JP2004010409A - 蓄光性ガラス細工成形品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を、溶融ガラス体A内にほぼ全体にわたって均等に混入せしめる。溶融ガラス体Aを動物、果物その他各種物体を模した形、あるいは、ハート形その他様々な形に成形する。
【効果】粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、動物、果物その他各種物体を模した形、あるいは、ハート形その他様々な形に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。
【選択図】 図1
【効果】粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、動物、果物その他各種物体を模した形、あるいは、ハート形その他様々な形に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、長時間発光可能で蓄光性に優れた蓄光性ガラス細工成形品とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
夜光時計や夜光表示に蛍光物質が使用されて来たが、充分な蓄光性能を有していないため、蛍光物質に放射性物質を添加する場合が多かった。一方、長時間発光可能な蓄光性を有する原石が発見されるに至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
放射性物質が添加されていると、身体に良くないとの先入観から、あまり好まれない。そこで、放射性物質を添加することなく、長時間発光可能で蓄光性に優れていることが強く望まれている。
しかしながら、長時間発光可能な蓄光性を有する原石が発見されたからといって、それを用いれば直ちに長時間発光可能なガラス細工成形品を作ることができるというものでもない。
本発明は、このような観点から、長時間発光可能で蓄光性に優れたガラス細工成形品を容易に提供することを第一の目的とし、また、それを簡単かつ容易に製造する方法を提供することを第二の目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記第一の目的を達成するため、本発明では、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を、溶融ガラス体A内にほぼ全体にわたって均等に混入せしめてある。
従って、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。
【0005】
この場合において、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられている溶融ガラス体Aを、動物、果物その他各種物体を模した形、あるいは、ハート形その他様々な形に成形するとよい。このようにした場合には、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、動物、果物その他各種物体を模したガラス細工成形品Cが、あるいは、ハート形その他様々な形に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。
【0006】
一方、前記第二の目的を達成するため、本発明では、二本のスティック状透明ガラスa,aを溶融するまでバーナーBで熱し、片方のスティック状透明ガラスaが溶融してその先が球状になった段階でその周囲に、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を付着させ、もう一方のスティック状透明ガラスa側の溶融ガラスbとともに両者をミックスさせ、しかる後、ピンセットなどの道具を用いて所定形状に成形し、出来上がったガラス細工成形品Cをスティックから切り離し、スティックから切り離されたガラス細工成形品Cを徐々に冷やす。
これにより、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられた溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cを簡単かつ容易に製造することができる。
【0007】
この場合において、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1の大きさは、0.1〜1.0メッシュ程度であることが好ましい。粉状あるいは粒状の蓄光石1があまり大きいと、製造過程で温度膨張率の相違からヒビ割れが生じ、逆に、あまり小さいと、光り方が弱くなって発光体として望ましいものではなくなる。
【0008】
出来上がったガラス細工成形品Cをスティックから切り離したときに残る鋭角部分cを、再度バーナーBで熱してその部分を焼失させることが望ましい。このようにすると、スティックから切り離したときに生じる鋭角部分cは、熱によって融けて焼失せしめられ、その部分はつるっとした表面になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を、図面に基いて詳細に説明する。
図1、図2に、本発明による蓄光性発光体の一例を示す。図1には、溶着されたガラス体Aを動物である豚に模して成形したガラス細工成形品Cを、図2には、溶着されたガラス体Aをハート形に成形し、それに下げ紐2を付けてストラップDとしたガラス細工成形品Cをそれぞれ示す。
豚以外の各種動物や果物その他各種物体を模したガラス細工成形品とすることができる。また、ハート形以外の様々な形、例えば、貝殻、小石など様々な形に成形することができる。
【0010】
ガラス細工成形品であるこの溶着ガラス体Aの内部には、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が、溶融ガラス体Aのほぼ全体にわたって均等に混入せしめられている。
従って、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。様々な形をしているガラス細工成形品がこのように光ると神秘的であり、特に、それらが多数集まった状態できらきら光ると極めて神秘的で、ディスプレイ効果も大幅に向上すること必定である。
【0011】
次に、溶着ガラス体であるこのガラス細工成形品の製造方法の一例を、図3に基いて詳細に説明する。
図3に、その主要な工程を概略的に示す。まず、図3(a)に示す左右二本のスティック状透明ガラスa,aを、図3(b)に示すように、溶融するまでバーナーBで 熱する。加熱温度は、800度以上、好ましくは、1000度程度である。
片方(図では、右側)のスティック状透明ガラスaが溶融してその先が球状になった段階で、図3(c)に示すように、その周囲に、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を付着させ、もう一方(図では、左側)のスティック状透明ガラスa側の溶融ガラスbとともに両者をミックスさせる。右側の溶融ガラスbの温度と左側の溶融ガラスbの温度は同じとする。
