JP2004018201A - 排出物管理ネットワークサービスシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などに関連した作業の一部又は全てを総合的に管理するシステムを提供すること。
【解決手段】排出物に一体化されるように設けられる電子情報記録素子90と、ネットワーク20で相互に連携された前記排出物の利害関係者に係る過程を、前記排出物が通過したとき前記電子情報記録素子90との間で信号検出をアンテナ装置30A…で行い、これにより得られる排出物通過信号に基づき排出物を管理者10にて一元管理する。
【選択図】 図1
【解決手段】排出物に一体化されるように設けられる電子情報記録素子90と、ネットワーク20で相互に連携された前記排出物の利害関係者に係る過程を、前記排出物が通過したとき前記電子情報記録素子90との間で信号検出をアンテナ装置30A…で行い、これにより得られる排出物通過信号に基づき排出物を管理者10にて一元管理する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業活動又は日常生活活動に付随して発生する廃棄物等の排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理及び処分等の利害関係人による前記排出物に対する作業の一部又は全てを一元的に管理する排出物管理ネットワークサービスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、産業活動又は日常生活活動に付随して発生する廃棄物は、無価値物として考えられ、廃棄物とその個別情報にも価値が見出されていなかった。言換えれば、有価値物では伝票と品物が連動する情報と物との一致が当たり前であるのに対し、廃棄物では情報と物との一致の概念があまり認識されてこなかったため、これまではその必要性も低かった。
【0003】
このような無価値物であっても、産業廃棄物のような排出物に関しては、廃掃法が施行され、社会システムとしてマニフェスト伝票による作業の確認が求められ、この種の排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などの各作業段階においては、各作業の完了を確認する手段が求められることとなった。
【0004】
しかし、作業内容を記載するマニフェスト伝票の偽造等のトラブルが発生しており、これが社会的問題ともなっているのが実状である。
【0005】
かかる産業廃棄物の状態を確認する手段として、多くは目視が用いられており、作業者が目視で確認後に紙やパーソナルコンピュータなどの記録媒体にマニフェストとして記録を残し、その記録媒体を介して各作業の完了を確認することが行われている。
【0006】
また、その記録媒体の記録内容が排出物と同一であること、所謂、情報と物との一致であることを確認する手段として、GPS(Global Positioning Systems)による位置情報を利用した方法や、バーコードを排出物に添付し通過情報を読取装置で確認することなどが一部では既に実施されている。さらに、ICカードなどの電子記録媒体の利用も検討されつつある。
【0007】
かかる先行技術として、特開平8−277020号公報、特開平9−44716号公報及び特開平11−282785号公報があり、これを説明する。
【0008】
特開平8−277020号公報は、紙マニフェストで問題となっていた記載内容の改ざん等を未然に防止する等の課題解決のために、廃棄物に付随して、マニフェストカードと称するICカードを、排出、収集・運搬及び処理にわたって搬送するというものである。
【0009】
特開平9−44716号公報は、排出物として感染性医療廃棄物に特化した管理システムであり、感染性医療廃棄物が収納される収納容器に非接触識別素子を添着し、ID読取装置により該素子が添着された感染性医療廃棄物が収納される収納容器の通過等を、ネットワークを介して集中管理するものである。
【0010】
特開平11−282785号公報は、産業廃棄物マニフェストデータの管理システムの改変に柔軟に対応することを可能とするため、クライアントのプログラムを変更することなく、サーバ側のプログラムを変更するようにしたものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術においては、マニフェスト伝票に個別情報を登録する作業を人間が行うために、ここで誤記入などのミスが発生したり、情報の改ざんなどの不正が行われたりすることがある。
【0012】
また、バーコードやICカードなどの記録媒体を用いる場合でも、当該媒体にセンサ等を直接接触させる必要があり、また作業者が記録媒体を携行しながら読み取りを行う必要がある等のため、登録作業に要する時間がかかり、そのための人件費負担も大きいという問題があった。
【0013】
本発明の目的は、排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などに関連した作業の一部又は全てを総合的に管理する排出物管理ネットワークサービスシステムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る排出物管理ネットワークサービスシステムは、
排出物に一体化されるように設けられる電子情報記録素子と、
ネットワークで相互に連携された前記排出物の利害関係者に係る過程を、前記排出物が通過したとき前記電子情報記録素子との間で非接触で信号検出を行う信号検出手段と
この信号検出手段により得られる排出物通過信号に基づき前記排出物を一元管理する管理手段と
