JP2004010681A - 粒状洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄力に優れ、保存による耐変色性に優れ、被洗浄物の変褪色防止性に優れる粒状洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(a)式(1)で示されるアミン化合物、(b)スルホン酸塩、(c)Y−(R5−O)m−R6で示される非イオン性化合物及び(d)水溶性無機塩を含有し、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%である粒状洗浄剤組成物。
〔式中、R1は炭素数13〜21のアルキル基又はアルケニル基、R2及びR3は、個々に、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、Xは−NH−、−CONH−、−COO−及び−O−から選ばれる基、nは2〜6の整数を示す。Yは水素原子又はR4−O−、R4及びR6は個々に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、R5は炭素数2〜6のアルキレン基、mは2〜500の整数を示す。〕
【選択図】 なし
【解決手段】(a)式(1)で示されるアミン化合物、(b)スルホン酸塩、(c)Y−(R5−O)m−R6で示される非イオン性化合物及び(d)水溶性無機塩を含有し、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%である粒状洗浄剤組成物。
〔式中、R1は炭素数13〜21のアルキル基又はアルケニル基、R2及びR3は、個々に、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、Xは−NH−、−CONH−、−COO−及び−O−から選ばれる基、nは2〜6の整数を示す。Yは水素原子又はR4−O−、R4及びR6は個々に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、R5は炭素数2〜6のアルキレン基、mは2〜500の整数を示す。〕
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒状洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭で通常行われる水道水を用いた洗浄において、水道水中の殺菌を目的とした残留塩素による被洗浄物の変褪色が問題となっている。特に衣料等の洗濯のようにすすぎ工程に水道水を用い、乾燥まで含めて水道水との接触時間が長いものに変褪色が問題となっている。
【0003】
塩素捕捉剤を用い、水道水中の残留塩素を低下させて被洗浄物の変褪色を防止する試みは種種の先行技術において記載されている。例えば、特開昭60−44599号公報、特表平5−507745号公報、特開平8−53698号公報、特開平10−88188号公報等には塩素捕捉剤を用いる粒状洗浄剤組成物が記載されているが、これらは洗浄工程では十分な塩素捕捉効果を有していても、すすぎ工程においては残留量が低く効果が不十分であったり、保存により組成物が変色するといった問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、洗浄力、保存による耐変色性、及び被洗浄物の変褪色防止性に優れる粒状洗浄剤組成物を提供することにある。特に、水道水中の残留塩素による被洗浄物の変褪色防止性に優れる衣料用粒状洗浄剤組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)一般式(I)にて示されるアミン化合物から選ばれる少なくとも1種〔以下、(a)成分という〕、
【0006】
【化6】
【0007】
〔式中、R1は炭素数13〜21のアルキル基又はアルケニル基、R2及びR3は、個々に、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、Xは−NH−、−CONH−、−COO−及び−O−から選ばれる基、nは2〜6の整数を示す。〕
(b)スルホン酸塩から選ばれる少なくとも1種〔以下、(b)成分という〕、
(c)一般式(II)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種〔以下、(c)成分という〕、
Y−(R5−O)m−R6 (II)
〔式中、Yは水素原子又はR4−O−、R4及びR6は個々に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、R5は炭素数2〜6のアルキレン基、mは2〜500の整数を示す。〕
及び(d)水溶性無機塩から選ばれる少なくとも1種〔以下、(d)成分という〕
を含有し、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%である粒状洗浄剤組成物に関する。
【0008】
また、本発明は、上記本発明の粒状洗浄剤組成物を含有する水溶液に繊維製品を接触させ、その後、酸性水により繊維製品をすすぐ工程を有する、繊維製品の洗浄方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
<(a)成分>
(a)成分の一般式(I)において、R1は炭素数15〜21、更に炭素数15〜19のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、特にアルキル基が好ましい。また、R2及びR3は、個々に、好ましくは同一であって、炭素数1〜3、更に炭素数1のアルキル基又はヒドロキシアルキル基が好ましく、特にアルキル基が好ましい。Xは−CONH−が好ましい。nは2〜4、更に3が好ましい。
【0010】
中でも、(a)成分として一般式(III)にて示されるアミン化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0011】
【化7】
【0012】
〔式中、R1は炭素数13〜21、好ましくは15〜21、より好ましくは15〜19のアルキル基又はアルケニル基、好ましくはアルキル基、R2及びR3は、個々に、好ましくは同一であって、炭素数1〜6、好ましくは1〜3、より好ましくは1のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、好ましくはアルキル基、nは2〜6、2〜4、好ましくは3の整数を示す。〕。
【0013】
被洗浄物の変褪色防止性、洗浄性能の点で、組成物中の(a)成分の比率は、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.3〜3質量%が更に好ましく、0.4〜2質量%が特に好ましい。
【0014】
<(b)成分>
(b)成分としては、一般式(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)にて示されるスルホン酸塩等が挙げられる。
【0015】
R10−C6H4−SO3M (IX)
〔式中、R10は炭素数1〜18、好ましくは1又は炭素数10〜15のアルキル基またはアルケニル基、好ましくはアルキル基、MはNa、K、1/2Mg、NH4、トリエタノールアンモニウムから選ばれる(好ましくはNa、K)。〕
R11−CH=CH(CH2)nSO3M (X)
〔式中、R11は炭素数1〜15のアルキル基またはアルケニル基、nは0〜5の整数、MはNa、K、1/2Mg、NH4から選ばれる(好ましくはNa、K)。〕
【0016】
【化8】
【0017】
〔式中、R12は炭素数1〜15のアルキル基またはアルケニル基、nは0〜5の整数、MはNa、K、1/2Mg、NH4から選ばれる(好ましくはNa、K)。〕
【0018】
【化9】
【0019】
〔式中、R13は炭素数6〜18のアルキル基またはアルケニル基、R14は炭素数1〜6のアルキル基またはアルケニル基、MはNa、K、1/2Mg、NH4、トリエタノールアンモニウムから選ばれる(好ましくはNa、K)。〕
【0020】
【化10】
【0021】
