JP2004005243A - 情報配信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、該登録者が有効に利用できる配信情報を送信することにより、登録者に対するサービスを向上させた情報配信システムを提供する。
【解決手段】情報配信装置21は、登録者5が登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、退場したことを検出すると、該登録者5が登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、入場したときに配信する配信情報を作成し、該登録者5が登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場したことを検出したとき、先に作成した配信情報を配信する。したがって、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、入場した登録者5に対して、該登録者5が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができ、登録者5に対するサービスの向上が図れる。
【選択図】
図1
【解決手段】情報配信装置21は、登録者5が登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、退場したことを検出すると、該登録者5が登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、入場したときに配信する配信情報を作成し、該登録者5が登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場したことを検出したとき、先に作成した配信情報を配信する。したがって、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、入場した登録者5に対して、該登録者5が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができ、登録者5に対するサービスの向上が図れる。
【選択図】
図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、会員登録した利用者に配信情報を配信する情報配信装置に関し、特に利用者が駅に入場、または駅から退場した際に該利用者の属性に適合する配信情報を配信する情報配信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、商品、店舗、イベント、ニュース、天気予報、交通情報等に関する配信情報を会員登録している利用者(以下、登録者と言う。)に配信する情報配信システムがあった。情報配信システムでは、会員登録時に利用者の属性を示す属性情報(年齢、性別、趣味、嗜好等)や、配信情報の配信先等を情報配信装置に登録する。情報配信装置は、登録者毎に属性情報に基づいて多数の配信依頼情報(企業や店舗等の広告主から登録者への配信を依頼された情報や、ニュース、天気予報、交通情報等)の中から該登録者の趣味、嗜好に適合する配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成し、登録されている配信先に上記配信情報を配信していた。また、インタネットに接続できる携帯電話機等の携帯端末で利用している電子メールアドレス(以下、単にメールアドレスと言う。)を配信先として登録し、登録者の趣味、嗜好だけでなく、登録者の現在の居場所または行先(目的地)にも適合する配信情報を作成し、これを登録者に配信する情報配信システムが提案されている。
【0003】
この情報配信システムには、通勤や通学等に定期券を利用している利用者を対象にしたものがある。この情報配信システムは、駅に設置されている自動改札機において、通路を通って駅に入場または駅から退場した利用者の定期券に記録されている識別コードを読み取る。通路を通った利用者は定期券の識別コードから識別できる。情報配信装置は、通路を通った利用者が登録者であるかどうか、登録者であれば識別コードを読み取った自動改札機が設置されている駅(登録者の現在の居場所)、さらには登録者が駅に入場または駅から退場したのか、等を判断し、これらの判断結果に応じた配信情報を登録者に配信する。
【0004】
駅に入場した利用者の目的地は、殆どの場合、入場した駅の近辺ではなく、退場予定の駅の近辺である。また、駅から退場した利用者の目的地は、殆ど場合、退場した駅の近辺である。登録者にとって、出発地の情報より、これから向かう目的地の情報の方が、その後の行動に役に立つ場合が多い。そこで、情報配信装置は、登録者に対して、入退場した駅近辺に関する情報だけでなく、駅に入場した登録者に対してその目的地(退場する予定の駅)近辺の情報を配信することで、登録者に役に立つ情報を配信するようにしている。
【0005】
駅に入場した登録者の目的地を判断するために、情報配信装置に登録者が主に乗降する2つの駅(利用区間の両端の2つの駅)を登録し、登録者が登録されている利用区間の一方の駅に入場したとき、該登録者の目的地を登録されている利用区間の他方の駅であると判断していた。この利用区間は、登録者が所有する定期券の有効区間と一致している場合が多い。そして、登録者が入場した場合に、その目的地に関する情報を配信するようにしている。
【0006】
ところで、登録者が自動改札機の通路を通ってから、該登録者に配信する配信情報を該登録者の属性や目的地に基づいて作成し、該登録者に配信する方式がある。配信情報の作成には、所定の作成時間を要している。よって、この方式では、登録者が自動改札機を通過してから、情報配信装置が配信情報を登録者に配信するまでに所定の時間を要する。このため、駅に入場した登録者の場合、駅に入場した直後に配信情報を配信することができず、該登録者が電車に乗ってしまった後に、携帯端末に配信情報を配信することが多い。公共の交通機関を利用する上で、電車内での携帯端末の利用はマナーの面からあまり好ましいことではないとされているので、ほとんどの登録者は電車を降りてから乗車中に配信されてきた配信情報を確認する。
【0007】
一方、多くの登録者は、目的地に到着してからの行動予定を電車に乗車している間に検討している。乗車中に該行動予定を検討する場合、登録者は駅の入場にともなって情報配信装置から配信されてきた目的地に関する配信情報を確認していないので、降車後の行動予定の検討に駅の入場にともなって情報配信装置から配信されてくる目的地に関する配信情報を利用していない。登録者が電車に乗車する前に、配信情報を配信することができれば、電車の待ち時間に配信した配信情報の内容を該登録者に確認させることができる。
【0008】
また、駅から退場した登録者の場合、配信情報が情報配信装置から配信されてきたときには、退場した駅近辺から離れた場所に移動している可能性が高い。このため、情報配信装置から配信されてきた配信情報が登録者にとって非常に興味のある有益な情報であっても、登録者が該情報に対して行動を起こすときに、退場した駅近辺に引き返す必要が生じることがある。
【0009】
このように、自動改札機の通路を登録者が通過したことを検出してから、該登録者に配信する配信情報を作成し、配信する方式では、登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができず、登録者が配信情報を確認したときには、その配信情報を活用できるタイミングを逸していることがあった。
【0010】
また、登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信するために、登録者毎に目的地に関する配信情報を予め作成する方式が提案されている。具体的には、一般的な定期券の利用者が、1日あたり、
▲1▼自宅近くの駅に入場、
▲2▼会社、または学校近くの駅から退場、
▲3▼会社、または学校近くの駅に入場、
▲4▼自宅近くの駅から退場、
の合計4回、自動改札機の通路を通過することを考慮し、上記▲1▼〜▲4▼について、登録者毎に配信する配信情報を予め作成しておくことが提案されている。この方式では、登録者が自動改札機の通路を通過したことを検出すると、情報配信装置が該登録者に対してすぐに配信情報を配信できる。したがって、登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができ、利用者に対するサービスの向上が図れる。
【0011】
なお、上記自宅近くの駅、および会社または学校近くの駅が、情報配信装置に登録されている登録者の利用区間の両端の2つの駅である。
【0012】
この種の情報配信システムとしては、例えば特開平8−18523号の公報、国際公開番号 WO 02/33609のパンフレット、において提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、登録者が定期券を利用して利用区間内の途中駅で入場、または退場することがあった。途中駅で入場した登録者については、目的地が明らかでないとの理由から、該登録者に対して配信情報を配信していなかった。
【0014】
また、途中駅で入場または退場した登録者に対して配信情報を配信するには、途中駅での入場または退場を検出してから、配信する配信情報を作成しなければならない。よって、配信情報の作成に時間を要するため、上述のように登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができない。
【0015】
なお、利用区間内の途中駅での登録者の入場、または退場の検出については、登録者が定期券を自動改札機に投入するので、該自動改札機において定期券の識別コードを読み取ることで行える。
【0016】
この発明の目的は、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、該登録者の目的地近辺に関する配信情報を配信する情報配信システムを提供することにある。
【0017】
また、この発明は、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、配信情報を迅速に送信することにより、自動改札機を通過した時刻に対して、登録者が有効に利用できる時機に、配信情報を配信する情報配信システムを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明の情報配信システムは、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0019】
(1)個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記配信情報作成手段が上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に作成した上記配信情報を記憶する配信情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶している該個人に対するの配信情報の中から、ここで検出した状況に応じた配信情報を予め指定されている配信先に配信する配信手段と、を備えた情報配信装置において、
上記配信情報作成手段は、上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、予め指定されている配信先に上記配信手段によって配信させる配信情報を例外時配信情報として作成する例外時配信情報作成機能を有し、
上記配信情報記憶手段は、上記配信情報に加えて上記例外時配信情報を上記識別コードで識別される個人毎に記憶する。
【0020】
この構成では、個人情報記憶手段が、識別コード毎に識別される個人(登録者)の属性や利用区間の両端の2つの駅を対応づけて記憶している。上記属性は登録者の趣味、嗜好、年齢、性別等の情報であり、上記利用区間は登録者が主に電車に乗降する2つの駅である。配信情報作成手段が登録者毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、配信情報を作成する。具体的には、多数の配信依頼情報(企業や店舗等の広告主から登録者への配信を依頼された情報や、ニュース、天気予報、交通情報等)の中から該登録者の趣味、嗜好、さらには目的地に適合する配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。
