A3が形成され、これに続いてカッターチェーン8により各掘削ロッド71〜73による円形掘削部A1〜A3の部分とその前後両側部分が掘削撹拌されて対向面が平行な矩形状の掘削部B0が形成される。
【0023】
このとき、前記各掘削ロッド71〜73は、図5のように、中央に位置する第2ロッド72の先端が上方に、両側の第1,第3ロッド71,73の先端が第2ロッド72よりも低い下方に変位して位置されているので、掘削作業時に掛かる大きな負荷が下方に突き出された2本の第1,第3ロッド71,73に分散して受け止められる。このため、各掘削ロッドの消耗が少なくなり、しかも掘削時に掘削ロッドのブレも起こり難くなって、安定した掘削作業が可能となる。
【0024】
以上のように各掘削ロッド71〜73により、図9のような掘削部B0を形成するとき、各掘削ロッド71〜73の全ての先端からセメントミルクが注入され、掘削された土壌とセメントミルクとが攪拌される。これにより矩形状の掘削部B0の中に土壌とセメントミルクとが攪拌された泥状体が充満された状態となる。このとき、前記各掘削ロッド71〜73の全ての先端からセメントミルクが注入されることにより、セメントミルクの十分な注入量を確保できるので、セメントミルクの注入量不足により各掘削ロッド71〜73の掘削能力を低下させたりする必要がなくなって、効率の良い掘削作業が行える。
【0025】
また、セメントミルクの注入は、掘削部を掘削し終わるまで注入され続けて、セメントミルクが固まる前に、図9のように掘削部B0の内部に例えばH型鋼などの応力材Sが挿入され、土壌と攪拌されたセメントミルクが固まることにより連続壁とされる。このとき、前記掘削部B0は対向面が平行とされた矩形状に形成されるので、この掘削部B0内に応力材Sを挿入するときの自由度が高められ、応力材Sを効果的に配置することができる。
【0026】
図10は、地中に連続壁を作る場合の手順を示す模式図である。先ず、▲1▼で示すように、第1工程として各掘削ロッド71〜73による3つの円形掘削部A1〜A3のアンダーカット部が除去された矩形状の掘削部B1を形成し、次いで、第2工程として、第1工程で形成された掘削部B1の隣の▲2▼に同様の矩形状の掘削部B2を形成し、以後、▲3▼〜▲5▼のように、以上と同様の掘削を繰り返し行って、矩形状の掘削部を長さ方向に順次連続して形成することにより、連続壁となる連続した細長い掘削部Bが形成される。
【0027】
また、図7,図8に示すカッターチェーン8を使用する場合は、前記第1,第2油圧シリンダ92,93の作動で無端チェーン91の左右幅間隔を各掘削ロッド71〜73の配列方向に伸縮調整することによって、形成される矩形状の掘削部B0の長さを調整できるので、第1工程で形成された矩形状の掘削部B1の隣に第2工程で矩形状の掘削部B2を形成するときに、各掘削部B1,B2の間を確実に繋いで連続した掘削部Bとすることができる。しかも、カッターチェーン8の無端チェーン91を掘削ロッド71〜73の配列方向に伸長させることにより、形成される掘削部B0の長さを長くできるので、より効率良く掘削部の掘削が行える。
【0028】
また、図7、図8に示すカッターチェーン8を使用する場合は、図11に示すように▲1▼の部分を掘削後、所定間隔空けて▲2▼の部分を掘削し、その後に▲1▼と▲2▼の部分の間の▲3▼の部分を掘削することもできる。このときは、▲1▼の部分と▲2▼の部分を掘削するときは図7のようにカッターチェーン8を幅狭くしておき、▲3▼の部分を掘削するとき図8のように幅広にして掘削する。▲1▼と▲2▼の部分を掘削するときは掘削部の両端が未掘削であるのでカッターチェーンにかかる負荷が大きく、幅狭にしておくことにより、掘削を容易に行うことができ、▲3▼の部分を掘削するときには掘削部の両端が掘削済であるからカッターチェーンにかかる負荷が小さくなるので幅広にしても十分掘削することができ、幅広にすることにより、図11の▲1▼,▲2▼の部分と連続した矩形状の掘削部に形成することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明の土中連続壁施工装置によれば、止水効果を高めて、しかも効率良く掘削作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の土中連続壁施工装置を一部省略して示す正面図である。