を具備することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、電子情報記録素子は、例えば排出物に添着又は同梱により一体化され、また信号検出手段と電子情報記録素子とは非接触で信号検出を行うことができるので、排出物が利害関係者に係る過程を通過することで、情報の改ざんなどの不正が行われることなくして非接触で排出物の通過を検出することができ、作業等に要する時間は削減されたものとなり、ひいては、排出物に関する取引を活性化させる手段となり得る。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る排出物管理ネットワークサービスシステムの一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
本実施形態は、排出物として産業排出物に対する利害関係者に係る過程として、排出事業者による排出物の排出、収集・運搬事業者による排出物の収集・運搬及び処理事業者による排出物の処理サービスを、情報と物との一致の下で実施するシステム例である。
【0018】
図1は、本実施形態の排出物管理ネットワークサービスシステムを示しており、管理者(管理者サーバシステム)10は、ネットワーク20を介して排出事業者(排出事業者サーバ)30、収集・運搬事業者(収集・運搬事業者サーバ)40及び処理事業者50(処理事業者サーバ)と接続されている。
【0019】
これら排出事業者サーバ30、収集・運搬事業者サーバ40及び処理事業者サーバ50には、排出物が通過したとき電子情報記録素子90が一体化された排出物が収納された容器70の通過を非接触で検出する信号検出手段としてアンテナ装置30A,40A,50Aが接続されている。
【0020】
ネットワーク20としては、公衆電話回線、インターネット、専用回線等の各種システムが例示されるが、時間短縮及びコスト低減を図るために双方向で電子信号の授受が可能なシステムを採用することが好ましい。
【0021】
また、本実施形態のシステムは、管理者10により運営されるシステムであり、該システムはネットワーク会員に提供される。この場合、排出事業者30、収集・運搬事業者40及び処理事業者50がネットワーク会員である。
【0022】
ここに、管理者が運営するネットワークサービスにおいては、会員である排出事業者30、収集・運搬事業者40及び処理事業者50に対しては、情報と物との一致の下での会員サービスが提供されるが、非会員60にもネットワーク20を介して限定された情報提供等のサービスの提供も行われる。
【0023】
また、本実施形態では、排出物の排出、収集・運搬及び処理の過程で、収納容器70に排出物の中身80を入れると共に同収納容器70に電子情報記録素子90が添着又は同梱される。従って、収納容器70への電子情報記録素子90の添着又は同梱によって、電子情報記録素子90は排出物と一体化されたものとなり、電子情報記録素子90による信号検出によって、情報と物との一致を実現するものとなる。
【0024】
ここで、図2、図3を参照して電子情報記録素子90の排出物への一体化手段を説明する。
【0025】
図2は、収納容器70に排出物の中身80が収納され、同収納容器70内に排出物の中身80と共に電子情報記録素子90が同梱される例である。
【0026】
図3は、排出物の中身80が収納された収納容器70の外側に、電子情報記録素子90が添着される例である。
【0027】
上記した添着又は同梱による一体化手段は、特に、電子情報記録素子90の形態により、より信頼性が高めるようにすることができる。すなわち、本実施形態では、データキャリアである電子情報記録素子90として無線タグを用いる。
【0028】
図4は、無線タグの一例としてカード型素子91を示し、カード状ベース91Aに、送受信部、信号処理及び記憶部を含むICチップ91Bが取り付けられ、ベース91Aの周囲にアンテナ素子91C等が組み込まれている。
【0029】
図5は、無線タグの他例としてコイン型素子92を示している。コイン状ベース92Aに、送受信部、信号処理及び記憶部等を含むICチップ92Bが取り付けられ、コイン状ベース92Aの周囲にアンテナ素子92C等が組み込まれている。
【0030】
ここに、ICチップ91B,92B及びアンテナ91C,92Cにより、外部の信号検出手段との間で信号授受が可能であり、例えば、電子情報記録素子90がアンテナ装置30A,40A,50Aの近傍を通過したとき、通過信号を検出するものとなっている。この通過信号には、電子情報記録素子90固有の識別信号が含まれる。
【0031】
この電子情報記録素子90に固有に付与された識別信号は、管理者(管理者サーバ)10において一元管理を行うために事前に付与されるものであり、この識別信号は本実施形態のネットワークサービスを主宰する管理者10により一元的に定められる。なお、管理者10が一元的に定める方法を定めた上で、実際の識別信号の書き込み等の作業の全て又は一部を本実施形態のネットワークサービス会員に委託することも、ここで言う一元管理の概念に含むものとする。
【0032】
データキャリアである電子情報記録素子90としては、電子信号等により一元管理が出来る機能を有していれば様々な形態が可能であるが、多量のデータを処理する場合は、本実施形態で用いるICチップを埋め込んだカード型の無線タグが最適である。
【0033】
無線タグの形態としては、図4,図5に示すカード型、コイン型の他に図示しないラベル型等の市販品を用いることができ、排出物に添着する場合や収納容器に同梱する場合などに応じて使い分けることができる。
【0034】
なお、ミューチップのようにミクロンオーダーの微小チップであっても、通信機能を有し、排出物又はその収納容器と共にアンテナ装置30A,40A,50Aを通過させることが可能であれば、採用することができる。
【0035】
また、本実施形態で用いる電子情報記録素子90は、排出物の1/100以下の重量又容積を有するものであり、この点で、ラベル型、コイン型、カード型の無線タグの重量は1g〜5gであり、容積も10cm3以下であり、信号を付与する排出物重量に対して極めて小さいので、添着や収納容器に同梱しても重量的に影響を与えないという利点がある。なお、この種の素子90は、動作温度が−20℃〜+50℃の範囲であるので、通常の温度環境においては信号検出に支障はない。
