JP2004015006A - 導電性ボールの配列搭載方法および装置ならびにフラックス転写ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】フラックス転写エラーを防止しかつ効率的に導電性ボールを配列搭載することを可能とした導電性ボールの配列搭載方法および配列搭載装置を提供する。
【解決手段】容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して導電性ボールを一括で搭載する。電極にフラックス転写ピン8によってフラックスを転写する際、各電極に対して異なるフラックス転写ピン8,9で少なくとも2回フラックスを転写する。第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8を搭載対象物における1チップ分ずらして第2のフラックス転写を行なう。
【選択図】 図5
【解決手段】容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して導電性ボールを一括で搭載する。電極にフラックス転写ピン8によってフラックスを転写する際、各電極に対して異なるフラックス転写ピン8,9で少なくとも2回フラックスを転写する。第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8を搭載対象物における1チップ分ずらして第2のフラックス転写を行なう。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性ボールの吸引搭載方法および配列搭載装置に係り、特にボール吸着孔が複数個形成されているボール配列板上に、複数の微細ボールを一括保持して、ウエハやプリント基板、半導体チップ等の電子部品の電極上に一括搭載させる方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時においては、半導体チップの電気的接続に微小金属ボールを使用したバンプ形成技術が用いられるようになっている。当該バンプ形成技術を用いることにより、パッケージの小型化、多ピン化等の数々のメリットを得ることができる。このような微小金属ボールを用いたバンプ形成技術は、たとえば特開平7−153765号公報に記載されている。
【0003】
上記公報にて提案されているバンプ形成方法は、少なくとも半導体チップ1つ分の金属ボール群を吸着保持するために、半導体チップ上のバンプ形成位置に対応した全ての位置に吸着孔が形成されているボール配列板が用いられる。そして、このボール配列板に微小金属ボールを吸着保持した後、ボール配列板を接合用ステージまで搬送してバンプ形成位置にボールを搭載するようにしている。
【0004】
したがって、この場合は均一に形成された微小な導電性ボールをバンプ形成位置に一括搭載することができる。これによりバラツキの少ない均一形状のバンプを容易に、かつ効率的に形成することができる。
【0005】
ところが、半導体チップ1つ毎に配列を行うことは、繰返し動作が多くなり、コスト的あるいは時間的にもデメリットが大きい。このためウエハを個々のチップ毎に切断する前、すなわちダイシング工程前にウエハ上に複数チップに相当する全ての電極上にボールを配置することが行われるようになった。この場合、電極には予めフラックス転写ピン等によって、フラックスが塗布される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1回のフラックス転写動作の際に転写ピンの欠損や磨耗等により、フラックス未転写またはフラックス不足等のフラックス転写エラーが発生する場合がある。特に電極数が数十万個程度に及ぶ場合、そのようなフラックス転写エラーの発生頻度は高くなる。フラックス転写エラー状態のままボール搭載工程に移行すると、バンパ形成工程でボール未搭載や酸化膜除去不足によるバンプ形成失敗などの不具合が生じる。
【0007】
本発明はかかる実情に鑑み、フラックス転写エラーを防止しかつ効率的に導電性ボールを配列搭載することを可能とした導電性ボールの配列搭載方法および配列搭載装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の導電性ボールの配列搭載方法は、容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載方法であって、前記電極にフラックス転写ピンによってフラックスを転写する際、各電極に対して異なるフラックス転写ピンで少なくとも2回フラックスを転写することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンを前記搭載対象物における1チップ分ずらして第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンを前記搭載対象物における1電極ピッチ分ずらして第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、前記第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させることなく前記第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、前記第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させて前記第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、前記第1のフラックス転写後、転写漏れ箇所を調査し、その転写漏れ箇所にディスペンサを用いてフラックスを供給することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置は、容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載装置であって、フラックス供給部とフラックス転写部の間を往復動可能に構成されたフラックス転写ヘッドを備え、該フラックス転写ヘッドは、前記搭載対象物の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンと、前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられた予備のフラックス転写ピンとが連設されたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置において、前記搭載対象物における1チップ分に相当する予備の前記フラックス転写ピンを有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置において、前記搭載対象物における1電極ピッチ分に相当する予備の前記フラックス転写ピンを有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明のフラックス転写ヘッドは、容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載方法に用いるフラックス転写ヘッドであって、前記搭載対象物の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンと、前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられた予備のフラックス転写ピンとが連設されたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明のフラックス転写ヘッドにおいて、前記搭載対象物における1チップ分に相当する前記予備のフラックス転写ピンが前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明のフラックス転写ヘッドにおいて、前記搭載対象物における1電極ピッチ分に相当する前記予備のフラックス転写ピンが前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられたことを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、搭載対象物の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンと、周縁部に設けられた予備のフラックス転写ピンとが連設されたフラックス転写ヘッドを用いる。電極にフラックス転写ピンによってフラックスを転写する際、各電極に対して異なるフラックス転写ピンで少なくとも2回フラックスを転写することで、フラックス転写エラーを確実に防ぐことができる。