【0021】
配信情報記憶手段が、利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に作成された配信情報を登録者毎に記憶し、配信手段が利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて、登録者の入場または退場が自動改札機で検出されたとき、ここで検出された状況に応じた配信情報を登録者に配信する。これにより、利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて、入場または退場した登録者に対してすぐに配信情報を配信することができる。
【0022】
また、配信情報作成手段は、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において登録者の入場が自動改札機で検出されたとき、該登録者に配信する配信情報を例外時配信情報として例外時配信情報作成機能に作成させる。ここで作成された例外時配信情報は配信情報記憶手段に記憶される。このため、登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場したときにも、該登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができ、登録者に対するサービスの向上が図れる。
【0023】
(2)上記配信情報作成手段は、上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場したことが自動改札機で検出されたとき、該個人について上記例外時配信情報作成機能を実行する。
【0024】
この構成では、登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場したことが自動改札機で検出されると、例外時配信情報抽出機能を実行し、この登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したときに、配信する例外時配信情報を作成する。通常、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場した登録者は、退場した駅付近での用事を済ませた後、前回退場した駅に入場する。
【0025】
利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に配信する例外時配信情報については、該登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場したときに作成することで、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場する可能性が極めて低い登録者についてまで例外時配信情報を作成するのを防止でき、装置本体の負荷の増加を抑えられる。
【0026】
また、登録者が退場した駅付近での用事を処理している間に、この登録者についての例外時配信情報が作成されるので、該登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したときに、すぐに例外時配信情報を配信することができる。
【0027】
なお、配信情報送信手段は、登録者が入場した利用区間の両端の2つの駅でない他の駅が、前回登録者が退場した駅でなくても、例外時配信情報作成機能により作成された配信情報を配信してもよい。
【0028】
(3)識別コードで識別される個人毎に、前回入場した駅を記憶する前回入場駅記憶手段を備え、
上記例外時配信情報作成手段は、上記前回入場駅記憶手段に記憶されている該当する個人が前回入場した駅近辺に関し、且つ上記属性情報に適合する配信情報を上記例外時配信情報作成機能に作成させる。
【0029】
この構成では、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場した登録者の目的地を、前回(最後に)入場した駅であると予測し、該予測に基づいて例外時配信情報作成機能に配信情報を作成させる。通常、交通機関を利用して移動する場合、その区間を往復する可能性が極めて高い。このため、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場した登録者の目的地を、前回入場した駅であるとして例外時配信情報を作成することにより、登録者の行動に応じた情報の配信が行える。
【0030】
(4)個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記配信情報作成手段が上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に作成した上記配信情報を記憶する配信情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶している該個人に対するの配信情報の中から、ここで検出した状況に応じた配信情報を予め指定されている配信先に配信し、且つ該個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶されている上記利用区間の両端の2つの駅の退場時用の配信情報をまとめて、予め指定された配信先に配信する配信手段と、を備えている。
【0031】
この構成では、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、上記利用区間の両端の2つの駅の退場時用の配信情報をまとめて配信するようにした。これにより、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場した登録者の行動に応じた情報の配信が略確実に行え、登録者に対するサービスの向上が図れる。
【0032】
(5)上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅は、該利用区間の両端の2つの駅間に存在する駅である。
【0033】
この構成では、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅を、利用区間の両端の2つの駅間に存在する駅(以下、途中駅と言う。)とすることにより、定期券の利用者を対象にした情報配信システムであれば、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅で入場または退場する登録者の検出が、特別な構成を設けることなく自動改札機で行える。
【0034】
(6)個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、ここで検出した状況に応じた配信情報を上記配信情報作成手段により作成し、ここで作成した配信情報を予め指定されている配信先に配信し、且つ該個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報を上記配信情報作成手段により作成し、ここで作成した上記利用区間の両端の2つの駅の入場時の配信情報をまとめて、予め指定されている配信先に配信する配信手段と、を備えている。
【0035】
この構成では、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報が作成され、ここで作成された上記利用区間の両端の2つの駅の入場時の配信情報をまとめて配信する。
【0036】
多くの場合、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者の目的地は、利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方である。このため、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報をまとめて配信することにより、登録者の目的地が利用区間の両端の2つの駅のどちらであっても、該登録者の目的地に応じた情報の配信が行える。したがって、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者についても、該登録者の行動に応じた情報の配信が確実に行え、登録者に対するサービスの向上が図れる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態である情報配信装置について説明する。
【0038】
図1は、この発明の実施形態である情報配信装置を適用した情報配信システムの構成を示す図である。図1において、1は駅であり、2は情報配信センタである。駅1には、自動改札機11、自動精算機12、券売機13等が設置されている。また、自動改札機11、自動精算機12、券売機13は、駅1における乗降客を管理するホスト装置14に接続されている。ホスト装置14は、専用線または公衆回線網3を介して図示していない鉄道会社のサーバ装置に接続されている。情報配信センタ2には、この発明の実施形態である情報配信装置21が設置されている。駅1に設置されているホスト装置14、および情報配信センタ2に設置されている情報配信装置21は、公衆回線網3を介してインタネット4に接続できる。また、ホスト装置14と情報配信装置21とは、通信可能に構成されている。ホスト装置14と情報配信装置21との通信路は、専用線であってもよいし、公衆回線網3やインタネット4を介した経路であってもよい。
【0039】
また、図1において、5は利用者(登録者)であり、6は該利用者5が所有する携帯電話機であり、7は利用者5が所有する定期券である。携帯電話機6は、インタネット4に接続する機能を有し、インタネット4を介して電子メールの送受信が行えるようにメールアドレスが付与されている。定期券7には、利用者5を識別する識別コード、有効期間、有効区間等の情報が記憶されている(図2参照)。
【0040】
この実施形態の情報配信システムは、定期券7の利用者5を対象にしたシステムであるとして、以下説明する。自動改札機11の通路を通って駅に入場、または退場した利用者5の識別に、自動改札機11に投入された定期券7に記憶されている識別コードを利用している。
【0041】
なお、以下の説明において利用者5という場合は、駅1への入場、または退場に定期券7を利用する人を指し、登録者5という場合は情報配信装置21に後述する属性情報が登録されている人を指す。
【0042】
図3は、この発明の実施形態である情報配信装置の構成を示すブロック図である。情報配信装置21は、本体の動作を制御する制御部211と、企業や店舗等の広告主から登録者への配信を依頼された広告、ニュース、天気予報、交通情報等、様々な種類の情報(以下、配信以来情報と言う。)を多数記憶した配信依頼情報記憶部212と、登録者5毎に定期券7の識別コードに対応付けて氏名、年齢、性別、趣味、嗜好等の属性情報や、利用区間を示す両端の2つの駅等、登録者の個人情報を記憶する個人情報記憶部213と、登録者5毎に作成された配信情報を記憶する配信情報記憶部214と、配信情報を登録者5に配信(送信)する配信部215と、他の機器から送信されてきた情報を受信する受信部216と、を備えている。
【0043】
個人情報記憶部213には、図4に示すように、登録者5毎に識別コード(定期券7の識別コード)に対応付けて、登録者5の氏名、年齢、性別、職業、配信を希望する配信情報の種別、配信を希望しない配信情報、列車の時刻表配信の要/不要、列車の遅延案内配信の要/不要、配信情報の配信先(携帯電話機6のメールアドレス)、乗車時の配信希望の有無、降車時の配信希望の有無、主に利用する乗車区間(この発明で言う、利用区間の両端の2つの駅)、自宅の電話番号、勤務先の電話番号等が個人情報として記憶されている。
【0044】
なお、定期券7を利用している利用者5であっても、この個人情報記憶部213に個人情報が記憶されていない利用者5は登録者5ではない。
