JP2004015643A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラーパッチの新規の測定値と履歴情報と複数の特徴量間の距離を用いて、カラーパッチ数を最適化し、プリンタプロファイル作成・補正を行う。
【解決手段】プリンタカラーチャート出力のLab値を測定する(S2)。測定Lab値と基準白色のLab値からLUT22により1次元のベクトル値に変換、格納する(S3)。履歴と新規測定ベクトル値の誤差(A)を求め(S4)、測定ベクトル値とLUT22の代表ベクトル値の誤差(B)を求める(S5)。評価基準値Evを演算し、Evとカラーパッチ出力判定閾値θ1と判定し、対象ベクトル値を保持、カラーパッチ生成用のLab値をLUT21の逆参照し求める(S8)。測定値の処理終了を確認後カラーパッチを生成・配置しカラーチャート生成する(S10)。カラーパッチ数>設定閾値θ2を判別、満足すると評価基準値Evを重みとして、プリンタプロファイルを作成する(S12)。
【選択図】 図3
【解決手段】プリンタカラーチャート出力のLab値を測定する(S2)。測定Lab値と基準白色のLab値からLUT22により1次元のベクトル値に変換、格納する(S3)。履歴と新規測定ベクトル値の誤差(A)を求め(S4)、測定ベクトル値とLUT22の代表ベクトル値の誤差(B)を求める(S5)。評価基準値Evを演算し、Evとカラーパッチ出力判定閾値θ1と判定し、対象ベクトル値を保持、カラーパッチ生成用のLab値をLUT21の逆参照し求める(S8)。測定値の処理終了を確認後カラーパッチを生成・配置しカラーチャート生成する(S10)。カラーパッチ数>設定閾値θ2を判別、満足すると評価基準値Evを重みとして、プリンタプロファイルを作成する(S12)。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物理的特性の変動に対して柔軟、かつ高精度なプリンタプロファイルを生成する画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の画像処理装置は、色補正処理において、まず、スキャナやモニタなどの画像入力デバイスから入力される画像データに含まれる色データを、対応するプロファイルに基づいて入力色空間に変換する。次に、画像処理装置は、画像出力デバイスであるプリンタに対応するプリンタプロファイルの中に記録されるLUT(ルックアップテーブル)を用いて、入力色空間を等分割し、分割格子内の各頂点ごとに出力値を設定し、その分割格子内の入力色データに対して、最近傍となる位置関係を持つ各頂点に格納される出力値を基に、所定の方法(例えば、補間演算)を用いて出力色データを求めて、入力色空間を出力色空間に変換する方法が知られている。
【0003】
特開2001−45313号公報のプルーフ画像をカラー印刷物に一致させる色補正方法として、印刷プロファイルとプリンタプロファイルとの組み合わせに対応した補正プロファイルを、印刷プロファイルやプリンタプロファイルと別に記憶することにより、色変換用LUTの生成に必要なデータ格納時のメモリ容量の増加の抑制、高精度に色が一致したプルーフ画像を得る色変換を行うことが記載されている。
【0004】
また、特開2001−144976号公報の少量測定パッチより高精度のプロファイル作成する処理方法として、既存の複数のプロファイル(テーブル)の中から、ドットゲイン等に基づく評価により、適切なテーブルを選択し、そのテーブルと少ないパッチ数のカラーチャートの測色データに基づき、新規のプロファイルを作成することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プリンタプロファイルを作成するためには、対象となるプリンタより極めて多数のカラーパッチからなるカラーチャートを出力して測色する必要があり、そのための作業が大変であることから、改善策として特開2001−144976に開示された方法があり、この画像処理装置においては、ドットゲイン量を評価基準とすることにより、少量のカラーパッチによりプロファイルを作成することが可能となるが、紙面における任意の色の位置が不変であるため、パッチ出力時のプリンタの状態に大きく依存するという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、1つの出力媒体内において、カラーパッチの過去の履歴情報(例えば、カラーパッチの配置情報,測定値)を保持し、修正