JP2004014481A - 開閉装置の電動操作装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に手動でブレーキを解除し、手動操作を行うことができる作業性を改善した開閉装置の電動操作装置を提供する。
【解決手段】開閉装置を駆動する電動機3と、この電動機に対し一体的に設けられ所定時に該電動機を制動するブレーキ装置4と、このブレーキ装置に付随して設けられ手動操作時に該ブレーキ装置を解除し得る手動解放部材5と、これら電動機、ブレーキ装置、及び手動解放部材のまわりを包囲し、上記手動解放部材に対応する位置に開口部1aを有するカバー1と、このカバーの上記開口部を開閉するように設けられた開閉扉12とを備えるように構成したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】開閉装置を駆動する電動機3と、この電動機に対し一体的に設けられ所定時に該電動機を制動するブレーキ装置4と、このブレーキ装置に付随して設けられ手動操作時に該ブレーキ装置を解除し得る手動解放部材5と、これら電動機、ブレーキ装置、及び手動解放部材のまわりを包囲し、上記手動解放部材に対応する位置に開口部1aを有するカバー1と、このカバーの上記開口部を開閉するように設けられた開閉扉12とを備えるように構成したものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば発電主回路用断路器や接地装置などの電力用開閉装置に好ましく用いることができる開閉装置の電動操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12、図13、及び図14は、従来の発電主回路に用いられる例えば断路器や接地装置などの電力用開閉機器の電動操作装置の例を示すもので、図12は概要構成を示し、図12(a)は側面図、図12(b)は正面図、図13はブレーキ装置の概要構成を示し、図13(a)は正面図、図13(b)は部分断面側面図、図14はブレーキ一体形電動操作装置における電動機とブレーキ電源の接続の類型を示す回路図である。
【0003】
図において、1は電動操作装置の構成部材の実質的に全体を包囲するカバー、2はこのカバー1をフレーム部(図示省略)に固定するカバー取付ボルト、3はカバー1内に収容され、ブレーキ装置4と一体的に構成された電動機、5は電源喪失時等にブレーキを解除するための手動解放部材としての手動解放ロッド、6は機構部、7は手動操作ハンドル、8は補助開閉器部、9a、9b、9cは、動作回数計や開閉表示器(何れも図示省略)の確認や上記手動操作ハンドル7を挿入するためにカバー1の前面に設けられた切欠、10a、10bは操作上の注意事項を記した注意名板、11は手動開放ロッド5を固定している固定ボルトである。
【0004】
上記電動機3としては、最近の電力用機器のコストダウン化や発電所などの建設工期短縮化の流れを受けて、市場性があり、短納期に対応可能で、かつ低コストである三相交流電動機で、機器の小形化を実現するために、ブレーキ装置4と一体形になったものが多く適用されている。また、上記カバー1は、機構部6や補助開閉器部8を直接触れることが出来ない様に、その全体を覆うように取付けられる。
【0005】
一体形のブレーキ装置4は、図13に示すように、固定鉄心40、この固定鉄心40に巻回されたブレーキコイル41、このブレーキコイル41が付勢されたときに固定鉄心40に引き寄せられる可動鉄心42、ブレーキ板43、このブレーキ板43と可動鉄心42との間に挿入されている緩衝用スプリング44、停止円板であるディスク45、特殊ボルト46、回り止め47、ライニング48、及び制動スプリング49などから構成されている。なお、31は電動機3のブラケット、32は同じく回転軸、33は同じくハブである。
【0006】
ブレーキ装置4は、図示を省略している交流電源を入れて、ブレーキコイル41を励磁すると、電磁石の磁気吸引力が可動鉄心42を固定している制動スプリング49のスプリング力の押付力より大きくなり、可動鉄心42を吸引する。
【0007】
可動鉄心42には、ブレーキ板43が図示を省略しているねじにより取付けられているため、ブレーキ板43に押し付けられて固定されていたライニング48が解放されることにより、電動機3の回転軸32が解放され、電動機3は回転可能になる。一方制動操作は、ブレーキ電源を切ると磁気吸引力が消失し、制動スプリング49のスプリング力によって、ブレーキ板43を回転しているライニング48に押し付け、このとき、ブレーキ板43とディスク45はライニング48の回転方向に移動しようとするが、特殊ボルト46に衝突して軸方向に移動し、電動機は急停止する。なお、ブレーキ板43と可動鉄心42との間に挿入されている緩衝用スプリング44は上記ブレーキ動作時の衝撃を吸収する緩衝材として働く。
【0008】
なお、ディスク45は、制動スプリング49の押付力がなくなるまで、手動解放ロッド5を緩めることで、手動で解放できる。手動解放ロッド5は、その外周部にネジ加工が施されており、固定ボルト11を外すことにより、容易に緩めることができる。
【0009】
