JP2004019008A - 熱接着性長繊維の製造法 - Google Patents

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Shuji Miyazaki
宮崎 修二
Shiro Ishibai
石灰 司郎
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Abstract

【課題】低熱収縮率とすることができ、かつ解舒性に優れた熱接着性長繊維を製造する方法を提供することを技術的な課題とするものである。
【解決手段】鞘成分が融点130〜200℃の共重合ポリエステル、芯成分が鞘成分より高融点であるポリエステルで構成された熱接着性複合繊維を紡出し、油剤を付与した後引き取り、一旦巻き取ることなく連続して延伸と弛緩熱処理を行い、1500m/分以上で巻き取るスピンドロー法において、最終ローラとワインダー間で繊維に水分を付与して冷却しながら巻き取ることを特徴とする熱接着性長繊維の製造法。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芯鞘形状の熱接着性長繊維を解舒性のよいパッケージやチーズに巻き取ることができる製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、熱接着性繊維としては、繊維断面形状を芯鞘構造とし、鞘成分に低融点成分を用いたもので、延伸捲縮加工を施し、短繊維化して用いるものが一般的である。これらの熱接着性短繊維は通常の短繊維とブレンド等を行い、クッション材等の成形加工時に熱処理を施し、熱接着性短繊維の低融点成分を溶融させ、接着させるものであった。
【0003】
近年、熱接着性の長繊維が提案されており、これらはメッシュシート等の網目状に加工した後、低融点成分の融点以上の温度で熱処理を行い、交点部を熱接着することで目ずれを防ぐことができると同時に、従来、一般的に行われている樹脂加工を行ったものと比較して交点部での高い接着強力を得ることができる。あるいは、接着成分を有しない常用のポリエステル長繊維と混繊し、成形加工等を行った後に熱処理を施すと、成形品の形状の固定や剛直性を付与することが可能であるため注目されるようになってきた。
【0004】
また、その製造法も生産性やコスト面において、巻取速度2000〜4000m/分の高速スピンドロー法で行うことが好ましいが、このような熱接着性長繊維は鞘成分に低融点の共重合ポリエステルを有しているため、延伸時の熱処理温度は鞘成分の融点に束縛され、芯成分の熱処理を十分行うことができないため、繊維の熱収縮率を低く抑えることが困難になる。このような熱収縮率の高い熱接着性長繊維を成形加工に用いると、熱接着処理を行う際に熱収縮による寸法変化が大きく、成形品の寸法調整が困難となったり、品位が劣るようになるといった問題があった。
【0005】
そこで、熱収縮率を下げるために熱処理ローラの温度を、鞘成分の融点付近まで可能な限り高温に加熱する必要があった。しかし、このように高温に加熱して延伸を行うと、巻き取られる糸条の冷却が不十分になるために、チーズ内で鞘成分が接着を起こすようになり、解舒性が劣るようになる。
【0006】
このようなことから、本発明者らは特願2000−383753号でローラ熱処理と併用して、鞘成分の融点以上の温度のスチームを吹き付けて延伸を行い、熱収縮率を下げる製造法を提案した。この結果、熱収縮率を下げることができ、鞘成分の結晶化が向上し、チーズの解舒性も若干改善されたが、さらなる改善が必要であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決し、低熱収縮率とすることができ、かつ解舒性に優れた熱接着性長繊維を製造する方法を提供することを技術的な課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、鞘成分が融点130〜200℃の共重合ポリエステル、芯成分が鞘成分より高融点であるポリエステルで構成された熱接着性複合繊維を紡出し、油剤を付与した後引き取り、一旦巻き取ることなく連続して延伸と弛緩熱処理を行い、1500m/分以上で巻き取るスピンドロー法において、最終ローラとワインダー間で繊維に水分を付与して冷却しながら巻き取ることを特徴とする熱接着性長繊維の製造法を要旨とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の製造法で得られる熱接着性長繊維は、芯鞘複合繊維であり、芯成分に用いるポリエステルの主成分は、寸法安定性のよいポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の中でも、安価で汎用性があるポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称す)が好ましい。
【0010】
