JP2004008143A - 分煙装置とその装置を用いた情報報知システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】汚れた空気を吸い込ませる吸入孔を機台1から立設された柱部2に開設し、十分な所要高さの柱部2の上に各種情報が報知可能な空気噴出部3を設けると共に該空気噴出部3上周縁部に吸入孔21に向って放物線を描くような略ドーム状の空気流となる清浄化空気を噴出する噴出ノズル33を設ける。この略ドーム内を喫煙領域にして外部に汚染された空気が漏洩するのを防止する。また、十分な所要高さの位置に空気噴出部3を設けたことで、人が邪魔となって情報伝達が阻害されることなく、報知情報に自然と目が移って所望した情報が伝達される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホテルのロビーなどの一つの空間内に煙草の煙などを外部に漏らさずに喫煙領域を確保する分煙装置と、その装置を用いた情報報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
喫煙者と非喫煙者が混在する現在、スモーク・ハラスメント(煙草の不始末・受動喫煙被害)を無くすために、煙草を吸える場所と吸えない場所とを分ける環境づくり「空間分煙」が各方面において推進されている。
特に、ホテルや空港施設あるいは鉄道施設のロビー等、公共の場所では、喫煙コーナーを設けているのが一般的である。
この喫煙コーナーは、喫煙者のみが集まるように喫煙室を別途設けることが好ましいが、現実的には、一つのフロア内に「喫煙コーナー」等と称した看板等を掲げ、そこへ灰皿スタンド等を設置している。
【0003】
また、その一方で、このような喫煙コーナーには、そこにとどまって喫煙する者が、入れ替わりたち変わり集まってくることから、宣伝、啓蒙、告知などの各種情報を報知するのに適している。
そのため、喫煙コーナーには、必ずと言っていいほど各種情報が印刷されたポスターが、壁面や仕切り板等に貼付されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような公共な場所での喫煙コーナーには、積極的な喫煙対策が施されていないのが現状である。もっとも、天井壁面に埋め込まれた空気清浄機能を兼ね備えた空調システムを用いて喫煙による汚れた空気を清浄化している場合があるが、その空気清浄機能は、室内全体に拡散してしまった汚れた空気を長い時間をかけて清浄化する程度のものである。
【0005】
また、上面に灰皿を設けた人の腰程度の高さのテーブルタイプやスタンドタイプの空気清浄機があるが、いずれにせよ、このような喫煙対策では、喫煙による煙が周囲に立ちこめて、煙草の臭いが周囲に拡散してしまい、ホテルのロビーなどの一つの空間内での完全な分煙化とは言えない。
【0006】
また、その一方で、喫煙コーナーには、より多くの喫煙者が同時に利用している場合が極めて多い。このような場所にも上記したように各種情報が印刷されたポスターが壁面や仕切り板等に貼付されているが、多くの人が同時に利用している場合、人が邪魔となってポスターの存在すら目に入らずに退室してしまうことが往々にしてあり、情報の伝達効率が極めて悪い。
【0007】
また、情報の種類によっては時間帯を変えて表示した方がより効果的である場合があり、上記したようなポスター形式であると貼り替えるなどの手間が生じ利便性に欠ける。
さらに随時変更する必要性のある情報の場合、たとえば空港施設でのフライト情報などは、その情報を知りたいがために様子をうかがいながらの喫煙となり、落ち着いて休憩できない場合もありうる。
【0008】
