JP2004009157A - ゴム製品製造方法及び砥石 - Google Patents

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Shunichi Yabushita
籔下 俊一
Masahiro Sakaguchi
坂口 政博
Hiroshi Nakahigashi
仲東 浩
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Abstract

【課題】簡便にバフ粉が除去されうるゴム製品製造用の砥石7の提供。
【解決手段】砥石7は、段差部分11と本体13とを備えている。砥石7には、芯棒9が挿入されている。段差部分11は、溝19を備えている。溝19は、周方向に延在している。溝19の幅は、かつ300μm以上である。溝19の深さは、300μm以上である。砥石7における溝19の本数は、1本又は2本が好ましい。溝19は、研磨面15の近傍に位置するのが好ましい。この砥石7で架橋ゴム成形体5の表面が研磨される。研磨時に生じるバフ粉が溝19を通じて除去されるので、バフ粉の成形体5への付着が抑制される。この砥石7は、事務機器に装着されるゴム製品、特にゴムローラ及びゴムベルトの製造に適している。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム製品(例えば事務機器に用いられるローラ及びベルト)の製造工程における研磨方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ、ATM等の事務機器には、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、定着ローラ、紙送りローラ等のローラが用いられている。この事務機器の画像形成機構で画像が形成される場合、まず帯電ローラが静電潜像保持体(典型的には感光ドラム)を均一に帯電させる。次に、画像露光によって静電潜像保持体上に静電潜像が形成される。次に、現像ローラによって静電潜像保持体上にトナーが供給され、トナー像が形成される。一方、紙等の被印刷体が紙送りローラによって画像形成機構まで搬送され、この被印刷体上に転写ローラによってトナー像が転写される。トナー像は、定着ローラによって被印刷体に定着される。被印刷体は、他の紙送りローラによって事務機器から排出される。こうして、被印刷体上に画像が形成される。転写ローラに代えて転写ベルトが用いられる事務機器もある。
【0003】
通常これらローラ及びベルトは、架橋ゴムから構成されている。用いられるゴムとしては、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネン、天然ゴム等が一般的である。ゴム製品は柔軟性に富むので、適度な摩擦係数が得られ、紙との適度な接触面積が得られ、適度なニップ幅も得られる。
【0004】
これらゴム製品では、その表面に研磨加工が施されることが多い。ローラの研磨では、架橋ゴムからなる円筒状の成形体が周方向に回転させられつつ、その外周面が砥石と擦動させられる。砥石の形状は、円柱状である。砥石の幅は成形体の幅よりも小さいので、砥石が軸方向に相対的に移動しつつ研磨が行われる。研磨によってローラの外周面の表面粗さが適正化され、摩擦係数の調整がなされる。研磨によってまた、ローラの寸法精度が向上する。このような研磨方法は、例えば特開2001−322055公報に開示されている。
【0005】
研磨により、バフ粉が多量に生じる。集塵装置による吸引によってバフ粉はほぼ除去されるが、一部のバフ粉が成形体の表面に付着して残留することがある。成形体の材質によっては、多量のバフ粉が残留する。残留バフ粉は、ローラの寸法精度と品質の低下を招来する。特開2001−212758公報には、研磨中の成形体にイオン化した空気が吹きつけられることでバフ粉が除去される技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
イオン化した空気が得られるには、除電装置等の大がかりな設備が必要である。このことは、ローラの製造コストを押し上げる。大がかりな設備は、省スペースの観点からも好ましいことではない。同様の問題は、ローラのみならず、ベルトや、他のゴム製品の研磨工程においても起こりうる。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、簡便にバフ粉が除去されうるゴム製品製造方法の提供をその目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るゴム製品製造方法は、
(1)ゴム組成物から成形体を得る成形工程
及び