【0021】
また、本発明によれば、フラックス転写ピンが磨耗または欠落し、フラックスが転写されていない電極に対してのみ、ディスペンサを用いてフラックスを供給することで、フラックス転写エラーを確実に防ぐことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および配列搭載装置の好適な実施の形態を説明する。
ここでまず、本発明方法あるいは装置に係る導電性ボールを使ったバンプ形成工程システムの概要を説明する。図1に示すようにまず、導電性ボールを搭載すべきウェハあるいは基板の検査を行ない、必要に応じて表面等を洗浄する。洗浄されたウェハ等の表面等にスパッタリング等により、バンプを形成すべき電極が形成される。
【0023】
つぎに電極上にフラックスが塗布され、その上に導電性ボールを搭載する。ボール搭載不良(余剰ボールあるいは欠落ボール等)を検査し、必要に応じてリペアが行なわれる。このリペアによりほぼ100%程度の歩留りが得られ、さらにリフロー後洗浄する。洗浄後の状態を再び検査し、必要に応じてリペアが行なわれる。このような工程によりウェハあるいは基板等の基板上にバンプが形成される。
【0024】
図2は、本発明装置の概略構成を示している。この実施形態において半導体基板もしくはウェハの電極部に対して導電性ボールを一括で搭載するものである。
【0025】
本発明装置において、図2に示すようにウェハWは搬送ラインLに沿って移動(あるいは往復動)し、この搬送ラインLに直交するかたちで第1のラインL1および第2のラインL2が設定される。後述するように、第1のラインL1に沿ってフラックス転写工程が構成され、また第2のラインL2に沿って導電性ボールの搭載工程が構成される。
【0026】
ここで、本発明の実施形態ではウェハWは、3インチ以上のサイズのものを対象としている。このウェハWによれば、図3に示されるように形成すべき複数の半導体チップCを得ることができ、各半導体チップCの電極部には後述するように本発明装置によって複数の導電性ボールBが接合される。図においては、導電性ボールBを簡略化して示しているが、これらの半導体チップC全体で使用する導電性ボールBは、数十万個になる。本発明は、このように極めて大量の導電性ボールを一括でウェハWに搭載するものである。
【0027】
図4は、本発明装置の全体構成例を示している。図において搬送ラインLに沿ってガイドもしくはガイドレール1が設置され、このガイドレール1上にはウェハWを載置して搬送ラインL方向(X方向)に往復動するウェハステージ2が設けられる。ウェハステージ2は、ウェハ載置部2aがθ方向に回転可能に構成される。
【0028】
ガイドレール1の一端側にはウェハステージ2に対してウェハWを供給・排出する供給・排出ユニット(図示せず)が設置され、ウェハ搬送ステージ2にウェハWを供給し、ボール搭載後のウェハWを順次取り出すようになっている。
【0029】
図2あるいは図4に示されるように第1のラインL1に沿ってガイドもしくはガイドレール3が設置され、このガイドレール3にはY−Z方向に移動可能なフラックス転写ヘッド4が支持される。ガイドレール3の一端側にてフラックス転写ヘッド4の下方に位置するように、フラックス供給台5が配置される。フラックス供給台5に供給されたフラックスFは、スキージ6によって均一な厚さにされる。フラックス供給台5とガイドレール1の間にはフラックスクリーニング台7が配置される。フラックスクリーニング台7上には、布もしくは紙などの吸湿性を有する素材が敷設され、フラックス転写ヘッド4の後述するフラックス転写ピンを清掃するようになっている。
【0030】
ここでフラックス転写ヘッド4は図5に示されるように、ウェハWのフラックス塗布部位、すなわち電極に対応して下方に突設形成されたフラックス転写ピン8を有する。また、フラックス転写ヘッド4の周縁部には、予備のフラックス転写ピン9(以下、予備ピンという)が連設される。予備ピン9は配列ピッチ、あるいはその大きさ、寸法等フラックス転写ピン8と同一に構成される。
【0031】
この実施形態ではフラックス転写ヘッド4において、ウェハWの少なくとも1チップ分に相当する予備ピン9を有する。なお、図3に示されるように予備ピン9は、フラックス塗布領域(チップC)の外側四方に1チップ分配設されるように、フラックス転写ピン8の周囲に連設してもよい。
【0032】
さらに、たとえば図2に示されるようにガイドレール1上におけるフラックス転写位置合せ部1aの直近位置に、ウェハWのフラックス塗布状態を検査するためのカメラ装置10が配置される。カメラ装置10によりウェハWのフラックス塗布状態を撮像し、その画像を画像処理してフラックス塗布状態の良否を判別し、これによりフラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)の磨耗、欠落状態等を検知するように構成されている。
【0033】
また、図2あるいは図4に示されるように第2のラインL2に沿ってガイドもしくはガイドレール11が設置され、このガイドレール11にはY−Z方向に移動可能なボール搭載ヘッド12が支持される。このボール搭載ヘッド12は後述するように、導電性ボールBをボール配列板に吸引配列し、ウェハWから作り出される半導体チップCの電極部に対してその導電性ボールBを一括で転写接合する。
【0034】
ガイドレール11の一端側にてボール搭載ヘッド12の下方に位置するように、ボール供給装置13が配置される。ボール供給装置13は相当量の導電性ボールBを収容するボール収容容器(ボールトレー)14とボールトレー14を加振してボールトレー14内で導電性ボールBを跳躍させる加振機15を含んでいる。
【0035】
ボール供給装置13とガイドレール1の間には、配列不良ボール除去用ノズル16と配列検査用カメラ17を配置することができる。配列不良ボール除去用ノズル16はボール搭載ヘッド12における配列不良ボールを吸引またはガス吹付けによって除去するようになっている。また、配列検査用カメラ17はボール搭載ヘッド12における配列不良を検査するが、これは配列面全体のエラーボール除去後、エラーボール分割除去によって正規のボールも除去し、再吸着を行なった後の配列状態の検査、あるいはボール搭載後にボール搭載ヘッド12に残ったボールの検査等を行なう。
【0036】
ボール搭載ヘッド12は図6に示すようにボール供給装置13とボール搭載位置合せ部1bとの間を往復動するが、図7に示すように負圧もしくは真空源に接続された吸引機構18を持ち、ボール配列板19にて多数の導電性ボールBを吸引配列するようになっている。ボール配列板19は、ウェハWにおける複数の半導体チップCの電極部に対応する吸着孔19aを有する。そして、吸引機構18によって、ボールトレー14内で跳躍する導電性ボールBを各吸着孔19aに1つずつ吸着させることができる。また、ボール搭載ヘッド12の基部適所に加振装置20が付設されてよく、この加振装置20としては、たとえば超音波振動装置等が好適である。
【0037】
上記構成でなる本発明装置において、つぎにその作用を説明する。
まず、ウェハWはウェハステージ2上に移載される。この場合、カメラ手段等によってウェハWの中心とノッチ(もしくはオリエンテーションフラット)の位置を計測し、その位置が正確に認識される。
【0038】
ウェハステージ2上のウェハWは、ガイドレール1に沿ってフラックス転写位置合せ部1a(図2参照)まで移動され、この位置で待機する。一方、フラックス供給台5上のフラックスFは、スキージ6によって均一に薄く延ばされ、そのようなフラックスFに対してフラックス転写ヘッド4が降下する。フラックス転写ヘッド4のフラックス転写ピン8および予備ピン9がフラックスFに接触することにより、これらのピンには適量のフラックスFが均一に付着する。
