JP2004015271A - 検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光信号出力装置に接続された光学機器内でのファイバ破損等の異常をコネクタ外れと同様に検知できる検知装置を提供する。
【解決手段】光信号出力装置1の出力コネクタ7から出射された出力光23は光学機器2内に入射する。この光学機器2内の光伝送路10には、破損部9があり、この部分で大部分の光が外部に漏れるとともに、14dB減衰した反射光21が出力光23とは反対方向へと進行する。そして、光分岐器6に入って、そのうちの3%が反射光用PD3に入射して反射光22を検出する。この反射光22のパワーを制御回路5が基準値と比較して、基準値よりも大きければ制御回線16を通じて励起光源11の出力をOFFとする。この基準値は可変であり、光学機器2の種類によって最適値が異なるため、光学機器2交換する毎に設定され直されている。
【選択図】 図1
【解決手段】光信号出力装置1の出力コネクタ7から出射された出力光23は光学機器2内に入射する。この光学機器2内の光伝送路10には、破損部9があり、この部分で大部分の光が外部に漏れるとともに、14dB減衰した反射光21が出力光23とは反対方向へと進行する。そして、光分岐器6に入って、そのうちの3%が反射光用PD3に入射して反射光22を検出する。この反射光22のパワーを制御回路5が基準値と比較して、基準値よりも大きければ制御回線16を通じて励起光源11の出力をOFFとする。この基準値は可変であり、光学機器2の種類によって最適値が異なるため、光学機器2交換する毎に設定され直されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号出力装置の信号出力端に接続された光学機器内部の光伝送路の破損、又は該光信号出力装置と該光学機器との接続外れ、を検知する検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光増幅器やASE(Amplified Spontaneous Emission)光源等の光信号を出力する装置は、光通信装置等の種々の光学機器に接続されて、その光信号をその光学機器に出力する。一般的には、光信号出力装置の出力端は出力コネクタとなっていて、そこに入力側のコネクタが差し込まれて光学機器に光信号を出力している。
【0003】
上記光信号出力装置が出力する光信号は、そのパワーが大きいので、光学機器の中で、例えば光ファイバ破損が生じてその部分から光が漏れると、光学機器内部が高温になる等の不都合が生じる。また、出力コネクタと接続している光学機器の入力側のコネクタが外れた場合も、出力コネクタのところから外部に光が漏れて、周囲の物を高温にしたり人に照射される虞がある。
【0004】
出力コネクタのところで光学機器の入力側のコネクタが外れた場合は、出力コネクタのところが開放端となりその場所で一部の光が反射して光信号出力装置内に戻っていくので、従来よりその反射光を検出してコネクタ外れが発生したと判断し、光信号の出力を停止するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、接続された光学機器内でのファイバ破損等によって光が漏れるときには、その破損部分から反射して光信号出力装置内に戻る反射光は、光学機器内での伝送損失のためコネクタ外れのときの反射光よりもパワーがずっと小さいうえ、光学機器の種類によって伝送損失の大きさが異なるため、反射光のパワーも接続された光学機器によって異なっている。従って、コネクタ外れの検出を目的にしていた従来の検出方法における検出閾値では、光学機器内での異常を検出することができなかった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光信号出力装置に接続された光学機器内でのファイバ破損等の異常をコネクタ外れと同様に検知できる検知装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、接続する光学機器によって反射光の検出閾値を変更可能とした。
【0008】
具体的には、請求項1の発明は、光信号出力装置の信号出力端に接続された光学機器の内部の光伝送路の破損、又は該光信号出力装置と該光学機器との接続外れ、を検知する検知装置を対象とする。
【0009】
そして、上記光信号出力装置から出力された光のうち上記破損部分又は上記接続外れ部分から反射してくる反射光を検出する反射光検出器と、該反射光のパワーを所定の基準値と比較して該基準値よりも大きいときに上記光信号出力装置に対してその出力を減少させるようにシグナルを発する制御回路とを備え、上記制御回路の上記基準値は、上記光学機器を別の光学機器に交換する際に、変更可能に構成されているものとする。
