JP2004016105A - 精白米の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】研磨処理あるいは未研磨処理の精白米に、でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材を混合撹拌し、その表面にアルファ−化した皮膜を形成する精白米の加工方法。
【解決手段】精白米の表面にアルファ−化した皮膜が形成され、この皮膜が白度を向上させ炊飯することが出来るので、炊飯加水する時に、この米成分のアルファ−化皮膜が積極的に吸水し皮膜を形成し、内部の胚乳部の成分の溶出を防ぐので、白濁を防止することができることを見出した。この発明により、炊飯加水する時の白濁を防止をすることができる。
従来行なわれている湿式による無洗米加工の白濁防止法に比して、加水による、変質、微生物繁殖などの品質の劣化が無く、装置が簡単で、乾式で行なうことができるので、品質の劣化がなく、白濁を防止できる経済的な方法を案出した。
【解決手段】精白米の表面にアルファ−化した皮膜が形成され、この皮膜が白度を向上させ炊飯することが出来るので、炊飯加水する時に、この米成分のアルファ−化皮膜が積極的に吸水し皮膜を形成し、内部の胚乳部の成分の溶出を防ぐので、白濁を防止することができることを見出した。この発明により、炊飯加水する時の白濁を防止をすることができる。
従来行なわれている湿式による無洗米加工の白濁防止法に比して、加水による、変質、微生物繁殖などの品質の劣化が無く、装置が簡単で、乾式で行なうことができるので、品質の劣化がなく、白濁を防止できる経済的な方法を案出した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種の精白米の白度を向上させ、炊飯する際に加水した時の濁度を低下させ、米の品質を向上させる精白米の加工製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無洗米の製造方法としては、搗精した精白米に水を加え、混合撹拌した後、乾燥する湿式無洗米の製造方法と乾式の無洗米の製造方法がある。
【0003】
湿式無洗米の製造方法では、精白米を水洗した後、乾燥、加熱をする際に精白米の表面にアルファ−化皮膜が形成されるため、炊飯時の加水による白濁が防止される。この湿式加工法では加水、加熱が行はれるので、処理中に精米に含まれる酵素が活性化し、このため風味を損ない、夏季には加水による微生物の繁殖が問題になる。
【0004】
これに対して、乾式の無洗米の製造方法は、搗精した精白米をブラッシ又はフェルトなどで精白米の表面を研磨し糠を除去する方法、搗精した精白米と研磨材を混合撹拌して精白米の表面を研磨し、糠を除去する方法(特許第2920248号)等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】
この乾式により得られた無洗米は、加水、加熱による品質の劣化はないが、炊飯の際、米に加水した時、湿式法の無洗米に比して白濁する問題点がある。消費者は水を用いて洗米する習慣があるので、加水したとき白濁することを好まないので、米に加水した時の濁度を少なくすることが望まれる。
【0006】
これは加水をした時に米の胚乳部を構成するでんぷん質が溶出し、白濁を起すので、精白米の表面に胚乳部を構成するでんぷんの溶出をさせないような保護皮膜を形成すれば、白濁を防止できるが、精米の表面に寒天、ゼラチンなどの皮膜を形成させる方法では(特許第2987700号)、水を使用するので米の酵素が活性化して風味を損なわれる欠点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記実情に鑑み、研磨処理精白米、あるいは未研磨処理精白米にでんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材(以下研磨材と略す)を混合、撹拌して、その表面にアルファ−化皮膜を形成させ、米の白度を向上させ、加水したときの濁度を低下させることを特徴とする精白米の加工方法を提案するものである
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明では精白米にでんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材を混合撹拌すると、精白米の表面にアルファ−化皮膜が形成され、精白米の白度を向上させ、このアルファ−化皮膜が加水時に積極的に吸水し内部胚乳部の溶出を防ぐことができるので、炊飯の際の加水白濁を減少させることができる。
【0009】