【0039】
つぎに、フラックス転写ヘッド4は、ガイドレール1のフラックス転写位置合せ部1a上で待機するウェハステージ2の上方位置に移動される。このときウェハステージ2上のウェハWに対して、フラックス転写ヘッド4の正確な位置合せが行なわれる。図5(a)に示されるようにフラックス転写ヘッド4が降下してウェハWと接触することにより、まずフラックス転写ピン8に付着しているフラックスFが、ウェハWのフラックス塗布部位に正確かつ均等に転写塗布される。
【0040】
本発明では特に、フラックス転写の際、各電極に対して異なるフラックス転写ピン8および予備ピン9によって少なくとも2回フラックスFを転写する。この場合、本実施形態では図5(a)のようにフラックス転写ピン8による第1のフラックス転写後、たとえば図5(b)のようにフラックス転写ピン8をウェハWに対して1チップ分ずらす。図示例ではフラックス転写ヘッド4を左方へ移動させることにより、フラックス転写ピン8の一部と予備ピン9に付着しているフラックスFが、ウェハWのフラックス塗布部位に再度転写塗布される(第2のフラックス転写)。
【0041】
このように2回のフラックス転写を行ない、しかもその場合同一の電極に対して異なるフラックス転写ピン8(または予備ピン9)で転写することで、フラックス転写エラーを確実に防ぐことができる。つまり仮に磨耗等の生じているフラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)があったとしても、該ピンは2回のフラックス転写において同一の電極に対応することは極めて少なく、その電極は正常なフラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)によって少なくとも1回転写される確立が高い。
【0042】
上記の場合、第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させることなく、つまり第1のフラックス転写に引き続き第2のフラックス転写を行なう。このように連続して行なうことで、効率的にフラックスFを転写することができる。
【0043】
一方、第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させ、その後第2のフラックス転写を行なうようにしてもよい。このように第2のフラックス転写の前にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させることで、フラックス不足等が生じないようにする。
【0044】
フラックス塗布後、フラックス転写ヘッド4はウェハWから離脱上昇し、フラックスクリーニング台7に降下する。フラックス転写ヘッド4をフラックスクリーニング台7に軽い圧力で接触させることにより、フラックス転写ピン8および予備ピン9が清掃される。これによりフラックス転写ヘッド4の清浄を保ち、繰返し使用が可能になる。
【0045】
フラックスが転写塗布されたウェハWは、カメラ装置10によりフラックス塗布状態の良否が判別される。フラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)の磨耗が検知された場合には、そのピンの修復あるいはフラックス転写ヘッド4の交換もしくは修理等が行なわれる。
【0046】
たとえばフラックス転写ピンが磨耗または欠落し、フラックスFが転写されていない電極に対して、別途ディスペンサを用いてフラックスを供給することで、効率的にフラックスFを転写することができる。
【0047】
つぎに、フラックスが塗布されたウェハステージ2上のウェハWは、ガイドレール1に沿ってさらにボール搭載位置合せ部1b(図2参照)まで移動され、この位置で待機する。一方、ボール供給装置13におけるボールトレー14内の導電性ボールBは、加振機15によって跳躍している。図6の点線のようにボール搭載ヘッド12をボールトレー14内の所定高さ位置まで降下させることで、その跳躍する導電性ボールBを吸着する。
【0048】
この場合ボール搭載ヘッド12の加振装置20を作動させてボール配列板19に振動を加えることにより、余剰の導電性ボールBがボール配列板19に付着するのを防ぎ、図7のように吸着孔19aにのみ1つの導電性ボールBを吸着させる。
【0049】
ボール搭載ヘッド12はガイドレール1に沿ってボール搭載位置合せ部1bまで移動する際、配列不良ボール除去用ノズル16上を通過するときに該ノズル16によってボール配列板19至近位置を吸引され、これによりボール配列不良が除去される。さらに、ボール搭載ヘッド12が配列検査用カメラ17上をY方向に往復運動し、配列検査用カメラ17がX方向に移動してボール配列板19の配列面全域のボール吸着状態を検査する。この検査時に配列不良が発見された場合には再吸着するか、あるいは全ボール除去もしくは部分的除去を行なう等の選択が可能である。
【0050】
つぎに、ボール搭載ヘッド12は、ボール搭載位置合せ部1bで待機しているウェハステージ2上に移動する。このときウェハステージ2のウェハWに対して、ボール搭載ヘッド12のボール配列板19の位置合せが行なわれる。そしてボール搭載ヘッド12を降下させることにより、ボール配列板19に吸着されている導電性ボールBが、フラックスが塗布されたウェハWの電極部に搭載される。
【0051】
ボール搭載後、配列検査用カメラ17によってボール搭載後のボール配列板19に搭載もれが残存するかどうかを検査する。搭載もれがある場合には残存するボールを配列不良ボール除去用ノズル16によって吸引除去する。
【0052】
この後、ウェハステージ2は搬送ラインLに沿ってガイドレール1上を移動し、ウェハWの受渡し位置まで戻る。ウェハステージ2上のウェハWは、ウェハ収納カセット等に収納される。なお、ボールの搭載もれが発生した場合、配列不良を含むウェハWをさらに別の収納カセットに収容し、良品と区別するようにしてもよい。
【0053】
つぎに、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および配列搭載装置の第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態において、フラックス転写ヘッド4は図8に示されるように、ウェハWの電極に対応して下方に突設形成されたフラックス転写ピン8を有する。また、フラックス転写ヘッド4の周縁部には、予備ピン9が連設されるが、この実施形態では少なくともウェハWの1電極ピッチ分に相当する予備ピン9を有する。
【0054】
なお、図3に示したように予備ピン9は、フラックス塗布領域(チップC)の外側四方に1電極ピッチ分配設されるように、フラックス転写ピン8の周囲に連設してもよい。また、その他の構成については、実質的に第1の実施形態の場合と同様である。
【0055】
第2の実施形態において、フラックス転写の際、各電極に対して異なるフラックス転写ピン8および予備ピン9によって少なくとも2回フラックスFを転写する。この場合、図8(a)のようにフラックス転写ピン8による第1のフラックス転写後、たとえば図8(b)のようにフラックス転写ピン8をウェハWに対して1電極ピッチ分ずらす。図示例ではフラックス転写ヘッド4を左方へ移動させることにより、フラックス転写ピン8の一部と予備ピン9に付着しているフラックスFが、ウェハWのフラックス塗布部位に再度転写塗布される(第2のフラックス転写)。
【0056】
このように2回のフラックス転写を行ない、しかもその場合同一の電極に対して異なるフラックス転写ピン8(または予備ピン9)で転写することで、フラックス転写エラーを確実に防ぐことができる。
【0057】
上記の場合、第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させることなく、つまり第1のフラックス転写に引き続き第2のフラックス転写を行なうようにしてもよい。あるいはまた、第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8(または予備ピン9)にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させ、その後第2のフラックス転写を行なうようにしてもよい。