そこで本発明は、喫煙による煙が周囲に立ち込めたり、煙草の臭いが周囲に拡散したりすることがない完全な分煙化を実現できる分煙装置を提供することを目的し、さらに他の目的とする処は、情報の伝達をも考慮した分煙装置と、その装置を用いた情報報知システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明にかかる分煙装置は、吸入空気を清浄化する空気清浄化手段が内装された機台に、周方向全周に亘って空気吸入孔が開設された所要高さの柱部を立設すると共に、該柱部上方に該空気清浄化手段で清浄化された空気を周方向全周に亘って下方に噴出する空気噴出部を設けて成り、該空気噴出部から噴出された清浄化空気を該空気吸入孔に吸入させて該柱部周囲を略ドーム状の空気流で仕切り、該空気流内を喫煙領域としたことにある。
【0010】
上記技術的手段によれば、柱部上方に設けられた空気噴出部から下方に噴出した清浄化空気を、柱部に周方向全周に亘って開設された空気吸入孔に吸入させて、柱部を中心にして柱部周囲を略ドーム状の空気流で仕切って喫煙領域を形成する。この喫煙領域内で喫煙されたことによって生じた煙と臭いからなる汚れた空気は、空気吸入孔に吸入され空気清浄化手段で清浄化されて空気噴出部から噴出する。また、このドーム状の空気流によって汚れた空気が拡散するのを防止する(請求項1)。
【0011】
また、前記した空気噴出部は、前記柱部より径方向に張り出して略笠状に形成されると共に、該空気噴出部の上周縁部に前記清浄化空気を噴出する噴出ノズルを設けることが、喫煙領域が広がることから好適である(請求項2)。
【0012】
この前記した噴出ノズルは、略笠状に形成された空気噴出部から該柱部により所要間隔をおいた空気流れとなるように、床面に向って略真下方向に噴出するように形成しても良いものであるが(空気吸入孔からの吸引によって噴出した空気は放物線を描くように偏向される)、噴出された清浄化空気が該吸入孔に向って外側に膨らむ放物線を描くような空気流となる所要の傾斜角度をもって噴出ノズルを形成することが、略真下方向に噴出するように形成したものに比べ喫煙領域が広がることから好適である(請求項3)。
【0013】
さらに前記噴出ノズルは、噴出された清浄化空気が該吸入孔に向って旋回流となる案内羽根が内設されていることが、ドーム状の空気流をより安定化するとともに、ドーム領域をより広げることになる(請求項4)。
【0014】
さらに、前記した空気噴出部は、該空気噴出部の上面部略中央に、前記清浄化空気を上方に向って噴出する噴出孔を設けることで、ドーム状の空気流外からの空気を吸入させて新たな空気の流れを形成して、略閉状態に陥りやすい空気の循環を回避する。また、空気噴出部から噴出した空気の流速を制御する。すなわち、空気噴出部から噴出される空気は、送風ファンの送風出力に依存するため、空気噴出量と空気吸入孔の吸入能力とのバランスを、上記した噴出孔で積極的に調整する。(請求項5)。
【0015】
また、前記した空気噴出部に、各種情報を報知する第1情報報知部を設けることで情報報知を可能とし、さらに、該第1情報報知部は、大勢の人を挟んでも視認可能な所要高さの位置に設けられていることが、他の喫煙者が邪魔となって情報伝達が阻害されることがないことから好ましいものである(請求項6)。
【0016】
さらに、前記した柱部に、各種情報を報知する第2情報報知部を立ち状態のヒトの目線位置に合わせた所要位置に設けたり(請求項7)、前記した機台の側面に、各種情報を報知する第3情報報知部を設けても良い(請求項8)。
【0017】
また、前記した第1情報報知部は、報知情報が印刷された透過性フィルムが透過表示されるように構成されていても良い(請求項9)。
【0018】
また、床面に敷設して当該装置を載置するマット部を備え、該マット部は、前記喫煙領域と符合する所要エリアでもって形成されると共に、各種情報を報知する第4情報報知部であることが好ましい。
すなわち、喫煙領域と符合する所要エリアでもってマット部を形成することで、ヒトは暗にマット部エリア内が喫煙領域であろうと自然に認識して、該エリア内で喫煙をする。このエリア内は、エアカーテン内であるために汚れた空気が拡散するのを防止する。また、喫煙者が少ないときに第4情報報知部でもあるマット部に自然と目が移り情報伝達効果が向上する(請求項10)。
【0019】
前記第1情報報知部は、情報データに基づいて報知情報を表示させる液晶パネルまたはLEDパネルなどの電子表示板を備えていても良いものである(請求項11)。