プロファイル作成時のカラーパッチを生成する場合に、新規の測定値(デバイス非依存の色空間;CIE−L*a*b*(以下、Lab値という))と履歴情報を引用し、また、生成するカラーパッチの数の決定やプロファイル作成時の基準量として、Lab値を基に計算される複数の特徴量間の距離を用いることによって、測定時のカラーパッチ数の最適化し、カラーパッチから高精度なプリンタプロファイルの作成・補正を行う画像処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載される画像処理装置は、カラー出力デバイスの色再現特性を記述した色変換手段を用いてプリンタプロファイルを生成する画像処理装置であって、カラーチャートのカラーパッチ測定の履歴情報を格納する保持手段と、保持手段の履歴情報と新たに測定した新規情報に基づくプリンタプロファイルの生成手段とを備えた構成により、時間経過、およびカラー出力デバイスの物理的特性の変動に対して、柔軟かつ高精度なプリンタプロファイルを生成することができる。
【0008】
また、請求項2に記載される画像処理装置のプリンタプロファイルの生成手段において、カラーチャートのカラーパッチ測定により、履歴情報として格納された過去のカラーパッチ測定の情報と新たに測定したカラーパッチ測定の情報との誤差を評価の基準としてカラーパッチ数を決定し、カラーチャート上のカラーパッチ数を可変とすることにより、カラーパッチ出力時のカラー出力デバイスの状態を捉えた効率の良いカラーチャートを作成できる。
【0009】
また、請求項3に記載された画像処理装置のカラーパッチ数を決定する評価の基準として、出力媒体の基準白色(例えば、紙白部分)と、CIE1976Labの色差式、およびCIE1994Labの色差式とに基づき測定の情報を計算したそれぞれの2色間距離のLab値を結合した情報を用いて複数次元の高精度な情報を得ることができる。
【0010】
また、請求項4に記載された画像処理装置のLab値を結合した情報を、N次元空間(Nは2以上の整数)から1次元空間への情報量を圧縮したデータ変換を行い保持手段に格納することにより、保守手段の格納容量を削減できる。
【0011】
また、請求項5に記載された画像処理装置のカラーパッチ数を決定する評価の基準として、新たに測定したカラーパッチ測定の情報をN次元空間から1次元空間へ圧縮しデータ変換する際に生じる基準情報との誤差を用いることにより、カラー出力デバイスの平均的な出力状態となる設定ができる。
【0012】
また、請求項6に記載の画像処理装置のカラーパッチ数を決定する評価の基準として、カラーパッチ数を決定する出力媒体の基準白色と、CIE1976Labの色差式、およびCIE1994Labの色差式とに基づき計算したそれぞれの2色間距離のLab値を結合した情報に対して、新たに測定したカラーパッチの測定値をN次元空間から1次元空間へ圧縮しデータ変換する際に生じる基準情報との誤差を考慮した評価基準値をプリンタプロファイルの作成時の重みとしてプリンタプロファイルを生成することにより、高精度な画像出力を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の実施の形態における画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。図1において画像処理装置1は、演算処理を行うサーバ部2と、ユーザや接続されたプリンタ4とのインタフェースを行うクライアント部3により構成される。サーバ部2は、サーバ部2の制御を行うCPU10、演算部11、過去履歴の格納部12、特徴量の変換部13で構成され、クライアント部3は、クライアント部3を制御するCPU15、プロファイルの格納部16、プリンタドライバ17で構成される。
【0015】
また、画像処理装置1には、モニタ部5、操作部6、カラーパッチの測定器7、およびプリンタドライバ17を介してプリンタ4が接続されている。プリンタドライバ17は画像処理装置1上で稼働するアプリケーションから、入力色データ(例えば、RGBデータ)を受け取り、プリンタ4が解釈可能な形式に色データを変換して送信を行う。このデータ変換は、クライアント部3のプロファイル格納部16に格納されている色変換情報で、プロファイル内のN次元LUT(Nは入力色空間の次数)を参照することにより行われる。このN次元LUTの作成はサーバ部2で行われ、プロファイル内には出力データの要素数のLUTが含まれる。
【0016】