【0058】
【実施例】
ここで、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および装置ならびにフラックス転写ヘッドにおける実施例を説明する。
(実施例1)
この実施例1では100マイクロメートル角の電極が385000個存在する直径200mmのシリコンウエハ上に導電性ボールを一括搭載する。そして一括搭載に当たり、前記電極にフラックス転写ピンでフラックスを転写する場合の例である。1チップ当たりの電極数は625個、電極ピッチは250マイクロメートル、チップのピッチは6.72mmである。使用したフラックス転写ヘッドは、シリコンウエハ上の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンに加えて、当該転写ピンの周縁部に1チップ分に相当する予備のフラックス転写ピンを備えたものである。
【0059】
電極ピッチは250マイクロメートルと狭いため、フラックス転写ピンは直径70マイクロメートルと非常に細い。また、フラックスを転写する際に電極に欠陥を生じさせないために、フラックス転写ピンは柔軟な樹脂製である。そのためフラックス転写回数が増すとともに、図9に示すようにピンの摩耗、欠落数が増加した。なお、ピン欠落の発生部位は全くランダムであり、2つのピンが連続するケースはなかった。
【0060】
この例ではまず、所定回数のフラックス転写をした。次いで新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後に、再度フラックス転写ピンにフラックスを付着させ、ピンを任意の電極ピッチ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0061】
【表1】
【0062】
(実施例2)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、再度フラックス転写ピンにフラックスを付着させ、ピンを1チップ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0063】
(実施例3)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、再度フラックス転写ピンにフラックスを付着させ、ピンを1電極ピッチ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0064】
(実施例4)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させることなく、ピンを1チップ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0065】
(実施例5)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させることなく、ピンを1電極ピッチ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0066】
(実施例6)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、転写漏れ箇所を調査した。この転写漏れ箇所にディスペンサを用いてフラックスを転写したところ、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0067】
(比較例)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後に、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した時点でフラックスが転写されない電極が生じ、次工程にてボール搭載歩留りを100%とすることはできなかった。
【0068】
以上、本発明を実施形態とともに説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
たとえばフラックス転写ヘッド4の周縁部にウェハWの1チップ分または1電極ピッチ分に相当する予備ピン9を有する例を説明したが、2チップ分または2電極ピッチ分以上設けることも可能である。また、それらのピンにより3回以上連続的にあるいは断続的にフラックス転写を行なうようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、この種の方法もしくは装置において導電性ボールを一括で配列搭載する際、フラックス転写エラーを防止しかつ効率的に導電性ボールを配列搭載し、ボール搭載工程を円滑かつ適正に行なうことができるため、大型のウェハ単位での処理が可能になるため、極めて高い生産効率を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導電性ボールを使ったバンプ形成工程システムの概要を説明する図である。
【図2】本発明の実施形態における装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施形態におけるウェハの例を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態における装置の全体構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態におけるフラックス転写ヘッドの構造例および作用を示すそれぞれ側面図である。
【図6】本発明の実施形態におけるボール搭載ヘッドラインの配置構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態におけるボール搭載ヘッドの構成例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるフラックス転写ヘッドの構造例および作用を示すそれぞれ側面図である。
【図9】フラックスの転写回数とフラックス転写ピンの欠落の関係を示す図である。
【符号の説明】
1,3,11 ガイドレール
2 ウェハステージ
4 フラックス転写ヘッド
5 フラックス供給台
7 フラックスクリーニング台
8 フラックス転写ピン
9 予備ピン
10 カメラ装置
12 ボール搭載ヘッド
13 ボール供給装置
14 ボールトレー
15 加振機
16 配列不良ボール除去用ノズル
17 配列検査用カメラ
18 吸引機構
19 ボール配列板
20 加振装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性ボールの吸引搭載方法および配列搭載装置に係り、特にボール吸着孔が複数個形成されているボール配列板上に、複数の微細ボールを一括保持して、ウエハやプリント基板、半導体チップ等の電子部品の電極上に一括搭載させる方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時においては、半導体チップの電気的接続に微小金属ボールを使用したバンプ形成技術が用いられるようになっている。当該バンプ形成技術を用いることにより、パッケージの小型化、多ピン化等の数々のメリットを得ることができる。このような微小金属ボールを用いたバンプ形成技術は、たとえば特開平7−153765号公報に記載されている。
【0003】
上記公報にて提案されているバンプ形成方法は、少なくとも半導体チップ1つ分の金属ボール群を吸着保持するために、半導体チップ上のバンプ形成位置に対応した全ての位置に吸着孔が形成されているボール配列板が用いられる。そして、このボール配列板に微小金属ボールを吸着保持した後、ボール配列板を接合用ステージまで搬送してバンプ形成位置にボールを搭載するようにしている。
【0004】
したがって、この場合は均一に形成された微小な導電性ボールをバンプ形成位置に一括搭載することができる。これによりバラツキの少ない均一形状のバンプを容易に、かつ効率的に形成することができる。
