JP2004016907A - 生ごみ処理機 - Google Patents
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Abstract
【課題】オーバーフロー式で乾燥タイプの生ごみ処理機であって、未処理の生ごみを排出されにくくするとともに処理物を細かく粉砕して扱いやすくすることができる生ごみ処理機を提供する。
【解決手段】生ごみを乾燥するための第1室、および該第1室に連通し、第1室で乾燥された生ごみを粉砕する第2室を有しており、かつ、前記第2室に排出口を介して連通するストッカを具備してなる生ごみ処理機。
【選択図】 図1
【解決手段】生ごみを乾燥するための第1室、および該第1室に連通し、第1室で乾燥された生ごみを粉砕する第2室を有しており、かつ、前記第2室に排出口を介して連通するストッカを具備してなる生ごみ処理機。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は生ごみ処理機に関する。さらに詳しくは、オーバーフロー式で乾燥タイプの生ごみ処理機であって、未処理の生ごみを排出されにくくするとともに処理物を細かく粉砕して扱いやすくすることができる生ごみ処理機に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来より、種々の乾燥式の生ごみ処理機が種々提案されているが、生ごみを迅速に乾燥させるために、生ごみを撹拌および粉砕する撹拌刃および固定刃を備えた生ごみ処理機がある。
【0003】
このような生ごみ処理機の処理槽内部では、撹拌刃を回転させながら温風を送り込むことにより、生ごみは撹拌されながら乾燥される。それとともに、撹拌刃と固定刃とのあいだに挟まれた生ごみは、粉砕される。
【0004】
しかし、従来の生ごみ処理機では、処理された生ごみは蓋を開放して処理槽から取り出さなければならず、蓋を開放した際、処理槽内にこびりついた処理物から発生する臭いに悩まされるなどの問題がある。
【0005】
そこで、処理物を自動的に処理槽外に排出するオーバーフロー式の生ごみ処理機が考えられる。しかし、このようなオーバーフロー式の生ごみ処理機では、未処理の生ごみが排出される場合がある。したがって、乾燥後の処理物が完全に粉砕されずに比較的大きな塊となって残ってしまい、その後の取り扱いに困ることがある。
【0006】
本発明はかかる問題を解消するためになされたものであり、オーバーフロー式で乾燥タイプの生ごみ処理機であって、未処理の生ごみを排出されにくくするとともに処理物を細かく粉砕して扱いやすくすることができる生ごみ処理機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の生ごみ処理機は、生ごみを乾燥するための第1室、および該第1室に連通し、第1室で乾燥された生ごみを粉砕する第2室を有しており、かつ、前記第2室に排出口を介して連通するストッカを具備してなることを特徴としている。
【0008】
1つの処理槽を備え、当該処理槽の内部を仕切り板によって2つに仕切ることにより、前記第1室および第2室が形成され、かつ、前記第1室と第2室とのあいだを連通するための連通路を有するのが好ましい。
【0009】
前記連通路が、前記仕切り板に形成された排出口であるのが好ましい。
【0010】
前記仕切り板の排出口には、シャッタが開閉自在に設けられてなるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の生ごみ処理機をさらに詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の生ごみ処理機の一実施の形態を示す縦断面説明図、図2は図1の生ごみ処理機の水平断面説明図、図3は図1の生ごみ処理機の横断面説明図、図4は本発明の生ごみ処理機の他の実施の形態を示すシャッタを備えた生ごみ処理機におけるシャッタが閉鎖した状態の縦断面説明図、図5は図4の生ごみ処理機におけるシャッタが開放した状態の縦断面説明図、図6は図4のシャッタが閉鎖した状態の生ごみ処理機の横断面説明図、図7は図5のシャッタが開放した状態の生ごみ処理機の横断面説明図、図8は図4の生ごみ処理機におけるシャッタの開閉制御を示すフローチャート、図9は図4の生ごみ処理機におけるシャッタの開閉制御のための制御系を模式的に示すブロック図、図10は図1および図4の生ごみ処理機に用いられる撹拌シャフトの斜視図である。
