JP2004005216A - 集合住宅の住戸販売支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】顧客の要望に応じて、間取りを始めとする住戸仕様の変更に対応する。
【解決手段】販売事務所において顧客担当者は顧客と相談を行いながら端末2を操作し、ウェブ上でDB15に格納されているデータに基づく間取り等を表示させながら、希望の住戸仕様を決めてゆく。変更内容が集約されると、変更要望事項をウェブメールでサーバ部10へ送ると共に、電子メールで施工側端末5及び事業主側端末3へと送信する。施工側担当者はウェブ上で変更要望を確認し、技術的観点から要望の受諾可否と見積額を算出し、回答メールを事業主側端末3へ送る。事業主側担当者はその承認を行い、その結果を端末2へと送る。顧客担当者はオンラインで該回答を受け取り、その内容を顧客に確認して了解を取り付けるか、再度変更内容について顧客と相談する。これにより、顧客は何度も販売事務所へ赴く必要がなく、顧客担当者と相談しながら住戸仕様を確定させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】販売事務所において顧客担当者は顧客と相談を行いながら端末2を操作し、ウェブ上でDB15に格納されているデータに基づく間取り等を表示させながら、希望の住戸仕様を決めてゆく。変更内容が集約されると、変更要望事項をウェブメールでサーバ部10へ送ると共に、電子メールで施工側端末5及び事業主側端末3へと送信する。施工側担当者はウェブ上で変更要望を確認し、技術的観点から要望の受諾可否と見積額を算出し、回答メールを事業主側端末3へ送る。事業主側担当者はその承認を行い、その結果を端末2へと送る。顧客担当者はオンラインで該回答を受け取り、その内容を顧客に確認して了解を取り付けるか、再度変更内容について顧客と相談する。これにより、顧客は何度も販売事務所へ赴く必要がなく、顧客担当者と相談しながら住戸仕様を確定させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンション等の集合住宅の販売を支援するための販売支援システムに関し、更に詳しくは、間取りやその他の仕様の変更等、顧客の要望を反映した住戸の販売・提供を行うための住戸販売支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
マンション等の集合住宅の分譲販売にあっては、従来より、その集合住宅の建設予定地の近傍にモデルルームを併設した販売事務所を開設し、その販売事務所を訪れた顧客に対して販売活動を行うことが一般的である。最近では、顧客のニーズの多様化により、間取りや室内の各種仕様が画一化された住宅では顧客の要望を充分に満たすことができなくなってきている。そのため、例えば、フローリング床や壁紙の色等を予め複数用意しておき、その中から顧客が自由に選択できるようにしていることが多い。また、標準的な間取りに対して1乃至複数の間取りの変更プランを予め用意しておき、その中から顧客が有償又は無償で間取りを選択できるようにしていることも多い。
【0003】
しかしながら、こうした従来の住戸仕様の変更は売り手側の都合がかなり反映されており、顧客の選択範囲は限定されたものであるため、顧客が自らの要望を必ずしも充分に反映させることは困難であった。それに対し、近年、住宅の購入契約後に、顧客と顧客担当者(例えばインテリアコーディネータなど)とが打ち合わせを行う中で、顧客が仕様変更等の自らの要望を提起する一方、担当者は専門的な立場から的確なアドバイスを供与し、可能な範囲で顧客の要望を盛り込みつつ住戸仕様の変更を詰めてゆくという販売手法も採られている。こうした方法によれば、顧客の要望をかなり広範に取り入れることができる。特に、近年、集合住宅の建設にスケルトン・インフィル(SI)と呼ばれる工法が採用されるようになってきており、それによれば、従来は難しかった水回りの配管等の配置の自由度が格段に向上する。その結果、間取りや各種住宅設備の配置の自由度も増すため、上述したような一種の自由設計の手法は益々盛んになるものと予想される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来一般に行われている上記のような手法には次のようないくつかの問題があった。
(1)上述したようにインテリアコーディネータなどの担当者が顧客の要望を聞き、間取り図などを書き直しながら最終的な住戸仕様を詰めてゆくため、図面の書き換えなどに時間を要し、顧客の要望にきめ細かく対応しようとすればするほど、それだけ担当者側の業務量が厖大になってしまう。それが販売コストを増加させ、最終的には住戸価格に反映されることになるため、価格的な満足度を下げることになる。
【0005】
(2)上記のように業務が煩雑になることに加えて、顧客が要望する仕様変更の内容によっては、その受け入れの可否を担当者が判断できない場合が多い。例えば、建物駆体の強度等に影響を与えたり各種の規制に抵触する可能性があったりする場合には、構造上や施工上対応が可能であるのか否かを施工会社が判断しなければならないため、仕様変更内容の受け入れの可否が確定するまでに日数を要してしまう。こうして待った結果、変更内容が受け入れられない場合には、再度、顧客と担当者との間で打ち合わせを行う必要があるなど、顧客に対しても大きな時間的負担を与えることになる。また、こうした変更に伴う費用の見積りも即座には回答が得られないため、多大な労力を費やして変更内容を詰めても、その結果、費用が顧客の予算をオーバーしてしまって変更を取り止めなければならないこともある。
【0006】
(3)マンションの分譲販売では、事業主(売主)である会社、販売を委託された会社、建設を請け負う施工会社等、多数の会社や組織の担当者が関与するため、上述したような住戸仕様の変更事項の情報の伝達ミスが起こり易く、結果的に、始めに顧客と担当者との間で決めた通りの変更が行われないといったトラブルも起こりがちである。
【0007】
なお、顧客が購入を希望する住戸の間取りの設計やその変更を自ら行うことを補助するための方法として、例えば特開2002−61400号公報に記載のものが従来知られている。これによれば、顧客が自宅に居ながらにして、住戸の間取りの変更等を検討することができるという利点はある。しかしながら、予め用意されている変更メニューの範囲内でしか変更が行えないという制限があり、また、例えば電気コンセントの位置を数十cm移動させたいといった子細な注文に対応することは困難である。そのため、上記のような問題は相変わらず残されたままである。
【0008】
他方、一戸建て住宅における間取り設計の補助を行うシステムとしては、特開2000−35990号公報に記載のものなども知られている。しかしながら、マンションなどの集合住宅の場合には、その販売に関与する者の数が一戸建て住宅に比べて格段に多いため、その手続きや情報のやり取りが煩雑になりがちで、それに伴うミスも生じやすいという特殊性がある。したがって、こうした一戸建て住宅における手法を、マンションの分譲販売にそのまま適用することはできない。
【0009】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主たる目的とするところは、集合住宅の住戸を購入する又は購入契約した顧客の要望に沿って、自由度の高い間取りや各種仕様の変更を行った住戸仕様を決めることができるとともに、そうした作業の際に煩雑な手続きを簡素化し、顧客や顧客との相談にあたる担当者の負担を軽減することができる集合住宅の住戸販売支援システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明は、集合住宅の住戸を顧客に販売するに際し、該顧客の要望に沿って該住戸の間取りを含む住戸仕様を決定するための住戸販売支援システムであって、顧客との住戸仕様の相談に用いられる相談用端末と、該集合住宅の施工側担当者により操作される施工側端末と、それら各端末と通信ネットワークを介して相互に通信可能に接続されたサーバ部とを備え、
前記サーバ部は、
a)各住戸毎の標準的な住戸仕様、及び予め用意された標準的な変更が加えられた住戸仕様を表すデータを記憶させた共通データ記憶部と、
b)顧客毎に当該顧客が購入を希望している又は購入を決めた住戸に関する住戸仕様を表すデータを記憶するための顧客対応データ記憶部と、
c)前記端末からの要求を受けて、前記共通データ記憶部又は顧客対応データ記憶部に格納されているデータの一部を読み出すデータ検索部と、
d)該データ検索部で読み出されたデータを含む住戸仕様検討用画面を作成して、前記端末からアクセスが可能であるように前記通信ネットワーク上に提供する情報提供部と、
e)前記各端末により前記住戸仕様検討用画面をアクセスした状態において、該画面上での所定操作に応じて、前記相談用端末で入力された住戸仕様の変更要望情報を前記施工側端末で受け取るとともに、該施工側端末で入力された前記変更要望に対する回答情報を前記相談用端末で受け取るべく、前記通信ネットワークを介して情報を送受信するための情報送受信部と、
を備えることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムにおいて、相談用端末及び施工側端末は、典型的には一般によく知られたパーソナルコンピュータであり、モデム等を介して通信ネットワークに接続されている。一方、情報提供部は、典型的にはウェブページを作成・提供する手段であり、そのウェブページの中に情報として、共通データ記憶部及び顧客対応データ記憶部に格納されているデータの一部を埋め込む。
【0012】
上記相談用端末は、通常、モデルルームを併設した販売事務所に設置されており、インテリアコーディネータ等の顧客担当者が顧客と相談しながら相談用端末の操作を行う。これにより、通信ネットワークを介してデータ検索部に読み出すべきデータが指示され、共通データ記憶部又は顧客対応データ記憶部に格納されている所望の住戸に関する、間取りや内装(インテリア)、そのほかの各種の設備仕様を含めた住戸仕様に関わるデータが読み出され、情報提供部で図表化又は文書化されてウェブページが作成される。顧客との相談の現場では、こうしたウェブページを相談用端末の表示装置に表示させながら、住戸仕様についての各種の選択や変更を入力する。例えば、間取りや室内の内装の色、素材などについては、予め複数の選択肢が用意されており、その中から選択するようにする。選択した状態は室内のシミュレーション画像等により、その場で確認することができる。また、そうした各種の変更に対応して予め追加支払額を決めておくことにより、顧客の要望に対応した変更の見積りをその場で表示装置の画面上に表示して、顧客に提示することができる。
【0013】
更に、こうした予め用意された選択肢のみでは対応できない細かい変更の要望、特に建物の駆体や施工等に関連する変更については、例えば駆体強度の計算等を行わないと、そうした変更の可否が判断できない場合もある。そこで、上記のような決められた選択肢に含まれる住戸仕様の変更やそれ以外の要望も含めて、情報送受信部を利用して、住戸仕様の変更要望情報を施工側端末で受け取り可能であるように送信する。
【0014】
データ送受信形態として、前記情報提供部により提供されるウェブページ上でのウェブメールを用い、更に、該ウェブメールを送信したことを知らせるために通常の電子メールを併用する構成とすることが好ましい。これによれば、施工側端末においてメーラを用いて電子メールの着信を常に監視しておくようにすれば、受信した上記電子メールの内容からウェブメールの受領を確認し、そのメールで示されている変更内容をすぐに確認することができる。施工側担当者は、その変更要望の内容を即座に検討し、必要に応じて駆体の強度計算などを行って、変更内容の受諾の可否と、必要に応じて見積り額とを、上記回答情報として送出することができる。
【0015】
例えば、顧客と顧客担当者とが相談する日時は予め決まっているから、そのときに施工側担当者が待機しているようにすれば、住戸仕様の変更要望情報を受け取ってから、ほぼ即応的に回答情報を発信することができる。したがって、顧客と顧客担当者は、それほど時間を置かずに、変更要望が受諾可能であるのか否かを相談用端末を介して知ることができる。
【0016】