【0036】
また、この種の素子90のアクセス距離は15cm〜35cmであるので、アンテナ装置と無線タグとの位置関係が重要なパラメータである。すなわち、図6に示すように、排出事業者30、収集・運搬事業者40及び処理事業者50の各処理場に、アンテナ装置30A,40A,50Aを配置し、排出物又は収納容器70に同梱した無線タグである電子情報記録素子90がアンテナ装置30A,40A,50Aの近傍を移動するときに、電子情報が読み取り又は書き込まれる方式を採用している。
【0037】
なお、アンテナ装置30A,40A,50Aとしてアクセス距離が長く取れるものを採用した場合は、上述したこれ以外の一体化手段を採用することができる。例えば、大型排出物やその収納容器に同梱する場合であっても、信号検出が可能となるので、排出物をまとめて管理できる。また、大型の運搬車両であっても、無線タグの位置に関係無くアクセスが可能となるので、運搬車両単位の管理も可能である。この場合、車両は、収納容器として機能することになる。
【0038】
また、一般には排出物の中に同梱することにより取り出し不可能な状態であると考えられるが、取り出し不可能な状態をさらに確実にするために、開封履歴が残る風袋を収納容器として用いることもできる。
【0039】
また、万が一故意に排出物中から記録情報素子90を取り除くような事例があっても、アンテナ装置を通過する時点で素子90が同梱されていなければ通過信号が得られないので取り出しの不正が明らかになる。
【0040】
さらに、同梱された情報記録素子90に処理業者等に関する新たな情報を追加書き込みすることや、複数の一元管理された情報記録素子90を排出物又はその収納容器に追加することなどにより、排出物の管理情報を充実させることができる。
【0041】
次に、図7を参照して本実施形態における管理者サーバシステム10について、説明する。最上位のデータ一元管理の機能は管理者10が保持し、管理者サーバシステム10は、複数の管理サーバ10A〜10Dを有する。
【0042】
会員管理サーバ10Aはネットワーク構成会員に対する固有番号付与及びその方式の決定を担う。識別信号管理サーバ10Bは、無線タグ等の電子情報記録素子90に対する固有番号付与及びその方式の決定を担う。課金管理サーバ10Cはサービスに伴う課金付与及びその方式の決定を担う。公開情報管理サーバ10Dは会員又は非会員に対する公開情報の管理を担う。
【0043】
本実施形態においては、ネットワーク20を介し管理者10と無線タグ等の電子情報記録素子90で識別された排出物(排出物個別情報)が関係付けられる。また、識別信号管理サーバ10Bによって、発行場所記号と発行時の年、月、日、時刻を無線タグの固有番号として付与している。
【0044】
なお、上記の排出物個別情報のみで情報と物との一致状態が確認困難な場合は、必要に応じて一元管理された電子情報記録素子90を追加する。例えば、運搬業者と処理業者が異なる場合や、処理業者と最終処分業者が異なる場合などは、排出物に最初に同梱された電子情報記録素子90に加えて、新たに一元管理された素子を追加することにより、さらに確実な情報と物との一致の状態を確認することができる。
【0045】
また、同様に各種のネットワークを介して管理者とネットワーク会員が関係付けられる。ネットワーク会員の識別方法はどのような形態でも良いが、名寄せ確認を確実に行うため、排出物の排出物個別情報と異なる固有番号を付与するものとなっている。
【0046】
本実施形態では、会員管理サーバ10Aによって、ネットワーク会員ID番号を固有番号として付与している。会員ID番号は、会員を識別するための固有番号である。また会員管理サーバ10Aは、ネットワーク会員の要求に応じて、各作業又は全ての作業の完了を確認するために、各作業における利害関係者の意見又は承認を得ることができる手段として機能する。
【0047】
電子情報記録素子90が一体化された排出物がアンテナ装置を通過した後に、得られた通過信号はネットワーク20を通して、管理者10に接続される。この場合、端末の接続方法は、公衆回線又は通信網のみに制限されず、例えばモバイル通信システム、無線通信システム、衛星通信を用いるGPSシステム等のユビキタス社会を構成するあらゆる情報伝達手段を用いることができる。なお、ネットワーク20により、インターネットに接続する場合は、インターネットの公衆性及び排出物が排出者特有の情報を含むためのシステムの秘匿性に対処するため、FireWall等を設置する必要がある。当然、外部との接続は公開Webサーバを直接の窓口とし、経路情報サーバや、マニフェスト発行マスターサーバ等をFW内に個別設置するものとする。
【0048】
さらに、本実施形態では、不法投棄を防止するために、電子情報記録素子90を排出物又はその収納容器とともにアンテナ装置を通過させる時点で情報と物との一致状態を確認できる手段として、通過信号記録を写し込んだデジタルカメラの画像を用いる。
【0049】
このように通過信号記録を写し込んだデジタルカメラの画像を採用することにより、排出物又はその収納容器外観と通過時刻を同時記録できるので、目視等の直接的な手段を講じることなく、情報と物との一致状態を確認及び証明することができる。また、必要に応じてその画像を前述のネットワークを介して管理者が管理するサーバに一定期間保管しておき、要求があれば公開する等の手段も採用することができる。
【0050】
以上のように本実施形態によれば、排出業者、収・運業者、処理業者などの利害関係者を結ぶ双方向のネットワークが構築された結果、情報と物との一致がなされた状態で双方向の情報授受が可能となり、またネツトワークを介した会員又は非会員に対する情報公開も可能となり、排出物処理の透明性が確保されたものとなる。
【0051】