【0013】
図1〜3に示される生ごみ処理機は、大きく分けて、生ごみを加熱して乾燥させるための処理機本体1と、処理機本体1内部の処理槽2を密閉するための蓋3と、処理機本体1内部で発生する処理物を貯蔵するストッカ4とからなる。
【0014】
処理機本体1の内部には、生ごみを収納し、乾燥および粉砕させるための処理槽2と、処理槽2内に温風を送風する送風機構5と、脱臭および熱交換部6と、撹拌機構7とが収容されている。脱臭および熱交換部6は、処理槽2から発生した水蒸気および臭気成分を脱臭するとともに、脱臭後の高温の排気と送風機構5に送られる空気とのあいだで熱交換を行なう。
【0015】
処理槽2の内部は、仕切り板11によって、生ごみを撹拌しながら乾燥するための第1室12と、該第1室12で乾燥された処理物を細かく粉砕するための第2室13とに仕切られている。また、仕切り板11には、第1室12と第2室13とのあいだを連通するための排出口14が開口されている。
【0016】
排出口14の高さは、本発明ではとくに限定されるものではないが、撹拌刃15の外側端部の最も高い位置よりも低ければよく、それにより、撹拌刃15によって跳ね上げられる生ごみが円滑に通過することができる。さらに、排出口14を省略して仕切り板11の高さを図1の排出口14の下縁程度の高さに設定しても、排出口14を形成した場合と同程度に生ごみを通過させることができる。また、仕切り板11の全体を低くせずに、部分的に切欠きを形成して、この切欠きを通してごみを第1室12から第2室13に移動させるようにしてもよい。
【0017】
第1室12に対する第2室13のおよその容量比は、本発明ではとくに限定されるものではないが、通常1/2〜1/5程度である。
【0018】
本実施の形態では、1つの処理槽2内部を仕切り板11で仕切ることによって、装置の大型化や部品点数の増加を招くことなく、第1室12および第2室13を形成することができる。なお、本発明はこのように1つの処理槽2内部を仕切り板11で仕切ることに限定されるものではなく、撹拌粉砕用の処理槽および微細粉砕用の処理槽を別個に設けて互いに連通させてもよい。
【0019】
撹拌機構7は、第1室12内部において撹拌シャフト8に若干のねじれ角をつけて固着された3枚の撹拌刃15と、第2室12内部において撹拌シャフト8に若干のねじれ角をつけて固着された1枚の粉砕刃16と、撹拌刃15および粉砕刃16を回転駆動させるための公知のモータおよび減速機構部(図示せず)とからなる。
【0020】
本実施の形態の撹拌刃15および粉砕刃16は、図1〜2および図10に示されるように、撹拌シャフト8に対して若干のねじれ角をつけて固着されているため、撹拌シャフト8の回転方向を変えることにより、処理物の前後方向の流れを制御することができる。たとえば、撹拌シャフト8が回転方向A(図2参照)に回転するときには、生ごみGを処理槽2の後方へ移動させながら乾燥および粉砕する。乾燥処理が終了すると、前記回転方向Aと反対の方向へ撹拌シャフト8を回転することにより、処理物を処理槽2の前方へ移動させて、仕切り板11の排出口14を通して第1室12から第2室13へ移動させ、さらに、第2室13から排出口17を通してストッカ4へ排出することができる。
【0021】
また、図2に示されるように、本実施の形態の生ごみ処理機は、処理機本体1の内面において、撹拌シャフト8の軸受部23が若干内側に突出しており、この軸受部23の凸部の近傍には、排出口17が配置されている。そのため、粉砕刃16によって跳ね上げられた処理物は、軸受部23の凸部に案内されて排出口17へ入りやすくなるため、排出されずに槽内に落下する処理物を減少させることができる。
【0022】
また、軸受部23が若干内側に突出して表面積が増大するため、処理槽2と軸受部23との接合面積が広くなり、接合強度も向上する。
【0023】