【図2】従来の装置で形成される掘削部のアンダーカット部を説明する平面図である。
【図3】従来の土中連続壁施工装置を用いて、地中に連続壁を作る場合の手順を示す模式図である。
【図4】本発明にかかる土中連続壁施工装置の杭打設機への適用例を示す側面図である。
【図5】本発明の土中連続壁施工装置を拡大して示す正面図である。
【図6】図5に示したカッターチェーンを拡大して示す側面図である。
【図7】カッターチェーンの別の実施形態を示す正面図で、通常の状態を示している。
【図8】同カッターチェーンの無端チエンを掘削ロッドの配列方向に伸長させた状態を示す正面図である。
【図9】本発明の装置で形成される掘削部を説明する平面図である。
【図10】本発明の装置で地中に連続壁を作る場合の手順を示す模式図である。
【図11】本発明の装置で地中に連続壁を作る場合の手順を示す他の模式図である。
【符号の説明】
71〜73 掘削ロッド
8 カッターチェーン
92,93 アクチュエータ(第1,第2油圧シリンダ)
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば地下に駐車場を有するようなビルの現場において掘削部分の周囲にあらかじめコンクリート壁を形成しておくような場合に使用される土中連続壁施工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来の土中連続壁施工装置を一部省略して示す正面図である。この装置は、左右方向に整列した3つの掘削ロッドR1〜R3を備え、これらロッドの外周囲には、回転軌跡が互いに一部重複するように掘削ヘッドRHと撹拌羽根RBが取り付けられている。前記ロッドは、掘削効果を高めるため、中央のロッドR2が両側のロッドR1,R3より下方に突き出されており、また、中央ロッドR2にセメントミルク注入ホースHRが接続されている。
【0003】
そして、掘削作業時には、ケーシングC内の動力ロッドRPからの回転動力をギヤケースG内の図示しない複数のギヤを介して各掘削ロッドR1〜R3に伝え、これらロッドを個別に回転させて土壌を掘削し、中央ロッドR2の先端から、各ロッドで掘削撹拌された土壌にセメントミルクを注入することにより、図2の平面図に示すように、地中に、掘削された土壌とセメントミルクとを攪拌して固められる3つの円形掘削部H0を形成する。この円形掘削部H0は、中央のものの両端部が、隣接する両側のものに一部重複するように形成される。
【0004】
図3は、以上の従来の土中連続壁施工装置を用いて、地中に連続壁を作る場合の手順を示す模式図である。先ず、(1)で示すように、第1工程として3本の掘削ロッドR1〜R3により3つの円形掘削部H1を形成し、次いで、第2工程として、これら円形掘削部H1から所定距離離れた側方位置に、(2)に示すように3つの円形掘削部H2を直線上に整列させて形成し、この後第3工程として、(3)に示すように、 (1)と(2)の間を連続させるために、各円形掘削部H1,H2の間に、これらと重複させて3つの円形掘削部H3を形成する。つまり、(1)の右側の円形掘削部H1と(2)の左側の円形掘削部H2とに左右の掘削ドリルR1,R3を差し込み、これら円形掘削部H1及びH3は重複させた状態で、中央の掘削ドリルR2により(1)と(2)の間に円形掘削部R3を形成する。同図中、斜線部分が重複して掘削される部分である。以後、(4)〜(7)のように、以上と同様の掘削を繰り返し行うことにより、重複した円形掘削部が直線状に整列した掘削部Hを形成する。
【0005】
以上のように掘削部Hを形成するとき、中央の掘削ロッドR2の先端からセメントミルクが注入され、各円形掘削部H1〜H3の掘削された土壌がセメントミルクと混ぜ合わされる。セメントミルクの注入は、掘削部を掘削しながら注入され続けて、セメントミルクと土壌とが攪拌されて固まる前に、図2のように各円形掘削部H1〜H3の内部に例えばH型鋼などの応力材Sが挿入され、セメントミルクが固まることにより連続壁とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の土中連続壁施工装置では、多数の円形掘削部H1〜H3が直線状に並んだ掘削部Hが形成され、円形掘削部と円形掘削部とが交わる個所にアンダーカット部(図2の斜線部分)Uが生じるので、この部分の施工面が小さくなって連続壁としたときに漏水が起こり易くなる。