このように排出物処理の透明性が確保され結果、従来、無価値物として扱われる廃棄物等の排出物の流通に、新たな金銭的価値を創造し得る点も期待できるものである。
【0052】
また本実施形態では、素子90より得られる通過信号記録と、排出物又はその収納容器の外観と、通過時刻との3項目を同時に記録した結果を、ネットワーク20を介して各段階の利害関係者が必要に応じて閲覧可能に設定したので、ネットワーク会員のみにとどまらず、非会員に対しても幅広く公開が可能である。
【0053】
さらに、本実施形態においては、排出事業者、収集・運搬事業者、処理事業者などのネットワーク会員に個別の識別信号として会員番号を付与し、その信号をネットワークサービスと分離して管理するために会員管理サーバ10Aを設けているが、排出物がアンテナ装置を通過した際に得られた通過信号をこの会員管理サーバ10Aに自動的に入力することにより、排出物処理作業の一部又は全てと課金管理サーバ10Cによる無課金システムと関連付けた後に料金を設定することが可能である。この場合、課金管理サーバ10Cは、例えば、一定期間における会員のネットワーク利用回数を通過信号から確認し、利用実績に応じて課金比率の変動又は料金の払い戻しを行う手段を有することができる。
【0054】
なお、図7に示すように、本実施形態では、管理者10内に課金サーバ10Cを設けているが、このように内部に課金システムを設けることで、ネットワーク介して外部に課金システムを設ける場合に問題となる情報秘匿性に関する安全性が向上するものとなる。なお、課金サーバ10Cは、ネットワーク20を介した電子決済システム等を組合せることにより、料金自動収受システムを構成することが可能である。
【0055】
また、本実施形態において電子情報として自動的に得られたその通過信号と排出物のリスク管理情報を関連付けることにより、迅速なリスク管理や的確なリスク予知も可能となる。なお、このような通過信号と排出物のリスク関連情報を関連付けは、適宜、本実施形態における会員に対するサービスメニューの一つとすることができる。
【0056】
さらに、本実施形態において電子情報として自動的に得られた通過信号に基づき、最適な収集運搬車両の運行計画や中間処理場や最終処分場の操業計画を策定するようにしても良い。このような運行計画や操業計画についても、本実施形態における会員に対するサービスメニューの一つとすることができる。
【0057】
なお、本発明の実施形態においては、産業活動又は日常生活活動に付随して発生する廃棄物等の排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などに関連した作業の一部又は全てを総合的に管理するシステムとして説明したが、情報と物との一致を厳しく要求される製品や物品の搬送などにおいても適用可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などに関連した作業の一部又は全てを総合的に管理するシステムを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排出物管理ネットワークサービスシステムの概略構成図。
【図2】本発明における排出物と電子情報記録素子との一体化の一例を説明する図。
【図3】本発明における排出物と電子情報記録素子との一体化の他例を説明する図。
【図4】本発明における電子情報記録素子の一例を示す図。
【図5】本発明における電子情報記録素子の他例を示す図。
【図6】本発明における排出物の処理場通過を示す図。
【図7】本発明における管理者に係るサーバシステムの概念図。
【符号の説明】
10…管理者
20…ネットワーク
30…排出事業者
30A…アンテナ装置
40…収集・運搬事業者
40A…アンテナ装置
50…処理事業者
50A…アンテナ装置
60…非会員端末
70…収納容器
80…排出物の中身
90,91,92…電子情報記録素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業活動又は日常生活活動に付随して発生する廃棄物等の排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理及び処分等の利害関係人による前記排出物に対する作業の一部又は全てを一元的に管理する排出物管理ネットワークサービスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、産業活動又は日常生活活動に付随して発生する廃棄物は、無価値物として考えられ、廃棄物とその個別情報にも価値が見出されていなかった。言換えれば、有価値物では伝票と品物が連動する情報と物との一致が当たり前であるのに対し、廃棄物では情報と物との一致の概念があまり認識されてこなかったため、これまではその必要性も低かった。
【0003】
このような無価値物であっても、産業廃棄物のような排出物に関しては、廃掃法が施行され、社会システムとしてマニフェスト伝票による作業の確認が求められ、この種の排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などの各作業段階においては、各作業の完了を確認する手段が求められることとなった。
【0004】
しかし、作業内容を記載するマニフェスト伝票の偽造等のトラブルが発生しており、これが社会的問題ともなっているのが実状である。
【0005】
かかる産業廃棄物の状態を確認する手段として、多くは目視が用いられており、作業者が目視で確認後に紙やパーソナルコンピュータなどの記録媒体にマニフェストとして記録を残し、その記録媒体を介して各作業の完了を確認することが行われている。
【0006】
また、その記録媒体の記録内容が排出物と同一であること、所謂、情報と物との一致であることを確認する手段として、GPS(Global Positioning Systems)による位置情報を利用した方法や、バーコードを排出物に添付し通過情報を読取装置で確認することなどが一部では既に実施されている。さらに、ICカードなどの電子記録媒体の利用も検討されつつある。
