JP2004016153A - 組織特異的・環境ストレス特異的プロモーター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、イネのニコチアナミン合成酵素遺伝子以外の構造遺伝子の上流に結合されるプロモーターであって、当該構造遺伝子が植物体が置かれた環境に応答して、組織特異的、環境ストレスに特異的に遺伝子の発現を調節し、制御し得るプロモーター、より詳細には、鉄が充足している条件下では植物の根の導管周囲の内鞘細胞で弱い発現を示し、鉄欠乏条件下では根、地上部で非常に強く発現するように調節し、制御され得るプロモーター、それを含有してなるベクター、好ましくは植物用ベクターに関する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境に対応して環境特異的、かつ部位特異的に遺伝子の発現を調節、制御できるプロモーター、それを含有してなるベクター、及び植物に関する。より詳細には、本発明は、鉄が充足している条件下では植物の根の導管周囲の内鞘細胞で弱い発現を示し、鉄欠乏条件下では根、地上部で非常に強く、特に師管に隣接する伴細胞で非常に強く発現するように調節できるプロモーター、それを含有してなるベクター、及び植物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の植物遺伝子工学技術の発展に伴い、病害虫抵抗性や除草剤耐性などの有用形質を備えた植物品種等を育成することが可能となってきた。目的の形質の発現に関与する構造遺伝子を、植物で発現可能なプロモーターに結合してキメラ遺伝子ベクターを構築し、それを植物に導入することにより、その目的の形質の発現を促進又は抑制するのである。現在までに、この手法を応用して、例えば、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringensis )由来の殺虫性BT毒素遺伝子を導入した病害虫抵抗性植物や、トマトの果実の過熟に関するポリガラクツロナーゼ遺伝子アンチセンスを導入した日持ちの良好なトマト等が実用化されている。
これらの植物に導入される構造遺伝子のプロモーターとしては、カリフラワーモザイクウィルス(CaMV)35Sプロモーターが広く用いられている。このCaMV35Sプロモーターは、強力に構造遺伝子の転写を促進する働きを有する。さらに、CaMV35Sプロモーターによる転写促進は非特異的であって、植物の生長ステージ、植物の置かれた環境、発現部位を問わず、植物体の全身で、その制御下におかれた構造遺伝子の転写を恒常的に促進する。従って産業上有用である物質を効率的に生産を行う目的や、植物体の代謝系に大きな影響を与えない遺伝子の発現を行う目的で有用である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、遺伝子の種類によっては、その過剰な発現から遺伝子導入細胞の代謝異常、植物組織や植物自体の奇形・生育障害を引き起こすことがあった。植物育種の面からは、恒常的に発現を促進させることは必ずしも好ましいことではなく、植物の置かれた環境に対応して、必要な量を、必要な部位で選択的に発現することが求められている。従って、遺伝子の発現を所望な条件に対応して、発現量、発現部位を制御することが可能なプロモーターは、上記の問題を回避し植物育種の面で非常に有用である。さらに、このような発現を制御することができるプロモーターを組み合わせることにより、その下流に存在する遺伝子群の発現を調節し、制御することができることになる。
このような観点から、本発明は植物体がおかれた環境に応答して、組織特異的、環境ストレスに特異的に遺伝子の発現を制御し得るプロモーターを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
