JP2004008882A - 機能水の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄工程から回収された機能水排水を、別途処理設備を設けることなく、良好な水質の機能水原料水として回収再利用し、排水回収率を向上した機能水の製造方法及びその製造装置を提供する。
【解決手段】1)水中の懸濁物質を除去する前処理設備、2)前処理水を脱イオンして純水を製造する一次純水製造設備、3)一次純水を超純水とする二次純水製造設備、4)超純水にガスを溶解して機能水を製造する機能水供給設備を有する機能水製造装置を用いる機能水の製造方法であって、使用済みの機能水の回収排水を、回収排水の水質に応じて、機能水製造装置の前記1)〜4)のいずれかの設備へ返送する機能水の製造方法及びその装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能水排水を回収再利用しながら、機能水を製造する方法及びその製造装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、使用済みの回収機能水排水の水質に応じて機能水製造設備工程に返送し、機能水製造の原料水として再利用することのできる機能水を製造する方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体、液晶などの電子部品の製造においては、半導体用シリコン基板などの汚染を効果的に除去するために、超純水に、対象となる汚染物質除去に適した、水素、酸素、オゾンガスなどを溶解した洗浄水(機能水)が使用されている。従来、洗浄に使用された機能水排水は、洗浄の最終工程又はリンスで排出される汚染物質の含有濃度の低い希薄排水は溶存ガスを除去して一次純水設備又は二次純水設備にリサイクルされ再利用されている(特開平11−277007号公報、特開平11−302689号公報)が、回収のため別途処理設備が必要となり、また、それ以外の洗浄工程の汚染物質を比較的多く含む排水は、再利用することなく排出されている。このため、機能水排水の回収率が低い欠点があるだけでなく、環境対策として、たとえ排水基準を満たしているとしても、廃棄は好ましいことではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、洗浄工程から回収された機能水排水を、別途処理設備を設けることなく、良好な水質の機能水原料水として回収再利用し、排水回収率を向上した機能水の製造方法及びその製造装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、機能水回収排水のイオン濃度、微粒子数及び/又は有機物濃度などの水質に応じて、回収排水を適切な機能水製造設備工程を選択して返送供給し、機能水回収排水を再利用することによって上記の課題を解決しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するにいたった。
すなわち本発明は、
(1)1)水中の懸濁物質を除去する前処理設備、2)前処理水を脱イオンして純水を製造する一次純水製造設備、3)一次純水を超純水とする二次純水製造設備、4)超純水にガスを溶解して機能水を製造する機能水供給設備を有する機能水製造装置を用いる機能水の製造方法であって、使用済みの機能水の回収排水を、回収排水の水質に応じて、機能水製造装置の前記1)〜4)のいずれかの設備へ返送することを特徴とする機能水の製造方法、
(2)該回収排水のイオン濃度、微粒子数及び/又は有機物濃度を測定し、イオン濃度、微粒子数及び/又は有機物濃度が、機能水供給設備の受入許容範囲の水質であれば該回収排水を機能水供給設備に返送し、機能水供給設備の受入許容範囲から外れるが二次純水製造設備の受入許容範囲の水質であれば該回収排水を二次純水製造設備に返送し、二次純水製造設備の受入許容範囲から外れるが一次純水製造設備の受入許容範囲の水質であれば該回収排水を一次純水製造設備に返送し、一次純水製造設備の受入許容範囲の水質より汚染された水質であれば該回収排水を前処理設備に返送することを特徴とする第1項記載の機能水の製造方法、
(3)使用済みの機能水のほぼ全量が回収され、回収排水として該機能水製造装置に返送されることを特徴とする第1項または第2項記載の機能水の製造方法、
