JP2004006383A - 燃料電池搭載車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の積層体を備えた燃料電池において、各積層体に燃料等を均等に配流すると共に、取り付けを容易にし、小型化を図る。
【解決手段】燃料電池10は、燃料等の給排流路が積層方向に形成された積層体12A〜12Dと、積層体12A〜12Dに挟持されこの挟持面から積層体12A〜12Dに燃料等の給排を行なう燃料等給排部材40と、積層体12A〜12Dの収納容器をなす上部ケース80および下部ケース90と、積層体12A〜12Dに積層方向の圧力を加える加圧機構110とから構成される。燃料等給排部材40内の各積層体12A〜12Dへの給排流路は同一形状に形成されている。この結果、各積層体12A〜12Dに燃料等を均等に配流することができる。また、燃料等給排部材40と燃料給排装置等を接続するだけでよく、取り付けが容易となり、小型化を図ることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、燃料電池に関し、詳しくは単電池を積層してなる積層体を複数備えた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池で行なわれる電気化学反応による単電池当たりの起電力は、例えば水素と酸素を燃料とする燃料電池では1.23V(公称電圧)と低い。このため、通常、多数の単電池を積層して燃料電池が構成されている。こうした単電池を積層してなる燃料電池では、その積層の精度が内部抵抗として表われるから、所望の電力を得るのに必要な数の単電池をすべて積層して1つの積層体とするより、必要な数の単電池を複数に均等に分けて複数の積層体とし、この複数の積層体から得られる電力を電気的に直列に接続する方が、容易に積層の精度を高くすることができ、容易に内部抵抗の小さな燃料電池を得ることができる。
【0003】
また、所望の電力を得るのに必要な数の単電池をすべて積層して1つの積層体とすると、積層方向の長さが長くなり積層体を構成する各単電池に燃料等を均等に配流することが困難となる。この場合も、複数の積層体とすれば、比較的容易に燃料を均等に配流し得るので、容易に効率の良い燃料電池を得ることができる。
【0004】
このような理由により、内部抵抗が小さく効率の良い燃料電池を容易に得るために、従来、複数の積層体からなる燃料電池として、2つの縦置きの積層体を並列に並べて上下の端板により固定するもの(例えば、特開平5−47407号公報や特開平3−205766号公報等)や、4つの縦置きの積層体を並列に置いて上下の端板により固定するもの(例えば、特開平5−89901号公報等)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした複数の積層体からなる燃料電池では、積層体毎に燃料等の給排を行なう必要があることから、燃料等の給排用の配管も積層体毎に設置しなければならず、給排用配管の取り付けが複雑となると共に、装置が大型化するという問題があった。
【0006】
この問題を解決するために、燃料等の給排に用いる流路を内部に備えた接続ユニットを積層体の積層端の一方に取り付けてなる燃料電池(例えば、特開平5−109425号公報等)も提案されているが、複数の積層体が各積層体に取り付けられた接続ユニットによりシリーズに接続されるので、各積層体に燃料等を均等に配流するのが困難になり、燃料電池の運転効率が低下するという問題があった。各積層体に燃料等が均等に配流されない燃料電池では、燃料等の圧力や供給量が積層体毎に異なるので、各積層体のすべてが好適な条件で運転されず、運転効率の低い積層体が生じて燃料電池全体としての運転効率を低下させる。
【0007】
また、この接続ユニットを用いる燃料電池では、複数の積層体が各積層体に取り付けられた接続ユニットによりシリーズに接続されているだけなので、車両等に搭載する場合、車両が生じる振動により積層体がズレて燃料ガスや冷却水等が漏れたり衝撃荷重による積層体を構成する部材が欠損する等の問題があった。こうした車両が生じる振動に基づく問題に対して、取付金具の一部を湾曲させて弾性変形を可能とする取付構造(例えば、特開平5−82153号公報等)が提案されているが、積層体毎に取付金具による取り付けが必要であり、また、積層体間の間隔を振動の振幅以上にする必要があることから、燃料電池の設置に必要なスペースが大きくなるという問題があった。
【0008】
本発明の燃料電池は、こうした問題を解決し、各積層体に燃料等を均等に配流すると共に、取り付けを容易にし、小型化を図ることを目的とし、次の構成を採った。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】
本発明の燃料電池は、
単電池を積層してなる積層体を複数備えた燃料電池であって、
前記複数の積層体で挟持され、該複数の積層体に少なくとも燃料系の給排を行なう孔を該複数の積層体との接触部に設けた燃料給排部材を備えたことを要旨とする。
【0010】
以上のように構成された本発明の燃料電池は、複数の積層体で挟持された燃料給排部材が、この複数の積層体との接触部に設けられた孔から複数の積層体に少なくとも燃料系の給排を行なう。この結果、積層体毎に燃料の給排用の配管を接続する必要がなく、燃料電池が小型になる。
【0011】
この燃料電池によれば、複数の積層体で挟持された燃料給排部材が、この複数の積層体との接触部に設けられた孔から複数の積層体に燃料系の給排を行なうので、燃料給排部材に燃料系の給排を行なう燃料給排装置と燃料給排部材とを接続するだけでよく、積層体毎に燃料給排装置との接続を行なう必要がない。このため、接続配管などの接続部品を少なくすることができ、容易に取り付けることができる。
【0012】
ここで、前記燃料電池において、前記複数の積層体の前記燃料給排部材との接触部が該積層体の積層端とし、該複数の積層体が各々積層方向の燃料系の給排流路を備えた構成とすることもできる。また、前記燃料電池において、前記燃料給排部材と前記積層体とを一剛性体として固定する固定部材を備えた構成とすることもできる。あるいは、前記燃料電池において、前記複数の積層体の各々の前記燃料給排部材との接触端と反対側の積層端に設けられ、該複数の積層体を積層方向に各々加圧する加圧手段を備えた構成とすることもできる。さらに、前記燃料電池において、前記燃料給排部材に接触する前記複数の積層体の各々の積層端の電気極性を、該燃料給排部材を挟んで対峙する積層体の積層端の電気極性と異なるよう該複数の積層体を配置してなる構成とすることもできる。あるいは、前記燃焼電池において、前記積層体の前記固定部材との接触部または該固定部材の該積層体との接触部の少なくとも一部に、該積層体を該固定部材と接触した状態で移動させる際、該積層体の接触部または該固定部材の接触部に働く摩擦抵抗を小さくする摩擦抵抗低減手段を備える構成とすることもできる。
【0013】
こうした燃料電池では、燃料給排部材が、積層体の積層方向の燃料系の給排流路に積層体の積層端から燃料系の給排を行なうことができる。かかる燃料電池によれば、燃料給排部材により積層体の積層方向の燃料系の給排流路を用いて積層体の燃料系の給排を行なうことができ、燃料電池を小型にすることができる。
【0014】
燃料電池は、固定部材により燃料給排部材と積層体とを一剛性体として固定することにより、燃料電池を一剛性体として取り扱うものとしてもよい。かかる燃料電池によれば、燃料給排部材と積層体とを一剛性体として固定するので、燃料電池を一物体として取り扱うことができる。したがって、燃料電池を自動車などの移動車両に搭載する場合、その挙動も一物体として考慮するだけでよく、取り付けも積層体毎に行なう必要がない。
【0015】
また、こうした燃料電池において、積層体の燃料給排部材との接触端と反対側の積層端から積層体を積層方向に加圧する手段を設けても良い。かかる燃料電池によれば、燃料給排部材が複数の積層体に挟持されているので、加圧する手段により積層体を積層方向に加圧しても、積層体の積層端付近が加圧する手段による圧力で膨らんだり反ったりすることがない。また、加圧手段により積層体を積層方向に加圧するので、燃料給排部材と積層体との間のシール性を高くすることができ、燃料等の漏れを防止することができる。さらに、積層体毎に加圧するので、積層体毎に加える圧力を調節することができ、積層体毎にメンテナンスすることができる。
【0016】
あるいはこうした燃料電池では、燃料給排部材に接触する複数の積層体の各々の積層端の電気極性を異なる極性とすることにより、各積層体を容易に電気的に直列に接続することができる。この燃料電池によれば、燃料給排部材を挟んで対峙する積層体の積層端の電気極性を異なるものとしたので、燃料電池を挟んで対峙する積層体を容易に電気的に直列に接続することができる。