ストッカ4は、生分解性樹脂で作製されていれば、ストッカ4に貯められる乾燥処理後の処理物をそのまま肥料として使用することが可能になる。また、生ごみ処理機からストッカ4を取り出し、取り出した容器のまま処理物を保管することができる。しかも、処理物をストッカ4のまま取り扱うことができるので、容易かつ清潔に生ごみ処理を行なうことができる。
【0024】
処理槽2の材質は、腐食しにくいステンレススチールや、これにごみがこびりつかないないようにポリテトラフルオロエチレンのコーティングを施したものを用いるのが好ましい。
【0025】
本実施の形態の生ごみ処理機を用いて、生ごみの加熱乾燥を行なう場合、図1に示されるように、送風機構5から処理槽2の第1室12内部の生ごみGへ向けて温風を下方へ吹き出して生ごみGの加熱乾燥を行ない、それとともに、生ごみGを撹拌機構7の撹拌刃15によって撹拌粉砕する。
【0026】
ついで、第2室13では、粉砕刃16によって、乾燥された生ごみGはさらに細かく粉砕される。なお、第2室13でも、送風機構5からの温風によってさらに乾燥される。
【0027】
細かく粉砕された処理物は、粉砕刃16により押し上げられて、処理槽2から排出口17を通してストッカ4へ排出される。ストッカ4に貯められた処理物は、処理物と土を約1:3の割合で混合し、少量の水を加え、約1週間〜2ヵ月程度風通しのよい日陰で熟成させたのちに園芸用の有機肥料などとして用いることができる。
【0028】
一方、処理槽2内部で発生する臭気成分や水分を含む排気は、脱臭および熱交換部6によって、脱臭されたのちに処理機外部へ排出される。脱臭および熱交換部6内部では、排気はヒータで一旦加熱されたのちに白金触媒などで脱臭され、そののち、脱臭後の高温の排気と送風機構5に送られる空気とのあいだで熱交換される。
【0029】
また、本発明の生ごみ処理機の他の実施の形態として、図4〜9に示されるように、仕切り板11の排出口17には、乾燥処理の終了前における未処理の生ごみの排出を防止するために、シャッタ18を開閉自在に設けてもよい。なお、図4〜7において、図1〜3において付された符号と同一の符号が付されたものは、図1〜3に示される構成要素と同一のものを示している。
【0030】
シャッタ18を開閉するために、図4および図9に示されるように、第1室12内部の上端付近に温度センサ19を設け、仕切り板11の上部には、シャッタ開閉モータ20、および該モータの回転駆動力を直線駆動力に変換するラックとピニオンなどからなる伝達機構を収納した駆動ボックス21が取り付けられている。温度センサ19によって検出された処理槽内部の温度が所定の温度を下回ったときに、処理機本体1内部に設けられた制御回路(図示せず)が、シャッタ開閉モータ20を駆動させてシャッタ18を開き、第1室12から第2室13へ生ごみGが排出することができるようになる。
【0031】
したがって、図4〜7に示される生ごみ処理機を用いて生ごみ処理を行なう場合、図8に示されるフローチャートのように、まず、処理槽2に生ごみGが投入されると、送風機構5のヒータがONになり、生ごみGは、第1室12において、送風機構5からの温風5により130℃程度の温度で乾燥される。
【0032】
ついで、生ごみGの乾燥が終了すると、送風機構5は停止し、処理槽2内部の温度が徐々に下降する。処理槽2内部の温度が、130℃程度の温度から2時間程度経過して所定の温度t0(90〜100℃程度)まで下降すると、温度センサ19が検知し、排出口17のシャッタ18を開放させ、第1室12から第2室13へと処理物を排出させる(図5および図7参照)。そして、処理物の排出が終了するとシャッタ18を閉じる(図4および図6参照)。
【0033】
このように、第1室12における乾燥処理が完全に終わってからシャッタ18を開放することにより、充分に乾燥が完了した処理物を第2室13へ送ることができ、また、未処理物が外部へ排出するのを確実に防止することができる。
【0034】