図2は、サーバ部2内の過去履歴格納部12に格納されるデータの作成方法を示し、図1を参照しながら作成方法について説明する。過去履歴格納部12には、過去のカラーパッチの測定値(Lab値)が格納されている。過去のカラーパッチの測定値は、演算部11と特徴量変換部13内の変換テーブルのLUT21によって、3次元のLab値を1次元に圧縮(ベクトル量子化)されたベクトル値として、過去履歴格納部12に格納される。前述したベクトル値はカラーパッチ生成時のLab値を決定する場合に用いる。
【0017】
また、カラーパッチを測定したLab値と出力媒体の基準白色(例えば、紙白部分)のLab値との2色間の距離を求める。このとき、ΔE76の距離はCIE1976Labの色差式に、ΔE94の距離はCIE1994Labの色差式に基づいて、各々計算される。
【0018】
次に、測定したLab値から特徴量変換部13内の変換テーブルであるLUT22を用いて、N次元の入力ベクトル値を1次元のベクトル値に変換する。このとき、入力ベクトル値の次元数Nは、ΔE76距離とΔE94距離のみを結合する場合はN=2となる。このように、N次元から1次元へのデータの変換は、特徴量変換部13内のLUT21,LUT22により行われる。このLUT21,LUT22は、システム構築時に大量のサンプルデータを使用して作成されるもので、ある格子点値を表す符号とそれを代表する代表ベクトル値が含まれている。
【0019】
また、1次元の代表ベクトルの数は、プロファイル内で実装するN次元の立方体内の格子点数であり、ある表現色の分割数をnとしたとき、代表ベクトル値の数はn^3となる。前述したLUT21はプロファイル生成時にも使用するため、n^3とするが、LUT22はサーバ部2の負荷の軽減を図るため、n^3よりも少ない数(例えば、(n/2)^3、(n/4)^3)で作成した代表ベクトル値を用意することが好ましい。
【0020】
図3はカラーパッチ数を最適化したカラーチャートを生成する過程を示すフローチャートであり、その動作を図3に基づき図1を参照しながら説明する。まず、プリンタ4よりカラーパッチ数の最適化の基準となるカラーチャートを出力し(S1)、このカラーチャート内のカラーパッチのLab値を測定器7により測定する(S2)。このとき、カラーチャート内のカラーパッチ数はLUT21内の代表ベクトル値の数と同じか少ないものとする。
【0021】
次に、測定したLab値と基準白色のLab値から演算部11によってΔE76距離とΔE94距離を求め、ベクトル値として結合した後、特徴量変換部13のLUT22により最も近いN次元のベクトル値を1次元のベクトル値に変換して、この1次元のベクトル値を過去履歴格納部12に格納する(S3)。
【0022】
前回測定のベクトル値を過去履歴格納部11より読み出して、カラーパッチ数を決定する。この処理を行うため、次回のカラーチャートに生成されるカラーパッチの評価基準としては、前回測定した履歴と新規の測定結果とのベクトル値間の誤差(Aとする)を求め(S4)、また、処理S3で測定したN次元のベクトル値の変換に用いたLUT22の代表ベクトル値と、測定したベクトル値間の差を算出した誤差(Bとする)を演算部11に送る(S5)。これらを加えた評価基準値Ev(数1)を演算する(S6)。
【0023】
【数1】
Ev=αA+(1−α)B
ここで、Aは前回と今回の測定値に基づく短期的なプリンタの特性を捉えた評価基準であり、Bは大量のサンプルデータの平均的な値と今回の測定値に基づく長期的なプリンタの特性を捉えた評価基準を示す。また、係数αは通常0.5であるが、プリンタの状態により変更することができる。
【0024】
さらに、評価基準値Evがカラーパッチ出力判定の閾値θ1より大きい(Ev>θ1)場合のみ(S7)、対象となるベクトル値をカラーパッチ生成用として保持する。この閾値判定の処理終了後に、カラーパッチ生成用のLab値をLUT21の逆参照より求める(S8)。処理S3において格納した測定値のすべての処理終了を確認し(S9)、この評価基準値Evの値に応じてLab値を変更して、カラーチャート内にランダムにカラーパッチを生成・配置したカラーチャート生成を行う(S10)。
【0025】
また、カラーパッチ数の閾値θ2は、例えば、ユーザが設定するか、カラーパッチ出力判定の閾値θ1を基に設定することが可能である。処理S10のカラーパッチ測定・生成処理終了後、カラーパッチ数<設定閾値θ2を判別して(S11)、この設定閾値θ2を満足すると(S11のYes)前述の評価基準値Evを重みとして、プロファイル生成部がプリンタプロファイルを作成する(S12)。また、設定閾値θ2を満足しないとき(S11のNo)、処理S11で作成のカラーチャートをプリンタ4より出力して、カラーパッチの再測定を行う。