【0017】
上記の燃料電池では、積層体の固定部材との接触面または固定部材の積層体との接触面の少なくとも一部に摩擦抵抗を低減する手段を設け、積層体を固定部材と接触した状態で移動させる際、積層体の接触部または固定部材の接触部に働く摩擦抵抗を小さくしてもよい。こうした燃料電池によれば、積層体の固定部材との接触面または固定部材の積層体との接触面の少なくとも一部に形成された摩擦抵抗を低減する手段により、積層体を固定部材と接触した状態で移動させる際、積層体の接触部または固定部材の接触部に働く摩擦抵抗が小さくなるから、固定部材への積層体の取り付けをスムースにすることができ、より精密に積層体を組み付けることができる。また、積層体積層方向に加圧する手段を備える場合には、積層体を固定部材と接触した状態で移動させる際の摩擦抵抗が小さいから、積層体をより均等に加圧することができ、燃料電池の性能をより向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。図1は、本発明の好適な一実施例である燃料電池10の概略を例示する説明図である。
【0019】
図示するように、燃料電池10は、単電池を積層してなる4つの積層体12A〜12Dと、この積層体12A〜12Dへの燃料等の給排を行なう燃料等給排部材40と、積層体12A〜12Dの収納容器をなす上部ケース80および下部ケース90と、積層体12A〜12Dに積層方向の圧力を加える加圧機構110とから構成される。以下各構成部材について説明する。
【0020】
図2は、積層体12A〜12Dとを構成する単電池13および冷却部材30の構成の概略を例示する斜視図である。単電池13は、固体高分子型燃料電池の単電池であり、図示するように、電解質膜14と、この電解質膜14を両側から挟んでサンドイッチ構造を形成する2つのガス拡散電極16と、このサンドイッチ構造を両側から挟持する2つの集電極20とから構成される。
【0021】
電解質膜14は、高分子材料、例えば、フッ素系樹脂により形成された厚さ100μmないし200μmのイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。2つのガス拡散電極16は、共に炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロスにより形成されている。このカーボンクロスの電解質膜14側の表面および隙間には、触媒としての白金または白金と他の金属からなる合金等を担持したカーボン粉が練り込まれている。この電解質膜14と2つのガス拡散電極16は、2つのガス拡散電極16が電解質膜14を挟んでサンドイッチ構造とした状態で、100℃ないし160℃好ましくは110℃ないし130℃の温度で、1MPa{10.2kgf/cm}ないし20MPa{204kgf/cm}好ましくは8MPa{82kgf/cm}ないし15MPa{153kgf/cm}の圧力を作用させて接合するホットプレス法により接合されている。
【0022】
集電極20は、カーボンを圧縮して緻密化しガス不透過とした緻密質カーボンにより形成されている。集電極20のガス拡散電極16と接触する面(積層面)は、正方形状に形成されており、この面の図中の上部両隅には、断面が円形の冷却水孔21,22が形成されている。この冷却水孔21,22は、積層体を形成した際、積層体を積層方向に貫通する冷却水の流路を形成する。また、集電極20の積層面の各辺の縁付近には、辺に沿って細長い一対の孔(燃料ガス孔)23,24および一対の孔(酸化ガス孔)25,26が形成されている。この燃料ガス孔23,24および酸化ガス孔25,26は、積層体を形成した際、水素を含有する燃料ガスおよび酸素を含有する酸化ガスの積層体を積層方向に貫通する流路を形成する。
【0023】
集電極20の積層面の一方(図中裏面)には、一対の燃料ガス孔23,24間を連絡する一対の酸化ガス孔25,26の長手方向と平行な複数の溝27が形成されており、積層面の他方(図中表示面)には、一対の酸化ガス孔25,26間を連絡する溝28が形成されている。この溝27と溝28とは直交しており、それぞれガス拡散電極16の表面とで酸化ガスまたは燃料ガスの流路をなす。なお、電解質膜14およびガス拡散電極16を挟んで溝27と溝28とが対峙するよう集電極20が配置される。
【0024】
冷却部材30は、集電極20と同様の緻密質カーボンにより形成されている。冷却部材30の積層面には、集電極20の積層面に形成された冷却水孔21,22,燃料ガス孔23,24および酸化ガス孔25,26と同一の場所に同一形状の冷却水孔31,32,燃料ガス孔33,34および酸化ガス孔35,36が形成されている。冷却水孔31,32は集電極20の冷却水孔21,22と共に冷却水の流路を形成し、燃料ガス孔33,34および酸化ガス孔35,36は、集電極20の燃料ガス孔23,24および酸化ガス孔25,26と共に燃料ガスおよび酸化ガスの流路を形成する。また、冷却部材30の積層面の一方(図中表示面)には、冷却水孔31から冷却水孔32に至る葛折状の溝38がリブ37により形成されている。この溝38は、溝27または溝28のいずれかが形成されていない集電極(図示せず)の溝が形成されていない積層面とで冷却水の通路を形成する。
【0025】
こうして構成された単電池13と冷却部材30を積層して積層体12A〜12Dを形成する。この際、単電池13と冷却部材30との積層体中の比率は、単電池13の発熱量,冷却水の温度,冷却水の流量などの条件により定まる。実施例では、単電池13と冷却部材30とを3:1の比率で積層して積層体12A〜12Dを形成した。
【0026】
図3は、燃料等給排部材40の概観を例示する斜視図である。図4は燃料等給排部材40の燃料ガスの供給用流路を例示した説明図、図5は燃料等給排部材40の燃料ガスの排出用流路を例示した説明図、図6は燃料等給排部材40の酸化ガスの供給用流路および排出用流路を例示した説明図である。また、図7,図8,図9および図10は、図3に示した燃料等給排部材40のA−A線断面図,B−B線断面図,C−C線断面図およびD−D線断面図である。
【0027】
燃料等給排部材40は、アルミニウムにより直方体形状に形成されている。この燃料等給排部材40は、図示しない燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置からの燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水を積層体12A〜12Dに供給すると共に、積層体12A〜12Dから排出される燃料ガス側の排ガス,酸化ガス側の排ガスおよび冷却水を燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置に戻す部材である。このため、燃料等給排部材40には、以下に説明する燃料ガス給排装置と各積層体12A〜12Dとを連絡する燃料ガスの給排のための流路,酸化ガス給排装置と各積層体12A〜12Dとを連絡する酸化ガスの給排のための流路および冷却水給排装置と各積層体12A〜12Dとを連絡する冷却水の給排のための流路が形成されている。
【0028】
まず、冷却水の給排のための流路について説明する。燃料等給排部材40の図3中の上面の中央の両サイドには、冷却水給排装置から冷却水の供給を受ける冷却水供給口42A〜42Dが形成されており、同面の四隅には、冷却水給排装置へ冷却水を戻す冷却水排出口46A〜46Dが形成されている。また、燃料等給排部材40の同図の右側面の上部中央には、冷却水給排装置からの冷却水を積層体12A,12Bに供給する冷却水供給接続口44A,44Bが形成されており、同面の上部両隅には、積層体12A,12Bから排出される冷却水を受け入れる冷却水排出接続口48A,48Bが形成されている。なお、この面(図3中の右側面)に対向する面(図1に示した燃料等給排部材40の左側面)にも、この面と同様に冷却水供給接続口44C,44Dおよび冷却水排出接続口48C,48Dが形成されている。この冷却水供給口42A〜42Dと冷却水供給接続口44A〜44Dは、図10に示す冷却水供給通路43B,43Dのように直角に折れた通路(冷却水供給通路)43A〜43Dにより連絡されている。また、冷却水排出口46A〜46Dと冷却水排出接続口48A〜48Dも、図7に例示する冷却水排出通路47A,47Cのように直角に折れた通路(冷却水排出通路)47A〜47Dにより連絡されている。
【0029】