また、図4および図6に示される生ごみ処理機は、処理機本体1の底面の4ヵ所にキャスタ22が設けられているため、老人など力の弱い人でも容易に生ごみ処理機を任意の場所へ移動させることができる。また、生ごみ処理機を自由に移動することができるので、処理機本体の周囲を常時、清潔な状態に維持することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、生ごみを乾燥するための第1室および生ごみを粉砕する第2室を有することにより、未処理の生ごみが排出されにくくなる。また、乾燥した生ごみを粉砕することでさらに乾燥させることができる。しかも、処理物をより細かく粉砕することができるため、処理物の扱いが非常に容易になる。
【0036】
さらに、処理物に残留する水分は非常に少なくなるため、処理物の腐敗のおそれがなくなり、長期保存が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生ごみ処理機の一実施の形態を示す縦断面説明図である。
【図2】図1の生ごみ処理機の水平断面説明図である。
【図3】図1の生ごみ処理機の横断面説明図である。
【図4】本発明の生ごみ処理機の他の実施の形態を示すシャッタを備えた生ごみ処理機におけるシャッタが閉鎖した状態の縦断面説明図である。
【図5】図4の生ごみ処理機におけるシャッタが開放した状態の縦断面説明図である。
【図6】図4のシャッタが閉鎖した状態の生ごみ処理機の横断面説明図である。
【図7】図5のシャッタが開放した状態の生ごみ処理機の横断面説明図である。
【図8】図4の生ごみ処理機におけるシャッタの開閉制御を示すフローチャートである。
【図9】図4の生ごみ処理機におけるシャッタの開閉制御のための制御系を模式的に示すブロック図である。
【図10】図1および図4の生ごみ処理機に用いられる撹拌シャフトの斜視図である。
【符号の説明】
1 処理機本体
2 処理槽
3 蓋
4 ストッカ
8 撹拌シャフト
11 仕切り板
12 第1室
13 第2室
14 排出口
15 撹拌刃
16 粉砕刃
【発明の属する技術分野】
本発明は生ごみ処理機に関する。さらに詳しくは、オーバーフロー式で乾燥タイプの生ごみ処理機であって、未処理の生ごみを排出されにくくするとともに処理物を細かく粉砕して扱いやすくすることができる生ごみ処理機に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来より、種々の乾燥式の生ごみ処理機が種々提案されているが、生ごみを迅速に乾燥させるために、生ごみを撹拌および粉砕する撹拌刃および固定刃を備えた生ごみ処理機がある。
【0003】
このような生ごみ処理機の処理槽内部では、撹拌刃を回転させながら温風を送り込むことにより、生ごみは撹拌されながら乾燥される。それとともに、撹拌刃と固定刃とのあいだに挟まれた生ごみは、粉砕される。
【0004】
しかし、従来の生ごみ処理機では、処理された生ごみは蓋を開放して処理槽から取り出さなければならず、蓋を開放した際、処理槽内にこびりついた処理物から発生する臭いに悩まされるなどの問題がある。
【0005】
そこで、処理物を自動的に処理槽外に排出するオーバーフロー式の生ごみ処理機が考えられる。しかし、このようなオーバーフロー式の生ごみ処理機では、未処理の生ごみが排出される場合がある。したがって、乾燥後の処理物が完全に粉砕されずに比較的大きな塊となって残ってしまい、その後の取り扱いに困ることがある。
【0006】
本発明はかかる問題を解消するためになされたものであり、オーバーフロー式で乾燥タイプの生ごみ処理機であって、未処理の生ごみを排出されにくくするとともに処理物を細かく粉砕して扱いやすくすることができる生ごみ処理機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の生ごみ処理機は、生ごみを乾燥するための第1室、および該第1室に連通し、第1室で乾燥された生ごみを粉砕する第2室を有しており、かつ、前記第2室に排出口を介して連通するストッカを具備してなることを特徴としている。
【0008】
1つの処理槽を備え、当該処理槽の内部を仕切り板によって2つに仕切ることにより、前記第1室および第2室が形成され、かつ、前記第1室と第2室とのあいだを連通するための連通路を有するのが好ましい。
【0009】
前記連通路が、前記仕切り板に形成された排出口であるのが好ましい。
【0010】