【0020】
また、本発明にかかる情報報知システムは、上記した第1情報報知部を備えた分煙装置と、該装置と通信可能に接続され前記情報データを管理する情報管理装置とを有して構築され、前記情報管理装置は、更新された該情報データを該装置へ送信可能に構成されていることが、利便性と速報性が向上し、さらに人々の注目度が向上するために極めて好適である(請求項12)。
【0021】
また、前記した分煙装置は、前記情報管理装置へ該分煙装置廻りにいる人からの各種情報を送信可能に構成されると共に、該情報管理装置は、該各種情報を受信し該各種情報に基づいて該分煙装置へ応答するように構成されていることが好ましい。
上記技術的手段によれば、たとえば、現在の天気や、空港施設などでの空席情報、ニュース、新製品の紹介などの各種情報を、分煙装置に設けたタッチパネルなどの入力手段を用いて、知りたい情報を情報管理装置へ送信する。一方、情報管理装置は、受信した情報に基づいて該分煙装置へデータとして送信し、分煙装置に報知させる(請求項13)。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1〜図8を用いて説明をする。図中、符号Aは分煙装置を、符号Bは情報管理装置を、符号Cは情報報知システムを夫々示す。
【0023】
(実施形態1)
実施形態1にかかる分煙装置Aは、図1及び図2に示すように、機台1と、柱部2と、空気噴出部3とを備えて構成され、空気清浄効率を向上させた好適なものが例示されている。
【0024】
機台1は、下部筐体11と、上部筐体12とで構成される。
下部筐体11は、上面中央に中空円筒部112が立設されたフランジ状の上板113が設けられた略円柱状を呈している。この中空円筒部112中途域には、第1空気流通孔114が開設された鍔部11aと、第2空気流通孔115が開設された鍔部11bとが延出され、また上板113には第3空気流通孔116が適宜開設されている。
【0025】
この上板113上面には、煙草等の匂いを脱臭する脱臭ユニット41が第3流通孔116を覆うように所定位置に取着されると共に、鍔部11b上面には煙草の煙や粉塵を吸着する電気集塵ユニット42が第2空気流通孔115を覆うように所定位置に取着されている。なお、この脱臭ユニット41と、電気集塵ユニット42とは、周知のものであるため、詳細な説明は省略する。
【0026】
下部筐体11内部には、電動モータで駆動する送風ファン5が、その送風ファン送風口5aと中空円筒部112とが一致するように設けられている。また、送風ファン5の近傍には、送風ファン5と後述する蛍光灯37の電気的な制御を行う制御部6、後述する第1〜第4の情報報知部への電源部(図示せず)および信号送信部(図示せず)が設けられている。
【0027】
上部筐体12は、下部筐体11上部に形成された段部11cと上部筐体12下部に形成された段部12aとが嵌合された下部筐体11の外径と略同径の略円柱状を呈している。その上部筐体12上面には断面視半球状の灰皿部12aが周方向に亘って一体的に凹設されている。
【0028】
この灰皿部12aは、図3に示すように、略凹湾曲した円盤状の灰皿を上部筐体12と別部材で構成し、上部筐体12上面にはこの灰皿12a’を載置させる孔部12bを周方向に所定間隔をおいて開設して、上部筐体12上面から灰皿12a’を着脱可能に構成してもよいものである。
また、上部筐体12内に位置した鍔部11aには、比較的大きなごみを捕捉させるプレフィルター7が取着されている。
【0029】
また、この下部筐体11と上部筐体12とで構成され機台1の側面には、広告などの報知情報が印刷されたポスターが着脱可能に貼付されている。
【0030】
柱部2は、無数の吸入孔21が穿設された筒体であり、筒体内側に所要の間隔(流通路2a)をおいて中空円筒部112が位置するように上部筐体12と連続形成されている。この柱部2は、上部筐体12と溶着接合したり、リベットによる鋲着接合等によって一体的に形成してもよいものである。