一方、ブレーキ電源は、図14に示す通り、交流電源を用いて、電動機の電源と(a)同時切り、(b)別切り、もしくは、(c)直流切りの三種類の接続方法がある。しかしながら、(b)別切り、(c)直流切りの回路を用いる場合は、(a)同時切りの回路に比べ、配線用遮断器、スイッチ、電源装置などの制御機器が追加で必要となるため、制御機器の収納スペースが大きくなり、機器全体のコストアップにつながる。したがって、一般的には(a)同時切りの接続方法が多用されている。
【0010】
また、図12に示すように、操作装置には、通常、手動操作機構が備えられており、手動操作ハンドル7を用いて、手動操作が可能である。したがって、発電機の定期点検時など発電所内が停電の場合など交流電源が喪失した場合においても、操作することは可能である。
【0011】
しかしながら、ブレーキ電源として交流電源を用いている前記のようなブレーキ一体形の操作装置においては、電源が入っていない状態では、ブレーキ装置4のディスク45が固定されているため、電動機3を回転させることができない。そのため、電動機の回転軸32を含む操作装置内部の機構がロックされ、手動操作ハンドル7を回すことができない。つまり、交流電源喪失時に操作を行う場合は、はじめに、手動でブレーキ装置4の解除を実施する必要があり、そのためにカバー取付ボルト2を取り外して、操作装置全体を覆うカバー1を外し、しかる後、ディスク45を解除するために、固定ボルト11を取り外し、手動解放ロッド5を緩めるという操作が行なわれていた。
【0012】
なお、この様な作業を実施する場合、作業時に機器が誤動作しない様に、インターロック回路が付設されている。また、注意名板10a、10bはブレーキ装置4の解除を戻し忘れた場合、機器はその惰性により、本体もしくは操作装置内に設置されたストッパに衝突して、停止するため、故障につながる可能性があることから、作業者に対し、戻し忘れなど誤作業がない様に、注意を促すためのものである。また、解放ロッド5を解除する際、それが脱落しないよう配慮する必要があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力用開閉装置のブレーキ一体形操作装置は、上記のように構成されているので、交流電源喪失時などに手動操作を行うためにブレーキ装置4の解除を手動で実施する場合、はじめに、カバー取付用ボルト2を外し、操作装置全体を覆うカバー1を取り外す必要があった。
【0014】
操作装置全体を覆うカバー1は、大きく、質量もあり、かつ機器の小形化により、操作装置が収納されている周囲のスペースが十分にないため、取り外し時の作業性が悪く、その作業性改善と、作業時の機器の誤動作を防ぐ必要があった。また、ブレーキ装置4の解除を戻し忘れた場合、機器は、その惰性により、図示を省略しているストッパに衝突する形で停止するため、故障を生じさせる恐れがあった。また、ブレーキ装置4の解除時に緩めた部品などが内部に脱落しないようように、配慮する必要があった。
【0015】
最近の発電主回路用断路器や接地装置をはじめとする電力用開閉機器は、製造コストを極力低減し、信頼性が高く、保守・点検作業性のよいことを追及する傾向があり、交流電源喪失時においても、制御機器を追加し、コストアップすることなく、容易に手動でブレーキを解除し、操作できることを満足する操作装置を提供することが課題となっている。
【0016】
この発明は、上記のような従来技術の課題を解決するためになされたもので、本体のカバー1を取り外すことなく、容易に手動でブレーキを解除し、手動操作を行うことができる作業性を改善した開閉装置の電動操作装置を提供することを目的とするものである。また、ブレーキ装置の解除を戻し忘れても直ぐに気付かせることができる開閉装置の電動操作装置を提供することを目的とするものである。さらに、ブレーキ装置4の解除時に緩めた部品などが内部に脱落しないようようにした開閉装置の電動操作装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明による開閉装置の電動操作装置は、開閉装置を駆動する電動機と、この電動機に対し一体的に設けられ所定時に該電動機を制動するブレーキ装置と、このブレーキ装置に付随して設けられ手動操作時に該ブレーキ装置を解除し得る手動解放部材と、これら電動機、ブレーキ装置、及び手動解放部材のまわりを包囲し、上記手動解放部材に対応する位置に開口部を有するカバーと、このカバーの上記開口部を開閉するように設けられた開閉扉とを備え、手動操作時に該開閉扉を開け上記カバーの外部から上記手動解放部材を操作し得るようにしてなるものである。
【0018】
また、上記カバーの内部に、上記開閉扉の開閉を検知する開閉検知手段を設けるように構成してなるものである。
【0019】
また、上記ブレーキ装置を解除した状態で、上記開閉扉を閉じる方向に移動したときに該開閉扉に干渉する干渉部材を備えるように構成したものである。
【0020】