【0026】
以上説明したように、過去の履歴情報と新規情報を基に情報圧縮時の誤差を求めて、評価基準とすることによって、カラーチャートのカラーパッチ数を制御し、このカラーパッチからプリンタの短期的な特性と長期的な特性を捉えたプリンタプロファイルを高精度に生成することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、過去の履歴情報と新規情報を基に情報圧縮時の誤差を求めて、評価基準とすることによって、カラーチャートのカラーパッチ数を制御して、このカラーパッチからプリンタの物理的特性の変動に対して短期的な特性と長期的な特性を捉え、柔軟なプリンタプロファイルを高精度に生成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像処理装置の概略構成を示すブロック図
【図2】本実施の形態における過去履歴格納部の格納データの作成方法を説明する図
【図3】本実施の形態におけるカラーパッチ数を最適化したカラーチャートの生成過程を示すフローチャート
【符号の説明】
1 画像処理装置
2 サーバ部
3 クライアント部
4 プリンタ
5 モニタ部
6 操作部
7 測定部
10,15 CPU
11 演算部
12 過去履歴格納部
13 特徴量変換部
16 プロファイル格納部
17 プリンタドライバ
21,22 LUT
【発明の属する技術分野】
本発明は、物理的特性の変動に対して柔軟、かつ高精度なプリンタプロファイルを生成する画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の画像処理装置は、色補正処理において、まず、スキャナやモニタなどの画像入力デバイスから入力される画像データに含まれる色データを、対応するプロファイルに基づいて入力色空間に変換する。次に、画像処理装置は、画像出力デバイスであるプリンタに対応するプリンタプロファイルの中に記録されるLUT(ルックアップテーブル)を用いて、入力色空間を等分割し、分割格子内の各頂点ごとに出力値を設定し、その分割格子内の入力色データに対して、最近傍となる位置関係を持つ各頂点に格納される出力値を基に、所定の方法(例えば、補間演算)を用いて出力色データを求めて、入力色空間を出力色空間に変換する方法が知られている。
【0003】
特開2001−45313号公報のプルーフ画像をカラー印刷物に一致させる色補正方法として、印刷プロファイルとプリンタプロファイルとの組み合わせに対応した補正プロファイルを、印刷プロファイルやプリンタプロファイルと別に記憶することにより、色変換用LUTの生成に必要なデータ格納時のメモリ容量の増加の抑制、高精度に色が一致したプルーフ画像を得る色変換を行うことが記載されている。
【0004】
また、特開2001−144976号公報の少量測定パッチより高精度のプロファイル作成する処理方法として、既存の複数のプロファイル(テーブル)の中から、ドットゲイン等に基づく評価により、適切なテーブルを選択し、そのテーブルと少ないパッチ数のカラーチャートの測色データに基づき、新規のプロファイルを作成することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プリンタプロファイルを作成するためには、対象となるプリンタより極めて多数のカラーパッチからなるカラーチャートを出力して測色する必要があり、そのための作業が大変であることから、改善策として特開2001−144976に開示された方法があり、この画像処理装置においては、ドットゲイン量を評価基準とすることにより、少量のカラーパッチによりプロファイルを作成することが可能となるが、紙面における任意の色の位置が不変であるため、パッチ出力時のプリンタの状態に大きく依存するという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、1つの出力媒体内において、カラーパッチの過去の履歴情報(例えば、カラーパッチの配置情報,測定値)を保持し、修正プロファイル作成時のカラーパッチを生成する場合に、新規の測定値(デバイス非依存の色空間;CIE−L*a*b*(以下、Lab値という))と履歴情報を引用し、また、生成するカラーパッチの数の決定やプロファイル作成時の基準量として、Lab値を基に計算される