〔式中、R15、R16は炭素数1〜16のアルキル基またはアルケニル基であり、R15及びR16の炭素数の合計は12〜17である。MはNa、K、1/2Mg、NH4から選ばれる(好ましくはNa、K)。〕。
【0022】
(b)成分の組成物中の比率は、安定性、洗浄性能の点で、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは3〜30質量%、更に好ましくは5〜25質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。
【0023】
<(c)成分>
(c)成分の一般式(II)において、R5は炭素数2〜3のアルキレン基が好ましい。また、一般式(II)中、−(R5−O)m−は炭素数2〜6のアルキレンオキサイドのランダム付加やブロック付加でも良く、中でもエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)及び/又はプロピレンオキサイド(以下、POと表記する)が好ましく、EOとPOのランダム付加やブロック付加でも良い。
【0024】
(c)成分として一般式(IV)にて示される非イオン性化合物及び一般式(V)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが安定性、洗浄性能の点で好ましく、一般式(IV)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種及び一般式(V)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種を、それぞれ含有することがより好ましい。
【0025】
R4a−O−(R5a−O)m1−H (IV)
〔式中、R4aは炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基、R5aは炭素数2〜6、好ましくは2〜3のアルキレン基、m1は2〜30、好ましくは5〜25、より好ましくは5〜20の整数を示す。〕
HO−(R5b−O)m2−H (V)
〔式中、R5bは炭素数2〜6、好ましくは2〜3のアルキレン基、m2は10〜50、好ましくは10〜30の整数を示す。〕。
【0026】
式(IV)中、−O−(R5a−O)m1−はEO及び/又はPOが好ましく、EOとPOのランダム付加やブロック付加でも良い。
【0027】
安定性、洗浄性能の点で、組成物中の(c)成分の比率は1〜30質量%が好ましく、2〜25質量%がより好ましく、3〜20質量%が更に好ましく、5〜15質量%が特に好ましい。
【0028】
<(d)成分>
(d)成分の水溶性無機塩としては、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、又はリン酸塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩等の水溶性無機塩類が挙げられる。中でも、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましく、炭酸塩、硫酸塩から選ばれる少なくとも1種を含有することがより好ましい。これらの塩はナトリウム及び/又はカリウム塩であることが好ましく、ナトリウム及びカリウム塩であることが洗浄性能の点でより好ましい。なお、水溶性とは、25℃、pH7の水に1質量%以上溶解することをいう。
【0029】
洗浄性能、変褪色防止性の点で、組成物中の(d)成分の比率は5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましく、15〜40質量%が更に好ましい。
【0030】
<(e)成分>
本発明の粒状洗浄剤組成物を用いた場合、水道水中の残留塩素がすすぎ工程中までに十分除去される。このため、塩素による殺菌効果の低減を補足し、例えば、被洗浄物を陰干し等の長時間乾燥条件で乾燥させる場合等の生乾き臭の発生を防止する等の目的で、(e)成分として一般式(VI)、(VII)及び(VIII)にて示される水溶性抗菌剤化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。中でも一般式(VIII)にて示される水溶性抗菌剤化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することがより好ましい。
【0031】
【化11】
【0032】
〔式中、R1c及びR6cは炭素数5〜19のアルキル基又はアルケニル基であり、R2c、R3c及びR4cは、それぞれ、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Xは−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−又は
【0033】
【化12】
【0034】
である。R5cは炭素数1〜6のアルキレン基又は−(O−R7c)n’−である。ここでR7cはエチレン基又はプロピレン基であり、n’は1〜10の数である。m’は0又は1である。Z−は陰イオン基である。〕
【0035】
【化13】
【0036】
〔式中、R8c〜R11cの中で2つ以上は炭素数8〜10のアルキル基であり、それ以外は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Z−は陰イオン基である。〕。
【0037】
一般式(VI)において、▲1▼Xがパラフェニレン基(−C6H4−)でm’=1の場合、R1cは好ましくは炭素数5〜16、更に好ましくは炭素数6〜13、最も好ましくは炭素数7〜10のアルキル基であり、R5cは好ましくは−(O−R7c)n’−基であり、R7cは好ましくはエチレン基であり、n’は好ましくは1〜5の数であり、R2c、R3c及びR4cは好ましくはメチル基又はヒドロキシエチル基である。また、一般式(VI)において、▲2▼m’=0の場合あるいは▲3▼Xが−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−でm’=1の場合、R1cは好ましくは炭素数7〜18、更に好ましくは炭素数9〜17、最も好ましくは炭素数11〜16のアルキル基であり、R5cは好ましくはメチレン基であり、R2c、R3c及びR4cは好ましくはメチル基又はヒドロキシエチル基である。
【0038】
一般式(VII)において、R6cは好ましくは炭素数8〜18、更に好ましくは炭素数11〜17のアルキル基である。
【0039】
本発明では、一般式(VI)の化合物が殺菌効果の点で好ましい。
【0040】
また、一般式(VIII)において、好ましくはR8c〜R11cのうち2つが炭素数8〜10のアルキル基であり、残りの2つがメチル基又はヒドロキシエチル基である。
【0041】
本発明では、一般式(VIII)の化合物を単独でも使用できるが、一般式(VI)及び一般式(VII)の少なくとも1つの化合物と併用することが効果の点で好ましく、質量比は〔一般式(VIII)の化合物〕/〔一般式(VI)の化合物+一般式(VII)の化合物〕=1/10〜10/1、特に1/5〜5/1が好ましい。
【0042】
本発明の粒状洗浄剤組成物は、(e)成分を0.1〜20質量%、更に0.5〜15質量%、特に1〜10質量%含有することが、抗菌性、洗浄性能の点で好ましい。
【0043】
<その他の成分>
本発明の粒状洗浄剤組成物には、結晶性もしくは非晶質のアミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等の水不溶性無機物、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤(ジアルキル型第四級アンモニウム塩、粘土鉱物等)、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤(ビフェニル型、アミノスチルベン型等)、泡コントロール剤(シリコーン等)、香料、酵素(セルラーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、リパーゼ等)等の添加剤を含有させることができる。これらは、別の粒子として洗浄剤粒子と混合し洗浄剤組成物としても良い。
【0044】