【0045】
配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中には、インタネット4を介して取得した情報もある。配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報には、配信してもよい登録者5と、配信を禁止する登録者5とを区別するための配信条件が付けられている。この配信条件は、配信依頼情報の提供者である広告主が自由に設定できる。例えば、女性向けの配信依頼情報を提供する場合、配信する登録者5を女性に限定する配信条件を付けることで、男性に配信されないようにできる。また、年齢層(20代、30代等)や、配信回数等も配信条件として付けることができる。
【0046】
図5は、配信依頼情報記憶部に記憶されている配信依頼情報の例を示す図である。配信依頼情報記憶部212は、配信条件(図5(A)参照)と配信依頼情報(図5(B)参照)とを対応づけて記憶している。また、配信依頼情報には該配信依頼情報を識別する配信依頼情報番号が与えられている。図5(A)に示す配信条件の例は、配信依頼情報を配信してもよい登録者5を、女性で、年齢が20〜29歳に制限した例である。また、配信依頼情報の有効期間は2001年9月1日〜2001年10月31日の期間である。この有効期間を過ぎると、この配信依頼情報が登録者5に配信されることはない。配信制限回数は300回であり、延べ301人以上の登録者5に配信されることはない。さらに、配信依頼情報番号はK0001である。
【0047】
自動改札機11は、適正な乗車券(定期券、キップ、プリペイドカード等)を所持していない利用者の駅構内への入場、または駅構内からの退場を制限する装置である。自動精算機12は乗り越しした利用者5が駅構内から退場するために乗り越し分の運賃を精算し、精算券を取得するための装置である。券売機13は、これから駅構内に入場する利用者5が乗車区間に応じたキップを購入するための装置である。
【0048】
図6はこの発明の実施形態である自動改札機の構成を示すブロック図であり、図7は同自動改札機の外観を示す図である。
【0049】
自動改札機1は、本体の動作を制御する制御部111と、動作時に利用する情報や、動作時に発生した情報を記憶する記憶部112と、現在の時間を計時する計時部113と、ホスト装置14へ情報を出力する送信部114と、定期券、キップ、プリペイドカード等の乗車券が本体に投入されたことを検出する投入検出部115と、本体に投入された乗車券を搬送する搬送部116と、搬送されている乗車券に記録されている磁気データを読み取る読取部117と、利用者6の通行を制限する扉118aを開閉する扉駆動部118とを備えている。自動改札機11は、扉118aを閉じることにより、該自動改札機11により構成された通路を閉鎖して、利用者5の駅1への入場または駅1からの退場(通路の通行)を禁止する。
【0050】
自動改札機11は、通路の入口の右側に乗車券を投入する投入口116aを備え、出口の右側に本体に投入された乗車券を放出する放出口116bを備えている。投入口116aと放出口116bとの間には、乗車券を搬送する搬送路116cが設けられている。また、搬送路116cの途中には、投入口116aに投入されたキップや精算券を回収ボックス(不図示)に搬送するための回収路(不図示)、および投入口116aに投入された乗車券の搬送先を放出口116bまたは回収ボックスのどちらかに切り換える、搬送路切換機構部(不図示)が設けられている。投入口116aには、乗車券の投入を検知する投入検知センサ115aが設けられている。この投入検知センサ115aが乗車券の投入を検知すると、搬送部116が投入口116aに投入された乗車券を放出口116bへ搬送する。また、磁気ヘッド117aは搬送路116cを搬送されている乗車券に記録されている磁気データを読み取る。
【0051】
入場用の自動改札機11は図7に示す通行方向が駅構内に向かう方向に設置され、退場用の自動改札機11は図7に示す通行方向が駅構内から外側に向かう方向に設置される。また、記憶部114には、自装置を識別するゲートコード、や自装置が入場用であるか、退場用であるかを示す入退場情報が記憶されている。
【0052】
なお、入場用の自動改札機11と退場用の自動改札機11とを通路を挟んで対向して配置することにより、1本の通路を双方向(入場方向、および退場方向)の通行に利用できる。
【0053】
以下、この発明の実施形態である情報配信装置の動作について説明する。
【0054】
情報配信装置1は、駅1に入場、または駅1から退場する利用者5がいない夜間(電車が運行していない時間)に、登録者5毎に該登録者5の登録されている利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報、および退場時に配信する配信情報を作成する。
【0055】
例えば、A駅とB駅とが利用区間の両端の2つの駅である登録者5の場合、
▲1▼A駅入場時に配信する配信情報、
▲2▼B駅退場時に配信する配信情報、
▲3▼B駅入場時に配信する配信情報、
▲4▼A駅退場時に配信する配信情報、の合計4つの配信情報が作成される。
【0056】
A駅入場時に配信する配信情報は、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、B駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。また、B駅退場時に配信する配信情報は、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、B駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。
【0057】
なお、情報配信装置21はA駅入場時に配信する配信情報と、B駅退場時に配信する配信情報と、に同じ配信依頼情報が含まれないように、配信情報を作成する。
【0058】
また、B駅入場時に配信する配信情報は、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、A駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。また、A駅退場時に配信する配信情報は、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、A駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。
【0059】
なお、情報配信装置21はA駅退場時に配信する配信情報と、B駅入場時に配信する配信情報と、に同じ配信依頼情報が含まれないように、配信情報を作成する。
【0060】
配信情報記憶部214は、登録者5毎に上記処理で作成された配信情報を記憶する。配信情報記憶部214は、図8に示すように、登録者5に配信する配信情報を記憶するデータベースを駅1毎に分割している。各データベースには、対応する駅1が利用区間の両端の2つの駅の一方である登録者5について、識別コードに対応付けて、入場時に配信する配信情報および退場時に配信する配信情報が記憶されている。例えば、A駅のデータベースには、登録されている利用区間の両端の2つの駅の一方がA駅である各登録者5について、識別コードに対応付けて入場時に配信する配信情報と、退場時に配信する配信情報と、が記憶されている。
【0061】
また、配信情報記憶部214には、図9に示す途中駅入場時データベースが設けられている。この途中駅入場時データベースには、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅で退場したことを検出した登録者5について、識別コードに対応付けて、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅で入場したときに配信する配信情報が記憶される。
【0062】
次に、利用者5が駅1に入場または駅1から退場したときの動作について説明する。図10は、情報配信装置の動作を示すフローチャートである。
【0063】
利用者5は、定期券7を自動改札機11の投入口116aに投入し、自動改札機11の通路を通って、駅1に入場または駅1から退場する。自動改札機11は、本体に投入された定期券7から、識別コード、有効期間、有効区間等の情報を読み取り、通路の通行を許可するかどうかを判定し、この判定結果に応じて通路を開放/閉鎖する扉118aの開閉を制御する。自動改札機11は、利用者5の通行を許可した場合、本体に投入された定期券7から読み取った、識別コード、自機を識別するゲートコード、利用者5が駅1に入場したのか、駅1から退場したのかを示す入退場情報を含む通過情報をホスト装置14に送信する。ホスト装置14は、この自動改札機11からの通過情報を情報配信装置21に転送する。
【0064】
以下、図10を参照しながら情報配信装置21の動作について説明する。
【0065】
情報配信装置21は、自動改札機11からホスト装置14を介して通過情報が送信されてくると(s1)、該通過情報に含まれている識別コードから自動改札機11の通路を通った利用者5が登録者5であるかどうかを判定する(s2)。情報配信装置21は、s2で登録者5でないと判定すると、s1に戻る。
【0066】
情報配信装置21は、s2で登録者5であると判定すると、s1で受信した通過情報に含まれている入退場情報から登録者5が駅1に入場したのか、退場したのかを判定し(s3)、駅1に入場したと判定した場合にs4で該登録者5について最終入場駅を今回入場した駅1に更新する(s4)。登録者5が入場した駅1は、通過情報に含まれているゲートコードにより特定される。
【0067】
なお、各登録者5の最終入場駅は、個人情報として個人情報記憶部213に記憶するようにしてもよいし、また別に記憶領域を設けてもよい。
【0068】
情報配信装置21は、s3で退場であると判定した場合、またはs4で最終入場駅を更新すると、登録者5が入場、または退場した駅が、登録されている利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方であるかどうかを判定する(s5)。s5では、自動改札機11からホスト装置14を介して受信した自動改札機11のゲートコードから登録者5が入場した駅1を特定し、該駅1が登録されている利用区間の両端の2つの駅の一方と一致するかどうかを判定する。情報配信装置21は、s5で利用区間の両端の2つの駅の一方であると判定すると、配信情報記憶部214に設けられている、登録者5が入場、または退場した駅1のデータベースから、この登録者5に配信する配信情報を読み出す(s6)。s6では、入場、退場に応じた配信情報が読み出される。情報配信装置21は、s6で読み出した配信情報を、登録されている配信先に電子メールで配信(送信)し(s7)、s1に戻る。
【0069】
このように、登録されている利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方において、入場または退場した登録者5については、予め作成され配信情報記憶部214に記憶されていた配信情報が配信される。したがって、登録されている利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方において、入場または退場した登録者5に対して、自動改札機11の通路の通過を検出すると、すぐに配信情報を配信することができる。これにより、利用区間の両端の2つの駅の一方において、自動改札機11の通路を通って入場、または退場した登録者5に対して、該登録者5が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができる。
【0070】
情報配信装置21は、上記s5で登録者5が入場、または退場した駅1が登録されている利用区間の両端の2つの駅のどちらでもないと判定すると、この登録者5が駅1から退場しているときには途中駅退場処理を実行し(s8、s9)、反対に入場しているときには途中駅入場処理を実行する(s8、s10)。
【0071】