(4)1)水中の懸濁物質を除去する前処理設備、2)前処理水を脱イオンして純水を製造する一次純水製造設備、3)一次純水を超純水とする二次純水製造設備、4)超純水にガスを溶解して機能水を製造する機能水供給設備を有する機能水製造装置が設けられ、該機能水製造装置で製造された機能水をユースポイントへ供給する供給配管と、ユースポイントで使用された機能水排水を回収する回収排水流路とが設けられ、回収排水の水質に応じて該1)〜4)のいずれかの設備を選択して回収排水を返送する返送路を回収排水流路に接続したことを特徴とする機能水の製造装置、及び
(5)回収排水流路にイオン濃度、微粒子数及び/又は有機物濃度を測定する水質計を設けたことを特徴とする第4項記載の機能水の製造装置、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の、使用された機能水の回収排水を再利用する機能水の製造方法及びその製造装置においては、機能水回収排水のイオン濃度、微粒子数及び/又は有機物濃度などの水質に応じて、含有されるイオン濃度、微粒子数または有機物濃度に対応できる処理能力を有する機能水製造設備工程を選択して返送供給し、機能水回収排水を機能水製造原料水として再利用し機能水を製造する。これを本発明の方法及び装置の一態様を示す図1によって説明すると、市水、工業用水、井水などから選ばれる超純水製造用原水(補給水)は、前処理設備1に供給される。本発明方法を適用する前処理設備1では、原水のろ過、凝集沈殿、精密ろ過膜などによる前処理が施され、主に懸濁物質が除去される。前処理水は一次純水設備の原料水になる。この前処理によって通常、微粒子数は10個/mL以下となる。
本発明方法を適用する一次純水設備2では、原水の水質と要求される処理水の水質水準に合わせて、イオン交換、逆浸透膜脱塩、連続式電気脱塩などの脱イオン処理、ガス放散、真空脱気、膜脱気などの溶存ガス除去、紫外線照射、吸着などの有機物除去などが行なわれ、脱イオン、有機物(TOC)除去されて一次純水になる。一次純水は二次純水設備の原料水になる。この一次純水設備によって通常、比抵抗1〜17MΩ・cm、TOC0.1〜100mg/mLの純水が得られる。
本発明方法を適用する二次純水設備3では、一次純水中に残存する極微量のイオン、シリカ、有機物、微粒子などを除去するために、さらに紫外線照射、イオン交換、限外ろ過膜、脱気などを組み合わせて最終的に処理され、超純水が得られる。超純水は機能水供給設備の原料水になる。この二次純水設備によって、処理条件によって異なるが比抵抗15MΩ・cm以上、微粒子数5個/mL以下、TOC50μg/mL以下の高純度水となる。
【0006】
本発明方法を適用する機能水供給設備4では、通常、超純水もしくは回収機能水排水中に含有溶存するガスを除去する膜脱気装置及び新たに半導体電子材料の洗浄で除去されるべき物質に適したガスを溶解させるガス溶解装置、また必要に応じてpH調整剤、酸化剤、洗浄用酸などの薬液を注入する薬注装置を具備している。二次純水製造設備3から機能水供給設備4へ送給された超純水は、膜脱気装置に通水され、水中に溶解している溶存ガスが除去され、次の目的ガスの溶解を容易にする。脱気された超純水と溶解すべき目的ガスとはガス溶解装置に供給されガスを溶解した機能水となり、さらに必要に応じて薬注装置から薬液が供給されて洗浄力の高い機能水となる。
本発明方法を適用する機能水は、洗浄で除去される物質に適したガスが超純水中に溶存している洗浄水であって、超純水に水素ガスを溶解した水素水、オゾンを溶解したオゾン水、酸素ガスを溶解した酸素水、オゾンと酸素を溶解したオゾン酸素水、オゾンと炭酸ガスを溶解したオゾン炭酸ガス水、酸素ガスとアンモニアと過酸化水素を溶解した機能水、水素ガスとアンモニアと過酸化水素を溶解した機能水、チオ硫酸ナトリウムとアンモニアと過酸化水素を溶解した機能水、フッ化水素と水素ガスを溶解した機能水、フッ化水素と過酸化水素と酸素ガスを溶解した機能水などを挙げることができる。半導体ウエハのような電子材料上に付着しているダストパーティクルを除去するには、超純水中に水素ガスが溶存している機能水(水素水)が使用され、有機物除去には、超純水中に酸素ガス又はオゾンが溶存している機能水(オゾン水)が使用される。機能水の製造は、公知の方法を使用することができる。例えば、ガス溶解膜を通して所望のガスを超純水に溶解させる方法(特開平11−29794号公報、特開平11−29795号公報)、あるいは、超純水を電気分解することによって、アノード電極で主に酸素、オゾンを含むアノード水、カソード電極で主に水素を含むカソード水が生成される超純水電気分解機能水(特開平9−19668号公報)等を使用することができる。
【0007】