【0005】
ところが、半導体チップ1つ毎に配列を行うことは、繰返し動作が多くなり、コスト的あるいは時間的にもデメリットが大きい。このためウエハを個々のチップ毎に切断する前、すなわちダイシング工程前にウエハ上に複数チップに相当する全ての電極上にボールを配置することが行われるようになった。この場合、電極には予めフラックス転写ピン等によって、フラックスが塗布される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1回のフラックス転写動作の際に転写ピンの欠損や磨耗等により、フラックス未転写またはフラックス不足等のフラックス転写エラーが発生する場合がある。特に電極数が数十万個程度に及ぶ場合、そのようなフラックス転写エラーの発生頻度は高くなる。フラックス転写エラー状態のままボール搭載工程に移行すると、バンパ形成工程でボール未搭載や酸化膜除去不足によるバンプ形成失敗などの不具合が生じる。
【0007】
本発明はかかる実情に鑑み、フラックス転写エラーを防止しかつ効率的に導電性ボールを配列搭載することを可能とした導電性ボールの配列搭載方法および配列搭載装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の導電性ボールの配列搭載方法は、容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載方法であって、前記電極にフラックス転写ピンによってフラックスを転写する際、各電極に対して異なるフラックス転写ピンで少なくとも2回フラックスを転写することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンを前記搭載対象物における1チップ分ずらして第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンを前記搭載対象物における1電極ピッチ分ずらして第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、前記第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させることなく前記第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、前記第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させて前記第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載方法において、前記第1のフラックス転写後、転写漏れ箇所を調査し、その転写漏れ箇所にディスペンサを用いてフラックスを供給することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置は、容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載装置であって、フラックス供給部とフラックス転写部の間を往復動可能に構成されたフラックス転写ヘッドを備え、該フラックス転写ヘッドは、前記搭載対象物の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンと、前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられた予備のフラックス転写ピンとが連設されたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置において、前記搭載対象物における1チップ分に相当する予備の前記フラックス転写ピンを有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置において、前記搭載対象物における1電極ピッチ分に相当する予備の前記フラックス転写ピンを有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明のフラックス転写ヘッドは、容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載方法に用いるフラックス転写ヘッドであって、前記搭載対象物の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンと、前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられた予備のフラックス転写ピンとが連設されたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明のフラックス転写ヘッドにおいて、前記搭載対象物における1チップ分に相当する前記予備のフラックス転写ピンが前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明のフラックス転写ヘッドにおいて、前記搭載対象物における1電極ピッチ分に相当する前記予備のフラックス転写ピンが前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられたことを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、搭載対象物の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンと、周縁部に設けられた予備のフラックス転写ピンとが連設されたフラックス転写ヘッドを用いる。電極にフラックス転写ピンによってフラックスを転写する際、各電極に対して異なるフラックス転写ピンで少なくとも2回フラックスを転写することで、フラックス転写エラーを確実に防ぐことができる。
【0021】
また、本発明によれば、フラックス転写ピンが磨耗または欠落し、フラックスが転写されていない電極に対してのみ、ディスペンサを用いてフラックスを供給することで、フラックス転写エラーを確実に防ぐことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および配列搭載装置の好適な実施の形態を説明する。
ここでまず、本発明方法あるいは装置に係る導電性ボールを使ったバンプ形成工程システムの概要を説明する。図1に示すようにまず、導電性ボールを搭載すべきウェハあるいは基板の検査を行ない、必要に応じて表面等を洗浄する。洗浄されたウェハ等の表面等にスパッタリング等により、バンプを形成すべき電極が形成される。
【0023】
つぎに電極上にフラックスが塗布され、その上に導電性ボールを搭載する。ボール搭載不良(余剰ボールあるいは欠落ボール等)を検査し、必要に応じてリペアが行なわれる。このリペアによりほぼ100%程度の歩留りが得られ、さらにリフロー後洗浄する。洗浄後の状態を再び検査し、必要に応じてリペアが行なわれる。このような工程によりウェハあるいは基板等の基板上にバンプが形成される。
【0024】
図2は、本発明装置の概略構成を示している。この実施形態において半導体基板もしくはウェハの電極部に対して導電性ボールを一括で搭載するものである。
【0025】
本発明装置において、図2に示すようにウェハWは搬送ラインLに沿って移動(あるいは往復動)し、この搬送ラインLに直交するかたちで第1のラインL1および第2のラインL2が設定される。後述するように、第1のラインL1に沿ってフラックス転写工程が構成され、また第2のラインL2に沿って導電性ボールの搭載工程が構成される。
【0026】
ここで、本発明の実施形態ではウェハWは、3インチ以上のサイズのものを対象としている。このウェハWによれば、図3に示されるように形成すべき複数の半導体チップCを得ることができ、各半導体チップCの電極部には後述するように本発明装置によって複数の導電性ボールBが接合される。図においては、導電性ボールBを簡略化して示しているが、これらの半導体チップC全体で使用する導電性ボールBは、数十万個になる。本発明は、このように極めて大量の導電性ボールを一括でウェハWに搭載するものである。
【0027】