但し、集合住宅の住戸販売に関しては、事業主が最終的な権限を有している。したがって、事業主担当者が関知しない状態で相談用端末と施工側端末との間のみで情報が送受されることは望ましくない。そこで、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムでは、事業主側担当者が操作する事業主側端末も通信ネットワークに接続され、住戸仕様の変更要望情報は施工側端末と並行してこの事業主側端末でも受け取られる構成とすることが好ましい。これによれば、事業主側担当者は施工側担当者と変更要望情報を共有することができるので、回答情報の遅延を防止することができるとともに、後述のような承認作業をスムーズに行うことができる
【0017】
更にまた、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムでは、変更要望に対する回答情報は事業主側端末で受け取られ、事業主側担当者の承認作業を経た後に相談用端末で読み出し可能とされる構成とすることが好ましい。これによれば、相談側端末で回答情報を受け取ったとき、それは既に事業主側担当者の承認が得られたものであるので、速やかに顧客に提示して顧客の了承を請うことができる。このようにして顧客担当者はスムーズに顧客との相談を進めることができ、手続きも煩雑にならずに済む。
【0018】
上述したように、顧客担当者と顧客との相談は所定の時刻範囲内に行われるから、その時刻範囲内に施工側担当者及び事業主側担当者が待機していることにより、顧客担当者→施工側担当者→事業主側担当者→顧客担当者という変更要望とその受諾(又は非受諾)の情報の流れは、基本的にオンライン状態で迅速に行われる。したがって、顧客担当者は顧客と相談を行いながら、予め用意された標準的な変更プランのみならず、各顧客に個別の変更要望に対しても、その要望の受諾の可否と受諾の場合の見積り額とを、その場で顧客に提示することができる。顧客の要望の受諾ができない場合には、更に別の変更を考える等、顧客と更に相談を続行することができる。また、顧客の要望が受諾可能である場合には、その場で見積り額を顧客に提示し、顧客が確認の上、了承をとることができる。
【0019】
また、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムでは、相談用端末から発信される住戸仕様の変更要望情報は、間取り図を含む図面形式情報、各種仕様の一覧や見積りを含む表形式情報、及び、要望事項を記述したテキスト情報を統合したものであって、顧客毎に対応付けられて顧客対応データ記憶部に格納される構成とすることができる。この構成によれば、或る顧客の住戸仕様に関する変更要望情報が漏れなく集約され、しかも、その情報が顧客担当者と施工側担当者と事業主側担当者との間で共有される。したがって、情報の伝達漏れやミスがなく、判断の間違いや後々の不要なトラブルを回避することができる。
【0020】
なお、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムでは、相談用端末において上記回答情報を了解する旨の指示が与えられると、サーバ部は該指示を受けて、変更覚書の発行処理、及びその住戸の販売価格の変更処理を行う構成とすることができる。この構成において、変更覚書の発行処理とは、例えば当該集合住宅の販売の委託を受けた販売会社の端末から上記住戸仕様の変更内容を盛り込んだ変更覚書を発行するための処理であり、該販売会社の担当者はこれを顧客に手渡す又は郵送する等によって変更契約を締結する。該担当者は変更契約が完了したことを端末から入力すると、サーバ部にその旨が連絡され、施工側へ工事の発注が行われる。一方、住戸の販売価格の変更処理とは、顧客から了承を受けた見積り額を反映させた、その住戸の販売価格を顧客対応データ記憶部又は共通データ記憶部に登録する処理である。このようにして、住戸仕様の変更に係る一連の作業を効率的に進行させることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムによれば、顧客は販売事務所において顧客担当者と相談しながら、実際にシミュレーション画像などで間取りや内装などの仕様の変更の結果を確認しながら、しかも、それによる追加支払額も確認しながら、個別のライフスタイルや嗜好に合わせた住戸プランを作成し、更に、その場で施工側担当者や事業主側担当者の承認を受けて、変更した住戸プランを確定させることができる。そのために、顧客は従来のように何度も販売事務所に出向いたり、回答が得られるまで何日も待ったりすることがなく、時間的負担が軽減されるとともに、イライラすることがない。
【0022】
また、顧客の相談を受ける顧客担当者にとっては、顧客の要望に応じた図面を自ら作成する等の負担が軽減され、自分では判断できないような変更内容に関しても、施工側担当者の回答を受けることによってスムーズに顧客に応対することができる。また、住戸仕様の変更内容が確実に施工側担当者や事業主側担当者へと伝達され、しかも同じ情報が共有化されることによって、相互チェックも機能する。したがって、施工側担当者は正確に変更内容を把握することができ、伝達の際の間違いや失念も生じないので、顧客の要望が確実に反映された住戸を顧客に提供することができる。また、変更内容に対応した正確な見積り額が顧客に提示されるので、後に価格面でのトラブルを生じることも防止できる。
【0023】
こうしたことの結果として、非常に顧客の満足度が高まり、その住戸のみならず、他のマンション物件の販売促進にも非常に有用である。また、図面作成等の業務量が減るため、コストの削減にも有効であって、その分、住戸の販売価格を下げることも可能である。また、施工会社にとっても住戸仕様の変更等が早期に確定するとともに、工事を請け負う下請け業者等に対して変更の指示を明確に行うことができるので、工事がスムーズに進行し工期短縮にも有用である。
【0024】
更にまた、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムによれば、事業主会社では、例えば販売中の或るマンションにおける各住戸の変更内容を集約して把握することができるので、例えばシステムキッチンの配置を変更する割合が高い、寝室に電気コンセントを追加する要望が多い、といった状態を即時的に認識することができる。そのため、売れ残っている住戸や、未販売(例えば1期、2期に分けて販売する場合の2期目に販売予定の住戸)の住戸などに対して、標準的な変更プランに取り入れていなかったものを新たに変更プランに追加する等、の販売促進のための適切な対応を採ることができる。更にまた、それ以降に販売を予定している他の物件にそうした要望を反映させることよって、より顧客にアピールできる物件を計画するのにも非常に有益である。
【0025】
【実施例】
以下、本発明に係る住戸販売支援システムの一実施例であるマンション住戸販売支援システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は、本実施例のマンション住戸販売支援システムの全体構成を示すブロック図である。本実施例では、マンション住戸の販売に関与する組織体として、そのマンションの事業計画を立案する事業主(売主)会社と、事業主会社からそのマンションの販売を委託された販売会社と、事業主会社からの受注によりそのマンションの建設を請け負う施工会社とが存在する。但し、これは一例であって、場合によっては事業主会社と販売会社とが一体である、事業主会社と施工会社が一体である、等の形態の変更は考え得る。また、事業主会社や施工会社が複数存在する場合もあるが、その場合には、例えばそれぞれその業務の範囲内で最大の責任を負う一社を想定すればよい。
【0027】
また、上記各組織に属する個人として、事業主会社において販売対象とするマンションの1乃至複数の住戸を担当する事業主側担当者と、販売会社において該マンションの1乃至複数の住戸を担当する販売側担当者と、施工会社において該マンションの1乃至複数の住戸を担当する施工側担当者とが存在する。更にまた、販売会社は事業主会社からそのマンションの販売を委託され、モデルルームを併設した販売事務所を開設し、その販売事務所に顧客との相談にあたる顧客担当者を配備する。もちろん、この顧客担当者は上記販売側担当者と同一であってもよいが、顧客と直接対面して住戸の間取りや仕様の変更の相談を受けるのに最低限必要な知識を有しているものとし、一般的には、インテリアコーディネータなどである。
【0028】
事業主会社は最終的にそのマンションの事業に責任を負うものであるから、間取りや内装仕様等を含む各住戸の住戸仕様(本明細書では、住戸内部に関する間取り、住宅設備・家具の種類や配置、内装の色や素材などの全てを「住戸仕様」と呼ぶこととする)や販売価格等を最終的に決める権限を有している。事業主会社は、事業を遂行するためにその管理下にサーバ部10を保有し、該サーバ部10には、ウェブサーバ11、メール送受信部12、データベース(DB)管理部13、などのほか、物件基本情報データベース(DB)14と、顧客対応情報データベース(DB)15とを含む。ウェブサーバ11は本システムに関与する担当者が共通に利用可能なウェブページ(ホームページ)を作成・提供し、メール送受信部12はそのウェブページ上での送受信されるウェブメールを管理する。
【0029】
物件基本情報DB14には、その事業主会社が日本全国に保有する物件(マンション)に関する基本的なデータが格納されている。例えば、或る1つのマンションについては、そのマンションの基本情報(敷地面積、建築面積、延べ面積、戸数など)、各住戸の基本情報(専有面積、共有面積、間取りの種類(例えば3LDKなど)、販売価格など)、各住戸毎の販売・工事状況などの状態情報などが格納される。顧客対応情報DB15には、上記物件の各住戸に関する詳細な住戸仕様データと、住戸の購入契約を締結した顧客毎に該顧客が選択した住戸の各種仕様などの顧客個別データとを含む。住戸仕様データとしては、各住戸の標準的な間取りと内装等の仕様の情報と、予め各住戸に対して定められた間取りの変更プランと内装等の仕様の変更及び選択(例えば壁の素材や色、床の素材や色などの選択、照明等の住宅設備や家具の配置の変更や増設など)プランとを含むデータとがある。なお、ここでは、これら予め決められた変更プランを、標準的に用意されたプランという意味で標準プランと呼ぶ。
【0030】
施工会社や設計事務所は、事業主会社からの発注に基づいて、マンションの建物自体や共用スペース及び専用スペース(各住戸)の設計を行う。また、インテリアコーディネータや内装デザイナなどは、共用スペース及び専用スペースの内装などのデザインや設備等の設計を行う。上記住戸仕様データは、こうした設計の結果として作成された図面や各種仕様を基にして、後述するようなウェブページ上で閲覧したり、選択等の各種操作を行うために利用可能であるように加工処理されたデータである。
【0031】
一方、販売会社は、主として売上を含む契約を管理するために、その管理下に、データベース(DB)管理部21と、契約管理データベース(DB)22とを含む販売会社データベース(DB)部20を備える。また、事業主側担当者、販売側担当者、施工側担当者及び顧客担当者がそれぞれほぼ専用的に使用できるように、端末2、3、4、5が配備されている。これら各端末2〜5とサーバ部10及び販売会社DB部20は、いずれもインターネットなどの通信ネットワーク1に接続されており、該通信ネットワーク1を介して互いに通信可能に連結されている。なお、本実施例において構築されているシステムは、予め定められた特定の者のみに使用が許可されるから、例えば予めパスワードを付与された者のみがログインして上記ウェブページを閲覧することができる。
【0032】
各端末2〜5は、CPU、ハードディスク、ROM、RAMなどを含む本体装置と、CRTや液晶ディスプレイである表示装置と、キーボードやマウスなどである入力装置とを備える一般的なパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略し、該パソコンに符号2〜5を付与する)であって、必要に応じて、プリンタ、スキャナなどの周辺装置が接続されている。本実施例においては、各パソコンで市販のオペレーティングシステム(OS)を動作させ、そのOS上でインターネット上のウェブページを閲覧するためのブラウザを動作させ、所定のウェブページ上で通信ネットワーク1を介したデータの送受信を行いつつ各種の操作や表示を行うことによって、パソコンを本発明に係る住戸販売支援システムの端末として機能させる。