本発明方法を適用するユースポイント5は、機能水を使用して半導体電子部品等を洗浄する施設であって、機能水供給設備4とユースポイント5とを連絡する供給配管Pを介して機能水が供給される。ユースポイント5での機能水を用いた洗浄により、洗浄工程や、洗浄対象物によって水質の異なる使用済み機能水排水が排出され、排水タンク6に回収される。排水タンク6には回収排水流路Rが連結され、回収排水流路Rからは分岐して、機能水供給設備4への返送路R1、二次純水製造設備3への返送路R2、一次純水製造設備2への返送路R3、前処理設備1への返送路R4が設けられ、回収排水が各設備へ返送可能に構成されている。各返送路には切替え弁14、15、16、17が設けられ、回収排水の水質に応じて切替え弁を操作し、回収排水の返送先が選択できるようになっている。また、排水タンク6を含む回収排水流路Rには、回収排水の水質を測定する水質計として、イオン濃度測定器7、微粒子数測定器8および有機物濃度測定器9が設けられている。
【0008】
本発明を適用する回収機能水排水の返送先設備を選択する手段は、回収排水流路Rに設置されたイオン濃度測定器7、微粒子数測定器8及び有機物濃度測定器9によって測定された数値信号が各機能水製造設備工程の受入許容範囲の水質に合致するかを、装置運転員が読取り判断し手動操作によって適切な返送先への切換え弁を開閉することによって達成することができる。さらに、予め組み込まれたコンピューター制御を利用すれば、回収排水の水質変化に即時的確に対応し最適の返送先への切換え弁を選択し開閉することによって自動的に切換えることもできる。すなわち、回収排水流路Rに設置されたイオン濃度測定器7、微粒子数測定器8及び有機物濃度測定器9によって測定された数値信号のいずれもが、機能水供給設備4の受入許容範囲の水質に合致すれば、信号伝達ライン10、11及び12によってその信号が伝えられ、切換え弁17のみが開、切換え弁14、15及び16は閉となり、該回収排水はポンプ13によって、返送路R1を経てタンク21にのみ返送される。タンク21から機能水供給設備4への送水量は流量指示制御計27からの信号によって、機能水供給設備4への供給水量が一定になるように、流量制御弁24によって調節される。同様に、イオン濃度測定器7、微粒子数測定器8及び有機物濃度測定器9によって測定された数値信号のいずれか一つ以上が、機能水供給設備4の受入許容範囲には合致しないが、全てが二次純水設備3の受入許容範囲の水質に合致すれば、信号伝達ライン10、11及び12によってその信号が伝えられ、切換え弁16のみが開、切換え弁14、15及び17は閉となり、該回収排水はポンプ13によって、返送路R2を経てタンク20にのみ返送される。タンク20から二次純水設備3への送水量は流量指示制御計26からの信号によって、二次純水設備3への供給水量が一定になるように、流量制御弁23によって調節される。同様に、イオン濃度測定器7、微粒子数測定器8及び有機物濃度測定器9によって測定された数値信号のいずれか一つ以上が、二次純水設備3の許容範囲の水質には合致しないが、全てが一次純水製造設備2の許容範囲の水質に合致すれば、信号伝達ライン10、11及び12によってその信号が伝えられ、切換え弁15のみが開、切換え弁14、16及び17は閉となり、該回収排水はポンプ13によって、返送路R3を経てタンク19にのみ返送される。タンク19から一次純水設備2への送水量は流量指示制御計25からの信号によって、一次純水設備2への供給水量が一定になるように、流量制御弁22によって調節される。同様に、測定された回収排水の水質の信号が機能水供給設備4、二次純水設備3、及び一次純水設備2のいずれの許容範囲の水質にも合致しないと判定された該回収排水は、信号伝達ライン10、11及び12によってその信号が伝えられ、切換え弁14のみが開、切換え弁15、16及び17は閉となり、該回収排水はポンプ13によって、返送路R4を経てタンク18にのみ返送され前処理設備1の原料水となり、ここで、全機能水製造設備工程1〜4及びユースポイント5の洗浄過程でのロス水量が原水(補給水)によって補充される。
【0009】
本発明に用いる返送先設備を選択する手段は、運転状況に応じて、イオン濃度測定器、微粒子数測定器及び/又は有機物濃度測定器によって測定された数値信号を、装置運転員が読取り判断し手動操作によって適切な返送先への切換え弁を開閉することによって行なうことと、予め組み込まれたコンピューター制御を利用する自動制御によって適切な返送先への切換え弁を開閉することによって行なうことを組み合わせることができる。