また、ヒトが立った状態で略水平な目線位置となる筒体中途部には、略円筒状の段部22が張り出し形成されており、その側面には広告などの報知情報が印刷されたポスターが着脱可能に貼付されている。
【0031】
空気噴出部3は、柱部2頂部から張り出すように該柱部2に形成されると共に中空円筒部112の頂部と圧接衝合された下部31と、この下部31の上面から脚部を介して一体的に設けられた凹湾曲状の上部32とで略笠状に形成されており、空気噴出部3の上周縁部が全周に亘って開口されて清浄化空気を外側に向って斜め下向きに噴出する噴出溝33が形成されている。
また、この上部32中央には、清浄化空気が排気される噴出孔34が開設されている。この噴出孔34は噴出空気量を調整可能な構造となっている。また、この噴出孔34は、ドーム状の空気流外からの空気を吸入させて新たな空気の流れを形成して、略閉状態に陥りやすい空気の循環を回避したり、空気噴出部から噴出した空気の流速を制御して、空気噴出量と空気吸入孔の吸入能力とのバランスを、積極的に調整する役目をしている。
なお、この噴出孔34を設けずに、噴出ノズルからの噴出空気量に相当する空気を全て柱部空気吸入部より吸引しても良いものである。この場合、上部32を上下方向にその位置を変えることにより噴出ノズル幅を変えて、噴出空気の流速を調整して、系としてのバランスを図ることが好ましいものものである。
【0032】
下部31側面には透過性を有する乳白色板35が所定間隔をおいて内嵌されており、その内側近傍には、光が漏洩しないように断面視略コ字状にかつ環状に形成されたセード36が設けられていると共に、該セード36内に蛍光灯37が乳白色板35と対向するように所定間隔をおいて周設されている。
【0033】
この乳白色板35外面には、広告などの報知情報が印刷された透過性フィルム38が着脱可能に貼付されており、この透過性フィルム38の貼付高さは、大勢の人が当該装置Aを取り囲んでも、視認可能な所要高さとなっている。
なお、この空気噴出部3が第1情報報知部に、柱部2の段部22が第2情報報知部に、機台1が第3情報報知部になっており、上中下段夫々に情報報知がされるようになっている。また、床面に広告などの報知情報が印刷されたマット8を敷設してその上に装置本体が載置されており、このマット8が各種情報を報知する第4情報報知部となっている。なお、このマット8の形状は後述する。
【0034】
次に、以上のように構成された分煙装置Aを用いた一連の空気の流れについて説明する。なお、分煙装置Aは、送風ファン5を駆動させた状態で、かつ、蛍光灯36を点灯させた状態であるものとする。
送風ファン5からの送風は、中空円筒部112を通って下部31と上部32とで形成された空間部3aへと導かれ、外側に向かって斜め下向きに形成された噴出ノズル33と噴出孔34とから清浄な空気として噴出される。
【0035】
前者の噴出ノズル33から噴出された清浄化空気は、送風ファン5の吸引力によって噴出ノズル33より下方に設けられた吸入孔21に放物線を描くようにドーム状の空気流れを形成しながら吸い込まれる。
上記したマット8は、このドーム状の空気流の外径と略一致する所要の大きさに成っており、喫煙者は広告等が報知されたマット8を見て、暗にこの領域が喫煙領域と判断し、マット8に立って喫煙を始めことで、煙草の煙や臭いは外部に漏れることなく吸入孔21に吸い込まれる。
【0036】
吸入孔21に吸い込まれた汚れた空気は、柱部2と中空円筒部112との間に形成された流通路2a、プレフィルター7、電気集塵ユニット42、脱臭ユニット41とを経て清浄化され、送風ファン5を介して上記した噴出ノズル33と噴出孔34とから清浄な空気として噴出される。
【0037】
また、噴出孔34から清浄化空気の一部を吸入孔孔21に吸引されることなく噴出することで、ドーム状の空気流外部から空気が吸い込まれるようになる。
【0038】
一方において、喫煙するために集まってきた人は、十分な所要高さで形成された存在感のある当該装置A上部の第1情報報知部や第2、第3、第4の情報報知部に自然と目が移り、ほとんどの喫煙者に所望した情報が伝達される。
【0039】