なお、ここでは、登録者5所有している定期券7の有効区間と、情報配信装置21に登録されている該登録者5の利用区間とが同じ区間であることを前提にしている。
【0072】
定期券7の有効区間内に存在する全ての駅1において、利用者5は該定期券7を自動改札機11に投入することにより、駅1への入場、および駅1からの退場が許可される。このため、情報配信装置21は、定期券7の有効区間内に存在する駅1であれば、登録者5が定期券7を自動改札機11に投入するので、有効区間内に存在するどの駅1であっても登録者5の入場、または退場を自動改札機11で検出することができる。
【0073】
なお、ここで言う途中駅は、利用区間の両端の2つの駅間に存在するいずれかの駅である。
【0074】
次に、s9にかかる途中駅退場処理について説明する。図11は途中駅退場処理を示すフローチャートである。情報配信装置21は、途中駅で退場が検出された登録者5について、最終入場駅を取得する(s11)。s11で取得される最終入場駅は、通常、この登録者5が今回退場した途中駅に来るときに入場した駅1である。情報配信装置21は、s11で取得した最終入場駅を目的地とし、この登録者5の属性に適合する配信情報(この発明で言う、例外時配信情報)を作成する(s12)。s12では、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、最終入場駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。
【0075】
s12では、最終入場駅を目的地とした配信情報を作成することから、最終入場駅が利用区間の両端の2つの駅の一方であった登録者5の場合、目的地が同じ配信情報を電車が運行されていない夜間に既に作成している。このため、情報配信装置21は、既に作成している配信情報と同じにならないように、新たな配信情報を作成する。
【0076】
また、s12では時間経過に伴う配信依頼情報の変化を反映させた、配信情報を作成することができる。
【0077】
情報配信装置21は、s12で配信情報を作成すると、ここで作成した配信情報と、登録者5の識別コードとを対応付けて、図9に示した途中駅入場時データベースに記憶し(s13)、本処理を終了する。
【0078】
この実施形態では、上記のように途中駅で退場した登録者5に対して配信情報を配信していないが、登録者5が途中駅で退場したことを検出してから、該途中駅を目的地とする配信情報を作成し、ここで作成した配信情報を登録者5の携帯電話機6に配信するようにしてもよい。
【0079】
また、情報配信装置21は、登録者5が今回退場した途中駅、または他の途中駅に入場したとき、該登録者が今回退場した途中駅に来るときに入場した駅(最終入場駅)に戻ると予測し、上記途中駅退場処理において目的地を最終入場駅とした配信情報を作成している。
【0080】
また、登録者5は何らかの用事があって途中駅で退場している。そのため、途中駅から退場した登録者が、再び途中駅に入場するまでには、時間的余裕がある。このため、配信情報の作成には十分な時間が与えられ、余裕を持って配信情報を作成することができるので、情報処理能力の低い装置で配信情報を作成しても不都合が生じることはない。
【0081】
次に、s10にかかる途中駅入場処理について説明する。図12は途中駅入場処理を示すフローチャートである。情報配信装置21は、途中駅で入場が検出された登録者5について、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されているかどうかを判定する(s21)。情報配信装置21は、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されていなければ、本処理を終了する。登録者5が途中駅で退場していない場合に、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されていない。例えば、登録者5がタクシー等の他の交通手段を利用して、今回入場した途中駅付近に移動してきていた場合に、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されていない。
【0082】
反対に、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されていると、この配信情報を読み出し(s22)、登録されている配信先に電子メールで配信(送信)し(s23)、本処理を終了する。
【0083】
このとき、登録者5に配信される配信情報は、上記説明から明らかなように、退場した途中駅に来るときに入場した駅(最終入場駅)を目的地としたものである。
【0084】
このように、この実施形態の情報配信システムは、利用区間の両端の2つの駅がA駅と、B駅である登録者5の場合(図13(A)参照)、A駅またはB駅において入場、または退場したときに予め作成されている配信情報が配信される。また、利用区間であるA駅とB駅との間に存在するC駅(途中駅)で退場したときに、この登録者5について途中駅入場時に配信する配信情報を作成し、この登録者5がC駅に入場したときにC駅退場時に作成した配信情報を配信する(図13(B)参照)。さらに、登録者5が途中駅退場後に入場した途中駅がC駅でなく、D駅であった場合(図13(C)参照)も、C駅退場時に作成した配信情報を配信する。
【0085】
情報配信装置21から配信情報が配信された登録者5の携帯電話機6の表示部には、この配信情報の内容が表示される(図14参照)。
【0086】
このように、この実施形態の配信情報システムは、途中駅で入場した登録者5について、自動改札機11の通路の通過を検出すると、予め作成してある(途中駅退場時に作成した)配信情報を、すぐに配信することができる。したがって、途中駅で入場した登録者5に対して、該登録者5が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができ、登録者5に対するサービスの向上が図れる。
【0087】
また、上記実施形態では途中駅退場時に、登録者5の途中駅入場時に配信する配信情報として、最終入場駅を目的地とした配信情報を作成するとしたが、利用区間の両端の2つの駅を目的地とする配信情報を作成し、これを途中駅入場時データベースに記憶するようにしてもよい。
【0088】
また、登録者5について利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ作成されている入場時用の配信データ2つを纏めて途中駅入場時データベースに記憶してもよいし、または利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ作成されている退場時用の配信データ2つを纏めて途中駅入場時データベースに記憶してもよい。この場合、登録者5の途中駅退場時に新たに配信情報を作成する必要がないので、情報配信装置21における負荷を抑えることができる。この場合、登録者5の途中駅退場時に新たに配信情報を作成していないので、途中駅において入場した登録者5が利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて退場したとき、該登録者5に配信情報を配信しないようにしてもよい。このようにすれば、登録者5に同じ配信情報が配信されるのを防止できる。
【0089】
また、上記実施形態では登録者5が途中駅で退場したときに、該登録者5が途中駅に入場した時に配信する配信情報を作成するとしたが、該登録者5が途中駅に入場したことを検出したときに、利用区間の両端の2つの駅を目的地とする配信情報(利用区間の両端の2つの駅の入場時に配信する配信情報、または利用区間の両端の2つの駅の退場時に配信する配信情報)を作成し、ここで作成した配信情報を該登録者5の携帯電話機6に配信するようにしてもよい。このようにすれば、タクシー等の他の移動手段で移動した登録者5(途中駅で退場していない登録者5)についても、途中駅に入場したときに利用区間の両端の2つの駅を目的地とする配信情報を配信することができる。
【0090】
なお、途中駅において入場した登録者5の目的地は、多くの場合、利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方であることから、該登録者5に対して目的地に応じた配信情報を略確実に配信することができる。
【0091】
なお、定期券7の有効区間が、登録されている利用区間を含む区間である登録者5の場合には、定期券7の有効区間内の駅であれば、利用区間外の駅であっても、上記実施形態で説明した途中駅と同様に、退場時に途中駅入場時に配信する配信情報を作成することができ、また入場時に配信情報を配信することができる。また、登録者5を識別するために、登録者5毎に識別コードを記憶させた登録カードを発行し、駅1への入退場時に乗車券(定期券7やキップ等)とこの登録カードを自動改札機1に投入させるように構成した情報配信システムであれば、利用区間の両端の2つの駅以外の駅を上記途中駅とした処理が行える。
【0092】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、入場した登録者に対して該登録者の目的地に応じた配信情報を略確実に配信することができるので、登録者に対するサービスの向上が図れる。
【0093】
また、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、入場した登録者に対して該登録者が有効に利用できるタイミングで、且つ該登録者の目的地に応じた配信情報を配信することができ、登録者に対するサービスの一層の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である情報配信装置を適用した情報配信システムの構成を示す図である。
【図2】定期券に記録されている情報を説明する図である。
【図3】この発明の実施形態である情報配信装置の構成を示すブロック図である。
【図4】情報配信装置に記憶されている個人情報を示す図である。
【図5】配信依頼情報を説明する図である。
【図6】自動改札機の構成を示すブロック図である。
【図7】自動改札機の外観を示す図である。
【図8】配信情報記憶部の構成を示す図である。
【図9】配信情報記憶部の構成を示す図である。
【図10】情報配信装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】途中駅退場処理を示すフローチャートである。
【図12】途中駅入場処理を示すフローチャートである。
【図13】途中駅退場、および途中駅入場を説明する図である。
【図14】携帯電話機の表示部における表示例を示す図である
【符号の説明】
1−駅
2−情報配信センタ
11−自動改札機
21−情報配信装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、会員登録した利用者に配信情報を配信する情報配信装置に関し、特に利用者が駅に入場、または駅から退場した際に該利用者の属性に適合する配信情報を配信する情報配信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、商品、店舗、イベント、ニュース、天気予報、交通情報等に関する配信情報を会員登録している利用者(以下、登録者と言う。)に配信する情報配信システムがあった。情報配信システムでは、会員登録時に利用者の属性を示す属性情報(年齢、性別、趣味、嗜好等)や、配信情報の配信先等を情報配信装置に登録する。情報配信装置は、登録者毎に属性情報に基づいて多数の配信依頼情報(企業や店舗等の広告主から登録者への配信を依頼された情報や、ニュース、天気予報、交通情報等)の中から該登録者の趣味、嗜好に適合する配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成し、登録されている配信先に上記配信情報を配信していた。また、インタネットに接続できる携帯電話機等の携帯端末で利用している電子メールアドレス(以下、単にメールアドレスと言う。)を配信先として登録し、登録者の趣味、嗜好だけでなく、登録者の現在の居場所または行先(目的地)にも適合する配信情報を作成し、これを登録者に配信する情報配信システムが提案されている。