また、上記の通り、生乾き臭の発生を防止する等の目的で、過炭酸塩、過ホウ酸塩等の漂白剤(好ましくは過炭酸ナトリウム)を含有させることが好ましく、組成物の比率は0.5〜20質量%がより好ましく、1〜15質量%が更に好ましく、2〜10質量%が特に好ましい。この時、漂白活性化剤を含有することがより好ましく、組成物中の比率で0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。漂白活性化剤としてはグルコースペンタアセテート、トリアセチン、N,N,N+,N+−テトラアセチルエチレンジアミン、テトラアセチルグリコリルウリル等の漂白活性化剤を使用することができるが、効果の点で、一般式(1)〜(4)で表される化合物が特に好ましい。
【0045】
【化14】
【0046】
〔式中、Raは炭素数4〜13、好ましくは10〜13のアルキル基、Rbは炭素数5〜13、好ましくは7〜11のアルキル基、M’は水素原子又はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム若しくはアルカノールアンモニウムを示す。〕
【0047】
【化15】
【0048】
〔式中、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Riは、それぞれ、メチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、Rjは炭素数2〜10のアルキレン基であり、X−は陰イオン、好ましくはハロゲンイオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオンを示す。〕。
【0049】
また、粒子形成性の点で、結晶性もしくは非晶質のアミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等の水不溶性無機物を含有することが好ましく、5〜60質量%がより好ましく、10〜40質量%が更に好ましく、15〜35質量%が特に好ましい。水不溶性無機物としては、1次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、結晶性もしくは非晶質のアルミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物が好適であり、中でも金属イオン封鎖能及び界面活性剤の担持能の点で結晶性アルミノ珪酸塩が好ましい。
【0050】
カルボン酸系ポリマー、可溶性澱粉、糖類等の水溶性ポリマーは、粒子形成性の点で含有することが好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.5〜15質量%が更に好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で重量平均分子量が千〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。
【0051】
<界面活性剤相当分>
本発明の粒状洗浄剤組成物はJIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%であり、洗浄性能、溶解性の点で15〜50質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましく、25〜45質量%が更に好ましい。
【0052】
界面活性剤相当分としては、本発明の(a)成分、(b)成分、(c)成分、(e)成分の他、従来、粒状洗浄剤組成物に配合することが知られている界面活性剤を使用することができる。なお洗浄性を高める観点から、界面活性剤は、再汚染防止性の点で陰イオン界面活性剤、皮脂汚れ洗浄性の点で非イオン界面活性剤を主界面活性剤として使用することが好ましい。
【0053】
(b)成分以外の陰イオン界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル、炭素数8〜20の脂肪酸等、及びこれらの塩が好ましい。陰イオン界面活性剤の対イオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノ、ジ、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられるが、特にナトリウム、カリウム等のアルカリ金属が洗浄性能、粉物性の点で好適である。組成物中の陰イオン界面活性剤の含有量は、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは3〜30質量%、更に好ましくは5〜25質量%である。
【0054】
(c)成分以外の非イオン界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド等が挙げられる。組成物中の非イオン界面活性剤の含有量は、(c)成分を含めた総量で、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは2〜30質量%、更に好ましくは3〜20質量%、特に好ましくは5〜15質量%である。
【0055】
また、更に被洗浄物などの柔軟性を向上させるためには、(e)成分以外のモノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤を、好ましくは組成物中0.5〜10質量%、特に1〜5質量%含有することが好ましい。柔軟性向上効果の点で、長鎖アルキル基が炭素数12〜22、特に14〜20のアルキル基である長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。陽イオン界面活性剤の対イオンとしては、ハロゲン化物イオン、CH3S04 −、C2H5S04 −、CH3COO−又はHCOO−が好ましい。更に柔軟性を高めるため、陽イオン界面活性剤を陰イオン界面活性剤に対して、陽イオン界面活性剤/陰イオン界面活性剤=3/1〜1/2、更に2/1〜1/2、特に1.2/1〜1/1.2のモル比で配合することが好ましい。
【0056】
その他の界面活性剤として、泥汚れ洗浄性の点で、両性界面活性剤を配合してもよい。両性界面活性剤としてアルキルカルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン及びアルキルイミダゾリン型ベタインなどが配合できる。両性界面活性剤は、好ましくは組成物中1〜20質量%含有される。
【0057】
<嵩密度>
本発明の粒状洗浄剤組成物は溶解性の点で、JIS K 3362:1998により規定された方法で測定する見掛け密度は1600g/L以下が好ましく、1300g/L以下がより好ましく、1000g/L以下が更に好ましい。また、利便性や廃棄物(例えば箱等)低減の点で、見掛け密度は300g/L以上であることが好ましく、600g/L以上がより好ましく、700g/L以上が更に好ましい。
【0058】
<粒径>
本発明の粒状洗浄剤組成物は溶解性の点で、JIS Z 8801の標準篩を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる質量分率から求める粒状洗浄剤組成物の平均粒径は150〜1000μmが好ましく、より好ましくは150〜800μm、更に好ましくは180〜600μmである。
【0059】
<pH>
本発明の粒状洗浄剤組成物は洗浄性能、損傷性の点で、JIS K 3362:1998記載の20℃で測定する0.1質量%水溶液のpHが8〜12であることが好ましく、9〜11.5がより好ましく、9.5〜11が更に好ましく、10〜11が特に好ましい。pH調整剤によりこのような範囲になるように調整することが好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属珪酸塩等を用いることができる。
【0060】
<その他>
本発明の粒状洗浄剤組成物は、利便性の点で、更に圧縮して錠剤形態にしても良いし、1回の使用量を水溶性或いは水不溶性の容器に収納することができる。
【0061】