したがって、燃料等給排部材40は、冷却水給排装置からの冷却水を冷却水供給口42A〜42D,冷却水供給通路43A〜43Dおよび冷却水供給接続口44A〜44Dを介して積層体12A〜12Dに供給すると共に、積層体12A〜12Dから排出される冷却水を冷却水排出接続口48A〜48D,冷却水排出通路47A〜47Dおよび冷却水排出口46A〜46Dを介して冷却水給排装置に戻す。
【0030】
次に燃料等給排部材40の燃料ガスの給排のための流路について説明する。燃料等給排部材40の図3中の右側面の中央には、燃料ガス給排装置からの燃料ガスを積層体12A,12Bに供給する図中上下に細長い2つの燃料ガス供給接続口62A,62Bが形成されており、同面の燃料ガス供給接続口62A,62Bに対向する辺の縁付近には、積層体12A,12Bから排出される燃料ガス側の排ガスを受け入れる2つの細長い燃料ガス排出接続口64A,64Bが形成されている。なお、この面(図3中右側面)に対向する面(図1に示した燃料等給排部材40の左側面)にも、この面と同様の燃料ガス供給接続口62C,62Dおよび燃料ガス排出接続口64C,64Dが形成されている。
【0031】
図4に示すように、燃料等給排部材40には、図中の右裏端面から図中の上面および右側面と平行で円形断面の燃料ガス供給流路51と矩形断面の切削孔53とが形成されている。この燃料ガス供給流路51の図中の右裏端面に形成された燃料ガス供給口50は、図示しない燃料ガス給排装置に接続される。切削孔53には、切削孔53と断面形状が同一でその長手方向の長さより短い燃料ガス分配室形成部材54Aが嵌挿されており、切削孔53の最奥部に燃料ガス分配室54が形成されている。また、燃料等給排部材40には、図4中の上面(図9中の上縁)の中央から鉛直方向に燃料ガス供給流路51と同一の円形断面の燃料ガス連絡流路52が形成されている。この燃料ガス連絡流路52には、図4中の上面から燃料ガス連絡流路52と同一の断面形状をした燃料ガス流路形成部材52Aが嵌挿されている。また、燃料ガス供給流路51は、先端部で燃料ガス分配室54と接続しており、燃料ガス流路形成部材52Aの直下で燃料ガス供給流路51と接続している。したがって、燃料ガス供給流路51は、燃料ガス連絡流路52により燃料ガス分配室54に連絡される。燃料ガス分配室54は、図10に例示するように、燃料ガス分配室54から燃料ガス供給接続口62A〜62Dに向けてその断面積が大きくなる燃料ガス供給通路63A〜63Dにより燃料ガス供給接続口62A〜62Dに連絡されている。
【0032】
また、図5に示すように、燃料等給排部材40には、図中の右裏端面から、図中の上面および右側面と平行で略5角形断面の切削孔56が形成されている。この切削孔56には、切削孔56と断面形状が同一でその長手方向の長さが短い燃料ガス排出流路形成部材57Aが図中の右裏端面から嵌挿されており、切削孔56と燃料ガス排出流路形成部材57Aとで燃料ガス排出流路57が形成されている。燃料ガス排出流路57の図中の正面側の端面の最下部には、円形断面の燃料ガス排出連絡流路58が形成されており、図中の正面に形成された燃料ガス排出口59に連絡されている。燃料ガス排出口59は、図示しない燃料ガス給排装置に接続される。燃料ガス排出流路57は、図7に例示するように、燃料ガス排出流路57から燃料ガス排出接続口64A〜64Dに向けてその断面積が大きくなる燃料ガス排出通路65A〜65Dにより燃料ガス排出接続口64A〜64Dに連絡されている。
【0033】
したがって、燃料等給排部材40は、燃料ガス給排装置からの燃料ガスを燃料ガス供給口50,燃料ガス供給流路51,燃料ガス連絡流路52,燃料ガス分配室54,燃料ガス供給通路63A〜63Dおよび燃料ガス供給接続口62A〜62Dを介して積層体12A〜12Dに供給すると共に、積層体12A〜12Dから排出される燃料ガスの排ガスを燃料ガス排出接続口64A〜64D,燃料ガス排出通路65A〜65D,燃料ガス排出流路57,燃料ガス排出連絡流路58および燃料ガス排出口59を介して燃料ガス給排装置に戻す。
【0034】
なお、燃料給排装置から各積層体12A〜12Dに至る燃料等給排部材40に形成された燃料ガスの供給側の各流路(燃料ガス供給流路51,燃料ガス連絡流路52,燃料ガス分配室54および燃料ガス供給通路63A〜63D)がそれぞれ同一形状をしており、各積層体12A〜12Dから燃料給排装置に至る燃料等給排部材40に形成された燃料ガス側の排ガスの排出側の各流路(燃料ガス排出通路65A〜65D,燃料ガス排出流路57,燃料ガス排出連絡流路58および燃料ガス排出口59)もそれぞれ同一形状をしているから、燃料等給排部材40から各積層体12A〜12Dに燃料ガスが均等に供給され、各積層体12A〜12Dから燃料等給排部材40へ燃料ガス側の排ガスが均等に排出される。
【0035】
次に燃料等給排部材40の酸化ガスの給排のための流路について説明する。燃料等給排部材40の図3中の上面の中央部には、円環状の溝と、この円環状の溝から四隅方向に向けて形成された4つの溝とからなる酸化ガス分配溝70が形成されている。この酸化ガス分配溝70の四隅方向に向けて形成された4つの溝の先端部には、断面が円形の酸化ガス供給口71A〜71Dが形成されている。この酸化ガス分配溝70は、図示しない酸化ガス給排装置に接続される。燃料等給排部材40の図中の右側面の上部には、酸化ガス給排装置からの酸化ガスを積層体12A,12Bに供給する2つの細長い酸化ガス供給接続口72A,72Bが形成されており、下部には積層体12A,12Bから排出される酸化ガス側の排ガスを受け入れる2つの細長い酸化ガス排出接続口74A,74Bが形成されている。なお、この面(図3中の右側面)に対向する面(図1に示した燃料等給排部材40の左側面)にも、この面と同様の酸化ガス供給接続口72C,72Dおよび酸化ガス排出接続口74C,74Dが形成されている。
【0036】
図6および図8に示すように、酸化ガス供給口71A〜71Dは、酸化ガス供給口71A〜71Dから酸化ガス供給接続口72A〜72Dに向けて断面積が大きくなる酸化ガス供給通路73A〜73Dにより酸化ガス供給接続口72A〜72Dに連絡されている。
【0037】
また、燃料等給排部材40の図6中の下裏面には、円形断面の凹部と、この凹部から四隅方向に向けて形成された4つの溝とからなる酸化ガス排出部78が形成されている。この酸化ガス排出部78の四隅方向に向けて形成された4つの溝の先端部には、断面が円形の酸化ガス排出口76A〜76Dが形成されている。酸化ガス排出口76A〜76Dは、図6および図8に示すように、酸化ガス排出口76A〜76Dから酸化ガス排出接続口74A〜74Dに向けて断面積が大きくなる酸化ガス排出通路75A〜75Dにより酸化ガス排出接続口74A〜74Dに連絡されている。
【0038】
したがって、燃料等給排部材40は、酸化ガス給排装置からの酸化ガスを酸化ガス分配溝70,酸化ガス供給口71A〜71D,酸化ガス供給通路73A〜73Dおよび酸化ガス供給接続口72A〜72Dを介して積層体12A〜12Dに供給すると共に、積層体12A〜12Dから排出される酸化ガスの排ガスを酸化ガス排出接続口74A〜74D,酸化ガス排出通路75A〜75D,酸化ガス排出口76A〜76Dおよび酸化ガス排出部78を介して燃料ガス給排装置に戻す。
【0039】
なお、酸化ガス給排装置から各積層体12A〜12Dに至る燃料等給排部材40に形成された酸化ガスの供給側の各流路(酸化ガス分配溝70,酸化ガス供給口71A〜71Dおよび酸化ガス供給通路73A〜73D)がそれぞれ同一形状をしており、積層体12A〜12Dから酸化ガス給排装置に至る燃料等給排部材40に形成された酸化ガス側の排ガスの排出側の各流路(酸化ガス排出通路75A〜75D,酸化ガス排出口76A〜76Dおよび酸化ガス排出部78)もそれぞれ同一形状をしているから、燃料等給排部材40から各積層体12A〜12Dに酸化ガスが均等に供給され、各積層体12A〜12Dから燃料等給排部材40へ酸化ガス側の排ガスが均等に排出される。
【0040】
次に上部ケース80の構造について説明する。図11は図1に示した上部ケース80のE−E線断面図、図12は図1に示した上部ケース80のF−F線断面図である。上部ケース80は、鋼板材により形成されており、図1,図11および図12に示すように、上部81と、この上部81から直角に折り曲がった2つの側部82とからなる。上部81には、リブ部84が打ち抜きにより形成されている。リブ部84は、図11に示すように、その両サイドを図中下に折り曲げて形成したガイド部85を備える。上部81の打ち抜かれた周囲には、断面が半円形の湾曲部86が形成されている。湾曲部86のリブ部84のガイド部85に対向する部分には、図11および図12に示すように、リブ部84のガイド部85と同様なガイド部87が形成されている。このガイド部85とガイド部87は、積層体12A〜12Dを積層する際、単電池13をガイドする。こうしたリブ部84,ガイド部85,湾曲部86およびガイド部87により上部ケース80の剛性が高められている。上部81および側部82の燃料等給排部材40および加圧機構110と接続される両端部には、上部ケース80を燃料等給排部材40および加圧機構110に固定するためのボルト穴が形成されている。