また、第1,第2工程で掘削された各円形掘削部H1,H2を連続させるために、第3工程において、各円形掘削部H1,H2の間に、これらの一部と重複させて円形掘削部H3を形成するために、作業能率が悪い。さらに、掘削効果を高めるために中央のロッドR2が両側のロッドR1,R3より下方に突き出されているので、掘削時に中央のロッドR2だけに大きな負荷が集中して消耗が早く、しかも掘削時にブレが起こり易い。その上、セメントミルクの注入が中央ロッドR2だけで行われるため、各ロッドによる掘削能力に較べてセメントミルクの注入量が不足がちとなり、この注入量に合わせて掘削ロッドの作業能率を低下させる必要があるなど効率の良い掘削作業を行うことができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、止水効果を高めて、しかも効率良く掘削作業を行うことができる土中連続壁施工装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の土中連続壁施工装置は、左右方向に整列した複数の掘削ロッドを備え、ロッドの先端よりも上方位置において、ロッドの整列方向と直角方向に並んで前後にカッターチェーンが設けられ、該カッターチェーンは、ロッドの整列方向と平行な面上を周回可能とされ、各カッターチェーンには、各ロッドによる掘削部分を連続させながら掘削撹拌するカッター刃が設けられている。
【0009】
この土中連続壁施工装置によれば、掘削作業時には、先ず各掘削ロッドにより円形掘削部が形成され、これに続いてカッターチェーンにより各掘削ロッドによる円形掘削部の部分が掘削撹拌されて対向面が平行な矩形状の掘削部が掘削形成される。この矩形状の掘削部を順次形成することによって、連続壁となる連続した細長い掘削部が形成される。このため、従来のように、掘削部の一部にアンダーカット部が発生することがなく、連続壁としたときに漏水が起こり難くなって、高い止水効果が得られる。また、矩形状の掘削部を連続して形成することにより、従来のように、第1,第2工程で掘削された各円形掘削部を連続させるために、第3工程において各円形掘削部の間に、これらの一部と重複させて円形掘削部を形成する必要がない。つまり、矩形状の掘削部を連続して形成することによって連続壁が形成されるので、従来に較べ掘削作業効率が高められる。
【0010】
以上の土中連続壁施工装置においては、前記各掘削ロッドのうち、中央に配置するロッドの先端を上方に、他のロッドの先端を下方に位置させていることが好ましい。このようにすれば、従来のように1本のロッドだけに大きな負荷が集中することなく、掘削時の負荷が2本の掘削ロッドに分散して受け止められるので、掘削ロッドの消耗が少なくなり、しかも掘削時に掘削ロッドのブレも起こり難く、安定した掘削作業が行える。
【0011】
また、前記各掘削ロッドの全てからセメントミルクを注入させることが好ましい。このようにすれば、従来では、各ロッドによる掘削能力に較べてセメントミルクの注入量が不足がちとなっていたのに対し、セメントミルクの十分な注入量が確保されるので、掘削ロッドの掘削能力を低下させたりすることなく、効率の良い掘削作業を行える。
【0012】
さらに、前記カッターチェーンにはアクチュエータを取り付け、このアクチュエータによりカッターチェーンを掘削ロッドの配列方向に伸縮調整可能とすることも好ましい。このようにすれば、カッターチェーンを掘削ロッドの配列方向に伸縮調整することによって、形成される矩形状の掘削部の長さを調整できるので、第1、第2工程で形成された矩形状の掘削部の隣に第2工程で矩形状の掘削部を形成するときに、確実に各掘削部の間を繋いで連続した掘削部とすることが可能となる。しかも、カッターチェーンを掘削ロッドの配列方向に伸長させることにより、形成される掘削部の長さを掘削ロッドの配列方向の長さ一杯まで長くできるので、より効率良く掘削部の形成が行える。