本発明の粒状洗浄剤組成物は、流動性及び非ケーキング性の点で、表面被覆剤により表面改質を行うことが好ましい。表面被覆剤は洗浄剤粒子中1〜30質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましく、5〜10質量%が更に好ましい。表面被覆剤としては、例えば、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー;脂肪酸が挙げられる。中でも水不溶性無機物が好ましく、特に結晶性アルミノケイ酸塩、非晶質アルミノケイ酸塩、結晶性シリケート化合物が好ましい。
【0062】
<洗浄方法>
本発明の粒状洗浄剤組成物を用いた洗浄方法としては、洗浄性能、被洗浄物の変褪色防止性の点で、本発明の粒状洗浄剤組成物を水道水に溶解(好ましくは0.03〜0.3質量%水溶液、より好ましくは0.05〜0.2質量%水溶液)してアルカリ性水溶液(好ましくは20℃におけるpH8〜12、より好ましくは9〜11、更に好ましくは10〜11)を調製し、これに被洗浄物である繊維製品を接触させ、次に被洗浄物を酸性水(好ましくは20℃におけるpH5.5以上7未満、より好ましくは5以上7未満)によりすすぐ工程を有する洗浄方法が好ましい。
【0063】
【実施例】
表1に示す粒状洗浄剤組成物の洗浄力、保存安定性、変褪色防止性を下記の方法により評価した。これら組成物の界面活性剤相当分(JIS K 3362:1998)は何れも25〜45質量%であった。
【0064】
〔洗浄力評価〕
(I)洗浄力試験方法
(1)人工汚染布の作成
使用した人工汚染布は10cm×10cmの木綿布に2gの下記組成よりなるモデル汚れを均一に塗布したものである。
【0065】
<モデル汚れ組成>
下記A、B、C、D、Eの合計が100質量%になるようにBの量を調節した。なお、それぞれの%は最終汚垢成分中の割合(質量%)である。
・A:ラウリン酸0.44%、ミリスチン酸3.15%、ペンタデカン酸2.35%、パルミチン酸6.31%、ヘプタデカン酸0.44%、ステアリン酸1.60%、オレイン酸7.91%、トリオレイン13.33%、パルミチン酸n−ヘキサデシル 2.22%、スクアレン6.66%の混合物
・C:卵白レシチン液晶物1.98%〔蒸留水80mlにアルギニン塩酸塩11.37g、ヒスチジン4.20g、セリン2.44gを溶解し、濃塩酸でpHを 5.0に調整した後、この溶液と卵白レシチンをミキサーで充分に混ぜ合わせて、卵白レシチン液晶物を得たもの。〕
・D:鹿沼赤土8.11%
・E:カーボンブラック 0.025%
・B:塩化カルシウム(2水塩) 105mgを秤取し、蒸留水に溶かして1000mlとして得た硬水にて合計 100%になるようにバランスをとる。
【0066】
(2)洗浄条件及び評価方法
評価用洗浄剤組成物希釈水溶液1リットルに上記人工汚染布5枚を入れ、ターゴトメーターにて100r/minで次の条件で洗浄した。
【0067】
<洗浄条件>
洗浄時間;10分間
洗浄剤濃度;0.07%
水の硬度;71.2mg CaCO3/リットル(4°DH)
水温;20℃
すすぎ;pH6の水にて5分間
洗浄力は汚染前の原布及び洗浄前後の、550nmにおける反射率を測色色差計(日本電色(株)製、Z−300A)にて測定し、次式によって洗浄率(%)を求めた(表中には5枚の洗浄率の平均値を示した。)。
【0068】
【数1】
【0069】
上記の洗浄率から以下の基準で洗浄力を評価した。
評価基準
◎:洗浄率60%以上
○:洗浄率55%以上、60%未満
△:洗浄率50%以上、55%未満
×:洗浄率50%未満。
【0070】
〔変褪色防止性評価〕
(1)試験布の調製
試験布としては、木綿ブロード2023布を染料Cibacron Blue F−GFN(チバガイギー社製)5%水溶液で染色した布を用いた。
【0071】
(2)測定条件及び評価方法
<洗浄条件>
表1に示された組成の粒状洗浄剤組成物を用いて、粒状洗浄剤の洗濯液中の濃度を33mg/Lとし変褪色効果を調べた。洗濯条件としては、二槽式洗濯機(TOSHIBA銀河3.6 VH−360S1)で20℃水道水を用いて、洗浄10分→脱水30秒→ため濯ぎ4分→脱水30秒→ため濯ぎ4分→脱水3分→陰干し6時間を1工程として、5回累積洗浄を行った。なお、ため濯ぎには何れもpH6の水を用いた。洗浄後の布のΔE*値を調べた。
【0072】
<測色方法>
測色は、色差計(日本電色工業株式会社製:ND(F)−300A型)を用いてL*値、a*値、b*値を測色し、次式によりΔE*値を求めた。ΔE*値が小さいほど累積洗浄による変色が少ないことを意味する。
【0073】
【数2】
【0074】
上記のΔE*値から以下の基準で変褪色防止性を評価した。
評価基準
◎:ΔE*値3未満
○:ΔE*値4未満、3以上
△:ΔE*値5未満、4以上
×:ΔE*値5以上。
【0075】
〔保存安定性評価〕
50mLのサンプルビン(No.6広口規格ビン、ガラス製、直径40mm、高さ80mmの円筒形)に、粒状洗浄剤組成物を30g充填し、蓋をした後、40℃及び5℃の恒温室で60日間静置した。5℃保存品を基準として、40℃保存品の色及び匂いを一対評価した。
【0076】
評価基準
○;色及び匂いの変化が殆どない。
【0077】
△;色及び匂いの変化がややあるが気にならない程度である。
【0078】
×;色及び匂いの変化が顕著に認められる。
【0079】
【表1】
【0080】
・アミン化合物1:RCONH(CH2)3N(CH3)2(R:炭素数17のアルキル基)
・アミン化合物2:RCOO(CH2)3N(CH3)2(R:炭素数17のアルキル基)
・アミン化合物3:RO(CH2)3N(CH3)2(R:炭素数18のアルキル基)
・アミン化合物4:RNH(CH2)3N(CH3)2(R:炭素数18のアルキル基)
・スルホン酸塩1:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
・スルホン酸塩2:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸カリウム
・スルホン酸塩3:α−スルホ脂肪酸(炭素数14〜18)メチルエステルナトリウム
・スルホン酸塩4:炭素数14〜18のα−オレフィンスルホン酸カリウム
・スルホン酸塩5:p−トルエンスルホン酸ナトリウム
・非イオン性化合物1:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの
・非イオン性化合物2:炭素数12〜14の2級アルコールにEOを平均7モル付加させたもの
・非イオン性化合物3:炭素数12〜14の1級アルコールにEOを平均15モル付加させたもの
・非イオン性化合物4:ポリエチレングリコール(重量平均分子量1000、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定)
・非イオン性化合物5:ポリエチレングリコール(重量平均分子量10000、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定)
・非イオン性化合物6:ポリプロピレングリコール(重量平均分子量10000、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定)
【0081】
【化16】
【0082】
・AS−Na:直鎖アルキル(炭素数10〜13)硫酸エステルナトリウム
・脂肪酸塩:ヤシ油脂肪酸ナトリウム
・ポリマー:アクリル酸−マレイン酸コポリマーのナトリウム塩(70モル%中和)、モノマー比はアクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比)、重量平均分子量=70000
・結晶性シリケート:粉末SKS−6(クラリアントトクヤマ社製)を粉砕し平均粒径50μmとしたもの
・ゼオライト:4A型ゼオライト、平均粒子径3μm(東ソー(株)製)
・非晶質アルミノケイ酸塩:特開平06−179899号公報記載の合成例A−1のもの
・過炭酸ナトリウム
・漂白活性化剤:アルカノイル(炭素数12)オキシベンゼンスルホン酸ナトリウム70重量%の造粒物
・蛍光染料:チノパールCBS−XとチノパールAMS−GX(共にチバスペシャリティケミカルス社製)の重量比1/1混合物
・酵素:セルラーゼK(特開昭63−264699号公報記載のもの)とリポラーゼ100T(ノボ社製)とを3:1の重量比で混合したもの
