JP2004007152A - 半導体集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】電圧制御発振器(VCO)を主体にした位相ロックドループ(PLL)回路を含む高集積化された半導体集積回路では、VCOの電圧対周波数特性の測定を高速で、確実に行う必要がある。
【解決手段】PLL回路において、VCO3の出力信号を、バッファ列でなる遅延計測回路10に入力し、そのバッファ列の各出力を保持する保持回路11および制御判定部12に導入する回路構成により、前記VCO3へ外部入力信号端子7から起動信号を印加して、上記起動信号の期間内にVCO特性を判定することで、PLL回路動作の測定が、高速で、かつ確実に実施できる。
【選択図】 図1
【解決手段】PLL回路において、VCO3の出力信号を、バッファ列でなる遅延計測回路10に入力し、そのバッファ列の各出力を保持する保持回路11および制御判定部12に導入する回路構成により、前記VCO3へ外部入力信号端子7から起動信号を印加して、上記起動信号の期間内にVCO特性を判定することで、PLL回路動作の測定が、高速で、かつ確実に実施できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧制御発振器(Voltage−Controlled Oscillator―以下、VCOと略称)を主体にした位相ロックドループ(Phase Locked Loop―以下、PLLと略称)回路を含む半導体集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路技術の高度化、微細化により、回路動作の高速化が可能となるため、集積回路化されたPLLあるいはVCOもまた高速化、高周波数化が進んでいる。
【0003】
一方、集積回路化された半導体デバイスのPLL或いはVCOの検査のためには、ロックテストはもちろん、集積回路化されたVCOの電圧対周波数特性(以下、VCO特性と略称)の測定を、確実、迅速に行う必要がある。しかし、非常に高速なVCO特性をデバイスの外部から測定することは大変困難である。
【0004】
従来のVCO特性の測定方法の一つに、高速テスタによる外部観測という手法がある。図7により、従来の高速テスト回路による外部観測の例を説明する。
【0005】
図7のPLL回路は、位相比較器1、ローパスフィルタ(LPF)2、VCO3および分周回路4のループ構成であり、信号端子5から入力される基準信号(REFCLK)およびVCO3の出力信号を入力とする分周回路4からの出力信号が、それぞれ位相比較器1に入力され、互いの位相が比較される。両信号の位相差に対応した位相比較器1の出力は、ローパスフィルタ(LPF)2に入力されて平滑化され、その信号がVCO3に入力される。VCO3は、入力された電圧に応じた発振周波数で発振し、PLL出力として、信号線6に出力信号を生ずるとともに、このPLL出力信号が分周回路4に入力され、この分周回路4の信号が、位相比較器1へ帰還入力される。
【0006】
通常のPLL動作は、以上のようなフィードバック系構成によってなされるのであるが、VCO特性のテスト時には、VCO3に対して、信号端子7から入力信号(VCOIN)を直接印加して、VCO3からのPLL出力(VCOOUT)を信号端子6から、高速テスターで直接観測する。また場合によっては、外部に分周回路を設けて、周波数を落とし、それを所定のテスターで二次的に観測する。
【0007】
従来のVCO特性の測定方法のもう一つの例として、周波数カウンタ回路内蔵による判定という手法がある。図8により、周波数カウンタ回路内蔵による判定について説明する。
【0008】
図8のPLL回路は、図7と同様の、位相比較器1、ローパスフィルタ(LPF)2、VCO3および分周回路4のループ構成を有するほか、周波数カウンタ8および読み出し部9を内蔵している。
【0009】
PLL動作は、図7の回路の場合と同じであるが、VCO特性のテスト時には、信号端子7からVCO3へ、直接、入力信号(VCOIN)を印加して、VCO3からのPLL出力信号を、信号端子6から、内蔵された周波数カウンタ8に入力し、ここで周波数を判定し、読み出し部9から読み出す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方式のうち、高速テスターによる外部観測の場合は、近年のプロセス微細化に伴いPLLの発振周波数も飛躍的に高くなり、LSIの外部に出力して観測することは、インピーダンスマッチングやノイズの混入など高周波信号に伴う障害の影響が大きくなり、大変困難になるという課題があった。
【0011】
また、もう一つの周波数カウンタ回路内蔵による判定の場合では、内蔵された周波数カウンタ8での周波数判定の測定にかなりの時間を要し、テスト時間の増大を招くという課題があるとともに、その回路規模も決して無視できない。