【0033】
ここでは、OSとしては、ウィンドウズ(米国マイクロソフト社の登録商標)の名で広く知られているオペレーティングシステムを用い、ブラウザ及びメーラとしては同じく米国マイクロソフト社が提供するインターネット・エクスプローラ及びアウトルック・エクスプレスを用いるものとするが、使用可能なOS及びソフトウエアはこれに限定されるものではない。
【0034】
次に、本実施例によるマンション住戸販売支援システムの動作について説明する。マンション住戸の購入希望者である顧客は、販売事務所の営業時間内販売事務所へ赴き、モデルルームを見たり資金計画を相談したりする。そして、気に入った住戸が見つかると、購入契約を締結する。一般には契約締結の後の予め約束した日時に販売事務所を再度訪れ、購入が決定した住戸に対する各種の仕様の変更の相談を行う。但し、購入契約前に販売促進の一環として、同様の仕様の変更の相談を行う場合もあり得る。本実施例では、このように顧客の要望に応じて各住戸仕様を「自由設計」することを「オーナーズスタイリング」と呼ぶ。
【0035】
住戸仕様を決めてゆく手順について、図2のフローチャートに従って説明する。当該顧客が相談を行う時間には、事業主側担当者、施工側担当者は少なくともそれぞれのパソコン3、5を介しての即時的な応答が可能である状態に用意しておくものとする。
【0036】
販売事務所において、顧客担当者はパソコン2を操作し、ブラウザを利用してサーバ部10に接続し、予め定められた担当者のみがログイン可能であるウェブサーバ11が提供するウェブページにアクセスする。具体的に言うと、そのウェブページ上で、ログイン画面→メインメニュー画面→部屋検索画面(又は該顧客が既に登録されている場合には登録者検索画面)と進む。部屋検索画面又は登録者検索画面上で、パソコン2のキーボードやマウスによる適宜の操作を行うと、その操作に応じてサーバ部10ではDB管理部13が作動する。そして、物件基本情報DB14及び顧客対応情報DB15に格納されている所定のデータが読み出され、ウェブサーバ11で該データを含む図面や表などが作成される。通信ネットワーク1を介してパソコン2がデータを受け取ると、そのパソコン2の表示装置の画面上には、顧客が購入契約を結んだ住戸に関する住戸仕様を変更又は決定するために、間取り図や各室内の状態を疑似的に示すカラーセレクトシミュレーション画面などが表示される(ステップS1)。
【0037】
図3はカラーセレクトシミュレーション画面100の一例である。この画面上では、中央に室内の模擬画像101が表示され、その両側には、住戸のタイプを選択するためのタイプ選択リストボックス102、住戸内の部屋を選択するための部屋選択リストボックス103、壁紙の色及び素材を選択するための壁紙選択リストボックス104、床材の色及び素材を選択するための床材選択リストボックス105、内装の色調を選択するためのテイスト選択リストボックス106が配置されており、各リストボックス102〜106においてそれぞれ1つをマウスのクリック操作により選択すると、その選択に応じた模擬画像101が中央に表示される。例えば、床材選択リストボックス105の欄でいま標準ボタンが選択されている状態からRU−4ボタンをクリックすると、中央の模擬画像101中の床部分のみがその選択された床材に変更された状態に切り替わる。顧客担当者は顧客と相談しながら、各部屋毎に内装の色及び素材を選択する。顧客はそうした選択に対応した模擬画像101を自分の目で確認しながら、好みの内装を決めることができる。
【0038】
図4は、間取りの変更や設備の変更を行う際の表示画面の一例である。この変更指示画面110では、左半分に間取り図111が、右半分に変更項目及び見積り額リスト112が表示される。1つのタイプの住戸には上述したように予め複数種類の間取りパターン(標準プラン)が用意されており、その中から任意のパターンを選ぶことができる。また、間取り図111は適宜に拡大・縮小表示が可能であることは言うまでもない。該変更指示画面110上において右下の設備オプションボタン114をマウスでクリックすると、コンセントや照明シーリング等の設備増設・移動用のツールボックス115が重畳して表示される。
【0039】
図5及び図6はそれぞれツールボックスの一例を示す図であって、図5は電気関係設備の増設のために利用されるツールボックス115A、図6は家具の増設のために利用されるツールボックス115Bである。こうしたツールボックス115A、115B内で所望の設備記号をクリック操作して能動化し(図5、図6では1点鎖線の矩形で囲んだ部分)、そのまま間取り図111上にドラッグ・アンド・ドロップすることにより、設備の増設に対応した図面変更処理を行うことができる。また、間取り図111上に描かれている所望の設備記号の削除の操作を行うことにより、設備の撤去に対応した図面変更処理を行うことができる。更に、同じく間取り図111上で所望の設備記号をドラッグ・アンド・ドロップすることにより、設備の移動に対応した図面変更処理を行うことができる。したがって、非常に簡単で修得容易な操作で、各種設備の増設、移動、撤去に応じた図面の編集を行うことができる。
【0040】
また、変更項目及び見積り額リスト112では、簡単なプルダウンメニューからの選択操作によって変更内容を入力することができる。図8はプルダウンメニューの一例を示す図である。例えば、該リスト112中の部屋欄をクリック操作すると、部屋一覧メニュー112Aが現れ、その中のキッチンを選択すると、キッチンに対応付けられた部位一覧メニュー112Bが現れ、その中の冷蔵庫置場を選択すると、冷蔵庫置場に対応付けられた項目一覧メニュー112Cが現れ、その中の棚下灯を選択すると、その内容一覧メニュー112Dが現れる。該メニュー112Dで例えば増設を選択すると、部屋、部位、項目及び内容が確定する。そして、必要に応じてコメント欄112Fに適宜の指示文、例えば「壁面から20cm離して設置する」等の指示要望を入力する。プルダウンメニューで選択可能な設備には予め金額が付与されているため、上記のような選択を行うと、その設備の増設、移動、撤去に伴う金額(増額及び減額)が金額欄112Eに自動的に表示される。そして、該リスト112中の全金額の合計もオーナーズスタイリング合計金額として表示される。したがって、顧客は自分が要望した変更による支払いの増額又は減額を即座に確認し、自らの予算と比較しながら作業を進めることができる。
【0041】
また、図4の変更指示画面110上でバージョン管理ボタン116をクリック操作すると、履歴管理ウインドウ117が更に重畳して表示される。図7は履歴管理ウインドウの一例を示す図である。履歴管理ウインドウ117は当該顧客に関する過去の変更履歴の一覧であり、このウインドウ内で所望の行をクリック操作で選択した後に呼び出すボタンをクリックすると、サーバ部10ではそれに対応する変更内容が検索され、パソコン2の表示装置の画面に表示される。このようにして、過去に行った住戸仕様の変更内容を簡単に確認することもできる。
【0042】
上記のような間取りシミュレーションやカラーセレクトシミュレーションにおいて選択可能であるのは、上述したように予め用意されている標準プランによるものであるが、場合によってはそうした標準プラン以外の変更を顧客が要望する場合もある。そうした要望は上記のように単純なマウス操作で指示することはできないから、パソコン2に入力するためには、顧客や顧客担当者が描いた図をスキャナで取り込んだり、顧客担当者がCADソフトウエアを利用して書き直した図面をデータ化して取り込んだり、或いは、変更内容等を文字情報で入力したりする。どのような方法でも入力は可能であるが、本実施例のシステムでは、顧客対応情報DB15に登録するために適合する形式でパソコン2に入力することになる。
【0043】
いずれにしても、顧客担当者は顧客の相談にのりながら、顧客の変更要望を集約し、標準プランもそれ以外の要望事項も含めて顧客対応情報DB15に登録可能な形式でパソコン2に入力する(ステップS2,S3)。標準プランに含まれる変更内容は、基本的に施工会社、設計事務所、事業主会社等の間で問題がないことが確認されている変更である。これに対し、標準プランでない変更要望の中には、例えば2室を隔てる壁を全部取り払って1室にする等、建物駆体の強度に影響を及ぼすおそれがあるような変更が含まれる可能性がある。また、建物駆体には直接影響を及ぼさないとしても、システムキッチンの位置を変更する等、水道配管、ガス配管、電気配線などの構造上、施工上、又は法規制上、変更に制限がある場合もある。こうした変更要望については、その受け入れの可否を顧客担当者が判断することはできないが、本実施例のシステムでは、施工側担当者にオンラインで問い合わせることにより、速やかにその可否の回答が得られるようになっている。
【0044】
すなわち、顧客の変更要望を図面、イメージ、表、テキストなどの各種形式で全て入力し終えたならば、顧客担当者はマウスで変更確定ボタン118をクリックし、変更要望の内容を確定させる。そして、施工側担当者及び事業主担当者に確認依頼のメールを送るために、マウスで確認依頼ボタン113をクリック操作する。この操作に応じてパソコン2の表示装置には、図9に示すようなウェブメール送信画面120が表示される。ここで、必要に応じてコメント記入欄121に適宜の文章、例えば標準プラン以外の顧客の変更要望の概要を入力する。また、上記のような標準プランに関する間取り図や表、そのほかの指示事項(例えば内装の色や素材の指示など)は自動的に統合されてウェブメールの一部としてデータ化されるが、それ以外に、例えばスキャナで取り込んだ図面や要望事項を記入した表などを添付したい場合には、添付ファイル欄122にファイル名を入力すればよい。そして、必要な入力が終了したならば、確認依頼ボタンを123をクリックする。
【0045】
すると、パソコン2からサーバ部10へとウェブメールが送信される。このとき、パソコン2にインストールされているメーラが自動的に起動し、通常の電子メールの形式でウェブメールを送信した旨の連絡のみのメールが、施工側担当者のパソコン5のアドレス宛に送信され、その写し(CC)のメールが事業主側担当者のパソコン3のアドレス宛に送信される(ステップS4)。ウェブメールは通信ネットワーク1を介してメール送受信部12に到達し、顧客対応情報DB15にも格納される。一方、通常の電子メールはサーバ部10を介し、最終的にパソコン3、5に配信される。パソコン3、5においてメーラを用いて上記電子メールを受信すると、図10に示すような画面となる。
【0046】
施工側担当者及び事業側担当者は上述したように各部門に在席はしているものの、常にパソコン5、3で上記ウェブページを監視しているとは限らない。その場合でも、各自のパソコン5、3でメーラを起動させた上で常時接続又はそれに近い環境にしておけば、メーラの標準的な機能により上記電子メールが到着すると速やかに着信が報知される。その着信を知った担当者は図10に示したような電子メールの内容を読み、ウェブメールにより変更要望が送信されたことを認識できる。そこで、早速にブラウザを立ち上げて指定されたウェブページを開き、所定の操作を行って上記ウェブメールを読み出して、要望内容の詳細を確認することができる。なお、このような構成では、電子メールはウェブメールの送信を一刻も早く担当者に知らせるのが目的であるから、必ずしもパソコン3、5に対して電子メールを送信する必要はなく、例えば、担当者が常に携帯している携帯電話などのアドレスに宛てて、同種の内容の電子メールを送信するようにしてもよい。
【0047】
施工側担当者は上記ウェブメールを読んで、顧客の要望内容を知る。そして、建物駆体の強度計算などを行う必要がある場合には、簡単な計算を行った上で、技術的な見地に基づいて、送られてきた要望内容の受諾の可否を検討する(ステップS5)。ここで要望を受諾できないのは、例えば駆体強度を損なう可能性がある場合、或いは施工上不可能な場合などである。また、技術的に要望内容の受諾が可能である場合には、その変更に伴う見積り額を算出する。予め用意された計算ソフトウエアなどのツールを用いることにより、通常、こうした計算の結果はごく短時間で得ることができる。
【0048】