【0003】
この情報配信システムには、通勤や通学等に定期券を利用している利用者を対象にしたものがある。この情報配信システムは、駅に設置されている自動改札機において、通路を通って駅に入場または駅から退場した利用者の定期券に記録されている識別コードを読み取る。通路を通った利用者は定期券の識別コードから識別できる。情報配信装置は、通路を通った利用者が登録者であるかどうか、登録者であれば識別コードを読み取った自動改札機が設置されている駅(登録者の現在の居場所)、さらには登録者が駅に入場または駅から退場したのか、等を判断し、これらの判断結果に応じた配信情報を登録者に配信する。
【0004】
駅に入場した利用者の目的地は、殆どの場合、入場した駅の近辺ではなく、退場予定の駅の近辺である。また、駅から退場した利用者の目的地は、殆ど場合、退場した駅の近辺である。登録者にとって、出発地の情報より、これから向かう目的地の情報の方が、その後の行動に役に立つ場合が多い。そこで、情報配信装置は、登録者に対して、入退場した駅近辺に関する情報だけでなく、駅に入場した登録者に対してその目的地(退場する予定の駅)近辺の情報を配信することで、登録者に役に立つ情報を配信するようにしている。
【0005】
駅に入場した登録者の目的地を判断するために、情報配信装置に登録者が主に乗降する2つの駅(利用区間の両端の2つの駅)を登録し、登録者が登録されている利用区間の一方の駅に入場したとき、該登録者の目的地を登録されている利用区間の他方の駅であると判断していた。この利用区間は、登録者が所有する定期券の有効区間と一致している場合が多い。そして、登録者が入場した場合に、その目的地に関する情報を配信するようにしている。
【0006】
ところで、登録者が自動改札機の通路を通ってから、該登録者に配信する配信情報を該登録者の属性や目的地に基づいて作成し、該登録者に配信する方式がある。配信情報の作成には、所定の作成時間を要している。よって、この方式では、登録者が自動改札機を通過してから、情報配信装置が配信情報を登録者に配信するまでに所定の時間を要する。このため、駅に入場した登録者の場合、駅に入場した直後に配信情報を配信することができず、該登録者が電車に乗ってしまった後に、携帯端末に配信情報を配信することが多い。公共の交通機関を利用する上で、電車内での携帯端末の利用はマナーの面からあまり好ましいことではないとされているので、ほとんどの登録者は電車を降りてから乗車中に配信されてきた配信情報を確認する。
【0007】
一方、多くの登録者は、目的地に到着してからの行動予定を電車に乗車している間に検討している。乗車中に該行動予定を検討する場合、登録者は駅の入場にともなって情報配信装置から配信されてきた目的地に関する配信情報を確認していないので、降車後の行動予定の検討に駅の入場にともなって情報配信装置から配信されてくる目的地に関する配信情報を利用していない。登録者が電車に乗車する前に、配信情報を配信することができれば、電車の待ち時間に配信した配信情報の内容を該登録者に確認させることができる。
【0008】
また、駅から退場した登録者の場合、配信情報が情報配信装置から配信されてきたときには、退場した駅近辺から離れた場所に移動している可能性が高い。このため、情報配信装置から配信されてきた配信情報が登録者にとって非常に興味のある有益な情報であっても、登録者が該情報に対して行動を起こすときに、退場した駅近辺に引き返す必要が生じることがある。
【0009】
このように、自動改札機の通路を登録者が通過したことを検出してから、該登録者に配信する配信情報を作成し、配信する方式では、登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができず、登録者が配信情報を確認したときには、その配信情報を活用できるタイミングを逸していることがあった。
【0010】
また、登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信するために、登録者毎に目的地に関する配信情報を予め作成する方式が提案されている。具体的には、一般的な定期券の利用者が、1日あたり、
▲1▼自宅近くの駅に入場、
▲2▼会社、または学校近くの駅から退場、
▲3▼会社、または学校近くの駅に入場、
▲4▼自宅近くの駅から退場、
の合計4回、自動改札機の通路を通過することを考慮し、上記▲1▼〜▲4▼について、登録者毎に配信する配信情報を予め作成しておくことが提案されている。この方式では、登録者が自動改札機の通路を通過したことを検出すると、情報配信装置が該登録者に対してすぐに配信情報を配信できる。したがって、登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができ、利用者に対するサービスの向上が図れる。
【0011】
なお、上記自宅近くの駅、および会社または学校近くの駅が、情報配信装置に登録されている登録者の利用区間の両端の2つの駅である。
【0012】
この種の情報配信システムとしては、例えば特開平8−18523号の公報、国際公開番号 WO 02/33609のパンフレット、において提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、登録者が定期券を利用して利用区間内の途中駅で入場、または退場することがあった。途中駅で入場した登録者については、目的地が明らかでないとの理由から、該登録者に対して配信情報を配信していなかった。
【0014】
また、途中駅で入場または退場した登録者に対して配信情報を配信するには、途中駅での入場または退場を検出してから、配信する配信情報を作成しなければならない。よって、配信情報の作成に時間を要するため、上述のように登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができない。
【0015】
なお、利用区間内の途中駅での登録者の入場、または退場の検出については、登録者が定期券を自動改札機に投入するので、該自動改札機において定期券の識別コードを読み取ることで行える。
【0016】
この発明の目的は、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、該登録者の目的地近辺に関する配信情報を配信する情報配信システムを提供することにある。
【0017】
また、この発明は、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、配信情報を迅速に送信することにより、自動改札機を通過した時刻に対して、登録者が有効に利用できる時機に、配信情報を配信する情報配信システムを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明の情報配信システムは、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0019】
(1)個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記配信情報作成手段が上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に作成した上記配信情報を記憶する配信情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶している該個人に対するの配信情報の中から、ここで検出した状況に応じた配信情報を予め指定されている配信先に配信する配信手段と、を備えた情報配信装置において、
上記配信情報作成手段は、上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、予め指定されている配信先に上記配信手段によって配信させる配信情報を例外時配信情報として作成する例外時配信情報作成機能を有し、
上記配信情報記憶手段は、上記配信情報に加えて上記例外時配信情報を上記識別コードで識別される個人毎に記憶する。
【0020】
この構成では、個人情報記憶手段が、識別コード毎に識別される個人(登録者)の属性や利用区間の両端の2つの駅を対応づけて記憶している。上記属性は登録者の趣味、嗜好、年齢、性別等の情報であり、上記利用区間は登録者が主に電車に乗降する2つの駅である。配信情報作成手段が登録者毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、配信情報を作成する。具体的には、多数の配信依頼情報(企業や店舗等の広告主から登録者への配信を依頼された情報や、ニュース、天気予報、交通情報等)の中から該登録者の趣味、嗜好、さらには目的地に適合する配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。
【0021】
配信情報記憶手段が、利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に作成された配信情報を登録者毎に記憶し、配信手段が利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて、登録者の入場または退場が自動改札機で検出されたとき、ここで検出された状況に応じた配信情報を登録者に配信する。これにより、利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて、入場または退場した登録者に対してすぐに配信情報を配信することができる。
【0022】
また、配信情報作成手段は、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において登録者の入場が自動改札機で検出されたとき、該登録者に配信する配信情報を例外時配信情報として例外時配信情報作成機能に作成させる。ここで作成された例外時配信情報は配信情報記憶手段に記憶される。このため、登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場したときにも、該登録者が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができ、登録者に対するサービスの向上が図れる。
【0023】
(2)上記配信情報作成手段は、上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場したことが自動改札機で検出されたとき、該個人について上記例外時配信情報作成機能を実行する。
【0024】
この構成では、登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場したことが自動改札機で検出されると、例外時配信情報抽出機能を実行し、この登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したときに、配信する例外時配信情報を作成する。通常、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場した登録者は、退場した駅付近での用事を済ませた後、前回退場した駅に入場する。
【0025】
利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に配信する例外時配信情報については、該登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場したときに作成することで、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場する可能性が極めて低い登録者についてまで例外時配信情報を作成するのを防止でき、装置本体の負荷の増加を抑えられる。
【0026】
また、登録者が退場した駅付近での用事を処理している間に、この登録者についての例外時配信情報が作成されるので、該登録者が利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したときに、すぐに例外時配信情報を配信することができる。
【0027】