【0012】
本発明はこれらの不具合を回避する新しい方策を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の半導体集積回路は、VCOを含むPLL回路と、前記VCOの出力信号を入力する多段のバッファ列でなる遅延計測回路、前記遅延計測回路の多段各出力を保持する保持回路および前記保持回路の状態を判定する制御判定回路とをそなえたもので、前記遅延計測回路でVCOの出力信号を、その出力信号の1周期以内で計測して、保持回路に保持することで、PLL回路動作を、VCO特性の判定によって、迅速に行うことができる。
【0014】
また、本発明の半導体集積回路は、前記制御判定回路として、前記保持回路の出力に変化点検出回路と単調増加判定回路を設けたもので、これにより、測定期間中のVCO出力を単調増加判定回路での出力判定で検知するだけという、非常に簡便な測定となり、検査工程の簡素化、迅速化が可能であると共に、高周波になればなるほど、回路規模が少なくて済むという利点も得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を、図1の回路構成図により、その実施の形態で詳しく説明する。
【0016】
図1の回路構成は、位相比較器1、LPF2、VCO3、分周回路4、遅延計測回路10、保持回路11および制御判定部12を備えている。
【0017】
回路動作を概説すると、入力端子5から基準信号(REFCLK)が位相比較器1に入力され、位相比較器1の出力はLPF2で平滑化され、LPF2の出力はVCO3に入力される。VCO3の出力は、分周回路4を経由して、位相比較器1に入力され、ここで、信号端子5から入力される基準信号(REFCLK)と位相が比較される。両信号の位相差に対応した位相比較器1の出力が、LPF2で平滑化され、VCO3では、その入力された電圧に応じた発振周波数の信号を生じ、これがPLL回路の出力信号として信号線6に現れる。
【0018】
以上のようなフィードバック系による回路構成でPLL動作するが、VCO特性のテスト時には、VCO3へ、別の入力信号端子7からアナログ入力信号(VCOIN)を印加して、VCO3を動作させ、VCO3の出力信号を、信号線6を通じて、遅延計測回路10および保持回路11に入力し、この遅延計測回路10でVCO3の出力信号の1周期を計測して、VCO3の出力信号のタイミングで保持回路11に保持する。
【0019】
図2は、遅延計測回路10の一例で、遅延計測バッファ列10、保持回路11、アンド(AND)回路13、PLL回路の出力信号を入力する端子14、起動信号を入力する端子15、遅延計測バッファ列10内部の各回路からの各出力線101〜108を表している。
【0020】
停止時、入力端子15の起動信号は、デジタル信号として、ローレベル(0状態)であり、遅延計測バッファ列10の各出力線101〜108はすべてローレベル(0状態)のままである。VCO特性の測定に際して、入力端子15から起動信号を入力すると、その起動信号がハイレベル(1状態)に立ち上がった直後から、遅延計測バッファ列10を信号が伝播し始め、保持回路11では、入力端子14が立ち下がる時点で遅延計測バッファ列10の各出力の値が保持される。
【0021】
図3および図4は、実際の動作のタイミングチャートを示し、図3にはPLL出力の周波数が高いとき、図4には周波数が低いときを、それぞれ表している。測定期間は任意に設定可能であるが、ここでは、入力の起動信号のハイレベル(アクティブ・ハイ)を、PLL出力の立ち上がりから立ち下がりまでの半周期としている。
【0022】
PLL動作の周波数が高いときには、起動信号のハイレベル期間に、遅延計測バッファ列10の各出力線101〜108は、各出力線101〜103までがハイレベル(1状態)で、残りの各出力線104〜108はローレベル(0状態)である。
【0023】
一方、PLL動作の周波数が低いときは、同じ起動信号のハイレベル期間であっても、遅延計測バッファ列10の各出力線101〜108は、各出力線101〜105までがハイレベル(1状態)で、残りの各出力線106〜108はローレベル(0状態)である。
【0024】
このように、PLL動作の周波数によって読み出されるデータが異なることになり、その結果、VCOの発振周波数を間接的に知ることができる。
【0025】
ここで、VCOの発振特性を見る場合、発振周波数の絶対値よりも、VCO特性の単調増加性を保証することが重要である。単調増加性が保証できないと、PLL動作の安定な系を構成することができなくなってしまう。前記遅延計測回路によって、VCOIN7の電圧を変化させて、その半周期での遅延を計測することにより、この単調増加性の保証を行うことができる。
【0026】