【0010】
ここで、反射光というのは、光ファイバ等の光伝送路の破損やコネクタの接続外れによって、光伝送路(光ファイバ)端面が空気にさらされるため、この部分で出力光が反射され元の方向へ戻っていく光である。光伝送路を通常構成する石英ガラスの場合、屈折率が約1.4であるので、反射時にパワーが14dB減衰して反射される。
【0011】
請求項1の発明の構成であれば、光信号出力装置と光学機器との接続外れによる反射光よりも、そのパワーがずっと小さい光学機器内部の光伝送路の破損による反射光であっても、制御回路によって異常と判断してシグナルが発せられ、そのシグナルが光信号出力装置の出力部に送られて光信号出力装置の出力を減少させることができるように、制御における基準値を変更することができる。光学機器内部の光伝送路の破損による反射光の大きさは、この光伝送路が石英ガラスの場合、光信号出力装置と光学機器との接続部から破損部までの間の伝送損失をαdBとすると、光信号出力のパワーから(14+2×α)dB減衰した大きさとなる。光学機器の種類によってαの値は種々の値をとるので、光信号出力装置に接続される光学機器によって、予め制御回路の基準値を設定しておくのである。即ち、光信号出力装置に接続される光学機器を別のものに交換する毎に、その伝送損失に合わせて基準値を設定し直すのである。基準値の設定方法は、特に限定されないが、トリマポテンシオメータ等で手動により設定する方法や、光学機器に接続した際に自動的にαを測定してCPU等によって設定する方法等を挙げることができる。
【0012】
反射光の大きさが基準値より大きいときに光信号出力装置の出力を減少させる度合いは、破損や接続外れによる信号光の外部への漏れが周囲の機器や人体に影響を与えない等の基準で設定しておけば良く、出力を0にするようにしても構わない。
【0013】
次に、請求項2の発明は、請求項1記載の検知装置であって、光信号出力装置は、信号出力端の前段に光分岐器を備え、上記光分岐器から反射光の供給を受けるものとする。
【0014】
請求項2の発明の構成であれば、簡単な構成で光信号出力装置の中に組み込むことができるので、光信号出力装置を含むシステム全体を簡単且つ小型なものにでき、製造コストも低くできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1に本実施形態に係る検知装置を内蔵したASE光源(光信号出力装置)1とそれに接続された光学機器2とを示す。本実施形態に係る検知装置は、反射光用PD(フォトディテクタ:反射光検出器)3と制御回路5とを備えている。
【0017】
上記ASE光源1は、励起光源(レーザダイオード:LD)11からの励起光がWDMカプラ13を通ってエルビウムドープファイバ(EDF)12に入射し、エルビウムを励起して自然放出光を放出させ、その自然放出光をWDMカプラ13及び光アイソレータ14を通して出力する装置である。なお、15は無反射終端である。光アイソレータ14から出射したところであって信号出力端である出力コネクタ7の前段には、光分岐器6が設置されている。
【0018】
この光分岐器6は、入射した自然放出光を97:3の割合で分割するものであり、97%は出力コネクタ7の方に出力し、3%は別の光ファイバを通って出力光用PD4に入る。この出力光用PD4は、自然放出光の出力パワーを監視するためのもので、この出力パワーの大きさの信号は、第一連絡回線18を通して制御回路5に伝えられる。一方、出射光と反対方向に進行する光(後述の反射光)も同様にこの光分岐器6で97:3の割合で分割され、3%が上記反射光用PD3に入る。反射光用PD3で検出された反射光のパワーの大きさの信号は、第二連絡回線17を通って制御回路5に入る。
【0019】
次に、光学機器2内での破損部9による光の反射と、この反射光21を検知して光信号出力を減少させる制御とについて説明する。
【0020】
上記ASE光源1の出力コネクタ7から出射された出力光23は、入力コネクタ8から光学機器2に入る。ここで、光学機器2内の光伝送路(光ファイバ)10の一部が破損(例えば破断)していると、破損部9から大部分の光が外部へ漏れ出すとともに、一部の光21(14dB減衰した光)は反射されて光伝送路10内を出力光23とは反対方向へ進んでいく。そして、入力コネクタ8及び出力コネクタ7を通ってASE光源1内に入る。このとき、入力コネクタ8から破損部9までの伝送損失がαdBであるとすると、ASE光源1内に戻ってきた反射光は、最初の出力光23のパワーに比べて(14+2×α)dB減衰している。このような反射光が光分岐器6に入り、そのうちの3%がモニタ用反射光22として反射光用PD3に入る。従って、反射光用PD3に入る光22は、出力光23から(29.7+2×α)dB減衰した光となっている。一方、出力コネクタ7と入力コネクタ8とが外れたときには、反射光用PD3に入ってくる光22は、出力光23から29.7dB減衰した光となる。つまり、光学機器2内での破損によるモニタ用反射光22の大きさは、入力コネクタ8外れによるモニタ用反射光22の大きさよりも(2×α)dB減衰していて、小さいものである。