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒状洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭で通常行われる水道水を用いた洗浄において、水道水中の殺菌を目的とした残留塩素による被洗浄物の変褪色が問題となっている。特に衣料等の洗濯のようにすすぎ工程に水道水を用い、乾燥まで含めて水道水との接触時間が長いものに変褪色が問題となっている。
【0003】
塩素捕捉剤を用い、水道水中の残留塩素を低下させて被洗浄物の変褪色を防止する試みは種種の先行技術において記載されている。例えば、特開昭60−44599号公報、特表平5−507745号公報、特開平8−53698号公報、特開平10−88188号公報等には塩素捕捉剤を用いる粒状洗浄剤組成物が記載されているが、これらは洗浄工程では十分な塩素捕捉効果を有していても、すすぎ工程においては残留量が低く効果が不十分であったり、保存により組成物が変色するといった問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、洗浄力、保存による耐変色性、及び被洗浄物の変褪色防止性に優れる粒状洗浄剤組成物を提供することにある。特に、水道水中の残留塩素による被洗浄物の変褪色防止性に優れる衣料用粒状洗浄剤組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)一般式(I)にて示されるアミン化合物から選ばれる少なくとも1種〔以下、(a)成分という〕、
【0006】
【化6】
【0007】
〔式中、R1は炭素数13〜21のアルキル基又はアルケニル基、R2及びR3は、個々に、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、Xは−NH−、−CONH−、−COO−及び−O−から選ばれる基、nは2〜6の整数を示す。〕
(b)スルホン酸塩から選ばれる少なくとも1種〔以下、(b)成分という〕、
(c)一般式(II)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種〔以下、(c)成分という〕、
Y−(R5−O)m−R6 (II)
〔式中、Yは水素原子又はR4−O−、R4及びR6は個々に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、R5は炭素数2〜6のアルキレン基、mは2〜500の整数を示す。〕
及び(d)水溶性無機塩から選ばれる少なくとも1種〔以下、(d)成分という〕
を含有し、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%である粒状洗浄剤組成物に関する。
【0008】
また、本発明は、上記本発明の粒状洗浄剤組成物を含有する水溶液に繊維製品を接触させ、その後、酸性水により繊維製品をすすぐ工程を有する、繊維製品の洗浄方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
<(a)成分>
(a)成分の一般式(I)において、R1は炭素数15〜21、更に炭素数15〜19のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、特にアルキル基が好ましい。また、R2及びR3は、個々に、好ましくは同一であって、炭素数1〜3、更に炭素数1のアルキル基又はヒドロキシアルキル基が好ましく、特にアルキル基が好ましい。Xは−CONH−が好ましい。nは2〜4、更に3が好ましい。
【0010】
中でも、(a)成分として一般式(III)にて示されるアミン化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0011】
【化7】
【0012】
〔式中、R1は炭素数13〜21、好ましくは15〜21、より好ましくは15〜19のアルキル基又はアルケニル基、好ましくはアルキル基、R2及びR3は、個々に、好ましくは同一であって、炭素数1〜6、好ましくは1〜3、より好ましくは1のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、好ましくはアルキル基、nは2〜6、2〜4、好ましくは3の整数を示す。〕。
【0013】
被洗浄物の変褪色防止性、洗浄性能の点で、組成物中の(a)成分の比率は、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.3〜3質量%が更に好ましく、0.4〜2質量%が特に好ましい。
【0014】
<(b)成分>
(b)成分としては、一般式(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)にて示されるスルホン酸塩等が挙げられる。
【0015】
R10−C6H4−SO3M (IX)
〔式中、R10は炭素数1〜18、好ましくは1又は炭素数10〜15のアルキル基またはアルケニル基、好ましくはアルキル基、MはNa、K、1/2Mg、NH4、トリエタノールアンモニウムから選ばれる(好ましくはNa、K)。〕
R11−CH=CH(CH2)nSO3M (X)
〔式中、R11は炭素数1〜15のアルキル基またはアルケニル基、nは0〜5の整数、MはNa、K、1/2Mg、NH4から選ばれる(好ましくはNa、K)。〕
【0016】
【化8】
【0017】
〔式中、R12は炭素数1〜15のアルキル基またはアルケニル基、nは0〜5の整数、MはNa、K、1/2Mg、NH4から選ばれる(好ましくはNa、K)。〕
【0018】
【化9】
【0019】
〔式中、R13は炭素数6〜18のアルキル基またはアルケニル基、R14は炭素数1〜6のアルキル基またはアルケニル基、MはNa、K、1/2Mg、NH4、トリエタノールアンモニウムから選ばれる(好ましくはNa、K)。〕
【0020】
【化10】
【0021】
〔式中、R15、R16は炭素数1〜16のアルキル基またはアルケニル基であり、R15及びR16の炭素数の合計は12〜17である。MはNa、K、1/2Mg、NH4から選ばれる(好ましくはNa、K)。〕。
【0022】
(b)成分の組成物中の比率は、安定性、洗浄性能の点で、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは3〜30質量%、更に好ましくは5〜25質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。
【0023】
<(c)成分>
(c)成分の一般式(II)において、R5は炭素数2〜3のアルキレン基が好ましい。また、一般式(II)中、−(R5−O)m−は炭素数2〜6のアルキレンオキサイドのランダム付加やブロック付加でも良く、中でもエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)及び/又はプロピレンオキサイド(以下、POと表記する)が好ましく、EOとPOのランダム付加やブロック付加でも良い。
【0024】
(c)成分として一般式(IV)にて示される非イオン性化合物及び一般式(V)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが安定性、洗浄性能の点で好ましく、一般式(IV)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種及び一般式(V)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種を、それぞれ含有することがより好ましい。
【0025】
R4a−O−(R5a−O)m1−H (IV)
〔式中、R4aは炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基、R5aは炭素数2〜6、好ましくは2〜3のアルキレン基、m1は2〜30、好ましくは5〜25、より好ましくは5〜20の整数を示す。〕
HO−(R5b−O)m2−H (V)
〔式中、R5bは炭素数2〜6、好ましくは2〜3のアルキレン基、m2は10〜50、好ましくは10〜30の整数を示す。〕。
【0026】