施工側担当者は、パソコン5の表示装置の画面上に、図11に示すような回答メール送信画面130を表示させ、その変更要望の受諾の可否チェック欄131にチェックをし、必要に応じてコメント欄132に文章を入力する。更に、変更可能である場合には見積りを添付ファイルとし、送信ボタン133をクリック操作する。これにより、この回答メールはウェブメールとして、通信ネットワーク1を介してサーバ部10に送られる(ステップS6)。
【0049】
事業側担当者は、先に施工側担当者と並行して受信した電子メール及びウェブメールによって既に変更要望の内容を知っている。つまり、メールの受信後、施工側担当者と事業側担当者とは変更内容についての情報を共有している。したがって、施工側担当者から受諾の可否のメールを受信した時点で、速やかにその受諾に承認を与えることが適切か否かを判断することができる。もちろん、施工側担当者から事業側担当者宛てに並行して電子メールを送信する機能を持たせてもよい。
【0050】
事業主側担当者は、施工側担当者による受諾結果と見積りとをパソコン3の表示装置の画面上で確認した上で、図12に示すような顧客担当者への回答メール送信画面140を表示させ、必要に応じて自らのコメントを入力したりファイルを添付したりして、その変更要望の受諾を了解した場合には確認OKボタン141を、そうでない場合には確認NGボタン142をクリック操作する。その操作により、この回答メールがウェブメールとして、通信ネットワーク1を介してサーバ部10に送られる(ステップS7)。これによって、変更要望の内容を最終的に受諾できるか否かを知らせる回答メールが、顧客担当者のパソコン2から読み出せるようになる。仮に施工側担当者の技術的な判断により変更要望が受諾できるという場合であっても、最終的に変更要望を受け入れるか否かを判断する権限を有するのは事業主側担当者であるから、場合によっては、事業主側担当者が変更要望を拒否する(つまり確認NGとする)ということもあり得る。
【0051】
施工側担当者や事業主側担当者の対応能力にも依るが、通常、施工側や事業主側において、計算ツール等の環境の整備を含めて事前に適切な準備をしておきさえすれば、顧客担当者がパソコン2から変更要望のメールを送信した後、それに対する回答メールを受け取るまでに要する時間をかなり短縮することが可能である。したがって、顧客担当者が顧客と話をしている間に、図12に示すような回答メールを受け取り、その結果をパソコン2の表示装置の画面上で確認することができる。もし、変更要望が承認されていれば(ステップS8で「Yes」)、それに添付されている図13に示すような見積りを顧客に提示し、その見積りを了承してもらった上で変更内容の最終確認をとることができる(ステップS10)。顧客の了承が得られたならば、顧客担当者がウェブページ上で変更覚書処理開始ボタン(図示しない)をクリックすると、その旨を指示するメールがサーバ部10へと送信される(ステップS11)。
【0052】
一方、顧客の変更要望が受諾されていない場合には(ステップS8で「No」)、通常、受け取った回答メールのコメント欄に確認NGである理由が記述されているから、顧客担当者はその場で顧客に説明し、顧客と再び相談しながら、受諾可能であるように変更要望を修正する。修正が決まったならば、先と同じように再び施工側担当者と事業主側担当者の承諾を得るための手続きを踏む。
【0053】
上述のように、事業側担当者は顧客担当者から施工側担当者に宛ててウェブメールが送信されたことを知っている。したがって、暫時待っても施工側担当者から受諾可否を知らせるメールが来ない場合には、積極的に施工側担当者に連絡をとって、変更内容の受諾の判断を督促するといった適切な処置を採ることができる。これによって、通信ネットワーク1のトラブル等、何らかのトラブルが発生した場合であっても、顧客担当者が変更要望のメールを送信した後にその回答のメールが受信されるまでの不要な待ち時間を短縮することができる。それ故に、販売事務所で顧客担当者と共に待機している顧客にイライラ感を与えることがなく、顧客満足度の向上に寄与する。また、顧客担当者も効率よく顧客に応対することができ、無駄な時間が発生することを回避できる。
【0054】
なお、上述したような、顧客担当者のパソコン2から変更要望の内容を知らせるメールが送信されてから回答メールを受け取るまでの情報の流れに関しては、様々な変形が考え得る。例えば、顧客担当者は事業主側担当者からの承諾の有無を得る以前に、施工側担当者による回答メールを受領し、その内容について顧客と相談できるようにしてもよい。例えば施工側担当者が変更要望を受諾しなかった場合、事業主側担当者の考えで受諾に変更される可能性はないと考えられるから、事業主側担当者からの回答を待つことなく顧客と相談を開始するほうが効率的である。
【0055】
サーバ部10は通信ネットワーク1を介して変更覚書処理開始の指示を受けると、まず仕様変更に伴う販売価格の変更処理、及び変更覚書発行処理を実行する(ステップS12,S13)。すなわち、顧客対応情報DB15から物件基本情報DB14に販売価格の変更情報を流し、物件基本情報DB14における当該住戸に対する販売価格を正式に書き換えるとともに、更にサーバ部10から販売会社DB部20への販売価格の変更情報を知らせるメールを送信する。販売会社DB部20ではこのメールを受けて、契約管理DB22に格納されている当該住戸に対する販売価格を正式に書き換える。
【0056】
また、これに応じてパソコン4のプリンタから変更事項を確認するための変更覚書を出力する。販売側担当者はこの変更覚書を顧客に手渡し又は郵送し、例えば顧客に捺印を依頼する。これによって、変更に関する正式な契約が完了する(ステップS14)。販売側担当者がパソコン4を操作して変更契約が完了した旨を指示すると、販売会社DB部20からサーバ部10へと送られ、物件基本情報DB14に変更契約が完了したことが格納される。更に、サーバ部10は施工側担当者のパソコン5に対して、メールで工事を正式に発注する。
【0057】
このときに、住戸仕様の変更内容に関する各種の情報は全て顧客対応情報DB15に格納されているので、事業主側担当者及び施工側担当者の間で情報が共有化され、従来のように、変更箇所の指示のミスや指示漏れなどの発生の防止に効果的である。
【0058】
また、顧客対応情報DB15内には、図14に示すような各住戸の進捗状況(ステータス)を示すデータが格納されており、上記のような各段階においてサーバ部10を介した処理が行われる毎に、そのステータスが更新される。したがって、当該マンションの各住戸毎の進捗状況(販売状況も含む)についても情報が共有化されており、ミスが無いかどうか等のチェックが容易に行える。
【0059】
なお、上記のような顧客による変更要望の提示は1回であるとは限らず、複数回行われる場合もある。逆に言えば、施工上可能な範囲であれば、顧客は何度でも住戸仕様の変更を申し入れることができる。こうした複数回の仕様変更に対応するため、上記のように各顧客に対応して履歴管理を設け、過去の変更内容をいつでも読み出して確認することができるようになっている。このように、各顧客に関する住戸仕様の変更に係る全ての情報が顧客対応情報DB15内に集約されているため、上記いずれの担当者においても各顧客への応対が適切に且つ迅速に行え、相互の伝達ミスや情報漏れをなくすことが可能である。
【0060】
更にまた、各顧客の住戸仕様の変更情報を顧客対応情報DB15内に集約しているため、これらデータを解析することによって、一層の販売促進を行うことも可能である。例えば、既に契約された住戸に関してどのような変更要望が多かったかという観点でデータを整理することにより、例えば図15に示すようなグラフを描出することができる。このような分析結果に基づいて、標準プランに対する顧客の不満や要望の傾向を把握することが可能であるから、例えば、売れ残っている住戸に関しての標準プランの変更を試みる、等の新たな販売促進計画を立てることができる。また、これ以降の新規のマンション分譲の計画の中で、こうした顧客の要望の傾向などを反映して、より売り易い、顧客へのアピール度の高い物件を提供することができるという利点もある。
【0061】
上述したように本実施例のマンション住戸販売支援システムでは、サーバ部10を中心とし、通信ネットワーク1を介してパソコン2〜5及び販売会社DB部20と相互に接続することによって、様々な機能を実現している。図16〜図18はこうした主たる機能についてまとめた図である。機能には大別して、間取りなどのシミュレーション及び見積りに関するもの、ウェブでの情報の共有に関するもの、そして、施工会社による承認フローに関するものがあり、上記詳細に説明した機能以外に、各段階における結果を出力する印刷機能や、予め必要な情報を登録するための初期情報登録機能などが備わっている。こうした各種機能をそれぞれ有効に利用することにより、仕様面、価格面、顧客対応の面等、様々な面で、顧客一人一人が充分に満足できるような住戸を提供することができる。
【0062】
なお、上記実施例は本発明の一実施例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜に変形や修正を行っても本発明の請求の範囲に包含されることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のマンション住戸販売支援システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】本実施例のマンション住戸販売支援システムにおける住戸仕様の決定までの処理手順を示すフローチャート。
【図3】顧客担当者のパソコンの表示装置に表示されるカラーセレクトシミュレーション画面の一例を示す図。
【図4】顧客担当者のパソコンの表示装置に表示される間取りシミュレーション画面の一例を示す図。
【図5】間取りシミュレーション画面に重畳して表示されるツールボックスの一例を示す図。
【図6】間取りシミュレーション画面に重畳して表示されるツールボックスの他の例を示す図。
【図7】間取りシミュレーション画面に重畳して表示される履歴管理ウインドウの一例を示す図。
【図8】変更内容の入力に用いられるプルダウンメニューの一例を示す図。
【図9】変更内容の確認依頼のウェブメールを送信するための画面の一例を示す図。
【図10】変更内容の確認依頼のウェブメールと同時に送信される電子メールを受信した際のメーラの画面の一例を示す図。
【図11】施工側担当者による確認回答メールを事業側担当者宛てに送信する際の表示画面の一例を示す図。
【図12】事業主側担当者から顧客担当者宛てに回答メールを送信する際の表示画面の一例を示す図。
【図13】図12の回答メールに添付される見積りの一例を示す図。
【図14】サーバ部で管理される各住戸のステータスを確認するための表示画面の一例を示す図。
【図15】サーバ部で各住戸の変更要望を分析した結果を見るための表示画面の一例を示す図。
【図16】本実施例のマンション住戸販売支援システムにおける、シミュレーション及び見積りに関する主たる機能の一覧を示す図。
【図17】本実施例のマンション住戸販売支援システムにおける、ウェブでの情報の共有に関する主たる機能の一覧を示す図。
【図18】本実施例のマンション住戸販売支援システムにおける、承認フローでの主たる機能の一覧を示す図。
【符号の説明】
1…通信ネットワーク
2、3、4、5…パソコン(端末)
10…サーバ部
11…ウェブサーバ
12…メール送受信部
13…データベース(DB)管理部
14…物件基本情報データベース(DB)
15…顧客対応情報データベース(DB)
20…販売会社データベース(DB)部
21…データベース(DB)管理部
22…契約管理データベース(DB)
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンション等の集合住宅の販売を支援するための販売支援システムに関し、更に詳しくは、間取りやその他の仕様の変更等、顧客の要望を反映した住戸の販売・提供を行うための住戸販売支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
マンション等の集合住宅の分譲販売にあっては、従来より、その集合住宅の建設予定地の近傍にモデルルームを併設した販売事務所を開設し、その販売事務所を訪れた顧客に対して販売活動を行うことが一般的である。最近では、顧客のニーズの多様化により、間取りや室内の各種仕様が画一化された住宅では顧客の要望を充分に満たすことができなくなってきている。そのため、例えば、フローリング床や壁紙の色等を予め複数用意しておき、その中から顧客が自由に選択できるようにしていることが多い。また、標準的な間取りに対して1乃至複数の間取りの変更プランを予め用意しておき、その中から顧客が有償又は無償で間取りを選択できるようにしていることも多い。
