JP2004018508A - ケラチナーゼ活性阻害剤、及び皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤 - Google Patents

ケラチナーゼ活性阻害剤、及び皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤 Download PDF

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Tetsuji Nagahata
長畑 哲二
Ryoichi Nakatake
中武 良一
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Abstract

【課題】ケラチナーゼの酵素活性を有効に阻害し、安全性に優れるケラチナーゼ活性阻害剤、並びに皮膚のかゆみ、皮膚のただれ、湿潤様の症状を改善することが可能で、且つ安全性に優れ、また皮膚糸状菌症の感染予防又は治療が期待できる皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤を提供すること。
【解決手段】本発明のケラチナーゼ阻害活性剤は、ホップ抽出物、アセンヤク抽出物、キラヤ樹皮抽出物、ビワ葉抽出物、地楡抽出物、クマザサ抽出物及びタンニン酸からなる群より選択される1種又は2種以上を有効成分として含み、本発明の皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤は、前記ケラチナーゼ活性阻害剤と、殺菌剤及び/又は抗真菌剤とを含む。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚糸状菌が産生する酵素等として知られるケラチナーゼの酵素活性を阻害する天然由来のケラチナーゼ活性阻害剤及び、該阻害剤を利用した、皮膚糸状菌症の予防・改善効果が期待できる皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、皮膚糸状菌症(足白癬(みずむし)、陰股部白癬(いんきん)、体部白癬(たむし)、頭部白癬(しらくも)、爪白癬など)の治療においては、抗菌剤による治療が主流であり、主として真菌の細胞膜に作用する抗真菌剤を投与することが行われている。抗真菌作用を示す物質としては、クロトリマゾール、ビフォナゾール、硝酸ミコナゾール、硝酸エコナゾール、硝酸オキシコナゾール、硝酸スルコナゾール、チオコナゾール等に代表されるイミダゾール系抗真菌剤が最も広く知られている。また、特開平10−298177号公報、特開平11−322778号公報、特開2000−355599号公報には、真菌の細胞膜の構成成分を合成する酵素を阻害する試みも提案されている。
このような抗真菌剤や真菌の細胞膜を構成する成分を合成する酵素の阻害剤等の薬剤は、真菌が角層深部へ侵入するとその作用が発揮されないという問題がある。
前記皮膚糸状菌症の原因菌である皮膚糸状菌は、角層の主成分であるケラチンを栄養源として利用するためにケラチナーゼを産生することが知られている。該皮膚糸状菌が産生するケラチナーゼは、皮膚の角層を侵食して皮膚のただれ、かゆみ、湿潤等の様な症状を発生させることが知られている。しかし、該ケラチナーゼの酵素活性を阻害することによる皮膚糸状菌症の予防又は治療に対しては具体的に検討されていない。
【0003】
ところで、化粧料や薬剤の分野においては、各種効能等を期待して、植物抽出物の研究がなされ、該抽出物等が一部の商品に配合されている。しかし、ケラチナーゼ活性に対する阻害作用を有する植物抽出物については知られていない。加えて、ホップ抽出物、アセンヤク抽出物、キラヤ樹皮抽出物、ビワ葉抽出物、地楡抽出物、クマザサ抽出物又はタンニン酸と、殺菌剤及び/又は抗真菌剤とを共に配合した皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤についても知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、ケラチナーゼの酵素活性を有効に阻害し、安全性に優れる天然由来であって、ケラチナーゼを産生する皮膚糸状菌の感染及び生育を阻害することを期待しうる医薬品、医薬部外品、化粧品等に配合することが可能なケラチナーゼ活性阻害剤を提供することにある。
本発明の別の目的は、ケラチナーゼ活性阻害作用、殺菌及び/又は抗菌作用を有し、皮膚のかゆみ、皮膚のただれ、湿潤様の症状を改善することが可能で、且つ安全性に優れ、また皮膚糸状菌症の感染予防又は治療が期待できる皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ホップ抽出物、アセンヤク抽出物、キラヤ樹皮抽出物、ビワ葉抽出物、地楡抽出物、クマザサ抽出物及びタンニン酸からなる群より選択される1種又は2種以上を有効成分として含むケラチナーゼ活性阻害剤が提供される。
また本発明によれば、上記ケラチナーゼ活性阻害剤と、殺菌剤及び/又は抗真菌剤とを含むことを特徴とする皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明のケラチナーゼ活性阻害剤は、ホップ抽出物、アセンヤク抽出物、キラヤ樹皮抽出物、ビワ葉抽出物、地楡抽出物、クマザサ抽出物及びタンニン酸の少なくとも1種を有効成分として含み、使用に際しては2種以上を組合せて使用しても良い。