なお、未研磨処理の精白米に、でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材と混合、撹拌すると、精白米の表面にアルファ−化皮膜が形成され、精白米の白度を向上させ、このアルファ−化皮膜が加水時に積極的に吸水し内部胚乳部の溶出を防ぐことができるので、炊飯の際の加水白濁を減少させることができる。これは未研磨処理の精白米に加える研磨材が、研磨した精米に使用する研磨材に比して粒度の粗いものを多量に加え、研磨効果とアルファ−化皮膜形成と同時に行なうことができたものと推測される。
【0010】
この発明に使用する研磨材はでんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等を炊く、蒸す、茹る、加熱高圧蒸煮などによりアルファ−化させることにより製造することができる。
【0011】
原料素材をアルファ−化したのち低温処理を行なう操作は、長時間低温処理を保持するか、冷凍処理を行なうことにより物性の転換が計られる。冷凍処理を行なうことにより短時間で、でんぷんの物性を変換できる。アルファ−化し低温処理することにより研磨材の物性が転換し、吸水性は増加し研磨効果は向上する。
【0012】
また、この発明で使用する研磨材は原料(でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等)をアルファ−化して粉砕、整粒したものを使用しても良く、予め希望する粒度に原料を整粒してアルファ−化することもできる。
【0013】
原料(でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等)を、蒸したり、茹たり、加水して蒸練機でアルファ−化して粉砕整粒する、あるいはエクストル−ダ−でアルファ−化して整形し粉砕整粒することもできる。
【0014】
この発明において、精白米とでんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等の原料をアルファ−化したものからなる研磨材の混合処理法としてはバッチ式による方法、あるいは連続式で混合摩擦研磨等があるが、バッチ式よりも連続式の方が短時間で効果を挙げることができる。
【0015】
この発明に使用する研磨材の粒度は処理後の分別を考慮すると、米の粒子より細かい10メッシュ以下であることが必要であり、一般的には14メッシュ〜35メッシュのもの、処理方法によりこれ以下の細かい粒度のもの例えば60メッシュあるいは100メッシュの粒度ものを使用する。
【0016】
乾式で無洗米加工処理した場合には、研磨材の粒度は28メッシュ〜100メッシュの微細な物を用る場合、精米100に対し研磨材は1〜50の比率が好ましく、バッチ式あるいは連続式で混合摩擦研磨を行なう。
未研磨の精白米の場合には、研磨を平行して行うため、研磨材の粒度は14〜35メッシュの粗いもので、精米100に対し研磨材は30〜100が好ましい。
精白米と研磨材の混合割合は、混合撹拌する装置により異なる。
【0017】
【実施例1】
乾式で無洗米加工処理した精白米100部に対し、米をアルファ−化した細かい研磨材10部(粒度は28メッシュパス)を混合し、スクリュ−回転部を備えた連続式混合研磨装置で先端圧力4kg/cm2で処理する、研磨処理された混合物は篩分けした。篩分されたものは米をアルファ−化した成分が米の表面に皮膜を形成された処理米であった。篩分けされたものは、微粉末を除き再利用された。
処理米の日本電色工業(株)測食色差計の測定値(実施例1)を、処理前の精白米(比較例1)との比較を表1に示したが、白度(Hw)は30.02から32.30に向上し、濁度は低下した。
【0018】
【実施例2】
乾式で無洗米加工が処理した精白米100部に対し、でんぷん(甘藷でんぷん:馬鈴薯澱粉、1;1)をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる細かい研磨材3部(粒度は100メッシュパス)を混合し、スクリュ−回転部を備えた連続式混合研磨装置で先端圧力3kg/cm2で処理する。研磨処理された混合物は篩分けした。篩分されものは米をアルファ−化した成分が米の表面に皮膜が形成された処理米であった。
処理米の日本電色工業(株)測食色差計の測定値(実施例2)を、処理前の精白米(比較例2)との比較を表1に示したが、白度(Hw)は30.05から32.25に向上し、濁度は低下した。
【0019】
【実施例3】
未研磨の精白米100部に対し、でんぷん(甘藷でんぷん:馬鈴薯澱粉、1;1)をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材75部(粒度は14メッシュ〜35メッシュ)を混合し、スクリュ−回転部を備えた連続式混合研磨装置で先端圧力4kg/cm2で処理し、処理された混合物は篩分けした。篩分されたものは米をアルファ−化した成分が精白米の表面に皮膜を形成した処理米であった。篩分した研磨材は微粉末を除き再利用された。