式(IV)中、−O−(R5a−O)m1−はEO及び/又はPOが好ましく、EOとPOのランダム付加やブロック付加でも良い。
【0027】
安定性、洗浄性能の点で、組成物中の(c)成分の比率は1〜30質量%が好ましく、2〜25質量%がより好ましく、3〜20質量%が更に好ましく、5〜15質量%が特に好ましい。
【0028】
<(d)成分>
(d)成分の水溶性無機塩としては、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、又はリン酸塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩等の水溶性無機塩類が挙げられる。中でも、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましく、炭酸塩、硫酸塩から選ばれる少なくとも1種を含有することがより好ましい。これらの塩はナトリウム及び/又はカリウム塩であることが好ましく、ナトリウム及びカリウム塩であることが洗浄性能の点でより好ましい。なお、水溶性とは、25℃、pH7の水に1質量%以上溶解することをいう。
【0029】
洗浄性能、変褪色防止性の点で、組成物中の(d)成分の比率は5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましく、15〜40質量%が更に好ましい。
【0030】
<(e)成分>
本発明の粒状洗浄剤組成物を用いた場合、水道水中の残留塩素がすすぎ工程中までに十分除去される。このため、塩素による殺菌効果の低減を補足し、例えば、被洗浄物を陰干し等の長時間乾燥条件で乾燥させる場合等の生乾き臭の発生を防止する等の目的で、(e)成分として一般式(VI)、(VII)及び(VIII)にて示される水溶性抗菌剤化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。中でも一般式(VIII)にて示される水溶性抗菌剤化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することがより好ましい。
【0031】
【化11】
【0032】
〔式中、R1c及びR6cは炭素数5〜19のアルキル基又はアルケニル基であり、R2c、R3c及びR4cは、それぞれ、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Xは−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−又は
【0033】
【化12】
【0034】
である。R5cは炭素数1〜6のアルキレン基又は−(O−R7c)n’−である。ここでR7cはエチレン基又はプロピレン基であり、n’は1〜10の数である。m’は0又は1である。Z−は陰イオン基である。〕
【0035】
【化13】
【0036】
〔式中、R8c〜R11cの中で2つ以上は炭素数8〜10のアルキル基であり、それ以外は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Z−は陰イオン基である。〕。
【0037】
一般式(VI)において、▲1▼Xがパラフェニレン基(−C6H4−)でm’=1の場合、R1cは好ましくは炭素数5〜16、更に好ましくは炭素数6〜13、最も好ましくは炭素数7〜10のアルキル基であり、R5cは好ましくは−(O−R7c)n’−基であり、R7cは好ましくはエチレン基であり、n’は好ましくは1〜5の数であり、R2c、R3c及びR4cは好ましくはメチル基又はヒドロキシエチル基である。また、一般式(VI)において、▲2▼m’=0の場合あるいは▲3▼Xが−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−でm’=1の場合、R1cは好ましくは炭素数7〜18、更に好ましくは炭素数9〜17、最も好ましくは炭素数11〜16のアルキル基であり、R5cは好ましくはメチレン基であり、R2c、R3c及びR4cは好ましくはメチル基又はヒドロキシエチル基である。
【0038】
一般式(VII)において、R6cは好ましくは炭素数8〜18、更に好ましくは炭素数11〜17のアルキル基である。
【0039】
本発明では、一般式(VI)の化合物が殺菌効果の点で好ましい。
【0040】
また、一般式(VIII)において、好ましくはR8c〜R11cのうち2つが炭素数8〜10のアルキル基であり、残りの2つがメチル基又はヒドロキシエチル基である。
【0041】
本発明では、一般式(VIII)の化合物を単独でも使用できるが、一般式(VI)及び一般式(VII)の少なくとも1つの化合物と併用することが効果の点で好ましく、質量比は〔一般式(VIII)の化合物〕/〔一般式(VI)の化合物+一般式(VII)の化合物〕=1/10〜10/1、特に1/5〜5/1が好ましい。
【0042】
本発明の粒状洗浄剤組成物は、(e)成分を0.1〜20質量%、更に0.5〜15質量%、特に1〜10質量%含有することが、抗菌性、洗浄性能の点で好ましい。
【0043】
<その他の成分>
本発明の粒状洗浄剤組成物には、結晶性もしくは非晶質のアミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等の水不溶性無機物、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤(ジアルキル型第四級アンモニウム塩、粘土鉱物等)、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤(ビフェニル型、アミノスチルベン型等)、泡コントロール剤(シリコーン等)、香料、酵素(セルラーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、リパーゼ等)等の添加剤を含有させることができる。これらは、別の粒子として洗浄剤粒子と混合し洗浄剤組成物としても良い。
【0044】
また、上記の通り、生乾き臭の発生を防止する等の目的で、過炭酸塩、過ホウ酸塩等の漂白剤(好ましくは過炭酸ナトリウム)を含有させることが好ましく、組成物の比率は0.5〜20質量%がより好ましく、1〜15質量%が更に好ましく、2〜10質量%が特に好ましい。この時、漂白活性化剤を含有することがより好ましく、組成物中の比率で0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。漂白活性化剤としてはグルコースペンタアセテート、トリアセチン、N,N,N+,N+−テトラアセチルエチレンジアミン、テトラアセチルグリコリルウリル等の漂白活性化剤を使用することができるが、効果の点で、一般式(1)〜(4)で表される化合物が特に好ましい。
【0045】
【化14】
【0046】
〔式中、Raは炭素数4〜13、好ましくは10〜13のアルキル基、Rbは炭素数5〜13、好ましくは7〜11のアルキル基、M’は水素原子又はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム若しくはアルカノールアンモニウムを示す。〕
【0047】
【化15】
【0048】
〔式中、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Riは、それぞれ、メチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、Rjは炭素数2〜10のアルキレン基であり、X−は陰イオン、好ましくはハロゲンイオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオンを示す。〕。
【0049】
また、粒子形成性の点で、結晶性もしくは非晶質のアミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等の水不溶性無機物を含有することが好ましく、5〜60質量%がより好ましく、10〜40質量%が更に好ましく、15〜35質量%が特に好ましい。水不溶性無機物としては、1次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、結晶性もしくは非晶質のアルミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物が好適であり、中でも金属イオン封鎖能及び界面活性剤の担持能の点で結晶性アルミノ珪酸塩が好ましい。