以上、実施形態1にかかる分煙装置を説明したが、このものに限定されることなく、例えば、図4に示すように、空気噴出部3の形状を、柱部2の外径と略同径な略笠状の空気噴出部3’に形成したり、図5に示すように第1情報報知部を設けることなく水平に張り出した略笠状の空気噴出部3”に形成しても良い。
【0040】
さらに、この図5と、その横断平面図である図6に例示したように、噴出された清浄化空気が該吸入孔に向って渦巻き流となるように下部31”に案内羽根fを設けても良い。
さらに図5において外側に向って斜め下向きに設けた噴出ノズルに替えて、床面に向って略真下方向に噴出するように噴出ノズルを形成しても良い。
【0041】
(実施形態2)
実施形態2にかかる分煙装置A2は、図7に示したように、実施形態1で例示した第1情報報知部の透過表示に替えて液晶パネル又はLEDパネル等の電子表示板39にした例であり、実施形態1と同一の他の構成の説明は省略する。
【0042】
空気噴出部3’は、下面が開口され下部に向って漸次縮径するように傾斜状に形成され、夫々の側面には液晶パネルまたはLEDパネル等の電子表示板39が内嵌されている。そして、装置A2内部には、送風ファンと、この電子表示板39を制御する制御部(図示せず)が内装されている。
【0043】
この制御部は、電子表示板39に表示させる報知情報の情報データを記憶させる記憶部と、この情報データに基づいて電子表示板39に表示させる表示制御部とを備えて構成され、情報データを適宜書き換えることにより報知情報の更新ができるようになっている。
【0044】
この上記した情報データとは、表示させる文字情報と表示された文字列を動かしたり点滅させたりといった一連の表示パターン情報とで構成されたり、アナログまたはデジタルの画像信号(動画)であったりとその態様は任意である。
【0045】
以上のように構成された実施形態2にかかる分煙装置A2は、十分な所要高さで形成された存在感のある当該装置A2上部に、広告などの報知情報が動的に表示されるので自然と目が移り、喫煙するために集まってきたほとんどの喫煙者に対して所望した情報が伝達される。
【0046】
(実施形態3)
実施形態3は、実施形態2で例示した電子表示板39に表示させる報知情報の情報データを記憶させる記憶部を、外部に設けた情報管理装置Bに替えたものであり、当該分煙装置A3と各種情報が読み書き可能に構成された情報管理装置Bとを通信可能に接続して、遠隔制御可能な情報報知システムCとした例である。
【0047】
この情報管理装置Bは、通信機能を有したコンピュータであり、更新された情報データを分煙装置A3へ送信可能に構成されている。
図8に示したように、この情報管理装置Bは、喫煙室や喫煙コーナー内に複数設置した当該分煙装置A3を統括制御することもできるようになっており、この場合、この情報管理装置Bよって、夫々の空気噴出部に異なる報知情報を表示させたり、夫々を関連付けて表示させたり、同時に同一の情報を表示させたりすることができるようになっている。
このように実施形態3にかかる情報報知システムCは、遠隔から表示情報のさまざまな表示表現を制御可能となっている。
【0048】
この情報管理装置Bは、通信機能を有したコンピュータであり、更新された情報データを分煙装置A3へ送信可能に構成されている。
図8に示したように、この情報管理装置Bは、喫煙室や喫煙コーナー内に複数設置した当該分煙装置A3を統括制御することもできるようになっており、この場合、この情報管理装置Bよって、夫々の空気噴出部に異なる報知情報を表示させたり、夫々を関連付けて表示させたり、同時に同一の情報を表示させたりすることができるようになっている。
このように実施形態3にかかる情報報知システムCは、遠隔から表示情報のさまざまな表示表現を制御可能となっている。
また、この分煙装置にタッチパネルなどの入力手段を設けて、前記情報管理装置へ該分煙装置廻りにいる人からの各種情報を送信可能に構成し、一方、情報管理装置を、該各種情報を受信し該各種情報に基づいて該分煙装置へ応答するように構成しても良い。