複数の特徴量間の距離を用いることによって、測定時のカラーパッチ数の最適化し、カラーパッチから高精度なプリンタプロファイルの作成・補正を行う画像処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載される画像処理装置は、カラー出力デバイスの色再現特性を記述した色変換手段を用いてプリンタプロファイルを生成する画像処理装置であって、カラーチャートのカラーパッチ測定の履歴情報を格納する保持手段と、保持手段の履歴情報と新たに測定した新規情報に基づくプリンタプロファイルの生成手段とを備えた構成により、時間経過、およびカラー出力デバイスの物理的特性の変動に対して、柔軟かつ高精度なプリンタプロファイルを生成することができる。
【0008】
また、請求項2に記載される画像処理装置のプリンタプロファイルの生成手段において、カラーチャートのカラーパッチ測定により、履歴情報として格納された過去のカラーパッチ測定の情報と新たに測定したカラーパッチ測定の情報との誤差を評価の基準としてカラーパッチ数を決定し、カラーチャート上のカラーパッチ数を可変とすることにより、カラーパッチ出力時のカラー出力デバイスの状態を捉えた効率の良いカラーチャートを作成できる。
【0009】
また、請求項3に記載された画像処理装置のカラーパッチ数を決定する評価の基準として、出力媒体の基準白色(例えば、紙白部分)と、CIE1976Labの色差式、およびCIE1994Labの色差式とに基づき測定の情報を計算したそれぞれの2色間距離のLab値を結合した情報を用いて複数次元の高精度な情報を得ることができる。
【0010】
また、請求項4に記載された画像処理装置のLab値を結合した情報を、N次元空間(Nは2以上の整数)から1次元空間への情報量を圧縮したデータ変換を行い保持手段に格納することにより、保守手段の格納容量を削減できる。
【0011】
また、請求項5に記載された画像処理装置のカラーパッチ数を決定する評価の基準として、新たに測定したカラーパッチ測定の情報をN次元空間から1次元空間へ圧縮しデータ変換する際に生じる基準情報との誤差を用いることにより、カラー出力デバイスの平均的な出力状態となる設定ができる。
【0012】
また、請求項6に記載の画像処理装置のカラーパッチ数を決定する評価の基準として、カラーパッチ数を決定する出力媒体の基準白色と、CIE1976Labの色差式、およびCIE1994Labの色差式とに基づき計算したそれぞれの2色間距離のLab値を結合した情報に対して、新たに測定したカラーパッチの測定値をN次元空間から1次元空間へ圧縮しデータ変換する際に生じる基準情報との誤差を考慮した評価基準値をプリンタプロファイルの作成時の重みとしてプリンタプロファイルを生成することにより、高精度な画像出力を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の実施の形態における画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。図1において画像処理装置1は、演算処理を行うサーバ部2と、ユーザや接続されたプリンタ4とのインタフェースを行うクライアント部3により構成される。サーバ部2は、サーバ部2の制御を行うCPU10、演算部11、過去履歴の格納部12、特徴量の変換部13で構成され、クライアント部3は、クライアント部3を制御するCPU15、プロファイルの格納部16、プリンタドライバ17で構成される。
【0015】
また、画像処理装置1には、モニタ部5、操作部6、カラーパッチの測定器7、およびプリンタドライバ17を介してプリンタ4が接続されている。プリンタドライバ17は画像処理装置1上で稼働するアプリケーションから、入力色データ(例えば、RGBデータ)を受け取り、プリンタ4が解釈可能な形式に色データを変換して送信を行う。このデータ変換は、クライアント部3のプロファイル格納部16に格納されている色変換情報で、プロファイル内のN次元LUT(Nは入力色空間の次数)を参照することにより行われる。このN次元LUTの作成はサーバ部2で行われ、プロファイル内には出力データの要素数のLUTが含まれる。
【0016】
図2は、サーバ部2内の過去履歴格納部12に格納されるデータの作成方法を示し、図1を参照しながら作成方法について説明する。過去履歴格納部12には、過去のカラーパッチの測定値(Lab値)が格納されている。過去のカラーパッチの測定値は、演算部11と特徴量変換部13内の変換テーブルのLUT21によって、3次元のLab値を1次元に圧縮(ベクトル量子化)されたベクトル値として、過去履歴格納部12に格納される。前述したベクトル値はカラーパッチ生成時のLab値を決定する場合に用いる。