前記ホップ抽出物は、クワ科ホップ(学名:Humulus lupulus Linne(Moraceae))の抽出物であって、例えば、水、低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの混合液等により常法により抽出した抽出液、その濃縮物、乾燥物等が挙げられる。また、市販品の商品名「ホップ抽出液 BG−J」(丸善製薬(株)製)、商品名「ホップリキッド」(一丸ファルコス(株)製)等を用いることができる。
前記アセンヤク抽出物は、アカネカ科のアセンヤク(学名:Uncaria gambir Roxburgh)の抽出物であって、例えば、水、低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの混合液等により常法により抽出した抽出液、その濃縮物、乾燥物等が挙げられる。また、市販品の商品名「アセンヤク抽出液」(丸善製薬(株)製)、商品名「ファルコレックスアセンヤク B」(一丸ファルコス(株)製)等を用いることができる。
前記キラヤ樹皮抽出物は、バラ科キラヤ(学名:Quillaja Saponaria Mol.)の樹皮の抽出物であって、例えば、水、低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの混合液等により常法により抽出した抽出液、その濃縮物、乾燥物等が挙げられる。また、市販品の商品名「キラヤ抽出液 BG」、「キラヤニン S−100」(丸善製薬(株)製)等を用いることができる。
【0007】
前記ビワ葉抽出物は、バラ科ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindley)の葉の抽出物であって、例えば、水、低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの混合液等により常法により抽出した抽出液、その濃縮物、乾燥物等が挙げられる。また、市販品の商品名「ビワ抽出液 J」(丸善製薬(株)製)、商品名「ファルコレックスビワリーフ E」(一丸ファルコス(株)製)等を用いることができる。
前記地楡抽出物は、バラ科ワレモコウ(学名:Sanguisorba officinalis Linne (Rosaceae))の根及び根茎の抽出物であって、例えば、水、低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの混合液等により常法により抽出した抽出液、その濃縮物、乾燥物等が挙げられる。また、市販品の商品名「ジュ抽出液 BG」(丸善製薬(株)製)等を用いることができる。
前記クマザサ抽出物は、イネ科植物クマザサ(学名:Sasa veitchii(Carr.)Rehd. (Gramineae))の葉の抽出物であって、例えば、水、低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの混合液等により常法により抽出した抽出液、その濃縮物、乾燥物等が挙げられる。また、市販品の商品名「クマザサ抽出液」(丸善製薬(株)製)、「ファルコレックス クマザサE」(一丸ファルコス(株)製)等を用いることができる。
前記タンニン酸は、日本薬局方に収載されている「タンニン酸」等の他、五倍子や没食子等を、水、低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はこれらの混合液等により常法により抽出した抽出液、その濃縮物、乾燥物等が挙げられる。また、市販品の商品名「タンニンリキッド VB」(一丸ファルコス(株)製)等を用いることができる。
【0008】
本発明のケラチナーゼ活性阻害剤において有効成分の配合割合は、該有効成分の種類、濃度等により、また対象とするケラチナーゼの酵素活性に応じて適宜選択して決定できる。後述する実施例1−1において各有効成分は、ケラチナーゼに対する活性阻害作用を示すことが明らかであるので、その目的等に応じて配合割合を、例えば、試験等により適宜決定できる。
本発明のケラチナーゼ活性阻害剤は、有効成分として公知の天然由来成分を用いるので、皮膚の刺激感、発赤、発疹等の懸念が少なく、また、皮膚糸状菌が産生するケラチナーゼの酵素活性を阻害するので、皮膚外用剤としての薬剤、医薬部外品及び化粧品や、皮膚洗浄剤、足浴剤等に配合することができる。これらの形態としては、例えば、液剤、軟膏、クリーム、乳液、粉未、固形剤等の剤形が挙げられる。
また、従来、皮膚糸状菌症に対する予防又は治療薬において、本発明のケラチナーゼ活性阻害剤を配合することにより、通常配合される抗真菌剤の配合割合の低減が期待できる他、皮膚糸状菌の皮膚角層深部への侵入を防止できる可能性が期待できる。更には、角層中のケラチン加水分解を防止することにより、皮膚糸状菌症の進行を抑制し、水虫の緩解も期待できる。
【0009】
本発明の皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤は、上記ケラチナーゼ活性阻害剤と、殺菌剤及び/又は抗真菌剤とを含む。殺菌剤と抗真菌剤とは、それぞれ単独で用いることができる他、2種以上を組合せて用いることもでき、更には、複数の殺菌剤と複数の抗真菌剤とを組合せて用いることもできる。