処理米の日本電色工業(株)測食色差計の測定値(実施例3)を、処理前の精白米(比較例3)との比較を表1に示したが、白度(Hw)は29.96から32.23に向上し、濁度は低下した。
【0020】
【実施例4】
未研磨の精白米100部に対し、米をアルファ−化した研磨材40部(粒度は14メッシュ〜35メッシュ)でんぷん(甘藷でんぷん:馬鈴薯澱粉、1;1)をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材35部(粒度は14メッシュ〜35メッシュ)を混合し、スクリュ−回転部を備えた連続式混合研磨装置で先端圧力4kg/cm2で処理する、研磨処理された混合物は篩分けした、篩分されたものは米をアルファ−化した成分で精白米の表面に皮膜を形成した処理米である。篩分けされた研磨材は、微粉末を除き再利用された。
処理米の日本電色工業(株)測食色差計の測定値(実施例4)を、処理前の精白米(比較例4)との比較を表1に示したが、白度(Hw)は29.85からHw32.20に向上し、濁度は低下した。
【0021】
【表1】
表1 精白米の実施試験の分析表
白度は日本電色工業(株)測食色差計により測定
【0022】
【発明の効果】
この発明によれば研磨処理あるいは未研磨処理の精白米に、でんぷん、でんぷんを含む穀物あるいは芋類等をアルファ−化したのち、低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材を混合撹拌し、米の表面にアルファ−化した皮膜を形成させ、この皮膜が精白米の白度を向上させ、炊飯加水時に吸水して内部の胚乳部の溶出を防ぐので、加水時の白濁を低下させることができる。従来行われている湿式による処理法に比して、加水による変質、微生物繁殖などの品質劣化がなく、装置が簡単な乾式で行われるため、経済的である。
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種の精白米の白度を向上させ、炊飯する際に加水した時の濁度を低下させ、米の品質を向上させる精白米の加工製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無洗米の製造方法としては、搗精した精白米に水を加え、混合撹拌した後、乾燥する湿式無洗米の製造方法と乾式の無洗米の製造方法がある。
【0003】
湿式無洗米の製造方法では、精白米を水洗した後、乾燥、加熱をする際に精白米の表面にアルファ−化皮膜が形成されるため、炊飯時の加水による白濁が防止される。この湿式加工法では加水、加熱が行はれるので、処理中に精米に含まれる酵素が活性化し、このため風味を損ない、夏季には加水による微生物の繁殖が問題になる。
【0004】
これに対して、乾式の無洗米の製造方法は、搗精した精白米をブラッシ又はフェルトなどで精白米の表面を研磨し糠を除去する方法、搗精した精白米と研磨材を混合撹拌して精白米の表面を研磨し、糠を除去する方法(特許第2920248号)等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】
この乾式により得られた無洗米は、加水、加熱による品質の劣化はないが、炊飯の際、米に加水した時、湿式法の無洗米に比して白濁する問題点がある。消費者は水を用いて洗米する習慣があるので、加水したとき白濁することを好まないので、米に加水した時の濁度を少なくすることが望まれる。
【0006】
これは加水をした時に米の胚乳部を構成するでんぷん質が溶出し、白濁を起すので、精白米の表面に胚乳部を構成するでんぷんの溶出をさせないような保護皮膜を形成すれば、白濁を防止できるが、精米の表面に寒天、ゼラチンなどの皮膜を形成させる方法では(特許第2987700号)、水を使用するので米の酵素が活性化して風味を損なわれる欠点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記実情に鑑み、研磨処理精白米、あるいは未研磨処理精白米にでんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材(以下研磨材と略す)を混合、撹拌して、その表面にアルファ−化皮膜を形成させ、米の白度を向上させ、加水したときの濁度を低下させることを特徴とする精白米の加工方法を提案するものである