【0012】
このようにすることで、溶着ガラス体Aの内部に、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が、溶融ガラス体Aのほぼ全体にわたって均等に混入せしめられることになる。溶融して球状になった溶融ガラスbの周囲(表面)に、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を単に付着させただけでは、溶融ガラス体Aの外表面付近のみに蓄光石1が入った状態になるに過ぎず、溶融ガラス体であるガラス細工成形品が全体にわたってバランス良く光らない。
【0013】
これに対して、ここに例示したやり方を実行した場合には、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が、溶融ガラス体であるガラス細工成形品の中心付近まで、すなわち、溶融ガラス体であるガラス細工成形品のほぼ全体にわたって均等に混入せしめられる。従って、溶融ガラス体であるガラス細工成形品のほぼ全体にわたってほぼ満遍なく、すなわち、バランス良く緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。原材料であるスティック状ガラスが透明であることと相俟って、溶融ガラス体であるガラス細工成形品の光り方、蓄光性も極めて優れている。
【0014】
暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1の大きさは、0.1〜1.0メッシュ程度のものを用いる。粉状あるいは粒状の蓄光石1があまり大きいと、製造過程で温度膨張率の相違からヒビ割れが生じ、逆に、あまり小さいと、光り方が弱くなって発光体として望ましいものではなくなる。従って、蓄光石1の大きさを0.1〜1.0メッシュ程度とするのが最適である。
【0015】
次いで、図3(d)に示すように、ピンセットなどの道具を用いて所定形状に成形する。図3では、動物である豚をデザインした場合を例示する。耳、鼻、目、足、尻尾などは、有色ガラスを融かして本体に取り付ける。そして、図3(e)に示すように、出来上がったガラス細工成形品Cをスティックから切り離し、切り離したときに残る鋭角部分cを、再度バーナーBで熱してその部分を焼失させる。このようにすると、スティックから切り離したときに生じる鋭角部分cは、熱によって融けて焼失せしめられ、その部分はつるっとした表面になる。
【0016】
最終工程として、スティックから切り離されたガラス細工成形品Cを灰の中に入れて、外気から遮断しながら徐々に冷やす。急冷すると、ヒビ割れが起こるから、好ましくない。
このような工程を経ることにより、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられた溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cを、簡単かつ容易に製造することができる。
【0017】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れているという特長を有する。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、動物、果物その他各種物体を模したガラス細工成形品が、あるいは、ハート形その他様々な形に成形されたガラス細工成形品が、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れているという特長を有する。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられた溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品を簡単かつ容易に製造することができる効果がある。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、ヒビ割れしておらず、しかも、光り方の強いガラス細工成形品を簡単かつ容易に製造することができる効果がある。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、スティックから切り離したときに生じる鋭角部分のないつるっとした表面のガラス細工成形品を、簡単かつ容易に製造することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蓄光性を有しており、所定形状に成形されたガラス細工成形品の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明による蓄光性ガラス細工成形品であって、それをストラップとした場合の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明による蓄光性を有しており、所定形状に成形されたガラス細工成形品の製造方法の一例を工程順に示す概略図である。
【符号の説明】
1…蓄光石、a…スティック状透明ガラス、b…溶融ガラス、A…溶融ガラス体、B…バーナー、C…ガラス細工成形品、D…ストラップ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、長時間発光可能で蓄光性に優れた蓄光性ガラス細工成形品とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
夜光時計や夜光表示に蛍光物質が使用されて来たが、充分な蓄光性能を有していないため、蛍光物質に放射性物質を添加する場合が多かった。一方、長時間発光可能な蓄光性を有する原石が発見されるに至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
放射性物質が添加されていると、身体に良くないとの先入観から、あまり好まれない。そこで、放射性物質を添加することなく、長時間発光可能で蓄光性に優れていることが強く望まれている。
しかしながら、長時間発光可能な蓄光性を有する原石が発見されたからといって、それを用いれば直ちに長時間発光可能なガラス細工成形品を作ることができるというものでもない。
本発明は、このような観点から、長時間発光可能で蓄光性に優れたガラス細工成形品を容易に提供することを第一の目的とし、また、それを簡単かつ容易に製造する方法を提供することを第二の目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記第一の目的を達成するため、本発明では、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を、溶融ガラス体A内にほぼ全体にわたって均等に混入せしめてある。