また、その極限粘度〔η〕は0.6〜1.0程度が好ましく、この範囲より小さくなると高強度化が難しくなり、また、大きくなり過ぎると、一般的に延伸時のローラの温度を鞘成分の融点以下にするため、芯成分の熱処理が不十分となり、熱収縮率が高くなりやすく好ましくない。
【0011】
芯成分には延伸性や強度を損なわない程度に耐候剤、顔料、着色剤、難燃剤、艶消剤等が添加されていてもよい。
【0012】
次に、鞘成分は、融点130〜200℃の共重合ポリエステルを用いる。摩擦や屈曲による芯成分との剥離がし難く、芯成分との相溶性がある共重合ポリエステルを用いることが好ましく、このような重合体は、2塩基酸またはその誘導体の1種もしくは2種以上と、グリコール系の1種もしくは2種以上とを反応させて得ることができる。
【0013】
2塩基酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、P−オキシ安息香酸、5−ナトリュウムスルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族2塩基酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸の脂肪族2塩基酸、1,2−シクロブタンジカルボン酸等の脂肪族2塩基酸等が挙げられる。
【0014】
一方、グリコール類の例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンタンジオール、P−キシレンクリコール等やポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール類が挙げられる。
【0015】
これらの2塩基酸又はその誘導体の1種もしくは2種以上と、グリコール系の1種もしくは2種以上からなる重合体は、熱的に安定性が良好であると共に、原料が比較的安価に供給されるので工業的に有利である。その中でも、特にテレフタル酸成分、脂肪族ラクトン成分、エチレングリコール成分及び1,4−ブタンジオール成分からなる共重合ポリエステルは、比較的結晶化速度が速く、紡糸時の糸条冷却の面からも好ましい。
【0016】
また、その融点は130〜200℃である必要があるが、好ましくは140〜200℃であり、この範囲より小さいと紡糸時の冷却がより困難になったり、用途が限られるようになり好ましくない。また、大きいと熱接着時の温度が高くなるためコスト面で不利益となったり、芯成分の強度が低下するようになり好ましくない。
【0017】
また、極限粘度〔η〕は0.5〜0.7程度が好ましく、この範囲より小さいと複合形態の均一性が困難となり、大きくなると溶融接着時に流動性が劣るようになるため接着斑が発生しやすくなり好ましくない。
【0018】
さらに、鞘成分には、製糸性や接着性を損なわない程度に艶消し剤、着色剤、抗菌剤、難燃剤、結晶核剤、制電剤等を含有していてもよい。
【0019】
そして、本発明で得られる熱接着性長繊維の芯鞘質量比(芯:鞘)は、1:1〜5:1とすることが好ましく、さらには2:1〜3:1が好ましい。鞘成分がこの範囲より小さくなると接着力が劣るようになり、大きくなると補強成分である芯成分が減少するため高強度化が困難になりやすい。
【0020】
次に、本発明の製造法は、溶融紡糸後、油剤を付与し、一旦巻き取ることなく連続して延伸と弛緩熱処理を行い、1500m/分以上で巻き取るスピンドロー法において、最終ローラとワインダー間で繊維に水分を付与して冷却しながら巻き取る必要がある。
【0021】
この理由として、鞘成分が低融点の共重合ポリエステルであるため、常用のポリエステルと比較して、ガラス転移点(TG)が低いものや、結晶性が劣っているものが多く、巻き取られる糸条の冷却が不十分であると、熱接着性繊維は、巻き取られた繊維の収縮や収縮応力又はワインダーの接圧等によりチーズ内で圧迫され、加圧接着の状態になりやすい。
【0022】
また、この現象はチーズ表面で比較的温度が高くなる耳部近辺で特に発生しやすく、これが原因で解舒時に両耳部近辺で糸条が引っかかる状態になるため、バルーニングが不規則になり、引出ガイドでの外れや引っかかり切れや、さらには解舒不能等が起こり、加工性が劣るようになる。
【0023】
この問題を回避する手段として、延伸や弛緩熱処理時の熱処理温度を低くすると、前述したように熱処理が不十分となり、得られる繊維の熱収縮率が高くなり好ましくない。
【0024】
従って、本発明の製造法においては、水分を付与することで、糸条の冷却効果と、短時間ではあるが繊維表面が水分により被覆される相乗効果により、加圧接着が抑制されるものと推測される。これにより、延伸熱処理ローラの温度を、鞘成分の融点付近まで可能な限り高温に加熱し、熱処理を行うことができるので、熱収縮率の低い繊維を得ることができる。
【0025】