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明では精白米にでんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材を混合撹拌すると、精白米の表面にアルファ−化皮膜が形成され、精白米の白度を向上させ、このアルファ−化皮膜が加水時に積極的に吸水し内部胚乳部の溶出を防ぐことができるので、炊飯の際の加水白濁を減少させることができる。
【0009】
なお、未研磨処理の精白米に、でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材と混合、撹拌すると、精白米の表面にアルファ−化皮膜が形成され、精白米の白度を向上させ、このアルファ−化皮膜が加水時に積極的に吸水し内部胚乳部の溶出を防ぐことができるので、炊飯の際の加水白濁を減少させることができる。これは未研磨処理の精白米に加える研磨材が、研磨した精米に使用する研磨材に比して粒度の粗いものを多量に加え、研磨効果とアルファ−化皮膜形成と同時に行なうことができたものと推測される。
【0010】
この発明に使用する研磨材はでんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等を炊く、蒸す、茹る、加熱高圧蒸煮などによりアルファ−化させることにより製造することができる。
【0011】
原料素材をアルファ−化したのち低温処理を行なう操作は、長時間低温処理を保持するか、冷凍処理を行なうことにより物性の転換が計られる。冷凍処理を行なうことにより短時間で、でんぷんの物性を変換できる。アルファ−化し低温処理することにより研磨材の物性が転換し、吸水性は増加し研磨効果は向上する。
【0012】
また、この発明で使用する研磨材は原料(でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等)をアルファ−化して粉砕、整粒したものを使用しても良く、予め希望する粒度に原料を整粒してアルファ−化することもできる。
【0013】
原料(でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等)を、蒸したり、茹たり、加水して蒸練機でアルファ−化して粉砕整粒する、あるいはエクストル−ダ−でアルファ−化して整形し粉砕整粒することもできる。
【0014】
この発明において、精白米とでんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等の原料をアルファ−化したものからなる研磨材の混合処理法としてはバッチ式による方法、あるいは連続式で混合摩擦研磨等があるが、バッチ式よりも連続式の方が短時間で効果を挙げることができる。
【0015】
この発明に使用する研磨材の粒度は処理後の分別を考慮すると、米の粒子より細かい10メッシュ以下であることが必要であり、一般的には14メッシュ〜35メッシュのもの、処理方法によりこれ以下の細かい粒度のもの例えば60メッシュあるいは100メッシュの粒度ものを使用する。
【0016】
乾式で無洗米加工処理した場合には、研磨材の粒度は28メッシュ〜100メッシュの微細な物を用る場合、精米100に対し研磨材は1〜50の比率が好ましく、バッチ式あるいは連続式で混合摩擦研磨を行なう。
未研磨の精白米の場合には、研磨を平行して行うため、研磨材の粒度は14〜35メッシュの粗いもので、精米100に対し研磨材は30〜100が好ましい。
精白米と研磨材の混合割合は、混合撹拌する装置により異なる。
【0017】
【実施例1】
乾式で無洗米加工処理した精白米100部に対し、米をアルファ−化した細かい研磨材10部(粒度は28メッシュパス)を混合し、スクリュ−回転部を備えた連続式混合研磨装置で先端圧力4kg/cm2で処理する、研磨処理された混合物は篩分けした。篩分されたものは米をアルファ−化した成分が米の表面に皮膜を形成された処理米であった。篩分けされたものは、微粉末を除き再利用された。
処理米の日本電色工業(株)測食色差計の測定値(実施例1)を、処理前の精白米(比較例1)との比較を表1に示したが、白度(Hw)は30.02から32.30に向上し、濁度は低下した。
【0018】
【実施例2】
乾式で無洗米加工が処理した精白米100部に対し、でんぷん(甘藷でんぷん:馬鈴薯澱粉、1;1)をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる細かい研磨材3部(粒度は100メッシュパス)を混合し、スクリュ−回転部を備えた連続式混合研磨装置で先端圧力3kg/cm2で処理する。研磨処理された混合物は篩分けした。篩分されものは米をアルファ−化した成分が米の表面に皮膜が形成された処理米であった。
処理米の日本電色工業(株)測食色差計の測定値(実施例2)を、処理前の精白米(比較例2)との比較を表1に示したが、白度(Hw)は30.05から32.25に向上し、濁度は低下した。
【0019】