【0003】
しかしながら、こうした従来の住戸仕様の変更は売り手側の都合がかなり反映されており、顧客の選択範囲は限定されたものであるため、顧客が自らの要望を必ずしも充分に反映させることは困難であった。それに対し、近年、住宅の購入契約後に、顧客と顧客担当者(例えばインテリアコーディネータなど)とが打ち合わせを行う中で、顧客が仕様変更等の自らの要望を提起する一方、担当者は専門的な立場から的確なアドバイスを供与し、可能な範囲で顧客の要望を盛り込みつつ住戸仕様の変更を詰めてゆくという販売手法も採られている。こうした方法によれば、顧客の要望をかなり広範に取り入れることができる。特に、近年、集合住宅の建設にスケルトン・インフィル(SI)と呼ばれる工法が採用されるようになってきており、それによれば、従来は難しかった水回りの配管等の配置の自由度が格段に向上する。その結果、間取りや各種住宅設備の配置の自由度も増すため、上述したような一種の自由設計の手法は益々盛んになるものと予想される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来一般に行われている上記のような手法には次のようないくつかの問題があった。
(1)上述したようにインテリアコーディネータなどの担当者が顧客の要望を聞き、間取り図などを書き直しながら最終的な住戸仕様を詰めてゆくため、図面の書き換えなどに時間を要し、顧客の要望にきめ細かく対応しようとすればするほど、それだけ担当者側の業務量が厖大になってしまう。それが販売コストを増加させ、最終的には住戸価格に反映されることになるため、価格的な満足度を下げることになる。
【0005】
(2)上記のように業務が煩雑になることに加えて、顧客が要望する仕様変更の内容によっては、その受け入れの可否を担当者が判断できない場合が多い。例えば、建物駆体の強度等に影響を与えたり各種の規制に抵触する可能性があったりする場合には、構造上や施工上対応が可能であるのか否かを施工会社が判断しなければならないため、仕様変更内容の受け入れの可否が確定するまでに日数を要してしまう。こうして待った結果、変更内容が受け入れられない場合には、再度、顧客と担当者との間で打ち合わせを行う必要があるなど、顧客に対しても大きな時間的負担を与えることになる。また、こうした変更に伴う費用の見積りも即座には回答が得られないため、多大な労力を費やして変更内容を詰めても、その結果、費用が顧客の予算をオーバーしてしまって変更を取り止めなければならないこともある。
【0006】
(3)マンションの分譲販売では、事業主(売主)である会社、販売を委託された会社、建設を請け負う施工会社等、多数の会社や組織の担当者が関与するため、上述したような住戸仕様の変更事項の情報の伝達ミスが起こり易く、結果的に、始めに顧客と担当者との間で決めた通りの変更が行われないといったトラブルも起こりがちである。
【0007】
なお、顧客が購入を希望する住戸の間取りの設計やその変更を自ら行うことを補助するための方法として、例えば特開2002−61400号公報に記載のものが従来知られている。これによれば、顧客が自宅に居ながらにして、住戸の間取りの変更等を検討することができるという利点はある。しかしながら、予め用意されている変更メニューの範囲内でしか変更が行えないという制限があり、また、例えば電気コンセントの位置を数十cm移動させたいといった子細な注文に対応することは困難である。そのため、上記のような問題は相変わらず残されたままである。
【0008】
他方、一戸建て住宅における間取り設計の補助を行うシステムとしては、特開2000−35990号公報に記載のものなども知られている。しかしながら、マンションなどの集合住宅の場合には、その販売に関与する者の数が一戸建て住宅に比べて格段に多いため、その手続きや情報のやり取りが煩雑になりがちで、それに伴うミスも生じやすいという特殊性がある。したがって、こうした一戸建て住宅における手法を、マンションの分譲販売にそのまま適用することはできない。
【0009】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主たる目的とするところは、集合住宅の住戸を購入する又は購入契約した顧客の要望に沿って、自由度の高い間取りや各種仕様の変更を行った住戸仕様を決めることができるとともに、そうした作業の際に煩雑な手続きを簡素化し、顧客や顧客との相談にあたる担当者の負担を軽減することができる集合住宅の住戸販売支援システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明は、集合住宅の住戸を顧客に販売するに際し、該顧客の要望に沿って該住戸の間取りを含む住戸仕様を決定するための住戸販売支援システムであって、顧客との住戸仕様の相談に用いられる相談用端末と、該集合住宅の施工側担当者により操作される施工側端末と、それら各端末と通信ネットワークを介して相互に通信可能に接続されたサーバ部とを備え、
前記サーバ部は、
a)各住戸毎の標準的な住戸仕様、及び予め用意された標準的な変更が加えられた住戸仕様を表すデータを記憶させた共通データ記憶部と、
b)顧客毎に当該顧客が購入を希望している又は購入を決めた住戸に関する住戸仕様を表すデータを記憶するための顧客対応データ記憶部と、
c)前記端末からの要求を受けて、前記共通データ記憶部又は顧客対応データ記憶部に格納されているデータの一部を読み出すデータ検索部と、
d)該データ検索部で読み出されたデータを含む住戸仕様検討用画面を作成して、前記端末からアクセスが可能であるように前記通信ネットワーク上に提供する情報提供部と、
e)前記各端末により前記住戸仕様検討用画面をアクセスした状態において、該画面上での所定操作に応じて、前記相談用端末で入力された住戸仕様の変更要望情報を前記施工側端末で受け取るとともに、該施工側端末で入力された前記変更要望に対する回答情報を前記相談用端末で受け取るべく、前記通信ネットワークを介して情報を送受信するための情報送受信部と、
を備えることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムにおいて、相談用端末及び施工側端末は、典型的には一般によく知られたパーソナルコンピュータであり、モデム等を介して通信ネットワークに接続されている。一方、情報提供部は、典型的にはウェブページを作成・提供する手段であり、そのウェブページの中に情報として、共通データ記憶部及び顧客対応データ記憶部に格納されているデータの一部を埋め込む。
【0012】
上記相談用端末は、通常、モデルルームを併設した販売事務所に設置されており、インテリアコーディネータ等の顧客担当者が顧客と相談しながら相談用端末の操作を行う。これにより、通信ネットワークを介してデータ検索部に読み出すべきデータが指示され、共通データ記憶部又は顧客対応データ記憶部に格納されている所望の住戸に関する、間取りや内装(インテリア)、そのほかの各種の設備仕様を含めた住戸仕様に関わるデータが読み出され、情報提供部で図表化又は文書化されてウェブページが作成される。顧客との相談の現場では、こうしたウェブページを相談用端末の表示装置に表示させながら、住戸仕様についての各種の選択や変更を入力する。例えば、間取りや室内の内装の色、素材などについては、予め複数の選択肢が用意されており、その中から選択するようにする。選択した状態は室内のシミュレーション画像等により、その場で確認することができる。また、そうした各種の変更に対応して予め追加支払額を決めておくことにより、顧客の要望に対応した変更の見積りをその場で表示装置の画面上に表示して、顧客に提示することができる。
【0013】
更に、こうした予め用意された選択肢のみでは対応できない細かい変更の要望、特に建物の駆体や施工等に関連する変更については、例えば駆体強度の計算等を行わないと、そうした変更の可否が判断できない場合もある。そこで、上記のような決められた選択肢に含まれる住戸仕様の変更やそれ以外の要望も含めて、情報送受信部を利用して、住戸仕様の変更要望情報を施工側端末で受け取り可能であるように送信する。
【0014】
データ送受信形態として、前記情報提供部により提供されるウェブページ上でのウェブメールを用い、更に、該ウェブメールを送信したことを知らせるために通常の電子メールを併用する構成とすることが好ましい。これによれば、施工側端末においてメーラを用いて電子メールの着信を常に監視しておくようにすれば、受信した上記電子メールの内容からウェブメールの受領を確認し、そのメールで示されている変更内容をすぐに確認することができる。施工側担当者は、その変更要望の内容を即座に検討し、必要に応じて駆体の強度計算などを行って、変更内容の受諾の可否と、必要に応じて見積り額とを、上記回答情報として送出することができる。
【0015】
例えば、顧客と顧客担当者とが相談する日時は予め決まっているから、そのときに施工側担当者が待機しているようにすれば、住戸仕様の変更要望情報を受け取ってから、ほぼ即応的に回答情報を発信することができる。したがって、顧客と顧客担当者は、それほど時間を置かずに、変更要望が受諾可能であるのか否かを相談用端末を介して知ることができる。
【0016】
但し、集合住宅の住戸販売に関しては、事業主が最終的な権限を有している。したがって、事業主担当者が関知しない状態で相談用端末と施工側端末との間のみで情報が送受されることは望ましくない。そこで、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムでは、事業主側担当者が操作する事業主側端末も通信ネットワークに接続され、住戸仕様の変更要望情報は施工側端末と並行してこの事業主側端末でも受け取られる構成とすることが好ましい。これによれば、事業主側担当者は施工側担当者と変更要望情報を共有することができるので、回答情報の遅延を防止することができるとともに、後述のような承認作業をスムーズに行うことができる
【0017】
更にまた、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムでは、変更要望に対する回答情報は事業主側端末で受け取られ、事業主側担当者の承認作業を経た後に相談用端末で読み出し可能とされる構成とすることが好ましい。これによれば、相談側端末で回答情報を受け取ったとき、それは既に事業主側担当者の承認が得られたものであるので、速やかに顧客に提示して顧客の了承を請うことができる。このようにして顧客担当者はスムーズに顧客との相談を進めることができ、手続きも煩雑にならずに済む。
【0018】
上述したように、顧客担当者と顧客との相談は所定の時刻範囲内に行われるから、その時刻範囲内に施工側担当者及び事業主側担当者が待機していることにより、顧客担当者→施工側担当者→事業主側担当者→顧客担当者という変更要望とその受諾(又は非受諾)の情報の流れは、基本的にオンライン状態で迅速に行われる。したがって、顧客担当者は顧客と相談を行いながら、予め用意された標準的な変更プランのみならず、各顧客に個別の変更要望に対しても、その要望の受諾の可否と受諾の場合の見積り額とを、その場で顧客に提示することができる。顧客の要望の受諾ができない場合には、更に別の変更を考える等、顧客と更に相談を続行することができる。また、顧客の要望が受諾可能である場合には、その場で見積り額を顧客に提示し、顧客が確認の上、了承をとることができる。
【0019】
また、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムでは、相談用端末から発信される住戸仕様の変更要望情報は、間取り図を含む図面形式情報、各種仕様の一覧や見積りを含む表形式情報、及び、要望事項を記述したテキスト情報を統合したものであって、顧客毎に対応付けられて顧客対応データ記憶部に格納される構成とすることができる。この構成によれば、或る顧客の住戸仕様に関する変更要望情報が漏れなく集約され、しかも、その情報が顧客担当者と施工側担当者と事業主側担当者との間で共有される。したがって、情報の伝達漏れやミスがなく、判断の間違いや後々の不要なトラブルを回避することができる。
【0020】