【0041】
次に下部ケース90の構造について説明する。図13は図1に示した下部ケース90のG−G線断面図、図14は図1に示した下部ケース90のH−H線断面図である。下部ケース90は、上部ケース80と同様に鋼板材により形成されており、図1,図13および図14に示すように、底部91と、この底部91から直角に折り曲がった2つの側部92とからなる。図1および図13に示すように、底部91の上部ケース80のリブ部84に対向する位置には、断面が半円形で図13中上に凸となるよう湾曲部94が形成されている。また、底部91の湾曲部94に対向する端部と、加圧機構110と接続される端部には、湾曲部94と同一形状の湾曲部96が形成されている。底部91の燃料等給排部材40と接続される端部には、図14に示すように、湾曲部94と同一形状で、図14中下に凸となるよう湾曲部98が形成されている。湾曲部94に対向する湾曲部96と湾曲部94は、積層体12A〜12Dを積層する際の位置決めに用いられる。また、こうした湾曲部94,96,98により、下部ケース90の剛性が高めてられている。底部91および側部92の燃料等給排部材40および加圧機構110と接続される両端部には、各下部ケース90を燃料等給排部材40および加圧機構110に固定するためのボルト穴が形成されている。
【0042】
下部ケース90の側部92の燃料等給排部材40に接続される端部付近には、燃料等給排部材40を挟む積層体の積層端に配置される端子板100に形成された端子100Aを取り出す矩形の端子孔99が形成されている。この燃料等給排部材40を挟んで対峙する2つの端子100Aは、図15に示すように結線することができる。図15に結線の様子を示す。図示するように、端子板100は、導電材料で矩形の板状に形成されており、その一辺には、突出した端子100Aが形成されている。この端子100Aは、燃料電池10を組み付けた際、各下部ケース90の端子孔99から突出する。端子100A間を結線する結線板102には、この端子100Aに係合可能な係合部104が両端に形成されている。この係合部104を端子100Aに係合させることにより、端子100A間の結線が行なわれる。実施例の燃料電池10では、積層体12Aと積層体12Cおよび積層体12Bと積層体12Dが結線板102により結線されている。
【0043】
また、積層体12Cと積層体12Dは、加圧機構110側の積層端でも結線されている。積層体12Cと積層体12Dとの結線の様子を図16に示す。図示するように、積層体12Cの積層端には、積層体12D側に係合凸部107が形成された端子板106が設置されており、積層体12Dの積層端には、積層体12C側に係合凸部107と係合可能な係合凹部109が形成された端子板108が設置されている。この係合凸部107と係合凹部109は、係合した状態で、端子板106(端子板108)の厚さ分だけ積層方向にスライドすることができる。したがって、積層体12Cと積層体12Dとの積層方向の長さが、単電池13の製造誤差等により若干異なっても、結線することができる。
【0044】
ここで、実施例の燃料電池10では、積層体12A〜12Dを積層する際、単電池13を構成する集電極20を同じ向き(例えば、図2に示すように集電極20の溝27が図中右側となる向き)として積層体12Aと積層体12Cとを形成し、集電極20を反対の向き(例えば、図2中の集電極20を溝28の中央に位置する溝を軸として180度回転させて溝28が図2中右側となる向き)として積層体12Bと積層体12Dとを形成しているので、結線板102により積層体12Aと積層体12Cとを結線し、係合凸部107と係合凹部109とにより積層体12Cと積層体12Dとを結線し、結線板102により積層体12Dと積層体12Bとを結線すれば、各積層体12A〜12Dは、積層体12A,12C,12D,12Bの順に直列に接続される。したがって、積層体12Aおよび積層体12Bの加圧機構110側の積層端に、端子板100を端子板100に形成された端子100Aが図1中上になるよう設置すれば、この端子100Aが燃料電池10の出力端子となり、この端子100Aから電力を得ることができる。
【0045】
次に加圧機構110について説明する。図17は、加圧機構110の構成を例示する説明図である。図示するように、加圧機構110は、加圧機構110を上部ケース80および下部ケース90に取り付ける取付板112と、この取付板112に後述する加圧ボルト140に作用する加圧に伴う反力を伝達する回転防止部材120と、各積層体12A〜12Dに積層方向の圧力を作用させる加圧部材130と、加圧部材130に押圧力を作用させる加圧ボルト140とから構成される。取付板112には、2つの正八角形の貫通孔114が形成されており、この貫通孔114に回転防止部材120が嵌合されている。
【0046】
図18は、回転防止部材120を図17中右側から見た説明図である。図示するように、回転防止部材120は、加圧ボルト140に作用する加圧に伴う反力を取付板112に伝達する円形の台座部122と、正八角形で取付板112の貫通孔114に嵌合可能な嵌合部124とからなる。嵌合部124の中央には、嵌合部124を貫通する貫通孔126が形成されており、貫通孔126の表面は、後述する加圧ボルト140の螺刻部144と螺合するよう螺刻されている。なお、図17に示した回転防止部材120は、図18の回転防止部材120のJ−J線断面図である。
【0047】
図19は、加圧部材130を図17中右側から見た説明図である。図示するように、加圧部材130は、積層体12A〜12Dの積層端に押圧力を作用させる円板132と、この円板132の中央に取り付けられる加圧軸136と、円板132と加圧軸136を補強する三角形の加圧リブ134とからなる。加圧軸136の端部(図17中の右端部)には、半球形状の加圧凹部138が形成されている。
【0048】
加圧ボルト140は、図17に示すように、一方の端部142は加圧部材130の加圧凹部138と整合するよう半球形状に形成されており、他方の端部146はその断面が六角形となるよう形成されている。加圧ボルト140の端部142と端部146との間は、回転防止部材120の貫通孔126に螺合する螺刻部144が形成されている。
【0049】
こうして構成された加圧機構110は、次のようにして積層体12A〜12Dに積層方向の圧力を作用させる。回転防止部材120の貫通孔126に螺合した加圧ボルト140を回転させると、加圧ボルト140は、図17中の左右方向に移動する。加圧ボルト140を回転させて、加圧ボルト140を同図中の左方向に移動させると、加圧ボルト140の端部142が加圧部材130の加圧凹部138に当接し、加圧部材130を左方向に移動させる。このため、積層体12A〜12Dには、加圧部材130の円板132により積層方向の圧力が加えられる。
【0050】
こうした各構成部材により構成された燃料電池10の燃料等給排部材40に、図示しない燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置を接続し、燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水を供給すれば、燃料電池10は、次式に示す電気化学反応を行ない、化学エネルギを直接電気エネルギに変換する。
【0051】
カソード反応(酸素極):2H+ +2e− +(1/2)O2 →H
アノード反応(燃料極):H→2H+ +2e
【0052】
以上説明した実施例の燃料電池10によれば、各積層体12A〜12Dへの燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水の給排のために、燃料等給排部材40と燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置とを接続するだけでよく、積層体毎に接続が必要な燃料電池に比して接続箇所および接続配管を少なくすることができる。この結果、燃料電池10の設置スペースを小さくすることができ、燃料電池10の設置を容易にすることができる。また、燃料等給排部材40と4つの積層体12A〜12Dとを一体化して一剛性体とするので、燃料電池10を車両等に容易に設置することができる。
【0053】