【0050】
カルボン酸系ポリマー、可溶性澱粉、糖類等の水溶性ポリマーは、粒子形成性の点で含有することが好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.5〜15質量%が更に好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で重量平均分子量が千〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。
【0051】
<界面活性剤相当分>
本発明の粒状洗浄剤組成物はJIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%であり、洗浄性能、溶解性の点で15〜50質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましく、25〜45質量%が更に好ましい。
【0052】
界面活性剤相当分としては、本発明の(a)成分、(b)成分、(c)成分、(e)成分の他、従来、粒状洗浄剤組成物に配合することが知られている界面活性剤を使用することができる。なお洗浄性を高める観点から、界面活性剤は、再汚染防止性の点で陰イオン界面活性剤、皮脂汚れ洗浄性の点で非イオン界面活性剤を主界面活性剤として使用することが好ましい。
【0053】
(b)成分以外の陰イオン界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル、炭素数8〜20の脂肪酸等、及びこれらの塩が好ましい。陰イオン界面活性剤の対イオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノ、ジ、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられるが、特にナトリウム、カリウム等のアルカリ金属が洗浄性能、粉物性の点で好適である。組成物中の陰イオン界面活性剤の含有量は、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは3〜30質量%、更に好ましくは5〜25質量%である。
【0054】
(c)成分以外の非イオン界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド等が挙げられる。組成物中の非イオン界面活性剤の含有量は、(c)成分を含めた総量で、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは2〜30質量%、更に好ましくは3〜20質量%、特に好ましくは5〜15質量%である。
【0055】
また、更に被洗浄物などの柔軟性を向上させるためには、(e)成分以外のモノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤を、好ましくは組成物中0.5〜10質量%、特に1〜5質量%含有することが好ましい。柔軟性向上効果の点で、長鎖アルキル基が炭素数12〜22、特に14〜20のアルキル基である長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。陽イオン界面活性剤の対イオンとしては、ハロゲン化物イオン、CH3S04 −、C2H5S04 −、CH3COO−又はHCOO−が好ましい。更に柔軟性を高めるため、陽イオン界面活性剤を陰イオン界面活性剤に対して、陽イオン界面活性剤/陰イオン界面活性剤=3/1〜1/2、更に2/1〜1/2、特に1.2/1〜1/1.2のモル比で配合することが好ましい。
【0056】
その他の界面活性剤として、泥汚れ洗浄性の点で、両性界面活性剤を配合してもよい。両性界面活性剤としてアルキルカルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン及びアルキルイミダゾリン型ベタインなどが配合できる。両性界面活性剤は、好ましくは組成物中1〜20質量%含有される。
【0057】
<嵩密度>
本発明の粒状洗浄剤組成物は溶解性の点で、JIS K 3362:1998により規定された方法で測定する見掛け密度は1600g/L以下が好ましく、1300g/L以下がより好ましく、1000g/L以下が更に好ましい。また、利便性や廃棄物(例えば箱等)低減の点で、見掛け密度は300g/L以上であることが好ましく、600g/L以上がより好ましく、700g/L以上が更に好ましい。
【0058】
<粒径>
本発明の粒状洗浄剤組成物は溶解性の点で、JIS Z 8801の標準篩を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる質量分率から求める粒状洗浄剤組成物の平均粒径は150〜1000μmが好ましく、より好ましくは150〜800μm、更に好ましくは180〜600μmである。
【0059】
<pH>
本発明の粒状洗浄剤組成物は洗浄性能、損傷性の点で、JIS K 3362:1998記載の20℃で測定する0.1質量%水溶液のpHが8〜12であることが好ましく、9〜11.5がより好ましく、9.5〜11が更に好ましく、10〜11が特に好ましい。pH調整剤によりこのような範囲になるように調整することが好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属珪酸塩等を用いることができる。
【0060】
<その他>
本発明の粒状洗浄剤組成物は、利便性の点で、更に圧縮して錠剤形態にしても良いし、1回の使用量を水溶性或いは水不溶性の容器に収納することができる。
【0061】
本発明の粒状洗浄剤組成物は、流動性及び非ケーキング性の点で、表面被覆剤により表面改質を行うことが好ましい。表面被覆剤は洗浄剤粒子中1〜30質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましく、5〜10質量%が更に好ましい。表面被覆剤としては、例えば、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー;脂肪酸が挙げられる。中でも水不溶性無機物が好ましく、特に結晶性アルミノケイ酸塩、非晶質アルミノケイ酸塩、結晶性シリケート化合物が好ましい。
【0062】
<洗浄方法>
本発明の粒状洗浄剤組成物を用いた洗浄方法としては、洗浄性能、被洗浄物の変褪色防止性の点で、本発明の粒状洗浄剤組成物を水道水に溶解(好ましくは0.03〜0.3質量%水溶液、より好ましくは0.05〜0.2質量%水溶液)してアルカリ性水溶液(好ましくは20℃におけるpH8〜12、より好ましくは9〜11、更に好ましくは10〜11)を調製し、これに被洗浄物である繊維製品を接触させ、次に被洗浄物を酸性水(好ましくは20℃におけるpH5.5以上7未満、より好ましくは5以上7未満)によりすすぐ工程を有する洗浄方法が好ましい。
【0063】
【実施例】
表1に示す粒状洗浄剤組成物の洗浄力、保存安定性、変褪色防止性を下記の方法により評価した。これら組成物の界面活性剤相当分(JIS K 3362:1998)は何れも25〜45質量%であった。
【0064】
〔洗浄力評価〕
(I)洗浄力試験方法
(1)人工汚染布の作成
使用した人工汚染布は10cm×10cmの木綿布に2gの下記組成よりなるモデル汚れを均一に塗布したものである。
【0065】
<モデル汚れ組成>
下記A、B、C、D、Eの合計が100質量%になるようにBの量を調節した。なお、それぞれの%は最終汚垢成分中の割合(質量%)である。
・A:ラウリン酸0.44%、ミリスチン酸3.15%、ペンタデカン酸2.35%、パルミチン酸6.31%、ヘプタデカン酸0.44%、ステアリン酸1.60%、オレイン酸7.91%、トリオレイン13.33%、パルミチン酸n−ヘキサデシル 2.22%、スクアレン6.66%の混合物
・C:卵白レシチン液晶物1.98%〔蒸留水80mlにアルギニン塩酸塩11.37g、ヒスチジン4.20g、セリン2.44gを溶解し、濃塩酸でpHを 5.0に調整した後、この溶液と卵白レシチンをミキサーで充分に混ぜ合わせて、卵白レシチン液晶物を得たもの。〕