なお、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムでは、相談用端末において上記回答情報を了解する旨の指示が与えられると、サーバ部は該指示を受けて、変更覚書の発行処理、及びその住戸の販売価格の変更処理を行う構成とすることができる。この構成において、変更覚書の発行処理とは、例えば当該集合住宅の販売の委託を受けた販売会社の端末から上記住戸仕様の変更内容を盛り込んだ変更覚書を発行するための処理であり、該販売会社の担当者はこれを顧客に手渡す又は郵送する等によって変更契約を締結する。該担当者は変更契約が完了したことを端末から入力すると、サーバ部にその旨が連絡され、施工側へ工事の発注が行われる。一方、住戸の販売価格の変更処理とは、顧客から了承を受けた見積り額を反映させた、その住戸の販売価格を顧客対応データ記憶部又は共通データ記憶部に登録する処理である。このようにして、住戸仕様の変更に係る一連の作業を効率的に進行させることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムによれば、顧客は販売事務所において顧客担当者と相談しながら、実際にシミュレーション画像などで間取りや内装などの仕様の変更の結果を確認しながら、しかも、それによる追加支払額も確認しながら、個別のライフスタイルや嗜好に合わせた住戸プランを作成し、更に、その場で施工側担当者や事業主側担当者の承認を受けて、変更した住戸プランを確定させることができる。そのために、顧客は従来のように何度も販売事務所に出向いたり、回答が得られるまで何日も待ったりすることがなく、時間的負担が軽減されるとともに、イライラすることがない。
【0022】
また、顧客の相談を受ける顧客担当者にとっては、顧客の要望に応じた図面を自ら作成する等の負担が軽減され、自分では判断できないような変更内容に関しても、施工側担当者の回答を受けることによってスムーズに顧客に応対することができる。また、住戸仕様の変更内容が確実に施工側担当者や事業主側担当者へと伝達され、しかも同じ情報が共有化されることによって、相互チェックも機能する。したがって、施工側担当者は正確に変更内容を把握することができ、伝達の際の間違いや失念も生じないので、顧客の要望が確実に反映された住戸を顧客に提供することができる。また、変更内容に対応した正確な見積り額が顧客に提示されるので、後に価格面でのトラブルを生じることも防止できる。
【0023】
こうしたことの結果として、非常に顧客の満足度が高まり、その住戸のみならず、他のマンション物件の販売促進にも非常に有用である。また、図面作成等の業務量が減るため、コストの削減にも有効であって、その分、住戸の販売価格を下げることも可能である。また、施工会社にとっても住戸仕様の変更等が早期に確定するとともに、工事を請け負う下請け業者等に対して変更の指示を明確に行うことができるので、工事がスムーズに進行し工期短縮にも有用である。
【0024】
更にまた、本発明に係る集合住宅の住戸販売支援システムによれば、事業主会社では、例えば販売中の或るマンションにおける各住戸の変更内容を集約して把握することができるので、例えばシステムキッチンの配置を変更する割合が高い、寝室に電気コンセントを追加する要望が多い、といった状態を即時的に認識することができる。そのため、売れ残っている住戸や、未販売(例えば1期、2期に分けて販売する場合の2期目に販売予定の住戸)の住戸などに対して、標準的な変更プランに取り入れていなかったものを新たに変更プランに追加する等、の販売促進のための適切な対応を採ることができる。更にまた、それ以降に販売を予定している他の物件にそうした要望を反映させることよって、より顧客にアピールできる物件を計画するのにも非常に有益である。
【0025】
【実施例】
以下、本発明に係る住戸販売支援システムの一実施例であるマンション住戸販売支援システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は、本実施例のマンション住戸販売支援システムの全体構成を示すブロック図である。本実施例では、マンション住戸の販売に関与する組織体として、そのマンションの事業計画を立案する事業主(売主)会社と、事業主会社からそのマンションの販売を委託された販売会社と、事業主会社からの受注によりそのマンションの建設を請け負う施工会社とが存在する。但し、これは一例であって、場合によっては事業主会社と販売会社とが一体である、事業主会社と施工会社が一体である、等の形態の変更は考え得る。また、事業主会社や施工会社が複数存在する場合もあるが、その場合には、例えばそれぞれその業務の範囲内で最大の責任を負う一社を想定すればよい。
【0027】
また、上記各組織に属する個人として、事業主会社において販売対象とするマンションの1乃至複数の住戸を担当する事業主側担当者と、販売会社において該マンションの1乃至複数の住戸を担当する販売側担当者と、施工会社において該マンションの1乃至複数の住戸を担当する施工側担当者とが存在する。更にまた、販売会社は事業主会社からそのマンションの販売を委託され、モデルルームを併設した販売事務所を開設し、その販売事務所に顧客との相談にあたる顧客担当者を配備する。もちろん、この顧客担当者は上記販売側担当者と同一であってもよいが、顧客と直接対面して住戸の間取りや仕様の変更の相談を受けるのに最低限必要な知識を有しているものとし、一般的には、インテリアコーディネータなどである。
【0028】
事業主会社は最終的にそのマンションの事業に責任を負うものであるから、間取りや内装仕様等を含む各住戸の住戸仕様(本明細書では、住戸内部に関する間取り、住宅設備・家具の種類や配置、内装の色や素材などの全てを「住戸仕様」と呼ぶこととする)や販売価格等を最終的に決める権限を有している。事業主会社は、事業を遂行するためにその管理下にサーバ部10を保有し、該サーバ部10には、ウェブサーバ11、メール送受信部12、データベース(DB)管理部13、などのほか、物件基本情報データベース(DB)14と、顧客対応情報データベース(DB)15とを含む。ウェブサーバ11は本システムに関与する担当者が共通に利用可能なウェブページ(ホームページ)を作成・提供し、メール送受信部12はそのウェブページ上での送受信されるウェブメールを管理する。
【0029】
物件基本情報DB14には、その事業主会社が日本全国に保有する物件(マンション)に関する基本的なデータが格納されている。例えば、或る1つのマンションについては、そのマンションの基本情報(敷地面積、建築面積、延べ面積、戸数など)、各住戸の基本情報(専有面積、共有面積、間取りの種類(例えば3LDKなど)、販売価格など)、各住戸毎の販売・工事状況などの状態情報などが格納される。顧客対応情報DB15には、上記物件の各住戸に関する詳細な住戸仕様データと、住戸の購入契約を締結した顧客毎に該顧客が選択した住戸の各種仕様などの顧客個別データとを含む。住戸仕様データとしては、各住戸の標準的な間取りと内装等の仕様の情報と、予め各住戸に対して定められた間取りの変更プランと内装等の仕様の変更及び選択(例えば壁の素材や色、床の素材や色などの選択、照明等の住宅設備や家具の配置の変更や増設など)プランとを含むデータとがある。なお、ここでは、これら予め決められた変更プランを、標準的に用意されたプランという意味で標準プランと呼ぶ。
【0030】
施工会社や設計事務所は、事業主会社からの発注に基づいて、マンションの建物自体や共用スペース及び専用スペース(各住戸)の設計を行う。また、インテリアコーディネータや内装デザイナなどは、共用スペース及び専用スペースの内装などのデザインや設備等の設計を行う。上記住戸仕様データは、こうした設計の結果として作成された図面や各種仕様を基にして、後述するようなウェブページ上で閲覧したり、選択等の各種操作を行うために利用可能であるように加工処理されたデータである。
【0031】
一方、販売会社は、主として売上を含む契約を管理するために、その管理下に、データベース(DB)管理部21と、契約管理データベース(DB)22とを含む販売会社データベース(DB)部20を備える。また、事業主側担当者、販売側担当者、施工側担当者及び顧客担当者がそれぞれほぼ専用的に使用できるように、端末2、3、4、5が配備されている。これら各端末2〜5とサーバ部10及び販売会社DB部20は、いずれもインターネットなどの通信ネットワーク1に接続されており、該通信ネットワーク1を介して互いに通信可能に連結されている。なお、本実施例において構築されているシステムは、予め定められた特定の者のみに使用が許可されるから、例えば予めパスワードを付与された者のみがログインして上記ウェブページを閲覧することができる。
【0032】
各端末2〜5は、CPU、ハードディスク、ROM、RAMなどを含む本体装置と、CRTや液晶ディスプレイである表示装置と、キーボードやマウスなどである入力装置とを備える一般的なパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略し、該パソコンに符号2〜5を付与する)であって、必要に応じて、プリンタ、スキャナなどの周辺装置が接続されている。本実施例においては、各パソコンで市販のオペレーティングシステム(OS)を動作させ、そのOS上でインターネット上のウェブページを閲覧するためのブラウザを動作させ、所定のウェブページ上で通信ネットワーク1を介したデータの送受信を行いつつ各種の操作や表示を行うことによって、パソコンを本発明に係る住戸販売支援システムの端末として機能させる。
【0033】
ここでは、OSとしては、ウィンドウズ(米国マイクロソフト社の登録商標)の名で広く知られているオペレーティングシステムを用い、ブラウザ及びメーラとしては同じく米国マイクロソフト社が提供するインターネット・エクスプローラ及びアウトルック・エクスプレスを用いるものとするが、使用可能なOS及びソフトウエアはこれに限定されるものではない。
【0034】
次に、本実施例によるマンション住戸販売支援システムの動作について説明する。マンション住戸の購入希望者である顧客は、販売事務所の営業時間内販売事務所へ赴き、モデルルームを見たり資金計画を相談したりする。そして、気に入った住戸が見つかると、購入契約を締結する。一般には契約締結の後の予め約束した日時に販売事務所を再度訪れ、購入が決定した住戸に対する各種の仕様の変更の相談を行う。但し、購入契約前に販売促進の一環として、同様の仕様の変更の相談を行う場合もあり得る。本実施例では、このように顧客の要望に応じて各住戸仕様を「自由設計」することを「オーナーズスタイリング」と呼ぶ。
【0035】
住戸仕様を決めてゆく手順について、図2のフローチャートに従って説明する。当該顧客が相談を行う時間には、事業主側担当者、施工側担当者は少なくともそれぞれのパソコン3、5を介しての即時的な応答が可能である状態に用意しておくものとする。
【0036】
販売事務所において、顧客担当者はパソコン2を操作し、ブラウザを利用してサーバ部10に接続し、予め定められた担当者のみがログイン可能であるウェブサーバ11が提供するウェブページにアクセスする。具体的に言うと、そのウェブページ上で、ログイン画面→メインメニュー画面→部屋検索画面(又は該顧客が既に登録されている場合には登録者検索画面)と進む。部屋検索画面又は登録者検索画面上で、パソコン2のキーボードやマウスによる適宜の操作を行うと、その操作に応じてサーバ部10ではDB管理部13が作動する。そして、物件基本情報DB14及び顧客対応情報DB15に格納されている所定のデータが読み出され、ウェブサーバ11で該データを含む図面や表などが作成される。通信ネットワーク1を介してパソコン2がデータを受け取ると、そのパソコン2の表示装置の画面上には、顧客が購入契約を結んだ住戸に関する住戸仕様を変更又は決定するために、間取り図や各室内の状態を疑似的に示すカラーセレクトシミュレーション画面などが表示される(ステップS1)。
【0037】