また、燃料等給排部材40を積層体12A〜12Dで挟持し、燃料等給排部材40の積層体12A〜12Dの接触面から積層体12A〜12Dへの燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水の給排を行ない、積層体12A〜12Dの他端から加圧機構110により圧力を加えるので、燃料等給排部材40と積層体12A〜12Dとの接触面に十分なシール性を確保することができる。この結果、燃料ガス等の漏れを防止することができる。
【0054】
さらに、燃料ガス給排装置および酸化ガス給排装置から各積層体12A〜12Dに至る燃料等給排部材40の供給側の各流路をそれぞれの積層体毎に同一形状とすると共に各積層体12A〜12Dから燃料ガス給排装置および酸化ガス給排装置に至る燃料等給排部材40の排出側の各流路もそれぞれの積層体毎に同一形状としたので、燃料等給排部材40から各積層体12A〜12Dに燃料ガスおよび酸化ガスを均等に供給することができ、各積層体12A〜12Dから燃料等給排部材40へ燃料ガス側および酸化ガス側の排ガスを均等に排出することができる。この結果、各積層体12A〜12Dを同じ条件で運転することができ、運転効率の良い燃料電池とすることができる。
【0055】
実施例の燃料電池10では、上部ケース80を打ち抜き、リブ部84とリブ部84に対向する湾曲部86とに、それぞれガイド部85およびガイド部87を設け、さらに下部ケース90に湾曲部94,96を設けて、積層体12A〜12Dを積層する際に単電池13の位置が定まるようにしたので、各積層体12A〜12Dを精度良く積層することができる。この結果、内部抵抗の小さな燃料電池とすることができる。また、実施例の燃料電池10では、上部ケース80を打ち抜いたので、積層体12A〜12Dの積層状態を確認することができ、容易にメンテナンスすることができる。さらに、実施例の燃料電池10では、加圧機構110による加圧が各積層体12A〜12D毎に行なわれるので、積層体12A〜12D毎に加える圧力を調節することができ、積層体12A〜12D毎にメンテナンスすることができる。
【0056】
なお、実施例の燃料電池10では、4つの積層体12A〜12Dに挟持され、この4つの積層体12A〜12Dへの燃料ガス等の給排を行なう燃料等給排部材40を用いたが、例えば、2つの積層体に挟持され2つの積層体への燃料ガス等の給排を行なう燃料等給排部材を用いる構成や、6つの積層体あるいは8つの積層体等の偶数個の積層体により挟持され偶数個の積層体への燃料ガス等の給排を行なう燃料等給排部材を用いる構成も好適である。また、3つ以上の奇数個の積層体で多方向から支持される燃料等給排部材としてもよい。
【0057】
実施例では、燃料ガス供給口50と燃料ガス排出口59とを燃料等給排部材40の対向する面に形成したが、同一面に形成する構成も好適である。また、実施例では、燃料等給排部材40をアルミニウムにより形成したが、鉄等の他の金属,アルミニウム合金やその他の金属等の合金,エンジニアリングプラスチック等の樹脂等により形成してもよい。さらに、実施例では、単一部材に切削加工を施して燃料ガス供給流路51等の流路を燃料等給排部材40の内部に形成したが、予め切削加工を施した2以上の部材を接合して内部に燃料ガス供給流路等の流路を備えた燃料等給排部材を形成してもよい。
【0058】
実施例では、燃料等給排部材40に、燃料ガスの給排流路,酸化ガスの給排流路および冷却水の給排流路を形成したが、いずれか1つの給排流路あるいはいずれか2つの給排流路を形成する構成としてもよい。例えば、燃料電池の運転条件によっては、冷却水が不要な場合もあり、この場合には、冷却水供給通路43A〜43D等の通路を形成しなくてもよい。
【0059】
実施例では、各積層体12A〜12Dを結線板102,端子板106および端子板108により積層体12A,12C,12D,12Bの順で電気的に直列に接続したが、各積層体12A〜12Dを電気的に並列に接続してもよく、各積層体12A〜12Dのうちの2つずつを電気的に直列に接続しこの直列に接続した2組を電気的に並列としてもよい。
【0060】
各積層体12A〜12Dを電気的に並列に接続する場合、燃料等給排部材40を挟んで対峙する積層体の積層端の電気極性は、同じ極性としてもよく、異なる極性としてもよい。この場合、各積層体12A〜12Dの両積層端に端子板100を設置し、この端子板100に形成された端子100Aを介して各積層体12A〜12Dからそれぞれ電力を取り出してもよい。また、各積層体12A〜12Dの加圧機構110側の積層端を接地し、燃料等給排部材40側の積層端からプラス極またはマイナス極を取り出してもよい。各積層体12A〜12Dの加圧機構110側の積層端を接地する場合、各積層体12A〜12Dの加圧機構110側の積層端がいずれもマイナス極またはプラス極となるよう各積層体12A〜12Dを積層する。
【0061】
各積層体12A〜12Dのうちの2つずつを電気的に直列に接続し、この直列に接続した2組を電気的に並列に接続する場合、積層体12Aと積層体12C,積層体12Bと積層体12Dを結線板102によりそれぞれ直列に接続してもよく、積層体12Aと積層体12B,積層体12Cと積層体12Dを端子板106と端子板108とによりそれぞれ直列に接続してもよい。積層体12Aと積層体12Bとを直列に接続する場合、積層体12Aと積層体12Bの加圧機構110側の積層端を端子板106と端子板108とにより結線して燃料等給排部材40側から出力端子を取り出してもよく、燃料等給排部材40側の積層端を端子板106と端子板108とにより結線して加圧機構110側から出力端子を取り出してもよい。
【0062】
次に実施例の燃料電池10を自動車200に搭載した場合の様子について説明する。図20(a)は自動車200に燃料電池10等を搭載する際の配置の一例を示した平面図、図20(b)はこの燃料電池10等の配置の側面図である。図20(a)に示すように、自動車200には、燃料電池10、メタノールと水との混合物を貯蔵しメタノールを改質して燃料電池10に燃料ガスを供給する燃料タンク220、燃料電池10から排出される燃料ガス側の排ガスを受け入れてメタノールに再生するメタノールリフォーマ222、冷却水を燃料電池10に供給する冷却水タンク224、冷却水タンク224から水の供給を受けて燃料ガスを加湿する加湿器226、燃料電池10から排出された冷却水を外気との熱交換により冷却するラジエター228等が搭載されている。
【0063】
ここで、この自動車200では、燃料電池10に接続される燃料ガス給排装置として燃料タンク220およびメタノールリフォーマ222を搭載し、冷却水給排装置として冷却水タンク224およびラジエター228を搭載している。また、自動車200は、酸化ガス給排装置として外気を所定の圧力に加圧して燃料電池10に供給する図示しないコンプレッサ等を搭載している。この他、自動車200には、燃料電池10から出力される直流電圧を3相交流電圧に変換すると共に振幅と周波数を制御するインバータ210,212やインバータ210,212からの3相交流電圧によって駆動するモータ214等も搭載されている。
【0064】
図20(b)に示すように、燃料電池10,加湿器226,インバータ210,212およびモータ214は、自動車200の中央付近に設置された後部座席240の下に設置されている。また、ラジエター228は、自動車200の最前部の最下部に設置されている。ここで、燃料電池10は、一剛性体として組み付けられているので、自動車200の振動に対して一つの物体としての挙動を示す。燃料電池10の自動車200への設置は、燃料等給排部材40が燃料タンク220,メタノールリフォーマ222および冷却水タンク224に接続配管等により接続されることから、自動車200の走行時の振動により燃料等給排部材40が大きく振動しないよう燃料等給排部材40で燃料電池10の荷重を支持するよう取り付けられている。
【0065】
以上説明したように、燃料電池10は、一剛性体として組み付けられているので、自動車200に容易に搭載することができ、自動車200の走行時の振動に対しても一物体として考えることができる。また、燃料等給排部材40で燃料電池10の荷重を支持するよう取り付けたので、自動車200の走行時の振動により燃料等給排部材40が大きく振動することがなく、接続配管や接続に用いられるボルト等に与える応力を小さくすることができる。この結果、接続部に十分なシール性が得られ、燃料ガスや冷却水等の漏れを防止することができる。さらに、積層体12A〜12Dの積層方向を水平方向として燃料電池10を後部座席240の下に設置したので、自動車200内の居住空間を大きくすることができる。なお、実施例では、燃料電池10を自動車200に搭載したが、自動車以外の移動車両に搭載してもよい。また、移動車両に搭載しない構成でも差し支えない。
【0066】