きるので、第1、第2工程で矩形状の掘削部を形成する際にはカッターチェーンを幅狭にしておき、第3工程で矩形状の掘削部を形成するときには、カッターチェーンを幅広にすることにより、確実に各掘削部の間を繋いで連続した矩形状の掘削部とすることが可能となる。しかも、カッターチェーンを掘削ロッドの配列方向に伸長させることにより、形成される掘削部の長さを掘削ロッドの配列方向の長さを越えて長くできる場合は、より効率良く矩形状の掘削部の形成が行える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる土中連続壁施工装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図4は、土中連続壁施工装置の杭打設機への適用例を示している。この杭打設機は、走行車体1に垂直状に設けられた支柱2の上部にモータなどの駆動部3を取り付けると共に、この駆動部3から前記支柱2と平行に延びる駆動軸4を設けており、この駆動軸4の先端に本発明の土中連続壁施工装置5を装着している。前記駆動軸4は、動力ロッド41とこれの外部を覆う筒状のケーシング42とで形成されている(図5参照)。
【0014】
図5は、土中連続壁施工装置5を拡大して示す正面図である。この土中連続壁施工装置5は、前記駆動軸4の先端に取り付けられるギヤケース6と、先端に回転軌跡が互いに一部重複するように掘削ヘッド70aが、また外周囲に掘削ヘッド70aと同径の撹拌羽根70bが取り付けられ、前記ギヤケース6から左右方向に整列した状態で下方に延設された3つの第1〜第3掘削ロッド71〜73と、前記ギヤケース6の周りに取り付けられ、前記掘削ロッド71〜73の先端よりも上方位置で各掘削ヘッド70a間の距離L1と同等または広い幅の範囲で回動され、各掘削ロッド71〜73による掘削部分を掘削撹拌して矩形状の掘削部を形成するカッターチェーン8とを備えている。つまり、左右方向に整列した複数の掘削ロッド71〜73を備え、掘削ロッド71〜73の先端よりも上方位置において、掘削ロッド71〜73の整列方向と直角方向に並んで前後にカッターチェーン8が設けられ、該カッターチェーン8は、掘削ロッド71〜73の整列方向と平行な面上を周回可能とされ、各カッターチェーン8には、各掘削ロッド71〜73による掘削部分を連続させながら掘削撹拌するカッター刃84が設けられている。
【0015】
前記掘削ロッド71〜73は、図5のように、中央に位置する第2ロッド72の先端が上方に、両側の第1,第3ロッド71,73の先端が第2ロッド72よりも低い下方に変位して位置されている。前記各掘削ロッド71〜73には、前記ギヤケース6の内部に配置した図示しないギヤ機構により回転動力が伝達される。
【0016】
また、図5の実施形態では、前記ギヤケース6に2本のセメントミルク注入ホース9が接続され、これら注入ホース9からのセメントミルクをギヤケース6の内部で分配して、前記各掘削ロッド71〜73の全ての先端からセメントミルクを土壌に注入するように構成されている。
【0017】
前記カッターチェーン8として、図5の実施形態では、前記ギヤケース6の周りで上下左右の4箇所に2つの駆動ローラ81と2つの従動ローラ82を支持させると共に、これらローラ81,82の周囲に無端チェーン83を懸回して、このチェーン83の各チェーンプレートには、先端が、周回するチェーンの周回面に直行する方向に向かって突出され、この突出先端部に刃先84が設けられたカッター刃85形成されている。
【0018】
図6は、図5に示したカッターチェーン8を拡大した側面図である。同図のように、カッター刃85が取り付けられた無端チェーン83は、その2組が各掘削ロッド71〜73の掘削ヘッド70aの径Dと同等またはやや大となるような間隔L2で配置される。これにより、従来掘削部の一部に発生していたアンダーカット部がなくなり、対向面が平行な矩形状の掘削部が形成される。
【0019】
図7,図8はカッターチェーン8の別の実施形態を示す正面図で、図7は通常の状態を、図8は無端チェーンを掘削ロッドの配列方向と同方向に左右に伸長させた状態を示している。同各図では、ギヤケース6の上部左右位置に2つの駆動ローラ86と、その中間上部位置に1つの固定ローラ87を設け、またギヤケース6の下部左右位置とその中間下部位置には3つの従動ローラ88を設けて、これらの従動ローラ88を概略三角形状の枠体88aで一体連結すると共に、ギヤケース6の左右両側には複数の遊動ローラ89を移動可能に支持させ、これらローラ86〜89の間にチェーン枠90を介装させた状態で、各ローラの周りに前述したものと同様な複数のカッター刃91aを備えた無端チェーン91を懸回している。
【0020】