【0021】
上記光学機器2内での破損によるモニタ用反射光22のパワーを検知して、制御回路5が異常であると判断して、制御回線16を通じて励起光源11にシグナルを発し、励起光源11の出力をOFFとする。こうして、光信号出力装置1は出力停止する。このときの制御回路5が異常であると判断する反射光22のパワーの基準値は、出力光23よりも(30+2×α)dB減衰した光のパワーとしておけばよい。つまり、この基準値よりも大きいパワーの光を検知したときに異常と判断するようにしておくのである。この基準値を出力光23よりも30dB減衰した光のパワーにしておくと、入力コネクタ8外れは異常と判断するが、光学機器2内の破損は異常と判断しなくなってしまう。このような事態を避けるために、予め、制御回路5に備えられたトリマポテンシオメータ(図示せず)により、基準値を設定しておく。
【0022】
そして、接続する光学機器2の種類によって伝送損失αdBの大きさが異なるので、接続する光学機器2を別の光学機器に変更したときには、この別の光学機器の伝送損失に合わせて基準値を設定し直す。
【0023】
本実施形態は、以上説明したように制御回路5の基準値を接続する光学機器2毎に予め設定することができるので、光学機器2内部の破損を確実に検知して光信号出力をOFFとすることができる。この基準値は、光学機器毎に最適値が異なるので、接続する光学機器を交換する度に変更可能である。従って、破損部9近辺に光が漏れて高温になるという虞を確実に防ぐことができる。また、構造が簡単であるので、製造も容易であり、いわゆる後付も容易に行うことができる。
【0024】
上記の実施形態は一つの例であり、本発明はこの実施形態に限定されない。光信号出力装置1は、ASE光源以外に光増幅器などであっても構わない。また、光分岐器6は、出力コネクタ7に接続されて光信号出力装置1の外部に置かれていても構わない。そして、光分岐器6もバルク型、光導波路型、ファイバ型等どのようなものでも構わない。また、反射光のパワーと比較する基準値を変更するものはトリマポテンシオメータに限定されず、制御回路5内あるいはそれと隣接して設置された基準値変更回路(例えばCPU)により変更してもよい。このような基準値変更回路を用いたときには、基準値を予め手動で設定する方法以外に、接続された光学機器2内部の伝送損失を自動的に測定して設定する方法等どのような設定方法であってもよい。
【0025】
また、光信号出力装置1の出力の大きさが変ったときには、基準値を変更することが好ましい。このような場合には、前述のように自動的に変更する方法、あるいは出力光用PD4で検出した出力光パワーも用いて出力光パワー及び反射光パワーの相対値と基準値とを比較する方法であって手動或いは自動で基準値を変更する方法を採用することができる。さらに、光学機器2内の破損やコネクタ外れを検出したときに、励起光源11を停止せずに出力光23が外部に漏れても安全な程度にパワーを減少させるようにしても構わない。また、基準値の変更を行うのは、光学機器2を別の光学機器に交換したときのみに限定されず、上記のように光信号出力装置1の出力の大きさが変ったときや、環境条件の変化等のなんらかの理由で変更を行っても構わない。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に述べる効果を奏する。
【0027】
光伝送路破損やコネクタ外れによる反射光の検出しきい値(基準値)を変更可能にしているので、反射光のパワーが最も大きいコネクタ外れだけではなく、機器内の伝送損失がある光学機器の内部の光伝送路破損も確実に検出できる。この基準値は光学機器を交換する度に変更可能なので、各光学機器に最適な基準値をその都度設定できる。そして、検出したら、光信号出力装置の出力を減少させるので、破損による高出力の光漏れを防止できる。また、検出装置は簡単な構成であり、容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る光信号出力装置と光学機器の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光信号出力装置
2 光学機器
3 反射光用PD(反射光検出器)
5 制御回路