ニコチアナミン(以下、NAという。)は、全ての高等植物に存在し、様々な重金属とキレート結合活性を持つことから、植物体内の金属輸送に重要な役割を果たしていると考えられている。特にイネ科植物において、NAはムギネ酸類の生合成経路上の前駆体として重要な役割を果たしている。ニコチアナミン合成酵素(以下、NASという。)は、S−アデノシルメチオニンを三分子重合させて、NAを合成する酵素である。最初に、NASのcDNA及びNAS遺伝子を含むゲノム断片がオオムギ(Horudeum vulgare L.cv. Ehimehadaka no.1)からクローニングされた(Higuchiら、1999)。そしてイネのNAS遺伝子(以下、OsNAS1という。)がクローニングされた(Higuchiら、2001)。イネのNAS遺伝子は、鉄分が充足している条件では根で恒常的に弱く発現し、鉄欠乏で根、地上部で強く誘導されることが報告されている(Higuchiら、2001)。また、鉄欠乏ストレスを解除すると速やかに遺伝子の発現が抑制される。そこで、本発明者らは、イネのニコチアナミン合成酵素遺伝子(OsNAS1)のプロモーターを用いて、植物体の鉄が不足すると遺伝子が強く発現し、鉄が充足すると遺伝子の発現が抑制され、植物体内の鉄栄養に応答して、組織特異的、環境ストレスに特異的に遺伝子の発現を制御し得るプロモーターを提供することができるのではないか、すなわち、鉄欠乏ストレスを植物に与えたり、解除したり等、人為的に遺伝子発現を制御できるのではないかと考え、鋭意研究の結果、OsNAS1遺伝子のプロモーターがOsNAS1遺伝子以外の遺伝子の発現も調節し、制御することができるプロモーターであること、即ち、鉄が充足している条件下では植物の根の導管周囲の内鞘細胞で弱い発現を示し、鉄欠乏条件下では根、地上部で非常に強く、特に師管に隣接する伴細胞で非常に強く発現するように調節できるプロモーターであることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
即ち、本発明はOsNAS1遺伝子のプロモーターを含むDNA断片を提供する。さらに本発明は、上記発明のDNA断片を含む植物用ベクターを提供する。さらに、詳細には、本発明は、イネのニコチアナミン合成酵素遺伝子以外の構造遺伝子の上流に結合されるプロモーターであって、当該構造遺伝子が植物体が置かれた環境に応答して、組織特異的、環境ストレスに特異的に遺伝子の発現を調節し、制御し得るプロモーターに関する。また、本発明は、イネのニコチアナミン合成酵素遺伝子以外の構造遺伝子の上流に結合されるプロモーターであって、当該構造遺伝子の発現が、鉄が充足している条件下では植物の根の導管周囲の内鞘細胞で弱い発現を示し、鉄欠乏条件下では根、地上部で非常に強く発現するように調節し、制御され得るプロモーターに関する。
さらに、本発明は、前記した本発明のプロモーターを含有してなるベクター、好ましくは植物用ベクターに関する。また、本発明は、前記した本発明のプロモーターを含有してなる植物、好ましくはイネ科植物、及び当該植物の種子に関する。
【0006】
本発明者らは、OsNAS1遺伝子を含むゲノムDNAを単離し、解析することにより、OsNAS1遺伝子のプロモーター部分を単離した。このプロモーターの下流に、β−グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子を連結し、この遺伝子を植物に導入することにより、OsNAS1遺伝子のプロモーターの植物における機能を検討した。この結果、本発明のOsNAS1遺伝子のプロモーターにより、このDNA断片の下流に連結した鉄欠乏に抵抗性を付与する遺伝子の発現を誘導したり、植物の鉄栄養状態が改善されればその遺伝子の発現を抑制することが可能であることを見出した。
すなわち、OsNAS1プロモーター−GUS融合遺伝子を有するイネについて、用いた形質転換イネを第5葉が展開するまで水耕栽培を行い、同じ培地組成で育てたコントロール区と、培地から鉄を抜いた鉄欠乏区の二種類の発現試験を行った。これらのイネについて、ジェファーソン(Jefferson)らの方法(1987)に準拠してGUS遺伝子の発現の確認試験を行った。
【0007】