また、前記ギヤケース6の中央部分には、アクチュエータである第1油圧シリンダ92を上下方向可動に取り付けて、そのピストンロッド92aを前記枠体88aに連結させると共に、前記ギヤケース6の第1油圧シリンダ92の両側には、アクチュエータである2つの第2油圧シリンダ93を左右方向に取り付けて、それぞれのピストンロッド93aの先端を前記各遊動ローラ89の間に設けられるチェーン枠90に当接させている。
【0021】
そして、通常のときには、前記第1油圧シリンダ92及び2つの第2油圧シリンダ93は作動させることなく、前記無端チェーン91を図7のように正面視概略6角形状に保持して、無端チェーン91の左右幅間隔を一定に保持する。無端チェーン91により形成される矩形状の掘削部の長さを変更するような場合には、前記第1油圧シリンダ92のピストンロッド92aを図7のY方向に縮小させ、これと同時に各第2油圧シリンダ93のピストンロッド93aをZ方向に伸長させることにより、前記無端チェーン91を図8のように楕円形に近い多角形状に変形させて、無端チェーン91の左右幅間隔を拡張させる。アクチュエータは無端チェーン91が撓まないよう制御手段により伸縮量を制御される。
【0022】
次に、以上の構成とした土中連続壁施工装置5を用いて連続壁を施工する場合の手順に付いて説明する。
図9は、前記各掘削ロッド71〜73の一回の掘削作業により形成される掘削部を説明する平面図である。掘削作業時には、先ず各掘削ロッド71〜73により図9の仮想線で示すように3つの円形掘削部A1〜A3が形成され、これに続いてカッターチェーン8により各掘削ロッド71〜73による円形掘削部A1〜A3の部分とその前後両側部分が掘削撹拌されて対向面が平行な矩形状の掘削部B0が形成される。
【0023】
このとき、前記各掘削ロッド71〜73は、図5のように、中央に位置する第2ロッド72の先端が上方に、両側の第1,第3ロッド71,73の先端が第2ロッド72よりも低い下方に変位して位置されているので、掘削作業時に掛かる大きな負荷が下方に突き出された2本の第1,第3ロッド71,73に分散して受け止められる。このため、各掘削ロッドの消耗が少なくなり、しかも掘削時に掘削ロッドのブレも起こり難くなって、安定した掘削作業が可能となる。
【0024】
以上のように各掘削ロッド71〜73により、図9のような掘削部B0を形成するとき、各掘削ロッド71〜73の全ての先端からセメントミルクが注入され、掘削された土壌とセメントミルクとが攪拌される。これにより矩形状の掘削部B0の中に土壌とセメントミルクとが攪拌された泥状体が充満された状態となる。このとき、前記各掘削ロッド71〜73の全ての先端からセメントミルクが注入されることにより、セメントミルクの十分な注入量を確保できるので、セメントミルクの注入量不足により各掘削ロッド71〜73の掘削能力を低下させたりする必要がなくなって、効率の良い掘削作業が行える。
【0025】
また、セメントミルクの注入は、掘削部を掘削し終わるまで注入され続けて、セメントミルクが固まる前に、図9のように掘削部B0の内部に例えばH型鋼などの応力材Sが挿入され、土壌と攪拌されたセメントミルクが固まることにより連続壁とされる。このとき、前記掘削部B0は対向面が平行とされた矩形状に形成されるので、この掘削部B0内に応力材Sを挿入するときの自由度が高められ、応力材Sを効果的に配置することができる。
【0026】
図10は、地中に連続壁を作る場合の手順を示す模式図である。先ず、▲1▼で示すように、第1工程として各掘削ロッド71〜73による3つの円形掘削部A1〜A3のアンダーカット部が除去された矩形状の掘削部B1を形成し、次いで、第2工程として、第1工程で形成された掘削部B1の隣の▲2▼に同様の矩形状の掘削部B2を形成し、以後、▲3▼〜▲5▼のように、以上と同様の掘削を繰り返し行って、矩形状の掘削部を長さ方向に順次連続して形成することにより、連続壁となる連続した細長い掘削部Bが形成される。
【0027】
また、図7,図8に示すカッターチェーン8を使用する場合は、前記第1,第2油圧シリンダ92,93の作動で無端チェーン91の左右幅間隔を各掘削ロッド71〜73の配列方向に伸縮調整することによって、形成される矩形状の掘削部B0の長さを調整できるので、第1工程で形成された矩形状の掘削部B1の隣に第2工程で矩形状の掘削部B2を形成するときに、各掘削部B1,B2の間を確実に繋いで連続した掘削部Bとすることができる。しかも、カッターチェーン8の無端チェーン91を掘削ロッド71〜73の配列方向に伸長させることにより、形成される掘削部B0の長さを長くできるので、より効率良く掘削部の掘削が行える。