前記殺菌剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸イソプロピル等のパラオキシ安息香酸エステル類;パラオキシ安息香酸メチルナトリウム、安息香酸、フェノキシエタノール、グルコン酸クロロヘキシジン、塩化リゾチーム、ソルビン酸塩、ジヒドロ酢酸塩、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール、感光素、塩化セチルピリジニウム、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、2,2,4−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、トリクロカルバン、トリクロサン、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
前記抗真菌剤としては、例えば、クロトリマゾール、ビフォナゾール、硝酸ミコナゾール、硝酸エコナゾール、硝酸オキシコナゾール、硝酸スルコナゾール、チオコナゾール等に代表されるイミダゾール系抗真菌剤等が挙げられる。
【0010】
本発明の皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤において、前記ケラチナーゼ活性阻害剤の配合割合は、ケラチナーゼ活性阻害剤の前記有効成分量で0.001質量%以上が好ましく、特に0.001〜5質量%、更には0.1〜2質量%が望ましい。0.001質量%未満では所望の効果が得られない恐れがあるので好ましくない。
一方、前記殺菌剤及び/又は抗真菌剤の配合割合は、0.001質量%以上が好ましく、特に0.001〜0.5質量%が望ましい。0.001質量%未満では所望の効果が得られない恐れがあるので好ましくない。
【0011】
本発明の皮膚外用剤の形態としては、液状、フォーム状、軟膏、クリーム、乳液等が挙げることができる。本発明の皮膚洗浄剤の形態としては、液状、フォーム状、粉末、固形等が挙げられる。本発明の足浴剤の形態としては、液状、粉末、固形等が挙げられる。これらの形態とするには、公知の方法が採用できる。また、使用法は、公知の使用法が採用できる。
【0012】
本発明の皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤には、前記必須成分以外に、本発明の所望の目的を損なわない範囲で、また、所望の効果若しくは他の効果を向上させるために、通常、皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤のそれぞれに配合される成分を含有させることができる。例えば、上記有効成分以外の他のケラチナーゼ活性阻害剤、抗炎症剤、保湿剤、抗アレルギー剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等の各種界面活性剤、ビタミン類、酸化防止剤、紫外線防止剤、キレート剤、pH調整剤、色素、香料及びこれらの混合物等が挙げられ、これらはl種又は2種以上組合せて使用することができる。
【0013】
前記抗炎症剤としては、例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、アラントイン、ヒノキチオール、ペオニフロリン、冬虫夏草、抗炎症作用を有する植物抽出物又はこれらの混合物等が挙げられる。
抗炎症作用を有する植物抽出物を得るための植物としては、例えば、アスパラガス(ショウビャクブ、オランダキジカクシ)、アマチャ、アロエ、イザヨイバラ(シリ、トゲナシ)、イチョウ、エイジツ、オウゴン、オウバク、オノニス、ガイヨウ、カワラヨモギ(インチコウ)、カンゾウ、キンギンカ、シソ(ソヨウ)、シャクヤク、スイカズラ、セイヨウハッカ(メリッサ、コウスイハッカ、レモンバーム)、ソウハクヒ、タマサキツヅラフジ、チンピ、テンチャ、トルメンチラ、ナギイカダ(ブッチャーブルーム)、ヒノキ、ビワ、ボダイジュ(セイヨウボダイジュ)、マロニエ(セイヨウトチノキ)、ムクロジ(ムカンシ)、ユキノシタ(コジソウ)、ヨクイニン、ラベンダー、ローズマリー(マンネンロウ)等が挙げられる。
抗炎症剤を配合する場合の配合割合は、皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤の形態等に応じて適宜選択できるが、通常、0.001〜5質量%、好ましくは0.01〜1質量%である。
【0014】
前記保湿剤は、水溶性保湿剤、油性保湿剤のいずれでも良い。水溶性保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール;グルコース、ソルビトール、デキストリン、トレハロース、乳糖等の糖類及びその誘導体;グルタミン酸ナトリウム、ケラチン誘導体、コラーゲン誘導体、トリメチルグリシン等のアミノ酸類及びその誘導体;カルボキシビニルポリマー、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等の水溶性高分子;海藻エキス、酵母エキス、保湿作用を有する各種植物エキス;又はこれらの混合物、尿素等が挙げられる。