図5は、図2の前記遅延計測バッファ列10および保持回路11に付加して、変化点検出回路16および単調増加判定回路17を備えたものである。変化点検出回路16は通常プライオリティエンコーダで実現される。
【0027】
また、単調増加判定回路17は、個別の信号判定回路として、図6に示す大小判定回路を含む回路構成が用いられる。この図6の回路動作を説明すると、入力信号は前記遅延計測回路バッファ列10の各々の出力である。PLL回路からの出力信号によって動作するフリップ・フロップ(FF)回路18,19にデジタル信号が入力されていて、それぞれのFF回路18,19は、サンプリング信号により、各アンド(AND)回路20,21を介して、その入力がイネーブルされている。各FF回路18,19の出力は、比較器で構成される大小判定回路22へ入力され、ここで、互いの大小が判定される。したがって、この判定回路22の出力により、サンプリング信号毎に、各FF回路18,19の出力の大小判定およびその変化を観測することができる。この図5の回路構成を利用した実際の使途としては、例えば、VCO入力電圧を高い方から低い方に掃引して、その間、変化点検出回路16を連続的に動作させておく。このとき、VCOの単調増加特性が確保されていれば、単調増加判定回路17の出力は、VCOの発振周波数の高い方から低い方へ、一方向への連続的な変化となる。よって、この間の単調増加判定回路17の出力を検知して、大小判定が変化しない限り、単調増加特性が保証されたと判定できる。逆にVCO入力電圧を低い方から高い方に掃引して、VCOの発振周波数が低い方から高い方へ、一方向への連続的な変化をするようにした場合も同様である。
【0028】
そして、図5における前記遅延計測バッファ列10および保持回路11の各付加回路は、VCOの発振周波数の1周期分だけの遅延時間をカバーできる段数分だけ並べておけばよく、分周回路を内蔵する従来例の場合に比べて、高周波になればなるほど、回路規模が少なくて済むという利点がある。
【0029】
また、単調増加特性の判定に関しても、従来例のように、出力される信号の周波数をテスター側の各ポイントで判定する、あるいは、内蔵する周波数カウンタの値を各ポイントで読み出して判定する、などの煩雑さが無く、単に測定期間中の判定出力を検知するだけという、非常に簡便な測定であり、検査工程の簡素化、迅速化にもなる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、PLL回路において、VCOの出力信号が入力される遅延計測回路およびその遅延計測回路の出力結果を保持する保持回路で構成されることにより、迅速にVCO特性を判定することができる。
【0031】
さらに、本発明は保持回路の出力に変化点検出回路および単調増加判定回路を設けることにより、単調増加特性の判定も、VCOの発振周波数の半周期或いは1周期分だけの測定期間をカバーするだけという、測定の迅速さと共に、高周波になればなるほど、回路規模が少なくて済むという利点をもたらすものであり、半導体集積回路にとって、実用性の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態での回路構成図
【図2】本発明の実施の形態での要部回路構成図
【図3】本発明の実施の形態での周波数計測タイミング図
【図4】本発明の実施の形態での周波数計測タイミング図
【図5】本発明の実施の形態での要部回路構成図
【図6】本発明の実施の形態での他の要部回路構成図
【図7】従来例の回路構成図
【図8】従来例の別の回路構成図
【符号の説明】
1 位相比較器
2 LPF
3 VCO
4 分周回路
5 基準信号入力端子
6 PLL出力信号線
7 VCO入力信号端子
10 遅延計測回路(バッファ列)
11 保持回路
12 制御判定部
16 変化点検出回路
17 単調増加判定回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧制御発振器(Voltage−Controlled Oscillator―以下、VCOと略称)を主体にした位相ロックドループ(Phase Locked Loop―以下、PLLと略称)回路を含む半導体集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路技術の高度化、微細化により、回路動作の高速化が可能となるため、集積回路化されたPLLあるいはVCOもまた高速化、高周波数化が進んでいる。
【0003】
一方、集積回路化された半導体デバイスのPLL或いはVCOの検査のためには、ロックテストはもちろん、集積回路化されたVCOの電圧対周波数特性(以下、VCO特性と略称)の測定を、確実、迅速に行う必要がある。しかし、非常に高速なVCO特性をデバイスの外部から測定することは大変困難である。
【0004】