【0007】
かかる先行技術として、特開平8−277020号公報、特開平9−44716号公報及び特開平11−282785号公報があり、これを説明する。
【0008】
特開平8−277020号公報は、紙マニフェストで問題となっていた記載内容の改ざん等を未然に防止する等の課題解決のために、廃棄物に付随して、マニフェストカードと称するICカードを、排出、収集・運搬及び処理にわたって搬送するというものである。
【0009】
特開平9−44716号公報は、排出物として感染性医療廃棄物に特化した管理システムであり、感染性医療廃棄物が収納される収納容器に非接触識別素子を添着し、ID読取装置により該素子が添着された感染性医療廃棄物が収納される収納容器の通過等を、ネットワークを介して集中管理するものである。
【0010】
特開平11−282785号公報は、産業廃棄物マニフェストデータの管理システムの改変に柔軟に対応することを可能とするため、クライアントのプログラムを変更することなく、サーバ側のプログラムを変更するようにしたものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術においては、マニフェスト伝票に個別情報を登録する作業を人間が行うために、ここで誤記入などのミスが発生したり、情報の改ざんなどの不正が行われたりすることがある。
【0012】
また、バーコードやICカードなどの記録媒体を用いる場合でも、当該媒体にセンサ等を直接接触させる必要があり、また作業者が記録媒体を携行しながら読み取りを行う必要がある等のため、登録作業に要する時間がかかり、そのための人件費負担も大きいという問題があった。
【0013】
本発明の目的は、排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などに関連した作業の一部又は全てを総合的に管理する排出物管理ネットワークサービスシステムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る排出物管理ネットワークサービスシステムは、
排出物に一体化されるように設けられる電子情報記録素子と、
ネットワークで相互に連携された前記排出物の利害関係者に係る過程を、前記排出物が通過したとき前記電子情報記録素子との間で非接触で信号検出を行う信号検出手段と
この信号検出手段により得られる排出物通過信号に基づき前記排出物を一元管理する管理手段と
を具備することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、電子情報記録素子は、例えば排出物に添着又は同梱により一体化され、また信号検出手段と電子情報記録素子とは非接触で信号検出を行うことができるので、排出物が利害関係者に係る過程を通過することで、情報の改ざんなどの不正が行われることなくして非接触で排出物の通過を検出することができ、作業等に要する時間は削減されたものとなり、ひいては、排出物に関する取引を活性化させる手段となり得る。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る排出物管理ネットワークサービスシステムの一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
本実施形態は、排出物として産業排出物に対する利害関係者に係る過程として、排出事業者による排出物の排出、収集・運搬事業者による排出物の収集・運搬及び処理事業者による排出物の処理サービスを、情報と物との一致の下で実施するシステム例である。
【0018】
図1は、本実施形態の排出物管理ネットワークサービスシステムを示しており、管理者(管理者サーバシステム)10は、ネットワーク20を介して排出事業者(排出事業者サーバ)30、収集・運搬事業者(収集・運搬事業者サーバ)40及び処理事業者50(処理事業者サーバ)と接続されている。
【0019】
これら排出事業者サーバ30、収集・運搬事業者サーバ40及び処理事業者サーバ50には、排出物が通過したとき電子情報記録素子90が一体化された排出物が収納された容器70の通過を非接触で検出する信号検出手段としてアンテナ装置30A,40A,50Aが接続されている。
【0020】
ネットワーク20としては、公衆電話回線、インターネット、専用回線等の各種システムが例示されるが、時間短縮及びコスト低減を図るために双方向で電子信号の授受が可能なシステムを採用することが好ましい。
【0021】
また、本実施形態のシステムは、管理者10により運営されるシステムであり、該システムはネットワーク会員に提供される。この場合、排出事業者30、収集・運搬事業者40及び処理事業者50がネットワーク会員である。
【0022】
ここに、管理者が運営するネットワークサービスにおいては、会員である排出事業者30、収集・運搬事業者40及び処理事業者50に対しては、情報と物との一致の下での会員サービスが提供されるが、非会員60にもネットワーク20を介して限定された情報提供等のサービスの提供も行われる。
【0023】
また、本実施形態では、排出物の排出、収集・運搬及び処理の過程で、収納容器70に排出物の中身80を入れると共に同収納容器70に電子情報記録素子90が添着又は同梱される。従って、収納容器70への電子情報記録素子90の添着又は同梱によって、電子情報記録素子90は排出物と一体化されたものとなり、電子情報記録素子90による信号検出によって、情報と物との一致を実現するものとなる。
【0024】
ここで、図2、図3を参照して電子情報記録素子90の排出物への一体化手段を説明する。
【0025】
図2は、収納容器70に排出物の中身80が収納され、同収納容器70内に排出物の中身80と共に電子情報記録素子90が同梱される例である。