図2にコントロール条件と鉄欠乏条件で生育させた形質転換イネの根の横断面を、図面に代わるカラー写真で示した。図2のRHは根毛を示し、EXは外皮細胞を示し、Cは皮層を示し、EPは表皮細胞を示し、Sは厚膜細胞を示す。以下の図面のカラー写真では、GUS遺伝子の発現部分が淡青色で示されているが、白黒図面では淡黒色となり組織の黒色と区別し難くなっている。コントロール条件では、中心柱の一部で弱くGUS活性が検出された。一方、鉄欠乏条件では表皮細胞、外皮細胞、皮層細胞、中心柱で強いGUS活性が観察された。図3は図2の中心柱部分の拡大図を示した図面に代わるカラー写真である。図3のAはコントロールの中心部の拡大図であり、図3のBはその発現部位(図3のAの四角で囲った部分)の拡大図である。図3のCは鉄欠乏条件で生育させた形質転換イネの根の横断面の中心部の拡大図であり、図3のDはその発現部位(図3のCの四角で囲った部分)の拡大図である。図3のMXは後生導管を示し、PXは原生導管を示し、Pは内鞘細胞を示し、PPは原生師管を示し、CCは伴細胞を示し、ENは内皮細胞を示す。コントロール条件では、原生木部導管の周辺の内鞘細胞、柔組織、原生師部の周囲の伴細胞で弱いGUS活性が観察された。鉄欠乏条件では、中心柱全体、さらに、原生師部の周囲の伴細胞で強いGUS活性が見られた。また、分枝根が出る部位ではコントロール条件、鉄欠乏条件ともに後生導管周辺で強いGUS活性が見られた。
【0008】
図4は根の縦断面を示す図面に代わるカラー写真である。コントロール条件では、中心柱の一部や、外皮細胞で弱い染色が観察された。鉄欠乏条件では、分裂域、伸長域を含めた根全体で、また、根冠や、根冠からの脱落細胞にもGUS活性が見られた。図5は分枝根を示す図面に代わるカラー写真である。コントロール条件では分枝根にはGUS活性は見られなかった。一方、鉄欠乏条件では、主根と分枝根の全体にわたり強い活性が示された。図6は根毛を示す図面に代わるカラー写真である。図6のRHは根毛を示し、EXは外皮細胞を示し、Cは皮層を示し、EPは表皮細胞を示し、Sは厚膜細胞を示す。コントロール条件では根毛におけるGUS活性は見られなかったが、しばしば外皮細胞と表皮細胞の一部に強いGUS活性が観察される場合があった。鉄欠乏条件では根毛細胞の全体で強いGUS活性が見られ、そのほかの表皮、外皮細胞も強いGUS活性を示した。
【0009】
次に植物の地上部でのGUS活性の観察を前記した根と同様に行った。コントロール条件で育てたイネの葉と、鉄欠乏によりクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)、ならびにそのときの最大展開葉(−Fe old leaf)を用いた。図7は、葉身の横断面を示す図面に代わるカラー写真である。図7の上段はコントロールを示し、中段は鉄欠乏によりクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)を示し、下段はそのときの最大展開葉(−Fe old leaf)を示す。図7に示すようにコントロール条件では、GUS活性は観察されなかった。一方、鉄欠乏条件のクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)では維管束、葉肉細胞の全体に強い活性が見られた。これに対して最大展開葉(−Fe old leaf)では、維管束と維管束周囲の葉肉細胞でのみ強い活性が観察された。
【0010】
図8は葉身の大維管束を示す図面に代わるカラー写真である。図8のAはコントロールを示し、図8のBは鉄欠乏によりクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)を示し、図8のCはその発現部位(図8のBの四角で囲った部分)の拡大図であり、図8のDはそのときの最大展開葉(−Fe old leaf)を示し、図8のEはその発現部位(図8のDの四角で囲った部分)の拡大図である。図8のSTは師管を示し、MXは後生導管を示し、CCは伴細胞を示す。コントロール条件では活性はみられなかった。一方鉄欠乏条件のクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)では維管束、葉肉細胞、全体に活性が観察され、特に維管束の師管周辺の伴細胞で非常に強い発現が見られた。最大展開葉(−Fe old leaf)では維管束の師管周辺の伴細胞で強く、また導管柔細胞でも弱い活性が観察された。