【0017】
また、カラーパッチを測定したLab値と出力媒体の基準白色(例えば、紙白部分)のLab値との2色間の距離を求める。このとき、ΔE76の距離はCIE1976Labの色差式に、ΔE94の距離はCIE1994Labの色差式に基づいて、各々計算される。
【0018】
次に、測定したLab値から特徴量変換部13内の変換テーブルであるLUT22を用いて、N次元の入力ベクトル値を1次元のベクトル値に変換する。このとき、入力ベクトル値の次元数Nは、ΔE76距離とΔE94距離のみを結合する場合はN=2となる。このように、N次元から1次元へのデータの変換は、特徴量変換部13内のLUT21,LUT22により行われる。このLUT21,LUT22は、システム構築時に大量のサンプルデータを使用して作成されるもので、ある格子点値を表す符号とそれを代表する代表ベクトル値が含まれている。
【0019】
また、1次元の代表ベクトルの数は、プロファイル内で実装するN次元の立方体内の格子点数であり、ある表現色の分割数をnとしたとき、代表ベクトル値の数はn^3となる。前述したLUT21はプロファイル生成時にも使用するため、n^3とするが、LUT22はサーバ部2の負荷の軽減を図るため、n^3よりも少ない数(例えば、(n/2)^3、(n/4)^3)で作成した代表ベクトル値を用意することが好ましい。
【0020】
図3はカラーパッチ数を最適化したカラーチャートを生成する過程を示すフローチャートであり、その動作を図3に基づき図1を参照しながら説明する。まず、プリンタ4よりカラーパッチ数の最適化の基準となるカラーチャートを出力し(S1)、このカラーチャート内のカラーパッチのLab値を測定器7により測定する(S2)。このとき、カラーチャート内のカラーパッチ数はLUT21内の代表ベクトル値の数と同じか少ないものとする。
【0021】
次に、測定したLab値と基準白色のLab値から演算部11によってΔE76距離とΔE94距離を求め、ベクトル値として結合した後、特徴量変換部13のLUT22により最も近いN次元のベクトル値を1次元のベクトル値に変換して、この1次元のベクトル値を過去履歴格納部12に格納する(S3)。
【0022】
前回測定のベクトル値を過去履歴格納部11より読み出して、カラーパッチ数を決定する。この処理を行うため、次回のカラーチャートに生成されるカラーパッチの評価基準としては、前回測定した履歴と新規の測定結果とのベクトル値間の誤差(Aとする)を求め(S4)、また、処理S3で測定したN次元のベクトル値の変換に用いたLUT22の代表ベクトル値と、測定したベクトル値間の差を算出した誤差(Bとする)を演算部11に送る(S5)。これらを加えた評価基準値Ev(数1)を演算する(S6)。
【0023】
【数1】
Ev=αA+(1−α)B
ここで、Aは前回と今回の測定値に基づく短期的なプリンタの特性を捉えた評価基準であり、Bは大量のサンプルデータの平均的な値と今回の測定値に基づく長期的なプリンタの特性を捉えた評価基準を示す。また、係数αは通常0.5であるが、プリンタの状態により変更することができる。
【0024】
さらに、評価基準値Evがカラーパッチ出力判定の閾値θ1より大きい(Ev>θ1)場合のみ(S7)、対象となるベクトル値をカラーパッチ生成用として保持する。この閾値判定の処理終了後に、カラーパッチ生成用のLab値をLUT21の逆参照より求める(S8)。処理S3において格納した測定値のすべての処理終了を確認し(S9)、この評価基準値Evの値に応じてLab値を変更して、カラーチャート内にランダムにカラーパッチを生成・配置したカラーチャート生成を行う(S10)。
【0025】
また、カラーパッチ数の閾値θ2は、例えば、ユーザが設定するか、カラーパッチ出力判定の閾値θ1を基に設定することが可能である。処理S10のカラーパッチ測定・生成処理終了後、カラーパッチ数<設定閾値θ2を判別して(S11)、この設定閾値θ2を満足すると(S11のYes)前述の評価基準値Evを重みとして、プロファイル生成部がプリンタプロファイルを作成する(S12)。また、設定閾値θ2を満足しないとき(S11のNo)、処理S11で作成のカラーチャートをプリンタ4より出力して、カラーパッチの再測定を行う。
【0026】