【0026】
図3は、排出物の中身80が収納された収納容器70の外側に、電子情報記録素子90が添着される例である。
【0027】
上記した添着又は同梱による一体化手段は、特に、電子情報記録素子90の形態により、より信頼性が高めるようにすることができる。すなわち、本実施形態では、データキャリアである電子情報記録素子90として無線タグを用いる。
【0028】
図4は、無線タグの一例としてカード型素子91を示し、カード状ベース91Aに、送受信部、信号処理及び記憶部を含むICチップ91Bが取り付けられ、ベース91Aの周囲にアンテナ素子91C等が組み込まれている。
【0029】
図5は、無線タグの他例としてコイン型素子92を示している。コイン状ベース92Aに、送受信部、信号処理及び記憶部等を含むICチップ92Bが取り付けられ、コイン状ベース92Aの周囲にアンテナ素子92C等が組み込まれている。
【0030】
ここに、ICチップ91B,92B及びアンテナ91C,92Cにより、外部の信号検出手段との間で信号授受が可能であり、例えば、電子情報記録素子90がアンテナ装置30A,40A,50Aの近傍を通過したとき、通過信号を検出するものとなっている。この通過信号には、電子情報記録素子90固有の識別信号が含まれる。
【0031】
この電子情報記録素子90に固有に付与された識別信号は、管理者(管理者サーバ)10において一元管理を行うために事前に付与されるものであり、この識別信号は本実施形態のネットワークサービスを主宰する管理者10により一元的に定められる。なお、管理者10が一元的に定める方法を定めた上で、実際の識別信号の書き込み等の作業の全て又は一部を本実施形態のネットワークサービス会員に委託することも、ここで言う一元管理の概念に含むものとする。
【0032】
データキャリアである電子情報記録素子90としては、電子信号等により一元管理が出来る機能を有していれば様々な形態が可能であるが、多量のデータを処理する場合は、本実施形態で用いるICチップを埋め込んだカード型の無線タグが最適である。
【0033】
無線タグの形態としては、図4,図5に示すカード型、コイン型の他に図示しないラベル型等の市販品を用いることができ、排出物に添着する場合や収納容器に同梱する場合などに応じて使い分けることができる。
【0034】
なお、ミューチップのようにミクロンオーダーの微小チップであっても、通信機能を有し、排出物又はその収納容器と共にアンテナ装置30A,40A,50Aを通過させることが可能であれば、採用することができる。
【0035】
また、本実施形態で用いる電子情報記録素子90は、排出物の1/100以下の重量又容積を有するものであり、この点で、ラベル型、コイン型、カード型の無線タグの重量は1g〜5gであり、容積も10cm3以下であり、信号を付与する排出物重量に対して極めて小さいので、添着や収納容器に同梱しても重量的に影響を与えないという利点がある。なお、この種の素子90は、動作温度が−20℃〜+50℃の範囲であるので、通常の温度環境においては信号検出に支障はない。
【0036】
また、この種の素子90のアクセス距離は15cm〜35cmであるので、アンテナ装置と無線タグとの位置関係が重要なパラメータである。すなわち、図6に示すように、排出事業者30、収集・運搬事業者40及び処理事業者50の各処理場に、アンテナ装置30A,40A,50Aを配置し、排出物又は収納容器70に同梱した無線タグである電子情報記録素子90がアンテナ装置30A,40A,50Aの近傍を移動するときに、電子情報が読み取り又は書き込まれる方式を採用している。
【0037】
なお、アンテナ装置30A,40A,50Aとしてアクセス距離が長く取れるものを採用した場合は、上述したこれ以外の一体化手段を採用することができる。例えば、大型排出物やその収納容器に同梱する場合であっても、信号検出が可能となるので、排出物をまとめて管理できる。また、大型の運搬車両であっても、無線タグの位置に関係無くアクセスが可能となるので、運搬車両単位の管理も可能である。この場合、車両は、収納容器として機能することになる。
【0038】
また、一般には排出物の中に同梱することにより取り出し不可能な状態であると考えられるが、取り出し不可能な状態をさらに確実にするために、開封履歴が残る風袋を収納容器として用いることもできる。
【0039】
また、万が一故意に排出物中から記録情報素子90を取り除くような事例があっても、アンテナ装置を通過する時点で素子90が同梱されていなければ通過信号が得られないので取り出しの不正が明らかになる。
【0040】
さらに、同梱された情報記録素子90に処理業者等に関する新たな情報を追加書き込みすることや、複数の一元管理された情報記録素子90を排出物又はその収納容器に追加することなどにより、排出物の管理情報を充実させることができる。
【0041】
次に、図7を参照して本実施形態における管理者サーバシステム10について、説明する。最上位のデータ一元管理の機能は管理者10が保持し、管理者サーバシステム10は、複数の管理サーバ10A〜10Dを有する。
【0042】
会員管理サーバ10Aはネットワーク構成会員に対する固有番号付与及びその方式の決定を担う。識別信号管理サーバ10Bは、無線タグ等の電子情報記録素子90に対する固有番号付与及びその方式の決定を担う。課金管理サーバ10Cはサービスに伴う課金付与及びその方式の決定を担う。公開情報管理サーバ10Dは会員又は非会員に対する公開情報の管理を担う。
【0043】
本実施形態においては、ネットワーク20を介し管理者10と無線タグ等の電子情報記録素子90で識別された排出物(排出物個別情報)が関係付けられる。また、識別信号管理サーバ10Bによって、発行場所記号と発行時の年、月、日、時刻を無線タグの固有番号として付与している。
【0044】