図3はカラーセレクトシミュレーション画面100の一例である。この画面上では、中央に室内の模擬画像101が表示され、その両側には、住戸のタイプを選択するためのタイプ選択リストボックス102、住戸内の部屋を選択するための部屋選択リストボックス103、壁紙の色及び素材を選択するための壁紙選択リストボックス104、床材の色及び素材を選択するための床材選択リストボックス105、内装の色調を選択するためのテイスト選択リストボックス106が配置されており、各リストボックス102〜106においてそれぞれ1つをマウスのクリック操作により選択すると、その選択に応じた模擬画像101が中央に表示される。例えば、床材選択リストボックス105の欄でいま標準ボタンが選択されている状態からRU−4ボタンをクリックすると、中央の模擬画像101中の床部分のみがその選択された床材に変更された状態に切り替わる。顧客担当者は顧客と相談しながら、各部屋毎に内装の色及び素材を選択する。顧客はそうした選択に対応した模擬画像101を自分の目で確認しながら、好みの内装を決めることができる。
【0038】
図4は、間取りの変更や設備の変更を行う際の表示画面の一例である。この変更指示画面110では、左半分に間取り図111が、右半分に変更項目及び見積り額リスト112が表示される。1つのタイプの住戸には上述したように予め複数種類の間取りパターン(標準プラン)が用意されており、その中から任意のパターンを選ぶことができる。また、間取り図111は適宜に拡大・縮小表示が可能であることは言うまでもない。該変更指示画面110上において右下の設備オプションボタン114をマウスでクリックすると、コンセントや照明シーリング等の設備増設・移動用のツールボックス115が重畳して表示される。
【0039】
図5及び図6はそれぞれツールボックスの一例を示す図であって、図5は電気関係設備の増設のために利用されるツールボックス115A、図6は家具の増設のために利用されるツールボックス115Bである。こうしたツールボックス115A、115B内で所望の設備記号をクリック操作して能動化し(図5、図6では1点鎖線の矩形で囲んだ部分)、そのまま間取り図111上にドラッグ・アンド・ドロップすることにより、設備の増設に対応した図面変更処理を行うことができる。また、間取り図111上に描かれている所望の設備記号の削除の操作を行うことにより、設備の撤去に対応した図面変更処理を行うことができる。更に、同じく間取り図111上で所望の設備記号をドラッグ・アンド・ドロップすることにより、設備の移動に対応した図面変更処理を行うことができる。したがって、非常に簡単で修得容易な操作で、各種設備の増設、移動、撤去に応じた図面の編集を行うことができる。
【0040】
また、変更項目及び見積り額リスト112では、簡単なプルダウンメニューからの選択操作によって変更内容を入力することができる。図8はプルダウンメニューの一例を示す図である。例えば、該リスト112中の部屋欄をクリック操作すると、部屋一覧メニュー112Aが現れ、その中のキッチンを選択すると、キッチンに対応付けられた部位一覧メニュー112Bが現れ、その中の冷蔵庫置場を選択すると、冷蔵庫置場に対応付けられた項目一覧メニュー112Cが現れ、その中の棚下灯を選択すると、その内容一覧メニュー112Dが現れる。該メニュー112Dで例えば増設を選択すると、部屋、部位、項目及び内容が確定する。そして、必要に応じてコメント欄112Fに適宜の指示文、例えば「壁面から20cm離して設置する」等の指示要望を入力する。プルダウンメニューで選択可能な設備には予め金額が付与されているため、上記のような選択を行うと、その設備の増設、移動、撤去に伴う金額(増額及び減額)が金額欄112Eに自動的に表示される。そして、該リスト112中の全金額の合計もオーナーズスタイリング合計金額として表示される。したがって、顧客は自分が要望した変更による支払いの増額又は減額を即座に確認し、自らの予算と比較しながら作業を進めることができる。
【0041】
また、図4の変更指示画面110上でバージョン管理ボタン116をクリック操作すると、履歴管理ウインドウ117が更に重畳して表示される。図7は履歴管理ウインドウの一例を示す図である。履歴管理ウインドウ117は当該顧客に関する過去の変更履歴の一覧であり、このウインドウ内で所望の行をクリック操作で選択した後に呼び出すボタンをクリックすると、サーバ部10ではそれに対応する変更内容が検索され、パソコン2の表示装置の画面に表示される。このようにして、過去に行った住戸仕様の変更内容を簡単に確認することもできる。
【0042】
上記のような間取りシミュレーションやカラーセレクトシミュレーションにおいて選択可能であるのは、上述したように予め用意されている標準プランによるものであるが、場合によってはそうした標準プラン以外の変更を顧客が要望する場合もある。そうした要望は上記のように単純なマウス操作で指示することはできないから、パソコン2に入力するためには、顧客や顧客担当者が描いた図をスキャナで取り込んだり、顧客担当者がCADソフトウエアを利用して書き直した図面をデータ化して取り込んだり、或いは、変更内容等を文字情報で入力したりする。どのような方法でも入力は可能であるが、本実施例のシステムでは、顧客対応情報DB15に登録するために適合する形式でパソコン2に入力することになる。
【0043】
いずれにしても、顧客担当者は顧客の相談にのりながら、顧客の変更要望を集約し、標準プランもそれ以外の要望事項も含めて顧客対応情報DB15に登録可能な形式でパソコン2に入力する(ステップS2,S3)。標準プランに含まれる変更内容は、基本的に施工会社、設計事務所、事業主会社等の間で問題がないことが確認されている変更である。これに対し、標準プランでない変更要望の中には、例えば2室を隔てる壁を全部取り払って1室にする等、建物駆体の強度に影響を及ぼすおそれがあるような変更が含まれる可能性がある。また、建物駆体には直接影響を及ぼさないとしても、システムキッチンの位置を変更する等、水道配管、ガス配管、電気配線などの構造上、施工上、又は法規制上、変更に制限がある場合もある。こうした変更要望については、その受け入れの可否を顧客担当者が判断することはできないが、本実施例のシステムでは、施工側担当者にオンラインで問い合わせることにより、速やかにその可否の回答が得られるようになっている。
【0044】
すなわち、顧客の変更要望を図面、イメージ、表、テキストなどの各種形式で全て入力し終えたならば、顧客担当者はマウスで変更確定ボタン118をクリックし、変更要望の内容を確定させる。そして、施工側担当者及び事業主担当者に確認依頼のメールを送るために、マウスで確認依頼ボタン113をクリック操作する。この操作に応じてパソコン2の表示装置には、図9に示すようなウェブメール送信画面120が表示される。ここで、必要に応じてコメント記入欄121に適宜の文章、例えば標準プラン以外の顧客の変更要望の概要を入力する。また、上記のような標準プランに関する間取り図や表、そのほかの指示事項(例えば内装の色や素材の指示など)は自動的に統合されてウェブメールの一部としてデータ化されるが、それ以外に、例えばスキャナで取り込んだ図面や要望事項を記入した表などを添付したい場合には、添付ファイル欄122にファイル名を入力すればよい。そして、必要な入力が終了したならば、確認依頼ボタンを123をクリックする。
【0045】
すると、パソコン2からサーバ部10へとウェブメールが送信される。このとき、パソコン2にインストールされているメーラが自動的に起動し、通常の電子メールの形式でウェブメールを送信した旨の連絡のみのメールが、施工側担当者のパソコン5のアドレス宛に送信され、その写し(CC)のメールが事業主側担当者のパソコン3のアドレス宛に送信される(ステップS4)。ウェブメールは通信ネットワーク1を介してメール送受信部12に到達し、顧客対応情報DB15にも格納される。一方、通常の電子メールはサーバ部10を介し、最終的にパソコン3、5に配信される。パソコン3、5においてメーラを用いて上記電子メールを受信すると、図10に示すような画面となる。
【0046】
施工側担当者及び事業側担当者は上述したように各部門に在席はしているものの、常にパソコン5、3で上記ウェブページを監視しているとは限らない。その場合でも、各自のパソコン5、3でメーラを起動させた上で常時接続又はそれに近い環境にしておけば、メーラの標準的な機能により上記電子メールが到着すると速やかに着信が報知される。その着信を知った担当者は図10に示したような電子メールの内容を読み、ウェブメールにより変更要望が送信されたことを認識できる。そこで、早速にブラウザを立ち上げて指定されたウェブページを開き、所定の操作を行って上記ウェブメールを読み出して、要望内容の詳細を確認することができる。なお、このような構成では、電子メールはウェブメールの送信を一刻も早く担当者に知らせるのが目的であるから、必ずしもパソコン3、5に対して電子メールを送信する必要はなく、例えば、担当者が常に携帯している携帯電話などのアドレスに宛てて、同種の内容の電子メールを送信するようにしてもよい。
【0047】
施工側担当者は上記ウェブメールを読んで、顧客の要望内容を知る。そして、建物駆体の強度計算などを行う必要がある場合には、簡単な計算を行った上で、技術的な見地に基づいて、送られてきた要望内容の受諾の可否を検討する(ステップS5)。ここで要望を受諾できないのは、例えば駆体強度を損なう可能性がある場合、或いは施工上不可能な場合などである。また、技術的に要望内容の受諾が可能である場合には、その変更に伴う見積り額を算出する。予め用意された計算ソフトウエアなどのツールを用いることにより、通常、こうした計算の結果はごく短時間で得ることができる。
【0048】
施工側担当者は、パソコン5の表示装置の画面上に、図11に示すような回答メール送信画面130を表示させ、その変更要望の受諾の可否チェック欄131にチェックをし、必要に応じてコメント欄132に文章を入力する。更に、変更可能である場合には見積りを添付ファイルとし、送信ボタン133をクリック操作する。これにより、この回答メールはウェブメールとして、通信ネットワーク1を介してサーバ部10に送られる(ステップS6)。
【0049】
事業側担当者は、先に施工側担当者と並行して受信した電子メール及びウェブメールによって既に変更要望の内容を知っている。つまり、メールの受信後、施工側担当者と事業側担当者とは変更内容についての情報を共有している。したがって、施工側担当者から受諾の可否のメールを受信した時点で、速やかにその受諾に承認を与えることが適切か否かを判断することができる。もちろん、施工側担当者から事業側担当者宛てに並行して電子メールを送信する機能を持たせてもよい。
【0050】
事業主側担当者は、施工側担当者による受諾結果と見積りとをパソコン3の表示装置の画面上で確認した上で、図12に示すような顧客担当者への回答メール送信画面140を表示させ、必要に応じて自らのコメントを入力したりファイルを添付したりして、その変更要望の受諾を了解した場合には確認OKボタン141を、そうでない場合には確認NGボタン142をクリック操作する。その操作により、この回答メールがウェブメールとして、通信ネットワーク1を介してサーバ部10に送られる(ステップS7)。これによって、変更要望の内容を最終的に受諾できるか否かを知らせる回答メールが、顧客担当者のパソコン2から読み出せるようになる。仮に施工側担当者の技術的な判断により変更要望が受諾できるという場合であっても、最終的に変更要望を受け入れるか否かを判断する権限を有するのは事業主側担当者であるから、場合によっては、事業主側担当者が変更要望を拒否する(つまり確認NGとする)ということもあり得る。
【0051】
施工側担当者や事業主側担当者の対応能力にも依るが、通常、施工側や事業主側において、計算ツール等の環境の整備を含めて事前に適切な準備をしておきさえすれば、顧客担当者がパソコン2から変更要望のメールを送信した後、それに対する回答メールを受け取るまでに要する時間をかなり短縮することが可能である。したがって、顧客担当者が顧客と話をしている間に、図12に示すような回答メールを受け取り、その結果をパソコン2の表示装置の画面上で確認することができる。もし、変更要望が承認されていれば(ステップS8で「Yes」)、それに添付されている図13に示すような見積りを顧客に提示し、その見積りを了承してもらった上で変更内容の最終確認をとることができる(ステップS10)。顧客の了承が得られたならば、顧客担当者がウェブページ上で変更覚書処理開始ボタン(図示しない)をクリックすると、その旨を指示するメールがサーバ部10へと送信される(ステップS11)。
【0052】