さらに、上記ブレーキ装置は、上記手動解放部材を解放方向に操作したときに該手動解放部材の脱落を防ぐストッパを備えてなるようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1ないし図4は、実施の形態1による開閉装置の電動操作装置の要部を示すもので、図1及び図2は通常運転時など開閉扉が閉じている状態を示し、図1は正面図、図2は一部破断して示す要部側面図、図3及び図4は交流電源が脱落した場合の手動操作時など開閉扉が開いている状態を示し、図3は正面図、図4は一部破断して示す要部側面図である。
【0022】
図において、1aは操作装置本体のカバー1の正面側の手動解放ロッド5に対向する部分に設けられた開口部、12はこの開口部1aを開閉するようにカバー1に対してヒンジ13によって回動自在に取り付けられた開閉扉であり、この開閉扉12は、閉じたときに機器の動作振動などで、開かないように、内部のブレーキ装置4に取付けられた座14に対し固定ボルト15にて固定されている。16は手動解放ロッド5を緩めた時に、それが脱落しない様に保持するストッパボルトからなるストッパである。その他の構成は上記従来装置と同様であるので説明を省略する。なお、各図を通じて同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0023】
次に上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。交流電源喪失時、あるいはメンテナンス時等に、機器の手動操作を実施する場合、固定ボルト15を緩め、開閉扉12を開けることで、図3、及び図4に示すように、カバー1の開口部1aからカバー1の内部の手動解放ロッド5へ容易にアクセスすることができる。そして、従来装置と同様にして手動解放ロッド5を緩めることで、ブレーキ装置4を手動で解除できる。また、手動解放ロッド5を緩める動作に応じて、該手動解放ロッド5が手前(図2、図4の右方向)に出てくるが、ブレーキの解放完了時に手動解放ロッド5の移動方向端部がストッパボルト16の先端部に当接し、手動解放ロッド5の脱落を防ぐ。
【0024】
上記のように実施の形態1によれば、機器を手動によって操作する場合、カバー1を取り外すことなく、小扉である開閉扉12を開けるだけで簡単容易にブレーキ装置4を解除し、手動操作を行うことができる。また、手動解放ロッド5を緩めたときに、該手動解放ロッド5がストッパボルト16の先端部に当接することにより、手動解放ロッド5の脱落を防ぐことができる。さらに、交流電源喪失時を考慮し、ブレーキ電源を直流電源で制御するために交直変換器を含む電源装置など制御機器を追加変更する必要性もなくなる。従って、構成が簡単、安価でかつ操作性もよい開閉機器の電動操作装置を得ることができる。
【0025】
実施の形態2.
図5、図6、及び図7は、実施の形態2になる開閉機器の電動操作装置を示すもので、図5は通常運転時など開閉扉12が閉じている状態の要部を示す部分断面側面図、図6、図7は、交流電源が脱落した場合の手動操作時など開閉扉が開いている状態を示し、図6は正面図、図7は要部部分断面側面図である。図において、18はブレーキ装置4に固定された開閉扉12の開閉検知手段としてのマイクロスイッチ、18aはその接点(図示省略)を作動させるレバー部であり、開閉扉12を閉めたときにこの開閉扉12がレバー部18aに当接して、これを押し、マイクロスイッチ18の接点が作動する(閉成する)様に設置されている。
【0026】
上記マイクロスイッチ18は、図8に示す様に制御回路に直列に組み込まれ、開閉扉12が開の状態では開成され、機器を操作できないように、電気的なインターロック回路が形成されている。なお、図中89Sは配線用遮断器、43LRは鉛直切替スイッチ、11−89は入切スイッチ、89TXは開路用継電器、89CXは閉路用継電器、49DMは電動機保護用継電器、92−98は開閉扉12の開閉検知手段としてのマイクロスイッチ、一点鎖線で囲んだ89は図5に示す電動操作装置内部に設けられていることを示す。その他の構成は上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。なお、上記マイクロスイッチ92−98は図5に示すマイクロスイッチ18と同一のものである。
【0027】
上記のように構成された実施の形態2においては、交流電源喪失時、あるいはメンテナンス時等に、機器の手動操作を行う際の動作は、上記実施の形態1と同様に固定ボルト15を緩め、開閉扉12を開けることで、カバー1の開口部1aから手動解放ロッド5へ容易にアクセスすることができる。一方、上記開閉扉12を開けることでマイクロスイッチ18が開成されるので、作業中に誤って、あるいは開閉扉12を閉め忘れて、図8に示す制御回路の入切スイッチ11−89を、入、切何れの方向に操作しても動作しない。なお、機器の手動操作を終了し、上記開閉扉12を閉成したときは、マイクロスイッチ18も閉成され、制御回路が働くことになる。
【0028】
上記のように実施の形態2によれば、実施の形態1で得られる効果に加え、開閉扉12の近傍に、その開閉を検知するためのマイクロスイッチ18を設置することで、手動でのブレーキの解除を含む一連の作業に対する電気的なインターロック回路を形成でき、作業時の機器の誤動作を防ぐことができる操作装置を得ることができる。
【0029】
実施の形態3.