(2)周方向に延在しかつ300μm以上の幅と300μm以上の深さとを有する溝を備えた略円柱状の砥石を回転させつつ、この砥石の研磨面に上記成形体を当接させてこの成形体の表面を研磨し、研磨によって生じたバフ粉を溝を通じて成形体の表面から除去する研磨工程
を備える。
【0009】
この製造方法では、バフ粉のゴム製品への付着が抑制される。この製造方法で得られたゴム製品は、寸法精度に優れる。
【0010】
好ましくは、砥石の溝の本数は、1本又は2本である。この溝は、研磨面の近傍に位置する。この砥石は研磨効率に優れる。
【0011】
この製造方法は、高度な寸法精度が要求される事務機器用品、特にはゴムローラ及びゴムベルトに適している。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法で得られたゴムローラ1がシャフト3とともに示された斜視図である。このゴムローラ1は、事務機器に用いられるものである。このゴムローラ1は、ゴム組成物が架橋されることによって形成されている。ゴムローラ1は、気泡を含んでいる。ゴムローラ1がシャフト3に圧入されることにより、又は両者が接着剤で接合されることにより、ゴムローラ1がシャフト3に固定されている。ゴムローラ1の肉厚は、通常は1mmから10mmである。ゴムローラ1の全長は、通常は200mmから800mmである。ゴムローラ1の外周面は、その全体が研磨されている。
【0014】
図2は、図1のゴムローラ1の製造方法が示されたフロー図である。この製造方法では、まず基材ゴム、架橋剤、充填剤、発泡剤等が混練される(STP1)。混練により、ゴム組成物が得られる。次に、このゴム組成物が押出機に投入され、円筒状に押し出される(STP2)。次に、円筒状のゴム組成物が加硫される(STP3)。加硫には、例えば加硫缶が用いられる。加硫缶による加硫に引き続き、オーブンによる二次加硫が行われてもよい。加硫時に発泡剤が発泡し、気泡が形成される。こうして、円筒状の成形体が得られる。次に、この成形体にシャフト3が挿入される(STP4)。次に、後述される方法にて、成形体の表面が研磨される(STP5)。こうして、ゴムローラ1が完成する。研磨後、ゴムローラ1は寸法検査に供される(STP6)。
【0015】
図3は、図2の製造方法の研磨工程(STP5)の様子が示された斜視図である。この図には、成形体5、シャフト3、砥石7及び芯棒9が示されている。砥石7は、一端に段差部分11を備えている点を除けば、円柱状である。砥石7のうち段差部分11以外の部分は、本体13である。本体13の外周面は研磨面15であり、この研磨面15には砥粒が固着されている。この図において両矢印Lで示されているのは、砥石7の全長である。この全長Lは、段差部分11の軸方向長さと本体13の軸方向長さとの合計である。
【0016】
成形体5の外周面17には、砥石7の研磨面15が当接している。研磨時には、芯棒9が回転することにより砥石7が回転し、シャフト3が回転することにより成形体5が回転する。成形体5と砥石7との擦動により、成形体5の外周面17が研磨される。砥石7の全長Lは成形体5の全長よりも小さいが、砥石7は軸方向(図中左右方向)に移動しつつ回転するので、成形体5の外周面17の全体が研磨される。研磨によって生じたバフ粉は、図示されない集塵装置によって吸引される。研磨により、ゴムローラ1の表面粗度が調整される。研磨により、ゴムローラ1の外径が調整される。
【0017】
図4は、図3の砥石7の一部が示された拡大断面図である。この図における左右方向は、砥石7の軸方向である。この砥石7は、周方向に延びる溝19を備えている。この砥石7はまた、第一外周面21、第二外周面23及び第三外周面25を備えている。第二外周面23は第一外周面21よりも半径方向に突出しており、第一外周面21と第二外周面23との間には段差が形成されている。第三外周面25は第二外周面23よりも半径方向に突出しており、第二外周面23と第三外周面25との間には段差が形成されている。溝19は、その両側の外周面(すなわち第三外周面25及び研磨面15)のいずれからも凹陥している。図4において両矢印Wで示されているのは、溝19の幅である。図4において両矢印Dで示されているのは、溝19の深さである。深さDは、研磨面15と溝19の最深部との、半径方向距離である。
【0018】
研磨時には、溝19を通じて成形体5の表面のバフ粉が除去される。これによりゴムローラ1に残留するバフ粉の量が低減される。この砥石7が用いられることにより、容易にかつ低コストで、ゴムローラ1の品質が高められうる。
【0019】
