JP2004011056A - ブラジャー - Google Patents

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Takehiro Takeshima
竹島 丈博
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Gunze Ltd
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Gunze Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、ブラジャー類の縫合部を極力無くしさらに脇バンド部の厚みを減少させ外観上の美感を向上させるとともに、縫目による生地の凹凸を減少させ着用感を向上させ、薄い上着を着用したときに脇部バンド部が反映し外観を著しく損なう問題を解消すると共に、縫製工数を減少させるブラジャー類を提供するものである。
【解決手段】ブラジャー類の土台部および脇ベルト部は伸縮性を有する生地がドット状またはシート状に積層付着した熱可塑性樹脂を熱接着により貼り合わせて構成され、さらに前記土台部の脇部前記生地の上縁部および/または下縁部間に伸縮性を有するテープ生地を挟設して構成するものである。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、胸部を一周する土台部および脇ベルト部に伸縮性テープを挟み熱接着により貼り合わせて構成するブラジャーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブラジャーの土台部および脇部バンド部には弾力性を附与するために伸縮性を有するテープ生地が上縁部および/または下縁部に縫着されている。これは脇部バンドの弾性力を補うために付設するものであって、通常脇バンド部を一周して上縁部および/または下縁部に伸縮性の強い部材が用いられており、通常ゴムバンド等からなるテープ状生地をバンド部の肌側に縫着して、あるいは伸縮性を有するテープ状生地を使用しバンド部端縁部を包被するように縫着して構成されているものである。
【0003】
このため、テープ生地の厚みがバンド部生地の表面に突出し、着用時に肌に当たり着用感を損ない、さらに外側に突出した場合は着用上衣からバンド部が透けて見えることになる。またテープ生地をミシンにより伸縮性を阻害しないような手段によって縫着しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これら上記のような方法では、凸状のテープ縫合部分の折り目や縫目が肌側に突出し肌を刺激し著しく着用感を阻害する。さらに、着用を持続すると肌にバンド部テープの痕が残り美容上好ましくない。また着用上衣からバンド部が透けて見える欠点が発生し薄手の上衣を着用する場合は深刻な問題となる。
【0005】
また、ミシンによる縫製にて伸縮性を阻害しないようにテープ生地を装着する手段は多くの工数が必要である。本発明は、衣類の縫合部を極力無くしさらに脇バンド部の厚みを減少させ外観上の美感を向上させるとともに、縫目による生地の凹凸を減少させ着用感を向上させ、薄い上着を着用したときに脇部バンド部が反映し外観を著しく損なうような問題を解消すると共に、縫製工数を減少させるブラジャーを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の問題点を解決するために、ブラジャー類の土台部および脇ベルト部に伸縮性を有する表生地および伸縮性を有する裏生地を使用し、これらの生地に熱溶融樹脂を介在させ熱接着手段により貼り合わせて構成し、さらに前記土台部の上縁部および/又は下縁部の前記生地の間に厚みの薄いテープ状の伸縮性部材を挟設して構成するものである。
【0007】
ブラジャーの土台部は左右のカップ部を固定する部品であり表生地と裏生地およびカップワイヤー収容部より構成され、脇バンド部と一体または接合により連続してなる部材である。そして脇バンド部はいずれも伸縮性に富んだ表生地および裏生地よりなり、これらを熱可塑性樹脂により熱圧着して一体に接合して構成される。
【0008】