従って、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。
【0005】
この場合において、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられている溶融ガラス体Aを、動物、果物その他各種物体を模した形、あるいは、ハート形その他様々な形に成形するとよい。このようにした場合には、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、動物、果物その他各種物体を模したガラス細工成形品Cが、あるいは、ハート形その他様々な形に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。
【0006】
一方、前記第二の目的を達成するため、本発明では、二本のスティック状透明ガラスa,aを溶融するまでバーナーBで熱し、片方のスティック状透明ガラスaが溶融してその先が球状になった段階でその周囲に、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を付着させ、もう一方のスティック状透明ガラスa側の溶融ガラスbとともに両者をミックスさせ、しかる後、ピンセットなどの道具を用いて所定形状に成形し、出来上がったガラス細工成形品Cをスティックから切り離し、スティックから切り離されたガラス細工成形品Cを徐々に冷やす。
これにより、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられた溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cを簡単かつ容易に製造することができる。
【0007】
この場合において、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1の大きさは、0.1〜1.0メッシュ程度であることが好ましい。粉状あるいは粒状の蓄光石1があまり大きいと、製造過程で温度膨張率の相違からヒビ割れが生じ、逆に、あまり小さいと、光り方が弱くなって発光体として望ましいものではなくなる。
【0008】
出来上がったガラス細工成形品Cをスティックから切り離したときに残る鋭角部分cを、再度バーナーBで熱してその部分を焼失させることが望ましい。このようにすると、スティックから切り離したときに生じる鋭角部分cは、熱によって融けて焼失せしめられ、その部分はつるっとした表面になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を、図面に基いて詳細に説明する。
図1、図2に、本発明による蓄光性発光体の一例を示す。図1には、溶着されたガラス体Aを動物である豚に模して成形したガラス細工成形品Cを、図2には、溶着されたガラス体Aをハート形に成形し、それに下げ紐2を付けてストラップDとしたガラス細工成形品Cをそれぞれ示す。
豚以外の各種動物や果物その他各種物体を模したガラス細工成形品とすることができる。また、ハート形以外の様々な形、例えば、貝殻、小石など様々な形に成形することができる。
【0010】
ガラス細工成形品であるこの溶着ガラス体Aの内部には、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が、溶融ガラス体Aのほぼ全体にわたって均等に混入せしめられている。
従って、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。様々な形をしているガラス細工成形品がこのように光ると神秘的であり、特に、それらが多数集まった状態できらきら光ると極めて神秘的で、ディスプレイ効果も大幅に向上すること必定である。
【0011】
次に、溶着ガラス体であるこのガラス細工成形品の製造方法の一例を、図3に基いて詳細に説明する。
図3に、その主要な工程を概略的に示す。まず、図3(a)に示す左右二本のスティック状透明ガラスa,aを、図3(b)に示すように、溶融するまでバーナーBで 熱する。加熱温度は、800度以上、好ましくは、1000度程度である。
片方(図では、右側)のスティック状透明ガラスaが溶融してその先が球状になった段階で、図3(c)に示すように、その周囲に、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を付着させ、もう一方(図では、左側)のスティック状透明ガラスa側の溶融ガラスbとともに両者をミックスさせる。右側の溶融ガラスbの温度と左側の溶融ガラスbの温度は同じとする。
【0012】
このようにすることで、溶着ガラス体Aの内部に、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が、溶融ガラス体Aのほぼ全体にわたって均等に混入せしめられることになる。溶融して球状になった溶融ガラスbの周囲(表面)に、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を単に付着させただけでは、溶融ガラス体Aの外表面付近のみに蓄光石1が入った状態になるに過ぎず、溶融ガラス体であるガラス細工成形品が全体にわたってバランス良く光らない。
【0013】
これに対して、ここに例示したやり方を実行した場合には、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が、溶融ガラス体であるガラス細工成形品の中心付近まで、すなわち、溶融ガラス体であるガラス細工成形品のほぼ全体にわたって均等に混入せしめられる。従って、溶融ガラス体であるガラス細工成形品のほぼ全体にわたってほぼ満遍なく、すなわち、バランス良く緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れている。原材料であるスティック状ガラスが透明であることと相俟って、溶融ガラス体であるガラス細工成形品の光り方、蓄光性も極めて優れている。
【0014】
暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1の大きさは、0.1〜1.0メッシュ程度のものを用いる。粉状あるいは粒状の蓄光石1があまり大きいと、製造過程で温度膨張率の相違からヒビ割れが生じ、逆に、あまり小さいと、光り方が弱くなって発光体として望ましいものではなくなる。従って、蓄光石1の大きさを0.1〜1.0メッシュ程度とするのが最適である。
【0015】
次いで、図3(d)に示すように、ピンセットなどの道具を用いて所定形状に成形する。図3では、動物である豚をデザインした場合を例示する。耳、鼻、目、足、尻尾などは、有色ガラスを融かして本体に取り付ける。そして、図3(e)に示すように、出来上がったガラス細工成形品Cをスティックから切り離し、切り離したときに残る鋭角部分cを、再度バーナーBで熱してその部分を焼失させる。このようにすると、スティックから切り離したときに生じる鋭角部分cは、熱によって融けて焼失せしめられ、その部分はつるっとした表面になる。