【実施例3】
未研磨の精白米100部に対し、でんぷん(甘藷でんぷん:馬鈴薯澱粉、1;1)をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材75部(粒度は14メッシュ〜35メッシュ)を混合し、スクリュ−回転部を備えた連続式混合研磨装置で先端圧力4kg/cm2で処理し、処理された混合物は篩分けした。篩分されたものは米をアルファ−化した成分が精白米の表面に皮膜を形成した処理米であった。篩分した研磨材は微粉末を除き再利用された。
処理米の日本電色工業(株)測食色差計の測定値(実施例3)を、処理前の精白米(比較例3)との比較を表1に示したが、白度(Hw)は29.96から32.23に向上し、濁度は低下した。
【0020】
【実施例4】
未研磨の精白米100部に対し、米をアルファ−化した研磨材40部(粒度は14メッシュ〜35メッシュ)でんぷん(甘藷でんぷん:馬鈴薯澱粉、1;1)をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材35部(粒度は14メッシュ〜35メッシュ)を混合し、スクリュ−回転部を備えた連続式混合研磨装置で先端圧力4kg/cm2で処理する、研磨処理された混合物は篩分けした、篩分されたものは米をアルファ−化した成分で精白米の表面に皮膜を形成した処理米である。篩分けされた研磨材は、微粉末を除き再利用された。
処理米の日本電色工業(株)測食色差計の測定値(実施例4)を、処理前の精白米(比較例4)との比較を表1に示したが、白度(Hw)は29.85からHw32.20に向上し、濁度は低下した。
【0021】
【表1】
表1 精白米の実施試験の分析表
白度は日本電色工業(株)測食色差計により測定
【0022】
【発明の効果】
この発明によれば研磨処理あるいは未研磨処理の精白米に、でんぷん、でんぷんを含む穀物あるいは芋類等をアルファ−化したのち、低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材を混合撹拌し、米の表面にアルファ−化した皮膜を形成させ、この皮膜が精白米の白度を向上させ、炊飯加水時に吸水して内部の胚乳部の溶出を防ぐので、加水時の白濁を低下させることができる。従来行われている湿式による処理法に比して、加水による変質、微生物繁殖などの品質劣化がなく、装置が簡単な乾式で行われるため、経済的である。
Claims (2)
- 研磨した精白米に、でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材と混合、撹拌して、米の表面にアルファ−化皮膜を形成させ、米の白度を向上させ、加水したときの濁度を低下させることを特徴とする精白米の加工方法。
- 研磨処理しない精白米に、でんぷん、あるいはでんぷんを含む穀物、芋類等をアルファ−化したのち低温処理をおこない、構成するでんぷんを老化変性させたものからなる研磨材と混合、撹拌して、その表面にアルファ−化皮膜を形成させ、米の白度を向上させ、加水したときの濁度を低下させることを特徴とする精白米の加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002175627A JP2004016105A (ja) | 2002-06-17 | 2002-06-17 | 精白米の加工方法 |
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JP2002175627A JP2004016105A (ja) | 2002-06-17 | 2002-06-17 | 精白米の加工方法 |
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JP (1) | JP2004016105A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012057112A1 (ja) | 2010-10-29 | 2012-05-03 | 三菱重工業株式会社 | 浮体の動揺低減装置 |
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2002
- 2002-06-17 JP JP2002175627A patent/JP2004016105A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012057112A1 (ja) | 2010-10-29 | 2012-05-03 | 三菱重工業株式会社 | 浮体の動揺低減装置 |
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