以上説明したように、過去の履歴情報と新規情報を基に情報圧縮時の誤差を求めて、評価基準とすることによって、カラーチャートのカラーパッチ数を制御し、このカラーパッチからプリンタの短期的な特性と長期的な特性を捉えたプリンタプロファイルを高精度に生成することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、過去の履歴情報と新規情報を基に情報圧縮時の誤差を求めて、評価基準とすることによって、カラーチャートのカラーパッチ数を制御して、このカラーパッチからプリンタの物理的特性の変動に対して短期的な特性と長期的な特性を捉え、柔軟なプリンタプロファイルを高精度に生成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像処理装置の概略構成を示すブロック図
【図2】本実施の形態における過去履歴格納部の格納データの作成方法を説明する図
【図3】本実施の形態におけるカラーパッチ数を最適化したカラーチャートの生成過程を示すフローチャート
【符号の説明】
1 画像処理装置
2 サーバ部
3 クライアント部
4 プリンタ
5 モニタ部
6 操作部
7 測定部
10,15 CPU
11 演算部
12 過去履歴格納部
13 特徴量変換部
16 プロファイル格納部
17 プリンタドライバ
21,22 LUT
Claims (6)
- カラー出力デバイスの色再現特性を記述した色変換手段を用いてプリンタプロファイルを生成する画像処理装置であって、カラーチャートのカラーパッチ測定の履歴情報を格納する保持手段と、前記保持手段の履歴情報と新たに測定した新規情報に基づくプリンタプロファイルの生成手段とを備え、時間経過、および前記カラー出力デバイスの物理的特性の変動に対応するプリンタプロファイルを生成することを特徴とする画像処理装置。
- 前記プリンタプロファイルの生成手段において、カラーチャートのカラーパッチ測定により、履歴情報として格納された過去のカラーパッチ測定の情報と新たに測定したカラーパッチ測定の情報との誤差を評価の基準として前記カラーパッチ数を決定し、前記カラーチャート上のカラーパッチ数を可変として、プリンタプロファイルを生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記カラーパッチ数を決定する評価の基準として、出力媒体の基準白色と、CIE1976Labの色差式、およびCIE1994Labの色差式とに基づき測定の情報を計算したそれぞれの2色間距離のLab値を結合した情報を用いることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
- 前記Lab値を結合した情報を、N次元空間(Nは2以上の整数)から1次元空間への情報量を圧縮したデータ変換を行い保持手段に格納することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
- 前記カラーパッチ数を決定する評価の基準として、新たに測定したカラーパッチ測定の情報をN次元空間から1次元空間へ圧縮しデータ変換する際に生じる基準情報との誤差を用いることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
- 前記カラーパッチ数を決定する評価の基準として、前記カラーパッチ数を決定する出力媒体の基準白色と、CIE1976Labの色差式、およびCIE1994Labの色差式とに基づき計算したそれぞれの2色間距離のLab値を結合した情報に対して、新たに測定したカラーパッチの測定値をN次元空間から1次元空間へ圧縮しデータ変換する際に生じる基準情報との誤差を考慮した評価基準値をプリンタプロファイルの作成時の重みとして前記プリンタプロファイルを生成することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2002168885A JP2004015643A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 画像処理装置 |
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JP2002168885A JP2004015643A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 画像処理装置 |
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