【0016】
最終工程として、スティックから切り離されたガラス細工成形品Cを灰の中に入れて、外気から遮断しながら徐々に冷やす。急冷すると、ヒビ割れが起こるから、好ましくない。
このような工程を経ることにより、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられた溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cを、簡単かつ容易に製造することができる。
【0017】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品Cが、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れているという特長を有する。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を有する溶融ガラス体であって、動物、果物その他各種物体を模したガラス細工成形品が、あるいは、ハート形その他様々な形に成形されたガラス細工成形品が、全体にわたってほぼ満遍なく緑色の光を長時間発し、蓄光性にも優れているという特長を有する。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられた溶融ガラス体であって、所定形状に成形されたガラス細工成形品を簡単かつ容易に製造することができる効果がある。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、ヒビ割れしておらず、しかも、光り方の強いガラス細工成形品を簡単かつ容易に製造することができる効果がある。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、スティックから切り離したときに生じる鋭角部分のないつるっとした表面のガラス細工成形品を、簡単かつ容易に製造することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蓄光性を有しており、所定形状に成形されたガラス細工成形品の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明による蓄光性ガラス細工成形品であって、それをストラップとした場合の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明による蓄光性を有しており、所定形状に成形されたガラス細工成形品の製造方法の一例を工程順に示す概略図である。
【符号の説明】
1…蓄光石、a…スティック状透明ガラス、b…溶融ガラス、A…溶融ガラス体、B…バーナー、C…ガラス細工成形品、D…ストラップ。
Claims (5)
- 暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を、溶融ガラス体A内にほぼ全体にわたって均等に混入せしめたことを特徴とする蓄光性ガラス細工成形品。
- 粉状あるいは粒状の蓄光石1が混入せしめられている溶融ガラス体Aが、動物、果物その他各種物体を模した形、あるいは、ハート形その他様々な形に成形されていることを特徴とする請求項1記載の蓄光性ガラス細工成形品。
- 二本のスティック状透明ガラスa,aを溶融するまでバーナーBで熱し、片方のスティック状透明ガラスaが溶融してその先が球状になった段階で、その周囲に、暗くする、あるいは、暗くなると吸収した光の残光性・蓄光性により、緑色の光を発し得る粉状あるいは粒状の蓄光石1を付着させ、もう一方のスティック状透明ガラスa側の溶融ガラスbとともに両者をミックスさせ、しかる後、ピンセットなどの道具を用いて所定形状に成形し、出来上がったガラス細工成形品Cをスティックから切り離し、スティックから切り離されたガラス細工成形品Cを徐々に冷やすことを特徴とする蓄光性ガラス細工成形品の製造方法。
- 粉状あるいは粒状の蓄光石1の大きさは、0.1〜1.0メッシュ程度であることを特徴とする請求項3記載の蓄光性ガラス細工成形品の製造方法。
- 出来上がったガラス細工成形品Cをスティックから切り離したときに残る鋭角部分cを、再度バーナーBで熱してその部分を焼失させることを特徴とする請求項3記載の蓄光性ガラス細工成形品の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2002164762A JP2004010409A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 蓄光性ガラス細工成形品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002164762A JP2004010409A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 蓄光性ガラス細工成形品及びその製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010224322A (ja) * | 2009-03-24 | 2010-10-07 | Koji Sonoda | 医療装置複製装飾品 |
JP2012087035A (ja) * | 2010-10-22 | 2012-05-10 | Taisuke Iwamoto | 蓄光体の製造方法及びこれにより製造された蓄光体並びに蓄光体を用いた装身具 |
DE102012100178A1 (de) * | 2012-01-10 | 2013-07-11 | Frank Schmidt | Aufbau und Verwendung eines Glasformkörpers, insbesondere eines Glasstabes mit Lichteffekten und Verfahren zu dessen Herstellung |
DE102006062443B4 (de) * | 2005-11-08 | 2016-04-14 | Monika Riedl | Verfahren zur Herstellung von Glasgegenständen und Glasgegenstand |
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2002
- 2002-06-05 JP JP2002164762A patent/JP2004010409A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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