溝19の幅W及び深さDは、バフ粉の粒径との関連により決定される。一般的なバフ粉の平均粒径は50μmから120μm程度である。粒径が300μm以上のバフ粉は存在しないか、存在する場合も少量である。よりよくバフ粉が除去されるためには、溝19の幅Wは300μm以上が好ましく、350μm以上が特に好ましい。同様の観点から、溝19の深さDは300μm以上が好ましく、350μm以上が特に好ましい。あまりに溝19の幅Wが大きいと砥石7の軸方向長さが大きく設定される必要が生じるので、幅Wは5000μm以下が好ましく、300μm以下が特に好ましい。あまりに溝19の深さDが大きいと砥石7の加工が困難となるので、深さDは2000μm以下が好ましく、1000μm以下が特に好ましい。
【0020】
溝19は、研磨面15の近傍に位置している。好ましくは、溝19と研磨面15との間隔は10mm以下、特には5mm以下である。これにより、バフ粉がよりよく除去される。溝19と研磨面15とが隣接すること(換言すれば間隔が0mmとなること)が好ましい。
【0021】
研磨面15は、好ましくは溝19の片側のみに存在し、他方側に存在しない。
これにより、成形体5の傷つきが防止される。溝19の数は特には制限されないが、傷つき防止の観点から2本以下が好ましく、砥石7の製作容易の観点から1本が特に好ましい。
【0022】
図5は、本発明の他の実施形態に係る砥石27の一部が示された断面図である。この砥石27も、円柱状の本体29と段差部分31とを備えている。本体29の外周面は、研磨面33である。段差部分31は、第一外周面35、溝37、第二外周面39及び第三外周面41を備えている。溝37は、その両側の外周面(すなわち第一外周面35及び第二外周面39)のいずれからも凹陥している。第三外周面41は第2周面39よりも半径方向に突出しており、第二外周面39と第三外周面41との間には段差が形成されている。研磨面33は第三外周面41よりも半径方向に突出しており、第三外周面41と研磨面33との間には段差が形成されている。この砥石27における溝37の数は、1本である。この溝37は、砥石27の軸方向外寄りに位置している。溝37は、周方向に延在している。図5中両矢印Xで示されているのは、溝37と研磨面33との間隔である。
【0023】
この砥石27においても、溝37を通じてバフ粉が除去される。溝37の幅Wは、300μm以上が好ましく、350μm以上が特に好ましい。また、溝37の幅Wは、5000μm以下が好ましく、2000μm以下が特に好ましい。溝37の深さDは300μm以上が好ましく、350μm以上が特に好ましい。溝37の深さDは2000μm以下が好ましく、1000μm以下が特に好ましい。間隔Xは10mm以下、特には5mm以下が好ましい。
【0024】
以上、ゴムローラが例とされて本発明が説明されたが、本発明に係る砥石は、種々のゴム製品の製造に適している。本発明に係る砥石は、高度な寸法精度が要求される事務機器用品(典型的にはゴムローラ及びゴムベルト)の製造に特に適している。
【0025】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0026】
[ゴムローラによる実験]
[実施例1]
NBR(日本ゼオン社の商品名「Nipol DN219」)80質量部、EPDM(住友化学社の商品名「エスプレン505A」)20質量部、カーボンブラック(東海カーボン社の商品名「シースト3」)25質量部、酸化亜鉛(三井金属化学社の商品名「酸化亜鉛2種」)5質量部、ステアリン酸(日本油脂社)1.0質量部、硫黄(鶴見化学社)1.5質量部、加硫促進剤としてのテトラメチルチウラムモノルフィド(大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーTS」)1.2質量部、他の加硫促進剤としての2−メルカプトベンゾチアゾール(大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーM」)1.0質量部、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーCZ」)0.6質量部、発泡剤としてのアゾジカルボンアミド(永和化成工業社の商品名「ビニホールAC#R」)7.0質量部、及び他の発泡剤としてのベンゼンスルホニルヒドラジド(永和化成工業社の商品名「ネオセルボンN#1000S」)3.0質量部を密閉式混練機に投入し、混練してゴム組成物を得た。
【0027】