前記仕切り板の排出口には、シャッタが開閉自在に設けられてなるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の生ごみ処理機をさらに詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の生ごみ処理機の一実施の形態を示す縦断面説明図、図2は図1の生ごみ処理機の水平断面説明図、図3は図1の生ごみ処理機の横断面説明図、図4は本発明の生ごみ処理機の他の実施の形態を示すシャッタを備えた生ごみ処理機におけるシャッタが閉鎖した状態の縦断面説明図、図5は図4の生ごみ処理機におけるシャッタが開放した状態の縦断面説明図、図6は図4のシャッタが閉鎖した状態の生ごみ処理機の横断面説明図、図7は図5のシャッタが開放した状態の生ごみ処理機の横断面説明図、図8は図4の生ごみ処理機におけるシャッタの開閉制御を示すフローチャート、図9は図4の生ごみ処理機におけるシャッタの開閉制御のための制御系を模式的に示すブロック図、図10は図1および図4の生ごみ処理機に用いられる撹拌シャフトの斜視図である。
【0013】
図1〜3に示される生ごみ処理機は、大きく分けて、生ごみを加熱して乾燥させるための処理機本体1と、処理機本体1内部の処理槽2を密閉するための蓋3と、処理機本体1内部で発生する処理物を貯蔵するストッカ4とからなる。
【0014】
処理機本体1の内部には、生ごみを収納し、乾燥および粉砕させるための処理槽2と、処理槽2内に温風を送風する送風機構5と、脱臭および熱交換部6と、撹拌機構7とが収容されている。脱臭および熱交換部6は、処理槽2から発生した水蒸気および臭気成分を脱臭するとともに、脱臭後の高温の排気と送風機構5に送られる空気とのあいだで熱交換を行なう。
【0015】
処理槽2の内部は、仕切り板11によって、生ごみを撹拌しながら乾燥するための第1室12と、該第1室12で乾燥された処理物を細かく粉砕するための第2室13とに仕切られている。また、仕切り板11には、第1室12と第2室13とのあいだを連通するための排出口14が開口されている。
【0016】
排出口14の高さは、本発明ではとくに限定されるものではないが、撹拌刃15の外側端部の最も高い位置よりも低ければよく、それにより、撹拌刃15によって跳ね上げられる生ごみが円滑に通過することができる。さらに、排出口14を省略して仕切り板11の高さを図1の排出口14の下縁程度の高さに設定しても、排出口14を形成した場合と同程度に生ごみを通過させることができる。また、仕切り板11の全体を低くせずに、部分的に切欠きを形成して、この切欠きを通してごみを第1室12から第2室13に移動させるようにしてもよい。
【0017】
第1室12に対する第2室13のおよその容量比は、本発明ではとくに限定されるものではないが、通常1/2〜1/5程度である。
【0018】
本実施の形態では、1つの処理槽2内部を仕切り板11で仕切ることによって、装置の大型化や部品点数の増加を招くことなく、第1室12および第2室13を形成することができる。なお、本発明はこのように1つの処理槽2内部を仕切り板11で仕切ることに限定されるものではなく、撹拌粉砕用の処理槽および微細粉砕用の処理槽を別個に設けて互いに連通させてもよい。
【0019】
撹拌機構7は、第1室12内部において撹拌シャフト8に若干のねじれ角をつけて固着された3枚の撹拌刃15と、第2室12内部において撹拌シャフト8に若干のねじれ角をつけて固着された1枚の粉砕刃16と、撹拌刃15および粉砕刃16を回転駆動させるための公知のモータおよび減速機構部(図示せず)とからなる。
【0020】
本実施の形態の撹拌刃15および粉砕刃16は、図1〜2および図10に示されるように、撹拌シャフト8に対して若干のねじれ角をつけて固着されているため、撹拌シャフト8の回転方向を変えることにより、処理物の前後方向の流れを制御することができる。たとえば、撹拌シャフト8が回転方向A(図2参照)に回転するときには、生ごみGを処理槽2の後方へ移動させながら乾燥および粉砕する。乾燥処理が終了すると、前記回転方向Aと反対の方向へ撹拌シャフト8を回転することにより、処理物を処理槽2の前方へ移動させて、仕切り板11の排出口14を通して第1室12から第2室13へ移動させ、さらに、第2室13から排出口17を通してストッカ4へ排出することができる。