図4は、本発明装置の全体構成例を示している。図において搬送ラインLに沿ってガイドもしくはガイドレール1が設置され、このガイドレール1上にはウェハWを載置して搬送ラインL方向(X方向)に往復動するウェハステージ2が設けられる。ウェハステージ2は、ウェハ載置部2aがθ方向に回転可能に構成される。
【0028】
ガイドレール1の一端側にはウェハステージ2に対してウェハWを供給・排出する供給・排出ユニット(図示せず)が設置され、ウェハ搬送ステージ2にウェハWを供給し、ボール搭載後のウェハWを順次取り出すようになっている。
【0029】
図2あるいは図4に示されるように第1のラインL1に沿ってガイドもしくはガイドレール3が設置され、このガイドレール3にはY−Z方向に移動可能なフラックス転写ヘッド4が支持される。ガイドレール3の一端側にてフラックス転写ヘッド4の下方に位置するように、フラックス供給台5が配置される。フラックス供給台5に供給されたフラックスFは、スキージ6によって均一な厚さにされる。フラックス供給台5とガイドレール1の間にはフラックスクリーニング台7が配置される。フラックスクリーニング台7上には、布もしくは紙などの吸湿性を有する素材が敷設され、フラックス転写ヘッド4の後述するフラックス転写ピンを清掃するようになっている。
【0030】
ここでフラックス転写ヘッド4は図5に示されるように、ウェハWのフラックス塗布部位、すなわち電極に対応して下方に突設形成されたフラックス転写ピン8を有する。また、フラックス転写ヘッド4の周縁部には、予備のフラックス転写ピン9(以下、予備ピンという)が連設される。予備ピン9は配列ピッチ、あるいはその大きさ、寸法等フラックス転写ピン8と同一に構成される。
【0031】
この実施形態ではフラックス転写ヘッド4において、ウェハWの少なくとも1チップ分に相当する予備ピン9を有する。なお、図3に示されるように予備ピン9は、フラックス塗布領域(チップC)の外側四方に1チップ分配設されるように、フラックス転写ピン8の周囲に連設してもよい。
【0032】
さらに、たとえば図2に示されるようにガイドレール1上におけるフラックス転写位置合せ部1aの直近位置に、ウェハWのフラックス塗布状態を検査するためのカメラ装置10が配置される。カメラ装置10によりウェハWのフラックス塗布状態を撮像し、その画像を画像処理してフラックス塗布状態の良否を判別し、これによりフラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)の磨耗、欠落状態等を検知するように構成されている。
【0033】
また、図2あるいは図4に示されるように第2のラインL2に沿ってガイドもしくはガイドレール11が設置され、このガイドレール11にはY−Z方向に移動可能なボール搭載ヘッド12が支持される。このボール搭載ヘッド12は後述するように、導電性ボールBをボール配列板に吸引配列し、ウェハWから作り出される半導体チップCの電極部に対してその導電性ボールBを一括で転写接合する。
【0034】
ガイドレール11の一端側にてボール搭載ヘッド12の下方に位置するように、ボール供給装置13が配置される。ボール供給装置13は相当量の導電性ボールBを収容するボール収容容器(ボールトレー)14とボールトレー14を加振してボールトレー14内で導電性ボールBを跳躍させる加振機15を含んでいる。
【0035】
ボール供給装置13とガイドレール1の間には、配列不良ボール除去用ノズル16と配列検査用カメラ17を配置することができる。配列不良ボール除去用ノズル16はボール搭載ヘッド12における配列不良ボールを吸引またはガス吹付けによって除去するようになっている。また、配列検査用カメラ17はボール搭載ヘッド12における配列不良を検査するが、これは配列面全体のエラーボール除去後、エラーボール分割除去によって正規のボールも除去し、再吸着を行なった後の配列状態の検査、あるいはボール搭載後にボール搭載ヘッド12に残ったボールの検査等を行なう。
【0036】
ボール搭載ヘッド12は図6に示すようにボール供給装置13とボール搭載位置合せ部1bとの間を往復動するが、図7に示すように負圧もしくは真空源に接続された吸引機構18を持ち、ボール配列板19にて多数の導電性ボールBを吸引配列するようになっている。ボール配列板19は、ウェハWにおける複数の半導体チップCの電極部に対応する吸着孔19aを有する。そして、吸引機構18によって、ボールトレー14内で跳躍する導電性ボールBを各吸着孔19aに1つずつ吸着させることができる。また、ボール搭載ヘッド12の基部適所に加振装置20が付設されてよく、この加振装置20としては、たとえば超音波振動装置等が好適である。
【0037】
上記構成でなる本発明装置において、つぎにその作用を説明する。
まず、ウェハWはウェハステージ2上に移載される。この場合、カメラ手段等によってウェハWの中心とノッチ(もしくはオリエンテーションフラット)の位置を計測し、その位置が正確に認識される。
【0038】
ウェハステージ2上のウェハWは、ガイドレール1に沿ってフラックス転写位置合せ部1a(図2参照)まで移動され、この位置で待機する。一方、フラックス供給台5上のフラックスFは、スキージ6によって均一に薄く延ばされ、そのようなフラックスFに対してフラックス転写ヘッド4が降下する。フラックス転写ヘッド4のフラックス転写ピン8および予備ピン9がフラックスFに接触することにより、これらのピンには適量のフラックスFが均一に付着する。
【0039】
つぎに、フラックス転写ヘッド4は、ガイドレール1のフラックス転写位置合せ部1a上で待機するウェハステージ2の上方位置に移動される。このときウェハステージ2上のウェハWに対して、フラックス転写ヘッド4の正確な位置合せが行なわれる。図5(a)に示されるようにフラックス転写ヘッド4が降下してウェハWと接触することにより、まずフラックス転写ピン8に付着しているフラックスFが、ウェハWのフラックス塗布部位に正確かつ均等に転写塗布される。
【0040】
本発明では特に、フラックス転写の際、各電極に対して異なるフラックス転写ピン8および予備ピン9によって少なくとも2回フラックスFを転写する。この場合、本実施形態では図5(a)のようにフラックス転写ピン8による第1のフラックス転写後、たとえば図5(b)のようにフラックス転写ピン8をウェハWに対して1チップ分ずらす。図示例ではフラックス転写ヘッド4を左方へ移動させることにより、フラックス転写ピン8の一部と予備ピン9に付着しているフラックスFが、ウェハWのフラックス塗布部位に再度転写塗布される(第2のフラックス転写)。
【0041】
このように2回のフラックス転写を行ない、しかもその場合同一の電極に対して異なるフラックス転写ピン8(または予備ピン9)で転写することで、フラックス転写エラーを確実に防ぐことができる。つまり仮に磨耗等の生じているフラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)があったとしても、該ピンは2回のフラックス転写において同一の電極に対応することは極めて少なく、その電極は正常なフラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)によって少なくとも1回転写される確立が高い。
【0042】
上記の場合、第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させることなく、つまり第1のフラックス転写に引き続き第2のフラックス転写を行なう。このように連続して行なうことで、効率的にフラックスFを転写することができる。
【0043】
一方、第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させ、その後第2のフラックス転写を行なうようにしてもよい。このように第2のフラックス転写の前にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させることで、フラックス不足等が生じないようにする。
【0044】
フラックス塗布後、フラックス転写ヘッド4はウェハWから離脱上昇し、フラックスクリーニング台7に降下する。フラックス転写ヘッド4をフラックスクリーニング台7に軽い圧力で接触させることにより、フラックス転写ピン8および予備ピン9が清掃される。これによりフラックス転写ヘッド4の清浄を保ち、繰返し使用が可能になる。