図9、図10、及び図11は、実施の形態3による開閉装置の電動操作装置の要部を示すもので、図9は、通常運転時など開閉扉12の閉成状態を示す部分断面側面図、図10、図11は、交流電源が脱落した場合の手動操作時など開閉扉12の開成状態を示し、図10は正面図、図11は部分断面側面図である。図において、19は干渉部材であり、開閉扉12の裏側に溶接により固着された座19aと、手動解放ロッド5に取付られたアダプタ19bからなっている。
【0030】
上記座19aは、開閉扉12を閉じたときにおける手動解放ロッド5の中心軸線の略延長線上の位置に設けられている。また、上記アダプタ19bは、手動解放ロッド5が正常位置に戻され、開閉扉12を閉めたときに上記座19aと手動解放ロッド5の頭部との間隙に略等しい寸法に作られている。その他の構成は上記実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
【0031】
上記のように構成された実施の形態3においては、手動解放ロッド5は、その外周部にネジ加工が施されているため(図示省略)、ブレーキ解除時は、前面側つまり開閉扉12側に突出する方向(図9、図11の右方向)に移動する。そのため、手動解放ロッド5を緩め、ブレーキを解除した状態のままでは、開閉扉12の裏に溶接された座19aと解放ロッド5に取付けられたアダプタ19bとが干渉するため、開閉扉12を閉めることができず、手動解放ロッド5すなわちディスク45の解除の戻し忘れを確実に防止することができる。
【0032】
なお、上記実施の形態3では干渉部材19は、座19aとアダプタ19bとによって構成したが、座19aまたはアダプタ19bの高さ、ないしは長さを変更し、座19aまたはアダプタ19bの何れか一方のみで構成しても上記と同様の効果を得ることができる。また、図10に示すマイクロスイッチ18を併用することにより、電気信号でも、解除の戻し忘れを確認することができる。これにより、実施の形態1の効果に加え、誤作業による機器の故障などを一層確実に防止できる開閉装置の電動操作装置を得ることができる。
【0033】
ところで、上記実施の形態の説明では、開閉扉12を、カバー1との間に設けられたヒンジ13によって回動自在に支持するように構成したが、これに限定されるものではなく、要するにカバー1の開口部1aを開閉できるものであれば差し支えなく、例えばシャッターなどであっても同様の効果が期待できる。また、開閉扉12を閉めたときに固定ボルト15によって固定するようにしたが、必ずしもボルトによる固定でなくても良いことは当然である。さらに、手動開放部材5がロッドの場合について説明したが、ロッドに限定されず他の方式であっても同様の効果が得られる。その他、この発明の精神の範囲内で種々の変形や変更が可能であることは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば次のような効果が得られる。
【0035】
請求項1に記載した第1の発明によれば、本体のカバーを取り外すことなく、容易に手動でブレーキを解除できる操作性を向上した開閉装置の電動操作装置を提供できる。
【0036】
請求項2に記載した第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、開閉扉の開閉を検知する開閉検知手段を設けたことにより、電気的なインターロック回路を形成でき、ブレーキ解除の戻し忘れを確実に防ぐことができる。
【0037】
請求項3に記載した第3の発明によれば、干渉部材を設けるようにしたので、上記第1の発明の効果に加え、ブレーキ装置の解除を戻し忘れた場合でも容易確実に作業者に気付かせ、作業時の機器の誤動作を防ぎ、誤作業による機器の故障などを防止することができる。
【0038】
請求項4に記載した第4の発明によれば、手動解放部材を係止するストッパを設けたことにより、上記第1の発明の効果に加え、手動操作時に緩めた手動解放部材がカバー内部に脱落する恐れがなくなり、作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による開閉装置の電動操作装置の開閉扉が閉じている状態を示す正面図である。
【図2】図1の電動操作装置の一部を破断して示す要部側面図である。
【図3】図1の電動操作装置の開閉扉が開いている状態を示す正面図である。
【図4】図3の電動操作装置の一部を破断して示す要部側面図である。
【図5】実施の形態2になる開閉機器の電動操作装置の開閉扉が閉じている状態の要部を示す部分断面側面図である。
【図6】図5の電動操作装置の開閉扉が開いている状態の要部を示す正面図である。
【図7】図6の電動操作装置の部分断面側面図である。
【図8】実施の形態2になる開閉機器の電動操作装置の展開接続図である。
【図9】実施の形態3による開閉装置の電動操作装置の開閉扉の閉成状態における要部を示す部分断面側面図である。
【図10】図9の電動操作装置の開閉扉の開成状態を示す正面図である。
【図11】図10の電動操作装置の部分断面側面図である。
【図12】従来装置の概要構成を示す図であり、図12(a)は側面図、図12(b)は正面図である。
【図13】図12の従来装置に用いられるブレーキ装置の概要構成を示す図であり、図13(a)は正面図、図13(b)は部分断面側面図である。
【図14】従来装置に用いられるブレーキ一体形電動操作装置における電動機とブレーキ電源の接続の類型を示す回路図である。
【符号の説明】
1 カバー、 2 カバー取付ボルト、 3 電動機、 4 ブレーキ装置、5 手動解放部材(手動解放ロッド)、 6機構部、 7 手動操作ハンドル、 8 補助開閉器部、 11 固定ボルト、 12 開閉扉、 13 ヒンジ、 14 座、 15 固定ボルト、 16 ストッパ(ストッパボルト)、 18 開閉検知手段(マイクロスイッチ)、 19 干渉部材、 19a 座、19b アダプタ、 32 回転軸、 40 固定鉄心、 41 ブレーキコイル、 42 可動鉄心、 43 ブレーキ板、 44 緩衝用スプリング、 45 ディスク(停止円板)、 46 特殊ボルト、 47 回り止め、 48