なお、上記の排出物個別情報のみで情報と物との一致状態が確認困難な場合は、必要に応じて一元管理された電子情報記録素子90を追加する。例えば、運搬業者と処理業者が異なる場合や、処理業者と最終処分業者が異なる場合などは、排出物に最初に同梱された電子情報記録素子90に加えて、新たに一元管理された素子を追加することにより、さらに確実な情報と物との一致の状態を確認することができる。
【0045】
また、同様に各種のネットワークを介して管理者とネットワーク会員が関係付けられる。ネットワーク会員の識別方法はどのような形態でも良いが、名寄せ確認を確実に行うため、排出物の排出物個別情報と異なる固有番号を付与するものとなっている。
【0046】
本実施形態では、会員管理サーバ10Aによって、ネットワーク会員ID番号を固有番号として付与している。会員ID番号は、会員を識別するための固有番号である。また会員管理サーバ10Aは、ネットワーク会員の要求に応じて、各作業又は全ての作業の完了を確認するために、各作業における利害関係者の意見又は承認を得ることができる手段として機能する。
【0047】
電子情報記録素子90が一体化された排出物がアンテナ装置を通過した後に、得られた通過信号はネットワーク20を通して、管理者10に接続される。この場合、端末の接続方法は、公衆回線又は通信網のみに制限されず、例えばモバイル通信システム、無線通信システム、衛星通信を用いるGPSシステム等のユビキタス社会を構成するあらゆる情報伝達手段を用いることができる。なお、ネットワーク20により、インターネットに接続する場合は、インターネットの公衆性及び排出物が排出者特有の情報を含むためのシステムの秘匿性に対処するため、FireWall等を設置する必要がある。当然、外部との接続は公開Webサーバを直接の窓口とし、経路情報サーバや、マニフェスト発行マスターサーバ等をFW内に個別設置するものとする。
【0048】
さらに、本実施形態では、不法投棄を防止するために、電子情報記録素子90を排出物又はその収納容器とともにアンテナ装置を通過させる時点で情報と物との一致状態を確認できる手段として、通過信号記録を写し込んだデジタルカメラの画像を用いる。
【0049】
このように通過信号記録を写し込んだデジタルカメラの画像を採用することにより、排出物又はその収納容器外観と通過時刻を同時記録できるので、目視等の直接的な手段を講じることなく、情報と物との一致状態を確認及び証明することができる。また、必要に応じてその画像を前述のネットワークを介して管理者が管理するサーバに一定期間保管しておき、要求があれば公開する等の手段も採用することができる。
【0050】
以上のように本実施形態によれば、排出業者、収・運業者、処理業者などの利害関係者を結ぶ双方向のネットワークが構築された結果、情報と物との一致がなされた状態で双方向の情報授受が可能となり、またネツトワークを介した会員又は非会員に対する情報公開も可能となり、排出物処理の透明性が確保されたものとなる。
【0051】
このように排出物処理の透明性が確保され結果、従来、無価値物として扱われる廃棄物等の排出物の流通に、新たな金銭的価値を創造し得る点も期待できるものである。
【0052】
また本実施形態では、素子90より得られる通過信号記録と、排出物又はその収納容器の外観と、通過時刻との3項目を同時に記録した結果を、ネットワーク20を介して各段階の利害関係者が必要に応じて閲覧可能に設定したので、ネットワーク会員のみにとどまらず、非会員に対しても幅広く公開が可能である。
【0053】
さらに、本実施形態においては、排出事業者、収集・運搬事業者、処理事業者などのネットワーク会員に個別の識別信号として会員番号を付与し、その信号をネットワークサービスと分離して管理するために会員管理サーバ10Aを設けているが、排出物がアンテナ装置を通過した際に得られた通過信号をこの会員管理サーバ10Aに自動的に入力することにより、排出物処理作業の一部又は全てと課金管理サーバ10Cによる無課金システムと関連付けた後に料金を設定することが可能である。この場合、課金管理サーバ10Cは、例えば、一定期間における会員のネットワーク利用回数を通過信号から確認し、利用実績に応じて課金比率の変動又は料金の払い戻しを行う手段を有することができる。
【0054】
なお、図7に示すように、本実施形態では、管理者10内に課金サーバ10Cを設けているが、このように内部に課金システムを設けることで、ネットワーク介して外部に課金システムを設ける場合に問題となる情報秘匿性に関する安全性が向上するものとなる。なお、課金サーバ10Cは、ネットワーク20を介した電子決済システム等を組合せることにより、料金自動収受システムを構成することが可能である。
【0055】
また、本実施形態において電子情報として自動的に得られたその通過信号と排出物のリスク管理情報を関連付けることにより、迅速なリスク管理や的確なリスク予知も可能となる。なお、このような通過信号と排出物のリスク関連情報を関連付けは、適宜、本実施形態における会員に対するサービスメニューの一つとすることができる。
【0056】
さらに、本実施形態において電子情報として自動的に得られた通過信号に基づき、最適な収集運搬車両の運行計画や中間処理場や最終処分場の操業計画を策定するようにしても良い。このような運行計画や操業計画についても、本実施形態における会員に対するサービスメニューの一つとすることができる。
【0057】
なお、本発明の実施形態においては、産業活動又は日常生活活動に付随して発生する廃棄物等の排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などに関連した作業の一部又は全てを総合的に管理するシステムとして説明したが、情報と物との一致を厳しく要求される製品や物品の搬送などにおいても適用可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、排出物の分別、排出、受け渡し、輸送、処理、処分などに関連した作業の一部又は全てを総合的に管理するシステムを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排出物管理ネットワークサービスシステムの概略構成図。