次に、本発明の第2の実施例である燃料電池310について説明する。図21は、第2実施例の燃料電池310の概略を例示する説明図である。図示するように、燃料電池310は、単電池を積層してなる4つの積層体312A〜312Dと、この積層体312A〜312Dへの燃料等の給排を行なう燃料等給排部材340と、積層体312A〜312Dおよび燃料等給排部材340を収納する収納容器380と、積層体312A〜312Dに積層方向の圧力を加える加圧機構110とから構成される。なお、第2実施例の加圧機構110は、第1実施例の燃料電池10が備える加圧機構110と同一の構成なので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0067】
図22は、積層体312A〜312Dとを構成する単電池313および冷却部材330の構成の概略を例示する斜視図である。単電池313は、固体高分子型燃料電池の単電池であり、図示するように、電解質膜314と、この電解質膜314を両側から挟んでサンドイッチ構造を形成する2つのガス拡散電極316と、このサンドイッチ構造を両側から挟持する2つの集電極320とから構成される。
【0068】
電解質膜314およびガス拡散電極316は、第1実施例の電解質膜14およびガス拡散電極16と同一の材料(電解質膜314については高分子材料、ガス拡散電極316についてはカーボンクロス)より形成されており、同一の方法(ホットプレス法)により接合されている。
【0069】
集電極320は、第1実施例の集電極20と同一の材料である緻密質カーボンにより積層面が図22中左右方向より上下方向の方が若干長い長方形状の薄板に形成されている。この積層面の図中上部右側と下部左側には、集電極320の上縁または下縁に沿って細長い貫通孔(冷却水孔321,322)が形成されている。この冷却水孔321,322は、積層体を形成した際、積層体を積層方向に貫通する冷却水の流路を形成する。また、この積層面には、断面が直角二等辺三角形の貫通孔(燃料ガス孔323,324および酸化ガス孔325,326)が形成されている。この燃料ガス孔323,324および酸化ガス孔325,326は、積層体を形成した際、燃料ガスおよび酸化ガスの積層体を積層方向に貫通する流路を形成する。
【0070】
集電極320の積層面の一方(図中裏面)には、対角に位置する燃料ガス孔323,324間を連絡する平行な複数の溝327が形成されており、積層面の他方(図中表示面)には、もう一方の対角に位置する酸化ガス孔25,26間を連絡する溝328が形成されている。この溝327と溝328とは直交しており、それぞれガス拡散電極316の表面とで酸化ガスまたは燃料ガスの流路をなす。なお、電解質膜314およびガス拡散電極316を挟んで溝327と溝328とが対峙するよう集電極320が配置される。
【0071】
冷却部材330も集電極320と同様に緻密質カーボンにより形成されている。冷却部材330の積層面には、集電極320の積層面に形成された冷却水孔321,322,燃料ガス孔323,324および酸化ガス孔325,326と同一の場所に同一形状の冷却水孔331,332,燃料ガス孔333,334および酸化ガス孔335,336が形成されている。冷却水孔331,332は集電極320の冷却水孔321,322と共に冷却水の流路を形成し、燃料ガス孔333,334および酸化ガス孔335,336は、集電極320の燃料ガス孔323,324および酸化ガス孔325,326と共に燃料ガスおよび酸化ガスの流路を形成する。また、冷却部材330の積層面の一方(図中表示面)には、冷却水孔331から冷却水孔332に至る葛折状の溝338がリブ337により形成されている。この溝338は、溝327または溝328のいずれかが形成されていない集電極(図示せず)の溝が形成されていない積層面とで冷却水の通路を形成する。
【0072】
こうして構成された単電池313と冷却部材330を積層して積層体312A〜312Dを形成する。第二実施例でも、単電池313と冷却部材330とを3:1の比率として積層し、積層体312A〜312Dを形成した。
【0073】
図23は、燃料等給排部材340の概観を例示する斜視図である。図24は燃料等給排部材340の燃料ガスの供給用流路および排出用流路を例示した説明図、図25は燃料等給排部材340の酸化ガスの供給用流路および排出用流路を例示した説明図、図26は燃料等給排部材340の冷却水の供給用流路および排出用流路を例示した説明図である。
【0074】
燃料等給排部材340は、アルミニウムにより直方体形状に形成されている。この燃料等給排部材340は、第1実施例の燃料等給排部材40と同様に、図示しない燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置からの燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水を積層体312A〜312Dに供給すると共に、積層体312A〜312Dから排出される燃料ガス側の排ガス,酸化ガス側の排ガスおよび冷却水を燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置に戻す部材である。このため、燃料等給排部材340には、以下に説明する燃料ガス給排装置と各積層体312A〜312Dとを連絡する燃料ガスの給排のための流路,酸化ガス給排装置と各積層体312A〜312Dとを連絡する酸化ガスの給排のための流路および冷却水給排装置と各積層体312A〜312Dとを連絡する冷却水の給排のための流路が形成されている。
【0075】
燃料等給排部材340には、図23ないし図26に示すように、2つの集電極320を冷却水孔321が燃料等給排部材340の上方両側となるよう並べて燃料等給排部材340に整合させた際、2つの集電極320の積層面に形成された冷却水孔321,322,燃料ガス孔323,324および酸化ガス孔325,326と整合する冷却水孔364A,364B,366A,366B,燃料ガス孔344A,344B,346A,346Bおよび酸化ガス孔354A,354B,356A,356Bが形成されている。また、燃料等給排部材340の図23中上面には、図示しない燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置に接続されて燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水の供給を受ける供給孔341,351,361が形成されており、図23中下面(裏面)には、図24ないし図26に示すように、燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置に接続され燃料ガス系の排ガス,酸化ガス系の排ガスおよび冷却水を燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置に排出する排出孔349,359,369が形成されている。
【0076】
図24に示すように、供給孔341は、燃料ガス供給流路342Aおよび342Bにより燃料ガス孔344Aおよび344Bと連絡しており、排出孔349は、燃料ガス排出流路347により燃料ガス孔346Aおよび346Bと連絡している。したがって、燃料等給排部材340は、燃料ガス給排装置からの燃料ガスを供給孔341,燃料ガス供給流路342Aおよび342B,燃料ガス孔344Aおよび344Bを介して積層体312A〜312Dに供給すると共に、積層体312A〜312Dから排出される燃料ガス系の排ガスを燃料ガス孔346Aおよび346B,燃料ガス排出流路347,排出孔349を介して燃料ガス給排装置に排出する。
【0077】
また、図25に示すように、燃料等給排部材340の供給孔351は、酸化ガス供給流路352により酸化ガス孔354Aおよび354Bと連絡しており、排出孔359は、酸化ガス排出流路357Aおよび357Bにより酸化ガス孔356Aおよび356Bと連絡している。したがって、燃料等給排部材340は、酸化ガス給排装置からの酸化ガスを供給孔351,酸化ガス供給流路352,酸化ガス孔354Aおよび354Bを介して積層体312A〜312Dに供給すると共に、積層体312A〜312Dから排出される酸化ガス系の排ガスを酸化ガス孔356Aおよび356B,酸化ガス排出流路357Aおよび357B,排出孔359を介して酸化ガス給排装置に排出する。
【0078】
図26に示すように、燃料等給排部材340の供給孔361は、冷却水供給流路362Aおよび362Bにより冷却水孔364Aおよび364Bと連絡しており、排出孔369は、冷却水排出流路367Aおよび367Bにより冷却水孔366Aおよび366Bと連絡している。したがって、燃料等給排部材340は、冷却水給排装置からの冷却水を供給孔361,冷却水供給流路362Aおよび362B,冷却水孔364Aおよび364Bを介して積層体312A〜312Dに供給すると共に、積層体312A〜312Dから排出される冷却水を冷却水孔366Aおよび366B,冷却水排出流路367Aおよび367B,排出孔369を介して冷却水給排装置に排出する。