水分を付与する位置としては、糸条が最終ローラのカバー出口を通過後、通常行われる交絡処理を行った後に付与することが好ましい。これにより、糸条がある程度冷却されていることや、解繊されているため、冷却が効果的に行える。
また、その付与方法も定量性や均一付着性があれば、なんら限定するものでなく、高速でのスピンドロー法であることや付与位置、コンパクト性等を考慮すると、通常、オイリング装置として用いられるスリット方式のものを用いることが好ましい。この場合、計量ポンプで水をスリットの吐出孔に定量供給し、スリットの間を糸条を走行させることにより水を付与する。
【0026】
また、水分としては、比較的不純物の少ない純水を用いるのが好ましく、温度も冷却効果を奏するために、常温(室温)以下とすることが好ましい。また必要に応じて仕上げ油剤や各種機能剤等を溶解して用いることもできる。
【0027】
付与する水分量は、巻取速度や繊度により調整する必要があるが、スリット方式の水付与装置を用いる場合は、巻き取られる繊維の吐出量(g/分)に対して1.0質量%以上の水の吐出量(g/分)として水をスリットの吐出孔から吐出させて糸条に付与することが好ましく、さらに好ましくは繊維の吐出量に対して1.0〜3.0質量%の水の吐出量とする。1.0質量%未満であると冷却不足になりやすく、また、3.0質量%を超えると飛散が大きくなり好ましくない。
なお、このとき、スリットの吐出孔から吐出される水分量は、糸条に付着されずに落下したり空気中に飛散する水分量も考慮し、実際に付着させたい量よりも多くの水分量を吐出させるようにする。
【0028】
このように糸条に水分を付与することにより糸条の冷却を行うが、糸条に付着した水分は短時間で気化や蒸発するものと思われ、巻き取った繊維の5分後の水分率を測定すると0.2〜0.4質量%であり、常用のポリエステルと同等であり問題視されるものではない。
また、糸条に付着されずに落下した水分は、水付与装置の下方に受け皿を設けて回収するようにし、必要に応じて吸引ホースなどで回収タンクに回収し、再利用してもよい。
【0029】
本発明の製造法は、一旦巻き取ることなく連続して延伸及び弛緩熱処理を行いながら1500m/分以上で巻き取る。このようなスピンドロー法で行うことがコスト面で有利であり、巻取速度としては、さらに好ましくは2000〜4000m/分である。
【0030】
また、本発明の製造法においては、必要に応じて、紡糸後、糸条を冷却する前に、紡糸口金直下に5〜30cm、温度200〜300℃程度に加熱された加熱筒を通過させてもよい。
さらに、延伸時に加熱ローラによる延伸と併用して、鞘成分の融点以上の温度のスチームを吹き付けて延伸を行ってもよい。
【0031】
図1は、本発明の熱接着性長繊維を製造する際に用いる延伸巻取装置の一実施態様を示す概略工程図である。複合紡糸装置より紡糸された糸条は、加熱筒を通過し、冷却装置で冷却固化された後、オイリングローラで油剤が付与され、集束される。続いて、非加熱の第1ローラ1に複数回掛けて引き取られ、引き続いて加熱された第2ローラ2に複数回掛けて引き揃え、加熱された第3ローラ3に複数回掛けて延伸された後、加熱された第4ローラ4に複数回掛けて弛緩熱処理が施される。その後、交絡付与装置6で交絡が付与された後、水付与装置7で水が付与され、ワインダー5で巻取られる。なお、水付与装置7による水分の飛散が生じる場合、第3ローラ3、第4ローラ4にローラカバー8を設ける。
【0032】
以上のように、本発明の製造法で製造される熱接着性長繊維は、産業資材用途に用いるため、繊維の総繊度は250〜2000dtex、単糸繊度5〜15dtex程度とすることが好ましく、強度は3.0cN/dtex以上、より好ましくは4.0cN/dtex以上とすることが好ましい。また、繊維の断面形状も異型芯鞘あるいは偏芯芯鞘でもよいが、製糸性や工程管理面から芯鞘型同心円の丸断面形状とすることが好ましい。
【0033】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
なお、実施例における各物性値は、次の方法で測定した。
(a)PET、共重合ポリエステルの極限粘度
フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし、濃度0.5g/dl、温度20℃で測定した。
(b)強伸度
JISL−1013に従い、島津製作所製オートグラフDSSー500を用い、試料長25cm、引っ張り速度30cm/分で測定した。
(c)融点
パーキンエルマー社製の示差走査熱量計DSCー7型を使用し、昇温速度20℃/分で測定した。
(d)乾熱収縮率
JISL−1017に従い、温度150℃、時間15分で測定した。
(e)解舒性の評価
巻き取った5.0kg捲きチーズを吸引ガンを用いて、常用の表面解舒を行った後、200m/分の速度で解舒しながら、解舒状態を目視にて観察し、以下のように3段階で評価した。
○・・バルーニングが規則的で解舒性が良好
△・・両耳部近辺で糸条が引っかかる状態になり、バルーニングが不規則