従来のVCO特性の測定方法の一つに、高速テスタによる外部観測という手法がある。図7により、従来の高速テスト回路による外部観測の例を説明する。
【0005】
図7のPLL回路は、位相比較器1、ローパスフィルタ(LPF)2、VCO3および分周回路4のループ構成であり、信号端子5から入力される基準信号(REFCLK)およびVCO3の出力信号を入力とする分周回路4からの出力信号が、それぞれ位相比較器1に入力され、互いの位相が比較される。両信号の位相差に対応した位相比較器1の出力は、ローパスフィルタ(LPF)2に入力されて平滑化され、その信号がVCO3に入力される。VCO3は、入力された電圧に応じた発振周波数で発振し、PLL出力として、信号線6に出力信号を生ずるとともに、このPLL出力信号が分周回路4に入力され、この分周回路4の信号が、位相比較器1へ帰還入力される。
【0006】
通常のPLL動作は、以上のようなフィードバック系構成によってなされるのであるが、VCO特性のテスト時には、VCO3に対して、信号端子7から入力信号(VCOIN)を直接印加して、VCO3からのPLL出力(VCOOUT)を信号端子6から、高速テスターで直接観測する。また場合によっては、外部に分周回路を設けて、周波数を落とし、それを所定のテスターで二次的に観測する。
【0007】
従来のVCO特性の測定方法のもう一つの例として、周波数カウンタ回路内蔵による判定という手法がある。図8により、周波数カウンタ回路内蔵による判定について説明する。
【0008】
図8のPLL回路は、図7と同様の、位相比較器1、ローパスフィルタ(LPF)2、VCO3および分周回路4のループ構成を有するほか、周波数カウンタ8および読み出し部9を内蔵している。
【0009】
PLL動作は、図7の回路の場合と同じであるが、VCO特性のテスト時には、信号端子7からVCO3へ、直接、入力信号(VCOIN)を印加して、VCO3からのPLL出力信号を、信号端子6から、内蔵された周波数カウンタ8に入力し、ここで周波数を判定し、読み出し部9から読み出す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方式のうち、高速テスターによる外部観測の場合は、近年のプロセス微細化に伴いPLLの発振周波数も飛躍的に高くなり、LSIの外部に出力して観測することは、インピーダンスマッチングやノイズの混入など高周波信号に伴う障害の影響が大きくなり、大変困難になるという課題があった。
【0011】
また、もう一つの周波数カウンタ回路内蔵による判定の場合では、内蔵された周波数カウンタ8での周波数判定の測定にかなりの時間を要し、テスト時間の増大を招くという課題があるとともに、その回路規模も決して無視できない。
【0012】
本発明はこれらの不具合を回避する新しい方策を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の半導体集積回路は、VCOを含むPLL回路と、前記VCOの出力信号を入力する多段のバッファ列でなる遅延計測回路、前記遅延計測回路の多段各出力を保持する保持回路および前記保持回路の状態を判定する制御判定回路とをそなえたもので、前記遅延計測回路でVCOの出力信号を、その出力信号の1周期以内で計測して、保持回路に保持することで、PLL回路動作を、VCO特性の判定によって、迅速に行うことができる。
【0014】
また、本発明の半導体集積回路は、前記制御判定回路として、前記保持回路の出力に変化点検出回路と単調増加判定回路を設けたもので、これにより、測定期間中のVCO出力を単調増加判定回路での出力判定で検知するだけという、非常に簡便な測定となり、検査工程の簡素化、迅速化が可能であると共に、高周波になればなるほど、回路規模が少なくて済むという利点も得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を、図1の回路構成図により、その実施の形態で詳しく説明する。
【0016】
図1の回路構成は、位相比較器1、LPF2、VCO3、分周回路4、遅延計測回路10、保持回路11および制御判定部12を備えている。
【0017】
回路動作を概説すると、入力端子5から基準信号(REFCLK)が位相比較器1に入力され、位相比較器1の出力はLPF2で平滑化され、LPF2の出力はVCO3に入力される。VCO3の出力は、分周回路4を経由して、位相比較器1に入力され、ここで、信号端子5から入力される基準信号(REFCLK)と位相が比較される。両信号の位相差に対応した位相比較器1の出力が、LPF2で平滑化され、VCO3では、その入力された電圧に応じた発振周波数の信号を生じ、これがPLL回路の出力信号として信号線6に現れる。
【0018】