【0079】
こうして構成された燃料等給排部材340は、前後および左右が対称に形成されているから積層体312A〜312Dに燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水を均等に供給することができる。
【0080】
次に、こうした燃料等給排部材340および積層体312A〜312Dを収納する収納容器380について説明する。図27は、図21に示す燃料電池310をJ−J断面で切断した断面図である。図21および図27に示すように、収納容器380は、矩形の箱状をしており、上蓋381と、積層体312A〜312Dを収納する収納部391と、収納部391の両端に取り付けられる加圧機構110とにより構成されている。
【0081】
収納部391の下部中央内側には、積層体312A等の積層方向に沿ったリブ392が折り曲げ形成されている。このリブ392は、燃料等給排部材340が取り付けられる位置に相当する部分は切り取られている。また、収納部391の積層体312A等の積層面に沿った各面には、積層体312A等の積層方向に沿った平行な2つの支持部394A,394B等が形成されており、リブ392にも同様な支持部394A,394Bが形成されている。この支持部394A,394Bの積層体312A等の接触側には、積層体312A等の積層方向に沿った面と接触した状態で移動させた際に絶縁性で摩擦抵抗の小さな材質または絶縁性で摩擦抵抗の小さくなる処理を施したもの(例えば、硬めのフッ素ゴムや天然ゴム,スチレンゴム,ブチルゴム,エチレンゴム,エチレンプロピレンゴム,ハイパロン,シリコンゴム等およびその表面に例えばフッ素系グリス等を塗布したもの等)により形成された摩擦抵抗低減部材398が取り付けられている。また、収納部391の上部には、上蓋381を取り付けるフランジ396が形成されている。
【0082】
上部81の中央内側にも、積層体312A等の積層方向に沿ったリブ382が折り曲げ形成されている。このリブ382も燃料等給排部材340が取り付けられる位置に相当する部分は切り取られている。また、上蓋381の積層体312A等の積層面に沿った面にも、積層体312A等の積層方向に沿った平行な2つの支持部384A,384B等が形成されており、この支持部384A,384Bの積層体312A等の接触側には摩擦抵抗低減部材398が取り付けられている。上蓋381の縁部には、収納部391のフランジ396と整合するフランジ386が形成されており、図示しないボルトにより収納部391に取り付け可能となっている。
【0083】
なお、この収納容器380の長手方向の両端には、それぞれ加圧機構110が取り付けられ、加圧機構110により収納容器380に収納した積層体312A〜312Dを積層方向に加圧可能となっている。
【0084】
次に収納容器380に積層体312A等を積層する様子について図28に基づき説明する。図28は、収納容器380の収納部391に積層体312A等を積層する様子を説明する説明図である。まず、収納部391の中央に燃料等給排部材340を設置し、図28(a)に示すように、収納部391を水平から若干傾ける。こうした状態で、燃料等給排部材340の斜め上方に単電池313および冷却部材30を積層する。このとき、収納部391の支持部394A,394Bが単電池313等をガイドするから単電池313等は容易に位置決めがなされる。また、支持部394A,394Bには摩擦抵抗低減部材398が取り付けてあるから、隣接する単電池313間に隙間を生じることなく整然と積層することができる。
【0085】
こうして、燃料等給排部材340の斜め上方に所定数の単電池313を積層したら、収納部391の積層体を形成した方の端部に加圧機構110を取り付け、僅かに積層体を加圧して仮止めを行なう。形成された積層体は収納部391と摩擦抵抗低減部材398を介して支持されているから、加圧機構110による仮止めもスムースに行なわれる。
【0086】
次に、図28(b)に示すように、収納部391を積層体を形成した方が斜め下方になるよう傾け、燃料等給排部材340の斜め上方に単電池313等を同様に積層する。そして、その積層端側に加圧機構110を取り付け、僅かに加圧して仮止めする。
【0087】
続いて、燃料等給排部材340の両側に形成された積層体312A〜312Dを加圧機構110により積層した単電池313が所定の面圧になるよう加圧する。この加圧の最中は、燃料等給排部材340の両側の積層体312A〜312Dに加わる圧力がなるべく均等になるように加圧する。積層体312A〜312Dは収納部391と摩擦抵抗低減部材398を介して支持されているから、スムースに加圧され、積層体内の各単電池313に作用する面圧も均一になる。次に、収納部391に上蓋381を取り付け燃料電池310を完成する。
【0088】
こうした各構成部材により構成された燃料電池310の燃料等給排部材340に、図示しない燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置を接続し、燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水を供給すれば、燃料電池310は、前述した電気化学反応を行ない、化学エネルギを直接電気エネルギに変換する。
【0089】
以上説明した第2実施例の燃料電池310によれば、収納部391の積層体312A〜312Dの支持部394A,394Bに摩擦抵抗低減部材398を設置したので、収納部391へ容易に高精度に積層体を組み付けることができる。また、積層体312A〜312Dに所定の圧力を加えた際、積層体312A〜312Dがスムースに加圧されて積層体312A〜312Dを形成する各単電池313は均一な面圧となるから、バラツキのより小さな高精度の燃料電池310とすることができる。さらに、一体形成された収納部391の中央部に燃料等給排部材340を設置したので、加圧機構110による引張り圧力は収納部391が受け持ち、燃料等給排部材340を収納部391に固定する必要がない。
【0090】
もとより、各積層体312A〜312Dへの燃料ガス,酸化ガスおよび冷却水の給排のために、燃料等給排部材340と燃料ガス給排装置,酸化ガス給排装置および冷却水給排装置とを接続するだけでよく、積層体毎に接続が必要な燃料電池に比して接続箇所および接続配管を少なくすることができ、燃料電池310の設置スペースを小さくすることができる。また、燃料等給排部材340と4つの積層体312A〜312Dとを一体化して一剛性体とするので、燃料電池310を車両等に容易に設置することができる。燃料等給排部材340を積層体312A〜312Dで挟持し、他端から加圧機構110により圧力を加えるので、燃料等給排部材340と積層体312A〜312Dとの接触面に十分なシール性を確保することができる。さらに、燃料等給排部材340から各積層体312A〜312Dに燃料ガス等を均等に供給すると共に各積層体312A〜312Dから燃料等給排部材340へ燃料ガス系の排ガス等を均等に排出することができるから各積層体312A〜312Dを同じ条件で運転することができ、運転効率の良い燃料電池とすることができる。
【0091】
第2実施例の燃料電池310では、収納部391の支持部394A,394Bに摩擦抵抗低減部材398を設置したが、支持部394A,394Bを摩擦抵抗低減部材で形成してもよい。
【0092】
第2実施例の燃料電池310では、燃料等給排部材340には燃料ガス等の給排に必要な孔等のみを形成したが、図29に例示する燃料等給排部材340Bのように、燃料等給排部材を軽量化するために積層体312A〜312Dと接触する部分の接触面中央に孔371A,371Bおよび孔372A〜378A,372B〜378Bを形成する構成も好適である。なお、軽量化のための孔の形状は図29に例示した孔371A,372A等に限られるものでないことは勿論である。
【0093】
第2実施例の燃料電池310では、燃料等給排部材340をアルミニウムにより形成したが、鉄等の他の金属や各種の合金、フェノール樹脂やメラミン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,ケイ素樹脂等の熱硬化性プラスチック、フッ素樹脂や四フッ化エチレン樹脂,ポリカーボネート,ポリフェニレンサルファイド,ポリフェニレンエーテル等の熱可塑性プラスチックなどにより形成してもよい。燃料等給排部材340を樹脂等で形成すれば、燃料等給排部材340が絶縁するから、積層体312A〜312Dの燃料等給排部材340側には絶縁板をもうける必要がない。