【0021】
また、図2に示されるように、本実施の形態の生ごみ処理機は、処理機本体1の内面において、撹拌シャフト8の軸受部23が若干内側に突出しており、この軸受部23の凸部の近傍には、排出口17が配置されている。そのため、粉砕刃16によって跳ね上げられた処理物は、軸受部23の凸部に案内されて排出口17へ入りやすくなるため、排出されずに槽内に落下する処理物を減少させることができる。
【0022】
また、軸受部23が若干内側に突出して表面積が増大するため、処理槽2と軸受部23との接合面積が広くなり、接合強度も向上する。
【0023】
ストッカ4は、生分解性樹脂で作製されていれば、ストッカ4に貯められる乾燥処理後の処理物をそのまま肥料として使用することが可能になる。また、生ごみ処理機からストッカ4を取り出し、取り出した容器のまま処理物を保管することができる。しかも、処理物をストッカ4のまま取り扱うことができるので、容易かつ清潔に生ごみ処理を行なうことができる。
【0024】
処理槽2の材質は、腐食しにくいステンレススチールや、これにごみがこびりつかないないようにポリテトラフルオロエチレンのコーティングを施したものを用いるのが好ましい。
【0025】
本実施の形態の生ごみ処理機を用いて、生ごみの加熱乾燥を行なう場合、図1に示されるように、送風機構5から処理槽2の第1室12内部の生ごみGへ向けて温風を下方へ吹き出して生ごみGの加熱乾燥を行ない、それとともに、生ごみGを撹拌機構7の撹拌刃15によって撹拌粉砕する。
【0026】
ついで、第2室13では、粉砕刃16によって、乾燥された生ごみGはさらに細かく粉砕される。なお、第2室13でも、送風機構5からの温風によってさらに乾燥される。
【0027】
細かく粉砕された処理物は、粉砕刃16により押し上げられて、処理槽2から排出口17を通してストッカ4へ排出される。ストッカ4に貯められた処理物は、処理物と土を約1:3の割合で混合し、少量の水を加え、約1週間〜2ヵ月程度風通しのよい日陰で熟成させたのちに園芸用の有機肥料などとして用いることができる。
【0028】
一方、処理槽2内部で発生する臭気成分や水分を含む排気は、脱臭および熱交換部6によって、脱臭されたのちに処理機外部へ排出される。脱臭および熱交換部6内部では、排気はヒータで一旦加熱されたのちに白金触媒などで脱臭され、そののち、脱臭後の高温の排気と送風機構5に送られる空気とのあいだで熱交換される。
【0029】
また、本発明の生ごみ処理機の他の実施の形態として、図4〜9に示されるように、仕切り板11の排出口17には、乾燥処理の終了前における未処理の生ごみの排出を防止するために、シャッタ18を開閉自在に設けてもよい。なお、図4〜7において、図1〜3において付された符号と同一の符号が付されたものは、図1〜3に示される構成要素と同一のものを示している。
【0030】
シャッタ18を開閉するために、図4および図9に示されるように、第1室12内部の上端付近に温度センサ19を設け、仕切り板11の上部には、シャッタ開閉モータ20、および該モータの回転駆動力を直線駆動力に変換するラックとピニオンなどからなる伝達機構を収納した駆動ボックス21が取り付けられている。温度センサ19によって検出された処理槽内部の温度が所定の温度を下回ったときに、処理機本体1内部に設けられた制御回路(図示せず)が、シャッタ開閉モータ20を駆動させてシャッタ18を開き、第1室12から第2室13へ生ごみGが排出することができるようになる。
【0031】
したがって、図4〜7に示される生ごみ処理機を用いて生ごみ処理を行なう場合、図8に示されるフローチャートのように、まず、処理槽2に生ごみGが投入されると、送風機構5のヒータがONになり、生ごみGは、第1室12において、送風機構5からの温風5により130℃程度の温度で乾燥される。
【0032】