×・・バルーニングが不規則となり、引出ガイドでの外れや引っかかり切れや、さらには糸切れが発生し、解舒不能等が生じる
【0034】
実施例1
芯成分として、極限粘度〔η〕0.75のPET(融点255℃)を用い、鞘成分にはテレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応で得られたテレフタル酸成分とエチレングリコール成分とのモル比が、1:1.13のPETオリゴマーに、ε−カプロラクトンを酸成分に対して15モル%、及び1,4−ブタンジオールをジオール成分に対して50モル%の割合で添加して重合された極限粘度〔η〕0.64、融点160℃の共重合ポリエステルを用いた。
両成分を常用の溶融複合紡糸装置に孔直径が0.5mm、孔数48の芯鞘型の溶融複合紡糸口金を装着し、温度280℃で芯鞘質量比を1:1とし、総吐出量を166.7g/分で紡出した。続いて長さ20cm、壁面温度250℃に加熱された加熱筒内を通過させた後、長さ150cmの横型吹き付け装置で、温度15℃の冷却風を0.7m/秒で吹き付けて冷却し、油剤を付与した。続いて、非加熱の第1ローラに引き取り、温度100℃の第2ローラに掛けて1.02倍の引き揃えを行い、引き続いて温度140℃の第3ローラに掛けて延伸倍率5.1で二段目の延伸を行った後、速度3030m/分、温度120℃の第4ローラに掛けて2%の弛緩熱処理を行った。その後、インターレースを用いてエアー圧力0.15Mpaで交絡付与を行い、繊維の吐出量(166.7g/分)に対して2.5質量%になるように、スリット方式の水付与装置で常温の純水を4.2g/分の吐出量で付与しながら、速度3000m/分のワインダーで5.0kg捲きとしてチーズに巻き取り、556dtex/48フィラメントの同心丸断面形状の芯鞘型熱接着性長繊維を得た。
【0035】
実施例2
水付与装置での純水の吐出量を2.5g/分(繊維の吐出量に対して1.5質量%)とした以外は、実施例1と同様に行った。
【0036】
比較例1
水付与装置での純水の付与を行わなかった以外は実施例1と同様に行った。
【0037】
比較例2
純水の付与を行わず、第3ローラの温度を130℃、第4ローラの温度を100℃に変更した以外は実施例1と同様に行った。
【0038】
実施例1〜2、比較例1〜2で得られた繊維の物性及び評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004019008
【0040】
表1から明らかなように、実施例1〜2の製造法で得られた繊維はチーズ内で糸条の接着が生じることがなく、解舒性が良好なものであった。また、低熱収縮率で、強度、伸度ともに良好なものを得ることができた。一方、比較例1の製造法では水分の付与を行いながら巻き取りを行わなかったため、チーズ内で糸条の接着が生じ、解舒性に劣っていた。比較例2の製造法では水の付与を行わず、チーズ内での糸条の接着を防ぐために延伸ローラの温度を下げたため、得られた繊維は乾熱収縮率が高いものであった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の熱接着性長繊維の製造法によれば、パッケージに巻き取られた糸条間の接着を防ぐことができるので、解舒性に優れた熱接着性長繊維を製造することができる。また、糸条間の接着を防ぐために延伸時に各種ローラの熱処理温度を下げる必要がないので、低熱収縮率で強伸度ともに優れた繊維を操業性よく得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱接着性長繊維を製造する際の延伸巻取装置の一実施態様を示す概略工程図である。
【符号の説明】
1 第1ローラ
2 第2ローラ
3 第3ローラ
4 第4ローラ
5 ワインダー
6  交絡付与装置
7  水付与装置
8  ローラカバー

Claims (2)

  1. 鞘成分が融点130〜200℃の共重合ポリエステル、芯成分が鞘成分より高融点であるポリエステルで構成された熱接着性複合繊維を紡出し、油剤を付与した後引き取り、一旦巻き取ることなく連続して延伸と弛緩熱処理を行い、1500m/分以上で巻き取るスピンドロー法において、最終ローラとワインダー間で繊維に水分を付与して冷却しながら巻き取ることを特徴とする熱接着性長繊維の製造法。
  2. 鞘成分の主成分がテレフタル酸成分、脂肪族ラクトン成分、エチレングリコール成分及び1,4−ブタンジオール成分からなる共重合ポリエステルである請求項1記載の熱接着性長繊維の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101920161B1 (ko) * 2017-07-17 2018-11-19 한국섬유개발연구원 저융점 시스-코어 복합원사의 제조방법

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