このように構成することで、喫煙者は、例えば、現在の天気や、空港施設などでの空席情報、ニュース、新製品の紹介などの各種情報を、タッチパネルなどの入力手段を用いて入力し、知りたい情報を情報管理装置へ送信する。一方、情報管理装置は、受信した情報に基づいて該分煙装置へデータとして送信し、分煙装置に報知させることができ、極めて好適である。
【0049】
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。例えば、空気噴出部の形状を円柱状あるいは四角柱状のものを例示したが、これら以外の形状によるものでもよい。
【0050】
また、上述する各実施の形態において、空気噴出部の上周縁部に周方向全周に亘って開口した噴出ノズルを例示しているが、周方向に断続的な溝孔にしても良いもので、例えば、長孔状、円形状、多角形状等のノズルを、周方向全周にわたって断続的に設けても良い。
【0051】
また、第1から第3の情報報知部は、その形状を特に限定するものでなく、さらに、透過性フィルムと液晶パネルあるいはLEDパネルとの組み合わせによるものであってもよい。
また、本実施形態で例示した分煙装置の材質は、特に限定はされないが、重量感のある金属または非鉄金属部材で構成するよりも、軽量感のある、たとえば合成樹脂部材で構成することが好ましい。
また、噴出ノズルを、上下方向の角度調整可能に構成しても良いものである。
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので下記のような有利な効果を奏する。
請求項1によれば、柱部を中心にして柱部周囲を略ドーム状の空気流で仕切って喫煙領域を形成し、この喫煙領域内で喫煙されたことによって生じた煙と臭いとからなる汚れた空気を、空気清浄化手段で清浄化されて空気噴出部から噴出するから、効率良く空気を清浄化しつつ、喫煙による煙が周囲に立ち込めたり、煙草の臭いが周囲に拡散することがない循環型の分煙装置を提供できる。また、柱部周囲、すなわち、柱部を中心にして360度全方位に亘った喫煙領域を形成することで、どの方位から喫煙者がきても廻りこまずに喫煙が可能になる。
【0053】
請求項2によれば、柱部より径方向に張り出して略笠状の空気噴出部を形成し、該空気噴出部の上周縁部に前記清浄化空気を噴出する噴出ノズルを設けたことにより、略ドーム状の空気流で仕切る喫煙領域を広げることができる。
【0054】
請求項3によれば、噴出された清浄化空気が該吸入孔に向って外側に膨らむ放物線を描くような空気流となる所要の傾斜角度をもって噴出ノズルを形成することで、略真下方向に噴出するように形成したものに比べて、喫煙領域を広げることができる。
【0055】
請求項4よれば、噴出された清浄化空気が該吸入孔に向って旋回流となる案内羽根を噴出ノズル内に設けることでドーム状の空気流が安定化し、より水平方向に近い傾斜角度の噴出ノズルを形成することができ、喫煙領域をさらに広げることができる。
【0056】
請求項5によれば、空気噴出部の上面部略中央に、前記清浄化空気を上方に向って噴出する噴出空気量を調整可能な噴出孔を設けることで、ドーム状の空気流外からの空気を吸入可能にするから、略閉状態に陥りやすい空気の循環を回避して、快適な喫煙領域を確保することができる。しかも、仮に、煙草の煙がドーム外に漏れても、ドーム状の空気流外からの空気の流れによって引き寄せ、吸引することができる。
また、この噴出孔を設けることで、送風ファンの送風出力に基づく空気噴出量と空気吸入孔の吸入能力とのバランスを容易に取ることができる。したがって、設計段階において、送風出力の異なる送風ファンの採用に幅を持たせることができる。
【0057】
請求項6によれば、空気噴出部に、各種情報を報知する第1情報報知部を設けることで情報報知を可能とすることができ、さらに、該第1情報報知部は、大勢の人を挟んでも視認可能な所要高さの位置に設けられていることで、他の喫煙者が邪魔となって情報伝達が阻害されることなく情報を報知することができる。
【0058】