図9は鉄欠乏条件のクロロシスを呈した最大展開葉(−Fe old leaf)の横走維管束を示す図面に代わるカラー写真である。コントロール条件では、活性は見られなかったが、鉄欠乏条件のクロロシスを呈した最大展開葉(−Fe old leaf)では横走維管束にも活性が見られた。また、図10はコントロールの機動細胞を示す図面に代わるカラー写真である。図10に示されるように、コントロール条件において葉身の機動細胞がGUS活性を示す場合もあった。
【0011】
以上のことから、本発明のプロモーターが、その下流に連結された構造遺伝子の発現を環境ストレスや部位特異的に調節、制御することが確認された。
本発明のプロモーターの下流に連結させる構造遺伝子としては、前記で例示したGUS遺伝子に限定されるものではなく、環境ストレスや部位特異的に発現を調節、制御する必要のあるものであればよい。例えば、蛍光タンパク質をコードする遺伝子や、植物組織を着色する様な構造遺伝子を連結すれば、鉄欠乏に応答して、植物や土壌の鉄栄養状態を感知する事が可能となり、鉄欠乏に対するインディケーター・プラントを作出することが可能となる。
【0012】
本発明のプロモーターの例としては、好ましくはイネのニコチアナミン合成酵素遺伝子(OsNAS1遺伝子)のプロモーターが挙げられ、より具体的には配列表の配列番号1で示される塩基配列を有するものが挙げられるが、これの配列に限定されるものではない。
一般に、特定の機能を有するDNA配列において、少数の塩基が置換し、欠失しまたは付加された場合であっても実質的に同一の機能を発揮しうる場合があることは広く認識されるところである。従って、配列1に示されるDNA断片中に含まれるプロモーターのDNA配列のうち、少数の塩基が置換し、欠失しまたは付加された配列を有するDNA断片であっても、その配列がプロモーターとして機能するものであれば、その配列は本願発明のプロモーターと同等のものであることは言うまでもない。
【0013】
本発明において、植物細胞への遺伝子導入は、上記のようにしてプロモーターとこれにより制御すべき遺伝子を下流に連結してベクターを作成し、このベクターを用い、定法により行うことができる。すなわち、このベクターを用い、植物に感染するウィルスや細菌、例えば、カリフラワーモザイクウィルス、ジェミニウィルス、タバコモザイクウィルス、ブロムモザイクウィルス、アグロバクテリウム・ツメファシエンス、アグロバクテリウム・リゾジェネス等を介して間接的に植物細胞への遺伝子導入を行うこともでき、また、マイクロインジェクション法、エレクトロポレーション法、ポリエチレングリコール法、融合法等の物理的・化学的手法により、直接的に植物細胞への遺伝子導入を行うこともできる。さらに、これらの方法により遺伝子が導入された植物細胞からは、その植物の種類等に応じて適当な条件下でこれらを培養する事により、植物体を再分化させることもできる。このようにして得られた植物細胞・植物体は、本発明のプロモーターにより制御された構造遺伝子が導入されている植物細胞であり、植物体であり、さらに、植物の種子などである。
【0014】
本発明の植物としては、前記で例示したイネに限定されるものではなく、他の品種のイネを含むイネ科植物、ムギなどの穀物植物、野菜などの栽培植物、花などの緩衝植物など、多くの植物に適用することができる。
また、本発明のプロモーターは、ニコチアナミン合成酵素遺伝子や、GUS遺伝子のみならず、他の様々なタンパク質をコードする遺伝子の発現を制御させることができ、本発明により農業的に優れた形質が付与された植物を提供することができるだけでなく、本発明により植物の遺伝子の発現機構の解明や研究に必要とされる遺伝子を提供できるなど、本発明のプロモーターは種々の遺伝子の目的に応じた利用を可能とするものである。
【0015】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0016】