なお、配信情報送信手段は、登録者が入場した利用区間の両端の2つの駅でない他の駅が、前回登録者が退場した駅でなくても、例外時配信情報作成機能により作成された配信情報を配信してもよい。
【0028】
(3)識別コードで識別される個人毎に、前回入場した駅を記憶する前回入場駅記憶手段を備え、
上記例外時配信情報作成手段は、上記前回入場駅記憶手段に記憶されている該当する個人が前回入場した駅近辺に関し、且つ上記属性情報に適合する配信情報を上記例外時配信情報作成機能に作成させる。
【0029】
この構成では、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場した登録者の目的地を、前回(最後に)入場した駅であると予測し、該予測に基づいて例外時配信情報作成機能に配信情報を作成させる。通常、交通機関を利用して移動する場合、その区間を往復する可能性が極めて高い。このため、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場した登録者の目的地を、前回入場した駅であるとして例外時配信情報を作成することにより、登録者の行動に応じた情報の配信が行える。
【0030】
(4)個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記配信情報作成手段が上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に作成した上記配信情報を記憶する配信情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶している該個人に対するの配信情報の中から、ここで検出した状況に応じた配信情報を予め指定されている配信先に配信し、且つ該個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶されている上記利用区間の両端の2つの駅の退場時用の配信情報をまとめて、予め指定された配信先に配信する配信手段と、を備えている。
【0031】
この構成では、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、上記利用区間の両端の2つの駅の退場時用の配信情報をまとめて配信するようにした。これにより、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅に入場した登録者の行動に応じた情報の配信が略確実に行え、登録者に対するサービスの向上が図れる。
【0032】
(5)上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅は、該利用区間の両端の2つの駅間に存在する駅である。
【0033】
この構成では、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅を、利用区間の両端の2つの駅間に存在する駅(以下、途中駅と言う。)とすることにより、定期券の利用者を対象にした情報配信システムであれば、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅で入場または退場する登録者の検出が、特別な構成を設けることなく自動改札機で行える。
【0034】
(6)個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、ここで検出した状況に応じた配信情報を上記配信情報作成手段により作成し、ここで作成した配信情報を予め指定されている配信先に配信し、且つ該個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報を上記配信情報作成手段により作成し、ここで作成した上記利用区間の両端の2つの駅の入場時の配信情報をまとめて、予め指定されている配信先に配信する配信手段と、を備えている。
【0035】
この構成では、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者に対して、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報が作成され、ここで作成された上記利用区間の両端の2つの駅の入場時の配信情報をまとめて配信する。
【0036】
多くの場合、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者の目的地は、利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方である。このため、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報をまとめて配信することにより、登録者の目的地が利用区間の両端の2つの駅のどちらであっても、該登録者の目的地に応じた情報の配信が行える。したがって、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場した登録者についても、該登録者の行動に応じた情報の配信が確実に行え、登録者に対するサービスの向上が図れる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態である情報配信装置について説明する。
【0038】
図1は、この発明の実施形態である情報配信装置を適用した情報配信システムの構成を示す図である。図1において、1は駅であり、2は情報配信センタである。駅1には、自動改札機11、自動精算機12、券売機13等が設置されている。また、自動改札機11、自動精算機12、券売機13は、駅1における乗降客を管理するホスト装置14に接続されている。ホスト装置14は、専用線または公衆回線網3を介して図示していない鉄道会社のサーバ装置に接続されている。情報配信センタ2には、この発明の実施形態である情報配信装置21が設置されている。駅1に設置されているホスト装置14、および情報配信センタ2に設置されている情報配信装置21は、公衆回線網3を介してインタネット4に接続できる。また、ホスト装置14と情報配信装置21とは、通信可能に構成されている。ホスト装置14と情報配信装置21との通信路は、専用線であってもよいし、公衆回線網3やインタネット4を介した経路であってもよい。
【0039】
また、図1において、5は利用者(登録者)であり、6は該利用者5が所有する携帯電話機であり、7は利用者5が所有する定期券である。携帯電話機6は、インタネット4に接続する機能を有し、インタネット4を介して電子メールの送受信が行えるようにメールアドレスが付与されている。定期券7には、利用者5を識別する識別コード、有効期間、有効区間等の情報が記憶されている(図2参照)。
【0040】
この実施形態の情報配信システムは、定期券7の利用者5を対象にしたシステムであるとして、以下説明する。自動改札機11の通路を通って駅に入場、または退場した利用者5の識別に、自動改札機11に投入された定期券7に記憶されている識別コードを利用している。
【0041】
なお、以下の説明において利用者5という場合は、駅1への入場、または退場に定期券7を利用する人を指し、登録者5という場合は情報配信装置21に後述する属性情報が登録されている人を指す。
【0042】
図3は、この発明の実施形態である情報配信装置の構成を示すブロック図である。情報配信装置21は、本体の動作を制御する制御部211と、企業や店舗等の広告主から登録者への配信を依頼された広告、ニュース、天気予報、交通情報等、様々な種類の情報(以下、配信以来情報と言う。)を多数記憶した配信依頼情報記憶部212と、登録者5毎に定期券7の識別コードに対応付けて氏名、年齢、性別、趣味、嗜好等の属性情報や、利用区間を示す両端の2つの駅等、登録者の個人情報を記憶する個人情報記憶部213と、登録者5毎に作成された配信情報を記憶する配信情報記憶部214と、配信情報を登録者5に配信(送信)する配信部215と、他の機器から送信されてきた情報を受信する受信部216と、を備えている。
【0043】
個人情報記憶部213には、図4に示すように、登録者5毎に識別コード(定期券7の識別コード)に対応付けて、登録者5の氏名、年齢、性別、職業、配信を希望する配信情報の種別、配信を希望しない配信情報、列車の時刻表配信の要/不要、列車の遅延案内配信の要/不要、配信情報の配信先(携帯電話機6のメールアドレス)、乗車時の配信希望の有無、降車時の配信希望の有無、主に利用する乗車区間(この発明で言う、利用区間の両端の2つの駅)、自宅の電話番号、勤務先の電話番号等が個人情報として記憶されている。
【0044】
なお、定期券7を利用している利用者5であっても、この個人情報記憶部213に個人情報が記憶されていない利用者5は登録者5ではない。
【0045】
配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中には、インタネット4を介して取得した情報もある。配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報には、配信してもよい登録者5と、配信を禁止する登録者5とを区別するための配信条件が付けられている。この配信条件は、配信依頼情報の提供者である広告主が自由に設定できる。例えば、女性向けの配信依頼情報を提供する場合、配信する登録者5を女性に限定する配信条件を付けることで、男性に配信されないようにできる。また、年齢層(20代、30代等)や、配信回数等も配信条件として付けることができる。
【0046】
図5は、配信依頼情報記憶部に記憶されている配信依頼情報の例を示す図である。配信依頼情報記憶部212は、配信条件(図5(A)参照)と配信依頼情報(図5(B)参照)とを対応づけて記憶している。また、配信依頼情報には該配信依頼情報を識別する配信依頼情報番号が与えられている。図5(A)に示す配信条件の例は、配信依頼情報を配信してもよい登録者5を、女性で、年齢が20〜29歳に制限した例である。また、配信依頼情報の有効期間は2001年9月1日〜2001年10月31日の期間である。この有効期間を過ぎると、この配信依頼情報が登録者5に配信されることはない。配信制限回数は300回であり、延べ301人以上の登録者5に配信されることはない。さらに、配信依頼情報番号はK0001である。
【0047】
自動改札機11は、適正な乗車券(定期券、キップ、プリペイドカード等)を所持していない利用者の駅構内への入場、または駅構内からの退場を制限する装置である。自動精算機12は乗り越しした利用者5が駅構内から退場するために乗り越し分の運賃を精算し、精算券を取得するための装置である。券売機13は、これから駅構内に入場する利用者5が乗車区間に応じたキップを購入するための装置である。
【0048】
図6はこの発明の実施形態である自動改札機の構成を示すブロック図であり、図7は同自動改札機の外観を示す図である。
【0049】
自動改札機1は、本体の動作を制御する制御部111と、動作時に利用する情報や、動作時に発生した情報を記憶する記憶部112と、現在の時間を計時する計時部113と、ホスト装置14へ情報を出力する送信部114と、定期券、キップ、プリペイドカード等の乗車券が本体に投入されたことを検出する投入検出部115と、本体に投入された乗車券を搬送する搬送部116と、搬送されている乗車券に記録されている磁気データを読み取る読取部117と、利用者6の通行を制限する扉118aを開閉する扉駆動部118とを備えている。自動改札機11は、扉118aを閉じることにより、該自動改札機11により構成された通路を閉鎖して、利用者5の駅1への入場または駅1からの退場(通路の通行)を禁止する。
【0050】
自動改札機11は、通路の入口の右側に乗車券を投入する投入口116aを備え、出口の右側に本体に投入された乗車券を放出する放出口116bを備えている。投入口116aと放出口116bとの間には、乗車券を搬送する搬送路116cが設けられている。また、搬送路116cの途中には、投入口116aに投入されたキップや精算券を回収ボックス(不図示)に搬送するための回収路(不図示)、および投入口116aに投入された乗車券の搬送先を放出口116bまたは回収ボックスのどちらかに切り換える、搬送路切換機構部(不図示)が設けられている。投入口116aには、乗車券の投入を検知する投入検知センサ115aが設けられている。この投入検知センサ115aが乗車券の投入を検知すると、搬送部116が投入口116aに投入された乗車券を放出口116bへ搬送する。また、磁気ヘッド117aは搬送路116cを搬送されている乗車券に記録されている磁気データを読み取る。