油性保湿剤としては、例えば、ヒマシ油、オリーブ油、グレープシード油、カカオ油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、アボガド油等の植物油脂類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類;流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、べへニン酸等の脂肪酸類;セタノール、ステアリルアルコール、へキシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール等の高級アルコール;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸コレステリル等のエステル類;ポリアクリル酸ナトリウム、結晶性セルロース、各種植物精油又はこれらの混合物等が挙げられる。
保湿剤を使用する場合の配合割合は、皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤の形態等に応じて適宜選択できるが、通常、0.001〜99質量%、好ましくは0.01〜50質量%である。
【0015】
前記抗アレルギー剤としては、例えば、ハイドロコルチゾン、トリアムシノロン等のステロイド剤;塩酸ジフェンヒドラミン、フマル酸クレマスチン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、フェニンダミン、トリペレナミン、フェニラミン、プロメタジン、メクリジン、クロモグリク酸ナトリウム等の抗ヒスタミン剤;リノール酸、γ−リノレン酸等の油脂;アセンヤク、イザヨイバラ(シリ、トゲナシ、エイジツ、カンゾウ、キナ、キイチゴ、コガネバナ、コウスイハッカ、サンショウ、シソ(ソヨウ)、シャクヤク、シラカバ、スギナ、セージ、セイヨウノコギリソウ、チョウジ、テンチャ、ビワ、ブドウ、プルーン、ローズマリー(マンネンロウ)、ユーカリ、ユキノシタ、ヨモギ、ワレモコウ等の植物抽出物又はこれらの混合物等が挙げられる。
抗アレルギー剤を使用する場合の配分割合は、皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤の形態等に応じて適宜選択できるが、通常、0.001〜5質量%、好ましくは0.05〜2質量%である。
【0016】
前記カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩又はこれらの混合物等が挙げられる。
前記アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、スルホコハク酸塩、タウリン誘導体、サルコシン誘導体、アマイドエーテルサルフェートエーテルリン酸塩、エーテルカルボン酸塩、スルホン酸塩又はこれらの混合物等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン系両性界面活性剤、アルキルアミドベタイン系両性界面活性剤、イミダゾリン系両性界面活性剤、グリシン系両性界面活性剤、アミンオキサイド系両性界面活性剤、アシルメチル−β−アラニン系両性界面活性剤又はこれらの混合物等が挙げられる。
前記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、レシチン及びその誘導体、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン水素添加ステロール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキンエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸又はこれらの混合物等が挙げられる。
これら界面活性剤を使用する場合の配合割合は、特に限定されないが、通常、0.01〜60重量%である。
【0017】
前記ビタミン類としては、例えば、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB2、パントテン酸及びその誘導体、ナイアシン、ビオチン又はこれらの混合物等が挙げられる。
ビタミン類を使用する場合の配合割合は、特に限定されない。
前記酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンE類、没食子酸プロピル、アスコルビン酸又はこれらの混合物等が挙げられる。
前記紫外線防止剤としては、例えば、4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルへキシルパラメトキシサイナメート、微粒子酸化チタン、微粒子亜鉛又はこれらの混合物等が挙げられる。
キレート剤としては、例えば、エデト酸塩、ピロリン酸塩、へキサンメタリン酸塩、グルコン酸塩又はこれらの混合物等が挙げられる。
前記pH調整剤としては、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム又はこれらの混合物等が挙げられる。
これらの各成分の配合割合は適宜選択することができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明のケラチナーゼ活性阻害剤は、天然由来成分を有効成分とするので、安全性に優れ、有効にケラチナーゼの酵素活性を阻害することができる。従って、ケラチナーゼを産生する皮膚糸状菌の感染及び生育を阻害することを期待しうる医薬品、医薬部外品、化粧品等に配合することができる。