実施例1 (プロモーターの単離)
OsNAS1をプローブとして得られたイネのゲノミッククローン(AccessionAB046401)を鋳型として、PCR法によって、OsNAS1の上流1.6kbのDNA断片の増幅を行った。PCRを用いてコンストラクトを作るにあたり、OsNAS1の上流領域の配列から以下の様なプライマーを設計し、合成した。翻訳開始点直前の上流配列を−1としてカウントした。
OsNAS1−プロモーター 5’ Forward primer
5’−CTCTCTCTAAGCTTCTCGAGGATCTGTTTGCACGTGGTGG− 3’
(5’側にHindIII : AAGCTTサイトを配置した)と、
OsNAS1−プロモーター 3’ Reverse primer
5’−CTCTCTCTTCTAGACTGTGAAGCTATGTCGCGGTTGGGAAC− 3’
(5’側にXbaI : TCTAGAサイトを配置した)
を用いて、上記ゲノミッククローンを鋳型としてPCRを行い、増幅されたDNA断片をアガロースゲル電気泳動にて分離したところ、1.6kbのDNA断片の増幅が確認された。そこで、PCR産物をQIAクイックPCR精製キット(QIAquick PCR Purification Kit (QIAGEN))で回収した。この溶液を制限酵素HindIII、XbaIで処理した。その後、エタノール沈殿により、DNAを回収し、滅菌水に溶解した。ベクターpBluescriptII SK+を、同じく制限酵素HindIII、XbaIで処理した。これらの適量のサンプルを電気泳動しそのDNAの量を調べ、モル比でインサートがベクターに対して3倍程度となるように、ライゲーション溶液の組成を決定した。
これに、T4 ligase 0.3 μL (TOYOBO : 50U/μL)、10×Buffer 2 μLをマイクロチューブに入れ、 16℃、1時間反応させた。
コンピテントセル (E. coli XL1−Blue) にライゲーション溶液を1μL入れ、氷上に30分間おいた。その後、42℃のヒートショックを90秒間与え、さらに3分間氷上においたあと、プレートにまいた。LBプレートには、予めアムピシリン(Amp)が終濃度50μg/mL、テトラサイクリン(Tet)が終濃度12.5μg/mL、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−b−D−ガラクトピラノシド(5−bromo−4−chloro−3−indolyl−b−D−galactopyranoside(X−gal))が終濃度20μg/mL、イソプロピル−b−D−チオ−ガラクトピラノシド(Isopropyl−b−D−thio−galactopyranoside (IPTG))が終濃度0.1mMになるように加えた。コンピテントセルをまいてから、37℃で14〜16時間培養した。アルカリ抽出法または、DNA自動分離装置によりプラスミドを得た。このサブクローニングされたDNA断片について、Thermo Sequenase fluorescent labeledprimer cycle sequencing kit(Amersham LIFE SCIENCE)を用いて、DSQ−2000L DNA Sequencer(島津製作所)によってプロモーター配列を確認した。方法はこれらに付属されていたマニュアルに従った。シーケンスによって配列が正しいと確認された。
この塩基配列を配列表の配列番号1に示す。
【0017】
実施例2 (バイナリーベクターの構築)
実施例1で得られたプロモーターを用いて、バイナリーベクターpIG121Hmの所定の制限酵素サイトへの導入を行い、これをプラスミドpHI1と命名した。このpHI1においてOsNAS1遺伝子のプロモーターは、β−グルクロニダーゼ(GUS)構造遺伝子の上流側に隣接して位置し、これがプロモーターとして機能する場合には、このGUS構造遺伝子の発現を制御する事となる。ここで、PCR法にて増幅された1.6 kbのDNAの塩基配列を配列番号1に示す。また、pHI1において、植物ゲノムDNAに組み込まれる部分の模式図を図1に示す。図中、HPTはハイグロマイシン抵抗性遺伝子、NOSはノパリン合成酵素のポリアデニル化シグナルである。