6 光分岐器
7 出力コネクタ(信号出力端)
22 反射光
23 出力光
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号出力装置の信号出力端に接続された光学機器内部の光伝送路の破損、又は該光信号出力装置と該光学機器との接続外れ、を検知する検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光増幅器やASE(Amplified Spontaneous Emission)光源等の光信号を出力する装置は、光通信装置等の種々の光学機器に接続されて、その光信号をその光学機器に出力する。一般的には、光信号出力装置の出力端は出力コネクタとなっていて、そこに入力側のコネクタが差し込まれて光学機器に光信号を出力している。
【0003】
上記光信号出力装置が出力する光信号は、そのパワーが大きいので、光学機器の中で、例えば光ファイバ破損が生じてその部分から光が漏れると、光学機器内部が高温になる等の不都合が生じる。また、出力コネクタと接続している光学機器の入力側のコネクタが外れた場合も、出力コネクタのところから外部に光が漏れて、周囲の物を高温にしたり人に照射される虞がある。
【0004】
出力コネクタのところで光学機器の入力側のコネクタが外れた場合は、出力コネクタのところが開放端となりその場所で一部の光が反射して光信号出力装置内に戻っていくので、従来よりその反射光を検出してコネクタ外れが発生したと判断し、光信号の出力を停止するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、接続された光学機器内でのファイバ破損等によって光が漏れるときには、その破損部分から反射して光信号出力装置内に戻る反射光は、光学機器内での伝送損失のためコネクタ外れのときの反射光よりもパワーがずっと小さいうえ、光学機器の種類によって伝送損失の大きさが異なるため、反射光のパワーも接続された光学機器によって異なっている。従って、コネクタ外れの検出を目的にしていた従来の検出方法における検出閾値では、光学機器内での異常を検出することができなかった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光信号出力装置に接続された光学機器内でのファイバ破損等の異常をコネクタ外れと同様に検知できる検知装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、接続する光学機器によって反射光の検出閾値を変更可能とした。
【0008】
具体的には、請求項1の発明は、光信号出力装置の信号出力端に接続された光学機器の内部の光伝送路の破損、又は該光信号出力装置と該光学機器との接続外れ、を検知する検知装置を対象とする。
【0009】
そして、上記光信号出力装置から出力された光のうち上記破損部分又は上記接続外れ部分から反射してくる反射光を検出する反射光検出器と、該反射光のパワーを所定の基準値と比較して該基準値よりも大きいときに上記光信号出力装置に対してその出力を減少させるようにシグナルを発する制御回路とを備え、上記制御回路の上記基準値は、上記光学機器を別の光学機器に交換する際に、変更可能に構成されているものとする。
【0010】
ここで、反射光というのは、光ファイバ等の光伝送路の破損やコネクタの接続外れによって、光伝送路(光ファイバ)端面が空気にさらされるため、この部分で出力光が反射され元の方向へ戻っていく光である。光伝送路を通常構成する石英ガラスの場合、屈折率が約1.4であるので、反射時にパワーが14dB減衰して反射される。
【0011】
請求項1の発明の構成であれば、光信号出力装置と光学機器との接続外れによる反射光よりも、そのパワーがずっと小さい光学機器内部の光伝送路の破損による反射光であっても、制御回路によって異常と判断してシグナルが発せられ、そのシグナルが光信号出力装置の出力部に送られて光信号出力装置の出力を減少させることができるように、制御における基準値を変更することができる。光学機器内部の光伝送路の破損による反射光の大きさは、この光伝送路が石英ガラスの場合、光信号出力装置と光学機器との接続部から破損部までの間の伝送損失をαdBとすると、光信号出力のパワーから(14+2×α)dB減衰した大きさとなる。光学機器の種類によってαの値は種々の値をとるので、光信号出力装置に接続される光学機器によって、予め制御回路の基準値を設定しておくのである。即ち、光信号出力装置に接続される光学機器を別のものに交換する毎に、その伝送損失に合わせて基準値を設定し直すのである。基準値の設定方法は、特に限定されないが、トリマポテンシオメータ等で手動により設定する方法や、光学機器に接続した際に自動的にαを測定してCPU等によって設定する方法等を挙げることができる。