ライニング、 49 制動スプリング。
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば発電主回路用断路器や接地装置などの電力用開閉装置に好ましく用いることができる開閉装置の電動操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12、図13、及び図14は、従来の発電主回路に用いられる例えば断路器や接地装置などの電力用開閉機器の電動操作装置の例を示すもので、図12は概要構成を示し、図12(a)は側面図、図12(b)は正面図、図13はブレーキ装置の概要構成を示し、図13(a)は正面図、図13(b)は部分断面側面図、図14はブレーキ一体形電動操作装置における電動機とブレーキ電源の接続の類型を示す回路図である。
【0003】
図において、1は電動操作装置の構成部材の実質的に全体を包囲するカバー、2はこのカバー1をフレーム部(図示省略)に固定するカバー取付ボルト、3はカバー1内に収容され、ブレーキ装置4と一体的に構成された電動機、5は電源喪失時等にブレーキを解除するための手動解放部材としての手動解放ロッド、6は機構部、7は手動操作ハンドル、8は補助開閉器部、9a、9b、9cは、動作回数計や開閉表示器(何れも図示省略)の確認や上記手動操作ハンドル7を挿入するためにカバー1の前面に設けられた切欠、10a、10bは操作上の注意事項を記した注意名板、11は手動開放ロッド5を固定している固定ボルトである。
【0004】
上記電動機3としては、最近の電力用機器のコストダウン化や発電所などの建設工期短縮化の流れを受けて、市場性があり、短納期に対応可能で、かつ低コストである三相交流電動機で、機器の小形化を実現するために、ブレーキ装置4と一体形になったものが多く適用されている。また、上記カバー1は、機構部6や補助開閉器部8を直接触れることが出来ない様に、その全体を覆うように取付けられる。
【0005】
一体形のブレーキ装置4は、図13に示すように、固定鉄心40、この固定鉄心40に巻回されたブレーキコイル41、このブレーキコイル41が付勢されたときに固定鉄心40に引き寄せられる可動鉄心42、ブレーキ板43、このブレーキ板43と可動鉄心42との間に挿入されている緩衝用スプリング44、停止円板であるディスク45、特殊ボルト46、回り止め47、ライニング48、及び制動スプリング49などから構成されている。なお、31は電動機3のブラケット、32は同じく回転軸、33は同じくハブである。
【0006】
ブレーキ装置4は、図示を省略している交流電源を入れて、ブレーキコイル41を励磁すると、電磁石の磁気吸引力が可動鉄心42を固定している制動スプリング49のスプリング力の押付力より大きくなり、可動鉄心42を吸引する。
【0007】
可動鉄心42には、ブレーキ板43が図示を省略しているねじにより取付けられているため、ブレーキ板43に押し付けられて固定されていたライニング48が解放されることにより、電動機3の回転軸32が解放され、電動機3は回転可能になる。一方制動操作は、ブレーキ電源を切ると磁気吸引力が消失し、制動スプリング49のスプリング力によって、ブレーキ板43を回転しているライニング48に押し付け、このとき、ブレーキ板43とディスク45はライニング48の回転方向に移動しようとするが、特殊ボルト46に衝突して軸方向に移動し、電動機は急停止する。なお、ブレーキ板43と可動鉄心42との間に挿入されている緩衝用スプリング44は上記ブレーキ動作時の衝撃を吸収する緩衝材として働く。
【0008】
なお、ディスク45は、制動スプリング49の押付力がなくなるまで、手動解放ロッド5を緩めることで、手動で解放できる。手動解放ロッド5は、その外周部にネジ加工が施されており、固定ボルト11を外すことにより、容易に緩めることができる。
【0009】
一方、ブレーキ電源は、図14に示す通り、交流電源を用いて、電動機の電源と(a)同時切り、(b)別切り、もしくは、(c)直流切りの三種類の接続方法がある。しかしながら、(b)別切り、(c)直流切りの回路を用いる場合は、(a)同時切りの回路に比べ、配線用遮断器、スイッチ、電源装置などの制御機器が追加で必要となるため、制御機器の収納スペースが大きくなり、機器全体のコストアップにつながる。したがって、一般的には(a)同時切りの接続方法が多用されている。
【0010】
また、図12に示すように、操作装置には、通常、手動操作機構が備えられており、手動操作ハンドル7を用いて、手動操作が可能である。したがって、発電機の定期点検時など発電所内が停電の場合など交流電源が喪失した場合においても、操作することは可能である。
【0011】
しかしながら、ブレーキ電源として交流電源を用いている前記のようなブレーキ一体形の操作装置においては、電源が入っていない状態では、ブレーキ装置4のディスク45が固定されているため、電動機3を回転させることができない。そのため、電動機の回転軸32を含む操作装置内部の機構がロックされ、手動操作ハンドル7を回すことができない。つまり、交流電源喪失時に操作を行う場合は、はじめに、手動でブレーキ装置4の解除を実施する必要があり、そのためにカバー取付ボルト2を取り外して、操作装置全体を覆うカバー1を外し、しかる後、ディスク45を解除するために、固定ボルト11を取り外し、手動解放ロッド5を緩めるという操作が行なわれていた。
【0012】