【0018】
実施例3 (植物体への導入と育種)
実施例2で得られたプラスミドpHI1をアグロバクテリウム法により、イネ(Oryza Sativa L cv.Tsukinohikari)に導入した。すなわち、適切な抗生物質を含むLB液体培地1mL中でアグロバクテリウムツメファシエンスC58(Agrobacterium tumefaciens C58)を26℃で2晩振盪培養、pHI1をもつ大腸菌とヘルパープラスミドpRK2013(helper plasmid pRK2013)をもつ大腸菌を37℃で1晩振盪培養したあと、それぞれ100μLをとり混合し、抗生物質を含まないLBプレート上で培養した。26℃で2晩培養したあと、白金耳でプレートをかきとり選抜プレート(100μg/mL リファンピシン(rifampicin (Rf))と25μg/mL カナマイシン(kanamycin (Km))を含むLBプレート)に単一コロニー(single colony)を形成させた(26℃で2晩培養)。単一コロニー(Single colony)を4mLのLB(Km、Rf)液体培地中、26℃で2晩振盪培養し、アルカリ‐SDS法でプラスミドを抽出し制限酵素による切断パターンをみることで、pHI1の存在を確認した。
植物細胞への遺伝子の導入から植物体を再生させるまでの方法は以下のごとく行った。イネ完熟種子を胚盤カルス誘導培地で培養し、胚盤カルスを誘導した。胚盤カルスにアグロバクテリウムを30秒浸漬し、濾紙を敷いた共存培地で25℃、暗条件下で3日間培養した。感染後、アグロバクテリウムをクラフォラン250mg/L溶液で洗浄し、28℃、暗条件下で一次選抜培地(ハイグロマイシンB 30mg/L)で二週間培養し、二次選抜培地(ハイグロマイシンB 50mg/L)で2週間培養した。選抜されたカルスを再分化誘導培地で28℃、3週間、明所で培養し、植物体形成培地に移植した。再分化個体が旺盛に生育したら、馴化を行った。3、4日間馴化させた後、土耕栽培を行った。土耕栽培は、ボンソルとバーミキュライトを等量の割合で混合し、再生した植物体を昼間30℃、夜間25℃の天然光P2型温室で培養した。出穂前40日に、追肥として、いずみ化成15号(住友化学工業)を約30g与えた。
【0019】
実施例4 (GUS遺伝子の発現)
得られたpHI1導入イネ、すなわちOsNAS1プロモーター−GUS融合遺伝子を有するイネについて、ジェファーソン(Jefferson)らの方法(1987)に準拠してGUS遺伝子の発現試験を行った。用いた形質転換イネを第5葉が展開するまで水耕栽培を行い、同じ培地組成で育てたコントロール区と、培地から鉄を抜いた鉄欠乏区の二種類の発現試験を行った。
結果を図2〜図10の図面に代わるカラー写真で説明する。
【0020】
図2にコントロール条件と鉄欠乏条件で生育させた形質転換イネの根の横断面を示した。コントロール条件では、中心柱の一部で弱くGUS活性が検出された。一方、鉄欠乏条件では表皮細胞、外皮細胞、皮層細胞、中心柱で強いGUS活性が観察された。図3に中心柱部分の拡大図を示した。コントロール条件では、原生木部導管の周辺の内鞘細胞、柔組織、原生師部の周囲の伴細胞で弱いGUS活性が観察された。鉄欠乏条件では、中心柱全体、さらに、原生師部の周囲の伴細胞で強いGUS活性が見られた。また、分枝根が出る部位ではコントロール条件、鉄欠乏条件ともに後生導管周辺で強いGUS活性が見られた。
【0021】
図4は根の縦断面である。コントロール条件では、中心柱の一部や、外皮細胞で弱い染色が観察された。鉄欠乏条件では、分裂域、伸長域を含めた根全体で、また、根冠や、根冠からの脱落細胞にもGUS活性が見られた。図5は分枝根を示した。コントロール条件では分枝根にはGUS活性は見られなかった。一方、鉄欠乏条件では、主根と分枝根の全体にわたり強い活性が示された。図6は根毛を示した。コントロール条件では根毛におけるGUS活性は見られなかったが、しばしば外皮細胞と表皮細胞の一部に強いGUS活性が観察される場合があった。鉄欠乏条件では根毛細胞の全体で強いGUS活性が見られ、そのほかの表皮、外皮細胞も強いGUS活性を示した。