【0012】
反射光の大きさが基準値より大きいときに光信号出力装置の出力を減少させる度合いは、破損や接続外れによる信号光の外部への漏れが周囲の機器や人体に影響を与えない等の基準で設定しておけば良く、出力を0にするようにしても構わない。
【0013】
次に、請求項2の発明は、請求項1記載の検知装置であって、光信号出力装置は、信号出力端の前段に光分岐器を備え、上記光分岐器から反射光の供給を受けるものとする。
【0014】
請求項2の発明の構成であれば、簡単な構成で光信号出力装置の中に組み込むことができるので、光信号出力装置を含むシステム全体を簡単且つ小型なものにでき、製造コストも低くできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1に本実施形態に係る検知装置を内蔵したASE光源(光信号出力装置)1とそれに接続された光学機器2とを示す。本実施形態に係る検知装置は、反射光用PD(フォトディテクタ:反射光検出器)3と制御回路5とを備えている。
【0017】
上記ASE光源1は、励起光源(レーザダイオード:LD)11からの励起光がWDMカプラ13を通ってエルビウムドープファイバ(EDF)12に入射し、エルビウムを励起して自然放出光を放出させ、その自然放出光をWDMカプラ13及び光アイソレータ14を通して出力する装置である。なお、15は無反射終端である。光アイソレータ14から出射したところであって信号出力端である出力コネクタ7の前段には、光分岐器6が設置されている。
【0018】
この光分岐器6は、入射した自然放出光を97:3の割合で分割するものであり、97%は出力コネクタ7の方に出力し、3%は別の光ファイバを通って出力光用PD4に入る。この出力光用PD4は、自然放出光の出力パワーを監視するためのもので、この出力パワーの大きさの信号は、第一連絡回線18を通して制御回路5に伝えられる。一方、出射光と反対方向に進行する光(後述の反射光)も同様にこの光分岐器6で97:3の割合で分割され、3%が上記反射光用PD3に入る。反射光用PD3で検出された反射光のパワーの大きさの信号は、第二連絡回線17を通って制御回路5に入る。
【0019】
次に、光学機器2内での破損部9による光の反射と、この反射光21を検知して光信号出力を減少させる制御とについて説明する。
【0020】
上記ASE光源1の出力コネクタ7から出射された出力光23は、入力コネクタ8から光学機器2に入る。ここで、光学機器2内の光伝送路(光ファイバ)10の一部が破損(例えば破断)していると、破損部9から大部分の光が外部へ漏れ出すとともに、一部の光21(14dB減衰した光)は反射されて光伝送路10内を出力光23とは反対方向へ進んでいく。そして、入力コネクタ8及び出力コネクタ7を通ってASE光源1内に入る。このとき、入力コネクタ8から破損部9までの伝送損失がαdBであるとすると、ASE光源1内に戻ってきた反射光は、最初の出力光23のパワーに比べて(14+2×α)dB減衰している。このような反射光が光分岐器6に入り、そのうちの3%がモニタ用反射光22として反射光用PD3に入る。従って、反射光用PD3に入る光22は、出力光23から(29.7+2×α)dB減衰した光となっている。一方、出力コネクタ7と入力コネクタ8とが外れたときには、反射光用PD3に入ってくる光22は、出力光23から29.7dB減衰した光となる。つまり、光学機器2内での破損によるモニタ用反射光22の大きさは、入力コネクタ8外れによるモニタ用反射光22の大きさよりも(2×α)dB減衰していて、小さいものである。
【0021】
上記光学機器2内での破損によるモニタ用反射光22のパワーを検知して、制御回路5が異常であると判断して、制御回線16を通じて励起光源11にシグナルを発し、励起光源11の出力をOFFとする。こうして、光信号出力装置1は出力停止する。このときの制御回路5が異常であると判断する反射光22のパワーの基準値は、出力光23よりも(30+2×α)dB減衰した光のパワーとしておけばよい。つまり、この基準値よりも大きいパワーの光を検知したときに異常と判断するようにしておくのである。この基準値を出力光23よりも30dB減衰した光のパワーにしておくと、入力コネクタ8外れは異常と判断するが、光学機器2内の破損は異常と判断しなくなってしまう。このような事態を避けるために、予め、制御回路5に備えられたトリマポテンシオメータ(図示せず)により、基準値を設定しておく。
【0022】
そして、接続する光学機器2の種類によって伝送損失αdBの大きさが異なるので、接続する光学機器2を別の光学機器に変更したときには、この別の光学機器の伝送損失に合わせて基準値を設定し直す。