以上のようなフィードバック系による回路構成でPLL動作するが、VCO特性のテスト時には、VCO3へ、別の入力信号端子7からアナログ入力信号(VCOIN)を印加して、VCO3を動作させ、VCO3の出力信号を、信号線6を通じて、遅延計測回路10および保持回路11に入力し、この遅延計測回路10でVCO3の出力信号の1周期を計測して、VCO3の出力信号のタイミングで保持回路11に保持する。
【0019】
図2は、遅延計測回路10の一例で、遅延計測バッファ列10、保持回路11、アンド(AND)回路13、PLL回路の出力信号を入力する端子14、起動信号を入力する端子15、遅延計測バッファ列10内部の各回路からの各出力線101〜108を表している。
【0020】
停止時、入力端子15の起動信号は、デジタル信号として、ローレベル(0状態)であり、遅延計測バッファ列10の各出力線101〜108はすべてローレベル(0状態)のままである。VCO特性の測定に際して、入力端子15から起動信号を入力すると、その起動信号がハイレベル(1状態)に立ち上がった直後から、遅延計測バッファ列10を信号が伝播し始め、保持回路11では、入力端子14が立ち下がる時点で遅延計測バッファ列10の各出力の値が保持される。
【0021】
図3および図4は、実際の動作のタイミングチャートを示し、図3にはPLL出力の周波数が高いとき、図4には周波数が低いときを、それぞれ表している。測定期間は任意に設定可能であるが、ここでは、入力の起動信号のハイレベル(アクティブ・ハイ)を、PLL出力の立ち上がりから立ち下がりまでの半周期としている。
【0022】
PLL動作の周波数が高いときには、起動信号のハイレベル期間に、遅延計測バッファ列10の各出力線101〜108は、各出力線101〜103までがハイレベル(1状態)で、残りの各出力線104〜108はローレベル(0状態)である。
【0023】
一方、PLL動作の周波数が低いときは、同じ起動信号のハイレベル期間であっても、遅延計測バッファ列10の各出力線101〜108は、各出力線101〜105までがハイレベル(1状態)で、残りの各出力線106〜108はローレベル(0状態)である。
【0024】
このように、PLL動作の周波数によって読み出されるデータが異なることになり、その結果、VCOの発振周波数を間接的に知ることができる。
【0025】
ここで、VCOの発振特性を見る場合、発振周波数の絶対値よりも、VCO特性の単調増加性を保証することが重要である。単調増加性が保証できないと、PLL動作の安定な系を構成することができなくなってしまう。前記遅延計測回路によって、VCOIN7の電圧を変化させて、その半周期での遅延を計測することにより、この単調増加性の保証を行うことができる。
【0026】
図5は、図2の前記遅延計測バッファ列10および保持回路11に付加して、変化点検出回路16および単調増加判定回路17を備えたものである。変化点検出回路16は通常プライオリティエンコーダで実現される。
【0027】
また、単調増加判定回路17は、個別の信号判定回路として、図6に示す大小判定回路を含む回路構成が用いられる。この図6の回路動作を説明すると、入力信号は前記遅延計測回路バッファ列10の各々の出力である。PLL回路からの出力信号によって動作するフリップ・フロップ(FF)回路18,19にデジタル信号が入力されていて、それぞれのFF回路18,19は、サンプリング信号により、各アンド(AND)回路20,21を介して、その入力がイネーブルされている。各FF回路18,19の出力は、比較器で構成される大小判定回路22へ入力され、ここで、互いの大小が判定される。したがって、この判定回路22の出力により、サンプリング信号毎に、各FF回路18,19の出力の大小判定およびその変化を観測することができる。この図5の回路構成を利用した実際の使途としては、例えば、VCO入力電圧を高い方から低い方に掃引して、その間、変化点検出回路16を連続的に動作させておく。このとき、VCOの単調増加特性が確保されていれば、単調増加判定回路17の出力は、VCOの発振周波数の高い方から低い方へ、一方向への連続的な変化となる。よって、この間の単調増加判定回路17の出力を検知して、大小判定が変化しない限り、単調増加特性が保証されたと判定できる。逆にVCO入力電圧を低い方から高い方に掃引して、VCOの発振周波数が低い方から高い方へ、一方向への連続的な変化をするようにした場合も同様である。
【0028】
そして、図5における前記遅延計測バッファ列10および保持回路11の各付加回路は、VCOの発振周波数の1周期分だけの遅延時間をカバーできる段数分だけ並べておけばよく、分周回路を内蔵する従来例の場合に比べて、高周波になればなるほど、回路規模が少なくて済むという利点がある。
【0029】