このゴム組成物を押出機で押し出して、チューブを得た。このチューブを加硫缶に投入し、140℃の温度下に2時間保持した。さらにこのチューブを150℃の熱風オーブンに投入し、4時間保持した。これらの加熱によりゴムが架橋反応を起こし、発泡剤によって気泡が形成された。こうして、円筒状の成形体を得た。成形体の外径は17.8mmであり、内径は7.2mmであった。この成形体に、外径が8mmであるシャフトを挿入した。この成形体の外周面を、図4に示された砥石を用いて図3に示された方法により研磨して、外径が14mmであるゴムローラを得た。研磨には、研磨機(シギア精機製作所社商品名「GRN−20」)を用いた。この砥石の溝19の幅Wは300μmであり、溝19の深さDは300μmである。この砥石の第一外周面21、第二外周面23及び第三外周面25の幅は、いずれも300μmである。この砥石において、第一外周面21と第二外周面23との段差は200μmであり、第二外周面23と第三外周面25との段差は200μmであり、第三外周面25と溝19との段差は100μmである。
【0028】
[実施例2]
図5に示された砥石を用いた他は実施例1と同様にして、ゴムローラを得た。この砥石の溝37の幅Wは300μmであり、溝の深さDは700μmである。この砥石の第一外周面35、第二外周面39及び第三外周面41の幅は、いずれも300μmである。この砥石において、第一外周面35と溝37との段差は100μmであり、溝37と第二外周面39との段差は300μmであり、第二外周面39と第三外周面41との段差は200μmであり、第三外周面41と研磨面33との段差は200μmである。
【0029】
[比較例1]
図6に示された砥石51を用いた他は実施例1と同様にして、ゴムローラを得た。この砥石51も、円柱状の本体53と段差部分55とを備えている。本体53の外周面は、研磨面57である。段差部分55は、第一外周面59、第二外周面61及び第三外周面63を備えている。この砥石51は、溝を備えていない。第一外周面59、第二外周面61及び第三外周面63の幅は、いずれも300μmである。第一外周面59と溝61との段差は200μmであり、第二外周面61と第三外周面63との段差は200μmであり、第三外周面63と研磨面57との段差は200μmである。
【0030】
[比較例2]
図7に示された砥石65を用いた他は実施例1と同様にして、ゴムローラを得た。この砥石65も、円柱状の本体67と段差部分69とを備えている。本体67の外周面は、研磨面71である。段差部分69は、第一外周面73、第二外周面75、第三外周面77及び溝79を備えている。溝79の幅Wは、200μmであり、深さDは300μmである。第一外周面73及び第二外周面75の幅は、300μmである。第三外周面77の幅は、400μmである。第一外周面73と第二外周面75との段差は200μmであり、第二外周面75と第三外周面77との段差は200μmであり、第三外周面77と溝79との段差は100μmである。
【0031】
[比較例3]
図8に示された砥石81を用いた他は実施例1と同様にして、ゴムローラを得た。この砥石81も、円柱状の本体83と段差部分85とを備えている。本体81の外周面は、研磨面87である。段差部分85は、第一外周面89、第二外周面91、第三外周面93及び溝95を備えている。溝95の幅Wは、300μmであり、深さDは200μmである。第一外周面89、第二外周面91及び第三外周面93の幅は、300μmである。第一外周面89と第二外周面91との段差は200μmであり、第二外周面91と第三外周面93との段差は200μmであり、第三外周面93と溝95との段差は100μmである。
【0032】
[フレ値の測定]
ゴムローラを回転させつつ、軸方向に所定間隔を隔てた5箇所それぞれにおいて、基準位置とローラの表面位置との差(フレ値)を全周にわたって測定した。フレ値が0.13mmを超える測定箇所が1箇所以上存在するゴムローラを、「NG」とした。100個のゴムローラを評価し、「NG」であるものの個数を求めた。この結果が、下記の表1に示されている。
【0033】
【表1】
Figure 2004009157
【0034】
表1に示されるように、各比較例の製造方法では「NG」の数が多いのに対し、各実施例の製造方法では「NG」がゼロである。これは、300μm以上の幅と300μm以上の深さとを有する溝がバフ粉の除去に寄与したことによる。
【0035】
[ゴムベルトによる実験]
[実施例3]
クロロプレンゴム(デュポンダウエラストマージャパン社の商品名「ネオプレンWRT)100質量部、カーボンブラック(前述の商品名「シースト3」)30質量部、酸化亜鉛(前述の商品名「酸化亜鉛2種」)5質量部、ステアリン酸(日本油脂社)1.0質量部、ハイドロタルサイト(協和化学工業社の商品名「DHT−4A」)8.0質量部、硫黄(鶴見化学社)1.5質量部、加硫促進剤としてのテトラメチルチウラムモノルフィド(前述の商品名「ノクセラーTS」)1.0質量部、及び他の加硫促進剤としてのジ−o−トリルグアニジン(大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーDT」)1.0部を密閉式混練機に投入し、混練してゴム組成物を得た。
【0036】