【0028】
また、図7、図8に示すカッターチェーン8を使用する場合は、図11に示すように▲1▼の部分を掘削後、所定間隔空けて▲2▼の部分を掘削し、その後に▲1▼と▲2▼の部分の間の▲3▼の部分を掘削することもできる。このときは、▲1▼の部分と▲2▼の部分を掘削するときは図7のようにカッターチェーン8を幅狭くしておき、▲3▼の部分を掘削するとき図8のように幅広にして掘削する。▲1▼と▲2▼の部分を掘削するときは掘削部の両端が未掘削であるのでカッターチェーンにかかる負荷が大きく、幅狭にしておくことにより、掘削を容易に行うことができ、▲3▼の部分を掘削するときには掘削部の両端が掘削済であるからカッターチェーンにかかる負荷が小さくなるので幅広にしても十分掘削することができ、幅広にすることにより、図11の▲1▼,▲2▼の部分と連続した矩形状の掘削部に形成することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明の土中連続壁施工装置によれば、止水効果を高めて、しかも効率良く掘削作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の土中連続壁施工装置を一部省略して示す正面図である。
【図2】従来の装置で形成される掘削部のアンダーカット部を説明する平面図である。
【図3】従来の土中連続壁施工装置を用いて、地中に連続壁を作る場合の手順を示す模式図である。
【図4】本発明にかかる土中連続壁施工装置の杭打設機への適用例を示す側面図である。
【図5】本発明の土中連続壁施工装置を拡大して示す正面図である。
【図6】図5に示したカッターチェーンを拡大して示す側面図である。
【図7】カッターチェーンの別の実施形態を示す正面図で、通常の状態を示している。
【図8】同カッターチェーンの無端チエンを掘削ロッドの配列方向に伸長させた状態を示す正面図である。
【図9】本発明の装置で形成される掘削部を説明する平面図である。
【図10】本発明の装置で地中に連続壁を作る場合の手順を示す模式図である。
【図11】本発明の装置で地中に連続壁を作る場合の手順を示す他の模式図である。
【符号の説明】
71〜73 掘削ロッド
8 カッターチェーン
92,93 アクチュエータ(第1,第2油圧シリンダ)
Claims (4)
- 左右方向に整列した複数の掘削ロッドを備え、ロッドの先端よりも上方位置において、ロッドの整列方向と並んで前後にカッターチェーンが設けられ、該カッターチェーンは、ロッドの整列方向と平行な面上を周回可能とされ、各カッターチェーンには、各ロッドによる掘削部分を連続させながら掘削撹拌するカッター刃が設けられている土中連続壁施工装置。
- 請求項1において、前記各掘削ロッドのうち、中央に配置するロッドの先端が上方に、他のロッドの先端が下方に位置している土中連続壁施工装置。
- 請求項1又は2において、前記各掘削ロッドの全てからセメントミルクを注入させる土中連続壁施工装置。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記カッターチェーンにアクチュエータが取り付けられ、このアクチュエータによりカッターチェーンが掘削ロッドの配列方向に伸縮調整可能とされている土中連続壁施工装置。
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JP2013144876A (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-25 | Toda Constr Co Ltd | 山留め壁の施工方法、及びその施工方法に使用する芯材 |
CN108868630A (zh) * | 2017-05-12 | 2018-11-23 | 周兆弟 | 便于安装下置动力装置的桩机链式钻头 |
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CN109184579A (zh) * | 2017-05-12 | 2019-01-11 | 周兆弟 | 异型桩链式钻头 |
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