請求項7および8によれば、柱部に、各種情報を報知する第2情報報知部を立ち状態のヒトの目線位置に合わせた所要位置に設けたり、前記した機台の側面に、各種情報を報知する第3情報報知部を設けて、情報報知の個所を増やすことで、情報の伝達効率を向上することができる。
【0059】
請求項9によれば、第1情報報知部を報知情報が印刷された透過性フィルムが透過表示されるように構成したことで、広告などの報知情報に自然と目が移り、喫煙者に所望した情報を提供することができる
【0060】
請求項10によれば、喫煙領域と符合する所要エリアでもってマット部を形成することで、ヒトは暗にマット部エリア内が喫煙領域であろうと自然に認識して、該エリア内で喫煙をするから、あえて注意を促す必要がない。また、立ち入ったこのエリア内は、ドーム状の空気流内であるために汚れた空気が拡散するのを防止することができる。また、喫煙者が少ないときに第4情報報知部でもあるマット部に自然と目が移り情報伝達効果を向上させることができる。
【0061】
請求項11によれば、第1情報報知部を情報データに基づいて報知情報を表示させる液晶パネルまたはLEDパネルなどの電子表示板にしたから、静止画像に比べ注目度が増し、ほとんどの喫煙者に所望した情報を知らしめることができ、情報伝達にも優れた極めて好適な分煙装置を提供できる。
【0062】
請求項12によれば、情報データに基づいて報知情報を表示させる液晶パネルまたはLEDパネルなどの電子表示板を備えた分煙装置と情報データを管理する情報管理装置とを通信可能に接続し、更新された情報データを分煙装置へ送信可能に構成したことで、さまざまな表示表現が可能となることから、利便性と速報性が向上し、さらに人々の注目度が向上するために極めて好適な空気清浄機能を有した情報報知システムを提供できる。
【0063】
請求項13によれば、前記情報管理装置へ該分煙装置廻りにいる人からの各種情報を送信可能に構成し、該情報管理装置は、該各種情報を受信し該各種情報に基づいて該分煙装置へ応答するように構成することで、例えば、現在の天気や、空港施設などでの空席情報、ニュース、新製品の紹介などの知りたい情報を、喫煙者は、タッチパネルなどの入力手段を用いて入力・送信することで、様々な情報を引き出すことをも可能となり、極めて利便性に優れた情報報知システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1にかかる分煙装置の縦断正面図である。
【図2】図1の(A)−(A)線に沿える拡大横断平面図である。
【図3】灰皿部の変形例を示した拡大縦断面図である。
【図4】他の態様の空気噴出部を例示した縦断正面図その1である。
【図5】他の態様の空気噴出部を例示した縦断正面図その2である。
【図6】図5の(B)−(B)線に沿える横断平面図である。
【図7】実施形態2にかかる分煙装置の空気噴出部廻りの正面側斜視図である。
【図8】実施形態3にかかる情報報知システムのシステム構築を示した模式図である。
【符号の説明】
A 分煙装置
21 吸入孔
1 機台
2 柱部
33 噴出ノズル
34 噴出孔
3 空気噴出部
38 透過性フィルム
39 電子表示板
41 脱臭ユニット
42 電気集塵ユニット
7 プレフィルター
8 マット
f 案内羽根
B 情報管理装置
C 情報報知システム
Claims (13)
- 吸入空気を清浄化する空気清浄化手段が内装された機台に、周方向全周に亘って空気吸入孔が開設された所要高さの柱部を立設すると共に、該柱部上方に該空気清浄化手段で清浄化された空気を周方向全周に亘って下方に噴出する空気噴出部を設けて成り、該空気噴出部から噴出された清浄化空気を該空気吸入孔に吸入させて該柱部周囲を略ドーム状の空気流で仕切り、該空気流内を喫煙領域としたことを特徴とする分煙装置。
- 前記空気噴出部は、前記柱部より径方向に張り出して略笠状に形成されると共に、該空気噴出部の上周縁部に前記清浄化空気を噴出する噴出ノズルを設けたことを特徴とする請求項1記載の分煙装置。
- 前記噴出ノズルは、噴出された清浄化空気が該吸入孔に向って外側に膨らむ放物線を描くような空気流となる所要の傾斜角度をもって形成されていることを特徴とする請求項2記載の分煙装置。