一方、顧客の変更要望が受諾されていない場合には(ステップS8で「No」)、通常、受け取った回答メールのコメント欄に確認NGである理由が記述されているから、顧客担当者はその場で顧客に説明し、顧客と再び相談しながら、受諾可能であるように変更要望を修正する。修正が決まったならば、先と同じように再び施工側担当者と事業主側担当者の承諾を得るための手続きを踏む。
【0053】
上述のように、事業側担当者は顧客担当者から施工側担当者に宛ててウェブメールが送信されたことを知っている。したがって、暫時待っても施工側担当者から受諾可否を知らせるメールが来ない場合には、積極的に施工側担当者に連絡をとって、変更内容の受諾の判断を督促するといった適切な処置を採ることができる。これによって、通信ネットワーク1のトラブル等、何らかのトラブルが発生した場合であっても、顧客担当者が変更要望のメールを送信した後にその回答のメールが受信されるまでの不要な待ち時間を短縮することができる。それ故に、販売事務所で顧客担当者と共に待機している顧客にイライラ感を与えることがなく、顧客満足度の向上に寄与する。また、顧客担当者も効率よく顧客に応対することができ、無駄な時間が発生することを回避できる。
【0054】
なお、上述したような、顧客担当者のパソコン2から変更要望の内容を知らせるメールが送信されてから回答メールを受け取るまでの情報の流れに関しては、様々な変形が考え得る。例えば、顧客担当者は事業主側担当者からの承諾の有無を得る以前に、施工側担当者による回答メールを受領し、その内容について顧客と相談できるようにしてもよい。例えば施工側担当者が変更要望を受諾しなかった場合、事業主側担当者の考えで受諾に変更される可能性はないと考えられるから、事業主側担当者からの回答を待つことなく顧客と相談を開始するほうが効率的である。
【0055】
サーバ部10は通信ネットワーク1を介して変更覚書処理開始の指示を受けると、まず仕様変更に伴う販売価格の変更処理、及び変更覚書発行処理を実行する(ステップS12,S13)。すなわち、顧客対応情報DB15から物件基本情報DB14に販売価格の変更情報を流し、物件基本情報DB14における当該住戸に対する販売価格を正式に書き換えるとともに、更にサーバ部10から販売会社DB部20への販売価格の変更情報を知らせるメールを送信する。販売会社DB部20ではこのメールを受けて、契約管理DB22に格納されている当該住戸に対する販売価格を正式に書き換える。
【0056】
また、これに応じてパソコン4のプリンタから変更事項を確認するための変更覚書を出力する。販売側担当者はこの変更覚書を顧客に手渡し又は郵送し、例えば顧客に捺印を依頼する。これによって、変更に関する正式な契約が完了する(ステップS14)。販売側担当者がパソコン4を操作して変更契約が完了した旨を指示すると、販売会社DB部20からサーバ部10へと送られ、物件基本情報DB14に変更契約が完了したことが格納される。更に、サーバ部10は施工側担当者のパソコン5に対して、メールで工事を正式に発注する。
【0057】
このときに、住戸仕様の変更内容に関する各種の情報は全て顧客対応情報DB15に格納されているので、事業主側担当者及び施工側担当者の間で情報が共有化され、従来のように、変更箇所の指示のミスや指示漏れなどの発生の防止に効果的である。
【0058】
また、顧客対応情報DB15内には、図14に示すような各住戸の進捗状況(ステータス)を示すデータが格納されており、上記のような各段階においてサーバ部10を介した処理が行われる毎に、そのステータスが更新される。したがって、当該マンションの各住戸毎の進捗状況(販売状況も含む)についても情報が共有化されており、ミスが無いかどうか等のチェックが容易に行える。
【0059】
なお、上記のような顧客による変更要望の提示は1回であるとは限らず、複数回行われる場合もある。逆に言えば、施工上可能な範囲であれば、顧客は何度でも住戸仕様の変更を申し入れることができる。こうした複数回の仕様変更に対応するため、上記のように各顧客に対応して履歴管理を設け、過去の変更内容をいつでも読み出して確認することができるようになっている。このように、各顧客に関する住戸仕様の変更に係る全ての情報が顧客対応情報DB15内に集約されているため、上記いずれの担当者においても各顧客への応対が適切に且つ迅速に行え、相互の伝達ミスや情報漏れをなくすことが可能である。
【0060】
更にまた、各顧客の住戸仕様の変更情報を顧客対応情報DB15内に集約しているため、これらデータを解析することによって、一層の販売促進を行うことも可能である。例えば、既に契約された住戸に関してどのような変更要望が多かったかという観点でデータを整理することにより、例えば図15に示すようなグラフを描出することができる。このような分析結果に基づいて、標準プランに対する顧客の不満や要望の傾向を把握することが可能であるから、例えば、売れ残っている住戸に関しての標準プランの変更を試みる、等の新たな販売促進計画を立てることができる。また、これ以降の新規のマンション分譲の計画の中で、こうした顧客の要望の傾向などを反映して、より売り易い、顧客へのアピール度の高い物件を提供することができるという利点もある。
【0061】
上述したように本実施例のマンション住戸販売支援システムでは、サーバ部10を中心とし、通信ネットワーク1を介してパソコン2〜5及び販売会社DB部20と相互に接続することによって、様々な機能を実現している。図16〜図18はこうした主たる機能についてまとめた図である。機能には大別して、間取りなどのシミュレーション及び見積りに関するもの、ウェブでの情報の共有に関するもの、そして、施工会社による承認フローに関するものがあり、上記詳細に説明した機能以外に、各段階における結果を出力する印刷機能や、予め必要な情報を登録するための初期情報登録機能などが備わっている。こうした各種機能をそれぞれ有効に利用することにより、仕様面、価格面、顧客対応の面等、様々な面で、顧客一人一人が充分に満足できるような住戸を提供することができる。
【0062】
なお、上記実施例は本発明の一実施例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜に変形や修正を行っても本発明の請求の範囲に包含されることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のマンション住戸販売支援システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】本実施例のマンション住戸販売支援システムにおける住戸仕様の決定までの処理手順を示すフローチャート。
【図3】顧客担当者のパソコンの表示装置に表示されるカラーセレクトシミュレーション画面の一例を示す図。
【図4】顧客担当者のパソコンの表示装置に表示される間取りシミュレーション画面の一例を示す図。
【図5】間取りシミュレーション画面に重畳して表示されるツールボックスの一例を示す図。
【図6】間取りシミュレーション画面に重畳して表示されるツールボックスの他の例を示す図。
【図7】間取りシミュレーション画面に重畳して表示される履歴管理ウインドウの一例を示す図。
【図8】変更内容の入力に用いられるプルダウンメニューの一例を示す図。
【図9】変更内容の確認依頼のウェブメールを送信するための画面の一例を示す図。
【図10】変更内容の確認依頼のウェブメールと同時に送信される電子メールを受信した際のメーラの画面の一例を示す図。
【図11】施工側担当者による確認回答メールを事業側担当者宛てに送信する際の表示画面の一例を示す図。
【図12】事業主側担当者から顧客担当者宛てに回答メールを送信する際の表示画面の一例を示す図。
【図13】図12の回答メールに添付される見積りの一例を示す図。
【図14】サーバ部で管理される各住戸のステータスを確認するための表示画面の一例を示す図。
【図15】サーバ部で各住戸の変更要望を分析した結果を見るための表示画面の一例を示す図。
【図16】本実施例のマンション住戸販売支援システムにおける、シミュレーション及び見積りに関する主たる機能の一覧を示す図。
【図17】本実施例のマンション住戸販売支援システムにおける、ウェブでの情報の共有に関する主たる機能の一覧を示す図。
【図18】本実施例のマンション住戸販売支援システムにおける、承認フローでの主たる機能の一覧を示す図。
【符号の説明】
1…通信ネットワーク
2、3、4、5…パソコン(端末)
10…サーバ部
11…ウェブサーバ
12…メール送受信部
13…データベース(DB)管理部
14…物件基本情報データベース(DB)
15…顧客対応情報データベース(DB)
20…販売会社データベース(DB)部
21…データベース(DB)管理部
22…契約管理データベース(DB)
Claims (7)
- 集合住宅の住戸を顧客に販売するに際し、該顧客の要望に沿って該住戸の間取りを含む住戸仕様を決定するための住戸販売支援システムであって、顧客との住戸仕様の相談に用いられる相談用端末と、該集合住宅の施工側担当者により操作される施工側端末と、それら各端末と通信ネットワークを介して相互に通信可能に接続されたサーバ部とを備え、
前記サーバ部は、
a)各住戸毎の標準的な住戸仕様、及び予め用意された標準的な変更が加えられた住戸仕様を表すデータを記憶させた共通データ記憶部と、
b)顧客毎に当該顧客が購入を希望している又は購入を決めた住戸に関する住戸仕様を表すデータを記憶するための顧客対応データ記憶部と、
c)前記端末からの要求を受けて、前記共通データ記憶部又は顧客対応データ記憶部に格納されているデータの一部を読み出すデータ検索部と、
d)該データ検索部で読み出されたデータを含む住戸仕様検討用画面を作成して、前記端末からアクセスが可能であるように前記通信ネットワーク上に提供する情報提供部と、
e)前記各端末により前記住戸仕様検討用画面をアクセスした状態において、該画面上での所定操作に応じて、前記相談用端末で入力された住戸仕様の変更要望情報を前記施工側端末で受け取るとともに、該施工側端末で入力された前記変更要望に対する回答情報を前記相談用端末で受け取るべく、前記通信ネットワークを介して情報を送受信するための情報送受信部と、
を備えることを特徴とする集合住宅の住戸販売支援システム。 - 前記情報提供部はウェブページを作成・提供する手段であり、前記情報送受信部は該ウェブページ上で情報を送受信するための手段であり、更に、該ウェブメールを送信したことを知らせるために通常の電子メールを併用することを特徴とする請求項1に記載の集合住宅の住戸販売支援システム。
- 前記集合住宅の事業主側担当者が操作する事業主側端末も前記通信ネットワークに接続され、前記住戸仕様の変更要望情報は前記施工側端末と並行して事業主側端末で受け取られることを特徴とする請求項1に記載の集合住宅の住戸販売支援システム。
- 前記変更要望に対する回答情報は前記事業主側端末で受け取られ、事業主側担当者の承認作業を経た後に前記相談用端末で読み出し可能とされることを特徴とする請求項3に記載の集合住宅の住戸販売支援システム。
- 前記相談用端末からの変更要望情報の発信の後、その変更要望に対する回答情報の受信までの作業がオンラインで実行されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の集合住宅の住戸販売支援システム。
- 前記相談用端末から発信される住戸仕様の変更要望情報は、間取り図を含む図面形式情報、各種仕様の一覧や見積りを含む表形式情報、及び、要望事項を記述したテキスト情報を統合したものであって、顧客毎に対応付けられて前記顧客対応データ記憶部に格納されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の集合住宅の住戸販売支援システム。
- 前記相談用端末において前記回答情報を了解する旨の指示が与えられると、前記サーバ部は該指示を受けて、変更覚書の発行処理、及びその住戸の販売価格の変更処理を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の集合住宅の住戸販売支援システム。
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- 2002-05-31 JP JP2002159999A patent/JP2004005216A/ja active Pending
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