【0051】
入場用の自動改札機11は図7に示す通行方向が駅構内に向かう方向に設置され、退場用の自動改札機11は図7に示す通行方向が駅構内から外側に向かう方向に設置される。また、記憶部114には、自装置を識別するゲートコード、や自装置が入場用であるか、退場用であるかを示す入退場情報が記憶されている。
【0052】
なお、入場用の自動改札機11と退場用の自動改札機11とを通路を挟んで対向して配置することにより、1本の通路を双方向(入場方向、および退場方向)の通行に利用できる。
【0053】
以下、この発明の実施形態である情報配信装置の動作について説明する。
【0054】
情報配信装置1は、駅1に入場、または駅1から退場する利用者5がいない夜間(電車が運行していない時間)に、登録者5毎に該登録者5の登録されている利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報、および退場時に配信する配信情報を作成する。
【0055】
例えば、A駅とB駅とが利用区間の両端の2つの駅である登録者5の場合、
▲1▼A駅入場時に配信する配信情報、
▲2▼B駅退場時に配信する配信情報、
▲3▼B駅入場時に配信する配信情報、
▲4▼A駅退場時に配信する配信情報、の合計4つの配信情報が作成される。
【0056】
A駅入場時に配信する配信情報は、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、B駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。また、B駅退場時に配信する配信情報は、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、B駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。
【0057】
なお、情報配信装置21はA駅入場時に配信する配信情報と、B駅退場時に配信する配信情報と、に同じ配信依頼情報が含まれないように、配信情報を作成する。
【0058】
また、B駅入場時に配信する配信情報は、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、A駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。また、A駅退場時に配信する配信情報は、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、A駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。
【0059】
なお、情報配信装置21はA駅退場時に配信する配信情報と、B駅入場時に配信する配信情報と、に同じ配信依頼情報が含まれないように、配信情報を作成する。
【0060】
配信情報記憶部214は、登録者5毎に上記処理で作成された配信情報を記憶する。配信情報記憶部214は、図8に示すように、登録者5に配信する配信情報を記憶するデータベースを駅1毎に分割している。各データベースには、対応する駅1が利用区間の両端の2つの駅の一方である登録者5について、識別コードに対応付けて、入場時に配信する配信情報および退場時に配信する配信情報が記憶されている。例えば、A駅のデータベースには、登録されている利用区間の両端の2つの駅の一方がA駅である各登録者5について、識別コードに対応付けて入場時に配信する配信情報と、退場時に配信する配信情報と、が記憶されている。
【0061】
また、配信情報記憶部214には、図9に示す途中駅入場時データベースが設けられている。この途中駅入場時データベースには、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅で退場したことを検出した登録者5について、識別コードに対応付けて、利用区間の両端の2つの駅でない他の駅で入場したときに配信する配信情報が記憶される。
【0062】
次に、利用者5が駅1に入場または駅1から退場したときの動作について説明する。図10は、情報配信装置の動作を示すフローチャートである。
【0063】
利用者5は、定期券7を自動改札機11の投入口116aに投入し、自動改札機11の通路を通って、駅1に入場または駅1から退場する。自動改札機11は、本体に投入された定期券7から、識別コード、有効期間、有効区間等の情報を読み取り、通路の通行を許可するかどうかを判定し、この判定結果に応じて通路を開放/閉鎖する扉118aの開閉を制御する。自動改札機11は、利用者5の通行を許可した場合、本体に投入された定期券7から読み取った、識別コード、自機を識別するゲートコード、利用者5が駅1に入場したのか、駅1から退場したのかを示す入退場情報を含む通過情報をホスト装置14に送信する。ホスト装置14は、この自動改札機11からの通過情報を情報配信装置21に転送する。
【0064】
以下、図10を参照しながら情報配信装置21の動作について説明する。
【0065】
情報配信装置21は、自動改札機11からホスト装置14を介して通過情報が送信されてくると(s1)、該通過情報に含まれている識別コードから自動改札機11の通路を通った利用者5が登録者5であるかどうかを判定する(s2)。情報配信装置21は、s2で登録者5でないと判定すると、s1に戻る。
【0066】
情報配信装置21は、s2で登録者5であると判定すると、s1で受信した通過情報に含まれている入退場情報から登録者5が駅1に入場したのか、退場したのかを判定し(s3)、駅1に入場したと判定した場合にs4で該登録者5について最終入場駅を今回入場した駅1に更新する(s4)。登録者5が入場した駅1は、通過情報に含まれているゲートコードにより特定される。
【0067】
なお、各登録者5の最終入場駅は、個人情報として個人情報記憶部213に記憶するようにしてもよいし、また別に記憶領域を設けてもよい。
【0068】
情報配信装置21は、s3で退場であると判定した場合、またはs4で最終入場駅を更新すると、登録者5が入場、または退場した駅が、登録されている利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方であるかどうかを判定する(s5)。s5では、自動改札機11からホスト装置14を介して受信した自動改札機11のゲートコードから登録者5が入場した駅1を特定し、該駅1が登録されている利用区間の両端の2つの駅の一方と一致するかどうかを判定する。情報配信装置21は、s5で利用区間の両端の2つの駅の一方であると判定すると、配信情報記憶部214に設けられている、登録者5が入場、または退場した駅1のデータベースから、この登録者5に配信する配信情報を読み出す(s6)。s6では、入場、退場に応じた配信情報が読み出される。情報配信装置21は、s6で読み出した配信情報を、登録されている配信先に電子メールで配信(送信)し(s7)、s1に戻る。
【0069】
このように、登録されている利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方において、入場または退場した登録者5については、予め作成され配信情報記憶部214に記憶されていた配信情報が配信される。したがって、登録されている利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方において、入場または退場した登録者5に対して、自動改札機11の通路の通過を検出すると、すぐに配信情報を配信することができる。これにより、利用区間の両端の2つの駅の一方において、自動改札機11の通路を通って入場、または退場した登録者5に対して、該登録者5が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができる。
【0070】
情報配信装置21は、上記s5で登録者5が入場、または退場した駅1が登録されている利用区間の両端の2つの駅のどちらでもないと判定すると、この登録者5が駅1から退場しているときには途中駅退場処理を実行し(s8、s9)、反対に入場しているときには途中駅入場処理を実行する(s8、s10)。
【0071】
なお、ここでは、登録者5所有している定期券7の有効区間と、情報配信装置21に登録されている該登録者5の利用区間とが同じ区間であることを前提にしている。
【0072】
定期券7の有効区間内に存在する全ての駅1において、利用者5は該定期券7を自動改札機11に投入することにより、駅1への入場、および駅1からの退場が許可される。このため、情報配信装置21は、定期券7の有効区間内に存在する駅1であれば、登録者5が定期券7を自動改札機11に投入するので、有効区間内に存在するどの駅1であっても登録者5の入場、または退場を自動改札機11で検出することができる。
【0073】
なお、ここで言う途中駅は、利用区間の両端の2つの駅間に存在するいずれかの駅である。
【0074】
次に、s9にかかる途中駅退場処理について説明する。図11は途中駅退場処理を示すフローチャートである。情報配信装置21は、途中駅で退場が検出された登録者5について、最終入場駅を取得する(s11)。s11で取得される最終入場駅は、通常、この登録者5が今回退場した途中駅に来るときに入場した駅1である。情報配信装置21は、s11で取得した最終入場駅を目的地とし、この登録者5の属性に適合する配信情報(この発明で言う、例外時配信情報)を作成する(s12)。s12では、配信依頼情報記憶部212に記憶されている配信依頼情報の中から、最終入場駅(目的地)近辺の情報であって、且つ個人情報記憶部213に記憶されている登録者5の趣味、嗜好に適合した配信依頼情報を抽出し、ここで抽出した配信依頼情報を含む配信情報を作成する。
【0075】
s12では、最終入場駅を目的地とした配信情報を作成することから、最終入場駅が利用区間の両端の2つの駅の一方であった登録者5の場合、目的地が同じ配信情報を電車が運行されていない夜間に既に作成している。このため、情報配信装置21は、既に作成している配信情報と同じにならないように、新たな配信情報を作成する。
【0076】
また、s12では時間経過に伴う配信依頼情報の変化を反映させた、配信情報を作成することができる。
【0077】
情報配信装置21は、s12で配信情報を作成すると、ここで作成した配信情報と、登録者5の識別コードとを対応付けて、図9に示した途中駅入場時データベースに記憶し(s13)、本処理を終了する。
【0078】
この実施形態では、上記のように途中駅で退場した登録者5に対して配信情報を配信していないが、登録者5が途中駅で退場したことを検出してから、該途中駅を目的地とする配信情報を作成し、ここで作成した配信情報を登録者5の携帯電話機6に配信するようにしてもよい。
【0079】
また、情報配信装置21は、登録者5が今回退場した途中駅、または他の途中駅に入場したとき、該登録者が今回退場した途中駅に来るときに入場した駅(最終入場駅)に戻ると予測し、上記途中駅退場処理において目的地を最終入場駅とした配信情報を作成している。
【0080】
また、登録者5は何らかの用事があって途中駅で退場している。そのため、途中駅から退場した登録者が、再び途中駅に入場するまでには、時間的余裕がある。このため、配信情報の作成には十分な時間が与えられ、余裕を持って配信情報を作成することができるので、情報処理能力の低い装置で配信情報を作成しても不都合が生じることはない。
【0081】