本発明に用いるイオン濃度測定器は、本発明の目的、方法に適切なものであれば、特に制限することなく、公知の方法及び器具を利用することができる。本発明に用いるイオン濃度測定器は即時的確に測定値がえられるものが、返送先の選択が容易であるので望ましい。本発明に用いるイオン濃度の測定器として、導電率計、比抵抗計、イオンメーター等を使用することができる。
【0010】
本発明に用いる微粒子数測定器は、本発明の目的、方法に適切なものであれば、特に制限することなく、市販されている任意の微粒子計を利用することができる。
本発明に用いる有機物濃度測定器は、本発明の目的、方法に適切なものであれば、特に制限することなく、公知の方法及び器具を利用することができ、TOC計を好適に使用することができる。
本発明に用いる切換え弁は、イオン濃度測定器、微粒子数測定器及び有機物濃度測定器によって測定された数値を判定した結果を、切換え弁開閉信号によって伝達することができる。切換え弁開閉指示信号に正確に応答できるものであれば、公知の開閉制御弁を特に制限なく使用することができる。
本発明に用いる流量制御弁及び流量指示制御計は、各流路に設置された流量指示制御計によって流量制御弁が制御され、各流路のそれぞれに設定された流量を一定にできる機能を保有するものであれば公知市販の流量制御弁及び流量指示制御計を特に制限することなく使用することができる。
なお、図1の実施態様において装置を簡素化する場合は、タンク18、19、20、21、流量指示制御計25、26、27、流量制御弁22、23、24は省略することができ、各設備には、通常、前工程からの水を一時的に貯える受槽を備えているので、回収排水をそれらの受槽に直接返送することができる。
【0011】
上述のようにして、回収排水の水質に応じて機能水製造装置の前記1)〜4)のいずれかの設備へ返送するようにしたので、たとえば、洗浄初期の比較的汚染された排水は一次純水製造設備または前処理設備で処理し、洗浄中期の排水は一次純水製造設備または二次純水製造設備で処理し、洗浄後期の比較的清澄な排水は二次純水製造設備または機能水供給設備で処理することができ、排水水質に応じた処理が可能となる。この結果、洗浄工程全てにわたって発生する排水を、ほぼ全量回収することが可能になる。
本発明の好ましい実施態様を図1に基づいて説明してきたが、さらに、本発明は状況に応じて以下に述べるような実施態様も好ましい。
本発明の機能水の製造方法は、回収排水の水質に応じて回収排水の返送先を選別するが、選別のための水質判定項目としては、上述の通り、イオン濃度、微粒子数、有機物濃度の3種であってもよいけれども、ユースポイントでの洗浄において機能水成分、洗浄対象汚染物が特定されている場合には、水質判定項目として3種のうちのいずれか一つまたは二つを選択することもできる。たとえば、対象汚染物が微粒子のみで、機能水が薬剤無添加の水素ガス溶解水である場合、回収排水中の微粒子数のみを水質判定項目とすることができ、また、機能水がpH調整剤を添加した水素ガス溶解水による微粒子除去の場合は、イオン濃度と微粒子数の二つを判定項目とすることができる。また、酸性オゾン水による金属汚染物、有機汚染物の除去の場合は、イオン濃度と有機物濃度との二つを水質判定項目とすることができる。
【0012】
回収排水の水質判定は、通常、回収排水流路Rに設置した水質計の測定値を用いるが、ユースポイントでの機能水による洗浄条件(機能水成分、洗浄対象物、洗浄対象汚染物)がほとんど変化しない場合は、水質計を設置することなく、回収排水を定期的にサンプリングし、分析して水質を測定してもよい。また、洗浄対象物に付着した汚染物量が別途測定できる場合は、その汚染物量と機能水使用量から回収排水の水質を予測できるので、この予測値で回収排水の返送先を選択することもできる。
また、ユースポイントでの洗浄条件に大きな変動がなく、あるいは回収排水の水質が概ね予測され、回収排水の返送先設備が2または3設備に限定されることがあらかじめ明らかな場合には、回収排水流路Rから分岐する返送路は全ての設備に対して設ける必要はなく、返送が予測される2または3設備に対してのみ返送路を設けるようにしてもよい。
【0013】