なお、この様な作業を実施する場合、作業時に機器が誤動作しない様に、インターロック回路が付設されている。また、注意名板10a、10bはブレーキ装置4の解除を戻し忘れた場合、機器はその惰性により、本体もしくは操作装置内に設置されたストッパに衝突して、停止するため、故障につながる可能性があることから、作業者に対し、戻し忘れなど誤作業がない様に、注意を促すためのものである。また、解放ロッド5を解除する際、それが脱落しないよう配慮する必要があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力用開閉装置のブレーキ一体形操作装置は、上記のように構成されているので、交流電源喪失時などに手動操作を行うためにブレーキ装置4の解除を手動で実施する場合、はじめに、カバー取付用ボルト2を外し、操作装置全体を覆うカバー1を取り外す必要があった。
【0014】
操作装置全体を覆うカバー1は、大きく、質量もあり、かつ機器の小形化により、操作装置が収納されている周囲のスペースが十分にないため、取り外し時の作業性が悪く、その作業性改善と、作業時の機器の誤動作を防ぐ必要があった。また、ブレーキ装置4の解除を戻し忘れた場合、機器は、その惰性により、図示を省略しているストッパに衝突する形で停止するため、故障を生じさせる恐れがあった。また、ブレーキ装置4の解除時に緩めた部品などが内部に脱落しないようように、配慮する必要があった。
【0015】
最近の発電主回路用断路器や接地装置をはじめとする電力用開閉機器は、製造コストを極力低減し、信頼性が高く、保守・点検作業性のよいことを追及する傾向があり、交流電源喪失時においても、制御機器を追加し、コストアップすることなく、容易に手動でブレーキを解除し、操作できることを満足する操作装置を提供することが課題となっている。
【0016】
この発明は、上記のような従来技術の課題を解決するためになされたもので、本体のカバー1を取り外すことなく、容易に手動でブレーキを解除し、手動操作を行うことができる作業性を改善した開閉装置の電動操作装置を提供することを目的とするものである。また、ブレーキ装置の解除を戻し忘れても直ぐに気付かせることができる開閉装置の電動操作装置を提供することを目的とするものである。さらに、ブレーキ装置4の解除時に緩めた部品などが内部に脱落しないようようにした開閉装置の電動操作装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明による開閉装置の電動操作装置は、開閉装置を駆動する電動機と、この電動機に対し一体的に設けられ所定時に該電動機を制動するブレーキ装置と、このブレーキ装置に付随して設けられ手動操作時に該ブレーキ装置を解除し得る手動解放部材と、これら電動機、ブレーキ装置、及び手動解放部材のまわりを包囲し、上記手動解放部材に対応する位置に開口部を有するカバーと、このカバーの上記開口部を開閉するように設けられた開閉扉とを備え、手動操作時に該開閉扉を開け上記カバーの外部から上記手動解放部材を操作し得るようにしてなるものである。
【0018】
また、上記カバーの内部に、上記開閉扉の開閉を検知する開閉検知手段を設けるように構成してなるものである。
【0019】
また、上記ブレーキ装置を解除した状態で、上記開閉扉を閉じる方向に移動したときに該開閉扉に干渉する干渉部材を備えるように構成したものである。
【0020】
さらに、上記ブレーキ装置は、上記手動解放部材を解放方向に操作したときに該手動解放部材の脱落を防ぐストッパを備えてなるようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1ないし図4は、実施の形態1による開閉装置の電動操作装置の要部を示すもので、図1及び図2は通常運転時など開閉扉が閉じている状態を示し、図1は正面図、図2は一部破断して示す要部側面図、図3及び図4は交流電源が脱落した場合の手動操作時など開閉扉が開いている状態を示し、図3は正面図、図4は一部破断して示す要部側面図である。
【0022】
図において、1aは操作装置本体のカバー1の正面側の手動解放ロッド5に対向する部分に設けられた開口部、12はこの開口部1aを開閉するようにカバー1に対してヒンジ13によって回動自在に取り付けられた開閉扉であり、この開閉扉12は、閉じたときに機器の動作振動などで、開かないように、内部のブレーキ装置4に取付けられた座14に対し固定ボルト15にて固定されている。16は手動解放ロッド5を緩めた時に、それが脱落しない様に保持するストッパボルトからなるストッパである。その他の構成は上記従来装置と同様であるので説明を省略する。なお、各図を通じて同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0023】
次に上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。交流電源喪失時、あるいはメンテナンス時等に、機器の手動操作を実施する場合、固定ボルト15を緩め、開閉扉12を開けることで、図3、及び図4に示すように、カバー1の開口部1aからカバー1の内部の手動解放ロッド5へ容易にアクセスすることができる。そして、従来装置と同様にして手動解放ロッド5を緩めることで、ブレーキ装置4を手動で解除できる。また、手動解放ロッド5を緩める動作に応じて、該手動解放ロッド5が手前(図2、図4の右方向)に出てくるが、ブレーキの解放完了時に手動解放ロッド5の移動方向端部がストッパボルト16の先端部に当接し、手動解放ロッド5の脱落を防ぐ。
【0024】
上記のように実施の形態1によれば、機器を手動によって操作する場合、カバー1を取り外すことなく、小扉である開閉扉12を開けるだけで簡単容易にブレーキ装置4を解除し、手動操作を行うことができる。また、手動解放ロッド5を緩めたときに、該手動解放ロッド5がストッパボルト16の先端部に当接することにより、手動解放ロッド5の脱落を防ぐことができる。さらに、交流電源喪失時を考慮し、ブレーキ電源を直流電源で制御するために交直変換器を含む電源装置など制御機器を追加変更する必要性もなくなる。従って、構成が簡単、安価でかつ操作性もよい開閉機器の電動操作装置を得ることができる。
【0025】
実施の形態2.