次に、s10にかかる途中駅入場処理について説明する。図12は途中駅入場処理を示すフローチャートである。情報配信装置21は、途中駅で入場が検出された登録者5について、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されているかどうかを判定する(s21)。情報配信装置21は、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されていなければ、本処理を終了する。登録者5が途中駅で退場していない場合に、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されていない。例えば、登録者5がタクシー等の他の交通手段を利用して、今回入場した途中駅付近に移動してきていた場合に、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されていない。
【0082】
反対に、途中駅入場時データベースに配信情報が記憶されていると、この配信情報を読み出し(s22)、登録されている配信先に電子メールで配信(送信)し(s23)、本処理を終了する。
【0083】
このとき、登録者5に配信される配信情報は、上記説明から明らかなように、退場した途中駅に来るときに入場した駅(最終入場駅)を目的地としたものである。
【0084】
このように、この実施形態の情報配信システムは、利用区間の両端の2つの駅がA駅と、B駅である登録者5の場合(図13(A)参照)、A駅またはB駅において入場、または退場したときに予め作成されている配信情報が配信される。また、利用区間であるA駅とB駅との間に存在するC駅(途中駅)で退場したときに、この登録者5について途中駅入場時に配信する配信情報を作成し、この登録者5がC駅に入場したときにC駅退場時に作成した配信情報を配信する(図13(B)参照)。さらに、登録者5が途中駅退場後に入場した途中駅がC駅でなく、D駅であった場合(図13(C)参照)も、C駅退場時に作成した配信情報を配信する。
【0085】
情報配信装置21から配信情報が配信された登録者5の携帯電話機6の表示部には、この配信情報の内容が表示される(図14参照)。
【0086】
このように、この実施形態の配信情報システムは、途中駅で入場した登録者5について、自動改札機11の通路の通過を検出すると、予め作成してある(途中駅退場時に作成した)配信情報を、すぐに配信することができる。したがって、途中駅で入場した登録者5に対して、該登録者5が有効に利用できるタイミングで配信情報を配信することができ、登録者5に対するサービスの向上が図れる。
【0087】
また、上記実施形態では途中駅退場時に、登録者5の途中駅入場時に配信する配信情報として、最終入場駅を目的地とした配信情報を作成するとしたが、利用区間の両端の2つの駅を目的地とする配信情報を作成し、これを途中駅入場時データベースに記憶するようにしてもよい。
【0088】
また、登録者5について利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ作成されている入場時用の配信データ2つを纏めて途中駅入場時データベースに記憶してもよいし、または利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ作成されている退場時用の配信データ2つを纏めて途中駅入場時データベースに記憶してもよい。この場合、登録者5の途中駅退場時に新たに配信情報を作成する必要がないので、情報配信装置21における負荷を抑えることができる。この場合、登録者5の途中駅退場時に新たに配信情報を作成していないので、途中駅において入場した登録者5が利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて退場したとき、該登録者5に配信情報を配信しないようにしてもよい。このようにすれば、登録者5に同じ配信情報が配信されるのを防止できる。
【0089】
また、上記実施形態では登録者5が途中駅で退場したときに、該登録者5が途中駅に入場した時に配信する配信情報を作成するとしたが、該登録者5が途中駅に入場したことを検出したときに、利用区間の両端の2つの駅を目的地とする配信情報(利用区間の両端の2つの駅の入場時に配信する配信情報、または利用区間の両端の2つの駅の退場時に配信する配信情報)を作成し、ここで作成した配信情報を該登録者5の携帯電話機6に配信するようにしてもよい。このようにすれば、タクシー等の他の移動手段で移動した登録者5(途中駅で退場していない登録者5)についても、途中駅に入場したときに利用区間の両端の2つの駅を目的地とする配信情報を配信することができる。
【0090】
なお、途中駅において入場した登録者5の目的地は、多くの場合、利用区間の両端の2つの駅のいずれか一方であることから、該登録者5に対して目的地に応じた配信情報を略確実に配信することができる。
【0091】
なお、定期券7の有効区間が、登録されている利用区間を含む区間である登録者5の場合には、定期券7の有効区間内の駅であれば、利用区間外の駅であっても、上記実施形態で説明した途中駅と同様に、退場時に途中駅入場時に配信する配信情報を作成することができ、また入場時に配信情報を配信することができる。また、登録者5を識別するために、登録者5毎に識別コードを記憶させた登録カードを発行し、駅1への入退場時に乗車券(定期券7やキップ等)とこの登録カードを自動改札機1に投入させるように構成した情報配信システムであれば、利用区間の両端の2つの駅以外の駅を上記途中駅とした処理が行える。
【0092】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、入場した登録者に対して該登録者の目的地に応じた配信情報を略確実に配信することができるので、登録者に対するサービスの向上が図れる。
【0093】
また、登録されている利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において、入場した登録者に対して該登録者が有効に利用できるタイミングで、且つ該登録者の目的地に応じた配信情報を配信することができ、登録者に対するサービスの一層の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である情報配信装置を適用した情報配信システムの構成を示す図である。
【図2】定期券に記録されている情報を説明する図である。
【図3】この発明の実施形態である情報配信装置の構成を示すブロック図である。
【図4】情報配信装置に記憶されている個人情報を示す図である。
【図5】配信依頼情報を説明する図である。
【図6】自動改札機の構成を示すブロック図である。
【図7】自動改札機の外観を示す図である。
【図8】配信情報記憶部の構成を示す図である。
【図9】配信情報記憶部の構成を示す図である。
【図10】情報配信装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】途中駅退場処理を示すフローチャートである。
【図12】途中駅入場処理を示すフローチャートである。
【図13】途中駅退場、および途中駅入場を説明する図である。
【図14】携帯電話機の表示部における表示例を示す図である
【符号の説明】
1−駅
2−情報配信センタ
11−自動改札機
21−情報配信装置
Claims (6)
- 個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記配信情報作成手段が上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に作成した上記配信情報を記憶する配信情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶している該個人に対するの配信情報の中から、ここで検出した状況に応じた配信情報を予め指定されている配信先に配信する配信手段と、を備えた情報配信装置において、
上記配信情報作成手段は、上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、予め指定されている配信先に上記配信手段によって配信させる配信情報を例外時配信情報として作成する例外時配信情報作成機能を有し、
上記配信情報記憶手段は、上記配信情報に加えて上記例外時配信情報を上記識別コードで識別される個人毎に記憶する情報配信装置。 - 上記配信情報作成手段は、上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において退場したことが自動改札機で検出されたとき、該個人について上記例外時配信情報作成機能を実行する請求項1に記載の情報配信装置。
- 識別コードで識別される個人毎に、前回入場した駅を記憶する前回入場駅記憶手段を備え、
上記例外時配信情報作成手段は、上記前回入場駅記憶手段に記憶されている該当する個人が前回入場した駅近辺に関し、且つ上記属性情報に適合する配信情報を上記例外時配信情報作成機能に作成させる請求項2に記載の情報配信装置。 - 個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記配信情報作成手段が上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に作成した上記配信情報を記憶する配信情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶している該個人に対するの配信情報の中から、ここで検出した状況に応じた配信情報を予め指定されている配信先に配信し、且つ該個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、上記配信情報記憶手段に記憶されている上記利用区間の両端の2つの駅の退場時用の配信情報をまとめて、予め指定された配信先に配信する配信手段と、を備えた情報配信装置。 - 上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅は、該利用区間の両端の2つの駅間に存在する駅である請求項1〜4のいずれかに記載の情報配信装置。
- 個人を識別する識別コード毎に、識別される個人の属性、および利用区間の両端の2つの駅を対応付けて記憶する個人情報記憶手段と、
上記識別コードで識別される個人毎に、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時、および退場時別に、該個人の属性に適合する配信情報を作成する配信情報作成手段と、
上記識別コードで識別される個人が上記利用区間の両端の2つの駅のいずれかにおいて入場、または退場したことが自動改札機で検出されたとき、ここで検出した状況に応じた配信情報を上記配信情報作成手段により作成し、ここで作成した配信情報を予め指定されている配信先に配信し、且つ該個人が上記利用区間の両端の2つの駅でない他の駅において入場したことが自動改札機で検出されたとき、上記利用区間の両端の2つの駅について、それぞれ入場時に配信する配信情報を上記配信情報作成手段により作成し、ここで作成した上記利用区間の両端の2つの駅の入場時の配信情報をまとめて、予め指定されている配信先に配信する配信手段と、を備えた情報配信装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002160340A JP2004005243A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 情報配信装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005198178A (ja) * | 2004-01-09 | 2005-07-21 | Ntt Docomo Inc | 位置情報修正システム及び位置情報修正プログラム |
JP2006127430A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-18 | Nec Corp | 情報提供システム |
-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002160340A patent/JP2004005243A/ja active Pending
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