【0045】
フラックスが転写塗布されたウェハWは、カメラ装置10によりフラックス塗布状態の良否が判別される。フラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)の磨耗が検知された場合には、そのピンの修復あるいはフラックス転写ヘッド4の交換もしくは修理等が行なわれる。
【0046】
たとえばフラックス転写ピンが磨耗または欠落し、フラックスFが転写されていない電極に対して、別途ディスペンサを用いてフラックスを供給することで、効率的にフラックスFを転写することができる。
【0047】
つぎに、フラックスが塗布されたウェハステージ2上のウェハWは、ガイドレール1に沿ってさらにボール搭載位置合せ部1b(図2参照)まで移動され、この位置で待機する。一方、ボール供給装置13におけるボールトレー14内の導電性ボールBは、加振機15によって跳躍している。図6の点線のようにボール搭載ヘッド12をボールトレー14内の所定高さ位置まで降下させることで、その跳躍する導電性ボールBを吸着する。
【0048】
この場合ボール搭載ヘッド12の加振装置20を作動させてボール配列板19に振動を加えることにより、余剰の導電性ボールBがボール配列板19に付着するのを防ぎ、図7のように吸着孔19aにのみ1つの導電性ボールBを吸着させる。
【0049】
ボール搭載ヘッド12はガイドレール1に沿ってボール搭載位置合せ部1bまで移動する際、配列不良ボール除去用ノズル16上を通過するときに該ノズル16によってボール配列板19至近位置を吸引され、これによりボール配列不良が除去される。さらに、ボール搭載ヘッド12が配列検査用カメラ17上をY方向に往復運動し、配列検査用カメラ17がX方向に移動してボール配列板19の配列面全域のボール吸着状態を検査する。この検査時に配列不良が発見された場合には再吸着するか、あるいは全ボール除去もしくは部分的除去を行なう等の選択が可能である。
【0050】
つぎに、ボール搭載ヘッド12は、ボール搭載位置合せ部1bで待機しているウェハステージ2上に移動する。このときウェハステージ2のウェハWに対して、ボール搭載ヘッド12のボール配列板19の位置合せが行なわれる。そしてボール搭載ヘッド12を降下させることにより、ボール配列板19に吸着されている導電性ボールBが、フラックスが塗布されたウェハWの電極部に搭載される。
【0051】
ボール搭載後、配列検査用カメラ17によってボール搭載後のボール配列板19に搭載もれが残存するかどうかを検査する。搭載もれがある場合には残存するボールを配列不良ボール除去用ノズル16によって吸引除去する。
【0052】
この後、ウェハステージ2は搬送ラインLに沿ってガイドレール1上を移動し、ウェハWの受渡し位置まで戻る。ウェハステージ2上のウェハWは、ウェハ収納カセット等に収納される。なお、ボールの搭載もれが発生した場合、配列不良を含むウェハWをさらに別の収納カセットに収容し、良品と区別するようにしてもよい。
【0053】
つぎに、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および配列搭載装置の第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態において、フラックス転写ヘッド4は図8に示されるように、ウェハWの電極に対応して下方に突設形成されたフラックス転写ピン8を有する。また、フラックス転写ヘッド4の周縁部には、予備ピン9が連設されるが、この実施形態では少なくともウェハWの1電極ピッチ分に相当する予備ピン9を有する。
【0054】
なお、図3に示したように予備ピン9は、フラックス塗布領域(チップC)の外側四方に1電極ピッチ分配設されるように、フラックス転写ピン8の周囲に連設してもよい。また、その他の構成については、実質的に第1の実施形態の場合と同様である。
【0055】
第2の実施形態において、フラックス転写の際、各電極に対して異なるフラックス転写ピン8および予備ピン9によって少なくとも2回フラックスFを転写する。この場合、図8(a)のようにフラックス転写ピン8による第1のフラックス転写後、たとえば図8(b)のようにフラックス転写ピン8をウェハWに対して1電極ピッチ分ずらす。図示例ではフラックス転写ヘッド4を左方へ移動させることにより、フラックス転写ピン8の一部と予備ピン9に付着しているフラックスFが、ウェハWのフラックス塗布部位に再度転写塗布される(第2のフラックス転写)。
【0056】
このように2回のフラックス転写を行ない、しかもその場合同一の電極に対して異なるフラックス転写ピン8(または予備ピン9)で転写することで、フラックス転写エラーを確実に防ぐことができる。
【0057】
上記の場合、第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8(あるいは予備ピン9)にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させることなく、つまり第1のフラックス転写に引き続き第2のフラックス転写を行なうようにしてもよい。あるいはまた、第1のフラックス転写後、フラックス転写ピン8(または予備ピン9)にフラックス供給台5で再度フラックスFを付着させ、その後第2のフラックス転写を行なうようにしてもよい。
【0058】
【実施例】
ここで、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および装置ならびにフラックス転写ヘッドにおける実施例を説明する。
(実施例1)
この実施例1では100マイクロメートル角の電極が385000個存在する直径200mmのシリコンウエハ上に導電性ボールを一括搭載する。そして一括搭載に当たり、前記電極にフラックス転写ピンでフラックスを転写する場合の例である。1チップ当たりの電極数は625個、電極ピッチは250マイクロメートル、チップのピッチは6.72mmである。使用したフラックス転写ヘッドは、シリコンウエハ上の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンに加えて、当該転写ピンの周縁部に1チップ分に相当する予備のフラックス転写ピンを備えたものである。
【0059】
電極ピッチは250マイクロメートルと狭いため、フラックス転写ピンは直径70マイクロメートルと非常に細い。また、フラックスを転写する際に電極に欠陥を生じさせないために、フラックス転写ピンは柔軟な樹脂製である。そのためフラックス転写回数が増すとともに、図9に示すようにピンの摩耗、欠落数が増加した。なお、ピン欠落の発生部位は全くランダムであり、2つのピンが連続するケースはなかった。
【0060】
この例ではまず、所定回数のフラックス転写をした。次いで新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後に、再度フラックス転写ピンにフラックスを付着させ、ピンを任意の電極ピッチ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0061】
【表1】
【0062】
(実施例2)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、再度フラックス転写ピンにフラックスを付着させ、ピンを1チップ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0063】
(実施例3)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、再度フラックス転写ピンにフラックスを付着させ、ピンを1電極ピッチ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0064】
(実施例4)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させることなく、ピンを1チップ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0065】