図5、図6、及び図7は、実施の形態2になる開閉機器の電動操作装置を示すもので、図5は通常運転時など開閉扉12が閉じている状態の要部を示す部分断面側面図、図6、図7は、交流電源が脱落した場合の手動操作時など開閉扉が開いている状態を示し、図6は正面図、図7は要部部分断面側面図である。図において、18はブレーキ装置4に固定された開閉扉12の開閉検知手段としてのマイクロスイッチ、18aはその接点(図示省略)を作動させるレバー部であり、開閉扉12を閉めたときにこの開閉扉12がレバー部18aに当接して、これを押し、マイクロスイッチ18の接点が作動する(閉成する)様に設置されている。
【0026】
上記マイクロスイッチ18は、図8に示す様に制御回路に直列に組み込まれ、開閉扉12が開の状態では開成され、機器を操作できないように、電気的なインターロック回路が形成されている。なお、図中89Sは配線用遮断器、43LRは鉛直切替スイッチ、11−89は入切スイッチ、89TXは開路用継電器、89CXは閉路用継電器、49DMは電動機保護用継電器、92−98は開閉扉12の開閉検知手段としてのマイクロスイッチ、一点鎖線で囲んだ89は図5に示す電動操作装置内部に設けられていることを示す。その他の構成は上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。なお、上記マイクロスイッチ92−98は図5に示すマイクロスイッチ18と同一のものである。
【0027】
上記のように構成された実施の形態2においては、交流電源喪失時、あるいはメンテナンス時等に、機器の手動操作を行う際の動作は、上記実施の形態1と同様に固定ボルト15を緩め、開閉扉12を開けることで、カバー1の開口部1aから手動解放ロッド5へ容易にアクセスすることができる。一方、上記開閉扉12を開けることでマイクロスイッチ18が開成されるので、作業中に誤って、あるいは開閉扉12を閉め忘れて、図8に示す制御回路の入切スイッチ11−89を、入、切何れの方向に操作しても動作しない。なお、機器の手動操作を終了し、上記開閉扉12を閉成したときは、マイクロスイッチ18も閉成され、制御回路が働くことになる。
【0028】
上記のように実施の形態2によれば、実施の形態1で得られる効果に加え、開閉扉12の近傍に、その開閉を検知するためのマイクロスイッチ18を設置することで、手動でのブレーキの解除を含む一連の作業に対する電気的なインターロック回路を形成でき、作業時の機器の誤動作を防ぐことができる操作装置を得ることができる。
【0029】
実施の形態3.
図9、図10、及び図11は、実施の形態3による開閉装置の電動操作装置の要部を示すもので、図9は、通常運転時など開閉扉12の閉成状態を示す部分断面側面図、図10、図11は、交流電源が脱落した場合の手動操作時など開閉扉12の開成状態を示し、図10は正面図、図11は部分断面側面図である。図において、19は干渉部材であり、開閉扉12の裏側に溶接により固着された座19aと、手動解放ロッド5に取付られたアダプタ19bからなっている。
【0030】
上記座19aは、開閉扉12を閉じたときにおける手動解放ロッド5の中心軸線の略延長線上の位置に設けられている。また、上記アダプタ19bは、手動解放ロッド5が正常位置に戻され、開閉扉12を閉めたときに上記座19aと手動解放ロッド5の頭部との間隙に略等しい寸法に作られている。その他の構成は上記実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
【0031】
上記のように構成された実施の形態3においては、手動解放ロッド5は、その外周部にネジ加工が施されているため(図示省略)、ブレーキ解除時は、前面側つまり開閉扉12側に突出する方向(図9、図11の右方向)に移動する。そのため、手動解放ロッド5を緩め、ブレーキを解除した状態のままでは、開閉扉12の裏に溶接された座19aと解放ロッド5に取付けられたアダプタ19bとが干渉するため、開閉扉12を閉めることができず、手動解放ロッド5すなわちディスク45の解除の戻し忘れを確実に防止することができる。
【0032】
なお、上記実施の形態3では干渉部材19は、座19aとアダプタ19bとによって構成したが、座19aまたはアダプタ19bの高さ、ないしは長さを変更し、座19aまたはアダプタ19bの何れか一方のみで構成しても上記と同様の効果を得ることができる。また、図10に示すマイクロスイッチ18を併用することにより、電気信号でも、解除の戻し忘れを確認することができる。これにより、実施の形態1の効果に加え、誤作業による機器の故障などを一層確実に防止できる開閉装置の電動操作装置を得ることができる。
【0033】
ところで、上記実施の形態の説明では、開閉扉12を、カバー1との間に設けられたヒンジ13によって回動自在に支持するように構成したが、これに限定されるものではなく、要するにカバー1の開口部1aを開閉できるものであれば差し支えなく、例えばシャッターなどであっても同様の効果が期待できる。また、開閉扉12を閉めたときに固定ボルト15によって固定するようにしたが、必ずしもボルトによる固定でなくても良いことは当然である。さらに、手動開放部材5がロッドの場合について説明したが、ロッドに限定されず他の方式であっても同様の効果が得られる。その他、この発明の精神の範囲内で種々の変形や変更が可能であることは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば次のような効果が得られる。
【0035】
請求項1に記載した第1の発明によれば、本体のカバーを取り外すことなく、容易に手動でブレーキを解除できる操作性を向上した開閉装置の電動操作装置を提供できる。
【0036】