接着手段については、熱可塑性を有する樹脂を表生地および裏生地のすくなくとも一方の接着面にドット状に塗布し熱圧着する。これは接着後の接着樹脂がドット状に独立しており、生地の伸縮性を阻害しないために接着樹脂自身の伸縮性に左右されない特徴がある。すなわち硬度の高い接着力の強い接着樹脂を使用できるなどの特長がある。また十分な柔軟性および伸縮性を有する熱溶融樹脂を用いる場合はシート状の樹脂を積層して接着しても構わない。
【0009】
接着する手段としては(1)熱転写ローラー等に粒状の熱可塑性樹脂を任意のドット状に溶着させ、脇バンド部表生地または裏生地の片面に熱可塑性樹脂をドット状に転写し、(2)(1)の生地の表面に前記テープ生地を積層しさらにもう一方の脇バンド部生地を積層しテープ生地を挟みこみ、(3)熱圧着プレス機またはアイロン等にて樹脂を溶融させて接着する。などの工程からなる。または(1)脇バンド部表生地または裏生地の片面に一般に使用されているシート状熱可塑性樹脂を積層する。(2)さらに前記テープ生地を積層しさらにもう一方の脇バンド部生地を積層しテープ生地を挟みこむ。(3)熱圧着プレス機またはアイロン等にて樹脂を溶融させて接着する。などの工程でも可能である。
【0010】
伸縮テープとして使用するテープ状部材は、従来から使用されているようなスパンテープまたはパワーネット等のシート状伸縮性生地から裁断されたテープあるいはテープ状に編織されたコールゴムなどである。テープ状生地を生地の折り返し手段を含む縫着手段によって接合すると縫合部が分厚くなるが、接着によって接合すると、土台部および脇バンド部を薄く仕上げることが出来る。さらに縫目が無くなるために着用感と美観の向上に寄与するものである。さらに多くの工数を有するミシン工程が省略出来、全体の工数削減が達成され原価低減に寄与するものである。
【0011】
この発明にかかる物品はブラジャーをはじめとして脇バンドを有する衣類全般に広く適用され得るものである。たとえばブラスリップ、ガードル、キャミソール、水着などである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明におけるブラジャーの実施例について説明する。第1図はブラジャーの正面図であるが、このブラジャー1は左右カップ部15と土台部11と伸縮性脇バンド部10、伸縮性テープ生地4、5および肩紐16等から構成され、この表生地2と裏生地3はドット状に転写した熱溶融樹脂8またはシート状の熱溶融樹脂にて熱接着されている。
【0013】
接着手段は先ず(1)熱転写ローラー等の表面に粒状のポリウレタン系ホットメルト樹脂、ポリエステル系ホットメルト樹脂、ポリアミド系ホットメルト樹脂、EVA系ホットメルト樹脂、ポリオレフィン系ホットメルト樹脂、スチレン系エラストマー、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂、反応型ホットメルト樹脂のいずれかの熱可塑性樹脂を任意のドット状に溶着させ、脇バンド部表生地または裏生地の片面に熱可塑性樹脂をドット状に転写し、(2)土台部11及び脇バンド部10を構成する表生地2と裏生地3を所定の形状に裁断し(3)テープ生地4および/またはテープ生地5を上辺部および/または下辺部に積層しさらにもう一方の脇バンド部生地を積層しテープ生地4および/またはテープ生地5を挟みこみ、(4)熱圧着プレス機またはアイロン等にて樹脂を熱溶融させて圧着し接合する。
【0014】
テープ生地4および/またはテープ生地5は伸縮性パワーネット生地等のシート状生地からなるものを、巾3mm〜20mmに裁断して使用する。このとき所望によりテープ状に限らず任意の形状に裁断しても良い。またはテープ状に編織された伸縮性生地を用いても良い。このテープ生地(スパンテープ等)の組成はポリウレタン弾性糸235〜1880デシテックスのものを混率10〜30%、ナイロン糸10〜210デシテクス程度のものをあるいはナイロンのほかポリエステルや綿等を適宜混編したものを使用しても良い。
【0015】
本発明の実施例のひとつであるポリアミド系ホットメルト樹脂を接着材として使用したブラジャーの土台部および脇バンド部の詳細な実施の形態を説明すると、表生地2および裏生地3はポリウレタン弾性糸20〜50%、ナイロン50%〜80%からなるパワーネット生地を使用している。そして、肩紐16および左右脇バンド係合具17、18等は縫着手段によっているが、上記と同様の接着手段によって接合してもよい。
【0016】