・D:鹿沼赤土8.11%
・E:カーボンブラック 0.025%
・B:塩化カルシウム(2水塩) 105mgを秤取し、蒸留水に溶かして1000mlとして得た硬水にて合計 100%になるようにバランスをとる。
【0066】
(2)洗浄条件及び評価方法
評価用洗浄剤組成物希釈水溶液1リットルに上記人工汚染布5枚を入れ、ターゴトメーターにて100r/minで次の条件で洗浄した。
【0067】
<洗浄条件>
洗浄時間;10分間
洗浄剤濃度;0.07%
水の硬度;71.2mg CaCO3/リットル(4°DH)
水温;20℃
すすぎ;pH6の水にて5分間
洗浄力は汚染前の原布及び洗浄前後の、550nmにおける反射率を測色色差計(日本電色(株)製、Z−300A)にて測定し、次式によって洗浄率(%)を求めた(表中には5枚の洗浄率の平均値を示した。)。
【0068】
【数1】
【0069】
上記の洗浄率から以下の基準で洗浄力を評価した。
評価基準
◎:洗浄率60%以上
○:洗浄率55%以上、60%未満
△:洗浄率50%以上、55%未満
×:洗浄率50%未満。
【0070】
〔変褪色防止性評価〕
(1)試験布の調製
試験布としては、木綿ブロード2023布を染料Cibacron Blue F−GFN(チバガイギー社製)5%水溶液で染色した布を用いた。
【0071】
(2)測定条件及び評価方法
<洗浄条件>
表1に示された組成の粒状洗浄剤組成物を用いて、粒状洗浄剤の洗濯液中の濃度を33mg/Lとし変褪色効果を調べた。洗濯条件としては、二槽式洗濯機(TOSHIBA銀河3.6 VH−360S1)で20℃水道水を用いて、洗浄10分→脱水30秒→ため濯ぎ4分→脱水30秒→ため濯ぎ4分→脱水3分→陰干し6時間を1工程として、5回累積洗浄を行った。なお、ため濯ぎには何れもpH6の水を用いた。洗浄後の布のΔE*値を調べた。
【0072】
<測色方法>
測色は、色差計(日本電色工業株式会社製:ND(F)−300A型)を用いてL*値、a*値、b*値を測色し、次式によりΔE*値を求めた。ΔE*値が小さいほど累積洗浄による変色が少ないことを意味する。
【0073】
【数2】
【0074】
上記のΔE*値から以下の基準で変褪色防止性を評価した。
評価基準
◎:ΔE*値3未満
○:ΔE*値4未満、3以上
△:ΔE*値5未満、4以上
×:ΔE*値5以上。
【0075】
〔保存安定性評価〕
50mLのサンプルビン(No.6広口規格ビン、ガラス製、直径40mm、高さ80mmの円筒形)に、粒状洗浄剤組成物を30g充填し、蓋をした後、40℃及び5℃の恒温室で60日間静置した。5℃保存品を基準として、40℃保存品の色及び匂いを一対評価した。
【0076】
評価基準
○;色及び匂いの変化が殆どない。
【0077】
△;色及び匂いの変化がややあるが気にならない程度である。
【0078】
×;色及び匂いの変化が顕著に認められる。
【0079】
【表1】
【0080】
・アミン化合物1:RCONH(CH2)3N(CH3)2(R:炭素数17のアルキル基)
・アミン化合物2:RCOO(CH2)3N(CH3)2(R:炭素数17のアルキル基)
・アミン化合物3:RO(CH2)3N(CH3)2(R:炭素数18のアルキル基)
・アミン化合物4:RNH(CH2)3N(CH3)2(R:炭素数18のアルキル基)
・スルホン酸塩1:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
・スルホン酸塩2:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸カリウム
・スルホン酸塩3:α−スルホ脂肪酸(炭素数14〜18)メチルエステルナトリウム
・スルホン酸塩4:炭素数14〜18のα−オレフィンスルホン酸カリウム
・スルホン酸塩5:p−トルエンスルホン酸ナトリウム
・非イオン性化合物1:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの
・非イオン性化合物2:炭素数12〜14の2級アルコールにEOを平均7モル付加させたもの
・非イオン性化合物3:炭素数12〜14の1級アルコールにEOを平均15モル付加させたもの
・非イオン性化合物4:ポリエチレングリコール(重量平均分子量1000、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定)
・非イオン性化合物5:ポリエチレングリコール(重量平均分子量10000、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定)
・非イオン性化合物6:ポリプロピレングリコール(重量平均分子量10000、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定)
【0081】
【化16】
【0082】
・AS−Na:直鎖アルキル(炭素数10〜13)硫酸エステルナトリウム
・脂肪酸塩:ヤシ油脂肪酸ナトリウム
・ポリマー:アクリル酸−マレイン酸コポリマーのナトリウム塩(70モル%中和)、モノマー比はアクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比)、重量平均分子量=70000
・結晶性シリケート:粉末SKS−6(クラリアントトクヤマ社製)を粉砕し平均粒径50μmとしたもの
・ゼオライト:4A型ゼオライト、平均粒子径3μm(東ソー(株)製)
・非晶質アルミノケイ酸塩:特開平06−179899号公報記載の合成例A−1のもの
・過炭酸ナトリウム
・漂白活性化剤:アルカノイル(炭素数12)オキシベンゼンスルホン酸ナトリウム70重量%の造粒物
・蛍光染料:チノパールCBS−XとチノパールAMS−GX(共にチバスペシャリティケミカルス社製)の重量比1/1混合物
・酵素:セルラーゼK(特開昭63−264699号公報記載のもの)とリポラーゼ100T(ノボ社製)とを3:1の重量比で混合したもの
Claims (5)
- (a)一般式(I)にて示されるアミン化合物から選ばれる少なくとも1種、
(b)スルホン酸塩から選ばれる少なくとも1種、
(c)一般式(II)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種、
Y−(R5−O)m−R6 (II)
〔式中、Yは水素原子又はR4−O−、R4及びR6は個々に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、R5は炭素数2〜6のアルキレン基、mは2〜500の整数を示す。〕
及び(d)水溶性無機塩から選ばれる少なくとも1種
を含有し、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%である粒状洗浄剤組成物。 - (c)として一般式(IV)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種、及び一般式(V)にて示される非イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1又は2記載の粒状洗浄剤組成物。
R4a−O−(R5a−O)m1−H (IV)
〔式中、R4aは炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基、R5aは炭素数2〜6のアルキレン基、m1は2〜30の整数を示す。〕
HO−(R5b−O)m2−H (V)
〔式中、R5bは炭素数2〜6のアルキレン基、m2は10〜50の整数を示す。〕 - 更に、(e)一般式(VI)、(VII)及び(VIII)にて示される水溶性抗菌剤化合物から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜3いずれか記載の粒状洗浄剤組成物。
- 請求項1〜4の何れか1項記載の粒状洗浄剤組成物を含有する水溶液に繊維製品を接触させ、その後、酸性水により繊維製品をすすぐ工程を有する、繊維製品の洗浄方法。
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