【0094】
第2実施例の燃料電池310では、一体形成された収納部391の中央部に燃料等給排部材340を設置したが、第1実施例の燃料電池10のように分離した上部ケース80および下部ケース90を燃料等給排部材340に取り付ける構成としてもよい。この場合、図30に示す燃料等給排部材340Cのように、燃料等給排部材をアルミニウムにより形成された部材442とこれを挟持する樹脂により形成された部材444,446とを接合して形成し、上部ケース80および下部ケース90を部材442に取り付けるものとすれば、上部ケース80および下部ケース90を樹脂に取り付ける場合より大きな強度を得ることができると共に積層体312A〜312Dとの絶縁性をも兼ね備えることができる。
【0095】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である燃料電池10の概略を例示する説明図である。
【図2】積層体12A〜12Dを構成する単電池13と冷却部材30の概略を例示する斜視図である。
【図3】燃料等給排部材40の概観を例示する斜視図である。
【図4】燃料等給排部材40の燃料ガスの供給用流路を例示する説明図である。
【図5】燃料等給排部材40の燃料ガスの排出用流路を例示する説明図である。
【図6】燃料等給排部材40の酸化ガスの供給用流路およびお排出用流路を例示する説明図である。
【図7】図3に示した燃料等給排部材40のA−A線断面図である。
【図8】図3に示した燃料等給排部材40のB−B線断面図である。
【図9】図3に示した燃料等給排部材40のC−C線断面図である。
【図10】図3に示した燃料等給排部材40のD−D線断面図である。
【図11】図1に示した上部ケース80のE−E線断面図である。
【図12】図1に示した上部ケース80のF−F線断面図である。
【図13】図1に示した下部ケース90のG−G線断面図である。
【図14】図1に示した下部ケース90のH−H線断面図である。
【図15】積層体12Aと積層体12Cとを結線する様子を例示する説明図である。
【図16】積層体12Cと積層体12Dとを結線する様子を例示する説明図である。
【図17】加圧機構110の構成を例示する説明図である。
【図18】回転防止部材120の概略を例示する説明図である。
【図19】加圧部材130の概略を例示する説明図である。
【図20】自動車200に燃料電池10等を搭載する際の配置の一例を示す説明図である。
【図21】第2実施例の燃料電池310の概略を例示する説明図である。
【図22】積層体312A〜312Dを構成する単電池313と冷却部材330の概略を例示する斜視図である。
【図23】第2実施例の燃料等給排部材340の概観を例示する斜視図である。
【図24】燃料等給排部材340の燃料ガスの供給用流路および排出用流路を例示する説明図である。
【図25】燃料等給排部材340の酸化ガスの供給用流路および排出用流路を例示する説明図である。
【図26】燃料等給排部材340の冷却水の供給用流路および排出用流路を例示する説明図である。
【図27】図21に示す燃料電池310のJ−J線断面図である。
【図28】収納容器380の収納部391に積層体312A等を積層する様子を説明する説明図である。
【図29】第2実施例の燃料等給排部材340の変形例である燃料等給排部材340Bの概略を例示する説明図である。
【図30】第2実施例の燃料等給排部材340の変形例である燃料等給排部材340Cの概観を例示する斜視図である。
【符号の説明】
10…燃料電池
12A〜12D…積層体
13…単電池
14…電解質膜
16…ガス拡散電極
20…集電極
21,22…冷却水孔
23,24…燃料ガス孔
25,26…酸化ガス孔
27,28…溝
30…冷却部材
31,32…冷却水孔
33,34…燃料ガス孔
35,36…酸化ガス孔
37…リブ
38…溝
40…燃料等給排部材
42A〜42D…冷却水供給口
43A〜43D…冷却水供給通路
44A〜44D…冷却水供給接続口
46A〜46D…冷却水排出口
47A〜47D…冷却水排出通路
48A〜48D…冷却水排出接続口
50…燃料ガス供給口
51…燃料ガス供給流路
52…燃料ガス連絡流路
52A…燃料ガス流路形成部材
53…切削孔
54…燃料ガス分配室
54A…燃料ガス分配室形成部材
56…切削孔
57…燃料ガス排出流路
57A…燃料ガス排出流路形成部材
58…燃料ガス排出連絡流路
59…燃料ガス排出口
62A〜62D…燃料ガス供給接続口
63A〜63D…燃料ガス供給通路
64A〜64D…燃料ガス排出接続口
65A〜65D…燃料ガス排出通路
70…酸化ガス分配溝
71A〜71D…酸化ガス供給口
72A〜72D…酸化ガス供給接続口
73A〜73D…酸化ガス供給通路
74A〜74D…酸化ガス排出接続口
75A〜75D…酸化ガス排出通路
76A〜76D…酸化ガス排出口
78…酸化ガス排出部
80…上部ケース
81…上部
82…側部
84…リブ部
85…ガイド部
86…湾曲部
87…ガイド部
90…下部ケース
91…底部
92…側部
94,96,98…湾曲部
99…端子孔
100…端子
102…結線板
104…係合部
106…端子板
107…係合凸部
108…端子板
109…係合凹部
110…加圧機構
112…取付板
114…貫通孔
120…回転防止部材
122…台座部
124…嵌合部
126…貫通孔
130…加圧部材
132…円板
134…加圧リブ
136…加圧軸
138…加圧凹部
140…加圧ボルト
142…端部
144…螺刻部
146…端部
200…自動車
210,212…インバータ
214…モータ
220…燃料タンク
222…メタノールリフォーマ
224…冷却水タンク
226…加湿器
228…ラジエター
240…後部座席
310…燃料電池
312A〜312D…積層体
313…単電池
314…電解質膜
316…ガス拡散電極
320…集電極
321,322…冷却水孔
323,324…燃料ガス孔
325,326…酸化ガス孔
327,328…溝
330…冷却部材
331,332…冷却水孔
333,334…燃料ガス孔
335,336…酸化ガス孔
337…リブ
338…溝
340…燃料等給排部材
340B…燃料等給排部材
340C…燃料等給排部材
341,351,361…供給孔
342A,342B…燃料ガス供給流路
344A,344B,346A,346B…燃料ガス孔
347…燃料ガス排出流路
349,359,369…排出孔
352…酸化ガス供給流路
354A,354B,356A,356B…酸化ガス孔
357A,357B…酸化ガス排出流路
362A,362B…冷却水供給流路
364A,364B,366A,366B…冷却水孔
367A,367B…冷却水排出流路
371A,371B…孔
372A〜378A,372B〜378B…孔
380…収納容器
381…上蓋
382…リブ
384A,384B…支持部
386…フランジ
391…収納部
392…リブ
394A,394B…支持部
396…フランジ
398…摩擦抵抗低減部材
442…部材
444,446…部材

Claims (6)

  1. 単電池を積層してなる積層体を複数備えた燃料電池であって、
    前記複数の積層体で挟持され、該複数の積層体に少なくとも燃料系の給排を行なう孔を該複数の積層体との接触部に設けた燃料給排部材を備えた燃料電池。
  2. 前記複数の積層体の前記燃料給排部材との接触部が該積層体の積層端であり、該複数の積層体が積層方向の燃料系の給排流路を各々備えた請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記燃料給排部材と前記積層体とを一剛性体として固定する固定部材を備えた請求項1または2記載の燃料電池。
  4. 前記複数の積層体の各々の前記燃料給排部材との接触端と反対側の積層端に設けられ、該複数の積層体を積層方向に各々加圧する加圧手段を備えた請求項2または3記載の燃料電池。
  5. 前記燃料給排部材に接触する前記複数の積層体の各々の積層端の電気極性を、該燃料給排部材を挟んで対峙する積層体の積層端の電気極性と異なるよう該複数の積層体を配置してなる請求項2または3記載の燃料電池。
  6. 前記積層体の前記固定部材との接触部または該固定部材の該積層体との接触部の少なくとも一部に、該積層体を該固定部材と接触した状態で移動させる際、該積層体の接触部または該固定部材の接触部に働く摩擦抵抗を小さくする摩擦抵抗低減手段を備えた請求項3記載の燃料電池。
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