請求項2に記載した第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、開閉扉の開閉を検知する開閉検知手段を設けたことにより、電気的なインターロック回路を形成でき、ブレーキ解除の戻し忘れを確実に防ぐことができる。
【0037】
請求項3に記載した第3の発明によれば、干渉部材を設けるようにしたので、上記第1の発明の効果に加え、ブレーキ装置の解除を戻し忘れた場合でも容易確実に作業者に気付かせ、作業時の機器の誤動作を防ぎ、誤作業による機器の故障などを防止することができる。
【0038】
請求項4に記載した第4の発明によれば、手動解放部材を係止するストッパを設けたことにより、上記第1の発明の効果に加え、手動操作時に緩めた手動解放部材がカバー内部に脱落する恐れがなくなり、作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による開閉装置の電動操作装置の開閉扉が閉じている状態を示す正面図である。
【図2】図1の電動操作装置の一部を破断して示す要部側面図である。
【図3】図1の電動操作装置の開閉扉が開いている状態を示す正面図である。
【図4】図3の電動操作装置の一部を破断して示す要部側面図である。
【図5】実施の形態2になる開閉機器の電動操作装置の開閉扉が閉じている状態の要部を示す部分断面側面図である。
【図6】図5の電動操作装置の開閉扉が開いている状態の要部を示す正面図である。
【図7】図6の電動操作装置の部分断面側面図である。
【図8】実施の形態2になる開閉機器の電動操作装置の展開接続図である。
【図9】実施の形態3による開閉装置の電動操作装置の開閉扉の閉成状態における要部を示す部分断面側面図である。
【図10】図9の電動操作装置の開閉扉の開成状態を示す正面図である。
【図11】図10の電動操作装置の部分断面側面図である。
【図12】従来装置の概要構成を示す図であり、図12(a)は側面図、図12(b)は正面図である。
【図13】図12の従来装置に用いられるブレーキ装置の概要構成を示す図であり、図13(a)は正面図、図13(b)は部分断面側面図である。
【図14】従来装置に用いられるブレーキ一体形電動操作装置における電動機とブレーキ電源の接続の類型を示す回路図である。
【符号の説明】
1 カバー、 2 カバー取付ボルト、 3 電動機、 4 ブレーキ装置、5 手動解放部材(手動解放ロッド)、 6機構部、 7 手動操作ハンドル、 8 補助開閉器部、 11 固定ボルト、 12 開閉扉、 13 ヒンジ、 14 座、 15 固定ボルト、 16 ストッパ(ストッパボルト)、 18 開閉検知手段(マイクロスイッチ)、 19 干渉部材、 19a 座、19b アダプタ、 32 回転軸、 40 固定鉄心、 41 ブレーキコイル、 42 可動鉄心、 43 ブレーキ板、 44 緩衝用スプリング、 45 ディスク(停止円板)、 46 特殊ボルト、 47 回り止め、 48
ライニング、 49 制動スプリング。
Claims (4)
- 開閉装置を駆動する電動機と、この電動機に対し一体的に設けられ所定時に該電動機を制動するブレーキ装置と、このブレーキ装置に付随して設けられ手動操作時に該ブレーキ装置を解除し得る手動解放部材と、これら電動機、ブレーキ装置、及び手動解放部材のまわりを包囲し、上記手動解放部材に対応する位置に開口部を有するカバーと、このカバーの上記開口部を開閉するように設けられた開閉扉とを備えてなることを特徴とする開閉装置の電動操作装置。
- 上記カバーの内部に、上記開閉扉の開閉を検知する開閉検知手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置の電動操作装置。
- 上記ブレーキ装置を解除した状態で、上記開閉扉を閉じる方向に移動したときに該開閉扉に干渉する干渉部材を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の開閉装置の電動操作装置。
- 上記ブレーキ装置は、上記手動解放部材を解放方向に操作したときに該手動解放部材の脱落を防ぐストッパを備えてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の開閉装置の電動操作装置。
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JP2002170734A JP2004014481A (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | 開閉装置の電動操作装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5039552B2 (ja) * | 2005-08-04 | 2012-10-03 | 帝人株式会社 | セルロース誘導体 |
AU2014203187B2 (en) * | 2013-06-17 | 2015-09-17 | Thomas & Betts International, Llc | Lockout device for switchgear |
-
2002
- 2002-06-12 JP JP2002170734A patent/JP2004014481A/ja active Pending
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JP5039552B2 (ja) * | 2005-08-04 | 2012-10-03 | 帝人株式会社 | セルロース誘導体 |
AU2014203187B2 (en) * | 2013-06-17 | 2015-09-17 | Thomas & Betts International, Llc | Lockout device for switchgear |
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