【0022】
地上部でのGUS活性の観察には、コントロール条件で育てたイネの葉と、鉄欠乏によりクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)、ならびにそのときの最大展開葉(−Fe old leaf)を用いた。図7は、葉身の横断面を示した。図7に示すようにコントロール条件では、GUS活性は観察されなかった。一方、鉄欠乏条件のクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)では維管束、葉肉細胞の全体に強い活性が見られた。これに対して最大展開葉(−Fe old leaf)では、維管束と維管束周囲の葉肉細胞でのみ強い活性が観察された。図8は葉身の大維管束を示した。コントロール条件では活性はみられなかった。一方鉄欠乏条件のクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)では維管束、葉肉細胞、全体に活性が観察され、特に維管束の師管周辺の伴細胞で非常に強い発現が見られた。最大展開葉(−Fe old leaf)では維管束の師管周辺の伴細胞で強く、また導管柔細胞でも弱い活性が観察された。図9は横走維管束を示した。コントロール条件では、活性は見られなかったが、最大展開葉(−Fe old leaf)では横走維管束にも活性が見られた。また、図10に示すように、コントロール条件において葉身の機動細胞がGUS活性を示す場合もあった。
【0023】
【発明の効果】
本発明のプロモーター、すなわち、配列番号1に示す塩基配列を有するDNAは、組織特異的、鉄欠乏特異的に構造遺伝子の発現を制御する能力を有する。つまり、これを使用する事により、その制御下に置かれた遺伝子を、鉄欠乏状態にさらされることによって強力に、組織特異的に発現させることが可能となる。しかも、このプロモーターは、使用できる遺伝子の種類を問わない。従って、目的の遺伝子を選択し、これを本発明のプロモーターの制御下においてベクターを作製し、このベクターを用いて所望の植物の形質転換を行えば、その植物が鉄欠乏を呈した際にのみ強くこの遺伝子を発現させることができるので、目的とする形質を付与するために導入した遺伝子が、想定外の組織、状況で発現する事によって生じる問題を回避する事ができる。さらに、鉄欠乏に弱い植物にこのプロモーターで鉄欠乏に対して植物に耐性を付与できる遺伝子を用いることによって、有用作物を鉄欠乏ストレスから保護することが可能となり、しかも悪環境下でも作物を栽培できる可能性がある。従って、本発明は農業上、または、植物の遺伝子工学におおいに貢献するものと考えられる。
【0024】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のプロモーターを用いて構造遺伝子を植物細胞に導入する場合のベクターのコンストラクトの例を示したものである。
【図2】図2は、本発明のプロモーターを用いて形質転換したイネをコントロール条件と鉄欠乏条件で生育させた場合の、イネの根におけるGUS遺伝子の発現の様子(カラー写真では淡青色に着色されている。)を根の横断面で示す図面に代わるカラー写真である。図2の上段はコントロール条件のもので、下段は鉄欠乏条件のものである。図2のRHは根毛を示し、EXは外皮細胞を示し、Cは皮層を示し、EPは表皮細胞を示し、Sは厚膜細胞を示す。
【図3】図3は、図2の中心柱部分の拡大図を示した図面に代わるカラー写真である。図3のAはコントロールの中心部の拡大図であり、図3のBはその発現部位(図3のAの四角で囲った部分)の拡大図である。図3のCは鉄欠乏条件で生育させた形質転換イネの根の横断面の中心部の拡大図であり、図3のDはその発現部位(図3のCの四角で囲った部分)の拡大図である。図3のMXは後生導管を示し、PXは原生導管を示し、Pは内鞘細胞を示し、PPは原生師管を示し、CCは伴細胞を示し、ENは内皮細胞を示す。