また、本発明の皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤は、本発明のケラチナーゼ活性阻害剤と、殺菌及び/又は抗真菌剤とを含むので、皮膚のかゆみ、皮膚のただれ、湿潤様の症状を改善することが可能であり、また皮膚糸状菌症の感染予防又は治療が期待できる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、例中において各抽出物は、以下の市販品を使用した。
ホップ抽出物:商品名「ホップ抽出液 BG−J」(丸善製薬(株)製)、
アセンヤク抽出物:商品名「アセンヤク抽出液」(丸善製薬(株)製)、
キラヤ樹皮抽出物:商品名「キラヤニン S−100」(丸善製薬(株)製)、
ビワ葉抽出物:商品名「ビワ抽出液 J」(丸善製薬(株)製)、
地楡抽出物:商品名「ジュ抽出液 BG」(丸善製薬(株)製)、
クマザサ抽出物:商品名「ファルコレックス クマザサE」(一丸ファルコス(株)製)、
タンニン酸:商品名「タンニンリキッド VB」(一丸ファルコス(株)製)。
【0020】
実施例 1−1
Biochem. J. (1983) Vol.232,p139−140に記載の方法に従って、ケラチナーゼを調製した。
即ち、Trichophyton rubrum IFO 9185を、毛髪を加えたサブロー培地で培養した。培養液を茶こしで濾過し、濾液を遠心分離(10000rpm.、10分間)後、上清を分取した。この上清に硫安を80%飽和量加え塩析した。沈殿物を遠心分離(10000rpm.、15分間)により分取し、燐酸緩衝液(10mM、pH7.0)に溶解した。この溶液を透析チューブに入れ同緩衝液に対して透析した。透析した溶液を凍結乾燥し、粗精製ケラチナーゼを得た。
次いで、ケラチン粉末(最終懸濁濃度0.4%)と、CaCl(1mM)を含むグリシン緩衝液(100mM、pH8.0)に被験試料としての表1に示す各抽出物を所定量加えた。コントロールには緩衝液を被験試料の代わりに加えた。これらの溶液を37℃で16時間振盪した後、トリクロロ酢酸(TCA)を加えた。30分間放置後、遠心分離(10000rpm.、10分間)し上清中の分解されたケラチン量をDC タンパク分析キット(Bio Rad社製)を用いて測定した。ブランク値は粗ケラチナーゼ溶液を添加する前にTCAを加え、他の処理は試験群と同様に行い求めた。
各試料のケラチナーゼ活性阻害率は、コントロールでのケラチン分解量を基準に下記式より求めた。結果を表1に示す。
ケラチナーゼ阻害率(%)=(コントロールでのケラチン分解量−試料添加時のケラチン分解量)×100/コントロールでのケラチン分解量
【0021】
【表1】
Figure 2004018508
【0022】
実施例 2−1 2−8 及び比較例 2−1 2−5
表2に示す各成分を常法により混合調製してローションを調製した。
得られたローションを、皮膚糸状菌症(足白癬)を発症している5人のパネルに2週間、1日1回患部及びその周辺に塗布してもらい、2週間後に以下の評価に基づき、かゆみ及び外観改善効果を評価してもらった。結果をパネルの平均値として表2に示す。
かゆみ改善評価:かゆみが著しく軽減したを5点、かゆみが少し軽減したを4点、変化なしを3点、かゆみが少し悪化したを2点、かゆみが著しく悪化したを1点とした。
外観改善評価:外観が著しく改善したを5点、少し改善したを4点、変化なしを3点、少し悪化したを2点、著しく悪化したを1点とした。
【0023】
【表2】
Figure 2004018508
【0024】
実施例 3−1 3−8 及び比較例 3−1 3−5
表3に示す各成分を常法により混合調製してクリームを調製した。
得られたクリームを、皮膚糸状菌症(足白癬)を発症している5人のパネルに2週間、1日1回患部及びその周辺に塗布してもらい、2週間後に実施例2−1と同様な評価に基づき、かゆみ及び外観改善効果を評価してもらった。結果をパネルの平均値として表3に示す。
【0025】
【表3】
Figure 2004018508
【0026】
実施例 4−1 4−8 及び比較例 4−1 4−5
表4に示す各成分を常法により混合調製して粉末状足浴剤を調製した。
皮膚糸状菌症(足白癬)を発症している5人のパネルに、得られた足浴剤を湯に溶解し、1日15分間足湯してもらい、2週間後に実施例2−1と同様な評価に基づき、かゆみ及び外観改善効果を評価してもらった。結果をパネルの平均値として表4に示す。
【0027】
【表4】
Figure 2004018508
【0028】
実施例 5−1 5−8 及び比較例 5−1 5−5
表5に示す各成分を常法により混合調製して液状洗浄剤を調製した。
得られた液状洗浄剤を用いて、皮膚糸状菌症(足白癬)を発症している5人のパネルに2週間、1日1回患部及びその周辺を洗浄してもらい、2週間後に実施例2−1と同様な評価に基づき、かゆみ及び外観改善効果を評価してもらった。結果をパネルの平均値として表5に示す。
【0029】
【表5】
Figure 2004018508

Claims (2)

  1. ホップ抽出物、アセンヤク抽出物、キラヤ樹皮抽出物、ビワ葉抽出物、地楡抽出物、クマザサ抽出物及びタンニン酸からなる群より選択される1種又は2種以上を有効成分として含むケラチナーゼ活性阻害剤。
  2. 請求項1記載のケラチナーゼ活性阻害剤と、殺菌剤及び/又は抗真菌剤とを含むことを特徴とする皮膚外用剤、皮膚洗浄剤又は足浴剤。
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