本発明の回収排水の返送先は水質に応じて選択するが、選択基準として、1)前処理設備、2)一次純水製造設備、3)二次純水製造設備、4)機能水供給設備のそれぞれの設備に受入許容範囲の水質を設定しておく。返送された回収排水の水質がいずれの設備の受入許容範囲に該当するかにより返送先を決定する。各設備の受入許容範囲は、任意に設定できるが、超純水製造過程での各設備での水質目標値を目安に設定することができる。たとえば、二次純水製造設備で比抵抗15MΩ・cm以上、微粒子数1個/mL以下、TOC50μg/mL以下の超純水を製造するような超純水製造装置の場合は、この超純水水質を機能水供給設備への受入許容範囲の水質と設定することができ、回収排水の水質がこの受入許容範囲の水質より良好であるときは、回収排水を機能水供給設備へ返送する。また、一次純水製造設備で比抵抗1MΩ・cm以上、TOC0.1〜100mg/mLの一次純水を製造するような場合は、この一次純水の水質を二次純水製造設備の受入許容範囲の水質と設定することができる。前処理設備で微粒子数が1000個/mL以下の前処理水を得る場合は、この微粒子数を一次純水製造装置または二次純水製造装置の受入許容範囲の水質とすることができる。一次純水製造設備以降の各設備の受入許容範囲に該当しない汚染された回収排水は前処理設備へ返送されることになる。
返送先の選択基準は、必ずしも超純水製造過程における各設備の水質目標値に合致させる必要はなく、超純水製造設備の通常での処理能力に余力があるときは、余力のある設備の受入許容範囲は緩やかな条件に設定することができる。
【0014】
【発明の効果】
従来廃棄されてきた洗浄工程からの機能水排水を、機能水原料水として回収再利用し、別途処理設備を設けることなく、機能水製造装置の各設備の処理能力を利用して機能水を製造することができる。このため洗浄機能水排水の回収率を大幅に引き上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の洗浄機能水排水再利用による機能水製造設備工程を示す。
【符号の説明】
1 前処理設備
2 一次純水設備
3 二次純水設備
4 機能水供給設備
5 ユースポイント
6 排水タンク
7 イオン濃度測定器
8 微粒子数測定器
9 有機物濃度測定器
10 イオン濃度信号伝達ライン
11 微粒子数信号伝達ライン
12 有機物濃度信号伝達ライン
13 ポンプ
14 切換え弁
15 切換え弁
16 切換え弁
17 切換え弁
18 タンク
19 タンク
20 タンク
21 タンク
22 流量制御弁
23 流量制御弁
24 流量制御弁
25 流量指示制御計
26 流量指示制御計
27 流量指示制御計
R 回収排水流路
R1、R2、R3、R4 返送路
P 供給配管

Claims (5)

  1. 1)水中の懸濁物質を除去する前処理設備、2)前処理水を脱イオンして純水を製造する一次純水製造設備、3)一次純水を超純水とする二次純水製造設備、4)超純水にガスを溶解して機能水を製造する機能水供給設備を有する機能水製造装置を用いる機能水の製造方法であって、使用済みの機能水の回収排水を、回収排水の水質に応じて、機能水製造装置の前記1)〜4)のいずれかの設備へ返送することを特徴とする機能水の製造方法。
  2. 該回収排水のイオン濃度、微粒子数及び/又は有機物濃度を測定し、イオン濃度、微粒子数及び/又は有機物濃度が、機能水供給設備の受入許容範囲の水質であれば該回収排水を機能水供給設備に返送し、機能水供給設備の受入許容範囲から外れるが二次純水製造設備の受入許容範囲の水質であれば該回収排水を二次純水製造設備に返送し、二次純水製造設備の受入許容範囲から外れるが一次純水製造設備の受入許容範囲の水質であれば該回収排水を一次純水製造設備に返送し、一次純水製造設備の受入許容範囲の水質より汚染された水質であれば該回収排水を前処理設備に返送することを特徴とする請求項1記載の機能水の製造方法。
  3. 使用済みの機能水のほぼ全量が回収され、回収排水として該機能水製造装置に返送されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の機能水の製造方法。
  4. 1)水中の懸濁物質を除去する前処理設備、2)前処理水を脱イオンして純水を製造する一次純水製造設備、3)一次純水を超純水とする二次純水製造設備、4)超純水にガスを溶解して機能水を製造する機能水供給設備を有する機能水製造装置が設けられ、該機能水製造装置で製造された機能水をユースポイントへ供給する供給配管と、ユースポイントで使用された機能水排水を回収する回収排水流路とが設けられ、回収排水の水質に応じて該1)〜4)のいずれかの設備を選択して回収排水を返送する返送路を回収排水流路に接続したことを特徴とする機能水の製造装置。
  5. 回収排水流路にイオン濃度、微粒子数及び/又は有機物濃度を測定する水質計を設けたことを特徴とする請求項4記載の機能水の製造装置。
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