【図2】本発明における排出物と電子情報記録素子との一体化の一例を説明する図。
【図3】本発明における排出物と電子情報記録素子との一体化の他例を説明する図。
【図4】本発明における電子情報記録素子の一例を示す図。
【図5】本発明における電子情報記録素子の他例を示す図。
【図6】本発明における排出物の処理場通過を示す図。
【図7】本発明における管理者に係るサーバシステムの概念図。
【符号の説明】
10…管理者
20…ネットワーク
30…排出事業者
30A…アンテナ装置
40…収集・運搬事業者
40A…アンテナ装置
50…処理事業者
50A…アンテナ装置
60…非会員端末
70…収納容器
80…排出物の中身
90,91,92…電子情報記録素子
Claims (13)
- 排出物に一体化されるように設けられる電子情報記録素子と、
ネットワークで相互に連携された前記排出物の利害関係者に係る過程を、前記排出物が通過したとき前記電子情報記録素子との間で非接触で信号検出を行う信号検出手段と
この信号検出手段により得られる排出物通過信号に基づき前記排出物を一元管理する管理手段と
を具備することを特徴とする排出物管理ネットワークサービスシステム。 - 前記管理手段は、前記利害関係者が排出事業者、収集、運搬事業者、処理事業者であるとき、これら事業者個々に予め付された識別信号及び前記排出物通過信号のうち少なくとも一方に基づき前記排出物を一元管理する手段を具備することを特徴とする請求項1記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記利害関係人による前記排出物に対する作業に係る課金システムを設け、該課金システムと前記排出物通過信号とを関連付けして前記排出物に対する前記利害関係人による作業に料金を設定することを特徴とする請求項1又は2記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記電子情報記録素子が一体化された前記排出物が前記信号検出手段を通過したときに前記排出物通過信号と前記排出物との一致状態を確認する確認手段を具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記確認手段により前記排出物通過信号と前記排出物との一致状態を確認した後に、当該確認記録を前記ネツトワークを介して公開する公開手段を具備する特徴とする請求項4記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記利害関係人による前記排出物に対する作業の完了を、前記利害関係者の承認により行う手段を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記電子情報記録素子が一体化された前記排出物が前記信号検出手段を通過した時点で、更に電子情報記録素子を追加して前記排出物に一体化させることを特徴とする請求項3記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記確認手段は、前記通過信号の記録、前記排出物の外観及びその通過時刻の3項目を同時に記録するものであることを特徴とする請求項4記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記ネットワークを介し前記利害関係者が前記同時記録した3項目を閲覧する手段を具備することを特徴とする請求項8記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記排出物に対する作業にリスク管理情報を関連付けさせ、前記排出物に対する作業の保証業務の料金を設定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記排出物通過信号に基づき前記利害関係者に係る業務計画を策定する手段を具備することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記電子情報記録素子は、前記排出物に添着又は同梱されることにより一体化されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
- 前記電子情報記録素子は、前記排出物の1/100以下の重量又容積を有するものであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一記載の排出物管理ネットワークサービスシステム。
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JP2005293020A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Fujitsu Ltd | 移動物体の映像データ検索方法、移動物体の撮影・検出装置、移動物体の映像データ検索装置 |
WO2006096101A1 (en) * | 2005-03-11 | 2006-09-14 | Optibag Systems Ab | Waste container and arrangement, method and system for sorting of such waste containers |
JP2012522701A (ja) * | 2009-04-03 | 2012-09-27 | マリキャップ オーワイ | 廃棄物処理における方法及び手段 |
-
2002
- 2002-06-18 JP JP2002177058A patent/JP2004018201A/ja active Pending
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