また、単調増加特性の判定に関しても、従来例のように、出力される信号の周波数をテスター側の各ポイントで判定する、あるいは、内蔵する周波数カウンタの値を各ポイントで読み出して判定する、などの煩雑さが無く、単に測定期間中の判定出力を検知するだけという、非常に簡便な測定であり、検査工程の簡素化、迅速化にもなる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、PLL回路において、VCOの出力信号が入力される遅延計測回路およびその遅延計測回路の出力結果を保持する保持回路で構成されることにより、迅速にVCO特性を判定することができる。
【0031】
さらに、本発明は保持回路の出力に変化点検出回路および単調増加判定回路を設けることにより、単調増加特性の判定も、VCOの発振周波数の半周期或いは1周期分だけの測定期間をカバーするだけという、測定の迅速さと共に、高周波になればなるほど、回路規模が少なくて済むという利点をもたらすものであり、半導体集積回路にとって、実用性の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態での回路構成図
【図2】本発明の実施の形態での要部回路構成図
【図3】本発明の実施の形態での周波数計測タイミング図
【図4】本発明の実施の形態での周波数計測タイミング図
【図5】本発明の実施の形態での要部回路構成図
【図6】本発明の実施の形態での他の要部回路構成図
【図7】従来例の回路構成図
【図8】従来例の別の回路構成図
【符号の説明】
1 位相比較器
2 LPF
3 VCO
4 分周回路
5 基準信号入力端子
6 PLL出力信号線
7 VCO入力信号端子
10 遅延計測回路(バッファ列)
11 保持回路
12 制御判定部
16 変化点検出回路
17 単調増加判定回路
Claims (3)
- 基準信号を入力する位相比較回路、前記位相比較回路の出力を平滑化するローパスフィルタ、前記ローパスフィルタからの出力で動作する電圧制御発振器および前記電圧制御発振器の出力信号を分周して前記位相比較回路へ帰還入力する分周回路を備える位相ロックドループ回路と、前記電圧制御発振器の出力信号を入力する多段のバッファ列でなる遅延計測回路および前記遅延計測回路の多段各出力を保持する保持回路とをそなえた半導体集積回路。
- 基準信号を入力する位相比較回路、前記位相比較回路の出力を平滑化するローパスフィルタ回路、前記ローパスフィルタ回路からの出力で動作する電圧制御発振器および前記電圧制御発振器の出力信号を分周して前記位相比較回路へ帰還入力する分周回路を備える位相ロックドループ回路と、前記電圧制御発振器の出力信号を入力する多段のバッファ列でなる遅延計測回路、前記遅延計測回路の多段各出力を保持する保持回路および前記保持回路の状態を判定する制御判定回路とをそなえた半導体集積回路。
- 基準信号を入力する位相比較回路、前記位相比較回路の出力を平滑化するローパスフィルタ回路、前記ローパスフィルタ回路からの出力で動作する電圧制御発振器および前記電圧制御発振器の出力信号を分周して前記位相比較回路へ帰還入力する分周回路を備える位相ロックドループ回路と、前記電圧制御発振器の出力信号を入力する多段のバッファ列でなる遅延計測回路、前記遅延計測回路の多段各出力を保持する保持回路、前記保持回路の状態を判定する変化点検出回路および単調増加判定回路をそなえた半導体集積回路。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002159087A JP2004007152A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 半導体集積回路 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006250863A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Nec Corp | 半導体試験方法及び半導体装置 |
JP2007225414A (ja) * | 2006-02-23 | 2007-09-06 | Yokogawa Electric Corp | 半導体デバイスの検査方法及び検査装置 |
JP2009194902A (ja) * | 2008-02-14 | 2009-08-27 | Hynix Semiconductor Inc | 位相同期装置 |
CN109061282A (zh) * | 2018-11-06 | 2018-12-21 | 叶志刚 | 一种微弱直流电压信号的超高精度测量方法 |
-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002159087A patent/JP2004007152A/ja active Pending
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