このゴム組成物を押出機で押し出してベルト状とし、さらにこれを加硫缶に投入して160℃の温度下に45分保持した。この加熱によりゴムに架橋反応を起こさせ、ベルト状の成形体を得た。成形体の直径は102mmであり、厚みは1.5mmであった。この成形体に直径が112mmの仮芯を挿入した。この成形体の外周面を、図4に示された砥石を用いて図3に示された方法に準じて研磨して、厚みが1.0mmであるゴムベルトを得た。研磨には、前述の研磨機(商品名「GRN−20」)を用いた。
【0037】
[実施例4及び比較例4から6]
下記の表2に示される砥石を用いた他は実施例4と同様にして、ゴムベルトを得た。
【0038】
[フレ値の測定]
ゴムローラの場合と同様にして、ゴムベルトのフレ値を測定した。フレ値が0.13mmを超える測定箇所が1箇所以上存在するゴムベルトを、「NG」とした。100個のゴムベルトを評価し、「NG」であるものの個数を求めた。この結果が、下記の表2に示されている。
【0039】
【表2】
Figure 2004009157
【0040】
表2に示されるように、各比較例の製造方法では「NG」の数が多いのに対し、各実施例の製造方法では「NG」がゼロである。これは、300μm以上の幅と300μm以上の深さとを有する溝がバフ粉の除去に寄与したことによる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明されたように、本発明の製造方法により、容易にかつ低コストでバフ粉が除去される。この製造方法は、ゴム製品の品質向上と生産性向上とに寄与しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法で得られたゴムローラがシャフトとともに示された斜視図である。
【図2】図2は、図1のゴムローラの製造方法が示されたフロー図である。
【図3】図3は、図2の製造方法の研磨工程の様子が示された斜視図である。
【図4】図4は、図3の砥石の一部が示された拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施形態に係る砥石の一部が示された断面図である。
【図6】図6は、本発明の比較例1及び4の製造方法に用いられた砥石の一部が示された断面図である。
【図7】図7は、本発明の比較例2及び5の製造方法に用いられた砥石の一部が示された断面図である。
【図8】図8は、本発明の比較例3及び6の製造方法に用いられた砥石の一部が示された断面図である。
【符号の説明】
1・・・ゴムローラ
3・・・シャフト
5・・・成形体
7、27・・・砥石
11、31・・・段差部分
13、29・・・本体
15、33・・・研磨面
17・・・外周面
19、37・・・溝
21、35・・・第一外周面
23、39・・・第二外周面
25、41・・・第三外周面

Claims (5)

  1. ゴム組成物から成形体を得る成形工程と、
    周方向に延在しかつ300μm以上の幅と300μm以上の深さとを有する溝を備えた略円柱状の砥石を回転させつつ、この砥石の研磨面に上記成形体を当接させてこの成形体の表面を研磨し、研磨によって生じたバフ粉を溝を通じて成形体の表面から除去する研磨工程と
    を含むゴム製品製造方法。
  2. 上記研磨工程に用いられる砥石における溝の本数が1本又は2本であり、この溝が研磨面の近傍に位置している請求項1に記載のゴム製品製造方法。
  3. 上記成形工程及び研磨工程を経て得られるゴム製品が事務機器用品である請求項1又は請求項2に記載のゴム製品製造方法。
  4. 上記成形工程及び研磨工程を経て得られるゴム製品が事務機器用のローラ又はベルトである請求項3に記載のゴム製品製造方法。
  5. 略円柱状であり、周方向に延在しかつ300μm以上の幅と300μm以上の深さとを有する溝を備えた、ゴム成形体研磨のための砥石。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008026415A (ja) * 2006-07-18 2008-02-07 Fuji Xerox Co Ltd 弾性ローラおよびその製造方法、画像形成装置並びにプロセスカートリッジ
JP2011232476A (ja) * 2010-04-27 2011-11-17 Shin Etsu Polymer Co Ltd 弾性ローラの検査装置、検査選別方法及び製造方法
JP2017032948A (ja) * 2015-08-06 2017-02-09 東洋ゴム工業株式会社 転写ベルトの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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