- 前記噴出ノズルは、噴出された清浄化空気が該吸入孔に向って旋回流となる案内羽根が内設されていることを特徴とする請求項2または3記載の分煙装置。
- 前記空気噴出部は、該空気噴出部の上面部略中央に、前記清浄化空気を上方に向って噴出する噴出孔を設けたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の分煙装置。
- 前記空気噴出部に、各種情報を報知する第1情報報知部を設けると共に、該第1情報報知部は、大勢の人を挟んでも視認可能な所要高さの位置に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の分煙装置。
- 前記柱部に、各種情報を報知する第2情報報知部を立ち状態のヒトの目線位置に合わせた所要位置に設けたことを特徴とする請求項6記載の分煙装置。
- 前記機台の側面に、各種情報を報知する第3情報報知部を設けたことを特徴とする請求項7記載の分煙装置。
- 前記第1情報報知部は、報知情報が印刷された透過性フィルムが透過表示されるように構成されていることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の分煙装置。
- 床面に敷設して当該装置を載置するマット部を備え、該マット部は、前記喫煙領域と符合する所要エリアでもって形成されると共に、各種情報を報知する第4情報報知部であることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の分煙装置。
- 前記第1情報報知部は、情報データに基づいて報知情報を表示させる液晶パネルまたはLEDパネルなどの電子表示板を備えたことを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の分煙装置。
- 請求項11記載の分煙装置と、該装置と通信可能に接続され前記情報データを管理する情報管理装置と、を有して構築され、前記情報管理装置は、更新された該情報データを該装置へ送信可能に構成されていることを特徴とする情報報知システム。
- 前記分煙装置は、前記情報管理装置へ該分煙装置廻りにいる人からの各種情報を送信可能に構成されると共に、該情報管理装置は、該各種情報を受信し該各種情報に基づいて該分煙装置へ応答するように構成されていることを特徴とする請求項12記載の情報報知システム。
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---|---|---|---|
JP2002168348A JP2004008143A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 分煙装置とその装置を用いた情報報知システム |
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ID=30435284
Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005241230A (ja) * | 2004-02-29 | 2005-09-08 | Tornex Inc | 層気流制御型空気清浄機 |
JP2010088362A (ja) * | 2008-10-09 | 2010-04-22 | British American Tobacco Japan Kk | 床立設型のタバコ灰レセプタクル |
JP2022034634A (ja) * | 2020-08-19 | 2022-03-04 | エヴァンリード株式会社 | 空気清浄機 |
JP7173638B1 (ja) * | 2021-10-04 | 2022-11-16 | 古沢工業株式会社 | 灰皿 |
-
2002
- 2002-06-10 JP JP2002168348A patent/JP2004008143A/ja not_active Ceased
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