【図4】図4は、本発明のプロモーターを用いて形質転換したイネをコントロール条件と鉄欠乏条件で生育させた場合の、イネの根におけるGUS遺伝子の発現の様子(カラー写真では淡青色に着色されている。)を根の縦断面で示す図面に代わるカラー写真である。
【図5】図5は、本発明のプロモーターを用いて形質転換したイネをコントロール条件と鉄欠乏条件で生育させた場合の、イネの根におけるGUS遺伝子の発現の様子(カラー写真では淡青色に着色されている。)を分枝根で示す図面に代わるカラー写真である。
【図6】図6は、本発明のプロモーターを用いて形質転換したイネをコントロール条件と鉄欠乏条件で生育させた場合の、イネの根におけるGUS遺伝子の発現の様子(カラー写真では淡青色に着色されている。)を根毛で示す図面に代わるカラー写真である。図6のRHは根毛を示し、EXは外皮細胞を示し、Cは皮層を示し、EPは表皮細胞を示し、Sは厚膜細胞を示す。
【図7】図7は、本発明のプロモーターを用いて形質転換したイネをコントロール条件で育てたイネの葉と、鉄欠乏によりクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)、ならびにそのときの最大展開葉(−Fe old leaf)におけるGUS遺伝子の発現の様子(カラー写真では淡青色に着色されている。)を葉身の横断面で示す図面に代わるカラー写真である。図7の上段はコントロールを示し、中段は鉄欠乏によりクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)を示し、下段はそのときの最大展開葉(−Fe old leaf)を示す。
【図8】図8は、図7における葉身の大維管束を示す図面に代わるカラー写真である。図8のAはコントロールを示し、図8のBは鉄欠乏によりクロロシスを呈した最新葉(−Fe new leaf)を示し、図8のCはその発現部位(図8のBの四角で囲った部分)の拡大図であり、図8のDはそのときの最大展開葉(−Fe old leaf)を示し、図8のEはその発現部位(図8のDの四角で囲った部分)の拡大図である。図8のSTは師管を示し、MXは後生導管を示し、CCは伴細胞を示す。
【図9】図9は、本発明のプロモーターを用いて形質転換したイネの鉄欠乏条件のクロロシスを呈した最大展開葉(−Fe old leaf)の横走維管束を示す図面に代わるカラー写真である。
【図10】図10は、本発明のプロモーターを用いて形質転換したイネのコントロール条件で育てたときの機動細胞(MC)を示す図面に代わるカラー写真である。
Claims (8)
- イネのニコチアナミン合成酵素遺伝子以外の構造遺伝子の上流に結合されるプロモーターであって、当該構造遺伝子が植物体が置かれた環境に応答して、組織特異的、環境ストレスに特異的に遺伝子の発現を制御し得るプロモーター。
- イネのニコチアナミン合成酵素遺伝子以外の構造遺伝子の上流に結合されるプロモーターであって、当該構造遺伝子の発現が、鉄が充足している条件下では植物の根の導管周囲の内鞘細胞で弱い発現を示し、鉄欠乏条件下では根、地上部で非常に強く発現するように調節できるプロモーター。
- プロモーターが、イネのニコチアナミン合成酵素のプロモーターである請求項1又は2に記載のプロモーター。
- プロモーターが、配列表の配列番号1で表される塩基配列を有する請求人1〜3のいずれかに記載のプロモーター。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のプロモーターを含有してなるベクター。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のプロモーターを含有してなる植物。
- 植物がイネ科植物である請求項6に記載の植物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のプロモーターを含有してなる植物の種子。
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