【0023】
本実施形態は、以上説明したように制御回路5の基準値を接続する光学機器2毎に予め設定することができるので、光学機器2内部の破損を確実に検知して光信号出力をOFFとすることができる。この基準値は、光学機器毎に最適値が異なるので、接続する光学機器を交換する度に変更可能である。従って、破損部9近辺に光が漏れて高温になるという虞を確実に防ぐことができる。また、構造が簡単であるので、製造も容易であり、いわゆる後付も容易に行うことができる。
【0024】
上記の実施形態は一つの例であり、本発明はこの実施形態に限定されない。光信号出力装置1は、ASE光源以外に光増幅器などであっても構わない。また、光分岐器6は、出力コネクタ7に接続されて光信号出力装置1の外部に置かれていても構わない。そして、光分岐器6もバルク型、光導波路型、ファイバ型等どのようなものでも構わない。また、反射光のパワーと比較する基準値を変更するものはトリマポテンシオメータに限定されず、制御回路5内あるいはそれと隣接して設置された基準値変更回路(例えばCPU)により変更してもよい。このような基準値変更回路を用いたときには、基準値を予め手動で設定する方法以外に、接続された光学機器2内部の伝送損失を自動的に測定して設定する方法等どのような設定方法であってもよい。
【0025】
また、光信号出力装置1の出力の大きさが変ったときには、基準値を変更することが好ましい。このような場合には、前述のように自動的に変更する方法、あるいは出力光用PD4で検出した出力光パワーも用いて出力光パワー及び反射光パワーの相対値と基準値とを比較する方法であって手動或いは自動で基準値を変更する方法を採用することができる。さらに、光学機器2内の破損やコネクタ外れを検出したときに、励起光源11を停止せずに出力光23が外部に漏れても安全な程度にパワーを減少させるようにしても構わない。また、基準値の変更を行うのは、光学機器2を別の光学機器に交換したときのみに限定されず、上記のように光信号出力装置1の出力の大きさが変ったときや、環境条件の変化等のなんらかの理由で変更を行っても構わない。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に述べる効果を奏する。
【0027】
光伝送路破損やコネクタ外れによる反射光の検出しきい値(基準値)を変更可能にしているので、反射光のパワーが最も大きいコネクタ外れだけではなく、機器内の伝送損失がある光学機器の内部の光伝送路破損も確実に検出できる。この基準値は光学機器を交換する度に変更可能なので、各光学機器に最適な基準値をその都度設定できる。そして、検出したら、光信号出力装置の出力を減少させるので、破損による高出力の光漏れを防止できる。また、検出装置は簡単な構成であり、容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る光信号出力装置と光学機器の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光信号出力装置
2 光学機器
3 反射光用PD(反射光検出器)
5 制御回路
6 光分岐器
7 出力コネクタ(信号出力端)
22 反射光
23 出力光
Claims (2)
- 光信号出力装置の信号出力端に接続された光学機器の内部の光伝送路の破損、又は該光信号出力装置と該光学機器との接続外れ、を検知する検知装置であって、
上記光信号出力装置から出力された光のうち上記破損部分又は上記接続外れ部分から反射してくる反射光を検出する反射光検出器と、該反射光のパワーを所定の基準値と比較して該基準値よりも大きいときに上記光信号出力装置に対してその出力を減少させるようにシグナルを発する制御回路とを備え、
上記制御回路の上記基準値は、上記光学機器を別の光学機器に交換する際に、変更可能に構成されていることを特徴とする検知装置。 - 請求項1記載の検知装置であって、
光信号出力装置は、信号出力端の前段に光分岐器を備え、
上記光分岐器から反射光の供給を受けることを特徴とする検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002163885A JP2004015271A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002163885A JP2004015271A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 検知装置 |
Publications (1)
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