(実施例5)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させることなく、ピンを1電極ピッチ分ずらした後に再度フラックス転写を実施し、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した後にもフラックスが転写されない電極は存在せず、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0066】
(実施例6)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後、転写漏れ箇所を調査した。この転写漏れ箇所にディスペンサを用いてフラックスを転写したところ、次工程にてボール搭載歩留り100%を実現した。
【0067】
(比較例)
実施例1と同様の条件にて所定回フラックス転写を実施した。新たなシリコンウエハ上にフラックス転写ピンでフラックスを転写した後に、フラックスが転写されなかった電極数を数えたところ、表1のようになった。転写を80回繰り返した時点でフラックスが転写されない電極が生じ、次工程にてボール搭載歩留りを100%とすることはできなかった。
【0068】
以上、本発明を実施形態とともに説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
たとえばフラックス転写ヘッド4の周縁部にウェハWの1チップ分または1電極ピッチ分に相当する予備ピン9を有する例を説明したが、2チップ分または2電極ピッチ分以上設けることも可能である。また、それらのピンにより3回以上連続的にあるいは断続的にフラックス転写を行なうようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、この種の方法もしくは装置において導電性ボールを一括で配列搭載する際、フラックス転写エラーを防止しかつ効率的に導電性ボールを配列搭載し、ボール搭載工程を円滑かつ適正に行なうことができるため、大型のウェハ単位での処理が可能になるため、極めて高い生産効率を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導電性ボールを使ったバンプ形成工程システムの概要を説明する図である。
【図2】本発明の実施形態における装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施形態におけるウェハの例を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態における装置の全体構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態におけるフラックス転写ヘッドの構造例および作用を示すそれぞれ側面図である。
【図6】本発明の実施形態におけるボール搭載ヘッドラインの配置構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態におけるボール搭載ヘッドの構成例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるフラックス転写ヘッドの構造例および作用を示すそれぞれ側面図である。
【図9】フラックスの転写回数とフラックス転写ピンの欠落の関係を示す図である。
【符号の説明】
1,3,11 ガイドレール
2 ウェハステージ
4 フラックス転写ヘッド
5 フラックス供給台
7 フラックスクリーニング台
8 フラックス転写ピン
9 予備ピン
10 カメラ装置
12 ボール搭載ヘッド
13 ボール供給装置
14 ボールトレー
15 加振機
16 配列不良ボール除去用ノズル
17 配列検査用カメラ
18 吸引機構
19 ボール配列板
20 加振装置
Claims (12)
- 容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載方法であって、
前記電極にフラックス転写ピンによってフラックスを転写する際、各電極に対して異なるフラックス転写ピンで少なくとも2回フラックスを転写することを特徴とするボール配列搭載方法。 - 第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンを前記搭載対象物における1チップ分ずらして第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする請求項1に記載のボール配列搭載方法。
- 第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンを前記搭載対象物における1電極ピッチ分ずらして第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする請求項1に記載のボール配列搭載方法。
- 前記第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させることなく前記第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする請求項2または3に記載のボール配列搭載方法。
- 前記第1のフラックス転写後、前記フラックス転写ピンに再度フラックスを付着させて前記第2のフラックス転写を行なうことを特徴とする請求項2または3に記載のボール配列搭載方法。
- 前記第1のフラックス転写後、転写漏れ箇所を調査し、その転写漏れ箇所にディスペンサを用いてフラックスを供給することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のボール配列搭載方法。
- 容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載装置であって、
フラックス供給部とフラックス転写部の間を往復動可能に構成されたフラックス転写ヘッドを備え、該フラックス転写ヘッドは、前記搭載対象物の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンと、前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられた予備のフラックス転写ピンとが連設されたことを特徴とするボール配列搭載装置。 - 前記搭載対象物における1チップ分に相当する予備の前記フラックス転写ピンを有することを特徴とする請求項7に記載のボール配列搭載装置。
- 前記搭載対象物における1電極ピッチ分に相当する予備の前記フラックス転写ピンを有することを特徴とする請求項7に記載のボール配列搭載装置。
- 容器内の導電性ボールを配列板に吸引配列した後、そのボールを搭載すべき搭載対象物の電極に対して前記導電性ボールを一括で搭載するようにしたボール配列搭載方法に用いるフラックス転写ヘッドであって、
前記搭載対象物の電極に対応して設けられたフラックス転写ピンと、前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられた予備のフラックス転写ピンとが連設されたことを特徴とするフラックス転写ヘッド。 - 前記搭載対象物における1チップ分に相当する前記予備のフラックス転写ピンが前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられたことを特徴とする請求項10に記載のフラックス転写ヘッド。
- 前記搭載対象物における1電極ピッチ分に相当する前記予備のフラックス転写ピンが前記フラックス転写ヘッドの周縁部に設けられたことを特徴とする請求項10に記載のフラックス転写ヘッド。
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- 2002-06-11 JP JP2002170214A patent/JP2004015006A/ja not_active Withdrawn
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