ついで、生ごみGの乾燥が終了すると、送風機構5は停止し、処理槽2内部の温度が徐々に下降する。処理槽2内部の温度が、130℃程度の温度から2時間程度経過して所定の温度t0(90〜100℃程度)まで下降すると、温度センサ19が検知し、排出口17のシャッタ18を開放させ、第1室12から第2室13へと処理物を排出させる(図5および図7参照)。そして、処理物の排出が終了するとシャッタ18を閉じる(図4および図6参照)。
【0033】
このように、第1室12における乾燥処理が完全に終わってからシャッタ18を開放することにより、充分に乾燥が完了した処理物を第2室13へ送ることができ、また、未処理物が外部へ排出するのを確実に防止することができる。
【0034】
また、図4および図6に示される生ごみ処理機は、処理機本体1の底面の4ヵ所にキャスタ22が設けられているため、老人など力の弱い人でも容易に生ごみ処理機を任意の場所へ移動させることができる。また、生ごみ処理機を自由に移動することができるので、処理機本体の周囲を常時、清潔な状態に維持することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、生ごみを乾燥するための第1室および生ごみを粉砕する第2室を有することにより、未処理の生ごみが排出されにくくなる。また、乾燥した生ごみを粉砕することでさらに乾燥させることができる。しかも、処理物をより細かく粉砕することができるため、処理物の扱いが非常に容易になる。
【0036】
さらに、処理物に残留する水分は非常に少なくなるため、処理物の腐敗のおそれがなくなり、長期保存が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生ごみ処理機の一実施の形態を示す縦断面説明図である。
【図2】図1の生ごみ処理機の水平断面説明図である。
【図3】図1の生ごみ処理機の横断面説明図である。
【図4】本発明の生ごみ処理機の他の実施の形態を示すシャッタを備えた生ごみ処理機におけるシャッタが閉鎖した状態の縦断面説明図である。
【図5】図4の生ごみ処理機におけるシャッタが開放した状態の縦断面説明図である。
【図6】図4のシャッタが閉鎖した状態の生ごみ処理機の横断面説明図である。
【図7】図5のシャッタが開放した状態の生ごみ処理機の横断面説明図である。
【図8】図4の生ごみ処理機におけるシャッタの開閉制御を示すフローチャートである。
【図9】図4の生ごみ処理機におけるシャッタの開閉制御のための制御系を模式的に示すブロック図である。
【図10】図1および図4の生ごみ処理機に用いられる撹拌シャフトの斜視図である。
【符号の説明】
1 処理機本体
2 処理槽
3 蓋
4 ストッカ
8 撹拌シャフト
11 仕切り板
12 第1室
13 第2室
14 排出口
15 撹拌刃
16 粉砕刃
Claims (4)
- 生ごみを乾燥するための第1室、および該第1室に連通し、第1室で乾燥された生ごみを粉砕する第2室を有しており、かつ、前記第2室に排出口を介して連通するストッカを具備してなる乾燥式の生ごみ処理機。
- 1つの処理槽を備え、当該処理槽の内部を仕切り板によって2つに仕切ることにより、前記第1室および第2室が形成され、かつ、前記第1室と第2室とのあいだを連通するための連通路を有する請求項1記載の生ごみ処理機。
- 前記連通路が、前記仕切り板に形成された排出口である請求項2記載の生ごみ処理機。
- 前記仕切り板の排出口には、シャッタが開閉自在に設けられてなる請求項3記載の生ごみ処理機。
Priority Applications (1)
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JP2002174696A JP2004016907A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 生ごみ処理機 |
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-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174696A patent/JP2004016907A/ja active Pending
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