ドット接着の場合、土台部及び脇バンド部を構成する表生地2と裏生地3いずれかの接着面側に4ドット/cm〜20ドット/cmの範囲でドットを形成するのが望ましいが、実施例では7ドット/cm〜8ドット/cmの範囲で形成している。これは後工程にて生地同士を熱溶着したときに圧着によりドットが扁平に拡大しても隣接するドット同士が併合しない範囲であることが必要であり、さらに生地の伸縮性を保つためには十分なドット間隙を有していることが必要である。ドットの直径はドット形成時0.7mmであり、熱圧着後は0.75mmとなり熱圧着後の生地に対するドット占有面積率は25%である。したがってこの実施例の場合接着部生地の75%はフリーな状態で伸縮可能であり、接着による伸度の制約は極めて少ないのが特徴である。また接着材自身を十分な伸縮性のあるものを選択することにより伸縮性はさらに良好なものになる。
【0017】
熱溶着各部の伸びの状況は、150%〜200%でありブラジャーの脇バンドとしては十分な伸度を有している。また土台部および脇バンド部の上縁および下縁部は第2図に示すように(1)接着端部をそのまま露出させても、あるいは(2)表生地端あるいは裏生地端を折り曲げて対峙する生地を包被するように接着する、(3)別の伸縮性テープ生地9を折り曲げて端部を包みこみ接着する、(4)裏の外側にテープ生地を配置して接着しても良い。このとき前記(4)と(2)、(3)の方法とを組み合わせても良い。前記(2)、(3)の方法およびその組み合わせによる方法は厚みがやや増大するが土台部および脇バンド部の生地端部の肌触りは良好になる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、ブラジャーの縫合部を極力無くしさらに脇バンド部の厚みを減少させ外観上の美感を向上させるとともに、縫目による生地の凹凸を減少させ着用感を向上させ、薄い上着を着用したときに脇部バンド部が反映し外観を著しく損なう問題を解消すると共に、縫製工数を減少させるブラジャーを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるブラジャーの正面図である。
【図2】図1のX―X断面図である。
(1)表生地と裏生地のみで構成した実施例である。
(2)表生地と裏生地の上端部及び下端部をテープ生地で被覆した実施例である。
(3)表生地を裏側におりかえして接着した実施例である。
(4)裏生地の外側に伸縮性テープ生地を接着した実施例である。
【図3】従来の実施例によるブラジャーの正面図である。
【符号の説明】
1 ブラジャー本体
2 土台部脇バンド部表生地
3 土台部脇バンド部裏生地
4 上辺部テープ生地
5 下辺部テープ生地
6 カップワイヤー
7 カップワイヤー収容部
8 熱溶融樹脂
9 別の伸縮性テープ生地
10 脇バンド部
11 土台部
15 カップ部
16 肩紐
17 脇バンド係合具
18 脇バンド係合具

Claims (4)

  1. 左右カップと胸部を一周する土台部および脇バンド部を有するブラジャーにおいて、脇バンド部は伸縮性を有する表生地と伸縮性を有する裏生地とを熱可塑性樹脂によって熱接着し貼り合わせて構成し、さらに前記脇バンド部の上縁部および下縁部のすくなくとも一方の前記生地の間に伸縮性テープを挟設して構成していることを特徴とするブラジャー。
  2. 伸縮性を有する脇バンド部生地を熱接着する手段が前記生地のすくなくとも一方の接着面に熱可塑性を有する樹脂を、ドット状に塗布またはシート状に積層し、熱圧着されたものであることを特徴とする請求項1に該当するブラジャー。
  3. 熱可塑性を有する樹脂がポリウレタン系ホットメルト樹脂、ポリエステル系ホットメルト樹脂、ポリアミド系ホットメルト樹脂、EVA系ホットメルト樹脂、ポリオレフィン系ホットメルト樹脂、スチレン系エラストマー、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂、反応型ホットメルト樹脂、の中から選ばれた樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2に該当するブラジャー。
  4. 伸縮性を有するテープがスパンテープ、コールゴム、パワーネットから選ばれたものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに該当するブラジャー。
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